(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】複数の資産取引からの統合注文帳
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/04 20120101AFI20240910BHJP
【FI】
G06Q40/04
(21)【出願番号】P 2020548914
(86)(22)【出願日】2019-03-14
(86)【国際出願番号】 US2019022336
(87)【国際公開番号】W WO2019178400
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-03-14
(32)【優先日】2018-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521151175
【氏名又は名称】ティーゼロ・アイピー,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【氏名又は名称】大牧 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100195408
【氏名又は名称】武藤 陽子
(72)【発明者】
【氏名】ブラック,トロン
(72)【発明者】
【氏名】ベッカー,デニー
(72)【発明者】
【氏名】クリステンセン,スティーブン
【審査官】宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-542543(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0006251(US,A1)
【文献】特開2005-174158(JP,A)
【文献】特表2007-520017(JP,A)
【文献】特開2008-016009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の資産取引で統合注文帳を利用するためのシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合され、前記複数の資産取引から複数の注文帳に関する情報を受け取るように構成された少なくとも1つのネットワークインターフェースとを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのネットワークインターフェースから、前記複数の資産取引についての前記複数の注文帳に関する前記情報を受け取るように構成され、
前記複数の資産取引と、前記システムの複数のユーザから受け取られたローカル注文とについての前記複数の注文帳に関する前記情報に基づいて、前記統合注文帳を更新するように構成され、
前記複数の資産取引からの前記複数の注文帳における任意の残りの注文と、前記システムの前記複数のユーザから受け取られた前記ローカル注文から生じる任意のローカルの残りの注文とを追跡するように構成され、
前記複数のユーザのうちのユーザから新しい注文を受け取るように構成され、
前記新しい注文が、前記複数の資産取引の特定の資産取引の特定の注文帳における特定の注文に対応する、前記統合注文帳における注文とマッチすることを判定すること、
前記新しい注文が、前記特定の注文帳における前記特定の注文に対応する、前記統合注文帳における前記注文とマッチするとの判定に応じて、前記新しい注文および少なくとも1つの他の注文を保管注文に統合すること、および
前記保管注文を前記特定の資産取引に送って、前記ユーザのための保管資産を使用して、前記特定の資産取引における前記新しい注文とマッチさせることを試みること、を行うように構成さ
れ、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしないか、または、前記保管注文と、前記特定の資産取引における前記特定の注文とのトランザクションが実行されない場合、前記保管注文の失敗通知を前記特定の資産取引から受け取るように構成され、
前記失敗通知を受け取ったことに応じて、前記新しい注文を前記複数の資産取引の前記複数の注文帳の少なくとも1つに設定するように構成される、
システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記新しい注文が、前記統合注文帳におけるどの注文ともマッチしない場合、前記新しい注文を、前記システムの少なくとも1つの前記統合注文帳、前記システムの少なくとも1つの個別のローカル注文帳、または前記複数の資産取引の前記複数の注文帳の少なくとも1つに設定する、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチし、前記保管注文と、前記特定の資産取引における前記特定の注文とのトランザクションが、前記ユーザのための前記保管資産を使用して実行される場合、前記特定の資産取引における前記特定の注文に対応する前記統合注文帳から、前記新しい注文を削除する、システム。
【請求項4】
請求項
2に記載のシステムにおいて、
さらに、前記システムは、前記個別のローカル注文帳を使用して、前記複数のユーザから受け取った、前記統合注文帳におけるどの注文ともマッチしないローカル注文を格納するために、前記新しい注文を前記ユーザから受け取ると、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記新しい注文が前記統合注文帳のどの注文ともマッチしない場合に、前記個別のローカル注文帳に前記新しい注文を設定し、
前記保管注文が前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしない場合、前記新しい注文を前記個別のローカル注文帳に設定する
ように構成されている、システム。
【請求項5】
請求項
2に記載のシステムにおいて、
さらに、前記システムが、前記複数の資産取引のうち選択された資産取引における、選択された注文帳を使用して、前記複数のユーザから受け取った、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしないローカル注文を格納するために、前記新しい注文を前記ユーザから受け取ると、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記新しい注文が、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしない場合、前記新しい注文を前記選択された資産取引において設定することで、前記新しい注文を前記選択された資産取引における前記選択された注文帳に設定し、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしない場合、前記新しい注文を前記選択された資産取引において設定することで、前記新しい注文を前記選択された資産取引における前記選択された注文帳に設定する
ように構成されている、システム。
【請求項6】
請求項
2に記載のシステムにおいて、
さらに、前記システムが、前記統合注文帳を使用して、前記複数のユーザから受け取った、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしないローカル注文を格納するために、前記新しい注文を前記ユーザから受け取ると、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記新しい注文が、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしない場合、前記新しい注文を前記統合注文帳に設定し、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしない場合、前記新しい注文を前記統合注文帳に設定する
ように構成されている、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の資産取引のための、および、前記複数のユーザから受け取った前記ローカル注文のための、前記複数の注文帳に関する前記情報に基づいて、前記統合注文帳を生成するように構成されている、システム。
【請求項8】
請求項
2に記載のシステムにおいて、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチする場合、および、前記ユーザのための前記保管資産を使用して、前記保管注文および前記特定の資産取引における前記特定の注文の前記トランザクションが実行されると、
前記特定の資産取引の前記特定の注文帳は更新され、前記保管注文が前記特定の資産取引における前記特定の注文にマッチすることが反映され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記特定の資産取引の前記特定の注文帳を含む、前記複数の資産取引のための前記複数の注文帳に関する前記情報に基づいた前記統合注文帳の更新を介して、前記新しい注文を、前記特定の資産取引の前記特定の注文に対応する前記統合注文帳から削除するように構成されている、
システム。
【請求項9】
請求項
2に記載のシステムにおいて、
前記新しい注文が前記統合注文帳の前記新しい注文にマッチした場合であっても、
統合注文帳データがまだ更新されていなかったため、前記特定の注文帳の前記特定の注文が、前記統合注文帳の前記注文とマッチすることが示されておらず、すでに前記特定の資産取引の前記特定の注文帳から削除されていたこと、または、
前記統合注文帳の前記注文にマッチする、前記特定の資産取引における前記特定の注文は、前記統合注文帳の前記新しい注文とマッチした後であるが、前記保管注文が前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチし、前記保管注文と前記特定の資産取引における前記特定の注文との前記トランザクションが実行される前に、前記特定の資産取引の前記特定の注文帳から削除されていたこと、
のいずれか1つであることにより、前記保管注文が前記特定の資産取引の前記特定の注文にマッチしない、
システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、
少なくとも1つの前記複数の資産取引は、トランザクションの実行中に、分散型台帳を使用して実行された前記トランザクションを記録する、システム。
【請求項11】
請求項1
0に記載のシステムにおいて、
前記分散型台帳はブロックチェーンである、システム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムにおいて、
少なくとも1つの前記複数の資産取引は、少なくとも1つの暗号通貨、少なくとも1つのデジタル通貨、少なくとも1つの法定通貨、または、少なくとも1つの商品通貨、のうちの少なくとも1つの取引を行うように構成されている、システム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムにおいて、
少なくとも1つの前記複数の資産取引は、少なくとも1つの証券、少なくとも1つの債権、少なくとも1つの商品、少なくとも1つの不動産、少なくとも1つの個人資産、少なくとも1つのファンド、少なくとも1つの通貨ファンド、少なくとも1つの上場ファンド、少なくとも1つのミューチュアルファンド、少なくとも1つのインデクスファンド、少なくとも1つの債権ファンド、少なくとも1つの商品ファンド、または、少なくとも1つの不動産ファンド、のうちの少なくとも1つの取引を行うように構成されている、システム。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記システムの前記保管資産は、前記システムの複数のユーザのためのエスクローアカウントに格納され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数のユーザの個々の資産を追跡するように構成されている、
システム。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記新しい注文を前記ユーザから受け取ると、さらに、
前記新しい注文が、前記複数の資産取引のうちの、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文に対応する、前記統合注文帳における複数の注文と部分的にマッチする場合、この注文は、実行されると、効率的に完全マッチとなり、複数の保管注文を、前記少なくとも1つの特定の資産取引に伝達して、前記新しい注文の複数の部分を、前記少なくとも1つの特定の資産取引の前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文とマッチさせることを試み、前記複数の保管注文と、前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文との複数のトランザクションを実行するように構成される、
システム。
【請求項16】
請求項1
5に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、前記複数の保管注文が、前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文とマッチされ、前記複数の保管注文と、前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文との前記複数のトランザクションが実行される場合、前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文に対応する前記統合注文帳から、前記新しい注文を削除するように構成される、
システム。
【請求項17】
請求項1
5に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、前記複数の保管注文のサブセットのみがマッチされ、実行される場合、マッチされ、実行された前記複数の保管注文の前記サブセットに基づいて、前記統合注文帳からの前記新しい注文を調整するように構成される、
システム。
【請求項18】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記新しい注文を前記ユーザから受け取ると、さらに、
前記新しい注文が、前記統合注文帳における単一の注文にマッチするだけでなく、前記複数の資産取引のうちの、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文に対応する、前記統合注文帳における複数の注文と部分的にマッチする場合、この注文は、実行されると、効率的に完全マッチとなり、複数の保管注文を、前記少なくとも1つの特定の資産取引に伝達して、前記新しい注文の複数の部分を、前記少なくとも1つの特定の資産取引の、前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文とマッチさせることを試みること、および前記複数の保管注文と、前記少なくとも1つの特定の注文帳における前記複数の注文との複数のトランザクションを実行することを行うように構成される、
システム。
【請求項19】
複数の資産取引で統合注文帳を利用するための方法であって、前記方法は統合注文帳コンピューティングデバイスによって実行され、前記方法はシステムによって実装されており、前記方法は、
前記複数の資産取引から、複数の注文帳に関する情報を受け取るステップと、
前記複数の資産取引と、複数のユーザから受け取られたローカル注文とについての前記複数の注文帳に関する前記情報に基づいて、前記統合注文帳を更新するステップと、
前記複数の資産取引からの前記複数の注文帳における任意の残りの注文と、前記複数のユーザから受け取られた前記ローカル注文から生じた任意のローカルの残りの注文とを追跡するステップと、
前記複数のユーザのうちのユーザから新しい注文を受け取るステップと、
前記新しい注文が、前記複数の資産取引の特定の資産取引の特定の注文帳における特定の注文に対応する前記統合注文帳における注文とマッチするかを判定するステップと、
前記新しい注文が、前記特定の注文帳における前記特定の注文に対応する前記統合注文帳における前記注文にマッチするとの判定に応じて、前記新しい注文および少なくとも1つの他の注文を保管注文に統合するステップと、
前記ユーザのための保管資産を使用して、前記特定の資産取引における前記新しい注文とマッチさせることを試みるために、前記保管注文を前記特定の資産取引に送るステップと、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしないか、または、前記保管注文と、前記特定の資産取引における前記特定の注文とのトランザクションが実行されない場合、前記保管注文の失敗通知を前記特定の資産取引から受け取るステップと、
前記失敗通知を受け取ったことに応じて、前記新しい注文を前記複数の資産取引の前記複数の注文帳の少なくとも1つに設定するステップと、
を備える方法。
【請求項20】
請求項
19に記載の方法において、
前記新しい注文が、前記統合注文帳におけるどの注文ともマッチしない場合、前記新しい注文を、前記システムの少なくとも1つの前記統合注文帳、前記システムの少なくとも1つの個別のローカル注文帳、または前記複数の資産取引の前記複数の注文帳の少なくとも1つに設定する、方法。
【請求項21】
請求項
19に記載の方法において、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチし、前記保管注文と、前記特定の資産取引における前記特定の注文とのトランザクションが、前記ユーザのための前記保管資産を使用して実行される場合、前記特定の資産取引における前記特定の注文に対応する前記統合注文帳から、前記新しい注文を削除する、方法。
【請求項22】
請求項2
0に記載の方法において、
さらに、前記新しい注文を前記複数のユーザから受け取った場合に、前記複数のユーザから受け取った、前記統合注文帳におけるどの注文ともマッチしないローカル注文を前記個別のローカル注文帳に格納するステップを備え、
前記格納するステップは、
前記新しい注文が前記統合注文帳のどの注文ともマッチしない場合に、前記個別のローカル注文帳に前記新しい注文を設定するステップと、
前記保管注文が前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしない場合、前記新しい注文を前記個別のローカル注文帳に設定するステップと
を備える、方法。
【請求項23】
請求項2
0に記載の方法において、
さらに、前記新しい注文を前記ユーザから受け取った場合に、前記複数のユーザから受け取った、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしないローカル注文を、前記複数の資産取引のうち選択された資産取引における、選択された注文帳に格納するステップを備え、
前記格納するステップは、
前記新しい注文が、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしない場合、前記新しい注文を前記選択された資産取引において設定することで、前記新しい注文を前記選択された資産取引における前記選択された注文帳に設定するステップと、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしない場合、前記新しい注文を前記選択された資産取引において設定することで、前記新しい注文を前記選択された資産取引における前記選択された注文帳に設定するステップと
を備える、方法。
【請求項24】
請求項2
0に記載の方法において、
さらに、前記新しい注文を前記ユーザから受け取った場合に、前記複数のユーザから受け取った、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしないローカル注文を、前記統合注文帳に格納するステップを備え、
前記格納するステップは、
前記新しい注文が、前記統合注文帳のどの注文ともマッチしない場合、前記新しい注文を前記統合注文帳に設定するステップと、
前記保管注文が、前記特定の資産取引における前記特定の注文とマッチしない場合、前記新しい注文を前記統合注文帳に設定するステップと
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]この出願は、2018年3月15日に出願され、「CONSOLIDATED ORDER BOOK FROM MULTIPLE ASSET EXCHANGES」(複数の資産取引からの統合注文帳)と題された米国仮特許出願第62/643,638号(代理人整理番号270.013USPR)の利益を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
[0002]資産は、資産取引で売買することができる。取引は、実行待ちの注文のデータベースを保持することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003]少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのメモリとを含むシステムが開示される。システムはまた、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合され、複数の資産取引から複数の注文帳に関する情報を受け取るように構成された少なくとも1つのネットワークインターフェースを含む。少なくとも1つのプロセッサは、複数の資産取引についての複数の注文帳に関する情報を、少なくとも1つのネットワークインターフェースから受け取るように構成される。少なくとも1つのプロセッサはまた、複数の資産取引と、システムのユーザから受け取られたローカル注文とについての複数の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳(consolidated order book)を更新するように構成される。少なくとも1つのプロセッサはまた、複数の資産取引からの複数の注文帳における任意の残りの注文と、システムのユーザから受け取られたローカル注文から生じる任意のローカルの残りの注文とを追跡するように構成される。
【0004】
[0004]システムのユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサは、新しい注文が、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定するように構成される。新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文ともマッチしない場合、少なくとも1つのプロセッサは、新しい注文を、統合注文帳、個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の複数の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに設定するように構成される。新しい注文が、複数の資産取引の特定の資産取引の特定の注文帳における、特定の注文に対応する統合注文帳における注文とマッチする場合、少なくとも1つのプロセッサは、特定の資産取引に保管注文(custodial order)を伝達し、システムのユーザのための保管資産(custodial asset)を使用して、特定の資産取引における新しい注文とマッチさせることを試みるように構成される。保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが、システムのユーザのための保管資産を使用して実行される場合、少なくとも1つのプロセッサは、特定の資産取引における特定の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除するように構成される。保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしないか、または、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行されない場合、少なくとも1つのプロセッサは、新しい注文を、統合注文帳、個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の複数の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに設定するように構成される。
【0005】
[0005]図面は例示的な実施形態のみを描写しており、したがって範囲を限定するものと見なされるべきではないと理解して、例示的な実施形態は、添付の図面の使用を通じてさらに具体的かつ詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】[0006]複数の資産取引で統合注文帳を利用するための例示的なシステムのブロック図である。
【
図2】[0007]複数の資産取引で統合注文帳を利用するために
図1のシステムで使用される例示的な統合注文帳コンピューティングデバイスのブロック図である。
【
図3】[0008]少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するために
図1のシステムで使用される例示的なカスタマコンピューティングデバイスのブロック図である。
【
図4】[0009]少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するために
図1のシステムで使用される例示的な取引コンピューティングデバイスのブロック図である。
【
図5】[0010]複数の資産取引で統合注文帳を利用するための例示的な方法のフロー図である。
【
図6】[0011]少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するための例示的な方法のフロー図である。
【
図7】[0012]少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するための例示的な方法のフロー図である。
【
図8】[0013]本開示のいくつかの実施形態を利用する場合があるコンピュータシステムの例を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0014]一般的な慣行に従って、説明される様々な特徴は、一定の縮尺で描かれておらず、例示的な実施形態に関連する特定の特徴を強調するように描かれている。
[0015]以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、特定の例示的な実施形態を例として示す添付図面を参照する。しかしながら、他の実施形態が利用されてもよく、論理的、機械的、および電気的な変更が行われてもよいことを理解されたい。さらに、図面および明細書に提示される方法は、個々のステップを実行する場合がある順序を限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0008】
[0016]資産は、資産取引でトレードする(たとえば、売買する)ことができる。これには、最初に互いにマッチされ、その後、実行される2つの対応する注文(たとえば、10単位を購入し、10単位を販売する)を含む。資産取引における1つの難点は、実行前に注文をマッチすることである可能性がある。例では、複数の資産取引は、たとえば、証券、債券、法定通貨(fiat currency)、暗号通貨、デジタル通貨、商品通貨(commodity currency)など、資産のための注文を実行してもよい。第1の資産取引は、資産の購入のための第1のユーザの未決済注文を保持してもよく、第2の資産取引は、資産の販売のための第2のユーザの未決済注文を保持してもよい。2つの資産取引が互いに調整しない限り、両方の注文が実行されないリスクがある。このような流動性の問題は、複数の資産取引にわたって注文をマッチさせることで解決する場合がある。取引間のマッチングを容易にするために、統合注文帳を使用してもよい。統合注文帳は、複数の資産取引で残っている未決済注文を集約してもよい。取引間のマッチングを許可することにより、資産の流動性が向上する場合がある。例では、これにより、ユーザは、暗号通貨と他の通貨との間の、たとえばビットコインから米ドルへの、またはその逆への、トランザクションを実行してもよい。さらに、本システムおよび方法は、異なる暗号通貨間の、たとえば、ビットコインからイーサリアムへの、またはその逆への、トランザクションを可能にする場合がある。
【0009】
[0017]さらに、特定の資産取引の注文帳で注文が追加、削除、または修正されると、統合注文帳が更新される場合がある。したがって、統合注文帳は、複数の資産取引の注文帳を、正確に、リアルタイムで表したものである場合がある。これにより、複数の資産取引にわたる注文の迅速かつ正確なマッチングが容易になる場合がある。
【0010】
[0018]さらに、注文の実行を容易にする各資産取引は、一方または両方の取引相手にトランザクション料金を請求してもよい。資産取引全体の多くの小さなトランザクションによって、トランザクションコストが増加する可能性がある。したがって、実行前に注文を統合することは有益である場合がある。そのような保管/エスクローシステムでは、注文がマッチされると統合され、その後、定期的に実行される場合がある。その後、ユーザに代わって保持されている保管ファンドを使用して、注文を定期的に実行してもよい。保管/エスクローシステムは、実行される合計トランザクションを低減し、それによって、発生する費用の額を低減する場合がある。対照的に、非保管システム(non-custodial system)は、個々の各注文を設定し、実行する場合があり、結果として、トランザクションコストが増加する場合がある。
【0011】
[0019]例では、本システムおよび方法は、暗号通貨取引で使用してもよい。保管/エスクローモデルを使用すると、新しい注文が実行されブロックチェーンに記録される前に、新しい注文をともに統合する場合がある。対照的に、非保管モデルでは、個々の各注文を実行して、ブロックチェーンに記録する場合がある。したがって、非保管モデルは、現在のシステムおよび方法の保管モデルよりも高い合計トランザクションコスト(たとえば、取引によって請求される費用)をもたらす。
【0012】
[0020]
図1は、複数の資産取引で統合注文帳を利用するための例示的なシステム100のブロック図である。システム100は、統合注文帳コンピューティングデバイス102、複数のオプションのカスタマコンピューティングデバイス104(オプションのカスタマコンピューティングデバイス104-1からオプションのカスタマコンピューティングデバイス104-Aなど)、および複数の取引コンピューティングデバイス108(取引コンピューティングデバイス108-1から取引コンピューティングデバイス108-Nなど)を含む。
【0013】
[0021]統合注文帳コンピューティングデバイス102、カスタマコンピューティングデバイス104、および取引コンピューティングデバイス108の各々は、モバイル電話、タブレットコンピュータ、モバイルメディアデバイス、モバイルゲームデバイス、ラップトップコンピュータ、車両ベースのコンピュータなどのモバイルコンピューティングデバイス、または、専用端末、公衆端末、キオスク、サーバ、またはデスクトップコンピュータなどの非モバイルデバイスのいずれかとして実施することができる。各カスタマコンピューティングデバイス104は、少なくとも1つのネットワーク106(ネットワーク106-1からネットワーク106-Aなど)を使用して、統合注文帳コンピューティングデバイス102および/または取引コンピューティングデバイス108に通信可能に結合してもよい。
【0014】
[0022]例では、少なくとも1つのネットワーク106は、少なくとも1つの有線ネットワークおよび/または少なくとも1つのワイヤレスネットワークを含む。例では、有線およびワイヤレスのネットワークの任意の組合せを使用して、カスタマコンピューティングデバイス104を、統合注文帳コンピューティングデバイス102に結合し、統合注文帳コンピューティングデバイス102を、複数の取引コンピューティングデバイス108に結合する。例では、少なくとも1つのネットワーク106は、少なくとも1つのローカルエリアネットワーク(LAN)、少なくとも1つの広域ネットワーク(WAN)、またはインターネットのうちの少なくとも1つを含む。例では、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、またはインターネットの任意の組合せは、統合注文帳コンピューティングデバイス102を、カスタマコンピューティングデバイス104および/または取引コンピューティングデバイス108に結合するための少なくとも1つのネットワーク106として使用される。例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102、カスタマコンピューティングデバイス104、および取引コンピューティングデバイス108の各々は、少なくとも1つのメモリ、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース、少なくとも1つのオプションのディスプレイデバイス、少なくとも1つのオプションの入力デバイス、および少なくとも1つの電源を含む。
【0015】
[0023]
図2~
図4は、例示的なコンピューティングデバイスのブロック図である。
図2は、複数の資産取引で統合注文帳を利用するために、
図1のシステム100で使用される例示的な統合注文帳コンピューティングデバイス102のブロック図である。統合注文帳コンピューティングデバイス102は、少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのプロセッサ204、オプションの少なくとも1つのネットワークインターフェース206、オプションの統合注文帳モジュール208、オプションの統合マッチングモジュール210、オプションのローカル注文帳モジュール212、オプションのディスプレイデバイス214、オプションの入力デバイス216、およびオプションの電源218を含む。
【0016】
[0024]
図3は、少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するために、システム100で使用される例示的なカスタマコンピューティングデバイス104のブロック図である。カスタマコンピューティングデバイス104は、少なくとも1つのメモリ302、少なくとも1つのプロセッサ304、オプションの少なくとも1つのネットワークインターフェース306、オプションの注文作成モジュール308、オプションの注文修正モジュール310、オプションのコンポーネント通信モジュール312、オプションのディスプレイデバイス314、オプションの入力デバイス316、およびオプションの電源318を含む。
【0017】
[0025]
図4は、少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するために、システム100で使用される例示的な取引コンピューティングデバイス108のブロック図である。取引コンピューティングデバイス108は、少なくとも1つのメモリ402、少なくとも1つのプロセッサ404、オプションの少なくとも1つのネットワークインターフェース406、オプションの取引注文帳モジュール408、オプションの取引マッチングモジュール410、オプションの実行モジュール412、オプションのディスプレイデバイス414、オプションの入力デバイス416、およびオプションの電源418を含む。
【0018】
[0026]例では、少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのメモリ302、および/または少なくとも1つのメモリ402は、情報を格納するために使用される任意のデバイス、メカニズム、または実装されたデータ構造とすることができる。例では、少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのメモリ302、および/または少なくとも1つのメモリ402は、任意のタイプの揮発性メモリ、不揮発性メモリ、および/または動的メモリであるか、またはそれらを含むことができる。例では、少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのメモリ302、および/または少なくとも1つのメモリ402は、ランダムアクセスメモリ、メモリ記憶デバイス、光学メモリデバイス、磁気媒体、フロッピーディスク、磁気テープ、ハードドライブ、消去可能なプログラム可能な読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読取専用メモリ(EEPROM)、光学媒体(コンパクトディスク、DVD、ブルーレイディスクなど)、および/または同様のものとすることができる。
【0019】
[0027]いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのメモリ302、および/または少なくとも1つのメモリ402は、1つまたは複数のディスクドライブ、フラッシュドライブ、1つまたは複数のデータベース、1つまたは複数のテーブル、1つまたは複数のファイル、ローカルキャッシュメモリ、プロセッサキャッシュメモリ、リレーショナルデータベース、フラットデータベース、および/または同様のものを含んでもよい。さらに、当業者は、少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのメモリ302、および/または少なくとも1つのメモリ402として使用できる、情報を格納するための多くの追加のデバイスおよび技法を理解するであろう。少なくとも1つのメモリ202、少なくとも1つのメモリ302、および/または少なくとも1つのメモリ402は、少なくとも1つのプロセッサ204、少なくとも1つのプロセッサ304、および/または少なくとも1つのプロセッサ404上で、1つまたは複数のアプリケーションまたはモジュールを実行するための命令を格納するために使用してもよい。例では、少なくとも1つのメモリ202を、1つまたは複数の例で使用して、オプションの統合注文帳モジュール208、オプションの統合マッチングモジュール210、およびオプションのローカル注文帳モジュール212の機能を実行するために必要な命令のすべてまたはいくつかを収容することができる。同様に、少なくとも1つのメモリ302を、1つまたは複数の例で使用して、オプションの注文作成モジュール308、オプションの注文修正モジュール310、およびオプションのコンポーネント通信モジュール312の機能を実行するために必要な命令のすべてまたはいくつかを収容することができる。同様に、少なくとも1つのメモリ402を、1つまたは複数の例で使用して、オプションの取引注文帳モジュール408、オプションの取引マッチングモジュール410、およびオプションの実行モジュール412の機能を実行するために必要な命令のすべてまたはいくつかを収容することができる。
【0020】
[0028]少なくとも1つのプロセッサ204、少なくとも1つのプロセッサ304、および/または少なくとも1つのプロセッサ404は、汎用プロセッサ(GPP)または特殊目的(フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、または他の集積回路または回路構成など)、または任意のプログラマブルロジックデバイスなどの任意の既知のプロセッサとすることができる。例では、少なくとも1つの統合注文帳モジュール208、統合マッチングモジュール210、および/またはローカル注文帳モジュール212のいずれかは、少なくとも1つのプロセッサ204と、少なくとも1つのメモリ202とによって実施される。例では、少なくとも1つの注文作成モジュール308、注文修正モジュール310、および/またはコンポーネント通信モジュール312のいずれかは、少なくとも1つのプロセッサ304と、少なくとも1つのメモリ302とによって実施される。例では、少なくとも1つの取引注文帳モジュール408、取引マッチングモジュール410、および/または実行モジュール412のいずれかは、少なくとも1つのプロセッサ404と、少なくとも1つのメモリ402とによって実施される。
【0021】
[0029]例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース206は、ネットワーク(システム100の少なくとも1つのネットワーク106のうちの1つなど)と通信するための少なくとも1つのオプションのアンテナを含むかまたはそれに結合される。例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース306は、ネットワーク(システム100の少なくとも1つのネットワーク106のうちの1つなど)と通信するための少なくとも1つのオプションのアンテナを含むかまたはそれに結合される。例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース406は、ネットワーク(システム100の少なくとも1つのネットワーク106のうちの1つなど)と通信するための少なくとも1つのオプションのアンテナを含むかまたはそれに結合される。例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース206、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース306、および/または少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース406は、イーサネットインターフェース、セルラ無線アクセス技術(RAT)無線、WiFi無線、Bluetooth無線、または近距離無線通信(NFC)無線のうちの少なくとも1つを含む。例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース206、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース306、および/または少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース406は、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を使用して、リモートサーバとの十分な速度のセルラデータ接続(モバイルインターネット)を確立するように構成されたセルラ無線アクセス技術無線を含む。例では、セルラ無線アクセス技術は、パーソナル通信サービス(PCS)、特殊モバイル無線(SMR)サービス、拡張特殊モバイル無線(ESMR)サービス、アドバンストワイヤレスサービス(AWS)、符号分割多元接続(CDMA)、グローバル移動体通信システム(GSM)サービス、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、ワールドワイドインタオペラビリティフォーマイクロ波アクセス(WiMAX)、第3世代パートナシップ計画(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)、高速パケットアクセス(HSPA)、第3世代(3G)、第4世代(4G)、第5世代(5G)などのうちの少なくとも1つ、または他の適切な通信サービスあるいはそれらの組合せを含む。例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース206、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース306、および/または少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース406は、広域ネットワークではなく、リモートサーバと通信するワイヤレスローカルエリアネットワークと通信するように構成されたWiFi(IEEE502.11)無線を含む。例では、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース206、少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース306、および/または少なくとも1つのオプションのネットワークインターフェース406は、パッシブ近距離無線通信(NFC)タグ、アクティブ近距離無線通信(NFC)タグ、パッシブ無線周波数識別(RFID)タグ、アクティブ無線周波数識別(RFID)タグ、近接カード、または他のパーソナルエリアネットワークデバイスなどの近接通信に限定される近距離無線通信デバイスを含む。
【0022】
[0030]例では、オプションの少なくとも1つのディスプレイデバイス214、オプションの少なくとも1つのディスプレイデバイス314、および/またはオプションの少なくとも1つのディスプレイデバイス414は、発光ダイオード(LED)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、電子インクディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED)、表面伝導電子放出ディスプレイ(SED)、またはプラズマディスプレイのうちの少なくとも1つを含む。例では、オプションの少なくとも1つの入力デバイス216、オプションの少なくとも1つの入力デバイス316、および/またはオプションの少なくとも1つの入力デバイス416は、タッチスクリーン(容量性および抵抗性タッチスクリーンを含む)、タッチパッド、容量性ボタン、機械式ボタン、スイッチ、ダイヤル、キーボード、マウス、カメラ、生体認証センサ/スキャナなどのうちの少なくとも1つを含む。例では、オプションの少なくとも1つのディスプレイデバイス214、オプションの少なくとも1つのディスプレイデバイス314、および/またはオプションの少なくとも1つのディスプレイデバイス414は、オプションの少なくとも1つの入力デバイス216、オプションの少なくとも1つの入力デバイス316、および/またはオプションの少なくとも1つの入力デバイス416のそれぞれと結合して、統合注文帳コンピューティングデバイス102、カスタマコンピューティングデバイス104、および/または取引コンピューティングデバイス108とのユーザインタラクションのための、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)となる。
【0023】
[0031]例では、少なくとも1つのオプションの電源218を使用して、統合注文帳コンピューティングデバイス102の様々なコンポーネントに電力を提供する。例では、少なくとも1つのオプションの電源318を使用して、カスタマコンピューティングデバイス104の様々なコンポーネントに電力を提供する。例では、少なくとも1つのオプションの電源418を使用して、取引コンピューティングデバイス108の様々なコンポーネントに電力を提供する。
【0024】
[0032]本明細書で使用される場合、「資産取引」という用語は、証券、商品、デリバティブおよび/または他の金融商品がトレードされる市場(および/または市場を運営する事業体)を指す。例では、本明細書で説明されている資産取引は、暗号通貨、デジタル通貨、法定通貨、および/または商品通貨の市場としての役割を果たしてもよい。例では、本明細書で説明される資産取引の1つまたは複数は、たとえばブロックチェーンなどの、分散型台帳で、成功裡に実行されたトランザクションを記録してもよい。あるいは、またはそれに加えて、資産取引は、少なくとも1つの証券、少なくとも1つの債券、少なくとも1つの商品、少なくとも1つの不動産、少なくとも1つの個人資産、少なくとも1つのファンド、少なくとも1つの通貨ファンド、少なくとも1つの上場ファンド(exchange traded fund)、少なくとも1つのミューチュアルファンド(mutual fund)、少なくとも1つのインデクスファンド、少なくとも1つの債券ファンド、少なくとも1つの商品ファンド、または少なくとも1つの不動産ファンドをトレードするように構成してもよい。本明細書の各取引コンピューティングデバイス108は、特定の資産取引に対応し、および/または特定の資産取引によって操作される場合がある。したがって、「資産取引」および「取引コンピューティングデバイス108」という用語は、置換可能に使用される場合がある。
【0025】
[0033]本明細書で使用される場合、「注文」という用語は、トランザクションを開始する要求、またはトランザクションを開始する要求を記述するデータを指す。注文は、証券、債券、通貨、不動産、個人資産、商品、ファンド、および/または他の資産を含むがこれらに限定されない、任意のタイプの資産をトレードする要求である場合がある。例において、注文は、買い注文、売り注文、および/または保留注文のうちの少なくとも1つであってもよい。例において、注文は、トレードに参加している口座(送金口座および/またはターゲット口座など)の公開アドレス、トレードされている資産の表示、および/またはトレードされている資産の量を含んでもよい。注文はまた、指値、逆指値(stop price)、条件付きトリガ要件(conditional triggering requirement)、注文の期間、注文が部分的に約定される場合があるかどうかなど、オプションの属性を示してもよい。例では、少なくとも1つのオプションの入力デバイスと、少なくとも1つのオプションのディスプレイデバイスとは、注文を作成するためにユーザによって使用されてもよい。(市場のタイミングがユーザにとって重要である場合などの)例では、各注文を、カスタマコンピューティングデバイス104から、統合注文帳コンピューティングデバイス102または資産取引に直ちに送ることができる。あるいは、ユーザは、統合注文帳コンピューティングデバイス102または資産取引に直接的に注文を入力してもよい。
【0026】
[0034]本明細書で使用される場合、「注文帳」という用語は、注文の集合を指す。注文帳を、メモリ、たとえば、1つまたは複数のディスクドライブ、フラッシュドライブ、1つまたは複数のデータベース、1つまたは複数のテーブル、1つまたは複数のファイル、ローカルキャッシュメモリ、プロセッサキャッシュメモリ、リレーショナルデータベース、フラットデータベース、および/または同様のものに格納してもよい。
【0027】
[0035]本明細書で使用されるように、別段の指定がない限り、「システムのユーザ」(または単に「ユーザ」)という用語は、注文を作成、キャンセル、または修正するために統合注文帳コンピューティングデバイス102、カスタマコンピューティングデバイス104、および/または取引コンピューティングデバイス108に、直接的または間接的にアクセスする人(または、たとえばスクリプトのように、自動化された命令)を指す。
【0028】
[0036]統合注文帳コンピューティングデバイス102の少なくとも1つのプロセッサ204は、統合注文帳を生成、使用、および/または更新するように構成してもよい。統合注文帳を、(たとえば、複数の取引コンピューティングデバイス108に常駐する)複数の注文帳と、システム100のユーザから受け取られたローカル注文とに関する情報に基づいて、生成および更新してもよい。例では、統合注文帳を、統合注文帳モジュール208において実施してもよい。
【0029】
[0037]少なくとも1つのプロセッサ204はまた、たとえば、ユーザ入力および/または自動化された命令に基づいて、システム100のユーザから新しい注文を受け取るように構成してもよい。資産取引から新しい注文を受け取ると、少なくとも1つのプロセッサ204は、最初に、新しい注文が、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定してもよい。例では、このマッチングは、統合注文帳モジュール208において実施してもよい。
【0030】
[0038]少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が、たとえば完全なマッチ、集約された部分的なマッチなどの任意の適切な方式で、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定してもよい。例では、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における、複数の注文に対応する統合注文帳における複数の注文と、部分的にマッチするかどうかを判定してもよい。部分的にマッチし、複数の部分的にマッチする注文の実行が、効率的に、完全なマッチとなる場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、複数の部分的なマッチを、マッチと見なしてもよい。そのような場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、複数の保管注文を、少なくとも1つの特定の資産取引に伝達して、新しい注文の複数の部分を、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文とマッチさせることを試みてもよい。複数の保管注文と、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文との複数のトランザクションを、実行してもよい。複数の保管注文が、特定の資産取引によってマッチされ、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除してもよい。しかしながら、複数の保管注文のサブセットのみがマッチされ、実行される場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、マッチされ、実行される複数の保管注文のサブセットに基づいて、新しい注文を調整してもよい。複数の保管注文のサブセットがマッチされ、実行された後に残っている新しい注文の一部を、統合注文帳、ローカル注文帳、または資産取引の1つの注文帳に格納してもよい。
【0031】
[0039]いくつかのケースでは、新しい注文を、統合注文帳における既存の注文にマッチさせる複数の手法が存在する場合がある。例では、新しい注文は、統合注文帳における単一の注文にマッチするだけでなく、(少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における、複数の注文に対応する)統合注文帳における、複数の注文に部分的にマッチしてもよい。複数の部分的にマッチする注文の実行が、効率的に完全なマッチとなる場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、実行のために統合注文帳において(マッチする単一の注文の代わりに)、複数の部分的にマッチする注文を選択してもよい。そのような場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、複数の保管注文を、少なくとも1つの特定の資産取引に伝達して、新しい注文の複数の部分を、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における、複数の注文とマッチさせることを試み、複数の保管注文と、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文との複数のトランザクションを実行してもよい。あるいは、少なくとも1つのプロセッサ204は、実行のために、マッチする単一の注文を選択してもよい。
【0032】
[0040]新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文を、統合注文帳、統合注文帳コンピューティングデバイス102における個別のローカル注文帳、または資産取引の注文帳の少なくとも1つに設定してもよい。例では、ローカル注文帳を、ローカル注文帳モジュール212において実施してもよい。
【0033】
[0041]例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、個別のローカル注文帳を使用して、システム100のユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を格納する場合がある。そのような場合、システム100のユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、新しい注文を個別のローカル注文帳に設定してもよい。
【0034】
[0042]他の例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、選択された資産取引において、選択された注文帳を使用して、システム100のユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない新しい注文を格納してもよい。この例では、システム100のユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、選択された注文帳に選択された資産取引の新しい注文を設定してもよい。
【0035】
[0043]他の例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、統合注文帳を使用して、システム100のユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない新しい注文を格納してもよい。この例では、システム100のユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、統合注文帳に新しい注文を設定してもよい。
【0036】
[0044](たとえば、システム100のユーザから統合注文帳コンピューティングデバイス102で受け取られた)新しい注文が、特定の資産取引の特定の注文帳における特定の注文に対応する統合注文帳における注文とマッチする場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、特定の資産取引に保管注文を伝達し、システム100のユーザのための保管資産を使用して、特定の資産取引における新しい注文とマッチさせることを試みてもよい。システム100の保管資産を、多くのユーザによって共有されるエスクローアカウントに格納してもよい。したがって、少なくとも1つのプロセッサ204はまた、複数のユーザについて、保管資産の個々の資産を追跡するように構成してもよい。
【0037】
[0045]保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが、システムのユーザのための保管資産を使用して実行される場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、特定の資産取引における特定の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除してもよい。この削除は、特定の資産取引の特定の注文帳を含む、資産取引の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳の更新によって生じてもよい。また、特定の資産取引の特定の注文帳を、保管注文のマッチングを反映するように更新してもよい。言い換えると、(たとえば、保管注文帳コンピューティングデバイス102でのマッチングの成功後に送られた)保管注文が、特定の資産取引で再び成功裡にマッチされた場合、統合注文帳と特定の資産取引の特定の注文帳を両方とも、後続のマッチングおよび/または実行を反映するように更新してもよい。
【0038】
[0046]例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、特定の資産取引における特定の注文をマッチしてもよいが、結果として生じる保管注文は、特定の資産取引における特定の注文とマッチせず、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションは実行されない。マッチする注文が、特定の資産取引の特定の注文帳からすでに削除されていることを示すように、統合注文帳がまだ更新されていないため、この後続する保管注文のミスマッチが(統合注文帳へのマッチが成功した後に)生じる場合がある。代わりに、またはそれに加えて、統合注文帳における新しい注文にマッチされた後であるが、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行される前に、マッチした注文は、特定の資産取引の特定の注文帳から削除されたため、後続する保管ミスマッチが生じる場合がある。いずれの場合でも、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文を、統合注文帳、統合注文帳コンピューティングデバイス102における個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の注文帳の少なくとも1つに設定してもよい。
【0039】
[0047]新しい注文に加えて、統合注文帳コンピューティングデバイス102の少なくとも1つのプロセッサ204はまた、取引コンピューティングデバイス108における1つまたは複数の注文帳における注文のキャンセルおよび/または修正に関する情報を受け取るように構成してもよい。言い換えれば、少なくとも1つのプロセッサ204は、取引コンピューティングデバイス108における複数の注文帳における任意の残りの注文と、システムのユーザから受け取られたローカル注文から生じる任意のローカルの残りの注文とを追跡するように構成してもよい。すなわち、ローカル注文帳は、統合注文帳とは別個であってもよいが、統合注文帳コンピューティングデバイス102に常駐してもよい。例では、取引コンピューティングデバイス108は、取引注文帳における注文が作成、キャンセル、および/または修正された場合、統合注文帳コンピューティングデバイス102に通知してもよい。あるいは、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、定期的に、取引コンピューティングデバイス108から、取引注文帳を記述する情報を要求してもよい。
【0040】
[0048]カスタマコンピューティングデバイス104の少なくとも1つのプロセッサ304は、たとえば、ユーザ入力および/または自動化された命令に基づいて、システム100の注文を作成するように構成してもよい。例では、注文作成を、注文作成モジュール308において実施してもよい。ユーザによって作成された注文は、暗号通貨、デジタル通貨、法定通貨、証券、債券、商品、不動産、個人資産、ファンド、通貨ファンド、上場ファンド、ミューチュアルファンド、インデクスファンド、債券ファンド、商品ファンド、および/または不動産ファンドに関連してもよい。ユーザによって作成された注文は、トレードに参加している口座の公的アドレス(送金口座および/またはターゲット口座など)、トレードされている資産の表示、および/またはトレードされている資産の量を含んでもよい。注文はまた、指値、逆指値、条件付きトリガ要件、注文の期間、注文が部分的に約定される場合があるかどうかなど、オプションの属性を示してもよい。例では、少なくとも1つのオプションの入力デバイス316と、少なくとも1つのオプションのディスプレイデバイス314とは、注文を作成するためにユーザによって使用される。少なくとも1つのプロセッサ304はまた、新しい注文を取引コンピューティングデバイス108のうちの1つに送り、オプションで、新しい注文を、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送るように構成してもよい。
【0041】
[0049]少なくとも1つのプロセッサ304はまた、たとえば、さらなるユーザ入力および/または自動化された命令に基づいて、注文を修正またはキャンセルするように構成してもよい。注文修正を、注文修正モジュール310において実施してもよい。注文の様々なパラメータを、たとえば、指値、トレードされている資産の量、ユーザが注文の部分約定を受け入れるかどうか、注文の期間などの注文をキャンセルすることなく、修正してもよい。注文が、修正またはキャンセルされた場合、少なくとも1つのプロセッサ304はまた、注文修正の通知を、取引コンピューティングデバイス108のうちの1つに送り、オプションで、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送るように構成してもよい。
【0042】
[0050]取引コンピューティングデバイス108は、資産取引に対応してもよい。資産取引は、暗号通貨、デジタル通貨、法定通貨、証券、債券、商品、不動産、個人資産、ファンド、通貨ファンド、上場ファンド、ミューチュアルファンド、インデクスファンド、債券ファンド、商品ファンド、および/または不動産ファンドを含むトランザクションのためにユーザによって作成される注文のための市場としての役割を果たしてもよい。例では、本明細書で説明される資産取引のうちの1つまたは複数は、たとえばブロックチェーンなどの分散型台帳において成功裡に実行されたトランザクション(たとえば、暗号通貨トランザクション)を記録してもよい。
【0043】
[0051]取引コンピューティングデバイス108の少なくとも1つのプロセッサ404は、新しい注文を受け取るように構成してもよい。新しい注文を受け取ると、少なくとも1つのプロセッサ404は、新しい注文に基づいて取引注文帳を更新してもよい。例では、取引注文帳を、取引注文帳モジュール408において実施してもよい。取引注文帳は、特定の資産取引における実行を待っている注文の集合であってもよい。新しい注文を、特定の資産取引のユーザから(取引コンピューティングデバイス108において直接的、またはカスタマコンピューティングデバイス104を介して)受け取り、または統合注文帳コンピューティングデバイス102から受け取ってもよい。さらに、少なくとも1つのプロセッサ404はまた、統合注文帳を更新するために、取引注文帳への変更(たとえば、注文の作成、修正、キャンセル)の通知を、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送るように構成してもよい。
【0044】
[0052]少なくとも1つのプロセッサ404はまた、統合注文帳コンピューティングデバイス102から保管注文を受け取るように構成してもよい。保管注文は、資産取引から、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送られた変更の通知に基づいてもよい。あるいは、保管注文を、統合注文帳コンピューティングデバイス102が、異なる資産取引から受け取る通知または注文に基づいて、統合注文帳コンピューティングデバイス102で生成してもよい。
【0045】
[0053]保管注文を受け取ると、少なくとも1つのプロセッサ404は、保管注文が、取引注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定してもよい。例では、マッチングは、取引マッチングモジュール410において実施してもよい。例では、少なくとも1つのプロセッサ404は、(統合注文帳コンピューティングデバイス102から受け取られた)1つまたは複数の保管注文を、取引注文帳における1つまたは複数の特定の注文とマッチさせるように構成してもよい。このマッチングは、複数の単一の保管注文を、取引注文帳における単一の注文に、単一の保管注文を、取引注文帳における複数の注文に、複数の保管注文を、取引注文帳における単一の注文に、および/または複数の保管注文を、取引注文帳における複数の注文にマッチさせることを含んでもよい。
【0046】
[0054]少なくとも1つのプロセッサ404が、1つまたは複数の保管注文を、取引注文帳における1つまたは複数の特定の注文とマッチさせることができる場合、少なくとも1つのプロセッサ404は、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションを実行してもよい。例では、トレードの実行を、実行モジュール412において実施してもよい。保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、少なくとも1つのプロセッサ404は、たとえばブロックチェーン上でのトランザクションの実行中に、実行されたトランザクションを、分散型台帳を使用して記録するように構成してもよい。
【0047】
[0055]さらに、取引注文帳を、統合注文帳コンピューティングデバイス102で受け取られ、統合注文帳におけるどの注文ともマッチしない新しい注文の残りの場所として使用してもよい。例では、少なくとも1つのプロセッサ404は、オプションで、統合注文帳コンピューティングデバイス102から、資産取引によってマッチされなかった保管注文に対応する新しい注文を受け取るように構成してもよい。少なくとも1つのプロセッサ404はまた、オプションで、資産取引によってマッチされなかった保管注文に対応する新しい注文を、取引注文帳に設定するように構成してもよい。
【0048】
[0056]
図5は、複数の資産取引で統合注文帳を利用するための例示的な方法500のフロー図である。方法500は、統合注文帳コンピューティングデバイス102によって実行してもよい。具体的には、方法500は、少なくとも1つのメモリ202に格納された命令を実行する少なくとも1つのプロセッサ204によって実行してもよい。オプションで、少なくとも1つのプロセッサ204は、複数の資産取引(たとえば、2つ以上の取引コンピューティングデバイス108-1から108-N)から、複数の資産取引についての複数の注文帳に関する情報を受け取ってもよい(502)。この情報は、取引注文帳における注文が作成、キャンセル、および/または修正されたという通知を含んでもよい。オプションで、少なくとも1つのプロセッサ204はまた、複数の資産取引と、システムのユーザから受け取られたローカル注文とについての複数の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳を更新してもよい(504)。少なくとも1つのプロセッサ204は、複数の資産取引からの複数の注文帳における任意の残りの注文と、システムのユーザから受け取られたローカル注文から生じる任意のローカルの残りの注文とを追跡するように構成してもよい(506)。
【0049】
[0057]少なくとも1つのプロセッサ204はまた、たとえば、ユーザ入力および/または自動化された命令に基づいて、システム100のユーザから新しい注文を受け取るように構成してもよい(508)。新しい注文を受け取ると、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定してもよい(510)。統合注文帳は、複数の資産取引の複数の注文帳に残っている注文と、システム100のユーザから受け取られたローカル注文とを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサ204は、完全なマッチおよび/または集約された部分的なマッチを探索することにより、新しい注文が、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定してもよい。
【0050】
[0058]新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文を、統合注文帳、統合注文帳コンピューティングデバイス102における個別のローカル注文帳、または、資産取引における注文帳の少なくとも1つを設定してもよい(512)。例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、個別のローカル注文帳を使用して、システム100のユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を格納してもよい。この例では、システム100のユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、新しい注文を個別のローカル注文帳に設定してもよい。他の例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、選択された資産取引において、選択された注文帳を使用して、システム100のユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない新しい注文を格納してもよい。この例では、システム100のユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、選択された注文帳に選択された資産取引の新しい注文を設定してもよい。他の例では、統合注文帳コンピューティングデバイス102は、統合注文帳を使用して、システム100のユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない新しい注文を格納してもよい。この例では、システム100のユーザから新しい注文が受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、新しい注文が統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、統合注文帳に新しい注文を設定してもよい。
【0051】
[0059](たとえば、システム100のユーザから統合注文帳コンピューティングデバイス102で受け取られた)新しい注文が、特定の資産取引の特定の注文帳における特定の注文に対応する統合注文帳における注文とマッチする場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、1つまたは複数の保管注文を、特定の資産取引に伝達し、システムのユーザのための保管資産を使用して、特定の資産取引における新しい注文とマッチさせることを試みてもよい(514)。
【0052】
[0060]保管注文が特定の資産取引に送られた後、少なくとも1つのプロセッサ204は、保管注文に関連する確認または失敗通知を監視し続けてもよい。例では、少なくとも1つのプロセッサ204は、特定の資産取引が、保管注文を、特定の資産取引における特定の注文にマッチさせたかどうかと、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行されたかどうかとを判定してもよい(516)。特定の資産取引が、保管注文を、特定の注文にマッチさせ、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが、システムのユーザのための保管資産を使用して実行される場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、特定の資産取引における特定の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除してもよい(518)。この削除は、特定の資産取引の特定の注文帳を含む、資産取引の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳の更新によって生じてもよい。また、特定の資産取引の特定の注文帳を、保管注文のマッチングを反映するように更新してもよい。
【0053】
[0061]しかしながら、資産取引が、保管注文を、特定の注文にマッチさせないか、および/または、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行されない場合、少なくとも1つのプロセッサ204は、統合注文帳、統合注文帳コンピューティングデバイス102における個別のローカル注文帳、または資産取引の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに、新しい注文を設定してもよい(512)。マッチする注文が、特定の資産取引の特定の注文帳からすでに削除されていることを示すように、統合注文帳がまだ更新されていないため、資産取引における保管注文のミスマッチが(統合注文帳コンピューティングデバイス102での統合注文帳へのマッチが成功した後に)生じる場合がある。代わりに、またはさらに、統合注文帳における新しい注文にマッチされた後であるが、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチでき、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行できる前に、マッチした注文は、特定の資産取引の特定の注文帳から削除されたため、保管ミスマッチが生じる場合がある。
【0054】
[0062]
図6は、少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するための例示的な方法600のフロー図である。方法600は、カスタマコンピューティングデバイス104によって実行してもよい。具体的には、方法600は、少なくとも1つのメモリ302に格納された命令を実行する少なくとも1つのプロセッサ304によって実行してもよい。少なくとも1つのプロセッサ304は、たとえば、ユーザ入力および/または自動化された命令に基づいて、システム100のための新しい注文を作成してもよい(602)。注文は、暗号通貨、デジタル通貨、法定通貨、証券、債券、商品、不動産、個人資産、ファンド、通貨ファンド、上場ファンド、ミューチュアルファンド、インデクスファンド、債券ファンド、商品ファンド、および/または不動産ファンドのためのトランザクションに関連してもよい。注文は、トレードに参加している口座(送金口座および/またはターゲット口座など)の公開アドレス、トレードされている資産の表示、およびトレードされている資産の量を含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサ304はまた、新しい注文を、資産取引のうちの1つに送り(604)、オプションで、新しい注文を、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送る(606)ように構成してもよい。
【0055】
[0063]少なくとも1つのプロセッサ304はまた、オプションで、たとえば、さらなるユーザ入力および/または自動化された命令に基づいて、注文を修正またはキャンセルするように構成してもよい(608)。注文の様々なパラメータを、たとえば、指値、逆指値、トレードされている資産の量、ユーザが注文の部分約定を受け入れるかどうか、注文の期間などの注文をキャンセルすることなく、修正してもよい。注文が、修正またはキャンセルされた場合、少なくとも1つのプロセッサ304はまた、注文修正の通知を、資産取引のうちの1つに送り(610)、オプションで、通知を統合注文帳コンピューティングデバイス102に送る(612)ように構成してもよい。
【0056】
[0064]
図7は、少なくとも1つの資産取引で統合注文帳を利用するための例示的な方法700のフロー図である。方法700は、特定の資産取引によって実行してもよい。具体的には、方法700は、少なくとも1つのメモリ402に格納された命令を実行する少なくとも1つのプロセッサ404によって実行してもよい。少なくとも1つのプロセッサ404は、特定の資産取引のための新しい注文を受け取ってもよい(702)。新しい注文を受け取ると、少なくとも1つのプロセッサ404は、新しい注文に基づいて取引注文帳を更新してもよい(704)。取引注文帳は、特定の資産取引における実行を待っている注文の集合であってもよい。新しい注文を、特定の資産取引のユーザから(取引コンピューティングデバイス108において直接的、またはカスタマコンピューティングデバイス104を介して)受け取り、または統合注文帳コンピューティングデバイス102から受け取ってもよい。さらに、少なくとも1つのプロセッサ404はまた、統合注文帳を更新するために、取引注文帳への変更(たとえば、注文の作成、修正、キャンセル)の通知を、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送る(706)ように構成してもよい。
【0057】
[0065]少なくとも1つのプロセッサ404はまた、統合注文帳コンピューティングデバイス102から保管注文を受け取る(708)ように構成してもよい。保管注文は、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送られた変更の通知に基づいてもよい。あるいは、保管注文を、統合注文帳コンピューティングデバイス102において、異なる資産取引から受け取る通知または注文に基づいて作成してもよい。保管注文を受け取ると、少なくとも1つのプロセッサ404は、保管注文が、取引注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定してもよい(710)。このマッチングは、複数の単一の保管注文を、取引注文帳における単一の注文に、単一の保管注文を、取引注文帳における複数の注文に、複数の保管注文を、取引注文帳における単一の注文に、および/または複数の保管注文を、取引注文帳における複数の注文にマッチングさせることを含んでもよい。
【0058】
[0066]少なくとも1つのプロセッサ404が、保管注文を取引注文帳における特定の注文とマッチさせることができる場合、少なくとも1つのプロセッサ404は、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションを実行してもよい(712)。保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、少なくとも1つのプロセッサ404は、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションの(たとえば、統合注文帳コンピューティングデバイス102と、オプションで、カスタマコンピューティングデバイス104への)通知を送ってもよい(714)。保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、少なくとも1つのプロセッサ404は、トランザクションの実行中に、実行されたトランザクションを、たとえばブロックチェーン上で、分散型台帳を使用して記録してもよい(716)。
【0059】
[0067]しかしながら、保管注文が、取引注文帳におけるどの注文ともマッチしない場合、少なくとも1つのプロセッサ404は、取引注文帳にあるいずれかの注文との保管注文のマッチの失敗を示す通知を、統合注文帳コンピューティングデバイス102に送ってもよい(718)。少なくとも1つのプロセッサ404は、オプションで、統合注文帳コンピューティングデバイス102から、資産取引によってマッチされなかった保管注文に対応する新しい注文を受け取ってもよい(720)。少なくとも1つのプロセッサ404はまた、オプションで、資産取引によってマッチされなかった保管注文に対応する新しい注文を、取引注文帳に設定してもよい(722)。
【0060】
[0068]ここで紹介する技法は、専用ハードウェア(回路構成など)として、ソフトウェアおよび/またはファームウェアで適切にプログラムされたプログラム可能な回路構成として、または専用およびプログラム可能な回路構成の組合せとして実施できる。したがって、実施形態は、コンピュータ(または他の電子デバイス)をプログラムしてプロセスを実行するために使用する場合がある命令が格納された機械可読媒体を含んでもよい。機械可読媒体は、たとえば、フロッピーディスケット、光ディスク、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、光磁気ディスク、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能なプログラム可能な読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読取専用メモリ(EEPROM)、磁気カードまたは光カード、フラッシュメモリ、または電子命令の格納に適した他のタイプの媒体/機械読み取り可能な媒体を含んでもよい。
【0061】
コンピュータシステムの概要
[0069]本開示の実施形態は、上述した様々なステップおよび動作を含む。これらの様々なステップおよび動作は、ハードウェアコンポーネントによって実行してもよいか、または命令でプログラムされた汎用または専用プロセッサに、ステップを実行させるために使用してもよい、機械実行可能な命令で具体化してもよい。あるいは、これらのステップは、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの組合せによって実行してもよい。したがって、
図8は、本開示の実施形態を利用する場合があるコンピュータシステム800の例である。本例によれば、コンピュータシステム800は、相互接続802、少なくとも1つのプロセッサ804、少なくとも1つの通信ポート806、少なくとも1つのメインメモリ808、少なくとも1つのリムーバブル記憶媒体810、少なくとも1つの読取専用メモリ812、および少なくとも1つの大容量記憶デバイス814を含む。
【0062】
[0070]少なくとも1つのプロセッサ804は、任意の既知のプロセッサとすることができる。少なくとも1つの通信ポート806は、たとえば、モデムベースのダイヤルアップ接続で使用するためのRS-232ポート、10/100イーサネットポート、または銅もしくはファイバを使用するギガビットポートのいずれかとすることができるか、またはそれらを含むことができる。少なくとも1つの通信ポート806の性質は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、またはコンピュータシステム800が接続する任意のネットワークなどのネットワークに応じて選択してもよい。少なくとも1つのメインメモリ808は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、または当技術分野で一般に知られている他の任意の動的記憶デバイスとすることができる。少なくとも1つの読取専用メモリ812は、少なくとも1つのプロセッサ80のための命令などの静的情報を記憶するためのプログラム可能な読取専用メモリ(PROM)チップなどの任意の静的記憶デバイスとすることができる。
【0063】
[0071]少なくとも1つの大容量記憶デバイス814を使用して、情報および命令を格納することができる。たとえば、SCSIドライブのAdaptec(R)ファミリなどのハードディスク、光ディスク、RAIDドライブのAdaptecファミリなどのRAIDなどのディスクのアレイ、または他の任意の大容量記憶デバイスを使用してもよい。相互接続802は、1つまたは複数のバス、ブリッジ、コントローラ、アダプタ、および/またはポイントツーポイント接続とすることができるか、それらを含むことができる。相互接続802は、少なくとも1つのプロセッサ804を、他のメモリ、ストレージ、および通信ブロックに通信可能に結合する。相互接続802は、使用される記憶デバイスに応じて、PCI/PCI-XまたはSCSIベースのシステムバスとすることができる。少なくとも1つのリムーバブル記憶媒体810は、任意の種類の外付けハードドライブ、フロッピードライブ、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスクリライタブル(CD-RW)、デジタルビデオディスク読取専用メモリ(DVD-ROM)とすることができる。
【0064】
[0072]上述したコンポーネントは、いくつかのタイプの可能性を例示することを意図している。前述した例は例示的な実施形態にすぎず、本開示を限定すべきではない。
用語
[0073]本出願を通して使用される用語、略語、および語句の簡単な定義を以下に示す。
【0065】
[0074]「接続された」、「結合された」、および「通信可能に結合された」という用語および関連する用語は、動作的な意味(operational sense)で使用され、必ずしも直接的な物理的な接続または結合に限定されない。したがって、たとえば、2つのデバイスを、直接的に、または1つもしくは複数の中間媒体またはデバイスを介して結合してもよい。別の例として、互いに物理的な接続を共有せずに、デバイス間で情報を受け渡すことができるようにデバイスを結合してもよい。本明細書で提供される開示に基づいて、当業者は、接続または結合が前述した定義に従って存在する様々な手法を理解するであろう。
【0066】
[0075]「~に基づいて」という語句は、特に明示的に指定されていない限り、「~のみに基づいて」を意味しない。言い換えると、「~に基づいて」という語句は、「~のみに基づいて」と「少なくとも~に基づいて」との両方を説明する。さらに、「および/または」という用語は、「および」または「または」を意味する。たとえば、「Aおよび/またはB」は、「A」、「B」、または「AおよびB」を意味することができる。さらに、「A、B、および/またはC」は、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、「AとB」、「AとC」、「BとC」、または「A、B、およびC」を意味することができる。
【0067】
[0076]「例示的な実施形態において」、「例である実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「いくつかの実施形態に従って」、「示された実施形態において」、「他の実施形態において」、「実施形態」、「例において」、「例」、「いくつかの例において」、「いくつかの例」などの語句は、一般に、語句に続く特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれ、本開示の1つよりも多くの実施形態に含まれる場合があることを意味する。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態または異なる実施形態を指すとは限らない。
【0068】
[0077]コンポーネントまたは特徴が、含まれ「てもよい」、「ることができる」、「ることができる」、「る可能性がある」、または特性を有「してもよい」、「すことができる」、「すことができる」、「す可能性がある」と明細書が述べているのであれば、特定のコンポーネントまたは特徴が含まれる必要も、または特性を有する必要もない。
【0069】
[0078]「応答性がある」という用語は、完全にまたは部分的に応答性があることを含む。
[0079]「モジュール」という用語は、ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェア(またはそれらの任意の組合せ)コンポーネントを広く指す。モジュールは通常、指定された入力を使用して有用なデータまたは他の出力を生成できる機能コンポーネントである。モジュールは自己完結型である場合とそうでない場合とがある。アプリケーションプログラム(「アプリケーション」とも呼ばれる)は、1つまたは複数のモジュールを含んでもよく、または、モジュールは、1つまたは複数のアプリケーションプログラムを含むことができる。
【0070】
[0080]「ネットワーク」という用語は、一般に、情報を交換することができる相互接続されたデバイスのグループを指す。ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)上の数台のパーソナルコンピュータと同じくらいわずかな大きさである場合もあれば、コンピュータの世界的なネットワークであるインターネットと同じくらい大きい場合もある。本明細書で使用される場合、「ネットワーク」は、あるエンティティから別のエンティティに情報を送信できる任意のネットワークを包含することが意図されている。いくつかの場合では、ネットワークを、様々なネットワーク間の通信を容易にするように動作可能なゲートウェイを介して相互接続された多数のネットワーク、さらには1つまたは複数の境界ネットワーク、音声ネットワーク、ブロードバンドネットワーク、金融ネットワーク、サービスプロバイダネットワーク、インターネットサービスプロバイダ(ISP)ネットワーク、および/または、公衆交換電話網(PSTN)などの複数の異種ネットワークで構成する場合がある。
【0071】
[0081]また、例示のために、本開示の様々な実施形態が、本明細書では、コンピュータプログラム、物理コンポーネント、および最新のコンピュータネットワーク内の論理相互作用の文脈で説明された。重要なことに、これらの実施形態は、最新のコンピュータネットワークおよびプログラムに関して本開示の様々な実施形態を説明するが、本明細書で説明する方法および装置は、当業者が理解するように、他のシステム、デバイス、およびネットワークに等しく適用可能である。したがって、本開示の実施形態の例示された用途は、限定することは意味されておらず、例である。本開示の実施形態が適用可能な他のシステム、デバイス、およびネットワークは、たとえば、他のタイプの通信およびコンピュータデバイスおよびシステムを含む。より具体的には、実施形態は、通信システム、サービス、ならびにセル電話ネットワークおよび互換性のあるデバイスなどのデバイスに適用可能である。さらに、実施形態は、パーソナルコンピュータから、大規模なネットワークメインフレームおよびサーバまでのすべてのレベルのコンピューティングに適用可能である。
【0072】
[0082]結論として、本開示は、複数の資産取引で統合注文帳を利用するための新規のシステム、方法、および構成を提供する。本開示の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明が上記で与えられたが、本開示の精神と異なることなく、様々な代替、修正、および均等物が当業者には明らかであろう。たとえば、上述した実施形態は特定の特徴に言及しているが、本開示の範囲は、特徴の異なる組合せを有する実施形態、および記載された特徴のすべてを含む訳ではない実施形態も含む。したがって、本開示の範囲は、そのすべての均等物とともに、特許請求の範囲内に含まれるすべてのそのような代替、修正、および変形を包含することが意図されている。したがって、上記の説明は限定として解釈されるべきではない。
【0073】
例示的な実施形態
[0083]例1は、複数の資産取引で統合注文帳を利用するためのシステムを含み、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合され、複数の資産取引から複数の注文帳に関する情報を受け取るように構成された少なくとも1つのネットワークインターフェースとを備え、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのネットワークインターフェースから、複数の資産取引についての複数の注文帳に関する情報を受け取るように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、複数の資産取引と、システムのユーザから受け取られたローカル注文とについての複数の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳を更新するように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、複数の資産取引からの複数の注文帳における任意の残りの注文と、システムのユーザから受け取られたローカル注文から生じる任意のローカルの残りの注文とを追跡するように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、新しい注文がシステムのユーザから受け取られた場合、新しい注文が、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定すること、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、新しい注文を、統合注文帳、個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の複数の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに設定すること、新しい注文が、複数の資産取引の特定の資産取引の特定の注文帳における特定の注文に対応する、統合注文帳における注文とマッチする場合、保管注文を特定の資産取引に伝達して、システムのユーザのための保管資産を使用して、特定の資産取引における新しい注文とマッチさせることを試みること、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが、システムのユーザのための保管資産を使用して実行される場合、特定の資産取引における特定の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除すること、および保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしないか、または、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行されない場合、新しい注文を、統合注文帳、個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の複数の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに設定することを行うように構成される。
【0074】
[0084]例2は、例1のシステムを含み、システムは、個別のローカル注文帳を使用し、新しい注文が、システムのユーザから受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサを、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合は、新しい注文を、個別のローカル注文帳に設定すること、および保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしない場合は、新しい注文を、個別のローカル注文帳に設定することを行うように構成することによって、システムのユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を格納する。
【0075】
[0085]例3は、例1~例2のいずれかのシステムを含み、システムは、複数の資産取引のうち、選択された資産取引の、選択された注文帳を使用し、新しい注文が、システムのユーザから受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサを、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合は、選択された資産取引で新しい注文を設定することにより、選択された資産取引の、選択された注文帳に、新しい注文を設定すること、および保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしない場合は、選択された資産取引で新しい注文を設定することにより、選択された資産取引の、選択された注文帳に、新しい注文を設定することを行うように構成することによって、システムのユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を格納する。
【0076】
[0086]例4は、例1~例3のいずれかのシステムを含み、システムは、統合注文帳を使用し、新しい注文が、システムのユーザから受け取られた場合、少なくとも1つのプロセッサを、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合は、新しい注文を、統合注文帳に設定すること、および保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしない場合は、新しい注文を、統合注文帳に設定することを行うように構成することによって、システムのユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を格納する。
【0077】
[0087]例5は、例1~例4のいずれかのシステムを含み、少なくとも1つのプロセッサは、複数の資産取引と、システムのユーザから受け取られたローカル注文とについての複数の注文帳に関する情報に基づいて統合注文帳を作成するように構成される。
【0078】
[0088]例6は、例1~例5のいずれかのシステムを含み、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが、システムのユーザのための保管資産を使用して実行される場合、特定の資産取引の特定の注文帳は、保管注文のマッチングを反映するように更新され、少なくとも1つのプロセッサは、特定の資産取引の特定の注文帳を含む複数の資産取引についての、複数の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳の更新によって、特定の資産取引における特定の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除するように構成される。
【0079】
[0089]例7は、例1~例6のいずれかのシステムを含み、マッチする注文が、特定の資産取引の特定の注文帳からすでに削除されていることを示すように、統合注文帳データがまだ更新されていないこと、または、統合注文帳の新しい注文にマッチされた後であるが、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引の特定の注文とのトランザクションが実行される前に、マッチした注文は、特定の資産取引の特定の注文帳から削除されたこと、のうちの少なくとも1つによって、たとえ新しい注文が、統合注文帳における新しい注文にマッチした場合であっても、保管注文は、特定の資産取引における特定の注文にマッチしない。
【0080】
[0090]例8は、例1~例7のいずれかのシステムを含み、複数の資産取引のうちの少なくとも1つは、トランザクションの実行中に、分散型台帳を使用して、実行されたトランザクションを記録する。
【0081】
[0091]例9は、例8のシステムを含み、分散型台帳は、ブロックチェーンである。
[0092]例10は、例1~例9のいずれかのシステムを含み、複数の資産取引のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの暗号通貨、少なくとも1つのデジタル通貨、少なくとも1つの法定通貨、または少なくとも1つの商品通貨のうちの少なくとも1つを取引するように構成される。
【0082】
[0093]例11は、例1~例10のいずれかのシステムを含み、複数の資産取引のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの証券、少なくとも1つの債券、少なくとも1つの商品、少なくとも1つの不動産、および少なくとも1つの個人資産、少なくとも1つのファンド、少なくとも1つの通貨ファンド、少なくとも1つの上場ファンド、少なくとも1つのミューチュアルファンド、少なくとも1つのインデクスファンド、少なくとも1つの債券ファンド、少なくとも1つの商品ファンド、または少なくとも1つの不動産ファンドのうちの少なくとも1つを取引するように構成される。
【0083】
[0094]例12は、例1~例11のいずれかのシステムを含み、システムの保管資産は、システムの複数のユーザのためのエスクローアカウントに格納され、少なくとも1つのプロセッサは、複数のユーザの個々の資産を追跡するように構成される。
【0084】
[0095]例13は、例1~例12のいずれかのシステムを含み、システムのユーザから新しい注文が受け取られた場合、新しい注文が、複数の資産取引のうちの、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文に対応する、統合注文帳における複数の注文と部分的にマッチする場合、この注文は、実行されると、効率的に完全マッチとなり、少なくとも1つのプロセッサはさらに、複数の保管注文を、少なくとも1つの特定の資産取引に伝達して、新しい注文の複数の部分を、少なくとも1つの特定の資産取引の少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文とマッチさせることを試み、複数の保管注文と、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文との複数のトランザクションを実行するように構成される。
【0085】
[0096]例14は、例13のシステムを含み、少なくとも1つのプロセッサはさらに、複数の保管注文が、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文とマッチされ、複数の保管注文と、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文との複数のトランザクションが実行される場合、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除するように構成される。
【0086】
[0097]例15は、例13~例14のいずれかのシステムを含み、少なくとも1つのプロセッサはさらに、複数の保管注文のサブセットのみがマッチされ、実行される場合、マッチされ、実行された複数の保管注文のサブセットに基づいて、統合注文帳からの新しい注文を調整するように構成される。
【0087】
[0098]例16は、例1~例15のいずれかのシステムを含み、システムのユーザから新しい注文が受け取られた場合、新しい注文が、統合注文帳における単一の注文にマッチするだけでなく、複数の資産取引のうちの、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文に対応する、統合注文帳における複数の注文と部分的にマッチする場合、この注文は、実行されると、効率的に完全マッチとなり、少なくとも1つのプロセッサはさらに、複数の保管注文を、少なくとも1つの特定の資産取引に伝達して、新しい注文の複数の部分を、少なくとも1つの特定の資産取引の、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文とマッチさせることを試みること、および複数の保管注文と、少なくとも1つの特定の注文帳における複数の注文との複数のトランザクションを実行することを行うように構成される。
【0088】
[0099]例17は、資産取引で統合注文帳を利用するためのシステムであって、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合され、システムのユーザから新しい注文を受け取るように構成された少なくとも1つのネットワークインターフェースとを備え、少なくとも1つのプロセッサは、新しい注文に基づいて取引注文帳を更新するように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、統合注文帳を更新するために、取引注文帳への変更の通知を、統合注文帳コンピューティングデバイスに送るように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、統合注文帳コンピューティングデバイスから保管注文を受け取るように構成され、少なくとも1つのプロセッサは、保管注文が、統合注文帳コンピューティングデバイスから受け取られた場合、保管注文が、取引注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定すること、保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションを実行すること、および保管注文が、取引注文帳におけるどの注文ともマッチしない場合、保管注文と、取引注文帳におけるいずれかの注文とのマッチの失敗を示す通知を、統合注文帳コンピューティングデバイスに送ることを行うように構成される。
【0089】
[0100]例18は、例17のシステムを含み、少なくとも1つのプロセッサは、保管注文が、取引注文帳におけるどの注文ともマッチしない場合、統合注文帳コンピューティングデバイスから、取引注文帳におけるどの注文ともマッチしなかった保管注文に対応する新しい注文を受け取ること、および取引注文帳におけるどの注文ともマッチしなかった保管注文に対応する新しい注文を、取引注文帳に設定することを行うように構成される。
【0090】
[0101]例19は、例17~例18のいずれかのシステムを含み、少なくとも1つのプロセッサは、保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションの通知を送るように構成される。
【0091】
[0102]例20は、例17~例19のいずれかのシステムを含み、少なくとも1つのプロセッサは、保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、トランザクションの実行中に、実行されたトランザクションを、分散型台帳を使用して記録するように構成される。
【0092】
[0103]例21は、例20のシステムを含み、分散型台帳はブロックチェーンである。
[0104]例22は、例17~例21のいずれかのシステムを含み、資産取引は、少なくとも1つの暗号通貨、少なくとも1つのデジタル通貨、少なくとも1つの法定通貨、または少なくとも1つの商品通貨のうちの少なくとも1つを取引するように構成される。
【0093】
[0105]例23は、例17~例22のいずれかのシステムを含み、資産取引は、少なくとも1つの証券、少なくとも1つの債券、少なくとも1つの商品、少なくとも1つの不動産、および少なくとも1つの個人資産、少なくとも1つのファンド、少なくとも1つの通貨ファンド、少なくとも1つの上場ファンド、少なくとも1つのミューチュアルファンド、少なくとも1つのインデクスファンド、少なくとも1つの債券ファンド、少なくとも1つの商品ファンド、または少なくとも1つの不動産ファンドのうちの少なくとも1つを取引するように構成される。
【0094】
[0106]例24は、複数の資産取引で統合注文帳を利用するための方法を含み、この方法は、統合注文帳コンピューティングデバイスによって実行され、この方法は、複数の資産取引から、複数の注文帳に関する情報を受け取るステップと、複数の資産取引と、システムのユーザから受け取られたローカル注文とについての複数の注文帳に関する情報に基づいて、統合注文帳を更新するステップと、複数の資産取引からの複数の注文帳における任意の残りの注文と、システムのユーザから受け取られたローカル注文から生じた任意のローカルの残りの注文とを追跡するステップと、システムのユーザから新しい注文が受け取られた場合、新しい注文が、統合注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定するステップと、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、新しい注文を、統合注文帳、個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の複数の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに設定するステップと、新しい注文が、複数の資産取引の特定の資産取引の、特定の注文帳における特定の注文に対応する、統合注文帳における注文とマッチする場合、保管注文を特定の資産取引に伝達して、システムのユーザのための保管資産を使用して、特定の資産取引における新しい注文とマッチさせることを試みるステップと、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチし、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが、システムのユーザのための保管資産を使用して実行される場合、特定の資産取引における特定の注文に対応する統合注文帳から、新しい注文を削除するステップと、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしないか、または、保管注文と、特定の資産取引における特定の注文とのトランザクションが実行されない場合、新しい注文を、統合注文帳、個別のローカル注文帳、または複数の資産取引の複数の注文帳の少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つに設定するステップとを備える。
【0095】
[0107]例25は、例24の方法を含み、システムのユーザから新しい注文が受け取られた場合、システムのユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を、個別のローカル注文帳に格納するステップをさらに備え、格納するステップは、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、新しい注文を、個別のローカル注文帳に設定するステップと、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしない場合、新しい注文を、個別のローカル注文帳に設定するステップとを備える。
【0096】
[0108]例26は、例24~例25のいずれかの方法を含み、新しい注文が、システムのユーザから受け取られた場合、システムのユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を、複数の資産取引の、選択された資産取引の、選択された注文帳に格納するステップをさらに備え、格納するステップは、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、選択された資産取引で新しい注文を設定することにより、選択された資産取引の、選択された注文帳に、新しい注文を設定するステップと、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしない場合、選択された資産取引で新しい注文を設定することにより、選択された資産取引の、選択された注文帳に、新しい注文を設定するステップとを備える。
【0097】
[0109]例27は、例24~例26のいずれかの方法を含み、システムのユーザから新しい注文が受け取られた場合、システムのユーザから受け取られ、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしないローカル注文を、統合注文帳に格納するステップをさらに備え、格納するステップは、新しい注文が、統合注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、新しい注文を、統合注文帳に設定するステップと、保管注文が、特定の資産取引における特定の注文とマッチしない場合、新しい注文を、統合注文帳に設定するステップとを備える。
【0098】
[0110]例28は、資産取引で統合注文帳を利用するための方法を含み、この方法は、取引コンピューティングデバイスによって実行され、この方法は、システムのユーザから新しい注文を受け取るステップと、新しい注文に基づいて取引注文帳を更新するステップと、統合注文帳を更新するために、取引注文帳への変更の通知を、統合注文帳コンピューティングデバイスに送るステップと、統合注文帳コンピューティングデバイスから保管注文を受け取るステップと、保管注文が、統合注文帳コンピューティングデバイスから受け取られた場合、保管注文が、取引注文帳におけるいずれかの注文とマッチするかどうかを判定するステップと、保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションを実行するステップと、保管注文が、取引注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、保管注文と、取引注文帳におけるいずれかの注文とのマッチの失敗を示す通知を、統合注文帳コンピューティングデバイスに送るステップとを備える。
【0099】
[0111]例29は、例28の方法を含み、保管注文が、取引注文帳におけるどの注文にもマッチしない場合、取引注文帳におけるどの注文にもマッチしなかった保管注文に対応する新しい注文を、統合注文帳コンピューティングデバイスから受け取るステップと、取引注文帳におけるどの注文にもマッチしなかった保管注文に対応する新しい注文を、取引注文帳に設定するステップとをさらに備える。
【0100】
[0112]例30は、例28~例29のいずれかの方法を含み、保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、保管注文と、取引注文帳における特定の注文とを用いたトランザクションの通知を送るステップをさらに備える。
【0101】
[0113]例31は、例28~例30のいずれかの方法を含み、保管注文が、取引注文帳における特定の注文とマッチする場合、トランザクションの実行中に、実行されたトランザクションを、分散型台帳を使用して記録するステップをさらに備える。
【0102】
[0114]例32は、例31の方法を含み、分散型台帳は、ブロックチェーンである。