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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】印刷制御装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240910BHJP
   H04L 51/04 20220101ALI20240910BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20240910BHJP
【FI】
G06F3/12 337
G06F3/12 303
G06F3/12 392
H04L51/04
H04L67/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020128271
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025447
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118108
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 洋之
(72)【発明者】
【氏名】中盛 友紀
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-164652(JP,A)
【文献】特開2019-200666(JP,A)
【文献】特開2004-139158(JP,A)
【文献】特開2004-320227(JP,A)
【文献】特開2014-026486(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0172505(US,A1)
【文献】「[簡単]LINEグループ退会時にトーク履歴が消えないようにする方法」,[online],2020年03月01日,[令和6年2月9日検索], https://tialight.com/?p=1067
【文献】小島悠理乃,「LINEに写真を送るだけでローソンやファミマでプリントできる」,[online],2018年11月21日,[令和6年2月9日検索], https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1154462.html
【文献】「LINEグループトークに途中参加した人へ今までの履歴を見せる方法」,[online],2019年02月05日,[令和6年5月28日検索], https://macwindowsfacebooksns.net/lineグループトークに途中参加した人へ今までの履/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
G06F 13/00
H04L 51/04
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得し、
前記複数のデータのうち前記グループの特定のメンバーに応じた特定のデータが印刷されるように制御し、
前記特定のデータは、前記特定のメンバーに関係するデータであり、
前記特定のメンバーに関係するデータは、当該特定のメンバーの前記グループへの参加期間内に当該グループ内で投稿されたデータを含み、当該参加期間以前に当該グループ内で投稿されたデータを含まず、
前記特定のデータが印刷されるように制御することは、
前記特定のデータの印刷を指示するための印刷指示情報が前記特定のメンバーに通知されるように制御することと、
前記印刷指示情報を受け付けた際に、当該印刷指示情報に基づいて前記複数のデータから前記特定のデータを選択することと
を含み、
前記印刷指示情報は、前記グループを識別するグループ識別情報と、前記参加期間を示す参加期間情報とを含み、
前記特定のデータを選択することは、前記グループ識別情報と前記参加期間情報とに基づいて当該特定のデータを選択することを含むことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
前記参加期間は、前記グループ内で投稿されたデータが印刷可能な状態になる以前の期間を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記特定のデータが印刷されるように制御することは、前記特定のメンバーが前記グループから脱退した後の要求に応じて、前記参加期間内に当該グループ内で投稿された当該特定のデータが印刷されるように制御することを含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
コンピュータに、
メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得する機能と、
前記複数のデータのうち前記グループの特定のメンバーに応じた特定のデータが印刷されるように制御する機能と
を実現させ、
前記特定のデータは、前記特定のメンバーに関係するデータであり、
前記特定のメンバーに関係するデータは、当該特定のメンバーの前記グループへの参加期間内に当該グループ内で投稿されたデータを含み、当該参加期間以前に当該グループ内で投稿されたデータを含まず、
前記特定のデータが印刷されるように制御する機能は、
前記特定のデータの印刷を指示するための印刷指示情報が前記特定のメンバーに通知されるように制御する機能と、
前記印刷指示情報を受け付けた際に、当該印刷指示情報に基づいて前記複数のデータから前記特定のデータを選択する機能と
を含み、
前記印刷指示情報は、前記グループを識別するグループ識別情報と、前記参加期間を示す参加期間情報とを含み、
前記特定のデータを選択する機能は、前記グループ識別情報と前記参加期間情報とに基づいて当該特定のデータを選択する機能を含むプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
SNSユーザが投稿した画像データのうち印刷される可能性の高いと推測される画像データを自動的に選出し、その選出した画像データを自動登録すると共に、その画像データの予約番号をSNSユーザに通知するようにした印刷サービスサーバは、知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ユーザ端末から送信されたデータアクセス要求に応じて、投稿者端末からデータが送信された日時とデータアクセス要求に含まれるユーザの識別情報に設定された閲覧期間とを参照し、その日時が閲覧期間に含まれる場合に、その日時に送信されたデータをユーザ端末に送信するサーバ装置は、知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-135658号公報
【文献】特許第6314824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを印刷することが考えられる。その際、例えば、特定のユーザが投稿したデータのうち印刷される可能性の高いと推測されるデータを選択する構成や、特定のユーザが投稿したデータの投稿日時が閲覧者に設定された閲覧期間に含まれればそのデータを選択する構成を採用した場合には、グループの特定のメンバーに応じたデータのみを印刷することができない。
【0006】
本発明の目的は、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータのうち、グループの特定のメンバーに応じたデータのみを印刷できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得し、前記複数のデータのうち前記グループの特定のメンバーに応じた特定のデータが印刷されるように制御し、前記特定のデータは、前記特定のメンバーに関係するデータであり、前記特定のメンバーに関係するデータは、当該特定のメンバーの前記グループへの参加期間内に当該グループ内で投稿されたデータを含み、当該参加期間以前に当該グループ内で投稿されたデータを含まず、前記特定のデータが印刷されるように制御することは、前記特定のデータの印刷を指示するための印刷指示情報が前記特定のメンバーに通知されるように制御することと、前記印刷指示情報を受け付けた際に、当該印刷指示情報に基づいて前記複数のデータから前記特定のデータを選択することとを含み、前記印刷指示情報は、前記グループを識別するグループ識別情報と、前記参加期間を示す参加期間情報とを含み、前記特定のデータを選択することは、前記グループ識別情報と前記参加期間情報とに基づいて当該特定のデータを選択することを含むことを特徴とする印刷制御装置である。
請求項2に記載の発明は、前記参加期間は、前記グループ内で投稿されたデータが印刷可能な状態になる以前の期間を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置である。
請求項3に記載の発明は、前記特定のデータが印刷されるように制御することは、前記特定のメンバーが前記グループから脱退した後の要求に応じて、前記参加期間内に当該グループ内で投稿された当該特定のデータが印刷されるように制御することを含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置である。
請求項4に記載の発明は、コンピュータに、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得する機能と、前記複数のデータのうち前記グループの特定のメンバーに応じた特定のデータが印刷されるように制御する機能とを実現させ、前記特定のデータは、前記特定のメンバーに関係するデータであり、前記特定のメンバーに関係するデータは、当該特定のメンバーの前記グループへの参加期間内に当該グループ内で投稿されたデータを含み、当該参加期間以前に当該グループ内で投稿されたデータを含まず、前記特定のデータが印刷されるように制御する機能は、前記特定のデータの印刷を指示するための印刷指示情報が前記特定のメンバーに通知されるように制御する機能と、前記印刷指示情報を受け付けた際に、当該印刷指示情報に基づいて前記複数のデータから前記特定のデータを選択する機能とを含み、前記印刷指示情報は、前記グループを識別するグループ識別情報と、前記参加期間を示す参加期間情報とを含み、前記特定のデータを選択する機能は、前記グループ識別情報と前記参加期間情報とに基づいて当該特定のデータを選択する機能を含むプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータのうち、特定のメンバーのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたデータのみを印刷できるようになり、特定のメンバーがグループ識別情報とメンバー識別情報とを含む印刷指示情報を入力する操作を行う場合に比較して、特定のデータを印刷する際の処理が簡素化される
請求項2の発明によれば、グループ内で投稿されたデータが印刷可能な状態になる以前の特定のメンバーのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたデータも印刷することができる。
請求項3の発明によれば、特定のメンバーがグループから脱退した後であっても、特定のメンバーのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたデータを印刷することができる。
請求項4の発明によれば、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータのうち、特定のメンバーのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたデータのみを印刷できるようになり、特定のメンバーがグループ識別情報とメンバー識別情報とを含む印刷指示情報を入力する操作を行う場合に比較して、特定のデータを印刷する際の処理が簡素化される
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態が適用される印刷システムの全体構成例を示した図である。
図2】本発明の実施の形態における携帯端末のハードウェア構成例を示した図である。
図3】本発明の実施の形態における印刷サーバのハードウェア構成例を示した図である。
図4】本発明の実施の形態における画像処理装置のハードウェア構成例を示した図である。
図5】(a),(b)は、本実施の形態の概要を、携帯端末におけるメッセージングサービスのグループトークルームの例で示した図である。
図6】本発明の実施の形態における印刷システムの機能構成例を示したブロック図である。
図7】本発明の実施の形態における印刷サーバのデータベースに記憶されるグループテーブルの具体例を示した図である。
図8】本発明の実施の形態における印刷サーバのデータベースに記憶されるグループメンバーテーブルの具体例を示した図である。
図9】本発明の実施の形態における印刷サーバのデータベースに記憶されるユーザテーブルの具体例を示した図である。
図10】本発明の実施の形態における印刷サーバのデータベースに記憶されるファイル管理テーブルの具体例を示した図である。
図11】本発明の実施の形態における印刷サーバのデータベースに記憶される印刷実績管理テーブルの具体例を示した図である。
図12-1】本発明の実施の形態における印刷システムの動作例を示したシーケンス図である。
図12-2】本発明の実施の形態における印刷システムの動作例を示したシーケンス図である。
図12-3】本発明の実施の形態における印刷システムの動作例を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0011】
[印刷システムの全体構成]
図1は、本実施の形態が適用される印刷システム1の全体構成例を示した図である。図示するように、この印刷システム1は、携帯端末10と、メッセージングサーバ30と、印刷サーバ50と、画像処理装置70とを含む。携帯端末10は、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信によりアクセスポイント95を介して通信回線90と無線接続可能になっている。また、メッセージングサーバ30、印刷サーバ50、及び画像処理装置70は、通信回線90に接続されている。
【0012】
携帯端末10は、印刷システム1を利用するユーザにより使用される端末装置である。携帯端末10には、メッセージングサービスを提供するアプリケーション(メッセージングサービスアプリ)がインストールされている。ここで、メッセージングサービスとは、ユーザがメッセージングサービスアプリを携帯端末10にインストールすることにより、他のユーザとの間でのインスタントメッセージの送受信を可能とするサービスである。メッセージングサービスは、例えば、携帯端末10のユーザ及びその相手ユーザが入力したメッセージを携帯端末10の画面上に仮想的に設けられたトークルーム内であたかも会話が行われているように表示することで、インスタントメッセージの送受信を可能とする。携帯端末10としては、例えば、スマートフォンを用いるとよい。尚、図では、携帯端末10を1つしか示していないが、複数存在してもよい。特に、以下では、ユーザAが使用する携帯端末10を携帯端末10aと表記し、ユーザBが使用する携帯端末10を携帯端末10bと表記することにする。
【0013】
メッセージングサーバ30は、ユーザの操作により携帯端末10から送られた要求に応じて、上述したメッセージングサービスを提供するサーバコンピュータである。メッセージングサーバ30としては、例えば、汎用のパーソナルコンピュータを用いるとよい。
【0014】
印刷サーバ50は、ユーザが携帯端末10のメッセージングサービスのトークルーム内に投稿したファイルを印刷する印刷サービスを提供するサーバコンピュータである。具体的には、印刷サーバ50は、ユーザが携帯端末10を操作することによりメッセージングサーバ30から送られた要求に応じて、携帯端末10のメッセージングサービスのトークルーム内に投稿されたファイルを印刷用のファイルとして登録する。そして、印刷サーバ50は、ユーザの操作により画像処理装置70から送られた要求に応じて、印刷用のファイルを印刷データとして画像処理装置70に出力する。以下では、印刷対象をファイルとするが、これには、文書ファイルだけでなく、画像等も含まれるものとする。印刷サーバ50としては、例えば、汎用のパーソナルコンピュータを用いるとよい。本実施の形態では、印刷制御装置の一例として、印刷サーバ50を設けている。
【0015】
画像処理装置70は、紙等の記録媒体への画像形成、紙等の記録媒体からの画像読取り、公衆回線への画像送信、公衆回線からの画像受信等の画像処理を行う装置である。但し、これらの少なくとも1つを行うものであってよい。例えば、画像形成のみを行う観点からはプリンタであり、画像読取りのみを行う観点からはスキャナであり、画像読取り及び画像形成を行う観点からはコピー機であり、画像読取り及び画像送信又は画像受信及び画像形成を行う観点からはファクシミリである。尚、図では、画像処理装置70を1つしか示していないが、複数存在してもよい。
【0016】
通信回線90は、携帯端末10とメッセージングサーバ30や印刷サーバ50との間、メッセージングサーバ30と印刷サーバ50との間、印刷サーバ50と画像処理装置70との間等の情報通信に用いられる通信手段である。通信回線90としては、例えば、インターネットを用いるとよい。
【0017】
[携帯端末のハードウェア構成]
図2は、本実施の形態における携帯端末10のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、携帯端末10は、演算手段であるプロセッサ11と、記憶手段であるRAM12及びROM13と、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行うタッチパネル14と、マイクロフォン等の音声入力機構15と、スピーカ等の音声出力機構16と、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信により画像処理装置70との間で各種情報の送受信を行う近距離無線通信インターフェース(以下、「I/F」と表記する)17とを備える。また、基地局を介して無線通信を行うための無線回路18及びアンテナ19を備える。ここで、無線回路18には、図示しないが、無線で送受信されるデジタルデータの信号処理を行うベースバンドLSIが含まれるものとする。
【0018】
[印刷サーバのハードウェア構成]
図3は、本実施の形態における印刷サーバ50のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、印刷サーバ50は、演算手段であるプロセッサ51と、記憶手段であるメインメモリ52及びHDD(Hard Disk Drive)53とを備える。ここで、プロセッサ51は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、後述する各機能を実現する。また、メインメモリ52は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD53は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。更に、印刷サーバ50は、外部との通信を行うための通信I/F54と、ディスプレイ等の表示デバイス55と、キーボードやマウス等の入力デバイス56とを備える。
【0019】
また、図3に示したハードウェア構成は、メッセージングサーバ30のハードウェア構成としても捉えられる。但し、メッセージングサーバ30について述べるときは、図3のプロセッサ51、メインメモリ52、HDD53、通信I/F54、表示デバイス55、入力デバイス56をそれぞれ、プロセッサ31、メインメモリ32、HDD33、通信I/F34、表示デバイス35、入力デバイス36と表記するものとする。
【0020】
[画像処理装置のハードウェア構成]
図4は、本実施の形態における画像処理装置70のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、画像処理装置70は、プロセッサ71と、RAM(Random Access Memory)72と、ROM(Read Only Memory)73と、HDD(Hard Disk Drive)74と、操作パネル75と、画像読取部76と、画像形成部77と、有線通信I/F78と、近距離無線通信I/F79とを備える。
【0021】
プロセッサ71は、ROM73等に記憶された各種プログラムをRAM72にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
【0022】
RAM72は、プロセッサ71の作業用メモリ等として用いられるメモリである。ROM73は、プロセッサ71が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。HDD74は、画像読取部76が読み取った画像データや画像形成部77における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
【0023】
操作パネル75は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。ここで、操作パネル75は、各種情報が表示されるディスプレイと、指やスタイラスペン等の指示手段で指示された位置を検出する位置検出シートとからなる。或いは、タッチパネルに代えて、ディスプレイ及びキーボードを用いてもよい。
【0024】
画像読取部76は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部76は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式や、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のものを用いるとよい。
【0025】
画像形成部77は、紙等の記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部77は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
【0026】
有線通信I/F78は、通信回線90を介して他の装置、例えば印刷サーバ50との間で各種情報の送受信を行う。近距離無線通信I/F79は、NFC等の近距離無線通信により携帯端末10との間で各種情報の送受信を行う。
【0027】
[本実施の形態の概要]
このような構成を備えた印刷システム1において、本実施の形態では、印刷サーバ50が、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得し、複数のデータのうちグループの特定のメンバーに応じた特定のデータが印刷されるように制御する。
【0028】
ここで、特定のメンバーに応じた特定のデータとは、特定のメンバーに依拠して決まるデータのことをいう。
【0029】
特定のメンバーに依拠して決まるデータには、まず、特定のメンバーに関係するデータがある。これは、特定のメンバーと何らかの関係を有するという基準によって決まるデータである。このようなデータとしては、例えば、特定のメンバーのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたデータがある。また、特定のメンバー又は特定のメンバーに関連付けられたメンバーによって操作されたデータ、特定のメンバー又は特定のメンバーに関連付けられたメンバーのために操作されたデータ、特定のメンバーに関連する属性を有するデータもある。
【0030】
一方で、特定のメンバーに依拠して決まるデータには、特定のメンバーに関係しないデータもある。特定のメンバーに関係しないデータも、特定のメンバーが決まるとその特定のメンバーと関係しないという基準によって決まるからである。このようなデータとしては、例えば、グループの特定のメンバー以外の他のメンバーが投稿したデータがある。
【0031】
ここでは、特定のメンバーに応じた特定のデータとして、これらのデータのうち、特定のメンバーのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたデータを例にとって説明する。
【0032】
また、特定のデータが印刷されるように制御することは、どのような方法で制御することであってもよい。但し、ここでは、特定のデータの印刷を指示するための印刷指示情報が特定のメンバーに通知されるように制御し、印刷指示情報を受け付けた際に、印刷指示情報に基づいて複数のデータから特定のデータを選択するという方法で制御する場合を例にとって説明する。
【0033】
図5(a),(b)は、本実施の形態の概要を、携帯端末10におけるメッセージングサービスのグループトークルームの例で示した図である。
【0034】
図5(a)では、まず、ユーザAが、グループを作成し、メッセージ211を投稿している。
【0035】
次に、ユーザAが印刷サーバ50のBOTをグループに追加したとする。ここで、印刷サーバ50のBOTとは、ユーザからファイルを渡されると、このファイルを印刷用のファイルとして登録するプログラムである。従って、印刷サーバ50のBOTがグループに追加されると、その時点でグループに参加しているユーザは、印刷サーバ50のBOTにファイルを渡すことで、そのファイルを印刷用のファイルとして登録することが可能となる。以下、印刷サーバ50のBOTは単に「BOT」と表記することにする。グループ内で投稿されたファイルが印刷可能な状態になるための条件としては、BOTがグループに追加されること以外も考えられるが、ここでは、BOTがグループに追加されることを例にとる。その意味で、BOTがグループに追加されることは、グループ内で投稿されたデータが印刷可能な状態になることの一例である。携帯端末10では、BOTがグループに追加されたことが、ネットプリントが参加した旨の通知212で示されている。
【0036】
その後、ユーザAがファイル213を投稿すると、BOTは、ファイル213を印刷用のファイルとして登録し、メッセージ214を投稿する。
【0037】
一方で、ユーザBが、グループに参加し、そのことが通知215で示されたとする。これにより、ユーザAは、ユーザBに対して、メッセージ216を投稿している。
【0038】
次に、図5(b)では、ユーザBが、ユーザAに対して、メッセージ221を投稿している。
【0039】
その後、ユーザAが、メッセージ222を投稿すると共に、ファイル223を投稿している。すると、BOTは、ファイル223を印刷用のファイルとして登録し、メッセージ224を投稿する。
【0040】
この状態で、ユーザBがグループトークルーム内に投稿されたファイルの印刷を要求すると、ユーザBには、ファイルを印刷するための予約番号が通知される。但し、ユーザBが携帯端末10に予約番号を表示して画像処理装置70に入力した場合、ユーザBがグループに参加する前に投稿されたファイル213は印刷されず、ユーザBがグループに参加した後に投稿されたファイル223のみが印刷されることになる。
【0041】
[印刷システムの機能構成]
図6は、本実施の形態における印刷システム1の機能構成例を示したブロック図である。
【0042】
まず、携帯端末10の機能構成について説明する。図示するように、携帯端末10は、表示制御部21と、データ送受信部22とを備えている。
【0043】
表示制御部21は、メッセージングサーバ30からのメッセージや操作に対する結果を表示するようにタッチパネル14(図2参照)を制御する。特に、表示制御部21は、メッセージングサーバ30から送られた印刷コードを表示するようにタッチパネル14を制御する。ここで、印刷コードとは、タッチパネル14に表示して画像処理装置70に読み取らせることにより印刷を要求することを可能とするコードである。印刷コードとしては、例えば、QRコード(登録商標)を用いるとよい。印刷コードは、印刷を指示するための印刷指示情報の一例である。
【0044】
データ送受信部22は、メッセージングサーバ30へメッセージやファイルを送信したり、メッセージングサーバ30からメッセージを受信したりする。また、データ送受信部22は、印刷サーバ50へメッセージを送信したり、メッセージングサーバ30へグループの作成指示を送信したり、メッセージングサーバ30から印刷コードを受信したりすることもある。
【0045】
尚、これらの機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、これらの機能部は、プロセッサ11が、これらを実現するプログラムを例えばROM13からRAM12に読み込んで実行することにより実現される。
【0046】
次に、メッセージングサーバ30の機能構成について説明する。図示するように、メッセージングサーバ30は、グループ管理部41と、データ送受信部42とを備えている。
【0047】
グループ管理部41は、メッセージングサービスのグループを作成し、グループ及びそのグループに属するメンバーを管理する。例えば、グループ管理部41は、印刷システム1内でグループを一意に識別するグループIDでグループを管理し、印刷システム1内でユーザを一意に識別するユーザIDでメンバーを管理する。
【0048】
データ送受信部42は、ユーザが投稿したデータをそのユーザの携帯端末10から受信し、受信したデータをグループ内の全てのユーザの携帯端末10へ送信する。また、データ送受信部42は、ユーザのグループへの参加指示を携帯端末10から受信すると、ユーザがグループに参加したことを示すメッセージをメッセージングサーバ30に送信する。更に、データ送受信部42は、ユーザが投稿したファイルを携帯端末10から受信すると、ファイルが投稿されたことを示すメッセージをメッセージングサーバ30に送信し、メッセージングサーバ30からの要求に応じてファイルを受け渡す。更にまた、データ送受信部42は、印刷コードの表示を要求するメッセージを携帯端末10から受信すると、印刷コードの取得要求をメッセージングサーバ30へ送信し、メッセージングサーバ30から印刷コードを取得する。
【0049】
尚、これらの機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、これらの機能部は、プロセッサ31が、これらを実現するプログラムを例えばHDD33からメインメモリ32に読み込んで実行することにより実現される。
【0050】
次いで、印刷サーバ50の機能構成について説明する。図示するように、印刷サーバ50は、BOT機能61として、メッセージ受信部61Aと、グループ情報取得部61Bと、ファイル取得部61Cと、印刷コード生成部61Dとを備えている。また、印刷サーバ50は、データ登録機能62として、グループ情報登録部62Aと、ファイル登録部62Bと、予約番号取得部62Cとを備えている。更に、印刷サーバ50は、印刷制御機能63として、印刷コード解析部63Aと、印刷データ取得部63Bと、印刷指示部63Cとを備えている。更にまた、印刷サーバ50は、データベース64を備えている。
【0051】
メッセージ受信部61Aは、メッセージングサーバ30からメッセージを受信し、そのメッセージの内容を解析する。例えば、そのメッセージが、BOTがグループに追加されたことを示すメッセージ、ユーザがグループに参加したことを示すメッセージ、ユーザがファイルを投稿したことを示すメッセージ、印刷コードの表示を要求するメッセージの何れであるかを解析する。
【0052】
グループ情報取得部61Bは、BOTがグループに追加されたことを示すメッセージをメッセージ受信部61Aが受信した場合に、メッセージングサーバ30からグループ情報を取得し、このグループ情報をデータ登録機能62へ送信する。また、グループ情報取得部61Bは、ユーザがグループに参加したことを示すメッセージをメッセージ受信部61Aが受信した場合に、メッセージ受信部61Aが受信したグループ情報をデータ登録機能62へ送信する。
【0053】
ファイル取得部61Cは、ユーザがファイルを投稿したことを示すメッセージをメッセージ受信部61Aが受信した場合に、メッセージングサーバ30からファイルを取得し、このファイルをデータ登録機能62へ送信する。本実施の形態では、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得する手段の一例として、ファイル取得部61Cを設けている。
【0054】
印刷コード生成部61Dは、印刷コードの表示を要求するメッセージをメッセージ受信部61Aが受信した場合に、印刷コードを生成する。その際、印刷コード生成部61Dは、メッセージに含まれるグループIDに対応する予約番号をデータ登録機能62から取得し、この予約番号と、メッセージに含まれるユーザIDとを、印刷コードに埋め込む。そして、印刷コード生成部61Dは、生成した印刷コードをメッセージングサーバ30へ送信する。この場合、予約番号は、グループを識別するグループ識別情報の一例であり、ユーザIDは、特定のメンバーを識別するメンバー識別情報の一例である。本実施の形態では、特定のデータの印刷を指示するための印刷指示情報が特定のメンバーに通知されるように制御する手段の一例として、印刷コード生成部61Dを設けている。
【0055】
グループ情報登録部62Aは、BOT機能61から受信したグループ情報をデータベース64に登録する。
【0056】
ファイル登録部62Bは、BOT機能61からファイルを受信し、印刷可能な形式に変換し、データベース64に登録する。具体的には、予約番号に紐付けて、ファイルを登録する。また、ファイル登録部62Bは、データベース64へのファイルの登録が完了すると、登録結果をBOT機能61へ送信する。ここで、登録結果とは、登録が成功した場合はその旨の情報であってよく、登録が失敗した場合はエラー情報であってよい。
【0057】
印刷コード解析部63Aは、画像処理装置70から印刷コードを受信し、印刷コードから予約番号とユーザIDとを抽出する。
【0058】
印刷データ取得部63Bは、印刷コード解析部63Aが抽出した予約番号に基づいてデータベース64を検索し、予約番号に紐付けられた印刷データを取得して、印刷データを印刷指示部63Cに渡す。本実施の形態では、印刷指示情報を受け付けた際に、印刷指示情報に基づいて複数のデータから特定のデータを選択する手段の一例として、印刷データ取得部63Bを設けている。
【0059】
印刷指示部63Cは、画像処理装置70とのやり取りを実行する。具体的には、印刷指示部63Cは、印刷データ取得部63Bから印刷データを取得し、印刷データを画像処理装置70へ送信する。また、印刷指示部63Cは、画像処理装置70から印刷結果を受信し、印刷結果に基づいて印刷実績をデータベース64に書き込む。
【0060】
データベース64は、グループの情報を格納するグループテーブルと、グループのメンバーの情報を格納するグループメンバーテーブルと、ユーザの情報を格納するユーザテーブルとを含む。また、データベース64は、ファイルを管理するファイル管理テーブルと、印刷実績を管理する印刷実績管理テーブルとを含む。これらのテーブルの具体例については後述する。
【0061】
尚、これらの機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、これらの機能部は、プロセッサ51が、これらを実現するプログラムを例えばHDD53からメインメモリ52に読み込んで実行することにより実現される。
【0062】
図7は、データベース64に記憶されるグループテーブルの具体例を示した図である。図示するように、グループテーブルは、グループIDと、予約番号と、BOT参加日時とを対応付けたものとなっている。グループIDは、メッセージングサービスのグループの識別情報である。予約番号は、対応するグループIDで識別されるグループ内で投稿されたファイルを特定するために用いられる番号である。BOT参加日時は、対応するグループIDで識別されるグループにBOTが参加した日時である。例えば、図は、グループID「Group-dshrap1」のグループの予約番号が「AS98XM1P」であり、BOTがこのグループに2019年4月6日11時22分に参加したことを示している。
【0063】
図8は、データベース64に記憶されるグループメンバーテーブルの具体例を示した図である。図示するように、グループメンバーテーブルは、グループIDと、ユーザIDと、グループ参加日時と、グループ脱退日時とを対応付けたものとなっている。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。グループIDは、対応するユーザIDで識別されるユーザが参加しているグループの識別情報である。グループ参加日時は、対応するユーザIDで識別されるユーザが対応するグループIDで識別されるグループに参加した日である。グループ脱退日時は、対応するユーザIDで識別されるユーザが対応するグループIDで識別されるグループから脱退した日である。グループ脱退日時の空欄は、対応するユーザが対応するグループを脱退していないことを示す。例えば、図は、グループID「Group-dshrap1」のグループのメンバーが、ユーザID「U001a」、ユーザID「U002b」、ユーザID「U003c」のユーザであり、これらのユーザはそれぞれ2019年4月6日11時22分、4月10日16時32分、4月15日22時6分にこのグループに参加し、何れのユーザもこのグループから脱退していないことを示している。
【0064】
図9は、データベース64に記憶されるユーザテーブルの具体例を示した図である。図示するように、ユーザテーブルは、ユーザIDと、利用規約同意日時とを対応付けたものとなっている。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。利用規約同意日時は、対応するユーザIDで識別されるユーザが印刷サービスの利用規約に同意した日時である。利用規約同意日時の空欄は、対応するユーザが印刷サービスの利用規約に同意していないことを示す。例えば、図は、ユーザID「U001a」のユーザが2019年4月6日11時24分に印刷サービスの利用規約に同意したことを示している。
【0065】
図10は、データベース64に記憶されるファイル管理テーブルの具体例を示した図である。図示するように、ファイル管理テーブルは、ファイルIDと、ファイル名と、予約番号と、投稿日時と、ユーザIDと、登録結果とを対応付けたものとなっている。ファイルIDは、ファイルの識別情報である。ファイル名は、対応するファイルIDで識別されるファイルの名称である。予約番号は、対応するファイルIDで識別されるファイルを特定するために用いられる番号である。投稿日時は、対応するファイルIDで識別されるファイルが投稿された日時である。ユーザIDは、対応するファイルIDで識別されるファイルを投稿したユーザの識別情報である。登録結果は、対応するファイルIDで識別されるファイルを登録した結果のステータスである。例えば、図は、予約番号「AS98XM1P」を用いて、ユーザID「U001a」のユーザが2019年4月5日14時2分に登録したファイルID「Doc-111123」のファイルと2019年4月12日13時21分に登録したファイルID「Doc-124583」のファイルとが、特定されることを示している。
【0066】
図11は、データベース64に記憶される印刷実績管理テーブルの具体例を示した図である。図示するように、印刷実績管理テーブルは、予約番号と、ファイルIDと、用紙サイズと、カラー種別と、両面指定と、印刷枚数と、料金とを対応付けたものとなっている。ファイルIDは、ファイルの識別情報である。予約番号は、対応するファイルIDで識別されるファイルを特定するために用いられた番号である。用紙サイズは、対応するファイルIDで識別されるファイルを印刷した際に用いた用紙のサイズである。カラー種別は、対応するファイルIDで識別されるファイルをカラーで印刷したかモノクロで印刷したかを示す種別である。両面指定は、対応するファイルIDで識別されるファイルを印刷した際に両面を指定したかどうかの情報である。印刷枚数は、対応するファイルIDで識別されるファイルを印刷した用紙の枚数である。料金は、対応するファイルIDで識別されるファイルを印刷した際に支払われた料金である。
【0067】
[印刷システムの動作]
ここでは、図5(a),(b)に示した概要に沿った印刷システム1の動作について説明する。即ち、ユーザA,Bが印刷システム1を利用している場合に、ユーザBの印刷要求に応じて、ユーザBがグループに参加する前に投稿されたファイルは印刷せず、ユーザBがグループに参加した後に投稿されたファイルのみを印刷する動作について説明する。
【0068】
図12-1乃至図12-3は、このような印刷システム1の動作例を示したシーケンス図である。
【0069】
まず、図12-1に示すように、ユーザAが携帯端末10aでメッセージングサービスのグループを作成したとする。すると、携帯端末10aでは、データ送受信部22が、このグループの作成指示をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ100)。これにより、メッセージングサーバ30では、このグループ用のトークルームが作られる。具体的には、グループ管理部41が、このグループ及びこのグループのメンバーに関するグループ情報を作成して管理する。
【0070】
次に、ユーザAが携帯端末10aでBOTをこのグループに追加したとする。すると、携帯端末10aでは、データ送受信部22が、このグループにBOTが追加されたことを示すBOT追加メッセージを印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ200)。ここで、BOT追加メッセージには、このグループにBOTが追加された日時、つまり、このグループにBOTが参加したBOT参加日時が含まれる。尚、このBOT追加メッセージはメッセージ受信部61Aによって受信され、BOT参加日時はメッセージ受信部61Aからグループ情報取得部61Bへと渡される。
【0071】
これにより、グループ情報取得部61Bが、BOTが追加されたグループのグループ情報を取得する。具体的には、グループ情報取得部61Bは、グループ情報取得要求をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ210)。そして、メッセージングサーバ30では、グループ管理部41が、グループ情報取得応答を印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ211)。ここで、グループ情報取得応答には、メッセージングサービス上でのグループのグループIDと、そのグループのメンバーであるユーザのユーザIDとが含まれる。また、BOTがグループに追加された際に各ユーザが印刷サービスの利用規約に同意するかどうかの問い合わせを受ける場合は、利用規約同意日時も含まれる。
【0072】
その後、印刷サーバ50のBOT機能61では、グループ情報取得部61Bが、グループIDとユーザIDとを含むグループ登録指示を印刷サーバ50のデータ登録機能62へ送信する(ステップ212)。ここで、グループ登録指示には、BOT参加日時及び利用規約同意日時も含まれる。これにより、印刷サーバ50のデータ登録機能62では、グループ情報登録部62Aが、グループ情報をデータベース64に登録する。具体的には、グループ情報登録部62Aは、このグループに対する予約番号を発行し、ステップ212で取得したグループIDに紐付けてグループテーブルに登録する。また、グループ情報登録部62Aは、BOT参加日時もグループIDに紐付けてグループテーブルに登録する。更に、グループ情報登録部62Aは、ステップ212で取得したユーザIDをグループIDに紐付けてグループメンバーテーブルに登録する。また、グループ情報登録部62Aは、この時点で既にグループに参加しているユーザのグループ参加日時として、BOT参加日時をグループIDに紐付けてグループメンバーテーブルに登録する。更にまた、BOTがグループに追加された際に各ユーザが印刷サービスの利用規約に同意するかどうかの問い合わせを受ける場合、グループ情報登録部62Aは、利用規約同意日時をユーザIDに紐付けてユーザテーブルに登録する。
【0073】
次いで、ユーザAが携帯端末10aでグループのトークルームにファイルF1を投稿したとする。すると、携帯端末10aでは、データ送受信部22が、ファイルF1をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ300)。
【0074】
これにより、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、ファイルが投稿されたことを示すファイル投稿メッセージを印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ310)。ここで、ファイル投稿メッセージには、ファイルF1が投稿されたグループのグループIDと、ファイルF1を投稿したユーザのユーザIDと、ファイルF1の投稿日時とが含まれる。
【0075】
すると、印刷サーバ50のBOT機能61では、メッセージ受信部61Aが、ステップ310で送信されたメッセージを受信して解析し、ファイルが投稿されたと判断する。その際、グループID、ユーザID、投稿日時はメッセージ受信部61Aからファイル取得部61Cへと渡される。そして、ファイル取得部61Cが、ファイルF1を取得する。具体的には、ファイル取得部61Cは、ファイル取得要求をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ311)。そして、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、ファイルF1を含むファイル取得応答を印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ312)。
【0076】
その後、印刷サーバ50のBOT機能61では、ファイル取得部61Cが、ファイルF1を含むファイル登録要求を印刷サーバ50のデータ登録機能62へ送信する(ステップ313)。ここで、ファイル登録要求には、グループID、投稿日時、ユーザIDも含まれる。これにより、印刷サーバ50のデータ登録機能62では、ファイル登録部62Bが、ファイルF1を印刷可能な形式に変換し、予約番号と紐付けてファイル管理テーブルに登録する。具体的には、ファイル登録部62Bは、グループIDをキーとしてグループテーブルを検索することにより、予約番号を取得し、予約番号をファイルF1の識別情報であるファイルIDに紐付けてファイル管理テーブルに登録する。その際、ファイル登録部62Bは、ステップ313で受信した投稿日時及びユーザIDもファイルIDに紐付けてファイル管理テーブルに登録する。そして、ファイル登録部62Bは、ファイルF1の登録結果を含むファイル登録応答を印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ314)。
【0077】
また、印刷サーバ50のBOT機能61では、ファイル取得部61Cが、ステップ314で受信した登録結果を通知する登録結果通知をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ315)。ここで、登録結果は、ファイルの登録が成功したか失敗したかの情報を含み、ファイルの登録が失敗した場合はエラー情報も含む。或いは、ファイル取得部61Cは、登録結果通知に代えて、登録したファイルのサムネイル画像をメッセージングサーバ30へ送信してもよい。尚、この登録結果通知やサムネイル画像は、メッセージングサーバ30において、データ送受信部42によって受信される。
【0078】
次に、図12-2に示すように、ユーザBが携帯端末10bでメッセージングサービスの同じグループに参加したとする。すると、携帯端末10bでは、データ送受信部22が、このグループへの参加指示をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ400)。
【0079】
これにより、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、ユーザBがグループに参加したことを示すグループ参加メッセージを印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ410)。ここで、グループ参加メッセージには、参加するグループのグループIDと、参加するメンバーであるユーザBのユーザIDとが含まれる。また、グループ参加メッセージには、グループ参加日時も含まれる。更に、ユーザがグループに参加する際に印刷サービスの利用規約に同意するかどうかの問い合わせを受ける場合は、利用規約同意日時も含まれる。
【0080】
すると、印刷サーバ50のBOT機能61では、メッセージ受信部61Aが、ステップ410で送信されたメッセージを受信して解析し、ユーザBがグループに参加したと判断する。その際、グループID、ユーザID、グループ参加日時、利用規約同意日時はメッセージ受信部61Aからグループ情報取得部61Bへと渡される。そして、グループ情報取得部61Bが、グループIDとユーザIDとを含むグループメンバー登録指示を印刷サーバ50のデータ登録機能62へ送信する(ステップ411)。これにより、印刷サーバ50のデータ登録機能62では、グループ情報登録部62Aが、ユーザBをグループメンバーとしてデータベース64に登録する。具体的には、グループ情報登録部62Aは、ステップ411で取得したユーザID及びグループ参加日時をグループIDに紐付けてグループメンバーテーブルに登録する。また、ユーザがグループに参加する際に印刷サービスの利用規約に同意するかどうかの問い合わせを受ける場合、グループ情報登録部62Aは、利用規約同意日時をユーザIDに紐付けてユーザテーブルに登録する。
【0081】
次いで、ユーザAが携帯端末10aでグループのトークルームにファイルF2を投稿したとする。すると、携帯端末10aでは、データ送受信部22が、ファイルF2をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ500)。
【0082】
これにより、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、ファイルが投稿されたことを示すファイル投稿メッセージを印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ510)。ここで、ファイル投稿メッセージには、ファイルF2が投稿されたグループのグループIDと、ファイルF2を投稿したユーザのユーザIDと、ファイルF2の投稿日時とが含まれる。
【0083】
すると、印刷サーバ50のBOT機能61では、メッセージ受信部61Aが、ステップ510で送信されたメッセージを受信して解析し、ファイルが投稿されたと判断する。その際、グループID、ユーザID、投稿日時はメッセージ受信部61Aからファイル取得部61Cへと渡される。そして、ファイル取得部61Cが、ファイルF2を取得する。具体的には、ファイル取得部61Cは、ファイル取得要求をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ511)。そして、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、ファイルF2を含むファイル取得応答を印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ512)。
【0084】
その後、印刷サーバ50のBOT機能61では、ファイル取得部61Cが、ファイルF2を含むファイル登録要求を印刷サーバ50のデータ登録機能62へ送信する(ステップ513)。ここで、ファイル登録要求には、グループID、投稿日時、ユーザIDも含まれる。これにより、印刷サーバ50のデータ登録機能62では、ファイル登録部62Bが、ファイルF2を印刷可能な形式に変換し、予約番号と紐付けてファイル管理テーブルに登録する。具体的には、ファイル登録部62Bは、グループIDをキーとしてグループテーブルを検索することにより、予約番号を取得し、予約番号をファイルF2の識別情報であるファイルIDに紐付けてファイル管理テーブルに登録する。その際、ファイル登録部62Bは、ステップ513で受信した投稿日時及びユーザIDもファイルIDに紐付けてファイル管理テーブルに登録する。そして、ファイル登録部62Bは、ファイルF2の登録結果を含むファイル登録応答を印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ514)。
【0085】
また、印刷サーバ50のBOT機能61では、ファイル取得部61Cが、ステップ514で受信した登録結果を通知する登録結果通知をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ515)。ここで、登録結果は、ファイルの登録が成功したか失敗したかの情報を含み、ファイルの登録が失敗した場合はエラー情報も含む。或いは、ファイル取得部61Cは、登録結果通知に代えて、登録したファイルのサムネイル画像をメッセージングサーバ30へ送信してもよい。尚、この登録結果通知やサムネイル画像は、メッセージングサーバ30において、データ送受信部42によって受信される。
【0086】
次に、図12-3に示すように、ユーザBが携帯端末10bで印刷コードを表示する操作を行ったとする。すると、携帯端末10bでは、データ送受信部22が、グループID及びユーザIDを含む印刷コード表示要求をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ600)。ここで、グループIDは、例えば、ユーザBが携帯端末10bで開いているメッセージングサービスのトークルームから取得すればよく、ユーザIDは、例えば、ユーザBのメッセージングサービスに対するログイン情報から取得すればよい。
【0087】
これにより、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、印刷コード取得要求をメッセージとして印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ610)。ここで、印刷コード取得要求には、印刷コード表示要求に含まれていたグループID及びユーザIDが含まれる。
【0088】
すると、印刷サーバ50のBOT機能61では、メッセージ受信部61Aが、ステップ610で送信されたメッセージを受信して解析し、印刷コード取得要求が送信されたと判断する。その際、グループID及びユーザIDは、メッセージ受信部61Aから印刷コード生成部61Dへと渡される。そして、印刷コード生成部61Dが、グループIDを渡して、印刷サーバ50のデータ登録機能62から予約番号を取得する。具体的には、印刷コード生成部61Dは、グループIDを含む予約番号取得要求を印刷サーバ50のデータ登録機能62へ送信する(ステップ611)。これにより、印刷サーバ50のデータ登録機能62では、予約番号取得部62Cが、データベース64のグループテーブルから、ステップ611で受信したグループIDに紐付けられた予約番号を取得する。そして、予約番号取得部62Cは、取得した予約番号を含む予約番号取得応答を印刷サーバ50のBOT機能61へ送信する(ステップ612)。
【0089】
その後、印刷サーバ50のBOT機能61では、印刷コード生成部61Dが、予約番号及びユーザIDを含む印刷コードを生成し、この印刷コードを含む印刷コード取得応答をメッセージングサーバ30へ送信する(ステップ613)。すると、メッセージングサーバ30では、データ送受信部42が、印刷コードを含む印刷コード表示応答を受信して携帯端末10bへ送信する(ステップ614)。これにより、携帯端末10bでは、データ送受信部22によって印刷コードが受信され、表示制御部21によってタッチパネル14(図2参照)に印刷コードが表示される。
【0090】
一方で、ユーザBが携帯端末10bのタッチパネル14(図2参照)に表示された印刷コードを画像処理装置70にかざしたとする。すると、携帯端末10bでは、データ送受信部22が、近距離無線通信I/F17(図2参照)を介して、印刷コードを画像処理装置70へ送信する(ステップ700)。
【0091】
これにより、画像処理装置70は、印刷サーバ50に対して、印刷データの問い合わせを行う。具体的には、画像処理装置70は、印刷コードを含む印刷データ取得要求を印刷サーバ50の印刷制御機能63へ送信する(ステップ710)。
【0092】
すると、印刷サーバ50の印刷制御機能63では、印刷コード解析部63Aが、印刷データ取得要求を受信し、印刷データ取得要求に含まれる印刷コードを解析する(ステップ711)。これにより、印刷コードから予約番号及びユーザIDが取り出される。
【0093】
また、印刷サーバ50の印刷制御機能63では、印刷データ取得部63Bが、予約番号に基づいてデータベース64のファイル管理テーブルを検索することにより、予約番号に紐付いているファイルを含む印刷データを取得する(ステップ712)。具体的には、印刷データ取得部63Bは、ユーザIDをキーとしてデータベース64のグループメンバーテーブルを検索することにより、ユーザBのグループ参加日時を取得する。そして、印刷データ取得部63Bは、ファイルごとに、その投稿日時とユーザBのグループ参加日とを比較し、投稿日時がグループ参加日時以前となっているファイルを印刷データから除外する。或いは、印刷データ取得部63Bは、ユーザIDをキーとしてデータベース64のユーザテーブルを検索することにより、各ファイルを投稿したユーザの利用規約同意日時を取得してもよい。そして、印刷データ取得部63Bは、ファイルごとに、その投稿日時とそのファイルを投稿したユーザの利用規約同意日時とを比較し、投稿日時が利用規約同意日時以前となっているファイルを印刷データから除外してもよい。その後、印刷サーバ50の印刷制御機能63では、印刷指示部63Cが、この印刷データを含む印刷データ取得応答を画像処理装置70へ送信する(ステップ713)。
【0094】
これにより、画像処理装置70は、印刷データを表示する(ステップ720)。
【0095】
その後、ユーザBが画像処理装置70に表示された印刷データの中から印刷したいファイルを選択したとする。すると、画像処理装置70は、選択されたファイルを印刷する(ステップ800)。そして、選択されたファイルの印刷が終了すると、印刷の際に設定された用紙サイズ、カラー種別、両面指定、印刷枚数、料金等の印刷実績が、印刷指示部63Cによって、データベース64の印刷実績管理テーブルに登録される。
【0096】
尚、図12-1乃至図12-3に示したシーケンスには、次のような変形例も考えられる。
【0097】
第一に、ユーザがグループに参加する前にグループ内で投稿されたファイルを取得してもよいことになっている場合、ユーザはそのようなファイルを印刷できるようにしてもよい。そのためには、図12-1のステップ212で、グループ情報登録部62Aが、BOT追加時に既にグループに参加しているユーザについて、グループ参加日時として実際にグループに参加した日時をグループメンバーテーブルに登録するとよい。例えば、グループ情報登録部62Aは、グループ内の過去の投稿に基づいて、そのユーザがグループに参加した日時を解析し、登録するとよい。これは、特定のメンバーのグループへの参加期間が、グループ内で投稿されたデータが印刷可能な状態になる以前の期間を含む場合の一例である。
【0098】
第二に、図12-3のステップ600乃至ステップ614では、印刷サーバ50のBOT機能61が印刷コードを生成するようにしたが、携帯端末10が印刷コードを生成するようにしてもよい。この場合、ステップ600及びステップ610では、携帯端末10bがメッセージングサーバ30を介して印刷サーバ50のBOT機能61へグループIDのみを送信する。そして、ステップ613及びステップ614では、印刷サーバ50のBOT機能61がメッセージングサーバ30を介して携帯端末10へ印刷コードではなく予約番号を送信する。携帯端末10bは、ユーザIDを把握しているので、これにより、予約番号とユーザIDとを含む印刷コードを生成してもよい。
【0099】
或いは、メッセージングサーバ30が印刷コードを生成するようにしてもよい。この場合、ステップ610では、メッセージングサーバ30が印刷サーバ50のBOT機能61へグループIDのみを送信する。そして、ステップ613では、印刷サーバ50のBOT機能61がメッセージングサーバ30へ印刷コードではなく予約番号を送信する。メッセージングサーバ30は、携帯端末10bからユーザIDを受信しているので、これにより、予約番号とユーザIDとを含む印刷コードを生成してもよい。
【0100】
また、上記では、印刷コードに予約番号とユーザIDとを含め、印刷する際には、予約番号とユーザIDとに基づいて印刷データに含めるファイルを特定するようにした。これは、印刷指示情報がグループ識別情報とメンバー識別情報とを含み、特定のデータを選択することがグループ識別情報とメンバー識別情報とに基づいて特定のデータを選択することを含む場合の一例である。
【0101】
しかしながら、印刷コードに、予約番号と、ユーザIDから取得したそのユーザのグループ参加日時とを含め、印刷する際には、予約番号とグループ参加日時とに基づいて印刷データに含めるファイルを特定するようにしてもよい。これは、印刷指示情報がグループ識別情報と特定のメンバーのグループへの参加期間を示す参加期間情報とを含み、特定のデータを選択することがグループ識別情報と参加期間情報とに基づいて特定のデータを選択することを含む場合の一例である。具体的には、ステップ611で、印刷コード生成部61Dが、グループIDだけでなくユーザIDも予約番号取得部62Cへ送信し、ステップ612で、予約番号取得部62Cが、予約番号だけでなくグループ参加日時も取得して印刷コード生成部61Dへ送信し、印刷コード生成部61Dが、予約番号とグループ参加日時とを含む印刷コードを生成すればよい。そして、図12-3のステップ711で、印刷コード解析部63Aが、印刷コードから予約番号とグループ参加日時とを抽出し、ステップ712で、印刷データ取得部63Bが、予約番号とグループ参加日時とに基づいて特定されたファイルを含む印刷データを取得すればよい。
【0102】
或いは、印刷コードに、予約番号と、ユーザIDから取得したそのユーザのグループへの参加期間内に投稿されたファイルのファイルIDとを含め、印刷する際には、予約番号とファイルIDとに基づいて印刷データに含めるファイルを特定するようにしてもよい。これは、印刷指示情報がデータ識別情報を含み、特定のデータを選択することがデータ識別情報に基づいて特定のデータを選択することを含む場合の一例である。具体的には、ステップ611で、印刷コード生成部61Dが、グループIDだけでなくユーザIDも予約番号取得部62Cへ送信し、ステップ612で、予約番号取得部62Cが、ユーザIDに対応付けられたグループ参加日時以降の投稿日時に対応付けられたファイルIDを取得して、印刷コード生成部61Dへ送信し、印刷コード生成部61Dが、ファイルIDを含む印刷コードを生成すればよい。そして、図12-3のステップ711で、印刷コード解析部63Aが、印刷コードからファイルIDを抽出し、ステップ712で、印刷データ取得部63Bが、ファイルIDに基づいて特定されたファイルを含む印刷データを取得すればよい。
【0103】
更に、図12-3のステップ700では、予約番号とユーザIDとを含む印刷コードを画像処理装置70にかざすことにより、予約番号及びユーザIDを一緒に画像処理装置70に入力することとしたが、これには限らない。予約番号及びユーザIDを別々に画像処理装置70に入力することとしてもよい。
【0104】
第三に、図12-3のステップ712では、印刷データ取得部63Bが、ユーザBのグループ参加後に投稿されたファイルを取得するようにしたので、ユーザB自身がグループ参加後にファイルを投稿していれば、そのファイルも印刷データに含めることとなる。しかしながら、ユーザの印刷要求によってそのユーザ自身が投稿したファイルを印刷する必要がない場合、印刷データ取得部63Bは、そのユーザ自身が投稿したファイルは除いて印刷データを取得してもよい。即ち、印刷データ取得部63Bは、印刷コード解析部63Aが印刷コードから抽出したユーザIDに対応するファイル以外のファイルを含む印刷データを取得してもよい。
【0105】
第四に、図12-1乃至図12-3には示さなかったが、ユーザがグループを脱退した場合は、グループ脱退日時を管理するようにしてもよい。例えば、図12-2のステップ400乃至ステップ411で、携帯端末10bがメッセージングサーバ30及び印刷サーバ50のBOT機能61を介して印刷サーバ50のデータ登録機能62へユーザBのグループからの脱退を知らせる。これにより、データ登録機能62は、データベース64のグループメンバーテーブルにユーザBのユーザIDに対応付けてグループ脱退日時を書き込むとよい。この場合は、図12-3のステップ712で、印刷データ取得部63Bが、データベース64のグループメンバーテーブルからグループ脱退日時も取得し、グループから脱退しているユーザについては、グループ脱退日時以前に投稿されたファイルのみを印刷データに含めるとよい。これは、特定のデータが印刷されるように制御することが、特定のメンバーがグループから脱退した後の要求に応じて、参加期間内にグループ内で投稿された特定のデータが印刷されるように制御することを含む場合の一例である。
【0106】
[応用例]
上記実施の形態では、印刷要求を行ったユーザのグループへの参加期間内にグループ内で投稿されたファイルを印刷する場合を例にとったが、印刷するファイルを制限する態様はこれには限らない。
【0107】
例えば、印刷要求を行ったユーザが保存操作をしたファイルのみを印刷することが考えられる。或いは、印刷要求を行ったユーザが「いいね」や返信をしたファイルのみを印刷することも考えられる。この場合、印刷要求を行ったユーザが保存操作をしたファイルや、印刷要求を行ったユーザが「いいね」や返信をしたファイルは、特定のメンバーによって操作されたデータの一例である。
【0108】
また、グループに参加しているメンバーのうち、印刷要求を行ったユーザが友だちとして登録しているメンバーが投稿したファイルのみを印刷することも考えられる。この場合、印刷要求を行ったユーザが友だちとして登録しているメンバーが投稿したファイルは、特定のメンバーに関連付けられたメンバーによって操作されたデータの一例である。
【0109】
更に、印刷要求を行ったユーザ宛てに投稿されたファイルのみを印刷することも考えられる。この場合、印刷要求を行ったユーザ宛てに投稿されたファイルは、特定のメンバーのために操作されたデータの一例である。
【0110】
更にまた、印刷要求を行ったユーザが写っているファイルのみを印刷することが考えられる。これは、例えば、印刷要求を行ったユーザがタグ付けされたファイルのみを取得することによって、実現するとよい。或いは、イベントとファイルとが紐付けて投稿される場合に、印刷要求を行ったユーザが参加したイベントに紐付けられたファイルのみを印刷することも考えられる。この場合、印刷要求を行ったユーザが写っているファイルや、印刷要求を行ったユーザが参加したイベントに紐付けられたファイルは、特定のメンバーに関連する属性を有するデータの一例である。
【0111】
一方、上述したように、印刷要求を行ったユーザが投稿したファイルを除いたファイルのみを印刷することも考えられる。この場合、印刷要求を行ったユーザが投稿したファイルを除いたファイルは、グループの特定のメンバー以外の他のメンバーが投稿したデータの一例である。
【0112】
加えて、上記実施の形態では言及しなかったが、これらの条件に基づいて、画像処理装置70がファイルを並べ替える機能を備えていてもよい。このような機能を備えることにより、印刷するファイルとして選択される可能性が高いファイル、例えば、印刷要求を行ったユーザが「いいね」をしたファイルが一番上に表示されることになる。その結果、画像処理装置70が店舗等に設置されている場合に、印刷するファイルを選択する際の手間が軽減され、他のユーザの印刷待ち時間を減らすことも期待される。
【0113】
[プロセッサ]
本実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0114】
また、本実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0115】
[プログラム]
本実施の形態における印刷サーバ50が行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
【0116】
即ち、本実施の形態を実現するプログラムは、コンピュータに、メッセージングサービスのグループ内で投稿された複数のデータを取得する機能と、複数のデータのうちグループの特定のメンバーに応じた特定のデータが印刷されるように制御する機能とを実現させるためのプログラムとして捉えられる。
【0117】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0118】
10…携帯端末、21…表示制御部、22…データ送受信部、30…メッセージングサーバ、41…グループ管理部、42…データ送受信部、50…印刷サーバ、61…BOT機能、61A…メッセージ受信部、61B…グループ情報取得部、61C…ファイル取得部、61D…印刷コード生成部、62…データ登録機能、62A…グループ情報登録部、62B…ファイル登録部、62C…予約番号取得部、63…印刷制御機能、63A…印刷コード解析部、63B…印刷データ取得部、63C…印刷指示部、64…データベース、70…画像処理装置
図1
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図12-1】
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