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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】制御装置および方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240910BHJP
【FI】
G05B23/02 301Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020143213
(22)【出願日】2020-08-27
(65)【公開番号】P2022038617
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】黒沼 靖
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 裕亮
【審査官】今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-081490(JP,A)
【文献】特開2001-075638(JP,A)
【文献】国際公開第2018/216082(WO,A1)
【文献】特開平07-272162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の信号線を介して複数の機器を接続する機器I/Fと、
第2の信号線を介して複数の表示器を接続する表示器I/Fと、
前記複数の機器および前記複数の表示器をそれぞれ制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、
前記複数の機器のそれぞれを、当該機器に予め対応付けられている制御ループのループ設定情報に基づいてループ制御するように構成されたループ制御部と、
前記複数の表示器のそれぞれで、当該表示器に予め対応付けられている制御ループに関する制御情報を画面表示するように構成された表示器制御部とを備え、
前記表示器制御部は、
前記複数の表示器のうち第1の表示器から他の表示器を制御するためのリクエストが通知された場合、前記リクエストで制御対象として指定された第2の表示器を、前記リクエストで指定された指定操作に基づいて制御するように構成され
前記指定操作が遠隔画面操作である場合、前記第2の表示器で表示する画面を、前記リクエストで指定された指定画面に切り替えるように構成され、前記第2の表示器で表示する画面を、前記指定画面として指定された、任意の制御ループに関する制御情報を表示するためのループ画面に切り替えるように構成されている
ことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置において、
前記表示器制御部は、前記指定操作が同報表示操作である場合、前記複数の表示器のすべての画面を、前記リクエストで指定された指定画面に切り替えるように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項3】
請求項に記載の制御装置において、
前記表示器制御部は、前記指定画面が、任意の制御ループでのアラーム発生に応じて表示するアラーム画面である場合、当該アラーム発生に応じて前記複数の表示器のすべての画面を、前記アラーム画面に切り替えるように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の制御装置において、
前記表示器制御部は、前記指定操作が前記第2の表示器のロック状態を操作するための遠隔ロック操作である場合、前記リクエストで指定された操作内容に基づいて、前記第2の表示器のロック状態をオン/オフ制御するように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項5】
請求項1に記載の制御装置において、
前記表示器制御部は、前記指定操作が前記第2の表示器の電源供給を操作するための遠隔電源操作である場合、前記リクエストで指定された操作内容に基づいて、前記第2の表示器の電源供給をオン/オフ制御するように構成されていることを特徴とする制御装置。
【請求項6】
第1の信号線を介して複数の機器を接続する機器I/Fと、第2の信号線を介して複数の表示器を接続する表示器I/Fと、前記複数の機器および前記複数の表示器をそれぞれ制御する制御回路とを備える制御装置で用いられて、前記複数の機器および前記複数の表示器を制御するための制御方法であって、
前記制御回路が、前記複数の機器のそれぞれを、当該機器に予め対応付けられている制御ループのループ設定情報に基づいてループ制御するように構成されたループ制御ステップと、
前記制御回路が、前記複数の表示器のそれぞれで、当該表示器に予め対応付けられている制御ループに関する制御情報を画面表示するように構成された表示器制御ステップとを備え、
前記表示器制御ステップは、前記複数の表示器のうち第1の表示器から他の表示器を制御するためのリクエストが通知された場合、前記リクエストで制御対象として指定された第2の表示器を、前記リクエストで指定された指定操作に基づいて制御するステップを含み、
前記指定操作が遠隔画面操作である場合、前記第2の表示器で表示する画面を、前記リクエストで指定された指定画面に切り替えるステップと、前記第2の表示器で表示する画面を、前記指定画面として指定された、任意の制御ループに関する制御情報を表示するためのループ画面に切り替えるステップを含む
ことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調節計や温調器などの制御装置に信号線を介して接続した表示器で、制御装置で制御する制御ループに関する表示・操作を行うための制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、工場やビル建物に設置された機器を自動制御する調節器や温調器などの制御装置には、複数の機器のそれぞれを並列的にループ制御できる制御装置がある。従来、このような制御機器は、信号線を介して表示器を接続してデータ通信を行うことにより、表示器を用いて機器の制御ループに関する表示や操作を行う場合がある(例えば、特許文献1など参照)。表示器には、LCDなどの画面表示装置やタッチパネルなどの操作入力装置を含むユーザーインターフェース(UI)が設けられている。制御装置は、表示器での人の操作に基づいて、各制御ループに関する制御情報を表示器で画面表示し、あるいは各制御ループに関する制御内容を設定変更などの操作を行う。これにより、制御装置において、高いユーザービリティを提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-97591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような表示器は、現場重視の観点から、一般的には、制御装置や機器の近くに配置される場合が多い。これにより、制御装置で異なる場所に設置された複数の機器を制御する場合、それぞれの機器の近くに表示器が個別に設置され、それぞれの表示器でそれぞれの機器の制御ループに関する表示・操作を行うことになる。したがって、例えばクリーンルームやセキュリティルームなどに設置された機器を制御する場合、このような離された場所や離れた場所に表示器が設置されることになる。
【0005】
しかしながら、このような場所は、元々、人が容易に出入りできないように管理されており、表示器に対して作業者が容易にアクセスできない場所であるため、表示器を用いた作業の効率が悪いという問題点があった。したがって、このような機器の制御ループでアラームが発生した場合には、表示器まで作業者が出向いて対処する必要があるが、このような容易にアクセスできない場所に表示器が設置されている場合には、アラームへの迅速な対応が難しい。また、表示器から制御装置の保守・メンテナンスを行う場合でも、表示器まで作業者が出向いて保守作業を行う必要があるが、このような容易にアクセスできない場所に表示器が設置されている場合には、保守作業を効率よく実施できないという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、容易にアクセスできない場所に表示器が設置されている場合でも、アラーム対応や保守・メンテナンスなどの作業を迅速かつ効率よく実施できる制御技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明にかかる制御装置は、第1の信号線を介して複数の機器を接続する機器I/Fと、第2の信号線を介して複数の表示器を接続する表示器I/Fと、前記複数の機器および前記複数の表示器をそれぞれ制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記複数の機器のそれぞれを、当該機器に予め対応付けられている制御ループのループ設定情報に基づいてループ制御するように構成されたループ制御部と、前記複数の表示器のそれぞれで、当該表示器に予め対応付けられている制御ループに関する制御情報を画面表示するように構成された表示器制御部とを備え、前記表示器制御部は、前記複数の表示器のうち第1の表示器から他の表示器を制御するためのリクエストが通知された場合、前記リクエストで制御対象として指定された第2の表示器を、前記リクエストで指定された指定操作に基づいて制御するように構成されている。
【0008】
また、本発明にかかる上記制御装置の一構成例は、前記表示器制御部が、前記指定操作が遠隔画面操作である場合、前記第2の表示器で表示する画面を、前記リクエストで指定された指定画面に切り替えるようにしたものである。
【0009】
また、本発明にかかる上記制御装置の一構成例は、前記表示器制御部が、前記第2の表示器で表示する画面を、前記指定画面として指定された、任意の制御ループに関する制御情報を表示するためのループ画面に切り替えるようにしたものである。
【0010】
また、本発明にかかる上記制御装置の一構成例は、前記表示器制御部が、前記指定操作が同報表示操作である場合、前記複数の表示器のすべての画面を、前記リクエストで指定された指定画面に切り替えるようにしたものである。
【0011】
また、本発明にかかる上記制御装置の一構成例は、前記表示器制御部が、前記指定画面が、任意の制御ループでのアラーム発生に応じて表示するアラーム画面である場合、当該アラーム発生に応じて前記複数の表示器のすべての画面を、前記アラーム画面に切り替えるようにしたものである。
【0012】
また、本発明にかかる上記制御装置の一構成例は、前記表示器制御部が、前記指定操作が前記第2の表示器のロック状態を操作するための遠隔ロック操作である場合、前記リクエストで指定された操作内容に基づいて、前記第2の表示器のロック状態をオン/オフ制御するようにしたものである。
【0013】
また、本発明にかかる上記制御装置の一構成例は、前記表示器制御部が、前記指定操作が前記第2の表示器の電源供給を操作するための遠隔電源操作である場合、前記リクエストで指定された操作内容に基づいて、前記第2の表示器の電源供給をオン/オフ制御するようにしたものである。
【0014】
また、本発明にかかる制御方法は、第1の信号線を介して複数の機器を接続する機器I/Fと、第2の信号線を介して複数の表示器を接続する表示器I/Fと、前記複数の機器および前記複数の表示器をそれぞれ制御する制御回路とを備える制御装置で用いられて、前記複数の機器および前記複数の表示器を制御するための制御方法であって、前記制御回路が、前記複数の機器のそれぞれを、当該機器に予め対応付けられている制御ループのループ設定情報に基づいてループ制御するように構成されたループ制御ステップと、前記制御回路が、前記複数の表示器のそれぞれで、当該表示器に予め対応付けられている制御ループに関する制御情報を画面表示するように構成された表示器制御ステップとを備え、前記表示器制御ステップは、前記複数の表示器のうち第1の表示器から他の表示器を制御するためのリクエストが通知された場合、前記リクエストで制御対象として指定された第2の表示器を、前記リクエストで指定された指定操作に基づいて制御するステップを含んでいる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、容易にアクセスできない場所に表示器が設置されている場合でも、アラーム対応や保守・メンテナンスなどの作業を迅速かつ効率よく実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、第1の実施の形態にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、ループ設定情報の構成例を示す説明図である。
図3図3は、遠隔制御情報の構成例を示す説明図である。
図4図4は、第1の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。
図5図5は、第2の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。
図6図6は、第2の実施の形態にかかる遠隔制御動作(続き)を示す説明図である。
図7図7は、第3の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。
図8図8は、第4の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる制御装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。
この制御装置10は、全体として調節器や温調器などの制御装置からなり、工場やビル建物に設置された機器を、予め設定されている制御ループに基づいて、自動制御するように構成されている。以下では、制御ループを単にループと云うことがある。
【0018】
図1に示すように、制御装置10には、信号線(第1の信号線)L1を介して複数の機器30が接続されており、制御装置10は、これら機器30を並列的にループ制御するように構成されている。
また、制御装置10には、信号線(第2の信号線)L2を介して複数の表示器20が接続されており、制御装置10は、これら表示器20で各機器30の制御ループに関する制御情報を表示するように構成されている。各表示器20には、LCDなどの画面表示装置やタッチパネルなどの操作入力装置を含むユーザーインターフェース(UI)が設けられている。
【0019】
[制御装置]
次に、図1を参照して、制御装置10の構成について詳細に説明する。図1に示すように、制御装置10は、主な回路構成として、機器I/F11、表示器I/F12、記憶回路13、および制御回路14を備えている。
【0020】
[機器I/F]
機器I/F11は、信号線L1を介して各機器30とデータ通信することにより、これら機器30をループ制御するための制御データを送受信するように構成されている。
[表示器I/F]
表示器I/F12は、信号線L2を介して各表示器20とデータ通信することにより、これら機器30で表示する、それぞれの制御ループに関する制御情報を表示するための表示データを送受信するように構成されている。
【0021】
[記憶回路]
記憶回路13は、半導体メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、制御回路14でのループ制御や表示器制御に用いる各種処理データやプログラム13Pを記憶するように構成されている。
【0022】
プログラム13Pは、制御回路14のCPUと協働することにより、制御回路14がループ制御や表示器制御を実行するための各種処理部を実現するプログラムである。プログラム13Pは、例えば信号線を介して制御装置10に接続された外部装置や記録媒体(ともに図示せず)から、予め記憶回路13に格納されている。
【0023】
記憶回路13で記憶する主な処理データとして、ループ設定情報13Aと遠隔制御情報13Bがある。
【0024】
[ループ設定情報]
ループ設定情報13Aは、各機器30で実行する制御ループに関する制御内容を示す処理データである。図2は、ループ設定情報の構成例を示す説明図である。図2に示すように、ループ設定情報13Aには、機器30ごとに、当該機器30で実行する制御ループ名と、当該制御ループに関する制御情報を表示する規定の表示器と、当該制御ループの詳細を示す制御内容とが、組として登録されている。制御内容には、ループ制御に用いるPIDなどの制御アルゴリズム、ループ周期長、設定値(目標値)などの、制御ループを規定する一般的な公知の設定データが含まれている。
【0025】
図2の例では、機器30のうち、機器U1でループ#1のループ制御をそれぞれ実行し、機器U2でループ#2,#3の2つのループ制御を実行し、機器U3でループ#4のループ制御を実行するように設定されている。また、ループ#1に関する制御情報を表示器Aで表示し、ループ#2,#3に関する制御情報を表示器Bで表示し、ループ#4に関する制御情報を表示器Cで表示するように設定されているが、これら表示設定はあくまでも初期値であり、後述する遠隔制御情報で設定された内容が優先される。
【0026】
[遠隔制御情報]
遠隔制御情報13Bは、任意の表示器20から通知されたリクエストで指定された遠隔制御に関する制御内容を示す処理データである。図3は、遠隔制御情報の構成例を示す説明図である。遠隔制御情報13Bには、任意の表示器20から通知されたリクエストごとに、当該リクエストの要求元である機器を示す要求元機器、当該リクエストで指定された遠隔操作の内容を示す指定操作、当該指定操作の対象となる機器を示す対象機器、および当該指定操作で操作する具体的な操作内容が、組として登録されている。図3の例では、表示器20のうち「表示器A」からのリクエストとして、ループ#3に関する制御情報を表示するための「ループ3画面」を「表示器B」で表示させる、という「遠隔画面操作」が登録されている。
【0027】
[制御回路]
制御回路14は、CPUとその周辺回路を有し、CPUと記憶回路13から読み出したプログラム13Pとを協働させることにより、ループ制御や表示器制御を実行するための各種処理部を実現するように構成されている。
制御回路14で実現される主な処理部として、ループ制御部14Aと表示器制御部14Bとがある。
【0028】
[ループ制御部]
ループ制御部14Aは、機器I/F11を介して機器30とデータ通信を行うことにより、機器30ごとに、当該機器30に予め対応付けられている記憶回路13のループ設定情報13Aに基づいて、当該機器30をループ制御するように構成されている。
例えば、前述した図2のようにループ設定情報13Aが設定されている場合、ループ制御部14Aは、ループ#1の制御ループに基づいて機器U1をループ制御し、ループ#3,#2の2つの制御ループに基づいて機器U2をループ制御し、ループ#4の制御ループに基づいて機器U3をループ制御する。
【0029】
[表示器制御部]
表示器制御部14Bは、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに基づいて、それぞれの表示器20で、制御ループのうち当該表示器20の表示対象ループに関する制御情報を表示し、各表示器20のうち任意の表示器(第1の表示器)20から他の表示器を制御するためのリクエストが通知された場合、リクエストで制御対象として指定された他の表示器(第2の表示器)20を、リクエストで指定された指定操作に基づいて制御するように構成されている。
【0030】
具体的には、表示器制御部14Bは、リクエストで指定された指定操作が遠隔画面操作である場合、他の表示器20で表示する画面を、リクエストの操作内容で指定された指定画面、例えば制御装置10で制御している制御ループのうち、操作内容で指定された、任意の制御ループに関する制御情報を画面表示するためのループ画面に、切り替えるように構成されている。
【0031】
例えば、表示器Bでループ#2に関する制御情報を示すループ#2画面を画面表示している場合に、「表示器A」からのリクエストとして、前述の図3のように、ループ#3に関する制御情報を表示するための「ループ画面3」を、「表示器B」で表示する、という「遠隔画面操作」が通知された場合、表示器制御部14Bは、表示器Bで表示する画面を、ループ#2画面からループ#3画面に切替制御する。
【0032】
[第1の実施の形態の動作]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる制御装置10の動作として、任意の表示器20からのリクエストに応じて、他の表示器20で表示する画面を切り替える遠隔制御動作について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。以下では、表示器Aからの遠隔画面操作に関するリクエストに応じて、表示器Bの表示画面をループ#2画面からループ#3画面に切替制御する場合を例に説明する。
【0033】
図4に示すように、まず、表示器Aでオペレータにより、遠隔操作を要求するための操作として「リモート」ボタンが操作された場合、リクエストで指定する遠隔操作を選択するための遠隔操作選択画面41が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「遠隔画面操作」、「同報表示操作」、「遠隔ロック操作」、「遠隔電源操作」の4種類の遠隔操作がメニュー表示されている。
【0034】
遠隔操作選択画面41において、オペレータにより「遠隔画面操作」が選択された場合、リクエストで指定する対象表示器を選択するための対象表示器選択画面42が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「表示器A」、「表示器B」、「表示器C」、「全表示器」の4種類の対象表示器がメニュー表示されている。
【0035】
対象表示器選択画面42において、オペレータにより「表示器B」が選択された場合、リクエストで指定する対象画面を選択するための対象画面選択画面43が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「ループ#1画面」、「ループ#2画面」、「ループ#3画面」、「ループ#4画面」の4種類の対象画面がメニュー表示されている。
【0036】
対象画面選択画面43において、オペレータにより「ループ#3画面」が選択された場合、表示器Bの表示画面をループ#3画面に切替制御するためのリクエストの内容が入力されたことになる。この後、オペレータによる確定操作に応じて、リクエストの内容が表示器Aから信号線L2を介して制御装置10へ通知される(ステップS100)。
【0037】
なお、図4に示した遠隔操作選択画面41、対象表示器選択画面42、対象画面選択画面43については、前述したオペレータ操作の内容を制御装置10へ逐次送信し、これに応じて制御装置10から通知された画面を表示器Aで表示するようにしてもよい。あるいは、制御装置10から予め通知された設定情報に基づいて、表示器Aで生成した画面を表示するようにしてもよい。
【0038】
制御装置10の制御回路14は、表示器I/F12により表示器Aからのリクエストを受信した場合、表示器制御部14Bにより、以下のような遠隔制御処理を実行する。
表示器制御部14Bは、まず、リクエストの要求元である要求元表示器「表示器A」と、リクエストの内容を示す指定操作「遠隔画面操作」、対象機器「表示器B」、および操作内容「ループ#3画面」を、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに登録する。
【0039】
この後、表示器制御部14Bは、遠隔制御情報13Bの登録内容に基づいて、表示器Bの表示画面をループ#3画面に切替制御する画面切替指示を、表示器I/F12から信号線L2を介して表示器Bへ通知する(ステップS101)。
これにより、表示器Bの表示画面が、表示中の画面、例えば制御ループ#2に関する制御情報を示すループ#2画面45から、制御ループ#3に関する制御情報を示すループ#3画面46に切り替えられる。
【0040】
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、表示器制御部14Bが、任意の表示器(第1の表示器)20から他の表示器(第2の表示器)20を制御するためのリクエストが通知された場合、リクエストで制御対象として指定された他の表示器20を、リクエストで指定された指定操作に基づいて制御するようにしたものである。
これにより、任意の表示器20から他の表示器20を遠隔操作することができ、クリーンルームやセキュリティルームなど、容易にアクセスできない場所に他の表示器20が設置されている場合でも、任意の表示器20からアラーム対応や保守・メンテナンスなどの作業を迅速かつ効率よく実施することが可能となる。
【0041】
また、本実施の形態において、リクエストで指定された指定操作が遠隔画面操作である場合、表示器制御部14Bが、他の表示器20で表示する画面を、リクエストの操作内容で指定された指定画面に切り替えるようにしてもよい。具体的には、リクエストで指定された操作内容が遠隔画面操作である場合、他の表示器20で表示する画面を、指定画面として指定された、任意の制御ループに関する制御情報を示すループ画面に、切り替えるようにしてもよい。
これにより、クリーンルームやセキュリティルームなど、容易にアクセスできない場所に他の表示器20が設置されている場合でも、他の表示器20まで出向くことなく、任意の表示器20から他の表示器20で表示する画面、具体的には任意の制御ループに関するループ画面に、遠隔操作で切り替えることが可能となる。
【0042】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる制御装置10について説明する。第1の実施の形態では、任意の表示器20から他の表示器20を遠隔操作する例として、他の表示器20で表示する画面を遠隔で切替操作する遠隔画面操作について説明した。本実施の形態では、任意の表示器20から全表示器20で表示する画面を遠隔で切替操作する同報表示操作について説明する。
【0043】
本実施の形態において、表示器制御部14Bは、リクエストで指定された指定操作が同報表示操作である場合、各表示器20のすべての画面を、リクエストの操作内容で指定された指定画面に切り替えるように構成されている。具体的には、操作内容で指定された指定画面が、任意の制御ループでのアラーム発生に応じて表示するアラーム画面である場合、当該アラーム発生に応じて各表示器20のすべての画面を、アラーム画面に切り替えるように構成されている。なお、本実施の形態にかかる制御装置10におけるその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0044】
[第2の実施の形態の動作]
次に、図5および図6を参照して、本実施の形態にかかる制御装置10の動作について説明する。図5は、第2の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。図6は、第2の実施の形態にかかる遠隔制御動作(続き)を示す説明図である。以下では、表示器Aからの同報表示操作に関するリクエストに応じて、制御ループ#1で発生したアラームをすべての表示器20で同報表示する場合を例に説明する。
【0045】
まず、図5に示すように、表示器Aでオペレータにより、遠隔操作を要求するための操作として「リモート」ボタンが操作された場合、リクエストで指定する遠隔操作を選択するための遠隔操作選択画面51が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「遠隔画面操作」、「同報表示操作」、「遠隔ロック操作」、「遠隔電源操作」の4種類の遠隔操作がメニュー表示されている。
【0046】
遠隔操作選択画面51において、オペレータにより「同報表示操作」が選択された場合、リクエストで指定する対象表示器を選択するための対象表示器選択画面52が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「表示器A」、「表示器B」、「表示器C」、「全表示器」の4種類の対象表示器がメニュー表示されている。
【0047】
対象表示器選択画面52において、オペレータにより「全表示器」が選択された場合、リクエストで指定する対象画面を選択するための対象画面選択画面53が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「ループ#1アラーム画面」、「ループ#2アラーム画面」、「ループ#3アラーム画面」、「ループ#4アラーム画面」の4種類の対象画面がメニュー表示されている。
【0048】
対象画面選択画面53において、オペレータにより「ループ#1アラーム画面」が選択された場合、ループ#1でのアラーム発生に応じて、すべての表示器20の表示画面を、ループ#1アラーム画面に切替制御するためのリクエストの内容が入力されたことになる。この後、オペレータによる確定操作に応じて、リクエストの内容が表示器Aから信号線L2を介して制御装置10へ通知される(ステップS200)。オペレータにより複数のアラーム画面が選択された場合には、すべての表示器20の表示画面に選択された複数のアラーム画面が表示される。
【0049】
なお、図5に示した遠隔操作選択画面51、対象表示器選択画面52、対象画面選択画面53については、前述したオペレータ操作の内容を制御装置10へ逐次送信し、これに応じて制御装置10から通知された画面を表示器Aで表示するようにしてもよい。あるいは、制御装置10から予め通知された設定情報に基づいて、表示器Aで生成した画面を表示するようにしてもよい。
【0050】
制御装置10の制御回路14は、表示器I/F12により表示器Aからのリクエストを受信した場合、表示器制御部14Bにより、以下のような遠隔制御処理を実行する。
表示器制御部14Bは、まず、リクエストの要求元である要求元表示器「表示器A」と、リクエストの内容を示す指定操作「同報表示操作」、対象機器「全表示器」、および操作内容「ループ#1アラーム画面」を、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに登録する(ステップS201)。
【0051】
この後、図6に示すように、制御ループ#1でアラームが発生した場合、表示器制御部14Bは、遠隔制御情報13Bの登録内容に基づいて、すべての表示器20の表示画面をループ#3画面に切替制御する画面切替指示を、表示器I/F12から信号線L2を介して各表示器20へ通知する(ステップS201)。この際、画面切替指示は、各表示器20に対して一斉送信するブロードキャスト通信で通知してもよく、各表示器20に対して個別に通知してもよい。
【0052】
これにより、各表示器20の表示画面が、ループ#1アラーム画面57に切り替えられる。例えば、表示器Aでは、表示中のループ#1ループ画面50が、ループ#1アラーム画面57に切り替えられる。また、表示器Bでは、表示中のループ#2ループ画面55が、ループ#1アラーム画面57に切り替えられ、表示器Cでは、表示中のループ#4ループ画面56が、ループ#1アラーム画面57に切り替えられる。
【0053】
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、表示器制御部14Bが、リクエストで指定された指定操作が同報表示操作である場合、各表示器20のすべての画面を、リクエストの操作内容で指定された指定画面に切り替えるようにしたものである。具体的には、操作内容で指定された指定画面が、任意の制御ループでのアラーム発生に応じて表示するアラーム画面である場合、当該アラーム発生に応じて各表示器20のすべての画面を、アラーム画面に切り替えるようにしたものである。
【0054】
これにより、指定した任意の指定画面を、各表示器20で一斉に表示することができる。したがって、指定画面としてアラーム発生を示すアラーム画面を指定した場合、アラーム発生が、すべての表示器20で一斉に表示されることになる。このため、クリーンルームやセキュリティルームなど、容易にアクセスできない場所に設置された表示器20に割り当てられた制御ループでアラームが発生した場合、その表示器20まで出向くことなく、任意の表示器20でアラーム発生を確認でき、アラーム対応作業を迅速かつ効率よく実施することが可能となる。
【0055】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる制御装置10について説明する。第1の実施の形態では、任意の表示器20から他の表示器20を遠隔操作する例として、他の表示器20で表示する画面を遠隔で切替操作する遠隔画面操作について説明した。本実施の形態では、任意の表示器20から他の表示器20を遠隔でロック状態を切替操作する遠隔ロック操作について説明する。
【0056】
本実施の形態において、表示器制御部14Bは、リクエストで指定された指定操作が他の表示器20のロック状態を操作するための遠隔ロック操作である場合、他の表示器20のロック状態をオン(設定)/オフ(解除)制御するように構成されている。ロック状態とは、任意の表示器20の動作をロック(固定)した状態である。具体的には、表示器20のユーザーインターフェース(UI)のうち、画面表示を固定した(更新しない)状態、操作入力を禁止した状態、あるいは、画面表示の固定および操作入力の禁止の両方、などが考えられる。ロック状態の詳細については、アプリケーションに応じて予め設定しておけばよい。なお、本実施の形態にかかる制御装置10におけるその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0057】
[第3の実施の形態の動作]
次に、図7を参照して、本実施の形態にかかる制御装置10の動作について説明する。図7は、第3の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。以下では、表示器Aから遠隔ロック操作に関するリクエストに応じて、表示器Bのロック状態をオン(設定)し、表示器Cのロック状態をオフ(解除)する場合を例に説明する。
【0058】
まず、図7に示すように、表示器Aでオペレータにより、遠隔操作を要求するための操作として「リモート」ボタンが操作された場合、リクエストで指定する遠隔操作を選択するための遠隔操作選択画面61が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「遠隔画面操作」、「同報表示操作」、「遠隔ロック操作」、「遠隔電源操作」の4種類の遠隔操作がメニュー表示されている。
【0059】
遠隔操作選択画面61において、オペレータにより「遠隔ロック操作」が選択された場合、リクエストで指定する遠隔ロック操作の内容を選択するための操作選択画面62が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「表示器Aロック」、「表示器Bロック」、「表示器Cロック」の3種類の操作がメニュー表示されている。これら操作には、ロック状態のオン/オフを指定する選択欄が表示されている。
【0060】
操作選択画面62において、オペレータにより「表示器Bロック」が選択されて選択欄で「オン」が選択されるとともに、「表示器Cロック」が選択されて選択欄で「オフ」が選択された場合、表示器Bのロック状態をオン状態に切り替えるとともに、表示器Cのロック状態をオフに切り替えるためのリクエストの内容が入力されたことになる。この後、オペレータによる確定操作に応じて、リクエストの内容が表示器Aから信号線L2を介して制御装置10へ通知される(ステップS300)。
【0061】
なお、図7に示した遠隔操作選択画面61、操作選択画面62については、前述したオペレータ操作の内容を制御装置10へ逐次送信し、これに応じて制御装置10から通知された画面を表示器Aで表示するようにしてもよい。あるいは、制御装置10から予め通知された設定情報に基づいて、表示器Aで生成した画面を表示するようにしてもよい。
【0062】
制御装置10の制御回路14は、表示器I/F12により表示器Aからのリクエストを受信した場合、表示器制御部14Bにより、以下のような遠隔制御処理を実行する。
表示器制御部14Bは、まず、リクエストの要求元である要求元表示器「表示器A」と、リクエストの内容を示す指定操作「遠隔ロック操作」、対象機器「表示器B」、および操作内容「ロック状態オン」を、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに登録する。また、要求元表示器「表示器A」と、リクエストの内容を示す指定操作「遠隔ロック操作」、対象機器「表示器C」、および操作内容「ロック状態オフ」を、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに登録する。
【0063】
この後、表示器制御部14Bは、遠隔制御情報13Bの登録内容に基づいて、表示器Bのロック状態をオン(設定)するロック指示を、表示器I/F12から信号線L2を介して表示器Bへ通知する(ステップS301)。また、表示器制御部14Bは、遠隔制御情報13Bの登録内容に基づいて、表示器Cのロック状態をオフ(解除)するロック指示を、表示器I/F12から信号線L2を介して表示器Cへ通知する(ステップS302)。
これにより、表示器Bのロック状態がオン状態に切り替えられ、表示器Cのロック状態がオフ状態に切り替えられる。
【0064】
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、表示器制御部14Bが、リクエストで指定された指定操作が他の表示器20のロック状態を操作するための遠隔ロック操作である場合、リクエストで指定された操作内容に基づいて他の表示器20のロック状態をオン/オフ制御するようにしたものである。
これにより、クリーンルームやセキュリティルームなど、容易にアクセスできない場所に他の表示器20が設置されている場合でも、他の表示器20まで出向くことなく、任意の表示器20から他の表示器20のロック状態を、遠隔操作で切り替えることが可能となる。
【0065】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる制御装置10について説明する。第1の実施の形態では、任意の表示器20から他の表示器20を遠隔操作する例として、他の表示器20で表示する画面を遠隔で切替操作する遠隔画面操作について説明した。本実施の形態では、任意の表示器20から他の表示器20の電源供給を遠隔で切替操作する遠隔電源操作について説明する。
【0066】
本実施の形態において、表示器制御部14Bは、リクエストで指定された指定操作が他の表示器20の電源供給を操作するための遠隔電源操作である場合、他の表示器20の電源供給をオン(通電)/オフ(停止)制御するように構成されている。なお、本実施の形態にかかる制御装置10におけるその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0067】
[第4の実施の形態の動作]
次に、図8を参照して、本実施の形態にかかる制御装置10の動作について説明する。図8は、第4の実施の形態にかかる遠隔制御動作を示す説明図である。以下では、表示器Aから遠隔電源操作に関するリクエストに応じて、表示器Bの電源供給をオン(通電)し、表示器Cの電源供給をオフ(停止)する場合を例に説明する。
【0068】
まず、図8に示すように、表示器Aでオペレータにより、遠隔操作を要求するための操作として「リモート」ボタンが操作された場合、リクエストで指定する遠隔操作を選択するための遠隔操作選択画面71が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「遠隔画面操作」、「同報表示操作」、「遠隔ロック操作」、「遠隔電源操作」の4種類の遠隔操作がメニュー表示されている。
【0069】
遠隔操作選択画面71において、オペレータにより「遠隔電源操作」が選択された場合、リクエストで指定する遠隔電源操作の内容を選択するための操作選択画面72が、表示器Aで画面表示される。ここでは、例として、「表示器A電源」、「表示器B電源」、「表示器C電源」の3種類の操作がメニュー表示されている。これら操作には、電源供給のオン/オフを指定する選択欄が表示されている。
【0070】
操作選択画面62において、オペレータにより「表示器B電源」が選択されて選択欄で「オン」が選択されるとともに、「表示器C電源」が選択されて選択欄で「オフ」が選択された場合、表示器Bの電源供給をオンに切り替えるとともに、表示器Cの電源供給をオフに切り替えるためのリクエストの内容が入力されたことになる。この後、オペレータによる確定操作に応じて、リクエストの内容が表示器Aから信号線L2を介して制御装置10へ通知される(ステップS400)。
【0071】
なお、図8に示した遠隔操作選択画面71、操作選択画面72については、前述したオペレータ操作の内容を制御装置10へ逐次送信し、これに応じて制御装置10から通知された画面を表示器Aで表示するようにしてもよい。あるいは、制御装置10から予め通知された設定情報に基づいて、表示器Aで生成した画面を表示するようにしてもよい。
【0072】
制御装置10の制御回路14は、表示器I/F12により表示器Aからのリクエストを受信した場合、表示器制御部14Bにより、以下のような遠隔制御処理を実行する。
表示器制御部14Bは、まず、リクエストの要求元である要求元表示器「表示器A」と、リクエストの内容を示す指定操作「遠隔電源操作」、対象機器「表示器B」、および操作内容「電源供給オン」を、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに登録する。また、要求元表示器「表示器A」と、リクエストの内容を示す指定操作「遠隔電源操作」、対象機器「表示器C」、および操作内容「電源供給オフ」を、記憶回路13の遠隔制御情報13Bに登録する。
【0073】
この後、表示器制御部14Bは、遠隔制御情報13Bの登録内容に基づいて、表示器Bの電源供給をオン(通電)にする電源切替指示を、表示器I/F12から信号線L2を介して表示器Bへ通知する(ステップS401)。また、表示器制御部14Bは、遠隔制御情報13Bの登録内容に基づいて、表示器Cの電源供給をオフ(停止)にする電源切替指示を、表示器I/F12から信号線L2を介して表示器Cへ通知する(ステップS402)。
これにより、表示器Bで電源が通電されて動作を開始し、表示器Cで電源供給が停止されて動作を終了する。
【0074】
[第4の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、表示器制御部14Bが、リクエストで指定された指定操作が他の表示器20の電源供給を操作するための遠隔電源操作である場合、リクエストで指定された操作内容に基づいて他の表示器20の電源供給をオン(通電)/オフ(停止)制御するようにしたものである。
これにより、クリーンルームやセキュリティルームなど、容易にアクセスできない場所に他の表示器20が設置されている場合でも、他の表示器20まで出向くことなく、任意の表示器20から他の表示器20の電源供給を、遠隔操作で切り替えることが可能となる。
【0075】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0076】
10…制御装置、11…機器I/F、12…表示器I/F、13…記憶回路、13A…ループ設定情報、13B…遠隔制御情報、13P…プログラム、14…制御回路、14A…ループ制御部、14B…表示器制御部、20…表示器、30…機器、L1,L2…信号線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8