(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】バッテリーパック組み立てガイドジグ
(51)【国際特許分類】
H01M 50/271 20210101AFI20240910BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20240910BHJP
【FI】
H01M50/271 B
H01M50/211
(21)【出願番号】P 2023504851
(86)(22)【出願日】2021-10-13
(86)【国際出願番号】 KR2021014150
(87)【国際公開番号】W WO2022080872
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0131940
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ユン-ジン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-シク・シン
(72)【発明者】
【氏名】ド-ウン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】スン-ヒュン・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ビョン-ヨン・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】スン-マン・チェ
【審査官】井原 純
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/141942(WO,A1)
【文献】特開2016-225153(JP,A)
【文献】特開2013-054982(JP,A)
【文献】特開2015-149147(JP,A)
【文献】特開2018-120679(JP,A)
【文献】特表2019-507947(JP,A)
【文献】国際公開第2011/155559(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーパックの組み立てをガイドするためのバッテリーパック組み立てガイドジグであって、
前記バッテリーパック組み立てガイドジグは、
前記バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合時、前記ケーストレイと前記ケースカバーを支持
し、
前記バッテリーパック組み立てガイドジグは、
前記ケーストレイの一側縁部と前記ケースカバーの一側縁部を仮固定する第1ガイドユニットと、
前記第1ガイドユニットと所定の距離で離隔し、前記ケーストレイの他側縁部と前記ケースカバーの他側縁部を仮固定する第2ガイドユニットと、
前記第1ガイドユニットと前記第2ガイドユニットとを連結する連結ユニットと、
を含み、
前記第1ガイドユニットは、
所定の形状の第1ガイド本体と、
前記第1ガイド本体に備えられ、前記ケーストレイの一側縁部が挿入される第1トレイ挿入部と、
前記第1トレイ挿入部と所定の距離で離隔して配置されるように前記第1ガイド本体に備えられ、前記ケースカバーの一側縁部が挿入される第1カバー挿入部と、を含み、
前記第2ガイドユニットは、
所定の形状の第2ガイド本体と、
前記第2ガイド本体に備えられ、前記ケーストレイの他側縁部が挿入される第2トレイ挿入部と、
前記第2トレイ挿入部と所定の距離で離隔して配置されるように前記第2ガイド本体に備えられ、前記ケースカバーの他側縁部が挿入される第2カバー挿入部と、を含む、
ことを特徴とする、バッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項2】
前記第1ガイドユニットは、一対で備えられ、
前記一対の第1ガイドユニットは、前記バッテリーパックの高さ方向において相互に所定の距離で離隔して配置されることを特徴とする、
請求項
1に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項3】
前記第2ガイドユニットは、一対で備えられ、
前記一対の第2ガイドユニットは、前記バッテリーパックの高さ方向において相互に所定の距離で離隔して配置されることを特徴とする、
請求項
1に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項4】
前記連結ユニットが、
所定の長さで長く形成され、前記第1ガイドユニットと前記第2ガイドユニットとを連結する第1連結部材と、
前記第1連結部材と前記バッテリーパックの高さ方向において所定の距離で離隔し、前記第1ガイドユニットと前記第2ガイドユニットとを連結する第2連結部材と、
を含むことを特徴とする、
請求項
2または3に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項5】
前記第1トレイ挿入部及び前記第1カバー挿入部は、前記第1ガイド本体から所定の深さで形成され、
前記バッテリーパックの高さ方向において、前記第1ガイド本体の上下方向に沿っ
て形成される
、ことを特徴とする、
請求項
1に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項6】
前記第1カバー挿入部は、前記バッテリーパックの高さ方向において、上方から下方へ進むほど幅が細くなる、ことを特徴とする、
請求項5に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項7】
前記第2トレイ挿入部及び前記第2カバー挿入部は、前記第2ガイド本体から所定の深さで形成され、
前記バッテリーパックの高さ方向において、前記第2ガイド本体の上下方向に沿っ
て形成される
、ことを特徴とする、
請求項
1に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【請求項8】
前記第2カバー挿入部は、前記バッテリーパックの高さ方向において、上方から下方へ進むほど幅が細くなる、ことを特徴とする、
請求項7に記載のバッテリーパック組み立てガイドジグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明のバッテリーパック組み立てガイドジグに関し、より具体的には、バッテリーパックの組み立てをガイドするためのバッテリーパック組み立てガイドジグに関する。
【0002】
本出願は、2020年10月13日出願の韓国特許出願第10-2020-0131940号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群に応じた適用性が高く、且つ、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車(EV:Electric Vehicle)またはハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)などに普遍的に適用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少できるという一次的な長所だけでなく、エネルギー使用に伴う副産物が全く生じないという点で、環境にやさしく、エネルギー効率が向上できることから、新しいエネルギー源として注目を集めている。
【0004】
現在、広く使用される二次電池の種類としては、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などがある。このような単位二次電池セル、即ち、単位バッテリーセルの作動電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりさらに高い出力電圧が要求される場合、複数のバッテリーセルを直列接続してバッテリーパックを構成する。また、バッテリーパックに要求される充放電容量によって複数のバッテリーセルを並列接続してバッテリーパックを構成し得る。したがって、上記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの数は、要求される出力電圧または充放電容量によって多様に設定可能である。
【0005】
なお、複数のバッテリーセルを直列・並列接続してバッテリーパックを構成する場合、少なくとも一つのバッテリーセルを含むバッテリーモジュールを先に構成し、このような少なくとも一つのバッテリーモジュールを用いてその他の構成要素を追加してバッテリーパックを構成する方法が一般的である。
【0006】
従来のバッテリーパックの場合、バッテリーモジュールをパッケージングするために、バッテリーモジュールを支持するケーストレイと、当該ケーストレイと結合するケースカバーと、を含んで構成される。
【0007】
このような従来のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの組み立て工程の場合、ケーストレイの縁部とケースカバーの縁部を互いに突き合わせた後、締結部材などを貫通させて締結することでケーストレイとケースカバーとを結合するようになる。
【0008】
しかし、このような従来のケーストレイとケースカバーの組み立て工程において、ケーストレイとケースカバーのスプリングバック(spring back)現象によって、相互間の縁部を突き合わせにくくなる問題が頻繁に発生する。これによって、全体の組み立て工程の効率が低下すると共に、誤組立などの製品欠陥につながる問題がある。
【0009】
そこで、バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの組み立て工程において、製品の欠陥を防止して組立性を向上させることができる方案が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの組み立て工程において、組立性を向上させることができるバッテリーパック組み立てガイドジグを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの組み立て工程において、製品の欠陥が防止可能なバッテリーパック組み立てガイドジグを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため、本発明は、バッテリーパックの組み立てをガイドするためのバッテリーパック組み立てガイドジグであって、バッテリーパック組み立てガイドジグは、バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合時、ケーストレイとケースカバーを支持することを特徴とするバッテリーパック組み立てガイドジグを提供する。
【0013】
バッテリーパック組み立てガイドジグは、ケーストレイの一側縁部とケースカバーの一側縁部を仮固定する第1ガイドユニットと、第1ガイドユニットと所定の距離で離隔し、ケーストレイの他側縁部とケースカバーの他側縁部を仮固定する第2ガイドユニットと、を含み得る。
【0014】
バッテリーパック組み立てガイドジグは、第1ガイドユニットと第2ガイドユニットとを連結する連結ユニットを含み得る。
【0015】
第1ガイドユニットは、一対で備えられ、一対の第1ガイドユニットは、バッテリーパックの高さ方向において相互に所定の距離で離隔して配置され得る。
【0016】
第2ガイドユニットは、一対で備えられ、一対の第2ガイドユニットは、バッテリーパックの高さ方向において相互に所定の距離で離隔して配置され得る。
【0017】
連結ユニットは、所定の長さで長く形成され、第1ガイドユニットと第2ガイドユニットとを連結する第1連結部材と、第1連結部材とバッテリーパックの高さ方向において所定の距離で離隔し、第1ガイドユニットと第2ガイドユニットとを連結する第2連結部材と、を含み得る。
【0018】
第1ガイドユニットは、所定の形状の第1ガイド本体と、第1ガイド本体に備えられ、ケーストレイの一側縁部が挿入される第1トレイ挿入部と、第1トレイ挿入部と所定の距離で離隔して配置されるように第1ガイド本体に備えられ、ケースカバーの一側縁部が挿入される第1カバー挿入部と、を含み得る。
【0019】
第1トレイ挿入部及び第1カバー挿入部は、第1ガイド本体から所定の深さで形成され、第1ガイド本体の上下方向に沿って長く形成され得る。
【0020】
第2ガイドユニットは、所定の形状の第2ガイド本体と、第2ガイド本体に備えられ、ケーストレイの他側縁部が挿入される第2トレイ挿入部と、第2トレイ挿入部と所定の距離で離隔して配置されるように第2ガイド本体に備えられ、ケースカバーの他側縁部が挿入される第2カバー挿入部と、を含み得る。
【0021】
第2トレイ挿入部及び第2カバー挿入部は、第2ガイド本体から所定の深さで形成され、第2ガイド本体の上下方向に沿って長く形成され得る。
【発明の効果】
【0022】
以上のような多様な実施例によると、バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの組み立て工程において、組立性を向上させることができるバッテリーパック組み立てガイドジグを提供することができる。
【0023】
また、以上のような多様な実施例によると、バッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの組み立て工程において、製品の欠陥が防止可能なバッテリーパック組み立てガイドジグを提供することができる。
【0024】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施例によるバッテリーパック及びバッテリーパック組み立てガイドジグを説明するための図である。
【
図2】
図1のバッテリーパック組み立てガイドジグの前方斜視図である。
【
図3】
図2のバッテリーパック組み立てガイドジグの後方斜視図である。
【
図4】
図2のバッテリーパック組み立てガイドジグの第1ガイドユニットを説明するための図である。
【
図5】
図2のバッテリーパック組み立てガイドジグの第2ガイドユニットを説明するための図である。
【
図6】
図1のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合に際し、バッテリーパック組み立てガイドジグの組み立てガイドメカニズムを説明するための図である。
【
図7】
図1のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合に際し、バッテリーパック組み立てガイドジグの組み立てガイドメカニズムを説明するための図である。
【
図8】
図1のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合に際し、バッテリーパック組み立てガイドジグの組み立てガイドメカニズムを説明するための図である。
【
図9】
図1のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合に際し、バッテリーパック組み立てガイドジグの組み立てガイドメカニズムを説明するための図である。
【
図10】
図1のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合に際し、バッテリーパック組み立てガイドジグの組み立てガイドメカニズムを説明するための図である。
【
図11】本発明の他の実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグを説明するための図である。
【
図12】
図11のバッテリーパック組み立てガイドジグの前方斜視図である。
【
図13】
図12のバッテリーパック組み立てガイドジグの後方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。ここで説明される実施例は、発明の理解を助けるために例示的に示したものであり、本発明は、ここで説明する実施例とは相違に多様に変形して実施できることを理解せねばならない。なお、発明の理解を助けるために、添付の図面は、実際の縮尺ではなく一部構成要素が誇張または省略されるか、概略的に示されることがある。
【0027】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーパック及びバッテリーパック組み立てガイドジグを説明するための図である。
【0028】
図1を参照すると、バッテリーパック1は、エネルギー源として、電気車またはハイブリッド車のような自動車などに備えられ得る。このようなバッテリーパック1は、自動車の車体に装着され、自動車の車体の下部に装着され得る。
【0029】
また、バッテリーパック1は、従来のオイルタンク位置にオイルタンクの代わりに装着され得る。例えば、バッテリーパック1は、電気トラック(EV Truck)や電気バス(EV Bus)の場合、従来の一般トラックや一般バスのオイルタンクの位置にオイルタンクの代わりに装着され得る。
【0030】
このようなバッテリーパック1は、バッテリーモジュール10と、バッテリーモジュール10を支持するケーストレイ20と、ケーストレイ20と結合してバッテリーモジュール10をパッケージングするケースカバー30と、を含んで構成され得る。
【0031】
バッテリーモジュール10は、少なくとも一つまたはそれ以上の複数個が備えられ得る。このようなバッテリーモジュール10は、バッテリーセル15を含み得る。
【0032】
バッテリーセル15は、少なくとも一つまたはそれ以上が備えられ得る。このようなバッテリーセル15は、二次電池であって、パウチ型二次電池、角形二次電池または円筒型二次電池として備えられ得る。以下、本実施例では、バッテリーセル15がパウチ型二次電池で備えられることに限定して説明する。
【0033】
ケーストレイ20は、バッテリーモジュール10を支持し、バッテリーパック1をエネルギー源にする機械や構造物などに装着され得る。例えば、ケーストレイ20は、電気自動車のような自動車に装着され得る。
【0034】
ケースカバー30は、ケーストレイ20に締結部材などによって相互に結合してバッテリーモジュール20をパッケージングし得る。このような締結部材などによるケースカバー30とケーストレイ20との結合は、ケースカバー30の縁部とケーストレイ20の縁部で行われ得る。
【0035】
このようなケースカバー30とケーストレイ20との結合において、ケースカバー30とケーストレイ20のスプリングバック現象によって相互間の縁部を突き合わせにくくなり得る。これによって、締結部材などの締結も困難になり、誤組立などの問題が発生し得る。
【0036】
特に、バッテリーパック1が電気トラック(EV Truck)や電気バス(EV Bus)である場合、従来の一般トラックや一般バスのオイルタンクの位置にオイルタンクの代わりに装着される場合、このようなケーストレイ20とケースカバー30との組み立ての正確度がさらに要求される。
【0037】
このため、本実施例では、バッテリーパック1の組み立てをガイドするためのバッテリーパック組み立てガイドジグ50が備えられ得る。
【0038】
バッテリーパック組み立てガイドジグ50は、バッテリーパック1のケーストレイ20とケースカバー30との結合に際し、ケーストレイ20とケースカバー30を支持し得る。
【0039】
このようなバッテリーパック組み立てガイドジグ50は、バッテリーパック1のケーストレイ20とケースカバー30との結合に際し、ケースカバー30とケーストレイ20を統合的に支持し、ケースカバー30とケーストレイ20のスプリングバック現象を抑制しながらケースカバー30の縁部とケーストレイ20の縁部とが円滑に突き合わせられて正位置に接触するようにガイドできる。
【0040】
以下、本実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグ50について具体的に説明する。
【0041】
図2は、
図1のバッテリーパック組み立てガイドジグの前方斜視図であり、
図3は、
図2のバッテリーパック組み立てガイドジグの後方斜視図であり、
図4は、
図2のバッテリーパック組み立てガイドジグの第1ガイドユニットを説明するための図であり、
図5は、
図2のバッテリーパック組み立てガイドジグの第2ガイドユニットを説明するための図である。
【0042】
図2~
図5を参照すると、バッテリーパック組み立てガイドジグ50は、第1ガイドユニット100及び第2ガイドユニット200を含み得る。
【0043】
第1ガイドユニット100は、ケーストレイ20(
図1参照)の一側縁部(-Y軸方向)とケースカバー30(
図1参照)の一側縁部(-Y軸方向)を仮固定し得る。
【0044】
第1ガイドユニット100は、一対で備えられ得る。
【0045】
一対の第1ガイドユニット100は、バッテリーパック1(
図1参照)の高さ方向(Z軸方向)において相互に所定の距離で離隔して配置され得る。
【0046】
本実施例の場合、第1ガイドユニット100がバッテリーパック1の高さ方向(Z軸方向)においてケーストレイ20(
図1参照)及びケースカバー30(
図1参照)を上下方向へ仮固定できるので、さらに安定的な支持力が確保できる。
【0047】
このような一対の第1ガイドユニット100は、各々、第1ガイド本体110、第1トレイ挿入部130及び第1カバー挿入部150を含み得る。
【0048】
第1ガイド本体110は、所定の形状を有し、ほぼ六面体の形状で備えられ得る。しかし、これは例示的であり、第1ガイド本体110の形状は、ケーストレイ20の縁部及びケースカバー30の縁部を仮固定できるものであれば、如何なる形状で備えられても差し支えない。
【0049】
第1トレイ挿入部130は、第1ガイド本体110に備えられ、ケーストレイ20の一側縁部(-Y軸方向)が挿入され得る。このような第1トレイ挿入部130は、第1ガイド本体110の後面(-X軸方向)から所定の深さで形成され、第1ガイド本体110の上下方向(Z軸方向)に沿って長く形成され得る。
【0050】
第1カバー挿入部150は、第1トレイ挿入部130と所定の距離で離隔して配置されるように第1ガイド本体110に備えられ、ケースカバー30の一側縁部(-Y軸方向)が挿入され得る。
【0051】
このような第1カバー挿入部150は、第1ガイド本体110の後面(-X軸方向)から所定の深さで形成され、第1ガイド本体110の上下方向(Z軸方向)に沿って長く形成され得る。
【0052】
第1カバー挿入部150の上端部152(+Z軸方向)は、第1カバー挿入部150の下端部154(-Z軸方向)よりも広い幅を有するように形成され得る。これによって、第1カバー挿入部150は、第1カバー挿入部150の高さ方向(Z軸方向)において、上方から下方へ進むほど幅が細くなるように備えられ得る。
【0053】
第2ガイドユニット200は、第1ガイドユニット100と所定の距離で離隔し、ケーストレイ20の他側縁部(+Y軸方向)とケースカバー30の他側縁部(+Y軸方向)を仮固定し得る。
【0054】
一対の第2ガイドユニット200は、バッテリーパック1(
図1参照)の高さ方向(Z軸方向)において相互に所定の距離で離隔して配置され得る。
【0055】
本実施例の場合、第2ガイドユニット200がバッテリーパック1の高さ方向(Z軸方向)においてケーストレイ20(
図1参照)及びケースカバー30(
図1参照)を上下方向へ仮固定できるため、さらに安定的な支持力を確保することができる。
【0056】
このような一対の第2ガイドユニット200は、各々、第2ガイド本体210、第2トレイ挿入部230及び第2カバー挿入部250を含み得る。
【0057】
第2ガイド本体210は、所定の形状を有し、ほぼ六面体の形状で備えられ得る。しかし、これは例示的であり、第2ガイド本体210の形状はケーストレイ20の縁部及びケースカバー30の縁部を仮固定できるものであれば、如何なる形状で備えられても差し支えない。
【0058】
第2トレイ挿入部230は、第2ガイド本体210に備えられ、ケーストレイ20の他側縁部(+Y軸方向)が挿入され得る。このような第2トレイ挿入部230は、第2ガイド本体210の後面(-X軸方向)から所定の深さで形成され、第2ガイド本体210の上下方向(Z軸方向)に沿って長く形成され得る。
【0059】
第2カバー挿入部250は、第2トレイ挿入部230と所定の距離で離隔して配置されるように第2ガイド本体210に備えられ、ケースカバー30の他側縁部(+Y軸方向)が挿入され得る。
【0060】
このような第2カバー挿入部250は、第2ガイド本体210の後面(-X軸方向)から所定の深さで形成され、第2ガイド本体210の上下方向(Z軸方向)に沿って長く形成され得る。
【0061】
第2カバー挿入部250の上端部252(+Z軸方向)は、第2カバー挿入部250の下端部254(-Z軸方向)よりも広い幅を有するように形成され得る。これによって、第2カバー挿入部250は、第2カバー挿入部250の高さ方向(Z軸方向)において、上方から下方へ進むほど幅が細くなるように備えられ得る。
【0062】
バッテリーパック組み立てガイドジグ50は、連結ユニット300を含み得る。
【0063】
連結ユニット300は、所定の長さで形成され、第1ガイドユニット100と第2ガイドユニット200とを連結し得る。
【0064】
このような連結ユニット300は、第1連結部材310及び第2連結部材330を含み得る。
【0065】
第1連結部材310は、所定の長さで長く形成され、第1ガイドユニット100と第2ガイドユニット200とを連結し得る。このような第1連結部材310は、バッテリーパック1の高さ方向(Z軸方向)において上方に配置される第1ガイドユニット100の第1ガイド本体110及び第2ガイドユニット200の第2ガイド本体210に取り付けられ得る。
【0066】
第2連結部材330は、所定の長さに長く形成され、第1連結部材310とバッテリーパック1の高さ方向(Z軸方向)において所定の距離で離隔し、第1ガイドユニット100と第2ガイドユニット200とを連結し得る。
【0067】
このような第2連結部材330は、バッテリーパック1の高さ方向(Z軸方向)において下方に配置される第1ガイドユニット100の第1ガイド本体110及び第2ガイドユニット200の第2ガイド本体210に取り付けられ得る。
【0068】
以下では、本実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグ50の具体的な組み立てガイドメカニズムについて説明する。
【0069】
図6~
図10は、
図1のバッテリーパックのケーストレイとケースカバーとの結合において、バッテリーパック組み立てガイドジグの組み立てガイドメカニズムを説明するための図である。
【0070】
図6~
図10を参照すると、製造者などは、バッテリーパック1のケーストレイ20内にバッテリーモジュール10を装着した後、バッテリーモジュール10のパッケージングのためにケースカバー30をケーストレイ20と結合し得る。
【0071】
このようなケーストレイ20とケースカバー30との結合工程において、先ず、バッテリーパック組み立てガイドジグ50がケーストレイ20に仮固定され得る。
【0072】
具体的には、バッテリーパック組み立てガイドジグ50の第1ガイドユニット100及び第2ガイドユニット200に各々ケーストレイ20の一側縁部(-Y軸方向)及び他側縁部(+Y軸方向)が挿入され得る。
【0073】
より具体的には、第1ガイドユニット100の第1トレイ挿入溝130にケーストレイ20の一側縁部(-Y軸方向)が挿入され、第2ガイドユニット200の第2トレイ挿入溝230にケーストレイ20の他側縁部(+Y軸方向)が挿入され得る。
【0074】
その後、バッテリーパック1の上下方向(Z軸方向)において、ケースカバー30がケーストレイ20側に向かって下方(-Z軸方向)へ摺動し得る。
【0075】
ケースカバー30の下方(-Z軸方向)への摺動によって、バッテリーパック組み立てガイドジグ50の第1ガイドユニット100及び第2ガイドユニット200に各々ケースカバー30の一側縁部(-Y軸方向)及び他側縁部(+Y軸方向)が挿入されながら仮固定され得る。
【0076】
より具体的には、第1ガイドユニット100の第1カバー挿入溝150にケースカバー30の一側縁部(-Y軸方向)が挿入され、第2ガイドユニット200の第2カバー挿入溝250にケースカバー30の他側縁部(+Y軸方向)が挿入され得る。
【0077】
第1カバー挿入溝150及び第2カバー挿入溝250の場合、上端部が下端部よりも広い幅を有することから、ケースカバー30の下方(-Z軸方向)への摺動によってケースカバー30の両側縁部が第1カバー挿入溝150及び第2カバー挿入溝250に挿入されるとき、未挿入や誤挿入などの問題を効果的に防止できる。
【0078】
また、第1カバー挿入溝150及び第2カバー挿入溝250は、下端部へ進むほど幅が細くなるため、ケースカバー30の挿入後の下方(-Z軸方向)への摺動時、より堅固にケースカバー30の縁部を仮固定しながら支持できる。
【0079】
製造者などは、ケースカバー30の下方(-Z軸方向)への摺動が完了すると、ケースカバー30とケーストレイ20との縁部などを締結部材などを用いて相互に締結し得る。
【0080】
本実施例の場合、このような締結部材などを締結するに際し、バッテリーパック組み立てガイドジグ50がケーストレイ20の縁部及びケースカバー30の縁部を統合的に仮固定しながら支持するので、締結部材などの締結の正確度を大幅に向上させることができる。
【0081】
製造者などは、締結部材などによるケーストレイ20とケースカバー30との結合が完了すると、バッテリーパック組み立てガイドジグ50をケーストレイ20とケースカバー30から分離し得る。
【0082】
その後、製造者などは、バッテリーパック10を次の製造工程などに案内して後続製造工程を行い得る。
【0083】
このように、本実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグ50は、バッテリーパック10のケーストレイ20とケースカバー30との結合において、ケーストレイ20の縁部及びケースカバー30の縁部をより安定的に仮固定しながら支持できるため、ケーストレイ20及びケースカバー30のスプリングバック現象を効果的に抑制できる。
【0084】
これによって、本実施例では、バッテリーパック組み立てガイドジグ50によって、ケーストレイ20とケースカバー30との結合において、ケーストレイ20とケースカバー30の相互間の縁部を突き合わせることを効果的にガイドできる。
【0085】
したがって、本実施例では、バッテリーパック組み立てガイドジグ50によって、締結部材などによる締結の正確度を高め、全体の組み立て工程時間も大幅短縮できる。
【0086】
図11は、本発明の他の実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグを説明するための図であり、
図12は、
図11のバッテリーパック組み立てガイドジグの前方斜視図であり、
図13は、
図12のバッテリーパック組み立てガイドジグの後方斜視図である。
【0087】
本実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグ60は、前述した実施例のバッテリーパック組み立てガイドジグ50と類似であるため、前述した実施例と実質的に同一または類似の構成については、重複する説明を省略し、以下、前述した実施例との差異を中心にして説明する。
【0088】
図11~
図13を参照すると、バッテリーパック組み立てガイドジグ60は、第1ガイドユニット400、第2ガイドユニット500及び連結ユニット600を含み得る。
【0089】
第1ガイドユニット400は、前述した実施例と異なり、一対ではなく単一部材で備えられ得る。
【0090】
このような第1ガイドユニット400は、第1ガイド本体410、第1トレイ挿入部430及び第1カバー挿入部450を含み得る。
【0091】
第1ガイド本体410は、前述した実施例の第1ガイド本体110よりもバッテリーパック組み立てガイドジグ60の高さ方向(Z軸方向)においてより長い長さを有するように形成され得る。これは、バッテリーパック1のケーストレイ20とケースカバー30との結合時、より安定的な支持するためである。
【0092】
これによって、第1トレイ挿入部430及び第1カバー挿入部450も、前述した実施例の第1トレイ挿入部130及び第1カバー挿入部150よりも長い長さを有し得る。
【0093】
一方、第1カバー挿入部450の上端部452(+Z軸方向)は、前述した実施例のように、第1カバー挿入部450の下端部454(-Z軸方向)よりも広い幅を有し得る。
【0094】
第2ガイドユニット500は、第2ガイド本体510と、第2トレイ挿入部530と、第2カバー挿入部550と、を含み得る。
【0095】
第2ガイド本体510は、前述した実施例の第2ガイド本体210よりもバッテリーパック組み立てガイドジグ60の高さ方向(Z軸方向)においてより長い長さを有するように形成され得る。これは、バッテリーパック1のケーストレイ20とケースカバー30との結合時、より安定的に支持するためである。
【0096】
これによって、第2トレイ挿入部530及び第2カバー挿入部550も、前述した実施例の第2トレイ挿入部230及び第2カバー挿入部250よりも長い長さを有し得る。
【0097】
一方、第2カバー挿入部550の上端部552(+Z軸方向)は、前述した実施例のように、第2カバー挿入部550の下端部554(-Z軸方向)よりも広い幅を有し得る。
【0098】
連結ユニット600は、第1連結部材610及び第2連結部材630を含み得る。
【0099】
第1連結部材610及び第2連結部材630は、前述した実施例と類似であるので、以下、重複する説明を省略する。
【0100】
このように、本実施例によるバッテリーパック組み立てガイドジグ60は、前述した実施例と異なり、第1ガイドユニット400及び第2ガイドユニット500が各々単一部材で備えられ得る。
【0101】
これによって、本実施例では、バッテリーパック組み立てガイドジグ60は、製造コストや時間などを減らすことができ、バッテリーパック組み立てガイドジグ60の価額競争力を確保することができる。
【0102】
以上のような多様な実施例によると、バッテリーパック1のケーストレイ20とケースカバー30との組み立て工程において、組立性を向上させることができるバッテリーパック組み立てガイドジグ50、60を提供することができる。
【0103】
また、以上のような多様な実施例によると、バッテリーパック1のケーストレイ20とケースカバー30との組み立て工程において、製品の欠陥が防止可能なバッテリーパック組み立てガイドジグ50、60を提供することができる。
【0104】
以上、本発明の望ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は上述した特定の望ましい実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって多様に変形できることは言うまでもなく、かかる変形は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはいけない。
【符号の説明】
【0105】
50、60 バッテリーパック組み立てガイドジグ
100、400 第1ガイドユニット
200、500 第2ガイドユニット
300、600 連結ユニット