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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】電気化学セル装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/0247 20160101AFI20240910BHJP
   H01M 8/0232 20160101ALI20240910BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20240910BHJP
【FI】
H01M8/0247
H01M8/0232
H01M8/12 101
H01M8/12 102A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022515207
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(86)【国際出願番号】 JP2021001578
(87)【国際公開番号】W WO2021210231
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2020072919
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沼田 昂真
(72)【発明者】
【氏名】真嶋 正利
(72)【発明者】
【氏名】小川 光靖
(72)【発明者】
【氏名】水原 奈保
(72)【発明者】
【氏名】野田 陽平
【審査官】守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/130903(WO,A1)
【文献】特開2003-007318(JP,A)
【文献】特開2010-015977(JP,A)
【文献】特開2006-260994(JP,A)
【文献】特開2013-069521(JP,A)
【文献】特開2005-317241(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/02
H01M 8/12
C25B 9/00
C25B 11/00
C25B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面と、前記第1主面の反対面である第2主面とを有するセルと、
前記第1主面と対向している第3主面を有する第1集電体と、
前記第2主面と対向している第4主面を有する第2集電体とを備え、
前記セルは、前記第2主面から前記第1主面に向かって凸に反っており、
前記第3主面は、前記第1主面の中央部と対向している位置に凹部を含み、
前記第4主面は、前記第2主面の中央部と対向している位置に凸部を含み、
前記第1集電体及び前記第2集電体の各々は、三次元網目構造の骨格を有する金属多孔体からなる少なくとも1枚の金属多孔体シートにより構成されており、
前記第1主面の中央部は、前記第2主面が平坦な基準面と対向するように前記セルを前記基準面上に配置した際に前記基準面からの距離が最も大きくなる前記第1主面の部分を含んでおり、
前記第2主面の中央部は、前記第2主面が前記基準面と対向するように前記セルを前記基準面上に配置した際に前記基準面からの距離が最も大きくなる前記第2主面の部分を含んでいる、電気化学セル装置。
【請求項2】
前記第1集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第1金属多孔体シート及び第2金属多孔体シートであり、
前記第1金属多孔体シート及び前記第2金属多孔体シートは、前記第1集電体の厚さ方向に直交している面内において並べて配置されており、
前記第2金属多孔体シートには、前記凹部に対応する位置において、前記第2金属多孔体シートを厚さ方向に貫通する第1貫通穴が形成されており、
前記第1金属多孔体シートは、前記第1貫通穴内に配置されており、
前記第2金属多孔体シートの厚さは、前記第1金属多孔体シートの厚さよりも大きく、
前記凹部は、前記第1貫通穴の内周面及び前記第1金属多孔体シートの主面により画されている、請求項1に記載の電気化学セル装置。
【請求項3】
前記第2金属多孔体シートの厚さから前記第1金属多孔体シートの厚さを減じた値は、前記セルの反り量に等しい、請求項2に記載の電気化学セル装置。
【請求項4】
前記第1集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第1金属多孔体シート及び第2金属多孔体シートであり、
前記第1金属多孔体シート及び前記第2金属多孔体シートは、前記第1集電体の厚さ方向において、前記第2金属多孔体シートが前記第3主面側に位置するように重ねて配置されており、
前記第2金属多孔体シートには、前記凹部に対応する位置において、前記第2金属多孔体シートを厚さ方向に貫通する第1貫通穴が形成されている、請求項1に記載の電気化学セル装置。
【請求項5】
前記第2集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第3金属多孔体シート及び第4金属多孔体シートであり、
前記第3金属多孔体シート及び前記第4金属多孔体シートは、前記第2集電体の厚さ方向に直交している面内において並べて配置されており、
前記第4金属多孔体シートには、前記凸部に対応する位置において、前記第4金属多孔体シートを厚さ方向に貫通する第2貫通穴が形成されており、
前記第3金属多孔体シートは、前記第2貫通穴内に配置されており、
前記第3金属多孔体シートの厚さは、前記第4金属多孔体シートの厚さよりも大きい、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気化学セル装置。
【請求項6】
前記第3金属多孔体シートの厚さから前記第4金属多孔体シートの厚さを減じた値は、前記セルの反り量に等しい、請求項5に記載の電気化学セル装置。
【請求項7】
前記第2集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第3金属多孔体シート及び第4金属多孔体シートであり、
前記第3金属多孔体シート及び前記第4金属多孔体シートは、前記第2集電体の厚さ方向において、前記第4金属多孔体シートが前記第4主面側に位置するように重ねて配置されており、
前記第4金属多孔体シートは、前記凸部を構成している、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気化学セル装置。
【請求項8】
前記第1集電体は、カソード側集電体であり、
前記第2集電体は、アノード側集電体である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電気化学セル装置。
【請求項9】
前記第1集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の前記骨格は、ニッケル及びコバルトを含有しており、
前記第1集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の目付量は、900g/m以下である、請求項8に記載の電気化学セル装置。
【請求項10】
前記第2集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の前記骨格は、ニッケルを含有しており、
前記第2集電体を構成している前記少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の目付量は、1000g/m以下である、請求項8又は請求項9に記載の電気化学セル装置。
【請求項11】
前記セルの反り量を平面視における前記セルの最大幅で除した値は、1/1000以上である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電気化学セル装置。
【請求項12】
固体酸化物形燃料電池である、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電気化学セル装置。
【請求項13】
固体酸化物形電解セルである、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電気化学セル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気化学セル装置に関する。本出願は、2020年4月15日に出願した日本特許出願である特願2020-072919号に基づく優先権を主張する。当該日本特許出願に記載された全ての記載内容は、参照によって本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(国際公開第2019/244480号)には燃料電池が記載されている。特許文献1に記載の燃料電池は、固体電解質層と、アノード及びカソードと、アノード側集電体及びカソード側集電体とを有している。
【0003】
アノード及びカソードは、固体電解質層を挟み込んでいる(以下においては、アノード及びカソードに挟み込まれた固体電解質層を「セル」という)。アノード側集電体及びカソード側集電体は、セルを挟み込んでいる。アノード側集電体及びカソード側集電体は、三次元網目構造の骨格を有する金属多孔体からなる金属多孔体シートにより構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2019/244480号
【発明の概要】
【0005】
本開示の電気化学セル装置は、第1主面と、第1主面の反対面である第2主面とを有するセルと、第1主面と対向している第3主面を有する第1集電体と、第2主面と対向している第4主面を有する第2集電体とを備える。セルは、第2主面から第1主面に向かって凸に反っている。第3主面は、第1主面の中央部と対向している位置に凹部を含む。第4主面は、第2主面の中央部と対向している位置に凸部を含む。第1集電体及び第2集電体の各々は、三次元網目構造の骨格を有する金属多孔体からなる少なくとも1枚の金属多孔体シートにより構成されている。第1主面の中央部は、第2主面が平坦な基準面と対向するようにセルを基準面上に配置した際に基準面からの距離が最も大きくなる第1主面の部分を含んでいる。第2主面の中央部は、第2主面が基準面と対向するようにセルを基準面上に配置した際に基準面からの距離が最も大きくなる第2主面の部分を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A図1Aは、電気化学セル装置100の断面図である。
図1B図1Bは、セル10の拡大断面図である。
図2図2は、図2は、セル10の平面図である。
図3図3は、図3は、セル10の反り形状を示す模式的な断面図である。
図4図4は、図4は、集電体20の平面図である。
図5図5は、図5は、図4のV-Vにおける断面図である。
図6図6は、図6は、集電体30の平面図である。
図7図7は、図7は、図6のVII-VIIにおける断面図である。
図8図8は、図8は、電気化学セル装置200の集電体20の平面図である。
図9図9は、図9は、図8のIX-IXにおける断面図である。
図10図10は、図10は、電気化学セル装置200の集電体30の平面図である。
図11図11は、図11は、図10のXI-XIにおける断面図である。
図12図12は、図12は、電気化学セル装置300の集電体20の断面図である。
図13図13は、図13は、電気化学セル装置300の集電体30の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[本開示が解決しようとする課題]
特許文献1に記載の燃料電池においては、セルが反っていることがある。セルが反っている場合、セルとアノード側集電体との間及びセルとカソード側集電体との間に隙間ができる(セルと集電体との接触性が悪化する)。
【0008】
本開示は、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能な電気化学セル装置を提供するものである。
[本開示の効果]
本開示の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
まず、本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
(1)一実施形態に係る電気化学セル装置は、第1主面と、第1主面の反対面である第2主面とを有するセルと、第1主面と対向している第3主面を有する第1集電体と、第2主面と対向している第4主面を有する第2集電体とを備える。セルは、第2主面から第1主面に向かって凸に反っている。第3主面は、第1主面の中央部と対向している位置に凹部を含む。第4主面は、第2主面の中央部と対向している位置に凸部を含む。第1集電体及び第2集電体の各々は、三次元網目構造の骨格を有する金属多孔体からなる少なくとも1枚の金属多孔体シートにより構成されている。第1主面の中央部は、第2主面が平坦な基準面と対向するようにセルを基準面上に配置した際に基準面からの距離が最も大きくなる第1主面の部分を含んでいる。第2主面の中央部は、第2主面が基準面と対向するようにセルを基準面上に配置した際に基準面からの距離が最も大きくなる第2主面の部分を含んでいる。
【0011】
上記(1)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0012】
(2)上記(1)の電気化学セル装置において、第1集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第1金属多孔体シート及び第2金属多孔体シートであってもよい。第1金属多孔体シート及び第2金属多孔体シートは、第1集電体の厚さ方向に直交している面内において並べて配置されていてもよい。第2金属多孔体シートには、凹部に対応する位置において第2金属多孔体シートを厚さ方向に貫通する第1貫通穴が形成されていてもよい。第1金属多孔体シートは、第1貫通穴内に配置されていてもよい。第2金属多孔体シートの厚さは、第1金属多孔体シートの厚さよりも大きくてもよい。凹部は、第1貫通穴の内周面及び第1金属多孔体シートの主面により画されていてもよい。
【0013】
上記(2)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0014】
(3)上記(2)の電気化学セル装置において、第2金属多孔体シートの厚さから第1金属多孔体シートの厚さを減じた値はセルの反り量に等しくてもよい。
【0015】
上記(3)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間をさらに減少させることが可能となる。
【0016】
(4)上記(1)の電気化学セル装置において、第1集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第1金属多孔体シート及び第2金属多孔体シートであってもよい。第1金属多孔体シート及び第2金属多孔体シートは、第1集電体の厚さ方向において、第2金属多孔体シートが第3主面側に位置するように重ねて配置されていてもよい。第2金属多孔体シートには、凹部に対応する位置において第2金属多孔体シートを厚さ方向に貫通する第1貫通穴が形成されていてもよい。
【0017】
(5)上記(1)から上記(4)の電気化学セル装置において、第2集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第3金属多孔体シート及び第4金属多孔体シートであってもよい。第3金属多孔体シート及び第4金属多孔体シートは、第2集電体の厚さ方向に直交している面内において並べて配置されていてもよい。第4金属多孔体シートには、凸部に対応する位置において第4金属多孔体シートを厚さ方向に貫通する第2貫通穴が形成されていてもよい。第3金属多孔体シートは、第2貫通穴内に配置されていてもよい。第3金属多孔体シートの厚さは、第4金属多孔体シートの厚さよりも大きくてもよい。
【0018】
上記(5)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0019】
(6)上記(1)から上記(4)の電気化学セル装置において、第3金属多孔体シートの厚さから第4金属多孔体シートの厚さを減じた値はセルの反り量に等しくてもよい。
【0020】
上記(6)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間をさらに減少させることが可能となる。
【0021】
(7)上記(1)から上記(4)の電気化学セル装置において、第2集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートは、第3金属多孔体シート及び第4金属多孔体シートであってもよい。第3金属多孔体シート及び第4金属多孔体シートは、第2集電体の厚さ方向において、第4金属多孔体シートが第4主面側に位置するように重ねて配置されていてもよい。第4金属多孔体シートは、凸部を構成していてもよい。
【0022】
上記(7)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0023】
(8)上記(1)から上記(7)の電気化学セル装置において、第1集電体はカソード側集電体であってもよく、第2集電体はアノード側集電体であってもよい。
【0024】
上記(8)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0025】
(9)上記(8)の電気化学セル装置において、第1集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の骨格は、ニッケル及びコバルトを含有していてもよい。第1集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の目付量は、900g/m以下であってもよい。
【0026】
上記(9)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0027】
(10)上記(8)の電気化学セル装置において、第2集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の骨格は、ニッケルを含有していてもよい。第2集電体を構成している少なくとも1枚の金属多孔体シートの各々の目付量は、1000g/m以下であってもよい。
【0028】
(11)上記(1)から上記(10)の電気化学セル装置において、セルの反り量を平面視におけるセルの最大幅で除した値は、1/1000以上であってもよい。
【0029】
上記(11)の電気化学セル装置によると、セルの反りが大きい場合であっても、セルと集電体との間の隙間を減少させることが可能となる。
【0030】
(12)上記(1)から上記(11)の電気化学セル装置は、固体酸化物形燃料電池であってもよい。
【0031】
上記(12)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の接触性が改善される結果、固体酸化物形燃料電池における出力電圧を高めることができる。
【0032】
(13)上記(1)から上記(11)の電気化学セル装置は、固体酸化物形電解セルであってもよい。
【0033】
上記(13)の電気化学セル装置によると、セルと集電体との間の接触性が改善される結果、固体酸化物形電解セルにおける電解電圧を下げることができる。
【0034】
[本開示の実施形態の詳細]
次に、本開示の実施形態を、図面を参照しながら説明する。ここでは、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
【0035】
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態に係る電気化学セル装置(以下「電気化学セル装置100」とする)の構成を説明する。
【0036】
電気化学セル装置100は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)である。電気化学セル装置100は、固体酸化物形電解セル(SOEC:Solid Oxide Electrolysis Cell)であってもよいが、以下においては、SOFCを電気化学セル装置100の例として説明する。
【0037】
図1Aは、電気化学セル装置100の断面図である。図1Aには、電気化学セル装置100に含まれる単セルの構造が示されている。電気化学セル装置100は、単セル構造を複数積層することにより構成されている。また、図1Aにおいては、後述するセル10の反り並びに凹部20c及び凸部30cの図示が省略されている。図1Bは、セル10の拡大断面図である。図1A及び図1Bに示されるように、電気化学セル装置100は、セル10と、集電体20及び集電体30と、インターコネクタ40及びインターコネクタ50とを有している。
【0038】
セル10は、主面10aと、主面10bとを有している。主面10bは、主面10aの反対面である。セル10は、固体電解質層11と、カソード12と、アノード13と、中間層14とを有している。
【0039】
固体電解質層11は、固体電解質により形成されている層である。例えば、固体電解質層11は、イットリウム(Y)がドープされたジルコニウム(Zr)の酸化物(YSZ)により形成されている。カソード12は、例えば、LSC(ランタン(La)ストロンチウム(Sr)コバルト(Co)の酸化物)により形成されている。アノード13は、例えば、YSZとニッケルの酸化物(NiO)との混合体により形成されている。中間層14は、例えば、ガドリウム(Gd)がドープされたセリウム(Ce)の酸化物(GDC)により形成されている。
【0040】
カソード12は、セル10の主面10aを構成している。アノード13は、セル10の主面10bを構成している。固体電解質層11は、カソード12とアノード13との間に配置されている。固体電解質層11とカソード12との間には、中間層14が配置されている。固体電解質層11とアノード13とは、互いに接している。
【0041】
図2は、セル10の平面図である。図2に示されるように、セル10は、平面視において、円形になっている。但し、セル10の平面形状は、これに限られない。セル10は、平面視において、矩形になっていてもよい。
【0042】
図3は、セル10の反り形状を示す模式的な断面図である。図3に示されるように、セル10は、反っている。例えば、セル10は、主面10b側から主面10a側に向かって凸に反っている。セル10の反り量(以下「反り量WA」とする)は、例えば、100μm以上である。反り量WAは、1000μm以上であってもよい。
【0043】
反り量WAは、以下の方法により測定される。第1に、セル10が、平坦な基準面上に配置される。第2に、キーエンス社製のLK-G35により基準面から最も離れた主面10a上の位置(以下「頂点P」とする)と基準面との間の距離(以下「距離L」とする)が測定される。頂点Pは、平面視におけるセル10の中央部(主面10aの中央部)に位置している。第3に、距離Lからセル10の厚さ(以下「厚さT」とする)を減じる。これにより、反り量WAが測定される。
【0044】
平面視におけるセル10の最大幅を、幅Wmax図2参照)とする。反り量WAを幅Wmaxで除した値は、例えば、1/1000以上である。反り量WAを幅Wmaxで除した値は、1/100以上であってもよい。幅Wmaxは、セル10の平面形状が円形である場合には、当該円形の直径に等しい。セルの平面形状が矩形である場合、幅Wmaxは、当該矩形の対角線の長さに等しい。
【0045】
図1Aに示されるように、集電体20は主面10a上に配置されており、集電体30は主面10b上に配置されている。このことを別の観点から言えば、セル10は、集電体20と集電体30とにより挟み込まれている。集電体20はカソード側集電体であり、集電体30はアノード側集電体である。
【0046】
集電体20は、主面20aと、主面20bとを有している。主面20aは、主面10aと対向している。主面20bは、主面20aの反対面である。図4は、集電体20の平面図である。図5は、図4のV-Vにおける断面図である。主面20aは、図4及び図5に示されるように、凹部20cを有している。主面20aは、凹部20cにおいて、主面20b側に窪んでいる。凹部20cは、主面10aの中央部と対向する位置に配置されている。
【0047】
集電体20は、金属多孔体シート21と、金属多孔体シート22とにより構成されている。金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22は、三次元網目構造の骨格を有する金属多孔体により形成されている。
【0048】
金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22を構成している金属多孔体の骨格は、例えば、ニッケル(Ni)及びコバルトを含有している。金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22の目付量は、好ましくは、900g/m以下である。金属多孔体シート21(金属多孔体シート22)の目付量は、金属多孔体シート21(金属多孔体シート22)の重量を金属多孔体シート21(金属多孔体シート22)の主面の面積で除した値である。
【0049】
集電体20は、平面視において円形になっている。金属多孔体シート21は、平面視において円形になっている。金属多孔体シート22は、平面視において環状になっている。すなわち、金属多孔体シート22には、金属多孔体シート22を厚さ方向に貫通している貫通穴22aが形成されている。貫通穴22aは、凹部20cに対応する位置に形成されている。
【0050】
金属多孔体シート22の厚さ(以下「厚さT2」とする)は、金属多孔体シート21の厚さ(以下「厚さT1」とする)よりも大きい。金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22は、集電体20の厚さ方向に直交する面内において、並べて配置(重ねられずに配置)されている。金属多孔体シート21は、貫通穴22a内に配置されている。そのため、金属多孔体シート21と貫通穴22aとにより、凹部20cが構成されていることになる。
【0051】
集電体30は、主面30aと、主面30bとを有している。主面30aは、主面10bと対向している。主面30bは、主面30aの反対面である。図6は、集電体30の平面図である。図7は、図6のVII-VIIにおける断面図である。図6及び図7に示されるように、主面30aは、凸部30cを有している。主面30aは、凸部30cにおいて主面30bとは反対側に突出している。凸部30cは、主面10bの中央部と対向する位置に配置されている。
【0052】
集電体30は、金属多孔体シート31と、金属多孔体シート32とにより構成されている。金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32は、三次元網目構造の骨格を有する金属多孔体により形成されている。
【0053】
金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32を構成している金属多孔体の骨格は、例えば、ニッケルを含有している。金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32の目付量は、好ましくは、1000g/m以下である。金属多孔体シート31(金属多孔体シート32)の目付量は、金属多孔体シート31(金属多孔体シート32)の重量を金属多孔体シート31(金属多孔体シート32)の主面の面積で除した値である。
【0054】
集電体30は、平面視において円形になっている。金属多孔体シート31は、平面視において円形になっている。金属多孔体シート32は、平面視において環状になっている。すなわち、金属多孔体シート32には、金属多孔体シート32を厚さ方向に貫通している貫通穴32aが形成されている。貫通穴32aは、凸部30cに対応する位置に形成されている。
【0055】
金属多孔体シート31の厚さ(以下「厚さT3」とする)は、金属多孔体シート32の厚さ(以下「厚さT4」とする)よりも大きい。金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32は、集電体30の厚さ方向に直交する面内において、並べて配置(重ねられずに配置)されている。金属多孔体シート31は、貫通穴32a内に配置されている。そのため、金属多孔体シート31により、凸部30cが構成されていることになる。
【0056】
厚さT2から厚さT1を減じた値は、反り量WAに等しいことが好ましい。厚さT3から厚さT4を減じた値は、反り量WAに等しいことが好ましい。なお、厚さT2から厚さT1を減じた値が反り量WAの0.95倍以上1.05倍以下の範囲内にある場合は「厚さT2から厚さT1を減じた値が反り量WAに等しい」に含まれ、厚さT3から厚さT4を減じた値が反り量WAの0.95倍以上1.05倍以下の範囲内にある場合は「厚さT3から厚さT4を減じた値が反り量WAに等しい」に含まれるものとする。
【0057】
金属多孔体シート22は、同心状に複数枚の金属多孔体シートに分割されてもよい。この場合、外側に配置されている金属多孔体シートほど厚くなっている。金属多孔体シート32は、同心状に複数枚の金属多孔体シートに分割されてもよい。この場合、外側に配置されている金属多孔体シートほど薄くなっている。
【0058】
図1Aに示されるように、インターコネクタ40は主面20b上に配置されており、インターコネクタ50は主面30b上に配置されている。このことを別の観点から言えば、セル10、集電体20及び集電体30は、インターコネクタ40及びインターコネクタ50により、挟み込まれている。インターコネクタ40の集電体20側の主面には溝41が形成されており、インターコネクタ50の集電体30側の主面には溝51が形成されている。インターコネクタ40及びインターコネクタ50は、導電性材料により形成されている。
【0059】
以下に、電気化学セル装置100の効果を説明する。
電気化学セル装置100においては、セル10が主面10bから主面10aに向かって凸に沿っているため、主面20a及び主面30aが平坦である場合、主面10aと主面20aとの間及び主面10bと主面30aとの間に隙間が生じてしまう。その結果、セル10と集電体20との間の接触電気抵抗値及びセル10と集電体30との間の接触電気抵抗値が上昇し、電気化学セル装置100からの出力電圧が低下してしまう。
【0060】
しかしながら、電気化学セル装置100においては、主面20aが凹部20cを有しているとともに、主面30aが凸部30cを有しているため、主面20aが主面10aの形状に沿いやすくなるとともに、主面30aが主面10bの形状に沿いやすくなる結果、主面10aと主面20aとの間及び主面10bと主面30aとの間の隙間が減少する。
【0061】
したがって、電気化学セル装置100によると、セル10と集電体20との間の接触電気抵抗値及びセル10と集電体30との間の接触電気抵抗値が減少し、電気化学セル装置100からの出力電圧を改善することができる。
【0062】
なお、電気化学セル装置100がSOECである場合、セル10と集電体20との間の接触電気抵抗値及びセル10と集電体30との間の接触電気抵抗値が減少する結果、電気化学セル装置100における電解電圧を下げることができる。
【0063】
金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22の金属多孔体の骨格がニッケル及びコバルトを含有しているとともに、金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22の金属多孔体の目付量が900g/m以下である場合、金属多孔体シート21及び金属多孔体シート22の変形能を確保することができるため、主面20aが主面10aの形状にさらに沿いやすくなる。
【0064】
金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32の金属多孔体の骨格がニッケルを含有しているとともに、金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32の金属多孔体の目付量が900g/m以下である場合、金属多孔体シート31及び金属多孔体シート32の変形能を確保することができるため、主面30aが主面10bの形状にさらに沿いやすくなる。
【0065】
(発電試験)
以下に、電気化学セル装置100の効果を確認するために行った発電試験を説明する。
【0066】
<サンプル>
発電試験には、サンプル1~サンプル6の電気化学セルが供された。サンプル1~サンプル6において、セル10、集電体20及び集電体30の形状は、表1に示されるとおりとした。なお、表1には示されていないが、サンプル1~サンプル6の全てにおいて、セル10の厚さ及び直径は、それぞれ0.4mm及び100mmとされた。
【0067】
【表1】
【0068】
表1に示されるように、サンプル1及びサンプル5において、反り量WAは100μmとされた。サンプル2において、反り量WAは300μmとされた。サンプル3及びサンプル6において、反り量WAは1000μmとされた。サンプル4において、反り量WAは2000μmとされた。
【0069】
サンプル1には、集電体20として厚さが400μmの金属多孔体シート21及び厚さが500μmの金属多孔体シート22が用いられ、集電体30として厚さが500μmの金属多孔体シート31及び厚さが400μmの金属多孔体シート32が用いられた。
【0070】
サンプル2には、集電体20として厚さが200μmの金属多孔体シート21及び厚さが500μmの金属多孔体シート22が用いられ、集電体30として厚さが500μmの金属多孔体シート31及び厚さが200μmの金属多孔体シート32が用いられた。
【0071】
サンプル3には、集電体20として厚さが100μmの金属多孔体シート21及び厚さが1100μmの金属多孔体シート22が用いられ、集電体30として厚さが1100μmの金属多孔体シート31及び厚さが100μmの金属多孔体シート32が用いられた。
【0072】
サンプル4には、集電体20として厚さが100μmの金属多孔体シート21及び厚さが2100μmの金属多孔体シート22が用いられ、集電体30として厚さが2100μmの金属多孔体シート31及び厚さが100μmの金属多孔体シート32が用いられた。
【0073】
サンプル5には、集電体20として厚さが500μmの1枚の金属多孔体シートが用いられ、集電体30として厚さが500μmの1枚の金属多孔体シートが用いられた。
【0074】
サンプル6には、集電体20として厚さが1100μmの1枚の金属多孔体シートが用いられ、集電体30として厚さが1100μmの1枚の金属多孔体シートが用いられた。
【0075】
<試験結果>
表2には、750℃においてアノード-カソード間に0.5A/cmの電流が流れている際のアノード-カソード間の出力電圧の初期値が示されている。
【0076】
【表2】
【0077】
表2に示されるように、サンプル1の出力電圧は、サンプル5の出力電圧よりも大きくなっていた。サンプル3の出力電圧は、サンプル6の出力電圧よりも大きくなっていた。
【0078】
この比較から、集電体20の主面20aが凹部20cを有するとともに、集電体30の主面30aが凸部30cを有することにより、セル10と集電体20との間の隙間及びセル10と集電体30との間の隙間が減少し、電気化学セル装置100からの出力電圧が増加することが実験的にも明らかにされた。
【0079】
反り量WAが大きくなるほど、セル10と集電体20との間及びセル10と集電体30との間に隙間ができやすくなる一方で、電気化学反応に寄与するセル10の表面積が増加する。
【0080】
サンプル6の出力電圧は、サンプル5の出力電圧よりも小さかった。これは、サンプル6における反り量WAがサンプル5における反り量WAよりも大きいため、セル10と集電体20との間の隙間及びセル10と集電体30との間の隙間が増加し、セル10と集電体20との間の接触電気抵抗及びセル10と集電体30との間の接触電気抵抗が増加したためであると考えられる。
【0081】
他方で、サンプル1~サンプル4においては、反り量WAが大きくなるほど、出力電圧が増加していた。サンプル1~サンプル4の全てにおいて、厚さT2から厚さT1を減じた値及び厚さT3から厚さT4を減じた値が、反り量WAと一致していた。
【0082】
このことから、厚さT2から厚さT1を減じた値及び厚さT3から厚さT4を減じた値を反り量WAに一致させながら反り量WAを増加させることにより、セル10と集電体20との間の隙間及びセル10と集電体30との間の隙間を減少させつつ電気化学反応に寄与するセル10の表面積が増加させること、換言すれば、電気化学セル装置100からの出力電圧をさらに増加させることが可能であることが、実験的に明らかにされた。
【0083】
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態に係る電気化学セル装置(以下「電気化学セル装置200」とする)の構成を説明する。ここでは、電気化学セル装置100の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さない。
【0084】
電気化学セル装置200は、セル10と、集電体20及び集電体30と、インターコネクタ40及びインターコネクタ50とを有している。セル10は、主面10bから主面10aに向かって凸に反っている。主面20aは凹部20cを有しており、主面30aは凸部30cを有している。これらの点に関して、電気化学セル装置200の構成は、電気化学セル装置100の構成と共通している。
【0085】
図8は、電気化学セル装置200の集電体20の平面図である。図9は、図8のIX-IXにおける断面図である。図8及び図9に示されるように、電気化学セル装置200において、集電体20は、金属多孔体シート23と金属多孔体シート24とを有している。金属多孔体シート23は、例えば平面視において円形である。金属多孔体シート24は、例えば平面視において環状である。
【0086】
金属多孔体シート24には、金属多孔体シート24を厚さ方向に貫通する貫通穴24aが形成されている。貫通穴24aは、凹部20cに対応する位置に配置されている。金属多孔体シート23及び金属多孔体シート24は、集電体20の厚さ方向において重ねて配置されている。金属多孔体シート24は、主面20a側に配置されている。その結果、貫通穴24a及び金属多孔体シート23により凹部20cが構成されている。
【0087】
図10は、電気化学セル装置200の集電体30の平面図である。図11は、図10のXI-XIにおける断面図である。集電体30は、図10及び図11に示されるように、金属多孔体シート33と、金属多孔体シート34とを有している。金属多孔体シート33及び金属多孔体シート34は、例えば、平面視において円形である。金属多孔体シート33の直径は、金属多孔体シート34の直径よりも大きい。
【0088】
金属多孔体シート33及び金属多孔体シート34は、集電体30の厚さ方向に重ねられている。金属多孔体シート34は、凸部30cの位置に対応するように主面30a側に配置されている。その結果、金属多孔体シート34により、凸部30cが構成されている。
【0089】
以下に、電気化学セル装置200の効果を説明する。
電気化学セル装置200も、電気化学セル装置100と同様に、主面20aが凹部20cを有しているとともに主面30aが凸部30cを有しているため、主面20aが主面10aの形状に沿いやすくなるとともに主面30aが主面10bの形状に沿いやすくなり、主面10aと主面20aとの間及び主面10bと主面30aとの間の隙間が減少する。その結果、電気化学セル装置200によると、セル10と集電体20との間の接触電気抵抗値及びセル10と集電体30との間の接触電気抵抗値が減少し、電気化学セル装置100からの出力電圧を改善することができる。
【0090】
(第3実施形態)
以下に、第3実施形態に係る電気化学セル装置(以下「電気化学セル装置300」とする)の構成を説明する。ここでは、電気化学セル装置100の構成と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さない。
【0091】
電気化学セル装置300は、セル10と、集電体20及び集電体30と、インターコネクタ40及びインターコネクタ50とを有している。セル10は、主面10bから主面10aに向かって凸に反っている。主面20aは凹部20cを有しており、主面30aは凸部30cを有している。これらの点に関して、電気化学セル装置300の構成は、電気化学セル装置100の構成と共通している。
【0092】
図12は、電気化学セル装置300の集電体20の断面図である。図13は、電気化学セル装置300の集電体30の断面図である。図12及び図13に示されるように、集電体20及び集電体30は、それぞれ、1枚の金属多孔体シート(金属多孔体シート25及び金属多孔体シート35)により構成されている。
【0093】
なお、集電体20(金属多孔体シート25)の凹部20c及び集電体30(金属多孔体シート35)の凸部30cは、例えば、プレス加工により形成することができる。
【0094】
以下に、電気化学セル装置300の効果を説明する。
電気化学セル装置300も、電気化学セル装置100と同様に、主面20aが凹部20cを有しているとともに主面30aが凸部30cを有しているため、主面20aが主面10aの形状に沿いやすくなるとともに主面30aが主面10bの形状に沿いやすくなり、主面10aと主面20aとの間及び主面10bと主面30aとの間の隙間が減少する。その結果、電気化学セル装置300によると、セル10と集電体20との間の接触電気抵抗値及びセル10と集電体30との間の接触電気抵抗値が減少し、電気化学セル装置100からの出力電圧を改善することができる。
【0095】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0096】
10 セル、10a,10b 主面、11 固体電解質層、12 カソード、13 アノード、14 中間層、20 集電体、20a,20b 主面、20c 凹部、21 金属多孔体シート、22 金属多孔体シート、22a 貫通穴、23 金属多孔体シート、24 金属多孔体シート、24a 貫通穴、25 金属多孔体シート、30 集電体、30a 主面、30b 主面、30c 凸部、31 金属多孔体シート、32 金属多孔体シート、32a 貫通穴、33,34,35 金属多孔体シート、40 インターコネクタ、41 溝、50 インターコネクタ、51 溝、100,200,300 電気化学セル装置、L 距離、P 頂点、T,T1,T2,T3,T4 厚さ、WA 反り量、Wmax 幅。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13