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特許7552862情報管理装置、情報管理方法および情報管理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】情報管理装置、情報管理方法および情報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20240910BHJP
   G06Q 50/26 20240101ALI20240910BHJP
【FI】
G06Q10/20
G06Q50/26
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023506398
(86)(22)【出願日】2021-03-15
(86)【国際出願番号】 JP2021010370
(87)【国際公開番号】W WO2022195674
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】菅原 千里
(72)【発明者】
【氏名】十文字 奈々
(72)【発明者】
【氏名】木村 洋介
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 舞子
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-220586(JP,A)
【文献】特開2006-112127(JP,A)
【文献】特開2007-207053(JP,A)
【文献】特開2019-100136(JP,A)
【文献】特開2007-065854(JP,A)
【文献】特開2021-026274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の人物により報告された道路の劣化態と前記第一の人物により報告された前記劣化の発生位置を含む劣化発生範囲と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記劣化発生範囲を、第二の人物により特定された前記劣化の発生位置を示す劣化発生位置に更新する更新手段と、
検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲が、前記劣化発生範囲または前記劣化発生位置に含まれる報告情報を前記記憶手段から検索する検索処理手段と、
検索結果を出力する表示処理手段と、を備える情報管理装置。
【請求項2】
前記検索処理手段は、検索対象とする特定の位置を示す検索位置が、前記劣化発生範囲または前記劣化発生位置に含まれる前記報告情報を前記記憶手段から検索する請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
ユーザからの入力に基づいて、前記報告情報を前記記憶手段に登録する登録処理手段を、更に備える請求項1又は2に記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記登録処理手段は、前記報告情報の前記劣化発生範囲既存の報告情報の前記劣化発生範囲または前記劣化発生位置とが重複していない場合に、前記報告情報を登録する請求項3に記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、センサ情報に基づいて判定された道路の劣化状態を示す劣化内容と、その発生位置とを関連付けた劣化情報を記憶する、請求項1から4のいずれか1つに記載の情報管理装置。
【請求項6】
前記表示処理手段は、前記検索処理手段の検索結果として、前記報告情報に加えて劣化情報を表示する請求項5に記載の情報管理装置。
【請求項7】
前記検索処理手段は、前記第二の人物により特定された前記劣化発生位置が、前記劣化発生範囲に含まれる前記報告情報を検索し、
前記更新手段は、検索した報告情報のうち前記劣化発生範囲を前記劣化発生位置に更新する報告情報の選択の入力を受け付け、選択された前記報告情報の前記劣化発生範囲を、特定された前記劣化発生位置に更新する、請求項3又は4に記載の情報管理装置。
【請求項8】
第一の人物により報告された道路の劣化態と前記第一の人物により報告された前記劣化の発生位置を含む劣化発生範囲と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段から、前記記憶手段に記憶された前記劣化発生範囲を、第二の人物により特定された前記劣化の発生位置を示す劣化発生位置に更新し、
検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲が、前記劣化発生範囲または前記劣化発生位置に含まれる報告情報を検索し、
検索結果を出力する、ことをコンピュータが実行する情報管理方法。
【請求項9】
第一の人物により報告された道路の劣化態と前記第一の人物により報告された前記劣化の発生位置を含む劣化発生範囲と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段から、前記記憶手段に記憶された前記劣化発生範囲を、第二の人物により特定された前記劣化の発生位置を示す劣化発生位置に更新し、
検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲が、前記劣化発生範囲または前記劣化発生位置に含まれる報告情報を検索し、
検索結果を出力する、ことをコンピュータに実行させる情報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、道路劣化の報告を管理する情報管理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
自治体には日々住民等の道路利用者から道路の劣化状態についての情報(苦情)が寄せられており、担当者は年間数千から数万件もの情報を対処している。住民等の道路利用者からの報告には緊急性の高い劣化(ポットホールなど)の情報が含まれており、道路劣化を調査するパトロールでは網羅できない情報が得られる場合もある。
【0003】
特許文献1には、道路及び道路施設に関する苦情の受付からその対策の決定と、対策を講じた結果の記録を行う管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-220586号公報
【文献】特開2007-141212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
住民等の道路利用者から報告される道路の劣化状態において、その報告に含まれる劣化の発生位置は一般にあいまいである。このため、報告を受けた担当者は、苦情量や質、日時などを考慮して地図上のどの位置に登録するかを、報告された発生位置ごとに検討することになる。
【0006】
本開示の目的の1つは、道路劣化管理において、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を効率的に管理する情報管理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の情報管理装置の一態様は、道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶部と、検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲に前記位置情報が含まれる報告情報を前記記憶部から検索する検索処理部と、検索結果を出力する表示処理手段とを備える。
【0008】
本開示の情報管理方法の一態様は、道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段から、検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲に前記位置情報が含まれる報告情報を検索し、検索結果を出力する。
【0009】
本開示の記憶媒体が格納するプログラムの一態様は、道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段から、検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲に前記位置情報が含まれる報告情報を検索し、検索結果を出力する、ことをコンピュータに実行させる。
【0010】
プログラムは、コンピュータが読み書き可能な非一時的な記憶媒体に格納されていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示の情報管理装置によれば、道路劣化管理において、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を効率的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係る情報管理システムの概要を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る情報管理装置の構成の例を示すブロック図である。
図3】報告情報記憶部が記憶する報告情報の例を示す図である。
図4】劣化情報記憶部が記憶する劣化情報の例を示す図である。
図5】検索処理の動作を示すフローチャートである。
図6】Px付近の検索範囲を設定する例を示す図である。
図7】Pxの検索範囲と既存の報告情報の位置の例を示す図である。
図8】Pxの報告で検索した検索結果の例を示す図である。
図9】登録処理の動作の例を示すフローチャートである。
図10】P4付近の検索範囲を設定する例を示す図である。
図11】P4の検索範囲と既存の報告情報の位置の例を示す図である。
図12】P4の報告を登録した登録結果の例を示す図である。
図13】更新処理の動作の例を示すフローチャートである。
図14】確認されたP100の位置を示す図である。
図15】P100の検索位置と既存の報告情報の位置の例を示す図である。
図16】登録処理の動作の他の例を示すフローチャートである。
図17】P5の検索範囲と既存の報告情報の位置の例を示す図である。
図18】P5の報告を登録した登録結果の例を示す図である。
図19】検索処理の動作の他の例を示すフローチャートである。
図20】Px付近の検索範囲を設定する例を示す図である。
図21】Pxの検索範囲、既存の報告情報と劣化情報の位置の例を示す図である。
図22】既存の報告情報と劣化情報を検索した検索結果の例を示す図である。
図23】第2の実施形態に係る情報管理装置の構成の例を示すブロック図である。
図24】検索処理の動作を示すフローチャートである。
図25】コンピュータのハードウエア構成の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の実施形態に係る情報管理装置を道路劣化管理に適用した例を用いて説明する。以下に説明する情報管理装置は、住民等の道路利用者からの道路劣化のクレームを、報告内容と位置情報の項目を含む報告情報として管理する。このとき、報告された道路劣化の位置情報の一部は、道路劣化のおおよその発生位置を示す劣化発生範囲を用いて登録される。
【0014】
また、情報管理装置は、おおよその劣化の発生位置を示す劣化発生範囲を含む位置情報を検索可能とし、さらに、当該劣化発生範囲を指定して管理する報告情報を検索可能とする。現地確認等により道路劣化の位置が特定された場合、情報管理装置は、報告情報の位置情報を更新可能とする。例えば、情報管理装置は、劣化の発生についておおよその発生範囲を示す劣化発生範囲を、劣化の発生について特定された位置を示す劣化発生位置に更新する。
【0015】
[第1の実施形態]
第1の実施形態の情報管理システムについて、図面を用いて説明する。図1は、第1の実施形態に係る情報管理システムの概要を示す図である。情報管理システムにおいて、情報管理装置10は、表示装置20、劣化判定装置30と接続される。表示装置20は、情報管理装置10から出力された情報を表示する。表示装置20は、例えば、液晶モニタである。劣化判定装置30は、センサ情報に基づき、道路の劣化状態を判定する装置である。センサ情報には、例えば、車両に搭載したドライブレコーダーで撮影した画像情報や、加速度センサで取得した加速度情報が含まれる。
【0016】
また、情報管理装置10は、ネットワーク60を介して第1通信端末40、第2通信端末50と通信可能に接続される。第1通信端末40は、道路を点検する担当者(以下、点検担当者と称す)が使用する通信端末である。第2通信端末50は、道路劣化の報告の際に住民等の道路利用者が使用する通信端末である。第1通信端末40、第2通信端末50は、例えば、スマートフォンである。
【0017】
なお、情報管理装置10は、クライアントサーバであってもよい。その場合、表示装置20は、クライアント端末(図示せず)に接続される。また、クライアント端末がネットワーク60を介して情報管理装置10にアクセスする。
【0018】
(情報管理装置)
以下、情報管理装置10について図面を用いて説明する。図2は、第1の実施形態に係る情報管理装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示す情報管理装置10は、検索処理部101、登録処理部102、表示処理部103、報告情報記憶部104、劣化情報記憶部105を備える。報告情報記憶部104、劣化情報記憶部105は単に記憶部とも称される。情報管理装置10は、ネットワーク60に接続する通信部(図示せず)を有する。
【0019】
(検索処理部101)
検索処理部101は、検索範囲を示す情報を受付け、報告内容と位置情報が関連付けられた報告情報を記憶する報告情報記憶部104から、受付けた検索範囲の位置情報に関連する報告情報を検索する。また、検索処理部101は、検索位置に位置情報が含まれる報告情報を記憶手段から検索してもよい。
【0020】
検索範囲は、検索に用いるおおまかな範囲(領域)の位置情報によって表される。検索範囲は、例えば、円や矩形で領域が指定され、円や矩形の大きさは任意に設定可能である。検索位置は、検索対象とする特定の位置である。
【0021】
報告内容と関連付けられる位置情報は、住民等の道路利用者からの報告に基づく道路劣化の発生位置の大まかな範囲を示す。その範囲を、劣化発生範囲または所定の範囲と称する。位置情報は、前述の劣化発生位置または劣化発生範囲(所定の範囲)を含む。劣化発生位置は、例えば、基地局測位やGPS(Global Positioning System)測位を用いた位置情報であってもよく、道路区間の基準点からの距離であってもよい。
【0022】
一方、劣化発生範囲は、例えば、住民等の道路利用者から報告された道路劣化の発生位置に対応する仮の位置から所定距離まで離れた範囲で示される。劣化発生範囲は、例えば、仮の位置P0から半径100mの範囲を示す。なお、所定距離は100mに限られない。例えば、住民等の道路利用者から報告された発生位置の詳しさに応じて所定距離は任意に設定可能であるとする。なお、劣化発生範囲は、確認作業等で道路劣化の発生位置が特定されると、後述する更新処理によって前述の劣化発生位置に更新される。
【0023】
検索処理部101は、道路の劣化内容と位置情報が関連付けられた劣化情報を記憶する劣化情報記憶部105から、受付けた検索範囲の位置情報に関連する劣化情報を検索してもよい。
【0024】
(登録処理部102)
登録処理部102は、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を示す報告情報を報告情報記憶部104に登録する。具体的には、登録処理部102は、ユーザからの入力に基づいて、道路の劣化状態を示す報告内容を、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置または所定の範囲を示す劣化発生範囲を含む位置情報と関連付けた報告情報を生成し、報告情報記憶部104に登録する。ユーザは、例えば、管理者又は住民等の道路利用者である。
【0025】
図3は、報告情報の例を示す図である。報告情報は、報告ID、報告内容、位置情報が関連付けて記憶される。報告情報は、図3の項目に限られず、他の項目が含まれていてもよい。報告IDは報告情報の識別子である。報告内容は、住民等の道路利用者から報告された道路劣化に関する内容である。報告内容は、例えば、ひび割れ、ポットホールである。報告内容は、これらに限られず、他の内容であってもよい。
【0026】
登録処理部102は、登録前の報告情報が、既存の報告と重複していないか検索してから登録してもよい。例えば、登録処理部102は、登録のために生成した報告情報に含まれる位置情報を、検索処理部101に送り、検索範囲として検索する。
【0027】
(表示処理部103)
表示処理部103は、検索処理部101又は登録処理部102からの各種情報の出力指示を受け、各種情報を出力する。例えば、表示処理部103は、表示装置20に地図と検索範囲を重畳して表示出力する。検索範囲は、その大きさ(例えば、半径)と位置が変えられるものとする。例えば、検索範囲は、クリックする度に半径が変わるなど、管理者に対して直感的に範囲の選択が可能であってもよい。表示処理部103は、設定した検索範囲の情報(例えば、地図上のPxの位置情報)を検索処理部101に送る。
【0028】
(報告情報記憶部104)
報告情報記憶部104は、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を示す報告情報を記憶する。記憶部は、道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する。
【0029】
(劣化情報記憶部105)
劣化情報記憶部105は、劣化判定装置30で判定された道路の劣化状態を示す劣化情報を記憶する。図4は、劣化情報は、劣化ID、劣化状態、位置情報の項目を有する。劣化IDは劣化情報の識別子である。劣化状態は、道路の劣化状態を示す。劣化状態は例えば、ひび割れ、ポットホールである。劣化状態は、これらに限られず、他であってもよい。劣化情報における位置情報は、道路劣化の発生位置が特定された劣化発生位置となる。劣化情報の劣化発生位置も、例えば、基地局測位やGPS測位を用いた位置情報や道路区間の基準点からの距離であってもよい。
【0030】
(動作)
第1の実施形態に係る情報管理装置10の動作について図面を用いて説明する。情報管理装置10の動作には、検索処理、登録処理、更新処理がある。
【0031】
<検索処理>
情報管理装置10の検索処理について説明する。検索処理は、住民等の道路利用者の報告に基づき、情報管理装置10に登録された報告情報を検索する処理である。以下の検索処理は、例えば、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告が、情報管理装置10の既存の報告と重複するか確認する例である。
【0032】
図5は検索処理の動作の例を示すフローチャートである。はじめに、管理者は、住民等の道路利用者から電話で「Px付近の道路に劣化がある」との報告を受け、情報管理装置10に仮の位置Pxの情報を入力して、表示装置20に仮の位置Pxを含む地図を表示出力させる。
【0033】
表示処理部103は、管理者からの入力に基づき、地図上の仮の位置Pxの検索範囲を設定する(ステップS11)。図6は、Px付近の検索範囲を設定する例を示す図である。図6の地図表示1000に示すように、検索範囲は、地図上に重畳表示されたPxの検索範囲(仮の位置と劣化発生範囲)を、マウス等で調整することで設定される。表示処理部103は、表示する地図の縮尺と仮の位置Pxを中心とする半径の範囲に基づき、検索範囲の情報を抽出する。なお、検索範囲の設定は例示であり、これに限られない。
【0034】
検索範囲の設定の際、地図上のPxの仮の位置や劣化発生範囲の半径は、住民等の道路利用者からの報告の詳しさに応じて管理者が適宜調整する。例えば、住民等の道路利用者からの報告が詳しい位置を含む場合は半径を50mとし、詳しくない場合は半径を100mとする。なお、半径の基準は例示であり、これに限られない。
【0035】
図5に戻り、表示処理部103は、設定された検索範囲の情報を検索処理部101に送り、検索処理部101は、表示処理部103からの検索範囲を受付ける。検索処理部101は、報告情報記憶部104の報告情報を参照し、受付けた検索範囲に位置情報が含まれる報告情報を検索する(ステップS12)。
【0036】
図7は、Pxの検索範囲と既存の報告情報の位置の例を示す図である。図7に示す地図表示1010は、報告IDが「#101」のP1、「#102」のP2、「#103」のP3の既存の報告の位置と、Pxの検索範囲を示す。図7の地図表示1010において、Pxの検索範囲に含まれるのは、報告ID「#101」のP1の劣化発生範囲と報告ID「#102」のP2の劣化発生位置となる。
【0037】
検索処理部101は、検索結果を表示処理部103に送り、表示処理部103は、検索結果を出力する(ステップS13)。図8は、Pxの検索範囲で検索した検索結果の例を示す図である。図8に示す検索結果の例は、地図表示1020と検索結果のデータ1030である。図8のような検索結果の表示において、検索結果を所定の条件で順位付けしたり、フィルタリングしたりしてもよい。所定の条件は、例えば、報告日時、報告内容(劣化種別)、検索位置(検索範囲の中心位置)からの距離などである。
【0038】
上述の検索処理では、検索結果として、住民等の道路利用者の道路劣化の報告(Px付近)に基づいて、管理者によって設定された検索範囲(Px+100m)に対して、既存の報告情報の報告ID「#101」と報告ID「#102」が出力される。
【0039】
<登録処理>
情報管理装置10の登録処理について説明する。登録処理は、受付けた報告に基づき、報告情報記憶部104の報告情報を登録する。以下の登録処理は、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告と既存の報告との重複を確認してから登録する例である。
【0040】
図9は、登録処理の動作の例を示すフローチャートである。管理者は、住民等の道路利用者から電話で「P4付近の道路にポットホールがある」との報告を受け、情報管理装置10に位置P4の情報を入力して、表示装置20に位置P4を含む地図を表示させる。
【0041】
表示処理部103は、管理者からの入力に基づき、地図上の位置P4の検索範囲を設定する(ステップS21)。図10は、報告されたP4付近の検索範囲を設定する例を示す図である。検索範囲は、地図上に重畳表示されたP4の検索範囲(仮の位置と劣化発生範囲)を、マウス等で調整することで設定される。
【0042】
図9に戻り、表示処理部103は、設定された検索範囲の情報を検索処理部101に送り、検索処理部101は、表示処理部103からの検索範囲を受付ける。検索処理部101は、報告情報記憶部104の報告情報を参照し、受付けた検索範囲に位置情報が含まれる報告情報を検索する(ステップS22)。
【0043】
検索処理部101は、検索結果を登録処理部102と表示処理部103に渡す。表示処理部103は既存の報告情報との重複確認のために検索結果を表示出力する(ステップS23)。
【0044】
図11は、P4の検索範囲と既存の報告情報の位置の例を示す図である。図11に示す地図表示2010は、報告ID#101」のP1、報告ID「#102」のP2、報告ID「#103」のP3の位置と、P4の検索範囲を表す。地図表示2010において、P4の検索範囲に含まれる既存の報告情報の位置情報はない。
【0045】
検索範囲に既存の報告の位置情報が重複しない場合(ステップS20のNo)、登録処理部102は、報告IDを生成し、報告情報記憶部104に生成した報告IDと受付けた報告の報告内容と位置情報(劣化発生範囲)を関連付けて登録する(ステップS25)。
【0046】
図12は、P4の報告を登録した報告情報の例を示す図である。図12の報告情報のデータ2100に示すように、報告情報記憶部104には新たに報告ID「#104」、報告内容「ポットホール」、位置情報「P4+100m(劣化発生範囲)」が登録される。
【0047】
図12の地図表示2020において、既存の報告ID「#101」のP1、報告ID「#102」のP2、報告ID「#103」のP3に加え、報告ID「#104」のP4の劣化発生範囲が追加される。
【0048】
一方、検索範囲に既存の報告の位置情報が重複する場合、登録処理部102は、受付けた報告を登録しない(ステップS26)。検索で重複する報告を確認することで、道路の同じ箇所の劣化状態について多数の報告情報を管理する必要がなく、管理の負担が軽減される。
【0049】
上述の登録処理では、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告と既存の報告との重複を確認してから登録する例を示した。他に、登録処理部102は、既存の報告との重複を確認せずに住民等の道路利用者からの道路劣化の報告の報告情報を生成して登録する場合があってもよい。例えば、重複を確認してから、確認結果を管理者に提示し、管理者から、登録するか否かの最終判断を受け付けてもよい。
【0050】
なお、報告情報の劣化発生範囲は、確認作業等で道路劣化の発生位置が特定されると、後述する更新処理によって劣化発生位置に更新される。
【0051】
<更新処理>
情報管理装置10の更新処理について説明する。更新処理は、道路劣化の発生位置を現地で確認した担当者の確認報告に基づいて、報告情報の位置情報(劣化発生範囲)を更新する処理である。例えば、担当者は第1通信端末40を用いて確認報告を行う。確認報告には、報告内容と確認位置が含まれる。報告内容は、現地を確認した担当者から報告された道路劣化に関する内容である。確認位置は、道路劣化の発生位置が確認された位置を示す。劣化発生位置は、例えば、基地局測位やGPS(Global Positioning System)測位を用いた位置情報であってもよく、道路区間の基準点からの距離であってもよい。
【0052】
図13は、更新処理の動作の例を示すフローチャートである。管理者は、担当者から確認報告を受け、情報管理装置10に確認位置P100の位置情報を入力する。登録処理部102は、道路劣化の確認位置を受付ける(ステップS31)。確認位置の受付後、登録処理部102は、確認位置を検索処理部101に送る。検索処理部101は、確認報告の確認位置に対して、既存の報告の劣化発生範囲を含む報告情報を検索する(ステップS32)。検索処理部101は、確認位置の検索結果を表示処理部103に送り、表示処理部103は、検索結果を出力する(ステップS33)。
【0053】
図14は、確認位置P100と既存の報告情報の位置を示す図である。地図表示3000では、既存の報告ID「#101」のP1の劣化発生範囲、報告ID「#102」のP2の位置、報告ID「#103」のP3の劣化発生範囲、及び、確認報告のP100の位置が表示される。表示3100は検索結果のデータである。検索結果から、確認報告の確認位置P100を劣化発生範囲に含む報告情報は、「#101」のP1となる。
【0054】
管理者は検索結果から、既存の報告情報である報告ID「#101」のP1の劣化発生範囲を、確認報告の確認位置P100に更新するか選択する。更新の選択が入力され、登録処理部102が選択入力を受け付けると、登録処理部102は、報告情報を更新する(ステップS34)。更新処理により、登録処理部102は、報告情報記憶部104の報告情報を更新する(ステップS34)。
【0055】
図15は、更新後の報告情報の例を示す図である。地図表示3020では、既存の報告ID「#102」のP2の位置、報告ID「#103」のP3の劣化発生範囲、及び、更新された報告ID「#101」の位置P100が表示される。表示3200は更新後の報告情報を示すデータであり、報告ID「#101」の位置情報は、「P100(劣化発生位置)」に更新される。なお、上記の説明では、確認報告により位置情報を更新する例を説明したが、登録処理部102は、確認報告の報告内容に基づき、報告情報に含まれる報告内容を更新してもよい。例えば、報告内容が「ひび割れ」から「ポットホール」に変更されてもいい。
【0056】
<他の登録処理>
情報管理装置10の他の登録処理について説明する。以下の登録処理は、住民等の道路利用者が第2通信端末50を用いて、報告情報記憶部104に道路劣化の報告情報を登録する処理である。
【0057】
図16は、登録処理の動作の他の例を示すフローチャートである。住民等の道路利用者は、道路劣化を発見すると、第2通信端末50のアプリケーションを実行し、情報管理装置10と通信可能に接続する。アプリケーションは、例えば、ブラウザアプリでもよい。以下、住民等の道路利用者が発見した道路劣化が「P5付近のひび割れ」として説明する。
【0058】
情報管理装置10は、住民等の道路利用者が操作する第2通信端末50から、報告内容と報告位置を受付ける(ステップS41)。情報管理装置10の表示処理部103は、報告位置P5を含む地図の情報を第2通信端末に送信し、地図の情報とP5の検索範囲を表示させる。住民等の道路利用者は第2通信端末50の画面で5の検索範囲を調整し、第2通信端末50から報告位置に基づくP5の検索範囲を情報管理装置10に送信する。
【0059】
図16に戻り、情報管理装置10の表示処理部103は、報告位置に基づく検索範囲の情報を検索処理部101に送り、検索処理部101は、表示処理部103からの検索範囲を受付ける。検索処理部101は、報告情報記憶部104の報告情報を参照し、受付けた検索範囲に位置情報が含まれる報告情報を検索する(ステップS42)。
【0060】
検索処理部101は、検索結果を登録処理部102と表示処理部103に渡す。表示処理部103は既存の報告情報との重複確認のために検索結果を出力する(ステップS43)。
【0061】
既存の報告情報との重複がない場合(ステップ44のNo)、登録処理部102は、受付けたP5の報告内容と報告位置の位置情報が関連付けされた報告情報を報告情報記憶部104に記憶させる(ステップS45)。
【0062】
既存の報告情報との重複がある場合(ステップ44のYes)、登録処理部102は、表示処理部103に指示して、住民等の道路利用者が報告した報告情報のデータ4100と既存の報告情報の検索結果であるデータ4200を出力し、住民等の道路利用者の第2通信端末50に表示させる。
【0063】
図17は、P5の検索範囲と既存の報告情報の位置の例を示す図である。図17に示す地図表示4000は、報告ID#101」のP1、報告ID「#102」のP2、報告ID「#103」のP3の位置と、P5の検索範囲を表す。地図表示4000において、P5の検索範囲に含まれる既存の報告情報は、報告ID#101」のP1の劣化発生範囲となる。
さらに、登録処理部102は、表示処理部103に指示し、報告されたP5を「登録する」又は「登録不要」を選択する登録確認を、第2通信端末50に表示させる。
【0064】
第2通信端末50からの選択入力が「登録しない」(ステップS46のNo)の場合、登録処理部102は、登録処理を終了する。選択入力が「登録する」の場合、登録処理部102は、報告IDを生成し、受付けたP5の報告内容と報告位置の位置情報が関連付けされた報告情報を報告情報記憶部104に記憶させる(ステップS45)。
【0065】
図18は、P5の報告を登録した報告情報の例を示す図である。図18の報告情報のデータ4300に示すように、報告情報記憶部104には新たに報告ID「#105」、報告内容「ひび割れ」、位置情報「P5+50m(劣化発生範囲)」が登録される。
【0066】
図18の地図表示4010において、既存の報告ID「#101」のP1、報告ID「#102」のP2、報告ID「#103」のP3に加え、報告ID「#105」のP5の劣化発生範囲が追加される。
【0067】
<劣化情報を含む検索処理>
情報管理装置10の検索処理の他の例について説明する。以下の検索処理は、住民等の道路利用者の報告に基づき、情報管理装置10に登録された報告情報と劣化情報を検索する例である。
【0068】
図19は検索処理の動作の例を示すフローチャートである。住民等の道路利用者からの道路劣化の報告は「Px付近の道路に劣化がある」として説明する。
【0069】
情報管理装置10の表示処理部103は、管理者からの入力に基づき、地図上の仮の位置Pxの検索範囲を設定する。図20は、Px付近の検索範囲を設定する例を示す図である。図20の地図表示5000に示すように、検索範囲は、地図上に重畳表示されたPxの検索範囲(仮の位置と劣化発生範囲)を、マウス等で調整することで設定される。
【0070】
図19に戻り、表示処理部103は、設定された検索範囲の情報を検索処理部101に送り、検索処理部101は、表示処理部103からの検索範囲を受付ける(ステップS51)。検索処理部101は、報告情報記憶部104の報告情報および劣化情報記憶部105の劣化情報を参照し、受付けた検索範囲に位置情報が含まれる報告情報を検索する(ステップS52)。
【0071】
図21は、Pxの検索範囲と既存の報告情報と劣化情報の位置の例を示す図である。図21に示す地図表示5010は、報告IDが「#101」のP1、「#102」のP2、「#103」のP3の既存の報告の位置と、劣化IDが「#201」のP6、Pxの検索範囲を示す。図21の地図表示5010において、Pxの検索範囲に含まれるのは、報告ID「#101」のP1の劣化発生範囲と報告ID「#102」のP2の劣化発生位置、劣化ID「#201」のP6となる。
【0072】
図19に戻り、検索処理部101は、検索結果を表示処理部103に送り、表示処理部103は、検索結果を出力する(ステップS53)。図22は、既存の報告情報と劣化情報を検索した検索結果の例を示す図である。検索結果5100は、報告情報記憶部104の報告情報を検索した結果である。検索結果5200は、劣化情報記憶部105の劣化情報を検索した結果である。地図表示5020は、住民等の道路利用者が道路劣化を報告したPxの検索範囲で検索した既存の報告情報と劣化情報を表す。地図上、Pxの検索範囲には、報告ID「#101」のP1、報告ID「#102」のP2、劣化ID「#201」のP6が含まれる。
【0073】
図21のような検索結果の表示において、検索結果を所定の条件で順位付けしたり、フィルタリングしたりしてもよい。所定の条件は、例えば、報告日時、報告内容(劣化種別)、検索位置(検索範囲の中心位置)からの距離などである。
【0074】
劣化情報を含む検索処理により、住民等の道路利用者からの報告情報に加えて、センサ情報に基づいて判定された劣化情報を表示することで、報告情報がどの劣化情報に該当するか等の比較を容易に行うことができる。
【0075】
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態に係る情報管理装置10によれば、道路劣化管理において、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を効率的に管理できる。その理由は、報告情報記憶部104が、道路劣化の報告を示す報告情報を記憶し、報告情報は、道路劣化の発生位置としておおまかな位置(劣化発生範囲)を含む。そして検索処理部101は、おおまかな位置(劣化発生範囲)を設定して報告情報記憶部104の報告情報を検索するからである。
【0076】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る情報管理装置について図面を用いて説明する。第2の実施形態に係る情報管理装置11は、第1の実施形態に係る情報管理装置10と同様にネットワーク60を介して第1通信端末40、第2通信端末50と通信可能に接続される。また、情報管理装置11は、表示装置20、劣化判定装置30と接続される。
【0077】
図23は、情報管理装置11の構成の例を示すブロック図である。情報管理装置11は、検索処理部101、表示処理部103、報告情報記憶部104を備える。第2の実施形態に係る情報管理装置11の構成は、第1の実施形態に係る情報管理装置10から登録処理部102、劣化情報記憶部105を省略した構成である。
【0078】
検索処理部101は、検索範囲を受付け、報告情報記憶部104の報告情報を参照して、受付けた検索範囲に位置情報が含まれる報告情報を検索する。
【0079】
表示処理部103は、検索処理部101からの各種情報の出力指示を受け、各種情報を出力する。例えば、表示処理部103は、検索処理部101からの検索結果を表示出力する。また、表示処理部103は、検索前の検索範囲の設定のために、表示装置20に、地図と検索範囲を重畳して表示してもよい。
【0080】
報告情報記憶部104は、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を示す報告情報を記憶する。報告情報は、報告ID、報告内容および位置情報が関連付けて記憶される。報告情報には、他の項目が含まれていてもよい。
【0081】
報告IDは報告情報の識別子である。報告内容は、住民等の道路利用者等から報告された道路劣化に関する内容である。位置情報は、道路劣化の発生位置を表す。位置情報は、劣化発生位置と劣化発生範囲を含む。劣化発生位置とは、道路の確認作業等によって道路劣化の発生位置が特定された位置を示す。劣化発生範囲は、道路劣化の発生位置の大まかな範囲を示す。例えば、劣化発生範囲は、仮の位置から所定距離まで離れた範囲で示される。
【0082】
図24は、第2の実施形態に係る情報管理装置11の動作の例を示すフローチャートである。
【0083】
図24は検索処理の動作の例を示すフローチャートである。表示処理部103は、管理者からの入力に基づき、検索範囲を設定する。例えば、検索範囲は、仮の位置を中心とする半径100mの範囲とする。なお、検索範囲はこの例示に限られるものではない。
【0084】
検索処理部101は、検索範囲を受付け(ステップS111)、報告情報記憶部104の報告情報を参照し、受付けた検索範囲に位置情報(劣化発生位置又は劣化発生範囲)が含まれる報告情報を検索する(ステップS112)。検索処理部101は検索結果を表示処理部103に送る。表示処理部103は、検索処理部101からの検索結果を出力する(ステップS113)。
【0085】
(第2の実施形態の効果)
第2の実施形態に係る情報管理装置11によれば、道路劣化管理において、住民等の道路利用者からの道路劣化の報告を効率的に管理できる。その理由は、報告情報記憶部104が、道路劣化の報告を示す報告情報を記憶し、報告情報は、道路劣化の発生位置としておおまかな位置(劣化発生範囲)を含む。そして検索処理部101は、おおまかな位置(検索範囲)で報告情報記憶部104の報告情報を検索するからである。
【0086】
(ハードウエア構成)
図25は、コンピュータのハードウエア構成の例を示す図である。前述した情報管理装置10、11、劣化判定装置30、第1通信端末40、第2通信端末50は、プログラム(ソフトウェアプログラム,コンピュータプログラム)が図25に示すコンピュータ90のCPU91において実行されることにより実現される。具体的には、情報管理装置10の検索処理部101、登録処理部102、表示処理部103の機能は、プログラムを実行することにより実現される。また検索処理部101、登録処理部102、表示処理部103のいずれかの機能は、外部装置(図示せず)で構成され、ネットワーク60を介して外部装置から情報管理装置10に機能が提供されてもよい。情報管理装置10の構成は、CPU(Central Processing Unit)91がROM(Read Only Memory)92、あるいは、記憶装置95からプログラム94を読み込み、読み込んだプログラム94を、CPU91、RAM(Random Access Memory)93を用いて実行することにより実現されてもよい。上述した実施形態を例に説明した本開示は、コンピュータプログラムを表すコードあるいはそのコンピュータプログラムを表すコードが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体によって構成されると捉えることができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば記憶装置95、不図示の着脱可能な磁気ディスク媒体,光学ディスク媒体やメモリカードなどである。なお、各実施形態の構成は、集積回路による専用のハードウエアであってもよい。情報管理装置10、11、劣化判定装置30はクラウドコンピュータで構成されてもよい。
【0087】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された構成、動作、処理を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【0088】
本開示は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本開示のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
[付記]
[付記1]
道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段と、
検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲に、前記位置情報が含まれる報告情報を前記記憶手段から検索する検索処理手段と、
検索結果を出力する表示処理手段と、を備える
情報管理装置。
[付記2]
前記検索処理手段は、検索対象とする特定の位置を示す検索位置に、前記位置情報が含まれる前記報告情報を前記記憶手段から検索する
付記1に記載の情報管理装置。
[付記3]
ユーザからの入力に基づいて、前記報告内容を、前記劣化発生位置または前記劣化発生範囲を含む前記位置情報と関連付けた前記報告情報を前記記憶手段に登録する登録処理手段を、更に備える
付記1又は2に記載の情報管理装置。
[付記4]
前記登録処理手段は、前記報告情報と既存の報告情報とで前記位置情報が重複していない場合に、前記報告情報を登録する
付記3に記載の情報管理装置。
【0089】
[付記5]
前記記憶手段は、センサ情報に基づいて判定された道路の劣化状態を示す劣化内容と、その発生位置とを関連付けた劣化情報を記憶する、
付記1から4のいずれか1つに記載の情報管理装置。
【0090】
[付記6]
前記表示処理手段は、前記検索処理手段の検索結果として、前記報告情報に加えて劣化情報を表示する
付記5に記載の情報管理装置。
【0091】
[付記7]
前記検索処理手段は、道路劣化の確認報告に含まれる確認位置が、前記劣化発生範囲に含まれる前記報告情報を検索し、
前記登録処理手段は、検索した報告情報から、前記確認報告に対応する報告情報の選択の入力を受け付け、確認結果に含まれる前記確認位置を前記劣化発生位置として、選択された報告情報の位置情報を更新する
付記3又は4に記載の情報管理装置。
【0092】
[付記8]
道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段から、検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲に前記位置情報が含まれる報告情報を検索し、
検索結果を出力する、
情報管理方法。
【0093】
[付記9]
道路の劣化状態を示す報告内容と、劣化の発生についての特定された位置を示す劣化発生位置及び所定の範囲を示す劣化発生範囲の少なくともいずれかを含む位置情報と、を関連付けた報告情報を記憶する記憶手段から、検索対象とする所定の範囲を示す検索範囲に前記位置情報が含まれる報告情報を検索し、
検索結果を出力する、
ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納する記憶媒体。
【符号の説明】
【0094】
10、11 情報管理装置
20 表示装置
30 劣化判定装置
40 第1通信端末
50 第2通信端末
101 検索処理部
102 登録処理部
103 表示処理部
104 報告情報記憶部
105 劣化情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25