(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】表示装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20240910BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20240910BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240910BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240910BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/0488
B41J29/42 F
B41J29/38
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2020183648
(22)【出願日】2020-11-02
【審査請求日】2023-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】リネル・グマパック
(72)【発明者】
【氏名】カルロ ニンヨ・ビトオン
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-224523(JP,A)
【文献】特開2017-084086(JP,A)
【文献】特開2007-293418(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0235706(US,A1)
【文献】Samsung Electronics Co.,Ltd.; 株式会社 NTT ドコモ,“電話”欄,GALAXY S5 ACTIVE SC-02G 取扱説明書,Samsung.;NTT DOCOMO,2014年09月30日,p.155-197
【文献】加藤 直樹,小國 健,“ぱらぱらウィンドウ:ウィンドウの切り 替えを容易にするインタフェース”,ヒューマンインタフェース学会論文誌;特集論文「プロスペクティブ研究論文」,特定非営利活動法人ヒューマンインタフェース学会,2005年05月25日,Vol.7, No.2,p.81-88,ISSN(掲載誌):1344-7262
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01- 3/04895
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
H04M 1/00-1/82、99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域に画面を表示する表示部と、
前記表示部に重ねて配置されるタッチパネルと、
予め定められた第1アイコンを付加した状態で、前記表示領域全体に亘るサイズの第1画面を、前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対する予め定められた操作を検知すると、前記表示部に対し、前記第1画面に代えて、前記第1画面よりもサイズの小さい第2画面を、予め定められた領域内に表示さ
せ、
前記制御部は、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対するタッチ操作を検知すると、前記表示部に対し、前記第2画面の表示位置を示す位置画像を、前記予め定められた領域内に表示させ、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対する予め定められた第1方向のドラッグ操作を検知すると、前記表示部に対し、前記ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、前記第1アイコンを前記第1方向に移動させるとともに、前記位置画像を前記予め定められた領域内で前記第1方向に移動させ、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対する前記タッチ操作を検出しなくなると、前記表示部に対し、前記第1画面に代えて、前記第2画面を前記位置画像が示す位置に表示させ、
前記制御部は、
前記表示部に対し、予め定められた第2アイコンを、前記第2画面とともに前記表示領域に表示させ、
前記タッチパネルが前記第2アイコンに対する前記第1方向のドラッグ操作を検知すると、前記表示部に対し、前記ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、前記第2アイコンを前記第1方向に移動させるとともに、前記第2画面を前記予め定められた領域内で前記第1方向に移動させる、表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記タッチパネルが前記第2アイコンに対する予め定められた操作を検知すると、前記表示部に対し、前記第2画面に代えて、前記第1画面を、前記第1アイコンを付加した状態で前記表示領域に表示させる、請求項
1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示領域は横長に構成されており、
前記制御部は、
前記予め定められた領域の位置を前記表示領域の長手方向一端側に設定し、
前記ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって前記位置画像又は前記第2画面を移動させることによって、移動対象の前記位置画像又は前記第2画面が前記予め定められた領域の長手方向の他端側の境界を越えると判定した場合、前記予め定められた領域の位置を前記表示領域の長手方向他端側に設定する、請求項
1又は請求項
2に記載の表示装置。
【請求項4】
表示領域に画面を表示する表示部と、
前記表示部に重ねて配置されるタッチパネルと、
予め定められた第1アイコンを付加した状態で、前記表示領域全体に亘るサイズの第1画面を、前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対する予め定められた操作を検知すると、前記表示部に対し、前記第1画面に代えて、前記第1画面よりもサイズの小さい第2画面を、予め定められた領域内に表示させ、
前記第2画面は、ユーザーの手のサイズに基づいて予め定められたサイズの縦長の画面である
、表示装置。
【請求項5】
表示領域に画面を表示する表示部と、
前記表示部に重ねて配置されるタッチパネルと、
予め定められた第1アイコンを付加した状態で、前記表示領域全体に亘るサイズの第1画面を、前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対する予め定められた操作を検知すると、前記表示部に対し、前記第1画面に代えて、前記第1画面よりもサイズの小さい第2画面を、予め定められた領域内に表示させ、
前記制御部は、前記表示部に対し、前記第2画面を前記予め定められた領域内に表示させるとともに、前記第2画面の表示内容の少なくとも一部に関連する情報を示す第3画面を前記予め定められた領域以外の領域に表示させ、
前記制御部はさらに、前記表示部に対し、前記少なくとも一部と前記第3画面とを連結する線画像を表示させる
、表示装置。
【請求項6】
表示領域に画面を表示する表示部と、
前記表示部に重ねて配置されるタッチパネルと、
予め定められた第1アイコンを付加した状態で、前記表示領域全体に亘るサイズの第1画面を、前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記タッチパネルが前記第1アイコンに対する予め定められた操作を検知すると、前記表示部に対し、前記第1画面に代えて、前記第1画面よりもサイズの小さい第2画面を、予め定められた領域内に表示させる、表示装置と、
画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
画像形成を実行するために用いるための複数の項目のそれぞれについての使用履歴を記憶する記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記使用履歴が未使用の項目を示す場合、前記表示部に対し、前記未使用の項目以外の項目についての情報を、前記第2画面に表示させる、画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び画像形成装置に関し、特に、画面を切替えて表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
表示部の表示領域全体に亘るサイズの第1画面と、第1画面よりサイズの小さい第2画面とを切替えて表示するための技術が知られている。例えば、特許文献1は、操作パネル部が横長状態から縦長状態へと回転されると、タッチパネルディスプレイの表示領域全体に亘って表示されているベース画面を回転させるとともに、当該ベース画面を予め定められた変倍率で縮小して表示させる技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている技術では、ユーザーは、画面の切替えを行なうために操作パネル部を回転させなければならず、画面の切替えを容易に実行できないおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ユーザーが、第1画面から第2画面への切替えを容易に実行できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る表示装置は、表示領域に画面を表示する表示部と、表示部に重ねて配置されるタッチパネルと、予め定められた第1アイコンを付加した状態で、表示領域全体に亘るサイズの第1画面を、表示部に表示させる制御部と、を備える。制御部は、タッチパネルが第1アイコンに対する予め定められた操作を検知すると、表示部に対し、第1画面に代えて、第1画面よりもサイズの小さい第2画面を、予め定められた領域内に表示させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザーは、第1アイコンに対する予め定められた操作を行なうことにより、第1画面から第2画面への表示の切替えを実行できる。したがって、ユーザーは、第1画面から第2画面への切替えを容易に実行できる。また、サイズの大きい第1画面からサイズの小さい第2画面に切替えることによって、画面の操作に要するユーザーの指の移動距離を小さくできる。その結果、ユーザーの操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。
【
図2】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図3A】モバイル画面表示処理を示すフローチャートである。
【
図3B】モバイル画面表示処理を示すフローチャートである。
【
図7】第1アイコンが付加された第1ホーム画面の一例を示す図である。
【
図16】第2コピー画面及びプレビュー画面の一例を示す図である。
【
図17】第2通知画面及び第3通知画面の一例を示す図である。
【
図19】変更後の予め定められた領域の位置を示す図である。
【
図20】表示内容の一部が変更された第2ホーム画面の一例を示す図である。
【
図24】未使用の項目以外の項目についての情報を表示するモバイル画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る表示装置を含む画像形成装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。
図2は、画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【0010】
図1及び
図2を参照して、画像形成装置1は、コピー機能、送信機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えている複合機である。画像形成装置1の筐体には、画像形成装置1の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。例えば、筐体には、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、及び給紙部14等が収容されている。
【0011】
画像形成装置1は、制御ユニット100を含む。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。
【0012】
制御ユニット100は、ROM又はHDD18に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。なお、制御部10は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0013】
制御部10は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されているPC(Personal Computer)23等との通信を制御する。制御部10はまた、後述する表示プログラムにしたがって動作することによって、第1アイコンを付加した状態で通常画面を表示部15に表示させ、第1アイコンに対するユーザーの操作に応じて、通常画面に代えて、モバイル画面を表示部15に表示させるためのモバイル画面表示処理を実行する。
【0014】
ここで、通常画面とは、表示部15の表示領域全体に亘るサイズの画面を示す。モバイル画面とは、通常画面よりもサイズの小さい画面を示す。通常画面のサイズは、特に限定されないが、例えば、10.1インチである。モバイル画面のサイズは、特に限定されないが、ユーザーが片手で操作し易いように、ユーザーの手のサイズに基づいて予め定められたサイズであることが好ましく、特には、5.5インチから6.5インチまでが好ましい。また、モバイル画面の形状は、縦長であることが好ましい。
【0015】
制御ユニット100は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、タッチパネル16Bを含む操作部16、搬送部17、HDD18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、及び通信部22等と電気的に接続されている。表示部15、タッチパネル16B、及び制御ユニット100は、表示装置2を構成する。
【0016】
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーで受光することによって、原稿を読取って、原稿画像を示す画像データを生成する。
【0017】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含む。画像形成部12は、画像読取部11によって生成された画像データ、又は、通信部22を介して入力された画像データ等に基づいて、搬送部17によって搬送路Tに沿って搬送されてくる記録紙Pに、トナー像によって構成されている画像を形成する。
【0018】
定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。
【0019】
給紙部14は、手差しトレイ、及び複数の給紙カセットを備える。給紙部14は、複数の給紙カセットのいずれかに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙をピックアップローラーによって一枚ずつ引出して、搬送路Tに給紙する。
【0020】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成されている表示機器である。表示部15は、制御部10の制御にしたがって、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての各種の画面を表示領域に表示する。本実施形態では、表示部15の表示領域の形状は横長であるものとする。
【0021】
操作部16は、各処理の実行開始を指示するためのスタートキー16A等の複数のハードキーを含む。操作部16はまた、表示部15に重ねて配置されているタッチパネル16Bを含む。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての指示等の各種の情報を入力する。
【0022】
搬送部17は、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と電気的に接続されている搬送モーターとを含む。制御部10は、搬送モーターを駆動させて搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等を回転させることによって、画像形成部12及び排出トレイ8に向けて、給紙部14によって給紙された記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送させる。
【0023】
HDD18は、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD18は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。HDD18は、各種制御プログラムの1つとして、本発明の一実施形態に係るモバイル画面表示処理を実行するための表示プログラムを記憶している。
【0024】
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0025】
通信部22は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。画像形成装置1は、通信部22を介して、ネットワークを介して接続されているPC23等とデータ通信を行なう。
【0026】
画像形成装置1の各部には電源が接続されており、当該電源から電力が供給されることによって、画像形成装置1の各部が動作する。
【0027】
[画像形成装置1の動作]
(1)ホーム画面を表示するときの動作
図3A及び
図3Bは、モバイル画面表示処理を示すフローチャートである。
図4は、第1設定画面の一例を示す図である。
図5は、第1ホーム画面の一例を示す図である。
図6は、第2設定画面の一例を示す図である。
図7は、第1アイコンが付加された第1ホーム画面の一例を示す図である。
図8は、位置画像の一例を示す図である。
図9は、移動後の位置画像を示す図である。
図10は、第1確認画面の一例を示す図である。
図11は、第2ホーム画面の一例を示す図である。
図12は、移動後の第2ホーム画面を示す図である。
図13は、第2確認画面の一例を示す図である。
【0028】
以下、
図3A乃至
図13等を参照して、モバイル画面表示処理の実行時における画像形成装置1の動作について説明する。なお、以下の説明において、モバイル画面の態様及びモバイル画面の表示位置は、右利きのユーザーに応じた仕様になっているものとする。
【0029】
画像形成装置1の電源が投入されると、制御部10は、
図4に示すように、モバイル画面を表示するためのモバイルモードを無効に設定するためのキー41と、モバイルモードを有効に設定するためのキー42とを含む第1設定画面40を、表示部15に表示させる。
【0030】
(1-1)モバイルモードが無効に設定されている場合
ユーザーは、第1設定画面40を確認し、キー41をタッチして選択した上で、設定内容を確定するためのキー43をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー43に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、選択されたキー41に基づいて、モバイルモードを無効に設定する。
【0031】
モバイルモードを無効に設定すると、制御部10は、
図3A及び
図3Bに示すモバイル画面表示処理の実行を開始して、モバイルモードが有効に設定されているか否かを判定する(ステップS10)。この場合、制御部10は、モバイルモードが有効に設定されていないと判定し(ステップS10にてNO)、
図5に示すように、通常画面としての第1ホーム画面50を、表示部15に表示させる(ステップS11)。ステップS11の処理後、制御部10は、モバイル画面表示処理を終了する。
【0032】
(1-2)モバイルモードが有効に設定されている場合
ユーザーは、第1設定画面40を確認し、キー42をタッチして選択した上で、キー43をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー43に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、選択されたキー42に基づいて、モバイルモードを有効に設定する。
【0033】
モバイルモードを有効に設定すると、制御部10は、
図6に示すように、画像形成装置1の起動時からモバイルモードを設定するための機能(以下、「起動時設定機能」と記す。)を無効に設定するためのキー61と、起動時設定機能を有効に設定するためのキー62とを含む第2設定画面60を、表示部15に表示させる。
【0034】
(1-2-1)起動時設定機能が無効に設定されている場合
ユーザーは、第2設定画面60を確認し、キー61をタッチして選択した上で、設定内容を確定するためのキー63をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー63に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、選択されたキー63に基づいて、起動時設定機能を無効に設定する。起動時設定機能を無効に設定すると、制御部10は、モバイル画面表示処理の実行を開始して、ステップS10の処理を実行する。
【0035】
この場合、制御部10は、モバイルモードが有効に設定されていると判定するとともに(ステップS10にてYES)、起動時設定機能が有効に設定されていないと判定し(ステップS12にてNO)、
図7に示すように、第1アイコン71を付加した状態で、第1ホーム画面50を表示部15に表示させる(ステップS13)。
【0036】
第1アイコン71は、制御部10の制御により、予め定められた領域R1内を予め定められた第1方向に移動可能に構成されているものとする。ここでは、制御部10は、第1方向として、表示部15の表示領域の長手方向Xを設定しているものとする。ステップS13の処理後、制御部10は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対するタッチ操作を検知するまで、第1アイコン71に対するタッチ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS14にてNO)を繰返す。
【0037】
ここで、ユーザーは、第1アイコン71をタッチしたものとする。タッチパネル16Bが上記タッチ操作を検知すると、制御部10は、第1アイコン71に対するタッチ操作を受付けたと判定し(ステップS14にてYES)、
図8に示すように、表示部15に対し、モバイル画面の表示位置を示す位置画像81を、予め定められた領域R2内の予め定められた位置に表示させる(ステップS15)。ここでは、制御部10は、領域R2の位置を、右利きのユーザーに応じた仕様として、長手方向Xの一端側に設定している。
【0038】
ステップS15の処理後、制御部10は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対するタッチ操作を検出しなくなるか、又は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対する第1方向のドラッグ操作(以下、「第1ドラッグ操作」と記す。)を検出するまで、タッチ操作は終了していないと判定する処理(ステップS16にてNO)、及び、第1ドラッグ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS17にてNO)を繰返す。
【0039】
ここで、ユーザーは、長手方向Xの一端側に向けて、第1アイコン71を第1方向にドラッグしたものとする。タッチパネル16Bが上記したドラッグ操作を検知すると、制御部10は、第1ドラッグ操作を受付けたと判定し(ステップS17にてYES)、
図9に示すように、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、表示部15に対し、第1アイコン71を第1方向に移動させるとともに、位置画像81を領域R2内で第1方向に移動させる(ステップS18)。ステップS18の処理後、制御部10は、ステップS16の処理に移行する。
【0040】
第1ドラッグ操作を行なった後、ユーザーは、位置画像81の位置を確認して、第1アイコン71から指を離したものとする。タッチパネル16Bが第1アイコン71に対するタッチ操作を検出しなくなると、制御部10は、タッチ操作が終了したと判定し(ステップS16にてYES)、
図10に示すように、モバイル画面を表示するためのキー102と、モバイル画面を表示しないためのキー103とを含む第1確認画面101を、表示部15に表示させる(ステップS19)。
【0041】
ステップS19の処理後、制御部10は、タッチパネル16Bがキー102又はキー103に対するタッチ操作を検知するまで待機する。ここで、ユーザーは、第1確認画面101を確認して、キー102をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー102に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、モバイル画面を表示すると判定し(ステップS20にてYES)、
図11に示すように、表示部15に対し、第1ホーム画面50に代えて、モバイル画面としての第2ホーム画面110を、位置画像81が示す位置に表示させる(ステップS21)。
【0042】
このとき、制御部10は、表示部15に対し、第2アイコン111を、第2ホーム画面110とともに表示部15の表示領域に表示させている。ここで、第2アイコン111は、制御部10の制御により、予め定められた領域R3内を上記した第1方向に移動可能に構成されているものとする。第2アイコン111はまた、制御部10の制御により、予め定められた第2方向に移動可能に構成されているものとする。ここでは、制御部10は、第2方向として、表示部15の表示領域の短手方向Yを設定しているものとする。
【0043】
ステップS21の処理後、制御部10は、第2アイコン111に対する第1ドラッグ操作、又は、第2アイコン111に対する第2方向のドラッグ操作(以下、「第2ドラッグ操作」と記す。)を受付けるまで、第1ドラッグ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS22にてNO)、及び、第2ドラッグ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS23にてNO)を繰返す。
【0044】
ここで、ユーザーは、長手方向Xの他端側に向けて、第2アイコン111を第1方向にドラッグしたものとする。タッチパネル16Bが上記したドラッグ操作を検知すると、制御部10は、第1ドラッグ操作を受付けたと判定し(ステップS22にてYES)、
図12に示すように、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、表示部15に対し、第2アイコン111を第1方向に移動させるとともに、第2ホーム画面110を領域R2内で第1方向に移動させる(ステップS24)。ステップS24の処理後、制御部10は、ステップS22の処理に移行する。
【0045】
第2アイコン111に対する第1ドラッグ操作の後、ユーザーは、短手方向Yの一端側に向けて、第2アイコン111を第2方向にドラッグしたものとする。タッチパネル16Bが上記したドラッグ操作を検知すると、制御部10は、第2ドラッグ操作を受付けたと判定し(ステップS23にてYES)、第2アイコン111を第2方向に移動させるとともに、
図13に示すように、モバイル画面の表示を終了するためのキー131と、モバイル画面の表示を終了しないためのキー132とを含む第2確認画面130を、表示部15に表示させる(ステップS25)。
【0046】
ステップS25の処理後、制御部10は、タッチパネル16Bがキー131又はキー132に対するタッチ操作を検知するまで待機する。ここで、ユーザーは、第2確認画面130を確認して、キー131をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー131に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、モバイル画面の表示を終了すると判定し(ステップS26にてYES)、ステップS13の処理に移行する。
【0047】
一方、ユーザーがキー132をタッチし、タッチパネル16Bがキー132に対するタッチ操作を検知した場合、制御部10は、モバイル画面の表示を終了しないと判定し(ステップS26にてNO)、ステップS21の処理に移行する。
【0048】
なお、ユーザーが第1確認画面101のキー103をタッチし、タッチパネル16Bがキー103に対するタッチ操作を検知した場合、制御部10は、モバイル画面を表示しないと判定し(ステップS20にてNO)、ステップS13の処理に移行する。
【0049】
(1-2-2)起動時設定機能が有効に設定されている場合
ユーザーは、上記と同様にしてモバイルモードを有効に設定した後、第2設定画面60を確認し、キー62をタッチして選択した上で、キー63をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー63に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、選択されたキー62に基づいて、起動時設定機能を有効に設定する。
【0050】
起動時設定機能を有効に設定すると、制御部10は、モバイル画面表示処理の実行を開始して、ステップS10の処理を実行する。この場合、制御部10は、モバイルモードが有効に設定されていると判定するとともに(ステップS10にてYES)、起動時設定機能が有効に設定されていると判定し(ステップS12にてYES)、第2ホーム画面110を、領域R2内の予め定められた位置に表示させる(ステップS27)。ステップS27の処理後、制御部10は、ステップS22の処理に移行する。
【0051】
(2)画像を形成するときの動作
図14は、第1コピー画面の一例を示す図である。
図15は、第1通知画面の一例を示す図である。
図16は、第2コピー画面及びプレビュー画面の一例を示す図である。
図17は、第2通知画面及び第3通知画面の一例を示す図である。以下、
図14乃至
図17等を参照して、画像形成処理の実行時における画像形成装置1の動作について説明する。
【0052】
(2-1)通常画面を表示する場合
制御部10は、
図5に示すように、第1ホーム画面50を表示部15に表示させているものとする。ユーザーは、第1ホーム画面50に含まれている、画像形成装置1が実行可能な複数の機能をそれぞれ示す複数の機能キーのうち、コピー機能を示すキー51をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー51に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、
図14に示すように、第1ホーム画面50に代えて、通常画面としての第1コピー画面140を、表示部15に表示させる。
【0053】
制御部10は、表示部15に対し、コピー機能についての複数の設定項目をそれぞれ示す複数の設定項目キーを、第1コピー画面140の領域R4に表示させている。制御部10はまた、表示部15に対し、プレビュー画像についての情報を、第1コピー画面140の領域R5に表示させている。キー51をタッチした後、ユーザーは、プラテンガラス7に原稿を載置して、第1コピー画面140のスタートキー141をタッチしたものとする。
【0054】
タッチパネル16Bがスタートキー141に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、画像形成処理の実行を開始して、まず、画像読取部11に、プラテンガラス7に載置されている原稿を読取らせて、原稿画像を示す画像データを生成させる。画像データが生成されると、制御部10は、画像形成部12等に、生成された画像データが示す原稿画像を記録紙Pに形成させる。
【0055】
制御部10は、画像形成処理の実行中に、
図15に示すように、表示部15に対し、通常画面としての第1通知画面150を、表示部15に表示させる。このとき、制御部10は、表示部15に対し、画像形成処理の進行状況を示す情報を、第1通知画面150の領域R6に表示させるとともに、画像形成処理についての設定内容を示す情報を第1通知画面150の領域R7及び領域R8に表示させる。
【0056】
(2-2)モバイル画面を表示する場合
制御部10は、
図11に示すように、第2ホーム画面110を表示部15に表示させているものとする。ユーザーは、第2ホーム画面110に含まれている、画像形成装置1が実行可能な複数の機能をそれぞれ示す複数の機能キーのうち、コピー機能を示すキー112をタッチしたものとする。
【0057】
タッチパネル16Bがキー112に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、
図16に示すように、表示部15に対し、第2ホーム画面110に代えて、モバイル画面としての第2コピー画面160を、領域R2内における第2ホーム画面110が表示されていた位置に表示させるとともに、プレビュー画像についての情報を示すプレビュー画面161を、領域R2以外の領域に表示させる。このとき、制御部10は、表示部15に対し、第2コピー画面160における「コピー」という文字列を含む領域R9と、「コピー」の結果を示すプレビュー画面161とを連結する線画像162を表示させる。
【0058】
キー112をタッチした後、ユーザーは、プラテンガラス7に原稿を載置して、第2コピー画面160のスタートキー163をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがスタートキー163に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、上記と同様にして、画像形成処理を実行する。
【0059】
制御部10は、画像形成処理の実行中に、
図17に示すように、表示部15に対し、画像形成処理の進行状況を示すモバイル画面としての第2通知画面171を領域R2内における第2コピー画面160が表示されていた位置に表示させるとともに、画像形成処理についての設定内容を示す第3通知画面172を領域R2以外の領域に表示させる。このとき、制御部10は、表示部15に対し、通知画面171と通知画面172とを連結する線画像173を表示させる。
【0060】
上記実施形態によれば、制御部10は、第1アイコン71を付加した状態で、第1ホーム画面50を表示部15に表示させる。制御部10は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対する予め定められた操作を検知すると、表示部15に対し、第1ホーム画面50に代えて、第2ホーム画面110を領域R2内に表示させる。
【0061】
このように、ユーザーは、第1アイコン71に対する予め定められた操作を行なうことにより、第1ホーム画面50から第2ホーム画面110への表示の切替えを実行できる。したがって、ユーザーは、第1ホーム画面50から第2ホーム画面110への切替えを容易に実行できる。また、サイズの大きい第1ホーム画面50からサイズの小さい第2ホーム画面110に切替えることによって、画面の操作に要するユーザーの指の移動距離を小さくできる。その結果、ユーザーの操作性が向上する。
【0062】
また上記実施形態によれば、制御部10は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対するタッチ操作を検知すると、表示部15に対し、位置画像81を領域R2内に表示させる。制御部10は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対する第1ドラッグ操作を検知すると、表示部15に対し、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、第1アイコン71を第1方向に移動させるとともに、位置画像81を領域R2内で第1方向に移動させる。制御部10は、タッチパネル16Bが第1アイコン71に対するタッチ操作を検知しなくなると、表示部15に対し、第1ホーム画面50に代えて、第2ホーム画面110を位置画像81が示す位置に表示させる。
【0063】
このように、ユーザーは、第1アイコン71に対するタッチ操作により第1ホーム画面50から第2ホーム画面110への表示の切替えを実行でき、第1アイコン71に対する第1ドラッグ操作により第2ホーム画面110の表示位置を変更できる。したがって、ユーザーは、第1ホーム画面50から第2ホーム画面110への切替え及び第2ホーム画面110の表示位置の変更を容易かつ感覚的に実行できる。その結果、ユーザーの操作性がより一層向上する。
【0064】
また上記実施形態によれば、制御部10は、表示部15に対し、第2アイコン111を第2ホーム画面110とともに表示領域に表示させる。制御部10は、タッチパネル16Bが第2アイコン111に対する第1ドラッグ操作を検知すると、表示部15に対し、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、第2アイコン111を第1方向に移動させるとともに、第2ホーム画面110を領域R2内で第1方向に移動させる。
【0065】
このように、ユーザーは、第2アイコン111に対する第1ドラッグ操作により第2ホーム画面110の表示位置を変更できる。したがって、ユーザーは、第2ホーム画面110の表示位置の変更を容易かつ感覚的に実行できる。
【0066】
また上記実施形態によれば、制御部10は、タッチパネル16Bが第2アイコン111に対する第2ドラッグ操作を検知すると、表示部15に対し、第2ホーム画面110に代えて、第1ホーム画面50を、第1アイコン71を付加した状態で表示領域に表示させる。
【0067】
このように、ユーザーは、第2アイコン111に対する第2ドラッグ操作により、第2ホーム画面110から第1ホーム画面50への表示の切替えを実行できる。したがって、ユーザーは、第2ホーム画面110の表示位置の変更のみならず、第2ホーム画面110から第1ホーム画面50への切替えについても、容易かつ感覚的に実行できる。
【0068】
また上記実施形態によれば、モバイル画面は、ユーザーの手のサイズに基づいて予め定められたサイズの縦長の画面であるので、ユーザーの操作性がより一層向上する。
【0069】
また上記実施形態によれば、制御部10は、表示部15に対し、例えば第2コピー画面160を領域R2内に表示させるとともに、第2コピー画面160の表示内容の一部に関連する情報を示すプレビュー画面161を領域R2以外の領域に表示させる。制御部10はさらに、表示部15に対し、第2コピー画面160の表示内容の一部である「コピー」という文字列を含む領域R9と、「コピー」の結果を示すプレビュー画面161とを連結する線画像162を表示させる。
これによって、ユーザーは、線画像162を確認することで、プレビュー画面161が第2コピー画面160におけるどの情報に関連しているのかを容易に把握できる。また、第2コピー画面160が領域R2内に表示され、プレビュー画面161が領域R2以外の領域に表示されるので、表示部15の表示領域を有効に活用できるとともに、第2コピー画面160とプレビュー画面161とが重なることで表示内容が視認しにくくなることを防止できる。
【0070】
なお、上記実施形態では、制御部10は、第2アイコン111に対する予め定められた操作として、第2アイコン111に対する第2ドラッグ操作を受付けた場合に、第2確認画面130を表示部15に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、第2アイコン111に対するタッチ操作が予め定められた時間(例えば、3秒)以上継続した場合に、第2確認画面130を表示部15に表示させてもよい。
【0071】
また上記実施形態では、制御部10は、表示部15に対し、ステップS15において、位置画像81を領域R2内の予め定められた位置に表示させ、ステップS27において、第2ホーム画面110を領域R2内の予め定められた位置に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、HDD18に、直近に表示されたモバイル画面の表示位置を示す座標情報を記憶させておき、表示部15に対し、領域R2内における当該座標情報が示す位置に位置画像81又は第2ホーム画面110を表示させてもよい。
【0072】
[第1変形例]
上記実施形態では、制御部10は、領域R2の位置を長手方向Xの一端側に設定していたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。上記実施形態の第1変形例では、制御部10は、予め定められた条件を満たした場合に領域R2の位置を変更する。
【0073】
図18は、第3確認画面の一例を示す図である。
図19は、領域R2の変更後の位置を示す図である。以下、
図18及び
図19等を参照して、第1変形例における画像形成装置1の動作について説明する。
【0074】
第1変形例において、制御部10は、領域R2の位置を長手方向Xの一端側に設定しているときに、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって位置画像81又は第2ホーム画面110を移動させることによって、移動対象となる位置画像81又は第2ホーム画面110が領域R2の長手方向Xの他端側の境界を越えると判定した場合、
図18に示すように、領域R2の位置を変更するためのキー181と、領域R2の位置を変更しないためのキー182とを含む第3確認画面180を、表示部15に表示させる。
【0075】
ユーザーは、第3確認画面180を確認して、キー181をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー181に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、
図19に示すように、領域R2の位置を、左利きのユーザーに応じた仕様として、長手方向Xの他端側に設定する。このとき、制御部10は、上記した第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって、表示部15に対し、移動対象の位置画像81又は第2ホーム画面110を第1方向に移動させる。
【0076】
一方、ユーザーが、第3確認画面180を確認してキー182をタッチし、タッチパネル16Bがキー182に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、領域R2の位置を長手方向Xの一端側から変更しない。このとき、制御部10は、表示部15に対し、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離に応じた位置画像81又は第2ホーム画面110の移動を実行させない。
【0077】
なお、制御部10は、領域R2の位置を長手方向Xの他端側に設定しているときに、第1ドラッグ操作の移動方向及び移動距離にしたがって位置画像81又は第2ホーム画面110を移動させることによって、移動対象となる位置画像81又は第2ホーム画面110が領域R2の長手方向Xの一端側の境界を越えると判定し、さらにタッチパネル16Bがキー181に対するタッチ操作を検知した場合には、領域R2の位置を、長手方向Xの一端側に設定する。
【0078】
第1変形例によれば、ユーザーは、第1アイコン71又は第2アイコン111に対する第1ドラッグ操作という簡単な操作を行なうことで、モバイル画面を表示するための領域R2の位置を変更できる。また、ユーザーが右手で操作しているか又は左手で操作しているか等のユーザーの手の情報を検出するためのセンサーを設けなくても、制御部10は、領域R2の位置を決定できるので、装置構成を簡略化できる。
【0079】
なお、第1変形例では、制御部10は、移動対象となる第2ホーム画面110が領域R2の境界を越えると判定した場合に、領域R2の位置のみを変更したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。
図20は、表示内容の一部が変更された第2ホーム画面の一例を示す図である。
【0080】
例えば、制御部10は、領域R2の位置を長手方向Xの一端側に設定している場合には、
図11に示す第2ホーム画面110を表示部15に表示させ、領域R2の位置を長手方向Xの他端側に設定している場合には、
図20に示す第2ホーム画面200を表示部15に表示させる。制御部10は、第2ホーム画面200の上部に配置されている第2アイコン111及びアイコン113,114の配置位置のみを、第1ホーム画面110とは異ならせている。
【0081】
第1変形例によれば、制御部10は、領域R2の位置の変更に応じて、モバイル画面の一部をユーザーの利き手に適した仕様に変更するので、ユーザーの利便性がより一層向上する。
【0082】
[第2変形例]
上記実施形態では、制御部10は、表示部15に対し、予め定められた複数の項目についての情報をモバイル画面に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。上記実施形態の第2変形例では、制御部10は、各項目についての使用履歴に応じて、モバイル画面に表示させる情報を変更する。
【0083】
図21は、第4確認画面の一例を示す図である。
図22は、第1履歴画面の一例を示す図である。
図23は、第2履歴画面の一例を示す図である。
図24は、未使用の項目以外の項目についての情報を表示するモバイル画面の一例を示す図である。以下、
図21乃至
図24等を参照して、第2変形例における画像形成装置1の動作について説明する。
【0084】
第2変形例において、制御部10は、HDD18に、画像形成装置1が画像形成処理等の各処理を実行するために用いるための複数の項目のそれぞれについての使用履歴を記憶させる。この場合、HDD18は、上記使用履歴として、画像形成装置1が実行可能な複数の機能のそれぞれについての第1使用履歴と、複数の設定項目のそれぞれについての第2使用履歴とを記憶させているものとする。
【0085】
第2変形例では、上記使用履歴が未使用の項目を示す場合、制御部10は、
図21に示すように、未使用の項目を示す履歴画面を表示させるためのキー211と、履歴画面を表示させないためのキー212とを含む第4確認画面210を、表示部15に表示させる。ここで、未使用の項目とは、予め定められた時点から一度も使用されていない項目を示すものとする。
【0086】
この場合、第1履歴が、未使用の機能としてファクシミリ機能及びカスタムボックス機能を示し、第2履歴が、未使用の設定項目として、コピー機能における「簡易設定」という設定項目及び「レイアウト/編集」という設定項目を示すものとする。
【0087】
このような状況で、ユーザーは、第4確認画面210を確認して、キー211をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー211に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、
図22に示すように、未使用の機能を示す第1履歴画面220を表示部15に表示させる。
【0088】
この場合、制御部10は、表示部15に対し、未使用の設定項目を含む機能であることを示す第1アイコンIC1を、コピー機能を示すキー221内に表示させる。制御部10はまた、表示部15に対し、機能自体が使用されていないことを示す第2アイコンIC2を、ファクシミリ機能を示すキー222内及びカスタムボックス機能を示すキー223内に表示させる。
【0089】
ユーザーは、第1履歴画面220を確認して、キー221をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー221に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、
図23に示すように、コピー機能についての未使用の設定項目を示す第2履歴画面230を、表示部15に表示させる。
【0090】
この場合、制御部10は、表示部15に対し、設定項目自体が使用されていないことを示す第3アイコンIC3を、「簡易設定」という設定項目を示すキー231内及び「レイアウト/編集」という設定項目を示すキー232内に表示させる。
【0091】
ユーザーは、第2履歴画面230を確認して、未使用の項目以外の項目(以下、「使用項目」と記す。)についての情報をモバイル画面に表示させるためのキー233をタッチしたものとする。タッチパネル16Bがキー233に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、使用項目についての情報を表示するモバイル画面を生成する。
【0092】
例えば、制御部10は、
図24に示すように、使用項目についての情報を表示するモバイル画面として、
図11に示す第2ホーム画面110における複数の機能キーのうち、ファクシミリ機能を示すキー115及びカスタムボックス機能を示すキー116以外のキーを表示する第3ホーム画面240を生成する。第3ホーム画面240を生成した場合、制御部10は、第2ホーム画面110ではなく、第3ホーム画面240を表示部15に表示させる。
【0093】
第2変形例によれば、モバイル画面には、ユーザーにとって重要でないと想定される未使用の項目についての情報が表示されないので、ユーザーは、必要とする項目についての情報のみを確認できる。したがって、ユーザーの利便性がより一層向上する。
【0094】
なお、第2変形例において、未使用の項目は、予め定められた時点から一度も使用されていない項目であったが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、未使用の項目は、予め定められた時点からの使用回数が予め定められた回数以下である項目であってもよい。
【0095】
また、第2変形例において、制御部10は、表示部15に対し、使用項目についての情報のみをモバイル画面に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、モバイル画面だけでなく、通常画面においても、使用項目についての情報のみを表示させてもよい。
【0096】
[第3変形例]
上記実施形態では、制御部10は、表示部15に対し、予め定められた複数の項目についての情報をモバイル画面に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。上記実施形態の第3変形例では、制御部10は、ユーザーの属性に応じて、モバイル画面に表示させる情報を変更する。
【0097】
第3変形例では、ユーザーが、ユーザー名及びパスワードを用いてログイン認証を行なった上で画像形成装置1を利用するログインユーザーである場合、制御部10は、表示部15に対し、ログインユーザーのユーザー名に対応付けて予め設定されている項目についての情報のみを、モバイル画面に表示させる。若しくは、制御部10は、HDD18に、複数の項目のそれぞれについての使用履歴をユーザー名ごとに予め記憶させておき、ログインユーザーのユーザー名に対応する使用履歴が未使用の項目を示す場合に、表示部15に対し、当該未使用の項目以外の項目についての情報のみを、モバイル画面に表示させてもよい。
【0098】
また、ユーザーが、ログイン認証を行なわないゲストユーザーである場合、制御部10は、表示部15に対し、ゲストユーザーによる使用が許可されている項目についての情報のみを、モバイル画面に表示させる。さらに、制御部10は、ログインユーザー又はゲストユーザーによって、タッチパネル16Bを介してアクセシビリティ機能を有効にするための指示を受付けた場合、表示部15に対し、画像形成装置1が備える全ての項目についての情報を、モバイル画面に表示させてもよい。
【0099】
(その他の変形例)
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、表示装置として、カラー複合機である画像形成装置1を用いているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機、コピー機、又はファクシミリ装置等の他の画像形成装置が用いられてもよいし、タブレット端末、又は、スマートフォン等の他の装置が用いられてもよい。
【0100】
また上記実施形態では、画像形成部12等は、記録紙Pに画像を形成したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。画像形成部12等は、記録紙に限らず、他の記録媒体に画像を形成してもよい。他の記録媒体としては、例えば、OHP(Overhead Projector)シートを例示できる。
【0101】
また、
図1乃至
図24を用いて示した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0102】
1 画像形成装置
2 表示装置
10 制御部
12 画像形成部
15 表示部
16B タッチパネル