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特許7551986金融機関サーバ、方法、プログラム、およびセルフ取引システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】金融機関サーバ、方法、プログラム、およびセルフ取引システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20240910BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20240910BHJP
【FI】
G06Q40/02
G06Q20/40
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023140109
(22)【出願日】2023-08-30
【審査請求日】2023-08-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・令和4年10月26日にWEBサイト(https://direct.bk.mufg.jp/btm/ser_naiyo/qr_ninsho.html)及びアプリ(Apple Store及びGoogle play)にて公開 ・令和4年11月21日に株式会社三菱UFJ銀行の全支店及び出張所にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】築地 信太郎
(72)【発明者】
【氏名】錦織 亮
(72)【発明者】
【氏名】石河 尚子
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-130013(JP,A)
【文献】特開2010-237741(JP,A)
【文献】特開2014-229137(JP,A)
【文献】特開2007-172308(JP,A)
【文献】特開2021-026382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報を前記店頭端末へ送信する識別情報発行部と、
顧客端末から認証情報を受信して認証を実行する認証部と、
前記顧客端末から前記店頭端末を識別するための情報を受信する識別情報取得部と、
前記認証が成功すると前記店頭端末に入力された取引を実行する取引部と
を備えた金融機関サーバ。
【請求項2】
前記取引部は、前記識別情報取得部が受信した前記店頭端末を識別するための情報により特定される前記店頭端末に入力された、前記認証情報により特定される口座に関する取引を実行する、請求項1に記載の金融機関サーバ。
【請求項3】
前記店頭端末を識別するための情報は、前記顧客端末が読み取り可能なコードに変換されて前記店頭端末に表示される、請求項1に記載の金融機関サーバ。
【請求項4】
前記認証情報は、インターネットバンキングの認証で用いられる認証情報である、請求項1に記載の金融機関サーバ。
【請求項5】
金融機関サーバが実行する方法であって、
金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報を前記店頭端末へ送信するステップと、
顧客端末から認証情報を受信して認証を実行するステップと、
前記顧客端末から前記店頭端末を識別するための情報を受信するステップと、
前記認証が成功すると前記店頭端末に入力された取引を実行するステップと
を含む方法。
【請求項6】
金融機関の店頭に設置された店頭端末を、
金融機関サーバが発行した前記店頭端末を識別するための情報を受信して表示する識別情報提示部、
取引を受け付ける取引受付部、
前記表示した店頭端末を識別するための情報を読み取った顧客端末からの認証情報による認証が成功したときに前記取引を実行するよう前記金融機関サーバに要求する取引要求部
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
顧客端末を、
金融機関の店頭に設置された店頭端末に表示される前記店頭端末を識別するための情報を読み取る読取部、
金融機関サーバに前記店頭端末を識別するための情報および認証情報を送信して、認証が成功したときに前記店頭端末に入力された取引を実行するよう要求する認証要求部
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
金融機関サーバと、金融機関の店頭に設置された店頭端末と、を含むセルフ取引システムであって、
前記金融機関サーバは、
前記店頭端末を識別するための情報を前記店頭端末へ送信する識別情報発行部と、
顧客端末から認証情報を受信して認証を実行する認証部と、
前記顧客端末から前記店頭端末を識別するための情報を受信する識別情報取得部と、
前記認証が成功すると前記店頭端末に入力された取引を実行する取引部と
を備えたセルフ取引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関サーバ、方法、プログラム、およびセルフ取引システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行等の金融機関の店頭の窓口では、行員等の従業員が、来店した顧客の依頼を受けて、種々の取引のための処理を行っている。金融機関との取引では顧客の本人確認が要求されており、紙書類への印鑑の押印や従業員の目視による本人確認が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-189969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、昨今、このような窓口業務の省人化が進められており、顧客が金融機関の店頭にて自身で安全に取引できることが求められている。
【0005】
そこで、本発明では、顧客が金融機関の店頭にて自身で安全に取引することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る金融機関サーバは、金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報を前記店頭端末へ送信する識別情報発行部と、顧客端末から認証情報を受信して認証を実行する認証部と、前記顧客端末から前記店頭端末を識別するための情報を受信する識別情報取得部と、前記認証が成功すると前記店頭端末に入力された取引を実行する取引部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、顧客が金融機関の店頭にて自身で安全に取引することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る金融機関サーバの機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る識別情報記憶部に記憶されているデータの一例である。
図4】本発明の一実施形態に係る認証情報・口座情報記憶部に記憶されているデータの一例である。
図5】本発明の一実施形態に係る店頭端末の機能ブロック図である。
図6】本発明の一実施形態に係る顧客端末の機能ブロック図である。
図7】本発明の一実施形態に係るセルフ取引処理のシーケンス図である。
図8】本発明の一実施形態に係る店頭端末に表示される画面の一例である。
図9】本発明の一実施形態に係る顧客端末に表示される画面の一例である。
図10】本発明の一実施形態に係る金融機関サーバ(セルフ取引サーバ、インターネットバンキング認証サーバ)、店頭端末、顧客端末のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<用語の説明>
・本明細書において、「取引」とは、金融機関と顧客の間で行われる任意の取引である。例えば、取引は、振込、口座振替、残高・入出金明細の確認、税金・公共料金の納付、届出内容の変更(例えば、住所・氏名・暗証番号等)、紛失・盗難時の手続き等である。
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
<全体の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。セルフ取引システム1は、金融機関の各店舗(図1の例では、店舗1、店舗2)に来店した顧客(図1の例では、顧客31A、顧客31B、顧客31C(顧客31と総称する))が店頭にて自身で取引するためのシステムである。
【0012】
セルフ取引システム1は、金融機関サーバ10と、金融機関の各店舗の店頭に設置される店頭端末20と、を含む。以下、それぞれについて説明する。
【0013】
<<金融機関サーバ>>
金融機関サーバ10は、セルフ取引サーバ11とインターネットバンキング認証サーバ12を含む。
【0014】
セルフ取引サーバ11は、インターネットバンキング認証サーバ12が顧客端末30から取得した認証情報による認証が成功すると、店頭端末20に入力された取引を実行するサーバである。セルフ取引サーバ11は、1つまたは複数のコンピュータからなる。
【0015】
インターネットバンキング認証サーバ12は、顧客31がインターネットバンキングのサービスを利用する際の認証を実行するサーバである。インターネットバンキング認証サーバ12は、1つまたは複数のコンピュータからなる。
【0016】
なお、本明細書では、セルフ取引サーバ11とインターネットバンキング認証サーバ12を別々のサーバとして説明するが、セルフ取引サーバ11とインターネットバンキング認証サーバ12を1つのサーバとして実装してもよい。
【0017】
<<店頭端末>>
店頭端末20は、金融機関の店舗の店頭に設置されているコンピュータ(図1の例では、店舗1には、店頭端末20Aと店頭端末20Bが設置されており、店舗2には、店頭端末20Cが設置されているものとする(店頭端末20と総称する))である。例えば、店頭端末20は、タブレット等である。なお、各店舗の店頭には、1つまたは複数の店頭端末20が設置されているものとする。
【0018】
<<顧客端末>>
顧客端末30は、金融機関の店舗に来店した顧客31が所持するコンピュータ(図1の例では、顧客31Aが顧客端末30Aを所持し、顧客31Bが顧客端末30Bを所持し、顧客31Cが顧客端末30Cを所持しているものとする(顧客端末30と総称する))である。例えば、顧客端末30は、スマートフォン等である。
【0019】
<機能ブロック>
図2は、本発明の一実施形態に係る金融機関サーバ10の機能ブロック図である。金融機関サーバ10は、識別情報発行部101と、認証部102と、識別情報取得部103と、取引部104と、識別情報記憶部105と、認証情報・口座情報記憶部106と、を備える。金融機関サーバ10は、プログラムを実行することで、識別情報発行部101、認証部102、識別情報取得部103、取引部104、として機能する。
【0020】
例えば、セルフ取引サーバ11が、識別情報発行部101と取引部104と識別情報記憶部105とを備え、インターネットバンキング認証サーバ12が、認証部102と識別情報取得部103と、認証情報・口座情報記憶部106と、を備える。
【0021】
識別情報発行部101は、金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報を発行して店頭端末20へ送信する。例えば、店頭端末を識別するための情報は、顧客端末30が読み取り可能なコード(例えば、QRコード(登録商標))に変換されているものとする。
【0022】
認証部102は、顧客端末30から認証情報を受信して認証を実行(具体的には、認証情報・口座情報記憶部106に記憶されている認証情報と照合)する。例えば、認証情報は、インターネットバンキングの認証で用いられる認証情報(例えば、インターネットバンキングへログインするときのIDとパスワード、インターネットバンキングで取引するときのワンタイムパスワード等)である。
【0023】
識別情報取得部103は、顧客端末30から店頭端末を識別するための情報(例えば、顧客端末30が読み取った、店頭端末20に表示されているコードに含まれている情報)を受信する。
【0024】
取引部104は、認証部102による認証が成功すると店頭端末20(具体的には、識別情報取得部103が取得した情報により特定される店頭端末20)に入力された取引(具体的には、認証部102が認証に用いた認証情報により特定される口座に関する取引)を実行する。
【0025】
識別情報記憶部105には、識別情報発行部101が発行した、店頭端末を識別するための情報が記憶されている。
【0026】
認証情報・口座情報記憶部106には、顧客31の認証情報(例えば、インターネットバンキングの認証で用いられる認証情報(例えば、インターネットバンキングへログインするときのIDとパスワード、インターネットバンキングで取引するときのワンタイムパスワード等))、および、当該顧客31の口座情報(例えば、店番、口座番号、名義等)が記憶されている。
【0027】
図3は、本発明の一実施形態に係る識別情報記憶部105に記憶されているデータの一例である。
【0028】
「店頭端末を識別するための情報」は、金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報である。
【0029】
「店頭端末を識別するための情報」の「識別子」は、店頭端末20ごとに付与された識別子である。
【0030】
「店頭端末を識別するための情報」の「コード」は、「識別子」を、顧客端末30が読み取り可能なコード(例えば、QRコード)に変換したデータである。なお、「コード」は、「識別子」と「発行日時」を、顧客端末30が読み取り可能なコード(例えば、QRコード)に変換したデータであってもよい。
【0031】
「取引」は、「コード」を用いた取引が完了したか否かを示す。取引部104は、「コード」を用いた取引が完了すると、「取引」の情報を"未完了"から"完了"へ変更する。
【0032】
「発行日時」は、識別情報発行部101が金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報を店頭端末20へ送信した日時である。
【0033】
なお、コードは、当該コードを用いた「取引」が完了するまで有効としてもよい(つまり、取引が完了すると、当該コードは無効になる)。あるいは、コードは、店頭端末20に新たなコードが表示されるまで有効としてもよいし、発行日時から所定の期間を有効としてもよい。
【0034】
図4は、本発明の一実施形態に係る認証情報・口座情報記憶部106に記憶されているデータの一例である。
【0035】
「口座情報」は、口座に関する情報(例えば、店番、口座番号、名義等)である。
【0036】
「ID」、「パスワード」、「ワンタイムパスワード」は、「口座情報」の口座に紐付けられた、インターネットバンキングの認証で用いられる認証情報である。
【0037】
「ID」は、インターネットバンキングへログインするときのIDである。例えば、「ID」は、契約番号、あるいは、店番と口座番号等である。
【0038】
「パスワード」は、インターネットバンキングへログインするときのパスワードである。
【0039】
「ワンタイムパスワード」は、インターネットバンキングで取引するときのワインタイムパスワードである。
【0040】
図5は、本発明の一実施形態に係る店頭端末20の機能ブロック図である。店頭端末20は、識別情報提示部201と、取引受付部202と、取引要求部203と、を備える。店頭端末20は、プログラムを実行することで、識別情報提示部201、取引受付部202、取引要求部203、として機能する。
【0041】
識別情報提示部201は、金融機関サーバ10が発行した店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)を受信して表示する。
【0042】
取引受付部202は、取引を受け付ける。具体的には、取引受付部202は、顧客31が店頭端末20に入力した、取引に必要な情報を取得する。
【0043】
取引要求部203は、識別情報提示部201が表示した店頭端末を識別するための情報を読み取った顧客端末30からの認証情報による認証が成功したときに取引(具体的には、取引受付部202が受け付けた取引)を実行するよう金融機関サーバ10に要求する。
【0044】
図6は、本発明の一実施形態に係る顧客端末30の機能ブロック図である。顧客端末30は、読取部301と、認証要求部302と、を備える。顧客端末30は、プログラムを実行することで、読取部301、認証要求部302、として機能する。
【0045】
読取部301は、金融機関の店頭に設置された店頭端末20に表示される店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)を読み取る。
【0046】
認証要求部302は、金融機関サーバ10に店頭端末を識別するための情報(例えば、読取部301が読み取った情報)および認証情報を送信して、認証が成功したときに店頭端末20に入力された取引を実行するよう要求する。
【0047】
<処理方法>
図7は、本発明の一実施形態に係るセルフ取引処理のシーケンス図である。
【0048】
ステップ1(S1)において、顧客31は、店頭端末20に取引を開始するよう求める指示を入力する。
【0049】
ステップ2(S2)において、店頭端末20は、S1で入力された取引の開始の指示をセルフ取引サーバ11へ送信する。
【0050】
ステップ3(S3)において、セルフ取引サーバ11は、S2で受信した取引の開始の指示の送信元の店頭端末を識別するための情報を発行する。
【0051】
ステップ4(S4)において、セルフ取引サーバ11は、S3で発行した店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)を店頭端末(S2の送信元の店頭端末)20へ送信する。
【0052】
ステップ5(S5)において、店頭端末20は、S4で受信した店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)を表示する。
【0053】
なお、S1~S5は、S8の後に実行されてもよい。
【0054】
ステップ6(S6)において、顧客31は、顧客端末30に認証情報(例えば、契約番号、あるいは、店番と口座番号等のIDとパスワード)を入力する。
【0055】
ステップ7(S7)において、顧客端末30は、S6で入力された認証情報(IDとパスワード)をインターネットバンキング認証サーバ12へ送信する。
【0056】
ステップ8(S8)において、インターネットバンキング認証サーバ12は、S7で受信したIDとパスワードを用いて認証を実行する。S8の認証が成功すると、ステップ9が実行される。
【0057】
ステップ9(S9)において、顧客端末30は、S5で店頭端末20に表示された店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)を読み取る。
【0058】
ステップ10(S10)において、顧客端末30は、S9で読み取った店頭端末を識別するための情報、および、認証情報(ワンタイムパスワード)をインターネットバンキング認証サーバ12へ送信する。
【0059】
なお、顧客端末30は、店頭端末を識別するための情報が読み取られることに応じて、ワンタイムパスワードを自動で生成してインターネットバンキング認証サーバ12へ送信することができる。
【0060】
ステップ11(S11)において、インターネットバンキング認証サーバ12は、S10で受信したワンタイムパスワードを用いて認証を実行する。なお、金融機関サーバ10は、S11の認証後に、顧客31のメールアドレス等へ認証が行われたことを通知してもよい。
【0061】
ステップ12(S12)において、インターネットバンキング認証サーバ12は、S8およびS11の認証の結果(具体的には、認証が成功したこと)、および、S10で受信した店頭端末を識別するための情報、および、口座情報(具体的には、認証情報・口座情報記憶部106で、S7、S10で受信した認証情報に紐付けられている口座情報)をセルフ取引サーバ11へ送信する。
【0062】
ステップ13(S13)において、セルフ取引サーバ11は、口座情報(具体的には、S12で受信した口座情報)を、店頭端末20(具体的には、S12で受信した店頭端末を識別するための情報により特定される店頭端末)へ送信する。
【0063】
ステップ14(S14)において、顧客31は、顧客端末30(セルフ取引サーバ11が生成した図8のステップ2003のような画面。S13で受信された口座情報が表示されている)に取引に必要な情報を入力する。
【0064】
ステップ15(S15)において、顧客端末30は、S14で入力された取引(つまり、S13で受信した口座情報を用いた取引)に必要な情報をセルフ取引サーバ11へ送信する。
【0065】
ステップ16(S16)において、セルフ取引サーバ11は、S15で要求された取引(つまり、S12で受信した店頭端末を識別するための情報により特定される店頭端末20に入力された、S12で受信した口座情報を用いた取引)を実行する。
【0066】
なお、金融機関サーバ10は、S11の認証が行われた履歴を管理し、顧客31および行員等の従業員が認証の履歴を照会できるようにしてもよい。
【0067】
図8は、本発明の一実施形態に係る店頭端末20に表示される画面の一例である。
【0068】
ステップ2001(S2001)において、取引を開始するよう求める指示を入力する(図7のS1)ための画面が表示される。顧客31は、S2001の画面上で所望の取引を選択することができる。
【0069】
ステップ2002(S2002)において、店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)が表示される(図7のS5)。
【0070】
ステップ2003(S2003)において、取引に必要な情報を入力する(図7のS14)ための画面が表示される。顧客31は、S2003の画面上で、取引に必要な情報を入力する。なお、S2003の画面上に、図7のS13でセルフ取引サーバ11が店頭端末20へ送信した口座情報が表示される。
【0071】
ステップ2004(S2004)において、S2003の取引が実行されると、取引が完了した旨が表示される。
【0072】
図9は、本発明の一実施形態に係る顧客端末30に表示される画面の一例である。
【0073】
ステップ3001(S3001)において、認証情報(例えば、契約番号、あるいは、店番と口座番号等のIDとパスワード)を入力する(図7のS6)ための画面が表示される。
【0074】
その後、S3001で入力された認証情報(例えば、契約番号、あるいは、店番と口座番号等のIDとパスワード)がインターネットバンキング認証サーバ12へ送信される。
【0075】
ステップ3002(S3002)において、店頭端末20に表示された店頭端末を識別するための情報(例えば、QRコード)を読み取る(図7のS9)ための画面が表示される。
【0076】
その後、S3002で読み取られた店頭端末を識別するための情報、および、認証情報(ワンタイムパスワード)がインターネットバンキング認証サーバ12へ送信される。
【0077】
<効果>
本発明の一実施形態では、銀行等の金融機関の店頭での取引において、顧客は、印鑑、通帳やキャッシュカードを持参することなくスマートフォン等の顧客端末を持参するだけで、紙書類への印鑑の押印や従業員の目視による本人確認をすることなく、金融機関の店頭にて自身で安全に取引することができる。
【0078】
<ハードウェア構成>
図10は、本発明の一実施形態に係る金融機関サーバ10(セルフ取引サーバ11、インターネットバンキング認証サーバ12)、店頭端末20、顧客端末30(以下、金融機関サーバ10等という)のハードウェア構成図である。
【0079】
金融機関サーバ10等は、制御部1001と、主記憶部1002と、補助記憶部1003と、入力部1004と、出力部1005と、インタフェース部1006と、を備えることができる。以下、それぞれについて説明する。
【0080】
制御部1001は、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを実行するプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)など)である。
【0081】
主記憶部1002は、不揮発性メモリ(ROM(Read Only Memory))および揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))を含む。ROMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを制御部1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。RAMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムが制御部1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
【0082】
補助記憶部1003は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0083】
入力部1004は、金融機関サーバ10等の操作者が金融機関サーバ10等に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0084】
出力部1005は、金融機関サーバ10等の内部状態等を出力する出力デバイスである。
【0085】
インタフェース部1006は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0086】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の変更が可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 セルフ取引システム
10 金融機関サーバ
11 セルフ取引サーバ
12 インターネットバンキング認証サーバ
20 店頭端末
30 顧客端末
31 顧客
101 識別情報発行部
102 認証部
103 識別情報取得部
104 取引部
105 識別情報記憶部
106 認証情報・口座情報記憶部
201 識別情報提示部
202 取引受付部
203 取引要求部
301 読取部
302 認証要求部
1001 制御部
1002 主記憶部
1003 補助記憶部
1004 入力部
1005 出力部
1006 インタフェース部
【要約】
【課題】顧客が金融機関の店頭にて自身で安全に取引する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る金融機関サーバは、金融機関の店頭に設置された店頭端末を識別するための情報を前記店頭端末へ送信する識別情報発行部と、顧客端末から認証情報を受信して認証を実行する認証部と、前記顧客端末から前記店頭端末を識別するための情報を受信する識別情報取得部と、前記認証が成功すると前記店頭端末に入力された取引を実行する取引部とを備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10