(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】経由施設決定装置及び経由施設決定方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240909BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240909BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2023113221
(22)【出願日】2023-07-10
【審査請求日】2023-07-10
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【氏名又は名称】奥 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135518
【氏名又は名称】青木 隆
(72)【発明者】
【氏名】早坂 大悟
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-47646(JP,A)
【文献】特開2022-21651(JP,A)
【文献】特開2009-265864(JP,A)
【文献】特開2018-63526(JP,A)
【文献】特開2022-108352(JP,A)
【文献】特開2021-135545(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる複数のサービスの利用状況であって、施設で利用可能な複数のサービスの利用状況を特定可能なサービス情報に基づいて、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定手段と、
複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を決定する決定手段であって、前記特定された第1サービスに加盟する第1施設を、前記経由施設に含める経由施設決定手段と、
前記経由施設の決定後に前記ユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得手段と、
前記取得された経由情報に基づいて、前記決定された経由施設についての前記ユーザによる経由状況を判定する経由状況判定手段と、
前記ユーザが前記終点に着いた場合、前記第1施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記ユーザに特典を付与する付与手段と、
を備えることを特徴とする経由施設決定装置。
【請求項2】
前記取得される経由情報は、前記複数の施設のうちの何れかの施設で、前記複数のサービスのうち何れかのサービスを前記ユーザが利用することに応じて、前記何れかのサービスに関連する処理を実行する装置から取得可能な利用情報であって、前記ユーザが前記何れかのサービスを利用した前記施設を示す利用情報を含み、
前記経由状況判定手段は、前記利用情報により示される前記施設を、前記ユーザが経由したと判定することを特徴とする請求項1に記載の経由施設決定装置。
【請求項3】
前記利用情報は、利用された前記何れかのサービスを更に示し、
前記経由状況判定手段は、前記特定された第1サービスを前記第1施設で前記ユーザが利用した場合、前記ユーザが前記第1施設を経由したと判定することを特徴とする請求項2に記載の経由施設決定装置。
【請求項4】
前記サービス特定手段は、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが利用したことがある第2サービスを更に特定し、
前記経由施設決定手段は、前記特定された第2サービスに加盟する第2施設を、前記経由施設に更に含め、
前記付与手段は、前記第1施設及び前記第2施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記特典を付与することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経由施設決定装置。
【請求項5】
前記付与手段は、前記ユーザが所定の始点から前記経由施設を経由して前記終点に移動した場合、前記特典を付与し、
前記経由施設決定手段は、前記始点から前記経由施設を経由して前記終点まで移動するための経路に沿って前記経由施設を経由する順序が、前記第1施設よりも先に前記第2施設を経由する順序となるように、前記経由施設を決定することを特徴とする請求項4に記載の経由施設決定装置。
【請求項6】
前記付与手段は、前記ユーザが所定の始点から前記経由施設を経由して前記終点に移動した場合、前記特典を付与し、
前記ユーザに対応するユーザ移動距離を特定するユーザ移動距離特定手段を更に備え、
前記経由施設決定手段は、前記始点から前記経由施設を経由して前記終点まで移動するための経路の長さが、前記特定されたユーザ移動距離に応じた長さとなるように、前記経由施設を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経由施設決定装置。
【請求項7】
前記ユーザの位置の履歴を示す位置履歴情報を取得する位置履歴情報取得手段を更に備え、
前記距離特定手段は、前記取得された位置履歴情報に基づいて、前記ユーザ移動距離を特定することを特徴とする請求項6に記載の経由施設決定装置。
【請求項8】
前記付与手段は、前記経路の長さに応じて、前記付与される特典の価値を決定することを特徴とする請求項6に記載の経由施設決定装置。
【請求項9】
前記決定された経由施設の何れかを前記ユーザが経由したと判定された場合、前記決定された経由施設のうち、前記ユーザがまだ経由していない施設へ訪れることを促す促し情報を、前記ユーザの端末装置により提示させる提示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経由施設決定装置。
【請求項10】
前記ユーザにより設定された予算を示す予算情報を取得する予算情報取得を更に備え、
前記取得される経由情報は、前記ユーザが前記経由した施設に前記ユーザが支払った金額を更に示し、
前記経由施設決定手段は、前記決定された経由施設のうち少なくとも一の施設を前記ユーザが経由したと判定された場合、前記取得された予算情報により示される前記予算及び前記取得された経由情報により示される前記金額に基づいて、前記決定された経由施設に更なる施設を追加するか否かを決定し、
前記付与手段は、前記経由施設に前記更なる施設が追加された場合、前記追加された施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したことを条件に、前記特典を付与することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経由施設決定装置。
【請求項11】
前記ユーザが施設に対する支払いに利用可能な決済手段の残高を示す残高情報を取得する取得手段と、
前記複数の施設それぞれの顧客単価を示す単価情報を取得する単価情報取得手段と、
を更に備え、
前記経由施設決定手段は、前記取得された残高情報及び前記取得された単価情報に基づいて、前記経由施設を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経由施設決定装置。
【請求項12】
前記経由施設決定手段は、前記複数の施設それぞれについて前記ユーザが過去に前記施設を訪れた時期を示す時期情報に基づいて、前記ユーザが最後に訪れてから経過した期間の長さが、所定の第1期間長以上であり且つ所定の第2期間長未満である施設を、前記経由施設に含めることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経由施設決定装置。
【請求項13】
コンピュータにより決定される経由施設決定方法において、
ユーザによる複数のサービスの利用状況であって、施設で利用可能な複数のサービスの利用状況を特定可能なサービス情報に基づいて、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定ステップと、
複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を決定する決定ステップであって、前記特定された第1サービスに加盟する第1施設を、前記経由施設に含める経由施設決定ステップと、
前記経由施設の決定後に前記ユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得ステップと、
前記取得された経由情報に基づいて、前記決定された経由施設についての前記ユーザによる経由状況を判定する経由状況判定ステップと、
前記ユーザが前記終点に着いた場合、前記第1施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記ユーザに特典を付与する付与ステップと、
を含むことを特徴とする経由施設決定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め定められた複数の場所をユーザが訪問することによって、そのユーザに特典を付与する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設や場所の訪問や利用を促進する等を目的として、スタンプラリーを実施することが知られている。スタンプラリーでは、例えば予め定められた複数の場所をユーザが訪問することにより、そのユーザに対して特典が付与される。
【0003】
また、ユーザ独自のスタンプラリーを実施可能とする技術も知られている。例えば、特許文献1には、ユーザの端末の位置から所定範囲内に含まれるスポット、ユーザが過去に選択したスポット、訪問者が多いスポット等を、スポット候補として抽出したり、商品の購入履歴やサービスの利用履歴に基づいて、スポット候補を抽出したりすること、スポット候補を地図上に表示させ、ユーザにより選択されたスポットを含むスタンプシートを作成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
施設の中には、施設自身が提供する商品やサービスとは別に、その施設の訪問者に提供されるようなサービスに加盟している施設が存在する。ユーザは、施設が加盟しているサービスを、その施設で利用することができる。そうしたサービスは、一般的には情報通信技術を用いて提供される。そのようなサービスの例として、電子決済サービスやポイントプログラムが挙げられる。
【0006】
しかしながら、従来の技術では、ユーザに訪問させる施設の決定に、たとえ施設が提供する商品の購入や施設が提供するサービスの利用が考慮されるとしても、施設が加盟する上述のようなサービスの利用状況については考慮されていなかった。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことが可能な経由施設決定装置及び経由施設決定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の側面は、ユーザによる複数のサービスの利用状況であって、施設で利用可能な複数のサービスの利用状況を特定可能なサービス情報に基づいて、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定手段と、複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を決定する決定手段であって、前記特定された第1サービスに加盟する第1施設を、前記経由施設に含める経由施設決定手段と、前記経由施設の決定後に前記ユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得手段と、前記取得された経由情報に基づいて、前記決定された経由施設についての前記ユーザによる経由状況を判定する経由状況判定手段と、前記ユーザが前記終点に着いた場合、前記第1施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記ユーザに特典を付与する付与手段と、を備えることを特徴とする経由施設決定装置である。
【0009】
この側面によれば、複数のサービスのうち、ユーザが未利用の第1サービスが特定される。複数のサービスは、それぞれ施設で利用可能なサービスである。所定の終点に着くまでにユーザが経由すべき経由施設が、ユーザが未利用の第1サービスに加盟する第1施設を含むように決定される。その後、ユーザによる経由施設の経由状況が判定される。第1施設を経由する際、ユーザは、その第1施設で第1サービスを利用する可能性がある。ユーザが終点に着くと、そのユーザが経由施設を経由したことを条件に、そのユーザに特典が付与される。そのため、施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0010】
本発明の別の側面は、前記取得される経由情報は、前記複数の施設のうちの何れかの施設で、前記複数のサービスのうち何れかのサービスを前記ユーザが利用することに応じて、前記何れかのサービスに関連する処理を実行する装置から取得可能な利用情報であって、前記ユーザが前記何れかのサービスを利用した前記施設を示す利用情報を含み、前記経由状況判定手段は、前記利用情報により示される前記施設を、前記ユーザが経由したと判定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0011】
この側面によれば、施設が加盟するサービスをユーザが利用すると、そのユーザはその施設を経由したと判定される。経由施設を経由することは、ユーザが特典を獲得するための条件である。そのため、施設が加盟するサービスの利用を促すことができる。
【0012】
本発明の更に別の側面は、前記利用情報は、利用された前記何れかのサービスを更に示し、前記経由状況判定手段は、前記特定された第1サービスを前記第1施設で前記ユーザが利用した場合、前記ユーザが前記第1施設を経由したと判定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0013】
この側面によれば、第1サービスに加盟する第1施設でユーザがその第1サービスを利用すると、そのユーザはその第1施設を経由したと判定される。そのため、施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0014】
本発明の更に別の側面は、前記サービス特定手段は、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが利用したことがある第2サービスを更に特定し、前記経由施設決定手段は、前記特定された第2サービスに加盟する第2施設を、前記経由施設に更に含め、前記付与手段は、前記第1施設及び前記第2施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記特典を付与することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0015】
この側面によれば、複数のサービスのうち、ユーザが利用したことがある第2サービスが更に特定される。経由施設が第1サービス及び第2サービスの両方を含むように決定される。そのため、特典を獲得するためにユーザが経由すべき施設は、第2施設を含む。第2施設は、ユーザが利用したことがある第2サービスに加盟する施設であるので、ユーザにとっては第2施設に行きやすい。ユーザが行きやすい施設を経由施設に含めることで、特典を獲得するための条件を達成する意欲を高めることができる。その結果、施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0016】
本発明の更に別の側面は、前記付与手段は、前記ユーザが所定の始点から前記経由施設を経由して前記終点に移動した場合、前記特典を付与し、前記経由施設決定手段は、前記始点から前記経由施設を経由して前記終点まで移動するための経路に沿って前記経由施設を経由する順序が、前記第1施設よりも先に前記第2施設を経由する順序となるように、前記経由施設を決定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0017】
この側面によれば、ユーザが始点から経由施設を経由して終点に移動すると、特典が付与される。始点から経由施設を経由して終点まで移動するための経路が定められる。この経路に沿ってユーザが移動したと仮定した場合に、第1施設よりも先に第2施設を経由することとなるように、経由施設が決定される。ユーザが利用したことがある第2サービスに加盟する施設が、先に行きやすい場所にあると、ユーザにとっては第2施設に行きやすい。第2施設を経由すると、ユーザは、特典を獲得するための条件を部分的に達成したこととなる。そのため、残りの経由施設も経由する意欲を高めることができる。その結果、施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0018】
本発明の更に別の側面は、前記付与手段は、前記ユーザが所定の始点から前記経由施設を経由して前記終点に移動した場合、前記特典を付与し、前記ユーザに対応するユーザ移動距離を特定するユーザ移動距離特定手段を更に備え、前記経由施設決定手段は、前記始点から前記経由施設を経由して前記終点まで移動するための経路の長さが、前記特定されたユーザ移動距離に応じた長さとなるように、前記経由施設を決定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0019】
この側面によれば、始点から経由施設を経由して終点へ移動するための経路の長さが、ユーザに対応するユーザ移動距離に応じた長さとなるように、経由施設が決定される。そのため、経由施設を経由することで、ユーザに適した距離の移動をユーザに促すことができる。
【0020】
本発明の更に別の側面は、前記ユーザの位置の履歴を示す位置履歴情報を取得する位置履歴情報取得手段を更に備え、前記距離特定手段は、前記取得された位置履歴情報に基づいて、前記ユーザ移動距離を特定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0021】
この側面によれば、ユーザの位置の履歴を示す位置履歴情報に基づいて、ユーザに対応するユーザ移動距離が特定される。そのため、ユーザの過去の移動の傾向に適した距離の移動をユーザに促すことができる。
【0022】
本発明の更に別の側面は、前記付与手段は、前記経路の長さに応じて、前記付与される特典の価値を決定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0023】
この側面によれば、付与される特典の価値を、始点から経由施設を経由して終点へ移動するための経路の長さに応じた価値にすることで、移動距離が長くなっても、ユーザに移動を促すことができる。
【0024】
本発明の更に別の側面は、前記決定された経由施設の何れかを前記ユーザが経由したと判定された場合、前記決定された経由施設のうち、前記ユーザがまだ経由していない施設へ訪れることを促す促し情報を、前記ユーザの端末装置により提示させる提示制御手段を更に備えることを特徴とする経由施設決定装置である。
【0025】
この側面によれば、ユーザが何れかの経由施設を経由した場合、経由施設のうちユーザがまだ経由していない施設へ訪れることを促す情報が提示される。そのため、まだ経由していない施設への移動をユーザに促すことができる。
【0026】
本発明の更に別の側面は、前記ユーザにより設定された予算を示す予算情報を取得する予算情報取得を更に備え、前記取得される経由情報は、前記ユーザが前記経由した施設に前記ユーザが支払った金額を更に示し、前記経由施設決定手段は、前記決定された経由施設のうち少なくとも一の施設を前記ユーザが経由したと判定された場合、前記取得された予算情報により示される前記予算及び前記取得された経由情報により示される前記金額に基づいて、前記決定された経由施設に更なる施設を追加するか否かを決定し、前記付与手段は、前記経由施設に前記更なる施設が追加された場合、前記追加された施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したことを条件に、前記特典を付与することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0027】
この側面によれば、ユーザが施設を経由した際にユーザがその施設に支払った金額が特定可能である。そして、ユーザにより設定された予算と、経由施設うち少なくとも一の施設をユーザが経由した際に支払った金額とに基づいて、経由店舗に経由施設が追加されるか否かが決定される。特典を獲得するためには、ユーザは、追加された施設も経由する必要がある。そのため、予算に応じた経由施設を決定することができる。
【0028】
本発明の更に別の側面は、前記ユーザが施設に対する支払いに利用可能な決済手段の残高を示す残高情報を取得する取得手段と、前記複数の施設それぞれの顧客単価を示す単価情報を取得する単価情報取得手段と、を更に備え、前記経由施設決定手段は、前記取得された残高情報及び前記取得された単価情報に基づいて、前記経由施設を決定することを特徴とする経由施設決定装置である。
【0029】
この側面によれば、ユーザが利用可能な決済手段の残高と、複数の施設それぞれの顧客単価とに基づいて、経由施設が決定される。そのため、決済手段の残高に応じた経由施設を決定することができる。
【0030】
本発明の更に別の側面は、前記経由施設決定手段は、前記複数の施設それぞれについて前記ユーザが過去に前記施設を訪れた時期を示す時期情報に基づいて、前記ユーザが最後に訪れてから経過した期間の長さが、所定の第1期間長以上であり且つ所定の第2期間長未満である施設を、前記経由施設に含めることを特徴とする経由施設決定装置である。
【0031】
この側面によれば、ユーザが最後に訪れた時期が今からそれほど近くもなく且つそれほど遠くもない施設が、経由施設に含まれる。そうした施設の経由を促すことによって、ユーザによるその施設の利用の定着を促すことができる。
【0032】
本発明の更に別の側面は、コンピュータにより決定される経由施設決定方法において、ユーザによる複数のサービスの利用状況であって、施設で利用可能な複数のサービスの利用状況を特定可能なサービス情報に基づいて、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定ステップと、複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を決定する決定ステップであって、前記特定された第1サービスに加盟する第1施設を、前記経由施設に含める経由施設決定ステップと、前記経由施設の決定後に前記ユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得ステップと、前記取得された経由情報に基づいて、前記決定された経由施設についての前記ユーザによる経由状況を判定する経由状況判定ステップと、前記ユーザが前記終点に着いた場合、前記第1施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記ユーザに特典を付与する付与ステップと、を含むことを特徴とする経由施設決定方法である。
【発明の効果】
【0033】
施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】一実施形態に係る通信システムSの概要構成の一例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】スタンプラリーサーバ1のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る会員情報管理サーバ2のデータベースに記憶される情報の例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るポイントプログラムサーバ3のデータベースに記憶される情報の例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図7】(a)は、施設利用サービスの利用状況の一例を示す図である。(b)は、経由店舗の決定例を示す図である。(c)は、経由店舗の決定例を示す図である。
【
図8】(a)は、経由店舗の決定例を示す図である。(b)は、特典の価値の決定例を示す。(c)は、特典の価値の決定の別の例を示す。
【
図10】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行されるスタンプラリー作成処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される経由状況更新処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される特典付与判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図14】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行されるスタンプラリー作成処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】一実施形態に係る通信システムSの概要構成の一例を示す図である。
【
図16】一実施形態に係るクーポン管理サーバ7のデータベースに記憶される情報の例を示す図である。
【
図17】促し情報が提示される店舗の一例を示す図である。
【
図19】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される経由状況更新処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
【
図21】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図23】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される経由状況更新処理の一例を示すフローチャートである。
【
図24】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図26】一実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行されるスタンプラリー作成処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
[1.第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について詳細に説明する。
【0036】
[1-1.通信システムの構成]
先ず、本実施形態に係る通信システムSの構成及び機能概要について、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0037】
図1に示すように、通信システムSは、スタンプラリーサーバ1と、会員情報管理サーバ2と、ポイントプログラムサーバ3と、少なくとも一のサービスサーバ4と、複数の店舗端末5と、複数のユーザ端末6とを含んで構成される。これらの装置はネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えばインターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0038】
スタンプラリーサーバ1は、所定のスタンプラリーサービスに関する処理を実行するサーバ装置であってもよい。このスタンプラリーサービスは、ユーザによるスタンプラリー(またはウォーキングラリー等)を可能とするサービスであってもよい。スタンプラリーは、例えばスタート地点からそのスタンプラリーについて決定された1又は複数の施設を経由してゴール地点まで移動することである。スタート地点は、スタンプラリーを開始させる地点であってもよい。ゴール地点は、スタンプラリーの最終目的地であってもよい。本実施形態においては、スタンプラリーで経由すべき施設は、何らかの店舗である。店舗の例として、特定の種類の商品を販売する専門店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、百貨店、その他の店舗や商店、ガソリンスタンド、飲食店、飲食店、美容サロン、ホテル、その他特定のサービスを提供する店舗等が挙げられる。スタンプラリーで経由すべき店舗を、経由店舗という。スタンプラリーサーバ1は、全ての経由店舗を経由してゴール地点に着いたユーザに対して、特典を付与する。特典の例として、ポイントプログラムのポイント、電子マネー、クーポン等が挙げられる。スタンプラリーサーバ1は、例えばスタンプラリーの作成(またはスタンプラリーシートの作成)、ユーザに対する経由店舗の情報の提示、経由店舗をユーザが経由したか否かの判定、ユーザに特典を付与するか否かの判定等の処理を行ってもよい。スタンプラリーの作成は、スタンプラリーの経由店舗を決定することであってもよい。経由店舗を決定するとき、スタンプラリーサーバ1は、ユーザごとに経由店舗を決定してもよい。例えば、スタンプラリーサーバ1は、そのユーザの位置から比較的近くにある店舗の中から、経由店舗を決定してもよい。なお、スタンプラリーサーバ1は、店舗以外の施設を、スタンプラリーで経由すべき施設に含めてもよい。
【0039】
会員情報管理サーバ2は、所定のインターネット総合サービスの会員に関する情報を管理するサーバ装置であってもよい。インターネット総合サービスは、複数のサービスの集合であってもよい。インターネット総合サービスに含まれるサービスは、例えばネットワークNW等のコンピュータネットワークを利用して提供される複数のサービスであってもよい。これらのサービスは、例えば情報通信技術を用いて提供されてもよい。スタンプラリーサービスは、インターネット総合サービスに含まれるサービスの一つであってもよい。ユーザがインターネット総合サービスの会員になると、そのユーザにユーザIDが割り当てられる。ユーザIDは、インターネット総合サービスにおいてそのユーザを識別する識別情報であってもよい。インターネット総合サービスの会員となったユーザは、そのインターネット総合サービスに含まれるサービスのうちの多くのサービスを利用することが可能となってもよい。一部のサービスを利用するために、ユーザは、インターネット総合サービスの会員であることを条件とした別途の会員登録又は利用登録を行う必要があってもよい。
【0040】
ポイントプログラムサーバ3は、所定のポイントプログラムに関する処理を実行するサーバ装置であってもよい。ポイントプログラムは、取引対象を購入したユーザに対してその購入代金の所定割合のポイントをそのユーザに付与するとともに、ユーザが保有するポイントを、取引対象の購入代金に利用することを可能とするサービスであってもよい。この割合を、ポイント還元率又は付与率という。取引対象は、商取引可能な何かであってもよい。取引対象の例として、商品及びサービスが挙げられる。ユーザは、オンラインサービスと店舗とで、ポイントの獲得及び利用が可能であってもよい。ユーザに、ポイントプログラム用のポイントカードが提供されてもよい。このポイントカードには、例えばそのカードのカード番号を示す情報コードが印刷されていてもよい。このカード番号は、ポイントプログラムでそのポイントカードを識別する識別情報であってもよい。情報コードの例として、1次元バーコード、2次元コード等が挙げられる。店舗でポイントを獲得又は利用するとき、ユーザは、ポイントカードを利用する。ポイントカードの利用とは、そのポイントカードに印刷された情報コードを、その店舗の店舗端末5に読み込ませることであってもよい。店舗端末5に情報コードを読み込みこませることによって、ポイントの獲得や利用が可能であってもよい。また、ユーザ端末6に、ポイントプログラム用のアプリケーションのインストールが可能であってもよい。このアプリケーションを起動すると、ユーザ端末6は、そのユーザ端末6の画面にポイントプログラムのカード番号を示す情報コードを表示してもよい。ユーザは、ユーザ端末6に表示された情報コードを店舗端末5に読み込みこませることによっても、ポイントの獲得や利用が可能であってもよい。ユーザ端末6に表示された情報コードを読み込ませることも、ポイントカードの利用に含まれてもよい。ポイントプログラムは、インターネット総合サービスに含まれてもよい。従って、インターネット総合サービスの会員は、ポイントプログラムを利用することができる。ポイントプログラムサーバ3は、例えば各ユーザが保有するポイントを管理してもよい。ユーザが保有するポイントの数を、利用可能ポイント数という。ポイントプログラムサーバ3は、ユーザによるポイントの獲得及び利用に応じて、そのユーザの利用可能ポイント数を更新してもよい。本実施形態において、スタンプラリーのユーザに付与される特典は、このポイントプログラムのポイントであってもよい。ポイントと金銭との交換比率は予め定められていてもよい。例えば、1ポイントが1円に相当してもよい。
【0041】
各サービスサーバ4は、ユーザが店舗で利用可能なサービスサービスに関する処理を実行するサーバ装置であってもよい。このようなサービスを、便宜上施設関連サービスという。便宜上施設関連サービスは、例えば店舗自身が提供する商品ともサービスとも異なるサービスを含んでもよい。各施設関連サービスは、例えば情報通信技術を用いて提供されてもよい。また、各施設関連サービスは、施設の運営者とは異なる事業者により提供されるサービスであってもよい。各店舗は、施設関連サービスごとにその施設関連サービスに加盟することができる。各施設関連サービスは、その施設関連サービスの加盟店でのみ利用可能であってもよい。各施設関連サービスは、インターネット総合サービスに含まれてもよい。従って、インターネット総合サービスの会員は、各施設関連サービスを利用可能である。施設関連サービスは、例えばユーザが施設に対して商品の購入代金若しくはサービスの利用代金等を支払う際に利用可能なサービスを含んでもよい。施設関連サービスの例として、ポイントプログラムのポイントカードサービス、電子決済サービス、チェックインサービス等が挙げられる。ポイントカードサービスは、前述のポイントカードを店舗で利用可能とするサービスである。ポイントカードに関する処理は、サービスサーバ4ではなく、ポイントプログラムサーバ3が実行してもよい。ユーザが店舗で施設関連サービスを利用することを、施設関連サービス利用行動をとるともいう。例えば、ポイントカードサービスの施設関連サービス利用行動は、ポイントカードの利用であってもよい。
【0042】
電子決済サービスは、施設関連サービス利用行動として、ユーザが店舗で取引対象を購入する際の支払代金を電子決済で支払うことを可能とする。電子決済サービスとして、決済手段が異なる複数のサービスが存在してもよい。決済手段の例として、IC(Integrated Circuit)型電子マネー、オンライン電子マネー、クレジットカード等が挙げられる。各ユーザのIC型電子マネーの残高は、ICチップに記憶されてもよい。例えば、電子マネー用に、ICチップ内蔵のカードがユーザに提供されてもよい。また例えば、ICチップを内蔵するユーザ端末6に、IC型電子マネー用のアプリケーションのインストールが可能であってもよい。例えば、ICチップと店舗端末5との間の無線通信により、決済が実行されてもよい。オンライン電子マネーによる決済のサービスを、アプリ決済サービスという。各ユーザのオンライン電子マネーの残高は、アプリ決済サービスに対応するサービスサーバ4に記憶されてもよい。アプリ決済サービスを利用するには、ユーザ端末6にアプリ決済サービス用のアプリケーションのインストールが必要であってもよい。このアプリケーションを起動すると、ユーザ端末6は、そのユーザ端末6の画面に、アプリ決済サービスの会員番号を示す情報コードを表示してもよい。この会員番号は、アプリ決済サービスでそのユーザを識別する識別情報であってもよい。ユーザ端末6に表示された情報コードを店舗端末5が読み取ることに応じて、決済が実行されてもよい。或いは、店舗端末5の画面に、支払代金を決済するために必要な情報を示す情報コードが表示されてもよい。店舗端末5に表示された情報コードをユーザ端末6が読み取ることに応じて、決済が実行されてもよい。電子決済サービスを利用したユーザには、商品又はサービスの購入に対してポイントプログラムから通常付与されるポイントとは別に、電子決済サービスの利用に対するポイントがユーザに付与されてもよい。
【0043】
チェックインサービスは、例えば、そのチェックインサービスの加盟店内の所定地点にユーザが近付いたことを条件として、そのユーザにポイントを付与するサービスであってもよい。例えば、チェックインサービスのサービスサーバ4が、ユーザが携帯するユーザ端末6の位置情報に基づいて、そのユーザが所定地点に近付いたか否かを判定してもよい。或いは、所定地点に、例えばその店舗特有の超音波を発する装置が置かれてもよい。サービスサーバ4は、ユーザ端末6がその超音波を受信することを条件に、ユーザがその地点に近付いたと判定してもよい。所定地点にユーザが近付いた後、ユーザはユーザ端末6に対して店舗へのチェックインの操作を行う。この操作に応じて、ユーザにポイントが付与されてもよい。チェックインサービスにおける施設関連サービス利用行動は、店舗へのチェックインである。このチェックインは、例えばユーザがその店舗に入っていることを知らせる手続きに相当してもよい。
【0044】
各店舗端末5は、店舗に置かれた端末装置であってもよい。店舗端末5は、その店舗の運営者若しくは従業員等により利用される端末装置であってもよい。この店舗は、例えば少なくとも一の施設関連サービスの加盟店であってもよい。店舗端末5は、例えば店舗が提供するサービスの利用料金若しくは商品の購入金額の計算に用いられてもよい。店舗端末5の例として、パーソナルコンピュータ、タブレット式コンピュータ、POS(Point of Sale)レジ等が挙げられる。少なくとも一の店舗端末5は、所定の読み取り装置を備えてもよい。この読み取り装置は、磁気テープに記録された情報、ICチップに記録された情報、または印刷され若しくは画面に表示された情報コードを読み取り可能であってもよい。
【0045】
各ユーザ端末6は、インターネット総合サービスの会員であるユーザに利用される端末装置であってもよい。ユーザ端末6は、ユーザによる操作に基づいて、スタンプラリーサーバ1、ポイントプログラムサーバ3、サービスサーバ4等との間で情報を送受信することで、ユーザは、そのサービスサーバ4が対応するサービスを利用することが可能であってもよい。各ユーザ端末6は、携帯可能な端末装置であってもよい。ユーザ端末6の例として、スマートフォン、タブレット式コンピュータ等の携帯情報端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等が挙げられる。各ユーザ端末6には、スタンプラリーサービスを利用するための専用のアプリケーションがインストールされてもよい。このアプリケーションを、スタンプラリーアプリという。また、各ユーザ端末6には、インターネット総合サービスに含まれる他のサービスのうち少なくとも一のサービスについて、そのサービスを利用するための専用のアプリケーションのインストールが可能であってもよい。また、各ユーザ端末6には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。
【0046】
また各ユーザ端末6は、そのユーザ端末6の位置を示す位置情報を取得する機能を有してもよい。例えば、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを利用して、位置情報として経緯度が計算されてもよい。また例えば、移動体通信事業者により、基地局を利用した位置情報がユーザ端末6に提供されてもよい。この場合、ユーザ端末6は、そのユーザ端末6の近くにある基地局の位置に対応した経緯度、住所又は郵便番号を、位置情報として取得する。また例えば、無線LAN(Local Area Network)を利用して位置情報が取得可能であってもよい。例えば、ユーザ端末6は、複数のアクセスポイントから無線を受信したとき、各アクセスポイントからの電波強度を測定するとともに、各アクセスポイントのSSIDを取得する。ユーザ端末6は、電波強度及びSSIDを含む情報を、図示せぬ所定のサーバ装置へ送信する。このサーバ装置には、アクセスポイントの設置位置の経緯度等が記憶されている。サーバ装置は、ユーザ端末6から受信した情報を用いて、例えば三角測量により、ユーザ端末6の位置を算出する。
【0047】
[1-2.装置構成]
[1-2-1.スタンプラリーサーバ]
次に、スタンプラリーサーバ1の構成について、
図2及び
図3を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、スタンプラリーサーバ1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インタフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インタフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
【0048】
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
【0049】
入出力インタフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインタフェース処理を行う。
【0050】
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、店舗グループDB14a、店舗DB14b、スタンプラリーDB14c、経由状況DB14d、位置情報DB14e等のデータベースが記憶されてもよい。「DB」は、データベースの略語である。少なくとも一のデータベースは、スタンプラリーサーバ1と異なるサーバ装置に記憶されてもよい。スタンプラリーサーバ1は、そのサーバ装置を介してデータベースにアクセス可能であってもよい。
【0051】
図3は、スタンプラリーサーバ1のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。店舗グループDB14aには、例えば少なくとも一の施設関連サービスに加盟している各店舗グループに関する店舗グループ情報が記憶されてもよい。店舗グループは、複数の店舗で構成されるグループであってもよい。店舗グループの例として、同一のフランチャイズに加盟するフランチャイジーの集合、チェーン店の集合、本店と支店との組み合わせ等が挙げられる。特定の店舗グループに属さない店舗に対しては、便宜上の店舗グループが割り当てられてもよい。店舗グループDB14aには、店舗グループ情報として、例えば店舗グループID、店舗グループ名、カテゴリ情報、及び加盟サービス情報等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。店舗グループIDは、店舗を識別する識別情報である。カテゴリ情報は、その店舗グループの店舗のカテゴリを示す。例えば、業種、提供される商品の種類、提供されるサービスの種類等でカテゴリが分けられてもよい。加盟サービス情報は、その店舗グループが現在加盟している施設関連サービスを示す。本実施形態においては、店舗は店舗グループ単位で施設関連サービスに加盟するものとする。加盟している施設関連サービスが店舗ごとに異なる場合には、後述する店舗DB14bの方に加盟サービス情報が記憶されてもよい。加盟サービス情報は、例えばその店舗グループが加盟している1又は複数のサービスそれぞれのサービスIDを含んでもよい。サービスIDは、インターネット総合サービスに含まれる各サービスを識別する識別情報である。
【0052】
店舗DB14bには、例えば少なくとも一の店舗関連サービスに加盟している各店舗に関する店舗情報が記憶されてもよい。例えば、店舗DB14bには、店舗情報として、店舗ID、店舗グループID、店舗名、住所、及び店舗位置情報等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。店舗IDは、店舗を識別する識別情報である。店舗グループIDは、その店舗が属する店舗グループを示す。店舗位置情報は、その店舗の地理的位置を示す情報である。例えば、店舗位置情報は、その店舗の住所に対応する経緯度を示してもよい。また例えば、店舗位置情報は、その店舗の敷地の外縁を構成する各頂点の位置を経緯度で示してもよい。
【0053】
スタンプラリーDB14cには、スタンプラリーサーバ1によって作成された各スタンプラリーに関するスタンプラリー情報が記憶されてもよい。例えば、スタンプラリーDB14cには、スタンプラリー情報として、スタンプラリーID、ユーザID、作成日時、スタート地点座標、ゴール地点座標、経路情報、特典ポイント数、行動ログ取得日時、及び終了フラグ等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。スタンプラリーIDは、作成されたスタンプラリーを識別する識別情報である。ユーザIDは、そのスタンプラリーを行うユーザを示す。作成日時は、そのスタンプラリーが作成された日時を示す。スタート地点座標は、スタンプラリーの開始地点の経緯度を示す。ゴール地点座標は、スタンプラリーの終了地点の経緯度を示す。経路情報は、スタンプラリーにおいてユーザが移動する経路を示す情報である。例えば、経路情報は、ユーザが通る各道路や道路の接続地点等を示す情報、ユーザが通る道路や接続地点の順序を示す情報等を含んでもよい。特典ポイント数は、そのスタンプラリーを完了させたユーザに対して付与されるポイントの数を示す。行動ログ取得日時は、会員情報管理サーバ2から、そのユーザの行動の記録を示す行動ログが取得された日時を示す。行動ログ取得日時の初期値は作成日時と一致してもよい。行動ログについては後述する。終了フラグは、そのスタンプラリーが終了したか否かを示す。終了フラグは、FALSE及びTRUEの何れかに設定されてもよい。FALSEは、スタンプラリーが終了していないことを示す。TRUEは、スタンプラリーが終了していることを示す。終了フラグの初期値はFALSEである。スタンプラリーが終了する条件の例として、ユーザが全ての経由店舗を経由してゴール地点に到着したこと、ユーがスタンプラリーを中断したこと、そのスタンプラリーについて予め定められた期限になってもユーザがゴール地点に到着しなかったこと等が挙げられる。スタンプラリーの目標を達成する期限は定められてもよいし、定められていなくてもよい。
【0054】
経由状況DB14dには、スタンプラリーで経由店舗に決定された各店舗の経由状況を示す経由店舗情報が記憶されてもよい。例えば、経由状況DB14dには、経由店舗情報として、スタンプラリーID、経由順序番号、店舗ID、経由条件情報、及び経由フラグ等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。スタンプラリーIDは、店舗が経由店舗に決定されたスタンプラリーを示す。経由順序番号は、その店舗がそのスタンプラリーで決定された経由店舗のうち、ユーザが何番目に経由する店舗であるかを示す。経由条件情報は、ユーザがその店舗を経由したと判定されるための条件を示してもよい。店舗を経由したと判定される条件は、例えばユーザがその店舗で特定の施設関連サービス又は何れかの施設関連サービスを利用することであってもよい。経由条件情報は、ユーザがその施設を経由したと認められる1又は複数の施設関連サービスのサービスIDを含んでもよい。経由フラグは、ユーザがその店舗を経由したか否かを示す。経由フラグは、FALSE及びTRUEのうち何れかに設定されてもよい。FALSEは、その店舗はまだ経由されていないことを示す。TRUEは、その店舗が既に経由されていることを示す。経由フラグの初期値はFALSEである。
【0055】
位置情報DB14eには、各ユーザ端末6からスタンプラリーサーバ1へ送信されてきた位置情報が記憶される。例えば、スタンプラリーアプリがインストールされた各ユーザ端末6は、定期的に位置情報を取得してスタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。位置情報DB14eには、位置情報として、ユーザID、記録日時、及び端末位置情報等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。ユーザIDは、位置情報を送信してきたユーザ端末6を利用するユーザを示す。記録日時は、そのユーザ端末6がその位置情報を記録した日時を示す。端末位置情報は、その記録日時の時点におけるユーザ端末6の位置を示す。例えば、端末位置情報は、その位置の経緯度を含んでもよい。
【0056】
記憶部14には、更に地
図DBが記憶されてもよい。地
図DBは、地図に関する情報を含む。例えば、地
図DBには、各スポットに関するPOI(Point of Interest)情報が記憶されてもよい。地
図DBから特定可能なスポットは、上述した店舗を含むとともに、その他のスポットを含んでもよい。その他のスポットの例として、駅、空港、バス停、公共施設等が挙げられる。POI情報は、スポットのスポットID、スポット名、スポットのカテゴリ名、住所、スポット位置情報等を含んでもよい。スポットIDは、スポットを識別する識別情報である。店舗のスポットIDはその店舗の店舗IDと一致してもよい。スポット位置情報は、そのスポットが所在する場所の座標を示す情報であってもよい。例えばスポット位置情報は、そのスポットの敷地の外縁を構成する各頂点の位置を経緯度で示してもよい。また、地
図DBには、各道路の種類、長さ及び接続状況、道路が接続する各接続地点の経緯度等を含んでもよい。更に、地
図DBには、地図を示す地図画像が記憶されてもよい。例えば、所定長の矩形の領域ごとに、その領域の地図画像が、その領域の座標に関連付けて記憶されてもよい。各領域は、例えばメッシュであってもよい。
【0057】
更に記憶部14には、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。サーバプログラムは、スタンプラリーサービスに関する各種処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。サーバプログラムは、例えば、他の装置からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0058】
通信部15は、例えばネットワークインタフェースカード等により構成されている。通信部15は、ネットワークNWを介して会員情報管理サーバ2、ポイントプログラムサーバ3、サービスサーバ4、またはユーザ端末6等と接続し、接続された装置との通信状態を制御する。
【0059】
[1-2-2.会員情報管理サーバ]
次に、会員情報管理サーバ2の構成について、
図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る会員情報管理サーバ2のデータベースに記憶される情報の例を示す図である。
図4に示すように、記憶手段としての会員情報管理サーバ2は、会員DB21及び行動履歴DB22等のデータベースを記憶してもよい。会員情報管理サーバ2は、例えばスタンプラリーサーバ1及び各サービスサーバ4へ、会員情報管理サーバ2に記憶されたデータベースにアクセスするためのAPI(Application Programming Interface)を提供してもよい。各サーバ装置は、このAPIを通じて、会員情報管理サーバ2に記憶されたデータベースからの情報の取得及びデータベースの更新が可能であってもよい。
【0060】
会員DB21には、インターネット総合サービスの各会員に関する会員情報が記憶されてもよい。例えば、会員DB21には、会員情報として、ユーザID、氏名、性別、生年月日、電話番号、住所、電子メールアドレス等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。
【0061】
行動履歴DB22には、インターネット総合サービスに含まれるサービスをユーザが利用することによるそれらのユーザの行動の履歴が記憶されてもよい。行動履歴から、行動をとったユーザと、その行動のためにユーザが利用したサービスとを特定可能であってもよい。その行動のためにユーザが施設を訪れた場合、行動履歴から、利用された施設を特定可能であってもよい。行動履歴が記憶される行動は、施設関連サービスの利用を含んでもよい。行動履歴DB22には、行動がとられるごとに、行動ログとして、例えば行動ログID、ユーザID、サービスID、店舗ID、行動日時、及び行動内容情報、支払額、還元ポイント数等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。行動ログIDは、行動ログを識別する識別情報である。ユーザIDは、行動をとったユーザを示す。サービスIDは、ユーザがその行動をとるために利用したサービスを示す。店舗IDは、そのユーザがその行動をとった施設を示す。ユーザが施設関連サービスを店舗で利用した場合に限り、この店舗IDは有効である。行動内容情報は、ユーザがとった行動の種類及び詳細を示す。行動の種類の例として、ポイントカードの利用、IC型電子マネー決済、アプリ決済、クレジットカード決済、チェックインサービスを利用した店舗へのチェックイン等が挙げられる。支払額は、その行動によってユーザが何らかの代金を支払った場合のその金額を示す。その行動が支払いを必要とする行動である場合に限り、支払額は有効である。還元ポイント数は、ユーザがその行動をとったことによってそのユーザに付与されたポイントプログラムのポイントの数を示す。ユーザにポイントが付与されなかった場合、還元ポイント数は0ポイントである。
【0062】
会員情報管理サーバ2は、ポイントプログラムサーバ及び各サービスサーバ4から、そのサーバ装置が対応するサービスの行動ログを取得してもよい。例えば、ポイントプログラムサーバ及び各サービスサーバ4は、そのサーバ装置が対応するサービスを利用することによってそのサービスで予め定められた行動をユーザがとると、その行動に対応する行動ログを生成してもよい。ユーザが店舗で施設関連サービスを利用する場合、そのユーザのユーザ端末6及びその店舗の店舗端末5の何れかから、その施設関連サービスに対応するサーバ装置へ、その利用に関する情報を送信してもよい。この情報を総称して、施設関連サービス利用情報という。施設関連サービス利用情報に基づいて、行動ログが生成されてもよい。このときに生成される行動ログのフォーマット及び行動ログに含まれる情報は、その施設関連サービス独自のフォーマット及び情報であってもよい。ポイントプログラムサーバ又はサービスサーバ4は、生成した行動ログをそのサーバ装置内に記憶するとともに、会員情報管理サーバ2へ送信してもよい。
【0063】
ポイントカードを利用する場合、ユーザは、例えばポイントカードに印刷された情報コード又はユーザ端末6に表示された情報コードを、店舗端末5に読み込ませてもよい。ポイントを利用する場合、ユーザは、利用するポイント数を店舗端末5に入力してもよい。店舗端末5は、施設関連サービス利用情報として、ポイントカード利用情報をポイントプログラムサーバ3へ送信してもよい。ポイントカード利用情報は、例えば情報コードに対応するカード番号、店舗への支払額、その店舗の店舗ID、ポイントの利用の有無を示す情報、利用するポイント数等を含んでもよい。ポイントプログラムサーバ3は、カード番号から、ポイントカードサービスを利用したユーザのユーザIDを取得してもよい。また、ポイントプログラムサーバ3は、支払額と利用ポイント数に相当する金額との差額に所定のポイント還元率を乗算して、還元ポイント数を計算してもよい。ポイントプログラムサーバ3は、ユーザIDに関連付けられた利用可能ポイント数に還元ポイント数を加算してもよい。ポイントプログラムサーバ3は、行動ログとして、ポイントログを生成してもよい。ポイントログは、ユーザID、ポイントカードが利用された日時、還元ポイント数等を含んでもよい。
【0064】
IC型電子マネーで支払代金を決済する場合、ユーザは、電子マネーカード又はユーザ端末6のICチップに記憶されたIC型電子マネーの会員番号等の情報を、店舗端末5に読み込ませてもよい。これにより、決済が実行されてもよい。IC型電子マネーの会員番号は、IC型電子マネー決済サービスの会員を識別する識別情報であってもよい。アプリ決済を行う場合、ユーザは、ユーザ端末6にアプリ決済の会員番号の情報コードを表示させて、その情報コードを店舗端末5に読み込ませてもよい。クレジットカード決済を行う場合、ユーザは、クレジットカードに記録されたカード番号等の情報を、店舗端末5に読み込ませてもよい。店舗端末5は、施設関連サービス利用情報として、決済用情報を、サービスサーバ4へ送信してもよい。決済用情報は、会員番号若しくはカード番号、決済金額、店舗ID等を含んでもよい。店舗端末5に表示された情報コードをユーザ端末6が読み取ることによって、アプリ決済を行う場合、ユーザ端末6が決済用情報をサービスサーバ4へ送信してもよい。決済用情報を受信したサービスサーバ4は、決済処理を行ってもよい。サービスサーバ4は、カード番号又は会員番号から、支払いを行ったユーザのユーザIDを取得してもよい。また、サービスサーバ4は、決済金額に、電子決済サービスの種類に応じたポイント還元率を乗算することにより、還元ポイント数を計算してもよい。サービスサーバ4は、ポイントプログラムサーバ3へ、電子決済サービスを利用したユーザの利用可能ポイント数に対する還元ポイント数の加算を要求してもよい。サービスサーバ4は、決済用情報に基づいて、行動ログとして売上情報を生成してもよい。売上情報は、例えば支払いを行ったユーザのユーザID、支払先の店舗の店舗ID、決済金額、決済が行われた日時、還元ポイント数等を含んでもよい。
【0065】
チェックインサービスを利用して店舗にチェックインする場合、ユーザは、例えば店舗内の所定地点の近くで、ユーザ端末6を操作することによりチェックインの要求を行ってもよい。この操作に応じて、ユーザ端末6は、施設関連サービス利用情報としてチェックイン要求を、チェックインサービスのサービスサーバ4へ送信してもよい。チェックイン要求は、例えばそのユーザのユーザID、その店舗の店舗ID等を含んでもよい。チェックイン要求を受信したサービスサーバ4は、チェックイン要求に含まれる店舗IDに基づいて、その店舗がチェックインサービスの加盟店であるか否かを判定してもよい。その店舗が加盟店である場合、サービスサーバ4は、ユーザがその店舗にチェックインしたと判定してもよい。ユーザがチェックインした場合、サービスサーバ4は、還元ポイント数を決定してもよい。例えば、還元ポイント数は固定値であってもよい。或いは、還元ポイント数は、くじ引きなどによってランダムに決定されてもよい。或いは、還元ポイント数は、店舗ごとに予め定められていてもよい。サービスサーバ4は、ポイントプログラムサーバ3へ、電子決済サービスを利用したユーザの利用可能ポイント数に対する還元ポイント数の加算を要求してもよい。サービスサーバ4は、行動ログとして、チェックインログを生成してもよい。チェックインログは、例えば、チェックインしたユーザのユーザID、チェックインされた店舗の店舗ID、チェックインが行われた日時、還元ポイント数等を含んでもよい。
【0066】
ポイントプログラムサーバ3及びサービスサーバ4のうち何れかのサーバ装置から行動ログを受信した会員情報管理サーバ2は、例えばその行動ログのフォーマットを、行動履歴DB22に記憶可能な共通のフォーマットに変換して、変換された行動ログを行動履歴DB22に記憶してもよい。このとき、会員情報管理サーバ2は、受信された行動ログのフォーマット又は行動ログの送信元が何れのサービスサーバ4であるかに基づいて、ユーザが利用したサービスを特定してもよい。また、会員情報管理サーバ2は、受信された行動ログに基づいて、ユーザがとった行動の種類を特定してもよい。会員情報管理サーバ2は、特定したサービスのサービスIDを、記憶される行動ログに含めてもよい。また、会員情報管理サーバ2は、その行動ログの行動内容情報に、特定された行動の種類を示す情報を含めてもよい。
【0067】
[1-2-3.ポイントプログラムサーバ]
次に、ポイントプログラムサーバ3の構成について、
図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係るポイントプログラムサーバ3のデータベースに記憶される情報の例を示す図である。
図5に示すように、記憶手段としてのポイントプログラムサーバ3は、ポイントDB31等のデータベースを記憶してもよい。
【0068】
ポイントDB31には、インターネット総合サービスの各会員の利用可能ポイント数が記憶されてもよい。例えば、ポイントDB31には、ユーザID及び利用可能ポイント数等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。
【0069】
[1-3.システム制御部の機能概要]
次に、スタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能概要について、
図6乃至9を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、
図6に示すように、サービス特定部1101、ユーザ距離特定部1102、経由店舗決定部1103、情報提供部1104、経由情報取得部1105、経由状況判定部1106、及び特典付与部1107等として機能してもよい。
【0070】
サービス特定部1101は、複数の施設関連サービスのうち、スタンプラリーの作成を要求するユーザが未利用である未利用サービスを特定してもよい。前述したように、施設関連サービスは、例えば店舗自身が提供するサービスとは異なるもののその施設で利用可能なサービスであってもよい。複数の施設関連サービスは、例えば1-1節で例示したサービスの全てであってもよし、それらのサービスの一部であってもよい。また、複数の施設関連サービスは、例示したサービスとは異なるサービスを含んでもよい。施設関連サービスを利用したと判定される利用の態様は、その施設関連サービスを店舗で利用することに限定されてもよい。ユーザが或る施設関連サービスを未利用であるか否かは、そのユーザによるサービスの利用経験に基づいて特定されてもよい。例えば、未利用サービスは、ユーザからスタンプラリーの作成が要求された時点までにそのユーザが一度も利用したことがないサービスであってもよいし、ユーザが過去の所定期間中に利用したことがないサービスであってもよい。所定期間の終了時点は、ユーザからスタンプラリーの作成が要求された時点であってもよい。所定期間の長さの例として、3か月、6か月、1年等が挙げられる。
【0071】
サービス特定部1101は、複数の施設関連サービスの利用状況を特定可能なサービス利用状況情報に基づいて、未利用サービスを特定してもよい。利用状況を特定可能とは、例えばユーザが施設関連サービスを利用したことがあるか否かを特定することが可能なことであってもよい。また、利用状況を特定可能とは、例えばユーザが或る施設関連サービスを利用した場合のその施設関連サービス及び利用時期を特定することが可能なことであってもよい。サービス利用状況情報は、例えば行動履歴DB22であってもよい。行動履歴DB22に記憶される行動ログは、サービスを利用したユーザのユーザID、利用されたサービスのサービスID、そのサービスの利用日時を示す行動日時、そのサービスの利用の態様に対応する行動の種類を示す行動内容情報を含む。サービス特定部1101は、例えば行動ログに含まれるサービスIDが何れかの施設関連サービスを示し、且つ、行動内容情報が、何れかの施設関連サービス利用行動を示す場合、サービス特定部1101は、ユーザがその施設関連サービスを利用したと判定してもよい。なお、サービス利用状況情報は、ポイントプログラムサーバ3及び各サービスサーバ4に記憶された行動ログの履歴であってもよい。
【0072】
サービス特定部1101は、複数の施設関連サービスのうち、スタンプラリーの作成を要求するユーザが利用したことがある利用ありサービスを更に特定してもよい。利用ありサービスは、未利用サービス以外のサービスであってもよい。
【0073】
ユーザ距離特定部1102は、スタンプラリーの作成を要求するユーザに対応するユーザ距離を特定してもよい。ユーザ距離は、例えばユーザが移動する距離であってもよいし、そのユーザの移動に適した距離であってもよい。例えば、ユーザ距離特定部1102は、そのユーザに指定されたユーザ距離を取得してもよい。例えばユーザは、スタンプラリーの作成を要求する際に、ユーザ端末6にユーザ距離を入力してもよい。ユーザ端末6は、このユーザ距離をスタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。或いは、ユーザにより予めユーザ距離を設定することが可能であってもよい。設定されたユーザ距離は、例えばスタンプラリーサーバ1の記憶部14に、そのユーザのユーザIDに関連付けて記憶されてもよい。或いは、ユーザは、例えば消費したいカロリー又は歩数を指定可能であってもよい。ユーザ距離特定部1102は、指定されたカロリーを消費するために移動が必要な距離、またはその歩数で移動可能な距離を、ユーザ距離として計算してもよい。このときのユーザの移動手段(例えば徒歩、ランニング等)は、予め定められていてもよいし、ユーザにより指定可能であってもよい。ユーザ距離特定部1102は、移動手段に応じたユーザ距離を計算してもよい。ユーザ距離を計算するとき、ユーザ距離特定部1102は、例えばユーザの性別や年齢を考慮してもよい。
【0074】
経由店舗決定部1103は、複数の店舗のうち、スタンプラリーのゴール地点に着くまでに経由する経由店舗を決定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、先ず経由店舗の抽出元となる複数の店舗を決定してもよい。経由店舗は1店舗であってもよいし複数の店舗であってもよい。抽出元となる店舗は、例えば少なくとも一の施設関連サービスに加盟する全ての店舗であってもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、例えば地理的条件に基づいて、抽出元となる店舗を決定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、スタート地点及びゴール地点のうち少なくとも何れか一方に基づいて、店舗を抽出してもよい。スタート地点及びゴール地点は、例えば予め定められていてもよい。例えばスタート地点は、ユーザの現在位置であってもよい。またゴール地点も、ユーザの現在位置であってもよい。スタート地点及びゴール地点のうち少なくとも何れか一方は、ユーザにより指定可能であってもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、ユーザ端末6に、ユーザの現在位置周辺の地図を表示させてもよい。ユーザが、地図から所望の地点を指定すると、経由店舗決定部1103は、その地点を、スタート地点又はゴール地点として特定してもよい。経由店舗決定部1103は、例えばスタート地点から所定距離以内にある店舗、ゴール地点から所定距離以内にある店舗、スタート地点とゴール地点とを結ぶ直線から所定距離以内にある店舗、またはその直線から所定距離までの範囲と重複する行政区画にある店舗を、経由店舗の抽出元となる店舗に決定してもよい。このときの距離は、例えば予め定められていてもよいし、ユーザ距離特定部1102により取得されたユーザ距離であってもよいし、そのユーザ距離の2分の1の距離であってもよい。行政区画の例として、町丁、市区町村等が挙げられる。
【0075】
経由店舗決定部1103は、複数の店舗の中から経由店舗を決定するとき、サービス特定部1101により特定された未利用サービスの加盟店を、経由店舗に含めてもよい。未利用サービスの加盟店を経由店舗に含めることで、未利用サービスの初利用をユーザに促すことができる。経由店舗決定部1103は、店舗とその店舗が加盟する施設関連サービスとの対応関係を示す情報に基づいて、その店舗が加盟する施設関連サービスを特定してもよい。この情報は、例えば、店舗DB14bに記憶された店舗ID及び店舗グループIDと、店舗グループDB14aに記憶された店舗グループID及び加盟サービス情報と、の組み合わせであってもよい。経由店舗に含まれる未利用サービスの加盟店は、1店舗であってもよいし、複数の店舗であってもよい。
【0076】
図7(a)は、施設利用サービスの利用状況の一例を示す図である。
図7(a)に示すように、或るユーザ110は、アプリ決済を利用したことがある一方で、チェックインサービスを利用したことがない。そこで、経由店舗決定部1103は、チェックインサービスの加盟店を検索する。
図7(b)は、経由店舗の決定例を示す図である。例えば、
図7(b)に示すように、経由店舗決定部1103は、チェックインサービスの加盟店である店舗211を、経由店舗に決定してもよい。
【0077】
利用ありサービスがサービス特定部1101により特定された場合、経由店舗決定部1103は、未利用サービスの加盟店と利用ありサービスの加盟店との両方を、経由店舗に含めてもよい。ユーザにとっては、未利用サービスの加盟店よりも、利用ありサービスの加盟店の方を利用する方が、心理的なハードルが低い。利用することへのハードルが低い店舗を経由店舗に含めることで、全ての経由店舗を訪れることへの心理的なハードルを下げることができる。経由店舗に含まれる利用ありサービスの加盟店は、1店舗であってもよいし、複数の店舗であってもよい。
【0078】
経由店舗決定部1103は、経由店舗を決定した場合、スタート地点から全ての経由地点を経由してゴール地点まで移動するための経路を設定又は探索してもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、経由店舗を決定するために、スタート地点から経由店舗の候補となる全ての店舗を経由してゴール地点まで移動するための経路を設定又は探索してもよい。例えば、経路に沿って経由店舗を経由する順序が、妥当性のある順序となるように、経路を設定又は探索してもよい。経由店舗を経由する順序が妥当な経路とは、例えば経路を移動する距離又は時間が、妥当な距離又は時間となる経路であってもよい。例えば、経由店舗を経由する順序が不自然であることにより、必要以上にユーザに回り道を強いる経路は、妥当な経路ということができない場合がある。経由店舗決定部1103は、例えばスタート地点から全ての経由地点を経由してゴール地点まで移動するのに最短距離となる経路又は移動時間が最短となる経路を探索してもよい。例えば経由店舗決定部1103は、ダイクストラ法等の方法を用いて、経路探索を行ってもよい。経由店舗決定部1103は、探索された経路に基づいて、それらの候補の店舗を、経由店舗として決定するか否かを判定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、経路に沿って経由店舗を経由する順序に基づいて判定を行ってもよい。例えば前述したように、未利用サービスの加盟店と利用ありサービスの加盟店との両方を経由店舗に含めるとする。この場合、経由店舗決定部1103は、経由店舗の候補となる店舗を経由する順序が、未利用サービスの加盟店よりも先に利用ありサービスの加盟店を経由する順序となる場合、それらの候補の店舗を、経由店舗として決定してもよい。換言すると、経由店舗決定部1103は、未利用サービスの加盟店よりも先に利用ありサービスの加盟店を経由する順序でユーザが経由店舗を経由するように、経由店舗を決定してもよい。スタート地点から先に行きやすい場所に利用ありサービスの加盟店があれば、前述した心理的なハードルが低いとともに、その店舗へ行くための時間的なハードルや肉体的なハードルも低くなる。そのため、ユーザにとっては、利用ありサービスの加盟店へ行きやすい。経由店舗の一部の店舗でもユーザが経由すれば、残りの経由店舗へ行くことへの心理的なハードルが下がる。従って、未利用サービスの利用をユーザに促すことができる。利用ありサービスの加盟店が複数ある場合、経由店舗決定部1103は、それらの店舗のうち少なくとも何れか一つが、未利用サービスの全ての加盟店よりも先に経由可能な経路が設定可能なように、経由店舗を決定してもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、利用ありサービスの全ての加盟店が、未利用サービスの全ての加盟店よりも先に経由可能な経路が設定可能なように、経由店舗を決定してもよい。
【0079】
図7(c)は、経由店舗の決定例を示す図である。前述したように、ユーザ110は、アプリ決済を利用したことがある一方で、チェックインサービスを利用したことがない。この場合、経由店舗決定部1103は、例えば
図7(c)に示すように、経由店舗を、店舗212及び213に決定する。店舗212は、アプリ決済サービスの加盟店である。店舗213は、チェックインサービスの加盟店である。スタート地点からゴール地点まで経路に沿って移動した場合、ユーザは、1番目に店舗212を経由し、2番目に店舗213を経由することとなる。例えば店舗212は比較的にスタート地点に近く、店舗213は比較的にゴール地点に近い。
【0080】
ユーザ距離特定部1102によりユーザ距離が特定された場合、経由店舗決定部1103は、スタート地点から全ての経由店舗を経由してゴール地点まで移動するための経路の長さが、そのユーザ距離に応じた長さとなるように、経由店舗を決定してもよい。経路の長さを経路長という。例えば、ユーザ距離特定部1102は、経路長が、ユーザ距離に応じた距離範囲に含まれるように、経由店舗を決定してもよい。この距離範囲は、例えばユーザ距離から所定距離の範囲であってもよい。或いは、この距離範囲は、ユーザ距離から、ユーザ距離の所定割合の距離の範囲であってもよい。
【0081】
図8(a)は、経由店舗の決定例を示す図である。
図8(a)に示すように、ユーザ110は、ユーザ距離として3kmを指定した。例えば、ユーザ距離の10パーセントを、ユーザ距離からのずれが許容される範囲とする。この場合、経路長が2.7km以上で且つ3.3km以下となる経由店舗が決定される。例えば、
図8(a)に示すように、経由店舗決定部1103は、経由店舗を、店舗214及び215に決定する。この場合の経路長は、2.8kmである。
【0082】
経由状況判定部1106は、複数の経由店舗を決定する場合、それらの経由店舗間で店舗のカテゴリが極力互いに異なるように、経由店舗を決定してもよい。例えば、その店舗が属する店舗グループのカテゴリ情報に基づいて、その店舗のカテゴリを特定することができる。
【0083】
情報提供部1104は、スタンプラリーに関する情報を、そのスタンプラリーを行うことが可能なユーザのユーザ端末6へ送信してもよい。例えば、情報提供部1104は、スタンプラリーに関する情報をユーザ端末6が表示可能なように、その情報を送信してもよい。情報提供部1104は、経由店舗決定部1103により決定された経由店舗に関する情報を送信してもよい。経由店舗に関する情報は、例えば店舗名、店舗を示す画像、店舗グループ名、店舗グループを示す画像、及び店舗のカテゴリ、経由店舗の位置、経由順序番号のうち、少なくとも一つを含んでもよい。経由店舗に関する情報は、更にその経由店舗が加盟する施設関連サービスの全部又は一部を示す情報を含んでもよい。例えば、未利用サービスの加盟店に関する情報は、その未利用サービスを示す情報を必ず含んでもよい。情報提供部1104は、経由店舗決定部1103により設定された経路を示す情報を送信してもよい。また、情報提供部1104は、ユーザの現在位置を示す情報、スタート地点の位置を示す情報、及びゴール地点の位置を示す情報のうち、少なくとも何れか一つを送信してもよい。情報提供部1104は、例えば経由店舗の一覧をユーザ端末6に表示されてもよい。また、情報提供部1104は、ユーザ端末6に地図を表示させるとともに、その地図上に経由店舗に関する情報を表示させてもよい。このとき、各経由店舗の経緯度に対応する場所に、経由店舗に関する情報が表示されてもよい。
【0084】
図9は、地図画面300の表示例を示す図である。例えば、経由店舗が決定され又はスタンプラリーが作成されると、ユーザ端末6は地図画面300を表示してもよい。
図9に示すように、地図画面300には、地
図310が表示される。地
図310上には、現在位置アイコン、スタート地点マーク320、及び経路線340が表示される。現在位置アイコン330は、ユーザの現在位置を示す。ユーザがユーザ端末6とともに移動すると、地
図310上の現在位置アイコン330も移動する。スタート地点マーク320は、スタート地点を示すとともに、ゴール地点を示す。
図9に示す例では、スタート地点及びゴール地点は、経由店舗の決定時におけるユーザの位置と一致する。経路線340は、スタート地点からゴール地点までの経路を示す。経路線340は、経路においてユーザが移動すべき方向をも示してもよい。地
図310上には、更に経由店舗アイコン350が表示される。各経由店舗アイコン350は、経由店舗を示す画像である。ユーザが何れかの経由店舗を経由すると、その経由店舗の経由店舗アイコン350について、経由済みであることを示す情報が表示されてもよい。また更に、地
図310上には、各経由店舗アイコン350の近傍に、サービスアイコン360が表示される。各サービスアイコン360は、そのアイコンの近傍に位置する経由店舗アイコン350により示される店舗が加盟する施設関連サービスを示す。経由店舗が複数の施設関連サービスに加盟している場合、その店舗について複数のサービスアイコン360が表示されてもよい。また例えば、店舗が未利用サービスと利用ありサービスの両方に加盟している場合、未利用サービスのみについてサービスアイコン360が表示されてもよい。
【0085】
経由情報取得部1105は、経由店舗決定部1103による経由店舗の決定後にユーザが経由した店舗を特定可能な経由情報を取得してもよい。経由店舗の決定後とは、スタンプラリーの作成後又は開始後であってもよい。
【0086】
経由情報は、例えばそのユーザのユーザ端末6から送信されてきた位置情報及び各経由店舗の店舗位置情報を含んでもよい。ユーザ端末6と経由店舗との位置関係に基づいて、ユーザがその経由店舗に行ったか否かを判定することができる。
【0087】
経由情報は、例えば複数の店舗のうちの何れかの店舗で何れかの施設関連サービスをユーザが利用することに応じてその施設関連サービスに関連する処理を実行する装置からスタンプラリーサーバ1が取得可能な利用情報を含んでもよい。この利用情報は、そのユーザがその施設関連サービスを利用した店舗を示す情報であってもよい。施設関連サービスに関連する処理を実行する装置の例として、その施設関連サービスが利用された店舗の店舗端末5、その施設関連サービスを利用したユーザのユーザ端末6、その施設関連サービスに対応するポイントプログラムサーバ3若しくはサービスサーバ4、及び施設関連サービスの利用を示す行動ログを記憶する会員情報管理サーバ2が挙げられる。例えば利用情報は、会員情報管理サーバ2の行動履歴DB22に記憶された行動ログのうち、経由店舗の決定後に記憶された行動ログであってもよい。行動ログに含まれるサービスIDが何れかの施設関連サービスを示し、且つ、行動内容情報が、何れかの施設関連サービス利用行動を示す場合、その行動ログは、ユーザが店舗に行ったことを示す。この場合の行動ログに含まれる行動日時は、ユーザがその店舗にいた日時を示す。或いは、利用情報は、ポイントプログラムサーバ3及び各サービスサーバ4が記憶する行動ログであってもよい。或いは、利用情報は、店舗端末5又はユーザ端末6から送信された施設関連サービス利用情報であってもよい。
【0088】
経由状況判定部1106は、経由情報取得部1105により取得された経由情報に基づいて、経由店舗決定部1103により決定された経由店舗についてユーザによる経由状況を判定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、各経由店舗について、ユーザがその経由店舗を既に経由しているか否かを判定してもよい。
【0089】
経由情報が、ユーザ端末6の位置情報及び経由店舗の位置情報を含むとする。経由状況判定部1106は、例えばユーザ端末6の位置と経由店舗の位置との間の距離が所定距離未満となった場合、ユーザがその経由店舗を経由したと判定してもよい。或いは、経由状況判定部1106は、ユーザ端末6の位置が経由店舗の施設内に位置した場合、ユーザがその経由店舗を経由したと判定してもよい。
【0090】
経由情報が、利用情報を含むとする。この場合、経由状況判定部1106は、ユーザが施設関連サービスを利用した店舗として利用情報により示される店舗を、ユーザが経由したと判定してもよい。例えば利用情報が、行動履歴DB22に記憶された行動ログである場合、店舗IDにより示される店舗が、ユーザが経由した店舗である。経由状況判定部1106は、ユーザが経由した店舗が経由店舗である場合、ユーザが経由店舗を経由したと判定してもよい。
【0091】
経由店舗をユーザが経由したと判定される条件は、そのユーザがその経由店舗で施設関連サービスを利用したことに限定されてもよい。従って、この場合の経由情報は利用情報に限定されてもよい。ユーザ端末6の位置情報を用いた場合と比較して、施設関連サービスの利用を促すことができる。
【0092】
未利用サービスに加盟する経由店舗をユーザが経由したと判定される条件は、そのユーザがその経由店舗で未利用サービスを利用したことに限定されてもよい。従って、その経由店舗でユーザが利用ありサービスを利用しても、経由状況判定部1106は、ユーザが経由店舗を経由したと判定しない。これにより、未利用サービスの利用を促すことができる。経由店舗が、未利用サービスの加盟店を複数含む場合、それらの加盟店の全てについて、店舗をユーザが経由したと判定される条件は、ユーザが未利用サービスを利用したことに限定されてもよい。或いは、経由状況判定部1106は、未利用サービスの加盟店のうち少なくとも一つでユーザが未利用サービスを利用したならば、残りの加盟店でユーザが何れの施設関連サービスを利用したとしても、その残りの店舗をユーザが経由したと判定してもよい。
【0093】
情報提供部1104は、各経由店舗について、経由店舗を経由したと判定される条件を示す情報を、ユーザ端末6により提示させてもよい。例えば、情報提供部1104は、スタンプラリーが作成されたとき、その情報を提示させてもよい。
【0094】
特典付与部1107は、ユーザがゴール地点に着いた場合、そのユーザに特典を付与するか否かを決定してもよい。例えば、特典付与部1107は、ユーザがスタート地点からゴール地点に移動した場合に決定を行ってもよい。例えば、特典付与部1107は、経由店舗決定部1103により決定された経由店舗の全てをそのユーザが経由したと経由状況判定部1106により判定されることを条件に、特典を付与してもよい。経由店舗が未利用サービスの加盟店を含む場合、ユーザはその未利用サービスの加盟店を経由する必要がある。経由店舗が未利用サービスの加盟店及び利用ありサービスの加盟店の両方を含む場合、ユーザはその両方を経由する必要がある。
【0095】
特典付与部1107は、たとえユーザが、経由状況判定部1106により設定された経路と同一の経路をユーザが通らなかったとしても、特典を付与してもよい。また、特典付与部1107は、経由状況判定部1106により決定された順序とは異なる順序でユーザが経由店舗を経由したとしても、特典を付与してもよい。或いは、特典付与部1107は、経由状況判定部1106により決定された順序と同一の順序でユーザが経由店舗を経由した場合に限り、特典を付与してもよい。
【0096】
ユーザに付与される特典の価値は固定されていてもよい。或いは、特典付与部1107が、ユーザに付与する特典の価値を決定してもよい。例えば、特典付与部1107は、スタンプラリーの作成時又は特典付与部1107が特典を付与すると決定したときに、特典の価値を決定してもよい。例えば特典付与部1107は、経由店舗決定部1103により設定された経路の長さに応じて、特典の価値を決定してもよい。経路が長いほど、特典の価値が高くなってもよい。例えば、経路長が長くなるに従って、特典の価値が段階的に高くなってもよい。或いは、特典の価値は経路長に比例してもよい。或いは、路長が長くなるに従って、特典の価値が対数関数的に高くなってもよい。
【0097】
図8(b)は、特典の価値の決定例を示す。例えばユーザにはポイントが付与されるとする。
図8(b)に示すように、経由店舗は店舗216及び217である。この場合の経路長は1kmである。特典付与部1107は、例えば10ポイントを付与すると決定する。
図8(c)は、特典の価値の決定の別の例を示す。
図8(c)に示すように、経由店舗は店舗218及び219である。この場合の経路長は5kmである。特典付与部1107は、例えば30ポイントを付与すると決定する。
【0098】
情報提供部1104は、特典付与部1107により決定された特典の価値を、ユーザ端末6により提示させてもよい。例えば、情報提供部1104は、決定された特典の価値を示す情報をユーザ端末6へ送信してもよい。情報提供部1104は、例えばスタンプラリーが作成されたときに、特典の価値を提示させてもよい。また例えば、特典付与部1107が特典を付与すると決定したときに、特典の価値を提示させてもよい。
【0099】
[1-4.通信システムの動作]
次に、通信システムSの動作について、
図10乃至
図12を参照して説明する。システム制御部11は、サーバプログラムに含まれるプログラムコードに従って、
図10乃至
図12に示すスタンプラリーサーバ1の処理を実行してもよい。
図10乃至
図12に示す処理は例示であり、目的が達成されるのであれば、如何なる処理が実行されてもよい。処理の順序は、それらの図に示される順序に限定されない。また、それらの図に示されるステップのうち少なくとも一のステップは実行されなくてもよい。
【0100】
図10は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行されるスタンプラリー作成処理の一例を示すフローチャートである。例えば、ユーザは、スタンプラリーアプリにおいて、スタンプラリーの作成を選択し、ユーザ距離を入力する。この操作に応じて、ユーザ端末6は、スタンプラリーサーバ1へスタンプラリー作成処理を送信する。スタンプラリー作成処理は、例えばスタンプラリーの作成の要求者としてのユーザのユーザID及びユーザ距離を含んでもよい。システム制御部11は、例えばユーザ端末6からスタンプラリー作成要求を受信することに応じて、スタンプラリー作成処理を実行してもよい。
【0101】
図10に示すように、先ず経由店舗決定部1103は、位置情報DB14eから、要求者のユーザIDに関連付けられた位置情報のうち、記録日時が最新の位置情報を取得する(ステップS101)。次いで、経由店舗決定部1103は、位置情報及び店舗DB14bに記憶された店舗位置情報に基づいて、要求者の現在位置から所定距離内にある店舗を検索する(ステップS102)。次いで、サービス特定部1101は、要求者による各施設関連サービスの利用状況を特定する(ステップS103)。例えば、サービス特定部1101は、施設関連サービスごとに、行動履歴DB22から、施設関連サービスのサービスID、要求者のユーザID、及び施設関連サービス利用行動を示す行動内容情報を含む行動ログを検索してもよい。サービス特定部1101は、該当する行動ログがある施設関連サービスを、利用ありサービスであると判定してもよい。また、サービス特定部1101は、該当する行動ログがない施設関連サービスを、未利用サービスであると判定してもよい。
【0102】
次いで、経由店舗決定部1103は、ステップS102で検索された店舗の中から、経由店舗の候補となる店舗の組み合わせを一つ作成する(ステップS104)。このとき、経由店舗決定部1103は、未利用サービスの加盟店と利用ありサービスの加盟店との両方を含むように、店舗の組み合わせを作成してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、ステップS102で検索された各店舗について、店舗DB14bからその店舗の店舗IDに関連付けられた店舗グループIDを取得してもよい。経由店舗決定部1103は、店舗グループDB14aから、その店舗グループIDに関連付けられた加盟サービス情報を取得してもよい。経由店舗決定部1103は、加盟サービス情報に基づいて、各店舗が加盟する施設関連サービスを特定してもよい。なお、未利用サービスの加盟店が一つも存在しない場合、サービス特定部1101は、利用ありサービスの加盟店のみを含む組み合わせを作成してもよい。利用ありサービスの加盟店が一つも存在しない場合、サービス特定部1101は、未利用サービスの加盟店のみを含む組み合わせを作成してもよい。
【0103】
次いで、経由店舗決定部1103は、要求者の現在位置から組み合わせに含まれる全ての店舗を経由して現在位置に戻るための妥当な経路を探索する(ステップS105)。例えば、経由店舗決定部1103は、店舗DB14b及び地
図DBに基づいて、経路探索を行ってもよい。このとき、経由店舗決定部1103は、経路に沿った店舗の経由順序を特定する。ここで、経由店舗決定部1103は、経路を所定方向に移動した場合の経由順序と、その方向とは逆方向に経路を移動した場合の経由順序と、の両方を特定してもよい。スタート地点とゴール地点とが同一である場合、2通りの順序を特定することが有効である。次いで、経由店舗決定部1103は、特定された経由順序の何れかが、利用ありサービスの加盟店を、未利用サービスの加盟店よりも先に経由する順序であるか否かを判定する(ステップS106)。特定された経由順序の何れかが、その条件を満たす順序ではない場合(ステップS106:NO)、処理はステップS104に進む。ここで、経由店舗決定部1103は、これまで作成した店舗の組み合わせとは異なる組み合わせを作成する。
【0104】
特定された経由順序の何れかがその条件を満たす順序である場合(ステップS106:YES)、ユーザ距離特定部1102は、ユーザ距離に応じた距離範囲を決定する(ステップS107)。なお、作成された店舗の組み合わせに未利用サービスの加盟店又は利用ありサービスの加盟店が含まれない場合、ステップS106は省略してステップS107が実行されてもよい。
【0105】
次いで、経由店舗決定部1103は、探索した経路の経路長を計算する。そして、経由店舗決定部1103は、経路長が、決定された距離範囲内であるか否かを判定する(ステップS108)。経路長が距離範囲外である場合(ステップS108:NO)、処理はステップS104に進む。
【0106】
経路長が距離範囲内である場合(ステップS108:YES)、特典付与部1107は、経路長に応じた特典ポイント数を決定する(ステップS109)。例えば、経路長が長いほど特典ポイント数が多くなる。次いで、経由店舗決定部1103は、スタンプラリー情報を生成して、スタンプラリーDB14cに記憶させる(ステップS110)。例えば、経由店舗決定部1103は、新たなスタンプラリーIDを生成してもよい。経由店舗決定部1103は、スタンプラリーID、要求者のユーザID、現在時刻を示す作成日時、要求者の現在位置を示すスタート地点座標及びゴール地点座標、探索された経路を示す経路情報、特典ポイント数、現在日時を示す行動ログ取得日時、FALSEを示す終了フラグを含むスタンプラリー情報を生成してもよい。次いで、経由店舗決定部1103は、作成した組み合わせに含まれる各店舗を経由店舗として、経由店舗ごとに経由店舗情報を生成して、経由状況DB14dに記憶させる(ステップS111)。例えば、経由店舗決定部1103は、スタンプラリーID、その経由店舗が何番目に経由されるかを示す経由順序番号、その経由店舗について取得された加盟サービス情報に相当する経由条件情報、経由店舗の店舗ID、FALSEを示す経由フラグを含む経由店舗情報を生成してもよい。ここで、経由店舗決定部1103は、未利用サービスの加盟店の経由条件情報には、その加盟店が加盟する施設関連サービスのうち、未利用サービスのサービスIDのみを含めてもよい。
【0107】
次いで、情報提供部1104は、要求者の現在位置及び各経由店舗の位置をカバーする地図画像と、探索された経路を示す情報と、各経由店舗に関する情報を、ユーザ端末6へ送信して(ステップS112)、スタンプラリー作成処理は終了する。ユーザ端末6は、スタンプラリーサーバから受信した情報に基づいて、例えば地図画面300を表示してもよい。
【0108】
図11は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される経由状況更新処理の一例を示すフローチャートである。例えば、システム制御部11は、スタンプラリーDB14cに記憶されているスタンプラリー情報のうち、終了フラグがFALSEに設定されている各スタンプラリー情報について、定期的に経由状況更新処理を実行してもよい。経由状況更新処理の周期は、例えは数秒、数十秒、または数分であってもよい。
【0109】
図11に示すように、先ず経由情報取得部1105は、処理対象となるスタンプラリー情報から、店舗の経由状況の更新対象となるユーザのユーザID及び行動ログ取得日時を取得する。経由情報取得部1105は、経由状況の更新対象となるユーザの新しい行動ログを、会員情報管理サーバ2から取得する(ステップS201)。例えば、経由情報取得部1105は、そのユーザID及び行動ログ取得日時を含む行動ログ要求を、会員情報管理サーバ2へ送信してもよい。会員情報管理サーバ2は、行動履歴DB22から、経由状況の更新対象となるユーザのユーザIDを含む行動ログのうち、行動ログ取得日時よりも新しい行動日時を含む行動ログを検索してもよい。会員情報管理サーバ2は、検索された行動ログを、スタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。
【0110】
次いで、経由状況判定部1106は、会員情報管理サーバ2から該当する行動ログが取得されたか否かを判定する(ステップS202)。該当する行動ログが取得されなかった場合(ステップS202:NO)、経由状況更新処理は終了する。
【0111】
該当する行動ログが取得された場合(ステップS202:YES)、経由状況判定部1106は、処理対象となるスタンプラリー情報に含まれる行動ログ取得日時を、取得された行動ログに含まれる行動日時のうち最新の日時で更新する。経由状況判定部1106は、施設関連サービスが店舗で利用されたか否かを判定する(ステップS203)。例えば、経由状況判定部1106は、行動ログに含まれるサービスIDが何れかの施設関連サービスを示し、且つ、その行動ログに含まれる行動内容情報が何れかの施設関連サービス利用行動を示す場合、施設関連サービスが店舗で利用されたと判定してもよい。施設関連サービスが店舗で利用されなかった場合(ステップS203:NO)、経由状況更新処理は終了する。
【0112】
施設関連サービスが店舗で利用された場合(ステップS203:YES)、経由状況判定部1106は、施設関連サービスが利用された店舗が何れかの経由店舗であるか否かを判定する(ステップS204)。例えば、経由状況判定部1106は、処理対象となるスタンプラリー情報からスタンプラリーIDを取得してもよい。経由状況判定部1106は、経由状況DB14dから、そのスタンプラリーIDを含む経由店舗情報を全て検索してもよい。経由状況判定部1106は、経由店舗情報に含まれる店舗IDと行動ログに含まれる店舗IDとを比較することによって、判定を行ってもよい。施設関連サービスが利用された店舗が何れの経由店舗でもない場合(ステップS204:NO)、経由状況更新処理は終了する。
【0113】
施設関連サービスが利用された店舗が何れかの経由店舗である場合(ステップS204:YES)、利用された施設関連サービスが、経由条件を満たすか否かを判定する(ステップS205)。例えば、経由状況判定部1106は、施設関連サービスが利用された店舗の経由店舗情報に含まれる経由条件情報が、行動ログに含まれるサービスIDを含む場合、経由条件が満たされると判定してもよい。経由条件が満たされない場合(ステップS205:NO)、経由状況更新処理は終了する。
【0114】
経由条件が満たされる場合(ステップS205:YES)、経由状況判定部1106は、施設関連サービスが利用された店舗の経由店舗情報に含まれる経由フラグがFALSEであるか否かを判定する(ステップS206)。経由フラグがTRUEである場合(ステップS206:NO)、経由状況更新処理は終了する。
【0115】
経由フラグがFALSEである場合(ステップS206:YES)、経由状況判定部1106は、その経由フラグをTRUEに変更する(ステップS207)。次いで、情報提供部1104は、店舗の経由状況の更新対象となるユーザのユーザ端末6へ、スタンプ通知を送信する(ステップS208)。スタンプ通知は、ユーザのスタンプラリーシートにスタンプが押されたことを示す情報であってもよい。スタンプ通知は、例えば行動ログに含まれる店舗IDにより示される店舗をユーザが経由したことを示すメッセージを含んでもよい。また例えば、スタンプ通知は、地図画面300等、スタンプラリーアプリの画面のディープリンクを含んでもよい。情報提供部1104は、プッシュ通知を用いてスタンプ通知を送信してもよい。ユーザ端末6は、スタンプラリーサーバから受信したスタンプ通知を画面に表示する。ステップS208が終わると、経由状況更新処理は終了する。
【0116】
図12は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される特典付与判定処理の一例を示すフローチャートである。例えば、システム制御部11は、何れかのユーザ端末6から位置情報を受信するごとに、特典付与判定処理を実行してもよい。
【0117】
特典付与部1107は、取得された位置情報から、特典付与の判定対象となるユーザのユーザIDを取得する。そして、特典付与部1107は、
図12に示すように、スタンプラリーDB14cに、そのユーザIDとFALSEに設定されている終了フラグとの組み合わせを含むスタンプラリー情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS301)。スタンプラリー情報が記憶されていない場合(ステップS301:NO)、特典付与判定処理は終了する。
【0118】
スタンプラリー情報が記憶されている場合(ステップS301:YES)、特典付与部1107は、そのユーザの現在位置がゴール地点であるか否かを判定する(ステップS302)。例えば、特典付与部1107は、位置情報に含まれるユーザ端末6の座標と、スタンプラリー情報に含まれるゴール地点座標との間の距離を計算してもよい。特典付与部1107は、計算された距離が所定値未満である場合、現在位置がゴール地点であると判定してもよい(ステップS302)。現在位置がゴール地点ではない場合(ステップS302:NO)、特典付与判定処理は終了する。
【0119】
現在位置がゴール地点である場合(ステップS302:YES)、経由状況判定部1106は、ユーザが全ての経由施設を経由したか否かを判定する(ステップS303)。例えば、経由状況判定部1106は、特典付与の判定対象となるユーザのスタンプラリー情報のスタンプラリーIDを含む経由店舗情報を全て検索してもよい。経由状況判定部1106は、全ての経由店舗情報に含まれる経由フラグがTRUEである場合、ユーザが全ての経由施設を経由したと判定してもよい。ユーザが少なくとも一の経由施設を経由していない場合(ステップS303:NO)、特典付与判定処理は終了する。
【0120】
ユーザが全ての経由施設を経由した場合(ステップS303:YES)、特典付与部1107は、そのユーザにポイントを付与する(ステップS304)。例えば、特典付与部1107は、ポイントプログラムサーバ3へポイント更新要求を送信してもよい。ポイント更新要求は、特典が付与されるユーザのユーザID及びスタンプラリー情報に設定された特典ポイント数を含んでもよい。ポイントプログラムサーバは、ポイント更新要求に含まれるユーザIDに関連付けてポイントDB31に記憶されている利用可能ポイント数に、ポイント更新要求に含まれる特典ポイント数を加算することにより、その利用可能ポイント数を更新してもよい。また、特典付与部1107は、スタンプラリー情報に含まれる終了フラグをTRUEに設定する。
【0121】
次いで、情報提供部1104は、ポイントが付与されたユーザのユーザ端末6へ、ポイント付与通知を送信する(ステップS305)。ポイント通知は、ポイントが付与されたことを示す情報であってもよい。ポイント通知は、例えば特典ポイント数を含んでもよい。情報提供部1104は、プッシュ通知を用いてポイント通知を送信してもよい。ユーザ端末6は、スタンプラリーサーバから受信したポイント通知を画面に表示する。ステップS305が終わると、特典付与判定処理は終了する。
【0122】
以上説明したように、本実施形態によれば、スタンプラリーサーバ1が、サービス利用状況情報に基づいて、未利用サービスを特定する。また、スタンプラリーサーバ1が、ゴール地点に着くまでに経由する経由店舗を決定してもよい。このとき、スタンプラリーサーバ1が、未利用サービスの加盟店を経由店舗に含めてもよい。また、スタンプラリーサーバ1が、経由店舗の決定後にユーザが経由した店舗を特定可能な経由情報を取得してもよい。また、スタンプラリーサーバ1が、経由情報に基づいて、経由店舗についてのユーザによる経由状況を判定してもよい。また、スタンプラリーサーバ1が、ユーザがゴール地点に着いた場合、未利用サービスの加盟店を含む経由店舗をユーザが経由したと判定されることを条件に、ユーザに特典を付与してもよい。従って、未利用サービスの加盟店を経由する際、ユーザは、その未利用サービスの加盟店で未利用サービスを利用する可能性がある。ユーザがゴール地点に着くと、そのユーザが経由店舗を経由したことを条件に、そのユーザに特典が付与される。そのため、店舗が提供するサービスとは別にその店舗が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0123】
ここで、スタンプラリーサーバ1が、ユーザが何れかのサービスを利用した店舗を示す利用情報により示される店舗を、ユーザが経由したと判定してもよい。この場合、店舗が加盟するサービスの利用を促すことができる。
【0124】
このとき、スタンプラリーサーバ1が、未利用サービスの加盟店でユーザが未利用サービスを利用した場合、ユーザがその加盟店を経由したと判定してもよい。この場合、店舗が提供するサービスとは別にその店舗が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0125】
また、スタンプラリーサーバ1が、ユーザが利用したことがあるサービスを更に特定してもよい。また、スタンプラリーサーバ1が、利用ありサービスの加盟店を経由店舗に更に含めてもよい。また、スタンプラリーサーバ1が、未利用サービスの加盟店及び利用ありサービスの加盟店を含む経由店舗をユーザが経由したと判定されることを条件に、特典を付与してもよい。利用ありサービスの加盟店は、ユーザが利用したことがあるサービスに加盟する店舗であるので、ユーザにとっては利用ありサービスの加盟店に行きやすい。ユーザが行きやすい店舗を経由店舗に含めることで、特典を獲得するための条件を達成する意欲を高めることができる。その結果、店舗が提供するサービスとは別にその店舗が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0126】
また、スタンプラリーサーバ1が、スタート地点から経由店舗を経由してゴール地点まで移動するための経路に沿って経由店舗を経由する順序が、未利用サービスの加盟店よりも先に利用ありサービスの加盟店を経由する順序となるように、経由店舗を決定してもよい。ユーザが利用したことがあるサービスに加盟する店舗が、先に行きやすい場所にあると、ユーザにとってはその加盟店に行きやすい。利用ありサービスの加盟店を経由すると、ユーザは、特典を獲得するための条件を部分的に達成したこととなる。そのため、残りの経由店舗も経由する意欲を高めることができる。その結果、店舗が提供するサービスとは別にその店舗が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促すことができる。
【0127】
また、スタンプラリーサーバ1が、ユーザに対応するユーザ距離を特定してもよい。また、スタンプラリーサーバ1が、スタート地点から経由店舗を経由してゴール地点まで移動するための経路の長さがユーザ距離に応じた長さとなるように、経由店舗を決定してもよい。この場合、経由店舗を経由することで、ユーザに適した距離の移動をユーザに促すことができる。
【0128】
ここで、スタンプラリーサーバ1が、スタート地点から経由店舗を経由してゴール地点へ移動するための経路の長さに応じて、付与される特典の価値を決定してもよい。この場合、付与される特典の価値を、経路の長さに応じた価値にすることで、移動距離が長くなっても、ユーザに移動を促すことができる。
【0129】
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下に述べる点を除き、第2実施形態は第1実施形態と同一であってもよい。本実施形態において、スタート地点からゴール地点までの経路の長さの決定に用いられるユーザ距離は、そのユーザの履歴に基づいて特定される。
【0130】
[2-1.システム制御部の機能概要]
先ず、スタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能概要について、
図13を参照して説明する。
図13は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
図13において、
図6と同一の要素については同一の符号が付されている。
図13が
図6と異なる点は、
図13において、システム制御部11は位置履歴情報取得部1108として更に機能する点である。
【0131】
位置履歴情報取得部1108は、スタンプラリーの作成を要求するユーザの位置の履歴を示す位置履歴情報を取得してもよい。例えば、位置履歴情報は、そのユーザのユーザ端末6について位置情報DB14eに記憶されている位置情報の集合又は履歴であってもよい。位置履歴情報取得部1108は、例えばそのユーザの全ての位置情報を取得してもよいし、過去所定期間内の日時における位置を示す位置情報を取得してもよい。
【0132】
ユーザ距離特定部1102は、位置履歴情報取得部1108により取得された位置履歴情報に基づいて、ユーザ距離を特定してもよい。特定されるユーザ距離は、例えばそのユーザの過去の移動距離の傾向であってもよい。過去の移動距離の傾向は、例えば平均移動距離であってもよい。ユーザ距離特定部1102は、例えば単位期間あたり又は単位時間帯あたりの平均移動距離を計算してもよい。例えば、ユーザ距離特定部1102は、1日あたりの平均移動距離を計算してもよい。また例えば、朝、昼、夜等の時間帯が予め定められていてもよい。ユーザ距離特定部1102は、スタンプラリーの作成が要求された時間帯と同一の時間帯における過去の平均移動距離を計算してもよい。また、ユーザ距離特定部1102は、スタンプラリーの作成が要求された曜日と同一の曜日の位置情報のみを用いて、平均移動距離を計算してもよい。ユーザ距離特定部1102は、或る特定の期間内又は特定の日の特定の時間帯における移動距離が極めて短い場合、そのときの移動距離を、平均移動距離の計算に用いなくてもよい。
【0133】
ユーザ距離特定部1102は、例えば特定の移動手段を用いた移動による平均移動距離を計算してもよい。移動手段の例として、徒歩、ランニング(ジョギング)、自転車、自動車、鉄道等が挙げられる。例えば、ユーザ距離特定部1102は、位置情報の履歴及び地
図DBに基づいて、過去のそれぞれの時点でのユーザによる移動手段を推定してもよい。位置情報の履歴から、過去の特定の時点でのユーザの移動速度を特定することができる。例えば、ユーザ距離特定部1102は、位置情報を、それらの位置情報に含まれる記録日時の順に並べ替えてもよい。ユーザ距離特定部1102は、例えば各位置情報について、その位置情報の前又は後に位置する位置情報との間での記録日時の間隔及び位置の間隔を計算し、これらの間隔に基づいて、そのときのユーザの移動速度を計算してもよい。ユーザ距離特定部1102は、例えば特定の移動手段に応じた移動速度の範囲内で、ユーザが特定の経路を連続して移動している場合、ユーザは、その特定の移動手段でその経路を移動していると推定してもよい。また、位置情報の履歴及び地
図DBから、ユーザが過去にどこを通ったかを特定することができる。例えば、ユーザ距離特定部1102は、ユーザが線路に沿って所定値以上の速度で移動している場合、ユーザは鉄道を利用していると推定してもよい。特定の移動手段は、例えば予め定められていてもよい。例えば特定の移動手段は徒歩であってもよい。或いは、スタンプラリーで利用する移動手段がユーザにより指定されてもよい。また、移動手段が複数組み合わせられてもよい。例えば徒歩と自転車とが組み合わせられる場合、ユーザ距離特定部1102は、ユーザ距離として、徒歩での平均移動距離と自転車での移動距離との合計を計算してもよい。
【0134】
[2-2.通信システムの動作]
次に、通信システムSの動作について、
図14を参照して説明する。
図14は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行されるスタンプラリー作成処理の一例を示すフローチャートである。
図14において、
図10と同一の処理については同一の符号が付されている。
【0135】
図14に示すように、先ずステップS101が実行された後、位置履歴情報取得部1108は、位置情報DB14eから、位置情報の履歴を取得する(ステップS131)。例えば、位置履歴情報取得部1108は、スタンプラリーの作成を要求したユーザのユーザIDを含む位置情報のうち、昨日以前の記録日時を含む位置情報を取得してもよい。次いで、ユーザ距離特定部1102は、1日の平均移動距離を、ユーザ距離として計算する(ステップS132)。例えば、特定の移動手段が徒歩である場合、位置履歴情報取得部1108は、そのユーザが過去に所定値未満(例えば時速6km未満等)の速度で移動したときの平均移動時間を計算してもよい。次いで、第1実施形態と同様に、ステップS102~S112が実行される。
【0136】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザの過去の移動の傾向に適した距離の移動をユーザに促すことができる。
【0137】
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。以下に述べる点を除き、第3実施形態は第1実施形態及び第2実施形態のうち少なくとも何れか一つと同一であってもよい。本実施形態においては、経由店舗のうち何れかの店舗をユーザが経由した場合、それらの経由店舗のうちユーザがまだ経由していない店舗へ訪れることを促す情報が、ユーザに提示される場合がある。この情報の例として、広告、クーポン、クーポン付き広告等が挙げられる。
【0138】
[3-1.通信システムの構成]
先ず、本実施形態に係る通信システムSの構成及び機能概要について、
図14及び
図15を参照して説明する。
図15は、本実施形態に係る通信システムSの概要構成の一例を示す図である。
図15において、
図1と同一の要素については同一の符号が付されている。
図15が
図1と異なる点は、
図15において、クーポン管理サーバ7が追加されていることである。クーポン管理サーバ7は、ネットワークNWに接続される。
【0139】
クーポン管理サーバ7は、ユーザが店舗で利用可能な電子的なクーポンに関する処理を実行するサーバ装置であってもよい。例えば、クーポン管理サーバ7は、発行可能なクーポンの管理、ユーザによるクーポンの獲得や利用に関する処理を実行してもよい。
【0140】
図16は、本実施形態に係るクーポン管理サーバ7のデータベースに記憶される情報の例を示す図である。
図16に示すように、記憶手段としてのクーポン管理サーバ7は、クーポンDB71等のデータベースを記憶してもよい。
【0141】
クーポンDB71には、発行可能な各クーポンに関するクーポン基本情報が記憶されてもよい。例えば、クーポンDB71には、クーポン基本情報として、クーポンID、店舗グループID、店舗限定フラグ、店舗ID、利用条件情報、及び割引情報等が、互いに関連付けて記憶されてもよい。クーポンIDは、クーポンを識別する識別情報である。店舗グループIDは、そのクーポンをユーザが利用可能な店舗グループを示す。店舗限定フラグは、その店舗グループに属する店舗の中で、そのクーポンを利用可能な店舗が限定されているか否かを示す。店舗限定フラグは、例えばFALSE及びTRUEのうち何れかに設定されてもよい。FALSEは、利用可能な店舗が限定されていないことを示す。TRUEは、利用可能な店舗が限定されていることを示す。店舗IDは、そのクーポンを利用可能な店舗を示す。店舗IDは、店舗限定フラグがTRUEである場合に有効である。一つのクーポンについて複数の店舗IDがクーポンDB71に記憶されてもよい。利用条件情報は、ユーザがそのクーポンを利用するための条件を示す。この条件の例として、ユーザが購入する商品又はサービス、支払額の下限値、ユーザが利用する施設関連サービス等が挙げられる。割引情報は、そのクーポンを利用することによる割引額又は割引率を示す。
【0142】
[3-2.システム制御部の機能概要]
次に、スタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能概要について、
図17及び
図18を参照して説明する。
【0143】
情報提供部1104は、経由店舗決定部1103により決定された経由店舗の何れかをユーザが経由したと経由状況判定部1106により判定された場合、決定された経由施設のうち、ユーザがまだ経由していない店舗へ訪れることを促す促し情報を、そのユーザのユーザ端末6により提示させてもよい。前述したように、促し情報の例として、その店舗の広告、その店舗で利用可能なクーポン、クーポン付き広告等が挙げられる。
【0144】
促し情報が提示される店舗は、ユーザがまだ経由していない店舗のうち、何れの店舗であってもよい。或いは、情報提供部1104は、経由店舗決定部1103により設定された経路に沿った経由店舗の経路順序において、現時点でユーザが最後に経由している店舗の次に経由すると定められている店舗の促し情報を提示させてもよい。或いは、情報提供部1104は、ユーザがまだ経由していない店舗のうち、経路順序において最も早く経由することが定められている店舗の促し情報を提示させてもよい。
【0145】
図17は、促し情報が提示される店舗の一例を示す図である。
図17に示すように、経由店舗決定部1103により決定された経由店舗は、店舗231及び232を含む。店舗231は、n番目に経由することが定められた店舗であり、店舗232は、n+1番目に経由することが定められた店舗である。nは自然数である。ユーザは店舗231を経由した。この時点で、ユーザは店舗232をまだ経由していない。そこで、情報提供部1104は、促し情報として、店舗231の次の店舗である店舗232のクーポンを、そのユーザのユーザ端末6に提示させてもよい。
【0146】
情報提供部1104は、例えばユーザ端末6が促し情報を提示可能に、その促し情報をユーザ端末6へ送信してもよい。或いは、情報提供部1104は、促し情報を提示するためのリンクを含む情報を、ユーザ端末6へ送信してもよい。
【0147】
図18は、クーポンの表示例を示す。例えば、ユーザ端末6が、スタンプラリーサーバ1から送信されてきたスタンプ通知を表示する。このスタンプ通知は、クーポンが獲得可能であることを示すメッセージを含んでもよい。ユーザが画面からそのスタンプ通知を選択すると、ユーザ端末6は、
図18に示すクーポン画面400を表示してもよい。クーポン画面400は、例えばメッセージ410及びクーポン420を含んでもよい。メッセージ410は、例えばユーザが経由した店舗と、スタンプラリーシートにスタンプが押されたこととを示してもよい。例えば、「コンビニABCの利用によりスタンプが押されました!」等のメッセージが表示されてもよい。クーポン情報420は、クーポンを示す。クーポン情報420には、例えばそのクーポンを利用可能な店舗の店舗名、割引額若しくは割引率、クーポンを利用するための条件等が表示されてもよい。クーポン情報420を操作することにより、ユーザは、例えばクーポンを獲得したり、クーポンコードを表示させたりすることが可能であってもよい。クーポンコードは、クーポンを利用するために必要な情報を示すコード情報である。ユーザは、店舗で代金を支払う際に店舗端末5にそのコード情報を読み込ませることで、クーポンを利用可能であってもよい。
【0148】
[3-3.通信システムの動作]
次に、通信システムSの動作について、
図19を参照して説明する。
図19は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される経由状況更新処理の一例を示すフローチャートである。
図19において、
図11と同一の処理については同一の符号が付されている。
【0149】
図19に示すように、先ず第1実施形態と同様に、ステップS201~S207が実行される。ステップS207の後、情報提供部1104は、ユーザが経由した店舗として、行動ログに含まれる店舗IDにより示される店舗の次に経由する店舗があるか否かを判定する(ステップS211)。例えば、情報提供部1104は、ユーザが経由した店舗の経由店舗情報に含まれる経由順序番号に1を加算して、次の店舗の経由順序番号を計算してもよい。情報提供部1104は、経由状況DB14dから、処理対象となるスタンプラリー情報のスタンプラリーIDと次に経由する店舗の経由順序番号との組み合わせを含む経由店舗情報を検索してもよい。情報提供部1104は、該当する経由店舗情報があった場合、次の店舗があると判定してもよい。次の店舗がない場合(ステップS211:NO)、情報提供部1104は、クーポンに関する情報を含まないスタンプ通知を送信して(ステップS208)、経由状況更新処理は終了する。
【0150】
次の店舗がある場合(ステップS211:YES)、情報提供部1104は、次に経由する店舗の経由店舗情報に含まれる経由フラグがFALSEであるか否かを判定する(ステップS212)。経由フラグがTRUEである場合(ステップS212:NO)、処理はステップS208に進む。経由フラグがFALSEである場合(ステップS212:YES)、情報提供部1104は、次の店舗で利用可能なクーポンを、クーポン管理サーバ7に検索させる(ステップS213)。例えば、情報提供部1104は、店舗DB14bから、次の店舗の店舗IDに関連付けられた店舗グループIDを取得してもよい。情報提供部1104は、その店舗ID及び店舗グループIDを含むクーポン検索要求を、クーポン管理サーバ7へ送信してもよい。クーポン管理サーバ7は、クーポン検索要求に含まれる店舗グループIDとFALSEを示す店舗限定フラグとの組み合わせを含むクーポン基本情報を検索してもよい。また、クーポン管理サーバ7は、クーポン検索要求に含まれる店舗IDとTRUEを示す店舗限定フラグとの組み合わせを含むクーポン基本情報を検索してもよい。何れかの条件を満たすクーポン基本情報をあった場合、クーポン管理サーバ7は、そのクーポン基本情報に含まれるクーポンIDを、応答としてスタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。何れかの条件を満たすクーポン基本情報がない場合、クーポン管理サーバ7は、クーポンがないことを示す応答をスタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。
【0151】
次いで、情報提供部1104は、クーポン管理サーバ7からの応答に基づいて、利用可能なクーポンがあったか否かを判定する(ステップS214)。クーポンがない場合(ステップS214:NO)、処理はステップS208に進む。クーポンがある場合(ステップS214:YES)、情報提供部1104は、クーポンに関する情報を含むスタンプ通知をユーザ端末6へ送信する(ステップS215)。例えば、スタンプ通知は、次の店舗で利用可能なクーポンがあることを示すメッセージを含んでもよい。また、スタンプ通知は、例えばスタンプラリーアプリでクーポン画面400を表示させるためのディープリンクを含んでもよい。このディープリンクは、例えば利用可能なクーポンのクーポンIDを含んでもよい。ユーザ端末6は、スタンプラリーサーバから受信したスタンプ通知を画面に表示する。ユーザがスタンプ通知を選択すると、ユーザ端末6は、スタンプラリーアプリを起動して、クーポン画面400を表示させる。このとき、ユーザ端末6は、ディープリンクに含まれるクーポンIDに基づいて、クーポン管理サーバ7からクーポン基本情報を受信してもよい。ユーザ端末6は、クーポン基本情報に基づいて、クーポン情報420を表示してもよい。ステップS215が終わると、経由状況更新処理は終了する。
【0152】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが何れかの経由店舗を経由した場合、経由店舗のうちユーザがまだ経由していない店舗へ訪れることを促す情報が提示される。そのため、まだ経由していない店舗への移動をユーザに促すことができる。
【0153】
[4.第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。以下に述べる点を除き、第4実施形態は第1実施形態~第3実施形態のうち少なくとも何れか一つと同一であってもよい。本実施形態においては、ユーザがスタンプラリーを実施している最中に、経由店舗が追加される場合がある。
【0154】
[4-1.スタンプラリーサーバの構成]
先ず、スタンプラリーサーバ1の構成について、
図20を参照して説明する。
図20は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
図20により示される店舗グループDB14aが、
図3により示される店舗グループDB14aと異なる点は、
図20により示される店舗グループDB14aには、顧客単価が更に記憶される点である。顧客単価は、その店舗グループに属する店舗をユーザが利用した場合において、1回の利用あたりにユーザが店舗に支払う金額の平均値である。例えば、スタンプラリーサーバ1は、会員情報管理サーバ2の行動履歴DB22に記録された行動ログ、またはポイントプログラムサーバ3及び各サービスサーバ4に記憶されている行動ログに基づいて、各店舗グループの顧客単価を計算してもよい。また、スタンプラリーサーバ1は、店舗グループDB14aに記憶されている顧客単価を定期的に更新してもよい。なお、店舗ごとの顧客単価が必要である場合、店舗DB14bに店舗の顧客単価が記憶されてもよい。
【0155】
図20により示されるスタンプラリーDB14cが、
図3により示されるスタンプラリーDB14cと異なる点は、
図20により示されるスタンプラリーDB14cには、予算額が更に記憶される点である。予算額は、スタンプラリーの作成を要求したユーザにより設定された予算の金額を示す。この予算は、例えば経由施設で商品やサービスを購入するための資金であってもよい。
【0156】
図20により示される経由状況DB14dが、
図3により示される経由状況DB14dと異なる点は、
図20により示される経由状況DB14dには、支払額が更に記憶される点である。支払額は、経由店舗でユーザが施設利用サービスを利用した際にその経由店舗に支払った代金の額を示す。支払額の初期値は0円である。例えば、ユーザが何れかの電子決済サービスを利用した場合、支払額は、その決済代金を示す。ユーザがポイントカードを利用した場合、支払額は、そのときにユーザが支払った金額を示す。ユーザがポイントカードを利用して支払代金の一部又は全部にポイントを充てた場合、支払額は、支払いに充てられたポイント数に相当する金額を差し引いた金額を示す。ユーザがチェックインサービスを利用して店舗にチェックインした場合、支払額は0円である。ユーザが同一の経由店舗で同一又は異なる施設利用サービスを複数回利用した場合、支払額は、それらのサービスの利用によりユーザが支払った金額の合計を示してもよい。但し、ユーザが、1回の支払いにつき複数の施設利用サービスを同時に利用した場合、それは1回分の支払額として計上される。例えば、ユーザがアプリ決済で1,000円を支払うとともに、ポイントカードを利用することにより、その支払いに対するポイントを獲得した場合、支払額は1,000円のままである。
【0157】
[4-2.システム制御部の機能概要]
次に、スタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能概要について、
図21及び
図22を参照して説明する。
図21は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
図21において、
図6と同一の要素については同一の符号が付されている。
図21が
図6と異なる点は、
図21において、システム制御部11は予算情報取得部1109として更に機能する点である。
【0158】
予算情報取得部1109は、ユーザにより設定された予算額を取得してもよい。例えば、スタンプラリーの作成を要求する際にユーザが予算額の設定が可能であってもよい。予算情報取得部1109は、例えばユーザ端末6から予算額を取得してもよい。取得された予算額は、スタンプラリーDB14cに記憶されてもよい。
【0159】
経由情報取得部1105は、経由情報として、ユーザが経由した店舗にユーザが支払った金額を特定可能な経由情報を取得してもよい。この金額は、例えば行動ログに含まれる支払額であってもよい。
【0160】
経由店舗決定部1103は、スタンプラリーの作成時に経由店舗を決定した後、経由店舗のうち少なくとも一の店舗をユーザが経由した経由状況判定部1106により判定された場合、決定された経由店舗に更なる店舗を追加するか否かを判定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、予算情報取得部1109により取得された予算額及び経由情報取得部1105により取得された経由情報により示される支払額に基づいて、経由店舗を追加するか否かを判定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、スタンプラリーが開始してから、経由店舗のうちユーザが既に経由している店舗に対してユーザが支払った金額の合計を計算してもよい。
【0161】
経由店舗決定部1103は、例えばユーザが全ての経由店舗を経由した場合、経由店舗を追加するか否かを判定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、合計支払額が予算額未満である場合、経由店舗を追加してもよい。このとき、経由店舗決定部1103は、合計支払額と予算額未満との差が所定額以上である場合、または合計支払額が予算額の所定割合未満である場合、経由店舗を追加してもよい。
【0162】
図22は、経由店舗の追加例を示す図である。例えば、合計支払額と予算額との差が500円以上である場合、経由店舗が追加されるとする。
図22(a)に示すように、ユーザ110は3,000円の予算を設定した。経由店舗決定部1103は、経由店舗を店舗241及び242に決定した。その後、
図22(b)に示すように、ユーザ110は、店舗241に行って1,200円を支払った。次いで、ユーザ110は、店舗242に行って800円を支払った。合計支払額は2,000円である。合計支払額と予算額との差は1,000円である。そのため、
図22(c)に示すように、経由店舗決定部1103は、経由店舗に店舗243を追加した。
【0163】
経由店舗決定部1103は、例えば全ての経由店舗のうちユーザが所定割合以上の店舗を経由した場合、経由店舗を追加するか否かを判定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、合計支払額と予算額未満との差が所定額以上である場合、または合計支払額が予算額の所定割合未満である場合、経由店舗を追加してもよい。
【0164】
経由店舗決定部1103は、追加する経由店舗を1又は複数決定してもよい。経由店舗決定部1103は、例えばユーザの現在位置から所定距離内にある店舗、ユーザが最後に経由した店舗から所定距離内にある店舗、スタート地点若しくはゴール地点から所定距離内にある店舗、または経由店舗決定部1103により設定されている経路から所定距離内にある店舗の中から、追加する経由店舗を決定してもよい。ユーザ距離特定部1102によりにユーザ距離が特定されている場合、経由店舗決定部1103は、例えば経由店舗を追加した場合のスタート地点からゴール地点までの経路長が、そのユーザ距離に応じた長さとなるように、追加する経由店舗を決定してもよい。また例えば、経由店舗決定部1103は、各店舗の顧客単価に基づいて、追加する経由店舗を決定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、顧客単価が、予算額と合計支払額の合計との差以下となる店舗を、経由店舗に追加してもよい。
【0165】
特典付与部1107は、経由店舗決定部1103により決定された経由店舗に更なる店舗が追加された場合、追加された店舗を含む経由店舗をユーザが経由したことを条件に、そのユーザに特典を付与してもよい。
【0166】
[4-3.通信システムの動作]
次に、通信システムSの動作について、
図23を参照して説明する。
図23は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行される経由状況更新処理の一例を示すフローチャートである。
図23において、
図11と同一の処理については同一の符号が付されている。
【0167】
図23に示すように、先ず、第1実施形態と同様にステップS201~S204が実行される。施設関連サービスが利用された店舗が何れかの経由店舗である場合(ステップS204:YES)、経由状況判定部1106は、施設関連サービスが利用された経由店舗の経由店舗情報に含まれる支払額に、行動ログに含まれる支払額を加算することにより、経由店舗情報に含まれる支払額を更新する(ステップS221)。次いで、第1実施形態と同様にステップS205~S207が実行される。ステップS207の後、経由状況判定部1106は、ユーザが全ての経由施設を経由したか否かを判定する(ステップS222)。例えば、経由状況判定部1106は、経由状況DB14dから、処理対象となるスタンプラリー情報のスタンプラリーIDを含む経由店舗情報を全て検索してもよい。経由状況判定部1106は、全ての経由店舗情報に含まれる経由フラグがTRUEである場合、ユーザが全ての経由施設を経由したと判定してもよい。ユーザが少なくとも一の経由施設を経由していない場合(ステップS222:NO)、処理はステップS208に進む。
【0168】
ユーザが全ての経由施設を経由した場合(ステップS222:YES)、経由店舗決定部1103は、検索された経由店舗情報に含まれる支払額を足し合わせて、合計支払額を計算する(ステップS223)。次いで、経由店舗決定部1103は、処理対象となるスタンプラリー情報に含まれる予算額から合計支払額を減算することにより、差額を計算する。経由店舗決定部1103は、この差額が所定額以上であるか否かを判定する(ステップS224)。差額が所定額未満である場合(ステップS224:NO)、処理はステップS208に進む。
【0169】
差額が所定額以上である場合(ステップS224:YES)、経由店舗決定部1103は、例えば現在の経由店舗と異なる店舗のうち、ユーザの現在位置からゴール地点までの経路から所定距離内にある店舗を検索する(ステップS225)。例えば、経由店舗決定部1103は、ユーザ端末6の最新の位置情報、ゴール地点座標、及び地
図DB等に基づいて、経路を探索してもよい。経由店舗決定部1103は、探索された経路及び店舗DB14bに基づいて、店舗を検索してもよい。次いで、経由店舗決定部1103は、検索の結果、該当する店舗があるか否かを判定する(ステップS226)。該当する店舗がない場合(ステップS226:NO)、処理はステップS208に進む。
【0170】
該当する店舗がある場合(ステップS226:YES)、経由店舗決定部1103は、検索された店舗のうちの何れかを、経由店舗に追加する店舗に決定する(ステップS227)。次いで、経由店舗決定部1103は、経由店舗に追加する店舗のための新たな経由店舗情報を生成して、経由状況DB14dに記憶させる(ステップS228)。例えば、経由店舗決定部1103は、処理対象となるスタンプラリー情報のスタンプラリーID、その店舗が何番目に経由されるかを示す経由順序番号、その店舗が属する店舗グループの加盟サービス情報に相当する経由条件情報、その店舗の店舗ID、FALSEを示す経由フラグ、0円を示す支払額を含む経由店舗情報を生成してもよい。
【0171】
次いで、経由店舗決定部1103は、探索された経路に基づいて、処理対象となるスタンプラリー情報に含まれる経路情報を更新する(ステップS229)。次いで、経由店舗決定部1103は、処理対象となるスタンプラリー情報に含まれる特典ポイント数を、更新後の経路情報により示される経路の長さに応じたポイント数で更新する(ステップS230)。
【0172】
次いで、経由店舗決定部1103は、経由店舗が追加されたことを示す情報を含むスタンプ通知を、ユーザ端末6へ送信する(ステップS231)。例えば、スタンプ通知は、追加された経由店舗の店舗名等を含んでもよい。また、スタンプ通知は、更新後の特典ポイント数を含んでもよい。ステップS231が終わると、経由状況更新処理は終了する。
【0173】
以上説明したように、本実施形態によれば、予算に応じた経由店舗を決定することができる。
【0174】
[5.第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。以下に述べる点を除き、第5実施形態は第1実施形態~第4実施形態のうち少なくとも何れか一つと同一であってもよい。本実施形態においては、ユーザの決済手段の残高に基づいて、経由店舗が決定される。
【0175】
[5-1.システム制御部の機能概要]
先ず、スタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能概要について、
図24及び
図25を参照して説明する。
図24は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
図24において、
図6と同一の要素については同一の符号が付されている。
図24が
図6と異なる点は、
図24において、システム制御部11は、残高取得部1110及び顧客単価取得部1111として更に機能する点である。
【0176】
残高取得部1110は、スタンプラリーの作成を要求するユーザが店舗に対する支払いに利用可能な決済手段の残高を示す残高情報を取得してもよい。決済手段の例として、IC型電子マネー決済、オンライン電子マネー等が挙げられる。残高取得部1110は、例えばその決定手段を提供するサービスのサービスサーバ4を介して、残高情報を取得してもよい。例えば、IC型電子マネーの残高はICチップに記憶されている。IC型電子マネー決済サービスのサービスサーバ4は、そのユーザのユーザ端末6からIC型電子マネーの残高情報を取得して、スタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。オンライン電子マネーの残高は、例えばアプリ決済サービスのサービスサーバ4に、ユーザごとに記憶されている。残高取得部1110は、残高情報として、例えばIC型電子マネーの残高とオンライン電子マネーの残高との合計額を取得してもよい。
【0177】
顧客単価取得部1111は、経由店舗の抽出元となる複数の施設それぞれの顧客単価を示す単価情報を取得してもよい。例えば、
図20に示すように、店舗グループDB14aには、各店舗グループの顧客単価が記憶されてもよい。顧客単価取得部1111は、店舗グループDB14aから顧客単価を取得してもよい。
【0178】
経由店舗決定部1103は、残高取得部1110により取得された残高情報及び顧客単価取得部1111により取得された単価情報に基づいて、複数の店舗の中から経由施設を決定してもよい。例えば、経由店舗決定部1103は、経由店舗の顧客単価の合計額が決済手段の残高以下となるように、経由店舗を決定してもよい。このとき、経由店舗決定部1103は、例えば合計顧客単価と残高との差が所定額未満となるように、経由店舗を決定してもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、合計顧客単価が残高の所定割合以上となるように、経由店舗を決定してもよい。
【0179】
経由店舗決定部1103は、経由店舗の候補となる店舗の組み合わせを作成したとき、それらの店舗のうち、残高情報が取得された決済手段を利用可能な店舗のみについて顧客単価を足し合わせることによって、合計顧客単価を計算してもよい。例えば、IC型電子マネーの残高情報のみが取得された場合、経由店舗決定部1103は、IC型電子マネー決済サービスの加盟店の顧客単価を用いて、合計顧客単価を計算してもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、残高情報が取得された決済手段を利用可能な店舗のみを含むように、経由店舗の候補となる店舗の組み合わせを作成してもよい。
【0180】
経由店舗決定部1103は、残高情報を用いるとともに、例えば第1実施形態及び第2実施形態で説明されたようにユーザ距離も用いて、経由店舗を決定してもよい。
【0181】
図25は、経由店舗の決定例を示す図である。
図25(a)に示すように、ユーザ110のIC型電子マネーの残高は、2,000円である。
図25(b)に示すように、経由店舗の候補となる店舗の組み合わせとして、店舗251、252、及び253が特定された。店舗251、252、及び253それぞれの顧客単価は、500円、1,000円、及び1,000円である。従って、合計顧客単価は2,500円である。そのため、店舗251、252、及び253の組み合わせは、経由店舗に決定されない。
図25(a)に示すように、経由店舗の候補となる店舗の組み合わせが店舗251及び25である場合、合計顧客単価は1,500円である。そのため、店舗251及び252の組み合わせは、経由店舗に決定され得る。
【0182】
[5-2.通信システムの動作]
次に、通信システムSの動作について、
図26を参照して説明する。
図26は、本実施形態に係るスタンプラリーサーバ1のシステム制御部11により実行されるスタンプラリー作成処理の一例を示すフローチャートである。
図26において、
図10と同一の処理については同一の符号が付されている。
【0183】
図26に示すように、先ずステップS101が実行される。次いで、残高取得部1110は、電子マネーの残高情報を取得する(ステップS121)。例えば、残高取得部1110は、その電子マネーによる決済を可能とするサービスのサービスサーバ4へ、残高要求を送信してもよい。残高要求は、例えばスタンプラリーの作成を要求したユーザのユーザIDを含んでもよい。サービスサーバ4は、そのユーザIDにより示されるユーザの残高情報を、スタンプラリーサーバ1へ送信してもよい。次いで、第1実施形態の場合と同様にステップS102~S105が実行される。
【0184】
ステップS105の後、顧客単価取得部1111は、作成された組み合わせに含まれる店舗の顧客単価を取得する(ステップS122)。例えば、顧客単価取得部1111は、店舗DB14bから、その組み合わせに含まれる各店舗の店舗IDに関連付けられた店舗グループIDを取得してもよい。顧客単価取得部1111は、各店舗について、店舗グループIDに関連付けられた加盟サービス情報及び顧客単価を取得してもよい。次いで、経由店舗決定部1103は、加盟サービス情報に基づいて、組み合わせに含まれる店舗のうち、残高情報が取得された電子マネーを利用した決済サービスの加盟店を特定する。顧客単価取得部1111は、特定された加盟店の顧客単価を足し合わせて、合計顧客単価を計算する。経由店舗決定部1103は、合計顧客単価が、残高情報により示される残高以下であるか否かを判定する(ステップS123)。合計顧客単価が残高以下ではない場合(ステップS123:NO)、処理はステップS104に進む。合計顧客単価が残高以下である場合(ステップS123:YES)、第1実施形態と同様にステップS109~S112が実行される。
【0185】
以上説明したように、本実施形態によれば、決済手段の残高に応じた経由店舗を決定することができる。
【0186】
[6.第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。以下に述べる点を除き、第6実施形態は第1実施形態~第5実施形態のうち少なくとも何れか一つと同一であってもよい。経由店舗決定部1103は、経由店舗の抽出元となる複数の店舗それぞれについて、スタンプラリーの作成を要求したユーザが過去にその施設を訪れた時期を示す時期情報に基づいて、経由店舗を決定してもよい。この時期情報は、例えば行動履歴DB22に記憶されている行動ログであってもよい。ユーザが店舗で施設関連サービスを利用したことを示す行動ログに含まれる行動日時は、その店舗をユーザが訪れた日時を示す。
【0187】
経由店舗決定部1103は、例えばそのユーザが最後にその店舗を訪れてから今日までに経過した期間の長さに基づいて、経由店舗を決定してもよい。ユーザが最後に店舗を訪れた時期は、例えばその店舗が属する店舗グループ単位で特定されてもよい。例えば或るスーパーマーケットのチェーンは、店舗A及び店舗Bを含むとする。ユーザが店舗Aに行ったことがあるとする。この場合、そのユーザがたとえ店舗Bには実際に行ったことがなかったとしても、そのユーザは店舗Bにも行ったことがあると見做される。
【0188】
経由店舗決定部1103は、ユーザが最後にその店舗を訪れてから経過した期間の長さが、例えば所定の第1期間長以上であり且つ所定の第2期間長未満である店舗を、経由店舗に含めてもよい。第2期間長は第1期間長よりも長い。このとき、例えば経由店舗の全てがこの条件を満たす店舗であってもよい。或いは、経由店舗の少なくとも一つが、この条件を満たす店舗であってもよい。或いは、経由店舗のうち所定割合以上の店舗が、この条件を満たす店舗であってもよい。
【0189】
第1期間長及び第2期間長は、例えば予め定められていてもよい。或いは、行動履歴DB22に記憶されている行動ログ等に基づいて、第1期間長及び第2期間長のうち少なくとも何れか一方が決定されてもよい。例えば、スタンプラリーサーバ1等のサーバ装置が期間長を決定してもよいし、スランプラリーサービス等の運営者が、期間長を決定してもよい。例えば、ユーザによる店舗に対する関心度合い又はロイヤリティに基づいて、ユーザのセグメントが分けられてもよい。例えば、第1セグメント、第2セグメント、及び第3セグメントが定義されてもよい。第1セグメントのユーザは、その店舗へ訪れることを促す情報の提供を受けるか否かに関わらず、その店舗を習慣的に利用するユーザであってもよい。店舗へ訪れることを促す情報の例として、その店舗の広告及びその店舗で利用可能なクーポン等が挙げられる。第2セグメントのユーザは、その店舗を習慣的には利用しないものの、その店舗へ訪れることを促す情報の提供を受けると、その店舗を利用する場合があるユーザであってもよい。第3セグメントのユーザは、その店舗に関心がなく、その店舗へ訪れることを促す情報の提供を受けても、その店舗を利用する可能性が低いユーザであってもよい。傾向として、これらのセグメントのうち、第1セグメントのユーザがその店舗を利用する間隔が最も短い。2番目に、第2セグメントのユーザがその店舗を利用する間隔が最も短い。第3セグメントのユーザがその店舗を利用する間隔が最も長い。第2セグメントのユーザが店舗へ訪れることを促す情報を受けることによって、そのユーザが店舗を利用する間隔が短くなる可能性がある。そのため、行動履歴DB22、広告の閲覧履歴、クーポンの閲覧履歴等を用いることで、各セグメントのユーザが店舗を利用する間隔を推定することができる。そこで、第1期間長は、例えば第1セグメントのユーザ及び第2セグメントのユーザそれぞれが店舗を利用する間隔に基づいて決定されてもよい。例えば、第1期間長は、第1セグメントのユーザが店舗を利用する間隔の傾向よりも長く、且つ、第2セグメントのユーザが店舗を利用する間隔の傾向よりも短くてもよい。また、第2期間長は、例えば第2セグメントのユーザ及び第3セグメントのユーザそれぞれが店舗を利用する間隔に基づいて決定されてもよい。例えば、第2期間長は、第2セグメントのユーザが店舗を利用する間隔の傾向よりも長く、且つ、第3セグメントのユーザが店舗を利用する間隔の傾向よりも短くてもよい。店舗を訪れてから経過した期間の長さが第1期間長以上であり且つ第2期間長未満であるユーザは、その店舗にとって第2セグメントのユーザである可能性が高い。その店舗をスタンプラリーの経由店舗に含むことを示す情報をそのユーザに提示することで、そのユーザがその店舗を利用する間隔が短くなる可能性がある。その結果、そのユーザは、第1セグメントのユーザになる可能性がある。
【0190】
経由店舗決定部1103は、ユーザが最後に店舗を訪れた時期を用いた方法と、他の少なくとも一つの実施形態で説明されている方法とを用いて、経由店舗を決定してもよい。
【0191】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが最後に訪れた時期が今からそれほど近くもなく且つそれほど遠くもない店舗が、経由店舗に含まれる。そうした店舗の経由を促すことによって、ユーザによるその店舗の利用の定着を促すことができる。
【0192】
[7.その他の実施形態]
経由店舗決定部1103は、経由店舗の合計顧客単価が、ユーザにより設定された予算額以下となるように、経由店舗を決定してもよい。
【0193】
経由店舗決定部1103は、ユーザがスタンプラリーで獲得したいポイントの数に基づいて、経由店舗を決定してもよい。この場合におけるユーザが獲得したいポイントとは、ユーザがゴール地点に到着したときにその特典として獲得可能なポイントとは別に、ユーザが経由店舗を訪れたときに施設関連サービスを利用することによって獲得可能なポイントである。第1実施形態で説明したように、各施設関連サービスを利用することで、ユーザはポイントを獲得することができる場合がある。例えば、ユーザが、獲得したいポイント数を指定可能であってもよい。経由店舗決定部1103は、例えば全経由店舗で想定される獲得可能なポイント数の合計が、指定されたポイント数以上となるように、経由店舗を決定してもよい。このとき、経由店舗決定部1103は、想定獲得可能ポイント数の合計と指定されたポイント数との差が所定値未満となるように、経由店舗を決定してもよい。例えば、予め定められた数のポイントが付与される施設関連サービスの加盟店の場合、想定獲得可能ポイント数はそのポイント数であってもよい。付与されるポイントの数がランダムに変わる施設関連サービスの加盟店の場合、想定獲得可能ポイント数は、付与される平均ポイント数であってもよい。付与されるポイントの数が店舗に対する支払額に応じて変わる施設関連サービスの加盟店の場合、経由店舗決定部1103は、その店舗の顧客単価にそのサービスに対応する還元率を乗算して、想定獲得可能ポイント数を計算してもよい。複数の施設関連サービスに加盟する店舗がある場合、経由店舗決定部1103は、それらの施設関連サービスのうち、妥当な範囲内で2以上のサービスを組み合わせて、想定獲得可能ポイント数を計算してもよい。例えば、或る店舗をユーザが訪問したとき、ポイントカードと、何れか一つの電子決済サービスと、チェックインサービスと、を利用することは、ユーザにとって無理がない。その場合、経由店舗決定部1103は、その店舗については、それらのサービスの想定獲得可能ポイント数を合計してもよい。この実施形態によれば、ユーザが獲得したいポイント数に応じた経由店舗を決定することができる。経由店舗で施設関連サービスを利用することで、ユーザは、所望した数のポイントを獲得することができる可能性がある。
【0194】
経由店舗決定部1103は、ユーザが保有するポイントのうち、期間限定ポイントの数に基づいて、経由店舗を決定してもよい。例えば、ポイントプログラムのポイントとして、通常ポイントと期間限定ポイントが存在してもよい。通常ポイントは、有効期限が設定されていないポイントである。期間限定ポイントは、有効期限が設定されているポイントである。ユーザが期間限定ポイントを獲得した後、そのポイントに設定された有効期限が経過すると、そのポイントは無効になる。例えば、ポイント管理サーバ3は、各ユーザが獲得した各期間限定ポイントの情報を記憶してよい。例えば、ポイント管理サーバ3は、ユーザID、期間限定ポイント数、及び有効期限を関連付けて記憶してもよい。ポイントDB31に記憶される利用可能ポイント数は、通常ポイント数と期間限定ポイント数との合計を示してもよい。ユーザがポイントを利用するとき、ポイント管理サーバ3は、通常ポイントよりも期間限定ポイントの方が優先して利用されるように処理してもよい。このとき、ポイント管理サーバ3は、有効期限がより近い期間限定ポイントがより優先的に利用されるように処理してもよい。経由店舗決定部1103は、経由店舗の顧客単価が、ユーザが保有する期間限定ポイント数に相当する金額以上となるように、経由店舗を決定してもよい。この場合の顧客単価は、経由店舗のうち、ポイントカードサービスの加盟店の顧客単価の合計であってもよい。経由店舗決定部1103は、経由店舗の顧客単価が、ユーザが保有する全ての期間限定ポイント数に相当する金額以上となる経由店舗を決定してもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、経由店舗の顧客単価が、ユーザが保有する期間限定ポイントのうち、有効期限が所定期間内に到来するポイントの数に相当する金額以上となる経由店舗を決定してもよい。この実施形態によれば、有効期限が経過する前に期間限定ポイントを消費することを、ユーザに促すことができる。
【0195】
経由店舗決定部1103は、ユーザが利用したい施設関連サービスの加盟店を含むように、経由店舗を決定してもよい。例えば、利用したい施設関連サービスを、ユーザが1又は複数指定可能であってもよい。経由店舗決定部1103は、例えば経由店舗の全てを、指定された施設関連サービスの加盟店に決定してもよい。或いは、経由店舗決定部1103は、指定された各施設関連サービスの加盟店を少なくとも一つ含むように、経由店舗を決定してもよい。
【0196】
経由店舗決定部1103は、第1実施形態からこれまでに説明された方法を複数組み合わせて、経由店舗を決定してもよい。
【0197】
(付記1)ユーザによる複数のサービスの利用状況であって、施設で利用可能な複数のサービスの利用状況を特定可能なサービス情報に基づいて、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定手段と、複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を決定する決定手段であって、前記特定された第1サービスに加盟する第1施設を、前記経由施設に含める経由施設決定手段と、前記経由施設の決定後に前記ユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得手段と、前記取得された経由情報に基づいて、前記決定された経由施設についての前記ユーザによる経由状況を判定する経由状況判定手段と、前記ユーザが前記終点に着いた場合、前記第1施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記ユーザに特典を付与する付与手段と、を備えることを特徴とする経由施設決定装置。
【0198】
(付記2)前記取得される経由情報は、前記複数の施設のうちの何れかの施設で、前記複数のサービスのうち何れかのサービスを前記ユーザが利用することに応じて、前記何れかのサービスに関連する処理を実行する装置から取得可能な利用情報であって、前記ユーザが前記何れかのサービスを利用した前記施設を示す利用情報を含み、前記経由状況判定手段は、前記利用情報により示される前記施設を、前記ユーザが経由したと判定することを特徴とする付記1に記載の経由施設決定装置。
【0199】
(付記3)前記利用情報は、利用された前記何れかのサービスを更に示し、前記経由状況判定手段は、前記特定された第1サービスを前記第1施設で前記ユーザが利用した場合、前記ユーザが前記第1施設を経由したと判定することを特徴とする付記2に記載の経由施設決定装置。
【0200】
(付記4)前記サービス特定手段は、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが利用したことがある第2サービスを更に特定し、前記経由施設決定手段は、前記特定された第2サービスに加盟する第2施設を、前記経由施設に更に含め、前記付与手段は、前記第1施設及び前記第2施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記特典を付与することを特徴とする付記1乃至3の何れか一に記載の経由施設決定装置。
【0201】
(付記5)前記付与手段は、前記ユーザが所定の始点から前記経由施設を経由して前記終点に移動した場合、前記特典を付与し、前記経由施設決定手段は、前記始点から前記経由施設を経由して前記終点まで移動するための経路に沿って前記経由施設を経由する順序が、前記第1施設よりも先に前記第2施設を経由する順序となるように、前記経由施設を決定することを特徴とする付記4に記載の経由施設決定装置。
【0202】
(付記6)前記付与手段は、前記ユーザが所定の始点から前記経由施設を経由して前記終点に移動した場合、前記特典を付与し、前記ユーザに対応するユーザ移動距離を特定するユーザ移動距離特定手段を更に備え、前記経由施設決定手段は、前記始点から前記経由施設を経由して前記終点まで移動するための経路の長さが、前記特定されたユーザ移動距離に応じた長さとなるように、前記経由施設を決定することを特徴とする付記1乃至5の何れか一に記載の経由施設決定装置。
【0203】
(付記7)前記ユーザの位置の履歴を示す位置履歴情報を取得する位置履歴情報取得手段を更に備え、前記距離特定手段は、前記取得された位置履歴情報に基づいて、前記ユーザ移動距離を特定することを特徴とする付記6に記載の経由施設決定装置。
【0204】
(付記8)前記付与手段は、前記経路の長さに応じて、前記付与される特典の価値を決定することを特徴とする付記6又は7に記載の経由施設決定装置。
【0205】
(付記9)前記決定された経由施設の何れかを前記ユーザが経由したと判定された場合、前記決定された経由施設のうち、前記ユーザがまだ経由していない施設へ訪れることを促す促し情報を、前記ユーザの端末装置により提示させる提示制御手段を更に備えることを特徴とする付記1乃至8の何れか一に記載の経由施設決定装置。
【0206】
(付記10)前記ユーザにより設定された予算を示す予算情報を取得する予算情報取得を更に備え、前記取得される経由情報は、前記ユーザが前記経由した施設に前記ユーザが支払った金額を更に示し、前記経由施設決定手段は、前記決定された経由施設のうち少なくとも一の施設を前記ユーザが経由したと判定された場合、前記取得された予算情報により示される前記予算及び前記取得された経由情報により示される前記金額に基づいて、前記決定された経由施設に更なる施設を追加するか否かを決定し、前記付与手段は、前記経由施設に前記更なる施設が追加された場合、前記追加された施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したことを条件に、前記特典を付与することを特徴とする付記1乃至9の何れか一に記載の経由施設決定装置。
【0207】
(付記11)前記ユーザが施設に対する支払いに利用可能な決済手段の残高を示す残高情報を取得する取得手段と、前記複数の施設それぞれの顧客単価を示す単価情報を取得する単価情報取得手段と、を更に備え、前記経由施設決定手段は、前記取得された残高情報及び前記取得された単価情報に基づいて、前記経由施設を決定することを特徴とする付記1乃至10の何れか一に記載の経由施設決定装置。
【0208】
(付記12)前記経由施設決定手段は、前記複数の施設それぞれについて前記ユーザが過去に前記施設を訪れた時期を示す時期情報に基づいて、前記ユーザが最後に訪れてから経過した期間の長さが、所定の第1期間長以上であり且つ所定の第2期間長未満である施設を、前記経由施設に含めることを特徴とする付記1乃至11の何れか一に記載の経由施設決定装置。
【0209】
(付記13)コンピュータにより決定される経由施設決定方法において、ユーザによる複数のサービスの利用状況であって、施設で利用可能な複数のサービスの利用状況を特定可能なサービス情報に基づいて、前記複数のサービスのうち、前記ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定ステップと、複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を決定する決定ステップであって、前記特定された第1サービスに加盟する第1施設を、前記経由施設に含める経由施設決定ステップと、前記経由施設の決定後に前記ユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得ステップと、前記取得された経由情報に基づいて、前記決定された経由施設についての前記ユーザによる経由状況を判定する経由状況判定ステップと、前記ユーザが前記終点に着いた場合、前記第1施設を含む前記経由施設を前記ユーザが経由したと判定されることを条件に、前記ユーザに特典を付与する付与ステップと、を含むことを特徴とする経由施設決定方法。
【符号の説明】
【0210】
1 スタンプラリーサーバ
2 会員情報管理サーバ
3 ポイント管理サーバ
4 サービスサーバ
5 店舗端末
6 ユーザ端末
11 システム制御部
12 システムバス
13 入出力インタフェース
14 記憶部
14a 店舗グループDB
14b 店舗DB
14c スタンプラリーDB
14d 経由状況DB
14e 位置情報DB
15 通信部
21 会員DB
22 行動履歴DB
31 ポイントDB
1101 サービス特定部
1102 ユーザ距離特定部
1103 経由店舗決定部
1104 情報提供部
1105 経由情報取得部
1106 経由状況判定部
1107 特典付与部
1108 位置履歴情報取得部
1109 予算情報取得部
1110 残高取得部
1111 顧客単価取得部
NW ネットワーク
S 通信システム
【要約】 (修正有)
【課題】施設が加盟するサービスの未利用者にそのサービスの利用を促す。
【解決手段】スタンプラリーサーバ、会員情報管理サーバ、ポイントプログラムサーバ、サービスサーバ、複数の店舗端末及び複数のユーザ端末を含む通信システムにおいて、スタンプラリーサーバの制御部11は、施設で利用可能な複数のサービスのうち、ユーザが未利用の第1サービスを特定するサービス特定部、複数の施設のうち、所定の終点に着くまでに経由する経由施設を、第1サービスに加盟する第1施設を経由施設に含めて決定する経由店舗決定部、経由施設の決定後にユーザが経由した施設を特定可能な経由情報を取得する経由情報取得部、経由情報に基づいて、決定した経由施設についてのユーザによる経由状況を判定する経由状況判定部及びユーザが終点に着いた場合、第1施設を含む経由施設をユーザが経由したと判定されることを条件に、ユーザに特典を付与する特典付与部を備える。
【選択図】
図6