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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】通信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/04 20090101AFI20240910BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20240910BHJP
   H04W 8/24 20090101ALI20240910BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20240910BHJP
【FI】
H04W52/04
H04W88/02 140
H04W8/24
H04W72/23
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023513320
(86)(22)【出願日】2020-08-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2020111535
(87)【国際公開番号】W WO2022041020
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,リヤーンリヤーン
(72)【発明者】
【氏名】ダイ,シイズオン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジアーンホワ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,リーリー
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-516809(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Resolving remaining issues for UE switching between 1Tx carrier and 2Tx carrier,3GPP TSG RAN WG4 #95_e R4-2006943,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_95_e/Docs/R4-2006943.zip>,2020年06月05日
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on the remaining issues of supporting Tx switching between two uplink carriers,3GPP TSG RAN WG1 #100b_e R1-2002661,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100b_e/Docs/R1-2002661.zip>,2020年04月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって:
端末デバイスが、第1の情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の情報は、アップリンク・キャリアにより使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート設定に基づいて、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するステップであって、Lは0より大きな整数である、ステップ;
を含む方法において、前記方法は:
前記端末デバイスが第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップを更に含み、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、1つのアンテナ・ポート又は1つのキャリアにおける情報送信のために第1の送信電力及び第2の送信電力の両方をサポートしていることを示し、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、方法
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート設定に基づいて、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するステップは:
前記端末デバイスが、少なくとも1つのアップリンク・キャリアを決定するステップであって、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアは情報を伝送するためものであるか、又は前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアは前記端末デバイスによる使用のためにスケジューリングされたアップリンク・キャリアである、ステップ;
前記端末デバイスが、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリア及び前記アンテナ・ポート設定に基づいて、アンテナ・ポート伝送設定を決定するステップであって、前記アンテナ・ポート伝送設定は、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアに対応するアンテナ・ポートを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、前記L個の送信機のステータスを決定するステップ;
を含む、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法において、前記方法は、更に:
第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することを決定するか;又は第1の送信機設定が第2の送信機設定と同じである場合に、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するステップ;
を含み、前記第2の送信機設定は、前記端末デバイスが前記第1の情報を受信する時又は前の前記L個の送信機のステータスであり、前記第1の送信機設定は、前記アンテナ・ポート設定に基づいて決定される前記L個の送信機のステータスである、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法において、前記アンテナ・ポート伝送設定は1つ又は複数の送信機設定に対応しており;及び
前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、前記L個の送信機の前記ステータスを決定するステップは:
前記アンテナ・ポート伝送設定が唯1つの送信機設定に対応している場合に、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応している前記送信機設定を、第1の送信機設定として決定するステップ;
前記アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、前記複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいる場合に、前記端末デバイスが、前記第2の送信機設定を、第1の送信機設定として決定するステップ;又は
前記アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、前記複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいない場合に、前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応する、前記複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップ;
を含み、前記第2の送信機設定は、前記端末デバイスが前記第1の情報を受信する時又は前に使用されている送信機設定である、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応する、前記複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップは:
前記端末デバイスが、予め設定されたシーケンスにおける少なくとも1つの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、前記条件に合う前記送信機設定を、前記第1の送信機設定として使用するステップであって、前記少なくとも1つの送信機設定は、前記端末デバイスの前記L個の送信機に基づいて決定される、ステップ;
を含み、前記条件に合う送信機設定とは、前記送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、前記アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法において、
前記第2の送信機設定は、N個のグループの送信機設定のうちの第1のグループの送信機設定の中にあり、前記第1のグループの送信機設定は少なくとも1つの送信機設定を含み;及び
前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応する、前記複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップは:
条件に合う送信機設定が前記第1のグループの送信機設定の中に存在していると判断した場合に、前記端末デバイスが、前記条件に合う前記送信機設定を前記第1の送信機設定として使用するステップ;又は
条件に合う送信機設定が前記第1のグループの送信機設定の中に存在しないと判断した場合に、前記端末デバイスが、予め設定されたシーケンスにおいてN個のグループの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、前記条件に合う前記送信機設定を、前記第1の送信機設定として使用するステップ;
を含み、前記条件に合う送信機設定とは、前記送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、前記アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する、方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のうちの何れか1項に記載の方法において、前記方法は、更に:
前記端末デバイスが、第3の情報を前記ネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第3の情報は、前記端末デバイスのL個の送信機の前記ステータスを指定するためものであり、Lは0より大きな整数であり;又は前記第3の情報は、前記端末デバイスにおける少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである、ステップ;
前記端末デバイスが、第5の情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、前記第5の情報は、前記端末デバイスの前記L個の送信機の前記ステータスを指定するためものであり、Lは0より大きな整数であり;又は前記第5の情報は、前記端末デバイスにおける少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである、ステップ;又は
前記端末デバイスが、前記L個の送信機の前記ステータスを、予め設定されたステータスに設定するステップ;
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記端末デバイスが第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップの後に、前記方法は、更に:
前記端末デバイスが、第1の電力情報を前記ネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の電力情報は、前記少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;
を含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップは:
前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;又は
前記少なくとも1つのキャリアにおけるi番目のキャリアに関し、前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記i番目のキャリアに関する情報を送信するステップであって、iは正の整数である、ステップ;
を含む、方法。
【請求項10】
通信方法であって:
ネットワーク・デバイスが、第1の情報を端末デバイスへ送信するステップであって、前記第1の情報は、アップリンク・キャリアにより使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものである、ステップ;及び
前記ネットワーク・デバイスが、前記アンテナ・ポート設定に基づいて、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するステップであって、Lは0より大きな整数である、ステップ;
を含む方法において、前記方法は:
前記ネットワーク・デバイスが、第2の電力情報を前記端末デバイスから受信するステップを更に含み、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、1つのアンテナ・ポート又は1つのキャリアにおける情報送信のために第1の送信電力及び第2の送信電力の両方をサポートしていることを示し、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記ネットワーク・デバイスが、第2の電力情報を前記端末デバイスから受信するステップの後に、前記方法は、更に:
前記ネットワーク・デバイスが、第1の電力情報を前記端末デバイスへ送信するステップであって、前記第1の電力情報は、少なくとも1つのキャリアの送信電力が前記第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;
を含む、方法。
【請求項12】
請求項1ないしのうちの何れか1項に記載の方法、又は請求項10又は11に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項13】
装置のプロセッサにより実行されると、請求項1ないしのうちの何れか1項に記載の方法、又は請求項10又は11に記載の方法を前記装置に実行させる命令を含むコンピュータ・プログラム。
【請求項14】
プロセッサと前記プロセッサによる実行のための命令を記憶する記憶媒体とを含む装置であって、前記命令が実行されると、前記プロセッサは、請求項1ないしのうちの何れか1項に記載の方法、又は請求項10又は11に記載の方法を実行するように構成されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本件は、無線通信技術の分野に関連し、特に通信方法及び装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
[0002] データを送信する端末デバイスをスケジューリングする場合に、ネットワーク・デバイスは、データを送信するために使用されるアンテナ・ポートを明示することが可能であるが、データを送信する端末デバイスにより使用される送信機を指定していない。ダウンリンク・キャリアよりも多いアップリンク・キャリアが端末デバイスに設定される場合、同じアンテナ・ポート設定が、複数の送信機設定に対応する可能性がある。ネットワーク・デバイスが端末デバイスに対してアンテナ・ポート設定を指示する場合に、ネットワーク・デバイスは、データを送信する端末デバイスにより使用される送信機を知ることはできない。
【0003】
[0003] 端末デバイスが異なる送信機に切り替える場合、切り替え時間が必要とされ、異なる送信機は異なる切り替え時間に対応する。送信機のより長い切り替え時間は、より多くのアップリンク送信機会を占めていることを示す。ネットワーク・デバイスが端末デバイスの送信機のステータス、即ち、端末デバイスにより使用される送信機を各キャリア・スケジューリング中に知ることができるならば、ネットワーク・デバイスは、より柔軟に且つ包括的にアンテナ・ポート設定を考慮することが可能になり、その結果、端末デバイスは、より多くのアップリンク送信機会を取得することができる。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 本件の課題は、端末デバイスに対して送信機設定を指定するための通信方法及び装置を提供することである。
【0005】
[0005] 第1の態様によれば、本件は通信方法を提供し、通信方法は:端末デバイスが、第1の情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の情報は、アップリンク・キャリアにより使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものである、ステップ;及び前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート設定に基づいて、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するステップであって、Lは0より大きな整数である、ステップを含む。
【0006】
[0006] 上述の方法によれば、端末デバイスは、第1の情報に基づいて、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを決定し、情報が送信される前に、送信機の切り替えが実行されることを必要とするか否かを決定することができる。
【0007】
[0007] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート設定に基づいて、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するステップは:
前記端末デバイスが、少なくとも1つのアップリンク・キャリアを決定するステップであって、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアは情報を伝送するためものであるか、又は前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアは前記端末デバイスによる使用のためにスケジューリングされたアップリンク・キャリアである、ステップ;
前記端末デバイスが、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリア及び前記アンテナ・ポート設定に基づいて、アンテナ・ポート伝送設定を決定するステップであって、前記アンテナ・ポート伝送設定は、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアに対応するアンテナ・ポートを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、前記L個の送信機のステータスを決定するステップを含む。
【0008】
[0008] 可能な実装において、前記方法は、更に:第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することを決定するか;又は第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するステップ;を含み、前記第2の送信機設定は、前記端末デバイスが前記第1の情報を受信する時又は前の前記L個の送信機のステータスであり、前記第1の送信機設定は、前記アンテナ・ポート設定に基づいて決定される前記L個の送信機のステータスである。
【0009】
[0009] 可能な実装において、前記アンテナ・ポート伝送設定は1つ又は複数の送信機設定に対応しており;及び前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、前記L個の送信機の前記ステータスを決定するステップは:
前記アンテナ・ポート伝送設定が唯1つの送信機設定に対応している場合に、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応している前記送信機設定を、第1の送信機設定として決定するステップ;
前記アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、前記複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいる場合に、前記端末デバイスが、前記第2の送信機設定を、第1の送信機設定として決定するステップ;又は
前記アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、前記複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいない場合に、前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応する、前記複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップ;を含み、
前記第2の送信機設定は、前記端末デバイスが前記第1の情報を受信する時又は前に使用されている送信機設定である。
【0010】
[0010] 上述の方法によれば、アンテナ・ポート伝送設定が第2の送信機設定に対応していると判断した場合、端末デバイスは、現在の送信機設定を優先的に不変に維持する。これは、端末デバイスが、送信機を頻繁に切り替えることを防止することができ、その結果、切り替え時間を短縮し、端末デバイスが、より多くのアップリンク送信機会を得ることを可能にする。
【0011】
[0011] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応する、前記複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップは:
前記端末デバイスが、予め設定されたシーケンスにおける少なくとも1つの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、前記条件に合う前記送信機設定を、前記第1の送信機設定として使用するステップであって、前記少なくとも1つの送信機設定は、前記端末デバイスの前記L個の送信機に基づいて決定される、ステップ;
を含み、前記条件に合う送信機設定とは、前記送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、前記アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する。
【0012】
[0012] 可能な実装において、前記第2の送信機設定は、N個のグループの送信機設定のうちの第1のグループの送信機設定の中にあり、前記第1のグループの送信機設定は少なくとも1つの送信機設定を含み;及び
前記端末デバイスが、前記アンテナ・ポート伝送設定に対応する、前記複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップは:
条件に合う送信機設定が前記第1のグループの送信機設定の中に存在していると判断した場合に、前記端末デバイスが、前記条件に合う前記送信機設定を前記第1の送信機設定として使用するステップ;又は
条件に合う送信機設定が前記第1のグループの送信機設定の中に存在していないと判断した場合に、前記端末デバイスが、予め設定されたシーケンスにおけるN個のグループの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、前記条件に合う前記送信機設定を、前記第1の送信機設定として使用するステップ;
を含み、前記条件に合う送信機設定とは、前記送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、前記アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する。
【0013】
[0013] 可能な実装において、本方法は、端末デバイスが、L個の送信機のステータスに基づいて、少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機のステータスを判定するステップ;及び少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機のステータスに基づいて、情報を送信するための少なくとも1つの送信機を決定するステップ;を更に含む。
【0014】
[0014] 可能な実装において、方法は、更に:前記端末デバイスが、第3の情報を前記ネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第3の情報は、前記端末デバイスのL個の送信機の前記ステータスを指定するためものであり、Lは0より大きな整数であるか;又は前記第3の情報は、前記端末デバイスにおける少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである、ステップ;
前記端末デバイスが、第5の情報を前記ネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第5の情報は、前記端末デバイスの前記L個の送信機の前記ステータスを指定するためものであり、Lは0より大きな整数であるか;又は前記第5の情報は、前記端末デバイスにおける少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである、ステップ;又は
前記端末デバイスが、前記L個の送信機の前記ステータスを、予め設定されたステータスに設定するステップ;を含む。
【0015】
[0015] 可能な実装において、方法は、更に:端末デバイスが、スケジューリング情報をネットワーク・デバイスから受信するステップを含み、スケジューリング情報は、第1の設定の組み合わせのインデックス値を指定するためのものであり、第1の設定の組み合わせは、H個の予め確立されている組み合わせの1つであり、H個の設定の組み合わせの1つは、1つのアンテナ・ポート伝送設定と1つの送信機設定とを含み、H個の設定の組み合わせは、端末デバイスに対応するアンテナ・ポート伝送設定と送信機設定とを含む全ての設定の組み合わせを含む。
【0016】
[0016] 可能な実装において、方法は、更に、端末デバイスが、能力情報をネットワーク・デバイスに送信するステップを更に含み、能力情報は、以下のうちの1つ以上を指定するためのものである:
端末デバイスは、Lより多いアップリンク・キャリアの中から、情報を送信するためのアップリンク・キャリアを決定することができること;又は
端末デバイスは、最大S個のアップリンク・キャリアの中から、情報を送信するためのアップリンク・キャリアを決定することをサポートできることであり、ここで、SはL又はLより大きな正の整数である。
【0017】
[0017] 可能な実装において、方法は、更に、端末デバイスが、設定情報をネットワーク・デバイスから受信するステップを含み、設定情報は、以下のうちの1つ以上を指定するためのものである:
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアに関する情報;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって活性化されたアップリンク・キャリアに関する情報;
情報を送信するために端末デバイスによって使用されるアップリンク・キャリアに関する情報;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアの数量X,ここで、XはLより大きな正の整数であり、Lは端末デバイスがアップリンク伝送を同時に実行することが可能なアップリンク・キャリアの最大数量である;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアの数量X,ここで、XはPより大きな正の整数であり、Pは端末デバイスがアップリンク送信を同時に実行することが可能な送信機の最大数量である;又は
情報を伝送するために端末デバイスによって情報を使用されるアップリンク・キャリアの数量m,ここで、mはL以下の正の整数である。
【0018】
[0018] 可能な実装において、方法は、更に:前記端末デバイスが、第1の電力情報を前記ネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の電力情報は、前記少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;を含む。
【0019】
[0019] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信する前に、方法は:前記端末デバイスが、第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、ステップ;又は
前記端末デバイスが、第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、ステップ;を含む。
【0020】
[0020] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることは:端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートすることを含み、Kは正の整数である。
【0021】
[0021] 可能な実装において、第2の電力情報は、以下のパラメータ:
第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、
第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び
電力利得のうちの少なくとも1つを含む
[0022] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップは:
前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;又は
前記少なくとも1つのキャリアにおけるi番目のキャリアに関し、前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記i番目のキャリアに関する情報を送信するステップであって、iは正の整数である、ステップ;を含む。
【0022】
[0023] 第2の態様によれば、本件は通信方法を提供し、方法は:ネットワーク・デバイスが、第1の情報を端末デバイスへ送信するステップであって、前記第1の情報は、アップリンク・キャリアにより使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものである、ステップ;及び
前記ネットワーク・デバイスが、前記アンテナ・ポート設定に基づいて、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するステップであって、Lは0より大きな整数である、ステップ;を含む。
【0023】
[0024] 可能な実装において、方法は:第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することを決定するか;又は第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するステップ;を含み、前記第2の送信機設定は、前記端末デバイスが前記第1の情報を受信する時又は前の前記少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスであり、前記第1の送信機設定は、前記アンテナ・ポート設定に基づいて決定される前記少なくとも1つのキャリアの各々に対応する前記送信機のステータスである。
【0024】
[0025] 可能な実装において、方法は:前記端末デバイスが、第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、ステップ;又は
前記端末デバイスが、第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、ステップ;を含む。
【0025】
[0026] 第3の態様によれば、本件は通信方法を提供し、方法は:端末デバイスが、第3の情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第3の情報は、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを指定するためものであり、Lは0より大きな整数である、ステップ;及び前記端末デバイスが、前記L個の送信機の前記ステータスに基づいて、前記端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものを決定するステップ;を含む。
【0026】
[0027] 上述の方法によれば、端末デバイスは、第3の情報に基づいて、端末デバイスのL個の送信機のステータスを直接的に判定し、情報を送信するために使用する送信機を決定することが可能である。
【0027】
[0028] 可能な実装において、送信機のステータスは、イネーブル状態とディセーブル状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0028】
[0029] 可能な実装において、第3の情報は、L個の送信機の各々がイネーブル状態又はディセーブル状態にあることを指定するためのものであり;或いは
第3の情報は、L個の送信機の中でイネーブル状態にある送信機を指定するためのものであり;或いは
第3の情報は、L個の送信機においてディセーブル状態にある送信機を指定するためのものであり;或いは
第3の情報は、端末デバイスにおける少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである。
【0029】
[0030] 可能な実装において、方法は、更に:端末デバイスが、第2の情報をネットワーク・デバイスから受信するステップを更に含み、第2の情報は、少なくとも1つの送信機の各々に対応するアップリンク・キャリアに関する情報を指定するためのものであるか、又は第2の情報は、少なくとも1つのアップリンク・キャリアに関する情報を指定するためのものである。
【0030】
[0031] 可能な実装において、端末デバイスが、L個の送信機のステータスに基づいて、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を伝送するためのものを決定するステップは:
端末デバイスが、第3の情報に基づいて、L個の送信機の中でイネーブル状態にある送信機を決定するステップ;及び
第2の情報に基づいて、少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機を決定するステップ;及び
少なくとも1個のアップリンク・キャリアに対応するイネーブル状態の送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定するステップ;又は
端末デバイスが、L個の送信機のステータスと第2の情報に基づいて、少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機のステータスを決定するステップ;及び
端末デバイスが、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定するステップを含む。
【0031】
[0032] 可能な実装において、方法は、更に:端末デバイスが、第1の情報をネットワーク・デバイスから受信するステップを含み、第1の情報は、アップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものであるか;又は第1の情報は、端末デバイス用に設定されたX個のアップリンク・キャリアの各々によって使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものであり、Xは正の整数である。
【0032】
[0033] 可能な実装において、端末デバイスが、L個の送信機のステータスに基づいて、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定するステップは:
端末デバイスが、第3の情報に基づいて、L個の送信機の中でイネーブル状態にある送信機を決定するステップ;
端末デバイスが、第1の情報に基づいて、少なくとも1つのアンテナ・ポートの各々に対応する送信機を決定するステップ;及び
少なくとも1つのアンテナ・ポートに対応するイネーブル状態にある送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定するステップ;又は
端末デバイスが、L個の送信機のステータス及び第1の情報に基づいて、少なくとも1つの少なくとも1つのアンテナ・ポートの各アンテナ・ポートに対応する送信機のステータスを決定するステップ;及び
端末デバイスが、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定するステップを含む。
【0033】
[0034] 可能な実装において第3の情報は、以下のうちの1つ以上を指定するためのものである:
アップリンク・キャリアによって使用される送信機のステータス;及び
アップリンク・キャリアによって使用される送信機の数量;又は
第3の情報は、更に、以下のうちの1つ以上を指定するためのものである:
X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータス;及び
X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機の数量,ここで、Xは正の整数である、ということを含む。
【0034】
[0035] 可能な実装において、端末デバイスが、L個の送信機のステータスに基づいて、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定するステップは:
端末デバイスが、イネーブル状態にある少なくとも1つの送信機であってL個の送信機のうちにあるものを、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものとして、決定するステップ;又は
端末デバイスが、X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータスに基づいて、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定するステップ;を含む。
【0035】
[0036] 可能な実装において、方法は:前記端末デバイスが、第1の電力情報を前記ネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の電力情報は、前記少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;を含む。
【0036】
[0037] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するステップの前に、方法は:
端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、端末デバイスが第1の送信電力又は第2の送信電力を用いて1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;又は
端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしてることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;を含む。
【0037】
[0038] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートすることは:端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを含み、ここで、Kは正の整数である。
【0038】
[0039] 可能な実装において、第2の電力情報は、以下のパラメータ:
第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、
第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び
電力利得のうちの少なくとも1つを含む
[0040] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップは:
前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;又は
前記少なくとも1つのキャリアにおけるi番目のキャリアに関し、前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記i番目のキャリアに関する情報を送信するステップであって、iは正の整数である、ステップ;を含む。
【0039】
[0041] 第4の態様によれば、本件は通信方法を提供し、方法は:
ネットワーク・デバイスが、第3の情報を端末デバイスへ送信するステップであって、前記第3の情報は、前記端末デバイスのL個の送信機のステータスを指定するためのものであるか、又は前記第3の情報は、少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである、ステップ;及び
前記ネットワーク・デバイスが、送信機のステータスに基づいて、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を受信するステップ;を含む。
【0040】
[0042] 可能な実装において、ネットワーク・デバイスは、第1の電力情報を端末デバイスへ送信し、ここで、第1の電力情報は、少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである。
【0041】
[0043] 可能な実装において、前記ネットワーク・デバイスが、第2の電力情報を前記端末デバイスから受信するステップを含み、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きいか;又は、前記第2の送信電力は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は前記第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものである。
【0042】
[0044] 第5の態様によれば、本件は通信方法を提供し、方法は:端末デバイスが、第3の情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第3の情報は、少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記少なくとも1つのキャリアの各々に対応する前記送信機の前記ステータスに基づいて、前記端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものを決定するステップ;を含む。
【0043】
[0045] 上述の方法によれば、端末デバイスは、第3の情報に基づいて、各々のキャリアに対応する送信機のステータスを判定し、端末デバイスのL個の送信機のステータスを判定し、情報を送信するために使用する送信機を決定することができる。
【0044】
[0046] 可能な実装において、送信機のステータスは、イネーブル状態及び/又はディセーブル状態を含む。
【0045】
[0047] 可能な実装において、第3の情報は、以下のうちの少なくとも1つを含む:
アップリンク・キャリアによって使用される送信機のステータス;及び
アップリンク・キャリアによって使用される送信機の数量;又は
第3の情報は、以下のうちの少なくとも1つを含む:
X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータス;及び
X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機の数量,ここで、Xは正の整数である。
【0046】
[0048] 可能な実装において、方法は、更に:
第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することを決定するか;又は第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するステップ;
を含み、前記第2の送信機設定は、前記端末デバイスが前記第1の情報を受信する時又は前の少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスであり、前記第1の送信機設定は、前記アンテナ・ポート設定に基づいて決定される少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスである。
【0047】
[0049] 可能な実装において、方法は、更に:前記端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の電力情報は、少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;を含む。
【0048】
[0050] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するステップの前に、方法は:端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、端末デバイスが、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;又は、前記端末デバイスが、第2の電力情報を前記ネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、前記第2の電力情報は、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、前記第1の送信電力は前記第2の送信電力より大きい、ステップ;を含む。
【0049】
[0051] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることは:端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートすることを含み、Kは正の整数である。
【0050】
[0052] 可能な実装において、第2の電力情報は、以下のパラメータ:
第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、
第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び
電力利得のうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
[0053] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信送するステップは:
前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;又は前記少なくとも1つのキャリアにおけるi番目のキャリアに関し、前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記i番目のキャリアに関する情報を送信するステップであって、iは正の整数である、ステップ;を含む。
【0052】
[0054] 第6の態様によれば、本件は通信方法を提供し、方法は:前記端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、前記第1の電力情報は、少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;及び
前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;を含む。
【0053】
[0055] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するステップの前に、方法は:
端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、端末デバイスが第1の送信電力又は第2の送信電力を用いて1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;又は
端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;を含む。
【0054】
[0056] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートすることは:端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを含み、ここで、Kは正の整数である。
【0055】
[0057] 可能な実装において、可能な実装において、第2の電力情報は、以下のパラメータ:
第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、
第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び
電力利得のうちの少なくとも1つを含む。
【0056】
[0058] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップは:
前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;又は
前記少なくとも1つのキャリアにおけるi番目のキャリアに関し、前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記i番目のキャリアに関する情報を送信するステップであって、iは正の整数である、ステップ;を含む。
【0057】
[0059] 第7の態様によれば、本件は通信方法を提供し、方法は:端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、端末デバイスが、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;又は、端末デバイスが、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信するステップであって、第2の電力情報は、端末デバイスが、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによる1つのキャリアにおける情報送信をサポートしていることを指定するためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい、ステップ;を含む。
【0058】
[0060] 可能な実装において、端末デバイスが、第1の送信電力を使用することによる1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートしていることは:端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおける情報送信をサポートすることを含み、Kは正の整数である。
【0059】
[0061] 可能な実装において、第2の電力情報は、以下のパラメータ:
第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、
第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、
第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、
第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び
電力利得のうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
[0062] 可能な実装において、方法は、更に:端末デバイスが、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するステップであって、第1の電力情報は、少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものである、ステップ;及び
端末デバイスが、第1の送信電力を使用することにより、少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;を含む。
【0061】
[0063] 可能な実装において、前記端末デバイスが、前記第1の送信電力を使用することにより、前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信送するステップは:
前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信するステップ;又は前記少なくとも1つのキャリアにおけるi番目のキャリアに関し、前記端末デバイスが、K個の送信機を使用することにより且つ前記第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートで前記i番目のキャリアに関する情報を送信するステップであって、iは正の整数である、ステップ;を含む。
【0062】
[0064] 第8の態様によれば、本件は、更に、通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様ないし第7の態様のうちの何れか1つにおいて提供される任意の方法を実現することが可能である。通信装置は、ハードウェアによって実施されてもよいし、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のユニット又はモジュールを含む。
【0063】
[0065] 可能な実装において、通信装置はプロセッサを含む。プロセッサは、前述の態様のうちの何れか1つで提供される方法における端末デバイスの対応する機能を実行する際の通信装置をサポートするように構成される。通信装置は、メモリを更に含むことが可能である。メモリは、プロセッサに結合されることが可能であり、メモリは、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。オプションとして、通信装置は、通信インターフェースを更に含み、通信インターフェースは、通信装置と、ネットワーク・デバイスのようなデバイスとの間の通信をサポートするように構成されている。
【0064】
[0066] 可能な実装において、通信装置はプロセッサを含む。プロセッサは、前述の態様のうちの何れか1つで提供される方法におけるネットワーク・デバイスの対応する機能を実行する際の通信装置をサポートするように構成される。通信装置は、メモリを更に含むことが可能である。メモリは、プロセッサに結合されることが可能であり、メモリは、通信装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。オプションとして、通信装置は、通信インターフェースを更に含み、通信インターフェースは、通信装置と、端末デバイスのようなデバイスとの間の通信をサポートするように構成されている。
【0065】
[0067] 可能な実装において、通信装置は、前述の方法のステップを実施するように構成された対応する機能ユニットを含む。機能は、ハードウェアによって実施されてもよいし、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のユニットを含む。
【0066】
[0068] 可能な実装において、通信装置の構造は、処理ユニットと通信ユニットを含む。これらのユニットは、前述の方法の例における対応する機能を実行することが可能である。詳細については、第1の態様の方法による方法の説明を参照されたい。詳細はここで再び説明しない。
【0067】
[0069] 第9の態様によれば、本件は、通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサを含む。プロセッサが、メモリ内のコンピュータ・プログラム又は命令を実行すると、第1の態様による方法が実行される。
【0068】
[0070] 第10の態様によれば、本件は通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサとメモリを含み、ここで、メモリは、コンピュータ・プログラム又は命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリに記憶された命令又はコンピュータ・プログラムを実行するように構成され、通信装置に、第1の態様ないし第7の態様のうちの任意の1つで提供される任意の方法を実行させる。
【0069】
[0071] 第11の態様によれば、本件は通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサと、メモリと、通信インターフェースとを含み、ここで、通信インターフェースは、信号を受信するか又は信号を送信するように構成され;メモリは、コンピュータ・プログラム又は命令を記憶するように構成され、プロセッサは、コンピュータ・プログラム又は命令をメモリから呼び出して、第1の態様ないし第7の態様のうちの任意の1つで提供される任意の方法を実行するように構成されている。
【0070】
[0072] 第12の態様によれば、本件は通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサと通信インターフェースを含み、ここで、通信インターフェースは、コード命令を受信し、且つコード命令をプロセッサに送信するように構成されており、プロセッサは、コード命令を実行して、第1の態様ないし第7の態様のうちの任意の1つで提供される任意の方法を実行する。
【0071】
[0073] 第13の態様によれば、本件はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ・プログラム又は命令を記憶するように構成されており、コンピュータがコンピュータ・プログラム又は命令を読み込んで実行すると、第1の態様ないし第7の態様のうちの任意の1つで提供される任意の方法が実施される。
【0072】
[0074] 第14の態様によれば、本件は、命令を含むコンピュータ・プログラム製品を提供する。コンピュータがコンピュータ・プログラム製品を読み込んで実行すると、第1の態様ないし第7の態様のうちの任意の1つで提供される任意の方法が実施される。
【0073】
[0075] 第15の態様によれば、本件プロセッサを含むチップを提供する。プロセッサは、メモリに結合され、メモリに記憶されたコンピュータ・プログラム又は命令を実行するように構成されている。プロセッサがコンピュータ・プログラム又は命令を実行すると、第1の態様ないし第7の態様の任意の1つで提供される任意の方法が実施される。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1】[0076] 図1は、本件の実施形態が適用可能であるネットワーク・アーキテクチャの概略図である。
図2】[0077] 図2は、本件の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
図3】[0078] 図3は、本件の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
図4】[0079] 図4は、本件の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
図5】[0080] 図5は、本件の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。
図6】[0081] 図6は、本件の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
[0082] 以下、添付図面を参照しながら本件の実施形態を更に詳細に説明する。
【0076】
[0083] 本件の実施形態における技術的解決策は、様々な通信システム、例えば、ニュー・ラジオ(new radio,NR)システム、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution,LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex,FDD)システム、及びLTE時分割複信(time division duplex,TDD)システムに適用可能である。これは本件において限定されない。
【0077】
[0084] 本件の実施形態における端末デバイスは、無線トランシーバ機能を有するデバイス、又は何らかのデバイスに配置されることが可能なチップ、又は、ユーザー装置(user equipment,UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者ステーション、移動局、モバイル・コンソール、遠隔局、遠隔端末、モバイル・デバイス、ユーザー端末、無線通信デバイス、ユーザー・エージェント、又はユーザー機器と称することが可能である。本件の実施形態における端末デバイスは、移動電話(mobile phone)、パッド(Pad)、無線トランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、産業制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self-driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマート・グリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末等である可能性がある。
【0078】
[0085] ネットワーク・デバイスは、NRシステムにおける次世代のNodeB(next generation NodeB,gNB)であってもよいし、LTEシステムにおけるエボルブドNodeB(evolved NodeB,eNB)であってもよいし、移動通信用グローバル・システム(global system for mobile communications,GSM)システム又は符号分割多元接続(code division multiple access,CDMA)システムにおけるベース・トランシーバ・ステーション(base transceiver station,BTS)であってもよいし、ワイドバンド符号分割多元アクセス(wideband code division multiple access,WCDMA)システムにおけるNodeB(NodeB,NB)等であってもよい。
【0079】
[0086] 本件の実施形態を理解しやすくするために、先ず、図1に示される通信システムが一例として使用され、本件の実施形態が適用可能な通信システムを詳細に説明する。図1は、本件の実施形態が適用可能な無線通信システムの構造の概略図である。図1に示すように、無線通信システムは、端末デバイスとネットワーク・デバイスを含む。異なる伝送方向に依存して、端末デバイスからネットワーク・デバイスへの伝送リンクはアップリンク(uplink,UL)として示され、ネットワーク・デバイスから端末デバイスへの伝送リンクはダウンリンク(downlink,DL)として示される。同様に、アップリンクにおけるデータ伝送は、アップリンク・データ伝送又はアップリンク伝送として簡単に示される可能性があり、また、ダウンリンクにおけるデータ伝送は、ダウンリンク・データ伝送又はダウンリンク伝送として簡単に示される可能性がある。
【0080】
[0087] 図1に示される通信システムのアーキテクチャは、図示されているデバイス装置を含むことだけに限定されず、図示されていな別のデバイスを更に含む可能性があることに留意すべきである。本件では一々詳細に説明されない。
【0081】
[0088] 以下、本件の実施態様で登場する可能性のある技術用語の定義を先ず準備しておく。
【0082】
[0089] 送信機(transmitter,TX)は物理的な概念であり、無線周波数(radio frequency,RF)送信機と言及される場合もある。本件では、送信機は、略して送信機と言及される。本件において、送信機は、以下の方法で動作する可能性があるが、以下の方法に限定されない:送信機は、ベースバンド信号をベースバンド・チップから受信し、ベースバンド信号に対して無線周波数処理(アップ・コンバージョン、増幅、フィルタリング等)を実行して無線周波数信号を取得し、最終的に、アンテナを用いて、無線周波数信号を空間に放射することが可能である。具体的には、送信機は、アンテナ・スイッチ、アンテナ・チューナー、低雑音増幅器(low noise amplifier,LNA)、電力増幅器(power amplifier,PA)、周波数ミキサ(mixer)、局部発振器(local oscillator,LO)、フィルタ(filter)のような電子素子を含むことが可能である。これらの電子素子は、必要に応じて1つ以上のチップに統合される可能性がある。場合によっては、アンテナは送信機の一部とみなされてもよい。
【0083】
[0090] アンテナ・ポート(port)は、論理的な概念である。実際の信号送信の際に、アンテナ・ポートは対応する送信機にマッピングされる。現在、データを送信するように端末デバイスをスケジューリングする場合、ネットワーク・デバイスは、データを送信するために使用されるアンテナ・ポートのポート番号を明示的に指定することが可能である。
【0084】
[0091] コンポーネント・キャリア(component carrier,CC)は、送信機により出力される情報を搬送するための周波数ドメイン・リソースである。コンポーネント・キャリアはまた、略してキャリアと言及される可能性のあるコンポーネント・キャリアに変換される。ネットワーク・デバイスは、端末デバイスのために、複数のアップリンク・キャリア及び複数のダウンリンク・キャリアを設定することが可能である。本件では、ネットワーク・デバイスによって設定されるアップリンク・キャリアの数量は、ダウンリンク・キャリアの数量よりも大きい可能性がある。
【0085】
[0092] 端末デバイスが1つの送信機を用いてアップリンク・キャリアCC1上でデータを送信するものと仮定する。この場合、送信機はCC1の周波数に適応する必要がある。端末デバイスがアップリンク・キャリアCC2に切り替わる場合、送信機はCC2の周波数に適応することも必要となる。CC1とCC2の周波数は相違するので、端末デバイスの送信機に適合させられる周波数を一方の周波数から他方の周波数へ再調整する際に特定の時間がかかり、その時間は、切り替え時間(TX switching time)、無線周波数再同調時間(RF retuning time)等として示される場合がある。説明を容易にするために、この時間は、以下、まとめて切り替え時間と言及される。切り替え時間は、端末デバイスのソフトウェア及びハードウェア構成に関連付けられる。
【0086】
[0093] 送信機切り替えプロセスでは、データ伝送は中断される可能性がある。上述したように、データ伝送の中断時間は、切り替え時間を含む。従って、切り替え時間を減らすことは、データ伝送の中断時間を減らす可能性があり、それによって、システム・パフォーマンスを改善するのに役立つ。
【0087】
[0094] 本件の実施態様で説明されるネットワーク・アーキテクチャ及びサービス・シナリオは、本件の実施態様における技術的解決策をより明確に説明するために意図されたものであり、本件の実施態様で提供される技術的解決策に対する何らかの限定を構成するものではない。当業者は、ネットワーク・アーキテクチャの進化及び新たなサービス・シナリオの出現の際にも、本件の実施形態で提供される技術的解決策は、同様の技術的課題に適用可能である、ということを理解するであろう。
【0088】
[0095] 本件の実施態様では、説明の例として、端末デバイスとネットワーク・デバイスとの間の相互作用が使用される。本件の実施形態で提供される方法は、他の実行主体の間の相互作用、例えば、端末デバイス内のチップ又はモジュールとネットワーク・デバイス内のチップ又はモジュールとの相互作用にも更に適用可能である可能性がある。実行主体がチップ又はモジュールである場合については、本件の実施態様の説明を参照されたい。詳細はここで再び説明されない。
【0089】
[0096] 本件の実施形態において、ネットワーク・デバイスが端末デバイスのためのアップリンク・キャリアを設定する前に、端末デバイスは、能力情報をネットワーク・デバイスへ送信している可能性がある。能力情報は、以下のうちの1つ以上を示すためのものである:
端末デバイスは、L個より多いアップリンク・キャリアから、情報を送信するためのアップリンク・キャリアを決定することが可能である,ここで、Lは0より大きな整数である;及び
端末デバイスは、最大のS個のアップリンク・キャリアから、情報を送信するためのアップリンク・キャリアを決定することをサポートできる,ここで、SはL以上の大きな正の整数である。
【0090】
[0097] これに対応して、ネットワーク・デバイスは、設定情報を端末デバイスへ送信することが可能であり、設定情報は以下のうちの1つ以上を示すためのものである:
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアに関する情報;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって活性化されたアップリンク・キャリアに関する情報;
情報を送信するために端末デバイスによって使用されるアップリンク・キャリアに関する情報;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアの数量,ここで、XはLより大きな正の整数であり、Lは、端末デバイスがアップリンク送信を同時に実行することが可能なアップリンク・キャリアの最大数量である;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアの数量X,XはPより大きな正の整数であり、Pは、端末デバイスがアップリンク送信を同時に実行することが可能な送信機の最大数量である;又は
情報を送信するために端末デバイスにより使用されるアップリンク・キャリアの数量m,ここで、mはL以下の正の整数である。
【0091】
[0098] アップリンク・キャリアに関する情報は、以下のうちの少なくとも1つ:アップリンク・キャリアの識別子、アップリンク・キャリアのインデックス、アップリンク・キャリアの周波数、アップリンク・キャリアの周波数インデックス、アップリンク・キャリアの周波数識別子などであってもよい。
【0092】
[0099] キャリアに関し、「端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリア」は、このタイプのキャリアは、そのキャリアが設定されているか又は1つのキャリアが設定されていると言及されてもよい、ということを示す。この場合、即ち、キャリアは、設定されたキャリアである。勿論、キャリアは代替的に別の名称で呼ばれてもよい。これは本件において限定されない。具体的には、設定されたキャリアは、端末デバイスが、キャリアにおいて同期、メジャーメント、及び電力制御調整のうちの1つ以上の調整を実行していたり、又は、端末デバイスがキャリアにおいて参照信号を送信したり、或いは、ネットワーク・デバイスは端末デバイス用にキャリアを設定しているだけであり、端末デバイスは、キャリアに対して、物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel,PDCCH)のセンシングを実行する必要はないか、又は、ランダム・アクセス・チャネル(random access channel,RACH)アクセスを実行する必要はないか、又は、アップリンク同期チャネル(uplink-synchronization channel,UL-SCH)伝送を実行する必要はないか、又は、チャネル品質インジケータ(channel quality indicator,CQI)、プリコーディング・マトリクス(precoding matrix indication,PMI)、ランク(rank indicator,RI)、プリコーディング・タイプ・インジケータ(precoding type indicator,PTI)、若しくはチャネル状態情報参照信号(チャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal, CSI-RS)リソース・インジケータ(CSI-RS resource indicator, CRI)を報告する必要はないか、又は、サウンディング参照信号(sounding reference signal,SRS)を送信する必要はない、というものであってもよい。結論として、これは本発明において限定されない。
【0093】
[0100] 端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって活性化されたアップリンク・キャリア」は、そのキャリアが活性化されるか、又は1つのキャリアが活性化されることを示す。即ち、そのキャリアは活性されたキャリアである。勿論、キャリアは代替的に別の名称で呼ばれてもよい。これは本件において限定されない。具体的には、活性化されたキャリアは、そのキャリアに対して端末デバイスによって実行される以下のうちの少なくとも1つ:SRSを送信すること、参照信号を送信すること、PDCCHセンシングを実行すること、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel,PUCCH)又はショートPUCCH(Short PUCCH,SPUCCH)の送信を実行すること、又は、CQI/PMI/RI/PTI/CRIを報告することであってもよい。
【0094】
[0101] 「情報を送信するために端末デバイスにより使用されるアップリンク・キャリア」とは、そのキャリアがスケジューリングされているか、又は1つのキャリアがスケジューリングされていることを示す。この場合、キャリアはまたスケジューリングされたキャリアと呼ばれてもよい。勿論、キャリアは代替的に別の名称で呼ばれてもよい。これは本件において限定されない。スケジューリングされたキャリアは、端末デバイスがそのキャリアに関する情報を送信することであってもよいし、或いは、ネットワーク・デバイスがリソースを端末デバイスに割り当て、端末デバイスがそのリソースを用いてそのキャリアに関する情報を送信することであってもよい。
【0095】
[0102] 具体的には、例えば、ネットワーク・デバイスは5つのキャリアを端末デバイスのために設定し、それらのうちの3つのキャリアを活性化し、その結果、端末デバイスは通信のために何時でもキャリアを使用することができる。しかしながら、実際のスケジューリングの間に、ネットワーク・デバイスは実際には3つのキャリアのうち2つのキャリアだけを通信に使用する。3つのキャリアは、UEによりサポートされる並列的な送信アップリンク・キャリアの最大数量であり、即ち、3つのキャリアは、端末デバイスによってサポートされることが可能なTX送信機の最大数量である。
【0096】
[0103] 前述の内容は、ステップ203の前に実行されてもよい。
【0097】
[0104] 前述の説明に関し、図2は、本件の実施形態による通信方法の概略的なフローチャートである。図2を参照すると、本方法は、以下のステップを含む。
【0098】
[0105] ステップ201:ネットワーク・デバイスは、第1の情報を端末デバイスへ送信する。
【0099】
[0106] 第1の情報は、アンテナ・ポート設定を指定するためのものであり、アンテナ・ポート設定は、端末デバイスのアップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定であるか;又は、アンテナ・ポート設定は、端末デバイスに対して設定される各アップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定である。
【0100】
[0107] ネットワーク・デバイスが第1の情報を送信する具体的な方法は、本件の実施態様で限定されない。例えば、ネットワーク・デバイスは、より上位のレイヤのシグナリングを用いることによって第1の情報を送信してもよいし、或いは、ダウンリンク制御情報(downlink control information,DCI)を使用することによって第1の情報を送信してもよい。
【0101】
[0108] 例えば、本件の実施形態において、ネットワーク・デバイスは、少なくとも1つのアップリンク・キャリアに関する情報を、端末デバイスに対して更に指定することができる。オプションとして、少なくとも1つのアップリンク・キャリアは、端末デバイスのアクティブ・アップリンク・キャリア、設定されたアップリンク・キャリア、又はスケジューリングされたアップリンク・キャリアである。
【0102】
[0109] 端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されるアップリンク・キャリアの数量はXであり、X個のアップリンク・キャリアの全てが必ずしも活性化されるわけではなく、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスの能力に基づいて、X個のアップリンク・キャリアのうちのQ個のみを活性化し、ここで、QはX以下である。
【0103】
[0110] アップリンク・キャリアが活性化された後に、端末デバイスは、アップリンク・キャリアがスケジューリングされている場合に限り、そのアップリンク・キャリアに関する情報を送信することが可能である。換言すれば、端末デバイスによる使用のためにスケジューリングされた少なくとも1つのアップリンク・キャリアは、Q個の活性化されたアップリンク・キャリアのうちの全部又は一部である。
【0104】
[0111] 本件の実施形態では、可能な実装において、ネットワーク・デバイスは、第2の情報を端末デバイスに送信し、ここで、第2の情報は、アップリンク・キャリアがスケジューリングされているかどうか、又はアップリンク・キャリアが活性化されているかどうかを指定するためのものである。
【0105】
[0112] ネットワーク・デバイスは、各アップリンク・キャリアに対応するダウンリンク・キャリアに関する1つの第2の情報を送信することができ、第2の情報はアップリンク・キャリアに関する情報を指定するためのものである。この場合、第2の情報は、以下のうちの1つ以上:アップリンク・キャリアの識別子;アップリンク・キャリアのインデックス;アップリンク・キャリアの周波数インデックス;アップリンク・キャリアの周波数識別子;アップリンク・キャリアがスケジューリングされているか否か;又はアップリンク・キャリアが活性化されているか否か;を含む可能性がある。
【0106】
[0113] 別の可能な実装において、ネットワーク・デバイスは、1つのダウンリンク・キャリアに関する1つの第2の情報を1つのダウンリンク・キャリア上で送信することが可能であり、ここで、第2の情報は少なくとも1つのアップリンク・キャリアに関する情報を示すためのものである。この実装は、端末デバイスが、ダウンリンク・キャリアの数量よりも多い数量のアップリンク・キャリアをサポートしている場合に適用可能である。この実装において、第2の情報は、以下のもの:m個のアップリンク・キャリアの識別子、m個のアップリンク・キャリアのインデックス、m個のアップリンク・キャリアの周波数インデックス、m個のアップリンク・キャリアの周波数識別子(ここで、mは正の整数であり、mは少なくとも1つのスケジューリングされたアップリンク・キャリアの数量である)、アップリンク・キャリアがスケジューリングされているかどうか、及び、アップリンク・キャリアが活性化されているかどうか、のうちの1つ以上を含む可能性がある。
【0107】
[0114] この実装では、第2の情報はA1ビットを含み、各ビットは、アップリンク・キャリアが使用のためにスケジューリングされているか又は活性化されているかどうかを示すためのものである。例えば、ネットワーク・デバイスは5つのアップリンク・キャリアを設定し、第2の情報は5ビットを含む可能性があり、各ビットは1つのアップリンク・キャリアに対応する。ビットの値が1である場合、それは、アップリンク・キャリアがスケジューリングされていることを示し;ビットの値が0である場合、それは、アップリンク・キャリアがスケジューリングされていないことを示し;及び、第2の情報が11000である場合、それは、5つのアップリンク・キャリアのうち2つがスケジューリングされていることを示す、ということが仮定されている。具体的には、5つのキャリアに対して番号が設定されていてもよい。例えば、2つのアップリンク・キャリアはそれぞれスケジューリングされている第1のキャリアCC1及び第2のキャリアCC2である。
【0108】
[0115] 本件では、ステップ201に関し、実装において、ネットワーク・デバイスは、第1の情報を端末デバイスへ送信し、その結果、端末デバイスはアップリンク・キャリアのアンテナの設定を取得し、ここで、アップリンク・キャリアは少なくとも1つのアップリンク・キャリアを含み、アップリンク・キャリアは、設定されたキャリア又は活性化されたキャリアである可能性がある。更に、ネットワーク・デバイスは、第2の情報を端末デバイスへ更に送信し、その結果、端末デバイスは、第2の情報に基づいて、スケジューリングされたキャリアに関する情報を取得する。
【0109】
[0116] 本件では、ステップ201に関し、別の実装において、ネットワーク・デバイスは、第1の情報を端末デバイスへ送信し、その結果、端末デバイスは、アップリンク・キャリアのアンテナの設定を取得し、ここで、アップリンク・キャリアは少なくとも1つのアップリンク・キャリアを含み、アップリンク・キャリアはスケジューリングされたキャリアである可能性がある。
【0110】
[0117] ステップ202:端末デバイスは、第1の情報をネットワーク・デバイスから受信し、ここで、第1の情報は、アンテナ・ポート設定を示すためのものであり、アンテナ・ポート設定は、端末デバイス用に設定されたアップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定を含む。
【0111】
[0118] 具体的には、ネットワーク・デバイスが端末デバイスのためにX個のアップリンク・キャリアを設定した場合、第1の情報は、X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのもの、例えば、アンテナ・ポートの数量及び/又はアンテナ・ポート番号のような情報であってもよい。第1の情報の具体的な実装は、本件の実施態様において限定されない。詳細については従来技術の説明を参照されたい。
【0112】
[0119] 本件では、ステップ202に関し、実装において、ネットワーク・デバイスは、第1の情報を端末デバイスへ送信し、その結果、端末デバイスは、アップリンク・キャリアのアンテナ・ポート設定を取得し、ここで、アップリンク・キャリアは少なくとも1つのアップリンク・キャリアを含み、アップリンク・キャリアは、設定されたキャリア又は活性化されたキャリアである可能性がある。更に、ネットワーク・デバイスは、第2の情報を端末デバイスへ送信し、その結果、端末デバイスは、第2の情報に基づいて、スケジューリングされたキャリアに関する情報を取得する。端末デバイスは、第1の情報及び第2の情報に基づいて、端末デバイス用に構成されたアップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定を取得する。
【0113】
[0120] 本件では、ステップ202に関し、別の実装において、ネットワーク・デバイスは、第1の情報を端末デバイスへ送信し、その結果、端末デバイスは、アップリンク・キャリアのアンテナの設定を取得し、ここで、アップリンク・キャリアは、少なくとも1つのアップリンク・キャリアを含み、例えば、アップリンク・キャリアは、スケジューリングされたキャリアであってもよい。
【0114】
[0121] ステップ203:端末デバイスは、アンテナ・ポート設定に基づいて、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを決定する。
【0115】
[0122] Lは0より大きな整数である。送信機のステータスは、イネーブル状態及びディセーブル状態のうちの少なくとも1つを含む。イネーブル状態の送信機は情報を送信するためのものである可能性があるが、その送信機が具体的に情報を送信するためのものであるか否かは、送信機に対応するアップリンク・キャリアがスケジューリングされているか否かに基づいて決定されることを必要とする。ディセーブル状態の送信機は情報を送信することはできない。
【0116】
[0123] 更に、端末デバイスには、L個の送信機のステータスの複数の様々な組み合わせが存在する。本件のこの実施形態では、説明を容易にするために、L個の送信機のステータスの組み合わせは、送信機設定と言及される。換言すれば、送信機設定は、端末デバイスにおいてイネーブル状態にある送信機及び/又はディセーブル状態にある送信機を指定するためのものである。本件において、本発明の内容は、送信機設定が、端末デバイスにおいてイネーブル状態にある送信機及び/又はディセーブル状態にある送信機を指定するためのものである例、を用いて主に説明される。
【0117】
[0124] 更に、端末デバイスは、1つの送信機を使用して1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する可能性があり、又は、複数の送信機を使用して1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する可能性がある。従って、送信機の構成は、更に、同じアップリンク・キャリアに関する情報を送信するための送信機の数量を指定することも可能である。「1つの送信機を使用して1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信すること」は、「1つの送信機において1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する」こと、又は「1つの送信機において1つのアップリンク・キャリアに関する情報を伝送すること」に相当する。「複数の送信機を使用して1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する」ことは、「複数の送信機において同一のアップリンク・キャリアに関する情報を送信すること」に相当してもよく、即ち、複数の送信機において伝送される情報は、同一のアップリンク・キャリアに役立つように意図されており、同一のアップリンク・キャリアの内容である。しかしながら、複数の送信機において送信される情報は、同一であってもよいし、又は相違していてもよい。
【0118】
[0125] 例えば、端末デバイスは、それぞれTX1,TX2,TX3として表現される3つの送信機を含み、端末デバイスは、情報を送信するために2つの送信機を同時に使用する可能性がある、と仮定する。この場合、端末デバイスの送信機設定は、表1に示す場合を含む可能性がある。
【0119】
表1
【0120】
【表1】

[0126] 本件のこの実施形態では、端末デバイスは、少なくとも1つのアップリンク・キャリア及びアンテナ・ポート設定に基づいて、アンテナ・ポート伝送設定を更に決定する可能性があり、ここで、少なくとも1つのアップリンク・キャリアは情報を送信するためのアップリンク・キャリアであるか、又は、少なくとも1つのアップリンク・キャリアは端末デバイスによって使用するためにスケジューリングされたアップリンク・キャリアであるか、又は、少なくとも1つのアップリンク・キャリアは活性化されたアップリンク・キャリアである。活性化されたアップリンク・キャリアは、何時でも情報を送信できるキャリアである。活性化されたアップリンク・キャリアが情報を送信するためのものであるかどうかは、キャリアが実際にスケジューリングされているかどうか、又は、キャリアに関するサービスが情報を送信することを必要とするかどうかに依存する。従来技術では、各キャリアは対応するアンテナ・ポート設定を有する。本件のこの実施形態では、説明を容易にするために、少なくとも1つのキャリアに対応するアンテナ・ポートは、アンテナ・ポート伝送設定と呼ばれ、又は、アンテナ・ポートの伝送指示と呼ばれてもよいし、又は、キャリア伝送指示と呼ばれてもよいし、又は、キャリア伝送設定と呼ばれてもよい。アンテナ・ポート伝送設定は、少なくとも1つのアップリンク・キャリアに対応するアンテナ・ポートを指定するためのものである。換言すれば、アンテナ・ポート伝送設定は、端末デバイスが情報を送信する場合に使用されることを必要とするアンテナ・ポートを指定する可能性がある。
【0121】
[0127] 例えば、L=3を例として使用する。ステップ201及びステップ202において、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスのために3つのアップリンク・キャリアを活性化し、これらはそれぞれCC1、CC2、及びCC3である。CC1のみがスケジューリングされる場合、アンテナ・ポート伝送設定は{1P,0P,0P}として表すことが可能である。1Pは、端末デバイスが、CC1に対応するアンテナ・ポートを使用して情報を送信する必要があることを示し、1番目の0Pは、端末デバイスが、CC2に対応するアンテナ・ポートを使用して情報を送信する必要がないことを示し、2番目の0Pは、端末デバイスが、CC3に対応するアンテナ・ポートを使用して情報を送信する必要がないことを示す。従って、端末デバイスは、3キャリアのアンテナ・ポート設定に基づいて、対応するアンテナ・ポート伝送設定は{1P,0P,0P}であると判断する
【0122】
[0129] 更に、本件のこの実施形態では、端末デバイスにおけるアップリンク・キャリアと送信機の間に対応関係がある。対応関係は、事前に設定されてもよい。例えば、端末デバイスは、それぞれTX1、TX2、TX3として表される3つの送信機を含み、ネットワーク・デバイスは、それぞれCC1、CC2、CC3である3つのアップリンク・キャリアを活性化すると仮定する。端末デバイスについては、TX1はCC1に対応する可能性があり、TX2はCC2に対応する可能性があり、TX3はCC3に対応する可能性がある。
【0123】
[0130] 前述の説明に関し、送信機の観点からは、端末デバイス内の1つの送信機がイネーブル状態にある場合、送信機に対応するアップリンク・キャリアはスケジューリングされているかもしれないし、又はスケジューリングされていないかもしれない;又は、端末デバイス内の1つの送信機がディセーブル状態にある場合、送信機に対応するアップリンク・キャリアはスケジューリングされない。アップリンク・キャリアの観点からは、アップリンク・キャリアがスケジューリングされる場合、アップリンク・キャリアに対応する送信機は、明らかにイネーブル状態にあり;又は、アップリンク・キャリアがスケジューリングされていない場合、アップリンク・キャリアに対応する送信機は、イネーブル状態にあるかもしれないし、又はディセーブル状態にあるかもしれない。
【0124】
[0131] 前述の説明に関し、本件のこの実施形態では、送信機設定とアンテナ・ポート伝送設定との間の対応関係は、予め確立されていてもよく、具体的な関連性の確立プロセスは、再び説明されない。例えば、3つのキャリアが端末デバイスに対して活性化されているが、実際には2つのキャリアのみが伝送のために使用される場合、又は、表1に関し、3つのキャリアが端末デバイスに対して設定されているが、実際には2つのキャリアが情報伝送のために使用される場合、端末デバイスが3つの送信機を含み、情報を送信するその都度、最大で2つの送信機を使用することが可能である場合、及び、ネットワーク・デバイスが端末デバイスに対して3つのアップリンク・キャリアを活性化している場合、端末デバイスは、3つのキャリア各々のアンテナ・ポート設定に基づいて、1つのアンテナ・ポート伝送設定を取得する。アンテナ・ポート伝送設定は、1つの送信機設定に対応する可能性がある。これは、端末デバイスが3つの送信機のステータスを送信機設定に合わせることを意味する。しかしながら、複数のアンテナ・ポート伝送設定は、同じ送信機設定に対応する可能性がある。従って、この場合は、本件の例として使用され、送信機設定とアンテナ・ポート伝送設定との対応関係は表2に列挙されるものであってもよい。
【0125】
表2
【0126】
【表2】

[0132] 表2に関し、本件のこの実施形態では、1つの送信機設定は1つ又は複数のアンテナ・ポート伝送設定に対応する、ということが分かる。これに対応して、1つのアンテナ・ポート伝送設定は、1つ又は複数の送信機設定に対応する。
【0127】
[0133] 上述の説明に関し、少なくとも1つのスケジューリングされたアップリンク・キャリアを判定する場合、端末デバイスは、アンテナ・ポート伝送設定を判定することができ、その結果、端末デバイスは、アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを判定することができる。以下、別々に説明する。具体的には、例えば、少なくとも1つのスケジューリングされたアップリンク・キャリアは、実際に情報を送信するための少なくとも1つのアップリンク・キャリアであってもよい。
【0128】
[0134] 説明を容易にするために、以下の説明では、アンテナ・ポート伝送設定に基づいて決定されるL個の送信機のステータスは第1の送信機設定と言及され、端末デバイスが第1の情報を受信する時又は前のL個の送信機のステータスは第2の送信機設定と言及される。第2の送信機設定は、端末デバイス内のL個の送信機の現在のステータスであり、第1の送信機設定は、端末デバイスが情報を送信する前に設定されることを必要とするL個の送信機のステータスである、ということに留意すべきである。
【0129】
[0135] ステップ203において、アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、端末デバイスがL個の送信機のステータスを決定する方法について、本件の以下の実施形態において、更に多くの説明を行う。
【0130】
[0136] スケジューリングされたアップリンク・キャリアに関する情報を送信するために、端末デバイスによって使用されるアンテナ・ポートは、アップリンク・キャリア用に設定されたアンテナ・ポートである、ということに留意すべきである。
【0131】
[0137] 本件のこの実施形態では、異なるアンテナ・ポートを使用することによって、1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に、複数の送信機がサポートされてもよいし、或いは、同じアンテナ・ポートを使用することによって、1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に、複数の送信機がサポートされてもよい。
【0132】
[0138] 例えば、表2を参照すると、第1の送信機設定が{2T,0T,0T}であり、アンテナ・ポート伝送設定が{2P,0P,0P}である場合、それは、TX1とTX1を用いてCC1上で情報が伝送され、TX1とTX1は異なるアンテナ・ポートを用いて別々に情報を送信することを示し;第1の送信機設定が{2T,0T,0T}であり、アンテナ・ポート伝送設定が{1PX,0P,0P}である場合、それは、TX1とTX1を用いてCC1上で情報が伝送され、TX1とTX1は同じアンテナ・ポートを用いて情報を送信することを示す。
【0133】
[0139] 更に、アンテナ・ポートの数量が送信機の数量より少ないと判断した場合、即ち、複数の送信機を介して同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信すると判断した場合、端末デバイスは、高い電力利得を用いてアンテナ・ポートに関する情報を送信することができる。
【0134】
[0140] 更に、アンテナ・ポート伝送設定{1P,0P,0P}を使用することによって、ネットワーク・デバイスがどのようにして、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定することを端末デバイスに指定するのかについて、又は、端末デバイスがどのようにして第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するのかについて、複数の方法が存在する可能性がある。
【0135】
[0141] 具体的には、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機をサポートしており、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。前述のケースにおいて、キャリアを設定する場合、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信するように端末デバイスに指示して、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように端末デバイスに指示してもよい。
【0136】
[0142] 具体的には、例えば、能力情報を報告する場合に、端末デバイスは、端末デバイスは2つのTXを用いて単一ポートを介して情報を送信することをサポートしている、ということをネットワーク・デバイスに通知し、送信電力は、本来の通常の送信電力23 dBmより3 dBm高いものであるようにサポートされていてもよい。従って、ネットワーク・デバイスは、1ビット(bit)を使用することによって、通常の送信電力より高い電力を使用して、キャリアに関する情報を送信するように、端末デバイスに指示することができる。例えば、1は26 dBmを示し、0は23 dBmを示す。従って、端末デバイスは、実際には、2つのTXを用いてキャリアに関する情報を送信するように指示される。
【0137】
[0143] 本件の全ての実施形態において、ネットワーク・デバイスは、第1の送信電力を指定して、単一のアンテナ・ポートを用いてキャリアに関する情報を送信するために、M個のTXを使用することを、端末デバイスに指示する。具体的な実施例については、実施形態5を参照されたい。
【0138】
[0144] オプションとして、本方法は、以下のステップを更に含むことができる:端末デバイスは、L個の送信機内にある送信機であって、イネーブル状態にあり、且つ、少なくとも1つのアップリンク・キャリア内のアップリンク・キャリアに対応する送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定することができる。
【0139】
[0145] オプションとして、本方法は、以下のステップ:L個の送信機のステータスを判定した後に、端末デバイスは、送信機のスイッチングを実行するか又は送信機のスイッチングを実行することをスキップするのかを判定するか;又は、端末デバイスは、第1の送信機設定を判定し、送信機のスイッチングを実行するか又は送信機のスイッチングを実行することをスキップするのかを判定するステップを更に含んでもよい。
【0140】
[0146] 具体的には、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものは、L個の送信機のステータスに基づいて決定され、即ち、端末デバイスは第1の送信機設定を決定する。次いで、端末デバイスは、送信機の切り替えが実行されることを必要とするかどうかを決定する。具体的には、第1の送信機設定が第2の送信機設定と異なる場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することを決定する。換言すれば、端末デバイスの送信機が切り替えられることを必要とする場合、切り替え時間が決定されることを必要とし、その後にデータが送信される。第1の送信機設定が第2の送信機設定と同じである場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するか、又は、現在の送信機設定を不変に保つことを決定してもよい。換言すれば、端末デバイスの各送信機は切り替えられることを必要としない。
【0141】
[0147] 実施形態1
ステップ203に関し、以下、一例を用いて、可能な実装を説明することができる。他のステップは、前述の実施形態の内容と一致しており、詳細は再度説明されない。
【0142】
[0148] ステップ203:端末デバイスは、アンテナ・ポート設定に基づいて、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを判定する。具体的には、ステップA、ステップB、及びステップCが含まれる可能性がある。3つのステップにおいて、端末デバイスは、実際の状況に応じて、3ステップのうちの1つを実行することを選択することを必要とするだけである。
【0143】
[0149] ステップA:端末デバイスがアンテナ・ポート伝送設定を決定した後、端末デバイスが、アンテナ・ポート伝送設定は唯1つの送信機設定に対応することが可能であると判断した場合、端末デバイスは、アンテナ・ポート伝送設定に対応する送信機設定を、第1の送信機設定として決定してもよい。
【0144】
[0150] 例えば、表2を参照すると、決定されたアンテナ・ポート伝送設定が{1P,1P,0P}である場合、{1P,1P,0P}は{1T,1T,0T}に対応し得るだけであることを、表2から知ることができる。この場合、{1T,1T,0T}は第1の送信機設定として直接的に使用されてもよい。この場合、実際には、第1の送信機設定とアンテナ・ポート伝送設定との間に1対1の対応関係が存在する。
【0145】
[0151] ステップB:端末デバイスがアンテナ・ポート伝送設定を決定した後、端末デバイスが、アンテナ・ポート伝送設定に対応する複数の送信機設定は、第2の送信機設定を含むと判断した場合、端末デバイスは、第2の送信機設定が第1の送信機設定と同じであると判断し、即ち、第2の送信機設定を、第1の送信機設定として決定してもよい。
【0146】
[0152] 例えば、表2を参照すると、第2の送信機設定が{1T,0T,1T}であり、決定されたアンテナ・ポート伝送設定が{1P,0P,0P}である場合、{1P,0P,0P}は{1T,1T,0T}と{1T,0T,1T}に対応し、第2の送信機設定が含まれる、ということを表2から知ることができる。この場合、第2の送信機設定は、第1の送信機設定として使用されてもよく、その結果、現在の送信機設定は変更されないまま残る。
【0147】
[0153] ステップC:端末デバイスがアンテナ・ポート伝送設定を決定した後、端末デバイスが、アンテナ・ポート伝送設定に対応する複数の送信機設定は、第2の送信機設定を含まないと判断した場合、端末デバイスは、アンテナ・ポート伝送設定に対応する1つ又は複数の送信機設定の中から、1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択してもよい。選定の詳細は以下で説明される。
【0148】
[0154] 第2の送信機設定が{1T,0T,1T}であり、決定されたアンテナ・ポート伝送設定が{0P,0P,1P}である場合、{0P,0P,1P}は{0T,1T,1T}及び{1T,0T,1T}に対応し、第2の送信機設定は含まれない、ということを表2から知ることができる。従って、{0T,1T,1T}及び{1T,0T,1T}のうちの1つが、第1の送信機設定として選択される可能性がある。
【0149】
[0155] ステップCに関し、以下、送信機設定が第1の送信機設定として選択される具体的な方法の例を説明する:L個の送信機のステータスについては、N個の送信機設定が存在する可能性がある。
【0150】
[0156] 例えば、3つの活性化されたキャリアが端末デバイスに設定されており、実際には2つのキャリアが並列的に情報を送信するために使用される。端末デバイスの6つの送信機設定が存在する可能性がある(この場合は、N=6である)。詳細については、表3-1を参照されたい。
【0151】
表3-1
【0152】
【表3】

[0157] 例えば、表3-1を参照すると、送信機設定の各グループは1つの送信機設定を含んでおり、対応するインデックス値を表3-1に示すことができる。
【0153】
[0158] 例えば、第2の送信機設定は、6つの送信機設定のうちの送信機設定(例えば、インデックス値が、001であり、{1T,1T,0T}であるもの)に配置されており、その送信機設定は、送信機設定の第1のグループと称される。端末デバイスがアンテナ・ポート伝送設定(例えば、アンテナ・ポート伝送設定が{0P,0P,1P}であるもの)を決定した後、アンテナ・ポート伝送設定は、複数の送信機設定に対応する可能性があるが、第2の送信機設定に含まれるアンテナ・ポート伝送設定には対応し得ない。
【0154】
[0159] この場合、第1の送信機設定は、以下の方法で決定されることが可能である:条件を満たす送信機設定が、第1の送信機設定の中に存在しないと判断した場合、端末デバイスは、予め設定された順序でN個の送信機設定から、条件を満たす送信機設定を決定し、条件を満たす送信機設定を第1の送信機設定として使用する。条件を満たす送信機設定とは、送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、アンテナ・ポート伝送設定を含むことを意味する。
【0155】
[0160] N個の送信機設定の各々は1つのインデックス値に対応すると仮定されており、予め設定されたシーケンスは、N個の送信機設定のインデックス値の降順で循環的なシーケンスであってもよいし、又はN個の送信機設定のインデックス値の昇順で循環的なシーケンスであってもよい、ということに留意すべきである。これは、本件の実施態様において限定されない。予め設定されたシーケンスの別の実装が存在する可能性があり、本件では一々列挙されない。
【0156】
[0161] 表3-1を参照すると、第2の送信機設定が{0T,0T,2T}であり、決定されたアンテナ・ポート伝送設定が{0P,0P,1P}である場合、{0P,0P,1P}は{0T,0T,2T}に対応しない、ということを表2から知ることができる。従って、条件を満たす送信機設定が、インデックス値001,010,011,...,101に対応する送信機設定の中に存在するか否かは、インデックス値の降順にサイクル・シーケンスに従って順番に決定されることが可能である。この例では、条件を満たす送信機設定は、先ず、010に対応する送信機設定から決定される可能性があり、その結果、{1T,0T,1T}が第1の送信機設定として使用される可能性がある。
【0157】
[0162] 前述の例では、1つの送信機設定が1つのグループにグループ化されている。実際のアプリケーションでは、別のグループ化のケースが存在してもよい。例えば、{1T,1T,0T}と{1T,1T,0T}は1つのグループにグループ化され、{0T,1T,1T}と{2T,0T,0T}は1つのグループにグループ化され、{0T,2T,0T}と{0T,0T,2T}は1つのグループにグループ化される。詳細はここでは再度説明されない。
【0158】
[0163] 表3-1を参照すると、端末デバイスは、それぞれTX1,TX2,TX3として表される3つの送信機を含んでおり、端末デバイスは2つの送信機を同時に使用して情報を送信する可能性がある、ということが仮定されている。ネットワーク・デバイスは、端末デバイスに対して、それぞれCC1、CC2、CC3である3つのアップリンク・キャリアを活性化し、ここで、TX1はCC1に対応し、TX2はCC2に対応し、TX3はCC3に対応する。この場合、異なるアンテナ・ポート伝送設定の意味については、表3-2を参照されたい。
【0159】
表3-2
【0160】
【表4】

[0164] 表中の1PXと1Pは、実際には同じ意味を有しており、この場合、端末デバイスは、2つの送信機を用いて、1キャリアに関して1つのアンテナ・ポートで情報を送信することを述べているに過ぎない、ということに留意を要する。
【0161】
[0165] 具体的には、{1PX,0P,0P}が{2T,0T,0T}に対応する場合に、第1の伝送設定を{2T,0T,0T}に設定することを、ネットワーク・デバイスが端末デバイスに指示する仕方、或いは換言すれば、端末デバイスが、アンテナ・ポート伝送設定{1P,0P,0P}を用いて第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定する仕方が、以下で詳細に説明される。
【0162】
[0166] 具体的には、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機をサポートしており(例えば、2つのTX、3つのTX、又は4つのTXをサポートする可能性があり)、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。前述のケースにおいて、キャリアを設定する場合に、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信するように端末デバイスに指示して、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように端末デバイスに指示する。
【0163】
[0167] 具体的には、例えば、能力情報を報告する場合に、端末デバイスは、2つのTXを用いて単一ポートを介して情報を送信することを端末デバイスがサポートしていることを、ネットワーク・デバイスに通知し、送信電力は、本来の通常の送信電力23 dBmよりも3 dBm高いものであるようにサポートされていてもよい。従って、ネットワーク・デバイスは、1ビットを使用することによって、通常の送信電力より高い電力を用いて、キャリアに関する情報を送信するように、端末デバイスに指示することができる。例えば、1は26 dBmを示し、0は23 dBmを示す。従って、端末デバイスは、実際には、2つのTXを用いてキャリアに関する情報を送信するように指示される。
【0164】
[0168] 従って、本件の全ての実施形態において、ネットワーク・デバイスは、第1の送信電力を指定して、単一のアンテナ・ポートを用いてキャリアに関する情報を送信するために、M個のTXを使用することを、端末デバイスに指示する。具体的な実装については、実施形態5を参照されたい。
【0165】
[0169] 実施形態2
ステップ203に関し、以下、一例を用いて、可能な実装を説明することができる。他のステップは、前述の実施形態の内容と一致しており、詳細は再度説明されない。
【0166】
[0170] ステップ203:端末デバイスは、アンテナ・ポート設定に基づいて、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを判定する。
【0167】
[0171] 実施形態1とは異なり、本件のこの実施形態では、送信機設定のN個のグループが予め決定されていてもよく、送信機設定のN個のグループは、端末デバイス内のL個の送信機のイネーブル状態及びディセーブル状態に基づいて決定される。端末デバイスは、それぞれTX1,TX2,TX3として表される3つの送信機を含んでおり、端末デバイスは2つの送信機を同時に使用して情報を送信する可能性がある、ということが仮定されている。この場合、端末デバイス内の3つの送信機のイネーブル状態及びディセーブル状態について表1に示される6つの送信機設定が存在する可能性があり、送信機設定のN個のグループが6つの送信機設定に基づいて決定される可能性がある。例えば、{1T,1T,0T}と{1T,1T,0T}は1つのグループにグループ化され、{0T,1T,1T}と{2T,0T,0T}は1つのグループにグループ化され、{0T,2T,0T}と{0T,0T,2T}は1つのグループにグループ化される。実際のアプリケーションでは、別のグループ化のケースが存在する可能性があり、ここでは具体例は提供されない。
【0168】
[0172] 送信機設定のN個のグループの各々は、少なくとも1つの送信機設定を含み、ここで、Nは1より大きな整数であることに留意すべきである。
【0169】
[0173] 具体的には、ステップA、ステップB、及びステップCが含まれる可能性がある。3つのステップにおいて、端末デバイスは、実際の状況に応じて、3ステップのうちの1つを実行することを選択することを必要とするだけである。
【0170】
[0174] ステップA:1つのアンテナ・ポート伝送設定は、1つ又は複数の送信機設定に対応する。アンテナ・ポート伝送設定が唯1つの送信機設定に対応する場合、アンテナ・ポート伝送設定に対応する送信機設定は、第2の送信機設定と比較されることを必要としない可能性があり、アンテナ・ポート伝送設定に対応する送信機設定は、第1の送信機設定として直接的に使用される。
【0171】
[0175] 送信機設定とアンテナ・ポート伝送設定との間の対応関係は予め確立されているので、端末デバイスは、各アンテナ・ポート伝送設定に対応する送信機設定の数量を決定することができる。
【0172】
[0176] 具体的には、端末デバイスが、アンテナ・ポート伝送設定に対応する1つの送信機設定を決定する場合、端末デバイスは、アンテナ・ポート伝送設定に対応する送信機設定を、第1の送信機設定として決定してもよい。
【0173】
[0177] ステップB:アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応し、且つ第2の送信機設定を含むと判断された場合、端末デバイスは、第2の送信機設定を第1の送信機設定として決定してもよい。
【0174】
[0178] ステップC:アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応し、且つ第2の送信機設定を含まないと判断された場合、端末デバイスは、アンテナ・ポート伝送設定に対応する1つ又は複数の送信機設定の中から、1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択してもよい。
【0175】
[0179] ステップCに関し、端末デバイスのL個の送信機に対応する全ての送信機設定は、送信機設定のN個のグループに分割され、ここで、各グループの送信機設定は少なくとも1つの送信機設定を含み、Nは1より大きな整数である。この場合における具体的な選択方法を以下で詳細に説明する。
【0176】
[0180] 第2の送信機設定は、送信機設定のN個のグループのうちの第1のグループの送信機設定に位置している、と仮定される。アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応し、第2の送信機設定を含まない場合、第1の送信機設定は、以下の方法で決定されてもよい:
条件に合う送信機設定が第1のグループの送信機設定の中に存在していると判断した場合に、端末デバイスが、条件に合う送信機設定を第1の送信機設定として使用する。ここで、条件に合う送信機設定とは、送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する;又は
条件に合う送信機設定が第1のグループの送信機設定の中に存在していないと判断した場合に、端末デバイスが、予め設定されたシーケンスにおけるN個のグループの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、条件に合う送信機設定を、第1の送信機設定として使用する;
ここで、条件に合う送信機設定とは、送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する。
【0177】
[0181] 送信機設定のN個のグループの各々は1つのインデックス値に対応すると仮定されており、予め設定されたシーケンスは、N個のグループの送信機設定のインデックス値の降順で循環的なシーケンスであってもよいし、又はN個のグループの送信機設定のインデックス値の昇順で循環的なシーケンスであってもよい、ということに留意すべきである。これは、本件の実施態様において限定されない。予め設定されたシーケンスの別の実装が存在する可能性があり、本件では一々列挙されない。
【0178】
[0182] 例えば、表2を参照すると、送信機設定の各グループは、1つの送信機設定を含み、対応するインデックス値は表4に示されるものであってもよい。
【0179】
表4
【0180】
【表5】

[0183] 表2を参照すると、第2の送信機設定が{0T,0T,2T}であり、決定されたアンテナ・ポート伝送設定が{0P,0P,1P}である場合、{0P,0P,1P}は{0T,0T,2T}に対応しない、ということを表2から知ることができる。従って、条件を満たす送信機設定が、インデックス値001,010,011,...,101に対応する送信機設定の中に存在するか否かは、インデックス値の降順にサイクル・シーケンスに従って順番に決定されることが可能である。この例では、条件を満たす送信機設定は、先ず、010に対応する送信機設定から決定される可能性があり、その結果、{1T,0T,1T}が第1の送信機設定として使用される可能性がある。
【0181】
[0184] 前述の例では、1つの送信機設定が1つのグループにグループ化されている。実際のアプリケーションでは、別のグループ化のケースが存在してもよい。例えば、{1T,1T,0T}と{1T,1T,0T}は1つのグループにグループ化され、{0T,1T,1T}と{2T,0T,0T}は1つのグループにグループ化され、{0T,2T,0T}と{0T,0T,2T}は1つのグループにグループ化される。詳細はここでは再度説明されない。
【0182】
[0185] オプションとして、別の可能な実装において、第1の送信機設定は、代替的に以下の方法で決定されてもよい:
アンテナ・ポート伝送設定が唯1つの送信機設定に対応している場合に、アンテナ・ポート伝送設定に対応している送信機設定を、第1の送信機設定として決定する;
アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいる場合に、端末デバイスが、第2の送信機設定を、第1の送信機設定として決定する;又は
アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいない場合に、予め設定されたシーケンスで少なくとも1つの送信機設定の中から、条件を満たす送信機設定を決定し、条件を満たす送信機設定を、第1の送信機設定として使用する。ここで、少なくとも1つの送信機設定は、端末デバイスのL個の送信機に基づいて決定される;及び
条件を満たす送信機設定は、送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、アンテナ・ポート伝送設定を含むことを意味する。
【0183】
[0186] 具体的には、少なくとも1つの送信機設定は、端末デバイス内のL個の送信機のイネーブル状態及びディセーブル状態に基づいて決定される。端末デバイスは、それぞれTX1,TX2,TX3として表される3つの送信機を含んでおり、端末デバイスは送信機のうちの2つを同時に使用して情報を送信する可能性がある、ということが仮定されている。この場合、端末デバイス内の3つの送信機のイネーブル状態とディセーブル状態に関し、表1に示される6つの送信機設定が存在する可能性がある。
【0184】
[0187] 具体的な実装、又は実施形態1又は実施形態2で説明された内容に関し、ステップ201の前に、ネットワーク・デバイス及び端末デバイスが、端末デバイス内のL個の送信機のステータスについて一貫した理解を有することを確実にするために、オプションとして、端末デバイスが第1の送信機設定を決定する前に、ネットワーク・デバイス及び端末デバイスは、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを更に同期させてもよい。同期化方法は、以下の任意の何れかの方法を含む可能性があるが、これらに限定されない:
[0188] 方法1:端末デバイスのL個の送信機のステータスは、予め設定されたステータスに設定されてもよい。具体的には、端末デバイス内のL個の送信機のステータスは、予め合意されたものであってもよい。例えば、端末デバイスが3つの送信機を有する場合、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスの3つのキャリアのアンテナ・ポート設定を設定するために、1つのアンテナ・ポート伝送設定を選択してもよい。例えば、選択されたアンテナ・ポート伝送設定は、1つの送信機設定のみに対応することが可能である。このように、ネットワーク・デバイスが明示的にTX状態、即ち、送信機伝送設定を指定しない場合に、送信機伝送設定を端末デバイスと整合させることができる。この場合、初期の送信機設定は同期している理解することが可能である。
【0185】
[0189] 方法2:端末デバイスは、端末デバイス内のL個の送信機のステータスをネットワーク・デバイスに指示する。例えば、ネットワーク・デバイスは、第3の情報を端末デバイスに送信することが可能であり、ここで、第3の情報は、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを指定するためのものである。具体的な指示方法は、本件の実施態様において限定されない。オプションとして、端末デバイスは、ある時点T1における端末デバイス内のL個の送信機のステータスを、ネットワーク・デバイスに通知する。
【0186】
[0190] 方法3:ネットワーク・デバイスは、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを、端末デバイスに指示する。例えば、端末デバイスは、第5の情報をネットワーク・デバイスに送信し、ここで、第5の情報は、端末デバイスのL個の送信機のステータスを指定するためのものである。具体的な指示方法は本件の実施態様において限定されない。オプションとして、ネットワーク・デバイスは、ある時点T2における端末デバイス内のL個の送信機のステータスを通知する。
【0187】
[0191] 端末デバイスのL個の送信機のステータスは、ネットワーク・デバイスと端末デバイスの間で一度だけ同期させる必要がある、ということに留意すべきである。勿論、同期の回数は本願で限定されない。
【0188】
[0192] 更に、上述したように、端末デバイスの送信機がイネーブル状態にある場合、必ずしも情報は伝送されることを要しない。本件のこの実施形態では、第1の送信機設定を決定した後に、端末デバイスは、少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機のステータスに基づいて、情報を送信するための少なくとも1つの送信機を更に決定することができる。少なくとも1つのアップリンク・キャリアは、情報を送信するためのものであるか、又は少なくとも1つのアップリンク・キャリアは、端末デバイスによる使用のためにスケジューリングされたアップリンク・キャリアである。
【0189】
[0193] 「端末デバイスの送信機がイネーブル状態にある」とは、以下のように理解することが可能であることに留意すべきである:
[0194] 送信機は情報を送信する可能性があり;又は送信機は情報を送信しており;又は端末デバイスは、送信機を使用することにより、キャリアにおいて同期及び/又は電力制御のような調整を行っている。
【0190】
[0195] オプションとして、本方法は、以下のステップを更に含むことが可能である:端末デバイスは、L個の送信機内にある送信機であって、イネーブル状態におけるものであり、且つ少なくとも1つのアップリンク・キャリア内のアップリンク・キャリアに対応する送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定することができる。
【0191】
[0196] 具体的には、端末デバイスは、L個の送信機内にある送信機であって、イネーブル状態におけるものであり、且つ少なくとも1つのアップリンク・キャリア内のアップリンク・キャリアに対応する送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定することができる。
【0192】
[0197] 例えば、端末デバイスは、それぞれTX1、TX2、TX3として表される3つの送信機を含み、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスのために、それぞれCC1、CC2、CC3である3つのアップリンク・キャリアを活性化する、ということが仮定され、ここで、TX1はCC1に対応し、TX2はCC2に対応し、TX3はCC3に対応する。端末デバイスによって決定された第1の送信機設定が{1T,1T,0T}であり、CC1がスケジューリングされている場合、TX1が情報を送信するための少なくとも1つの送信機であるということを決定することができる。TX2はイネーブル状態であるが、対応するCC2はスケジューリングされておらず、従って、情報を送信するためのものではない。
【0193】
[0198] オプションとして、本方法は、以下のステップ:L個の送信機のステータスを判定した後、端末デバイスは、送信機の切り替えを実行するか又は送信機の切り替えを実行することをスキップするかを判定するかを決定するステップ;又は、端末デバイスが第1の送信機設定を判定し、送信機の切り替えを実行するか又は送信機の切り替えを実行することをスキップするかを判定するステップを更に含む。
【0194】
[0199] 具体的には、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものは、L個の送信機のステータスに基づいて決定され、即ち、端末デバイスは第1の送信機設定を決定する。次いで、端末デバイスは、送信機の切り替えが実行されることを必要とするかどうかを決定する。具体的には、第1の送信機設定が第2の送信機設定と異なる場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することを決定する。換言すれば、端末デバイスの送信機が切り替えられることを必要とする場合、切り替え時間が決定されることを必要とし、次いで、データが送信される。第1の送信機設定が第2の送信機設定と同じである場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するか、又は、現在の送信機設定を不変に維持することを決定することができる。換言すれば、端末デバイスの各送信機は切り替えられることを必要としない。
【0195】
[0200] 本件は、更に、以下に詳細に説明される電力及び送信機設定に関する内容に関する:
[0201] スケジューリングされたアップリンク・キャリアに関する情報を送信するために端末デバイスによって使用されるアンテナ・ポートは、アップリンク・キャリア用に設定されるアンテナ・ポートである、ということに留意すべきである。
【0196】
[0202] 本件のこの実施形態では、異なるアンテナ・ポートを使用することによって1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に、複数の送信機がサポートされてもよいし、又は、同じアンテナ・ポートを使用することによって1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に、複数の送信機がサポートされてもよい。
【0197】
[0203] 例えば、表2を参照すると、第1の送信機設定が{2T,0T,0T}であり、アンテナ・ポート伝送設定が{2P,0P,0P}である場合、それは、TX1とTX1を用いてCC1上で情報が伝送され、TX1とTX1は異なるアンテナ・ポートを用いて別々に情報を送信することを示し;また、第1の送信機設定が{2T,0T,0T}であり、アンテナ・ポート伝送設定が{1PX,0P,0P}である場合、それは、TX1とTX1を用いてCC1上で情報が伝送され、TX1とTX1は同じアンテナ・ポートを用いて情報を送信することを示す。
【0198】
[0204] 更に、アンテナ・ポートの数量が送信機の数量より少ないと判断した場合、即ち、複数の送信機を介して同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信すると判断した場合、端末デバイスは、高い電力利得を用いてアンテナ・ポートに関する情報を送信することができる。
【0199】
[0205] 更に、アンテナ・ポート伝送設定{1P,0P,0P}を使用することによって、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するようにネットワーク・デバイスが端末デバイスに指示する方法、又は、端末デバイスが第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定する方法について、以下、詳細に説明する。
【0200】
[0206] 具体的には、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機をサポートしており(例えば、2つのTX、3つのTX、又は4つのTXをサポートする可能性があり)、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。前述のケースにおいて、キャリアを設定する場合に、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信するように端末デバイスに指示して、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように端末デバイスに指示する。
【0201】
[0207] 具体的には、例えば、能力情報を報告する場合に、端末デバイスは、2つのTXを用いて単一ポートを介して情報を送信することを端末デバイスがサポートしていることを、ネットワーク・デバイスに通知し、送信電力は、本来の通常の送信電力23 dBmよりも3 dBm高いものであるようにサポートされていてもよい。従って、ネットワーク・デバイスは、1ビットを使用することによって、通常の送信電力より高い電力を用いて、キャリアに関する情報を送信するように、端末デバイスに指示することができる。例えば、1は26 dBmを示し、0は23 dBmを示す。従って、端末デバイスは、実際には、2つのTXを用いてキャリアに関する情報を送信するように指示される。
【0202】
[0208] 本件の全ての実施形態において、ネットワーク・デバイスは、第1の送信電力を指定して、単一のアンテナ・ポートを用いてキャリアに関する情報を送信するために、M個のTXを使用することを、端末デバイスに指示する。具体的な実装については、実施形態5を参照されたい。
【0203】
[0209] 実施形態3
前述の実施形態では、端末デバイスは、少なくとも1つのキャリア各々のアンテナ・ポート設定に基づいて、L個の送信機のステータスを判定することを必要する。本件のこの実施形態では、ネットワーク・デバイスは、L個の送信機のステータスを直接的に指示することが可能であり、以下、詳細に説明する。
【0204】
[0210] 方法1:表2は、異なる送信機設定に対応するアンテナ・ポート伝送設定を提供する。従って、このアプリケーションでは、アンテナ・ポート伝送設定及び送信機設定を含む全ての可能な設定の組み合わせが、先ず決定され、次いで、対応する設定の組み合わせが、端末デバイスに直接的に指示される。
【0205】
[0211] アンテナ・ポート伝送設定及び送信機設定を含む全ての可能な設定の組み合わせの数量はHであり、Hは0より大きな整数であると仮定する。H個の設定の組み合わせの各々は、1つのアンテナ・ポート伝送設定及び1つの送信機設定を含み、H個の設定の組み合わせの各々は、1つのインデックス値に対応する。
【0206】
[0212] ネットワーク・デバイスは、H個の設定の組み合わせにおける第1の設定の組み合わせを、端末デバイスに指示することを決定すると、ネットワーク・デバイスはスケジューリング情報を端末デバイスに送信することが可能であり、ここで、スケジューリング情報は、第1の設定の組み合わせのインデックス値を指定するためのものである。端末デバイスは、スケジューリング情報によって示されるインデックス値に基づいて、第1の設定の組み合わせを決定して、第1の設定の組み合わせに含まれるアンテナ・ポート伝送設定及び送信機設定を判定し、更に、L個の送信機のステータス及び少なくとも1つのスケジューリングされたアップリンク・キャリアを判定することができる。
【0207】
[0213] 例えば、表2に関連して、表5は、アンテナ・ポート伝送設定及び送信機設定を含む全ての可能な構成の組み合わせを示す。ネットワーク・デバイスは、インデックス値を送信することにより、端末デバイスのアンテナ・ポート設定に対応する送信機のステータスを示す。従って、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスの送信機のステータスを、端末デバイスのものに整合させることが保証される。
【0208】
表5
【0209】
【表6】

[0214] 表5を参照すると、ネットワーク・デバイスによって送信されたスケジューリング情報が0010である場合、端末デバイスは、第1の送信機設定が{0T,1T,1T}であり、アンテナ・ポート伝送設定が{0P,1P,1P}であると判定することができる。その他のケースについては改めて説明しない。
【0210】
[0215] 方法2:幾つかの送信機設定とアンテナ・ポート伝送設定との間に1対1の対応関係が存在する、ということを前述の説明から知ることができる。この場合、第1の送信機の設定は指定されなくてもよいが、第1の送信機設定は、スケジューリングされたアップリンク・キャリアを使用することによって間接的に指定される。具体的には、この場合、スケジューリングされたアップリンク・キャリアに対応する送信機はイネーブル状態にあり、スケジューリングされていないアップリンク・キャリアに対応する送信機はディセーブル状態にある。
【0211】
[0216] 例えば、端末デバイスは、それぞれTX1、TX2、TX3として表される3つの送信機を含み、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスのために、それぞれCC1、CC2、CC3である3つのアップリンク・キャリアを活性化する、ということが仮定され、ここで、TX1はCC1に対応し、TX2はCC2に対応し、TX3はCC3に対応する。CC1及びCC2に関する情報を送信するために端末デバイスをスケジューリングする場合、ネットワーク・デバイスは、第1の送信機設定を指示しない場合がある。この場合、端末デバイスは、スケジューリングされたアップリンク・キャリアに基づいて、第1の送信機設定が{1T,1T,0T}であると判断することができる。CC1及びCC3に関する情報を送信するために端末デバイスをスケジューリングする場合、ネットワーク・デバイスは、第1の送信機設定を指示しない場合がある。この場合、端末デバイスは、スケジューリングされたアップリンク・キャリアに基づいて、第1の送信機設定が{1T,0T,1T}であると判断することができる。
【0212】
[0217] アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応している場合、方法1による方法が、直接的に指示を行うために使用されてもよい。例えば、指示は表6に示されるものであってもよい。
【0213】
表6
【0214】
【表7】

[0218] 勿論、前述の指示の例の別の実装が存在する可能性がある。詳細はここでは再び説明しない。
【0215】
[0219] 実施形態4
本件のこの実施形態では、ネットワーク・デバイスは、代替的に、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを直接的に指示することができる。以下、詳細に説明する。
【0216】
[0220] 図3は、本件の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。方法は、以下のステップを含む:
[0221] ステップ301:ネットワーク・デバイスは、第3の情報を端末デバイスへ送信する。
【0217】
[0222] 本件のこの実施形態では、第3の情報は、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを指定するためのものであり、Lは0より大きな整数である。代替的に、本件のこの実施形態では、第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである。少なくとも1つのキャリアは、設定されたキャリア、活性化されたキャリア、又はスケジューリングされたキャリアであってもよい。これは本件において限定されない。
【0218】
[0223] 具体的には、本件においては、活性化されたキャリアが一例として使用されており、第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つの活性化されたキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである。
【0219】
[0224] ネットワーク・デバイスが第3の情報を送信する具体的な方法は、本件のこの実施形態において限定されない。例えば、ネットワーク・デバイスは、上位レイヤのシグナリングを使用して第3の情報を送信してもよいし、DCIを使用して第3の情報を送信してもよい。
【0220】
[0225] 例えば、{1T,1T,0T}は110に対応する。ネットワーク・デバイスが、端末デバイスにおける2つの送信機をイネーブルにすることを、端末デバイスに指示する場合、送信される第3の情報は110であってもよく、指示される第1の送信機設定は{1T,1T,0T}であり、これは、端末デバイスのTX1及びTX2がイネーブル状態にあることを示す。
【0221】
[0226] このステップの前に、オプションとして、ネットワーク・デバイスは第3の情報を決定する。ネットワーク・デバイスが第3の情報を決定する具体的な方法は、本件のこの実施形態では限定されない。
【0222】
[0227] ステップ302:端末デバイスは、第3の情報をネットワーク・デバイスから受信する。
【0223】
[0228] 具体的には、本件においては、活性化されたキャリアが一例として使用され、第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つの活性化されたキャリアのそれぞれに対応する送信機のステータスを指定するものである。例えば、L=3個の活性されたキャリアが端末デバイスのために設定され、各キャリアは1つのTXに対応する。
【0224】
[0229] 端末デバイスは、第1の情報及び第2の情報をネットワーク・デバイスから更に受信してもよい、ということに留意すべきである。第1の情報及び第2の情報の具体的な内容については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
【0225】
[0230] 例えば、第1の情報は、アンテナ・ポート設定を指定するためのものであり、アンテナ・ポート設定は、端末デバイスのアップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定であるか;又は、アンテナ・ポート設定は、端末デバイスのために設定される各アップリンク・キャリアによって使用されるアンテナ・ポート設定である。
【0226】
[0231] 例えば、ネットワーク・デバイスは、第2の情報を端末デバイスへ送信し、ここで、第2の情報は、アップリンク・キャリアがスケジュールされているかどうか、又はアップリンク・キャリアが活性化されているかどうかを指定するためのものである。
【0227】
[0232] ネットワーク・デバイスは、アップリンク・キャリア各々に対応するダウンリンク・キャリアに関する1つの第2の情報を、送信することが可能であり、第2の情報はアップリンク・キャリアに関する情報を指定するためのものである。この場合において、第2の情報は、以下のもの:アップリンク・キャリアの識別子、アップリンク・キャリアのインデックス、アップリンク・キャリアの周波数インデックス、アップリンク・キャリアの周波数識別子、アップリンク・キャリアがスケジューリングされているかどうか、又は、アップリンク・キャリアが活性化されているかどうか、のうちの1つ以上を含む可能性がある。
【0228】
[0233] 別の可能な実装において、ネットワーク・デバイスは、1つのダウンリンク・キャリアに関する1つの第2の情報を送信することが可能であり、ここで、第2の情報は少なくとも1つのアップリンク・キャリアに関する情報を示すためのものである。この実装は、端末デバイスが、ダウンリンク・キャリアの数量よりも多い数量のアップリンク・キャリアをサポートしている場合に適用可能である。この実装において、第2の情報は、以下のもの:m個のアップリンク・キャリアの識別子、m個のアップリンク・キャリアのインデックス、m個のアップリンク・キャリアの周波数インデックス、m個のアップリンク・キャリアの周波数識別子(ここで、mは正の整数であり、mは少なくとも1つのスケジューリングされたアップリンク・キャリアの数量である)、アップリンク・キャリアがスケジューリングされているかどうか、及び、アップリンク・キャリアが活性化されているかどうか、のうちの1つ以上を含む可能性がある。
【0229】
[0234] この実装では、第2の情報はA1ビットを含み、各ビットは、アップリンク・キャリアが使用のためにスケジューリングされているか又は活性化されているかどうかを示すためのものである。例えば、ネットワーク・デバイスは5つのアップリンク・キャリアを設定し、第2の情報は5ビットを含む可能性があり、各ビットは1つのアップリンク・キャリアに対応する。ビットの値が1である場合、それは、アップリンク・キャリアがスケジューリングされていることを示し;ビットの値が0である場合、それは、アップリンク・キャリアがスケジューリングされていないことを示し;及び、第2の情報が11000である場合、それは、5つのアップリンク・キャリアのうち2つがスケジューリングされていることを示す、ということが仮定されている。具体的には、5つのキャリアに対して番号が設定されていてもよい。例えば、2つのアップリンク・キャリアはそれぞれスケジューリングされている第1のキャリアCC1及び第2のキャリアCC2である。
【0230】
[0235] オプションとして、ステップ303:端末デバイスは、L個の送信機のステータスに基づいて、端末デバイス内の少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定する。
【0231】
[0236] 本願のこの実施形態では、第3の情報は、端末デバイス内のL個の送信機のステータスを指定するためのものであり、Lは0より大きな整数である。
【0232】
[0237] 具体的には、第3の情報は、L個の送信機の各々がイネーブル状態又はディセーブル状態にあることを指定するためのものであってもよく;第3の情報は、L個の送信機においてイネーブル状態にある送信機を指定するためのものであり;又は、第3の情報は、L個の送信機においてディセーブル状態の送信機を示すためのものである。
【0233】
[0238] 本件のこの実施形態では、情報を送信するための少なくとも1つの送信機は、以下で別途説明される複数の実装において決定されてもよい。
【0234】
[0239] 実装1:
[0240] 端末デバイスは、第3の情報及び第2の情報に基づいて、第2の情報によって指定される少なくとも1つのアップリンク・キャリアのそれぞれに対応する送信機のステータスを判定し、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを判定する。
【0235】
[0241] 具体的には、端末デバイスは、L個の送信機のステータスに基づいて、少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機を決定し、少なくとも1つのアップリンク・キャリアに対応するイネーブル状態の送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定することができる。
【0236】
[0242] 例えば、L=3個の活性化されたキャリアが端末デバイスのために設定されており、各キャリアは1つのTXに対応する。実際には、ネットワーク・デバイスは、データ並行処理を行うために、端末デバイスに対して2つのキャリアのみを設定する。端末デバイスは、第3の情報に基づいて3つの送信機のステータスを取得する。端末デバイスは、第2の情報に基づいて、実際にスケジューリングされている活性化されたキャリアの情報を取得し、即ち、3つのキャリアのうち2つが実際に情報を送信するためのものである。従って、3つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機のステータスは、第3の情報と第2の情報とに基づいて決定され、その結果、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定することができる。
【0237】
[0243] 具体的には、端末デバイスは、3つの送信機のステータスに基づいて、少なくとも1つのアップリンク・キャリアの各々に対応する送信機を決定し、少なくとも1つのアップリンク・キャリアに対応するイネーブル状態の送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定することができる。
【0238】
[0244] 実装2:
[0245] 端末デバイスは、第3の情報と第1の情報に基づいて、少なくとも1つのアンテナ・ポートの各アンテナ・ポートに対応する送信機のステータスを判定して、端末デバイス内の少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを判定することができる。
【0239】
[0246] 具体的には、端末デバイスは、第3の情報に基づいて、L個の送信機におけるイネーブル状態の送信機を決定し、第1の情報に基づいて、少なくとも1つのアンテナ・ポートの各々に対応する送信機を決定して、少なくとも1つのアンテナ・ポートに対応するイネーブル状態の送信機を、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定することができる。
【0240】
[0247] 例えば、L=3個の活性されたキャリアが端末デバイスのために設定され、各キャリアは1つのTXに対応する。実際には、ネットワーク・デバイスは、データ並行処理を行うために、端末デバイスに対して2つのキャリアのみを設定する。
【0241】
[0248] 端末デバイスは、第3の情報に基づいて3つの送信機のステータスを取得する。即ち、端末デバイスは、第3の情報に基づいて、L個の送信機の内のイネーブル状態の送信機及びディセーブル状態の送信機を決定することができる。端末デバイスは、第1の情報に基づいて、3つのキャリアに対応するアンテナ・ポート設定を取得する。換言すれば、端末デバイスは、3つのキャリア各々のアンテナ・ポートに対応する送信機のステータスを判定する。従って、少なくとも1つのアンテナ・ポートに対応するイネーブル状態の送信機が、情報を送信するための少なくとも1つの送信機として決定されることが可能である。
【0242】
[0249] 実装3:
[0250] 実装3では、第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものである。
【0243】
[0251] 具体的には、ネットワーク・デバイスは、各アップリンク・キャリアに対応するダウンリンク・キャリアに関する第3の情報の1つを送信することができる。この場合、第3の情報は、以下のもの:アップリンク・キャリアによって使用される送信機のステータス;及びアップリンク・キャリアによって使用される送信機の数量;のうちの1つ以上を示すためのものである。
【0244】
[0252] 代替的に、ネットワーク・デバイスは、1つのダウンリンク・キャリアに関する第3の情報の1つを更に送信することができる。この場合、第3の情報は、更に、以下のもの:X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータス;及びX個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機の数量;のうちの1つ以上を示すためのものである。
【0245】
[0253] 例えば、端末デバイスは、それぞれTX1、TX2、TX3として表される3つの送信機を含み、ネットワーク・デバイスは、端末デバイスのために、それぞれCC1、CC2、CC3である3つのアップリンク・キャリアを活性化する、ということが仮定され、ここで、TX1はCC1に対応し、TX2はCC2に対応し、TX3はCC3に対応する。第3の情報は、3ビットを含むことが可能であり、各ビットは、送信機のうちの1つ及びアップリンク・キャリアのうちの1つに対応する。ビットの値が1である場合、アップリンク・キャリアはスケジューリングされていることを示し、アップリンク・キャリアに対応する送信機はイネーブル状態にあり;及び、ビットの値が0である場合、アップリンク・キャリアはスケジューリングされていないことを示し、アップリンク・キャリアに対応する送信機はディセーブル状態にある、ということが仮定される。第3の情報が110である場合、それはTX1とTX2がイネーブル状態にあり、CC1とCC2がスケジューリングされていることを示す。
【0246】
[0254] 実装3では、端末デバイスは、X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータスに基づいて、端末デバイス内の少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定する。具体的には、端末デバイスは、L個の送信機のうちイネーブル状態にある少なくとも1つの送信機を、端末デバイス内の少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものとして決定することができる。
【0247】
[0255] 特に、{1PX,0P,0P}が{2T,0T,0T}に対応する場合、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように、ネットワーク・デバイスが端末デバイスに指示する方法、換言すれば、アンテナ・ポート伝送設定{1P,0P,0P}を用いて、端末デバイスが第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定する方法を、以下、詳細に説明する。
【0248】
[0256] 具体的には、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機をサポートしており(例えば、2つのTX、3つのTX、又は4つのTXをサポートする可能性があり)、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。前述のケースにおいて、キャリアを設定する場合に、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信するように端末デバイスに指示して、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように端末デバイスに指示する。
【0249】
[0257] 具体的には、例えば、能力情報を報告する場合に、端末デバイスは、2つのTXを用いて単一ポートを介して情報を送信することを端末デバイスがサポートしていることを、ネットワーク・デバイスに通知し、送信電力は、本来の通常の送信電力23 dBmよりも3 dBm高いものであるようにサポートされていてもよい。従って、ネットワーク・デバイスは、1ビットを使用することによって、通常の送信電力より高い電力を用いて、キャリアに関する情報を送信するように、端末デバイスに指示することができる。例えば、1は26dBmを示し、0は23 dBmを示す。従って、端末デバイスは、実際には、2つのTXを用いてキャリアに関する情報を送信するように指示される。
【0250】
[0258] 従って、本件の全ての実施形態において、ネットワーク・デバイスは、第1の送信電力を指定して、単一のアンテナ・ポートを用いてキャリアに関する情報を送信するために、M個のTXを使用することを、端末デバイスに指示する。具体的な実装の詳細については、実施形態5を参照されたい。
【0251】
[0259] オプションとして、本方法は、以下のステップ:L個の送信機のステータスを判定した後に、端末デバイスは、送信機の切り替えを実行するか又は送信機の切り替えを実行することをスキップするかを判定する;又は、端末デバイスは、第1の送信機設定を判定し、送信機の切り替えを実行するか又は送信機の切り替えを実行することをスキップするのかを判定するステップを更に含んでもよい。
【0252】
[0260] 具体的には、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものは、L個の送信機のステータスに基づいて決定され、即ち、端末デバイスは第1の送信機設定を決定する。次いで、端末デバイスは、送信機の切り替えが実行されることを必要とするかどうかを決定する。具体的には、第1の送信機設定が第2の送信機設定と異なる場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することを決定する。換言すれば、端末デバイスの送信機が切り替えられることを必要とする場合、切り替え時間が決定されることを必要とし、その後にデータが送信される。第1の送信機設定が第2の送信機設定と同じである場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するか、又は、現在の送信機設定を不変に保つことを決定してもよい。換言すれば、端末デバイスの各送信機は切り替えられることを必要としない。
【0253】
[0261] 実施形態5
本件の実施形態において、図4は、本件の実施形態による通信方法の概略フローチャートである。この方法は、以下のステップを含む。
【0254】
[0262] ステップ401:端末デバイスは、第2の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信する。
【0255】
[0263] 第2の電力情報は、端末デバイスが第1の送信電力又は第2の送信電力を用いる1つのアンテナ・ポートでの情報送信をサポートしていることを示すためのものであるか、又は、第の電力情報は、端末デバイスが第1の送信電力又は第2の送信電力を用いる1つのキャリアでの情報送信をサポートしていることを示すためのものであり、第1の送信電力は第2の送信電力よりも大きい。
【0256】
[0264] 「端末デバイスは、第1の送信電力を用いる1つのアンテナ・ポートでの情報送信をサポートしている」とは、具体的には、「端末デバイスは、K個の送信機を用いる又は第1の送信電力を用いる1つのアンテナ・ポートでの情報送信をサポートしていることを示し、ここで、Kは正の整数である」ことを示すものである。
【0257】
[0265] 「端末デバイスは、第1の送信電力を用いて1つのキャリアで送信することをサポートしている」とは、具体的には、「端末デバイスは、K個の送信機を用いることにより及び第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートにおける1つのキャリアでの情報送信をサポートしている」ことを示すためのものであってもよい。
【0258】
[0266] 第2の電力情報は、以下のパラメータ:第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、第1の送信電力を使用するキャリア周波数、第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び、電力利得のうちの少なくとも1つを含む。
【0259】
[0267] 電力利得は、例えば3 dBmであってもよい。例えば、通常の電力が第2の送信電力である場合、第1の送信電力は、第2の送信電力と電力利得の合計である。
【0260】
[0268] 従って、前述の内容に関し、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機(例えば、2つのTX、3つのTX、4つのTXをサポートする可能性がある)をサポートし、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。キャリアを設定する場合に、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信することを端末デバイスに指示してもよいならば、端末デバイスは、第1の送信機設定を、{1T,0T,0T}ではなく、{2T,0T,0T}に設定するように指示される。
【0261】
[0269] ステップ402:ネットワーク・デバイスは、第1の電力情報を端末デバイスへ送信し、ここで、第1の電力情報は、第1の送信電力を使用して第1のキャリアに関する情報を送信するように端末デバイスに指示するためのものである。
【0262】
[0270] 第1のキャリアは、端末デバイスのために設定又は活性化される任意のキャリアであってもよい。
【0263】
[0271] 具体的には、各アップリンク・キャリアが異なるダウンリンク・キャリアに対応する場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第1の電力情報を送信し、第1の送信電力を用いて第1のキャリアに関する情報を送信するように端末デバイスに指示する。この場合、第1のキャリアは、第1の電力情報を送信するダウンリンク・キャリアに対応するアップリンク・キャリアであってもよい。
【0264】
[0272] 具体的には、1つのダウンリンク・キャリアが複数のアップリンク・キャリアにおけるスケジューリングを示すことができる場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第1の電力情報を送信し、第1の送信電力を用いて複数のアップリンク・キャリアに関する情報を送信するように端末デバイスに指示する。この場合、第1のキャリアは、複数のアップリンク・キャリアのうちの任意のものであってもよい。
【0265】
[0273] 例えば、端末デバイスによって報告される第1の電力情報が、2つのTXを介して単一のアンテナ・ポートを用いて1つのキャリア上での情報送信がサポートされていることを示すためのものであり、使用される送信電力が第1の送信電力である場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第2の電力情報を送信し、第2の電力情報はxビットを含む。この実施形態では、説明の例として3ビットが使用される。第2の電力情報は、情報を送信するために、3つのアップリンク・キャリアの電力を示すためのものである。例えば、100は、アップリンク・キャリア1が、情報を送信するために第1の送信電力を使用すること、及び、アップリンク・キャリア2とアップリンク・キャリア3が、情報を送信するために第2の送信電力を使用することを示す。
【0266】
[0274] 従って、ネットワーク・デバイスは、実際には、第1の電力情報を使用することによって、1つのアンテナ・ポートを用いて1つのキャリアに関する情報を送信するために2つのTXを用いることを端末デバイスに指示している。従って、端末デバイスは実際には第1の送信機設定を{1T,0T,0T}の代わりに{2T,0T,0T}に設定するように指示される。
【0267】
[0275] ステップ403:端末デバイスは、第1の送信電力を使用して、第1のキャリアにおいてネットワーク・デバイスへ情報を送信する。
【0268】
[0276] 端末デバイスは、K個の送信機を使用することにより及び第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおいて少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信する。
【0269】
[0277] 代替的に、少なくとも1つのキャリア内のi番目のキャリアに対して、端末デバイスは、K個の送信機を使用することにより及び第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおいてi番目のキャリアに関する情報を送信し、ここで、iは正の整数である。
【0270】
[0278] 具体的には、端末デバイスは、K個の送信機を使用することにより及び第2の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおいて1つのキャリアに関する情報を送信し、ここで、Kは正の整数である。例えば、K=2は、端末デバイスが、2つのTXを用いてキャリア(例えば、キャリア1)のデータを送信し、キャリア1のデータは1つのアンテナ・ポートで送信されることを示す。
【0271】
[0279] 例えば、端末デバイスによって報告される第1の電力情報が、2つのTXを介して単一のアンテナ・ポートを用いて1つのキャリア上での情報送信がサポートされていることを示すためのものであり、使用される送信電力が第1の送信電力である場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第2の電力情報を送信し、第2の電力情報はxビットを含む。この実施形態における本発明の内容を、説明の例として3ビットを用いて説明する。第2の電力情報は、情報を送信するために、3つのアップリンク・キャリアの電力を示すためのものである。例えば、100は、アップリンク・キャリア1が、情報を送信するために第1の送信電力を使用すること、及び、アップリンク・キャリア2とアップリンク・キャリア3が、情報を送信するために第2の送信電力を使用することを示す。
【0272】
[0280] 端末デバイスは、第2の電力情報を受信し、端末デバイスは、2つのTXを介して単一のアンテナ・ポートを用いて、1つのキャリアに関する情報を送信し、ここで、送信電力は第1の送信電力である。換言すれば、端末デバイスは、第1の送信機設定を{1T,0T,0T}の代わりに{2T,0T,0T}に設定する。
【0273】
[0281] 第1の送信電力及び第2の送信電力の具体的な値は、本件の実施形態において制限されない。例えば、第1の送信電力は26 dBmであり、第2の送信電力は23 dBmである。
【0274】
[0282] 「端末デバイスは、K個の送信機を使用することにより及び第1の送信電力を使用することにより、1つのアンテナ・ポートにおいて少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信する」。具体的には、ネットワーク・デバイスは、送信用に5つのキャリアの電力を指定し、ここで、5つのキャリアのうちの第2のキャリア及び第5のキャリアは、第1の電力を用いて送信を行うことを必要とし、他のキャリアは、第2の電力を用いて送信を行う。この場合、端末デバイスは、K個の送信機を用いることにより及び第2のキャリアで第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートに関する情報を送信し、端末デバイスは、K個の送信機を用いることにより及び第5のキャリアの第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートに関する情報を送信する。「端末デバイスは、K個の送信機を用いることにより及び第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートにおいて少なくとも1つのキャリアに関する情報を送信する」とは、具体的には、端末デバイスが、K個の送信機を用いることにより及び第2のキャリアで第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートにおいて情報を送信し、且つ、端末デバイスが、K個の送信機を用いることにより及び第5のキャリアで第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートにおいて情報を送信する、ということを意味する。
【0275】
[0283] 実施形態6
ステップ1:端末デバイスは、第1の能力メッセージをネットワーク・デバイスへ送信する。
【0276】
[0284] 第1の能力メッセージは、能力情報及び第1の電力情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0277】
[0285] 能力情報は、以下のうちの1つ以上を指定するためのものである:
[0286] 端末デバイスは、L個より多いアップリンク・キャリアの中から、情報を送信するためのアップリンク・キャリアを決定することが可能であり、ここで、Lは0より大きな整数である;及び、端末デバイスは、最大のS個のアップリンク・キャリアの中から、情報を送信するためのアップリンク・キャリアを決定することをサポートすることが可能であり、ここで、SはL又はLより大きな正の整数である。
【0278】
[0287] 第1の電力情報:具体的には、第1の電力情報は、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによって、端末デバイスが1つのアンテナ・ポート上での情報送信をサポートしていることを示すためのものであり、ここで、第1の送信電力は第2の送信電力よりも大きい。代替的に、端末デバイスは、第1の電力情報をネットワーク・デバイスへ送信し、ここで、第1の電力情報は、第1の送信電力又は第2の送信電力を使用することによって、1つのキャリア上での情報送信を端末デバイスがサポートしていることを示すためのものであり、ここで、第1の送信電力は第2の送信電力より大きい。「端末デバイスは、第1の送信電力を用いる1つのアンテナ・ポート上での情報送信をサポートしている」とは、具体的には、端末デバイスが、K個の送信機を用いることにより及び第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポート上での情報送信をサポートしていることを示すためのものである。
【0279】
[0288] 「端末デバイスは、第1の送信電力を用いて1つのキャリアで送信することをサポートしている」とは、具体的には、「端末デバイスが、K個の送信機を用いることにより及び第1の送信電力を用いることにより、1つのアンテナ・ポートにおける1つのキャリアでの情報送信をサポートしている」ことを示すためのものであってもよく、ここで、Kは正の整数である。
【0280】
[0289] 第2の電力情報は、以下のパラメータ:第1の送信電力を使用するキャリア周波数帯域、第1の送信電力を使用するキャリア周波数、第1の送信電力を使用するキャリア周波数インデックス、第1の送信電力を使用するキャリア周波数識別子、第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの数量、第1の送信電力を使用して情報を送信するアンテナ・ポートの番号、第1の送信電力を使用して情報を送信する送信機の数量、第1の送信電力を使用して情報を送信する複数入力複数出力MIMOレイヤの数量、及び、電力利得のうちの少なくとも1つを含む。
【0281】
[0290] 電力利得は、例えば3 dBmであってもよい。例えば、通常の電力が第2の送信電力である場合、第1の送信電力は、第2の送信電力と電力利得の合計である。
【0282】
[0291] 従って、前述の内容に関し、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機をサポートし、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。キャリアを設定する場合に、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信することを端末デバイスに指示してもよいならば、端末デバイスは、第1の送信機設定を、{1T,0T,0T}ではなく、{2T,0T,0T}に設定するように指示される。
【0283】
[0292] ステップ2:ネットワーク・デバイスは、設定情報を端末デバイスへ送信する。
【0284】
[0293] 設定情報は、以下のうちの1つ以上:
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアに関する情報;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって活性化アップリンク・キャリアに関する情報;
情報を送信するために端末デバイスによって使用されるアップリンク・キャリアに関する情報;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアの数量X,ここで、XはLより大きな正の整数であり、Lは、端末デバイスが同時にアップリンク送信を実行できるアップリンク・キャリアの最大数量である;
端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリアの数量X,ここで、XはPより大きな正の整数であり、Pは、端末デバイスが同時にアップリンク送信を実行できる送信機の最大量である;又は
情報を送信するために端末デバイスによって使用されるアップリンク・キャリアの数量m,ここで、mはL以下の正の整数である;を示すためのものである。
【0285】
[0294] アップリンク・キャリアに関する情報は、以下のもの:アップリンク・キャリアの識別子、アップリンク・キャリアのインデックス、アップリンク・キャリアの周波数、アップリンク・キャリアの周波数インデックス、アップリンク・キャリアの周波数識別子などのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0286】
[0295] キャリアに関し、「端末デバイス用にネットワーク・デバイスによって設定されたアップリンク・キャリア」とは、端末デバイスが、そのキャリアに関する同期、測定、及び電力制御のような1つ以上の調整を行っていることを示す。このタイプのキャリアは、キャリアが設定されている、又は1つのキャリアが設定されていると言及される場合もある。この場合、即ち、キャリアは、設定されたキャリアである。勿論、キャリアは代替的に別の名前で言及されてもよい。これは本件において限定されない。
【0287】
[0296] 「端末用にネットワーク・デバイスにより活性化されたアップリンク・キャリア」とは、端末デバイスが、そのキャリアに関する情報を何時でもできること、又は、そのキャリア上で何時でも通信を実行できることを示す。この場合、そのキャリアは活性化されている、又は或るキャリアが活性化されていると言及され、又はそのキャリアは活性化されたキャリアと言及されてもよい。勿論、キャリアは代替的に別の名前で呼ばれてもよい。これは本件において限定されない。
【0288】
[0297] 「情報を伝送するために端末デバイスにより使用されるアップリンク・キャリアに関する情報」とは、端末デバイスがそのキャリアに関する情報を送信するか、又はそのキャリア上で通信を行う可能性があることを示す。この場合、キャリアがスケジュールされているか、又は1つのキャリアがスケジューリングされていると言ってもよい。この場合、キャリアはまたスケジューリングされたキャリアと呼ばれてもよい。勿論、キャリアは代替的に別の名前で呼ばれてもよい。これは本件において限定されない。
【0289】
[0298] 具体的には、例えば、ネットワーク・デバイスは5つのキャリアを端末デバイスのために設定し、それらのうちの3つのキャリアを活性化し、その結果、端末デバイスは通信のために何時でもキャリアを使用することができる。しかしながら、実際のスケジューリングの間に、ネットワーク・デバイスは実際には3つのキャリアのうち2つのキャリアだけを通信に使用する。3つのキャリアは、UEによりサポートされる並列的な送信アップリンク・キャリアの最大数量であり、或いは換言すれば、3つのキャリアは、端末デバイスによってサポートされることが可能なTX送信機の最大数量である。
【0290】
[0299] ステップ3:ネットワーク・デバイスは、第3の情報を端末デバイスへ送信する。
【0291】
[0300] 本件のこの実施態様において、第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを示すためのものである。少なくとも1つのキャリアは、設定されたキャリア、活性化されたキャリア、又はスケジューリングされたキャリアであってもよい。これは本件において限定されない。
【0292】
[0301] 具体的には、本願においては、活性化されたキャリアが例として使用され、第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つの活性化されたキャリアのそれぞれに対応する送信機のステータスを示すためのものである。
【0293】
[0302] 具体的に、ネットワーク・デバイスが第3の情報を送信する具体的な方法は、本件のこの実施形態において限定されない。例えば、ネットワーク・デバイスは、上位レイヤのシグナリングを使用することにより、第3の情報を送信することができる。
【0294】
[0303] 例えば、L=3及びm=2を一例として使用する。即ち、端末デバイスは3つのTXチャネルを有し、ネットワーク・デバイスはデータを伝送するために3つの活性化されたキャリアを設定し、各キャリアは1つのTXに対応する。しかしながら、実際にはデータを伝送するためにキャリアのうちの2つがスケジューリングされており:第3の情報は、Xビットを使用することによって、端末デバイス内の少なくとも1つのキャリアのそれぞれに対応する送信機のステータスを示すことができる。具体的には、第3の情報は110である可能性があり、指定された第1の送信機設定は{1T,1T,0T}であり、これは、端末デバイス内のTX1及びTX2がイネーブル状態にあることを示す。
【0295】
[0304] ステップ4:端末デバイスは、第3の情報及び第1の電力情報のうちの少なくとも1つをネットワーク・デバイスから受信する。
【0296】
[0305] 第3の情報は、端末デバイス内の少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを示すためのものである。少なくとも1つのキャリアは、設定されたキャリア、活性化されたキャリア、又はスケジューリングされたキャリアであってもよい。これは本件において限定されない。
【0297】
[0306] 例えば、L=3及びm=2を一例として使用する。即ち、端末デバイスは3つのTXチャネルを有し、ネットワーク・デバイスはデータを伝送するために3つの活性化されたキャリアを設定し、各キャリアは1つのTXに対応する。しかしながら、実際にはデータを伝送するためにキャリアのうちの2つがスケジューリングされており:第3の情報は、Xビットを使用することによって、端末デバイス内の少なくとも1つのキャリアのそれぞれに対応する送信機のステータスを示すことができる。具体的には、第3の情報は110である可能性があり、指定された第1の送信機設定は{1T,1T,0T}であり、これは、端末デバイス内のTX1及びTX2がイネーブル状態にあることを示す。
【0298】
[0307] 第1の電力情報は、第1の送信電力を使用することによって、第1のキャリアに関する情報を送信するように端末デバイスに指示するためのものである。
【0299】
[0308] 具体的には、各アップリンク・キャリアが異なるダウンリンク・キャリアに対応する場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第1の電力情報を送信し、第1の送信電力を用いて第1のキャリアに関する情報を送信するように端末デバイスに指示する。代替的に、具体的には、1つのダウンリンク・キャリアが複数のアップリンク・キャリアに関するスケジューリングを示すことが可能な場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第1の電力情報を送信し、第1の送信電力を用いて複数のアップリンク・キャリアに関する情報を送信するように端末デバイスに指示する。
【0300】
[0309] 例えば、端末デバイスによって報告される第2の電力情報が、2つのTXを介して単一のアンテナ・ポートを用いて1つのキャリア上での情報送信がサポートされていることを示すためのものであり、使用される送信電力が第1の送信電力である場合、ネットワーク・デバイスは、ダウンリンク・キャリア1に関する第1の電力情報を送信し、第1の電力情報はxビットを含む。この実施形態における本発明の内容を、説明の例として3ビットを用いて説明する。第1の電力情報は、情報を送信するために、3つのアップリンク・キャリアの電力を示すためのものである。例えば、100は、アップリンク・キャリア1が、情報を送信するために第1の送信電力を使用すること、及び、アップリンク・キャリア2とアップリンク・キャリア3が、情報を送信するために第2の送信電力を使用することを示す。
【0301】
[0310] 従って、ネットワーク・デバイスは、第2の電力情報を使用することにより、端末デバイスに、単一のアンテナ・ポートを用いて、1つのキャリアに関する情報を送信するために2つのTXを使用するように指示する。従って、端末デバイスは、実際には、第1の送信機設定を{1T,0T,0T}ではなく{2T,0T,0T}に設定するように指示される。
【0302】
[0311] 特に、第2の電力情報の導入を説明する:
[0312] {1PX,0P,0P}が{2T,0T,T}に対応する場合、ネットワーク・デバイスは、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように端末デバイスに指示する方法、即ち、アンテナ・ポート伝送設定{1P,0P,0P}を用いることにより、端末デバイスが第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定する方法が使用される。
【0303】
[0313] 具体的には、端末デバイスは、同一のアンテナ・ポートを用いて1つのアップリンク・キャリアに関する情報を送信する際に複数の送信機をサポートし、この場合、端末デバイスは、通常の電力よりも高い送信電力を用いて情報を送信することができる。前述のケースにおいて、キャリアを設定する場合に、ネットワーク・デバイスは、通常の電力よりも高い電力を用いて情報を送信することを端末デバイスに指示して、第1の送信機設定を{2T,0T,0T}に設定するように端末デバイスに指示することができる。
【0304】
[0314] 具体的には、例えば、能力情報を報告する場合に、端末デバイスは、2つのTXを用いて単一ポートを介して情報を送信することを端末デバイスがサポートしていることを、ネットワーク・デバイスに通知し、送信電力は、本来の通常の送信電力23 dBmよりも3 dBm高いものであるようにサポートされていてもよい。従って、ネットワーク・デバイスは、1ビットを使用することによって、通常の送信電力より高い電力を用いて、キャリアに関する情報を送信するように、端末デバイスに指示することができる。例えば、1は26 dBmを示し、0は23 dBmを示す。従って、端末デバイスは、実際には、2つのTXを用いてキャリアに関する情報を送信するように指示される。
【0305】
[0315] 従って、本件の全ての実施形態において、ネットワーク・デバイスは、第1の送信電力を指定して、単一のアンテナ・ポートを用いてキャリアに関する情報を送信するために、M個のTXを使用することを、端末デバイスに指示する。具体的な実装の詳細については、実施形態5を参照されたい。
【0306】
[0316] オプションとして、ステップ5:端末デバイスは、L個の送信機のステータスに基づいて、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定する。
【0307】
[0317] 具体的には、第3の情報は、端末デバイスにおける少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを示すためのものである。従って、端末は、第3の情報に基づいて、L個のキャリアの各々に対応する送信機のステータスを決定する。
【0308】
[0318] 以下の内容は、実施形態5のステップ303の実装3の内容と同一である。
【0309】
[0319] 具体的には、ネットワーク・デバイスは、各アップリンク・キャリアに対応するダウンリンク・キャリアに関する第3の情報の1つを送信することができる。この場合、第3の情報は、以下のうちの1つ以上:アップリンク・キャリアによって使用される送信機のステータス;及び、アップリンク・キャリアによって使用される送信機の数量;を示すためのものである。
【0310】
[0320] 代替的に、ネットワーク・デバイスは、1つのダウンリンク・キャリアに関する第3の情報の1つを更に送信することができる。この場合、第3の情報は、以下のうちの1つ以上:X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータス;及び、X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機の数量;を示すためのものである。
[0321] 例えば、L=3及びm=2を一例として使用する。即ち、端末デバイスは、それぞれTX1、TX2、TX3として表される3つの送信機を含み、ネットワーク・デバイスは、それぞれCC1、CC2、CC3である、端末デバイス用の3つのアップリンク・キャリアを活性化し、ここで、TX1はCC1に対応し、TX2はCC2に対応し、TX3はCC3に対応する。第3の情報は、3ビットを含む可能性があり、各ビットは、送信機のうちの1つ及びアップリンク・キャリアのうちの1つに対応する。ビットの値が1である場合、アップリンク・キャリアはスケジューリングされていることを示し、アップリンク・キャリアに対応する送信機はイネーブル状態にあり;及び、ビットの値が0である場合、アップリンク・キャリアはスケジューリングされていないことを示し、アップリンク・キャリアに対応する送信機はディセーブル状態にある、ということが仮定される。第3の情報が110である場合、それはTX1とTX2がイネーブル状態にあり、CC1とCC2がスケジューリングされていることを示す。第3の情報が100である場合、それはTX1がイネーブル状態にあり、CC1が伝送のためにスケジューリングされていることを示す。CC2とCC3はスケジューリングされておらず、情報を伝送するためのものではない。
【0311】
[0322] 端末デバイスは、X個のアップリンク・キャリアの各々によって使用される送信機のステータスに基づいて、端末デバイス内の少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものを決定する。具体的には、端末デバイスは、L個の送信機のうちイネーブル状態にある少なくとも1つの送信機を、端末デバイス内の少なくとも1つの送信機であって情報を送信するためのものとして決定することができる。
【0312】
[0323] 特に、端末デバイスは、第1の電力情報に基づいて、各キャリア上で使用されるTXの数量を決定することができる。
【0313】
[0324] ステップ6:L個の送信機のステータスを判定した後に、端末デバイスは、送信機の切り替えを実行するか又は送信機の切り替えを実行することをスキップするかを判定する;又は、端末デバイスは、第1の送信機設定を判定し、送信機の切り替えを実行するか又は送信機の切り替えを実行することをスキップするのかを判定する。
【0314】
[0325] 具体的には、端末デバイス内にある少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものは、L個の送信機のステータスに基づいて決定され、即ち、端末デバイスは第1の送信機設定を決定する。次いで、端末デバイスは、送信機の切り替えが実行されることを必要とするかどうかを決定する。具体的には、第1の送信機設定が第2の送信機設定と異なる場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することを決定する。換言すれば、端末デバイスの送信機が切り替えられることを必要とする場合、切り替え時間が決定されることを必要とし、その後にデータが送信される。第1の送信機設定が第2の送信機設定と同じである場合、端末デバイスは、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定するか、又は、現在の送信機設定を不変に保つことを決定してもよい。換言すれば、端末デバイスの各送信機は切り替えられることを必要としない。
【0315】
[0326] 本明細書に記載されている実施形態は、独立した解決策であってもよいし、或いは内部論理に基づいて組み合わせられてもよい。これらの解決策は全て本件の保護範囲内に含まれる。
【0316】
[0327] 前述の方法の実施形態では、端末デバイスによって実施される方法及び動作は、端末デバイスで使用される構成要素(例えば、チップ又は回路)によって代替的に実施されてもよく、ネットワーク・デバイスによって実施される方法及び動作は、ネットワーク・デバイスで使用される構成要素(例えば、チップ又は回路)によって代替的に実施されてもよい、ということを理解することができる。
【0317】
[0328] 本件で提供される前述の実施形態において、本件の実施形態において提供される方法は、デバイス間の相互作用の観点から別々に記載されている。本件の実施形態において提供される前述の方法における機能を実施するために、端末デバイス及びネットワーク・デバイスは、ハードウェア構造及び/又はソフトウェア・モジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェア・モジュール、又は、ハードウェア構造及びソフトウェア・モジュールの組み合わせの形態で前述の機能を実施することができる。前述の機能のうちの1つがハードウェア構造、ソフトウェア・モジュール、又は、ハードウェア構造及びソフトウェア・モジュールの形態で実行されるかどうかは、技術的解決策の具体的な用途及び設計制約に依存する。
【0318】
[0329] 本件の実施態様において、モジュール分割は一例であり、単なる論理的な機能分割であるに過ぎない。実際の実装の際に、別の分割方法が使用されてもよい。更に、本件の実施形態における機能モジュールは、1つのプロセッサに統合されてもよいし、又は、モジュールの各々は、物理的に単独で存在してもよいし、又は、2つ以上のモジュールが1つのモジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実施されてもよいし、又は、ソフトウェア機能モジュールの形態で実施されてもよい。
【0319】
[0330] 前述の概念と同様に、図5に示すように、本件の実施形態は、前述の方法における端末デバイス又はネットワーク・デバイスの機能を実施するように構成された装置500を更に提供する。例えば、装置はソフトウェア・モジュール又はチップ・システムであってもよい。本件の実施形態において、チップ・システムは、チップを含んでもよいし、又は、チップ及び別の個別素子を含んでもよい。装置500は、処理ユニット501及び通信ユニット502を含む可能性がある。
【0320】
[0331] 本件の実施形態において、通信ユニットは、トランシーバ・ユニットと言及されてもよく、及び、送信ユニット及び/又は受信ユニットを含んでもよく、その送信ユニット及び/又は受信ユニットは、それぞれ、前述の方法の実施形態における端末デバイス又はネットワーク・デバイスの送受信ステップを実行するように構成される。
【0321】
[0332] 以下、図5及び図6を参照して、本件の実施形態において提供される通信装置を詳細に説明する。装置の実施形態の説明は、方法の実施形態の説明に対応することが理解されるべきである。従って、詳細には説明されていない内容については、前述の方法の実施形態を参照されたい。簡潔性のために、詳細はここで再び説明されない。
【0322】
[0333] 可能な設計において、装置500は、前述の方法の実施形態において、端末デバイス又はネットワーク・デバイスによって相応に実行されるステップ又は手順を実施することができる。以下、説明は別々に行われる。
【0323】
[0334] 例えば、装置500が本件の実施形態における端末デバイスの機能を実施する場合:
通信ユニットは、第1の情報をネットワーク・デバイスから受信するように構成されており、ここで、第1の情報は、アップリンク・キャリアにより使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものである;及び
処理ユニットは、アンテナ・ポート設定に基づいて、端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するように構成されており、Lは0より大きな整数である。
【0324】
[0335] 可能な実装において、処理ユニットは、具体的には:
少なくとも1つのアップリンク・キャリアを決定するステップであって、少なくとも1つのアップリンク・キャリアは、情報を伝送するためのものであるか、又は、少なくとも1つのアップリンク・キャリアは、端末デバイスによる使用のためにスケジューリングされたアップリンク・キャリアである、ステップ;
前記少なくとも1つのアップリンク・キャリア及び前記アンテナ・ポート設定に基づいて、アンテナ・ポート伝送設定を決定するステップであって、前記アンテナ・ポート伝送設定は、前記少なくとも1つのアップリンク・キャリアに対応するアンテナ・ポートを指定するためのものである、ステップ;及び
前記アンテナ・ポート伝送設定に基づいて、前記L個の送信機のステータスを決定するステップ;
を行うように構成されている。
【0325】
[0336] 可能な実装において、処理ユニットは、具体的には:
第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することを決定するか;又は第1の送信機設定が第2の送信機設定と相違する場合に、送信機設定の切り替えを実行することをスキップすることを決定する;
ように更に構成されており、第2の送信機設定は、端末デバイスが第1の情報を受信する時又は前のL個の送信機のステータスであり、第1の送信機設定は、アンテナ・ポート設定に基づいて決定されるL個の送信機のステータスである。
【0326】
[0337] 可能な実装において、アンテナ・ポート伝送設定は1つ又は複数の送信機設定に対応しており;及び
処理ユニットは、具体的には:
アンテナ・ポート伝送設定が唯1つの送信機設定に対応している場合に、アンテナ・ポート伝送設定に対応している送信機設定を、第1の送信機設定として決定するステップ;
アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいる場合に、第2の送信機設定を、第1の送信機設定として決定するステップ;又は
アンテナ・ポート伝送設定が複数の送信機設定に対応しており、複数の送信機設定が第2の送信機設定を含んでいない場合に、アンテナ・ポート伝送設定に対応する、複数の送信機設定のうちの1つの送信機設定を、第1の送信機設定として選択するステップ;
を行うように構成されており、第2の送信機設定は、端末デバイスが第1の情報を受信する時又は前に使用されている送信機設定である。
【0327】
[0338] 可能な実装において、処理ユニットは、具体的には:
予め設定されたシーケンスにおける少なくとも1つの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、条件に合う送信機設定を、第1の送信機設定として使用するように構成されており、少なくとも1つの送信機設定は、端末デバイスのL個の送信機に基づいて決定され;及び
条件に合う送信機設定とは、送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する。
【0328】
[0339] 可能な実装において、第2の送信機設定は、N個のグループの送信機設定のうちの第1のグループの送信機設定の中にあり、第1のグループの送信機設定は少なくとも1つの送信機設定を含み;及び
処理ユニットは、具体的には:
条件に合う送信機設定が第1のグループの送信機設定の中に存在していると判断した場合に、条件に合う送信機設定を第1の送信機設定として使用するステップ;又は
条件に合う送信機設定が第1のグループの送信機設定の中に存在していないと判断した場合に、予め設定されたシーケンスにおけるN個のグループの送信機設定の中から、条件に合う送信機設定を決定し、条件に合う送信機設定を、第1の送信機設定として使用するステップ;
を行うように構成されており、ここで、
条件に合う送信機設定とは、送信機設定に対応する1つ又は複数のアンテナ・ポート設定が、アンテナ・ポート伝送設定を含んでいることを意味する。
【0329】
[0340] 例えば、装置500が本件の実施形態におけるネットワーク・デバイスの機能を実施する場合:
通信ユニットは、第1の情報を端末デバイスへ送信するように構成されており、第1の情報は、アップリンク・キャリアにより使用されるアンテナ・ポート設定を指定するためのものであり;及び
通信ユニットは、アンテナ・ポート設定に基づいて、端末デバイスのL個の送信機のステータスを決定するように構成されており、Lは0より大きな整数である。
【0330】
[0341] 例えば、装置500が本願の実施形態における端末デバイスの機能を実施する場合:
通信ユニットは、第3の情報をネットワーク・デバイスから受信するように構成されており、第3の情報は、少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものであり;及び
処理ユニットは、少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスに基づいて、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものを決定するように構成されている。
【0331】
[0342] 例えば、装置500が本件の実施形態においてネットワーク・デバイスの機能を実施する場合:
通信ユニットは、第3の情報を端末デバイスへ送信するように構成されており、第3の情報は、端末デバイスのL個の送信機のステータスを指定するためのものであるか、又は、第3の情報は、少なくとも1つのキャリアの各々に対応する送信機のステータスを指定するためのものであり;及び
処理ユニットは、少なくとも1つのキャリアに関する情報を受信するように構成されている。
【0332】
[0343] 例えば、装置500が本件の実施形態における端末デバイスの機能を実施する場合:
通信ユニットは、第3の情報をネットワーク・デバイスから受信するように構成されており、第3の情報は、端末デバイスのL個の送信機のステータスを指定するためものであり、Lは0より大きな整数であり;及び
処理ユニットは、L個の送信機のステータスに基づいて、端末デバイスにおける少なくとも1つの送信機であって、情報を送信するためのものを決定するように構成されている。
【0333】
[0344] 例えば、装置500が本件の実施形態における端末デバイスの機能を実施する場合:
処理ユニットは、通信ユニットを利用して、第1の電力情報をネットワーク・デバイスから受信するように構成されており、第1の電力情報は、少なくとも1つのキャリアの送信電力が第1の送信電力であることを指定するためのものであり;及び
処理ユニットは、第1の送信電力を使用することにより、少なくとも1つのキャリアに関する情報を、通信ユニットを使用して伝送するように構成されている。
【0334】
[0345] 図6は、本件の実施形態による通信構造の概略図である。図6に示す装置は、図5に示す装置のハードウェア回路の実装であってもよい。通信装置は、前述の方法の実施形態において、端末デバイス又はネットワーク・デバイスの機能を実行することに適用可能である。説明を容易にするために、図6は、通信装置の主要な構成要素のみを示している。
【0335】
[0346] 図6に示す装置600は、少なくとも1つのプロセッサ620と、通信インターフェース610と、メモリ630とを含む。プロセッサ620は、メモリ630に記憶された命令又はプログラムを実行するように構成されている。メモリ630に記憶された命令やプログラムが実行される場合、プロセッサ620は、前述の実施形態における処理ユニット501によって実行される動作を実行するように構成され、通信インターフェース610は、前述の実施形態における通信ユニット502によって実行される動作を実行するように構成される。
【0336】
[0347] メモリ630は、プログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成される。メモリ630は、プロセッサ620に結合される。本件のこの実施形態における結合は、装置、ユニット、又はモジュール間の情報交換のための、装置、ユニット、又はモジュール間の間接的な結合又は通信接続であり、また、電気的、機械的、又はその他の形態におけるものである可能性がある。プロセッサ620はメモリ630とともに動作することが可能である。プロセッサ620は、メモリ630に記憶されたプログラム命令を実行することが可能である。少なくとも1つのメモリのうちの少なくとも1つは、プロセッサに含まれていてもよい。
【0337】
[0348] 実施プロセスにおいて、前述の方法におけるステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路を使用することによって、又はソフトウェアの形式における命令を使用することによって、実施することが可能である。本件の実施形態を参照しながら開示される方法のステップは、ハードウェア・プロセッサによって実行されてもよいし、又は、プロセッサ内のハードウェアモジュール及びソフトウェア・モジュールの組み合わせによって実行されてもよい。ソフトウェア・モジュールは、ランダム・アクセス・メモリ、フラッシュ・メモリ、リード・オンリー・メモリ、プログラマブル・リード・オンリー・メモリ、電気的に消去可能なプログラマブル・メモリ、又はレジスタのような成熟した当該技術分野における記憶媒体に配置することが可能である。記憶媒体はメモリ内に配置され、プロセッサはメモリ内の情報を読み込み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせにおいて前述の方法のステップを完了する。繰り返し避けるために、詳細はここでは再度説明されない。
【0338】
[0349] 本件のこの実施形態におけるプロセッサは、集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有することに留意すべきである。実施プロセスにおいて、前述の方法の実施形態のステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路を使用することによって、又はソフトウェアの形式における命令を使用することによって、実施することが可能である。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array,FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート又はトランジスタ論理デバイス、又は個別ハードウェア構成要素であってもよい。
【0339】
[0350] 本件の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでもよいことは理解されるであろう。不揮発性メモリは、リード・オンリー・メモリ(read-only memory,ROM)、プログラマブル・リード・オンリー・メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、又はフラッシュ・メモリであってもよい。本明細書に記載されているシステム及び方法におけるメモリは、これらの及びその他の適切なタイプの任意のものを含むが、これらに限定されないことに留意すべきである。
【0340】
[0351] 装置600は、伝送媒体を使用することによって他のデバイスと通信するように構成された通信インターフェース610を更に含んでもよく、その結果、装置600内の装置は他のデバイスと通信することができる。本件のこの実施形態では、通信インターフェースは、トランシーバ、回路、バス、モジュール、又は別のタイプの通信インターフェースであってもよい。本件のこの実施形態において、通信インターフェースがトランシーバである場合、トランシーバは、独立した受信機及び独立した送信機を含んでもよく、又は、トランシーバ機能とともに一体化されたトランシーバであってもよく、又はインターフェース回路であってもよい。
【0341】
[0352] 装置600は、通信ライン640を更に含む可能性がある。通信インターフェース610、プロセッサ620、及びメモリ630は、通信ライン640を介して互いに接続されてもよい。通信ライン640は、周辺素子相互接続(peripheral component interconnect,略称PCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(extended industry standard architecture,略称EISA)バスなどであってもよい。通信ライン640は、アドレス・バス、データ・バス、制御バスなどに分類されることが可能である。表現を簡易にするために、1つの太線のみが図6での表現に使用されているが、これは、唯1つのバス、又は唯1種類のバスしか存在しないことを意味してはいない。
【0342】
[0353] 当業者は、本件の実施形態が、方法、システム、又はコンピュータ・プログラム製品として提供されてもよいことを理解するはずである。従って、本件は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせの実施形態の形式を使用することが可能である。更に、本件は、コンピュータ使用可能プログラム・コードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク・メモリ、光メモリなどを含むが、これらに限定されない)において実装されるコンピュータ・プログラム製品の形態を使用することが可能である。
【0343】
[0354] 本件は、本件に係る方法、デバイス(システム)、及びコンピュータ・プログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照しながら説明されている。コンピュータ・プログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図における各手順及び/又は各ブロック、及び、フローチャート及び/又はブロック図における手順及び/又はブロックの組み合わせ、を実施するために使用されてもよい、ということが理解されるべきである。コンピュータ・プログラム命令は、別のプログラマブル・データ処理デバイスの、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、内蔵プロセッサ、又はプロセッサに提供されてマシンを生成することが可能であり、その結果、別のプログラマブル・データ処理デバイスのコンピュータ又はプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの1つ以上の手順で、及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで、特定の機能を実施するための装置を生成する。
【0344】
[0355] コンピュータ・プログラム命令は、代替的に、コンピュータ又は別のプログラマブル・データ処理デバイスに、特定の方法で動作するように指示することが可能なコンピュータ読み取り可能なメモリに格納されてもよく、その結果、コンピュータ読み取り可能なメモリに格納された命令は、命令装置を含むアーチファクトを生成する。命令装置は、フローチャートの1つ以上の手順、及び/又はブロック図の1つ以上のブロックにおいて、特定の機能を実施する。
【0345】
[0356] 当業者は、本件の範囲から逸脱することなく、本件に種々の修正及び変形を加えることが可能である、ということは明らかである。本件は、修正及び変形が本件のクレーム及びそれらの同等な技術の範囲内にあることを条件として、本件の修正及び変形をカバーするように意図されている。

図1
図2
図3
図4
図5
図6