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特許7553275プログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデルの生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデルの生成方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/163 20240101AFI20240910BHJP
   G16H 40/20 20180101ALI20240910BHJP
【FI】
G06Q50/163
G16H40/20
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020124563
(22)【出願日】2020-07-21
(65)【公開番号】P2022021141
(43)【公開日】2022-02-02
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】517448489
【氏名又は名称】合同会社H.U.グループ中央研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】松野 達樹
(72)【発明者】
【氏名】小▲高▼ 健之
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2018/147075(JP,A1)
【文献】特開2014-186447(JP,A)
【文献】特開2019-139602(JP,A)
【文献】特開2020-067939(JP,A)
【文献】国際公開第2019/038271(WO,A1)
【文献】田中 龍也、外5名,機械学習を用いた感染症予測モデルの構築と検証,第37回医療情報学連合大会(第18回日本医療情報学会学術大会)論文集 [CD-ROM] 医療情報学 第37巻,日本,日本医療情報学会,2017年12月05日,p.812-813
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 40/00-40/67
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内の人が手で触れる各場所における気温、湿度又は日照を含む環境情報を取得し、
前記各場所における病原体の測定量を取得し、
取得した環境情報及び病原体の測定量に基づいて、前記各場所における前記病原体の感染リスクを特定し、
特定した感染リスクを場所毎に出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項2】
前記各場所の材質を示す材質情報を取得し、
取得した前記環境情報、前記病原体の測定量、及び前記材質情報に基づいて、前記各場所における前記病原体の感染リスクを特定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記各場所が消毒作業が可能であるか否か、使用可能な消毒剤の種類、又は消毒作業を行うべき頻度を含む清掃情報を取得し、
取得した前記環境情報、前記病原体の測定量、及び前記清掃情報に基づいて、前記各場所における前記病原体の感染リスクを特定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記各場所における利用者の利用状態に関する利用情報を取得し、
取得した前記環境情報、前記病原体の測定量、及び前記利用情報に基づいて、前記各場所における前記病原体の感染リスクを特定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から3までのいずれかひとつに記載のプログラム。
【請求項5】
前記場所における環境情報及び病原体の測定量が入力された場合に前記場所における病原体の感染リスクに係る情報を出力するように学習された学習済みモデルに、取得した前記環境情報及び前記病原体の測定量を入力して、前記場所における病原体の感染リスクを判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から4までのいずれかひとつに記載のプログラム。
【請求項6】
前記学習済みモデルは、過去の複数日分の環境情報の時系列データ及び病原体の測定量が入力された場合に前記場所における病原体の感染リスクに係る情報を出力するように学習されており、
前記学習済みモデルに、前記環境情報の時系列データ及び前記病原体の測定量を入力して、前記場所における病原体の感染リスクを判定する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
取得した前記環境情報及び特定した感染リスクに基づいて、前記各場所において行うべき推奨行動を特定し
特定した推奨行動を場所毎に出力する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から6までのいずれかひとつに記載のプログラム。
【請求項8】
前記各場所における前記環境情報の予測情報を取得し、
取得した予測情報に基づいて、前記各場所における病原体の感染リスクの予測値を特定し、
特定した感染リスク及び感染リスクの予測値に基づいて、感染リスクの変化を予測する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から7までのいずれかひとつに記載のプログラム。
【請求項9】
前記各場所に対応付けて、各場所における感染リスクを、感染リスクに応じた態様で表示する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から8までのいずれかひとつに記載のプログラム。
【請求項10】
前記施設内のフロアマップ上に、前記各場所における感染リスクを表示する
処理を前記コンピュータに実行させる請求項1から9までのいずれかひとつに記載のプログラム。
【請求項11】
施設内の人が手で触れる各場所における気温、湿度又は日照を含む環境情報を取得する取得部と、
前記各場所における病原体の測定量を取得する測定量取得部と、
取得した環境情報及び病原体の測定量に基づいて、前記各場所における前記病原体の感染リスクを特定する特定部と、
特定した感染リスクを場所毎に出力する出力部と
を備える情報処理装置。
【請求項12】
施設内の人が手で触れる各場所における気温、湿度又は日照を含む環境情報を取得し、
前記各場所における病原体の測定量を取得し、
取得した環境情報及び病原体の測定量に基づいて、前記各場所における前記病原体の感染リスクを特定し、
特定した感染リスクを場所毎に出力する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項13】
施設内の人が手で触れる各場所における気温、湿度又は日照を含む環境情報と、前記各場所における病原体の測定量と、前記各場所における前記病原体の感染リスクとを含む訓練データを取得し、
取得した訓練データを用いて、施設内の人が手で触れる場所における環境情報及び病原体の測定量が入力された場合に前記場所における前記病原体の感染リスクに係る情報を出力する学習モデルを生成する
処理をコンピュータが実行する学習モデルの生成方法。
【請求項14】
前記各場所で採取した検査用サンプルに含まれる前記病原体の測定量に基づいて特定された感染リスクと、前記検査用サンプルの採取時点での環境情報及び前記病原体の測定量とを含む訓練データを取得し、
前記訓練データを用いて前記学習モデルを生成する
処理を前記コンピュータが実行する請求項13に記載の学習モデルの生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデルの生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、屋内の領域における人の利用に関する特性と汚染物質による汚染量との関係を示す関係情報に基づいて、各領域における汚染量を推定するシステムが提案されている。特許文献1に開示されたシステムでは、屋内の各領域について、用途、床面積、使用人数等の利用特性を取得することにより、利用特性に基づいて汚染状況が推定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2018/147075号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、例えば感染症の原因となるウイルス及び細菌等の病原体は、感染力を有するものと有しないものとがあるので、汚染量が多い場合であっても、必ずしも感染リスクが高いとは言えない。従って、特許文献1に開示されたシステムでは、病原体による感染リスクを推定することは難しいという問題がある。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、病原体による感染リスクを推定することが可能なプログラム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るプログラムは、施設内の各場所における気温、湿度又は日照を含む環境情報を取得し、取得した環境情報に基づいて、前記各場所における病原体の感染リスクを特定し、特定した感染リスクを場所毎に出力する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示にあっては、病原体による感染リスクを推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図2】環境情報DBの構成例を示す模式図である。
図3】利用状況DBの構成例を示す模式図である。
図4】感染リスク判定モデルの構成例を示す模式図である。
図5】登録処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】画面例を示す模式図である。
図7】感染リスクの判定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8】画面例を示す模式図である。
図9】画面例を示す模式図である。
図10】判定画面の他の例を示す模式図である。
図11】学習装置の構成例を示すブロック図である。
図12】感染リスク判定モデルの生成処理手順の一例を示すフローチャートである。
図13】実施形態3の感染リスク判定モデルの構成例を示す模式図である。
図14】実施形態4の感染リスクの判定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15】画面例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示のプログラム、情報処理装置、情報処理方法及び学習モデルの生成方法について、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0010】
(実施形態1)
施設内の各場所に対して、各場所の環境に基づいて病原体による感染リスクを判定する情報処理装置について説明する。本開示で病原体による感染リスクの判定が行われる施設は、学校、医療機関、老人ホーム、公共交通機関の駅及び空港、店舗等とすることができる。また、感染リスクの判定対象とする場所は、ドアノブ(ドアハンドル)、エレベーター等の操作盤、階段及びエスカレーターの手すり、駅の改札口及び空港の搭乗口等に設置されている自動改札機の乗車券投入口及びカード読み取り部、自動販売機及び自動券売機の操作ボタン及び貨幣の投入口、机及びテーブルの上面、引き出し及び収納棚等の取っ手、タブレット端末のタッチパネル等、施設内の種々の場所とすることができる。特に、病原体が存在する可能性の高い箇所、人が手で触れる頻度が高い箇所等を感染リスクの判定対象とすることが好ましい。なお、感染リスクの判定対象の場所において、各場所の表面を綿棒等の採取具で拭き取ることによって各場所から検査用サンプルが採取され、検査用サンプルに対して各病原体の存在量を計測する検査が行われる。
【0011】
図1は情報処理装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態の情報処理装置10は、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等を用いて構成される。情報処理装置10は、複数台設けられて分散処理する構成でもよいし、1台の装置内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されてもよいし、クラウドサーバを用いて実現されてもよい。情報処理装置10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pを適宜実行することにより、情報処理装置10が行うべき種々の情報処理、制御処理等を行う。
【0012】
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部12は、制御部11が実行する制御プログラム12P及び制御プログラム12Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部12は、制御部11が制御プログラム12Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。また記憶部12は、例えば機械学習によって構築された学習済みモデルである感染リスク判定モデル12Mを記憶している。感染リスク判定モデル12Mは、人工知能ソフトウェアの一部として機能するプログラムモジュールとしての利用が想定される。感染リスク判定モデル12Mは、感染リスクの判定対象の場所における各種の情報が入力された場合に、判定対象の場所における病原体の感染リスクに係る情報を出力するように学習された学習済みモデルである。感染リスク判定モデル12Mは、感染リスクの判定対象とすべき病原体毎に設けられている。本実施形態では、判定対象とすべき病原体は例えばコロナウイルス(SARS-Cov,MERS-Cov,SARS-Cov-2等)、インフルエンザウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ノロウイルス、肺炎球菌、アデノウイルス等であり、これらの病原体に対応する感染リスク判定モデル12Mがそれぞれ設けられている。学習済みモデルは、入力値に対して所定の演算を行い、演算結果を出力するものであり、記憶部12には、この演算を規定する関数の係数や閾値等のデータが感染リスク判定モデル12Mとして記憶される。また記憶部12は、後述する環境情報DB(データベース)12a及び利用状況DB12bを記憶する。なお、環境情報DB12a及び利用状況DB12bは、情報処理装置10に接続された他の記憶装置に記憶されてもよく、情報処理装置10が通信可能な他の記憶装置に記憶されてもよい。
【0013】
通信部13は、有線通信又は無線通信によって、インターネット等のネットワークに接続するためのインタフェースであり、ネットワークを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。入力部14は、ユーザによる操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部11へ送出する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部14及び表示部15は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
【0014】
読み取り部16は、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード等を含む可搬型記憶媒体1aに記憶された情報を読み取る。記憶部12に記憶される制御プログラム12P及び各種のデータは、制御部11が読み取り部16を介して可搬型記憶媒体1aから読み取って記憶部12に記憶してもよい。また、記憶部12に記憶される制御プログラム12P及び各種のデータは、制御部11が通信部13を介して他の装置からダウンロードして記憶部12に記憶してもよい。
【0015】
図2は環境情報DB12aの構成例を示す模式図である。環境情報DB12aは、感染リスクの判定対象とすべき場所の環境に関する情報を記憶する。図2に示す環境情報DB12aは、施設ID列、施設名列、場所ID列、場所情報列、材質列、環境情報列等を含み、施設ID及び場所IDに対応付けて、施設内の各場所における各種の情報を記憶する。施設ID列は、感染リスクの判定対象とする各施設に割り当てられた識別情報(施設ID)を記憶し、施設名列は、施設IDに対応付けて、各施設の名称等を記憶する。場所ID列は、施設IDに対応付けて、施設内において感染リスクの判定対象とする各場所(箇所)に割り当てられた識別情報(場所ID)を記憶し、場所情報列は、場所IDに対応付けて、各場所を特定するための情報を記憶する。材質列は、場所IDに対応付けて、感染リスクの判定対象とすべき各場所の材質を記憶する。材質は例えば、鋼鉄、ステンレス、アルミニウム、木材、紙、プラスチック、ガラス、ビニール、シリコンゴム、衣類、セラミック、テフロン(登録商標)等を用いることができる。環境情報列は、場所IDに対応付けて、各場所の環境に関する各情報を記憶する。環境の情報としては、例えば気温、湿度、直射日光の有無、日照時間、日射量、風速、天気、季節等の項目が含まれ、各項目の計測結果が、計測日時(日時)に対応付けて記憶されている。なお、環境情報は、例えばユーザが各種の計測器を用いて計測した時点での情報に限定されず、測定日の最高気温及び最低気温、最高湿度及び最低湿度等であってもよく、季節毎又は天気毎の平均的な数値が用いられてもよい。
【0016】
環境情報DB12aに記憶される施設IDは、新たな施設が登録される際に、制御部11によって発行されて記憶される。環境情報DB12aに記憶される場所IDは、施設内の新たな場所が登録される際に、制御部11によって発行されて記憶される。環境情報DB12aに記憶される他の情報は、制御部11が入力部14又は通信部13を介して取得した場合に、制御部11によって記憶される。環境情報DB12aの記憶内容は図2に示す例に限定されず、施設及び施設内の各場所に関する各種の情報を記憶してもよい。例えば、各場所で採取した検査用サンプルに対して各病原体の存在量を計測する検査を行った結果(測定結果)が環境情報DB12aに記憶されていてもよい。
【0017】
図3は利用状況DB12bの構成例を示す模式図である。利用状況DB12bは、環境情報DB12aに登録された各施設内の各場所について、利用者の利用状況(利用状態)に関する情報を記憶する。図3に示す利用状況DB12bは、施設ID列、施設名列、場所ID列、場所情報列、利用情報列等を含み、施設ID及び場所IDに対応付けて利用状況に関する各情報を記憶する。施設ID列、施設名列、場所ID列及び場所情報列は、環境情報DB12aに登録された施設ID、施設名、場所ID及び場所情報をそれぞれ記憶する。利用情報列は、場所IDに対応付けて、各場所における利用者の利用状況に関する各情報を記憶する。利用状況の情報としては、例えば利用者数、接触回数、平均接触時間、接触場所等の情報が含まれ、各情報が日付に対応付けて記憶されている。利用者数は、各場所において、例えば1日における利用者の数である。なお、利用者数は、例えば人感センサを用いて計数した利用者数であってもよく、所定の時間帯毎の利用者数であってもよい。接触回数は、各場所を利用者が利用する際に各場所に接触した回数であり、接触回数の合計であってもよい。なお、例えば判定場所が操作ボタンである場合、操作回数を接触回数として用いてもよい。平均接触時間は、利用者が各場所において1回の接触動作で接触状態が継続する平均的な時間であり、接触場所は、指先又は手のひら等のように利用者が各場所に接触する際の身体の部位である。接触回数、平均接触時間及び接触場所のそれぞれは、例えばカメラを用いて利用者を撮影した画像データに基づいて検出することができる。利用状況DB12bに記憶される施設ID、施設名、場所ID及び場所情報は、環境情報DB12aに登録された各情報が制御部11によって予め記憶されている。利用状況DB12bに記憶される他の情報は、例えば制御部11が各情報を検出した場合に、又は制御部11が入力部14を介して各情報を取得した場合に、制御部11によって記憶される。利用状況DB12bの記憶内容は図3Aに示す例に限定されず、施設内の各場所における利用状況に関する各種の情報を記憶してもよい。また、利用状況DB12bは施設名列及び場所情報列は備えない構成でもよい。
【0018】
図4は、感染リスク判定モデル12Mの構成例を示す模式図である。感染リスク判定モデル12Mは、例えば決定木、ランダムフォレスト、SVM(Support Vector Machine)等の学習モデルで構成されている。なお、感染リスク判定モデル12Mは、CNN(Convolution Neural Network)、RNN(Recurrent Neural Network)、LSTM(Long Short-Term Memory)等の各種のアルゴリズムを用いて構成されてもよく、複数のアルゴリズムを組み合わせて構成されてもよい。本実施形態の感染リスク判定モデル12Mは、判定対象の病原体毎に設けられており、各感染リスク判定モデル12Mは同様の構成で実現できる。感染リスク判定モデル12Mは、入力層の各入力ノードを介して、感染リスクの判定対象とすべき場所に関する情報が入力される。具体的には、判定対象の場所における環境情報が入力ノード0を介して入力され、判定対象の場所における利用状況を示す情報(利用情報)が入力ノード1を介して入力され、判定対象の場所の材質を示す情報(材質情報)が入力ノード2を介して入力される。入力層を介して入力された各情報は中間層(隠れ層)に入力される。中間層は、各種の関数及び閾値等を用いて、入力された各情報から出力値を算出し、算出した出力値を出力層の各出力ノードから出力する。これにより、本実施形態の感染リスク判定モデル12Mは、判定対象の場所に関する環境情報、利用情報及び材質情報が入力された場合に、この場所における病原体の感染リスクに係る情報を出力する。本実施形態の感染リスク判定モデル12Mは、高・中・低の3種類の感染リスクのいずれであるかを判別するように構成されている。よって、感染リスク判定モデル12Mにおいて、出力層は3つの出力ノード0~2を有しており、出力ノード0は高リスクであると判別すべき確率を出力し、出力ノード1は、中リスクであると判別すべき確率を出力し、出力ノード2は、低リスクであると判別すべき確率を出力する。なお、各出力ノードの出力値は例えば0~1の値であり、3つの出力ノードからそれぞれ出力された確率の合計が1.0(100%)となる。感染リスク判定モデル12Mは、感染リスクとして高・中・低に対応する判別確率を出力する構成のほかに、感染リスクの程度を4段階以上で示す各値に対する判別確率を出力するように構成されていてもよい。
【0019】
感染リスク判定モデル12Mは、感染リスクの判定対象とすべき場所に関する情報と、感染リスクの程度(高・中・低)を示す情報(正解ラベル)とを含む訓練データを用いて学習する。感染リスク判定モデル12Mは、訓練データに含まれる場所に関する情報が入力された場合に、訓練データに含まれる正解ラベルに対応する出力ノードからの出力値が1に近づき、他の出力ノードからの出力値が0に近づくように学習する。学習処理において感染リスク判定モデル12Mは、入力値に対して行う所定の演算を規定する各種の関数の係数及び閾値等のデータを最適化する。これにより、場所に関する情報が入力された場合に、病原体の感染リスクを示す情報を出力するように学習された学習済みの感染リスク判定モデル12Mが得られる。なお、感染リスク判定モデル12Mの学習は例えば他の学習装置で行われる。他の学習装置で学習が行われて生成された学習済みの感染リスク判定モデル12Mは、例えばネットワーク経由又は可搬型記憶媒体1a経由で学習装置から情報処理装置10にダウンロードされて記憶部12に記憶される。
【0020】
感染リスク判定モデル12Mは、図4に示す構成に限定されない。例えば、判定対象の場所で採取した検査用サンプルから検出した病原体の存在量の測定結果、判定対象の場所における清掃状況(清掃状態)を示す清掃情報等が入力される構成でもよい。清掃情報は例えば、各場所に対して消毒作業を行うことが可能であるか否か、使用可能な消毒剤の種類、消毒作業を行うべき頻度等を含んでいてもよい。このような情報を用いることにより、これらの各情報が入力された場合に、病原体の感染リスクを示す情報を出力するように感染リスク判定モデル12Mが構成されていてもよい。
【0021】
以下に、本実施形態の情報処理装置10において、感染リスクの判定対象とすべき場所に関する情報の登録処理について説明する。図5は登録処理手順の一例を示すフローチャート、図6は画面例を示す模式図である。以下の処理は、情報処理装置10の記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って制御部11によって実現される。以下の処理の一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
【0022】
本実施形態の情報処理装置10において、ユーザは、ある施設内の任意の場所に対して病原体の感染リスクを判定したい場合、判定対象とすべき場所に関する情報を情報処理装置10に登録する。例えばユーザは、施設内の各場所において、検査用サンプルを採取する際に、この場所の環境情報を計測して情報処理装置10に登録してもよい。情報処理装置10の制御部11は、入力部14を介したユーザによる操作に従って、環境情報を登録するための登録画面を表示部15に表示する(S11)。図6は登録画面例を示しており、図6に示す登録画面は、施設名の入力欄、天気の入力欄、測定場所の選択欄、各測定場所の環境情報の入力欄等を有する。施設名の入力欄は、既に情報処理装置10に登録してある施設名のうちのいずれかを選択するためのプルダウンメニューを有する。なお、施設名の入力欄の近傍には、新たな施設名の登録を指示するための新規登録ボタンが設けられている。天気の入力欄は、予め登録してある天気のうちのいずれかを選択するためのプルダウンメニューを有する。天気としては例えば晴れ、曇り、雨、雪等がある。測定場所の選択欄は、例えば施設内のフロアマップを表示し、フロアマップ上の、選択される可能性のある場所(箇所)に各場所を選択するためのチェックボックスを有する。なお、測定場所の選択欄は、フロアマップ上の任意の箇所を指定できるように構成されていてもよい。環境情報の入力欄は、測定場所の選択欄を介して選択された各測定場所について、測定日時、気温、湿度、直射日光、風通し、風速、日照時間等の入力欄を有する。測定日時の入力欄は、任意の年月日が入力できる入力欄と、任意の時刻(時及び分)を選択するためのプルダウンメニューとを有する。気温、湿度、風速、日照時間の入力欄は、任意の数値が入力できるように構成されている。直射日光の入力欄は、当たる、当たらない等の直射日光の照射状態を選択するためのプルダウンメニューを有し、風通しの入力欄は、良い、悪い等の風通しの状態を選択するためのプルダウンメニューを有する。登録画面は、入力された内容の登録を指示するための登録ボタン(図示せず)を有する。環境情報の登録画面は図6に示した構成に限定されない。例えば各測定場所で採取した検査用サンプルに対して行うべき検査項目の入力欄が登録画面に表示されていてもよい。
【0023】
図6に示す登録画面において、ユーザは、入力部14を介して各入力欄に登録すべき内容を入力し、入力した内容の登録を指示する場合、登録ボタンを操作する。制御部11は、登録画面中の各入力欄に対する登録内容を受け付け(S12)、受け付けた情報を各入力欄に表示する。そして制御部11は、登録画面の登録ボタンが操作されたか否かを判断し(S13)、操作されていないと判断した場合(S13:NO)、ステップS12の処理を繰り返す。登録ボタンが操作されたと判断した場合(S13:YES)、制御部11(取得部)は、登録画面を介して各情報を取得し、取得した各情報を環境情報DB12aに登録する(S14)。具体的には、制御部11は、選択された施設(施設名)において、各測定場所の場所IDに対応付けて、測定日時と、測定した環境情報とを環境情報DB12aに記憶する。なお、場所IDが環境情報DB12aに記憶されていない測定場所が選択された場合、制御部11は新たな場所IDを発行し、場所IDに対応付けて、測定日時及び環境情報を環境情報DB12aに登録する。
【0024】
上述した処理により、施設内の各場所について、環境情報を測定した日時と、測定時点での気温及び湿度等の環境情報とを環境情報DB12aに登録することができる。なお、環境情報は、例えばユーザが測定器を用いて測定した実測値に限定されず、例えば天気予報で予測されている情報であってもよい。また、環境情報は、入力部14を介したユーザの操作入力によって環境情報DB12aに登録される構成に限定されない。例えば各場所に、ネットワークに接続可能な温度センサ、湿度センサ、日照センサ、風速センサ等のIOT(Internet of Things)機器を設置しておき、これらのセンサによる測定結果を情報処理装置10が取得して環境情報DB12aに登録してもよい。なお、各場所で採取した検査用サンプルに対して、各検査項目の検査が行われ、検査結果(測定結果)が得られた場合、例えばユーザは入力部14を介して測定結果を環境情報DB12aに登録してもよい。
【0025】
次に、上述した処理によって環境情報DB12aに登録された各場所に関する環境情報を用いて、各場所における病原体の感染リスクを判定する処理について説明する。図7は、感染リスクの判定処理手順の一例を示すフローチャート、図8及び図9は画面例を示す模式図である。以下の処理は、情報処理装置10の記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って制御部11によって実現される。以下の処理の一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。ここでは、環境情報DB12aに各場所の環境情報が既に登録されており、利用状況DB12bに各場所の利用状況が既に登録されているものとする。なお、利用状況DB12bに登録される利用状況(利用情報)は、ユーザが入力部14を介して入力してもよく、制御部11が、例えばカメラを用いて利用者を撮影した画像データに基づいて検出した利用状況を用いてもよい。
【0026】
本実施形態の情報処理装置10において、ユーザは、環境情報DB12aに登録した施設に対して病原体の感染リスクを判定したい場合、入力部14を介して所定の操作を行う。情報処理装置10の制御部11は、入力部14を介したユーザによる操作に従って、病原体の感染リスクを判定する判定対象の施設を選択するための選択画面(判定対象の入力画面)を表示部15に表示する(S21)。図8は入力画面例を示しており、図8に示す入力画面は、施設の入力欄及び検査項目の入力欄を有する。施設の入力欄は、環境情報DB12aに登録してある施設のうちのいずれかを選択するためのプルダウンメニューを有し、検査項目の入力欄は、予め用意してある検査項目のうちのいずれかを選択するためのプルダウンメニューを有する。入力画面は、施設の入力欄及び検査項目の入力欄に対してそれぞれ入力された施設及び検査項目について感染リスクの判定処理の実行を指示するためのOKボタンを有する。判定対象の入力画面は図8に示した構成に限定されない。
【0027】
図8に示す入力画面において、ユーザは、入力部14を介して各入力欄に、判定対象とすべき施設及び検査項目を入力してOKボタンを操作する。制御部11は、入力画面中の各入力欄に対する入力を受け付けることにより、判定対象とすべき施設及び検査項目を受け付け(S22)、受け付けた内容を各入力欄に表示する。そして制御部11は、入力画面のOKボタンが操作されたか否かを判断し(S23)、操作されていないと判断した場合(S23:NO)、ステップS22の処理を繰り返す。OKボタンが操作されたと判断した場合(S23:YES)、制御部11は、入力画面を介して選択された検査項目に対応する感染リスク判定モデル12Mを記憶部12から読み出す(S24)。そして制御部11は、入力画面を介して受け付けた判定対象の施設について、1つの測定場所に関する登録情報を読み出す(S25)。具体的には、制御部11は、1つの測定場所について、感染リスクを判定したい日付(測定日時)の環境情報を環境情報DB12aから読み出し、同じ測定場所における同じ日付の利用情報を利用状況DB12bから読み出す。また制御部11は、この測定場所における材質を環境情報DB12aから読み出す。
【0028】
そして制御部11(特定部)は、読み出した環境情報、利用情報及び材質の情報に基づいて、この測定場所での病原体の感染リスクを特定する(S26)。具体的には、制御部11は、感染リスク判定モデル12Mに対して、環境情報DB12aから読み出した環境情報及び材質の情報を入力ノード0,2から入力し、利用状況DB12bから読み出した利用情報を入力ノード1から入力する。なお、例えば入力ノード0は、環境情報に含まれる気温、湿度等の各情報がそれぞれ入力される複数の入力ノードを有しており、それぞれの入力ノードには、予め対応付けられた情報が入力される。入力ノード1も同様に、利用情報に含まれる利用者数、接触回数等の各情報がそれぞれ入力される複数の入力ノードを有しており、それぞれの入力ノードには、予め対応付けられた情報が入力される。入力ノード2には、予め各材質に割り当てられている情報(識別情報)が入力される。
【0029】
制御部11は、感染リスク判定モデル12Mからの出力情報に基づいて、ここでの測定場所に対する感染リスクを特定する。例えば制御部11は、感染リスク判定モデル12Mにおいて、最大の出力値(判別確率)を出力した出力ノードを特定し、特定した出力ノードに対応付けられている感染リスクを、ここでの測定場所に対する感染リスクに特定する。本実施形態では、制御部11は、感染リスクとして高リスク、中リスク又は低リスクのいずれかを特定する。制御部11は、特定した感染リスクを、処理対象の場所IDに対応付けて記憶部12に記憶しておく。
【0030】
制御部11は、判定対象の施設について全ての測定場所に対する処理を終了したか否かを判断し(S27)、終了していないと判断した場合(S27:NO)、ステップS25の処理に戻る。そして制御部11は、未処理の測定場所について、ステップS25~S26を行い、それぞれ感染リスクを特定する。全ての測定場所に対する処理を終了したと判断した場合(S27:YES)、制御部11は、各場所について特定した感染リスクに応じた推奨行動を特定する(S28)。推奨行動の情報は、例えば高リスクの場所がある場合、中リスクの場所がある場合、高リスクの場所が所定数以上ある場合等、各場所の感染リスクの状況に応じて予め記憶部12に記憶してある。よって、制御部11は、施設内の各場所に対して特定した感染リスクに基づいて、感染リスクを低減するために行うべき推奨行動を特定する。また、推奨行動の情報は、各場所の感染リスク及び環境情報に応じて設定されていてもよい。この場合、制御部11は、各場所の感染リスク及び環境情報に応じた推奨行動を特定できる。制御部11は、各場所について算出した感染リスクを表示する感染リスクの判定画面を生成する(S29)。そして制御部11(出力部)は、生成した感染リスク画面を表示部15に表示する(S30)。これにより、施設内の感染リスクの状況をユーザに通知することができる。
【0031】
図9は判定画面例を示しており、図9に示す画面は、感染リスクの判定対象の施設の名称と、検査項目(病原体の種類)とを表示する。なお、検査項目の表示領域には、選択可能な検査項目のいずれかを選択するためのプルダウンメニューが設けられており、プルダウンメニューを用いて検査項目を変更できるように構成されている。また、図9に示す画面は、各場所に対して特定された感染リスク(高、中又は低)が表示されており、施設内のフロアマップ上の各場所に対応する位置に、感染リスクに応じた態様のマークが表示されている。図9では、各マークに異なるハッチングが付けられているが、例えば各マークを異なる色で表示してもよく、感染リスクに応じた態様で各感染リスクが表示される構成であれば、どのような表示態様でもよい。なお、測定場所1,2,3…の各番号は、フロアマップ上の各マークに付けられた番号と対応している。更に、図9に示す画面は、表示された感染リスクの状況に応じて行うべき推奨行動に関する情報を表示する。判定画面は、表示中の感染リスクの判定結果を記憶部12に記憶する指示を行うための保存ボタンと、判定結果を保存せずに処理の終了を指示するための閉じるボタンとを有する。制御部11は、図9に示す画面中の保存ボタンが操作された場合、表示中の感染リスクの判定結果、具体的には、感染リスクに応じたマークが付けられたフロアマップを記憶部12に記憶し、閉じるボタンが操作された場合、判定画面の表示を終了する。
【0032】
上述した処理により、本実施形態の情報処理装置10では、各場所の環境情報、利用状況、及び材質の情報を考慮して、各場所における感染リスクを判定することができる。本実施形態では、病原体の種類毎に異なる感染リスク判定モデル12Mを用いて感染リスクを判定するので、病原体の特性に応じた感染リスクを得ることができる。即ち、温度に対する強さ、湿度に対する強さ、日光に対する強さ、紫外線に対する強さ、各材質に対する強さ、各消毒剤に対する強さ等、各病原体の特性に応じた感染リスクを判定できる。なお、施設内の各場所から採取した検査用サンプルを用いた検査による測定結果(測定量)を用いた場合、測定結果に加えて、各場所の環境情報、利用状況、及び材質の情報に応じた感染リスクを判定できる。よって、例えば感染症の原因となるウイルス及び細菌等の病原体は、測定結果(存在量)が多い場合であっても、必ずしも感染リスクが高いとは言えないが、上述したような情報を用いることにより、感染リスクの判定をより正確に行うことができる。
【0033】
感染リスクの判定画面は図9に示した構成に限定されない。図10は判定画面の他の例を示す模式図である。図10に示す判定画面は、図9に示す構成に加えて、測定場所毎に、各場所の感染リスクに応じて行うべき推奨行動に関する情報を表示する。ここでの推奨行動の情報は、例えば材質及び感染リスクに応じて予め記憶部12に記憶してあり、制御部11は、各場所について、材質の情報を環境情報DB12aから読み出し、材質の情報及び感染リスクに基づいて推奨行動を特定する。このような判定画面では、場所毎に行うべき行動を通知できるので、清掃担当者は、通知された推奨行動に従った方法で各場所を清掃及び消毒すればよく、各場所を清潔に保つことが可能となる。
【0034】
本実施形態において、情報処理装置10をサーバコンピュータで構成し、感染リスク判定モデル12Mを用いて各施設における感染リスクを判定する処理をサーバコンピュータで行うように構成してもよい。この場合、入力部及び表示部を有する入力装置を介して、各場所の環境情報及び利用情報等を入力してサーバコンピュータへ送信し、サーバコンピュータで生成された感染リスクの判定画面を取得して表示することができる。このような構成とした場合であっても、本実施形態と同様の処理が可能であり、同様の効果が得られる。
【0035】
また、本実施形態において、施設内の各場所における感染リスクの判定は、感染リスク判定モデル12Mを用いる構成に限定されない。例えば、病原体の種類(検査項目)毎に、環境情報、利用情報及び材質の情報の各組合せに対応する感染リスクが予め登録してあるテーブルを用いて、感染リスクを判定してもよい。この場合、制御部11は、各場所の環境情報、利用情報及び材質の情報の内容に合致する組合せを、テーブルに登録してある組合せから特定し、特定した組合せに対応する感染リスクを、この場所の感染リスクに特定すればよい。
【0036】
(実施形態2)
実施形態1の情報処理装置10で使用した感染リスク判定モデル12Mの生成処理について説明する。感染リスク判定モデル12Mの学習は例えば所定の学習装置で行われ、学習装置で学習が行われて生成された学習済みの感染リスク判定モデル12Mは、ネットワーク経由又は可搬型記憶媒体1a経由で学習装置から情報処理装置10にダウンロードされて記憶部12に記憶される。図11は、学習装置の構成例を示すブロック図である。学習装置30は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等で構成されており、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35、読み取り部36等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。学習装置30の各部31~36は、実施形態1の情報処理装置10の各部11~16と同様であるので詳細な説明は省略する。なお、学習装置30の記憶部32は、制御プログラム32P及び感染リスク判定モデル32Mに加えて、感染リスク判定モデル32Mの学習に用いる訓練データが記憶してある訓練データDB32aを記憶する。訓練データDB32aには、病原体の種類毎に、各場所で検査用サンプルを採取した時点での各場所の環境情報及び利用情報、並びに各場所の材質の情報を含む入力用データと、各場所で採取した検査用サンプルに対する病原体の検査結果に基づいて特定された感染リスク(正解ラベル)とが対応付けられた訓練データが記憶されている。なお、正解ラベルの感染リスクは、例えば高リスク、中リスク、低リスクとすることができる。また、正解ラベルの感染リスクは、検査用サンプルに含まれる病原体の存在量だけでなく、病原体における感染力の有無も考慮して特定されることが好ましい。
【0037】
図12は感染リスク判定モデル32Mの生成処理手順の一例を示すフローチャートである。学習装置30の制御部31は、訓練データDB32aから訓練データを1つ取得する(S41)。制御部31は、読み出した訓練データを用いて感染リスク判定モデル12Mの学習処理を行う(S42)。ここでは、制御部31は、訓練データに含まれる入力用データの各情報を感染リスク判定モデル32Mに入力し、このときに、訓練データに含まれる正解ラベルに対応する出力ノードからの出力値が1に近づき、他の出力ノードからの出力値が0に近づくように感染リスク判定モデル32Mを学習させる。なお、学習処理において感染リスク判定モデル32Mは、中間層において入力値に対して実行する演算処理に用いる関数の係数、並びに、各種の重み付け係数又は閾値等を最適化するように学習する。
【0038】
制御部31は、訓練データDB32aに記憶してある訓練データにおいて、未処理の訓練データがあるか否かを判断し(S43)、未処理の訓練データがあると判断した場合(S43:YES)、ステップS41の処理に戻る。そして、制御部31は、未処理の訓練データを訓練データDB32aから読み出し、読み出した訓練データを用いて学習処理を繰り返す。未処理の訓練データがないと判断した場合(S43:NO)、制御部31は学習処理を終了する。これにより、各病原体について、施設内の各場所に対する各種の情報(環境情報、利用情報及び材質の情報)が入力された場合に、各場所における感染リスクとして、高リスク、中リスク、低リスクのそれぞれに対する判別確率を出力するように学習された感染リスク判定モデル32Mが生成される。なお、制御部31は、病原体の種類毎に上述した学習処理を行うことにより、病原体の種類毎に感染リスク判定モデル32Mを学習させる。また既に学習済みの感染リスク判定モデル32Mについても、上述した処理を行うことによって再学習させることができ、この場合、判別精度がより高い感染リスク判定モデル32Mを生成できる。また、訓練データDB32aに記憶してある訓練データを用いて、図12に示す学習処理を繰り返し行うことにより、感染リスク判定モデル32Mを更に最適化することができる。
【0039】
上述したような感染リスク判定モデル32Mを用いることにより、施設内の各場所における各種の情報に基づいて、各場所における感染リスクを正確に判定することが可能となる。また、膨大な訓練データを用いて感染リスク判定モデル32Mを学習させた場合には、より正確に感染リスクを判定できる感染リスク判定モデル12Mを実現できる。このように生成された感染リスク判定モデル12Mを用いることにより、例えば検査用サンプルに対する検査を行っていない場所においても、環境情報、利用情報及び材質情報に基づいて感染リスクを判定することが可能となる。
【0040】
本実施形態において、感染リスク判定モデル12M,32Mに入力される情報は、各場所の環境情報、利用情報及び材質の情報に限定されない。例えば感染リスク判定モデル12M,32Mは、環境情報のみを入力用データとする構成であってもよい。この場合、各場所の環境情報が入力された場合に、この場所における感染リスクを出力する感染リスク判定モデル12M,32Mを用いて、各場所の感染リスクを判定することができる。また、感染リスク判定モデル12M,32Mは、環境情報及び材質の情報を入力用データとする構成であってもよく、各場所で採取した検査用サンプルに対する検査結果(病原体の存在量)、各場所の清掃状況を示す情報等を入力用データに含む構成であってもよい。
【0041】
(実施形態3)
施設内の各場所における過去の環境情報(時系列データ)に基づいて病原体の感染リスクを判定する情報処理装置について説明する。本実施形態の情報処理装置は、実施形態1の情報処理装置10と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。なお、本実施形態の感染リスク判定モデルは、図4に示す実施形態1の構成と若干異なる。
【0042】
図13は、実施形態3の感染リスク判定モデル12Maの構成例を示す模式図である。本実施形態の感染リスク判定モデル12Maは、LSTM又はRNN等の学習モデルで構成されている。本実施形態の感染リスク判定モデル12Maは、判定対象の場所における環境情報の時系列データが入力ノード0から入力され、判定対象の場所における利用情報の時系列データが入力ノード1から入力され、判定対象の場所の材質情報が入力ノード2から入力される。環境情報の時系列データは、環境情報DB12aに蓄積してある過去の環境情報であり、例えば1日毎の平均気温、平均湿度、直射日光の有無、日照時間、平均風速、天気及び季節等を用いることができる。また、環境情報は、3時間毎の平均気温、平均湿度、直射日光の有無、日照時間、平均風速、天気及び季節等を用いてもよい。更に、平均気温の代わりに最高気温又は最低気温を用いてもよく、平均湿度の代わりに最高湿度又は最低湿度を用いてもよく、平均風速の代わりに最高風速又は最低風速を用いてもよい。利用情報の時系列データは、利用状況DB12bに蓄積してある過去の利用情報であり、例えば1日毎の利用者数、接触回数、平均接触時間及び接触場所を用いることができる。また、利用情報は、3時間毎の利用者数、接触回数、平均接触時間及び接触場所を用いてもよい。本実施形態の感染リスク判定モデル12Maにおいても、中間層は、入力された各情報に基づいて、各種の関数及び閾値等を用いて出力値を算出し、算出した出力値を出力層の各出力ノードから出力する。これにより、本実施形態の感染リスク判定モデル12Maは、判定対象の場所に関する環境情報の時系列データ及び利用情報の時系列データ等に基づいて、この場所における病原体の感染リスクを判定することができる。本実施形態の感染リスク判定モデル12Maは、3つの出力ノード0~2を有しており、各出力ノードから、高・中・低の3種類の感染リスクのそれぞれに対する判別確率を出力する。
【0043】
本実施形態の感染リスク判定モデル12Maは、各場所の環境情報の時系列データ、利用情報の時系列データ及び材質の情報を含む入力用データと、各場所で採取した検査用サンプルに対する病原体の検査結果に基づいて特定された感染リスクの程度(高・中・低)を示す情報(正解ラベル)とを含む訓練データを用いて学習する。ここでも、正解ラベルの感染リスクは、検査用サンプルに含まれる病原体の存在量だけでなく、病原体における感染力の有無も考慮して特定されることが好ましい。なお、本実施形態の感染リスク判定モデル12Maにおいても、上述した実施形態2の学習装置30が、図12に示す処理と同様の処理を実行することによって学習可能である。学習処理において、感染リスク判定モデル12Maは、訓練データに含まれる入力用データの各情報が入力された場合に、訓練データに含まれる正解ラベルに対応する出力ノードからの出力値が1に近づき、他の出力ノードからの出力値が0に近づくように学習する。なお、感染リスク判定モデル12Maは、入力値に対して実行する演算処理に用いる関数の係数、並びに、各種の重み付け係数又は閾値等を最適化するように学習する。これにより、各場所の環境情報の時系列データ、利用情報の時系列データ及び材質の情報が入力された場合に、病原体の感染リスクを示す情報を出力するように学習された学習済みの感染リスク判定モデル12Maが得られる。
【0044】
本実施形態の感染リスク判定モデル12Maは、図13に示す構成に限定されない。例えば、環境情報、利用情報及び材質情報に加えて、判定対象の場所で採取した検査用サンプルから検出した病原体の存在量の測定結果、判定対象の場所における清掃状況を示す清掃情報等が入力される構成でもよい。このような構成の感染リスク判定モデル12Maを用いることにより、これらの各情報を入力した場合に、病原体の感染リスクを判定することが可能となる。
【0045】
本実施形態の情報処理装置10の制御部11は、図5に示す処理と同様の処理を実行する。これにより、本実施形態においても、施設内の各場所について、気温及び湿度等の環境情報を情報処理装置10に記憶してある環境情報DB12aに登録することができる。また、利用状況DB12bには、例えば人感センサを用いて計数した利用者数、カメラを用いて利用者を撮影した画像データに基づいて検出された接触回数、平均接触時間及び接触場所が登録される。
【0046】
また、本実施形態の情報処理装置10の制御部11は、図7に示す処理と同様の処理を実行する。これにより、本実施形態においても、施設内の各場所の環境情報、利用状況及び材質情報に基づいて、各場所における感染リスクを判定できる。なお、本実施形態では、図7中のステップS25において、制御部11は、1つの測定場所について、例えば感染リスクを判定したい日付を含む過去の所定期間の環境情報を環境情報DB12aから読み出し、同じ測定場所における同じ期間の利用情報を利用状況DB12bから読み出す。そして図7中のステップS26において、制御部11は、読み出した所定期間の環境情報(複数日分の環境情報の時系列データ)、所定期間の利用情報(利用情報の時系列データ)及び材質情報を、ステップS24で読み出した感染リスク判定モデル12Maに入力し、感染リスク判定モデル12Maからの出力情報に基づいて、判定対象の場所での病原体の感染リスクを特定する。
【0047】
上述した処理により、本実施形態では、施設内の各場所における環境情報の時系列データ、利用情報の時系列データ、及び材質情報を用いて、各場所における感染リスクを判定できる。本実施形態では、過去の所定期間に亘る環境情報及び利用情報に基づいて感染リスクを判定するので、環境の変化又は利用状況の変化に伴って変動する感染リスクをより精度よく判定できる。
【0048】
本実施形態では、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では、施設内の各場所において、複数日分の環境情報及び利用情報を用いて感染リスクが判定される。よって、より正確に判定された感染リスクに従って、施設内の各場所に対して消毒作業及び清掃作業を行うことにより、各場所の感染リスクの上昇を回避できる。本実施形態においても、上述した各実施形態で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0049】
(実施形態4)
施設内の各場所における将来の環境情報の予測情報に基づいて病原体の感染リスクを予測する情報処理装置について説明する。本実施形態の情報処理装置は、実施形態1の情報処理装置10と同様の構成を有するので、構成についての詳細な説明は省略する。本実施形態では、図4に示す実施形態1の感染リスク判定モデル12Mに対して、将来の環境情報の予測情報、将来の利用情報の予測情報、及び材質情報を入力することにより、将来の病原体の感染リスクを予測する。将来の環境情報の予測情報は、例えばネットワーク経由で気象情報を公開しているウェブサイトから取得した気象情報の各情報を用いることができ、予めウェブサイトから取得して環境情報DB12aに記憶しておいてもよい。具体的には、感染リスクを判定したい将来の日の天気予報(気象情報)から平均気温、平均湿度、直射日光の有無、日照時間、平均風速、天気及び季節等を抽出して用いることができる。なお、感染リスクの判定場所が室内である場合、直射日光は無しで、日照時間は、室内に設定された一定値を用いてもよい。また、将来の利用情報の予測情報は、例えば過去の利用状況から推定した各情報を用いることができ、予め推定して利用状況DB12bに記憶しておいてもよい。具体的には、感染リスクを判定したい将来の日の季節、天気、曜日、時間帯等に合致した過去の日の利用状況(利用者数、接触回数、平均接触時間、接触場所)から、感染リスクを判定したい将来の日の利用状況を推定して用いることができる。
【0050】
本実施形態の感染リスク判定モデル12Mにおいても、図4に示す構成に限定されない。例えば、環境情報の予測情報、利用情報の予測情報及び材質情報に加えて、判定対象の場所における清掃状況を示す清掃情報の予測情報等が入力される構成でもよい。なお、清掃情報は、例えば過去の清掃状況から推定した将来の清掃状況の予測情報を用いることができる。このような構成の感染リスク判定モデル12Mを用いることにより、これらの各情報を入力した場合に、将来の病原体の感染リスクを予測することが可能となる。
【0051】
本実施形態の情報処理装置10の制御部11は、図5に示す処理と同様の処理を実行する。これにより、本実施形態においても、施設内の各場所について、気温及び湿度等の環境情報を情報処理装置10に記憶してある環境情報DB12aに登録することができる。また、利用状況DB12bには、例えば人感センサを用いて計数した利用者数、カメラを用いて利用者を撮影した画像データに基づいて検出された接触回数、平均接触時間及び接触場所が登録される。また、本実施形態では、将来の環境情報の予測情報が環境情報DB12aに登録され、将来の利用情報の予測情報が利用状況DB12bに登録される。
【0052】
図14は、実施形態4の感染リスクの判定処理手順の一例を示すフローチャート、図15は画面例を示す模式図である。図14に示す処理は、図7に示す処理においてステップS26の代わりにステップS61~S62を追加したものである。図7と同じステップについては説明を省略する。本実施形態の情報処理装置10において、制御部11は、図7に示すステップS21~S25と同様の処理を行う。なお、本実施形態では、ステップS25において、制御部11は、1つの測定場所について、例えば感染リスクを判定したい将来の複数日分の環境情報の予測情報を環境情報DB12aから読み出し、同じ測定場所における同じ期間の利用情報の予測情報を利用状況DB12bから読み出す。また本実施形態では、制御部11は、上述したように読み出した将来の各日の環境情報の予測情報及び利用情報の予測情報と、材質情報とを感染リスク判定モデル12Mに順次入力する。そして制御部11は、感染リスク判定モデル12Mから順次出力される出力情報に基づいて、判定対象の場所において、将来の複数日分の感染リスクを特定(予測)する(S61)。
【0053】
制御部11は、上述した処理によって算出した複数日分の感染リスクに基づいて、感染リスクの変化を特定する(S62)。例えば制御部11は、複数日分の感染リスクにおいて、感染リスクの程度が上昇しているか、維持されているか又は下降しているかを判断する。制御部11は、特定した感染リスクの変化(上昇、維持、下降のいずれか)を記憶部12に記憶しておく。その後、制御部11は、ステップS27以降の処理を行う。なお、本実施形態では、ステップS29において、制御部11は、それぞれの測定場所について算出した感染リスク及び感染リスクの変化を表示する感染リスクの判定画面を生成する。図15は本実施形態の判定画面例を示しており、図15に示す判定画面は、図9に示す実施形態1の構成に加えて、各測定場所に対して特定された感染リスクの変化を示すリスク予報を表示する。感染リスクの変化は、矢符によって上昇、維持又は下降が表されており、将来における感染リスクの変化予測(リスク予報)を示している。なお、図15に示す判定画面は、感染リスクの変化予測に用いた複数日分の感染リスクの予測値と共に、感染リスクの変化予測を表示してもよい。上述した処理により、本実施形態の情報処理装置10では、施設内の各場所において、将来における感染リスクの変化予測を推定して通知できる。
【0054】
本実施形態では、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では、施設内の各場所において、環境情報の将来の予測情報、利用情報の将来の予測情報、及び材質情報を用いて、各場所における将来の感染リスクを予測できる。本実施形態では、ユーザは、将来の感染リスクを把握できるので、例えばインフルエンザウイルスのような感染症の感染リスクから、感染症が蔓延するリスクを推測することができ、感染症の蔓延時期等を事前に察知することが可能となる。
【0055】
本実施形態において、施設内の各場所における感染リスクの判定は、感染リスク判定モデル12Mを用いる構成に限定されない。例えば、病原体の種類(検査項目)毎に、環境情報の予測情報、利用情報の予測情報及び材質情報の各組合せに対応する感染リスクが予め登録してあるテーブルを用いて、感染リスクを判定してもよい。この場合、制御部11は、各場所の環境情報の予測情報、利用情報の予測情報及び材質情報の内容に合致する組合せを、テーブルに登録してある組合せから特定し、特定した組合せに対応する感染リスクを、この場所の感染リスクに特定すればよい。また、本実施形態の感染リスク判定モデル12Mは、実施形態3の感染リスク判定モデル12Maと同様の構成を有していてもよい。この場合、将来の所定期間に亘る環境情報の予測情報(時系列データ)及び利用情報の予測情報(時系列データ)に基づいて感染リスクを予測することができる。よって、環境の変化又は利用状況の変化に伴って変動する感染リスクをより精度よく予測でき、精度よく予測された感染リスクに従って、施設内の各場所に対して消毒作業及び清掃作業を行うことにより、各場所における感染リスクの上昇を抑制できる。本実施形態においても、上述した各実施形態で適宜説明した変形例の適用が可能である。
【0056】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0057】
10 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
15 表示部
30 学習装置
31 制御部
32 記憶部
12M 感染リスク判定モデル
12Ma 感染リスク判定モデル
32M 感染リスク判定モデル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15