(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】理美容院顧客登録システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/01 20230101AFI20240910BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240910BHJP
【FI】
G06Q30/01
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2020056904
(22)【出願日】2020-03-26
【審査請求日】2023-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】523110662
【氏名又は名称】株式会社SALON CONCIERGE
(74)【代理人】
【識別番号】100118728
【氏名又は名称】中野 圭二
(72)【発明者】
【氏名】久保 佑太
(72)【発明者】
【氏名】河合 良助
【審査官】前田 侑香
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-150015(JP,A)
【文献】特開2012-247980(JP,A)
【文献】特開2008-015732(JP,A)
【文献】特開2016-194795(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容院又は理容院の店舗情報を登録し、一又は二以上の前記店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段と、
前記店舗又は前記店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、前記顧客端末から顧客に対するカウンセリング、診断
、アンケート
の群から選ばれる1又は2以上の付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段と
、
前記顧客情報のうち所定事項の入
力により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段と、
を有し、
当該顧客と当該店舗を結びつける理美容院顧客登録システム。
【請求項2】
ソーシャルネットワーキングサービスにそれぞれ登録された美容院又は理容院と顧客を結びつける理美容院顧客登録システムであって、
前記美容院又は前記理容院の店舗情報を登録し、これらの店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段と、
前記店舗又は前記店舗のサイトを訪れる前記顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、前記顧客端末から顧客に対するカウンセリング、診断
、アンケート
の群から選ばれる1又は2以上の付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段と
、
前記顧客情報のうち所定事項の入
力により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段と、
を有し、
当該顧客と当該店舗を結びつける理美容院顧客登録システム。
【請求項3】
前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が前記店舗を利用したことを確認する来店確認手段を有し、
前記識別符号発行手段が、店舗の識別符号と関連付けて当該店舗の位置情報を登録する手段を備え、
前記来店確認手段が、前記顧客端末の位置情報を取得し、当該顧客端末の位置情報を登録された前記店舗の位置情報と比較して前記顧客の来店確認を行う
と共に、前記顧客登録手段が前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する請求項1又は2に記載の理美容院顧客登録システム。
【請求項4】
前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が前記店舗を利用したことを確認する来店確認手段を有し、
前記来店確認手段が、前記店舗毎に有効期限の設定された異なる認証コードを発行する認証コード発行手段を備え、当該有効期限内に当該認証コードが前記顧客の顧客端末に入力されることにより当該顧客の来店確認を行う
と共に、前記顧客登録手段が前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する請求項1乃至3の何れか一項に記載の理美容院顧客登録システム。
【請求項5】
前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が前記店舗を利用したことを確認する来店確認手段を有し、
前記来店確認手段が、前記店舗に対する前記顧客の一又は二以上の所定回数の予約情報に基づいて当該顧客の来店確認を行う
と共に、前記顧客登録手段が前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する請求項1乃至4の何れか一項に記載の理美容院顧客登録システム。
【請求項6】
前記店舗が取り扱う商品を前記店舗毎に記憶する商品記憶手段と、
前記商品記憶手段に記憶された前記店舗の取扱商品を当該店舗の会員として登録された顧客の顧客端末に表示させ、当該顧客端末から前記取扱商品の注文を受け付ける商品取引手段と、を備えた請求項1乃至5の何れか一項に記載の理美容院顧客登録システム。
【請求項7】
前記商品記憶手段が、前記店舗の店舗端末から当該店舗で取り扱う商品を登録させる商品登録手段を備えた請求項6に記載の理美容院顧客登録システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容院又は理容院の顧客を会員登録する理美容院顧客登録システムに関し、特に、会員に対して美容院又は理容院で取り扱う商品の取引を可能にする理美容院顧客登録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやヘアケア商品などの美容商品には、一般的な店舗で販売されている市販商品の他に、美容院や理容院においてのみ販売される美容室専売商品がある。美容室専売商品は、高品質で髪質に応じて細かく分類されているために、美容師が顧客の肌質や髪質などに合った商品を薦めて販売している。しかし、多くの美容院や理容院は、技術スキルの向上を優先し、商品の販売に力を入れていないため、美容室専売商品の販売は伸び悩んでいる。
【0003】
特許文献1には、美容室専売商品に関する各種情報を記憶している運営管理側のサーバーと、運営管理側に登録している美容室と、美容室に登録している顧客の端末とをインターネット上で接続し、インターネットを介して美容室専売商品の販売を行う美容室専売商品の販売システムが開示されている。
【0004】
この販売システムは、美容室専売商品に関する情報を記憶した美容室専売商品情報記憶手段と、美容室の情報を記憶した登録美容室情報記憶手段と、顧客の情報を記憶した登録顧客情報記憶手段と、美容室専売商品の納品・決済に関する情報を記憶した納品・決済情報記憶手段を備えている。この販売システムは、顧客の端末操作により運営管理側サーバーにアクセスすると、顧客の端末画面に美容室専売商品のカタログデータを表示し、美容室専売商品購入の意思、登録顧客か否か、特定の美容室、購入する美容室専売商品、ID・パスワード、美容室専売商品の納品先などの入力を求め、注文が確定したら、運営管理側から特定の美容室に注文報告を送信し、特定の美容室は顧客に代金決済を求め、代金決済があったとき運営管理側へ報告し、運営管理側は顧客へ購入した美容室専売商品を納品するようにしている。また、この販売システムは、顧客が未登録顧客であることを入力したとき、希望に応じて顧客の個人情報の入力などを求めて、特定の美容室への登録を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の販売システムは、美容院又は理容院でしか購入できない美容室専売商品を、美容室の負担がなくインターネットを介して販売可能にしたものである。しかし、この販売システムは、顧客が端末を操作して運営管理側サーバーにアクセスしないと、顧客の端末画面に美容室専売商品のカタログデータが表示されず、未登録の顧客に対して特定の美容室への登録を求めることもできないため、美容院又は理容院にとって、この販売システムの利用促進は容易でないという課題があった。また、顧客にとっても、個人情報を入力して新たなサービスに登録すること自体がストレスとなるため、この販売システムは、特定の美容室に登録する顧客を増やすことも容易でないという課題があった。
【0007】
そこで、本発明は、美容院や理容院に会員登録する顧客をオンライン登録で簡単に増やすことができ、会員に対して美容院又は理容院で取り扱う商品の取引を可能にする理美容院顧客登録システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために、美容院又は理容院の店舗情報を登録し、一又は二以上の前記店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段と、前記店舗又は前記店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、前記顧客端末から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段と、前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段と、前記顧客情報のうち所定事項の入力及び前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段と、を有する理美容院顧客登録システムを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、ソーシャルネットワーキングサービスにそれぞれ登録された美容院又は理容院と顧客を結びつける理美容院顧客登録システムであって、前記美容院又は前記理容院の店舗情報を登録し、これらの店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段と、前記店舗又は前記店舗のサイトを訪れる前記顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、前記顧客端末から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段と、前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段と、前記顧客情報のうち所定事項の入力及び前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段と、を有する理美容院顧客登録システムを提供するものである。
【0010】
また、本発明は、前記識別符号発行手段が、店舗の識別符号と関連付けて当該店舗の位置情報を登録する手段を備え、前記来店確認手段が、前記顧客端末の位置情報を取得し、当該顧客端末の位置情報を登録された前記店舗の位置情報と比較して前記顧客の来店確認を行うものである。
【0011】
また、本発明は、前記来店確認手段が、前記店舗毎に有効期限の設定された異なる認証コードを発行する認証コード発行手段を備え、当該有効期限内に当該認証コードが前記顧客の顧客端末に入力されることにより当該顧客の来店確認を行うものである。
【0012】
また、本発明は、前記来店確認手段が、前記店舗に対する前記顧客の一又は二以上の所定回数の予約情報に基づいて当該顧客の来店確認を行うものである。
【0013】
また、本発明は、前記店舗が取り扱う商品を前記店舗毎に記憶する商品記憶手段と、前記商品記憶手段に記憶された前記店舗の取扱商品を当該店舗の会員として登録された顧客の顧客端末に表示させ、当該顧客端末から前記取扱商品の注文を受け付ける商品取引手段と、を備えたものである。
【0014】
また、本発明は、前記商品記憶手段が、前記店舗の店舗端末から当該店舗で取り扱う商品を登録させる商品登録手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の理美容院顧客登録システムは、美容院又は理容院の店舗情報を登録し、一又は二以上の前記店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段と、前記店舗又は前記店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、前記顧客端末から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段と、前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段と、前記顧客情報のうち所定事項の入力及び前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段と、を有することにより、美容院若しくは理容院の店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、通常はカウンセリングシートやアンケート用紙などの紙媒体に記入させる事項(カウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報)を顧客端末から入力させることによって、簡単に顧客を当該店舗の会員として登録することができる効果がある。
【0016】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、ソーシャルネットワーキングサービスにそれぞれ登録された美容院又は理容院と顧客を結びつける理美容院顧客登録システムであって、前記美容院又は前記理容院の店舗情報を登録し、これらの店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段と、前記店舗又は前記店舗のサイトを訪れる前記顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、前記顧客端末から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段と、前記顧客端末から取得する情報に基づいて前記顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段と、前記顧客情報のうち所定事項の入力及び前記顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段と、を有することにより、美容院若しくは理容院の店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、通常はカウンセリングシートやアンケート用紙などの紙媒体に記入させる事項(カウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報)を顧客端末から入力させることによって、簡単に顧客を当該店舗の会員として登録することができる効果がある。
【0017】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、前記識別符号発行手段が、店舗の識別符号と関連付けて当該店舗の位置情報を登録する手段を備え、前記来店確認手段が、前記顧客端末の位置情報を取得し、当該顧客端末の位置情報を登録された前記店舗の位置情報と比較して前記顧客の来店確認を行うことにより、会員登録しようとする顧客が店舗を利用したことを精度よく確認することができる効果がある。
【0018】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、前記来店確認手段が、前記店舗毎に有効期限の設定された異なる認証コードを発行する認証コード発行手段を備え、当該有効期限内に当該認証コードが前記顧客の顧客端末に入力されることにより当該顧客の来店確認を行うことによって、顧客端末の位置情報を取得できない場合でも、店舗毎に発行される有効期限の設定された認証コードに基づいて、会員登録しようとする顧客が店舗を利用したことを精度よく確認することができる効果がある。
【0019】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、前記来店確認手段が、前記店舗に対する前記顧客の一又は二以上の所定回数の予約情報に基づいて当該顧客の来店確認を行うことにより、会員登録しようとする顧客が店舗を利用したことを簡易な手段で確認することができる効果がある。
【0020】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、前記店舗が取り扱う商品を前記店舗毎に記憶する商品記憶手段と、前記商品記憶手段に記憶された前記店舗の取扱商品を当該店舗の会員として登録された顧客の顧客端末に表示させ、当該顧客端末から前記取扱商品の注文を受け付ける商品取引手段と、を備えたことにより、会員登録した顧客に対して当該店舗で取り扱う商品を簡単にインターネット上で取り引きすることができる効果がある。
【0021】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、店舗に訪れた顧客を当該店舗の会員として登録しているから、会員一人一人に合った商品を紹介することができる効果がある。
【0022】
また、本発明の理美容院顧客登録システムは、前記商品記憶手段が、前記店舗の店舗端末から当該店舗で取り扱う商品を登録させる商品登録手段を備えたことにより、店舗毎に独自の取扱商品を登録することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明に係る理美容院顧客登録システムの一実施例を示す構成図。
【
図2】その一実施例の店舗登録の流れを示すフローチャート。
【
図3】その一実施例の顧客登録の流れを示すフローチャート。
【
図4】その一実施例のカウンセリングの流れを示す図。
【
図5】その一実施例の商品取引の流れを示すフローチャート。
【
図8】他の実施例の顧客登録の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の理美容院顧客登録システム1は、美容院又は理容院の店舗情報を登録し、一又は二以上の店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段11aと、店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末4から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、顧客端末4から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段12aと、顧客端末4から取得する情報に基づいて顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段12bと、顧客情報のうち所定事項の入力及び顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段12と、を有する。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明に係る理美容院顧客登録システムの一実施例を示す構成図である。本発明の実施の形態を図示する実施例に基づいて説明する。
【0026】
図示の実施例において、理美容院顧客登録システム1は、ソーシャルネットワーキングサービスにそれぞれ登録された美容院又は理容院と顧客を結びつけるシステムであって、美容院又は理容院の店舗情報を登録し、これらの店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段11aと、店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末4から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、顧客端末4から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段12aと、顧客端末4から取得する情報に基づいて顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段12bと、顧客情報のうち所定事項の入力及び顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段12と、を有する。
【0027】
本実施例において、理美容院顧客登録システム1は、利用者数が多く、ビジネス情報の発信が容易なことから、上記ソーシャルネットワーキングサービスとしてLINE(登録商標)を利用している(以下、本システムで利用するソーシャルネットワーキングサービスを「SNS」という)。ソーシャルネットワーキングサービスとしては、LINEの他、インスタグラム又はFacebook(登録商標)、他のサービスを利用してもよい。
【0028】
2は、ソーシャルネットワーキングサービスを提供するSNSサーバーである。SNSサーバー2は、インターネットなどのネットワーク5を介して個人間のコミュニケーション、企業や店舗の情報発信などのサービスを提供している。SNSサーバー2は、SNSに会員登録した個人や店舗の電話番号やメールアドレスなどの情報を記憶している。
【0029】
理美容院顧客登録システム1は、インターネットなどのネットワーク5を介してSNSサーバー2、店舗端末3及び顧客端末4と相互通信可能に接続されたサーバーから構成され、処理部10と記憶部20を有している。処理部10は、美容院又は理容院の店舗情報を登録する店舗登録手段11と、店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段12と、各店舗が取り扱う商品を登録する商品登録手段13と、顧客端末4から取扱商品の注文を受け付ける商品取引手段14と、を備えている。記憶部20は、美容院又は理容院の店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段21と、顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段22と、店舗が取り扱う商品を店舗毎に記憶する商品記憶手段23と、を備えている。
【0030】
店舗端末3は、インターネットなどのネットワーク5に接続可能な通信機能を備えたスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピューターなどの端末であって、SNSを利用可能なアプリケーションを有している。店舗端末3は、顧客情報記憶手段22に記憶された付帯情報を含む顧客情報を閲覧したり、顧客に対するカウンセリング又は診断の情報を入力したりすることができる。また、店舗端末3は、商品記憶手段23に記憶される店舗が取り扱う商品を入力することができる。
【0031】
顧客端末4は、インターネットなどのネットワーク5に接続可能な通信機能を備えたスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末であって、SNSを利用可能なアプリケーションを有している。また、顧客端末4は、GPS(全地球測位システム)を利用して位置情報を提供可能な機能を備えていることが好ましい。
【0032】
店舗登録手段11は、美容院又は理容院の店舗毎に識別符号を発行する識別符号発行手段11aを備え、この識別符号に関連付けて美容院又は理容院の店舗名、メールアドレス及び位置情報などの店舗情報を登録する。本実施例において、識別符号発行手段11aは、店舗を訪れた顧客に顧客端末4からカウンセリング情報の入力サイトへアクセスしてもらうために、登録された店舗毎に入力サイトのアドレス情報を含む二次元バーコード6を発行する。識別符号発行手段11aが発行する識別符号は、二次元バーコード6に限られず、顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力するサイトへ案内するためのアドレス(URLなど)や案内情報(アイコンやボタンなど)など、顧客端末4にネットや無線で送信可能な電子符号であってもよい。
【0033】
顧客登録手段12は、店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末4から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、顧客端末4から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段12aと、顧客端末4から取得する情報に基づいて顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段12bを備え、店舗に来店した顧客を当該店舗の会員として登録する。本実施例において、顧客情報入力手段12aは、美容院又は理容院で使用されているカウンセリングシートの情報(氏名、連絡先、髪に関する相談など)を顧客端末4から入力させている。また、顧客情報入力手段12aは、SNSサーバー2に記憶された電話番号やメールアドレスなどの顧客情報を、顧客の承諾を得た場合にSNSサーバー2から取得して顧客端末4からの入力を省略している。
【0034】
本実施例において、来店確認手段12bは、顧客を店舗の会員として登録する際に、顧客端末4の位置情報を取得し、当該顧客端末4の位置情報を本システム1に登録された当該店舗の位置情報と比較して顧客の来店確認を行っている。来店確認手段12bは、顧客端末4の位置情報と登録された店舗の位置情報を比較して、両者の距離が所定の範囲内であれば顧客が店舗を訪れているとして、顧客を店舗の会員として登録する。一方、両者の距離が所定の範囲外の場合、来店確認手段12bは顧客の会員登録を受け付けない。
【0035】
また、来店確認手段12bは、店舗毎に有効期限の設定された異なる認証コードを発行する認証コード発行手段を備え、当該有効期限内に当該認証コードが顧客の顧客端末4に入力されることにより当該顧客の来店確認を行う手段を備えている。来店確認手段12bは、顧客端末4の位置情報を取得できない場合、例えば、店舗端末4に対して有効期限の設定された認証コードを通知し、当該有効期限内に当該認証コードが顧客端末4に入力されることにより当該顧客の来店確認を行う。なお、認証コード発行手段は、例えばセキュリティートークンのような専用端末でもよい。その場合、来店確認手段12bは、顧客端末4の位置情報を取得できない旨の通知を店舗端末3又は顧客端末4に送信し、店舗の担当者が専用端末を操作して認証コードを発行する。
【0036】
来店確認手段12bは、実施例に限定されるものではなく、顧客端末4の位置情報又は認証コードの何れか一方を利用したものでもよい。来店確認手段12bは、顧客端末4から取得する情報に基づいて顧客が店舗を利用したことを確認することができればよく、例えば、特定の店舗に対する特定の顧客の一又は二以上の所定回数の予約情報に基づいて当該顧客の来店確認を行ってもよい。来店確認手段12bは、顧客端末4から会員登録しようとする店舗に1回以上の予約をした履歴に基づいて顧客の来店確認を行う他、顧客端末4から店舗の予約サイトにアクセスして利用予約をすることによって来店確認をし、会員登録を行うようにしてもよい。
【0037】
本実施例において、顧客登録手段12は、顧客を店舗の友達(インスタグラムなどの「フォロワ」に相当)としてSNSに登録する手段を備えていることが好ましい。顧客登録手段12は、顧客情報入力手段12aがSNSサーバー2に記憶された顧客情報を取得することの承諾を顧客から得る際に、顧客を店舗の友達としてSNSに登録することの承諾を顧客から得て、顧客を店舗の友達としてSNSに登録している。
【0038】
店舗情報記憶手段21は、識別符号発行手段11aが発行した店舗毎の識別符号と、この識別符号に関連付けて美容院又は理容院の店舗名、メールアドレス及び位置情報などの店舗情報を記憶している。また、店舗情報記憶手段21は、来店確認手段12bで使用する有効期限の設定された認証コードの生成に関する情報を記憶している。
【0039】
顧客情報記憶手段22は、SNSサーバー2から取得した電話番号やメールアドレスなどの顧客情報と、顧客端末4から入力された氏名、連絡先などの顧客情報に、髪に関する相談などカウンセリングに関する付帯情報を含めて、顧客が登録された店舗と関連付けて記憶している。また、顧客情報記憶手段22は、店舗端末3から入力される情報として、店舗が顧客に対して行ったサービス内容や顧客の肌質や髪質などの情報を、顧客端末4から入力されたカウンセリング情報と共に記憶する。また、顧客情報記憶手段22は、顧客情報と共に、診断又はアンケートなどの付帯情報を記憶してもよい。
【0040】
商品登録手段13は、
図7に示す商品登録サイトにおいて、店舗端末3から店舗が取り扱う美容商品などの各種商品を店舗毎に登録し、商品記憶手段23に記憶する。商品登録手段13は、商品名、内容量、価格、商品説明などの情報を登録して、店舗独自の商品紹介ページを作成することができる。
【0041】
商品取引手段14は、商品記憶手段23に記憶された店舗の取扱商品を当該店舗の会員として登録された顧客の顧客端末4に表示させ、当該顧客端末4から商品の注文を受け付ける。商品取引手段14は、顧客が店舗に支払う商品の代金を決済する決済手段を備えていてもよい。また、商品取引手段14は、顧客情報記憶手段22に記憶された顧客のカウンセリング情報(髪に関する相談、肌質や髪質)などの付帯情報に基づいて、顧客のニーズに合った商品を提示する機能を備えていてもよい。
【0042】
[店舗登録の流れ]
次に、
図2に基づいて、理美容院顧客登録システム1による美容院又は理容院の店舗登録の流れについて説明する。
図2は、本実施例の店舗登録の流れを示すフローチャートである。
【0043】
(1)店舗端末3から理美容院顧客登録システム1の店舗登録手段11に接続すると、店舗登録手段11は、店舗端末3に登録規約を表示させる(ステップS1)。
(2)店舗端末3において規約に同意すると、店舗登録手段11は、店舗用の認証コードとして、例えばメールアドレスの入力を求める画面を店舗端末3に表示させる(ステップS2)。
(3)店舗端末3においてメールアドレスを入力すると、店舗登録手段11は、店舗端末3にパスワードの入力を求める画面を表示させる(ステップS3)。このとき、店舗登録手段11は、入力されたメールアドレス宛にパスワードの入力を求める画面にアクセスするためのアドレスを送信してもよい。
(4)店舗端末3においてパスワードを入力すると、店舗のアカウント登録が完了する。識別符号発行手段11aは、店舗端末3から店舗の位置情報を含む店舗情報を入力させ、識別符号として2次元バーコード6を発行する(ステップS4)。店舗の位置情報は、住所や経度・緯度表示など位置を確認できるものであればよい。
【0044】
[顧客登録の流れ]
次に、
図3及び
図4に基づいて、理美容院顧客登録システム1による顧客登録の流れについて説明する。
図3は、本実施例の顧客登録の流れを示すフローチャートであり、
図4は、本実施例のカウンセリングの流れを示す図である。
【0045】
(1)顧客が美容院又は理容院を訪れたときに、従来の紙のカウンセリングシートに代えて、顧客は、顧客端末4で二次元バーコード6を読み取って、理美容院顧客登録システム1の顧客登録手段12に接続する(ステップS11)。
(2)顧客情報入力手段12aは、顧客のカウンセリング情報としてSNSサーバー2に記憶された顧客情報(メールアドレス、電話番号)を取得することの承諾を得て、本システムの利用規約について承諾を得るための承諾画面を顧客端末4に表示させる(ステップS12)。
(3)顧客が顧客端末4の画面に表示された「許可」ボタンを押すと、顧客情報入力手段12aは、顧客のカウンセリング情報を入力する画面を顧客端末4に表示させる(ステップS13)。
(4)顧客が顧客端末4から所定事項を含むカウンセリング情報を入力し、「登録」ボタンを押すと、来店確認手段12bは顧客端末4から顧客端末4の位置情報を取得し(ステップS14)、当該顧客端末4の位置情報を本システム1に登録された当該店舗の位置情報と比較する(ステップS15)。
(5)顧客端末4の位置情報と店舗の位置情報の距離が所定の範囲内の場合、来店確認手段12bは、顧客が店舗を訪れているとして、顧客を店舗の会員として登録する(ステップS18)。
(6)顧客端末4の位置情報と店舗の位置情報の距離が所定の範囲外の場合、来店確認手段12bは、顧客が店舗を訪れていないとして、顧客の会員登録を受け付けない(ステップS19)。
【0046】
(7)一方、来店確認手段12bが顧客端末4から顧客端末4の位置情報を取得できない場合、顧客端末4に対して、認証コードの入力を要求し(ステップS16)、来店確認手段12bは、有効期限内に正しい認証コードが入力されたか否かを確認する(ステップS17)。
(8)顧客が顧客端末4に店舗毎に発行される認証コードを設定された有効期限内に入力した場合、来店確認手段12bは、顧客が店舗を訪れているとして、顧客を店舗の会員として登録する(ステップS18)。来店確認手段12bが店舗毎に発行する有効期限の設定された認証コードは、例えば、店舗端末3に表示して顧客に知らせることにより、顧客が店舗を訪れていることを確認できる。
(9)顧客が顧客端末4に店舗毎に発行される認証コードを設定された有効期限内に入力しない場合、来店確認手段12bは、顧客が店舗を訪れていないとして、顧客の会員登録を受け付けない(ステップS19)。
【0047】
[商品取引の流れ]
次に、
図5及び
図6に基づいて、理美容院顧客登録システム1を利用した店舗が取り扱うシャンプーやトリートメントなどの美容商品に関する商品取引の流れについて説明する。
図5は、本実施例の商品取引の流れを示すフローチャートであり、
図6は、その商品取引画面の表示例を示す図である。
【0048】
(1)顧客が店舗の会員として会員登録されると、当該顧客の顧客端末4から当該店舗のSNSトークルームにアクセスすると、「予約」及び「ショップ」メニューが表示される(ステップS21)。
(2)顧客が顧客端末4からトークルームの「ショップ」メニューを選択すると、店舗の販売サイトへ移行し、当該店舗で取り扱う美容商品の一覧が表示される(ステップS22)。
(3)顧客が顧客端末4から希望の美容商品を選択すると、商品の説明ページが表示される(ステップS23)。商品の説明ページには、美容院又は理容院が店舗端末3から入力した商品毎の説明が表示される。
(4)顧客が顧客端末4から希望する美容商品をカートに入れると、商品取引手段14はカートに入れられた美容商品に関する取引情報を店舗端末3に通知する(ステップS24)。店舗は、店舗端末3に通知された取引情報に基づいて、美容商品の取引を行うことができる。
【実施例2】
【0049】
本発明の理美容院顧客登録システム1は、顧客端末4から美容院又は理容院の各店舗の予約サイトにアクセスして、来店日時の予約を行う予約手段を備えていてもよい。
図8は、他の実施例の顧客登録の流れを示すフローチャートである。
【0050】
店舗登録手段11は、美容院又は理容院の店舗毎に識別符号を発行する識別符号発行手段11aを備え、この識別符号に関連付けて美容院又は理容院の店舗名、メールアドレスなどの店舗情報を登録する。本実施例において、識別符号発行手段11aは、店舗を利用しようとして当該店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末4から当該店舗の予約サイトへアクセスしてもらうために、登録された店舗毎に予約サイトのアドレス(URLなど)や案内情報(アイコンやボタンなど)などの電子符号を発行する。
【0051】
顧客登録手段12は、店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末4から当該店舗の識別符号である電子符号にアクセスさせ、顧客端末4から予約に関する付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段12aと、顧客端末4から取得する情報に基づいて顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段12bを備え、店舗を利用する顧客を当該店舗の会員として登録する。
【0052】
本実施例において、来店確認手段12bは、店舗に対する顧客の一又は二以上の所定回数の予約情報に基づいて当該顧客の来店確認を行う。本実施例において、理美容院顧客登録システム1の他の構成は、上述の実施例1の構成と同様である。次に、本実施例の理美容院顧客登録システム1による顧客登録の流れについて説明する。
【0053】
(1)顧客が美容院又は理容院を利用しようとして、顧客端末4から店舗のサイトを訪れたときに、予約及び会員登録サイトへ誘導するための識別符号としてのアイコンにアクセスさせる(ステップS31)。
(2)顧客情報入力手段12aは、顧客情報としてSNSサーバー2に記憶された顧客情報(メールアドレス、電話番号)を取得することの承諾を得て、本システムの利用規約について承諾を得るための承諾画面を顧客端末4に表示させる(ステップS32)。
(3)顧客が顧客端末4の画面に表示された「許可」ボタンを押すと、顧客情報入力手段12aは、顧客情報を入力する画面を顧客端末4に表示させる(ステップS33)。
(4)顧客が顧客端末4から所定事項を含む顧客情報を入力し、「登録」ボタンを押すと、来店確認手段12bは顧客端末4から取得した顧客情報に基づいて当該店舗の予約履歴を検索する(ステップS34)。
(5)当該店舗の予約回数が1回以上の場合、来店確認手段12bは、顧客が店舗を訪れているとして、顧客を店舗の会員として登録する(ステップS36)。
(6)当該店舗への予約履歴がない場合、顧客端末4から予約手段によって予約情報を入力して当該店舗への予約が完了したときに(ステップS35)、来店確認手段12bは、顧客が店舗を利用しているとして、顧客を店舗の会員として登録する(ステップS36)。
【0054】
なお、本実施異において、理美容院顧客登録システム1は、
図8のステップS34の予約履歴を検索する工程を設けない構成としてもよい。
【実施例3】
【0055】
本発明の理美容院顧客登録システム1は、SNSサーバー2を利用することなく、美容院又は理容院の店舗情報を登録し、一又は二以上の店舗に識別符号を発行する識別符号発行手段11aと、店舗又は店舗のサイトを訪れる顧客の顧客端末4から当該店舗の識別符号にアクセスさせ、顧客端末4から顧客に対するカウンセリング、診断又はアンケートなどの付帯情報を含む顧客情報を入力させる顧客情報入力手段12aと、顧客端末4から取得する情報に基づいて顧客が当該店舗を利用したことを確認する来店確認手段12bと、顧客情報のうち所定事項の入力及び顧客の来店確認により当該顧客を当該店舗の会員として登録する顧客登録手段12と、を有する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 理美容院顧客登録システム
2 SNSサーバー
3 店舗端末
4 顧客端末
5 ネットワーク
10 処理部
11 店舗登録手段
11a 識別符号発行手段
12 顧客登録手段
12a 顧客情報入力手段
12b 来店確認手段
13 商品登録手段
14 商品取引手段
20 記憶部
21 店舗情報記憶手段
22 顧客情報記憶手段
23 商品記憶手段