(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240910BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024085669
(22)【出願日】2024-05-27
【審査請求日】2024-05-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519010178
【氏名又は名称】株式会社PacPort
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】チン ヨウ
(72)【発明者】
【氏名】大▲崎▼ 直人
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-118673(JP,A)
【文献】中国実用新案第215911003(CN,U)
【文献】特開2021-061553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機の装置IDと、を紐づけて記憶する記憶手段、
一のインターホン親機に設けられており、前記ユーザがサービスを受けるための処理要求
と前記サービスの提供者からの応答の内容を含む応答データとを受け付ける受付手段、
前記一のインターホン親機に設けられており、前記受付手段が前記処理要求を受け付けると、前記一のインターホン親機に対応付けられている前記装置IDに基づいて、前記記憶手段から前記ユーザ情報及び前記住所情報を取得する取得手段、
前記受付手段が前記処理要求を受け付けると、前記サービスを受けるための処理に必要な発話による音声情報又は文章情報を含む言葉データの生成要求を行う出力手段、
前記受付手段が受け付けた前記処理要求と、前記取得手段が取得した前記ユーザ情報及び前記住所情報と、前記生成要求によって生成された前記言葉データとに基づいて、当該処理要求に応じた処理を実行する実行手段、
として機能させ
、
前記出力手段は、前記応答データから前記応答の内容を解析するように解析依頼を行い、前記解析依頼によって解析された前記応答の内容に応じて前記ユーザに前記サービスの手配状況を通知する、
プログラム。
【請求項2】
前記出力手段は、前記解析依頼によって解析された前記応答の内容から前記処理要求の手続きが完了したと判定する場合に前記ユーザに前記サービスの手配状況を通知し、前記処理要求の手続きが完了していないと判定する場合に前記生成要求を再度行う、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記処理要求は、言葉に関する情報の入力によって行われる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ユーザを一のユーザとした場合、
前記処理要求は、前記一のユーザ又は当該一のユーザと同一の住所情報を有する他のユーザによって行われる、
請求項1
~3のうち何れか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記実行手段は、前記サービスを受ける前記ユーザが、所定のユーザである場合に、前記処理を実行する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記実行手段は、前記処理要求を行う前記一のユーザ又は前記他のユーザが、所定のユーザである場合に、前記処理を実行する、
請求項
4に記載のプログラム。
【請求項7】
ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機の装置IDと、を紐づけて記憶する記憶手段と、
一のインターホン親機に設けられており、前記ユーザがサービスを受けるための処理要求
と前記サービスの提供者からの応答の内容を含む応答データとを受け付ける受付手段と、
前記一のインターホン親機に設けられており、前記受付手段が前記処理要求を受け付けると、前記一のインターホン親機に対応付けられている前記装置IDに基づいて、前記記憶手段から前記ユーザ情報及び前記住所情報を取得する取得手段と、
前記受付手段が前記処理要求を受け付けると、前記サービスを受けるための処理に必要な発話による音声情報又は文章情報を含む言葉データの生成要求を行う出力手段と、
前記受付手段が受け付けた前記処理要求と、前記取得手段が取得した前記ユーザ情報及び前記住所情報と、前記生成要求によって生成された前記言葉データとに基づいて、当該処理要求に応じた処理を実行する実行手段と、
を備え
、
前記出力手段は、前記応答データから前記応答の内容を解析するように解析依頼を行い、前記解析依頼によって解析された前記応答の内容に応じて前記ユーザに前記サービスの手配状況を通知する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1に開示されるように、ユーザの発話等を含む所定の処理要求に応じた処理を実行するシステムが広く知られている。当該システムを利用するには、スマートスピーカー等の専用デバイスが必要となる。
【0003】
サーバ装置は、複数の専用デバイスを管理する場合、処理要求を受け付けた専用デバイスの装置IDに基づいて、当該専用デバイスが設けられた住宅や住戸等の住所情報を取得し、当該住所情報に基づいて処理を実行する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記システムを利用したいユーザは、上記専用デバイスの装置IDに紐づけて住所情報を入力しておく作業が必要となり、手間がかかる。
【0006】
上述の問題に鑑み、本発明は、ユーザが手間をかけずに処理要求に応じた処理を実行するシステムを利用できる、プログラム及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、コンピュータを、ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機の装置IDと、を紐づけて記憶する記憶手段、前記ユーザがサービスを受けるための処理要求を受け付ける受付手段、前記受付手段が前記処理要求を受け付けると、前記装置IDに基づいて、前記ユーザ情報及び前記住所情報を取得する取得手段、前記受付手段が受け付けた前記処理要求と、前記取得手段が取得した前記ユーザ情報及び前記住所情報と、に基づいて、当該処理要求に応じた処理を実行する実行手段、として機能させる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記処理要求は、言葉に関する情報の入力によって行われる。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記ユーザを一のユーザとした場合、前記処理要求は、前記一のユーザ又は当該一のユーザと同一の住所情報を有する他のユーザによって行われる。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記実行手段は、前記サービスを受ける前記ユーザが、所定のユーザである場合に、前記処理を実行する。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記実行手段は、前記処理要求を行う前記一のユーザ又は前記他のユーザが、所定のユーザである場合に、前記処理を実行する。
【0012】
また、本発明の第六態様では、前記コンピュータを、前記サービスの手配中に、前記ユーザに手配状況を伝える出力手段、として更に機能させる。
【0013】
また、本発明の第七態様に係る情報処理装置では、ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機の装置IDと、を紐づけて記憶する記憶手段と、前記ユーザがサービスを受けるための処理要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段が前記処理要求を受け付けると、前記装置IDに基づいて、前記ユーザ情報及び前記住所情報を取得する取得手段と、前記受付手段が受け付けた前記処理要求と、前記取得手段が取得した前記ユーザ情報及び前記住所情報と、に基づいて、当該処理要求に応じた処理を実行する実行手段と、を備える。
【0014】
また、本発明の第八態様では、前記インターホン親機と、前記インターホン親機と紐づけられることで前記装置IDを有する通信端末と、を更に備え、前記受付手段は、前記インターホン親機及び前記通信端末に設けられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るプログラム及び情報処理装置によれば、ユーザが手間をかけずに処理要求に応じた処理を実行するシステムを利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係るインターホンシステムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示すインターホン親機のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図3】
図1に示すサーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図4】
図1に示すインターホンシステムの一部の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図5】
図1に示すインターホン親機による処理の第一の例を説明するフローチャートである。
【
図6】
図1に示すインターホン親機による処理の第二の例を説明するフローチャートである。
【
図7】
図1に示すインターホン親機の外観を概略的に示す図である。
【
図8】
図1に示すインターホン親機による処理の第三の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては極力同一の符号を付して、重複する説明は適宜省略する。
【0018】
===実施形態===
≪全体構成≫
本実施形態に係るインターホンシステムは、例えば、建物内に設置されたインターホン親機(宅内親機)において、各種サービスに関する処理要求を受け付けた場合に、当該サービスに関する処理を実行する情報処理システムである。
【0019】
上記「建物」については、例えば集合住宅や戸建て等の住宅であってもよい。また、各種サービスの対象となるユーザは、例えば建物の入居者(居住者)であってもよい。
【0020】
上記「サービス」については、例えば、1:薬の提案や購入、2:救急車、消防車、タクシー等の手配、3:料理レシピの提案、4:近隣スーパーやECサイトでの商品の購入、5:調理等を含む。
【0021】
上記「処理」については、例えば、1:薬のインターネット検索やオンライン購入の手続、2:救急車、消防車、タクシー等を手配するための電話(発話)あるいはインターネット受付への文字入力、3:料理レシピの検索、4:近隣スーパーやECサイトでの商品の購入の手続、5:調理の為の電子レンジやIHコンロ等のオンオフの指示等を含む。
【0022】
図1は、本実施形態に係るインターホンシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、インターホンシステム1は、インターホン親機2と、インターホン子機3と、第一サーバ装置4と、第二サーバ装置5と、を主要部として備えている。
インターホン親機2と、第一サーバ装置4と、第二サーバ装置5とは、インターネットや電話回線等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能となっている。なお、インターホン親機2は、ユーザ(入居者)が個人で契約する通信ネットワーク環境に依存せずに、通信ネットワークNTに接続することができる。
また、インターホン親機2は、インターホン子機3と通信可能に接続されている。
ただし、インターホン親機2は、インターホン子機3を介して通信ネットワークNTに接続されるものとしてもよい。
【0023】
インターホン子機3は、玄関(あるいはエントランス)7に設置され、来訪者が入居者のユーザを呼び出して通話するためのものである。
インターホン子機3は、集合住宅のエントランスに設置される場合、図示していないエントランス扉を解錠するために必要な情報を入力可能に構成されている。
また、いずれも図示していないが、インターホン子機3は、来訪者が入居者のユーザを呼び出す際に操作する操作ボタンを含む入力装置、来訪者がユーザと通話するための通話装置、来訪者を撮像するためのカメラ、各種情報を表示する表示装置等を有する。
【0024】
インターホン親機2は、建物内部6に設置されている。インターホン親機2は、インターホン子機3からの呼び出しに応答して通話するためのものである。
また、建物が集合住宅であるものとした場合、インターホン親機2は、入居者の操作によってエントランス扉の施錠及び解錠を制御する扉制御装置でもある。
インターホン親機2は、インターホン子機3からの呼び出しに応答する際に操作する操作ボタンを含む入力装置、入居者のユーザが来訪者と通話するための通話装置、インターホン子機3のカメラにより撮像された撮像画像を含む各種情報を表示する表示装置、及び、インターホン親機2全体を制御するための制御装置等を有する。
【0025】
また、インターホン親機2には、予めインターホンシステム1を利用するためのプログラムがインストールされている。インターホン親機2は、当該プログラムを実行し、ユーザからの処理要求に応じてサービスに関する処理を実行するための情報処理装置である。
【0026】
第一サーバ装置4は、ユーザ及びその住所等を識別する機能を有する情報処理装置であって、インターホン親機2の装置ID(以下、「親機ID」と呼称する。)と、インターホン親機2が設置された建物の住所(集合住宅の場合は階数や部屋番号を含む)と、ユーザの個人情報と、ユーザの世帯情報と、を対応付けて記憶する。
また、第一サーバ装置4は、インターホン親機2から送信された親機IDに対応付けられた住所を、インターホン親機2に送信する。親機IDとは、インターホン親機2固有の装置IDであって、インターホン親機2を識別するための情報である。親機IDは、例えばインターホン親機2の設置を行う不動産管理人等によって設定されるものとしてもよい。
【0027】
第二サーバ装置5は、所謂GPT(Generative Pre-trained Transformer)の機能を有する情報処理装置であって、言葉に関する学習情報を記憶し、インターホン親機2が受け付けた各種情報の解析、及び、インターホン親機2から出力する言葉の生成を行う。
【0028】
ウェアラブル装置8は、例えばスマートウォッチ等、ユーザが身に着ける装置であり、各種センサを用いて、ユーザの身体状態、例えば、心拍数(脈拍)、体温、血中濃度、血圧、歩数等を計測することができる。また、ウェアラブル装置8は、ユーザの身体状態が異常を示した場合に、異常の内容及び装置IDをインターホン親機2へ送信する。この装置IDは、ウェアラブル装置8固有の装置IDであって、ウェアラブル装置8を識別するための情報である。
なお、本実施形態においては、便宜上、第一ユーザがウェアラブル装置8を身に着けるものとする。
【0029】
第一通信端末9は、第一ユーザが操作する情報処理装置である。第一通信端末9としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、又はパーソナルコンピュータ等が挙げられる。第一通信端末9は、入力デバイスによる入力機能と表示デバイスによる表示機能を組み合わせることで、GUI(Graphical User Interface)を構築する。
【0030】
第二通信端末10は、第二ユーザが操作する情報処理装置である。第二通信端末10としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、又はパーソナルコンピュータ等が挙げられる。第二通信端末10は、入力デバイスによる入力機能と表示デバイスによる表示機能を組み合わせることで、GUIを構築する。
【0031】
なお、本実施形態では、第一ユーザと第二ユーザとは、同一の住所情報を有する関係、すなわち同居人又は家族の関係であるものとしてもよい。あるいは、第二ユーザは、第一ユーザと別の住所情報を有し、第一ユーザから許可を得た者としてもよい。さらには、本実施形態においては、第一ユーザと第二ユーザの二名を挙げているが、ユーザの人数は一人以上であれば何人であってもよい。
【0032】
図2は、
図1に示すインターホン親機2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、インターホン親機2は、CPU11と、メモリ12と、通信装置13と、表示装置14と、入力装置15と、通話装置16と、光源17と、施錠機構18と、電源19と、記憶装置25と、をハードウェア構成の主要部として備える。
【0033】
CPU11は、インターホン親機2の各種構成を制御する。メモリ12は、例えばインターホン親機2の親機ID(自装置の装置ID)やインターホン親機2における処理の実行に必要な各種プログラム等を記憶する。
【0034】
通信装置13は、各種装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置13は、例えば、第一サーバ装置4、第二サーバ装置5、ウェアラブル装置8、第一通信端末9、第二通信端末10等との間で各種情報を送受信する。
【0035】
表示装置14は、例えば、来訪者などのインターホン子機3による通話相手を示す情報や、第一サーバ装置4、第二サーバ装置5、ウェアラブル装置8、第一通信端末9、第二通信端末10から送信される各種情報や、各種実行画面等を表示する。
また、表示装置14は、状況に合わせて後述するキャラクタを表示する。
【0036】
入力装置15は、第一ユーザ又は第二ユーザが入力操作を行う操作ボタン等である。ただし、表示装置14及び入力装置15は、タッチパネル装置としてもよい。
【0037】
通話装置16は、第一ユーザ又は第二ユーザによるインターホン子機3との間等での通話を実現したり、第一ユーザ又は第二ユーザによる処理要求を行うための発話を受け付けたり、第一ユーザ又は第二ユーザに対する発話(音声出力)を実現したりするための、マイクロフォン及びスピーカ等を有する。
【0038】
光源17は、例えばダイオードやランプ等であり、CPU11により発光の有無が制御される。
【0039】
施錠機構18は、集合住宅の場合に設けられる構成であり、エントランス扉の施錠及び解錠を行う機構である。
【0040】
電源19は、CPU11やメモリ12等に電力を供給するものである。電源19としては、例えば電池が挙げられる。
【0041】
記憶装置25は、ハードディスク等で構成される。記憶装置25は、CPU11における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0042】
なお、
図2は、インターホン親機2が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、インターホン親機2は、上記構成の一部を備えていなくてもよく、他の構成を備えていてもよい。また、インターホン子機3のハードウェア構成は、図示していないが、例えばカメラ等を備える他は、インターホン親機2と同様の構成を備えてもよい。
【0043】
図3は、
図1に示す第一サーバ装置4のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、第一サーバ装置4は、制御装置20と、通信装置21と、記憶装置22と、をハードウェア構成の主要部として備える。
【0044】
制御装置20は、CPU23及びメモリ24を主に備えて構成される。CPU23は、第一サーバ装置4の各種構成を制御する。メモリ24は、例えば第一サーバ装置4における処理の実行に必要な各種プログラム等を記憶する。
【0045】
通信装置21は、各種装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置21は、例えば、インターホン親機2、ウェアラブル装置8、第一通信端末9、第二通信端末10等との間で各種情報を送受信する。
【0046】
記憶装置22は、ハードディスク等で構成される。記憶装置22は、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0047】
なお、第一サーバ装置4は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータ等の情報処理装置を用いて実現することができる。また、第一サーバ装置4は、単一の情報処理装置により構成されても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置により構成されてもよい。また、
図3は、第一サーバ装置4が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、第一サーバ装置4は、一般的なサーバが備える他の構成を備えてもよい。
【0048】
また、第二サーバ装置5のハードウェア構成は、図示していないが、
図3に示す第一サーバ装置4と同様の構成を備えるものとしてもよい。さらに、第一通信端末9及び第二通信端末10のハードウェア構成は、例えば、図示しない操作装置(入力装置)や表示装置、音出力装置(スピーカ)等を備える他は、第一サーバ装置4と同様の構成を備えてもよい。
【0049】
≪機能手段≫
図4は、本実施形態に係るインターホンシステム1の一部の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0050】
≪インターホン親機2の機能構成≫
図4に示すように、インターホンシステム1におけるインターホン親機2は、受付手段31と、取得手段32と、実行手段33と、出力手段34と、判定手段35と、記憶手段36と、を機能構成の主要部として備えている。
このうち記憶手段36については、記憶装置25によって実現される。また、それ以外の各機能構成は、CPU11の制御のもとで、メモリ12に記憶されたプログラムを実行し、
図2に示すようなインターホン親機2の各種構成を動作させることで実現される。
なお、インターホン親機2が備える機能構成の一部又は全部は、第一サーバ装置4が備えていてもよい。例えば、判定手段35及び記憶手段36等は第一サーバ装置4が備えていてもよい。
【0051】
受付手段31は、ユーザがサービスを受けるための処理要求を受け付ける機能を有する。以下では、第一ユーザがサービスを受けるものとして説明する。
【0052】
処理要求は、言葉に関する情報(発話又は文字情報)の入力によって行われる。
例えば、処理要求は、第一ユーザ又は第二ユーザの発話によって行われるものとしてもよい。すなわち、受付手段31は、第一ユーザ又は第二ユーザの発話により通話装置16に入力された音声情報を、処理要求として受け付けるものとしてもよい。
【0053】
あるいは、処理要求は、外部装置(第一通信端末9、第二通信端末10、ウェアラブル装置8)による信号の送信によって行われるものとしてもよい。例えば、受付手段31は、第一通信端末9あるいは第二通信端末10において各ユーザが入力した文章情報を、通信装置13が受信し、これを処理要求として受け付けるものとしてもよい。
【0054】
また、受付手段31は、例えば、第一ユーザ又は第二ユーザから処理要求を受け付ける。
【0055】
さらに、受付手段31は、複数の処理要求を受け付ける場合、それらを個々に受け付けてもよく、あるいは一括で受け付けてもよい。
そして、受付手段31が受け付けた処理要求は取得手段32及び実行手段33に出力される。
【0056】
また、受付手段31は、処理に必要な各種情報を第一サーバ装置4及び第二サーバ装置5から受け付ける。
さらに、受付手段31は、入力装置15に対して第一ユーザ又は第二ユーザが各種情報を入力する入力操作を行った場合に、当該各種情報を受け付けるようにしてもよい。
【0057】
また、受付手段31は、初期設定として、後述するユーザ情報48、住所情報46、ID情報49、世帯情報47を、それぞれ第一ユーザ又は第二ユーザから受け付けるようにしてもよい。
また、受付手段31は、入力装置15に対して、第一ユーザ又は第二ユーザが、各情報の入力操作を行った場合、あるいは、通話装置16(マイクロフォン)に対して各情報を発話した場合に、各情報を受け付ける。
なお、上記入力操作あるいは発話を行うのはユーザではなく不動産管理人であってもよい。
受付手段31は、受け付けた各情報を紐づけて第一サーバ装置4に送信する。
【0058】
さらに、受付手段31は、処理(サービスの手続)において必要に応じて発話や文字入力による言葉データを受け付ける。この点については、後述の各フローチャートにて説明する。
【0059】
取得手段32は、受付手段31が処理要求を受け付けると、インターホン親機2の親機IDに基づいて、後述するユーザ情報48及び住所情報46を取得する機能を有する。
本実施形態では、取得手段32は、インターホン親機2の親機IDに対応付けられた住所情報を、第一サーバ装置4から取得する。
例えば、取得手段32は、親機IDを第一サーバ装置4に送信し、当該親機IDに対応付けられた住所情報を第一サーバ装置4から受信することによって、当該住所情報を取得する。
なお、取得手段32は、第一サーバ装置4の記憶手段45が記憶する住所情報46を参照し、親機IDに対応付けられた住所を抽出することによって、当該住所を取得してもよい。
取得手段32は、取得した住所情報を実行手段33に出力する。
【0060】
実行手段33は、受付手段31により受け付けた処理要求と、取得手段32により取得されたユーザ情報48及び住所情報46と、に基づいて、第一ユーザがサービスを受けるための処理を実行する機能を有する。
【0061】
また、実行手段33は、特定手段44が特定したユーザが所定のユーザである場合にユーザがサービスを受けるための処理を実行する。ユーザが所定のユーザか否かについては判定手段35によって判定される。したがって、実行手段33は、判定手段35が肯定判定した場合に、当該処理を実行する。所定のユーザは、例えば、金銭の支払い能力のある者、責任能力のある者、成人、保護者等としてもよい。
【0062】
例えば、実行手段33は、各種サーバ装置と通信ネットワークNTを介して通信し、住所情報を用いて上記処理を実行する。
【0063】
また、実行手段33は、受付手段31により複数の処理要求を受け付けた場合には、これらを一括して(順次又は纏めて)実行するようにしてもよい。
【0064】
さらに、実行手段33は、各種情報をインターホン親機2の出力手段34に出力したり、あるいは、第一通信端末9、第二通信端末10に送信したりする。
【0065】
出力手段34は、表示装置14に所定の情報を表示する機能を有する。例えば、出力手段34は、処理要求や各種情報を、(入力装置15あるいは通話装置16を用いて)入力するようにユーザに指示するための情報を表示する。また、出力手段34は、実行手段33により処理が実行された結果情報を表示する。
【0066】
さらに、出力手段34は、状況に応じて表示装置14にキャラクタを表示する。例えば、表示装置14がインターホン子機3による通話相手を表示する以外の状況において、キャラクタを表示するようにしてもよい。
【0067】
ここで、
図7は、
図1に示すインターホン親機2の外観を概略的に示す図である。
図7に示すように、インターホン親機2は、一例として、表示装置14が中央に配置され、その下方に通話装置16(スピーカ及びマイクロフォン)が配置される。
【0068】
そして、出力手段34が表示装置14にキャラクタ61を表示している。キャラクタ61は、例えばコンシェルジュのようなものであってもよい。さらに、キャラクタは、通話装置16による発話(音声出力)に合わせて口などが動くように制御されてもよい。これにより、ユーザはキャラクタ61が話しているように感じることができる。
【0069】
さらに、出力手段34は、第一サーバ装置4、第二サーバ装置5、上記外部装置に対して各種信号を送信する。
【0070】
さらに、出力手段34は、サービスの手配中に、サービスを受けるユーザに手配状況を伝える。例えば、出力手段34は、通話装置16を用いて当該状況等を音声出力するものとしてもよい。あるいは、出力手段34は、通信手段を用いて当該状況を上記外部装置に送信するものしてもよい。
【0071】
また、出力手段34は、上述した表示装置14に表示する内容を、第一通信端末9又は/及び第二通信端末10へ送信してもよい。その場合、第一通信端末9又は/及び第二通信端末10の表示装置(図示略)に上記内容が表示される。
【0072】
図4に戻り、記憶手段36は、所定ユーザ情報37が記憶されている。
所定ユーザ情報は、ユーザ情報48に含まれるユーザのうち、所定のユーザについての情報であり、少なくともユーザの名前が含まれる。所定ユーザ情報37は、事前に第一ユーザ又は第二ユーザが入力装置15や通話装置16を用いて入力してもよい。その場合、入力した情報は受付手段31によって受け付けられ、記憶手段36に記憶されるものとしてもよい。
【0073】
判定手段35は、後述する特定手段44が特定したユーザが所定のユーザか否かを判定する。例えば、判定手段35は、特定手段44が特定したユーザが、記憶手段36に記憶される所定ユーザ情報37に含まれているか否かを判定する。
【0074】
なお、インターホン親機2は、機能構成として、上記したものに限らず、その他の機能構成を備えていてもよい。その他の機能構成としては、例えば、エントランス扉を解錠するための解錠要求を受け付ける要求受付手段や、解錠指示に基づきエントランス扉を解錠するための制御手段等が含まれる。
【0075】
≪第一サーバ装置4の機能構成≫
インターホンシステム1における第一サーバ装置4は、機能構成として、受信手段41と、送信手段42と、取得手段43と、特定手段44と、記憶手段45と、を機能構成の主要部として備えている。
このうち記憶手段45については、記憶装置22によって実現される。また、それ以外の各機能構成は、CPU23の制御のもとで、メモリ24又は記憶装置22に記憶されたプログラムを実行し、
図3に示すような第一サーバ装置4の各種構成を動作させることで実現される。なお、第一サーバ装置4が備える機能構成の一部又は全部は、インターホン親機2が備えていてもよい。あるいは、インターホン親機2と通信可能な別のサーバ装置(図示略)を設け、第一サーバ装置4が備える機能構成の一部を当該別のサーバが備えるようにしてもよい。
【0076】
記憶手段45は、ユーザ(第一ユーザ及び第二ユーザ)を特定するためのユーザの個人情報であるユーザ情報48と、当該ユーザの住所である住所情報46と、住所情報46を有する室内(戸建てや集合住宅の室内)に設置されたインターホン親機2の親機情報であるID情報49と、当該ユーザを含む世帯構成についての世帯情報47と、を紐づけて記憶する。また、記憶手段45は、これらをデータテーブルとして記憶してもよい。
【0077】
集合住宅の場合、住所情報46には部屋番号が含まれる。また、ユーザ情報48、住所情報46、世帯情報47は、例えば、第一ユーザや第二ユーザ等によって、インターホン親機2において初期設定として入力が受け付けられ、インターホン親機2から第一サーバ装置4へ送信されるものとしてもよい。
【0078】
ユーザ情報48は、例えば、ユーザの、名前、性別、年齢、血液型、声等の、個人情報としてもよい。さらに、ユーザの所有する通信端末の装置ID、ウェアラブル装置の装置ID等を含めてもよい。
世帯情報47は、インターホン親機2の設置された住居に住む家族あるいは同居人の構成(父、母、子供等の関係性)に関する情報である。例えば、第一ユーザが父親、第二ユーザがその子供等の情報である。
【0079】
受信手段41は、処理要求をインターホン親機2において受け付けた場合に、当該インターホン親機2の親機IDを当該インターホン親機2から受信する機能を有する。受信手段41は、インターホン親機2の取得手段32によって送信された親機IDを受信する。受信手段41は、受信した親機IDを取得手段43に出力する。
【0080】
受信手段41は、インターホン親機2が設置された住所を初期設定としてインターホン親機2において受け付けた場合に、インターホン親機2の受付手段31から送信された親機IDと住所とが対応付けられた情報を受信する。
受信手段41は、受信した当該情報を、記憶手段45に出力する。
【0081】
取得手段43は、受信手段41から出力された親機IDに基づいて、当該親機IDに対応付けられた住所を記憶手段45から取得する機能を有する。取得手段43は、住所情報46を参照し、受信手段41により受信した親機IDに対応付けられた住所を抽出する。
また、取得手段43は、抽出した住所を送信手段42に出力する。
【0082】
送信手段42は、取得手段43から出力された住所を、インターホン親機2の取得手段32に送信する機能を有する。
【0083】
特定手段44は、処理要求を行ったユーザを特定する。
例えば、特定手段44は、受付手段31が受け付けた発話の音声情報に基づいてユーザを特定する。具体的には、受付手段31が受け付けた当該音声情報を、出力手段34が第一サーバ装置4へ送信し、これを受信手段41が受信し、受信手段41から特定手段44へ出力する。特定手段44は、ユーザ情報48に含まれる声の情報と、当該音声情報とを照合し、処理要求を行ったユーザを特定するようにしてもよい。
【0084】
また、特定手段44は、受付手段31が受け付けた発話の音声情報ではなく、受付手段31が受け付けた信号(外部装置の装置IDを含む信号)の情報に基づいて、処理要求を行ったユーザを特定するようにしてもよい。
【0085】
さらに、特定手段44は、サービスを受けるユーザを特定するようにしてもよい。例えば、受付手段31が発話又は文字入力を受け付け、その内容を後述する第二サーバ装置5が解析すると、その解析内容から、サービスを受けるユーザを特定するようにしてもよい。
【0086】
≪第二サーバ装置5の機能構成≫
インターホンシステム1における第二サーバ装置5は、機能構成として、受信手段51と、送信手段52と、演算手段53と、記憶手段54と、を機能構成の主要部として備えている。
このうち記憶手段54については、記憶装置22によって実現される。また、それ以外の各機能構成は、CPU23の制御のもとで、メモリ24又は記憶装置22に記憶されたプログラムを実行し、
図3に示すような各種構成を動作させることで実現される。
【0087】
記憶手段54は、学習情報55を記憶する。学習情報55は、言葉データ(発話による音声情報や、文章情報)の生成及び解析に関する学習情報である。当該学習情報は、様々なインターネット利用者がウェブページ等から入力した言葉に基づくものとしてもよい。
【0088】
受信手段51は、インターホン親機2の受付手段31が、言葉データを含む信号を受け付けた場合に、インターホン親機2の出力手段34から送信される言葉データを受信する。また、受信手段41が受信した言葉データは演算手段53に出力される。
【0089】
また、受信手段51は、インターホン親機2の出力手段34からの各種依頼信号及び各種要求信号を受信する。依頼信号及び要求信号については、後述する各フローチャートにて説明する。
【0090】
演算手段53は、インターホン親機2の受付手段31が受け付け、受信手段51が受信した言葉データ(発話による音声情報や、文章情報)から処理要求を解析する。
また、演算手段53は、インターホン親機2の受付手段31が受け付け、受信手段51が受信した言葉データを解析する。
そして、演算手段53は、解析したデータ(解析データ)を送信手段52に出力する。
【0091】
さらに、演算手段53は、実行手段33が処理を実行する際に必要な言葉を生成する。例えば、演算手段53は、受信手段51から出力された依頼信号あるいは要求信号に基づいて、言葉データを生成する。
そして、演算手段53は、生成した発話データあるいは通知情報を送信手段52に出力する。
【0092】
送信手段52は、演算手段53から出力された、解析データあるいは言葉データを、インターホン親機2の取得手段32に送信する機能を有する。
【0093】
≪ウェアラブル装置8を利用した処理≫
以下では、
図5のフローチャートを用いて、本実施形態に係るインターホンシステム1によるウェアラブル装置8を用いた処理について詳述する。また、下記ステップは一例であり、その順番及び内容は適宜変更することができる。
【0094】
また、以下では、ステップSP1~ステップSP14が、処理要求の受け付けに関するものであり、ステップSP15~ステップSP26が、処理要求に応じた処理(サービスの手続)に関するものであり、ステップSP27~ステップSP30が、サービスの手配状況の通知に関するものである。
【0095】
(ステップSP1)
ウェアラブル装置8が装着者である第一ユーザの身体状態の異常を検知し、インターホン親機2へ異常通知を行う。異常通知は、異常の内容、及び、ウェアラブル装置8の装置IDを含む信号をインターホン親機2へ送信することによって行われる。当該信号は、インターホン親機2の受付手段31によって受け付けられる。
その後、処理はステップSP2へ移行する。
【0096】
(ステップSP2)
インターホン親機2の出力手段34が、第一サーバ装置4へユーザの特定依頼を行う。特定依頼は、ウェアラブル装置8の装置IDを含む信号を送信することで行われる。当該信号は、第一サーバ装置4の受信手段41によって受信される。
その後、処理はステップSP3へ移行する。
【0097】
(ステップSP3)
第一サーバ装置4の特定手段44が、受信手段41が受信した装置IDに基づいてユーザを特定する。
図5のフローチャートでは特定されたユーザが第一ユーザとする。
その後、処理はステップSP4へ移行する。
【0098】
(ステップSP4)
第一サーバ装置4の送信手段52が、特定手段44が特定したユーザの情報(第一ユーザ)を、インターホン親機2へ送信する。送信されたユーザの情報は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP5へ移行する。
【0099】
(ステップSP5)
インターホン親機2から、特定手段44により特定されたユーザである第一ユーザへ問い合わせを行う。例えば、第一ユーザの所有する第一通信端末9へ問い合わせに関する信号を送信する。なお、この「問い合わせ」とは、例えば、救急車を呼ぶか否かの問い合わせとしてもよい。
その後、処理はステップSP6へ移行する。
【0100】
(ステップSP6)
第一通信端末9が、インターホン親機2からの問い合わせを第一ユーザが確認可能に出力する。例えば、第一通信端末9の表示装置(図示略)が画面表示するものとしてもよく、あるいは、第一通信端末9の音出力装置(図示略)が音声出力するものとしてもよい。
その後、処理はステップSP7へ移行する。
【0101】
(ステップSP7)
第一ユーザがインターホン親機2に対して、(第一ユーザがサービスを受けるための)処理要求を行う。例えば、第一通信端末9の入力装置(図示略)を用いて、出力された問い合わせに回答し、これを第一通信端末9からインターホン親機2へ送信する。これは、救急車を呼ぶか否かの問い合わせに対して救急車を呼ぶと回答するとしてもよい。送信された回答は、インターホン親機2の受付手段31にて受信される。
その後、処理はステップSP8へ移行する。
【0102】
(ステップSP8)
インターホン親機2の出力手段34が、第二ユーザに、第一ユーザの異常状態に関する状況通知を行う。例えば、出力手段34が第二ユーザの所有する第二通信端末10へ通知信号を送信する。異常状態に関する状況通知とは、例えば「○○(第一ユーザの名前)さんの体調不良により救急車の手配を要求されました」等とする。
その後、処理はステップSP9へ移行する。
【0103】
(ステップSP9)
第二通信端末10においてインターホン親機2から受信した状況通知を第二ユーザが確認可能に出力する。例えば、第二通信端末10の表示装置(図示略)が画面表示するものとしてもよく、あるいは、第二通信端末10の音出力装置(図示略)が音声出力するものとしてもよい。
その後、処理はステップSP10へ移行する。
【0104】
(ステップSP10)
インターホン親機2の判定手段35が、特定手段44が特定したユーザ(第一ユーザ)が、所定のユーザであるか否かを判定する。例えば、判定手段35は、特定手段44が特定した第一ユーザが、記憶手段36に記憶される所定ユーザ情報37に含まれているか否かを判定する。
その後、処理はステップSP11へ移行する。
【0105】
(ステップSP11)
インターホン親機2の判定手段35の判定結果によってその後の処理が分岐する。判定手段35が肯定判定した場合は、ステップSP12へ移行し、判定手段35が否定判定した場合は、ステップSP13へ移行する。
その後、処理はステップSP12へ移行する。
【0106】
(ステップSP12)
インターホン親機2の出力手段34が、第一ユーザに応答通知を行う。例えば、出力手段34が第一ユーザの所有する第一通信端末9へ応答通知信号を送信する。応答通知は、例えば「救急車の手配の要求を受け付けました。これから手配します」等の文言としてもよい。
その後、処理はステップSP14へ移行する。
【0107】
(ステップSP13)
インターホン親機2の出力手段34が、第一ユーザに不可通知を行う。例えば、出力手段34が第一ユーザの所有する第一通信端末9へ不可通知信号を送信する。不可通知とは、例えば「○○(第一ユーザの名前)さんからの救急車の手配の要求は受け付けられません」等とする。この場合、第二ユーザ(第二ユーザの所有する第二通信端末10)からインターホン親機2へ処理要求を行うことができるものとしてもよい。
【0108】
(ステップSP14)
第一通信端末9が、インターホン親機2の出力手段34から送信された応答通知(又は不可通知)を、第一ユーザが確認可能に出力する。例えば、第一通信端末9の表示装置(図示略)が画面表示するものとしてもよく、あるいは、第一通信端末9の音出力装置(図示略)が音声出力するものとしてもよい。
その後、処理はステップSP15へ移行する。
【0109】
(ステップSP15)
インターホン親機2の出力手段34が第一サーバ装置4へ住所依頼を行う。住所依頼は、インターホン親機2の親機IDを含む信号を送信することで行われる。当該信号は、第一サーバ装置4の受信手段41によって受信される。
その後、処理はステップSP16へ移行する。
【0110】
(ステップSP16)
第一サーバ装置4の取得手段43が住所を特定する。例えば、取得手段43は、記憶手段45に記憶される住所情報46に基づいて、受信手段41が受信した親機IDに紐付く住所情報を取得する。
その後、処理はステップSP17へ移行する。
【0111】
(ステップSP17)
第一サーバ装置4の取得手段43が、取得した住所情報をインターホン親機2へ送信する。
送信された住所情報はインターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP18へ移行する。
【0112】
(ステップSP18)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5に対して発話データの生成要求を行う。この生成要求は、第一ユーザがサービスを受けるための処理を行うために必要な言葉データの生成を要求するものである。出力手段34は当該要求を信号にて第二サーバ装置5へ送信する。出力手段34から送信された信号は第二サーバ装置5の受信手段51が受信する。
例えば、第一ユーザから要求されている処理が救急車を手配することであれば、電話あるいはインターネット受付にて救急車を手配するための言葉データの生成を要求する。
その後、処理はステップSP19へ移行する。
【0113】
(ステップSP19)
第二サーバ装置5の演算手段53が、言葉データを生成する。これは、受信手段51が受信した信号(生成要求)に基づいて生成される。これは、電話あるいはインターネット受付において救急車を手配するための言葉である。
その後、処理はステップSP20へ移行する。
【0114】
(ステップSP20)
第二サーバ装置5の送信手段52が、演算手段53が生成した言葉データをインターホン親機2へ送信する。
送信手段52から送信された言葉データは、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP21へ移行する。
【0115】
(ステップSP21)
インターホン親機2の実行手段33が、第一ユーザがサービスを受けるための処理を行う。例えば、救急車を手配するために、サービス提供者である病院に電話をかけたり、病院のサーバ装置(図示略)が開設するインターネット受付に入力を行ったりする。また、その際、ステップSP17において受信した第一ユーザの住所情報を伝える(送信する)。
その後、処理はステップSP22へ移行する。
【0116】
(ステップSP22)
インターホン親機2の受付手段31が、病院からの電話による応答や、病院のサーバ装置のインターネット受付からの応答を受け付ける。
その後、処理はステップSP23へ移行する。
【0117】
(ステップSP23)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5へ解析依頼を行う。解析依頼は、受付手段31が受け付けた応答データを送信することで行われる。当該データは、第二サーバ装置5の受信手段51によって受信される。
その後、処理はステップSP24へ移行する。
【0118】
(ステップSP24)
第二サーバ装置5の演算手段53が、応答データから応答の内容を解析する。例えば、電話にてやりとりする場合、電話相手(病院の担当者)の発話の内容を解析する。
その後、処理はステップSP25へ移行する。
【0119】
(ステップSP25)
第二サーバ装置5の送信手段52が、解析した応答の内容をインターホン親機2へ送信する。送信した応答の内容は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP26へ移行する。
【0120】
(ステップSP26)
手続が完了したか否かによってその後の処理が分岐する。手続が完了した場合は、処理はステップSP26へ移行し、手続が完了していない場合は、処理はステップSP18へ戻る。
【0121】
(ステップSP27)
インターホン親機2の受付手段31が、サービス提供者から手配状況を受け付ける。例えば、病院のサーバ装置(図示略)から送信された、救急車の手配状況を受信する。
手配状況とは、例えば、救急車が出発した、何分後に到着する、到着した等である。
その後、処理はステップSP28へ移行する。
【0122】
(ステップSP28)
インターホン親機2の出力手段34が第一ユーザへ手配状況を通知する。例えば、第一ユーザが所有する第一通信端末9へ手配状況を送信する。手配状況は、ステップSP27で受け付けた手配状況をそのまま転送する形でもよい。
その後、処理はステップSP29へ移行する。
【0123】
(ステップSP29)
第一通信端末9が、第一ユーザが確認可能に手配状況を出力する。例えば、第一通信端末9の表示装置(図示略)が画面表示するものとしてもよく、あるいは、第一通信端末9の音出力装置(図示略)が音声出力するものとしてもよい。
その後、処理はステップSP30へ移行する。
【0124】
(ステップSP30)
サービスが完了したか否かによって処理が分岐する。完了した場合は、処理は終了する。完了していない場合は、処理はステップSP27へ戻る。
以上が本実施形態に係るインターホンシステム1によるウェアラブル装置8を利用した処理の一例の説明である。
【0125】
≪ユーザの発話を用いた処理≫
以下では、
図6のフローチャートを用いて、本実施形態に係るインターホンシステム1によるユーザの発話を用いた処理について詳述する。また、下記ステップは一例であり、その順番及び内容は適宜変更することができる。
【0126】
また、以下では、ステップSP31~ステップSP46が、処理要求の受け付けに関するものであり、ステップSP47~ステップSP58が、処理要求に応じた処理(サービスの手続)に関するものであり、ステップSP59~ステップSP61が、サービスの手配状況の通知に関するものである。
【0127】
(ステップSP31)
ユーザがインターホン親機2へ発話することで処理要求を行う。発話による処理要求は、インターホン親機2の受付手段31によって受け付けられる。
図5における処理要求は、例えばタクシーの手配であるものとする。
なお、以下では、第二ユーザが発話したものとして説明する。
その後、処理はステップSP32へ移行する。
【0128】
(ステップSP32)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5へ解析依頼を行う。解析依頼は、受付手段31が受け付けた発話データを送信することで行われる。当該データは、第二サーバ装置5の受信手段51によって受信される。
その後、処理はステップSP33へ移行する。
【0129】
(ステップSP33)
第二サーバ装置5の演算手段53が、発話データからユーザの発話の内容を解析する。
その後、処理はステップSP34へ移行する。
【0130】
(ステップSP34)
第二サーバ装置5の送信手段52が、解析した発話の内容をインターホン親機2へ送信する。送信した発話の内容は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP35へ移行する。
【0131】
(ステップSP35)
インターホン親機2の出力手段34が、第一サーバ装置4へユーザの特定依頼を行う。特定依頼は、発話による音声情報を含む信号を送信することで行われる。当該信号は、第一サーバ装置4の受信手段41によって受信される。
その後、処理はステップSP36へ移行する。
【0132】
(ステップSP36)
第一サーバ装置4の特定手段44が、受信手段41が受信した音声情報に基づいてユーザを特定する。例えば、特定手段44は、ユーザ情報48に含まれる声の情報と、受信手段41が受信した音声情報とを照合し、ユーザを特定するようにしてもよい。なお、
図6のフローチャートでは特定されたユーザが第二ユーザとする。
その後、処理はステップSP37へ移行する。
【0133】
(ステップSP37)
第一サーバ装置4の送信手段42が、特定手段44が特定したユーザの情報(第二ユーザ)を、インターホン親機2へ送信する。送信されたユーザの情報は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP38へ移行する。
【0134】
(ステップSP38)
インターホン親機2の判定手段35が、特定手段44が特定したユーザ(第二ユーザ)が、所定のユーザであるか否かを判定する。例えば、判定手段35は、特定手段44が特定した第二ユーザが、記憶手段36に記憶される所定ユーザ情報37に含まれているか否かを判定する。
その後、処理はステップSP39へ移行する。
【0135】
(ステップSP39)
インターホン親機2の判定手段35の判定結果によってその後の処理が分岐する。判定手段35が肯定判定した場合は、処理はステップSP40へ移行し、判定手段35が否定判定した場合は、処理はステップSP46へ移行する。
【0136】
(ステップSP40)
インターホン親機2の出力手段34が、通話装置16を用いて第二ユーザに処理の実行を確定するための依頼を音声出力にて行う。依頼内容は、例えば「これからタクシーを手配してよろしいですか?」等としてもよい。
その後、処理はステップSP42へ移行する。
【0137】
(ステップSP41)
第二ユーザがインターホン親機2へ発話することで要求を確定させる。発話はインターホン親機2の受付手段31によって受け付けられる。
その後、処理はステップSP42へ移行する。
【0138】
(ステップSP42)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5へ解析依頼を行う。解析依頼は、受付手段31が受け付けた発話データを送信することで行われる。当該データは、第二サーバ装置5の受信手段51によって受信される。
その後、処理はステップSP43へ移行する。
【0139】
(ステップSP43)
第二サーバ装置5の演算手段53が、発話データから発話の内容を解析する。
図6においては、この発話の内容は、処理要求を確定させる内容となる。
その後、処理はステップSP44へ移行する。
【0140】
(ステップSP44)
第二サーバ装置5の送信手段52が、解析した発話の内容をインターホン親機2へ送信する。送信した発話の内容は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP45へ移行する。
【0141】
(ステップSP45)
インターホン親機2の出力手段34が、通話装置16を用いて第二ユーザに音声出力を行う。音声出力の内容は、例えば「ではこれからタクシーを手配します」等の文言としてもよい。
その後、処理はステップSP47へ移行する。
【0142】
(ステップSP46)
インターホン親機2の出力手段34が、通話装置16を用いて第二ユーザに音声出力を行う。音声出力の内容は、例えば「○○(第二ユーザの名前)さんからのタクシーの手配の要求は受け付けられません」等とする。
その後、処理は終了する。
【0143】
(ステップSP47)
インターホン親機2の出力手段34が第一サーバ装置4へ住所依頼を行う。住所依頼は、インターホン親機2の親機IDを含む信号を送信することで行われる。当該信号は、第一サーバ装置4の受信手段41によって受信される。
その後、処理はステップSP48へ移行する。
【0144】
(ステップSP48)
第一サーバ装置4の取得手段43が住所を特定する。例えば、取得手段43は、記憶手段45に記憶される住所情報46に基づいて、受信手段41が受信した親機IDに紐付く住所情報を取得する。
その後、処理はステップSP49へ移行する。
【0145】
(ステップSP49)
第一サーバ装置4の取得手段43が、取得した住所情報をインターホン親機2へ送信する。
送信された住所情報はインターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP50へ移行する。
【0146】
(ステップSP50)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5に対して発話データの生成要求を行う。この生成要求は、第一ユーザがサービスを受けるための処理を行うために必要な言葉データの生成を要求するものである。出力手段34は当該要求を信号にて第二サーバ装置5へ送信する。出力手段34から送信された信号は第二サーバ装置5の受信手段51が受信する。
例えば、処理がタクシーを手配することであれば、電話あるいはインターネット受付にて手配するための言葉データの生成を要求する。
その後、処理はステップSP51へ移行する。
【0147】
(ステップSP51)
第二サーバ装置5の演算手段53が、言葉データを生成する。これは、電話あるいはインターネット受付において救急車を手配するための言葉である。
その後、処理はステップSP52へ移行する。
【0148】
(ステップSP52)
第二サーバ装置5の送信手段52が、演算手段53が生成した言葉データをインターホン親機2へ送信する。
送信手段52から送信された言葉データは、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP53へ移行する。
【0149】
(ステップSP53)
インターホン親機2の実行手段33が、第一ユーザがサービスを受けるための処理を行う(処理要求は第二ユーザであるが、サービスを受けるのは第一ユーザであるものとする)。例えば、実行手段33は、タクシーを手配するために、サービス提供者であるタクシー会社に電話をかけたり、タクシー会社のサーバ装置(図示略)が開設するインターネット受付に入力を行ったりする。また、その際、ステップSP49において受信した第一ユーザの住所情報を伝える(送信する)。
その後、処理はステップSP54へ移行する。
【0150】
(ステップSP54)
インターホン親機2の受付手段31が、タクシー会社からの電話による応答やタクシー会社のサーバ装置のインターネット受付からの応答を受け付ける。
その後、処理はステップSP55へ移行する。
【0151】
(ステップSP55)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5へ解析依頼を行う。解析依頼は、受付手段31が受け付けた応答データを送信することで行われる。当該データは、第二サーバ装置5の受信手段51によって受信される。
その後、処理はステップSP56へ移行する。
【0152】
(ステップSP56)
第二サーバ装置5の演算手段53が、応答データから応答の内容を解析する。例えば、電話にてやりとりする場合、電話相手(サービス業者であるタクシー会社の担当者)の発話の内容を解析する。
その後、処理はステップSP57へ移行する。
【0153】
(ステップSP57)
第二サーバ装置5の送信手段52が、解析した応答の内容をインターホン親機2へ送信する。送信した応答の内容は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP58へ移行する。
【0154】
(ステップSP58)
手続が完了したか否かによってその後の処理が分岐する。手続が完了した場合は、処理はステップSP59へ移行し、手続が完了していない場合は、処理はステップSP50へ戻る。
【0155】
(ステップSP59)
インターホン親機2の受付手段31が、サービス提供者から手配状況を受け付ける。例えば、タクシー会社のサーバ装置(図示略)から送信された、タクシーの手配状況を受信する。
手配状況とは、例えば、タクシーが出発した、何分後に到着する、到着した等である。
その後、処理はステップSP60へ移行する。
【0156】
(ステップSP60)
インターホン親機2の出力手段34が第一ユーザへ手配状況を通知する。例えば、第一ユーザが所有する第一通信端末9へ手配状況を送信する。手配状況は、ステップSP59で受け付けた手配状況そのままでよい。
その後、処理はステップSP61へ移行する。
【0157】
(ステップSP61)
サービスが完了したか否かによって処理が分岐する。完了した場合は、処理は終了する。完了していない場合は、処理はステップSP59へ戻る。
以上が本実施形態に係るインターホンシステム1による第一ユーザの発話を用いた処理の一例の説明である。
【0158】
≪オンライン購入手続に関する処理≫
以下では、
図8のフローチャートを用いて、本実施形態に係るインターホンシステム1によるインターネットを利用したオンライン購入手続に関する処理について詳述する。また、下記ステップは一例であり、その順番及び内容は適宜変更することができる。
【0159】
また、以下では、ステップSP71~ステップSP78が、処理要求の受け付けに関するものであり、ステップSP79~ステップSP82が、処理要求に応じた処理(サービスの手続)に関するものであり、ステップSP83~ステップSP86が、サービスの手配状況の通知に関するものである。
【0160】
(ステップSP71)
インターホン親機2の受付手段31が、ECサイト等を構築するサーバ装置(図示略)からインターネットを介してセール情報を受信する。セール情報は、商品の情報、特に、期間限定で値引きされている商品の情報等が含まれるものとしてもよい。
その後、処理はステップSP72へ移行する。
【0161】
(ステップSP72)
インターホン親機2の出力手段34が、第二サーバ装置5へ解析依頼を行う。解析依頼は、受付手段31が受け付けたセール情報を転送することで行われる。当該情報は、第二サーバ装置5の受信手段51によって受信される。
その後、処理はステップSP73へ移行する。
【0162】
(ステップSP73)
第二サーバ装置5の演算手段53が、セール情報の内容を解析する。
その後、処理はステップSP74へ移行する。
【0163】
(ステップSP74)
第二サーバ装置5の演算手段53が、解析したセール情報に基づき、通知情報を生成する。通知情報は、セール情報の内容をユーザが把握しやすくまとめたものとしてもよく、あるいは、インターホン親機2の受付手段31が複数のセール情報を受け付けた場合に、これらをまとめたものとしてもよい。
その後、処理はステップSP75へ移行する。
【0164】
(ステップSP75)
第二サーバ装置5の送信手段52が、演算手段53が生成した通知情報をインターホン親機2へ送信する。送信した通知情報は、インターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP76へ移行する。
【0165】
(ステップSP76)
インターホン親機2の出力手段34が、所定のユーザに通知情報を送信する。所定のユーザは、所定ユーザ情報37に含まれるユーザである。
その後、処理はステップSP77へ移行する。
【0166】
(ステップSP77)
第一通信端末9が、通知情報を所定のユーザが確認可能に出力する。例えば、第一通信端末9の表示装置(図示略)が画面表示するものとしてもよく、あるいは、第一通信端末9の音出力装置(図示略)が音声出力するものとしてもよい。
その後、処理はステップSP78へ移行する。
【0167】
(ステップSP78)
第一ユーザがインターホン親機2に対して、(第一ユーザがサービスを受けるための)処理要求を行う。例えば、出力された通知情報を参照し、第一通信端末9の入力装置(図示略)を用いて購入したい商品を選択する。処理要求として選択した商品の情報を第一通信端末9からインターホン親機2へ送信する。選択した商品の情報は、インターホン親機2の受付手段31にて受信される。
その後、処理はステップSP79へ移行する。
【0168】
(ステップSP79)
インターホン親機2の出力手段34が、ユーザに応答通知を行う。例えば、出力手段34が第一ユーザの所有する第一通信端末9へ応答通知信号を送信する。応答通知は、例えば「選択された商品を購入します」等の文言としてもよい。
その後、処理はステップSP80へ移行する。
【0169】
(ステップSP80)
インターホン親機2の出力手段34が第一サーバ装置4へ住所依頼を行う。住所依頼を行う際は、インターホン親機2の親機IDを含む信号を送信する。当該信号は、第一サーバ装置4の受信手段41によって受信される。
その後、処理はステップSP81へ移行する。
【0170】
(ステップSP81)
第一サーバ装置4の取得手段43が住所を特定する。例えば、取得手段43は、記憶手段45に記憶される住所情報46に基づいて、受信手段41が受信した親機IDに紐付く住所情報を取得する。
その後、処理はステップSP82へ移行する。
【0171】
(ステップSP82)
第一サーバ装置4の取得手段43が、取得した住所情報をインターホン親機2へ送信する。
送信された住所情報はインターホン親機2の受付手段31が受信する。
その後、処理はステップSP83へ移行する。
【0172】
(ステップSP83)
インターホン親機2の実行手段33が、第一ユーザがサービスを受けるための処理を行う。例えば、実行手段33は、商品を購入するために、ECサイトにて手続を行う。また、その際、ステップSP81において受信した第一ユーザの住所情報を含む、商品の購入に必要な第一ユーザの情報を伝える(送信する)。
その後、処理はステップSP84へ移行する。
【0173】
(ステップSP84)
インターホン親機2の受付手段31が、サービス提供者から手配状況を受け付ける。手配状況は、購入した商品の配達に関する情報であるものとしてもよい。例えば、発送済み、何日に到着する等であるものとしてもよい。
その後、処理はステップSP85へ移行する。
【0174】
(ステップSP85)
インターホン親機2の出力手段34が第一ユーザへ手配状況を通知する。例えば、第一ユーザが所有する第一通信端末9へ手配状況を送信する。手配状況は、ステップSP84で受け付けた手配状況をそのまま転送する形でもよい。
その後、処理はステップSP86へ移行する。
【0175】
(ステップSP86)
第一通信端末9が、第一ユーザが確認可能に手配状況を出力する。例えば、第一通信端末9の表示装置(図示略)が画面表示するものとしてもよく、あるいは、第一通信端末9の音出力装置(図示略)が音声出力するものとしてもよい。
その後、処理はステップSP87へ移行する。
【0176】
(ステップSP87)
サービスが完了したか否かによって処理が分岐する。完了した場合は、処理は終了する。完了していない場合は、処理はステップSP84へ戻る。
以上が本実施形態に係るインターホンシステム1によるインターネットを利用した購入手続に関する処理の一例の説明である。
【0177】
≪作用効果≫
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータを、ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機2の装置ID(親機ID)と、を紐づけて記憶する記憶手段45、ユーザがサービスを受けるための処理要求を受け付ける受付手段31、受付手段31が処理要求を受け付けると、装置ID(親機ID)に基づいて、ユーザ情報及び住所情報を取得する取得手段32(及び/又は取得手段43)、受付手段31が受け付けた処理要求と、取得手段32が取得したユーザ情報及び住所情報と、に基づいて、処理要求に応じた処理を実行する実行手段33、として機能させる。
このようにして本実施形態では、ユーザの住居などにインターホン親機2を設置するタイミングで、親機IDとユーザの住所情報とを紐づける作業を行うことで、ユーザがインターホンシステム1を利用する際に住所情報を入力する必要がなくなり、ユーザの手間を省略することができる。
【0178】
また、本実施形態に係るプログラムでは、処理要求は、言葉に関する情報の入力によって行われる。
このようにして本実施形態では、ユーザの発話あるいは文字入力等、言葉に関する情報の入力によって処理を実行することができるので、利便性が向上する。
【0179】
また、本実施形態に係るプログラムでは、ユーザを一のユーザとした場合、処理要求は、一のユーザ又は一のユーザと同一の住所情報を有する他のユーザによって行われる。
このようにして本実施形態では、処理要求をユーザやその家族等が行うものとすることによって、安全性を確保することができる。
【0180】
また、本実施形態に係るプログラムでは、実行手段33は、サービスを受けるユーザが、所定のユーザである場合に、処理を実行する。
このようにして本実施形態では、サービスを受けるユーザが、所定のユーザ以外である場合には処理が実行されない。例えば、サービスの内容が商品購入等である場合に、一のユーザが未成年者である場合にはサービスを受けられないものとする。これにより、安全性を向上することができる。
【0181】
また、本実施形態に係るプログラムでは、実行手段33は、処理要求を行う一のユーザ又は他のユーザが、所定のユーザである場合に、処理を実行する。
このようにして本実施形態では、一のユーザ又は他のユーザが所定のユーザ以外である場合には、処理要求の権限を与えないようにする。
例えば、処理要求を行った一のユーザ又は他のユーザが、未成年者であった場合には、サービスを受けられないものとする。これにより、安全性を向上することができる。
【0182】
また、本実施形態に係るプログラムでは、コンピュータを、サービスの手配中に、前記ユーザに手配状況を伝える出力手段34、として更に機能させる。
このようにして本実施形態では、処理要求を行ってから実際にユーザがサービスを受けるまでにタイムラグが生じる場合などに、手配状況を伝えることができるため、利便性が向上する。
【0183】
また、本実施形態に係る情報処理装置では、ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機の装置ID(親機ID)と、を紐づけて記憶する記憶手段45と、ユーザがサービスを受けるための処理要求を受け付ける受付手段31と、受付手段31が処理要求を受け付けると、装置ID(親機ID)に基づいて、ユーザ情報及び住所情報を取得する取得手段32と、受付手段31が受け付けた処理要求と、取得手段32が取得したユーザ情報及び住所情報と、に基づいて、当該処理要求に応じた処理を実行する実行手段33と、を備える。
このようにして本実施形態では、ユーザの住居などにインターホン親機2を設置するタイミングで、親機IDとユーザの住所情報とを紐づける作業を行うことで、ユーザがインターホンシステム1を利用する際に住所情報を入力する必要がなくなり、ユーザの手間を省略することができる。
【0184】
また、本実施形態に係る情報処理装置は、インターホン親機2と、インターホン親機2と紐づけられることで装置ID(親機ID)を有する通信端末(第一通信端末9及び第二通信端末10)と、を更に備え、受付手段31は、インターホン親機2及び通信端末(第一通信端末9及び第二通信端末10)に設けられる。
このようにして本実施形態では、インターホン親機2及び通信端末(第一通信端末9及び第二通信端末10)は、そもそも一般的なハードウェア構成としてユーザからの各種要求を受け付ける構成(マイクロフォンやキーボード機能)を有しているため、新設する必要がなく、製造コストを抑制することができる。
【0185】
===変形例===
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。すなわち、上述した具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び下記変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0186】
例えば、上記実施形態に係るインターホンシステム1では、機能構成として、第一サーバ装置4が、受信手段41、送信手段42、取得手段43、特定手段44、記憶手段45を有し、インターホン親機2が、受付手段31、取得手段32、実行手段33、出力手段34、判定手段35を有し、第二サーバ装置5が、受信手段51、送信手段52、演算手段53、記憶手段54を有する例について説明した。しかしながら、各機能構成の主体はこれに限定されない。
例えば、第一サーバ装置4の機能構成をインターホン親機2が備えるようにして、インターホンシステム1には、第一サーバ装置4を設けないものとしてもよい。この場合、インターホン親機2は、自装置の装置ID(親機ID)に基づき、自装置が設置された住所を、自身の記憶手段36に対応付けて記憶された情報から抽出して取得してもよい。
また、インターホンシステム1は、インターホン親機2における取得手段32、実行手段33等に相当する一部の機能構成を、インターホン親機2ではなく第一サーバ装置4が有するものとして構成されていてもよい。
【0187】
また、インターホンシステム1は、上記した構成以外の構成を備えていてもよく、インターホンシステム1は、第一サーバ装置4、第二サーバ装置5以外のサーバ装置(別のサーバ装置)を備えていてもよく、第一サーバ装置4の機能構成の一部(例えば、特定手段44、及び、ユーザ情報48に含まれる声の情報)を当該別のサーバ装置が備えるようにしてもよい。
また、インターホン親機2の機能構成の一部(例えば、判定手段35及び記憶手段36)を当該別のサーバ装置が備えるようにしてもよい。
【0188】
また、出力手段34は各種情報を表示するのみならず、各種情報を音声出力したり、あるいは、各種情報を第一通信端末9や第二通信端末10へ送信したりすることで、各ユーザに通知するものとしてもよい。
【0189】
また、上記実施形態におけるサービス事業者は、電気、水道、ガス、インターネット等の生活インフラ関連を含むサービスを提供する事業者、食品配送サービス、宅配サービス、クリーニング業者、修理サービス業者、飲料水業者等の所定のサービスを行う事業者を含んでもよい。
【0190】
また、上記実施形態に係るインターホンシステム1では、第一サーバ装置4及び第二サーバ装置5と通信を行うのはインターホン親機2であるものとし、外部装置(第一通信端末9、第二通信端末10、ウェアラブル装置8)は、それぞれインターホン親機2と通信を行うものとしたが、本発明はこれに限らない。
例えば、インターホンシステム1は、上記実施形態において
図7を用いて説明したキャラクタ61の生成や制御、音声の生成等を行うサーバ装置(第三サーバ装置)を更に備えるようにしてもよい。そして、当該第三サーバ装置は、インターホン親機2、外部装置、第一サーバ装置4、第二サーバ装置5とそれぞれ通信を行うことで、上記実施形態中の
図5、
図6、
図8のフローチャートにおいてインターホン親機2が行っていた各処理を行うようにしてもよい。
その場合、第三サーバ装置は、各処理を行うために、上記実施形態にて説明したインターホン親機2の機能構成の一部を、インターホン親機2の代わりに備えるものとする。
また、その場合、第三サーバ装置により生成及び制御されるキャラクタ61や音声は、ブラウザあるいはアプリケーションソフトウェアを用いることで、インターホン親機2、第一通信端末9及び第二通信端末10における、表示装置及び音出力装置等によってそれぞれ出力されるようにしてもよい。
ただし、その場合、外部装置はそれぞれインターホン親機2と紐づけられる処理を行う。この処理には、各外部装置がインターホン親機2の親機IDを取得することが含まれるものとする。
また、この処理は、例えば、インターホン親機2の表示装置14に一次元コード(バーコード)あるいは二次元コード(QRコード(登録商標))を表示させ、これを第一通信端末9及び第二通信端末10がカメラ(図示略)を用いて読み込む等であってもよい。あるいは、ウェアラブル装置8が直接無線通信(例えばBluetooth(登録商標)等)を用いて通信を行うことで行うものとしてもよい。
これにより、外部装置が第三サーバ装置と通信を行う際に、親機IDを送信し、送信された親機IDを第三サーバ装置から第一サーバ装置4及び第二サーバ装置5に送信することで、第一サーバ装置4及び第二サーバ装置5は、第三サーバ装置と通信を行っている外部装置が、インターホン親機2と紐付けられた外部装置であると判断することができる。
このようにすることで、上記実施形態において説明したような、外部装置がインターホン親機2と通信を行う場合と同様にして、親機IDに基づいて取得手段32がユーザ情報及び住所情報を取得することができる。
【0191】
また、上記実施形態においては、ステップSP1等において、ウェアラブル装置8から異常通知を行うものとしたが、その際、併せてウェアラブル装置8から処理要求(救急車の手配など)を行う信号を送信するようにしてもよい。また、上述したように第三サーバ装置を設ける場合においては、この信号を第三サーバ装置に送信するものとしてもよい。
このようにすることで、ユーザが体調不良により処理要求を行うことができないといった緊急事態に対応することができる。
【0192】
また、上記実施形態において説明した「ユーザがサービスを受ける」について、例えば、ユーザ(第一ユーザ)が友人にタクシーを手配したいといったケースにおいては、サービスは、ユーザの「友人にタクシーを手配したい」との要望に応えるものとし、サービスを受ける対象はあくまでもユーザと捉えるようにしてもよい。
あるいは、「友人に写真(電子データ)を送りたい」といったケースにおいては、サービスは、ユーザの「友人に写真を送りたい」との要望に応えるものとし、やはりサービスを受ける対象はあくまでもユーザと捉えるものとしてもよい。
すなわち、サービスの内容が、ユーザ(第一ユーザ)以外の者(ユーザの友人など)に対して何らかの利益を与えるものであっても、ユーザ(第一ユーザ)が処理要求を行っていれば、「ユーザがサービスを受ける」ことの一例に含めるようにしてもよい。なぜなら、そのサービスは、当該ユーザの要望に応えるものとも見做せるからである。
【0193】
また、サービスを受けるユーザ(第一ユーザ)は、処理要求を行う時点あるいはサービスを受ける時点で、必ずしも住所情報46の場所(自宅など)にいる必要は無い。
例えば、サービスの内容が宅配などであれば、住所情報46の場所への置き配といった形でサービスが行われるものとしてもよい。
あるいは、サービスの内容が、外にいるユーザへのタクシーや救急車などの手配の場合には、第一通信端末9のGPS情報に基づいてユーザの位置情報を判定することで、当該位置情報に向けてサービスが行われるものとしてもよい。
【0194】
また、上記実施形態のSP35等においては、音声情報からユーザを特定しているが、音声情報に限らず、例えば、インターホン親機2にカメラを設け、カメラが撮影した画像に基づいて顔認証を行い、ユーザを特定してもよい。あるいは、上述したように第三サーバを設ける場合、第一通信端末9又は第二通信端末10のカメラによって撮影した画像情報に基づいて顔認証を行い、ユーザを特定してもよい。
あるいは、所定の親機IDを有する外部装置から処理要求が行われた場合や、所定の親機IDを有するインターホン親機2を用いて文字情報の入力による処理要求が行われた場合には、ユーザの特定無しに、ユーザがサービスを受けるための処理を実行するものとしてもよい。
ただし、この場合、処理要求を行う信号に親機IDを含める必要がある。
これによって、親機IDに紐づけられた住所情報46を有する第一ユーザ又は第二ユーザが処理要求を行ったものと見做すことができる。
【0195】
また、上記実施形態において説明した建物は、住宅に限らずオフィスビルや商業施設等としてもよい。その場合、ユーザは、オフィスビルや商業施設等で作業を行う人を含んでもよい。
【符号の説明】
【0196】
1:インターホンシステム、2:インターホン親機、3:インターホン子機、4:第一サーバ装置、5:第二サーバ装置、6:建物内部、31:受付手段、32:取得手段、33:実行手段、34:出力手段、44:特定手段、53:演算手段
【要約】
【課題】専用デバイスの購入せずに、処理要求に応じた処理を実行するシステムを利用できるプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータを、ユーザを特定するユーザ情報と、当該ユーザの住所情報と、当該住所情報を有する室内に設置されたインターホン親機2の装置ID(親機ID)と、を紐づけて記憶する記憶手段45、ユーザがサービスを受けるための処理要求を受け付ける受付手段31、受付手段31が処理要求を受け付けると、装置ID(親機ID)に基づいて、ユーザ情報及び住所情報を取得する取得手段32(及び/又は取得手段43)、受付手段31が受け付けた処理要求と、取得手段32が取得したユーザ情報及び住所情報と、に基づいて、処理要求に応じた処理を実行する実行手段33、として機能させる。
【選択図】
図1