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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 15/04 20060101AFI20240910BHJP
   B65H 7/04 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
B41J15/04
B65H7/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020160632
(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公開番号】P2022053806
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2023-07-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松永 英樹
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼町 大介
【審査官】増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-045556(JP,A)
【文献】特開2007-161349(JP,A)
【文献】特開2004-268444(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107199786(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 15/04
B65H 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部と接続し、開位置または閉位置に移動する開閉カバーと、
前記本体部に設けられ、第1ロール紙を収容可能なロール紙保持部と、
前記ロール紙保持部に収容された前記第1ロール紙の残量を検出する残量検出部と、
前記ロール紙保持部に設置可能であり、前記第1ロール紙より紙幅の小さい第2ロール紙の側面と接触可能な側壁部を有する仕切り部と、
前記仕切り部に設けられ、前記残量検出部による前記第2ロール紙の残量検出を補助する検出補助部と、
を備え、
前記残量検出部は、前記第1ロール紙に当接する第1突出部を備え、前記第1突出部の揺動に応じて前記第1ロール紙の残量を検出し、
前記検出補助部は、第2ロール紙と前記第1突出部とに当接する第2突出部を備え、
前記残量検出部は、前記第2突出部を介して前記第2ロール紙に当接する前記第1突出部の揺動に応じて前記第2ロール紙の残量を検出し、
前記残量検出部は、前記開閉カバーの前記開位置から前記閉位置への移動に応じて、前記第1ロール紙の残量検出を行わない第1状態から前記第1ロール紙の残量検出を行う第2状態へ移行し、
前記検出補助部は、前記開閉カバーの前記開位置から前記閉位置への移動に応じて、前記第2ロール紙の残量検出を補助しない第3状態から前記第2ロール紙の残量検出を補助する第4状態へ移行する、印刷装置。
【請求項2】
前記開閉カバーは、当接部を有し、
前記本体部は、切替部を有し、
前記切替部は、前記開閉カバーの前記開位置から前記閉位置への移動に応じて、前記当接部に押圧されて、前記残量検出部を前記第1状態から前記第2状態へ移行させる、請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記切替部は、前記本体部に移動可能に設けられた可動部と、前記可動部を前記当接部によって押圧される方向とは反対方向に付勢する付勢部材とを備え、前記可動部は、前記付勢部材に付勢された方向に移動する際に前記残量検出部を押圧して前記第2状態から前記第1状態に移行する、請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記残量検出部は、前記第1ロール紙の残量検出を行わない第1位置から前記第1ロール紙の残量検出を行う第2位置へ移動することにより、前記第1状態から前記第2状態へ移行する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記残量検出部は、前記開閉カバーの前記閉位置から前記開位置への移動に応じて、前記第2状態から前記第1状態へ移行する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記第2突出部は、前記仕切り部の前記側壁部から突出し、前記開閉カバーの前記開位置から前記閉位置への移動に応じて、前記残量検出部に当接した状態で、前記側壁部から突出する位置に移動する、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロール紙の残量を検出する残量検出部を備えた印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
残量検出部は、ロール紙を保持するホッパの側板の外側面側に設けられ、側板に向けて揺動可能に設けられるとともにスプリングで付勢されたアームと、アームの端部に側板を貫通するように形成された突起部とを備える。突起部は、ロール紙の外径が大きい場合は、ロール紙の側面に当たっているが、ロール紙の外径が小さくなると、ロール紙の巻芯の中空部に突起部がはいり込み、アームが揺動する。この結果、アームの揺動がセンサーにより検知されて、ロール紙の残量少が検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-184056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、ロール紙を印刷装置のホッパに対して出し入れする際に、残量検出部の突起部などがロール紙の収容部に突出していると、ロール紙やユーザーの手等が残量検出部に干渉し、支障をきたす恐れがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様は、本体部と、前記本体部と接続し、開位置または閉位置に移動する開閉カバーと、前記本体部に設けられ、第1ロール紙を収容可能なロール紙保持部と、前記ロール紙保持部に収容された前記第1ロール紙の残量を検出する残量検出部と、を備え、前記残量検出部は、前記開閉カバーの前記開位置から前記閉位置への移動に応じて、前記第1ロール紙の残量検出を行わない第1状態から前記第1ロール紙の残量検出を行う第2状態へ移行する、印刷装置である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態の印刷装置を側方から見た側面断面図。
図2】印刷装置を上方から見た上面断面図。
図3】残量検出機構の詳細構造及び作用を説明する図。
図4】ロール紙保持部にロール紙ガイドを装着した状態を示す側面断面図。
図5】ロール紙保持部にロール紙ガイドを装着した状態を示す平面断面図。
図6】ロール紙ガイド及び検出補助部を示す第1斜視図。
図7】ロール紙ガイド及び検出補助部を示す第2斜視図。
図8図6の状態から検出部カバーを外した状態を示す側面図。
図9図8のIX矢視図。
図10図8の状態から第2検出レバーを外した状態を示す要部斜視図。
図11】残量検出機構及び検出補助機構の作用を説明する作用図。
図12】印刷装置の下部を示す側面断面図。
図13】検出状態切替部を斜め上方から見た斜視図。
図14】検出状態切替部を示す平面図。
図15】印刷装置の開閉カバーを開けた状態を示す側面断面図。
図16】開閉カバーが開いているときの検出状態切替部を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施形態について説明する。なお、各図においては、理解の便宜のため、実物とは異なる尺度で各部材を図示する。
図1は、本発明の一実施形態の印刷装置10を側方から見た側面断面図、図2は、印刷装置10を上方から見た上面断面図である。
図1に示すように、印刷装置10は、ライン状に複数の発熱抵抗体が配置されたサーマルヘッド11により、記録媒体である感熱紙12の記録面に対して文字や画像等の情報を記録するものである。感熱紙12は、記録紙の一例に対応する。
【0008】
印刷装置10は、箱形を成し、本体部15と、本体部15の前部に開閉可能に設けられた開閉カバー16とを備える。
本体部15は、樹脂製のケース21内に、ロール紙保持部22、サーマルヘッド11、カッターユニット24の一部、基板26が収容されている。カッターユニット24は、切断機構の一例に対応する。
ケース21は、本体部15の前面の上部、両側面、上面、下面、背面を覆うカバーを形成している。
【0009】
ロール紙保持部22は、感熱紙12がロール状に巻かれたロール紙を収容する。印刷装置10は、紙幅が異なる感熱紙12を記録媒体として使用可能である。本実施形態では、所定幅を有する第1ロール紙31と、第1ロール紙31よりも紙幅が狭い第2ロール紙61とを使用する例を説明する。印刷装置10で第2ロール紙61を使用する場合、紙幅が狭いことに対応して、後述するロール紙ガイド65,66がロール紙保持部22に装着される。図2は、後述するロール紙ガイド65,66を装着していない状態の印刷装置10を示しており、第1ロール紙31を収容可能な状態である。
【0010】
ロール紙保持部22は、第1ロール紙31を載せる載置部22aと、印刷装置10を正面から見たときに一側である左側の側壁部22bに開けられた開口部22cとを備える。側壁部22bは、第1側壁部の一例に対応する。
【0011】
載置部22aは、その前端部に載置部22aにおいて最も低く平坦に形成された底部22dと、底部22dの後端から後方に向かうにつれて次第に高くなるように湾曲した斜面22eとを備える。使い始めの外径の大きな第1ロール紙31を第1ロール紙31Aとすると、ロール紙保持部22内では、第1ロール紙31Aは、斜面22eに載置されるとともに開閉カバー16の内面16aに当たった状態に保持される。
【0012】
感熱紙12の消費によって外径が所定値未満まで小さくなった第1ロール紙31を第1ロール紙31Bとすると、第1ロール紙31Bは、底部22dに位置する。
図中には、第1ロール紙31A,31Bの輪郭及び巻芯と、第1ロール紙31A,31Bから引き出された感熱紙12とを二点鎖線で示している。
本実施形態の印刷装置10は、外径が小さくなって所定値未満の外径になった第1ロール紙31Bの交換を促すために、第1ロール紙31Bを検出する残量検出部32を備える。残量検出部32の一部は、ロール紙保持部22の開口部22cから第1ロール紙31側に露出している。
【0013】
サーマルヘッド11は、開閉カバー16に設けられたプラテン43に対向するようにプラテン43の上方に配置されている。サーマルヘッド11とプラテン43との間には、第1ロール紙31から引き出された感熱紙12が挟み込まれ、感熱紙12が、プラテン43の回転駆動により前方に搬送され、感熱紙12にサーマルヘッド11により文字や画像が記録される。
【0014】
カッターユニット24は、サーマルヘッド11及びプラテン43に対して、感熱紙12の紙排出口33側に配置された固定刃35及び可動刃36と、可動刃36を駆動する図示しないカッター駆動モーターとを備える。固定刃35は、開閉カバー16に配置され、可動刃36は、本体部15に配置される。可動刃36は、下降することで固定刃35と協働して感熱紙12を挟み込み、感熱紙12の一部又は全体を切断する。感熱紙12の一部を切断するパーシャルカットを行う場合、感熱紙12の紙幅の中央部は切断されないため、感熱紙12の切断されていない部分をユーザーが引きちぎって切断することになる。
固定刃35は、第2刃の一例に対応し、可動刃36は、第1刃の一例に対応する。
【0015】
基板26は、印刷装置10の上部の後部に配置され、印刷装置10の各部を制御する制御部38を備える。また、本体部15のケース21の前面21aには、印刷装置10の各状態を表示する表示部39を備える。表示部39は、印刷装置10の動作状態等を表示するインジケーターである。表示部39、制御部38の制御に従って、例えば、後述するように感熱紙12の残量少を示す表示を行う。制御部38は、プロセッサーの一例に対応する。
【0016】
開閉カバー16は、本体部15の前部下端部にヒンジ軸42を介して揺動可能に支持されている。開閉カバー16は、本体部15に一時的に固定可能である。開閉カバー16は、上部に、プラテン43と、プラテン43の前方に配置された固定刃35とを備える。
プラテン43は、開閉カバー16に回転可能に支持されている。プラテン43は、記録中の感熱紙12を支持する台としての機能に加え、感熱紙12の搬送機構も兼ねる。
【0017】
次に、感熱紙12の搬送経路について以下に説明する。
本体部15は、ロール紙保持部22の上部に第1紙案内部45を備える。また、開閉カバー16は、プラテン43の下方に第2紙案内部46を備え、第2紙案内部46は、第1紙案内部45の前方に配置されている。第1紙案内部45と第2紙案内部46とは、前後方向に所定の距離を隔てて配置され、第1紙案内部45と第2紙案内部46との間に上流側搬送路47が形成されている。
【0018】
第1ロール紙31Aから引き出された感熱紙12は、上流側搬送路47の入口側で第1紙案内部45に接するとともに、上流側搬送路47の出口側で第2紙案内部46に接する。そして、更に上流側搬送路47の下流側に位置するプラテン43及びサーマルヘッド11のそれぞれの間を経て、本体部15の前端部と開閉カバー16との間の紙排出口33を介して印刷装置10の前方に搬送される。
また、第1ロール紙31Bから引き出された感熱紙12は、上流側搬送路47の入口側で第2紙案内部46に接し、更に、上流側搬送路47の中間部で第1紙案内部45に接し、上流側搬送路47の出口側で再度、第2紙案内部46に接する。そして、上流側搬送路47の下流側では、第1ロール紙31Aの感熱紙12と同一の搬送経路を辿る。
【0019】
図2に示すように、ロール紙保持部22は、平面視矩形に形成され、左右一対の側壁部22b,22fと、左右の側壁部22b,22fの各後端部を接続する後壁部22gと、を備える。左右の側壁部22b,22fは、第1ロール紙31の両側の側面31cを保持する。側壁部22fは、第2側壁部の一例に対応する。
開閉カバー16は、ロール紙保持部22の前方に、第1ロール紙31が当たるロール紙当接部48を備える。ロール紙当接部48は、後部が開放された凹形状に形成され、前壁部48aと、左右一対の側壁部48bとからなる。前壁部48aに第1ロール紙31の外周面31dが当たり、左右の側壁部48bで第1ロール紙31の両方の側面31cが保持される。
【0020】
側壁部22bの側方には、第1ロール紙31の残量、即ち第1ロール紙31が所定外径未満になったことを検出する残量検出部32が配置されている。
残量検出部32は、基部51と、基部51に設けられた検出スイッチ52、第1検出レバー53、第1圧縮コイルばね54とを備える。第1検出レバー53は、第1突出部本体の一例に対応し、第1圧縮コイルばね54は、第1付勢部の一例に対応する。
【0021】
基部51は、ケース21側に固定されている。検出スイッチ52は、基部51に取付けられ、第1検出レバー53の揺動状態に応じてオン又はオフとなる。
第1検出レバー53は、基部51に支軸57を介して揺動可能に支持され、第1検出レバー53の揺動状態が検出スイッチ52に伝達される。第1圧縮コイルばね54は、第1検出レバー53をロール紙保持部22の内側に揺動するように付勢している。
第1検出レバー53及び第1圧縮コイルばね54は、第1突出部55を構成する。
なお、第1検出レバー53を、基部51に支軸57を介して揺動可能に支持されるようにしたが、これに限らない。例えば、第1検出レバー53を基部51にスライド可能に設け、第1検出レバー53の全体が移動するようにしても良い。
【0022】
以上に述べた残量検出部32の詳細構造及び作用を次に説明する。
図3は、残量検出部32の詳細構造及び作用を説明する作用図である。
検出スイッチ52は、基部51にビス56で取付けられたスイッチ本体52aと、スイッチ本体52aに揺動可能に設けられた検出子52bとを備える。検出子52bは、図示しない揺動軸を中心にして揺動可能に支持されるとともに図示しない付勢部材によって図では反時計回りに付勢されている。スイッチ本体52aは、検出子52bの揺動位置に応じてオンまたはオフとなる。
【0023】
第1検出レバー53は、支軸57側に設けられたレバー基部53aと、レバー基部53aの先端部に形成された第1突起部53bとを備える。レバー基部53aは、検出スイッチ52側に突出するアーム部53cを備え、アーム部53cは、検出スイッチ52の検出子52bに当たっている。
第1圧縮コイルばね54は、第1検出レバー53をロール紙保持部22の内側に揺動するように付勢している。
【0024】
第1検出レバー53の第1突起部53bの先端部53dは、第1ロール紙31Aの側面31cに押し当てられる。この状態では、第1検出レバー53のアーム部53cが検出スイッチ52の検出子52bに当たることで、検出子52bは、前後方向に延びた位置にある。検出子52bのこの位置では、検出スイッチ52は、オフの状態にある。
【0025】
この状態から第1ロール紙31Aの感熱紙12が消費されて、外径が所定値未満の第1ロール紙31Bになると、第1突起部53bの先端部53dは、第1ロール紙31Bの側面31cに当たらなくなる。この結果、第1検出レバー53は、第1圧縮コイルばね54の付勢力によって、矢印Aで示すように、支軸57を中心にして反時計回りに揺動し、白抜き矢印で示すように、第1突起部53bは、ロール紙保持部22内に突出した状態に移行する。
【0026】
このとき、第1検出レバー53のアーム部53cの揺動に伴い、検出スイッチ52の検出子52bは、第1検出レバー53の揺動前の状態から角度θ1だけ時計回りに揺動する。これにより、検出スイッチ52は、オフからオンになり、このオン信号が制御部38に入力される。
制御部38は、検出スイッチ25からのオン信号に基づいて、表示部39に、第1ロール紙31の残量が少なくなったことを表示させる制御を行う。
【0027】
このように、第1検出レバー53の第1突起部53bが、側壁部22bからロール紙保持部22の内側に突出した位置を、第1位置とする。第1検出レバー53がロール紙保持部22内に突出した状態では、第1検出レバー53は、第1圧縮コイルばね54からの付勢力を受けつつ基部51又はロール紙保持部22に設けられた図示しないストッパに当たって静止状態となる。
また、第1検出レバー53の第1突起部53bが、側壁部22bからロール紙保持部22の内側に突出した突出量が第1位置よりも小さいか、又は、突出しない位置を、第2位置とする。以上のように、第1検出レバー53の第1突起部53bは、第1位置と第2位置との間を移動可能である。
【0028】
続いて、印刷装置10に第2ロール紙61を収容する場合の構成を説明する。
図4は、ロール紙保持部22にロール紙ガイド65を装着した状態を示す側面断面図、図5は、ロール紙保持部22に左右一対のロール紙ガイド65,66を装着した状態を示す平面断面図である。なお、図4及び図5に示したロール紙ガイド65においては、形状の理解を容易にするために輪郭を太線で描いている。
【0029】
図4及び図5に示すように、ロール紙ガイド65,66は、ロール紙保持部22に装着されて、第1ロール紙31よりも紙幅が狭い第2ロール紙61を、ロール紙保持部22で安定させる部材である。
ロール紙保持部22には、平面視で前後方向に延びる左右一対のガイド装着溝部22hが形成されている。左右のガイド装着溝部22hには、第1ロール紙31よりも紙幅の狭い第2ロール紙61を保持するロール紙ガイド65,66が装着される。ロール紙ガイド65は、ロール紙保持部22の側壁部22b側に配置され、ロール紙ガイド66は、ロール紙保持部22の側壁部22f側に配置される。ロール紙ガイド65,66が装着されることにより、ロール紙保持部22において第2ロール紙61を収容する空間が狭くなり、第2ロール紙61が安定する。
【0030】
左側のロール紙ガイド65には、残量検出部32の検出を補助する検出補助部63が付設され、右側のロール紙ガイド66には、残量検出部32が付設されていない。
左右のロール紙ガイド65,66は、それぞれ第2ロール紙61の側面61cを保持する側壁部65a,66aを備える。また、一方のロール紙ガイド65は、側壁部65aに開口部65bを備える。開口部65bからは、検出補助部63が、左右のロール紙ガイド65,66間のロール紙収容空間70に向けて露出している。ロール紙ガイド65は、仕切り部、第1仕切り部の一例に対応し、ロール紙ガイド66は、仕切り部、第2仕切り部の一例に対応する。また、側壁部65aは、第3側壁部の一例に対応し、側壁部66aは、第4側壁部の一例に対応する。
【0031】
使い始めの外径の大きな第2ロール紙61を第2ロール紙61Aとすると、ロール紙保持部22内では、第2ロール紙61Aは、斜面22eに載置されるとともに開閉カバー16の内面16aに当たった状態に保持される。
感熱紙12の消費によって外径が所定値未満まで小さくなった第2ロール紙61を第2ロール紙61Bとすると、第2ロール紙61Bは、底部22dに位置する。
本実施形態の印刷装置10は、第2ロール紙61Bの交換を促すために、残量検出部32の検出を補助する検出補助部63を備える。
以下では、検出補助部63を備えるロール紙ガイド65について説明する。
【0032】
図6は、ロール紙ガイド65及び検出補助部63を示す第1斜視図、図7は、ロール紙ガイド65及び検出補助部63を示す第2斜視図である。図6では、側壁部65aの外側面65x側から、図7では、側壁部65aの内側面65y側から見ている。
図6に示すように、ロール紙ガイド65は、側壁部65aと、側壁部65aの前縁から側方に延びる縦リブ部65cと、縦リブ部65cの上部及び上下方向の中間部からそれぞれ側壁部65a上を後方に延びる複数の横リブ部65d,65eとを備える。
【0033】
縦リブ部65c及び複数の横リブ部65d,65eは、側壁部65aの剛性を高める部分である。
また、縦リブ部65cは、その上部及び上下方向の中間部から側壁部65aと隔てて後方に突出する複数の係合部65f,65gを備える。複数の係合部65f,65gは、ロール紙ガイド65をロール紙保持部22に装着する際に、ロール紙保持部22側と係合される部分である。
【0034】
図6及び図7に示すように、検出補助部63は、側壁部65aの下部に複数のビス68で取付けられた検出部カバー71と、検出部カバー71内に収容された第2検出レバー72及び第2圧縮コイルばね73とから構成される。第2検出レバー72は、第2突出部本体の一例に対応し、第2圧縮コイルばね73は、第2付勢部の一例に対応する。
検出部カバー71は、第2検出レバー72が露出するカバー開口部71aを備える。
【0035】
第2検出レバー72は、第2圧縮コイルばね73によってロール紙保持部22の左側の側壁部22b側へ付勢される。図7では、第2検出レバー72は、第2圧縮コイルばね73の付勢力によって側壁部65aの開口部65bから突出していない。しかし、残量検出部32の第1検出レバー53がロール紙保持部22内に突出したときには、第1検出レバー53に押されて開口部65bから突出する。
第2検出レバー72及び第2圧縮コイルばね73は、第2突出部74を構成する。
【0036】
図8は、図6の状態から検出部カバー71を外した状態を示す側面図、図9は、図8のIX矢視図、図10は、図8の状態から第2検出レバー72を外した状態を示す要部斜視図である。
図8図10に示すように、ロール紙ガイド65の側壁部65aの外側面65xの下部には、水平壁65h、凹部65j、一対のボス部65kが形成されている。
水平壁65hは、開口部65bの後方位置で水平に延び、底部65mが凹形状の円弧に形成された切欠き部65nを備える。凹部65jは、第2圧縮コイルばね73の一端部73aを位置決めする。一対のボス部65kは、一対のビス68がそれぞれねじ結合される部分である。
【0037】
第2検出レバー72は、円柱状とされた軸部72aと、軸部72aの両端から延びる板状部72bと、板状部72bの先端部に屈曲するように形成された第2突起部72cとからなる。
軸部72aは、水平壁65hの切欠き部65nに挿入され、検出部カバー71の内面71bから突出して切欠き部65n内に挿入された押え部71cの端面71dによって保持される。これにより、軸部72aは、切欠き部65nから抜け止めされるとともに水平壁65h及び押え部71cに回動可能に支持される。これにより、第2検出レバー72は、水平壁65h及び押え部71cに軸部72aを介して揺動可能に支持される。
なお、第2検出レバー72を、軸部72aを介して揺動可能に支持されるようにしたが、これに限らない。例えば、第2検出レバー72をロール紙ガイド65にスライド可能に設け、第2検出レバー72の全体が移動するようにしても良い。
【0038】
板状部72bの一側面には第2圧縮コイルばね73の他端部73bが押し当てられ、第2検出レバー72が付勢される。また、板状部72bの他側面は、検出部カバー71の内面71bに当てられ、第2検出レバー72の揺動が規制される。
第2突起部72cの背面72dは、平面に形成され、背面72dに残量検出部32の第1突起部53bの先端部53dが押し当てられる。
【0039】
以上に述べた残量検出部32及び検出補助部63の作用を次に説明する。
図11は、残量検出部32及び検出補助部63の作用を説明する作用図である。
外径が所定値か、所定値よりも大きい第2ロール紙61Aでは、検出補助部63の第2検出レバー72の第2突起部72cの先端部72eが第2ロール紙61Aの側面61cに当たる。
この状態では、第2突起部72cの背面72dに第1検出レバー53の第1突起部53bの先端部53dが当たる。このとき、第1検出レバー53のアーム部53cは、検出スイッチ52の検出子52bに当たる。この状態では、検出スイッチ52は、オフになっている。
【0040】
この状態から第2ロール紙61Aの外径が次第に小さくなって、外径が所定値よりも小さい第2ロール紙61Bになると、第2検出レバー72の先端部72eは、第2ロール紙61Bの側面31cに当たらなくなる。これにより、第2圧縮コイルばね73の付勢方向と反対の付勢方向で且つ第2圧縮コイルばね73の付勢力F1よりも付勢力F2が大きい第1圧縮コイルばね54によって、第1検出レバー53は、矢印Bの方向に揺動する。また、第2検出レバー72は、第1検出レバー53の第1突起部53bに押されて矢印Cの向きに揺動する。
【0041】
この結果、白抜き矢印で示すように、第2検出レバー72の第2突起部72cは、ロール紙収容空間70内に突出した状態となる。このとき、第1検出レバー53のアーム部53cの更なる揺動に伴い、検出スイッチ52の検出子52bは、第1検出レバー53の揺動前の状態から角度θ2だけ時計回りに揺動する。この結果、検出スイッチ52は、オフからオンになり、このオン信号が制御部38に入力される。制御部38は、検出スイッチ52からのオン信号に基づいて、表示部39に、第2ロール紙61Bの残量が少なくなったことを表示させる制御を行う。
【0042】
このように、第2検出レバー72の第2突起部72cが、側壁部65aからロール紙保持部22の内側、即ちロール紙収容空間70に突出した位置を、第3位置とする。
また、第2検出レバー72の第2突起部72cが、側壁部65aからロール紙収容空間70に突出した突出量が第3位置よりも小さいか、又は、突出しない位置を、第4位置とする。以上のように、第2検出レバー72の第2突起部72cは、第3位置と第4位置との間を移動可能である。
【0043】
図12は、印刷装置10の下部を示す側面断面図である。
印刷装置10は、ロール紙保持部22に対して第1ロール紙31を入れたり残量が少なくなった第1ロール紙31を取り出したりする際に、ロール紙残量の検出を行わないように切替える検出状態切替部80を備える。即ち、検出状態切替部80は、第1検出レバー53を一時的にロール紙保持部22内に突出しないようにする。
検出状態切替部80は、ロール紙保持部22の外側に配置され、検出状態切替部80の前端部が開閉カバー16の内面16aに押し当てられている。
開閉カバー16を閉じた状態では、以上に説明したように、残量検出部32が第1ロール紙31の残量を検出可能な状態になる。これに対して開閉カバー16を開くと、上記した検出状態切替部80が作用して、残量検出部32が第1ロール紙31の残量を検出しない状態になる。以下に、検出状態切替部80の詳細構造を説明する。
【0044】
図13は、検出状態切替部80を斜め上方から見た斜視図、図14は、検出状態切替部80を示す平面図である。
図13に示すように、検出状態切替部80は、ケース21又は残量検出部32の基部51に取付けられたフレーム部81と、フレーム部81に前後スライド可能に支持された連動レバー82と、連動レバー82を前方に付勢する引張コイルばね83とを備える。連動レバー82は、可動部の一例に対応する。
【0045】
図13及び図14に示すように、フレーム部81は、前後方向に延びるとともに縦に配置された板状の縦板部81aと、縦板部81aの前部から側方に延びる板状の横板部81bとを一体に備える。横板部81bは、前端部に引張コイルばね83の一端部83aが掛けられるばね掛け部81cと、支軸57の一端部が回動可能に挿入される軸支持穴81dとを備える。
連動レバー82は、フレーム部81の縦板部81aに沿って前後方向に延びる板状で長尺の連動レバー本体84と、連動レバー本体84の前端部に支軸85を介して回転可能に支持されたローラー86とからなる。
【0046】
連動レバー本体84は、下縁84aに下方に開放するように形成された凹部84bと、上縁84cから側方に延びて引張コイルばね83の他端部83bが掛けられるばね掛け部84dとを備える。凹部84bは、側面視略台形状に形成され、第1検出レバー53の第1突起部53bを避ける形状である。
連動レバー本体84の後部には段部84fが形成される。段部84fは、連動レバー本体84が折り曲げられて形成され、フレーム部81側に突出する。段部84fは、後述するように、第1検出レバー53の角部53fに当接する。角部53fは、第1検出レバー53のレバー基部53aにおいて、側壁部22bに沿った端部である。
【0047】
引張コイルばね83は、フレーム部81のばね掛け部81cと連動レバー82のばね掛け部84dとに掛けられ、連動レバー82をフレーム部81に対して前方に付勢する。
図13図14は、開閉カバー16が閉じて、連動レバー82のローラー86が、引張コイルばね83の付勢力によって開閉カバー16の内面16aの当接部16bに押し当てられているときの検出状態切替部80を示している。
【0048】
このとき、残量検出部32の第1検出レバー53の第1突起部53bは、ロール紙保持部22内に突出し、第1ロール紙31の残量を検出可能な状態にある。即ち、図3において、ロール紙保持部22内に第1ロール紙31が収容されている場合、外径が大きい第1ロール紙31Aでは、第1突起部53bが第1ロール紙31Aの側面31cに当たる。外径が小さい第1ロール紙31Bでは、第1突起部53bが第1ロール紙31Aの側面31cに当たらずにロール紙保持部22内に突出するため、第1ロール紙31Bが、残量少として検出される。
【0049】
図15は、印刷装置10の開閉カバー16を開けた状態を示す側面断面図である。
開閉カバー16は、本体部15に対して略水平になるまで開く。開閉カバー16の内面16aの左側部には、検出状態切替部80の連動レバー82のローラー86が当たる平坦な当接部16bが設けられている。当接部16bは、ロール紙保持部22に収容された第1ロール紙31の外周面が当たるロール紙当接部48の前壁部48aの表面よりも突出した部分である。
開閉カバー16のプラテン43の近傍には、係合部91が設けられ、開閉カバー16を閉じるときに、係合部91が、本体部15側に備える図示しない被係合部に係合することにより、開閉カバー16が閉状態に維持される。
【0050】
図16は、開閉カバー16が開いているときの検出状態切替部80を示す平面図である。
図13及び図16に示すように、開閉カバー16が開くと、開閉カバー16の当接部16bに当たっていたローラー86、即ち連動レバー82は、引張コイルばね83の付勢力によって矢印Dに示すように、前方にスライドする。このとき、連動レバー本体84の段部84fは、第1検出レバー53の角部53fに当たりながら前方に移動する。つまり、角部53fが段部84fに押されて、連動レバー本体84の移動に伴って第1検出レバー53が押される。
【0051】
これにより、第1検出レバー53は、矢印Eに示すように、支軸57を中心にして揺動し、第1突起部53bは、ロール紙保持部22内から次第にロール紙保持部22外に向けて移動する。図16において、連動レバー82の矢印Dの方向への移動は、図示しないストッパによって規制され、これに伴って第1検出レバー53の矢印E方向への揺動も規制される。即ち、図16では、第1検出レバー53が最も矢印E方向に揺動した状態にあり、この状態が維持される。この状態では、第1突起部53bは、ロール紙保持部22の側壁部22bから突出していない。このため、残量検出部32による第1ロール紙31の残量検出は行われない。
【0052】
この状態を第1状態とし、図13及び図14に示した第1ロール紙31の残量検出は行う状態を第2状態とすると、開閉カバー16の開位置から閉位置への移動により、第1状態から第2状態へ移行する。また、開閉カバー16の閉位置から開位置への移動により、第2状態から第1状態へ移行する。
【0053】
また、図16に示した第1検出レバー53、第1突起部53bの位置を第1位置とし、図13及び図14に示した第1検出レバー53、第1突起部53bの位置を第2位置とする。このとき、第1検出レバー53、第1突起部53bが、第1位置から第2位置へ移動することにより、第1状態から第2状態へ移行し、第2位置から第1位置へ移動することにより、第2状態から第1状態へ移行する。
【0054】
このように、検出状態切替部80は、開閉カバー16が開けられているときに、残量検出部32の第1突起部53bを強制的にロール紙保持部22内に突出させないようにして、残量検出部32に残量検出を行わせない第1状態を作る。
また、検出状態切替部80は、開閉カバー16が閉じられているときに、残量検出部32における第1検出レバー53の第1突起部53bをロール紙保持部22内に突出可能にして、残量検出部32に残量検出を可能とする第2状態を作る。
【0055】
以上では、ロール紙保持部22に第1ロール紙31を収容する際の検出状態切替部80の作用を説明した。更に、検出状態切替部80は、ロール紙保持部22内に左右のロール紙ガイド65,66を装着して、ロール紙ガイド65,66間に第2ロール紙61を収容する際にも作用する。
検出状態切替部80によって、第1検出レバー53の第1突起部53bを強制的にロール紙保持部22内に突出させなければ、第2検出レバー72の第2突起部72cは、ロール紙収容空間70に突出しないから、第2ロール紙61の残量検出は行われない。また、検出状態切替部80によって、第1検出レバー53の第1突起部53bをロール紙保持部22内に突出可能にすれば、第2検出レバー72の第2突起部72cは、ロール紙収容空間70に突出可能になるから、第2ロール紙61の残量検出は行われる。
【0056】
以上の図1図13及び図16に示したように、印刷装置10は、本体部15と、開閉カバー16と、ロール紙保持部22と、残量検出部32と、を備える。
開閉カバー16は、本体部15と接続し、開位置または閉位置に移動する。ロール紙保持部22は、本体部15に設けられ、第1ロール紙31を収容可能である。残量検出部32は、ロール紙保持部22に収容された第1ロール紙31の残量を検出する。また、残量検出部32は、開閉カバー16の開位置から閉位置への移動に応じて、第1ロール紙31の残量検出を行わない第1状態から第1ロール紙31の残量検出を行う第2状態へ移行する。
【0057】
この構成によれば、開閉カバーの開位置では、残量検出部による第1ロール紙の残量検出を行わないため、ロール紙保持部に対して第1ロール紙を出し入れする際に、残量検出部がロール紙保持部へ突出することがなく、第1ロール紙31の出し入れを支障なく行うことができる。
【0058】
また、図14図16に示したように、開閉カバー16は、当接部16bを有し、本体部15は、検出状態切替部80を有する。検出状態切替部80は、開閉カバー16の開位置から閉位置への移動に応じて、当接部16bに押圧されて、残量検出部32を第1状態から第2状態へ移行させる。
この構成によれば、ロール紙保持部22に対して第1ロール紙31を入れる、又は第1ロール紙31を入れ替えた後、開閉カバー16を閉じる際に、当接部16bと検出状態切替部80とが当接する。これによって残量検出部32を自動で第1状態から第2状態へ移行させることができ、特別な操作を要しないため、使い勝手を向上できる。
【0059】
また、図13及び図16に示したように、検出状態切替部80は、本体部15に移動可能に設けられた連動レバー82と、連動レバー82を当接部16bによって押圧される方向とは反対方向に付勢する引張コイルばね83とを備える。連動レバー82は、引張コイルばね83に付勢された方向に移動する際に残量検出部32を押圧して第2状態から第1状態に移行する。
この構成によれば、開閉カバー16を開ける際に、引張コイルばね83の付勢力によって残量検出部32を自動で第2状態から第1状態に移行させることができ、特別な操作を要しないため、使い勝手を向上できる。
【0060】
また、図14及び図16に示したように、残量検出部32は、第1ロール紙31の残量検出を行わない第1位置から第1ロール紙31の残量検出を行う第2位置へ移動することにより、第1状態から第2状態へ移行する。
この構成によれば、残量検出部32を第1位置から第2位置へ移動させることで、第1ロール紙31の残量検出を行うようにするので、残量検出部32を、揺動するレバー等を用いた簡素な構造にすることができる。
【0061】
また、残量検出部32は、開閉カバー16の閉位置から開位置への移動に応じて、第2状態から第1状態へ移行する。
この構成によれば、ロール紙保持部22に第1ロール紙31を入れる、又は第1ロール紙31を入れ替えるために開閉カバー16を開ける際に、残量検出部32を自動で第2状態から第1状態へ移行させることができる。これにより、特別な操作を要しないため、使い勝手を向上できる。
【0062】
また、図5図11図14及び図16に示したように、印刷装置10は、ロール紙ガイド65と検出補助部63とを備える。ロール紙ガイド65は、ロール紙保持部22に設置可能であり、第1ロール紙31より紙幅の小さい第2ロール紙61の側面と接触可能な側壁部65aを有する。検出補助部63は、ロール紙ガイド65に設けられ、残量検出部32による第2ロール紙61の残量検出を補助する。
検出補助部63は、開閉カバー16の開位置から閉位置への移動に応じて、第2ロール紙61の残量検出を補助しない第3状態から第2ロール紙61の残量検出を補助する第4状態へ移行する。
【0063】
この構成によれば、開閉カバー16の開位置では、残量検出部32による第2ロール紙61の残量検出を検出補助部63で補助しない。このため、ロール紙ガイドの側壁部65aに側面が接触可能な第2ロール紙を出し入れする際に、検出補助部63が第2ロール紙61側へ突出等せず、第2ロール紙61の出し入れを支障なくできる。
【0064】
また、検出補助部63は、ロール紙ガイド65の側壁部65aから突出する第2突出部74を有し、第2突出部74は、開閉カバー16の開位置から閉位置への移動に応じて、残量検出部32に当接した状態で、側壁部65aから突出する位置に移動する。
この構成によれば、開閉カバー16を閉じる際に移動する残量検出部32に当接して検出補助部63の第2突出部74が突出するので、検出補助部63を簡素な構造にできる。
【0065】
上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、図13に示したように、検出状態切替部80に、付勢部材として引張コイルばね83を用いたが、これに限らず、付勢部材としてねじりコイルばね、板ばね、圧縮コイルばねを用いても良い。例えば、残量検出部は、第1検出レバーのようなレバー形状以外の構造を有するものでも良い。例えば、残量検出部は、光学検出機構を有するものでも良い。例えば、検出補助部は、第2検出レバーのようなレバー形状以外の構造を有するものでも良い。検出状態切替部は、段部形状以外の構造を有して残量検出部を第1状態から第2状態に切り替えるものでも良い。
【符号の説明】
【0066】
10…印刷装置、11…サーマルヘッド、12…感熱紙(記録紙)、15…本体部、16…開閉カバー、21…ケース、22…ロール紙保持部、22a…載置部、22b…側壁部(第1側壁部)、22c…開口部、22d…平坦部、22e…斜面、22f…側壁部(第2側壁部)、22h…ガイド装着溝部、24…カッターユニット(切断機構)、26…基板、31…第1ロール紙、31A…第1ロール紙、31B…第1ロール紙、31c…側面、31d…外周面、31E…第1ロール紙中心線、32…残量検出部、33…紙排出口、35…固定刃(第2刃)、36…可動刃(第1刃)、36a…切欠き部、38…制御部、39…表示部、42…ヒンジ軸、43…プラテン、45…第1紙案内部、46…第2紙案内部、48…ロール紙当接部、51…基部、52…検出スイッチ、52a…スイッチ本体、52b…検出子、53…第1検出レバー(第1突出部本体)、53a…レバー基部、53b…第1突起部、53c…アーム部、53d…先端部、53f…角部、54…第1圧縮コイルばね(第1付勢部)、55…第1突出部、57…支軸、61…第2ロール紙、61A…第2ロール紙、61B…第2ロール紙、61c…側面、61E…第2ロール紙中心線、63…検出補助部、65…ロール紙ガイド(仕切り部、第1仕切り部)、65a…側壁部(第3側壁部)、65b…開口部、65c…縦リブ部、65d,65e…横リブ部、65f,65g…係合部、65h…水平壁、65j…凹部、65k…ボス部、65m…底部、65n…切欠き部、65x…外側面、65y…内側面、66…ロール紙ガイド(仕切り部、第2仕切り部)、66a…側壁部(第4側壁部)、70…ロール紙収容空間、71…検出部カバー、71a…カバー開口部、71b…内面、71c…押え部、71d…端面、72…第2検出レバー(第2突出部本体)、72a…軸部、72b…板状部、72c…第2突起部、72d…背面、72e…先端部、73…第2圧縮コイルばね(第2付勢部)、73a…一端部、73b…他端部、74…第2突出部、80…検出状態切替部(切替部)、81…フレーム部、81a…縦板部、81b…横板部、81c…ばね掛け部、81d…軸支持穴、82…連動レバー(可動部)、83…引張コイルばね(付勢部材)、83a…一端部、83b…他端部、84…連動レバー本体、84a…下縁、84b…凹部、84c…上縁、84d…ばね掛け部、84f…段部、85…支軸、86…ローラー、91…係合部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16