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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】スタンド及び鍵盤楽器セット
(51)【国際特許分類】
   G10G 5/00 20060101AFI20240910BHJP
   G10H 1/32 20060101ALI20240910BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G10G5/00
G10H1/32 Z
H05K5/02 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022066725
(22)【出願日】2022-04-14
(65)【公開番号】P2023157068
(43)【公開日】2023-10-26
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永妻 成之
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-507778(JP,A)
【文献】国際公開第2017/072974(WO,A1)
【文献】特開平03-084878(JP,A)
【文献】特開平03-200396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10G 5/00
G10H 1/32
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横架部材と、
前記横架部材と互いに固定される連結部材であって、第1係合部と、第2係合部と、を有する連結部材と、
前記第1係合部に係合可能な第1被係合部を含む前側脚部材と、
前記第2係合部に係合可能な第2被係合部を含む後側脚部材と、
前記前側脚部材と前記後側脚部材の間には、両者に亘る方杖部材と、
を備え、
前記第1係合部に前記第1被係合部が係合される第1係合構造と、前記第2係合部に前記第2被係合部が係合される第2係合構造は異なる、
スタンド。
【請求項2】
横架部材と、
前記横架部材と互いに固定される連結部材であって、第1係合部と、第2係合部と、を有する連結部材と、
前記第1係合部に係合可能な第1被係合部を含む前側脚部材と、
記第2係合部に係合可能な第2被係合部を含む後側脚部材と、
を備え、
前記前側脚部材は第1雌ねじ部、前記後側脚部材は第2雌ねじ部を含み、
前記連結部材は前記第1雌ねじ部に螺合する第1ねじ部材が挿入される第1孔部と、前記第2雌ねじ部に螺合する第2ねじ部材が挿入される第2孔部と、を含み、
前記第1雌ねじ部及び前記第1孔部の設置面高さと、前記第2雌ねじ部及び前記第2孔部の設置面高さは異なる、
タンド。
【請求項3】
横架部材と、
前記横架部材と互いに固定される連結部材であって、第1係合部と、第2係合部と、を有する連結部材と、
前記第1係合部に係合可能な第1被係合部を含む前側脚部材と、
前記第2係合部に係合可能な第2被係合部を含む後側脚部材と、
を備え、
前記前側脚部材及び前記後側脚部材はそれぞれ上脚取付面と下脚取付面とを含み、
前記連結部材は、前記上脚取付面が固定される多角形状部と、前記多角形状部から延設されて前記下脚取付面が固定される延設部とを含み、
前記第1係合部に前記第1被係合部が係合される第1係合構造と、前記第2係合部に前記第2被係合部が係合される第2係合構造は異なる、
タンド。
【請求項4】
横架部材と、
前記横架部材と互いに固定される連結部材であって、第1係合部と、第2係合部と、を有する連結部材と、
前記第1係合部に係合可能な第1被係合部を含む前側脚部材と、
前記第2係合部に係合可能な第2被係合部を含む後側脚部材と、
を備え、
前記前側脚部材と前記後側脚部材を含む脚部材は、第1脚部材と、第2脚部材と、2本共通の第3脚部材とを
前記第1係合部に前記第1被係合部が係合される第1係合構造と、前記第2係合部に前記第2被係合部が係合される第2係合構造は異なる、
タンド。
【請求項5】
前記前側脚部材の底面には、脚調整部材が設けられている、
請求項1乃至請求項4の何れかに記載のスタンド。
【請求項6】
前記連結部材及び前記前側脚部材と前記後側脚部材を含む脚部材は、前記第1係合構造と前記第2係合構造を識別可能な表示部を備える、
請求項1又は請求項3又は請求項4の何れかに記載のスタンド。
【請求項7】
請求項1乃至請求項の何れかに記載のスタンドと、
前記スタンドに取り付けられる鍵盤楽器と、
を含む、鍵盤楽器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンド及び鍵盤楽器セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、種々の装置に取り付けられるスタンドが開示されている。例えば、特許文献1には、電子鍵盤楽器の下面に設けられる雌ねじ部に螺合して取り付ける4本の脚部材を備えるスタンドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3182648公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなスタンドにおいては、脚部材に意匠性を持たせるために異なる形状を施したり、ガタツキを抑えるために一の脚部材のみに設置面との調整部材を設けたりすることがある。この場合、各脚部材の取付位置が所定の位置に取り付けられるよう設計されているが、組み立ての際に、間違った取付位置に脚部材を取り付けてしまうことが懸念される。
【0005】
本発明は、スタンド組立時に間違えず組立てられるスタンドと、このスタンドを備える鍵盤楽器セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様のスタンドは、横架部材と、前記横架部材と互いに固定される連結部材であって、第1係合部と、第2係合部と、を有する連結部材と、前記第1係合部に係合可能な第1被係合部を含む前側脚部材と、前記第2係合部に係合可能な第2被係合部を含む後側脚部材と、前記前側脚部材と前記後側脚部材の間には、両者に亘る方杖部材と、を備え、前記第1係合部に前記第1被係合部が係合される第1係合構造と、前記第2係合部に前記第2被係合部が係合される第2係合構造は異なる。
【0007】
本発明に係る鍵盤楽器セットは、上述のスタンドと、前記スタンドに取り付けられる鍵盤楽器と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スタンド組立時に間違えず組立てられるスタンドと、このスタンドを備える鍵盤楽器セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るスタンドを備える鍵盤楽器セットを前側上方から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係るスタンドを備える鍵盤楽器セットを後側下方から見た斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係るスタンドの左連結部材の左側面図である。
図4】本発明の実施形態に係るスタンドの右連結部材の右側面図である。
図5】本発明の実施形態に係るスタンドの左連結部材と脚部材を下方から見た分解斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係るスタンドの右連結部材と脚部材を下方から見た分解斜視図である。
図7】本発明の実施形態に係るスタンドの左連結部材周辺を上方から見た平面図である。
図8】本発明の実施形態に係るスタンドの右連結部材周辺を上方から見た平面図である。
図9】本発明の実施形態に係るスタンドの図7のIX-IX断面図である。
図10】本発明の実施形態に係るスタンドの図8のX-X断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1には、二点鎖線で示す直方体形状の鍵盤楽器10を支持するスタンド20を備える鍵盤楽器セット1が示されている。鍵盤楽器セット1のスタンド20には、3つのペダル210を備えるペダル装置200が設けられている。なお、以下の説明においては、ペダル210の前後方向(鍵盤楽器10の図示しない鍵の前後方向)を前後方向FBとして、前を前側F(演奏者側)、後を後側Bとし、ペダル210が配列する方向(鍵盤楽器10の図示しない鍵の配列方向)を左右方向LRとしてペダル装置200に向かって左を左側L、右を右側Rとする。また、ペダル装置200の上下方向ULにおいて上を上側Up、下を下側Loとする。なお、スタンド20が支持する対象は、本実施形態においては鍵盤楽器10としたが、他の楽器や、各種の装置等であってもよい。
【0011】
図1及び図2に示すように、スタンド20は、左右方向LRに長い角筒状に設けられる横架部材50と、横架部材50の両端部に設けられる2つの連結部材300と、各連結部材300に設けられる複数の脚部材100としての第1脚部材110、第2脚部材120及び2本の第3脚部材とを含む。連結部材300は、横架部材50の左端に固定される左連結部材300Lと、横架部材50の右端に固定される右連結部材300Rとを含む。連結部材300は、アルミ等の金属材料によるダイキャストにより製造される。
【0012】
左連結部材300Lには、前側Fに第3脚部材130が取り付けられ、後側Bに第2脚部材120が取り付けられている。第3脚部材130と第2脚部材120との間には、両者に亘って方杖部材140が設けられている。右連結部材300Rには、前側Fに第1脚部材110が取り付けられ、後側Bに第3脚部材130が取り付けられている。前側脚部材160は、第1脚部材110と、前側Fの第3脚部材130を含む。後側脚部材170は、第2脚部材120と、後側Bの第3脚部材130を含む。第1脚部材110と第3脚部材130との間には、両者に亘って方杖部材140が設けられている。
【0013】
スタンド20に設けられるペダル装置200は、丸棒状の部材を曲げ加工して設けられるペダルフレーム250を介して連結部材300のペダルフレーム固定部360に接続され固定されている。左連結部材300Lには左ペダルフレーム250L、右連結部材300Rには右ペダルフレーム250Rが接続し、固定されている。また、左端のペダル210の下側Lo及び右端のペダル210の下側Loには、設置面との当接を調整可能な設置調整部材211が設けられている。
【0014】
連結部材300には、横架部材50の前側F及び後側Bに平板状に突出する楽器取付部370が設けられている。楽器取付部370における前側Fには、平板状に突出するベース板部分から上側Upに突出する平坦面とされる当接面371と、当接面371の外側に配置される位置決めピン372が設けられている。また、楽器取付部370における後側Bには、平板状に突出するベース板部分から上側Upに突出する平坦面とされる当接面373が設けられている。当接面371,373は、鍵盤楽器10の下面の所定箇所と当接し、楽器取付部370の前後に設けられるねじ孔374を介してねじ部材により固定される。
【0015】
横架部材50は、連結部材300に凹溝状に設けられる横架部材固定部390に載置されるようにして固定されている。横架部材50は、上下方向UL及び前後方向FBからねじ部材により横架部材固定部390に固定されている。
【0016】
各連結部材300(左連結部材300L、右連結部材300R)には、夫々、左右方向LRにおける外側に、有底の略六角筒状からなる多角形状部380が設けられている。図3及び図4に示すように、連結部材300は、前側上取付面381と、前側下取付面382、及び、後側上取付面383と、後側下取付面384とを含む。
【0017】
前側上取付面381及び後側上取付面383は、多角形状部380の外側面とされ、上下方向ULに平行であって、法線方向を前後方向FB(及び左右方向LR)から略45度として前側F及び後側Bに配置されている。前側上取付面381と後側上取付面383とは、多角形状部380の外側面である、上下方向ULに平行であって法線方向を左右方向LRの外側に向けた接続面385により接続されている。
【0018】
連結部材300は、多角形状部380の下側Loから二股状に延設されて、前側下取付面382及び後側下取付面384を含む延設部341,342を含む。前側下取付面382及び後側下取付面384は、夫々、前側上取付面381、後側上取付面383から外側に折れ曲がるようにして前側上取付面381、後側上取付面383と接続している。
【0019】
左連結部材300Lにおいて、第3脚部材130が取り付けられる第3脚取付部330は、前側上取付面381及び前側下取付面382を含む。第2脚部材120が取り付けられる第2脚取付部320は、後側上取付面383及び後側下取付面384を含む。
【0020】
右連結部材300Rにおいて、第1脚部材110が取り付けられる第1脚取付部310は、前側上取付面381及び前側下取付面382を含み、第3脚取付部330は、後側上取付面383及び後側下取付面384を含む。
【0021】
連結部材300は、左連結部材300Lに設けられる複数の脚取付部としての第3脚取付部330と、第2脚取付部320とを含み、右連結部材300Rに設けられる複数の脚取付部としての第1脚取付部310と第3脚取付部330とを含む。
【0022】
左連結部材300Lの前側上取付面381には、1つの貫通する孔部60-1が設けられている。左連結部材300Lの前側下取付面382には、1つの貫通する孔部60-2(第1孔部)が設けられている。また、左連結部材300Lの後側上取付面383には、水平方向に並んで設けられる貫通する2つの孔部60-3,60-4が設けられている。左連結部材300Lの後側下取付面384には、1つの貫通する孔部60-5(第2孔部)が設けられている。
【0023】
右連結部材300Rの前側上取付面381には、水平方向及び上下方向にオフセットして配置される2つの貫通する孔部60-6,60-7が設けられている。右連結部材300Rの前側下取付面382には、1つの貫通する孔部60-8(第1孔部)が設けられている。また、右連結部材300Rの後側上取付面383には、1つの貫通する孔部60-9が設けられている。右連結部材300Rの後側下取付面384には、1つの貫通する孔部60-10(第2孔部)が設けられている。孔部60-1~60-10は、係合部60とされている。係合部60は、左連結部材300Lの孔部60-1,60-2及び右連結部材300Rの孔部60-6,60-7,60-8を有する第1係合部61と、左連結部材300Lの孔部60-3,60-4,60-5及び右連結部材300Rの孔部60-9,60-10を有する第2係合部62と、を含む。
【0024】
また、図5及び図6に示すように、連結部材300には、多角形状部380の下面から延設部341,342に亘って、夫々2枚の補助リブ301が設けられている。延設部341,342に対応する2枚の補助リブ301間には、夫々、多角形状部380の下面に金型の刻印にて設けられる文字(数字)が、各脚取付部に対応して表示される表示部386が設けられている。第3脚取付部330に対応する表示部386は、「3」と表示される表示部386-3とされ、第2脚取付部320に対応する表示部386は、「2」と表示される表示部386-2とされ、第1脚取付部310の対応する表示部386は、「1」と表示される386-1とされている。
【0025】
また、図7及び図8に示すように、連結部材300の多角形状部380の底板の上面にも、各脚取付部に対応する表示部387が設けられている。図7に示すように、左連結部材300Lの多角形状部380において、第3脚取付部330に対応する表示部387は、文字(数字)の「3」と表示される表示部387-3とされ、第2脚取付部320に対応する表示部387は、文字(数字)の「2」と表示される表示部387-2とされる。図8に示す右連結部材300Rの多角形状部380においては、第3脚取付部330に対応する表示部387は、文字(数字)の「3」と表示される表示部387-3とされ、第1脚取付部310に対応する表示部387は、文字(数字)の「1」と表示される表示部387-1とされる。
【0026】
図1及び図2に示すように、前側脚部材160、後側脚部材170を含む複数の脚部材100(第1脚部材110、第2脚部材120及び2本の第3脚部材130)は、夫々、木質部材からなる脚本体101を含む。脚部材100(脚本体101)は、前後方向FB及び左右方向LRの何れから見ても、拡開するよう連結部材300に設けられている。脚本体101は、水平方向の断面が長方形状とされ、該長方形状の2つの短辺に対応する外側面101aと、内側面101bと、該長方形状の2つの長辺に対応する第1側面101c、第2側面101dとを含む。また、脚本体101は、天面101eと、底面101fとを含む。第2脚部材120及び第3脚部材130の底面101fには、設置面と当接する設置部材102が設けられている。前側脚部材160の第1脚部材110の底面101fには、ねじ構造等により設置面に対して接近・離間可能な脚調整部材103が設けられている。
【0027】
図5及び図6に示すように、内側面101bは、天面101eと直交して接続する垂直面101b1と、垂直面101b1と接続して下側Loに向かって傾斜する傾斜面101b2を含む。内側面101bの傾斜面101b2と、傾斜する外側面101aにより、脚本体101は、断面積が漸次縮小するように設けられている。
【0028】
図5に示す第3脚部材130の内側面101bには、第3取付部430が設けられている。垂直面101b1には、上第3取付部431(上脚取付面)が設けられ、傾斜面101b2には下第3取付部432(下脚取付面)が設けられている。
【0029】
上第3取付部431には、ねじ部材により固定される金属プレート431aが設けられている。また、上第3取付部431には、金属プレート431aから立設する雄ねじ部70-1が設けられている。金属プレート431aには、刻印により文字(数字)が表示される表示部401であって、数字の「3」が刻印される表示部401-3が設けられている。
【0030】
下第3取付部432には、ねじ部材により傾斜面101b2に固定される金属プレート432aが設けられている。また、下第3取付部432には、金属プレート432aに雌ねじ部70-2(第1雌ねじ部)が設けられている。
【0031】
図6に示す第3脚部材130も同様に、上第3取付部431には、金属プレート431aから立設する雄ねじ部70-9が設けられ、下第3取付部432には、金属プレート432aに雌ねじ部70-10(第2雌ねじ部)が設けられている。
【0032】
図5に示す第2脚部材120の内側面101bには、第2取付部420が設けられている。垂直面101b1には、上第2取付部421(上脚取付面)が設けられ、傾斜面101b2には、下第2取付部422(下脚取付面)が設けられている。
【0033】
上第2取付部421には、ねじ部材により固定される金属プレート421aが設けられている。また、上第2取付部421には、金属プレート421aから立設する雄ねじ部70-3が設けられている。金属プレート421aには、刻印により文字(数字)が表示される表示部401であって、数字の「2」が刻印される表示部401-2が設けられている。また、上第2取付部421には、金属プレート421aの一部を折り曲げて立設する突起部70-4が設けられている。
【0034】
また、下第2取付部422には、ねじ部材により傾斜面101b2に固定される金属プレート422aが設けられている。下第2取付部422には、金属プレート422aに雌ねじ部70-5(第2雌ねじ部)が設けられている。
【0035】
図6に示す第1脚部材110の内側面101bには、第1取付部410が設けられている。垂直面101b1には、上第1取付部411(上脚取付面)が設けられ、傾斜面101b2には、下第1取付部412(下脚取付面)が設けられている。
【0036】
上第1取付部411には、ねじ部材により固定される金属プレート411aが設けられている。また、上第1取付部411には、金属プレート411aから立設する雄ねじ部70-6が設けられている。金属プレート421aには、刻印により文字(数字)が表示される表示部401であって、数字の「1」が刻印される表示部401-1が設けられている。また、上第1取付部411には、金属プレート411aの一部を折り曲げて立設する突起部70-7が設けられている。
【0037】
また、下第1取付部412には、ねじ部材により傾斜面101b2に固定される金属プレート412aが設けられている。下第1取付部412には、金属プレート412aに雌ねじ部70-8(第1雌ねじ部)が設けられている。
【0038】
図5及び図6に示す雄ねじ部70-1,70-3,70-6,70-9、突起部70-4,70-7、雌ねじ部70-2,70-5,70-8,70-10は、係合部60(孔部60-1~60-10)に係合可能な被係合部70とされている。被係合部70は、第1被係合部71と第2被係合部72を含む。前側脚部材160は、第1係合部61に係合可能な第1被係合部71を含む。後側脚部材170は、第2係合部62に係合可能な第2被係合部72を含む。スタンド20は、係合部60と被係合部70の係合構造が異なる脚取付部(第1脚取付部310、第2脚取付部320、第3脚取付部330)と取付部(第1取付部410、第2取付部420、第3取付部430)の組合せを含む。換言すれば、スタンド20は、第1係合部61に第1被係合部71が係合される第1係合構造と、第2係合部62に第2被係合部72が係合される第2係合構造とを有し、第1係合構造と第2係合構造は異なる。
【0039】
具体的には、図6に示す第1脚部材110における第1取付部410の雄ねじ部70-6は、図4に示す右連結部材300Rにおける第1脚取付部310の孔部60-6に挿入され係合する。そして、図8のP2から見た図に示すように、雄ねじ部70-6は、ナット80-6が螺合して固定される。また、図6に示す第1脚部材110における突起部70-7は、図4に示す右連結部材300Rにおける第1脚取付部310の孔部60-7に挿入され係合する凹凸構造とされている(図8のP2から見た図を参照)。
【0040】
また、図6に示す第1脚部材110における第1取付部410の雌ねじ部70-8は、右連結部材300Rにおける第1脚取付部310の孔部60-8と合致して係合し、ねじ部材80-8(第1ねじ部材)により固定される(図4及び図10も参照)。
【0041】
また、図5に示す第2脚部材120における第2取付部420の雄ねじ部70-3は、図3に示す左連結部材300Lにおける第2脚取付部320の孔部60-3に挿入され係合する。そして、図7のP1から見た図に示すように、雄ねじ部70-3は、ナット80-3が螺合して固定される。また、図5に示す第2脚部材120における突起部70-4は、図3に示す左連結部材300Lにおける第2脚取付部320の孔部60-4に挿入され係合する凹凸構造とされている(図7のP1から見た図を参照)。
【0042】
また、図5に示す第2脚部材120における第2取付部420の雌ねじ部70-5は、左連結部材300Lにおける第2脚取付部320の孔部60-5と合致して係合し、ねじ部材80-5(第2ねじ部材)により固定される(図3及び図9も参照)。
【0043】
図5に示す第3脚部材130における第3取付部430の雄ねじ部70-1は、図3に示す左連結部材300Lにおける第3脚取付部330の孔部60-1に挿入され係合する。そして、図7に示すように、雄ねじ部70-1にはナット80-1が螺合して固定される。
【0044】
図5に示す第3脚部材130における第3取付部430の雌ねじ部70-2は、左連結部材300Lにおける第3脚取付部330の孔部60-2と合致して係合し、ねじ部材80-2(第1ねじ部材)により固定される(図3及び図9も参照)。
【0045】
一方、図6に示す右連結部材300Rにおいても、第3脚部材130の雄ねじ部70-9は、図4に示す第3脚取付部330の孔部60-9に挿入され係合し、図8に示すナット80-9で固定される。
【0046】
図6に示す第3脚部材130の雌ねじ部70-10は、孔部60-10と合致して係合し、ねじ部材80-10(第2ねじ部材)で固定される(図4及び図10も参照)。
【0047】
なお、脚部材100が連結部材300に取り付けられるとき、上脚取付面の金属プレート411a,421a,431aは、前側上取付面381、後側上取付面383に面当接し、下脚取付面の金属プレート412a,422a,432aを含む傾斜面101b2は、前側下取付面382、後側下取付面384と面当接する。
【0048】
ここで、雄ねじ部70-1,70-3,70-6,70-9の呼び径は同じである。同様に、雌ねじ部70-2,70-5,70-8,70-10の呼び径は同じである。よって、ナット80-1,80-3,80-6,80-9は同じ仕様のナットであり、ねじ部材80-2,80-5,80-8,80-10も同じ仕様のねじ部材である。更に、孔部60-1~60-10の径は略同一である。
【0049】
図5に示す第3脚部材130の雄ねじ部70-1と雌ねじ部70-2のピッチ間距離(すなわち、図3に示す対応する左連結部材300Lの孔部60-1,60-2のピッチ間距離)は、図6に示す第3脚部材130の雄ねじ部70-9と雌ねじ部70-10のピッチ間距離(すなわち、図4に示す対応する右連結部材300Rの孔部60-9,60-10のピッチ間距離)と同じである。
【0050】
従って、2本の第3脚部材130は何れも左連結部材300Lの第3脚取付部330又は右連結部材300Rの第3脚取付部330に取り付けることができる。換言すれば、左連結部材300Lの第3脚取付部330の係合部60(孔部60-1,60-2)と左連結部材300Lに取り付けられる第3脚部材130における第3取付部430の被係合部70(雄ねじ部70-1,雌ねじ部70-2)の係合構造は、右連結部材300Rの第3脚取付部330の係合部60(孔部60-9,60-10)と右連結部材300Rに取り付けられる第3脚部材130の第3取付部430の被係合部70(雄ねじ部70-9、雌ねじ部70-10)の係合構造と同じである。よって、左連結部材300L及び右連結部材300Rに係る各第3脚取付部330と、2本の第3脚部材130に係る第3取付部430の組合せは、係合部60及び被係合部70の係合構造が同じである。
【0051】
一方、図6に示す第1脚部材110における雄ねじ部70-6と雌ねじ部70-8のピッチ間距離(すなわち、図4に示す右連結部材300Rの孔部60-6,60-8のピッチ間距離)は、図5及び図6に示す第3脚部材130における雄ねじ部70-1,70-9と雌ねじ部70-2,70-10のピッチ間距離(すなわち、図3及び図4に示す孔部60-1,60-2のピッチ間距離及び孔部60-9,60-10のピッチ間距離)と異なっている。
【0052】
同様に、図5に示す第2脚部材120における雄ねじ部70-3と雌ねじ部70-5のピッチ間距離(すなわち、図3に示す左連結部材300Lの孔部60-1,60-2のピッチ間距離)は、図5及び図6に示す第3脚部材130における雄ねじ部70-1,70-9と雌ねじ部70-2,70-10のピッチ間距離(すなわち、図3及び図4に示す孔部60-1,60-2のピッチ間距離及び孔部60-9,60-10のピッチ間距離)と異なっている。
【0053】
なお、図6に示す第1脚部材110における雄ねじ部70-6と雌ねじ部70-8のピッチ間距離(すなわち、図4に示す右連結部材300Rの孔部60-6,60-8のピッチ間距離)は、図5に示す第2脚部材120における雄ねじ部70-3と雌ねじ部70-5のピッチ間距離(すなわち、図3に示す左連結部材300Lの孔部60-1,60-2のピッチ間距離)と、同じである。
【0054】
一方で、図7のP1から見た図に示すように、第2脚部材120の雄ねじ部70-3(孔部60-3)に対して、突起部70-4(孔部60-4)は、水平方向にオフセットした下側Loに位置する。図8のP2から見た図に示すように、第1脚部材110における雄ねじ部70-6(孔部60-6)に対して、突起部70-7(孔部60-7)は、水平方向に隣接した位置とされている。従って、両者の位置関係は異なる。
【0055】
すなわち、右連結部材300Rにおける第1脚取付部310の係合部60(孔部60-6,60-7,60-8)と第1脚部材110における第1取付部410の被係合部70(雄ねじ部70-6、雌ねじ部70-8、突起部70-7)の係合構造は、左連結部材300Lにおける第2脚取付部320の係合部60(孔部60-3,60-4,60-5)と第2脚部材120における第2取付部420の被係合部70(雄ねじ部70-3、雌ねじ部70-5、突起部70-4)と異なる。
【0056】
以上をまとめると、第1脚取付部310と第1取付部410の組合せに係る係合部60と被係合部70の係合構造と、第2脚取付部320と第2取付部420の組合せに係る係合部60と被係合部70の係合構造と、第3脚取付部330と第3取付部430の組合せに係る係合部60と被係合部70の係合構造は、何れも異なっている。そして、表示部386,387は、異なる係合構造を示している。
【0057】
換言すれば、左連結部材300L、前側脚部材160(第3脚部材130)、後側脚部材170(第2脚部材120)においては、前側Fの第1係合部61に係る孔部60-1,60-2のピッチ間距離(前側脚部材160の第1被係合部71に係る雄ねじ部70-1と雌ねじ部70-2のピッチ間距離)は、後側Bの第2係合部62に係る孔部60-3,60-5のピッチ間距離(後側脚部材170の第2被係合部72に係る雄ねじ部70-3と雌ねじ部70-5のピッチ間距離)と異なっている。また、左連結部材300Lと後側脚部材170(第2脚部材120)に係る係合は、孔部60-4と突起部70-4による凹凸係合を有するが、左連結部材300Lと前側脚部材160(第2脚部材120)に係る係合は、そのような凹凸係合は設けられていない。従って、左連結部材300L、前側脚部材160(第3脚部材130)、後側脚部材170(第2脚部材120)において、第1係合部61に第1被係合部71が係合される第1係合構造と、第2係合部62に第2被係合部72が係合される第2係合構造は異なっている。
【0058】
同様に、右連結部材300R、前側脚部材160(第1脚部材110)、後側脚部材170(第3脚部材130)においては、前側Fの第1係合部61に係る孔部60-6,60-8のピッチ間距離(前側脚部材160の第1被係合部71に係る雄ねじ部70-6と雌ねじ部70-8のピッチ間距離)は、後側Bの第2係合部62に係る孔部60-9,60-10のピッチ間距離(後側脚部材170の第2被係合部72に係る雄ねじ部70-9と雌ねじ部70-10のピッチ間距離)と異なっている。また、右連結部材300Rと前側脚部材160(第1脚部材110)に係る係合は、孔部60-7と突起部70-7による凹凸係合を有するが、右連結部材300Rと後側脚部材170(第3脚部材130)に係る係合は、そのような凹凸係合は設けられていない。従って、右連結部材300R、前側脚部材160(第1脚部材110)、後側脚部材170(第3脚部材130)において、第1係合部61に第1被係合部71が係合される第1係合構造と、第2係合部62に第2被係合部72が係合される第2係合構造は異なっている。
【0059】
そして、表示部386,387,401は、左連結部材300L、右連結部材300Rの夫々や、左連結部材300L、右連結部材300Rに取り付けられる前側脚部材160、後側脚部材170の夫々に、第1係合構造と第2係合構造を識別可能なように表示して設けられている。第1係合構造と第2係合構造を識別可能な表示には、本実施形態の他、例えば、各脚部材100を組み立てる順番を含めて表示することもできる。
【0060】
なお、雄ねじ部70-1等と雌ねじ部70-2等の関係は、以下の関係とも言える。雄ねじ部70-1,70-9,70-3,70-6、(孔部60-1,60-9,60-3,60-6)の設置面からの高さ(設置面高さ)は同一であるが、図9に示すように、ねじ部材80-2(雌ねじ部70-2、孔部60-2)の設置面高さH-2は、ねじ部材80-5(雌ねじ部70-5、孔部60-5)の設置面高さH-5よりも低い。同様に、図10に示すように、ねじ部材80-8(雌ねじ部70-8、孔部60-8)の設置面高さH-8は、ねじ部材80-10(雌ねじ部70-10、孔部60-10)の設置面高さH-10よりも高い。なお、ねじ部材80-5(雌ねじ部70-5、孔部60-5)の設置面高さH-5と、ねじ部材80-8(雌ねじ部70-8、孔部60-8)の設置面高さH-8は、同じである。第3脚部材130(第3取付部430、第3脚取付部330)に係る設置面高さH-2,H-10は、同じである。
【0061】
ここで仮に、第1脚部材110や第2脚部材120を第3脚取付部330に取り付けようとすると、第1脚部材110や第2脚部材120の突起部70-7,70-4に対応する係合部60(孔部)が前側上取付面381、後側上取付面383に無いので、突起部70-7,70-4は前側上取付面381、後側上取付面383に当接し、係合しないので、第3脚取付部330に取り付けることができない。
【0062】
また仮に、第3脚部材130を第1脚取付部310や第2脚取付部320に取り付けようとすると、孔部60-3,60-6に雄ねじ部70-1,70-9を挿入することができても、孔部60-5,60-8と雌ねじ部70-2,70-10は位置が異なり合致して係合しないので、第1脚取付部310や第2脚取付部320に取り付けることができない。
【0063】
更にまた仮に、第1脚部材110を第2脚取付部320に、又は、第2脚部材120を第1脚取付部310に取り付けようとしても、突起部70-4,70-7に対応する孔部60-4,60-7の位置が異なっているので、取り付けることができない。
【0064】
また、前述の通り、前側脚部材160(前側Fの第3脚部材130、第1脚部材110)と後側脚部材170(第2脚部材120、後側Bの第3脚部材130)との間には、両者に亘って方杖部材140が設けられている。前側脚部材160と後側脚部材170と方杖部材140によりトラス構造TRが画成されている(図7図8参照)ので、前後方向FBや左右方向LRからかけられる力に良好に対抗できる。方杖部材140を前側脚部材160と後側脚部材170の間に取り付けるので、各脚部材100が取付られる連結部材300の位置は予め決定されている。
【0065】
スタンド20においては、ペダル装置200に設置調整部材211が設けられている。ここで、ペダル装置200は、スタンド20において後側Bに配置されている。よって、脚部材100においては、前側Fに設置面との調整部材が配置されると、鍵盤楽器セット1の設置状態を調整し易い。そして、本実施形態のスタンド20では、右利き者を想定して、右前の脚部材100に脚調整部材103を設けている。すなわち、2本ある前側脚部材160の1つである第1脚部材110に高さを調整する脚調整部材103が設けられている。
【0066】
従って、左前と右後に配置され、対向して配置される第3脚部材130同士は、相互に入れ替えても良いが、右前と左後に配置され、対向して配置される第1脚部材110と第2脚部材120は、入れ替えて取り付けられると不都合が生じる。また、スタンド20は、ユーザにて組み立てするよう出荷されることがある。よって、本実施形態のように、スタンド20は、係合部60及び被係合部70の係合構造が異なる脚取付部と取付部の組合せを含むことで、脚部材100を間違えて取り付けてしまうことが低減されている。なお、第1脚部材110及び第2脚部材120の突起部70-7,70-4及び突起部70-7,70-4と係合する連結部材300の孔部60-7,60-4を廃止等して共通の係合構造とすれば、第1脚部材110と第2脚部材120を入れ替えて連結部材300に取り付けるようにして、4本の脚部材100を2種類の係合構造を備える脚部材100とすることもできる。このとき、4本の脚部材100の全てに脚調整部材103を取り付ければ、スタンド20の設置面に対する調整をより精度よく行うことができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態では、スタンド20は、横架部材50と、横架部材50と互いに固定される連結部材300であって、第1係合部61と、第2係合部62と、を有する連結部材300と、第1係合部61に係合可能な第1被係合部71を含む前側脚部材160と、第2係合部62に係合可能な第2被係合部72を含む後側脚部材170と、を備え、第1係合部61に第1被係合部71が係合される第1係合構造と、第2係合部62に第2被係合部72が係合される第2係合構造は異なる。
【0068】
これにより、左連結部材300L、右連結部材300Rの夫々において、前側脚部材160と各連結部材300が係合する第1係合構造と、後側脚部材170が各連結部材300が係合する第2係合構造とが異なり、連結部材300における各脚取付部には、所定の脚部材100が取り付けるように規制されているので、ユーザにより組み立てるよう出荷されるスタンド20において、間違えることなく組立作業を行うことができる。
【0069】
また、スタンド20は、前側脚部材160と後側脚部材170の間には、両者に亘る方杖部材140とを備える。これにより、前側脚部材160と後側脚部材170と方杖部材140によりトラス構造TRが画成することができ、強度を高めたスタンド20とすることができる。
【0070】
また、前側脚部材160(第1脚部材110)の底面101fには、脚調整部材103が設けられている。これにより、演奏者側からの脚と設置面との調整を行い易くすることができる。
【0071】
また、前側脚部材160は第1雌ねじ部(雌ねじ部70-2,70-8)、後側脚部材170は第2雌ねじ部(雌ねじ部70-5,70-10)を含み、連結部材300は、第1雌ねじ部に螺合する第1ねじ部材(ねじ部材80-2,80-8)が挿入される第1孔部(孔部60-2,60-8)と、第2雌ねじ部に螺合する第2ねじ部材(ねじ部材80-5,80-10)が挿入される第2孔部(孔部60-5,60-10)と、を含み、第1雌ねじ部及び第1孔部の設置面高さH-2,H-8と、第2雌ねじ部及び第2孔部の設置面高さH-5,H-10は異なる。これにより、更に組立の間違いを低減することができる。
【0072】
また、前側脚部材160及び後側脚部材170はそれぞれ上脚取付面(上第1取付部411、上第2取付部421、上第3取付部431)と下脚取付面(下第1取付部412、下第2取付部422、下第3取付部432)とを含み、連結部材300は、上脚取付面が固定される多角形状部380と、多角形状部380から延設されて下脚取付面が固定される延設部341,342とを含む。これにより、上側を雄ねじ部70-1等へのナット80-1等の締め付けとして、下側をねじ部材80-2等のボルト締めとして、組み立ての作業をし易い構成とすることができる。
【0073】
また、連結部材300及び脚部材100は、第1係合構造と第2係合構造を識別可能な表示部を備える。これにより、ユーザは表示部に表示される文字類(数字や記号、文字を含む)を見ながら、間違いなく脚部材100を連結部材300に取り付けることができる。
【0074】
また、前側脚部材160と後側脚部材170を含む脚部材100は、第1脚部材110と、第2脚部材120と、2本の第3脚部材とを含む。これにより、2本の第3脚部材130を対向して配置して、前側脚部材160を第1脚部材110と前側の第3脚部材130とし、後側脚部材170を第2脚部材120と第3脚部材130として、直感的に脚部材100の配置が理解し易く組立て易いスタンド20とすることができる。
【0075】
また、鍵盤楽器セット1は、スタンド20と、スタンド20に取り付けられる鍵盤楽器10と、を含む。これにより、組立て易いスタンド20を備えた鍵盤楽器セット1を提供することができる。
【0076】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0077】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]横架部材と、
前記横架部材と互いに固定される連結部材であって、第1係合部と、第2係合部と、を有する連結部材と、
前記第1係合部に係合可能な第1被係合部を含む前側脚部材と、
前記第2係合部に係合可能な第2被係合部を含む後側脚部材と、
を備え、
前記第1係合部に前記第1被係合部が係合される第1係合構造と、前記第2係合部に前記第2被係合部が係合される第2係合構造は異なる、
スタンド。
[2]前記前側脚部材と前記後側脚部材の間には、両者に亘る方杖部材と、
を備える前記[1]に記載のスタンド。
[3]前記前側脚部材の底面には、脚調整部材が設けられている、
前記[1]に記載のスタンド。
[4]前記前側脚部材は第1雌ねじ部、前記後側脚部材は第2雌ねじ部を含み、
前記連結部材は前記第1雌ねじ部に螺合する第1ねじ部材が挿入される第1孔部と、前記第2雌ねじ部に螺合する第2ねじ部材が挿入される第2孔部と、を含み、
前記第1雌ねじ部及び前記第1孔部の設置面高さと、前記第2雌ねじ部及び前記第2孔部の設置面高さは異なる、
前記[1]に記載のスタンド。
[5]前記前側脚部材及び前記後側脚部材はそれぞれ上脚取付面と下脚取付面とを含み、
前記連結部材は、前記上脚取付面が固定される多角形状部と、前記多角形状部から延設されて前記下脚取付面が固定される延設部とを含む、
前記[1]に記載のスタンド。
[6]前記連結部材及び前記前側脚部材と前記後側脚部材を含む脚部材は、前記第1係合構造と前記第2係合構造を識別可能な表示部を備える、前記[1]に記載のスタンド。
[7]前記前側脚部材と前記後側脚部材を含む脚部材は、第1脚部材と、第2脚部材と、2本共通の第3脚部材と、
を含む、前記[1]に記載のスタンド。
[8] 前記[1]乃至前記[7]の何れかに記載のスタンドと、
前記スタンドに取り付けられる鍵盤楽器と、
を含む、鍵盤楽器セット。
【符号の説明】
【0078】
1 鍵盤楽器セット 10 鍵盤楽器
20 スタンド 50 横架部材
60 係合部
60-1~60-10 孔部
70 被係合部
70-1,70-3,70-6,70-9 雄ねじ部
70-2,70-5,70-8,70-10 雌ねじ部
70-4,70-7 突起部
80-1,80-3,80-6,80-9 ナット
80-2,80-5,80-8,80-10 ねじ部材
100 脚部材 101 脚本体
101a 外側面 101b 内側面
101b1 垂直面 101b2 傾斜面
101c 第1側面 101d 第2側面
101e 天面 101f 底面
102 設置部材 103 脚調整部材
110 第1脚部材 120 第2脚部材
130 第3脚部材 140 方杖部材
160 前側脚部材 170 後側脚部材
200 ペダル装置 210 ペダル
211 設置調整部材 250 ペダルフレーム
250L 左ペダルフレーム 250R 右ペダルフレーム
300 連結部材
300L 左連結部材 300R 右連結部材
301 補助リブ 310 第1脚取付部
320 第2脚取付部 330 第3脚取付部
341 延設部 342 延設部
360 ペダルフレーム固定部 370 楽器取付部
371 当接面 372 位置決めピン
373 当接面 374 ねじ孔
380 多角形状部 381 前側上取付面
382 前側下取付面 383 後側上取付面
384 後側下取付面 385 接続面
386,387,401 表示部
390 横架部材固定部
410 第1取付部 411 上第1取付部
412 下第1取付部 420 第2取付部
421 上第2取付部 422 下第2取付部
430 第3取付部 431 上第3取付部
432 下第3取付部
411a,412a,421a,422a,431a,432a 金属プレート
H-2,H-5,H-8,H-10 設置面高さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10