(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 1/00 20060101AFI20240910BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240910BHJP
G06V 40/16 20220101ALI20240910BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G06T1/00 400H
G06T7/00 510F
G06V40/16 A
H04N7/18 D
(21)【出願番号】P 2023508853
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2022008300
(87)【国際公開番号】W WO2022202125
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-06-28
(31)【優先権主張番号】P 2021047192
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】高井 洋明
【審査官】小池 正彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-140699(JP,A)
【文献】特開2008-191793(JP,A)
【文献】特開2011-221834(JP,A)
【文献】国際公開第2020/230340(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00
G06T 7/00
G06V 40/16
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影画像を取得する取得部と、
前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御する制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記状態が変化している場合における前記実行頻度を、前記状態が変化していない場合における前記実行頻度よりも多くする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記処理を実行する装置に対する前記撮影画像の送信頻度を増減する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記撮影画像において検出される前記目標物の総数と、前記装置に対する前記撮影画像の前記送信頻度との対応関係を予め定義した送信制御情報を記憶する記憶部を更に有し、
前記制御部は、前記撮影画像において新たに検出された前記目標物の検出数に基づいて前記送信制御情報を参照し、前記送信頻度を決定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記目標物は、前記人物の往来時に前記人物の身体によって少なくとも一部分が遮蔽される、
請求項1乃至4のいずれか
1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
撮影画像を取得する画像取得装置と、
前記画像取得装置から送信された前記撮影画像の中から人物の生体情報を検出する検出装置と、
を備え、
前記画像取得装置は、
前記撮影画像を取得する取得部と、
前記撮影画像における前記人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記検出装置に対して前記撮影画像を送信する頻度を制御する制御部と、
を有する情報処理システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記状態が変化している場合における前記頻度を、前記状態が変化していない場合における前記頻度よりも多くする、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記画像取得装置は、前記撮影画像において検出される前記目標物の総数と、前記検出装置に対する前記撮影画像の前記頻度との対応関係を予め定義した送信制御情報を記憶する記憶部を更に有し、
前記制御部は、前記撮影画像において新たに検出された前記目標物の検出数に基づいて前記送信制御情報を参照し、前記頻度を決定する、
請求項6又は7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
撮影画像を取得するステップと、
前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御するステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
撮影画像を取得するステップと、
前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御するステップと、
を実行させるためのプログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、撮像カメラで撮像した人物の顔画像とデータベースに予め記憶された登録者の顔画像とを照合し、一致した場合には当該人物が登録者であることを通知する来店者通知システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に例示されているシステムでは、建物入口で顔認証による来店者の検出を行うために、顔検出処理を常時動作させる必要がある。このため、当該システムにおいては、顔検出処理を実行する装置において恒常的な負荷が発生していた。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑み、生体情報の検出処理の実行による装置の負荷を低減できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの観点によれば、撮影画像を取得する取得部と、前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御する制御部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、撮影画像を取得する画像取得装置と、前記画像取得装置から送信された前記撮影画像の中から人物の生体情報を検出する検出装置と、を備え、前記画像取得装置は、前記撮影画像を取得する取得部と、前記撮影画像における前記人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記検出装置に対して前記撮影画像を送信する頻度を制御する制御部と、を有する情報処理システムが提供される。
【0008】
本発明の更に他の観点によれば、撮影画像を取得するステップと、前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御するステップと、を備える情報処理方法が提供される。
【0009】
本発明の更に他の観点によれば、コンピュータに、撮影画像を取得するステップと、前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御するステップと、を実行させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生体情報の検出処理の実行による装置の負荷を低減できる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理システムの機能ブロック図である。
【
図2】第1実施形態に係る目標物情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る送信制御情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係る登録者情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る検出情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係る画像取得装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図7】第1実施形態に係る顔照合装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図8】第1実施形態に係る自動ドアの閉扉状態における撮影範囲、画像領域及び目標物の位置関係の一例を示す図である。
【
図9】第1実施形態に係る自動ドアの開扉状態における撮影範囲、画像領域及び目標物の位置関係の一例を示す図である。
【
図10】第1実施形態に係る情報処理システムにおいて実行される処理の概略を示すシーケンスチャートである。
【
図11】第2実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【
図12】第3実施形態に係る情報処理システムの機能ブロック図である。
【
図13】変形実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【
図14】変形実施形態に係る情報処理システムが適用される通路の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を説明する。図面において同様の要素又は対応する要素には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化することがある。
【0013】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の機能ブロック図である。
図1に示されるように、情報処理システム1は、顔認証の対象者を撮影する画像取得装置10と、顔認証を実行する顔認証装置11から構成される。画像取得装置10と顔認証装置11は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークNWを介して接続されている。
【0014】
画像取得装置10は、撮影部101と、画像処理部102と、画像送信部103と、目標物情報記憶部104と、送信制御情報記憶部105とを有する。
【0015】
撮影部101は、顔認証の対象者を撮影し、その撮影画像を取得する。画像処理部102は、撮影部101で撮影された撮影画像を解析し、撮影画像の送信要否及び送信頻度を決定する。画像処理部102は、画像送信部103に対して撮影画像の送信制御を行う。また、画像送信部103は、画像処理部102からの制御に基づいて顔認証装置11に撮影画像を送信する。画像処理部102は、顔検出処理を実行する顔認証装置11に対する撮影画像の送信頻度を増減することによって顔認証装置11における顔検出処理の実行頻度を増減する。画像取得装置10における制御処理の詳細については後述する。
【0016】
目標物情報記憶部104は、撮影画像の撮影範囲において目標物が設置される位置を予め定義した目標物情報を記憶する。
【0017】
図2は、本実施形態に係る目標物情報記憶部104が記憶する情報の一例を示す図である。ここでは、目標物情報は、撮影範囲ID、領域情報ID及び目標物IDをデータ項目として含んでいる。なお、
図2に示す目標物情報のデータ項目は一例に過ぎず、他のデータ項目を更に含んでもよい。
【0018】
撮影範囲IDは、撮影範囲を一意に特定する識別子である。領域情報IDは、撮影範囲の中の画像領域を一意に特定する識別子である。本実施形態では、領域情報IDを領域情報とも呼ぶ。目標物IDは、目標物を一意に特定する識別子である。本実施形態の目標物は、人物の顔と比較して、画像検出処理において容易に検出可能な図形、記号、模様、文字等であるものとする。
【0019】
図2に示されるように、撮影範囲R-1の中に目標物T-1、目標物T-2が設置される。詳述すると、目標物T-1は、撮影範囲R-1の中の領域A-1に設置される。目標物T-2は、撮影範囲R-1の中の領域A-2に設置される。
【0020】
送信制御情報記憶部105は、顔認証装置11(顔検出装置11A)に撮影画像を送信する頻度を定義した送信制御情報を記憶する。
【0021】
図3は、本実施形態に係る送信制御情報記憶部105が記憶する情報の一例を示す図である。ここでは、送信制御情報は、目標物検出数及び送信頻度をデータ項目として含んでいる。なお、
図3に示す送信制御情報のデータ項目は一例に過ぎず、他のデータ項目を更に含んでもよい。例えば、送信制御情報に送信先情報を追加し、目標物検出数に応じて送信先を変更するようにしても良い。
【0022】
目標物検出数は、撮影画像の中から検出された目標物の総数である。送信頻度は、画像取得装置10から顔認証装置11(顔検出装置11A)に対して撮影画像を送信する単位時間当たりの回数である。
【0023】
例えば、
図3では、目標物検出数が2である場合には、送信頻度は1(回/秒)である。また、目標物検出数が1である場合には、送信頻度は2(回/秒)である。そして、目標物検出数が0である場合には、送信頻度は4(回/秒)である。すなわち、送信制御情報は、検出される目標物の数が少ないほど、送信頻度は多くなるように定義されている。
【0024】
また、
図1に示されるように、顔認証装置11は、顔検出装置11Aと、顔照合装置11Bとから構成される。顔検出装置11Aは、撮影画像から認証対象者の顔画像を検出する。顔照合装置11Bは、顔検出装置11Aで検出された顔画像と、データベースに予め登録されている登録顔画像とを照合する。
【0025】
顔検出装置11Aは、画像受信部111と、検出処理部112とを有する。画像受信部111は、画像取得装置10から送信された撮影画像を受信する。検出処理部112は、画像受信部111で受信した撮影画像を解析し、撮影画像内から認証対象者の顔画像を検出する。
【0026】
また、顔照合装置11Bは、顔照合部113と、登録者情報記憶部114と、検出情報記憶部115とを有する。
【0027】
顔照合部113は、顔検出装置11Aで検出された顔画像と、登録者情報記憶部114に予め登録されている登録顔画像とを照合する。顔照合部113は、認証対象者の顔照合を実行すると、その処理結果を検出情報として検出情報記憶部115へ登録する。
【0028】
登録者情報記憶部114は、登録者の生体情報及び属性情報を含む登録者情報を記憶する。本実施形態では、生体情報として顔画像を用いるが、顔画像の代わりに虹彩画像や耳介画像等の他の生体情報を用いてもよい。
【0029】
図4は、本実施形態に係る登録者情報記憶部114が記憶する情報の一例を示す図である。ここでは、登録者情報は、登録者ID、顔画像、氏名、年齢及び性別をデータ項目として含んでいる。なお、
図4に示す登録者情報のデータ項目は一例に過ぎず、他のデータ項目を更に含んでもよい。
【0030】
登録者IDは、登録者を一意に特定する識別子である。顔画像は、登録者について予め登録された登録顔画像である。
【0031】
検出情報記憶部115は、検出処理部112及び顔照合部113における処理結果を検出情報として記憶する。
【0032】
図5は、本実施形態に係る検出情報記憶部115が記憶する情報の一例を示す図である。ここでは、検出情報は、検出情報ID、検出日時、及び登録者IDをデータ項目として含んでいる。なお、
図5に示す検出情報のデータ項目は一例に過ぎず、他のデータ項目を更に含んでもよい。
【0033】
検出情報IDは、検出情報を一意に特定する識別子である。検出情報は、撮影画像において来訪者の存在を検出したことを示す。登録者IDは、来訪者の顔画像との顔照合によって特定された登録者のIDである。
【0034】
図6は、本実施形態に係る画像取得装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。画像取得装置10は、演算、制御及び記憶を行うコンピュータとして、プロセッサ151、RAM(Random Access Memory)152、ROM(Read Only Memory)153、ストレージ154、通信I/F(Interface)155、及びカメラ156を備える。各装置は、バス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。
【0035】
プロセッサ151は、ROM153、ストレージ154等に記憶されたプログラムに従って所定の演算を行うとともに、画像取得装置10の各部を制御する機能を有する。プロセッサ151としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が用いられる。
【0036】
RAM152は、揮発性記憶媒体から構成され、プロセッサ151の動作に必要な一時的なメモリ領域を提供する。ROM153は、不揮発性記憶媒体から構成され、画像取得装置10の動作に用いられるプログラム等の必要な情報を記憶する。
【0037】
ストレージ154は、不揮発性記憶媒体から構成され、データベースの記憶、画像取得装置10の動作用プログラムの記憶等を行う。ストレージ154は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)により構成される。
【0038】
通信I/F155は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、4G・5G等の規格に基づく通信インターフェースであり、他の装置との通信を行うためのモジュールである。
【0039】
カメラ156は、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等を受光素子として有するデジタルカメラである。
【0040】
プロセッサ151は、ROM153、ストレージ154等に記憶されたプログラムをRAM152にロードして実行する。これにより、プロセッサ151は、撮影部101、画像処理部102及び画像送信部103の機能を実現する。プロセッサ151は、ストレージ154を制御することにより目標物情報記憶部104及び送信制御情報記憶部105の機能を実現する。
【0041】
図7は、本実施形態に係る顔照合装置11Bのハードウェア構成例を示すブロック図である。なお、顔検出装置11Aのハードウェア構成は顔照合装置11Bと同様であるため、説明を省略する。
【0042】
顔照合装置11Bは、演算、制御及び記憶を行うコンピュータとして、プロセッサ161、RAM162、ROM163、ストレージ164、通信I/F165、表示装置166及び入力装置167を備える。各装置は、バス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。
【0043】
表示装置166は、ユーザへの情報の提示のために、動画、静止画、文字等を表示する。表示装置166としては、例えば液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等が用いられる。
【0044】
入力装置167は、キーボード、ポインティングデバイス、ボタン等であって、例えばシステムの管理者による入力操作を受け付ける。表示装置166及び入力装置167は、タッチパネルとして一体に形成されていてもよい。
【0045】
プロセッサ161は、ROM163、ストレージ164等に記憶されたプログラムをRAM162にロードして実行する。これにより、プロセッサ161は、上述した顔照合部113の機能を実現する。また、プロセッサ161は、ストレージ164を制御することにより登録者情報記憶部114及び検出情報記憶部115の機能を実現する。
【0046】
なお、
図6及び
図7に示されているハードウェア構成は一例であり、これら以外の装置が追加されていてもよく、一部の装置が設けられていなくてもよい。また、一部の装置が同様の機能を有する別の装置に置換されていてもよい。また、本実施形態の一部の機能がネットワークを介して他の装置により提供されてもよく、本実施形態の機能が複数の装置に分散されて実現されてもよい。このように、
図6及び
図7に示されているハードウェア構成は適宜変更可能である。
【0047】
続いて、本実施形態に係る情報処理システム1の適用例について
図8及び
図9を参照しながら説明する。
図8は、本実施形態に係る自動ドアDの閉扉状態における撮影範囲、画像領域及び目標物の位置関係の一例を示す図である。
【0048】
ここでは、人物が自動ドアDを通過する場所には、撮影範囲R-1が設定されている。また、撮影範囲R-1において予め定義された領域A-1及び領域A-2の中には、自動ドアDに目標物T-1及び目標物T-2がそれぞれ設置されている。
【0049】
画像取得装置10は、領域A-1に目標物T-1、領域A-2に目標物T-2がそれぞれ存在するか否かを確認する。画像取得装置10は、自動ドアDが閉扉状態である場合、自動ドアDの位置に合わせて領域A-1及び領域A-2において目標物T-1及び目標物T-2をそれぞれ検出する。したがって、
図8の状態では、目標物検出数は2となる。この場合、画像取得装置10は、目標物検出数に基づいて送信制御情報記憶部105を参照し、送信頻度を1(回/秒)に決定する。
【0050】
なお、画像取得装置10は、目標物が領域A-1及び領域A-2内にそれぞれ検出される場合は、自動ドアDが閉扉状態であり、来訪者無しであることも判定できる。
【0051】
図9は、本実施形態に係る自動ドアDの開扉状態における撮影範囲、画像領域及び目標物の位置関係の一例を示す図である。ここでは、建物入口において来訪者Pが存在することから、自動ドアDは開扉状態になっている。また、自動ドアDが開扉状態となった場合、自動ドアDに貼付されている目標物T-1及び目標物T-2は、ドアの移動に合わせて移動するため、領域A-1及び領域A-2の範囲から離脱する。この場合、画像処理部102は、領域A-1及び領域A-2内において目標物を検出できなくなる。
【0052】
したがって、
図9の状態では、画像処理部102が撮影画像から検出する目標物の総数(目標物検出数)は0となる。そして、画像処理部102は、目標物検出数に基づいて送信制御情報記憶部105を参照し、送信頻度を4(回/秒)に決定する。このように、画像処理部102は、自動ドアDの開閉状態に応じて、撮影画像の送信頻度を変更する。
【0053】
なお、画像取得装置10は、領域A-1及び領域A-2内において目標物が検出されない場合には、自動ドアDが開扉状態であり、来訪者Pが存在すると判定できる。画像処理部102は、目標物が所定数検出されない場合(来訪者Pが存在しない場合)よりも、顔検出装置11Aにおける顔検出処理の実行頻度を増加させるために、撮影範囲についての撮影画像の送信頻度を増加させる。
【0054】
続いて、上述のように構成された情報処理システム1の動作について図面を参照しながら説明する。
【0055】
図10は、本実施形態に係る情報処理システム1において実行される処理の概略を示すシーケンスチャートである。
図10に示される処理は一例に過ぎず、処理順序や処理内容は適宜変更できる。
【0056】
また、
図10の説明では、画像検出処理によって人物の顔よりも容易に存在有無を判定できる目標物を用意し、当該目標物が画像取得装置10の撮影範囲の所定領域に予め設置(壁面、床面及び構造物に対する貼付、固定、造形等)されていることを前提とする。目標物は、来訪者の往来時に来訪者の身体又は他の物体によって遮蔽される、あるいは移動体に追従移動するものとする。
【0057】
先ず、画像取得装置10(撮影部101)は、所定の周期で撮影範囲を撮影し、その撮影画像を取得する(ステップS101)。
図8及び
図9の例では、撮影部101は、撮影範囲R-1を撮影し、画像処理部102に撮影画像を出力する。
【0058】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、目標物情報記憶部104を参照し、撮影画像の撮影範囲に関する領域情報を取得する(ステップS102)。
図8及び
図9の例では、画像取得装置10(画像処理部102)は、撮影画像の撮影範囲R-1について目標物情報記憶部104を参照し、領域情報(領域A-1/領域A-2)を取得する。
【0059】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、撮影範囲に関する領域情報の有無を判定する(ステップS103)。
【0060】
ここで、画像取得装置10は、領域情報が有ると判定した場合(ステップS103:YES)には、処理はステップS104へ移行する。
【0061】
これに対し、画像取得装置10は、領域情報が無いと判定した場合(ステップS103:NO)には、処理はステップS112へ移行する。
【0062】
ステップS104において、画像取得装置10(画像処理部102)は、領域情報に紐づく目標物情報を取得する。
【0063】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、撮影画像の所定領域において目標物を検出する(ステップS105)。検出処理には、公知の輪郭検出処理(エッジ検出)の手法が利用できる。なお、目標物の検出(存在有無の確認)は、
図2に示したように予め登録した所定領域に限定して行えばよく、所定領域以外については確認しなくても良い。これにより、処理対象が絞り込まれ、処理時間の短縮が図られる。
【0064】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、ステップS105において検出された目標物の総数を算出する(ステップS106)。
【0065】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、目標物の総数に基づいて撮影範囲に関する送信制御情報を参照する(ステップS107)。
【0066】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、撮影画像の送信頻度を決定する(ステップS108)。
【0067】
次に、画像取得装置10(画像処理部102)は、決定された送信頻度が0であるか否かを判定する(ステップS109)。
【0068】
ここで、画像取得装置10は、送信頻度が0であると判定した場合(ステップS109:YES)には、処理はステップS101へ戻る。これによって、来訪者がない場合における不必要な顔検出処理を抑制することができる。
【0069】
これに対し、画像取得装置10は、送信頻度が0ではないと判定した場合(ステップS109:NO)には、処理はステップS110へ移行する。
【0070】
ステップS110において、画像処理部102は、前回送信時にRAM152等に記憶された前回送信情報を取得する。
【0071】
次に、画像処理部102は、ステップS108で取得された送信頻度情報に基づいて現在時刻が顔認証装置11(顔検出装置11A)に撮影画像を送信するタイミングであるか否かを判定する(ステップS111)。前回送信情報は、送信時刻及び送信先の情報を含む。
【0072】
ここで、画像取得装置10は、撮影画像を送信するタイミングであると判定した場合(ステップS111:YES)には、処理はステップS112へ移行する。
【0073】
これに対し、画像取得装置10は、撮影画像を送信するタイミングではないと判定した場合(ステップS111:NO)には、所定時間を経過するまで待機する。これによって、顔検出装置11Aへの不要な撮影画像の送信を抑止することができる。
【0074】
ステップS112において、画像取得装置10(画像送信部103)は、顔認証装置11に対して撮影画像を送信する。このとき、画像取得装置10(画像送信部103)は、RAM152又はストレージ154に送信時刻及び送信先を含む前回送信情報を保存する。
【0075】
次に、顔認証装置11(画像受信部111)は、画像取得装置10から送信された撮影画像を受信する(ステップS113)。
【0076】
次に、顔認証装置11(検出処理部112)は、撮影画像の中から認証対象者の顔画像を検出する(ステップS114)。
【0077】
次に、顔認証装置11(顔照合部113)は、ステップS112において検出された認証対象者の顔画像と、登録者情報記憶部114に記憶されている登録者の登録顔画像とを顔照合する(ステップS115)。
【0078】
そして、顔認証装置11(顔照合部113)は、顔検出及び顔照合の処理結果を検出情報として検出情報記憶部115に保存し(ステップS116)、処理を終了する。
【0079】
本実施形態に係る情報処理システム1によれば、以下のような効果を奏する。
【0080】
従来、建物の入口等において来訪者の確認のために顔認証を行う場合には、来訪者の多寡にかかわらず同じ頻度で顔検出処理を実行することから、恒常的な負荷が発生していた。量販店のように来訪者が多い店舗の場合には、店舗への来訪者の確認を行う目的で顔認証装置を導入し、顔検出処理を常時実行することは意味がある。しかし、来訪者が少ない店舗の場合には、来訪者がいない時間帯でも顔検出処理を常時動作させることは非効率である。
【0081】
これに対し、本実施形態に係る情報処理システム1では、撮影画像における人物(来訪者)以外の目標物の状態の変化に基づいて顔検出処理の実行頻度を制御する。これにより、顔検出処理を実行する装置における負荷を低減できる。また、人物以外の目標物に着目して人物の存在を検出する構成を備えるため、撮影画像から人物の顔画像を検出する場合よりも比較的軽負荷で来訪者を検出できる。目標物の存在有無の判定処理によって増加する負荷よりも、顔検出処理の実行頻度を制御することで抑制できる負荷の方が大きいため、情報処理システム1全体としては計算資源等の負荷を大幅に低減できる。
【0082】
また、本実施形態に係る情報処理システム1では、画像取得装置10と顔認証装置11はネットワークNWを介して接続されている。当該システム構成の場合には、画像取得装置10側で顔検出の要否を判定できることによって、画像取得装置10は撮影画像を顔認証装置11に常時送信する必要がなくなる。
【0083】
特に、近年は撮影処理・結果通知を行う端末を認証エリアに設置し、顔認証装置はクラウド上に設置するようなシステム構成が増えてきているが、当該システム構成の場合には撮影画像を遠隔地に通信する必要がある。しかし、画像データをすべて送信することは非効率である。また、認証エリアの端末において顔検出処理を実行し、遠隔地で顔照合を実行する方式等もあるが、認証エリアに設置する端末に相応の処理性能が必要になってしまう。
【0084】
これに対し、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、撮影画像の送信が必要最小限に抑えられるため、装置間における通信量を大幅に軽減できる。また、顔認証装置11側においては、顔検出処理の処理量及び処理時の消費電力等を必要最小限に抑えることができる。すなわち、資源の効率的な利用が可能となる。
【0085】
また、本実施形態に係る情報処理システム1は、検出処理の対象となる撮影画像が大幅に絞り込まれる構成であるため、1台の顔認証装置11に対して導入できる撮影環境の数を増加させることもできる。例えば、既設の顔認証装置11を用いる場合でも、監視対象を増加させることが可能となる。
【0086】
また、本実施形態に係る情報処理システム1の特徴的な機能は、画像取得装置10側で顔認証装置11に対する撮影画像の送信要否を判定することによって実現できる。このため、情報処理システム1は、既設の顔認証装置11に対して、装置追加・機器工事を実施せずに構築可能である。
【0087】
例えば、従来の方式の一例として、来訪者があった時のみ撮影を行うために、人感センサを用いる方式がある。人感センサが来訪者の検出したことを契機として撮影・顔検出を起動する方式は確実性が高い。しかし、人感センサの追加、およびセンサとの連携装置の追加が必要となり、コストを要する。
【0088】
また、来訪者がインターホンの呼び出し等の何らかのアクションを行ったことを契機として画像取得装置あるいは顔検出装置を起動することで、不要な検出処理を抑制する方式も存在する。しかし、店舗入口のような場所では来訪者のアクションを期待することが難しく、採用できない場合がある。これに対し、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、人感センサ等の他の機器を利用して来訪者を検出する方式に比べ、容易に導入できる利点がある。
【0089】
また、本実施形態に係る情報処理システム1は、特定の範囲に限定して静体を検出する構成であるため、軽負荷、かつ容易に実現できる利点がある。すなわち、撮影映像の中から動体を検出する方式とは異なるため、例えば道路に面した入口のように、絶えず交通があるような環境でも本システムを利用できる。
【0090】
更に、本実施形態に係る情報処理システム1では、画像処理において検出容易な目標物を利用し、来訪者が存在する時に目標物が遮蔽・移動するような場所(例えば自動ドアの扉等)に配置する。画像取得装置10では、撮影画像の指定範囲に目標物が存在するか否かを検出し、その検出状況により来訪者の有無を判定できる。具体的には、所定領域に目標物が存在しない場合には、来訪者有りと判定できる。逆に、所定領域に目標物が存在する場合には、来訪者無しと判定できる。
【0091】
[第2実施形態]
図11は、本実施形態に係る情報処理装置200の機能ブロック図である。情報処理装置200は、取得部200A及び制御部200Bを備える。取得部200Aは、撮影画像を取得する。制御部200Bは、撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、撮影画像から人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御する。
【0092】
本実施形態によれば、生体情報の検出処理の実行による装置の負荷を低減できる情報処理装置200が提供される。
【0093】
[第3実施形態]
図12は、本実施形態に係る情報処理システム300の機能ブロック図である。情報処理システム300は、撮影画像を取得する画像取得装置310と、画像取得装置310から送信された撮影画像の中から人物の生体情報を検出する検出装置320とを備える。画像取得装置310は、取得部310A及び制御部310Bを有する。取得部310Aは、撮影画像を取得する。制御部310Bは、撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、検出装置320に対して撮影画像を送信する頻度を制御する。
【0094】
本実施形態によれば、生体情報の検出処理の実行による装置の負荷を低減できる情報処理システム300が提供される。また、画像取得装置310と検出装置320との間の通信量を削減できる。
【0095】
[変形実施形態]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細には本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当業者が理解し得る様々な変形をできる。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を、他の実施形態に追加した実施形態、あるいは他の実施形態の一部の構成と置換した実施形態も本発明を適用し得る実施形態であると理解されるべきである。
【0096】
上述した第1実施形態に係る情報処理システム1の画像処理部102は、撮影範囲の所定領域において目標物が検出された場合には、撮影画像の中に認証対象者である来訪者が存在しないと判定し、同じ領域において目標物が検出されない場合には、撮影画像の中に来訪者が存在すると判定する。しかし、画像処理部102における判定ロジックは、これに限られない。
【0097】
目標物の設置場所によっては、来訪者が存在する場合には目標物が撮影画像に含まれ、来訪者が存在しない場合には目標物が含まれなくなる場合もあり得る。例えば、目標物が片開きのドアの裏側に設置される場合には、ドアが閉まっているときは、カメラは目標物を撮影できないが、来訪者が裏側からドアを開けるとカメラは目標物を撮影できるようになる。このような場合には、画像処理部102における判定ロジックを逆にすれば対応できる。すなわち、いずれの判定ロジックにおいても、画像処理部102は、撮影画像における人物以外の目標物の状態が変化しているか否かを判定し、その判定結果に基づいて顔検出処理の実行頻度を制御できるように構成される。
【0098】
また、画像取得装置10は、必ずしも撮影機能を有さなくてもよい。画像取得装置10は、図示しない撮影装置から撮影画像を受信し、その撮影画像の中に来訪者が存在すると判定した場合に限り顔認証装置11に撮影画像を送信する中継装置として構成されても良い。
【0099】
また、第1実施形態では、画像取得装置10及び顔認証装置11は独立した装置であったが、画像取得装置10と顔認証装置11は同一の装置として構成されても良い。
【0100】
図13は、変形実施形態に係る情報処理装置400の機能ブロック図である。第1実施形態の情報処理システム1と異なり、情報処理装置400は、撮影部101と、画像処理部102と、目標物情報記憶部104と、検出処理部112と、顔照合部113と、登録者情報記憶部114と、検出情報記憶部115とを備える。この場合、画像処理部102は、撮影画像の解析結果に基づいて来訪者の存在有無及び顔検出処理の要否を判定し、その判定結果に基づいて検出処理部112を直接制御すればよい。この場合にも、第1実施形態と同様に、顔検出処理の実行による情報処理装置400の負荷を低減できる効果を奏する。
【0101】
また、第1実施形態では、画像取得装置10から顔検出装置11A(顔認証装置11)に対する撮影画像の送信頻度を変更することによって顔検出装置11Aにおける顔検出処理の実行頻度を変更したが、顔検出処理の実行が不要である旨を通知する構成であっても良い。この場合、画像取得装置10は顔検出装置11Aへ撮影画像を送信しても良い。すなわち、画像取得装置10が撮影画像を送信した場合でも、受信側の顔検出装置11Aは必要に応じて検出処理を実行しない構成としても良い。
【0102】
上述した第1実施形態では、目標物が両開きの自動ドアDの扉に設置される場合について説明したが、目標物の設置場所はこれに限られない。目標物は、来訪者が存在する時に予定位置で検出できなくなることが期待できれば良い。例えば、目標物は、来訪者が通過すると死角となる位置や、通行によって遮蔽される床面の一部に設置されても良い。
【0103】
また、目標物は、来訪者の往来によって完全に遮蔽されなくても良い。目標物は、来訪者の往来によって人物又は他の物体によって少なくとも一部分が遮蔽されれば良い。このような場合も、画像取得装置10は、撮影画像における目標物の状態が変化していない場合には、撮影画像に人物(来訪者)が存在しないと判定し、状態が変化している場合には、撮影画像に人物が存在すると判定できる。
【0104】
図14は、変形実施形態に係る情報処理システム1が適用される通路の一例を示す図である。ここでは、目標物T-10が通路の床面に設置される場合が示されている。目標物T-10は、撮影画像の撮影範囲R-10の中の所定の領域A-10に含まれている。来訪者Pが通路において目標物T-10よりも前方に存在しない場合は、撮影画像において目標物T-10の全部が領域A-10の中に含まれる。これに対し、来訪者Pが目標物T-10を通過する際には、カメラ側からは来訪者Pの身体によって目標物T-10の一部が遮蔽される。このため、撮像画像においては、目標物T-10の状態は来訪者Pが存在しないときの状態と比較して変化する。このため、画像取得装置10は、目標物T-10の状態の変化に基づいて、撮影範囲R-10の撮影画像において来訪者Pが存在すると判定できる。
【0105】
また、目標物の個数は、任意の数で良い。また、画像取得装置10から顔認証装置11への撮影画像の送信頻度は、
図2に例示した値に限られず、任意に設定できる。
【0106】
また、第1実施形態では、画像取得装置10の設置台数は1台であったが、複数台でもよい。同様に、画像送信先の顔認証装置11の設置台数は1台に限らず、複数台でも良い。
【0107】
また、第1実施形態では、目標物の検出処理として、公知の輪郭検出処理(エッジ検出)の手法を挙げたが、この手法以外で目標物の検出処理を行っても良い。例えば、機械学習による手法や、輝度・色度を検出する手法等を用いても良い。
【0108】
上述の実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0109】
該記録媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
【0110】
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0111】
(付記1)
撮影画像を取得する取得部と、
前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御する制御部と、
を備える情報処理装置。
【0112】
(付記2)
前記制御部は、前記状態が変化している場合における前記実行頻度を、前記状態が変化していない場合における前記実行頻度よりも多くする、
付記1に記載の情報処理装置。
【0113】
(付記3)
前記制御部は、前記処理を実行する装置に対する前記撮影画像の送信頻度を増減する、
付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0114】
(付記4)
前記撮影画像において検出される前記目標物の総数と、前記装置に対する前記撮影画像の前記送信頻度との対応関係を予め定義した送信制御情報を記憶する記憶部を更に有し、
前記制御部は、前記撮影画像において新たに検出された前記目標物の検出数に基づいて前記送信制御情報を参照し、前記送信頻度を決定する、
付記3に記載の情報処理装置。
【0115】
(付記5)
前記目標物は、前記人物の往来時に前記人物の身体によって少なくとも一部分が遮蔽される、
付記1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【0116】
(付記6)
撮影画像を取得する画像取得装置と、
前記画像取得装置から送信された前記撮影画像の中から人物の生体情報を検出する検出装置と、
を備え、
前記画像取得装置は、
前記撮影画像を取得する取得部と、
前記撮影画像における前記人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記検出装置に対して前記撮影画像を送信する頻度を制御する制御部と、
を有する情報処理システム。
【0117】
(付記7)
前記制御部は、前記状態が変化している場合における前記頻度を、前記状態が変化していない場合における前記頻度よりも多くする、
付記6に記載の情報処理システム。
【0118】
(付記8)
前記画像取得装置は、前記撮影画像において検出される前記目標物の総数と、前記検出装置に対する前記撮影画像の前記頻度との対応関係を予め定義した送信制御情報を記憶する記憶部を更に有し、
前記制御部は、前記撮影画像において新たに検出された前記目標物の検出数に基づいて前記送信制御情報を参照し、前記頻度を決定する、
付記6又は7に記載の情報処理システム。
【0119】
(付記9)
撮影画像を取得するステップと、
前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御するステップと、
を備える情報処理方法。
【0120】
(付記10)
コンピュータに、
撮影画像を取得するステップと、
前記撮影画像における人物以外の目標物の状態の変化に基づいて、前記撮影画像から前記人物の生体情報を検出する処理の実行頻度を制御するステップと、
を実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【0121】
この出願は、2021年3月22日に出願された日本出願特願2021―047192を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0122】
NW・・・ネットワーク
1・・・情報処理システム
10・・・画像取得装置
11・・・顔認証装置
11A・・・顔検出装置
11B・・・顔照合装置
101・・・撮影部
102・・・画像処理部
103・・・画像送信部
104・・・目標物情報記憶部
105・・・送信制御情報記憶部
111・・・画像受信部
112・・・検出処理部
113・・・顔照合部
114・・・登録者情報記憶部
115・・・検出情報記憶部
200,400・・・情報処理装置
200A・・・取得部
200B・・・制御部
300・・・情報処理システム
310・・・画像取得装置
310A・・・取得部
310B・・・制御部
320・・・検出装置