(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】中継装置及び車載ネットワークシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/44 20180101AFI20240910BHJP
B60R 16/023 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G06F9/44
B60R16/023 P
(21)【出願番号】P 2020200314
(22)【出願日】2020-12-02
【審査請求日】2023-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中矢 祐介
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-009100(JP,A)
【文献】特開2003-182451(JP,A)
【文献】特開2015-167024(JP,A)
【文献】特開2019-078834(JP,A)
【文献】特開2006-192970(JP,A)
【文献】特開2007-106383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/44
B60R 16/023
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載ネットワークにおいて中央コントローラとウィンカー装置との間を中継する中継装置であって、
前記車載ネットワークを介して前記中央コントローラと通信するための通信部と、
前記ウィンカー装置を制御する制御部を備え、
前記制御部は、ソフトウェア構成として、
前記ウィンカー装置用のデバイスドライバと、
前記デバイスドライバの上位に設けられたミドルウェア層と、を有し、
前記ミドルウェア層は、
前記中央コントローラから前記ウィンカー装置を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号を前記ウィンカー装置に出力することによるシーケンス処理を実行する、ことを特徴とする中継装置。
【請求項2】
請求項1に記載の中継装置において、
前記ミドルウェア層は、前記トリガ信号が受信された場合に、前記シーケンス処理として、前記ウィンカー装置の明るさを段階的に変化させるようなシーケンス信号を出力する、ことを特徴とする中継装置。
【請求項3】
請求項1に記載の中継装置において、
前記ウィンカー装置は、複数の光源が並べて配置された構成であり、
前記ミドルウェア層は、前記トリガ信号が受信された場合に、前記シーケンス処理として、前記ウィンカー装置の複数の光源を順に点灯させるようなシーケンス信号を出力する、ことを特徴とする中継装置。
【請求項4】
中央コントローラと、
前記中央コントローラに接続された車載ネットワークと、
前記車載ネットワークに接続された中継装置と、
前記中継装置に接続されたウィンカー装置とを備え、
前記中継装置は、
前記車載ネットワークを介して前記中央コントローラと通信する通信部と、
前記ウィンカー装置を制御する制御部を備え、
前記制御部は、ソフトウェア構成として、
前記ウィンカー装置用のデバイスドライバと、
前記デバイスドライバの上位に設けられたミドルウェア層と、を有し、
前記ミドルウェア層は、
前記中央コントローラから前記ウィンカー装置を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号を前記ウィンカー装置に出力することによるシーケンス処理を実行する、ことを特徴とする車載ネットワークシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、車両に搭載される中継装置及び車載ネットワークシステムに関する技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年では、国家的に自動運転システムの開発が進められており、車両に備えられたアクチュエータのほぼ全てが電子制御されるようになっている。これらアクチュエータの制御を行う制御装置は、AUTOSAR(AUTomotive Open System ARchitecture)の規格に準拠するソフトウェア構造を有することが多い。
【0003】
例えば、特許文献1には、ランタイム環境を介して接続された複数のAUTOSARソフトウェア要素を有するAUTOSARソフトウェアシステムに関し、AUTOSARソフトウェア要素をバイパスする方法が開示されている。また、特許文献2には、AUTOSARに準拠したソフトウェア構造において、通信ネットワークのデータ送信先における設定方法が示されている。
【0004】
また、車載ネットワーク装置として、車両の各構成要素に対応するECU(Electronic Control Unit)によるネットワーク構成を廃して、車両全体の動作を統括するECU(以下、中央ECUという)を設け、中央ECUにより車両各所に配置されたセンサやアクチュエータを制御する方法が採用され始めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-133786号公報
【文献】特開2017-105362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、ウィンカー装置にLED光源を用いることができるので、複数の光源を並べて一方から他方に向けて順番に点灯させたり、その明るさを連続的に変化させたりすることで、意匠性を高めることが行われている。
【0007】
しかしながら、中央ECUからの制御信号でウィンカー装置の点灯順や明るさを連続的に制御する場合に、車載ネットワークのトラフィック状態によっては、点灯のタイミングがずれる恐れがある。
【0008】
車載ネットワークにおいて、ウィンカー装置の点灯制御に関する通信の優先度を高めれば、点灯タイミングを合わせることもできるが、ウィンカー装置を連続して点灯させる制御は、走行制御、操舵制御、制動制御といった制御と比較して、付属的な機能である。そのため、ウィンカー装置の制御タイミングを合わせるために、ウィンカー装置の制御信号の優先度を高めることは現実的ではない。特に、ウィンカー装置が使用される走行シーン(例えば、交差点等)では、車両の走行制御等についても多くの処理や制御が必要となることが想定される。
【0009】
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両全体の動作を統括する中央コントローラからウィンカー装置の制御をする場合においても、ウィンカー装置の点灯タイミングのずれができる限り生じないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、ここに開示された技術では、車載ネットワークにおいて中央コントローラとウィンカー装置との間を中継する中継装置を対象として、前記車載ネットワークを介して前記中央コントローラと通信するための通信部と、前記ウィンカー装置を制御する制御部を備え、前記制御部は、ソフトウェア構成として、前記ウィンカー装置用のデバイスドライバと、前記デバイスドライバの上位に設けられたミドルウェア層と、 を有し、前記ミドルウェア層は、前記中央コントローラから前記ウィンカー装置を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号を前記ウィンカー装置に出力することによるシーケンス処理を実行する。
【0011】
上記態様によると、中継装置において、中央コントローラからウィンカー装置を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号をウィンカー装置に出力することによるシーケンス処理を実行する。これにより、中央コントローラと中継装置との間の通信状態に依存することなく、すなわち、車載ネットワークのトラフィックに依存することなく、トリガ信号に基づいて、ウィンカー装置の点灯状態を連続的に変化させることができるので、ウィンカー装置の点灯タイミングがずれないようにすることができる。
【0012】
ここに開示された技術の他の態様は、車載ネットワークシステムを対象として、中央コントローラと、前記中央コントローラに接続された車載ネットワークと、前記車載ネットワークに接続された中継装置と、前記中継装置に接続されたウィンカー装置とを備え、前記中継装置は、前記車載ネットワークを介して前記中央コントローラと通信する通信部と、前記ウィンカー装置を制御する制御部を備え、前記制御部は、ソフトウェア構成として、前記ウィンカー装置用のデバイスドライバと、前記デバイスドライバの上位に設けられたミドルウェア層と、を有し、前記ミドルウェア層は、前記中央コントローラから前記ウィンカー装置を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号を前記ウィンカー装置に出力することによるシーケンス処理を実行する。
【0013】
上記態様によると、上記の中継装置の場合と同様に、中央コントローラと中継装置との間の通信状態に依存することなく、すなわち、車載ネットワークのトラフィックに依存することなく、トリガ信号に基づいて、ウィンカー装置の点灯状態を連続的に変化させることができるので、ウィンカー装置の点灯タイミングがずれないようにすることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、ここに開示された技術によると、車両全体の動作を統括する中央コントローラからウィンカー装置の制御をする場合においても、ウィンカー装置の点灯タイミングのずれができる限り生じないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】実施形態の車載機器制御装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図2の構成におけるウィンカーの点灯制御を説明するためのタイミングチャートである。
【
図4】実施形態の車載機器制御装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図4の構成におけるウィンカーの点灯制御を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
<車両制御システム>
図1は車両制御システムの構成例を示す図である。
図1では、車両制御システムのうち、ウィンカー装置及びその制御に関連する構成を図示している。
【0018】
車両制御システムでは、車両全体の動作を統括する中央コントローラ10を中心とした車内のネットワーク(以下、車載ネットワークCNという)が構成されている。車載ネットワークCNの通信方式は特に限定されないが、例えば、CAN(Controller Area Network)やイーサネット(登録商標)の通信のプロトコルに準拠したネットワークで構成される。車両制御システムは、車載ネットワークシステムの一例である。
【0019】
車両制御システムでは、例えば、車両1を複数のゾーンに分け、各ゾーンにセンサやアクチュエータ等の電子機器(以下、車載機器20ともいう)を接続するためのハブ装置30が設けられている。ハブ装置30は、車載ネットワークCNを介して伝送される情報を中継する機能を有する。
【0020】
図1の例では、車両1を6つのゾーンに分け、各ゾーンにハブ装置30を設けた例を示している。具体的に、複数のハブ装置30は、左ダッシュゾーン(左前部座席近傍)の第1ハブ装置31と、右ダッシュゾーン(右前部座席近傍)の第2ハブ装置32と、左フロントゾーンの第3ハブ装置33と、右フロントゾーンの第4ハブ装置34と、左リアゾーンの第5ハブ装置35と、右リアゾーンの第6ハブ装置36とを含む。なお、各ハブ装置31~36を区別しないときには、単にハブ装置30という。また、ゾーンの数を増減させるときには、それに応じてハブ装置30の数も増減する。
【0021】
図1において、中央コントローラ10と各ハブ装置31~36とは、車載ネットワークCNを構成する通信ケーブルCN1~CN6でそれぞれ接続される。なお、車載ネットワークCNは、リング状ネットワークであってもよい。
【0022】
-車載機器-
車載機器20は、センサデバイス及び信号受信デバイスを含む入力デバイスと、アクチュエータを含む出力デバイスとを含む。本開示の対象となる入力デバイスおよび出力デバイスは、車両に搭載されうるデバイスであれば、特に限定されない。
【0023】
具体的な図示は省略するが、入力デバイスは、例えば、車内外環境を撮影するためのカメラ、車外の障害物等を検知するための複数のレーダ、GPS(Global Positioning System:)を利用した車両位置センサ、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ等の車両の挙動を検出する車両状態センサ、車両1の乗員の状態を取得する乗員状態センサ、運転者の運転操作を検出する運転操作センサ、キーレスセンサ、人感センサ等を含む。また、入力デバイスは、乗員による操作を検出するスイッチを含む。スイッチは、例えば、乗員がウィンカー装置を作動させるためのウィンカーレバー、乗員が電動ドアを開閉するためのドア開閉スイッチ、電動パワーウィンドウを動作させるためのパワーウィンドウの開閉スイッチ、ウォッシャーレベルスイッチ、フードスイッチ等を含む。
【0024】
具体的な図示は省略するが、アクチュエータは、駆動系のアクチュエータ、操舵系のアクチュエータ、制動系のアクチュエータなどを含む。駆動系のアクチュエータの例としては、エンジン、トランスミッション、モータが挙げられる。制動系のアクチュエータの例としては、ブレーキが挙げられる。操舵系のアクチュエータの例としては、ステアリングが挙げられる。また、アクチュエータは、例えば、ウィンカー装置、サイドドアをロックするためのドアロック装置、電動でドアを開閉させるドア開閉装置、電動パワーウィンドウを開閉させるウィンドウ開閉装置、前照灯等の点灯を制御する点灯制御装置、エアバック装置、音響装置等を含む。
【0025】
図1では、アクチュエータとして、第1ハブ装置31に左フロントのウィンカー装置60、第2ハブ装置32に右フロントのウィンカー装置60、第3ハブ装置33に左サイドのウィンカー装置60、第4ハブ装置34にウィンカーレバー21及び右サイドのウィンカー装置60、第5ハブ装置35に左リアのウィンカー装置60、及び、第6ハブ装置36に右リアのウィンカー装置60、がそれぞれ接続された例を示す。なお、各車両位置のウィンカー装置60を区別せずに説明する場合、単にウィンカー装置60という。
【0026】
-中央コントローラ-
中央コントローラ10は、車両の走行動作、操舵動作、制動動作を含む車両全体の動作を統括して制御する機能を有する。中央コントローラ10は、マイクロコンピュータ(いわゆるマイコン)で実現されていてもよいし、SoC(System-on-Chip)で実現されてもよい。
【0027】
図示しないが、中央コントローラ10は、CPUと、メモリと、接続部とを備える。CPUは、メモリからプログラムを読み出して実行することにより各種の処理をおこなう。具体的には、例えば、センサ等の入力デバイスで取得されたり検出されたデータを読み取ったり、諸機能を実現するために各種の演算処理を行ったり、アクチュエータを制御するための制御信号を生成して出力する機能を有する。
【0028】
接続部は、ハブ装置30との双方向通信のためのフロントエンド回路としての機能を有し、例えば、アナログ/デジタル変換回路やドライバ回路/レシーバ回路等が内蔵される。
【0029】
さらに、中央コントローラ10は、ウィンカー装置60の点灯開始等のトリガとなるトリガ信号を出力するウィンカー制御モジュール11を備える。ウィンカー制御モジュール11から出力されたトリガ信号は、接続部を介して車載ネットワークCNを構成する各通信ケーブルCN1~CN6に出力され、通信ケーブルCN1~CN6を介して各ハブ装置30に送信される。
【0030】
-車載機器制御装置-
車載機器制御装置400は、1または複数のハブ装置30に搭載される。すなわち、車載機器制御装置400は、すべてのハブ装置30に搭載されてもよいし、一部のハブ装置30に搭載されてもよい。車載機器制御装置400は、中継装置の一例である。
【0031】
図2及び
図4は、車載機器制御装置400の構成例を示すブロック図である。車載機器制御装置400は、例えば、CPU450(プロセッサ)とメモリ460とにより構成される。
図2及び
図4は、右サイドの第4ハブ装置34の構成を例示しているが、他のハブ装置30においても
図2及び
図4と同様の構成とすることができる。
【0032】
〔CPU〕
図2及び
図4に共通して、CPU450は、メモリ460からプログラム462を読み出して実行することにより各種の処理をおこなう。具体的に、CPU450は、例えば、入力デバイスからの入力データ(例えば、センサデバイスで検出された検出データ)を読み取って中央コントローラ10に送信したり、中央コントローラ10からの信号を受信して出力デバイス(例えば、アクチュエータ)を制御するための制御信号を生成して出力する。CPU450は、制御部の一例である。なお、CPU450の具体的な態様は、特に限定されない。例えば、マイクロコンピュータ(いわゆるマイコン)で実現されていてもよいし、SoC(System-on-Chip)で実現されてもよい。
【0033】
《ハードウェア》
図2及び
図4に共通して、CPU450は、ハードウェアの構成として、メモリ460に格納されたプログラム462にしたがって各種の演算処理を実行する演算処理部と、ペリフェラル機能ユニット480とを備える。ここでいうペリフェラルとは、中央コントローラ10及び/またはハブ装置30と組み合わせて利用される車載機器20を指すものとする。
【0034】
ペリフェラル機能ユニット480は、ペリフェラル、すなわち、車載機器20を機能させるための1または複数のペリフェラル機能部481を備える。
【0035】
ペリフェラル機能部481には、例えば、アナログデジタルコンバータ481a(以下、ADC481aという)、デジタル入力部481b、デジタル出力部481c及びPWM制御部481dが含まれる。なお、ペリフェラル機能部481として、上記の481a~481dの一部が搭載されてもよいし、他の構成が含まれていてもよい。なお、以下において、ADC481a、デジタル入力部481b、デジタル出力部481c及びPWM制御部481dの各ペリフェラル機能を特に区別しないで説明する場合、単にペリフェラル機能部481と記載する。
【0036】
ペリフェラル機能部481は、それぞれ、複数のチャネルを有する。各チャネルには、車載機器20の入出力部(例えば、I/O接続用のコネクタ)が接続できるように構成されている。
【0037】
図2では、上記チャネルとして、ADC481aに入力用のチャネルCHa1,CHa2、デジタル入力部481bに入力用のチャネルCHb1,CHb2、デジタル出力部481cに出力用のチャネルCHc1,CHc2、及び、PWM制御部481dに出力用のチャネルCHc1,CHc2がそれぞれ設けられている例を示している。そして、デジタル入力部481bのチャネルCHb1にウィンカーレバー21が接続され、PWM制御部481dにPWM制御により明るさの制御が可能に構成されたウィンカー装置60が接続されている。
【0038】
図4では、上記チャネルとして、
図2の構成に加えて、デジタル出力部481cに出力用のチャネルCHc3,CHc4が設けられている。そして、デジタル入力部481bのチャネルCHb1にウィンカーレバー21が接続され、デジタル出力部481cにウィンカー装置60が接続されている。
図4のウィンカー装置60は、4つの光源61~64が水平方向に並んで配置された構成を有する。そして、光源61がチャネルCHc1に、光源62がチャネルCHc2に、光源63がチャネルCHc3に、光源64がチャネルCHc4に、それぞれ接続されている。
【0039】
なお、ADC481a、デジタル入力部481b、デジタル出力部481c、PWM制御部481dのチャネル数は、特に限定されず、また、互いのチャネル数が異なってもよい。また、単一のペリフェラル機能部481に、入力用及び出力用の両方のチャネルが設けられていてもよい。
【0040】
《ソフトウェア》
図2及び
図4に共通して、CPU450は、ソフトウェアの構成として、ミドルウェア層430と、デバイスドライバ層440とを有する。なお、本開示の技術は、アプリケーション層がなくても動作が可能であるため、
図2及び
図4ではアプリケーション層を省いた構成としている。ただし、アプリケーション層を設けてもかまわない。
【0041】
例えば、CPU450は、いわゆるAUTOSARに準拠したソフトウェア構造を採用してもよい。この場合、デバイスドライバ層440及びミドルウェア層430は、AUTOSARのBSW(Basic Software)に相当し、デバイスドライバ層440はAUTOSARのMCAL(Microcontroller Abstraction Layer)に相当する。ミドルウェア層430をComplex Driverとして実装してもよい。なお、CPU450にアプリケーション層を実装する場合、例えば、AUTOSARのアプリケーション層に対応させた1または複数のSWC(Software Component)モジュール構成が採用できる。
【0042】
デバイスドライバ層440には、ミドルウェア層430で処理されるソフトウェアのコマンドをハードウェア用のコマンドに変換するデバイスドライバユニット441が実装される。
【0043】
デバイスドライバユニット441には、ペリフェラル機能ユニット480に含まれるペリフェラル機能部481毎のデバイスドライバが実装される。前述のとおり、
図2及び
図4の例では、ペリフェラル機能部481として、ADC481a、デジタル入力部481b、デジタル出力部481c及びPWM制御部481dが含まれる。そこで、デバイスドライバユニット441には、ADC481aのためのデバイスドライバであるADCドライバ441aと、デジタル入力部481b及びデジタル出力部481cのためのデバイスドライバであるDIOドライバ441bと、及びPWM制御部481dのためのデバイスドライバであるPWMドライバ441dとが含まれる。すなわち、ADCドライバ441aはADC481aに接続され、DIOドライバ441bはデジタル入力部481b及びデジタル出力部481cに接続され、PWMドライバ441dはPWM制御部481dに接続される。
【0044】
また、デバイスドライバユニット441には、車載ネットワークCNと接続するための通信ドライバ441eが含まれる。通信ドライバ441eは、車載ネットワークCNの通信プロトコルに準拠したものとなる。例えば、車載ネットワークがCANの場合、通信ドライバ441eとしてCANドライバを設ける。なお、本開示の技術が適用できる車載ネットワークの通信プロトコルは、CANに限定されず、例えば、イーサネット等の他の通信プロトコルであってもよい。通信ドライバ441eは、車載ネットワークCNを介して中央コントローラ10と通信するための通信部の一例である。
【0045】
デバイスドライバは、ハードウェア依存性のあるソフトウェアである。一般的に、デバイスドライバ層440には、ハードウェアに依存しないソフトウェア(例えば、オペレーティングシステム等)も実装されるが、本願発明との関連性が低いので、本実施形態では、図示及び説明を省略している。
【0046】
ミドルウェア層430は、上位側に設けられた(例えば、アプリケーション層がある場合、そのアプリケーション層と接続するための)1または複数の第1通信パケット431と、デバイスドライバとデータをやり取りするための1または複数の第2通信パケット432と、車載ネットワークCNとデータをやり取りするための外部通信パケット433とを含むルーティングモジュール435が実装される。
【0047】
ルーティングモジュール435は、後述するマッピングモジュール466に基づいて、ルーティングモジュール435内の通信パケット同士の通信経路を生成する。個別の通信経路の生成例については、後ほど説明する。
【0048】
ここでは、第1通信パケット431として、IO_1,IO_2,…IO_X(Xは自然数)が実装されている例を示す。また、第2通信パケット432として、(1)ADCドライバ441aとデータをやり取りするためのADC_1,ADC_2,…ADC_L(Lは自然数)、(2)DIOドライバ441bとデータをやり取りするためのDI_1,DI_2,…DI_M(Mは自然数)及びDO_1,DO_2,…DO_N(Nは自然数)、(3)PWMドライバ441dとデータをやり取りするためのPWM_1,PWM_2,…PWN_Q(Qは自然数)が実装されている。外部通信パケット433として、SIG_A,SIG_Bが実装されている。なお、以下の説明では、便宜上、外部通信パケットSIG_A,SIG_Bをまとめて、外部通信パケット433という場合がある。なお、
図4では、紙面の都合で、DO_5,…DO_Nの図示を省略している。
【0049】
外部通信パケット433は、車載ネットワークCNにデータを転送するために、車載ネットワークCNに適合するようなパケット構成になっている。例えば、車載ネットワークCNがCANの場合、外部通信パケット433は、通信ドライバ441eを介して、中央コントローラ10や他のハブ装置30との間で、CAN通信プロトコルに準拠した通信ができるように構成されている。より具体的には、外部通信パケット433には、例えば、CAN通信の「標準フォーマット」または「拡張フォーマット」のデータフレームを作成するために、入力デバイスから取得したデータのサイズ調整処理や、形式変換等のデータ加工処理が施されて格納される。また、外部通信パケット433では、CANバスを介して信号を受信した場合に、そのデータフレームから、出力デバイス(例えば、ウィンカー装置)を動作させるために必要な情報を取り出すデータ取得処理をして、第1通信パケット431に伝送する。上記のサイズ調整処理、データ加工処理及び/又はデータ取得処理は、それぞれ、例えば、後述するコード領域461で定義されていてもよいし、後述するデータ領域465において、書き換え可能な形式等で保存されていてもよい。
【0050】
なお、外部通信パケット433を用いた双方向通信(相互間のデータの送受信)については、周知技術が適用できる。具体的に、例えば、車載ネットワークをCAN通信とする場合、(1)データの有無にかかわらず通信パケットを周期的に送信すること、または、(2)所定のトリガに応じて通信パケットを送信することが行われる。外部通信パケット433は、上記(1),(2)の両方に対応することができ、そのようなパケット通信に対応可能な構成になっている。
【0051】
また、具体的に図示はしないが、以下の接続関係がある。
【0052】
通信パケットADC_1はADC481aのチャネルCHa1に、通信パケットADC_2はADC481aのチャネルCHa2にそれぞれ接続される。通信パケットDI_1はデジタル入力部481bのチャネルCHb1に、通信パケットDI_2はデジタル入力部481bのチャネルCHb2にそれぞれ接続される。通信パケットDO_1はデジタル出力部481cのチャネルCHc1に、通信パケットDO_2はデジタル出力部481cのチャネルCHc2にそれぞれ接続される。通信パケットPWM_1はPWM制御部481dのチャネルCHd1に、通信パケットPWM_2はPWM制御部481dのチャネルCHd2にそれぞれ接続される。
【0053】
なお、図示しないが、アプリケーション層を設ける場合に、そのアプリケーション層とルーティングモジュール435との間に、ランタイム環境(RTE)が実装されていてもよい。ランタイム環境は、アプリケーション層とデバイスドライバ層440に実装されたソフトウェアとを抽象化して接続するように構成される。
【0054】
〔メモリ〕
図2及び
図4に共通して、メモリ460は、記憶領域として、CPU450を動作させるためのプログラム462が記憶されたコード領域461と、CPU450での処理結果及びマッピングモジュール466及び判定モジュール467等のデータが記憶された書き換え可能なデータ領域465とを備える。
【0055】
《コード領域》
コード領域461には、例えば、車載機器制御装置400の設計段階において、あらかじめ作成されたプログラム462がコンパイルされて実装されている。例えば、コード領域461には、ハブ装置30におけるルーティングモジュール435の基本的な枠組みや、デバイスドライバユニット441の各ドライバを構成するプログラム462が格納されている。なお、ハブ装置30にアプリケーション層を設ける場合、コード領域461には、そのアプリケーション層のアプリケーションを動作させるためのプログラムが格納される。
【0056】
《データ領域》
前述のとおり、データ領域465には、マッピングモジュール466、判定モジュール467及びコントロールモジュール468を含むデータが格納されている。
【0057】
マッピングモジュール466は、第1通信パケット431、第2通信パケット432及び/又は外部通信パケット433の相互間の接続関係を規定するモジュールである。
【0058】
マッピングモジュール466は、センサ等の入力デバイスから第2通信パケット432介して入力された入力データを、外部通信パケット433を介して通信ドライバ441eに出力する。また、中央コントローラ10や他のハブ装置30から外部通信パケット433を介して受信した受信データを制御対象の出力デバイスが接続されたデバイスドライバユニット441に出力する。
【0059】
判定モジュール467は、中央コントローラ10からあらかじめ定められた特定のトリガ信号が受信されたかどうかを判定する。具体的には、例えば、中央コントローラ10から通信ドライバ441eを介してウィンカー装置60のトリガ信号が受信されたかどうかを判定する。
【0060】
コントロールモジュール468は、判定モジュール467でトリガ信号が受信されたと判定された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号を制御対象の出力デバイスが接続されたデバイスドライバユニット441に出力する。具体的には、例えば、中央コントローラ10からウィンカー装置60の動作を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号をウィンカー装置60に出力することによるシーケンス処理を実行する。コントロールモジュール468は、シーケンス処理として、例えば、ウィンカー装置60の光源の明るさ(光量)を段階的に変化させたり、例えば、複数の光源が水平方向に並べて配置されているウィンカー装置60において、複数の光源を順に点灯させその後消灯させるような処理を行う。
【0061】
〔車載機器制御装置の動作例(1)〕
次に、
図2を用いて、車載機器制御装置400の動作例を説明する。ここでは、運転者によってウィンカーレバー21が操作された際の処理について説明する。
【0062】
運転者によってウィンカーレバー21がオン操作されると、第4ハブ装置34では、そのオン操作信号が、デジタル入力部481bを介してDIOドライバ441bに入力され、通信パケットDI_1としてルーティングモジュール435に送信される。
【0063】
そうすると、マッピングモジュール466が適用され、オン操作信号は、通信パケットIO_1を介して外部通信パケットSIG_Aに送信される。外部通信パケットSIG_Aは、通信ドライバ441eを介して中央コントローラ10の接続部に送信される。
【0064】
中央コントローラ10において、第4ハブ装置34からウィンカーレバー21のオン操作信号が受信されると、ウィンカー制御モジュール11に入力される。ウィンカー制御モジュール11は、オン操作信号が示す操作情報に基づいて、ウィンカー装置60を点滅させるためのトリガ信号を通信ケーブルCN1~CN6に出力する。
【0065】
以下の動作は、第1~第6ハブ装置31~36で共通なので、主体をハブ装置30にして説明する。
【0066】
ハブ装置30において、トリガ信号が受信されると、そのオン制御信号は、通信ドライバ441eを介して通信パケットSIG_Bに格納され、マッピングモジュール466が適用される。
【0067】
マッピングモジュール466において、通信パケットSIG_Bにトリガ信号(例えば、立ち上がり信号)が受信されると、判定モジュール467が適用され、判定モジュール467において「TRUE」判定となる。そうすると、コントロールモジュール468は、判定モジュール467の判定結果に基づいてウィンカー装置60に、制御信号としてシーケンス信号S21が出力されるようにする。
【0068】
その後、通信パケットSIG_Bにトリガ信号(例えば、立ち下がり信号)が受信されると、判定モジュール467において「FALSE」判定となる。そうすると、コントロールモジュール468は、判定モジュール467の判定結果に基づいてウィンカー装置60に、制御信号としてシーケンス信号SS22が出力されるようにする。
【0069】
図3には、中央コントローラ10から出力されるトリガ信号、及び、コントロールモジュール468から出力されるシーケンス信号S21,S22の一例を示している。
【0070】
図2及び
図3に示すように、コントロールモジュール468は、トリガ信号が立ち上がる(0→1に変化する)と、所定の時間ピッチT1で、0[Hz]から100[Hz]、100[Hz]から200[Hz]、200[Hz]から300[Hz]、300[Hz]から400[Hz]へと段階的に変化するようなシーケンス信号S21を通信パケットPWM_1に送信する。これにより、ウィンカー装置60では、光源が、消灯状態から点灯し、所定の時間ピッチT1で徐々に明るくなるような制御が行われる。
【0071】
その後、コントロールモジュール468は、トリガ信号が立ち下がる(1→0に変化する)と、所定の時間ピッチT1で、400[Hz]から300[Hz]、300[Hz]から200[Hz]、200[Hz]から100[Hz]、100[Hz]から0[Hz]へと段階的に変化するようなシーケンス信号S22を信パケットPWM_1に送信する。これにより、ウィンカー装置60では、光源が、明るく点灯している状態から、所定の時間ピッチT1で段階的に徐々に暗くなり、最後に消灯するような制御が行われる。
【0072】
なお、上記の動作例(1)では、トリガ信号の立ち上がりを受けてコントロールモジュール468の出力周波数が階段状に上昇させ、その後、トリガ信号の立ち下がりを受けてコントロールモジュール468の出力周波数が階段状に下降させるようにしたがこれに限定されない。例えば、階段状ではなく、明るさが線形的に上昇または下降するような変化をさせてもよい。
【0073】
また、上記の動作例(1)では、トリガ信号の立ち上がりと、立ち下がりのそれぞれをトリガとして動作させる例を示したが、トリガ信号として、例えば、立ち上がり信号のみを用いてもよい。この場合、例えば、コントロールモジュール468において、その立ち上がり信号を起点として、アップチャープからダウンチャープまでを一連の処理とする、すなわち、コントロールモジュール468から
図3のシーケンス信号S21とシーケンス信号S22とを連続して通信パケットPWM_1に送信するように構成されてもよい。また、ウィンカー装置60を明るくする場合と、暗くする場合の時間ピッチが互いに異なってもよい。
【0074】
また、上記の動作例(1)では、ウィンカー装置60を消灯から点灯させ、その後消灯させるまでの処理について説明したが、これに限定されない。例えば、ウィンカーレバー21がオン操作されてからオフ操作されるまでの間、コントロールモジュール468が、トリガ信号を起点として、アップチャープからダウンチャープまでを一連の処理を、自動的に、所定の時間ピッチで繰り返すようにしてもよい。
【0075】
〔車載機器制御装置の動作例(2)〕
次に、
図4を用いて、車載機器制御装置400の他の動作例を説明する。前述の「動作例(1)」の場合と同様に、運転者によってウィンカーレバー21が操作された際の処理について説明する。なお、前述の「動作例(1)」と共通の動作については、説明を省略または簡略化する場合がある。
【0076】
運転者によってウィンカーレバー21がオン操作されると、第4ハブ装置34では、そのオン操作信号が、ルーティングモジュール435に送信される。そうすると、マッピングモジュール466が適用され、オン操作信号は、通信ドライバ441eを介して中央コントローラ10の接続部に送信される。
【0077】
中央コントローラ10において、第4ハブ装置34からウィンカーレバー21のオン操作信号が受信されると、ウィンカー制御モジュール11は、オン操作信号が示す操作情報に基づいて、ウィンカー装置60を点滅させるためのトリガ信号を通信ケーブルCN1~CN6に出力する。
【0078】
以下の動作は、第1~第6ハブ装置31~36で共通なので、主体をハブ装置30にして説明する。
【0079】
ハブ装置30において、トリガ信号が受信されると、そのトリガ信号は、通信ドライバ441eを介して通信パケットSIG_Bに格納され、マッピングモジュール466が適用される。
【0080】
マッピングモジュール466において、通信パケットSIG_Bにトリガ信号(例えば、立ち上がり信号)が受信されると、判定モジュール467が適用され、判定モジュール467において「TRUE」判定となる。そうすると、コントロールモジュール468は、判定モジュール467の判定結果に基づいてウィンカー装置60に制御信号としてシーケンス信号S41を通信パケットDO_1~DO_4に送信する。
【0081】
その後、通信パケットSIG_Bにトリガ信号(例えば、立ち下がり信号)が受信されると、判定モジュール467において「FALSE」判定となる。そうすると、コントロールモジュール468では、判定モジュール467の判定結果に基づいてウィンカー装置60に、制御信号としてシーケンス信号SS42を通信パケットDO_1~DO_4に送信する。
【0082】
図5には、中央コントローラ10から出力されるトリガ信号、及び、コントロールモジュール468から出力されるシーケンス信号S41,S42の一例を示している。
【0083】
図4及び
図5に示すように、コントロールモジュール468は、トリガ信号が立ち上がる(0→1に変化する)と、シーケンス信号S41として、通信パケットDO_1,DO_2,DO_3,DO_4に、所定の時間ピッチT2で光源61,62,63,64が順にオン制御されるような信号を送信する。これにより、ウィンカー装置60では、光源61,62,63,64が、消灯状態から水平方向に順に点灯範囲が広がるように点灯が制御される。
【0084】
その後、コントロールモジュール468は、トリガ信号が立ち下がる(1→0に変化する)と、シーケンス信号S42として、通信パケットDO_4,DO_3,DO_2,DO_1に、所定の時間ピッチT2で光源64,63,62,61が順にオフ制御されるような信号を送信する。これにより、ウィンカー装置60では、光源64,63,62,61が、点灯状態から水平方向に順に点灯範囲が狭まるように点灯が制御される。
【0085】
なお、上記の動作例(2)では、トリガ信号の立ち上がりと立ち下がりのそれぞれをトリガとして動作させる例を示したが、例えば、トリガ信号として、立ち上がり信号のみを用いてもよい。この場合、例えば、コントロールモジュール468において、その立ち上がり信号を起点として、光源61,62,63,64の連続点灯から、光源64,63,62,61の連続消灯までを一連の処理とする、すなわち、コントロールモジュール468から
図5のシーケンス信号S41とシーケンス信号S42とを連続して出力するように構成されてもよい。また、ウィンカー装置60を順に点灯させる場合の時間ピッチと、順に消灯させる場合の時間ピッチが互いに異なってもよい。
【0086】
また、上記の動作例(2)の動作を繰り返して実行するようにしてもよい。具体的には、例えば、ウィンカーレバー21がオン操作されてからオフ操作されるまでの間、コントロールモジュール468が、トリガ信号を起点として、光源61,62,63,64の連続点灯から、光源64,63,62,61の連続消灯までを一連の処理を、自動的に、所定の時間ピッチで繰り返すようにしてもよい。
【0087】
以上のように、本実施形態によると、ハブ装置30では、中央コントローラ10からウィンカー装置60を制御するためのトリガ信号が受信された場合に、あらかじめ設定された特定パターンのシーケンス信号をウィンカー装置60に出力することによるシーケンス処理を実行するように構成されている。これにより、中央コントローラ10とハブ装置30との間の通信状態に依存することなく、すなわち、車載ネットワークCNのトラフィックに依存することなく、トリガ信号に基づいて、ウィンカー装置60の点灯状態を連続的にの変化させることができるので、ウィンカー装置60の点灯タイミング(例えば、明るさ調整のタイミングや順に点灯させるタイミング)がずれないようにすることができる。
【0088】
ここに開示された技術は、前述の実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。また、前述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0089】
ここに開示された技術は、中央コントローラを主導にした車両制御を構成する場合において非常に有用である。
【符号の説明】
【0090】
10 中央コントローラ
30 ハブ装置(制御部)
60 ウィンカー装置
400 車載機器制御装置(中継装置)
430 ミドルウェア層
440 デバイスドライバ層
441e 通信ドライバ(通信部)
CN 車載ネットワーク