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特許7552854特性情報生成装置、システム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】特性情報生成装置、システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20240910BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023503283
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(86)【国際出願番号】 JP2021008408
(87)【国際公開番号】W WO2022185477
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2023-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】知久 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】辻 佑機
(72)【発明者】
【氏名】福士 直子
(72)【発明者】
【氏名】田中 陽子
(72)【発明者】
【氏名】尾形 一気
(72)【発明者】
【氏名】小林 航生
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 慶
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-022505(JP,A)
【文献】特開2018-163601(JP,A)
【文献】特開2017-037476(JP,A)
【文献】国際公開第2019/239756(WO,A1)
【文献】特開2020-095292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計する推計手段と、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証する検証手段と、
前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段における第1の特性情報の推計を修正する修正手段とを備え
前記第2の情報は、前記エリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含み、
前記推計手段は、前記属性ごとに、前記第1の特性情報を推計する、特性情報生成装置。
る特性情報生成装置。
【請求項2】
前記推計手段は、複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報を推計し、
前記検証手段は、前記複数の推計対象のエリアのうち、前記撮像装置が設置されたエリアについて推計された第1の特性情報と、前記第2の特性情報とに基づいて、前記撮像装置が設置されたエリアについて推計された第1の特性情報を検証する請求項1に記載の特性情報生成装置。
【請求項3】
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報の推計を修正する請求項2に記載の特性情報生成装置。
【請求項4】
前記推計手段は、メッシュ状に区画された複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報を推計する請求項2又は3に記載の特性情報生成装置。
【請求項5】
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果を用いて、前記推計された第1の特性情報を補正する請求項1から何れか1項に記載の特性情報生成装置。
【請求項6】
前記推計手段は、前記エリアにおける人に関する複数の統計情報の中から選択された統計情報を前記第2の情報として使用し、
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段において前記第2の情報として使用される統計情報を選択することで、第1の特性情報の推計を修正する請求項1から何れか1項に記載の特性情報生成装置。
【請求項7】
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計し、第1の情報を生成する集計装置と、
前記第1の情報を用いて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を生成する特性情報生成装置と、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析し、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報を生成する解析装置とを備え、
前記特性情報生成装置は、
前記第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記第1の特性情報を推計する推計手段と、
前記第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証する検証手段と、
前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段における第1の特性情報の推計を修正する修正手段とを有し、
前記第2の情報は、前記エリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含み、
前記推計手段は、前記属性ごとに、前記第1の特性情報を推計する、特性情報生成システム。
【請求項8】
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報であって、前記エリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含む第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を前記属性ごとに推計し、 前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証し、
前記第1の特性情報の検証結果に基づいて、前記第1の特性情報の推計を修正する特性情報生成方法。
【請求項9】
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報であって、前記エリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含む第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を前記属性ごとに推計し、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証し、
前記第1の特性情報の検証結果に基づいて、前記第1の特性情報の推計を修正する処理をコンピュータに実施させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特性情報生成装置、システム、方法、及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術として、特許文献1は、ユーザ装置と基地局との間の通信に関する情報を用いて人口を推計する人口推計装置を開示する。特許文献1に記載される人口推計装置は、基地局と移動局(ユーザ装置)との通信の制御ログ情報を取得する。制御ログは、移動局が基地局への接続を開始した接続開始時刻と、移動局が基地局への接続を終了した接続終了時刻とを含む。人口推計装置は、取得した制御ログ情報を用いて、基地局が形成するセル内に存在する移動局の数を推計する。
【0003】
例えば、特許文献1において、基地局は、その基地局を運用する通信事業者と契約するユーザの移動局と通信する。このため、上記推計された移動局の数は、ある通信事業者と契約しているユーザの移動局の数を表す。特許文献1において、人口推計装置は、移動局の通信事業者のシェア率を取得し、取得したシェア率を用いて移動局の数の推計結果を補正することができる。例えば、人口推計装置は、推計した移動局の数にシェア率の逆数を乗算することで、他の通信事業者と契約しているユーザを含む移動局全体の数を拡大推計する。人口推計装置は、移動局の全体の数の推計結果を用いて、エリアごとに、人口を推計する。他の関連技術が記載された文献として、特許文献2が挙げられる。
【0004】
さらなる関連技術として、特許文献3は、混雑度、或いは群集の流れを推定する群集監視装置を開示する。特許文献3に記載の群集監視装置は、監視対象のエリアに設置された、カメラなどのセンサから、センサデータを受信する。群集監視装置は、受信したセンサデータに基づいて、カメラで検出された群衆の状態特徴量を示す状態パラメータを導出する。導出される状態パラメータは、「群衆密度」、「群衆の移動方向及び速度」、「流量」、「特定人物の抽出結果」、及び「特定カテゴリ人物の抽出結果」を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-155799号公報
【文献】特開2013-73290号公報
【文献】特許第6261815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2では、各エリアにおいて、端末装置(携帯端末)を所持するユーザの数などの統計情報を集計することができる。しかしながら、全ての人が携帯端末を所持しているわけではない。特許文献1及び2は、携帯端末を所持していない人から情報を収集することができない。特許文献1には、シェア率などを用いて人口を拡大推計することが記載されるものの、拡大推計された人口がどれだけ正しいかは保証されない。
【0007】
特許文献3は、カメラを用いて群集密度(混雑度)などを推定するため、携帯端末を所持しない人も数えることができる。カメラが用いられる場合における人数の推計精度は、無線通信を利用した推計における推計精度より高いと考えられる。しかしながら、一般に、カメラの撮影範囲は、無線通信範囲よりも狭い。このため、広い範囲で人の数を集計する場合、多数の地点にカメラを設置する必要がある。カメラの設置、及びメンテナンスに要するコストは、無線通信装置におけるそれらよりも高く、多数の地点にカメラを設置することは現実的ではない。
【0008】
本開示は、上記課題の少なくとも一部を解決することができる特性情報生成装置、システム、方法、及びコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本開示は、第1の態様として、特性情報生成装置を提供する。特性情報提供装置は、ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計する推計手段と、前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証する検証手段と、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段における第1の特性情報の推計を修正する修正手段とを有する。
【0010】
本開示は、第2の態様として、特性情報生成システムを提供する。特性情報提供システムは、ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計し、第1の情報を生成する集計装置と、前記第1の情報を用いて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を生成する特性情報生成装置と、前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析し、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報を生成する解析装置とを有する。特性情報生成装置は、前記第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記第1の特性情報を推計する推計手段と、前記第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証する検証手段と、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段における第1の特性情報の推計を修正する修正手段とを有する。
【0011】
本開示は、第3の態様として、特性情報生成方法を提供する。特性情報生成方法は、ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計し、前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証し、前記第1の特性情報の検証結果に基づいて、前記第1の特性情報の推計を修正することを含む。
【0012】
本開示は、第4の態様として、コンピュータ可読媒体を提供する。コンピュータ可読媒体は、ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計し、前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証し、前記第1の特性情報の検証結果に基づいて、前記第1の特性情報の推計を修正する処理をコンピュータに実施させるためのプログラムを格納する。
【発明の効果】
【0013】
本開示に係る特性情報生成装置、システム、方法、及びコンピュータ可読媒体は、上記課題の少なくとも一部を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示に係る特性情報生成システムを概略的に示すブロック図。
図2】特性情報生成装置の概略的な構成を示すブロック図。
図3】本開示の一実施形態に係る特性情報生成システムを示すブロック図。
図4】第1の情報の具体例を示す図。
図5】特性情報生成装置の構成例を示すブロック図。
図6】複数の推計対象のエリアと撮像装置が設置されるエリアとを示す図。
図7】特性情報生成装置における動作手順を示すフローチャート。
図8】コンピュータ装置の構成例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の実施の形態の説明に先立って、本開示の概要を説明する。図1は、本開示に係る特性情報生成システムを概略的に示す。特性情報生成システム10は、特性情報生成装置20、集計装置30、及び解析装置40を有する。集計装置30は、ユーザの端末装置50から送信された信号を推計対象のエリア70において集計し、第1の情報を生成する。特性情報生成装置20は、第1の情報を用いて、推計対象のエリア内に存在する人に関する第1の特性情報を生成する。解析装置40は、集計対象のエリア70内に設置された撮像装置60を用いて撮影された画像を画像解析し、画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報を生成する。
【0016】
図2は、特性情報生成装置の概略的な構成を示す。特性情報生成装置20は、推計手段21、検証手段22、及び修正手段23を有する。推計手段21は、上記第1の情報と、推計対象のエリア70の人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、推計対象のエリア70内に存在する人に関する第1の特性情報を推計する。検証手段22は、解析装置40で生成された第2の特性情報に基づいて、推計手段21で推計された第1の特性情報を検証する。修正手段23は、検証手段22の検証結果に基づいて、推計手段21における第1の特性情報の推計を修正する。
【0017】
本開示では、検証手段22は、集計装置30が生成した第1の情報を用いて生成された第1の特性情報と、解析装置40が画像解析により生成した第2の特性情報とに基づいて、第1の特性情報を検証する。修正手段23は、検証手段22における検証結果に基づいて、第1の特性情報の推計を修正する。特性情報生成システム10において、集計装置30は、撮像装置60の撮影範囲より広い範囲で端末装置50から情報を収取できると考えられるものの、端末装置50を所持するユーザの情報しか集計できない。これに対し、解析装置40は、画像解析により第2の特性情報を生成するため、端末装置50を所持しないユーザの情報も取得できる。しかしながら、画像の撮影範囲は、集計装置30が端末装置50から信号を受信できる範囲より狭いと考えられる。本開示は、面的に推計した第1の特性情報を、ピンポイントで解析した第2の特性情報を用いて検証し、第1の特性情報を修正する。このようにすることで、本開示は、ユーザの端末装置から受信した情報を用いつつ、高い精度で人の数に関する特性情報を推計することができる
【0018】
以下、本開示の実施の形態を詳細に説明する。図3は、本開示の一実施形態に係る特性情報生成システムを示す。特性情報生成システム100は、特性情報生成装置110、集計装置130、及び解析装置150を有する。特性情報生成システム100において、特性情報生成装置110、集計装置130、及び解析装置150は、例えばサーバ装置やPC(Personal Computer)などのコンピュータ装置として構成される。特性情報生成装置110、集計装置130、及び解析装置150は、必ずしも物理的に分離された装置として構成される必要はない。特性情報生成システム100は、図1に示される特性情報生成システム10に対応する。
【0019】
集計装置130は、複数の無線通信装置210に接続される。各無線通信装置210は、無線通信可能範囲内の1以上の端末装置200から信号を受信する。例えば、各端末装置200は、Wi-Fi(登録商標)搭載機器として構成される。各端末装置200は、Wi-Fiアクセスポイントを探すために、定期的にプローブ情報(プローブ信号)を出力する。無線通信装置210は、無線通信可能範囲内に存在する端末装置200が出力するプローブ情報を受信する。プローブ情報は、例えばMAC(Media Access Control)アドレスなどの端末装置200を識別するための情報を含む。
【0020】
端末装置200には、無線通信装置210に情報を送信するためのアプリケーションがインストールされていてもよい。ユーザは、アプリケーションに、年齢、国籍、及び性別などの属性情報を登録することができる。端末装置200(アプリケーション)は、端末装置200を識別するための情報、位置情報、及びユーザの属性情報を、無線通信装置210に送信してもよい。属性情報の登録は任意である。属性情報が登録されていない場合、端末装置200は、端末装置200を識別するための情報、及び位置情報を無線通信装置210に送信してもよい。端末装置200は、図1に示される端末装置50に対応する。
【0021】
集計装置130は、端末装置200から送信された信号を、推計対象のエリアにおいて集計し、第1の情報(集計結果)を生成する。第1の情報は、例えば、推計対象のエリア内に存在する端末装置200の数を示す。別の言い方をすると、第1の情報は、推計対象のエリアにおいて、端末装置200を所持するユーザの数を示す。
【0022】
集計装置130は、複数の推計対象のエリアのそれぞれについて、第1の情報を生成する。集計装置130は、例えば、特定の地理的範囲が、所定の距離ごとにメッシュ状に区画された複数の推計対象のエリアのそれぞれについて、第1の情報を生成する。集計装置130は、例えば年齢や、国籍、又は性別などの属性ごとに、第1の情報を生成してもよい。集計装置130は、時間を複数の時間帯に区分し、時間帯ごとに第1の情報を生成してもよい。集計装置130は、図1に示される集計装置30に対応する。
【0023】
図4は、第1の情報の具体例を示す。この例において、集計装置130は、ある時間帯について、性別及び年齢ごとに、エリア内に存在する端末装置の数(人数)を集計する。例えば、図4に示されるように、10:00から11:00までの1時間において、年齢20歳未満の男性の数は15人であるという集計結果が得られる。また、同時間帯において、年齢20歳未満の女性の数は17人であるという集計結果が得られる。集計装置130は、他の時間帯についても、属性ごとの人数を集計する。端末装置200からユーザの属性情報が送信されない場合、そのユーザは属性不明に分類されてもよい。集計装置130は、生成した第1の情報を特性情報生成装置110(図3を参照)に出力する。
【0024】
図3に戻り、解析装置150は、撮像装置220から画像を取得する。撮像装置220は、特定の推計対象のエリアに設置される。撮像装置220は、例えば、推計対象のエリアの代表点となる地点に配置される。例えば、撮像装置220は、大通り、商業施設の入り口、又は駅などの交通機関の出入り口などに設置される。撮像装置220は、信号機、街路灯、及び電柱などに設置されていてもよい。撮像装置220は、撮影範囲内を行き来する人などの物体を撮影する。撮像装置220は、図1に示される撮像装置60に対応する。
【0025】
解析装置150は、撮像装置220から取得した画像に対して画像解析処理を行い、画像の撮影範囲内に存在する人に関する特性情報を生成する。解析装置150が生成する特性情報は、例えば年齢や、国籍、性別などの属性ごとにカウントされた、撮影範囲内に存在する人の数を含む。解析装置150は、時間を複数の時間帯に区分し、時間帯ごとに特性情報を生成してもよい。解析装置150は、生成した特性情報を特性情報生成装置110に出力する。解析装置150は、図1に示される解析装置40に対応する。
【0026】
なお、図3では、撮像装置220が1台だけ図示されているが、撮像装置220の数は1台には限定されない。解析装置150は、複数の撮像装置220のそれぞれから画像を取得してもよい。本実施形態において、撮像装置220の数は、推計対象のエリアの数より少なくてよい。別の言い方をすれば、撮像装置220は、複数の推計対象のエリアの一部に設置されてもよい。
【0027】
統計情報記憶部170は、推計対象のエリアに存在する人の数に関する統計情報を記憶する。統計情報記憶部170は、例えば統計情報を記憶するデータベースとして構成され得る。統計情報は、推計対象のエリアに存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含む。例えば、統計情報は、複数の推計対象のエリアのそれぞれに存在する、属性ごとの人の数を示す情報を含む。あるいは、統計情報は、複数の推計対象のエリアのそれぞれに存在する人の数と、各エリアにおける属性ごとの構成比率を示す情報とを含む。統計情報は、時間帯ごとに、推計対象のエリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含んでいてもよい。統計情報記憶部170は、各推計対象のエリアについて、複数の統計情報を記憶してもよい。
【0028】
上記統計情報は、例えば国勢調査の情報であってもよい。あるいは、商業施設などにおける過去の利用実績を示す情報であってもよい。利用実績を示す情報は、例えば、コンビニエンスストアなどの店舗に設置されたPOS(Point Of Sales)端末から取得されるPOSデータであってもよい。統計情報は、街の人出の過去実績、車両や人などの交通量、又は、改札を出入りする人の数の実績値を含んでいてもよい。統計情報は、解析装置150で生成された第2の特性情報を含み得る。
【0029】
特性情報生成装置110は、集計装置130から第1の情報を取得し、統計情報記憶部170から統計情報(第2の情報)を取得する。また、特性情報生成装置110は、解析装置150から、解析装置150で生成された特性情報(第2の特性情報)を取得する。特性情報生成装置110は、第1の情報と第2の情報とを用いて、推計対象のエリア内に存在する人に関する特性情報(第1の特性情報)を推計する。特性情報生成装置110は、推計した第1の特性情報と、解析装置150から取得した第2の特性情報とに基づいて、第1の特性情報を検証する。特性情報生成装置110は、第1の特性情報の検証結果に基づいて、第1の特性情報の推計を修正する。特性情報生成装置110は、図1に示される特性情報生成装置20に対応する。
【0030】
図5は、特性情報生成装置110の構成例を示す。特性情報生成装置110は、推計部111、検証部112、及び修正部113を有する。推計部111は、集計装置130から第1の情報を取得する。また、推計部111は、統計情報記憶部170から統計情報を取得する。推計部111は、第1の情報と統計情報とに基づいて、推計対象のエリア内に存在する人に関する第1の特性情報を拡大推計する。推計部111は、統計情報記憶部170が複数の統計情報を記憶する場合、複数の統計情報の中から選択された統計情報を用いて第1の特性情報を推計してもよい。
【0031】
推計部111は、例えば複数の推計対象のエリアのそれぞれについて生成された第1の情報と、複数の推計対象のエリアのそれぞれにおける統計情報とに基づいて、各エリアについて第1の特性情報を推計する。推計部111は、例えば、メッシュ状に区画された複数の推計対象のエリアのそれぞれについて第1の特性情報を推計する。推計部111は、人の属性ごとに、第1の特性情報を推計してもよい。あるいは、推計部111は、時間帯ごと、及び属性ごとに、第1の特性情報を推計してもよい。推計部111は、図2に示される推計手段21に対応する。
【0032】
検証部112は、推計部111から、推計された第1の特性情報を取得する。また、検証部112は、解析装置150から、画像解析で得られた特性情報(第2の特性情報)を取得する。検証部112は、第1の特性情報と第2の特性情報とを比較し、推計された第1の特性情報を検証する。このとき、検証部112は、複数の推計対象のエリアのうち、撮像装置220(図3を参照)が設置されたエリアの第1の特性情報と、第2の特性情報とに基づいて、撮像装置220が設置されたエリアの第1の特性情報を検証する。
【0033】
検証部112は、例えば、第1の特性情報と第2の特性情報とが乖離しているか否かを検証する。例えば、検証部112は、推計対象のエリアの面積を用いて、第1の特性情報を、単位面積あたりの人の数、すなわち密度を示す情報に変換する。また、検証部112は、撮像装置の撮影範囲の面積を用いて、第2の特性情報を、密度を示す情報に変換する。検証部112は、密度情報に変換された第1の特性情報と、密度情報に変換された第2の特性情報を比較し、第1の特性情報と第2の特性情報とが乖離しているか否かを検証してもよい。検証部112は、図2に示される検証手段22に対応する。
【0034】
修正部113は、検証部112における検証結果に基づいて、推計部111における第1の特性情報の推計を修正する。修正部113は、検証部112における検証結果に基づいて、撮像装置220が設置されたエリアと撮像装置220が設置されてないエリアとを含む複数の推計対象のエリアのそれぞれにおいて、第1の特性情報の推計を修正する。修正部113は、検証部112における検証結果を用いて、推計部111で推計された第1の特性情報を補正してもよい。これに代えて、又は加えて、修正部113は、検証結果に基づいて、推計部111において使用される統計情報を選択することで、第1の特性情報の推計を修正してもよい。
【0035】
推計部111で推計される第1の特性情報は、無線通信装置210が端末装置200から受信した情報を用いて生成される。例えば、端末装置200が送信する情報にユーザの属性情報が含まれる場合、推計された第1の特性情報における属性の情報は正確であると考えられる。しかしながら、全ての人が端末装置200を所持しているわけではなく、また、一人で複数台の端末装置200を所持するユーザがいる可能性があることから、第1の特性情報における人数の正確性はやや劣ると考えられる。
【0036】
対照的に、解析装置150で生成される第2の特性情報は、撮像装置220を用いて撮影された画像を画像解析することで生成されるため、第2の特性情報における人数は正確であると考えられる。しかしながら、解析装置150は、各人の性別や年齢などを画像解析で推定するため、端末装置200から受信した属性情報が用いられる場合に比べて、第2の特性情報における属性の情報の精度は劣ると考えられる。検証部112にて、第1の特性情報と第2の特性情報とを用いて第1の特性情報を検証し、修正部113にて、検証結果を用いて第1の特性情報の推計を修正することで、双方の特性情報の特性を補うことができると考えられる。
【0037】
修正部113は、例えば、第1の特性情報と第2の特性情報とが乖離している場合、その乖離が減少するように、推計部111における第1の特性情報の推計を修正する。例えば、修正部113は、第1の特性情報における属性間の比率が、第2の特性情報における属性間の比率に近づくように、第1の特性情報の推計を修正する。あるいは、修正部113は、第1の特性情報と第2の特性情報とにおける属性ごとの人数の比を用いて、第1の特性情報の推計を修正してもよい。修正部113は、第1の特性情報を第2の特性情報で置き換えることで、第1の特性情報の推計を修正してもよい。
【0038】
修正部113は、上記した修正に加えて、第1の特性情報が推計されるエリアの面積と、解析装置150における画像解析の範囲の面積との比を用いて、第1の特性情報の推計を修正してもよい。また、修正部113は、第1の特性情報が推計されるエリアにおける道路の本数、歩道の数、又は道路若しくは歩道の幅と、画像解析の範囲におけるそれらとの比を用いて、第1の特性情報の推計を修正してもよい。
【0039】
ここで、無線通信装置210の通信可能範囲に、通路などの人が通行する場所と、飲食店などの施設とが含まれる場合、第1の特性情報には、通路などを通行する通行人の情報と、施設内に滞在する人の情報とが含まれる。一方、撮像装置220は、人が通行する場所を撮影するように設置されることが多く、第2の特性情報には、通行人の情報が多く含まれると考えられる。修正部113は、上記した修正に加えて、第1の特性情報の推計対象のエリア内の施設の利用率などを取得し、取得した利用率を用いて第1の特性情報の推計を修正してもよい。例えば、修正部113は、取得した利用率に基づいて、通行人の数と、施設内に滞在する人との数とを推定し、それぞれについて、第1の特性情報を修正してもよい。
【0040】
推計部111は、推計した第1の特性情報を、図示しない外部装置に出力する。推計部111は、例えば、各エリアにおける属性ごとの人の数を示す実数値を、第1の特性情報として出力する。あるいは、推計部111は、各エリアにおける属性ごとの混雑レベルを示すレベル情報を、第1の特性情報として出力する。上記に代えて、推計部111は、推計した第1の特性情報を、図示しない表示装置に表示してもよい。修正部113は、図2に示される修正手段23に対応する。
【0041】
図6は、複数の推計対象のエリアと撮像装置220が設置されるエリアとを示す。図6の例では、推計対象のエリアはメッシュ状に区画された計16個のエリア300(A1-A16)を含む。各エリア300には、無線通信装置210(図3を参照)の無線通信可能範囲が含まれる。無線通信装置210の無線通信可能範囲は、必ずしもエリア300と一致していなくてもよい。図6の例において、撮像装置220は、エリアA6に設置されているものする。撮像装置220は、エリアA6内の一部である撮影範囲310内の画像を撮影する。
【0042】
集計装置130は、エリアA1-A16のそれぞれにおいて、端末装置200から送信された信号を集計し、第1の情報を生成する。特性情報生成装置110の推計部111は、エリアA1-A16のそれぞれにおいて、集計装置130で集計された第1の情報と、各エリアの統計情報とを用いて、第1の特性情報を推計する。また、解析装置150は、撮像装置220が撮影した画像から、エリアA6内の撮影範囲310に存在する人の特性を解析し、第2の特性情報を生成する。
【0043】
検証部112は、エリアA6における推計された第1の特性情報と、エリアA6内の撮影範囲を解析することで得られた第2の特性情報とを比較することで、第1の特性情報を検証する。修正部113は、エリアA6における第1の特性情報の検証結果を用いて、エリアA6における第1の特性情報を修正する。また、修正部113は、エリアA6における第1の特性情報の修正と同様の修正を、他のエリアA1-A5及びA7-16にも適用し、各エリアについて推計された第1の特性情報を修正する。
【0044】
ここで、撮像装置220が設置されたエリアA6における第1の特性情報の推計の修正は、エリアA6における第1の特性情報と第2の特性情報との比較結果(差異)を用いて、撮影範囲310における解析結果(第2の特性情報)を、エリアA6に拡大することに相当するとも言える。また、エリアA1-A5及びA7-16における第1の特性情報の推計の修正は、エリアA6における第1の特性情報と第2の特性情報との比較結果を、エリアA1-A5及びA7-16にも伝播させることに相当するとも言える。このため、修正部113が行う各エリアにおける第1の特性情報の推計の修正は、撮影範囲310における解析結果を、検証部112の検証結果と集計装置130が生成した各エリアの第1の情報とを用いて拡大推計することに対応するとも言える。
【0045】
なお、上記では、撮影範囲310が1つの推計対象のエリア内に設定される例を説明したが、本実施形態はこれには限定されない。撮影範囲310は、複数の推計対象のエリアにまたがっていてもよい。その場合、検証部112は、複数の推計対象のエリアにおける第1の特性情報の平均を、第2の特性情報を用いて検証してもよい。また、撮像装置220の数は1つには限定されず、複数の撮像装置220が複数の推計対象のエリアに設置されてもよい。複数の撮像装置220が用いられ、複数の推計対象のエリアについて第2の特性情報が得られる場合、修正部113は、複数のエリアにおける検証結果の平均を用いて、各エリアにおける第1の特性情報を修正してもよい。
【0046】
続いて、動作手順を説明する。図7は、特性情報生成装置110における動作手順(特性情報生成方法)を示す。推計部111は、集計装置130から、端末装置200から送信された信号を集計することで生成された第1の情報を取得する(ステップS1)。推計部111は、統計情報記憶部170から統計情報を取得し、ステップS1で取得した第1の情報と第2の情報とに基づいて、第1の特性情報を推計する(ステップS2)。
【0047】
検証部112は、解析装置150から、撮像装置220の画像を解析することで生成された第2の特性情報を取得する(ステップS3)。検証部112は、ステップS2で推計された第1の特性情報と、ステップS3で取得された第2の特性情報とに基づいて、ステップS2で推計された第1の特性情報を検証する(ステップS4)。修正部113は、推計部111における第1の特性情報の推計を修正する(ステップS5)。推計部111は、推計した第1の特性情報を外部装置などに出力する。
【0048】
本実施形態において、集計装置130は、撮像装置220の撮影範囲より広い範囲で端末装置200から情報を収取できると考えられる。しかしながら、集計装置130は、端末装置200を所持するユーザの情報しか集計できない。これに対し、解析装置150は、画像解析により第2の特性情報を生成するため、端末装置200を所持しないユーザの情報も取得できる。ただし、画像の撮影範囲は、集計装置130が端末装置200から信号を受信できる範囲より狭いと考えられる。本実施形態では、検証部112は、第1の特性情報と第2の特性情報とに基づいて、第1の特性情報を検証する。修正部113は、検証結果を用いて、第1の特性情報の推計を修正する。本実施形態では、特性情報生成装置110は、ピンポイントで解析した第2の特性情報を用いて、面的に推計する第1の特性情報を修正することができる。このため、本実施形態は、端末装置200から受信した情報を用いつつ、高い精度で第1の特性情報を推計することができる。
【0049】
本実施形態では、検証部112は、第1の特性情報と第2の特性情報との双方が生成される推計対象のエリアにおいて、第1の特性情報を検証する。別の言い方をすると、検証部112は、撮像装置220が設置された推計対象のエリアにおいて、第1の特性情報を検証する。修正部113は、検証部112における検証結果を用いて、撮像装置220が設置されていないエリアを含む複数の推計対象のエリアにおいて、第1の特性情報を修正する。本実施形態では、特性情報生成装置110は、複数の推計対象のエリアの一部に設置された撮像装置220を用いて生成された第2の特性情報を用いて、複数の推計対象のエリアにおいて第1の特性情報の推計を推定する。このようにすることで、特性情報生成装置110は、全ての推計対象のエリアに撮像装置220が設置される場合に比べてコストの増大を抑えつつ、精度が高い第1の特性情報を生成することができる。
【0050】
なお、上記実施形態では、特性情報生成装置110と集計装置130とが分離される例を説明した。しかしながら、本開示はこれには限定されない。特性情報生成装置110は、集計装置130から集計結果である第1の情報を取得するのに代えて、端末装置200から送信された信号の集計前のデータを取得してもよい。その場合、特性情報生成装置110は、端末装置200から送信された信号を集計し、第1の情報を生成する集計装置(集計手段)を有してもよい。
【0051】
本開示において、特性情報生成装置110、集計装置130、及び解析装置150は、コンピュータ装置(サーバ装置)として構成され得る。図8は、特性情報生成装置などとして用いられ得るコンピュータ装置の構成例を示す。コンピュータ装置500は、制御部(CPU:Central Processing Unit)510、記憶部520、ROM(Read Only Memory)530、RAM(Random Access Memory)540、通信インタフェース(IF:Interface)550、及びユーザインタフェース560を有する。
【0052】
通信インタフェース550は、有線通信手段又は無線通信手段などを介して、コンピュータ装置500と通信ネットワークとを接続するためのインタフェースである。ユーザインタフェース560は、例えばディスプレイなどの表示部を含む。また、ユーザインタフェース560は、キーボード、マウス、及びタッチパネルなどの入力部を含む。
【0053】
記憶部520は、各種のデータを保持できる補助記憶装置である。記憶部520は、必ずしもコンピュータ装置500の一部である必要はなく、外部記憶装置であってもよいし、ネットワークを介してコンピュータ装置500に接続されたクラウドストレージであってもよい。記憶部520は、統計情報記憶部170(図3を参照)として用いられ得る。
【0054】
ROM530は、不揮発性の記憶装置である。ROM530には、例えば比較的容量が少ないフラッシュメモリなどの半導体記憶装置が用いられる。CPU510が実行するプログラムは、記憶部520又はROM530に格納され得る。記憶部520又はROM530は、例えば特性情報生成装置110内の各部の機能を実現するための各種プログラムを記憶する。
【0055】
上記プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータ装置500に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記憶媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光ディスク媒体、及び半導体メモリを含む。磁気記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、又はハードディスクなどの記録媒体を含む。光磁気記録媒体は、例えば光磁気ディスクなどの記録媒体を含む。光ディスク媒体は、CD(compact disc)、又はDVD(digital versatile disk)などのディスク媒体を含む。半導体メモリは、マスクROM、PROM(programmable ROM)、EPROM(erasable PROM)、フラッシュROM、又はRAMなどのメモリを含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体を用いてコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバなどの有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0056】
RAM540は、揮発性の記憶装置である。RAM540には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)などの各種半導体メモリデバイスが用いられる。RAM540は、データなどを一時的に格納する内部バッファとして用いられ得る。CPU510は、記憶部520又はROM530に格納されたプログラムをRAM540に展開し、実行する。CPU510がプログラムを実行することで、特性情報生成装置110内の各部の機能が実現され得る。CPU510は、データなどを一時的に格納できる内部バッファを有してもよい。
【0057】
以上、本開示の実施形態を詳細に説明したが、本開示は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に対して変更や修正を加えたものも、本開示に含まれる。
【0058】
例えば、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0059】
[付記1]
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計する推計手段と、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証する検証手段と、
前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段における第1の特性情報の推計を修正する修正手段とを備える特性情報生成装置。
【0060】
[付記2]
前記推計手段は、複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報を推計し、
前記検証手段は、前記複数の推計対象のエリアのうち、前記撮像装置が設置されたエリアについて推計された第1の特性情報と、前記第2の特性情報とに基づいて、前記撮像装置が設置されたエリアについて推計された第1の特性情報を検証する付記1に記載の特性情報生成装置。
【0061】
[付記3]
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報の推計を修正する付記2に記載の特性情報生成装置。
【0062】
[付記4]
前記推計手段は、メッシュ状に区画された複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報を推計する付記2又は3に記載の特性情報生成装置。
【0063】
[付記5]
前記第2の情報は、前記エリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含み、
前記推計手段は、前記属性ごとに、前記第1の特性情報を推計する付記1から4何れか1つに記載の特性情報生成装置。
【0064】
[付記6]
前記第2の情報は、時間帯ごとに、前記エリア内に存在する、属性ごとの人の数を識別可能な情報を含み、
前記推計手段は、前記時間帯ごと、及び前記属性ごとに、前記第1の特性情報を推計する付記1から4何れか1つに記載の特性情報生成装置。
【0065】
[付記7]
前記第1の情報は、前記エリア内に存在する、前記端末装置を所持する人の数を示す付記1から6何れか1つに記載の特性情報生成装置。
【0066】
[付記8]
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果を用いて、前記推計された第1の特性情報を補正する付記1から7何れか1つに記載の特性情報生成装置。
【0067】
[付記9]
前記推計手段は、前記エリアにおける人に関する複数の統計情報の中から選択された統計情報を前記第2の情報として使用し、
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段において前記第2の情報として使用される統計情報を選択することで、第1の特性情報の推計を修正する付記1から8何れか1つに記載の特性情報生成装置。
【0068】
[付記10]
前記ユーザの端末装置から送信された信号を収集し、前記エリアにおいて前記収集した信号を集計して前記第1の情報を生成する集計手段を更に有する付記1から9何れか1つに記載の特性情報生成装置。
【0069】
[付記11]
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計し、第1の情報を生成する集計装置と、
前記第1の情報を用いて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を生成する特性情報生成装置と、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析し、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報を生成する解析装置とを備え、
前記特性情報生成装置は、
前記第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記第1の特性情報を推計する推計手段と、
前記第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証する検証手段と、
前記検証手段の検証結果に基づいて、前記推計手段における第1の特性情報の推計を修正する修正手段とを有する、特性情報生成システム。
【0070】
[付記12]
前記集計装置は、複数の推計対象のエリアのそれぞれについて前記第1の情報を生成し、
前記推計手段は、前記複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報を推計し、
前記検証手段は、前記複数の推計対象のエリアのうち、前記撮像装置が設置されたエリアについて推計された第1の特性情報と、前記第2の特性情報とに基づいて、前記撮像装置が設置されたエリアについて推計された第1の特性情報を検証する付記11に記載の特性情報生成システム。
【0071】
[付記13]
前記修正手段は、前記検証手段の検証結果に基づいて、前記複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報の推計を修正する付記12に記載の特性情報生成システム。
【0072】
[付記14]
前記推計手段は、メッシュ状に区画された複数の推計対象のエリアについて前記第1の特性情報を推計する付記12又は13に記載の特性情報生成システム。
【0073】
[付記15]
前記エリアに設置され、前記端末装置から送信された信号を受信する無線通信装置を更に有する付記11から14何れか1つに記載の特性情報生成システム。
【0074】
[付記16]
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計し、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証し、
前記第1の特性情報の検証結果に基づいて、前記第1の特性情報の推計を修正する特性情報生成方法。
【0075】
[付記17]
ユーザの端末装置から送信された信号を推計対象のエリアにおいて集計することで得られる第1の情報と、前記エリアの人の数に関する統計情報である第2の情報とに基づいて、前記エリア内に存在する人に関する第1の特性情報を推計し、
前記エリア内に設置された撮像装置を用いて撮影された画像を画像解析することで得られる、前記画像の撮影範囲に存在する人に関する第2の特性情報に基づいて、前記推計された第1の特性情報を検証し、
前記第1の特性情報の検証結果に基づいて、前記第1の特性情報の推計を修正する処理をコンピュータに実施させるためのプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0076】
10:特性情報生成システム
20:特性情報生成装置
21:推計手段
22:検証手段
23:修正手段
30:集計装置
40:解析装置
50:端末装置
60:撮像装置
70:エリア
100:特性情報生成システム
110:特性情報生成装置
111:推計部
112:検証部
113:修正部
130:集計装置
150:解析装置
200:端末装置
210:無線通信装置
220:撮像装置
300:エリア
310:撮影範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8