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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】時間分割多重アクセス光サブキャリア
(51)【国際特許分類】
   H04J 14/02 20060101AFI20240910BHJP
   H04B 14/08 20060101ALI20240910BHJP
   H04J 3/00 20060101ALI20240910BHJP
   H04B 10/272 20130101ALN20240910BHJP
   H04B 10/516 20130101ALN20240910BHJP
   H04B 10/61 20130101ALN20240910BHJP
【FI】
H04J14/02 198
H04B14/08
H04J3/00 H
H04B10/272
H04B10/516
H04B10/61
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021553126
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 US2020021024
(87)【国際公開番号】W WO2020181005
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】62/813,151
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521400176
【氏名又は名称】インフィネラ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャファリ、アミール
(72)【発明者】
【氏名】ウ、クアン-ツァン
(72)【発明者】
【氏名】ウェルチ、デーヴィッド エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ハンド、スティーブン ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】オスマン、モハメド
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-017560(JP,A)
【文献】特開2017-135614(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 14/02
H04B 14/08
H04L 12/44
H04J 3/00
H04B 10/272
H04B 10/516
H04B 10/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスミッタであって、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、前記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
前記複数の電気信号に基づいて前記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットにおける前記データの第1の部分を表す第1の情報と、第2の時間スロットにおける前記データの第2の部分を表す第2の情報とを運び、前記第1の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第1のノードと関連付けられており、前記第2の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされており、前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、モジュレータと、
を備え
前記デジタル信号プロセッサは、
前記第1の時間スロットの間の前記第1の情報を表す時間スロットデータを提供するバーストスロット回路と、
前記データの前記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
前記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、前記バーストスロット回路は、前記シンボル情報に基づいて前記時間スロットデータを提供する、ビット-シンボルマッパ回路と、を有する、トランスミッタ。
【請求項2】
トランスミッタであって、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、前記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
前記複数の電気信号に基づいて前記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットにおける前記データの第1の部分を表す第1の情報と、第2の時間スロットにおける前記データの第2の部分を表す第2の情報とを運び、前記第1の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第1のノードと関連付けられており、前記第2の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされており、前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、モジュレータと、
を備え、
前記デジタル信号プロセッサは、前記第1の時間スロットの間の前記第1の情報を表す時間スロットデータを提供するバーストスロット回路を有し、
前記トランスミッタはさらに、前記バーストスロット回路へ出力を供給するスケジューラ回路を備え、その結果、前記時間スロットデータの出力のタイミングが前記スケジューラ回路の前記出力に基づき制御される、トランスミッタ。
【請求項3】
トランスミッタであって、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、前記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
前記複数の電気信号に基づいて前記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットにおける前記データの第1の部分を表す第1の情報と、第2の時間スロットにおける前記データの第2の部分を表す第2の情報とを運び、前記第1の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第1のノードと関連付けられており、前記第2の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされており、前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、モジュレータと、を備え、
前記デジタル信号プロセッサは、
第1のバーストスロット回路であって、前記第1の時間スロットの間前記第1の情報を表す第1の時間スロットデータを提供する、第1のバーストスロット回路と、
第2のバーストスロット回路であって、前記第2の時間スロットの間前記第2の情報を表す第2の時間スロットデータを提供する、第2のバーストスロット回路と、
を有する、ランスミッタ。
【請求項4】
前記デジタル信号プロセッサは、
前記データの前記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
前記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、前記バーストスロット回路は、前記シンボル情報に基づいて前記時間スロットデータを提供する、ビット-シンボルマッパ回路と、
を有する、請求項2に記載のトランスミッタ。
【請求項5】
前記デジタル信号プロセッサは、
前記データの前記第1の部分を受信し、第1のエンコードされたデータを提供する、第1の前方エラー補正エンコーダと、
前記第1のエンコードされたデータに基づいて第1のシンボル情報を提供する第1のビット-シンボルマッパ回路であって、前記第1のバーストスロット回路は、前記第1のシンボル情報に基づいて前記第1の時間スロットデータを提供する、第1のビット-シンボルマッパ回路と、
前記データの前記第2の部分を受信し、第2のエンコードされたデータを提供する、第2の前方エラー補正エンコーダと、
前記第2のエンコードされたデータに基づいて第2のシンボル情報を提供する第2のビット-シンボルマッパ回路であって、前記第2のバーストスロット回路は、前記第2のシンボル情報に基づいて前記第2の時間スロットデータを提供する、第2のビット-シンボルマッパ回路と、
を有する、請求項3に記載のトランスミッタ。
【請求項6】
前記第1の時間スロットデータと前記第2の時間スロットデータとを加算する加算回路をさらに備える、請求項5に記載のトランスミッタ。
【請求項7】
前記バーストスロット回路へ力を供給するケジューラ回路をさらに備え、その結果、前記時間スロットデータの出力のタイミングが前記スケジューラ回路の前記出力に基づき制御される、請求項1記載のトランスミッタ。
【請求項8】
前記第1のバーストスロット回路への第1の出力および前記第2のバーストスロット回路への第2の出力を供給するスケジューラ回路をさらに備えその結果、前記第1の時間スロットデータおよび前記第2の時間スロットデータの出力のタイミングが前記スケジューラ回路の前記第1の出力および前記第2の出力のそれぞれに基づき制御される、請求項に記載のトランスミッタ。
【請求項9】
ステムであって、前記システムは、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、前記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
前記複数の電気信号に基づいて前記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間の前記データの第1の部分を表す第1の情報、第2の時間スロットの間の前記データの第2の部分を表す第2の情報を運ぶ、モジュレータと、を有するトランスミッタと、
第1のノードにおいて提供される第1のレシーバであって、前記第1のレシーバは前記トランスミッタに光学的に連結されている、第1のレシーバと、
第2のノードにおいて提供される第2のレシーバであって、前記第2のレシーバは前記トランスミッタに光学的に連結されている第2のレシーバとを備え、前記第1のレシーバおよび前記第2のレシーバは前記トランスミッタから遠隔にあり、したがって、前記第1の情報は前記第1のノードに関連付けられており、前記第2の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされ、前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアであり、
前記デジタル信号プロセッサは、
前記第1の時間スロットの間の前記第1の情報を表す時間スロットデータを提供するバーストスロット回路と、
前記データの前記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
前記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、前記バーストスロット回路は、前記シンボル情報に基づいて前記時間スロットデータを提供する、ビット-シンボルマッパ回路と、を有する、システム
【請求項10】
システムであって、前記システムは、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、前記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
前記複数の電気信号に基づいて前記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間の前記データの第1の部分を表す第1の情報と、第2の時間スロットの間の前記データの第2の部分を表す第2の情報とを運ぶ、モジュレータと、を有するトランスミッタと、
第1のノードにおいて提供される第1のレシーバであって、前記第1のレシーバは前記トランスミッタに光学的に連結されている、第1のレシーバと、
第2のノードにおいて提供される第2のレシーバであって、前記第2のレシーバは前記トランスミッタに光学的に連結されている、第2のレシーバとを備え、前記第1のレシーバおよび前記第2のレシーバは前記トランスミッタから遠隔にあり、したがって、前記第1の情報は前記第1のノードに関連付けられており、前記第2の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされ、前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアであり、
前記デジタル信号プロセッサは、前記第1の時間スロットの間の前記第1の情報を表す時間スロットデータを提供するバーストスロット回路を有し、
前記トランスミッタは、前記バーストスロット回路への出力を供給するスケジューラ回路をさらに備え、その結果、前記時間スロットデータの出力のタイミングが前記スケジューラ回路の前記出力に基づき制御される、システム。
【請求項11】
システムであって、前記システムは、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、前記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
前記複数の電気信号に基づいて前記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間の前記データの第1の部分を表す第1の情報と、第2の時間スロットの間の前記データの第2の部分を表す第2の情報とを運ぶ、モジュレータと、を有するトランスミッタと、
第1のノードにおいて提供される第1のレシーバであって、前記第1のレシーバは前記トランスミッタに光学的に連結されている、第1のレシーバと、
第2のノードにおいて提供される第2のレシーバであって、前記第2のレシーバは前記トランスミッタに光学的に連結されている、第2のレシーバとを備え、前記第1のレシーバおよび前記第2のレシーバは前記トランスミッタから遠隔にあり、したがって、前記第1の情報は前記第1のノードに関連付けられており、前記第2の情報は前記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされ、前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアであり、
前記デジタル信号プロセッサは、
第1のバーストスロット回路であって、前記第1の時間スロットの間前記第1の情報を表す第1の時間スロットデータを提供する、第1のバーストスロット回路と、
第2のバーストスロット回路であって、前記第2の時間スロットの間の前記第2の情報を表す第2の時間スロットデータを提供する、第2のバーストスロット回路と、
を有する、ステム。
【請求項12】
前記デジタル信号プロセッサは、
前記データの前記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
前記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、前記バーストスロット回路は、前記シンボル情報に基づいて前記時間スロットデータを提供する、ビット-シンボルマッパ回路と、
を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記デジタル信号プロセッサは、
前記データの前記第1の部分を受信して、第1のエンコードされたデータを提供する、第1の前方エラー補正エンコーダと、
前記第1のエンコードされたデータに基づいて第1のシンボル情報を提供する第1のビット-シンボルマッパ回路であって、前記第1のバーストスロット回路は、前記第1のシンボル情報に基づいて前記第1の時間スロットデータを提供する、回路と、
前記データの前記第2の部分を受信して、第2のエンコードされたデータを提供する、第2の前方エラー補正エンコーダと、
前記第2のエンコードされたデータに基づいて第2のシンボル情報を提供する第2のビット-シンボルマッパ回路であって、前記第2のバーストスロット回路は、前記第2のシンボル情報に基づいて前記第2の時間スロットデータを提供する、第2のビット-シンボルマッパ回路と、
を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1の時間スロットデータと前記第2の時間スロットデータとを加算する加算回路をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記トランスミッタは前記バーストスロット回路への力を供給するケジューラ回路をさらに含み、その結果、前記時間スロットデータの出力のタイミングが前記スケジューラ回路の前記出力に基づき制御される、請求項に記載のシステム。
【請求項16】
前記トランスミッタは前記第1のバーストスロット回路へ第1の出力と前記第2のバーストスロット回路へ第2の出力供給するケジューラ回路をさらに備え、その結果、前記第1の時間スロットデータおよび前記第2の時間スロットデータの出力のタイミングが前記スケジューラ回路の前記第1の出力および前記第2の出力のそれぞれに基づき制御される、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
レシーバであって、
局部発振器レーザと、
複数の光サブキャリアと、前記局部発振器レーザから供給された光信号とを受信する光ハイブリッド回路であって、前記光ハイブリッド回路は複数の混合生成物を供給し、前記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間に第1の情報を、第2の時間スロットの間に第2の情報を運び、前記第1の情報は前記レシーバ用に指定されており、前記第2の情報は別のレシーバ用に指定されている、光ハイブリッド回路と、
前記複数の混合生成物を受信し、複数の電気信号を出力するフォトダイオード回路と、
前記複数の電気信号に基づいて前記第1の情報に関連付けられたデータを出力するデジタル信号プロセッサと、
を備え
前記デジタル信号プロセッサは、バーストデモジュレータ回路とバーストTDMAスケジューラとを含み、前記バーストデモジュレータ回路は、前記バーストTDMAスケジューラの制御下で同期され、前記レシーバと関連付けられる前記第1の時間スロットで送信される1または複数のシンボルを選択する、レシーバ。
【請求項18】
前記第1の情報および前記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされている、請求項17に記載のレシーバ。
【請求項19】
前記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、請求項17または18に記載のレシーバ。
【請求項20】
前記複数の光サブキャリアのそれぞれは、前記複数の光サブキャリアのうちの別のものとスペクトル的に重複しない、請求項17から19のいずれか一項に記載のレシーバ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2019年3月4日に出願された米国仮特許出願第62/813,151号に基づく優先権を米国特許法第119条の下で主張するものである。
【0002】
光通信システムは、それぞれが対応する波長を持ちそれぞれが変調されて異なるデータストリームを運ぶ複数の光信号が光ファイバ上に多重化されるものが知られている。このようなシステムでは、それぞれの光信号を生成するのにレーザおよびモジュレータが使用され得る。したがって、そのようなシステムの容量を増やすには、追加のレーザ、モジュレータ、および関連付けられた回路が採用される。そのようなシステムに関連付けられるコストは、それゆえ、容量が増えるにつれて増え得る。したがって、上記のコンポーネントのような、より少ないコンポーネントを要求するよりコスト効率の良いネットワークが必要とされる。
【0003】
さらに、従来の光通信システムは、システムの送信端において光信号を生成するための高速回路およびコンポーネントが含まれ得る。そのような信号は比較的早いデータ速度でデータを運び得る。受信端には、着信するデータを検出し、そのようなデータをより容量の小さいノードへ転送または配信するために、対応する高速回路が提供されてよい。したがって、システムの受信端において急速高速回路およびコンポーネントを要せずに安価でより容量の小さいノードへ大容量信号を供給することによりコストを低減する必要がさらにある。
【0004】
さらに、従来の光通信システムにおいては、データは、そのそれぞれが顧客データまたはユーザデータを含むペイロード部を含み、システムと関連付けられた動作、管理およびメンテナンス(「OAM」)情報をヘッダまたはオーバーヘッド部が含む、一連のフレームとして送信され得る。ネットワークの複雑性が増すにつれ、そのような制御またはOAM情報は増えてきており、送信される顧客データの量を制限する場合がある。それゆえ、より多くの顧客データを送信し得るよう、より効率的にOAM情報を送信する必要もある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の態様に沿って、
【0006】
前述の全般的な説明および以下の詳細な説明は例示的なものであって例示のみであり、請求される発明を限定するものではないことが理解されるべきである。
【0007】
添付の図面は本明細書に組み込まれてその一部を構成するものであり、いくつかの実施形態を図示して、その記載とともに本発明の原理を説明するために供されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1a】本開示の態様に沿った、光サブキャリアを示すスペクトルプロットを示す。
【0009】
図1b】本開示の追加の態様に沿った、ネットワークのブロック図を示す。
図1c】本開示の追加の態様に沿った、ネットワークのブロック図を示す。
図1d】本開示の追加の態様に沿った、ネットワークのブロック図を示す。
【0010】
図2】本開示の追加の態様にかかる、プライマリノードとセカンダリノードのそれぞれのブロック図を示す。
図3】本開示の追加の態様にかかる、プライマリノードとセカンダリノードのそれぞれのブロック図を示す。
【0011】
図4】本開示に沿った、プライマリノードのトランスミッタの例を示す。
【0012】
図5】本開示のさらなる態様に沿った、トランスミッタDSPのブロック図の例を示す。
【0013】
図6】本開示に沿った、セカンダリノードレシーバの例を示す。
【0014】
図7】本開示に沿った、電力スペクトル密度プロットのさらなる例を示す。
【0015】
図8】本開示に沿った、セカンダリノードレシーバDSPの例を示す。
【0016】
図9】本開示の追加の態様に沿った、プライマリノードトランスミッタDSPの例を示す。
【0017】
図10】本開示の追加の態様に沿った、プライマリノードにおけるTDMAエンコーディングの例を示す。
【0018】
図11】本開示に沿った、TDMAエンコーディングに基づいて指定された時間スロットにおいてシンボルを運ぶ光サブキャリアの例を示す。
【0019】
図12】本開示に沿った、セカンダリノードTDMAデコーディングの例を示す。
【0020】
図13】TDMAエンコードされたデータを運ぶサブキャリアの例を示す。
【0021】
図14】TDMAなどの多重アクセスフォーマットにしたがってエンコードされたデータを選択的に送信するための回路を含むプライマリノードトランスミッタの部分を示す。
【0022】
図15】TDMAエンコードされたデータを選択的に受信するためのセカンダリノードレシーバの部分を示す。
【0023】
図16】セカンダリノードトランスミッタのブロック図を示す。
【0024】
図17】セカンダリノードトランスミッタデジタル信号プロセッサ(DSP)のブロック図を示す。
【0025】
図18】プライマリノードレシーバのブロック図を示す。
【0026】
図19】プライマリノードレシーバDSPのブロック図を示す。
【0027】
図20】セカンダリノードトランスミッタDSPに含まれるバーストTDMAスケジューラおよびバーストスロット回路の例を示す。
【0028】
図21】本開示の態様に沿った、時間スロットTSにおけるデータまたは情報の送信を示す。
【0029】
図22】本開示のさらなる態様に沿った、1つのサブキャリアに関連付けられたプライマリノードレシーバTDMAデコーディング回路の例を示す。
【0030】
図23】本開示のさらなる態様に沿った、セカンダリノードトランスミッタ304の例を示す。
【0031】
図24】プライマリノードレシーバのさらなる例を示す。
図25】本開示の態様に沿ったシステムの簡略化したブロック図である。
図26】本開示のさらなる態様に沿ったタイムスロットを示す。
図27】本開示に沿った電力スペクトル密度プロットのさらなる例を示す。
図28】本開示に沿った有限インパルス応答フィルタの例を示す。
図29】異なりセカンダリノードからデータの到達時間の例を示す。
図30】本開示の態様に沿った飛行時間およびデータ伝送タイミングを決定するための方法のフローチャートである。
図31】本開示に沿ったタイムスロットをスケジューリングするための方法のフローチャートである。
図32】時間ハブリクエストおよびリーフ応答時間、ならびに対応するTOF時間の例を示すプロットである。
図33】さまざまな例のTOF時間を用いたテーブルを示す。
図34】本開示のさらなる態様に沿った例示的なタイミングチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示に沿って、ハブまたはプライマリノードが複数のリーフノードまたはセカンダリノードと通信し得るネットワークまたはシステムが提供される。ハブノードは、リーフノードの容量よりも大きい容量で動作するかまたはそのような容量を有してよい。したがって、ハブノードから光信号を運ぶデータを受信し、ハブノードへと光信号を運ぶデータを供給する、比較的安価なリーフノードがデプロイされ得る。1つまたは複数の接続がそれぞれのリーフノードをハブノードへ連結させてよく、それによりそれぞれの接続が、例えば、光ファイバ、光アンプ、および光アド/ドロップマルチプレクサの、1つまたは複数のスパンまたはセグメントを含んでよい。本開示の態様に沿って、光サブキャリアがそのような接続にわたって送信されてもよい。サブキャリアは、複数のレーザとモジュレータが要求されずかつコストが低減できるように、レーザとモジュレータの組み合わせにより生成されてもよい。さらに、サブキャリアは、プライマリノードが比較的多い数のセカンダリノードと通信できるように、周波数分割多重アクセス(FDM)などの多重アクセスおよび時間分割多重アクセス(TDMA)技術を使用したものが採用されてもよい。さらに、OAM情報をプライマリノードからセカンダリノードへ、およびセカンダリノードからプライマリノードへ運ぶために、帯域外制御チャネルが提供されてもよい。
【0033】
ここで本開示の本実施形態について以下に詳細に説明がなされ、それらの例は添付の図面に示される。可能な範囲において、各図面を通して、同じまたは同様の部分を参照するのには同じ参照番号が使用される。
【0034】
図1aは、本開示に沿った、電力スペクトル密度(PSD)vs.周波数のプロット100を示す。プロット100は、以下でより詳細に説明されるトランスミッタにより供給または出力され得る複数のサブキャリアSC1~SCnを識別する。サブキャリアSC1~SCnのそれぞれは、複数の周波数f1~fnの対応する1つ、およびスペクトル幅W1~Wnのそれぞれの一つを有し得る。1つの例において、サブキャリアのうちの半分は、SC1~SCn/2は、トランスミッタにおいて提供されるレーザの周波数f0よりも少ない、対応する周波数f1~fn/2を有し、半分のサブキャリア、SCn/2+1~SCnは、f0よりも多い、対応する周波数fn/2+1~fnを有する。
【0035】
サブキャリアSC1~SCnは、1つの例において、それぞれがデータを運ぶ光信号のグループであるナイキストサブキャリアであり、(i)光信号が周波数領域において互いに区別可能であり続けるように、グループ内のそれぞれのそのような光信号のスペクトルは十分に非重複となっており、(ii)光信号のそのようなグループは単一のレーザからの光線の変調により生成される。全般的に、それぞれのサブキャリアは、そのようなサブキャリアのボーレートにより決定されるとおり、最小ナイキスト帯域幅に少なくとも等しい光スペクトル帯域幅を有し得る。
【0036】
図1bから図1dは、サブキャリアSC1~SCnが送信され得る、本開示に沿った通信システムの例を示す。
【0037】
図1bは、プライマリノード110とセカンダリノード112との間の光ファイバリンクを含む接続102の例を示す。1つの例において、サブキャリアSC1~SCnを含む変調された光信号は、プライマリノード110からセカンダリノード112へと光ファイバリンクに沿ってダウンリンク方向に出力され得る。さらなる光信号が、接続102の同じファイバリンク上でセカンダリノード112からプライマリノード110へとアップリンク方向に送信されてもよい。
【0038】
図1cは、プライマリノード110が複数のセカンダリノード112-1~112-nと通信し得るシステム103または集約ネットワークの例を示す。システム103は、サブキャリアSC1~SCnを含む変調された光信号がプライマリノード110からマルチプレクサ/デマルチプレクサ(mux/demux)114に出力されて、(mux/demux)114が結果としてそれぞれのサブキャリアをセカンダリノード112-1~112-nのそれぞれの1つへとダウンリンク方向に供給する、周波数分割多重化(FDM)を採用してよい。さらに、セカンダリノード112-1~112-nのそれぞれは、サブキャリアSC1~SCnのそれぞれの1つをmux/demux114へとアップリンク方向に供給し得る。Mux/demux114は、結果として、結合されたサブキャリアSC1~SCnを含む多重化出力をプライマリノード110へ提供する。
【0039】
あるいは、mux/demux114は、セカンダリノード112-1~112-nのそれぞれの1つへ供給され得るサブキャリアSC1~SCnのそれぞれの電力分割部分を提供して、セカンダリノード112-1~112-nから出力されたサブキャリアSC1~SCnはスプリッタ/コンバイナにより結合されてプライマリノード110へ出力され得る。
【0040】
FDMに追加してまたはそれとの組み合わせで、セカンダリノード112-1~112-nの特定の1つのために意図されるデータまたはユーザデータがそのようなノードにおいて検出されてユーザへ出力され得るように、時間分割多重アクセス(TDMA)技術などの多重アクセス技術が採用されてもよい。そのような多重アクセス技術が、以下により詳細に説明される。
【0041】
図1dは、プライマリノード110がサブキャリアSC1~SCnを含む変調された光信号を供給する集約ネットワーク120の例を示す。この例では、サブキャリアSC1~SCnは、そのようなサブキャリアを他のサブキャリアと結合させ得るmux/demux122へと提供され得る。そしてサブキャリアSC1~SCnは、ネットワークエレメント124と総称される、光ファイバ、光アド-ドロップマルチプレクサ、アンプまたはその他のネットワークエレメントの1つまたは複数のセグメントを通して、さらなるmux/demux126へと向けられ得、mux/demux126はサブキャリアSC1~SCnを分離または多重分離し、それぞれのサブキャリアをスプリッタ/コンバイナ128-1~128-nのそれぞれの1つへと向けるかまたは供給し得る。それぞれのスプリッタ/コンバイナ128-1~128-nは、サブキャリアSC1~SCnの対応する1つの電力分割された部分を、それぞれがnおよびmを整数とするm個のセカンダリノード(112-1-1~112-1-m、112-2-1~112-2-m...112-n-1~112-n-m)を含むそれぞれのセカンダリノードグループ130-1~130-nへとさらに供給する。1つの例において、以下で議論される多重アクセス技術は、サブキャリアSC1~SCnの特定の1つにより運ばれるデータをプライマリノード110から所望のセカンダリノードまたはノードグループへと向けるために採用されてよい。さらに、そのような技術はアップリンク方向およびダウンリンク方向の両方で採用されてよい。
【0042】
図2は、プライマリノード110をより詳細に示す。プライマリノード110は、サブキャリアSC1~SCnを含む変調された光信号を供給するトランスミッタ202と、そのようなサブキャリアを含むがノード112-1~112-nなどのセカンダリノードから来るデータを運ぶ別の変調された光信号を受信し得るレシーバ204とを含み得る。
【0043】
図3は、サブキャリアSC1などのサブキャリアのうちの1つまたは複数を受信するレシーバ回路302と、そのようなサブキャリアを含む変調された光信号を供給するトランスミッタ回路304とを含み得る、セカンダリノード112のうちの1つのブロック図を示す。
【0044】
図4は、プライマリノード110のトランスミッタ202をより詳細示す。トランスミッタ202は、入力データまたはデータストリームSCデータ1~SCデータnを受信し得るデジタル信号プロセッサ(DSP)402(以下でより詳細に説明する)を含む。これらのデータストリームに基づいて、DSP402は、DSP402から受信したデジタル信号を対応するアナログ信号へ変換するデジタル-アナログ変換(DAC)回路404-1~404-2を含むD/Aおよび光ブロック401へ、複数の出力を供給し得る。D/Aおよび光ブロック401はまた、DAC404-1~404-4からアナログ信号を受信し、電圧またはそれらの他の特性を調節するドライバ回路406-1~406-2も含み、モジュレータ410-1~410-4の対応する1つへドライブ信号を提供する。
【0045】
D/Aおよび光ブロック401はさらに、モジュレータ410-1~410-4を含み、そのそれぞれは周波数f0を有するレーザ408から出力される光線の位相および/または振幅を変調するマッハツェンダモジュレータ(MZM)であってよい。図4でさらに示されるように、ブロック401にも含まれるレーザ408から出力される光線は、光線の第1の部分がMZM410-1~410-2を含む第1のMZMペアリングへと供給され、光線の第2の部分がMZM410-3~410-4を含む第2のMZMペアリングへと供給されるように分割される。第3の部分はMZM410-1により変調されて、変調された光信号のX(またはTE)偏光成分の同相(I)成分を提供し、第4の部分はMZM410-2により変調されて、変調された光信号のX偏光成分の直交(Q)成分を提供するためにそのような光線の位相を90度シフトさせるように位相シフタ412-1へと送られるように、光線の第1の部分はさらに第3および第4の部分へと分割される。同様に、第5の部分はMZM410-3により変調されて、変調された光信号のY(またはTM)偏光成分のI成分を提供し、第6の部分はMZM410-4により変調されて、変調された光信号のY偏光成分のQ成分を提供するためにそのような光線の位相を90度シフトさせるように位相シフタ412-2へと送られるように、光線の第2の部分はさらに第5および第6の部分へと分割される。
【0046】
MZM410-1および410-2の光出力は、結合させられてI成分およびQ成分を含むX偏光光信号を提供し、ブロック401において提供される偏光ビームコンバイナ(PBC)414へと送られる。さらに、MZM410-3および410-4の出力は結合させられて、そのような光信号の偏光を回転させてY(またはTM)偏光を有する変調された光信号を提供する、ブロック401においてさらに提供される偏光回転子へと送られる光信号を提供する。Y偏光変調光信号はまた、X偏光変調光信号およびY偏光変調光信号を結合させて、偏光多重化(「デュアル偏光」)変調光信号を例えば光ファイバ416上へ提供する、PBC414へ提供される。
【0047】
D/Aおよび光ブロック401から出力された偏光多重化光信号は、上記のサブキャリアSC1~SCnを含んで、それぞれのサブキャリアはX偏光成分およびY偏光成分、ならびにI成分およびQ成分を有するようになっている。さらに、それぞれのサブキャリアSC1~SCnは、データストリームSCデータ1~SCデータnのそれぞれの1つと関連付けられるまたはそれに対応し得る。
【0048】
図5は、DSP402のより詳細な例を示す。図5で示されるように、TX DSP402はFECエンコーダ502-1~502-nを含み得、そのそれぞれは複数のデータソースのうちのそれぞれの1つからビットの複数の独立した入力データストリーム(SCデータ1~SCデータn)のそれぞれの1つを受信し、パリティビットの追加を通すなどして入力データストリームのうちの対応する1つの上でエラー補正コーディングを実行し得る。FECエンコーダ502-1~502-nは、サブキャリア間でタイミングスキューを提供して、上記のノード110と112-1~112-nとの間のリンクにより引き起こされるスキューを補正し得る。
【0049】
FECエンコーダ502-1~502-nのそれぞれは、複数のビット-シンボル回路504-1~504-n(本明細書においては「504」と総称される)の対応する1つへ出力を提供する。ビット-シンボル回路504のそれぞれは、エンコードされたビットを複合面上でシンボルへマッピングし得る。例えば、ビット-シンボル回路504は、4つのビットをデュアル偏光QPSKコンステレーションでシンボルへマッピングし得る。ビット-シンボル回路504のそれぞれは、SCデータ1と関連付けられた複素表現XI+j*XQを持つ第1のシンボルをDSP部503へ提供する。そのような第1のシンボルを表すデータは、偏光多重化変調光信号のX偏光成分により運ばれる。
【0050】
ビット-シンボル回路504のそれぞれはさらに、第2のシンボルをDSP部503へ提供し得る。そのような第2のシンボルは、SCデータ1とも関連付けられた複素表現YI+j*YQを持つ。しかし、そのような第2のシンボルを表すデータは、偏光多重化変調光信号のY偏光成分により運ばれる。
【0051】
図5でさらに示されるように、ビット-シンボル回路504のそれぞれから出力された第1のシンボルのそれぞれは、例えば、256個のシンボルをバッファし得る第1の重複および退避用バッファ505-1~505-n(本明細書においては重複および退避用バッファ505と総称される)のそれぞれの1つへ供給される。重複および退避用バッファ505のそれぞれは、第1のシンボルのうち128個、または別の個数のそのようなシンボルを一度にビット-シンボル回路504の対応する1つから受信し得る。こうして、重複および退避用バッファ505は、ビット-シンボル回路505からの128個の新しいシンボルを、以前にビット-シンボル回路505から受信した128個のシンボルと結合させ得る。
【0052】
それぞれの重複および退避用バッファ505は、時間領域にある出力を、高速フーリエ変換(FFT)回路506-1~506-n(「FFT506」と総称する)の対応する1つへ供給する。1つの例において、出力は256個のシンボルまたは別の個数のシンボルを含む。FFT506のそれぞれは、受信されたシンボルを、例えば高速フーリエ変換を使用して周波数領域へと変換する。FFT506のそれぞれは、周波数ビンとも呼ばれる、入力シンボルと関連付けられた周波数コンポーネントを格納する256個のメモリまたはレジスタを含み得る。レプリケータコンポーネント507-1~507-nのそれぞれは、FFT506と関連付けられた256個の周波数コンポーネントを複製し、そのようなコンポーネントを、(例えば、サブキャリアのT/2ベースのフィルタリングのために)複数のレプリケータコンポーネントのそれぞれの1つにおいて512個または別の個数の周波数ビンに格納し得る。この複製はサンプル速度を増し得る。
【0053】
パルス整形フィルタ回路508-1~508-nのそれぞれは、パルス整形フィルタを複数のレプリケータコンポーネント507-1~507-nのそれぞれの1つの512個の周波数ビンに格納されたデータに適用して、それにより、以下で説明するように多重化されて逆FFTを受けることになる複数のフィルタリングされた出力のそれぞれの1つを提供し得る。パルス整形フィルタ回路508-1~508-nは、サブキャリアが例えば近接した周波数分離でチャネル上で一緒にパックされ得るように、シンボル間の遷移と所望のスペクトルを計算する。パルス整形フィルタ回路508-1~508-nもまた、例えば図1bから図1cで示されるノード間のリンクにより引き起こされるタイミングスキューを補正するために、サブキャリア間にタイミングスキューを導入するのに使用され得る。マルチプレクサ回路またはメモリを含み得るマルチプレクサコンポーネント509は、パルス整形フィルタ回路508-1~508-nからのフィルタリングされた出力を受信し、そのような出力を一緒に多重化してまたは結合させてエレメントベクトルを形成し得る。
【0054】
次に、IFFT回路またはコンポーネント510-1は、エレメントベクトルを受信し、逆高速フーリエ変換(IFFT)に基づいて対応する時間領域信号またはデータを提供し得る。1つの例において、時間領域信号は64ギガサンプル/秒の同じ速度を有し得る。最後のバッファまたはメモリ回路511-1は、例えば、最後の1024個または別の数のサンプルをIFFTコンポーネント510-1から選択し、これらのサンプルを、例えば64ギガサンプル/秒でDAC404-1および404-2へ出力し得る。上記のように、DAC404-1はX偏光信号の同相(I)成分と関連付けられており、DAC404-2はY偏光信号の直交(Q)成分と関連付けられている。したがって、複素表現XI+jXQに沿って、DAC404-1はXIに関連付けられた値を受信し、DAC404-2はjXQに関連付けられた値を受信する。これらの入力に基づき、DAC404-1および404-2は、上記で議論のように、アナログ出力をMZMD406-1およびMZMD406-2へそれぞれ提供する。
【0055】
図5でさらに示されるように、ビット-シンボル回路504-1~504-nのそれぞれは、ファイバ416上で出力された偏光多重化変調された光信号のY偏光成分により運ばれるデータを表すシンボルの対応する1つを出力する。さらに上記のように、これらのシンボルは複素表現YI+j*YQを有し得る。それぞれのそのようなシンボルは、重複および退避用バッファ515-1~515-nのそれぞれの1つ、FFT回路516-1~516-nのそれぞれの1つ、レプリケータコンポーネントまたは回路517-1~517-nのそれぞれの1つ、パルス整形フィルタ回路518-1~518-n、マルチプレクサまたはメモリ519、IFFT510-2、およびテイクラストバッファまたはメモリ回路511-2により処理されて、表現YI+j*YQを有する処理済みのシンボルを、テイクラスト回路511-1から出力された処理済みのシンボルXI+j*XQを生成する際に上記で議論したものと同様のまたは同じやり方で提供し得る。さらに、シンボル成分YIおよびYQは、DAC404-3および404-4へそれぞれ提供される。これらの入力に基づいて、DAC404-3および404-4が、上記で議論のように、MZMD406-3およびMZMD406-4へそれぞれアナログ出力を提供する。
【0056】
図5は、機能コンポーネントの特定の数と配置を含むものとしてのDSP402を示すものであるが、いくつかの実装例においては、DSP402は追加の機能コンポーネントを含んでもよく、より少ない機能コンポーネントを含んでもよく、異なる機能コンポーネントを含んでもよく、または異なる配置の機能コンポーネントを含んでもよい。
【0057】
上記のように、MZMD406-1~406-4の出力に基づいて、複数の光サブキャリアSC1~SCnが、プライマリノード110に連結される光ファイバ416上に出力され得る。光サブキャリアSC1~SCnは、図1bから図1dおよび図2におけるセカンドノード112のうちの1つまたは複数に提供され得る。セカンダリノード112の1つにおけるレシーバ回路302の例が、図6を参照して次に説明される。
【0058】
図6で示されるように、光レシーバ302は、DSP650とともにコヒーレント検出を実行し得るRx光およびA/Dブロック600を含み得る。ブロック600は、第1の出力(605-1)と第2の出力(605-2)とを持つ偏光スプリッタ605、局部発振器レーザ610、90度光ハイブリッドまたはミキサ620-1および620-2(全般的には複数のハイブリッドミキサ620として、およびハイブリッドミキサ620と称する)、検出器630-1および630-2(全般的には複数の検出器630、および個別には検出器630と称され、それぞれがシングルフォトダイオードまたはバランスドフォトダイオードのいずれかを含む)、AC連結キャパシタ632-1および632-2、トランスインピーダンスアンプ/自動ゲイン制御回路TIA/AGC634-1および634-2、ADC640-1および640-2(全般的には複数のADC640、および個別にはADC640と称される)、およびRX DSP650を含んでよい。局部発振器610、ハイブリッドミキサ620、検出器630、ADC640、およびRX DSP650は、図6に関して説明される同様のコンポーネントに対応してよい。
【0059】
偏光ビームスプリッタ(PBS)605は、光サブキャリアSC1~SCnを含み、上記の光ファイバ416を含み得る光ファイバリンク601により供給される、入力偏光多重化光信号を受信する偏光スプリッタを有してよい。PBS605は、着信する光信号を、2つのXおよびYの直交偏光成分へ分割し得る。ハイブリッドミキサ620は、X偏光成分およびY偏光成分を局部発振器レーザ610からの光線と結合させ得る。例えば、ハイブリッドミキサ620-1は、第1の偏光信号(例えば、PBSポート605-1から出力される第1のまたはX(TE)の偏光を持つ、着信光信号の成分)を局部発振器610からの光線と結合させ得、ハイブリッドミキサ620-2は、第2の偏光信号(例えば、PBSポート605-2から出力される第2のまたはY(TM)の偏光を持つ、着信光信号の成分)を局部発振器610からの光線と結合させ得る。1つの例において、Y成分偏光を回転させてX偏光を得るために、PBS出力605-2に偏光回転子が提供されてもよい。
【0060】
検出器630は、光ハイブリッドから出力される混合生成物を検出して、対応する電圧信号を形成してよく、これはキャパシタ632-1および632-2によるAC連結、ならびにTIA/AGC634-1および634-2による増幅およびゲイン制御を受けることになる。TIA/AGC634-1および634-2、およびADC640の出力は、電圧信号をデジタルサンプルへと変換してよい。例えば、2つの検出器またはフォトダイオード630-1が、X偏光信号を検出して対応する電圧信号を形成し得て、増幅、ゲイン制御およびAC連結の後に、対応する2つのADC640-1が電圧信号を第1の偏光信号のためのデジタルサンプルへと変換し得る。同様に、2つの検出器630-2が、回転させられたY偏光信号を検出して対応する電圧信号を形成し得て、増幅、ゲイン制御およびAC連結の後に、対応する2つのADC640-2が電圧信号を第2の偏光信号のためのデジタルサンプルへと変換し得る。RX DSP650は、XおよびYの偏光成分と関連付けられたデジタルサンプルを処理して、サブキャリアの1つにより運ばれる出力データとして出力され得る、例えば関連付けられたデータSC1などのサブキャリアの1つと関連付けられたデータを出力し得る。
【0061】
図6は、コンポーネントの特定の数と配置を含めたものとしての光レシーバ302を示すものであるが、いくつかの実装例においては、光レシーバ302は追加のコンポーネントを含んでもよく、より少ないコンポーネントを含んでもよく、異なるコンポーネントを含んでもよく、または異なる配置のコンポーネントを含んでもよい。検出器630および/またはADC640の数は、偏光の多様な信号を受信することが可能な光レシーバ302を実装するように選択されてもよい。いくつかの例において、図6で示されるコンポーネントの1つが、図6で示されるコンポーネントの別の1つにより実行されるものとして本明細書において説明される機能を実行し得る。
【0062】
1つの例において、リモートノードにおいて特定のサブキャリアを選択するには、局部発振器610は、選択されたサブキャリアの波長に比較的近接した波長を持つ光線を出力するように波長調整されて、それにより局部発振器の光線と選択されたサブキャリアとの間でうなりが起きるようにしてもよい。そのようなうなりは、選択されたサブキャリアにより運ばれるデータがDSP650により検出されて処理されるようにするために、起きないか、他の選択されていないサブキャリアのためにかなり緩衝されるかのいずれかである。図6で示される例において、局部発振器の波長を適切に波長調整することで、以下で議論されるように、データSC1を表す信号またはデータを運ぶサブキャリアの1つ、例えばSC1を選択できるようになる。したがって、サブキャリアはネットワーク100を経由して特定のノードにおける所望のレシーバへと効果的にルーティングされ得る。
【0063】
したがって、ノード10、20、30、および40に含まれ得るレシーバ302などの、それぞれのノードレシーバにおいては、局部発振器レーザ、例えば610は、DSP、例えばDSP650から出力される所望のクライアントデータを表す信号とデータを運ぶサブキャリアの1つのものに近い波長を持つように波長調整され得る。そのような波長調整は、分布帰還型(DFB)レーザまたは分布ブラッグ反射器(DBR)レーザなどの半導体レーザを含み得る局部発振器610の温度、またはそれを通して流れる電流を調節することにより達成されてもよい。こうして、所望のデータストリームを運ぶ光信号を選択するためのそれぞれのレシーバにおける異なる光コンポーネントが不要となる。むしろ、上記のように、メッシュネットワークにおけるノードなどの、同じまたはほぼ同じ回路がそれぞれのノードのレシーバ部分に提供されてもよく、局部発振器レーザを所望のうなりの波長に波長調整することによって信号またはデータの選択が達成されてもよい。
【0064】
図6でさらに示されるように、DSP650は、そのような出力に基づいて、局部発振器レーザ610の温度またはそこへ供給され得る電流を制御し得るように、出力652を有してもよい。温度制御の場合は、局部発振器レーザ610の近傍に薄膜ヒータが提供されてよく、出力652に基づいてレーザ610を所望の温度へと加熱するためにそのようなヒータに適切な電流が供給されてよい。DSP650における制御回路は、出力または制御信号652を生成し得る。あるいは、そのような回路がDSP650の外部に提供されてもよい。さらに、局部発振器レーザ610の周波数は、制御信号652に基づいてレーザ610へ供給される電流を変化させることにより調節されてもよい。
【0065】
図7は、局部発振器レーザ610から出力された光線の周波数、fLOが、サブキャリアSC1に関連付けられたデータSC1が選択されてDSP650から出力されるように周波数f1へ波長調整され得る例を示す。上記のものと同様のやり方でfLOを波長調整することにより、fLOは、1つの例において、サブキャリア周波数f1とほぼ同じだが等しくはない周波数に調節されてもよい。結果として、SC1が光ハイブリッド620-1および620-2によって復調され、上記のように出力データSC1として処理されるように、着信する光サブキャリアSC1は、局部発振器610から出力される光線とともにうなりが起きる。同様に、周波数fLOは残りのサブキャリアSC2~SCnと関連付けられるまたはそれらにより運ばれるデータを選択するように波長調整され得る。
【0066】
図8は、図6で示されるレシーバのデジタル信号プロセッサ(DSP)650の例の例示的なコンポーネントを示す。DSP650は、重複および退避用バッファ805-1および805-2、FFTコンポーネントまたは回路810-1および810-2、波長分散(CD)イコライザコンポーネント(CDEQ)または回路812-1および812-2、偏光モード分散(PMD)イコライザコンポーネントまたは回路825、IFFTコンポーネントまたは回路830-1および830-2、キャリア再生コンポーネントまたは回路840-1および840-2、シンボル-ビットコンポーネント845-1および845-2、およびFECデコーダ860を含み得る。
【0067】
上記のように、アナログ-デジタル(A/D)回路640-1は、そこへ供給されるアナログ入力に対応するデジタルサンプルを出力する。1つの例において、サンプルは、64ギガサンプル/秒の速度でそれぞれのA/D回路により供給され得る。デジタルサンプルはX偏光光サブキャリアSC1により運ばれるシンボルに対応し、複素数XI+jXQにより表現され得る。デジタルサンプルは重複および退避用バッファ805-1-2へ提供され得る。FFTコンポーネント810-1は、例えば重複および退避用バッファ805-1から2048個のベクトルエレメントを受信し、例えば高速フーリエ変換(FFT)を使用して周波数領域へとベクトルエレメントを変換し得る。FFTコンポーネント810-1は、2048個のベクトルエレメントを2048個の周波数コンポーネントへと変換して、変換されたコンポーネントのそれぞれはFFT実行の結果としてレジスタまたは「ビン」または他のメモリに格納されることになる。
【0068】
そして周波数コンポーネントは、この例において送信された光サブキャリアSC1の波長分散の効果またはそれと関連付けられたエラーを補正、相殺または低減する有限インパルス応答(FIR)フィルタを含み得るCDEQ812-1へと供給される。CDEQ812-1は、偏光モード分散(PMD)イコライザ回路825へ出力を供給する。1つの例において、それぞれのCDEQは、以下でより詳細に説明されるように、有限インパルス応答フィルタ(FIR)を含む。
【0069】
サブキャリアSC1のY偏光成分と関連付けられたA/D回路640-2から出力されるデジタルサンプルは、A/D回路640-1から出力されてサブキャリアSC1のX偏光成分と関連付けられたデジタルサンプルのそれと同様のやり方で処理され得ることに留意されたい。つまり、重複および退避用バッファ805-2、FFT810-2およびCDEQ812-2は、バッファ805-1、FFT810-1およびCDEQ812-1とそれぞれ同じまたは同様の構造を有し、それぞれ同じまたは同様のやり方で動作し得る。例えば、CDEQ812-2は、この例において送信された光サブキャリアSC1の波長分散の効果またはそれと関連付けられたエラーを補正、相殺または低減するFIRフィルタを含み得る。同様に、CDEQ812-1、CDEQ812-2はPMDEQ825へ出力を提供する。
【0070】
PMDコンポーネント825は、サブキャリアSC1などの、送信されたサブキャリアのPMDの効果またはそれと関連付けられたエラーを補正、相殺または低減する別のFIRフィルタを含み得る。PMDコンポーネントは、この例においては256エレメントのベクトルを、例えば逆高速フーリエ変換(IFFT)にしたがって256個のサンプルとして時間領域へと逆行変換する、IFFTコンポーネント830-1へと第1の出力を供給する。
【0071】
IFFT830-1から出力された時間領域信号またはデータは、トランスミッタ(例えば、レーザ408)およびレシーバ(例えば、局部発振器レーザ610)の線幅を補填するキャリア再生技術を適用し得るキャリア再生回路またはコンポーネント840-1へ供給される。いくつかの実装例において、キャリア再生コンポーネント840-1は、キャリア再生を実行して、送信信号と局部発振器610からの光線との間の周波数および/または位相の差を補填し得る。キャリア再生の後、X偏光成分と関連付けられたデータは、QPSKコンステレーション、またはmを整数とするm-直交振幅変調(QAM)などの別の変調形成と関連付けられたコンステレーションなどのコンステレーションにおける複素表現xi+j*xqを持つシンボルとして表されてもよい。いくつかの実装例において、キャリア再生コンポーネント840-1の出力は、PMDコンポーネント825に含まれるFIRフィルタのタップを更新するのに使用され得る。
【0072】
シンボル―ビットコンポーネント845-1は、キャリア再生コンポーネント840-1から出力されるシンボルを受信し、シンボルをビットへと戻すようにマッピングし得る。例えば、シンボル-ビットコンポーネント845-1は、QPSKコンステレーションにおいて、1つのシンボルを、Zを整数とするZ個のビットへとマッピングし得る。デュアル偏光QPSK変調サブキャリアについては、Xは4である。コンポーネント845-1から出力されたビットはFECデコーダ860へ提供される。
【0073】
上記のように、PMDイコライザ回路825は第2の出力を提供する。図8でさらに示されるように、第2の出力は、出力をキャリア再生コンポーネントまたは回路840-2へ提供するIFFT830-2により受信される。IFFT830-2およびキャリア再生回路840-2は、同じまたは同様の構造を持ちIFFT830-1およびキャリア再生回路840-1とそれぞれ同じまたは同様のやり方で動作して、Y偏光成分により運ばれるデータと関連付けられた複素表現yi+j*yqを持つシンボルを提供し得る。キャリア再生回路840-2から出力されたシンボルは、同じまたは同様の構造を持ちシンボル-ビットコンポーネント845-1と同じまたは同様のやり方で動作するシンボル-ビット回路またはコンポーネント845-2へ提供されて、FECエンコーダ860へビットを出力し得る。
【0074】
いくつかの実装例において、ビットは、例えばFECを使用してエラー補正のためにデコードされ得る。出力ビットコンポーネント850は、例えば一度に128*X個のビットを出力し得る。デュアル偏光QPSKについては、例えば出力ビットコンポーネント850は、例えば一度に512個のビットを出力し得る。
【0075】
FECデコーダ860は、コンポーネント845-1および845-2から出力されたビットを処理して、前方エラー補正を使用してエラーを除去し得る。そのようにエラー補正されたビットは、SC1データとして出力され得る。
【0076】
図6は、機能コンポーネントの特定の数と配置を含むものとしてのDSP650を示すが、いくつかの実装例においては、DSP650は追加の機能コンポーネントを有してもよいし、より少ない機能コンポーネントを有してもよいし、異なる機能コンポーネントを有してもよいし、または異なる配置の機能コンポーネントを有してもよい。
【0077】
図4から図8はプライマリノード110からセカンダリノード112の1つへのFDM送信の例を説明するものであり(図1bから図1dを参照)、この例によればそれぞれのセカンダリノードは特定のサブキャリア上でデータを送受信する。あるいは、複数のサブキャリアがデータをそのようなセカンダリノードの1つまたは複数へ運び得る。別の例では、それぞれのサブキャリアは時間分割多重アクセス(TDMA)技術に基づいてエンコードされてセカンダリノードのグループ内の特定のセカンダリノードのためのデータを指定し得る。
【0078】
プライマリノード110からセカンダリノード112へのTDMAサブキャリア送信について次に説明される。
【0079】
図9は、図4におけるDSP402の代わりにプライマリノードトランスミッタ202に含まれる、本開示の態様に沿ったTDMA光サブキャリア送信を促進するためのDSP1302のブロック図を示す。DSP1302はDSP402と同様である。例えば、DSP1302は、DSP402のように、重複および退避用バッファ、FFT回路、レプリケータ回路、パルス整形フィルタ、マルチプレクサ、デマルチプレクサ、IFFT、およびテイクラストバッファを含むDSP部503を含む。しかしながら、DSP1302は入力ブロック1304-1~1304-n(入力ブロック1304と総称する)を含み、そのそれぞれはK個のデータストリームのそれぞれの1つを受信する。総じて、K個のデータストリームのそれぞれのグループは、それぞれの入力データSC1データ~SCnデータを構成してよい。上記のように、サブキャリアSC1~SCnのそれぞれは、SC1データ~SCnデータの対応する1つを表すそれぞれの情報を運び得る。
【0080】
それぞれの入力ブロック1304は、FECエンコーダグループ1306-1~1306-n(本明細書中ではFECエンコーダグループ1306と総称する)のそれぞれの1つへと供給される、K個のデータストリームのグループを受信し得る。それぞれのFECエンコーダグループ1306の出力は、次にビット-シンボルマッパグループ1308-1~1308-nのそれぞれの1つへ供給され、ビット-シンボルマッパグループ1308-1~1308-nのそれぞれの1つは、その結果、TDMAに基づいて受信されたシンボルをさらにエンコードする多重アクセスエンコーダ回路または回路グルーピング1310-1~1310-nへシンボルを供給する。
【0081】
図10において、入力ブロック1304-1がより詳細に示される。残りの入力ブロック1304-2から1304-nは、例えば、入力ブロック1304-1と同様のやり方で同様の構造および動作を有することは理解される。図10で示されるように、および上記のように、入力されたSC1データが、例えば、k個の並列データストリームSC1-1~SC1-kとして提供され、そのそれぞれはバッファ1305-1-1~1305-1-kの対応する1つへ供給される。バッファ1305-1のそれぞれは、データストリームSC1-1~SC1-kのそれぞれの1つの連続する部分を一時的に格納するメモリを含む。バッファ1305-1のそれぞれは、利用可能な時間スロットの間、そのようなデータ部分を出力するように動作可能である。FECエンコーダ回路1306-1-1~1306-1-kのそれぞれは、バッファ1305-1のそれぞれの1つから出力されたデータ部分を受信し、受信したデータビットをエラー補正コードにしたがって上記のようにエンコードする。エンコードされたデータストリームは、次に、図9で示される、総じてビット-シンボル回路1308-1に対応するビット-シンボル回路1308-1-1~1308-1-kのそれぞれの1つへ供給される。ビット-シンボル回路1308-1-1~1308-1-kのそれぞれは、上記でさらに説明されるように、エンコードされたビットをシンボルへとマッピングする。そのようなマッピングの結果として生じるシンボルは、複素表現XI+j*XQ(X偏光のXンボル)とYI+j*YQ(Y偏光のYンボル)とを有し、Txバーストスロットバッファ回路1309-1-1~1309-1-kと、加算回路または合計回路1408および1410とを含む、TDMAエンコーディング回路1310-1へ提供される。Txバーストスロットバッファ回路1309-1-1~1309-1-kのそれぞれは、ビット-シンボルマッピング回路1308-1-1~1308-1-kの対応する1つからの出力を一時的に格納する。
【0082】
1つの例において、バーストスロットバッファ回路1309へ供給された、およびそこからから出力されたデータは、パケットの部分となり得る。そのようなパケットの部分は、それぞれのリーフまたはセカンダリノードにおいて提供されるバッファに送信されて蓄積され得る(以下のバッファ1207の説明を参照)。1つの例において、セカンダリノードにより受信されてバッファに格納されたデータの量が、さらなる例においてはパケットが受信されたことを示す閾値に達すると、そのようなパケットはリーフノードから出力される。
【0083】
さらなる例において、バッファ回路1305-1~1305-kへ入力されたデータストリームSC1-1~SC1-kは、同じまたは異なる平均データ速度であり得る。例えば、データストリームSC1-1~SC1-kのそれぞれは、同じ平均速度の5ギガビット/秒でデータを提供し得る。その場合、図21で示される時間スロットTSなどの、同じ数の時間スロットが、それぞれのデータストリームに割り当てられ得て、それにより、それぞれの時間スロットにおいて運ばれるデータまたは情報がそれぞれのデータストリームSC1-1~SC1-kのデータを表すものとなる。別の例において、データストリームSC1-1などのデータストリームの1つが、10ギガビット/秒などのより早い平均速度でデータを供給し得て、その場合、残りのデータストリームSC1-2からSC1-kよりも2倍の時間スロットがデータストリームSC1-1に割り当てられ得る。
【0084】
図10でさらに示されるように、1つの例において、TDMAスケジューラ回路2002は、制御信号をTxバーストスロットバッファ回路1309-1~1309-kへ提供して、バーストスロット回路のそれぞれから加算回路1408および1410へ出力されシンボルとYのシンボルを同期させるその結果、データビットSC1-1に関連付けられたシンボルは、例えば、スケジューラ回路2002から出力された制御信号により示される指定された時間スロットの間、バーストスロット回路2004-1から出力される。同様に、TDMAスケジューラ2002から出力された他の制御信号に基づき、データビットまたはデータストリームSC1-2~SC1-kと関連付けられたシンボルは、指定された時間スロットの間、加算回路1408および1410へ出力される。したがって、加算回路1408は時間分割多重化シンボルを重複および退避用バッファ505-1へ供給し、加算回路1410は時間分割多重化シンボルを重複および退避用バッファ515-1へ出力し、その両方はサブキャリアSC1と関連付けられている。
【0085】
同様のやり方で、多重アクセスエンコーダ回路1310-2~1310-nが、時間分割多重化シンボルを対応する重複および退避用バッファ505-2~505-nおよび515-2~515-nへ供給する。上記のように、これらの重複および退避用バッファ回路のそれぞれ、ならびに重複および退避用バッファ回路505-1および515-1は、図5で示される残りの回路とともに動作して、DAC404へ供給される出力を提供し、その結果、DAC404は、ドライブ信号をMZM410へ出力するドライバ回路406へ信号を提供する(図4を参照)。したがって、MZMは、上記のものと同様のやり方で光サブキャリアを供給する。しかしこの例では、光サブキャリアはTDMAエンコードされた情報を運び、それにより光キャリアが時間スロットにおけるデータまたは情報を運んで、例えばそれぞれの時間スロットが、特定のセカンダリノードにより受信されるように指定された情報と関連付けられてそれを運ぶこととなるようにする。
【0086】
つまり、図11は、結果として生じる、時間分割多重化シンボルまたは情報を表すデータを運ぶサブキャリアSC1~SCnを示し、それにより、スケジューラ2002により指定される時間スロットの間、1つまたは複数のシンボルが関連付けられて送信される。1つの例において、それぞれのそのような時間スロットは、その時間スロットの間に送信されるシンボルまたは情報を受信して処理することが意図される特定のセカンダリノード112に対応する。エンコーダ1310-1~1310-nから出力されたシンボルは、図4を参照して上記で説明されるものと同様のやり方でDSP部503により処理される。こうして、DSP402から出力された複数の電気信号に基づいて、例えばMZM410によりまとめて構成されるプライマリノードモジュレータは、光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能であり、それにより、複数のサブキャリアの1つ目、例えばSC1が、TDMAエンコードされた情報を運び、それにより、DSP402へ入力されたデータの第1の部分を表す第1の情報、例えばSC1-1データビットが、第1の時間スロットにおいてSC1により運ばれ、データの第2の部分を表す第2の情報、例えばSC1-2データビットが、第2の時間スロットにおいてSC1により運ばれるようになっている。なおこのとき、第1の情報は、トランスミッタから遠隔にある第1のノード、例えばセカンダリノード112の1つ目のものと関連付けられており、第2の情報は、トランスミッタから遠隔にある第2のノード、例えばセカンダリノード112の2つ目のものと関連付けられている。そのような時間スロットは、図21で示されるものと同様である。
【0087】
上記で議論のように、1つまたは複数の光サブキャリアが、セカンダリノード112のレシーバ302へ供給され得る。レシーバ302の構造と動作は、図6に関連して上記で説明される。図11で示されるサブキャリアは、図6および8に関連して上記で説明されるものと同様のやり方でレシーバ302により検出され得る。つまり、光信号サブキャリアは光ハイブリッド620において局部発振器光線と混合させられ得て、結果として生じる混合生成物はフォトダイオード630により電気信号に変換させられ、フォトダイオードから出力された電気信号はTIAおよびAGC回路634へ容量性連結され得る。そしてAGC回路のアナログ出力は、A/D回路640によりデジタル信号へ変換され、DSP650へ供給され得る。
【0088】
回路805、810、812、825、830、および840によるDSP650におけるさらなる処理は、図8に関連して上記で説明されたものと同様である。
【0089】
図9に関連して上記で述べられるように、多重アクセスエンコーダもまた、プライマリノード110から複数のセカンダリノード112へ、ならびに複数のセカンダリノード112からプライマリノード110へのTDMA送信のためにシンボルをエンコードし得る。本開示のさらなる態様に沿ったそのようなTDMA送信が次に説明される。
【0090】
受信されたTDMA光サブキャリアのセカンダリノードでの処理は、次に図12を参照して説明される。そのような処理は図6および8に関連して上記で説明されるものと同様である。しかし、図12では、セカンダリノードキャリア再生回路840-1および840-2からの第1(xi+j*xqまたはX偏光と関連付けられたシンボル)および第2(yi+j*yqまたはY偏光と関連付けられたシンボル)のシンボル出力は、バーストデモジュレータ回路1204へ提供され、バーストデモジュレータ回路1204はバーストTDMAスケジューラ回路1202の制御下で同期させられて、1つの例において、特定のセカンダリノード112と関連付けられた時間スロットにおいて送信される1つまたは複数のシンボルを選択する。選択されたシンボルは、図8に関連して上記で説明のように、さらなる処理のためにシンボル-ビットマッピング回路845-1および845-2へ供給される。つまり、回路845-1および845-2の出力は、そのような出力を上記のFECコードに対応し得る前方エラー補正コードに基づいてデコードする、FECデコーダ860へ供給される。図12では、FECデコーダ860の出力はメモリまたはバッファ1207へと送られる。1つの例において、バッファ1207は、例えば、パケットを構成するのに十分な量が受信されるまでデコーダ860から出力されたデータを格納する。その時点で、データは出力する。あるいは、バッファ1207は、受信されたデータの量が、上記のようにパケット全体が受信されており出力に利用可能であることを示し得る閾値量を超えるまで、データを出力する。
【0091】
上記のように、制御チャネル情報は、プライマリノード110からセカンダリノード112への帯域内または帯域外の制御チャネルにわたり送信されるコーディング情報を含み得る。1つの例において、帯域外または帯域内の制御チャネルは、タイミングおよび同期の情報、ならびに識別情報をそれぞれのセカンダリノード112へ、上記と同様のやり方で供給して、それぞれのセカンダリノードが同期されてその特定のセカンダリノードに対応する時間スロットにおいてデータを検出するようにしてもよい。同様に、所与のセカンダリノードへ供給される同期およびタイミングの情報は、経時変化して、その結果、セカンダリノード112がネットワークへ追加されるまたはネットワークから除去されるとセカンダリノードへ送信された同期およびタイミングの情報が新しいネットワーク構成を反映して、それぞれのセカンダリノードがその特定のノードのために意図されるデータまたはシンボルを運ぶ特定の時間スロットに関連付けられるようになっていてもよい。
【0092】
したがって、上記のように、プライマリノード110と通信するセカンダリノード112の数は変化してよく、制御チャネル情報プライマリノードとセカンダリノードとの間で交換されて、現在のネットワーク構成がすべてのノードに通えられてよい。こうして、プライマリノード110と通信するセカンダリノード112の数が経時変化し得るにしても、それぞれのセカンダリノードはその意図されるデータを受信し、プライマリノード110へデータを送信し続け得る。
【0093】
上記の例において、大容量プライマリノード110が、セカンダリノード112において提供される複数の低速レシーバとのダウンストリーム通信のために、それぞれが高速データ速度、例えば100ギガビット/秒または25ギガビット/秒でデータを運ぶサブキャリアを供給し得るように、時間分割多重アクセス技術が採用される。
【0094】
本開示のさらなる態様に沿って、特定のサブキャリア、例えば図13におけるSC2~SCnは、TDMAエンコードされたデータまたは情報を運び得るが、他のサブキャリア、例えばSC1は運ばない。結果として、特定のサブキャリアが多重アクセス用に採用され得るが、他のものは、例えば単一のセカンダリノード112により受信されたデータ光信号を提供し得る。両方のタイプのサブキャリアを出力するために選択的にシンボルを生成するためのDSP1402の部分の例が図14で示される。
【0095】
DSP部1402は、例えば、SC1-1データを受信するスイッチを含む。スイッチは、スイッチ制御信号の制御下で、SC1-1データを入力ブロック1304-1(図10を参照)またはFECエンコーダ502-1のいずれかへ選択的に出力する。TDMAエンコーディングが所望されない場合、SC1-1データがFECエンコーダ502-1へ供給される。その場合、データは上記と同様のやり方でエンコードされ、ビット-シンボルマッパ回路504-1へ供給される。上記でさらに説明のように、ビット-シンボルマッパ回路504-1は、エンコードされたデータを、XI+j*XQとして表現されるシンボル(x偏光シンボル)と、YI+j*YQとして表現されるシンボル(y偏光シンボル)とへマッピングする。回路504-1から出力されたXンボルおよびYンボルは、スイッチSW2へ供給され、スイッチSW2はそのようなXンボルとYンボルとを上記の対応する重複および退避用バッファへと選択的に供給する。この場合、全体のサブキャリア、例えばSC1-1は、セカンダリノードのうちの1つと関連付けられたデータを運ぶ。この例では、そのようなデータは時間分割多重化されておらず、サブキャリアも他のセカンダリノードのために意図されるデータを運ばない。
【0096】
しかし、TDMAエンコーディングが所望される場合は、SC1-1データは、データストリームSC1-2~SC1-kに含まれるデータとともに入力ブロック1304-1へ入力されるように、スイッチSW1により選択的に出力される。上記のように、ブロック1304-1は、TDMAエンコードされた情報またはデータを運ぶXンボルおよびYンボルを出力する。そのようなTDMAエンコードされたシンボルもスイッチSW2へ供給され、スイッチSW2は上記のものと同様のやり方で、受信されたシンボルを、光サブキャリアSC1のさらなる処理と生成のために対応するX偏光重複および退避用バッファおよびY偏光重複および退避用バッファへと選択的に供給する。こうして、スイッチSW2は、回路504-1または1304-1のいずれかから、上記のX偏光重複および退避用バッファおよびY偏光重複および退避用バッファへと出力されるシンボルを、さらなる出力のために選択的に供給する。
【0097】
したがって、DSP部1402は、TDMAエンコードされたシンボルまたはTDMAエンコードされていないシンボルを選択的に出力し得て、その結果、サブキャリアSC1が、この例においては、スイッチSW1およびSW2の構成に基づいてさらにTDMAエンコードされているまたはTDMAエンコードされていない情報またはデータを運ぶようになっていてもよい。残りのサブキャリアSC2~SCnが図13で示されるようにTDMAエンコードされた情報または非TDMAエンコード情報を選択的に運び得るように、図14に関連して上記で説明されるものと同様の構造および動作を有する追加のDSP部も提供されてよいことは理解される。
【0098】
さらなる例において、非TDMAエンコード情報、例えばSC1を運ぶサブキャリアは、プライマリノード110におけるトランスミッタから遠隔トにある第1のセカンダリノード112と関連付けられた情報を運ぶ。一方、サブキャリア、SC2は、この例では、第1と第2の時間スロットの間、第1および第2のTDMAエンコードされた情報をそれぞれ運ぶ。第1の時間スロットは、第2および第3のセカンダリノード112とそれぞれ関連付けられている。
【0099】
例えば、サブキャリアSC1により運ばれるデータのセカンダリノードでの選択的処理が、次に図15を参照して説明される。ここではキャリア再生回路840-1および840-2の出力が、TDMAエンコードされた情報またはTDMAエンコードされていない情報を選択的に運ぶ。つまり、キャリア再生回路840-1および840-2の出力がTDMAエンコードされている場合は、スイッチSW1およびSW2は、そのような出力をバーストデモジュレータ回路1204へ提供するように構成されており、同回路はさらにバーストTDMAスケジューラ1202により供給される信号による制御に基づいて図12に関連して上記で説明されるやり方で回路840-1および840-2の出力を処理し、復調して、例えば意図されるセカンダリノード、つまりSC1-1データと関連付けられた特定の時間スロットと関連付けられたデータを出力する。回路840-1および840-2の出力がTDMAエンコードされていない場合、スイッチSW1およびSW2は、バーストデモジュレータ1204を回避しながら、キャリア再生回路840の出力をシンボル-ビット回路845へ直接提供して、キャリア再生出力がシンボル-ビット回路845-1および845-2およびFECデコーダ860により図8に関連して上記で説明されるものと同様のやり方で処理されてスイッチSW3へデータを出力するように構成される。FECデコーダ860からの出力はセカンダリノードへのTDMA送信と関連付けられておらず、そのようなデータは、例えば、スイッチSW3からユーザへ直接出力される。一方、セカンダリノードへ送信されたTDMAエンコードされた情報に基づいてデータが出力される場合、そのようなデータは、例えば、バッファ1207へ供給される。上記のように、バッファ1207は、1つの例において、バッファ1207に格納されたデータの量が、パケットがデコーダ860から出力済みであることを示し得る閾値を超えるまで、デコーダ860から出力されたデータを蓄積する。閾値が満たされるまたは閾値を超えると、バッファ1207はそこに格納されているデータまたはユーザデータをユーザへ出力する。
【0100】
上記の例におけるスイッチSW1、SW2、およびSW3の制御は、帯域内チャネルまたは帯域外チャネルのいずれかにより運ばれる制御チャネルのデータまたは情報に基づいてよい。そのチャネルとは、上記のように、サブキャリア側波帯またはそのような情報を運ぶのに専用のサブキャリアなどである。
【0101】
本開示のさらなる態様に沿って、セカンダリノードは需要過多となってセカンダリノードの総容量または帯域幅がプライマリノードのそれを超え得ることがある。しかし典型的には、すべてのセカンダリノードがプライマリノードと同時に通信する必要はなくてよい。したがって、上記のものと同様なまたは同じやり方でのプライマリノードとセカンダリノードとの間で交換されるチャネル情報の制御に基づいて、特定のノードがアクティブ化または非アクティブ化されてデータを受送信することによりそのようなノードを含むネットワークの使用状態を最適化し得る。
【0102】
図4から図15に関連して上記で説明される例において、サブキャリアはダウンリンクで送信される。セカンダリノードからプライマリノードへのサブキャリアのアップリンク送信は次に説明される。
【0103】
図16は、セカンダリノードトランスミッタ304をより詳細に示す。トランスミッタ304は、入力データSCデータ1'を受信するDSP2002を含み得る。そのような入力データは、D/Aで処理されて、電気デジタル信号をブロック401と同様の構造を持つD/Aおよび光ブロック2001(図4参照)へ供給する。そのようなデジタル信号に基づいて、D/Aおよび光ブロック2001は変調された光信号を出力し得る。例えば、D/Aおよび光ブロック2001は、ブロック401のように、図4で示されるものと同様のやり方で配置され接続されるD/A変換回路、ドライバ回路およびMZモジュレータを含み、変調された光信号をDSP2002から出力されたデジタル信号に基づいてプライマリノード110へ出力する。しかし図20で示される例において、変調された光信号は、図4で示される例のような複数のサブキャリアではなく、X偏光成分およびY偏光成分を持つ1つのサブキャリア、SC1'を含む。さらなる例において、SC1'は周波数f1を持ち、サブキャリアSC1をセカンダリノード112のうちの少なくとも1つへ供給するものとは異なるファイバ上へ出力される。
【0104】
図17は、DSP2002をより詳細に示す。DSP2002は、データソースから入力データストリームSCデータ1'を受信し、パリティビットの追加を通すなどして入力データストリーム上でエラー補正コーディングを実行し得るFECエンコーダ1702を含んでよい。FECエンコーダ1702は、サブキャリア間にタイミングスキューをさらに提供して、上記のノード110と112-1~112-nとの間のリンクにより引き起こされるスキューを補正し得る。
【0105】
FECエンコーダ1702は、エンコードされたビットを複合面上でシンボルへとマッピングし得るビット-シンボル回路1704への出力を提供する。例えば、ビット-シンボル回路1704は、4つのビットをデュアル偏光QPSKコンステレーションでシンボルへマッピングし得る。ビット-シンボル回路1704は、SCデータ1'と関連付けられた複素表現XI+j*XQを持つ第1のシンボルを提供する。そのような第1のシンボルを表すデータは、D/Aおよび光ブロック2001から出力される、偏光多重化変調光信号のX偏光成分により運ばれる。
【0106】
ビット-シンボル回路1704はさらに、SCデータ1'とも関連付けられた複素表現YI+j*YQを持つ第2のシンボルを提供し得る。しかし、そのような第2のシンボルを表すデータは、D/Aおよび光ブロック2001から出力される、偏光多重化変調光信号のY偏光成分により運ばれる。
【0107】
図17でさらに示されるように、ビット-シンボル回路1704から出力された第1のシンボルのそれぞれは、例えば256個のシンボルをバッファし得る重複および退避用バッファ1705へ供給される。重複および退避用バッファ1705は、128個の第1のシンボル、または別の個数のそのようなシンボルを一度にビット-シンボル回路1004から受信し得る。こうして、重複および退避用バッファ1705は、ビット-シンボル回路1705からの128個の新しいシンボルを、以前にビット-シンボル回路1705から受信した128個のシンボルと結合させ得る。
【0108】
重複および退避用バッファ1705は、時間領域内にある出力を、高速フーリエ変換(FFT)回路1706へ供給する。1つの例において、出力は256個のシンボルまたは別の個数のシンボルを含む。FFT1706は、受信されたシンボルを、例えば高速フーリエ変換を使用して周波数領域へと変換する。FFT1706は、周波数ビンとも呼ばれる、入力シンボルと関連付けられた周波数コンポーネントを格納する256個のメモリまたはレジスタを含み得る。レプリケータコンポーネントまたは回路1707は、FFT1706と関連付けられた256個の周波数コンポーネントを複製し、そのようなコンポーネントを(例えば、サブキャリアのT/2ベースのフィルタリングのために)レプリケータコンポーネント1707において512個または別の個数の周波数ビンに格納し得る。このような複製はサンプル速度を増し得る。
【0109】
パルス整形フィルタ回路1708は、パルス整形フィルタリングをレプリケータコンポーネント1707の512個の周波数ビンに格納されたデータに適用して、それにより、以下で説明するように多重化されて逆FFTを受けることになる複数のフィルタリングされた出力のそれぞれの1つを提供し得る。パルス整形フィルタ回路1708は、サブキャリアSC1'が例えば近接した周波数分離でチャネルまたはファイバ上で他のサブキャリアとともにパックされ得るように、シンボル間の遷移と所望のスペクトルを計算する。パルス整形フィルタ回路1708もまた、例えば図1bから図1cで示されるノード間のリンクにより引き起こされるタイミングスキューを補正するために、サブキャリア間にタイミングスキューを導入するのに使用され得る。
【0110】
次に、IFFT回路またはコンポーネント1710-1は、パルス整形フィルタ1708からの出力を受信し、逆高速フーリエ変換(IFFT)に基づいて対応する時間領域信号またはデータを提供し得る。1つの例において、時間領域信号は64ギガサンプル/秒の同じ速度を有し得る。テイクラストバッファまたはメモリ回路1711-1は、例えば、最後の1724個または別の数のサンプルをIFFTコンポーネント1710-1から選択し、これらのサンプルを、例えば64ギガサンプル/秒の速度でD/Aおよび光ボックス2001におけるDACへ出力し得る。上記のように、ブロック2001は図4に関連して上記で議論されるブロック401と同様の構成を有し、同様の回路を有する。したがって、ブロック2001は、ブロック401のように、X偏光信号の同相(I)成分と関連付けられた第1のDAC(DAC404-1と同様のもの)と、Y偏光信号の直交(Q)成分と関連付けられた第2のDAC(DAC404-2と同様のもの)を有する。したがって、複素表現XI+jXQに沿って、第1のDACはXIに関連付けられた値を受信し、第2のDACはjXQに関連付けられた値を受信する。図4に関連して上記で説明されるように、これらの入力に基づいて、上記で議論されるようにDACはMZMドライバ回路へアナログ出力をそれぞれ提供する。上記でさらに説明されるように、そのようなMZMドライバ回路もまたD/Aおよび光ブロック2001において提供され得る。
【0111】
図17でさらに示されるように、ビット-シンボル回路1704は、D/Aおよび光ブロック2001から出力された偏光多重化変調された光信号のY偏光成分により運ばれるデータを表すシンボルを出力する。さらに上記のように、これらのシンボルは複素表現YI+j*YQを有し得る。それぞれのそのようなシンボルは、重複および退避用バッファ1715、FFT回路1716、レプリケータコンポーネントまたは回路1717、パルス整形フィルタ回路1718、IFFT1710-2、およびテイクラストバッファまたはメモリ回路1711-2により処理されて、表現YI+j*YQを有する処理済みのシンボルを、テイクラスト回路1711-1から出力された処理済みのシンボルXI+j*XQを生成する際に上記で議論したものと同様のまたは同じやり方で提供し得る。さらに、シンボル成分YIおよびYQは、D/Aおよび光ブロック2001において、第3のDAC(例えばDAC404-3)および第4のDAC(例えばDAC404-4)へそれぞれ提供される。これらの入力に基づいて、対応するDACが、図4に関連して上記でさらに議論されるとおり、D/Aおよび光ブロック2001において、アナログ出力をそれぞれのMZMドライバ回路へそれぞれ提供する。
【0112】
図17は、機能コンポーネントの特定の数と配置を含むものとしてDSP2002およびブロック2001を示すものであるが、いくつかの実装例においては、DSP2002およびブロック2001は追加の機能コンポーネントを含んでもよく、より少ない機能コンポーネントを含んでもよく、異なる機能コンポーネントを含んでもよく、または異なる配置の機能コンポーネントを含んでもよい。
【0113】
D/Aおよび光ブロック2001(図16を参照)におけるMZMドライバ回路は、MZモジュレータを駆動して、D/A光ブロック2001にも含まれるレーザ(図4に関連して上記で議論されるTxレーザのレーザと同様のもの)から出力される光線または光信号出力を変調し、セカンダリノード112に連結される光ファイバ上へ光サブキャリアSC1'が出力される。1つの例において、追加のサブキャリアSC2'~SCn'のそれぞれは、図1bから図1dおよび図2におけるそれぞれのセカンダリノード112から同様のやり方で提供され得る。さらなる例において、そのようなセカンダリノードから出力されたサブキャリアSC1'~SCn'は、結合させられるかまたは集約され、プライマリノード110におけるレシーバ回路204へ供給される(図3参照)。レシーバ回路204が、図18を参照して次に説明される。
【0114】
図18で示されるように、プライマリノードレシーバ回路204は、図6で示されるRx光およびA/Dブロック600と同様の構成を持つRx光およびA/Dブロック2200を含み得る。例えば、Rx光およびA/Dブロック2200は、偏光ビームスプリッタ局部発振器、90度光ハイブリッド、検出器(それぞれがシングルフォトダイオードまたはバランスドフォトダイオードのいずれかを含む)、AC連結キャパシタ、トランスインピーダンスアンプ/自動ゲイン制御回路、およびアナログ-デジタル変換回路を含む。これらの回路およびコンポーネントのそれぞれは、図6で示されるように構成され接続されてよい。
【0115】
図6に関連して上記で説明されるものと同様のやり方で、ブロック2200は、コヒーレント検出を実行して、X偏光同相成分、X偏光直交成分、Y偏光同相成分、およびY偏光直交成分にそれぞれ対応する、デジタルサンプルXI、XQ、YI、およびYQを供給する。しかし、Rx光およびA/Dブロック600とは異なり、プライマリノード110におけるブロック2200は、セカンダリノード112から出力される集約された複数のサブキャリアSC1'~SCn'と関連付けられたXI、XQ、YI、およびYQのデジタルサンプルを供給する。受信されたデジタルサンプルに基づいて、DSP2202は、サブキャリアSC1'~SCn'のそれぞれの1つにより運ばれるデータであるSC'データ-1~SC'データ-nを出力する。ブロック2200から出力されたデジタルサンプルの処理が、次に図19を参照してより詳細に説明される。これはDSP2202に含まれるさまざまな回路の例を示すものである。
【0116】
DSP2202は、重複および退避用バッファ1905-1~1905-2、FFTコンポーネントまたは回路1910-1~1910-2、デマルチプレクサコンポーネントまたは回路1911-1および1911-2、波長分散(CD)イコライザコンポーネント(CDEQ)または回路1912-1-1~1912-1-nおよび1912-2-1~1912-2-n、偏光モード分散(PMD)イコライザコンポーネントまたは回路1925-1~1925-n、IFFTコンポーネントまたは回路1930-1-1~1930-1-n(それぞれのサブキャリアのX偏光と関連付けられている)および1930-2-1~1930-2-n(それぞれのサブキャリアのY偏光と関連付けられている)、キャリア再生コンポーネントまたは回路1940-1-1~1940-1-n(それぞれのサブキャリアのX偏光と関連付けられている)および1940-2-1~1940-2-n(それぞれのサブキャリアのY偏光と関連付けられている)、を含むRx DSP部1903、シンボル-ビットコンポーネント1945-1-1~1945-1-n(それぞれのサブキャリアのX偏光と関連付けられている)、および1945-2-1~1945-2-n(それぞれのサブキャリアのY偏光と関連付けられている)、およびFECデコーダ1960-1~1960-nを備える。
【0117】
上記のように、Rx A/Dおよび光ブロック1100におけるアナログ-デジタル(A/D)回路は、そこへ供給されるアナログ入力に対応するデジタルサンプルを出力する。1つの例において、サンプルは、64ギガサンプル/秒の速度でそれぞれのA/D回路により供給され得る。デジタルサンプルは、それぞれの光サブキャリアSC1'~SCn'のX偏光成分により運ばれるシンボルに対応し、複素数XI+jXQにより表現され得る。デジタルサンプルは、Rx DSP部1903へ入力され、重複および退避用バッファ1905-1へ提供され得る。1つの例において、FFTコンポーネント1910-1は、例えば重複および退避用バッファ1905-1からの2048個のベクトルエレメントを受信し、例えば高速フーリエ変換(FFT)を使用して周波数領域へとベクトルエレメントを変換する。FFTコンポーネント1910-1は、2048個のベクトルエレメントを、そのそれぞれがFFT実行の結果としてレジスタまたは「ビン」または他のメモリに格納される2048個の周波数コンポーネントへと変換し得る。
【0118】
そして周波数コンポーネントが、デマルチプレクサ回路1911-1へ供給され、同回路は波長分散イコライザ回路CDEQ1912-1-1~1912-1-nのそれぞれへ出力を提供し、そのそれぞれは、この例においては送信された光サブキャリアSC1'~SCn'の波長分散の効果または波長分散に関連付けられたエラーを補正、相殺または低減する有限インパルス応答(FIR)フィルタを含み得る。
【0119】
図19でさらに示されるように、重複および退避用バッファ1905-2は、複素表記YI+j*YQにより表現されるデジタルシンボルを受信する。重複および退避用バッファ1905-2、FFT1910-2およびデマルチプレクサ回路1911-2は、バッファ1905-1、FFT1910-1および1911-1と同じまたは同様の構造を有してほぼ同じように動作して複数の出力を提供し、同出力のそれぞれはCDEQ回路1912-2-1~1912-2-nのそれぞれの1つへ供給される。
【0120】
CDEQ回路の出力のそれぞれのペアは、PMDEQ回路1925-1~1925-nの対応する1つへ供給される。ペアの1つの出力は、サブキャリアSC1'~SCn'のそれぞれの1つのX偏光成分に対応し、ペアの他方の出力は、そのサブキャリアのY偏光信号に対応する。例えば、CDEQ回路1912-1-1および1912-2-1は、上記で説明したものと同様のやり方で動作してPMDEQ回路1925-1への出力を供給し、CDEQ回路1912-n-1および1912-n-2は、PMDEQ回路1925-1-nへ出力を供給する。PMDEQ回路1925-1~1925-nのそれぞれは、例えばFIRフィルタを含んでよく、上記で説明のものと同様のやり方でPMDの効果を補正、相殺または低減させる。PMDEQ回路1925-1~1925-nのそれぞれは、出力のさらなるペアを、IFFT回路1930-1-1、1930-1-2;1930-2-1、1930-2-2;...1930-n-1、1930-n-2の対応するペアへ供給する。IFFT回路は、上記で説明したものと同様のやり方で動作して、時間領域データを、キャリア再生回路1940-1-1、1940-1-2;1940-2-1、1940-2-2;...1940-n-1、1940-n-2の対応するペアへ提供する。キャリア再生回路は、上記で説明したキャリア再生回路と同様のやり方で動作する。それぞれのキャリア再生ペアにおける1つの回路は、X偏光成分と関連付けられた複素表現xi+j*xqを持つ再生されたシンボルを提供し、このペアにおける他方の回路は、サブキャリアSC1'~SCn'のそれぞれのY偏光成分と関連付けられた複素表現yi+j*yqを持つ再生されたシンボルを出力する。そのようなxンボルおよびyンボルは、対応するシンボル-ビット回路へ提供されることにより、キャリア再生回路1940-1-1~1940-n-1のそれぞれから供給されるxンボル(xi+j*xq)がシンボル-ビット回路1945-1-1~1945-n-1の対応する1つへ提供され、キャリア再生回路1940-1-2~1940-n-2のそれぞれから供給されるyンボル(yi+j*yq)がシンボル-ビット回路1945-1-2~1945-n-2の対応する1つへ提供されるようになっている。そのようなシンボル-ビット回路は、上記で説明のものと同様のやり方で、受信されたシンボルをビットへ逆行マッピングする。
【0121】
図19でさらに示されるように、FECデコーダ回路1960-1~1960-nが、上記で説明のものと同様のやり方で、シンボル-ビット回路のペアからの出力の前方エラー補正デコーディングを提供するために提供される。例えば、FECデコーダ1960-1は、ビット-シンボルペア1945-1-1および1945-1-2から出力を受信し、FECデコーダ1960-2は、ビット-シンボルペア1945-2-1および1945-2-2から出力を受信し、...FECデコーダ1960-nは、ビット-シンボルペア1945-n-1および1945-n-2から出力を受信する。FECデコーダ1960-1~1960-nのそれぞれは、結果としてSC1'~SCn'の1つに関連付けられたデータ、つまりデータストリームSC1'データからSCn'データのそれぞれの1つを出力する。
【0122】
図19は、機能コンポーネントの特定の数と配置を含むものとしてのDSP2202を示すものであるが、いくつかの実装例においては、DSP2202は追加の機能コンポーネントを含んでもよく、より少ない機能コンポーネントを含んでもよく、異なる機能コンポーネントを含んでもよく、または異なる配置の機能コンポーネントを含んでもよい。
【0123】
さらなる例において、アップストリームサブキャリアSC1'~SCn'により運ばれる情報またはデータは、セカンダリノードにおいてTDMAエンコードされ、プライマリノードにおいてデコードされ得る。そのようなエンコーディング、デコーディング、および送信が、図20から図22を参照して次に説明される。
【0124】
図20は、バーストTDMAスケジューラ2406およびバーストスロット回路2404がセカンダリノードDSP2202に含まれて、アップストリーム方向でプライマリノード110へ、例えばサブキャリアSC1'により運ばれるデータまたは情報のTDMAエンコーディングを促進する例を示す。図20で示される例において、バッファ2411は、例えばユーザからデータまたはユーザデータSC1-1データ'を受信し、時間スロットが利用可能なときにデータをFECエンコーダ1702へ出力する。FECエンコーダ1702は、上記で説明されたものと同様のやり方で受信されたデータをエンコードし、エンコードされたデータをビット-シンボルマッピング回路1704へ供給して、結果として同回路は図17に関連して上記でさらに説明されたようにシンボルを供給する。しかし図20では、ビット-シンボルマッパ1704の出力は、Txバーストスロットバッファ回路2404へ提供され、同回路はバーストTDMAスケジューラ2406から出力された信号の制御下でまたはそのようなスケジューラから出力された制御信号に基づいて、受信されたXンボル(XI+j*XQ)およびYンボル(YI+j*YQ)を一時的に格納し、そのようなシンボルを指定された時間スロットの間送信のために出力する。次にシンボルはさらなる処理のために重複および退避用バッファ1705および1715へ供給されて、例えば指定された時間スロットの間そのようなシンボルを表すデータを運ぶ少なくとも1つの光サブキャリアSC1'を生成する(上記で説明のとおり)。他のセカンダリノードは、例えば、図20で示されるものと同様の回路を含み、光サブキャリアSC1'を出力するが、そのような指定された時間スロットとは異なる時間スロットの間データを運ぶ。それぞれのセカンダリノードには、アップストリーム光サブキャリアSC1'が複数のセカンダリノードにより共有されるように、特定の時間スロットが割り当てられている。
【0125】
例えば、図21は、本開示の態様に沿った時間スロットTSにおけるデータまたは情報の送信を示す。ここで、例えば、セカンダリノード112-1は、時間スロットTS1-aおよびTS1-bの間にサブキャリアSC1'上にデータまたは情報を出力し、例えばセカンダリノード112-2は、時間スロットTS2-aおよびTS2-bの間にサブキャリアSC1'上にデータまたは情報を出力する。同様のやり方で、他のセカンダリノード112も、指定された時間スロットの間にデータまたは情報を出力する。セカンダリノード112-nなどは、時間スロットTSn-aおよびTSn-bの間にデータまたは情報を出力する。
【0126】
さらなる例において、いわゆるガード時間GT間隔が、例えば、互いに時間が隣接する時間スロットなどのアップリンク方向における時間スロット間(例えば図21における時間スロットTS1aとTS2aとの間)に提供されて、データが送信される時間スロットが互いに一時的に重複しないようになっていてよい。それぞれのセカンダリノードの出力は、図1cおよび1dで示されるように、それぞれの受信された出力をプライマリノードへの送信のための共通の光ファイバ上へ結合させるまたは多重化させるマルチプレクサまたはコンバイナにより結合させられてもよい。結果として、例えば、プライマリノードは、そのそれぞれまたはそのグループがセカンダリノードの対応する1つへ提供されるデータに関連付けられてそれらを表す情報を運ぶ、複数の時間スロットを運ぶ時間分割多重化されたまたはTDMAエンコードされた光サブキャリアを受信し得る。
【0127】
図22は、本開示のさらなる態様に沿ったプライマリノードレシーバ204のDSP2202における、サブキャリアSC1'の1つと関連付けられたTDMAデコーディング回路2500を示す。残りのTDMAエンコードされたサブキャリアSC2'からSCn'は、例えばTDMAデコーディング回路2502と同様の回路でデコードされることが理解される。
【0128】
図22で示されるように、プライマリレシーバ204におけるTDMAデコーディング回路2500は、キャリア再生回路2340-1-1および2340-1-2からそれぞれ、出力xi+j*xq(X偏光と関連付けられた「Xンボル」)およびyi+j*yq(Y偏光と関連付けられた「Yンボル」)を受信し得る。そのようなキャリア再生回路の動作は、図23に関連して上記で説明される。TDMAデコーディング回路2500は、XンボルおよびYンボルをキャリア再生回路2340-1-1および2340-1-2からそれぞれ受信する、バーストデモジュレータ2502-1~2502-kを含む。とりわけ、Xンボルに対応する電気信号は、バーストデモジュレータ2502-1~2502-kへ入力される。さらに、Y信号に対応する電気信号もまた、バーストデモジュレータ2502-1~2502-kへ入力される。TDMAスケジューラ回路2403は、対応する制御信号またはデータをそれぞれのバーストデモジュレータ回路2401-1~2401-kへ供給し、その結果、バーストデモジュレータ2502-1~2502-kのうちの対応する1つに一意の、故に特定のセカンダリノードに一意の指定された時間スロット中のXシンボルおよびYシンボルが、シンボル-ビット回路のペア2545-1-1、2545-1-2から2545-k-1、2545-k-2のそれぞれの1つへ供給または出力される。指定された時間スロット以外の時間スロットにおけるシンボルは出力されない。したがって、例えば、TDMAスケジューラ2503からバーストデモジュレータ2502-1へ出力された制御信号に基づいて、制御信号により示された時間スロットにおけるXンボルおよびYンボルは、バーストデモジュレータ2502-1からシンボル-ビット回路2545-1-1、2545-2へ出力される。他の時間スロットにおけるシンボルは他のバーストデモジュレータから出力されない。FECデコーダ2560-1~2560-kおよびバッファ2567によるそのようなシンボルのさらなる処理は、図12に関連して上記で説明されたものと同様であり、それにより、サブキャリアSC1'と関連付けられたSC1データ'をまとめて構成する、データストリームSC1-1データビット'~SC1-kデータビット'を出力する。
【0129】
図23は、本開示のさらなる態様に沿った、セカンダリノードトランスミッタ304の例を示す。図23で示されるセカンダリノードトランスミッタは、図23で示されるトランスミッタがスイッチSW1~SW3を含んでTDMAエンコーディング済みの信号またはTDMAエンコードを受けない信号または信号の選択的送信を促進することを除いては、図20で示されるものと同様である。つまり、送信されるべき信号がTDMAエンコードされていない場合、スイッチSW1は、データがバッファ2411周囲で回避されるようにデータを向けるように構成される。さらに、スイッチSW1およびSW2は、ビット-シンボル回路1704から出力されるシンボルをTxバーストスロットバッファ回路2404周囲のルートで送り、重複および退避用バッファ1705および1715へ出力するように同様に構成される。しかし、TDMAエンコードが所望される場合、スイッチSW1は、着信データをバッファ2411へ送るように構成される。さらに、スイッチSW1およびSW2は、ビット-シンボル回路1704からTxバーストスロットバッファ回路2404へ出力されたデータを供給し、回路2411、1702、1704、および2404は図20に関連して上記で説明されたやり方で動作してTDMAシンボルを重複および退避用バッファ1705および1715へ供給する。
【0130】
図24は、図22で示されるものと同様のプライマリノードレシーバ2500の例を示す。しかし、図24では、プライマリノードレシーバは、TDMAエンコードされているかまたはTDMAエンコードを受けるものではないかのいずれかであるセカンダリノードから出力される信号を選択的に受信し処理し得る。したがって、TDMAエンコードされた信号およびTDMAエンコードされていない信号の選択的処理を実現するため、スイッチSW1およびSW2はXンボルおよびYンボルをそれぞれキャリア再生回路2340-1-1および2340-1-2からそれぞれ受信するように提供される。TDMA信号が受信される場合、スイッチSW1およびSW2は、XンボルおよびYンボルをバーストデモジュレータ2502、シンボル-ビット回路2545、FECデコーダ2560およびバッファ2567へ供給して、図22に関連して上記で説明されるのと同様のやり方でデータSC1-1~SC1-kを出力するように構成される。一方、セカンダリノードの1つがTDMAエンコードされた信号を供給しないが、図17に関連して上記で説明されるのと同様のやり方で生成される信号、すなわちTDMAエンコードされていない信号を供給する場合、スイッチSW1およびSW2は、XンボルおよびYンボルをシンボル-ビット回路2580-1および2580-2へそれぞれ向けて、それによりバーストデモジュレータ2502および関連付けられたTDMA処理を回避するように構成される。シンボル-ビット回路2580-1および2580-2、ならびにFECデコーダ2582は、図8および図19で示されるシンボル-ビット回路およびFECデコーダ回路に関連して上記で説明されたものと同様のやり方で動作する。1つの例において、TDMAエンコーディングが採用されない場合、セカンダリノードの1つがデータをサブキャリア上でプライマリノードレシーバへ送信する。そのようなサブキャリアはそのセカンダリノードに専用のものであって、残りのセカンダリノードから出力されるデータを運ばない。
【0131】
本開示のさらなる態様に沿って、図1および図7で示されるサブキャリアSC1~SCnのような特定のサブキャリアは、ユーザデータおよびOAM情報を運び得る。上記のOAM情報に追加してまたはその代わりに、サブキャリアはダウンリンク方向でセカンダリノード112へ情報を運んでもよい。そのような追加の情報は、例えば、キャリア再生を支援するDSP650へ提供される情報、すなわちキャリア再生情報を含む。さらなる例において、そのようなキャリア再生情報は、波長分散情報、例えばサブキャリアSC1~SCnのうちの1つまたは複数により体験される波長分散の量を表す情報と、例えば特定のセカンダリノードに関連付けられたまたは割り当てられたセカンダリノードを識別するまたは特定のセカンダリノードに時間スロットを割り当てるためにバーストデモジュレータ回路へ提供されるクロッキング情報またはタイミング情報と、1つまたは複数のサブキャリアSC1~SCnに関連付けられた光位相情報と、のうちの1つまたは複数を含む。OAM情報およびキャリア再生情報は、プライマリノード110におけるDSP402への入力として提供されてもよく、図4、5、9および10におけるSCデータ1~SCデータnのうちの1つまたは複数に含まれてもよい。
【0132】
さらなる例において、特定のサブキャリアSC1~SCnはユーザデータを排他的に運び、他のサブキャリアは1つまたは複数のOAM情報およびキャリア再生情報を運ぶ。別の例において、特定のサブキャリアSC1~SCnはOAM情報またはキャリア再生情報なしでユーザデータを排他的に運び、他のサブキャリアは1つまたは複数のOAM情報、制御情報、およびキャリア再生情報を排他的に運ぶがユーザデータは運ばない。OAM情報およびキャリア再生情報のそれぞれは、制御情報と見なされてもよい。
【0133】
例えばセカンダリノード112へ波長分散情報などのキャリア再生情報を送信することにより、セカンダリノードにおけるDSP650はそのような情報を計算する必要がなくなる。したがって、DSP650による電力消費は、そのような情報が計算される場合のそのようなDSPによる電力消費に比較して低減され得る。
【0134】
本開示のさらなる態様に沿って、図1および7で示されるサブキャリアSC1~SCnのような特定のサブキャリアは、ユーザデータおよびOAM情報を運び得る。上記のOAM情報に追加してまたはその代わりに、サブキャリアはセカンダリノード112からアップリンク方向で情報を抽出するためにプライマリノードにより使用されてもよい。そのような追加の情報は、例えば、キャリア再生において支援するためにDSP650へ提供される情報、すなわちキャリア再生情報を含む。さらなる例において、そのようなキャリア再生情報は、波長分散情報、例えば1つまたは複数のサブキャリアSC1~SCnにより体験される波長分散の量を表す情報と、例えば特定のセカンダリノードに関連付けられたまたは割り当てられた時間スロットを識別するためまたは特定のセカンダリノードに時間スロットを割り当てるためにバーストデモジュレータ回路へ提供されるクロッキング情報またはタイミング情報と、のうちの1つまたは複数を含む。そして、1つのセカンダリノードに関連付けられた光位相情報などの、抽出されたキャリア再生情報を適用して、それを1つより多いセカンダリノードにより共有されるサブキャリアへ直接適用する。このOAM情報およびキャリア再生情報は、プライマリノード110においてDSP402への入力として提供され得て、図4、5、9、および10における1つまたは複数のSCデータ1~SCデータnへ適用され得る。
【0135】
さらなる例において、特定のサブキャリアSC1~SCnはユーザデータを排他的に運び、他のサブキャリアは1つまたは複数のOAM情報およびキャリア再生情報を運ぶ。別の例において、特定のサブキャリアSC1~SCnはOAM情報またはキャリア再生情報なしでユーザデータを排他的に運び、他のサブキャリアは1つまたは複数のOAM情報、制御情報、およびキャリア再生情報を排他的に運ぶがユーザデータは運ばない。OAM情報およびキャリア再生情報のそれぞれは、制御情報と見なされて、1つより多いセカンダリノードにより共有されるサブキャリアの時間スロットへ適用されてもよい。
【0136】
セカンダリノード112へ割り当てられた波長分散情報サブキャリアなどのキャリア再生情報を抽出することにより、プライマリノードはこのキャリア再生情報をDSP650に適用して、1つより多いセカンダリノードにより共有されるがその共有されたサブキャリア上でそのような情報を再生する必要のないサブキャリア上の割り当てられた時間スロットを再生することができる。したがって、プライマリノードは、この再生情報を再取得するのに要求される時間を削除してそれぞれのセカンダリノードと関連付けられた適切なキャリア再生情報を適用して、それにより、共有されるサブキャリアの帯域幅利用を増やすことができる。
【0137】
さらなる例において、キャリア再生情報は、プライマリノード110からセカンダリノード112への送信の間に起き得る波長分散をイコライズまたは補填するための、セカンダリノード112におけるCDEQ回路812-1および812-2へ供給され得るタップ重みを含む。タップ重みの生成は以下で説明される。
【0138】
キャリア再生情報の生成およびそのような情報の共有が、例としておよび説明のしやすさから図25から図28を参照して次に説明される。図25は、光サブキャリアSC1をスプリッタ/コンバイナ114へ送信して、その結果サブキャリアSC1をセカンダリノード112-1へ供給される第1の電力分割部分と、例えばセカンダリノード112-2への第2の電力分割部分とに分割する、プライマリノード110を含むシステム103のブロック図を示す。プライマリノード110は、第1の時間スロットの間セカンダリノード112-1のために意図されるデータを、第2の時間スロットの間セカンダリノード112-2のために意図されるデータを、上記で説明されるものと同様のやり方で出力し得る。セカンダリノード112-1および112-2は、そのようなデータを、上記でさらに説明されるものと同様のやり方で処理してユーザデータ出力を提供する。
【0139】
セカンダリノード112-1および112-2は、それぞれの時間スロットの間、サブキャリアSC2'上の情報を送信して、サブキャリアSC2'はセカンダリノード112-1とセカンダリノード112-2との間で共有される。例えば、図26で示されるように、「奇数の」時間スロットの間、サブキャリアSC2'はセカンダリノード112-1に関連付けられた情報をコンバイナ114を介してプライマリノード110へ運び、「偶数」の時間スロットの間、サブキャリアSC2'はセカンダリノード112-2に関連付けられた情報をコンバイナ114を介してプライマリノード110へ運ぶ。
【0140】
セカンダリノード112-1およびセカンダリノード112-2もそれぞれパイロット信号SC3'およびSC4'を出力し、そのそれぞれはサブキャリアSC1およびSC2と比べて低減された速度で限定された情報を運ぶようになっている。図27は、サブキャリアSC1およびSC2'~SC4'ならびにそれらの対応する周波数を示す電力スペクトル密度(PSD)プロットである。
【0141】
図19に関して上記で述べられたとおり、プライマリノードで受信されたサブキャリアは処理されて、それぞれのサブキャリアに関連付けられるシンボルはCDEQ1912による波長分散(CD)イコライゼーションを受けるものとなる。1つの例において、CDEQ1912-1-3および1912-2-3は、それぞれパイロット信号SC3'のX成分およびY成分に関連するCD補填を実行し、CDEQ1912-1-4および1912-2-4は、それぞれパイロット信号SC4'のX成分およびY成分に関連するCD補填を実行する。
【0142】
CDEQ1912は、上記のとおり、典型的にはFIRフィルタを含む。FIRフィルタ2600の特徴を示すブロック図が図27で示される。1つの例において、残りのCDEQ1912-1-2~1912-1-nがCDEQ1912-1-1と同じ構造を持つことは理解されるであろう(図19参照)。
【0143】
上記で議論したように、セカンダリノード112により送信されるSC1'などのサブキャリアは、図18および19を参照して説明されるとおり処理を受けてプライマリノード110により受信される。さらに上記で議論されたように、デマルチプレクサ1911-1および1911-2からの出力は、対応するCDEQ回路1912へ送られ、それぞれのそのような出力はそれぞれのサブキャリアに関連付けられたシンボルに対応する。図27は、対応するCDEQ1912に含まれる、FIRフィルタ2600へ送られている1つのそのようなデマルチプレクサ出力を示す。
【0144】
図28でさらに示されるように、FIRフィルタ2600は、複数の段階2653-0~2653-255を含み、そのそれぞれは遅延回路2652-0~2652-255のそれぞれ1つと、複合マルチプライヤ回路2651-0~2655-255などの複数のマルチプライヤのそれぞれの1つを含む。マルチプライヤ回路のそれぞれは、それぞれの入力をそれぞれの段階2653-0~2653-255を、係数dxx0~dxx255の対応する1つまたはタップ重みで乗じる。マルチプライヤ回路2651-0~2655-255のそれぞれにより生成された解は、加算回路2658により合算される。
【0145】
動作中、段階2653-0は、SC1'などの対応するサブキャリアと関連付けられたシンボルを受信する。上記のように、シンボルは、X偏光に関連付けられたシンボルにはXI+jXQ、Y偏光に関連付けられたシンボルにはYI+jYQの形の複素数で表され得る。図25では、シンボルは、nを整数とするu(n)により表される。マルチプライヤ回路2651-0は、値u(n)を係数dxx0で乗じる。次に値は次の段階2651-1へシフトして、遅延回路2652-1により作り出された遅延の後、値(ここではu(n-1)で表現される)はマルチプライヤ回路2652-1で係数hxx1で乗じられる。このとき、続くシンボルが第1の段階、2650-0へ供給されて、係数dxxx0で乗じられる。同様に、マルチプライヤ回路は、残りの段階2650-2~2655-255において、それぞれのそのような回路へ供給された値を係数dxx2~dxx255のそれぞれの1つで乗じる。この例ではシンボル期間(T)の3/4である遅延に続いて、隣接する段階へのそれぞれのシフトの際に、それぞれの段階へ入力された値がそれぞれの係数またはタップ重みで乗じられて、結果としての解は加算回路2658により合算されて出力される。さらに、それぞれのそのようなシフト(またはそれより少ない回数で)および乗算の際に、係数dxx0~dxx255のそれぞれは更新されて最小平均二乗(LMS)技術に基づいて計算される。
【0146】
こうして、パイロットサブキャリアSC3'およびSC4'のそれぞれにより体験される波長分散の特定の量を補正するために、タップ重みの独自の組み合わせがプライマリノード110において計算される。
【0147】
典型的には、セカンダリノード112は、プライマリノード110から離れた異なる距離に提供される。これらのセカンダリノードが上記のように時間分割多重化を通して共通のサブキャリアを共有する場合、例えば奇数の時間スロットとセカンダリノード112-1とに関連付けられたシンボルまたはデータのためにCDを補填するのに要求されるタップ重みは、偶数の時間スロットと第2のセカンダリノード112-2とに関連付けられたシンボルまたはデータのためにCDを補填するのに要求されるタップ重みとは異なり得る。しかし、同じCDEQ1912-1-2および1912-2-2が、偶数と奇数の時間スロットの両方の間にCD補填を実行するために採用される。したがって、1つの例において、タップ重みはそれぞれの時間スロットの間に再計算され、比較的速いデータ速度では難しい場合がある。
【0148】
しかし、本開示の追加の態様に沿って、パイロットサブキャリアSC3'のCDイコライゼーションの実行により計算されるタップ重みは、奇数の時間スロットの間にCDEQ1912-1-3および1912-2-3へ提供され、パイロットサブキャリアSC4'のCDイコライゼーションまたは補填の実行により計算されるタップ重みは、偶数の時間スロットの間にCDEQ1912-1-4および1912-2-4へ提供される。さらなる例において、パイロットサブキャリアSC3'およびSC4'は連続して送信され、それらの関連付けられたCDEQ1912-1-3/1912-2-3および1912-1-4/1912-2-4は上記のようにLMSを使用して連続してそれらのそれぞれのタップ重みを更新する。そしてそのようにして更新されたタップ重みは、上記でさらに説明されるとおり、適切な時間スロットの間に適用される。
【0149】
上記のように、連続したパイロットサブキャリアを提供することにより、新たに追加されたアップリンクサブキャリアに関連する場合であっても不要な遅延なしにCD補填が実行され得る。
【0150】
別の例においては、セカンダリノード112-1および112-2は、アップリンク方向において2つのサブキャリアSC2'およびSC5'を共有し得る。1つの例において、64個の時間スロットがサブキャリアSC2'およびSC5'のそれぞれに割り当てられて、すべての奇数の時間スロットがセカンダリノード112-1へ割り当てられ、すべての偶数の時間スロットがセカンダリノード112-2へ割り当てられる。容量要求が変化して、サブキャリアSC2'の偶数の時間スロットに追加してサブキャリアSC5'の奇数および偶数の両方の時間スロットがセカンダリノード112-2へ割り当てられる場合、奇数の時間スロットおよび偶数の時間スロットの間、SC5'に関連付けられたCDEQ回路へタップ重みが提供される。CDEQ回路へのタップ重みのそのような適用のタイミングは、上記で説明されたものなどのように、スケジューラ回路の出力に基づいてよい。時間スロットの再割り当てとスケジューリングが次に説明される。
【0151】
上記のように、アップストリーム方向において、1つまたは複数のサブキャリアが、1つまたは複数のセカンダリノード112からプライマリノード110へ送信され得る。セカンダリノード112がプライマリノード110から離れた異なる距離に位置する場合、1つのセカンダリノード112からプライマリノード110へのデータの到達時間は、別のセカンダリノード112からのデータの到達時間とは異なり得る。結果として、セカンダリノード112からプライマリノード110へ入力されたデータは同期されない場合があり、1つの時間スロットの間に第1のセカンダリノードから所与のサブキャリア上に発信されたデータは、プライマリノード110が別のセカンダリノードからデータを受信しているときに到達する場合があり、プライマリノード110におけるデータのエラーまたはロスにつながる。
【0152】
例えば、図29を参照して、ノード112-lがノード112-mよりもプライマリノード110から離れている場合、サブキャリアSC4上でノード112-lから出力されたデータは、例えば、遅延、tdを体験する。そのようなデータは、図29で示されるように、時間t5+tdまでプライマリノード110に到達せず、時間スロットの間、すなわち時間t6+tdまで受信され続ける。時間t6において、プライマリノード110は、ノード112-mからデータを受信中であり得、ノード112-lからの遅延データ送信により、プライマリノード110はこの例においてサブキャリアSC4上でノード112-lおよび112-mの両方からデータを受信することになり、ノード112-lから供給されるデータもノード112-mから供給されるデータも間隔t6~t6+tdの間に信頼性をもって検出されない場合がある。
【0153】
本開示の態様によれば、プライマリノード110における回路プライマリノードがセカンダリノードへリクエストを送信し、プライマリノードがセカンダリノードから応答を受信するのに必要な「飛行時間」遅延、または時間を決定してよい方法が提供される故にそのような飛行時間情報に基づいて、プライマリノード110は、図19で示されるものよう衝突を避けるべく、さまざまな時間スロット上での送信をスケジューリングまたはコーディネートしてよい。
【0154】
図30は、それぞれの第2のノード112の行時間情報を決定する方法のフローチャートを示す。ステップ3002において、プライマリノード110における回路、それぞれのリーフ112の飛行時間(TOF)オフセットゼロに初期化する。ステップ3004において、テストメッセージまたはTOFオフセットが、リーフノード112に対し複数のサブキャリアのうちの1つにより運ばれ、データと共に送信される帯域内チャネルの制御チャネル上で応答するように要求する命令またはリクエストと共に各リーフノード112に送信される。次に、プライマリノード110における回路が、それぞれのリーフノード112応答時間を測定する(ステップ3006)。次に、プライマリノード110における回路は、それぞれのノードのOF時間おける差(「デルタTOF」)を決定し、最長TOFを持つリーフノード112がゼロのデルタTOFを持つように、それぞれのデルタTOFが調節される(ステップ3008)。次に、プライマリノード110における回路は、それぞれのリーフノード112のデルタTOF応答時間が特定の許容範囲またはマージンになる場合を決定する(ステップ3010)。決定されない場合、ステップ3004、3006、3008、および3010が繰り返されて、デルタ応答時間がそのようなマージン内になるまで繰り返され続ける。デルタ応答時間がマージン内であれば、上記の方法がXミリ秒の所定の時間の期間後にステップ3002で再スタートして、OF情報を再査定する。図30で示される方法によりTOFおよびデルタTOF情報が得られると、プライマリノード110は図31で示される関連付けられたフローチャートを持つさらなる方法を通して衝突を避けるべく、時間スロットをスケジューリングする。スケジューリング方法の第1のステップ3102において、ハブ110は、上記の制御チャネルにより、サブキャリアおよび時間スロットのリーフノード使用率を評価または測定する。そのように測定された使用率に基づいて、ハブ110における回路は、リーフノードがTOF許容範囲またはマージン内にあるかを決定する(ステップ3104)。はいの場合は、1つまたは複数の時間スロットがそのリーフノードへ割り当てられ(ステップ3106)、いいえの場合は、ハブは、1つまたは複数のサブキャリアがそのようなシーフノードへ割り当てられるように命令を付与し、その結果、そのようなリーフノードは、そのように割り当てられたサブキャリア上データを継続的にハブノード110へ送信できるようになる。そして、リーフノードは、受信した命令に従い、指定された時間スロットの間のみまたは1つまたは複数のサブキャリアにわって継続的に送信するように構成され、このようなサブキャリアは、例えば、制御チャネル情報を送信するための専用の上記したサブキャリアが挙げられる(ステップ3110)。ステップ3112において、ハブは、Yミリ秒の時間の期間などの、所定の時間の期間にわたって、ーフノード使用率を監視する。次にプロセスはステップ3102へ戻る。
【0155】
上記のTOF関連の計算は、プライマリノード110の外部で、または上記のようにプライマリノード110の内部の回路によって実行されてよいことに留意されたい。
【0156】
図32は、ハブリクエスト時間およびリーフ応答時間、ならびに対応するTOF時間の例を示すプロットである。図32で図示されるように、セカンダリノードがプライマリノードから遠ければ遠いほど、TOF時間はより長くまたは大きくなる。例えば、セカンダリノード112-mがプライマリノード110から100km離れた場所にあ、それはプライマリノード110から最も離れたセカンダリノードである。さらにこの例では、セカンダリノード112-lはプライマリノード110から60km離れており、セカンダリノード112-kは50km離れている。さらに、ノード112-jはプライマリノード110から30km離れた場所にあり、ゆえにプライマリノードに最も近いセカンダリノードである。
【0157】
TOF値は、プライマリノードがTOFリクエスト応答の後に、セカンダリノードから答を受信するにかかる時間を測定する、プライマリノード110における回路により決定される(ステップ3004および3006を参照)。図32および図33で示されるように、第2のノード112-jに関連付けられたTOFは、300μs(またはそれぞれの時間スロットが200μsとの前提で、1.5時間スロット(TS)、ノード112-kと関連付けられたTOFは500μs(または2.5TS)、ノード112-lと関連付けられたTOFは600μs(または3.0TS)、およびノード112-mと関連付けられたTOFは1000μs(または5.0TS)である。上記のように、それぞれのTOFが決定された後、例えばプライマリノード110における回路は、各ノードと関連付けられたTOFを決定し、ここでデルタTOFは、ここでは1000μsである最長TOFとりのセカンダリノード112のTOFとの間差(すなわち、最長TOF-残りの各セカンダリノードのTOF)である。したがって、表3302でさらに示されるように、セカンダリノード112-jと関連付けられたデルタTOFは700μs(1000μs-300μs=700μsまたは3.5TS)、セカンダリノード112-kと関連付けられたデルタTOFは500μs(1000μs-500μs=500μsまたは2.5TS)、セカンダリノード112-lと関連付けられたデルタTOFは400μs(1000μs-600μs=400μsまたは2.0TS)、セカンダリノード112-mと関連付けられたデルタTOFは0.0μs(1000μs-1000μs=0.0μsまたは0TS)である。
【0158】
セカンダリノード112からプライマリノード110への送信のスケジューリングにおいて、それぞれのそのような送信について、プライマリノード110に到達する所望の時間を達成すべく、TOFとデルタTOFの両方考慮に入れられる。そのようなスケジューリングの例が次に図34を参照して説明される。
【0159】
図34は、例としてのタイミングチャート3402および3404であり、説明を容易にするため、サブキャリアSC1~SC4のみでの送信が示される。チャート3402は32および33に記載されるTOFおよびデルタTOFを有するセカンダリノードの絶対時間における出発時間およびリーフノード使用率を示す。チャート3404は、そのようなセカンダリノードにおいて出発するさまざまなサブキャリアにより運ばれるデータと、ライマリノードにおける対応する到達間を示し、絶対時間における衝突がない。1つの例において、図34で示されるように、ノード110は、時間スロットTS6の開始において、サブキャリアSC1、SC2、およびSC4上でそれぞれセカンダリノード112-j、112-k、および112-mからータを受信するのが望ましい。上記のように、セカンダリノード112-mプライマリノード110から最も離れているので、セカンダリノード112-mはゼロ(0)の関連付けられたデルタTOFを持つ。そしてデータは、チャート3402で示されるように、時間スロットTS1の間に送信されるようにスケジューリングされ、そしてチャート3404で示されるように、そのようなデータは5時間スロット後に時間スロットTS6の間に達する(図32および33を参照)。一方、ノード112-kは、より短い2.5TSの飛行時間を持つ。ノード112-mから出力されたデータとおおよそ同じ時間にノード110に到達すべく、ノード112-kからの送信は、チャート3402において、ノード112-mのデータの発信から、D‐k時間または遅延量分(ノード112‐kに関連付けられたデルタTOFまたは2.5TSに略等しい)だけ後に、ノード110へ向けて出力または発信されるようにスケジューリングされる(チャート3402を参照)。結果として、そのような遅延の後、ノード112-kのデータは、ノード112-kと関連付けられたTOF(2.5TS)分だけさらに遅延され、その結果、112-kデータが112-mデータとおおよそ同じ時間に到達するチャート3404を参照)。
【0160】
さらに、ノード112-jから送信されたデータが、ノード112-mから出力されたデータとおおよそ同じ時間にノード110に到達すべく、ノード112-jからの送信は、ード112-mのデータの発信からD‐j遅延量分(ノード112‐jに関連付けられたデルタTOFまたは3.5TSに略等しい)だけ後にノード110へ向けて発信されるようにスケジューリングされる(チャート3402を参照)。したがって、D-jに続き、ノード112-kのデータは、ノード112-jに関連付けられたTOF(1.5TS)分だけさらに遅れ、112-jデータは112-mデータとおおよそ同じ時間に到達することになる(チャート3404を参照)。
【0161】
他の発信および到達の時間およびサブキャリア使用率の例が、さらに図34で示される。
【0162】
別の例では、例えば図19で示されるように、スロット間に十分な時間を提供して時間スロットが重複する所与のサブキャリア上での衝突またはデータ送信のリスクを低減するために、所与のサブキャリア上の1つのノードによる送信とそのサブキャリア上の別のノードによる送信との間に空きスロットが提供されてもよい。
【0163】
当業者にとっては本明細書の検討からその他の実施形態が明らかとなるであろう。本明細書および例は例示のみとして見なされ、本発明の真の範囲および精神は以下に続く特許請求の範囲により示されることが意図される。
[他の考えられる項目]
(項目1)
トランスミッタであって、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、上記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
上記複数の電気信号に基づいて上記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、上記複数のサブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットにおける上記データの第1の部分を表す第1の情報と、第2の時間スロットにおける上記データの第2の部分を表す第2の情報とを運び、上記第1の情報は上記トランスミッタから遠隔にある第1のノードと関連付けられており、上記第2の情報は上記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられている、モジュレータと、
を備えるトランスミッタ。
(項目2)
上記第1の情報および上記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされている、項目1に記載のトランスミッタ。
(項目3)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、項目1に記載のトランスミッタ。
(項目4)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれは、別の上記複数の光サブキャリアとスペクトル的に重複しない、項目1に記載のトランスミッタ。
(項目5)
上記デジタル信号プロセッサはバーストスロット回路を有し、上記バーストスロット回路は上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す時間スロットデータを提供する、項目1に記載のトランスミッタ。
(項目6)
上記デジタル信号プロセッサは、
第1のバーストスロット回路であって、上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す第1の時間スロットデータを提供する、第1のバーストスロット回路と、
第2のバーストスロット回路であって、上記第2の時間スロットの間に上記第2の情報を表す第2の時間スロットデータを提供する、第2のバーストスロット回路と、
を有する、項目1に記載のトランスミッタ。
(項目7)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
上記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、上記バーストスロット回路は、上記シンボル情報に基づいて時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目5に記載のトランスミッタ。
(項目8)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信して、第1のエンコードされたデータを提供する、第1の前方エラー補正エンコーダと、
上記第1のエンコードされたデータに基づいて第1のシンボル情報を提供する第1のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第1のバーストスロット回路は、上記第1のシンボル情報に基づいて第1の時間スロットデータを提供する、回路と、
上記第2のエンコードされたデータに基づいて第2のシンボル情報を提供する第2のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第2のバーストスロット回路は、上記第2のシンボル情報に基づいて第2の時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目6に記載のトランスミッタ。
(項目9)
上記第1の時間スロットデータと上記第2の時間スロットデータとを加算する加算回路をさらに備える、項目8に記載のトランスミッタ。
(項目10)
上記時間スロットデータの出力のタイミングがスケジューラ回路の出力に基づいて制御されるように上記バーストスロット回路への上記出力を供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目5に記載のトランスミッタ。
(項目11)
上記第1の時間スロットデータおよび上記第2の時間スロットデータの出力のタイミングが、スケジューラ回路の第1の出力および第2の出力にそれぞれ基づいて制御されるように、上記第1の出力を上記第1のバーストスロット回路へ、上記第2の出力を上記第2のバーストスロット回路へと供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目7に記載のトランスミッタ。
(項目12)
トランスミッタを備えるシステムであって、上記トランスミッタは、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、上記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
上記複数の電気信号に基づいて上記光信号を変調して、複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、上記複数のサブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間に第1の情報を、第2の時間スロットの間に第2の情報を運ぶ、モジュレータと、
第1のノードにおいて提供される第1のレシーバであって、上記第1のレシーバは上記トランスミッタに光学的に連結されている、レシーバと、
第2のノードにおいて提供される第2のレシーバであって、上記第2のレシーバは上記トランスミッタに光学的に連結されており、上記第1のレシーバおよび上記第2のレシーバは上記トランスミッタから遠隔にあり、したがって、上記第1の情報は上記第1のノードに関連付けられており、上記第2の情報は上記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられている、レシーバと、
を有する、システム。
(項目13)
上記第1の情報および上記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされている、項目12に記載のシステム。
(項目14)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、項目12に記載のシステム。
(項目15)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれは、別の上記複数の光サブキャリアとスペクトル的に重複しない、項目12に記載のシステム。
(項目16)
上記デジタル信号プロセッサはバーストスロット回路を有し、上記バーストスロット回路は上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す時間スロットデータを提供する、項目12に記載のシステム。
(項目17)
上記デジタル信号プロセッサは、
第1のバーストスロット回路であって、上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す第1の時間スロットデータを提供する、第1のバーストスロット回路と、
第2のバーストスロット回路であって、上記第2の時間スロットの間に上記第2の情報を表す第2の時間スロットデータを提供する、第2のバーストスロット回路と、
を有する、項目12に記載のシステム。
(項目18)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
上記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、上記バーストスロット回路は、上記シンボル情報に基づいて時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目16に記載のシステム。
(項目19)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信して、第1のエンコードされたデータを提供する、第1の前方エラー補正エンコーダと、
上記第1のエンコードされたデータに基づいて第1のシンボル情報を提供する第1のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第1のバーストスロット回路は、上記第1のシンボル情報に基づいて第1の時間スロットデータを提供する、回路と、
上記第2のエンコードされたデータに基づいて第2のシンボル情報を提供する第2のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第2のバーストスロット回路は、上記第2のシンボル情報に基づいて第2の時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目17に記載のシステム。
(項目20)
上記第1の時間スロットデータと上記第2の時間スロットデータとを加算する加算回路をさらに備える、項目19に記載のシステム。
(項目21)
上記時間スロットデータの出力のタイミングがスケジューラ回路の出力に基づいて制御されるように上記バーストスロット回路への上記出力を供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目16に記載のシステム。
(項目22)
上記第1の時間スロットデータおよび上記第2の時間スロットデータの出力のタイミングが、スケジューラ回路の第1の出力および第2の出力にそれぞれ基づいて制御されるように、上記第1の出力を上記第1のバーストスロット回路へ、上記第2の出力を上記第2のバーストスロット回路へと供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目18に記載のシステム。
(項目23)
レシーバであって、
局部発振器レーザと、
複数の光サブキャリアと、上記局部発振器レーザから供給された光信号とを受信する光ハイブリッド回路であって、上記光ハイブリッド回路は複数の混合生成物を供給し、上記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間に第1の情報を、第2の時間スロットの間に第2の情報を運び、上記第1の情報は上記レシーバ用に指定されており、上記第2の情報は別のレシーバ用に指定されている、回路と、
上記複数の混合生成物を受信し、複数の電気信号を出力するフォトダイオード回路と、
上記複数の電気信号に基づいて上記第1の情報に関連付けられたデータを出力するデジタル信号プロセッサと、
を備えるレシーバ。
(項目24)
上記第1の情報および上記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされている、項目23に記載のレシーバ。
(項目25)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、項目23に記載のレシーバ。
(項目26)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれは、上記複数の光サブキャリアのうちの別のものとスペクトル的に重複しない、項目23に記載のレシーバ。
(項目27)
トランスミッタであって、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
ユーザデータを受信し、上記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能な、デジタル信号プロセッサと、
上記複数の電気信号に基づいて上記光信号を変調して複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、上記複数のサブキャリアの1つ目のものは、第1のTDMAエンコードされた情報と第2のTDMAエンコードされた情報とを運び、したがって、上記第1のTDMAエンコードされた情報は、上記データの第1の部分を表し、第1の時間スロットの間に上記複数の光サブキャリアの1つ目のものにより運ばれ、上記第2のTDMAエンコードされた情報は、上記データの第2の部分を表し、第2の時間スロットの間に上記複数の光サブキャリアの1つ目のものにより運ばれ、上記第1のTDMAエンコードされた情報は、トランスミッタから遠隔にある第1のノードに関連付けられており、上記第2のTDMAエンコードされた情報は、上記トランスミッタから遠隔にある第2のノードに関連付けられている、モジュレータと、
を備え、
上記複数のサブキャリアのうちの2つ目のものは、TDMAエンコードされていない第3の情報を運び、上記第3の情報は上記トランスミッタから遠隔にある第3のノードに関連付けられている、
トランスミッタ。
(項目28)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、項目27に記載のトランスミッタ。
(項目29)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれは、別の上記複数の光サブキャリアとスペクトル的に重複しない、項目27に記載のトランスミッタ。
(項目30)
上記デジタル信号プロセッサはバーストスロット回路を有し、上記バーストスロット回路は上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す時間スロットデータを提供する、項目27に記載のトランスミッタ。
(項目31)
上記デジタル信号プロセッサは、
第1のバーストスロット回路であって、上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す第1の時間スロットデータを提供する、第1のバーストスロット回路と、
第2のバーストスロット回路であって、上記第2の時間スロットの間に上記第2の情報を表す第2の時間スロットデータを提供する、第2のバーストスロット回路と、
を有する、項目27に記載のトランスミッタ。
(項目32)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
上記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、上記バーストスロット回路は、上記シンボル情報に基づいて時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目30に記載のトランスミッタ。
(項目33)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信して、第1のエンコードされたデータを提供する、第1の前方エラー補正エンコーダと、
上記第1のエンコードされたデータに基づいて第1のシンボル情報を提供する第1のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第1のバーストスロット回路は、上記第1のシンボル情報に基づいて第1の時間スロットデータを提供する、回路と、
上記第2のエンコードされたデータに基づいて第2のシンボル情報を提供する第2のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第2のバーストスロット回路は、上記第2のシンボル情報に基づいて第2の時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目31に記載のトランスミッタ。
(項目34)
上記第1の時間スロットデータと上記第2の時間スロットデータとを加算する加算回路をさらに備える、項目33に記載のトランスミッタ。
(項目35)
上記時間スロットデータの出力のタイミングがスケジューラ回路の出力に基づいて制御されるように上記バーストスロット回路への上記出力を供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目30に記載のトランスミッタ。
(項目36)
上記第1の時間スロットデータおよび上記第2の時間スロットデータの出力のタイミングが、スケジューラ回路の第1の出力および第2の出力にそれぞれ基づいて制御されるように、上記第1の出力を上記第1のバーストスロット回路へ、上記第2の出力を上記第2のバーストスロット回路へと供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目32に記載のトランスミッタ。
(項目37)
トランスミッタを備えるシステムであって、上記トランスミッタは、
光信号を出力するように動作可能なレーザと、
データを受信し、上記データに基づいて複数の電気信号を提供するように動作可能なデジタル信号プロセッサと、
上記複数の電気信号に基づいて上記光信号を変調して、複数の光サブキャリアを提供するように動作可能なモジュレータであって、上記複数のサブキャリアのうちの1つ目のものは、第1の時間スロットの間に第1の情報の情報を、第2の時間スロットの間に第2の情報を運び、上記複数のサブキャリアのうちの2つ目のものは第3の情報を運ぶ、モジュレータと、
第1のノードにおいて提供される第1のレシーバであって、上記第1のレシーバは上記トランスミッタに光学的に連結されている、レシーバと、
第2のノードにおいて提供される第2のレシーバであって、上記第2のレシーバは上記トランスミッタに光学的に連結されており、上記第1のレシーバおよび上記第2のレシーバは上記トランスミッタから遠隔にあり、したがって、上記第1の情報は上記第1のノードに関連付けられており、上記第2の情報は上記トランスミッタから遠隔にある第2のノードと関連付けられており、
第3のノードにおいて提供される第3のレシーバであって、上記第3のレシーバは上記トランスミッタから遠隔にあり、したがって、上記第3の情報は上記第3のノードに関連付けられている、レシーバと、
を有する、システム。
(項目38)
上記第1の情報および上記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされている、項目37に記載のシステム。
(項目39)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、項目37に記載のシステム。
(項目40)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれは、別の上記複数の光サブキャリアとスペクトル的に重複しない、項目37に記載のシステム。
(項目41)
上記デジタル信号プロセッサはバーストスロット回路を有し、上記バーストスロット回路は上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す時間スロットデータを提供する、項目37に記載のシステム。
(項目42)
上記デジタル信号プロセッサは、
第1のバーストスロット回路であって、上記第1の時間スロットの間に上記第1の情報を表す第1の時間スロットデータを提供する、第1のバーストスロット回路と、
第2のバーストスロット回路であって、上記第2の時間スロットの間に上記第2の情報を表す第2の時間スロットデータを提供する、第2のバーストスロット回路と、
を有する、項目37に記載のシステム。
(項目43)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信し、エンコードされたデータを提供する、前方エラー補正エンコーダと、
上記エンコードされたデータに基づいてシンボル情報を提供するビット-シンボルマッパ回路であって、上記バーストスロット回路は、上記シンボル情報に基づいて時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目41に記載のシステム。
(項目44)
上記デジタル信号プロセッサは、
上記データの上記第1の部分を受信して、第1のエンコードされたデータを提供する、第1の前方エラー補正エンコーダと、
上記第1のエンコードされたデータに基づいて第1のシンボル情報を提供する第1のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第1のバーストスロット回路は、上記第1のシンボル情報に基づいて第1の時間スロットデータを提供する、回路と、
上記第2のエンコードされたデータに基づいて第2のシンボル情報を提供する第2のビット-シンボルマッパ回路であって、上記第2のバーストスロット回路は、上記第2のシンボル情報に基づいて第2の時間スロットデータを提供する、回路と、
を有する、項目42に記載のシステム。
(項目45)
上記第1の時間スロットデータと上記第2の時間スロットデータとを加算する加算回路をさらに備える、項目44に記載のシステム。
(項目46)
上記時間スロットデータの出力のタイミングがスケジューラ回路の出力に基づいて制御されるように上記バーストスロット回路への上記出力を供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目41に記載のシステム。
(項目47)
上記第1の時間スロットデータおよび上記第2の時間スロットデータの出力のタイミングが、スケジューラ回路の第1の出力および第2の出力にそれぞれ基づいて制御されるように、上記第1の出力を上記第1のバーストスロット回路へ、上記第2の出力を上記第2のバーストスロット回路へと供給する上記スケジューラ回路をさらに備える、項目43に記載のシステム。
(項目48)
レシーバであって、
局部発振器レーザと、
複数の光サブキャリアと、上記局部発振器レーザから供給された光信号とを受信する光ハイブリッド回路であって、上記光ハイブリッド回路は複数の混合生成物を供給し、上記複数の光サブキャリアのうちの1つは、第1の時間スロットの間に第1の情報を、第2の時間スロットの間に第2の情報を運び、上記複数の光サブキャリアのうちの2つ目のものは第3の情報を運び、上記第1の情報は上記レシーバ用に指定されており、上記第2の情報および上記第3の情報は、別の第1のレシーバ用および別の第2のレシーバ用にそれぞれ指定されている、レシーバと、
上記複数の混合生成物を受信し、複数の電気信号を出力するフォトダイオード回路と、
上記複数の電気信号に基づいて上記第1の情報に関連付けられたデータを出力するデジタル信号プロセッサと、
を備えるレシーバ。
(項目49)
上記第1の情報および上記第2の情報は時間分割多重アクセス(TDMA)エンコードされている、項目48に記載のレシーバ。
(項目50)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれはナイキストサブキャリアである、項目48に記載のレシーバ。
(項目51)
上記複数の光サブキャリアのそれぞれは、上記複数の光サブキャリアのうちの別のものとスペクトル的に重複しない、項目48に記載のレシーバ。
(項目52)
上記スイッチの構成に基づいて、上記モジュレータが、非TDMAエンコード情報を運ぶ上記第3の光サブキャリアを供給するように、上記デジタル信号プロセッサに連結された第1のスイッチをさらに備える、項目27に記載のトランスミッタ。
(項目53)
上記スイッチの構成に基づいて、上記モジュレータが、第3の情報を運ぶ上記第2の光サブキャリアを供給するように、上記デジタル信号プロセッサに連結されたスイッチをさらに備える、項目27に記載のトランスミッタ。
(項目54)
スイッチの構成に基づいて、上記モジュレータが、上記第3の情報を運ぶ上記第2の光サブキャリアを供給するように、上記デジタル信号プロセッサに連結された上記スイッチをさらに備える、項目37に記載のシステム。
(項目55)
上記データは第1のデータであって、スイッチが第1の構成を有する場合、上記レシーバは上記第1のデータを出力し、上記スイッチが第2の構成を有する場合、上記レシーバは上記第2のサブキャリアにより運ばれる上記第3の情報に関連付けられた第2のデータを出力するように、上記スイッチをさらに有する、項目48に記載のレシーバ。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34