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特許7551880決済情報提供方法、情報処理装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】決済情報提供方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07F 11/54 20060101AFI20240909BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240909BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240909BHJP
   G07F 7/02 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
G07F11/54
G06Q50/10
G06Q30/0601 340
G07F7/02 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023172091
(22)【出願日】2023-10-03
(62)【分割の表示】P 2021208330の分割
【原出願日】2020-07-28
(65)【公開番号】P2023179609
(43)【公開日】2023-12-19
【審査請求日】2023-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(73)【特許権者】
【識別番号】508207790
【氏名又は名称】有限会社 和晃
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 創
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】水科 晃
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2018/042669(JP,A1)
【文献】再公表特許第2015/129040(JP,A1)
【文献】特開2019-023897(JP,A)
【文献】「Coke ON Pay カンタン・便利・おトクに決済!」、[online]、2019年12月21日保存、[令和6年07月31日検索]、 インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20191221111706/https ://c.cocacola.co.jp/app/pay/index.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 1/00-11/72
G06Q 50/10
G06Q 30/00-30/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信により、端末と通信可能な情報処理装置の決済情報提供方法であって、
情報処理装置は、
複数種類の物品を提供する物品提供装置に装着された情報表示体から、少なくとも前記物品提供装置を識別する物品提供装置識別情報を含む決済トリガ情報を取得した前記端末から、前記決済トリガ情報に基づくリクエストを受信し、
前記リクエストから物品提供装置識別情報を取得し、前記物品提供装置識別情報に対応する前記物品提供装置が提供する物品に関する決済情報を、前記端末に送信し、
前記物品提供装置は、収容されている複数種類の物品のいずれかを無作為に提供するものであり、
前記決済情報は、前記物品提供装置が提供する各種類の物品を説明する物品説明情報と物品の代価を決済するための決済ボタンとを含む購入画面を複数含み、
複数の購入画面は、前記端末上において、全種類の物品の物品説明情報を閲覧可能にするために画面の遷移が可能に提示され、いずれの購入画面においても前記決済ボタンにより、決済処理の要求が可能である、
決済情報提供方法。
【請求項2】
端末と通信可能であり、物品提供装置を管理する情報処理装置であって、
複数種類の物品を提供する物品提供装置に装着された情報表示体から、少なくとも前記物品提供装置を識別する物品提供装置識別情報を含む決済トリガ情報を取得した前記端末から、前記決済トリガ情報に基づくリクエストを受信する受信手段と、
前記リクエストから物品提供装置識別情報を取得し、前記物品提供装置識別情報に対応する前記物品提供装置が提供する物品に関する決済情報を、前記端末に送信する決済情報送信手段と、
を備え、
前記物品提供装置は、収容されている複数種類の物品のいずれかを無作為に提供するものであり、
前記決済情報は、前記物品提供装置が提供する各種類の物品を説明する物品説明情報と物品の代価を決済するための決済ボタンとを含む購入画面を複数含み、
複数の購入画面は、前記端末上において、全種類の物品の物品説明情報を閲覧可能にするために画面の遷移が可能に提示され、いずれの購入画面においても前記決済ボタンにより、決済処理の要求が可能である、
情報処理装置。
【請求項3】
購入画面毎に、一種類の商品の物品説明情報と決済ボタンとを含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決済情報送信手段は、
前記リクエストから物品提供装置識別情報を取得し、前記リクエストから前記端末に設定されている言語を識別し、前記識別された言語に対応する決済情報を、前記端末に送信する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記物品説明情報の内容は、前記識別された言語によって異なる、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記物品提供装置が提供する物品は、カプセル型容器に収容された玩具体である、
請求項2から請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
収容されている複数種類の物品のいずれかを無作為に提供する物品提供装置を管理する物品提供管理装置と通信可能なコンピュータのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
前記物品提供装置に装着された情報表示体から、少なくとも前記物品提供装置を識別する物品提供装置識別情報を取得する情報取得手段、
前記物品提供装置識別情報を含むリクエストであって、前記物品提供装置が提供する物品に関する決済情報の送信を要求する決済情報リクエストを送信する決済情報リクエスト送信手段、
前記決済情報を受信する受信手段、
前記決済情報を用いて購入画面を表示する表示制御手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記物品提供装置が提供する物品の物品を説明する物品説明情報と物品の代価を決済するための決済ボタンとを含む購入画面を遷移させることで、全種類の物品説明情報を提示可能であり、各購入画面における決済ボタンの選択により、物品の代価の決済処理の要求を行う、
プログラム。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記購入画面毎に、一種類の商品の物品説明情報と決済ボタンとを表示する、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記決済情報リクエスト送信手段は、自端末に設定されている言語を識別する言語識別情報を、前記決済情報リクエストに含めて送信し、
前記受信手段は、前記言語識別情報に対応する決済情報を受信し、
前記表示制御手段は、前記自端末に設定されている言語に対応する購入画面を表示する。
請求項7又は請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記物品説明情報の内容は、前記識別された言語によって異なる、
請求項8に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済情報提供方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
装置本体の操作部材を操作することにより、装置本体内に設けられたカプセル等の物品を一つずつ取り出すことができる装置がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-334911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スマートフォン等の普及により、利用者の端末と連動する種々のサービスが実現されている。
【0005】
装置本体内に収容された物品を提供する装置においても、利用者の端末を用いて物品を提供することができる仕組みの実現が望まれている。
【0006】
本発明の目的は、利用者の利便性を向上させた物品提供を実現できる決済情報提供方法、情報処理装置、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、通信により、端末と接続可能な情報処理装置の決済情報提供方法であって、前記情報処理装置は、複数種類の物品を提供する物品提供装置に装着された情報表示体から、少なくとも前記物品提供装置を識別する物品提供装置識別情報を含む決済トリガ情報を取得した前記端末から、前記決済トリガ情報に基づくリクエストを受信し、前記リクエストから物品提供装置識別情報を取得し、前記リクエストから前記端末に設定されている言語を識別し、前記物品提供装置識別情報に対応する前記物品提供装置が提供する物品に関する決済情報のうち、前記識別された言語に対応する決済情報を、前記端末に送信し、前記物品提供装置は、収容されている複数種類の物品のいずれかを無作為に提供するものであり、前記決済情報は、前記物品提供装置が提供する物品の物品説明情報を含む、決済情報提供方法である。
【0008】
本発明の一態様は、通信により、端末と接続可能な情報処理装置であって、複数種類の物品を提供する物品提供装置に装着された情報表示体から、少なくとも前記物品提供装置を識別する物品提供装置識別情報を含む決済トリガ情報を取得した前記端末から、前記決済トリガ情報に基づくリクエストを受信する受信手段と、前記リクエストから物品提供装置識別情報を取得する取得手段と、前記リクエストから前記端末に設定されている言語を識別する識別手段と、前記物品提供装置識別情報に対応する前記物品提供装置が提供する物品に関する決済情報のうち、前記識別された言語に対応する決済情報を、前記端末に送信する決済情報信手段と、を備え、前記物品提供装置は、収容されている複数種類の物品のいずれかを無作為に提供するものであり、前記決済情報は、前記物品提供装置が提供する物品の物品説明情報を含む、情報処理装置である。
【0009】
本発明の一態様は、通信により、複数種類の物品提供装置を管理する情報処理装置と接続可能な端末のプログラムであって、前記プログラムは、前記端末を、前記物品提供装置に装着された情報表示体から、少なくとも前記物品提供装置を識別する物品提供装置識別情報を取得する情報取得手段、前記物品提供装置識別情報と、自端末に設定されている言語を識別する言語識別情報と、前記物品提供装置が提供する物品に関する決済情報の送信のリクエストとを、送信する送信手段、前記言語識別情報に対応する決済情報を受信する受信手段、前記自端末に設定されている言語に対応する前記決済情報を表示する表示制御手段、として機能させ、前記物品提供装置は、収容されている複数種類の物品のいずれかを無作為に提供するものであり、前記決済情報は、前記物品提供装置が提供する物品の物品説明情報を含む、プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザにとっての利便性を向上させた物品の提供をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は本発明の第1の実施形態における物品提供システムの概略図である。
図2図2は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図3図3は物品提供装置4の装置構成例を示す図である。
図4図4は物品提供管理サーバ1の機能構成例を示すブロック図である。
図5図5は物品提供装置データD1の一例を示す図である。
図6図6は決済サーバの機能構成例を示すブロック図である。
図7図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。
図8図8は物品提供装置4の機能構成例を示すブロック図である。
図9図9は本実施の形態の物品提供システムのシーケンス図である。
図10図10は情報表示体を読み取るための操作画面を例示する図である。
図11図11は日本語の装置ID「G001」に対応する決済情報の一例を示す図である。
図12図12は英語の装置ID「G001」に対応する決済情報の一例を示す図である。
図13図13は日本語の決済方式の選択入力画面を例示する図である。
図14図14は英語の決済方式の選択入力画面を例示する図である。
図15図15は本発明の第2の実施の形態の物品提供管理サーバ1のブロック図である
図16図16は取得履歴データD2の一例を示す図である。
図17図17は取得履歴の表示を説明するための図である。
図18図18は英語の物品説明情報の表示を説明するための図である。
図19図19は本発明の実施の形態の変形例6の物品提供装置4の装置構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<本発明の第1の実施形態>
[全体構成]
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態における物品提供システムの概略図である。図1に示すように、物品提供管理サーバ1、各決済会社の決済サーバ2(2a、2b、2c、・・・)、ユーザの端末3、物品提供装置4がある。
【0014】
物品提供管理サーバ1と決済サーバ2と端末3と物品提供装置4とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0015】
物品提供管理サーバ1は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。物品提供管理サーバ1は、物品提供装置4に格納された物品を利用者に提供するための処理等を行う。
【0016】
決済サーバ2a~2cは、各決済サービス会社のサーバシステムであり、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成される。各決済サーバ2a~2cは、本実施形態において選択可能な各決済方式a、b、cによる決済サービスを提供するサーバである。決済サーバ2a~2cは、物品提供管理サーバ1と連携して、物品の購入の決済処理を行う。
【0017】
端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。図2は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、端末3は、ディスプレイ31と、ディスプレイ31と一体構成されるタッチ操作パネル32と、内蔵されたスピーカ33とカメラ34とを備える。また、端末3には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0018】
制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル32のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
物品提供装置4は物品を提供する装置である。物品提供装置4は、図3に示すように、多数の物品5が納められたものが収容される物品収容部41を備える。
【0019】
物品5は、例えば分割可能な球状カプセル内に玩具等が納められたものや、玩具とカプセルとが一体となったものを含む。物品5はひとつの種類の物品だけとは限らず、複数の種類の物品が存在しても良い。この場合、複数の種類の物品は、ひとつのシリーズ(種別)に属する物品として、物品提供装置4の物品収容部41に混在して収容される。
【0020】
物品提供装置4の前面には、操作部としてのハンドル42と、物品が提供される取出口43とが設けられている。物品収容部41内の下部には、1つの物品5が通り抜けられる大きさの孔を有する回転盤44が設置されている。ハンドル42を所定角度回転させることによって回転盤44が連動して回転し、回転盤44の孔と、物品収容部41の底に設けられた落下口とが対向すると、その落下口から、1つの物品5が、取出口43に連通する通路を通って取出口43に提供される。
【0021】
本実施形態では、物品5の購入の決済の完了に応じて、ハンドル42又は回転盤44のロックを解除し、ハンドル42がユーザの操作により回転可能となる。ロックを解除する機構としては、例えばソレノイドロックを用いたロック解除機構を用いる。この場合、ソレノイドロックを用いてハンドル42または回転盤35を回転不能状態(ロック状態)にし、ソレノイドに通電することによってロックを解除してハンドル42または回転盤35を回転可能状態とする。なお、ソレノイドロックを用いたロック解除機構に限定されず、他のロック解除機構を用いてもよい。
【0022】
また、物品提供装置4には、情報表示体45が装着されている。情報表示体45は、決済トリガ情報を含む。決済トリガ情報は、物品提供管理サーバ1に、決済情報の送信をリクエストするトリガとなる情報である。決済トリガ情報は、少なくとも物品提供装置4を識別する物品提供装置識別情報(装置ID)と、物品の購入するための決済情報の送信をリクエストするための情報を含む。決済情報の送信をリクエストするための情報は、決済情報を、端末3が取得できるものであるならば、種類は問わないが、例えば、物品提供管理サーバ1の決済情報の送信をつかさどるページへのリンク情報であるURL(Uniform Resource Locator)等がある。物品提供管理サーバ1から送信される決済情報は、物品5を説明する物品説明情報と、物品5を購入するための決済方式の情報とを含む。尚、決済トリガ情報には、上述した以外にも、他の情報、例えば、物品提供装置4が設置されている場所を識別する位置情報や店名、物品の価格等の情報、物品提供装置4を管理するために必要な管理情報も含んでも良い。
【0023】
決済トリガ情報を含む情報表示体45は、端末3が決済トリガ情報を取得できるものならば、形態は問わないが、代表的な例として、一次元バーコード又は二次元バーコードがある。情報表示体45の物品提供装置4への装着の方法であるが、情報表示体45が印刷されたシートを物品提供装置4に貼付する方法や、物品提供装置4がディスプレイを備えている場合はそのディスプレイに情報表示体45を表示する方法等が考えられる。
【0024】
[機能構成]
物品提供管理サーバ1の機能構成について説明する。図4は物品提供管理サーバ1の機能構成例を示すブロック図である。
物品提供管理サーバ1は、図4に示すように、記憶部11と、処理部12と、通信部13とを備える。
【0025】
記憶部11は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現され、システムプログラムと、機能プログラムとが格納される。システムプログラムは、コンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。機能プログラムは、処理部12を、決済情報提示部121、物品提供許可部122として機能させるためのプログラムである。また、後述する物品提供装置データD1が格納されている。
【0026】
物品提供装置データD1は、物品提供装置4の装置IDと、その物品提供装置4により提供される物品を識別する物品識別情報(物品ID)と、その物品をユーザに説明するための物品説明情報と、その物品の代金と、その物品の在庫情報と、その物品の代金の決済方式とが関連付けられて記憶されている。尚、物品5に複数種類の物品が存在し、物品提供装置4に複数種類の物品が混在して収容され、そのうちのいずれかの種類の物品がユーザに提供されるのか不明な場合がある。例えば、ひとつのシリーズがあり、シリーズに属する複数の物品が物品提供装置4に混在して収容され、ユーザには、そのシリーズに属するいずれかの物品が提供される場合等である。この場合、物品IDは、そのシリーズに属する種類が異なる各物品を識別する物品IDではなく、複数種類の物品をまとめた総称する名称(シリーズ名)を識別する識別情報となる。
【0027】
図5は、物品提供装置データD1の一例を示す図である。図5に示す物品提供装置データD1の一例は、ひとつのシリーズに複数種類の物品が属する場合を示した図である。図5の例では、ひとつの装置IDにひとつの物品IDと、その物品IDの決済情報とが関連付けられている。この場合の物品IDは、複数種類の物品をまとめたシリーズ名を識別する情報となる。
決済情報は、物品説明情報と決済方式とを含む。
【0028】
物品説明情報は、物品5の画像と物品5の説明のデータを含む。物品5の画像は、ひとつの物品5(シリーズ)を総称する物品画像と、物品5(シリーズ)に属する複数種類の各物品の物品画像とがある。同様に、物品5の物品説明は、ひとつの物品5(シリーズ)を総称して説明する物品説明と、物品5(シリーズ)に属する複数種類の各物品を説明する物品説明とがある。
【0029】
物品説明情報は、言語毎に用意しても良い。例えば、日本語用の物品説明情報は、日本語用の画像データAjaであり、日本語の説明データBjaである。英語用の物品説明情報は、英語用の画像データAenであり、英語の説明データBenである。中国語用の物品説明情報は、中国語用の画像データAzhであり、中国語の説明データBzhである。これらの物品説明情報は、ひとつの物品IDと関連付けられて記憶される。尚、図5に示す物品提供装置データD1は一例であり、図示されない他の言語(例えば、韓国語や、ドイツ語、スペイン語、ロシア語等)の物品説明情報を含んでも良い。
【0030】
物品説明情報の内容自体は言語が異なっていても同一で良く、例えば、画像データAは各言語共に共通の画像データを使用し、各説明データはその説明文の内容は同一であるが、その説明文が各言語に翻訳されたものであれば良い。
【0031】
決済方式は、各物品の代金を決済するための決済方式に関する情報である。決済方式の情報も、言語ごとに用意しても良い。また、言語を使用する国によって、決済方式も異なるので、言語毎に、異なる決済方式を採用しても良い。
【0032】
処理部12は、記憶部11に格納されるプログラムやデータに基づいて、物品提供管理サーバ1の動作を統括的に制御する。処理部12の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部12は、主な機能部として、決済情報提示部121と、物品提供許可部122とを備える。
【0033】
決済情報提示部121は、端末3からの決済情報の送信のリクエストに応じて、記憶部11の物品提供装置データD1を用いて、物品提供装置4が提供する物品の決済情報を端末3に提示する物品情報提示処理行う。
【0034】
決済情報提示部121は、言語識別部1210を備える。言語識別部1210は、端末3からのリクエストから、端末3に設定されている言語を識別する機能を備える。言語識別部1210が端末3に設定している言語を識別する機能であるが、例えば、端末3がブラウザを使用したリクエストである場合、ユーザがブラウザに設定している言語は、HTTPリクエストヘッダの「Accept-Language」として物品提供管理サーバ1(Webサーバ)に送信される(複数の言語を設定している場合は、その優先順位も)。言語識別部1210は、Accept-Languageヘッダに含まれるロケール(言語を表す「ja-JP」といった文字字列)を解析し、端末3に設定されている言語を識別する。他の例としては、多くのブラウザのJavaScriptエンジンは、navigator.languageプロパティを実装している。navigator.languageプロパティは、Accept-Languageヘッダの先頭にあるロケールか、または、ユーザの端末3の言語環境を取得できるので、これを利用する方法がある。
【0035】
決済情報提示部121は、リクエストに含まれる物品提供装置IDに対応する物品説明情報のうち、言語識別部1210が識別した言語に対応する物品説明情報を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。
【0036】
例えば、物品提供装置IDが「G001」であり、言語識別部1210が識別した言語が「日本語」である場合は、決済情報提示部121は、物品説明情報のうち、画像データAja、説明データBja、…、決済方式ja」を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。物品提供装置IDが「G001」であり、言語識別部1210が識別した言語が「英語」である場合は、決済情報提示部121は、物品説明情報のうち、画像データAen、説明データBen、…、決済方式en」を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。物品提供装置IDが「G001」であり、言語識別部1210が識別した言語が「中国」である場合は、決済情報提示部121は、物品説明情報のうち、画像データAzh、説明データBzh、…、決済方式zh」を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。
【0037】
尚、言語識別部1210が識別した言語に対応する決済情報が存在しない場合もありうる。このような場合のために、予めひとつ言語(例えば、英語)を設定しておき、言語識別部1210が識別した言語に対応する決済情報が存在しない場合は、予め設定された言語(例えば、英語)の決済情報を取得するようにする。
【0038】
物品提供許可部122は、端末3からの物品の代金の決済要求に応じて、決済サーバ2と連携して、物品購入にかかる代金の決済に関する処理を行う。物品5の購入の代金の決済方式としては、現金決済とキャッシュレス決済との双方に対応可能であるが、本実施形態ではキャッシュレス決済を主に説明する。キャッシュレス決済を行う場合には複数の決済方式からユーザが所望の決済方式を選択する。物品提供許可部122は、ユーザが選択した決済方式に応じて、決済方式毎に予め定められた決済に必要な情報(決済関連情報)を取得する。そして、ユーザが選択した決済方式に対応する決済サービス会社の決済サーバ2に、決済関連情報を送信して決済を要求する。尚、決済関連情報は個人情報であるので、取得した決済関連情報(例えば、クレジットカード番号等)は物品提供管理サーバ1には記録されない。続いて、決済サーバ2から決済が完了した旨の決済完了通知を受信すると、物品提供装置4に対して物品の提供を許可する許可情報を送信する。また、物品提供装置データD1において、物品が購入された物品提供装置4の装置IDに対応する物品の在庫を更新する(在庫数を1だけ減数する)。また、決済が完了した旨のメッセージを端末3に送信する。
【0039】
尚、本実施形態で用いられるキャッシュレス決済は、クレジットカード決済、プリペイド式決済、ポストペイ式決済を含む。各決済方式で決済に必要な情報をユーザの端末3から取得する形態は、例えば、ユーザにより入力された情報を端末3が送信する、ユーザの端末に記憶されている情報を端末3が送信する等の形態があるが、これに限定されず他の形態により取得してもよい。
【0040】
決済サーバ2a~2cは、図6に示すように、記憶部21と、処理部22と、通信部23とを備える。
【0041】
記憶部21は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現され、システムプログラムと、機能プログラムとが格納される。システムプログラムは、コンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。機能プログラムは、処理部22を決済部211として機能させるためのプログラムである。更に、記憶部21には、ユーザ決済用データが記憶される。ユーザ決済用データは、ユーザ毎の決済用のデータであり、各決済方式に対応するデータが記憶される。例えば、クレジットカード決済の場合には、氏名、クレジットカード番号、口座情報等であり、プリペイド式決済の場合には、ユーザ識別情報等に紐づけされたチャージ金額等であり、ポストペイ式決済の場合には、クレジットカード番号等である。なお、これらユーザ決済用データの内容は一例であり、これに限定されず他の種々のデータを含んでもよい。
【0042】
処理部22は、記憶部21に格納されるプログラムやデータに基づいて、決済サーバ2の動作を統括的に制御する。処理部22の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部22は、主な機能部として、決済部221を備える。
【0043】
決済部221は、物品提供管理サーバ1からの決済要求に応じて、決済要求とともに受信した決済関連情報と、記憶部21に記憶されているユーザ決済用データとを用いて、各決済方式に応じた決済処理を行う。例えば、クレジットカード決済の場合には、受信したクレジットカード番号に対応付けられた請求データ(請求金額、カード使用日等)を生成して記憶部21に記憶する。プリペイド式決済の場合には、記憶部21に記憶されている、受信したユーザ識別情報に対応するチャージ金額から代金分を減額して更新する。また、ポストペイ式決済の場合には、受信したクレジットカード番号に対応付けられた請求データ(請求金額、支払い日等)を生成して記憶部21に記憶する。決済処理が完了すると、決済部221は、決済完了通知を物品提供管理サーバ1に送信する。
【0044】
なお、クレジットカード決済とポストペイ式決済の場合には、決済部221は、所定期間に蓄積された請求データについて、その請求金額の合計をユーザの口座から引き落として決済サービス会社の口座に入金する処理も行う。上記決済処理は一例であってこれに限定されず、他の処理によって代金の決済を行うようにしてもよい。
【0045】
次に、端末3の構成について説明する。図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。図7に示すように、端末3は、操作入力部301と、撮影部302と、処理部303と、画像表示部304と、音出力部305と、通信部306と、記憶部307とを備える。
【0046】
操作入力部301は、ユーザの各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部303に出力する。操作入力部301の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。図2では、タッチ操作パネル32がこれに該当する。
【0047】
撮影部302は、撮影処理行い、撮影した画像を処理部303に出力する。撮影部302は、レンズと撮像素子とこれらを制御するコントローラとを備える。図2では、カメラ34がこれに該当する。
【0048】
処理部303は、記憶部307に格納されるプログラムやデータ、操作入力部301からの操作入力信号等に基づいて端末3の動作を統括的に制御する。処理部303の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部303は、主な機能部として、演算部51と、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とを備える。
【0049】
演算部51は、本実施形態の物品5の購入を行うための種々の処理を実行し、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とに出力する。演算部51は、情報取得部510と、決済情報表示部511と、代金支払処理部512とを含む。
情報取得部510は、撮影部302が撮影した物品提供装置4の情報表示体45を読み取り、決済トリガ情報を取得する。
【0050】
決済情報表示部511は、情報取得部510により取得された決済トリガ情報に基づいて、取得した装置IDを含む決済情報の送信を要求するリクエストを送信し、決済情報を受信して表示する。本実施形態では、このリクエストの送信先(リンク先)は物品提供管理サーバ1である。
【0051】
物品決済情報送信部512は、物品説明情報の表示画面において物品の代金を支払う操作がなされたことに応じて、決済方式の選択入力を受け付け、続いて、選択された決済方式による決済に必要な決済関連情報(例えばクレジット決済の場合、氏名、クレジット番号、カード有効期限等)の入力を受け付ける。そして、選択された決済方式と、入力された決済関連情報とを決済要求とともに物品提供管理サーバ1に送信する。
【0052】
尚、情報取得部510と、決済情報表示部511と、物品決済情報送信部512との機能は、端末3に搭載されているWebブラウザで実現することが可能であり、また、専用のアプリケーションでも実現することができる。
【0053】
画像生成部52は、演算部51の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚の画像を生成し、生成した画像信号を画像表示部304に出力する。画像生成部52の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0054】
音生成部53は、演算部51の処理結果に基づいて効果音、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部305に出力する。音生成部53の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
通信制御部54は、物品提供管理サーバ1等とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0055】
画像表示部304は、画像生成部52から入力される画像信号に基づいて画面を表示する。画像表示部304の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図2では、画像表示部304は、ディスプレイ31に該当する。
【0056】
音出力部305は、音生成部53から入力される音信号に基づいて効果音等を音出力するためのものである。図2では、音出力部203は、スピーカ33に該当する。
【0057】
通信部306は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部306の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0058】
記憶部307には、端末3を動作させ、端末3が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部307は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。具体的には、記憶部307には、システムプログラムと、物品5を購入するための処理を制御する制御プログラムとが格納される。システムプログラムは、端末3のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。制御プログラムは、処理部31の演算部51として機能させるためのプログラムである。
【0059】
図8は、物品提供装置4の機能構成例を示すブロック図である。物品提供装置4は、制御部401と、物品提供部402と、通信部403と、記憶部404とを備える。
【0060】
制御部401は、記憶部404格納されるプログラムやデータ等に基づいて、物品提供装置4の動作を制御する。処理部401の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。制御部401は、物品提供サーバ1からの許可情報を通信部404を介して受信すると、物品提供部402にロック解除を指示する。
【0061】
物品提供部402は、制御部401からのロック解除の指示に応じて、ハンドル42または回転盤のロック状態を解除する。
【0062】
通信部403は、通信回線を介して物品提供サーバ1と接続して通信を行う。通信部403の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0063】
記憶部404には、制御部401により実行プログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が記憶される。記憶部は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0064】
[動作の説明]
本実施の形態の物品提供システムの動作を、ユーザがある物品提供装置4(装置ID「G001」)に格納されている物品を、端末3に搭載されているWebブラウザを用いて、購入する場合を例に説明する。
図9は本実施の形態の物品提供システムのシーケンス図である。
【0065】
ユーザによる操作に応じて、端末3の情報取得部510は、撮影部302の撮影機能を用いて、物品提供装置4に装着されている情報表示体45を読み取り、物品提供装置4の装置IDと、(送信先)リンク先を含む決済トリガ情報を取得する(Step1)。情報表示体を読み取るための操作画面を図10に例示する。例えば、ユーザは、撮影部302の撮影機能を起動させ、物品提供装置4に装着された情報表示体45を端末3の画面に表示された枠に収めると、情報取得部510は情報表示体45の決済トリガ情報を取得する。
【0066】
決済情報表示部511は、情報取得部510により取得された決済トリガ情報に基づいて、取得した物品提供装置IDを含む決済情報の送信を要求するリクエストを送信(Step2)。本実施形態では、リンク先として物品提供管理サーバ1のURL等が設定されている。よって、この例では、物品提供装置ID「G001」を含むリクエストが物品提供管理サーバ1に送信される。
【0067】
物品提供管理サーバ1の決済情報提示部121の言語識別部1210は、端末3からのリクエストから、端末3に設定されている言語を識別する(Step3)。
【0068】
決済情報提示部121は、リクエストに含まれる装置IDに対応し、言語識別部1210が識別した言語に対応する決済情報を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得する(Step4)。尚、言語識別部1210が識別した言語に対応する決済情報が存在しない場合は、予め設定された言語(例えば、英語)の決済情報を取得するようにする。そして、決済情報提示部121は、取得した決済情報を端末3に送信する(Step5)。
【0069】
本例では、取得した物品提供装置IDが「G001」である。この場合、言語識別部1210が識別した言語が「日本語」である場合は、決済情報提示部121は、物品説明情報のうち、画像データAja、説明データBja、…、決済方式ja」を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。言語識別部1210が識別した言語が「英語」である場合は、決済情報提示部121は、物品説明情報のうち、画像データAen、説明データBen、…、決済方式en」を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。言語識別部1210が識別した言語が「中国」である場合は、決済情報提示部121は、物品説明情報のうち、画像データAzh、説明データBzh、…、決済方式zh」を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得して端末3に送信する。
端末3の決済情報表示部511は、決済情報を受信して画面に表示する(Step6)。決済情報の表示画面を例示する。
【0070】
図11は、日本語の装置ID「G001」に対応する決済情報の一例を示す図である。装置ID「G001」に対応する物品には4種類の物品が含まれる(図5参照)ため、物品説明情報の表示画面は、ユーザの操作(例えば、スライド操作等)に応じて、物品全体の画像Ajaと説明Bjaを含む画面1から、物品の種類毎の画面2~5に遷移可能に構成される。画面2は画像A1jaと説明B1jaとを含む画面である。画面3は画像A2jaと説明B2jaとを含む画面である。画面4は画像A3jaと説明B3jaとを含む画面である。画面5は画像A4jaと説明B4jaとを含む画面である。画面を遷移させることにより、ユーザは全種類の物品を1つずつ確認することができる。また、物品説明情報の表示画面には、物品の代金の支払いに進むための支払ボタンが設けられている。本実施形態では、物品全体の画面1だけでなく、物品の種類毎の画面2~5にも支払ボタンが設けられていることに留意する。物品提供装置3より提供される物品5の種類の中に気に入ったものが含まれていることをユーザが確認した時点で、物品全体の画面に戻らなくとも直ちに代金の支払いに進むことができるため、ユーザにとって利便性が高い。
【0071】
図12は、英語の装置ID「G001」に対応する決済情報の一例を示す図である。装置ID「G001」に対応する物品には4種類の物品が含まれる(図5参照)ため、物品説明情報の表示画面は、ユーザの操作(例えば、スライド操作等)に応じて、物品全体の画像Aenと説明Benを含む画面1から、物品の種類毎の画面2~5に遷移可能に構成される。画面2は画像A1enと説明B1enとを含む画面である。画面3は画像A2enと説明B2enとを含む画面である。画面4は画像A3enと説明B3enとを含む画面である。画面5は画像A4enと説明B4enとを含む画面である。画面を遷移させることにより、ユーザは全種類の物品を1つずつ確認することができる。また、物品説明情報の表示画面には、物品の代金の支払いに進むための支払ボタンが設けられている。本実施形態では、物品全体の画面1だけでなく、物品の種類毎の画面2~5にも支払ボタンが設けられていることに留意する。物品提供装置3より提供される物品5の種類の中に気に入ったものが含まれていることをユーザが確認した時点で、物品全体の画面に戻らなくとも直ちに代金の支払いに進むことができるため、ユーザにとって利便性が高い。
【0072】
支払いボタンの押下に応じて、物品決済情報送信部512は、複数の決済方式を選択可能に画面表示し、ユーザの選択入力を受け付ける(Step7)。複数の決済方式は、本実施形態において選択可能な各決済方式a、b、cに対応する。決済方式の選択入力画面を図13図14に例示する。図13は日本語の決済方式の例であり、図14は英語の決済方式の例である。図13図14に示されるように、各言語で、決済方式が異なる点に留意すべきである。
【0073】
いずれかの決済方式が選択され、選択ボタンが押下されると、物品決済情報送信部512は、選択された決済方式による決済に必要な決済関連情報の入力画面を表示して入力を受け付ける(Step8)。決済関連情報の入力項目の例としては、決済方式がプリペイド決済の場合には、氏名、クレジットカード番号、カード有効期限等がある。決済方式がプリペイド式決済の場合には、ユーザ識別情報等がある。決済方式がポストペイ式の場合にはクレジットカード番号等がある。これは一例であり、これに限定されない。
【0074】
決済関連情報が入力され、入力画面の確定ボタンが押下されると、物品決済情報送信部512は、装置IDと、選択された決済方式と、入力された決済関連情報とを支払要求とともに物品提供管理サーバ1に送信する(Step9)。
【0075】
本例では、ユーザにより決済方式bが選択され、物品決済情報送信部512は、装置ID「G001」と、選択された決済方式bと、決済方式bに対応する決済関連情報とを支払要求とともに物品提供管理サーバ1に送信する。
【0076】
物品提供管理サーバ1の物品提供許可部122は、端末3からの支払要求に応じて、受信した装置IDに対応する代金を記憶部11の物品提供装置データD1から取得し、ユーザが選択した決済方式に対応する決済サーバに、代金と決済関連情報とを送信して決済を要求する(Step10)。本例では、装置ID「G001」に対応する代金「500円」と決済関連情報とが、決済方式bに対応する決済サーバ2bに送信される。尚、これらの決済は、通信で行われため、物品提供装置4で1回毎に現金で決済が行われる場合と異なり、二以上の決済がほぼ同時行われるケースが生じる可能性がある。このような場合、物品提供管理サーバ1に先着した決済を優先し、以降の決済受付まで10秒程度度通信をブロックすることで、決済の混線を防止する。
【0077】
決済サーバ2bの決済部221は、決済要求とともに受信した決済関連情報と、記憶部21に記憶されているユーザ決済用データとを用いて、決済方式bに応じた決済処理を行う(Step11)。例えば、クレジットカード決済の場合には、受信したクレジットカード番号に対応付けられた請求データ(請求金額、カード使使用日等)を生成して記憶部21に記憶する。プリペイド式決済の場合には、記憶部21に記憶されている、受信したユーザ識別情報に対応するチャージ金額から代金分を減額して更新する。また、ポストペイ式決済の場合には、受信したクレジットカード番号に対応付けられた請求データ(請求金額、支払い日等)を生成して記憶部21に記憶する。
【0078】
決済処理が完了すると、決済部221は、装置ID「G001」に対応する代金「500円」に関する決済完了通知を物品提供管理サーバ1に送信する(Step12)。
【0079】
物品提供管理サーバ1の物品提供許可部122は、決済サーバ2bからの決済完了通知を受信すると、装置ID「G001」の物品提供装置4に対して物品の提供を許可する許可情報を送信する(Step13)。
【0080】
装置ID「G001」の物品提供装置4の制御部401は、物品提供サーバ1からの許可情報を受信すると、物品提供部402にハンドル42または回転盤のロック状態を解除させる(Step14)。また、制御部401は、物品提供サーバ1からの許可情報を受信すると、時間の計測を開始する(Step15)。そして、物品提供装置4は、所定時間内に、ユーザによるハンドル42の回転操作が行われると、物品を提供する(Step16)。物品の提供が完了すると、物品提供サーバ1に提供完了通知を送信し、物品提供部402にハンドル42または回転盤をロックさせる(Step17)。一方、計測開始から所定時間内に、ユーザによるハンドル42の回転操作が行われない場合は、制御部401は、物品提供部402にハンドル42または回転盤をロックさせる(Step17)。そして、物品の提供の決済を取り消す決済取消要求を、物品提供管理サーバ1に送信する(Step18)。
【0081】
物品提供管理サーバ1の物品提供許可部122は、提供完了通知を受信すると、物品提供装置データD1において、装置ID「G001」に対応する物品の在庫数を1だけ減数する(Step19)。また、決済が完了した旨のメッセージを端末3に送信する(Step20)。一方、物品提供許可部122は、決済取消要求を受信すると、決済サーバ2に物品の決済の取消要求を行う(Step21)。そして、決済の取消要求を受信した決済サーバ2は、物品の決済を取り消す(Step22)。
【0082】
以上説明したように、本実施形態によれば、物品提供装置4に装着された情報表示体45を用いて、物品提供装置4が提供する物品の物品説明情報をユーザ2の端末に提供する。これにより、ユーザは目の前にある物品提供装置3がどのような物品を提供するのかを知ることができるため利便性が向上する。
【0083】
更に、グローバル化が進む現在の状況では、物品を購入するユーザも、日本語を使用するユーザだけに限られず、様々な言語を使用するユーザが存在する。本実施の形態は、決済情報を複数の言語に対応させ、自動的にユーザが端末に設定している言語を識別し、それに対応した決済情報をユーザに提供しているので、日本語を使用しないユーザでも、使用する言語で、購入しようとする物品の説明や決済方式を選択でき、ユーザの利便性が向上する。
【0084】
なお、1つの物品提供装置4に収容される物品が複数の種類の物品を含むものである場合、いずれかの種類の物品が品切れ状態となる場合もあるが、端末3には、そのような提供不可能状態の物品の画像と説明も提示される。品切れ状態の物品について品切れである旨の表示をしてしまうと、排出される物品の予測が容易になってしまい、いずれの種類がでてくるかかの期待感が薄れてしまう。このため、品切れである旨の表示をしないことにより、いずれの種類がでてくるかかの期待感を保持することができる。
【0085】
<本発明の第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を説明する。
上記の実施の形態では、端末3は、物品提供装置4の情報表示体45を読み取ることにより取得したリンク先にリスエストを送信し、これに応じて送信されてきた決済情報に含まれる物品説明情報を表示しているが、さらにユーザの物品の取得(購入)履歴も表示できるように構成してもよい。
【0086】
図15は本発明の第2の実施の形態の物品提供管理サーバ1のブロック図である。本発明の実施の形態の変形例2では、図15に示すように、物品提供管理サーバ1の処理部12は、ユーザの物品の取得(購入)履歴を管理する取得履歴管理部123を備える。
【0087】
取得履歴管理部123は、決済サーバからの決済完了通知を受信した後に、取得履歴データD2を生成して記憶部11に記憶する。取得履歴データD2は、ユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報)と取得履歴とが関連付けられている。図16は、取得履歴データD2の一例を示す図である。取得履歴は、例えば、取得日時と取得した物品の物品IDと物品名と購入店舗等のデータを含むが、これに限定されず、他のデータを含むようにしてもよい。なお、購入店舗の情報は、物品提供装置4の装置IDと、その物品提供装置4が設置されている店舗の店舗情報とが関連付けられているテーブルから取得することができる。
【0088】
一方、端末3側の処理では、決済情報表示部511は、端末3の情報取得部510が取得した決済トリガ情報に基づくリクエスト際、ユーザIDを加えて物品提供管理サーバ1に送信する。ユーザIDの取得は、ユーザに入力させてもよく、あらかじ記憶部307に記憶されているものを読み出してもよい。
【0089】
物品提供管理サーバ1の決済情報提示部121は、端末3から受信したリクエストからユーザIDを取得し、取得したユーザIDを取得履歴管理部123に出力する。
取得履歴管理部123は、取得したユーザIDに関連付けられている取得履歴データを記憶部11から取得し、決済情報提示部121に出力する。
決済情報提示部121は、取得履歴管理部123から取得した取得履歴データを決済情報に含めて、決済情報をリクエストした端末3に送信する。
【0090】
決済情報を受信した端末3の決済情報表示部511は、取得履歴を画面表示する。例えば図17のように、画面の表示を取得履歴に遷移させるリンクL1が貼られた、物品全体の画像と説明とが表示される画面1Aを表示し、リンクL1がクリックされると、画面の表示が物品説明情報の画面から取得履歴の画面に遷移させる。
【0091】
本発明の実施の形態の変形例2は、物品の物品説明情報だけではなく、ユーザの取得(購入)履歴も表示されるので、ユーザは自分の取得(購入)履歴を参考にしながら、物品の購入の是非を判断することができるので、ユーザの利便性が向上する。
【0092】
<本発明の第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態を説明する。
物品提供装置4の構成によっては、端末3によるキャッシュレスなどによる決済だけではなく、物品提供装置4への現金の投入によって決済し、物品5を提供する方法を併用することも可能である。この場合、第1の実施の形態のように、端末3を介した決済時による在庫の更新だけを行うと、現金によって決済された物品の提供数が反映されず、物品提供装置データD1の物品の在庫数が、現実の物品提供装置4の物品の在庫数と一致せず、不具合が生じる。最悪、物品提供装置4が提供する物品の在庫がないにもかかわらず、物品提供装置データD1の物品の在庫数がある状態で、端末3から物品の提供の決済が行われてしまう可能性がある。
そこで、第3の実施の形態では、物品提供装置4の物品の在庫をリアルタイムに把握する構成を説明する。
【0093】
第3の実施の形態では、物品提供装置4側から、物品がひとつ提供される毎に、提供通知を物品提供管理サーバ1に送信するようにする。物品提供装置4において物品が提供されたことの検知方法は、例えば、物品が取出口43から排出されるときに、装置内の排出口43の付近に設置された赤外線センサが物品5の通過を検知して制御部401に通知する。制御部401は、物品5の排出の通知毎に、通信部401を介して、物品提供管理サーバ1に、自装置の装置IDを含む物品の排出通知を送信する。
【0094】
一方、物品提供管理サーバ1の物品提供許可部122は、物品の購入の決済で、物品提供装置データD1の在庫数を更新するのではなく、物品提供装置4からの排出通知の受信によって、物品提供装置データD1の在庫数を更新する。すなわち、物品提供装置4からの排出通知をひとつ受信すると、その排出通知に含まれる装置IDに対応する物品提供装置データD1の在庫数をひとつ減数する。
【0095】
第3の実施の形態は、物品提供装置4の物品の在庫をリアルタイムに把握する構成としたので、物品提供装置4の在庫不足による端末3の決済ミスを防止することができる。
【0096】
更に、上述した排出通知を在庫数だけに適用するのではなく、決済の制御にも用いることができる。例えば、短時間の間に、物品提供装置4の物品の購入の決済が連続して要求される場合がある。このような場合、物品提供管理サーバ1及び決済サーバが物品の決済を処理するスピードと、実際に物品提供装置4から物品が排出されるスピードとが乖離し、複数人のユーザが物品提供装置4から物品の提供が可能になってしまう状態が生じる可能性がある。
【0097】
そこで、物品の決済に関しては、物品提供管理サーバ1が物品提供装置4から排出通知を受信するまで、次の決済処理を行わず、排出通知を受信した後に、次の決済処理を行うように制御する。
【0098】
このような構成にすることにより、一人のユーザだけに、物品提供装置4からの物品の提供が許可されるので、複数人のユーザが物品提供装置4から物品の提供が可能になってしまう状態を防止することができる。
【0099】
<本発明の実施の形態の変形例1>
上述の実施の形態では、物品説明情報自体の内容は同一であり、各説明文がそれぞれの言語に翻訳された場合を主に説明した。しかし、言語毎に、物品説明情報の内容自体が異なっていても良い。
【0100】
これは、各言語圏の文化の相違により、趣向性が異なり、好まれる商品の形態も異なるからである。例えば、ある言語圏Xでは青という色が好まれ、他の言語圏Yでは赤という色が好まれるような場合、言語圏Xの物品説明情報は提供できる物品(商品)のうち赤を中心とした物品(商品)をリコメンドする物品説明情報にし、言語圏Yの物品説明情報は提供できる物品(商品)のうち青を中心とした物品(商品)をリコメンドする物品説明情報にする。また、ある言語圏Xでは物品の構造や動作に対して着目する趣向性があり、別の言語圏Yでは色に対して着目する趣向性がある場合もある。このような場合、言語圏Xでは物品の構造や動作に関する説明文とし、言語圏Yでは色に関する説明文とする。
【0101】
具体的に説明すると、日本人は色よりも物品の動作の動作に興味があり、英語圏のユーザは色に関して興味があるとすると、図18に示すように、英語の物品説明情報において画面5の説明文を、図11の日本語のように、物品の構造や動作の説明である「荷室のドアがひらくよ!」ではなく、物品の色の説明である「Red Color」とする。
【0102】
上記の例の実現方法であるが、物品提供装置データD1の各言語に対応する決済情報の物品説明情報の各データの内容を異ならせれば良いだけで、他の構成は同様な構成で実現することができる。
本発明の実施の形態の変形例1は、各言語圏の趣向性に合致した物品説明情報を、その言語を使用するユーザに提供することができる。
【0103】
<本発明の実施の形態の変形例2>
上述した実施の形態の動作では、端末3がWebブラウザを用いて一連の動作を行う例を説明した。しかし、Webブラウザ上で全てを完結させるのではなく、端末3が情報表示体決済アプ(以下、QR決済アプリと記載する)をインストールしている場合、そのQR決済アプリとWebブラウザとを連携させて、上述の実施の形態と同様に動作させることもできる。本発明の実施の形態の変形例2は、QR決済アプリとWebブラウザとを連携させる場合を説明する。
【0104】
本発明の実施の形態の変形例1の情報表示体45における決済トリガ情報は、物品提供装置4の装置ID及び物品提供管理サーバ1へのリンク先(送信先)に加えて、決済可能な決済方式を採用するQR決済アプリを識別するQR決済アプリ識別情報を含む。
端末3にインストールされているQR決済アプリは、演算部51を、情報取得部510、決済情報表示部511、物品決済情報送信部512として機能させる。
【0105】
具体的には、情報取得部510は、撮影部302を介して、物品提供装置4の情報表示体45を読み取り、決済トリガ情報を取得する。取得した決済トリガ情報に含まれるQR決済アプリ識別情報が、インストールされているQR決済アプリを識別するものを含むならば、物品の購入に関して決済可能な決済方式であることがわかる。
【0106】
決済情報表示部511は、決済可能な決済方式である場合、取得した装置ID、決済方式を識別する決済方式識別情報及びQR決済アプリに設定されている言語を識別する言語識別情報を含み、物品説明情報の送信を要求するリクエストを送信する。
【0107】
物品管理サーバ1の決済情報提示部121は、端末3から受信したリクエストに含まれる装置ID、決済方式識別情報及び言語識別情報を取得する。そして、決済情報提示部121は、言語識別情報に対応する決済情報を、記憶部11の物品提供装置データD1から取得する。そして、決済情報提示部121は、取得した決済情報とWebブラウザを起動させる命令とを、端末3に送信する。
【0108】
端末3の決済情報表示部511は、物品管理サーバ1からの決済情報と起動命令とを受信し、Webブラウザを起動させて決済情報(物品説明情報、決済方式)を画面に表示する。
【0109】
物品を購入する場合は、上述した実施の形態の図11の支払いボタンの押下に応じて、物品決済情報送信部512は、物品の代金の情報を含む決済要求を、QR決済アプリの決済方式に対応する決済サーバ2に送信する。
決済要求を受信した決済サーバ2の決済処理以降の動作は、上述した実施の形態と同様な動作である。
【0110】
本発明の実施の形態の変形例2は、決済方式及びQR決済アプリに設定されている言語の情報を、QR決済アプリにより取得可能なので、決済方式の選択や、言語の識別が省略できるという利点がある。
更に、QR決済アプリがブラウザの機能を備えるならば、QR決済アプリが単独で実行可能である。
【0111】
<本発明の実施の形態の変形例3>
上述した実施の形態では、物品提供装置4に装着される情報表示体45の決済トリガ情報には物品提供装置4を識別する物品提供装置識別情報(装置ID)が含まれている。この物品提供装置識別情報(装置ID)と、物品提供装置4が提供する物品の在庫や提供する物品の種類を管理する運営側の販売機コードとを一致させ、物品提供装置識別情報(装置ID)をある程度不変にすることにより、多くの利点が得られる。
【0112】
例えば、一つの利点は、ひとつの情報表示体45だけで、物品提供装置4の在庫の管理もできるということである。何故なら、物品提供サービスを管理運営する管理者は、定期的又は適切な時期に、物品提供装置4の物品の在庫の補給に赴く。このとき、管理者は、物品提供装置4の情報表示体45を読み取るだけで、物品提供装置識別情報(装置ID)で識別される物品提供装置4の物品の在庫数を、物品提供装置データD1の在庫数から知ることができるからである。
【0113】
例えば、他の利点は、物品提供装置4が提供する物品を変更する場合、物品提供装置データD1の物品提供装置識別情報(装置ID)に関連付けられている物品ID及び決済情報(特に、物品説明情報)を変更するだけで、物品提供装置4に装着されている情報表示体45を変更することなく、即座に、本システムが提供可能になる点である。
【0114】
このように、物品をユーザに提供するシステム側に用いられる物品提供装置識別情報(装置ID)と、物品提供装置4を管理運営する側の物品提供装置識別情報(販売機コード)とを一致させ、ひとつの情報表示体の情報に含めることにより、多くの利点が得られる。
【0115】
<本発明の実施の形態の変形例4>
本発明の実施の形態の変形例4を説明する。
物品5の購入の決済の完了を条件として、ユーザが特典を取得可能なゲームを端末3で実行できるようにしてもよい。例えば、端末2において、物品の購入の決済が完了した後に所定の接続先(URL等)が表示され、表示された接続先をクリックすると、端末3は、物品提供管理サーバ1又は他のサーバによるゲームを提供するウェブサイトにアクセスし、ゲームが実行可能となる。
【0116】
このゲーム用のURLは、物品提供管理サーバ1が端末3に送信する決済情報に予め含めていてもよく、また、物品提供管理サーバ1が決済サーバ2から決済完了通知を受信した後に、物品提供管理サーバ1から端末3送信されるようにしてもよい。ゲームは、ルーレット、じゃんけん、くじ等を含み、ゲームの結果として「当たり」や「はずれ」が得られればよい。「当たり」が出た場合、物品が無償で提供されるメッセージが端末3に表示される。そして、物品提供管理サーバ1は、先に物品が購入された物品提供装置3に対して許可情報を送信する。物品提供装置4は、許可情報を受信すると、ロックを解除してハンドル42を回転可能とする。そして、ユーザによりハンドル42が回転操作され、物品5が物品提供装置4より提供される。
【0117】
<本発明の実施の形態の変形例5>
本発明の実施の形態の変形例5を説明する。
物品5の購入の決済の完了を条件として、ユーザに対してポイントを付与し、ユーザに対して付与されたポイントが所定の条件を満たすことを条件として、ユーザが特典を取得できるようにしてもよい。ユーザが取得可能な特典は、例えば、物品が無償で提供されることである。例えば、物品の購入の決済が完了した後に、物品提供管理サーバ1は、記憶部11に記憶されているユーザ毎のポイントのうち、物品を購入したユーザのポイントの値を所定数だけ増加させる。そして、物品提供管理サーバ1は、更新後のポイントの値が所定値に達したかどうかを判定し、所定値に達しない場合はそのまま終了し、所定値に達した場合、先に物品が購入された物品提供装置4に対して許可情報を送信する。物品提供装置4は、許可情報を受信すると、ロックを解除してハンドル42を回転可能とする。そして、ユーザによりハンドル42が回転操作され、物品5が物品提供装置4より提供される。所定の条件は、ポイントが所定値に達したことに限定されず、他の条件でもよい。また、ユーザに付与されたポイントを、端末2において、ユーザが取得したスタンプとして表示させるようにしてもよい。
【0118】
<本発明の実施の形態の変形例6>
上記実施形態では、物品の購入の決済を、決済サーバ2を介して行うようにしているがこれに限定されず、端末3に記憶された電子マネーを用いて物品提供装置4と間で決済を行うようにしてもよい。物品提供装置4は、図19に示すように、電子マネー決済部405をさらに備える機能構成となる。また、端末3の処理部303は図示せぬ電子マネー処理部をさらに備える。端末3では、物品提供管理サーバ1から受信した物品説明情報の表示画面に設けられている支払ボタンが押下されると、端末3の電子マネー処理部は物品提供装置4に電子マネー決済要求を送信する。物品提供装置4の電子マネー決済部405は、端末3との通信を介して、端末3の記憶部307に記憶されている電子マネー情報の残高を、物品5の代金を減額した値で更新する。そして、残高が更新された後、制御部401からの指示により、物品提供部402が物品を提供する。また、制御部401が、物品提供管理サーバ1に、自装置の装置IDを含む購入通知を送信する。
【0119】
<本発明の実施の形態の変形例7>
本発明の実施の形態の変形例7を説明する。
物品提供装置4の構成によっては、端末3によるキャッシュレスなどによる決済と、物品提供装置4への現金の投入による決済とを、併用することも可能である。例えば、500円の物品を購入する場合、200円を現金による決済、残りの300円をキャッシュレスによる決済とする場合である。
【0120】
上記のような決済を実現するためには、物品提供装置4に投入された硬貨の枚数が決済処理を行う物品提供管理サーバ1及び決済サーバ2側で分からなければならない。通常、物品提供装置4には、投入された硬貨の枚数を検出する検出ユニットが設けられている。そこで、検出ユニットが検出した硬貨の枚数(投入枚数)と、物品提供装置4の物品提供装置IDとを、物品提供管理サーバ1に送信するように構成する。
【0121】
物品提供管理サーバ1の決済情報提示部121は、物品提供装置4の情報表示体45の決済トリガ情報を読み取り、リクエストしてきたユーザの端末3と、前記リクエストに含まれる物品提供装置IDとを、一対一に関連付ける。これ以降、物品提供装置IDと関連付けられた端末3の決済が完了するまで、他のユーザの端末3の決済情報の送信は行わない。
【0122】
物品提供装置4から、検出ユニットが検出した硬貨の枚数(投入枚数)と物品提供装置4の物品提供装置IDとを受信すると、物品提供装置IDを介して、物品提供装置4に投入された硬貨とユーザの端末3とが紐づけることができる。物品提供管理サーバ1の決済情報提示部121は、物品提供装置4に投入され、検出された硬貨の枚数を、ユーザの端末3に表示すると共に、物品の残金(物品の代金-投入金額)を表示する。例えば、物品提供装置4に100円硬貨が2枚投入された場合は、ユーザの端末3に、「硬貨の枚数:2枚(200円) 残金:300円」と表示する。
【0123】
物品の残金を、端末3側でキャッシュレスによる決済を行う場合は、上述の実施の形態と同様に、物品提供管理サーバ1の物品提供許可部122は、その残金を決済サーバ2と共に決済処理を行い、決済完了後は、物品提供装置4に対して物品の提供を許可する許可情報を送信する。以降の動作は、上述した実施の形態と同様である。
【0124】
このように構成すれば、端末3によるキャッシュレスなどによる決済と物品提供装置4への現金の投入による決済とを併用することも可能であり、硬貨が足りなくても、両替することなく、残金をキャッシュレス等により決済することができ、物品を購入することができる。
【0125】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することができる。
【符号の説明】
【0126】
1 物品提供管理サーバ
2 決済サーバ
3 端末
4 物品提供装置
5 物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図19