(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
A61B 18/12 20060101AFI20240909BHJP
A61B 17/00 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
A61B18/12
A61B17/00
(21)【出願番号】P 2023130753
(22)【出願日】2023-08-10
(62)【分割の表示】P 2021162574の分割
【原出願日】2017-09-22
【審査請求日】2023-08-10
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517021754
【氏名又は名称】エクシミス サージカル インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ロバート フックス
(72)【発明者】
【氏名】ダーク ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム エヌ グレッグ
【審査官】宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/014589(WO,A1)
【文献】米国特許第04170393(US,A)
【文献】特表2003-511193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00
A61B 17/32 - A61B 17/326
A61B 18/12 - A61B 18/16
H01R 13/00 - H01R 13/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結合システムであって、
標本バッグ組立体内の少なくとも1つの切断ワイヤに結合された第1コネクタと、
手持ち器具に結合された第2コネクタであって、前記第1コネクタに結合するように構成される、第2コネクタと、
を備え、
前記結合システムが、前記標本バッグ組立体及び前記手持ち器具が係合されない第1構成と、前記標本バッグ組立体及び前記手持ち器具が少なくとも部分的に前記第1コネクタと前記第2コネクタとの間の結合に基づいて係合される第2構成との間で移動可能であり、
前記第1コネクタは、1つ又は複数の雌型接点を含み、前記第2コネクタは、1つ又は複数の雄型接点を含み、
前記結合システムが前記第2構成にあるとき、
前記第1コネクタの前記雌型接点の1つは、前記第2コネクタの前記雄型接点の1つと機械的及び電気的に結合して、前記少なくとも1つの切断ワイヤの端部に接続された第1接点対を形成するように構成され、
前記第1接点対は、使用者及び前記手持ち器具のうちの一方又は両方によって引っ張られるように構成されており、前記第1及び第2コネクタのそれぞれのハウジングは接続されたままであるように構成され、前記第1接点対及び前記
少なくとも1つの切断ワイヤが、電力又は無線周波数(RF)エネルギーを前記第1接点対及び前記
少なくとも1つの切断ワイヤのうちの一方又は両方に加えたときに、前記ハウジングを通って前記手持ち器具に向かって移動するよう構成されるように、使用者及び前記手持ち器具のうちの一方又は両方によって引っ張られるように構成される、
結合システム。
【請求項2】
結合システムであって、
第1コネクタと、
前記第1コネクタに結合するように構成される、第2コネクタと、
を備え、
前記第1コネクタは、第1ハウジング内に移動可能に保持された1つ又は複数の雌型接点を含み、
前記第2コネクタは、第2ハウジング内に移動可能に保持された1つ又は複数の雄型接点を含み、
前記結合システムが、前記第1及び第2コネクタが係合されない第1構成と、前記第1及び第2コネクタが係合される第2構成との間で移動可能であり、
前記結合システムが前記第2構成にあるとき、
第1コネクタの前記雌型接点の1つは、前記第2コネクタの前記雄型接点の1つと機械的及び電気的に結合して第1接点対を形成するように構成され、
前記第1接点対は、機械的及び電気的に結合したままで、前記第1及び第2ハウジングを通って滑動可能に移動するように構成され、
前記第1及び第2コネクタのうちの一方は、標本バッグ組立体内の少なくとも1つの切断ワイヤに結合され、かつ、
前記第1及び第2コネクタのうちの他方は
手持ち器具に結合されていることによって、前記第1接点対が、機械的及び電気的に結合され、かつ、前記第1及び第2コネクタのそれぞれのハウジングに近接したままで、使用者及び前記手持ち器具のうちの一方又は両方によって引っ張られるように構成される、
結合システム。
【請求項3】
器具であって、該器具は、
張力調整機構を含む作動ツールと、
少なくとも1つの切断ワイヤと、
前記張力調整機構及び前記少なくとも1つの切断ワイヤを結合するための結合システムと、
を備え、
前記結合システムは、
遠位端で、標本バッグ組立体内の前記少なくとも1つの切断ワイヤに結合された第1コネクタと、
前記張力調整機構に結合された第2コネクタであって、前記結合システムは、前記少なくとも1つの切断ワイヤ及び前記張力調整機構が係合されない第1構成と、前記張力調整機構及び前記少なくとも1つの切断ワイヤが係合される第2構成との間で移動可能である、第2コネクタとを備え、
前記第1コネクタは、1つ又は複数の雌型接点を含み、前記第2コネクタは、1つ又は複数の雄型接点を含み、
前記結合システムが前記第2構成にあるとき、前記第1コネクタの前記雌型接点の1つが前記第2コネクタの前記雄型接点の1つと機械的及び電気的に結合されて、前記少なくとも1つの切断ワイヤの端部に接続された第1接点対を形成するように、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタが結合され、
前記結合システムが前記第2構成にあるとき、前記張力調整機構からの機械的張力と、前記少なくとも1つの切断ワイヤへの電力または無線周波数(RF)エネルギーとの少なくとも一方を加えるように、前記第1及び第2コネクタのそれぞれのハウジングは接続されたままであるように構成され、前記第1接点対及び前記少なくとも1つの切断ワイヤが、前記ハウジングを通って前記作動ツールに向かって移動するように構成される、器具。
【請求項4】
前記張力調整機構は、少なくとも、前記作動ツールの一部を受け入れるための第1陥凹部又は溝、及び、締結具を受け入れるための第2陥凹部又は溝を備える、請求項3に記載の器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2016年9月23日に提出された「コネクタ」と題する米国仮特許出願第62/398726号の優先権を主張し、2017年9月22日に提出され、2020年12月22日に米国特許第10,873,164号として許可された、Robert Fuchsを第1発明者とする「コネクタ」と題する米国特許出願第15/712436号の継続出願であり、参照によりあらゆる適切な目的のためにその全体が本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、概略的にはコネクタに、具体的には医療装置構成部品を取り付けるためのコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
出願者は、患者から組織標本を抽出するための大量組織切除装置及び方法を開発してきた。方法は、組織標本の周りに回収バッグを置くこと、組織標本を分割すること及び分割した組織を取り出すこと、を含む。それでも、装置の構成部品を結合するための適切なコネクタ及び方法の必要が残る。
【発明の概要】
【0004】
好ましい結合システムは、第1ハウジングに取外し可能に結合された第1プラグと、第2ハウジングに取外し可能に結合された第1ソケットと、を有し、第1ソケットは、第1プラグを受け入れるように構成される。好ましいシステムは、第1ハウジングと第2ハウジングが係合されない第1構成と、第1ハウジングと第2ハウジングが係合されて第1プラグと第1ソケットが結合される第2構成との間で移動可能である。
【0005】
好ましい器具は、張力調整機構を有する作動ツールと、少なくとも1本のワイヤと、張力調整機構とワイヤを結合するための結合システムと、を有する。結合システムは、第1ハウジングに取外し可能に結合された第1プラグと、第2ハウジングに取外し可能に結合された第1ソケットと、を有し、第1ソケットは第1プラグを受け入れるように構成される。結合システムは、第1ハウジングと第2ハウジングが係合されない第1構成と、第1ハウジングと第2ハウジングが係合されて第1プラグと第1ソケットが結合される第2構成との間で移動可能である。第1プラグ又は第1ソケットは、少なくとも1本のワイヤに結合される。第1プラグ又は第1ソケットの他の一方は、張力調整機構に結合される。
【0006】
好ましい方法は、結合システムを用意することを含み、結合システムは、第1ハウジングに取外し可能に結合された第1プラグと第2ハウジングに取外し可能に結合された第1ソケットと、を有し、第1ソケットは第1プラグを受け入れるように構成される。好ましい方法は、第1ハウジングと第2ハウジングが結合されない第1構成と、第1ハウジングと第2ハウジングが係合されて第1プラグと第1ソケットが結合される第2構成との間で結合システムを移動することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】標本除去バッグの中に置かれる組織標本の概略図である。
【
図2】好ましいコネクタを有する外科装置の概略図である。
【
図6】外科器具に使用するのに適する張力調整機構の斜視図である。
【
図7】外科器具に使用するのに適する結合システムの斜視図である。
【
図8】結合システムのいくつかの構成部品の斜視図である。
【
図9】結合システムのいくつかの構成部品の斜視図である。
【
図10】結合システムのいくつかの構成部品の分解斜視図である。
【
図11】
図1~4に示す装置に使用するのに適する器具の斜視図である。
【
図14】
図11の器具に使用するのに適するプラグの斜視図である。
【
図17】
図11の器具に使用するのに適するハウジングの遠位斜視図である。
【
図20】
図11の器具に使用するのに適するソケットの斜視図である。
【
図23】
図11の器具に使用するのに適する保持機構の斜視図である。
【
図26】
図11の器具に使用するのに適する作動機構の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上述のように、出願者は、2016年1月28日に公開された米国特許出願公開第2016/0022352A1号明細書(参照によりあらゆる目的のためにその全体が本明細書に援用される)において開示する大量組織切除装置及び方法を開発してきた。
【0009】
図1は、患者の体腔1000内部に配備された、いくつかの実施形態に従った回収バッグ102を示す。回収バッグ102は、体腔1000から外科的に取り出される組織標本1002を受け入れる形状及びサイズを持つ。当業者には、取り出される特定の組織標本1002に応じて適切なサイズの回収バッグ102をどのように選択するかが分かるはずである。
【0010】
図示する実施形態において、回収バッグ102は、入口110を持つ容器112と、容器112の中に配置された複数の電極108と、を有する。容器112は、可撓性とし、技術上知られるように、カニューレ又はルーメンなどの標準的外科用チューブを介して配備可能とすることができる。いくつかの実施形態において、電極108を所望の構成で容器112に一時的に又は永久的に締結するために、締結具114(1つ又は複数)を設置できる。
【0011】
回収バッグ102の開放を容易にするために回収バッグ102の入口110にバネ式リング116を設置できるが、当業者には、本発明を実施するためにこれは必ずしも必要ではないことが分かるはずである。いくつかの実施形態において、容器112及び締結具114は、配備器具1004を介してなど、チューブを介して体腔1000の中へ配備され、所定の場所にバネ式に嵌るように構成される。
【0012】
回収バッグ100が所定の場所に配置された後、患者体内から引き出す前に標本1002を操作して回収バッグ102の中へ入れるためにグラスパ(grasper 捕捉器具)1006又は技術上既知の任意の手段を用意できる。当業者は、手術チームがどのように標本1002を切り離して回収バッグ102の中へ移すかが、分かるだろう。
【0013】
回収装置100を示す
図2を見ると、回収バッグ102の近位部分118及び電極108のそれぞれの近位部分120は、外科医が回収バッグ102の近位部分118及び電極の近位部分120にアクセスできるように、体外に出せる。即ち体腔1000から引き出せる。
【0014】
いくつかの実施形態において、電極108の近位部分120は、アクチュエータ104への取付けを容易にするために予めクリンプ加工されるが、この特徴は必ずしも必要ないことが当業者には分かるだろう。
【0015】
いくつかの実施形態において、電極108の第1セット122は、第1アクチュエータロッド126への取付けを容易にするために近位部分120においてクリンプ加工又はその他の方法で結合される。同様に、電極108の第2セット124は、第2アクチュエータロッド128への取付けを容易にするために、近位部分120においてクリンプ加工又はその他の方法で結合される。当業者は、電極108をアクチュエータ104に取り付けるための様々な手段を容易に想定できるだろう(その全てが包含される)。
【0016】
いくつかの実施形態において、
図3に示すように、組織分割作業を開始及び/又は維持するために、近位方向の力Fを加えることができる。当業者は、アクチュエータ104及び回収バッグ102を安定位置に維持するために反対方向の力が必要なことが分かるはずである。
【0017】
いくつかの実施形態において、標本1002及び電極122、124、108を収容する回収バッグ102の部分は、体腔1000の内壁1001に接触しないように構成される。いくつかの実施形態において、標本1002を通過して電極108が引っ張られるとき標本1002が当接できる遠位挿入チューブ(図示せず)が設置される。いくつかの実施形態において、体腔1000との接点が熱損傷から保護されるように、回収バッグ102の壁の中に又は回収バッグ102の外面に付加的な熱バリア(図示せず)が設置される。熱バリアは、断熱層又は空気又は流体によって膨張できる特徴部(図示せず)を含むことができる。いくつかの実施形態において、外科医は、内部体腔1000との間に接触がないことを視覚的に確認するために、腹腔鏡カメラを使用できる。
【0018】
引き続き
図3を見ると、いくつかの実施形態において、回収バッグ12を体外に出した後、アクチュエータ104を電極122、124、108の近位部分120に結合できる。当業者には分かるように、無線周波数(RF)電源などの発電器106をアクチュエータ104に結合し、事前に設置されなかった場合には、リターン電極130を回収バッグ102に結合できる。組織切除装置100は、
図1において組織分割準備状態である。
【0019】
次に
図4~
図6を見ると、いくつかの実施形態において、組織切除装置100は、体腔1000の中への挿入及び/又は回収バッグ102内部への標本1002の配置前に、結合又は組立てされる回収バッグ102とアクチュエータ104を含む。例えば、組織切除装置100は、回収バッグ102と、回収バッグ102と電極108が標本1002のための受入れ空間134を与えるように、体腔1000内部に配置されると拡張するように付勢される又は例えばグラスパ1006によって強制的に拡張されると拡張されたままとなる電極108(1つ又は複数)と、を持つことができる。回収バッグ102は、標本1002の横断移動によって標本1002を回収バッグ102内部に置けるように、図示するように概ね回収バッグ102の側面を向く入口110を持つことができる。いくつかの実施形態において、入口110は、使用者が電極108を強制的に離間構成にするとき強制的に開かれる電極108の付勢効果によってかつ/又は使用者が入口110の中へ標本1002を押し入れることによって開くことができる、回収バッグの長手方向のスリットとすることができる。入口110を閉鎖構成へ向かって付勢し、かつ/又は入口110を当業者には既知の手段を使用してシール可能とすることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ104の作動は、電極108を相互へ寄せて移動させ、それによって、入口110をシールし、かつ/又は入口110の対向する部分を重ねて、標本1002と体腔1000との間にバリアを与えることができる。いくつかの実施形態において、電極108に標本1002に対する近位方向の力Fを加えさせると、回収バッグ102及び入口110は、アクチュエータ104の中へ引き込まれて、入口110又は標本1002と体腔1000との間のバリアを閉鎖させることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ104は、体腔1000の中への配備前に回収バッグ102に取り付けられる。
【0020】
図5に示すように、回収バッグ102の入口110は、アクチュエータ104が電極108に対して近位方向の力Fを加えるとき、体外に出せる。近位方向の力Fは、実質的に同時に、回収バッグ102及び電極108を収縮させ又は標本1002を取り囲むように内向きに移動させて、標本1002の所望の取り囲み及び/又は標本1002に対する所望の電極構成又はパターンを実現できる。いくつかの実施形態において、電極108の引込み及び組織標本1002に対する近位方向の力Fを実現するように、スイッチ又はレバーの操作などの機械的作動を実施できる。
【0021】
いくつかの実施形態において、
図3に示すように、回収バッグ102が体外に出された後に、エネルギーを電極108に与えることができるように、発電器106をアクチュエータ104に取り付けることができる。発電器106の取付けは、当業者には既知のように電源線132及びリターン電極130を結合することを含む。
【0022】
組織標本切除装置100及び関連方法は、外科処置中に標本バッグ102の電極/ワイヤから分割器具の張力調整機構又はアクチュエータ104までの機械的及び電気的接続を組み合わせることを含むことができる。装置100は、接続後に、各接点及びそのワイヤセットが他のワイヤセットから独立して移動できる状態で、ワイヤ108が分割器具104の中へ引き込まれるときRFエネルギーを伝達できることが必要である。
【0023】
次に
図7を見ながら、前述のワイヤ108と器具104を結合するのに適する結合システム700について、更に詳細に説明する。
【0024】
結合システム700は、第1ハウジング710に取外し可能に結合された第1プラグ714と、第2ハウジング712に取外し可能に結合された第1ソケット716と、を含むことができる。第1ソケット716は、第1プラグ714を受け入れるように構成できる。ハウジング712は
図7においてツール706とは別個の構成部品として図示されるが、当業者は、いくつかの実施形態において、ハウジング712と作動ツール706は一体としかつ/又は永久的に結合できることが、分かるはずである。
【0025】
図8及び
図9に示すように、結合システム700は、第1ハウジング710と第2ハウジング712が係合されない第1構成(
図8)と、第1ハウジング710と第2ハウジング712が係合されて第1プラグ714と第1ソケット714が結合される第2構成との間で移動可能である。
【0026】
図7から分かるように、結合システム700は、第1ハウジング710と第2ハウジング712を第2構成にロックするための保持機構728を含むことができる。保持機構728は、ハウジング710、712の一方にロック部材730を、他方のハウジング710、712に留め具732を含むことができる。ロック部材730と留め具732は、選択的に第1ハウジングと第2ハウジング710、712を第2構成に維持できる。例えば、保持機構728は、ロック部材730と留め具732との間にデテント係合(detent engagement、移動止め係合、回り止め係合)を与えることができる(手動ロック部材)。当業者は、結合システム700が第1ハウジング710と第2ハウジング712との間に非永久的係合を与えるための任意の保持手段を含む保持手段を含むことができることが、容易に分かるはずである。システム700が第1構成のとき、第1プラグ714は第1ハウジング710に対して固定され、第1ソケット716は第2ハウジング712に対して固定できる。摩擦嵌めは、それぞれ第1ハウジング710及び第2ハウジング712に対してプラグ714及びソケット716を固定しておける。
【0027】
図10から分かるように、結合システム700が第2構成にあるとき、第1プラグ714及び第1ソケット716は、第1及び第2ハウジング710、712に対して滑動可能である。
【0028】
いくつかの実施形態において、プラグ714及びソケットは、システムが第2構成のとき、第1プラグ714と第1ソケット716の摩擦嵌めによって加えられた保持力より大きい牽引力F(例えば、
図10)を加えることによって、滑動可能とすることができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、第1プラグ714と第1ソケット716は、デテント係合によって結合できる。いくつかの実施形態において、プラグ714及び/又はソケット716の弾性突出部分718(
図8)を、プラグ714及び/又はソケット716の他方の陥凹部720(例えば、
図10)に係合するように、設置できる。
【0030】
図10に示すように、いくつかの実施形態において、結合システム700は、第1プラグ714と第1ソケット716を整列するように構成された整列機構738を持つことができる。整列機構738は、ハウジング710、712の一方に突出部718を、ハウジング710、712の他方に陥凹部720を含むことができる。当業者は、突出部718及び/又は陥凹部720が、ハウジング710、712を正確な向きに案内して、それによってプラグ714とソケット716の係合前にプラグ714とソケット715を整列するように、傾斜面を持つことができることが分かるはずである。
【0031】
図7~
図14とともに
図4に示すように、いくつかの実施形態において、外科器具100が提供される。外科器具100は、張力調整機構600(
図6)を有する作動ツール104を持つことができる。張力調整機構600は、遠位端部602(
図20のソケット1112及びレセプタクル1154も参照)を持つことができ、遠位端部は、デテント係合、永久結合、一体システム、ピンとレセプタクル、クリップなど、を含めて(但し、これらに限定されない)適切な任意の手段を使用してソケット716に結合するように構成できる。張力調整機構600は、ソケット716(例えば、
図10)に対して牽引力Fを加えるように構成できる。外科器具100は、少なくとも1本のワイヤ108(ワイヤ電極とすることができる)と、張力調整機構600とワイヤ108に結合するための結合システム700と、を含むことができる。結合システム700は、本明細書において前に説明したものとすることができる。第1プラグ714又は第1ソケット716は、少なくとも1本のワイヤ108に結合でき、プラグ714又はソケット716の他方は、張力調整機構600に結合できる。
【0032】
いくつかの実施形態において、プラグ714は、コネクタハウジング710内の固有のピン又は弾丸形の接点714とすることができる。ハウジング710は、プラスチック又はその他の非導電性材料で作ることができる。コネクタ702は、コネクタセット702、704の2つの嵌合せ部品の間が接続された後に、張力調整機構側(例えば、第2ハウジング712)のソケット又は接点716が、機械的かつ電気的に弾丸形接点714に結合するように、標本バッグ側(例えば、第1ハウジング714)の弾丸形プラグ接点714を捕捉するように選択または構成できる。雄型接点714は、それぞれの雌型接点716の内部にぴったりと嵌るサイズを持つことができる。雄型接点714は、雄型接点が接続後に雌型接点から引き戻されないように、雌型接点シャフトを通過して雌型接点チューブ716の近位端の陥凹部(図示せず)に固定される接点先端の近位分割器具側に保持クリップ又はデテント又は弾性突出部分718を持つように設計できる。当業者は、当然、デテント、クリップ又は弾性突出部分718が、所望の場合には機械的オーバーライドを持つように設計できることが分かるはずである。
【0033】
雄型接点又はプラグ714がハウジング710の裏から遠位方向に押し戻されるのを防止するために、第2の又は複数のインデント、デテント、クリップ又は留め具を、各接点又はプラグ714のシャフトにスタンプ加工又は機械加工できる。デテント、インデント又はクリップは、非導電性ハウジング710の内面と接触して、一方向通行のみを可能にして、ハウジングが遠位方向に進行しないようにする。いくつかの実施形態において、雄型接点ハウジング710の開口部又はシャフトは、雄型接点又はプラグ714の直径より多少小さいサイズの縮小直径「シェルフ」又はショルダをその遠位端部に持ち、雄型接点が1つの方向に滑動するのを防止するが、接続されたワイヤは通過できるようにする。
【0034】
いくつかの実施形態において、結合システム700の分割器具側は、コネクタ704の非導電性ハウジング712の中へ組み込まれ張力調整機構(図示せず。例えば、
図6、
図13)の先端に固定された1つ又は複数の雌型接点又はソケット716を持つことができる。雌型金属接点716の近位端末は、溶接、リベット、スクリュー、ピン又は接点延長部を張力調整機構に固定するその他の手段によって、張力調整機構の遠位端部に機械的に接続される延長部又は近位端部722を持つことができる。
【0035】
ハウジング712は、接点716とハウジング壁との間の摩擦嵌めによって所定の場所に雌型接点716を保持することができる。コネクタハウジング712の形状は、接点716を保持する摩擦がコネクタ704、702を嵌め合せるために必要な力より大きい力であるが、ワイヤ108を引っ張るために張力調整機構によって加えられる力より小さいように、構成できる。このようにして、接点716は、コネクタ嵌合せプロセスにおいて所定の位置に留まり、張力が加えられるとき解放される。伸張した張力調整機構の剛直性は、バネが起動されるまで雌型接点716が長手方向に移動するのを防止できる。
【0036】
コネクタ702の標本バッグ側は、コネクタの分割器具側の接点716と整列する、非導電性ハウジング710の中へ組み込まれた1つ又は複数の雄型接点714を持つことができる。雄型接点714の遠位端部724は、クリンプ、クランプ、はんだ付け又は溶接を含めてワイヤ108(
図10に示さず。例えば、
図10の経路108a)に接続できるように多数の方法で設計できる。標本バッグ102の中に配置されたワイヤ108(
図1~6)は、これらの雄型接点714で成端できる。
【0037】
ハウジング710、712は、接点714、716が確実に捕捉されるように接点714、716を整列させ保持できる。張力がコネクタハウジング712内の所望の対の接点に加えられると、対の接点714、716及びこれに接続されたワイヤ108が、ハウジングを通過して器具の中へ進行するとき、両方のハウジング710、712は、分割器具の特徴部で保持される接続場所において所定の場所に留まる。このようにして、機械的引張り荷重及び電力又はRFエネルギーを加えられる対の接点714、716(雄型及びこれと嵌め合う雌型接点)は、組織切断が実施されるときコネクタハウジング710、712を通過して分割器具の中へ進行でき、接点の残りの対は、初期の接点場所に保持される。
【0038】
いくつかの実施形態において、雄型接点の弾丸形状は、対応する雌型接点が雄型接点と整列しこれを取り囲む能力を改良する。例えば、標本バッグの中の弾丸形接点は、雄型接点であり、張力調整器具は、弾丸形接点を取り囲む雌型接点であると想定される。この配列は、逆転でき、雄型接点の形状は、嵌め合うときに2つの接点を整列するのを助ける任意の形状、例えば円錐形、フラットランプ又は接続されるとき接点をより整列させるその他の任意の形状とすることができる。
【0039】
雌型接点について述べたように、雄型接点714を摩擦力で保持して、嵌合せ前にコネクタハウジングから外へ延びないようにすることが有利であろう。摩擦力は、張力調整機構が力を加えたときハウジングから解放されるように、加えられる張力より低くなるように選択または構成できる。
【0040】
いくつかの実施形態において、接点714、716は、保持クリップ、デテント、バネ、スタンプ加工特徴部、機械加工特徴部及び/又は陥凹面又は隆起面の中に捕捉できるその他の延長部及び/又は面又はショルダとして作用するその他の特徴部で、それぞれのハウジング710、712の中に保持される。接点714、716を保持する方法は、コネクタ702、704を嵌め合せるために必要とされる力を上回る力を与えることを含むことができるが、保持は張力調整機構によって加えられた力で解除又は作用停止する。雄型ピンをハウジングの中に保持するためにクリップ又は他の延長部を使用する利点は、接点に対してワイヤを成端でき、成端された接点組立体が、クリップ又はその他の延長部が所定の場所で接点を固定するまでハウジングの裏の中へ挿入できて、製造を容易にできることである。
【0041】
いくつかの実施形態において、雄型及び雌型接点714、716は、保持クリップ、デテント、バネ、スタンプ加工特徴部、機械加工特徴部又は上に説明したその他の延長部及び/又は面で、それぞれのハウジング710、712の中に保持されるが、嵌合せプロセスの行程終点付近で雌型接点の遠位最端部付近で、雄型接点の形状は、ハウジングの中で雌型コネクタを保持する方法を解除するように設計される。この時点で、雌型接点は、雄型接点を捕捉しており、張力調整機構と一緒にハウジングから自由に移動できる。このような解除装置は、ハウジングの中に雌型接点を保持する手段の中へ統合でき、放出又は解除機構と同様に作用できる。又、嵌め合わされる接点の直径より大きい内径と保持バネ、クリップ又は延長部をつぶす外径とを有する分割器具ハウジングの裏から前進する同心チューブなど、保持機構の中へ進行して保持機構を解除させる別個の特徴部とすることができる。
【0042】
いくつかの実施形態は、嵌合せの際張力調整機構と一緒に独自に移動できる接点の固定配向を可能にし、別個のピースで構成された2つのコネクタハウジングの一方を持つことができる。雄型接点714は、標本バッグへ向けて位置付けでき、1つ又は複数の接点を収容する単一のハウジング710を持つことができる。接点はハウジングから外へ延びることができるが、ハウジングの裏から後退できないように保持される。雌型接点716は、分割器具の張力調整機構(図示せず)に向けて位置付けられるか又はこれに取り付けでき、複数のピース(各雌型接点に1つのピース)を持つハウジングを持つことができる。複数のピースは、一緒の向きを持つようにする外側リング又は形状によって一緒に保持される。
【0043】
クリップ又は留め具の単一又は複数のセットは、ハウジングの近位端部に又はコネクタハウジングの長さに沿った他の位置に位置付けられる一時的面を与えることができる。クリップは、複数のハウジングピースの陥凹面又は隆起面に嵌合でき、ハウジングピースが近位又は遠位方向に前進しないようにする。コネクタの嵌合せプロセスは、保持クリップ又は留め具を圧縮又は伸長するか又は保持面を解除させることができ、それによって、張力調整機構が力を加えるとき複数のハウジングピースが外側リング又は形状から近位方向に自由に後退できるようにする。
【0044】
いくつかの実施形態において、雄型接点ハウジングは、雄型及び雌型接点の両方がそれぞれのハウジングと一緒に分割器具の中へこれに沿って進行するように、上で雌型ハウジングについて説明したように別個のピースで構成される。
【0045】
当業者は、本明細書において説明する実施形態が、単一対接点コネクタ、複数対の任意の数の接点を持つコネクタに使用できることが分かるはずである。説明する実施形態例は、分割器具用の標本バッグを含むが、実施形態は、1つ又は複数の接点を接続して、接点をコネクタハウジングの1つの側の裏から解除できなければならない用途に応用できる。
【0046】
標本バッグ内に配置されたコネクタの場合、バッグを損傷する可能性のある鋭い縁を持たないことが重要である。鋭い縁の可能性を減少するために、ハウジングの縁は、斜面加工、面取り又は丸み加工できる。又、露出した雄型接点の先端からバッグを保護するために、接点の先端を越えて延びるようにハウジングにウィング又は壁を含めることができる。この壁は、対応するハウジングの外側に嵌ることができる。
【0047】
コネクタの各雄型接点がその相手の雌型接点と嵌め合うようにするために、各ハウジングは、不整列を防止する極性を持つキー付き特徴部を持つよう設計できる。両方のハウジングは、接続後にハウジングが分離しないようにするために嵌合せ保持スナップ、クリップ又は特徴部を持つこともできる。分割器具ハウジングは、保持クリップの嵌合せスナップ、溶接又はスクリューによって手持ち装置トレイの端部の所定の場所に保持されるか、又は器具ハウジングの一部として設計できる。
【0048】
コネクタの標本バッグ側は、標本バッグからの液体、体液又は組織の流入を最小限に抑えるために取外し可能なカバーを含むことができる。このカバーは、コネクタを標本バッグの側に取り付けるための取付け装置の中に組み込める。カバーは、雄型コネクタの先端からバッグを保護すると言う付加的利点を持つことができる。
【0049】
カバーは、接続システム1110を取り囲むように形成されるフラップ(図示せず)又はコネクタへのアクセスを容易にするプラグ1114(
図12)を含むか、カバーをアンロックまたは解除してコネクタを露出するためには使用者の行為を要求するコネクタを覆って配置される周囲構造又は剛性構成部品から引きはがされる穿孔層を持つなど、コネクタを被覆し除去又は解除するためには意図的な使用者の行為を要求する半永久的層とすることができる。
【0050】
いくつかの実施形態において、整列特徴部は、分割器具又はその他の手持ち装置の中に統合できる。このような整列特徴部は、接続時に雄型接点を整列させるように雌型接点又はレセプタクルを保持する型成形、機械加工又は付加構成部品とすることができる。このような特徴部は、コネクタハウジングと同じ機能を果たして、雌型レセプタクルの周りに別個のハウジングを持つ必要がなくなる。
【0051】
いくつかの実施形態において、一方又は両方のコネクタの嵌合せ接点は、一時的保持摩擦嵌め、リング、又は解除するためには雄型接点と雌型接点を嵌め合わせるための力より大きい力を必要とする他の特徴部によって保持できる。したがって、接点の各嵌合せ対は、対が嵌め合わされた後コネクタハウジング内でこの一時的保持特徴部を凌駕するしかなく、その後、更にコネクタの中へハードストッパ保持特徴部まで滑動できるので、コネクタが合わされた時全ての雄型接点と雌型接点が効果的に嵌め合うようにできる。
【0052】
当業者は、前述の結合システム700、1110が、組織標本切除に限定されず、ワイヤ、カテーテル又はその他のタイプの可撓性電極がコネクタハウジングを通過して引き戻されるとき電極が電気的に結合されたままである電気接続を必要とするような、組織標識切除の他の分野において使用できることが分かるはずである。実施例は、頸部切断用のループ電極、内視鏡RFスネア又はループ、心臓モニタ及び/又は切除カテーテル、神経刺激カテーテル、又は接続前に電極を配置しその後引戻しが望ましいその他の装置とすることができる。
【0053】
更に、前述の結合システムは、電気結合又は接続を使用する用途に限定されず、コネクタによって生成される機械的結合が、接点及び機械的ワイヤ又はループをコネクタハウジングに通過させるために使用される実施形態に応用できる。
【0054】
図11~
図26を見ながら、器具100、1100などのツール及び結合組立体1110について更に詳しく説明する。特徴について説明されない場合、特徴及び以前の説明が下記の説明に応用されると想定すべきである。
【0055】
図11において、近位端部1102と遠位端部1104とを有する器具1100は、複数例えば4つの張力調整機構1108を支持するトレイ1106を有する。張力調整機構1108は、例えば組織切除装置において使用するために、遠位端部に結合された複数のワイヤ又は電極(
図11には図示せず。
図1においてワイヤ108)を選択的に引っ張るように構成できる。
【0056】
ワイヤは、結合システム1110、700によって結合できる。
【0057】
図12を参照すると、張力調整機構1108の遠位端部は、複数のソケット1112に結合するか又はこれと一体とすることができる。ソケット1112の遠位端部は、結合システム1110のハウジング1116の中に配置された複数のプラグ1114の近位端部を受け入れできる。
図12には図示しないが、ソケット1112は、ハウジングによって保持できる。上述のように、プラグ1114は、電気外科器具のワイヤ108に接続されるか又はこれに接続するように構成できる。
【0058】
いくつかの実施形態において、器具1100又はトレイ1106は、トレイ1106の遠位端部をハウジング1116に押し付けるなどによって、ハウジング1116の中の陥凹部と選択的に係合する弾性部材をトレイ1106に含むことができる保持機構1118を有する。保持機構1118は、前述の保持機構728と実質的に同様に機能できる。当業者は、デテント、又は器具1100の近位部分を器具1100の遠位端部結合するための他の手段を設置できることが分かるはずである。
【0059】
次に器具1100細部を示す
図13を見ると、ソケット1112の1つ又はそれ以上は、張力調整機構1108に結合されかつプラグ1114の近位部分を受け入れて保持するためのプラグ保持機構1122を収納する本体1120を持つことができる。
【0060】
1つ又は複数のプラグ1114は、ハウジング1116の中に保持されるプラグ本体1124を持つことができる。ハウジング1116は、本体1128を持つことができる。プラグ1114は、ハウジング本体1128との摩擦嵌め係合によってハウジング1116内に保持できる。プラグ1114は、プラグ保持機構1122などにおいてソケット1112と係合するための陥凹部又はソケット係合機構1126を持つことができる。
【0061】
図14~
図16は、前述のプラグ1114の細部を示す。プラグ1114は、プラグとハウジング本体1128の通路1140の内面1148(例えば、
図19)との間の摩擦嵌めのためにハウジング係合機構1130を与える1つ又は複数の隆起面を持つことができる。プラグ1114又はプラグ本体1124は、プラグ1114又はプラグ本体1124の遠位部分において長手方向の陥凹部1138(
図16)にワイヤ108(図示せず)を固定するようにセットピン又はその他の細長い部材を受け入れるための横断通路又は陥凹部1134を持つこともできる。
【0062】
引き続き
図16を見ると、プラグ本体1124の近位部分は、ソケット1112のレセプタクル1154(
図20)の中への進入及びソケット1112との係合を容易にするためにテーパー状又は湾曲面1136を持つことができる。
【0063】
図17~
図19に示すように、ハウジング1116又は本体1128は、プラグ1112を保持するために複数の通路1140を持つことができる。通路1140は、本体1128の第1面即ち近位面1144から第2面即ち遠位面1142まで長手方向に延びる。通路1140は、コネクタハウジング1116又は結合システム1100と組織切除システムの他の構成部品との整列を容易にするため及び/又はワイヤ108(図示せず)が結合システム1110から出るとき曲がる可能性を減少または排除するために、レリーフ又はテーパー状入口1152を持つことができる。
【0064】
引き続き
図17~
図19を参照すると、通路1140は、プラグ1114と確実に摩擦嵌めするようなサイズ及び形状を持つ内面1148を持つことができる。通路1140は、又、プラグ1114がハウジング1116又は本体1128から遠位方向に引っ張られたり押されたりするのを防止するためにプラグ1114のそれぞれのフランジ面1132と係合するように位置付けられたフランジ面1150を持つことができる。
【0065】
もう1つの通路1146(例えば、
図18)は、コネクタ本体1128、1120間の整合特徴部を与えかつ/又は他のツール構成部品が結合システム1100を通過するための陥凹部を与えることができる。通路1146は、器具1100にコネクタ本体1128を整列し保持するために使用でき、器具1100又はトレイの1106の遠位端部の嵌合せ特徴部は摩擦嵌めでコネクタ本体1120を保持する。
【0066】
図20~23は、ソケット1112の細部を示す。ソケット1112の1つ又はそれ以上は、中にプラグ1114を保持するためのプラグレセプタクル115の中にプラグ保持機構1122が配置された本体1120を持つことができる。当業者は、プラグ保持機構1122が、プラグ1114の陥凹部又はソケット係合機構1126に係合するための内向き弾性突出部1166を有する弾性部材1168(例えば、
図23)とすることができることが分かるはずである。弾性部材1168は、陥凹部1154の中に配置され、フランジ面1162、1164によって(例えば、
図22)所定の場所に保持できる。当業者は、プラグ-ソケット係合を与える多数の手段が分かるはずである。
【0067】
上述のように、ソケット1112の近位端部は、張力調整機構1108に係合するための張力調整結合機構1156を持つことができる。結合機構1156は、張力調整機構1108の一部分を受け入れるための陥凹部又は溝と、ソケット1112又はソケット本体1120を張力調整機構1108に締結するためのスクリュー又はその他の細長い部材を受け入れるための別の陥凹部を含むことができる。
【0068】
次に
図24~
図26を参照すると、トレイ1106は、1つ又は複数の(例えば、図においては4つの)張力調整機構1108を収納できる。トレイ1106は、又、バネ式張力調整機構1108を選択的に解除するための1つ又は複数の解除機構1170も収納できる。図示する実施形態において、解除機構1170は、各々解除機構1170をトレイ1106に対する滑動に制限するための整列機構1172と、解除機構1170を動かすための作動機構1174と、を有する2つのボディを含む。図示する実施形態において、2つの張力調整機構1108は、各解除機構1170によって操作されるが、当業者は、任意の数のプラグ1114及びワイヤ108の移動を制御するために任意の数の張力調整機構1108及び解除機構1170を設置できることが分かるはずである。
【0069】
上述のように、
図11~
図26に示す器具1100及び結合システム1110は、特に指示しない限り、概ね前に説明した装置100及び結合システム700の特徴を持つか、又はこれと共存する。
【0070】
図27は、1つ又は複数のステップを有する方法2700を示す。方法2702は、結合システムを用意するステップ2702を含み、結合システムは、第1ハウジングに取外し可能に結合された第1プラグと、第2ハウジングに取外し可能に結合された第1ソケットと、を有し、第1ソケットは第1プラグを受け入れるように構成される。
【0071】
方法2702は、第1ハウジングと第2ハウジングが係合されない第1構成と第1ハウジングと第2ハウジングが係合されて第1プラグと第1ソケットが結合される第2構成との間で結合システムを移動するステップ2704を含むことができる。
【0072】
方法2700は、第1プラグ及び第1ソケットを第1ハウジング及び第2ハウジングに対して滑動させるために第1プラグ又は第1ソケットの一方に牽引力を加えるステップ2706を含むことができる。牽引力は、結合システムが第2構成のときに加えるステップ2706ができる。
【0073】
方法2700は、上述の結合システム700、1110又は器具100、1100を使用して実施できる。
【0074】
本発明の実施形態は、様々に実現できる。更に、本発明の様々な要素及びクレームの各々は、多様に得ることができる。本開示は、これらの各変形は、装置の実施形態、方法又はプロセスの実施形態の変形又はその要素の変形であっても包含するものとする。特に、開示が本発明の要素に関連するとき、各要素に関する文言は、たとえ機能または結果のみが同じである場合でも同等の装置用語又は方法用語によって表現できるものとする。一例に過ぎないが、全ての活動はその活動を取るための手段として又はその活動を生じさせる要素として表現できる。同様に、開示される各物理的要素は、この物理的要素が容易にする活動の開示を包含するものとする。この点に関して、「付勢部材」の開示は、明確に論じられなくても、「付勢」の行為の開示を包含するものとし、また逆に「付勢」の行為の開示のみがある場合でも、この開示は、「付勢機構」の開示を包含するものとする。このような変更及び代替の用語は、説明の中に明確に含まれるものと解釈される。
【0075】
要するに、本発明は、特に、結合のためのシステム及び方法を提供する。当業者は、本明細書において説明する実施形態によって得られるのと実質的に同じ結果を得るために、本発明、その使用及びその構成に様々な変更及び代替を加えることができることが、容易に分かるはずである。したがって、本発明を開示される代表的形式に限定する意図は一切ない。多くの変形、修正及び代替構成が、請求項によって表現される本発明の開示の範囲及び主旨の範囲内に属する。
なお、本発明の実施形態の参考例として、以下のものも含まれる。
〔参考例1〕
方法であって、
結合システムを用意するステップであって、前記結合システムが、第1ハウジングに取外し可能に結合された第1プラグと第2ハウジングに取外し可能に結合された第1ソケットとを有し、前記第1ソケットが前記第1プラグを受け入れるように構成される、結合システムを用意するステップと、
前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングが係合されない第1構成と前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが係合されかつ前記第1プラグと前記第1ソケットが結合される第2構成との間で前記結合システムを移動するステップと、
を含む、方法。
〔参考例2〕
更に、
前記結合システムが前記第2構成にあるとき、前記第1プラグ及び前記第1ソケットを前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングに対して滑動させるために、前記第1プラグ又は前記第1ソケットの一方に対して牽引力を加えるステップを含む、
参考例1に記載の方法。