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特許7553431多孔質構造のシリコン系複合材料及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】多孔質構造のシリコン系複合材料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/38 20060101AFI20240910BHJP
   C01B 33/02 20060101ALI20240910BHJP
   C23C 16/26 20060101ALI20240910BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20240910BHJP
   H01M 4/48 20100101ALI20240910BHJP
【FI】
H01M4/38 Z
C01B33/02 Z
C23C16/26
H01M4/36 A
H01M4/36 C
H01M4/48
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021508041
(86)(22)【出願日】2018-12-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 CN2018123634
(87)【国際公開番号】W WO2020098088
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2020-10-23
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】201811347949.3
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520416026
【氏名又は名称】広東▲凱▼金新能源科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Guangdong Kaijin New Energy Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 302, Unit 2, Building 29, No.4, Keji 10th Road, Songshanhu Park, Dongguan, Guangdong, 523000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】晏犖
(72)【発明者】
【氏名】鄭安華
【合議体】
【審判長】井上 信一
【審判官】須原 宏光
【審判官】渡辺 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-170246(JP,A)
【文献】特開2016-134382(JP,A)
【文献】特開2016-164870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/13-4/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノシリコン材料、粘着剤及び塩を溶媒に加え、高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、前記スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得るステップS1と、
前記中実のシリコン系複合材料前駆体を保護雰囲気、500~1200℃で高温焼結し、粘着剤を炭素化して、導電性炭素ネットワーク構造を有する炭素-ケイ素複合層を形成し、焼結後に水洗いにより塩を除去し、濾過し、乾燥処理し、多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得るステップS2と
前記多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を炭素被覆し、多孔質構造のシリコン系複合材料を得るステップS3と、
を含む、多孔質構造のシリコン系複合材料の製造方法であって、
前記多孔質構造のシリコン系複合材料は、多孔質構造の炭素-ケイ素複合層及び被覆層を含み、
前記炭素-ケイ素複合層は、ナノシリコン又は酸化ケイ素が導電性炭素ネットワークに均一に分散して形成され、前記炭素-ケイ素複合層中の導電性炭素ネットワークは、粘着剤の高温分解により形成され、前記粘着剤は、蔗糖、葡萄糖、クエン酸、ポリピロリドン及びPVDFのうちのいずれか1種又は複数種であり、
前記多孔質構造のシリコン系複合材料は、複数の小粒径で内部が多孔質構造である二次粒子から構成される複合構造であり、
前記多孔質構造のシリコン系複合材料の内部の空孔は複合材料の総体積の10-80%であり、
前記二次粒子中の空孔は二次粒子の総体積の10-80%であり、
前記多孔質構造のシリコン系複合材料の真密度が1-3g/cm である、ことを特徴とする多孔質構造のシリコン系複合材料の製造方法。
【請求項2】
前記ナノシリコン材料は、ナノシリコン又はナノ一酸化ケイ素であり、
ナノシリコンは、単結晶ナノシリコン、多結晶ナノシリコン又は非晶質ナノシリコンのうちのいずれか1種又は複数種であり、
ナノシリコン材料中の粒子サイズは、1-40nmの単結晶又は多結晶であり、シリコン材料の粒度D50は、5-300nmであり、
ナノ一酸化ケイ素(SiOx)中のXは0.8-1.5である、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ナノシリコン材料及び粘着剤の添加質量比は60:40~99:1であり、
前記溶媒は、有機溶媒であり、アルコール類溶媒、ケトン類溶媒、アルカン類溶媒、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、トルエンのうちの1種又は複数種であり、
アルコール類溶媒は、エタノール、メタノール、プロパノール、エチレングリコール、イソプロパノール、n-オクタノール、アリルアルコール、オクタノールのうちの1種又は複数種であり、
ケトン類溶媒は、アセトン、メチルブタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソアセトン、シクロヘキサノン、メチルヘキシルケトンのうちの1種又は複数種であり、
アルカン類溶媒は、シクロヘキサン、n-ヘキサン、イソヘプタン、3,3-ジメチルペンタン、3-メチルヘキサンのうちの1種又は複数種であり、
溶媒の添加量は、スラリーの固形分含有量が5~50%となるように制御され、
前記塩は、水に可溶であるが、有機溶媒に不溶又は微溶な塩類であり、NaCO、Ca(NO、NaCl、KCl、CuCl、NiCl、FeSO、MgSO、CuSOのうちの1種又は複数種であり、
前記ナノシリコン材料と前記塩との質量比は1:99~99:1である、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記炭素被覆は、高温分解被覆であり、1段階炭素被覆又は2段階炭素被覆を採用し、
2段階炭素被覆を採用する場合、2段階目の炭素被覆の被覆量は、質量で1段階目の炭素被覆の被覆量の0.1~10倍であり、
前記炭素被覆で形成された被覆層の厚さは10~2000nmである、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記炭素被覆は液相炭素被覆であり、
有機炭素源、被被覆物及び溶媒を高速分散機により混合し、均一に分散させ、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、その後、熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスを導入し、10℃以下の昇温速度で400~1200℃に昇温して焼結し、0.5~10時間保温し、室温まで自然冷却し、液相被覆生成物を得ることを含み、
前記有機炭素源における有機物分解炭素の質量は、有機物分解炭素と被被覆物とで生成された複合材料の総質量の1~99wt%であり、
前記溶媒の添加量は、スラリーの固形分含有量が5~50%に制御されるように調整される、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記炭素被覆は気相炭素被覆であり、
被被覆物をCVD炉に入れ、保護ガスを導入し、1~15℃/minで500~1200℃まで昇温し、0.5~20.0L/minの導入速度で有機炭素源ガスを導入し、0.5~20時間保温し、室温まで自然冷却し、気相被覆生成物を得ることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新エネルギー材料の技術分野に関し、特に中空/多孔質構造のシリコン系複合材料及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、ポータブルエレクトロニクス製品に幅広く使用されている。ポータブルエレクトロニクス製品の小型化の発展及び航空、軍事、自動車産業における二次電池の需要の日々増大に伴い、電池の容量とエネルギー密度の両方を大幅に改善する必要がある。現在、市販されている負極材料は、主に黒鉛類材料である。しかし、その理論容量が低い(372mAh/g)ため、市場の需要を満たすことができない。近年、新規高比放電容量の不極材料(リチウム貯蔵性金属、その酸化物(例えば、Sn、Si)及びリチウム遷移金属リン化物)が注目されている。Siは、高理論比放電容量(4200mAh/g)を有するため、黒鉛類に取って代わることができる最も可能性のある材料の一つとなっている。しかし、Si系材料は、充放電過程において巨大な体積効果が発生するため、破裂及び粉末化が発生しやすい。その結果、電流コレクタとの接触が失われ、サイクル性能が急激に低下する。したがって、如何に体積膨張効果を低減させ、サイクル性能を向上されるかは、リチウム電池におけるケイ素材料の応用に重要な意義を有する。
【0003】
従来技術において、中国特許CN105552323Aには、ケイ素/シリコンオキシカーバイド/炭素負極材料、その製造方法及び応用が開示されている。超小型シロキシカーボンナノ粒子が炭素基質に均一に分散した緩衝基質を使用し、シリコンナノ粒子がカーボン/シリコン酸素カーボン緩衝基質に均一に分散する。この負極活性材料は、容量が高く、サイクル性能が良好であるが、その初回効率が低く、リチウムイオン電池における応用が制限される。中国特許CN106374088Aには、マグネシウム熱還元法によりケイ素-炭素複合材料を製造する方法が開示されている。この方法では、ケイ素源(二酸化ケイ素)と有機炭素源とを溶媒に分散させ、ボールミリングし、乾燥させて二酸化ケイ素-炭素前駆体複合材料を得た後、前記前駆体とマグネシウム粉末とを混合し、マグネシウム熱還元反応、酸洗い、水洗い、乾燥を行い、ケイ素-炭素複合材料を得た。この材料の多孔質構造の製造ではマグネシウム熱還元及び酸洗いのような環境に優しくない方法を採用し、かつマグネシウム熱還元反応及び酸洗い過程は制御されにくいため、多くの反応副生成物が発生することで、この負極材料の初回効率は低い。
【0004】
そこで、従来技術のSi系材料が充放電過程において巨大の体積効果があり、破裂及び粉末化が発生しやすく、電流コレクタとの接触が失われ、サイクル性能が急激に低下し、シリコン系負極活性材料の体積効果が大きく、導電率が低いなどによりサイクル性能が悪く、倍率性能が悪いなどの技術的問題を克服するために、リチウム電池に適用でき、高初回効率、低膨張及び長いサイクルなどの利点を有する中空/多孔質構造のシリコン系複合材料を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、従来技術の上記欠陥に対して、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料及びその製造方法を提供する。本発明の材料は、高初回効率、低膨張及び長いサイクルなどの利点を有するリチウム電池のケイ素/炭素負極材料である。本発明によれば、熱処理過程におけるシリコン材料粒子の成長が遅くなり、サイクル過程における材料の粉末化が効果的に回避され、シリコン系材料の体積膨張効果が軽減され、材料のサイクル性能、導電性及び倍率性能が向上する。
【0006】
上述した目的を達成するために、中空/多孔質構造、炭素-ケイ素複合層及び被覆層から構成され、炭素-ケイ素複合層は、ナノシリコン/酸化ケイ素が導電性炭素ネットワークに均一に分散して形成される中空/多孔質構造のシリコン系複合材料が提供される。
【0007】
好ましくは、前記中空/多孔質構造のシリコン系複合材料の粒度D50は、1-20μm、さらに好ましくは2-15μm、特に好ましくは2-10μmである。
【0008】
好ましくは、前記中空/多孔質構造のシリコン系複合材料の比表面積は、1-30m/g、さらに好ましくは2-20m/g、特に好ましくは2-8m/gである。
【0009】
好ましくは、前記中空/多孔質構造のシリコン系複合材料的真密度は、1-3g/cm,さらに好ましくは1.5-2.5g/cm、特に好ましくは2.0-2.5g/cm
【0010】
好ましくは、前記中空/多孔質構造のシリコン系複合材料は、中空構造であるか、又は複数の小粒径で内部中空/多孔質構造の二次粒子構造から構成される大粒径の複合構造である。内部中空/多孔質構造により、充放電過程におけるシリコン系材料の体積効果が効果的に軽減され、サイクル過程における材料の粉末化が効果的に回避され、粘着剤が高温で炭素化された後に良好な炭素導電ネットワークが形成され、材料の導電性が向上し、材料の倍率性能が改善され、シリコン系材料の体積膨張効果が軽減され、サイクル性能が向上する。
【0011】
好ましくは、前記中空/多孔質構造のシリコン系複合材料の内部の空腔は、複合材料の総体積の10-80%、さらに好ましくは15-70%、特に好ましくは20-50%である。
【0012】
好ましくは、前記二次粒子中の空腔は、二次粒子の総体積の10-80%、さらに好ましくは15-70%、特に好ましくは20-50%であり、前記二次粒子の粒度D50は1-10μm、さらに好ましくは2-8μm、特に好ましくは2-5μmである。
【0013】
好ましくは、前記炭素-ケイ素複合層中の導電性炭素ネットワークは、粘着剤の高温分解により形成され、前記被覆層は少なくとも1層の炭素被覆層であり、炭素被覆層の単層の厚さは0.2-3μm、さらに好ましくは0.2-2μm、特に好ましくは0.2-1μmである。
【0014】
本発明の中空/多孔質構造のシリコン系複合材料の製造方法は、
ナノシリコン材料、粘着剤及び塩を溶媒に加え、高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、前記スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得るステップS1と、
前記中実のシリコン系複合材料前駆体を保護雰囲気、500~1200℃で高温焼結し、粘着剤を炭素化して炭素-ケイ素複合層を取得し、焼結後に水洗いにより塩を除去し、濾過し、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得るステップS2と、
前記中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を炭素被覆し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料を得るステップS3と、
を含む。
【0015】
好ましくは、前記ステップS1において、前記ナノシリコン材料は、ナノシリコン又はナノ一酸化ケイ素であり、ナノシリコンは、単結晶ナノシリコン、多結晶ナノシリコン又は非晶質ナノシリコンであり、前記ナノ一酸化ケイ素(SiOx)中のXは0.8-1.5、好ましくは0.8-1.3、特に好ましくは0.8-1.1であり、前記シリコン材料の粒度D50は5-300nm、さらに好ましくは10-200nm、特に好ましくは10-100nmであり、前記シリコン材料中の粒子サイズは1-40nm、さらに好ましくは2-20nm、特に好ましくは2-10nmの単結晶又は多結晶である。
【0016】
好ましくは、前記ステップS1において、前記粘着剤は蔗糖、葡萄糖、クエン酸、ポリピロリドン及びPVDFのうちの1種又は複数種であり、前記ナノシリコンと前記粘着剤との質量比は60:40~99:1である。
【0017】
好ましくは、前記ステップS1において、前記溶媒は、有機溶媒であり、アルコール類溶媒、ケトン類溶媒、アルカン類溶媒、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、トルエンのうちの1種又は複数種であり、アルコール類溶媒は、エタノール、メタノール、プロパノール、エチレングリコール、イソプロパノール、n-オクタノール、アリルアルコール、オクタノールのうちの1種又は複数種であり、ケトン類溶媒は、アセトン、メチルブタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソアセトン、シクロヘキサノン、メチルヘキシルケトンのうちの1種又は複数種であり、アルカン類溶媒は、シクロヘキサン、n-ヘキサン、イソヘプタン、3,3-ジメチルペンタン、3-メチルヘキサンのうちの1種又は複数種であり、溶媒の添加量は、スラリーの固形分含有量が5~50%となるように制御される。
【0018】
好ましくは、前記ステップS1において、前記塩は、水に可溶であるが、有機溶媒に不溶又は微溶な塩類であり、NaCO、Ca(NO、NaCl、KCl、CuCl、NiCl、FeSO、MgSO、CuSOのうちの1種又は複数種を含み、前記ナノシリコン材料と前記塩との質量比は1:99~99:1である。塩が水に可溶であり、有機溶媒に不溶である現象を利用して中空/多孔質構造を構築し、塩の粒径及び添加量を制御することにより複合材料内部の中空/多孔質構造のサイズ及び占める体積を制御するとともに、後続の塩除去過程において水洗い及び濾過を採用することにより、環境に優しく、汚染がない。塩は材料内にスペースを残すことで材料内部に中空/多孔質構造が維持されるとともに、熱処理過程において溶融塩を形成して熱を吸収し、熱処理過程におけるシリコン材料粒子の成長を抑制する。
【0019】
好ましくは、前記ステップS2における焼結処理は、静的焼結又は動的焼結である。静的焼結に用いる設備は箱型炉、ローラーハースキルン、プッシュプレートキルンのうちの1種である。動的焼結は、回転焼結炉を用いる。前記保護ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、アルゴン-水素混合ガスのうちの1種又は複数種である。焼結過程において、保護雰囲気、1~15℃/minで500~1200℃まで昇温し、0.5~20時間保温し、室温まで自然冷却した。
【0020】
好ましくは、前記ステップS3において、前記炭素被覆は高温分解炭素被覆である。前記炭素被覆は、1段階炭素被覆又は2段階炭素被覆である。2段階炭素被覆を採用する場合、2段階目の炭素被覆の被覆量は、質量で1段階目の炭素被覆の被覆量の0.1~10倍である。有機物分解炭素により被覆層を形成し、被覆層の厚さは10~2000nm、好ましくは10~1500nm、特に好ましくは10~1000nmである。2段回炭素被覆は、2段階の液相包覆又は2段階の気相被覆を採用してもよく、液相炭素被覆を採用した後に気相炭素被覆を採用してもよく、気相炭素被覆を採用した後に液相炭素被覆を採用してもよい。
【0021】
好ましくは、前記ステップS3において、前記炭素被覆は、液相炭素被覆又は気相炭素被覆を採用する。前記液相炭素被覆は、有機炭素源、被被覆物及び溶媒を高速分散机により混合し、均一に分散させ、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、その後、熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスを導入し、10℃以下の昇温速度で400~1200℃に昇温して焼結し、0.5~10時間保温し、室温まで自然冷却し、液相被覆生成物を得ることを含み、前記有機炭素源における有機物分解炭素の質量は、有機物分解炭素と被被覆物とで生成された複合材料の総質量の1~99wt%であり、前記溶媒の添加量は、スラリーの固形分含有量が5~50%に制御されるように調整される。
【0022】
さらに好ましくは、液相炭素被覆を採用する際に、前記有機炭素源は、蔗糖、葡萄糖、クエン酸、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アスファルト、ポリピロール、ポリピロリドン、ポリアニリン、ポリアクリロニトリル、ポリドーパミン、ポリビニルアルコールのうちの1種又は複数種であり、前記溶媒は、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アルカン系溶媒、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、トルエンのうちの1種又は複数種であり、アルコール系溶媒は、エタノール、メタノール、エチレングリコール、イソプロパノール、n-オクタノール、アリルアルコール、オクタノールのうちの1種又は複数種であり、ケトン系溶媒は、アセトン、メチルブタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソアセトン、シクロヘキサノン、メチルヘキシルケトンのうちの1種又は複数種であり、アルカン系溶媒は、シクロヘキサン、n-ヘキサン、イソヘプタン、3,3-ジメチルペンタン、3-メチルヘキサンのうちの1種又は複数種であり、保護ガスは、窒素ガス、アルゴン、アルゴン-水素混合ガスのうちの1種又は複数種である。
【0023】
好ましくは、前記ステップS3において、前記炭素被覆は、液相炭素被覆又は気相炭素被覆を採用する。前記気相炭素被覆は、被被覆物をCVD炉に入れ、保護ガスを導入し、1~15℃/minで500~1200℃まで昇温し、0.5~20.0L/minの導入速度で有機炭素源ガスを導入し、0.5~20時間保温し、室温まで自然冷却し、気相被覆生成物を得ることを含む。
【0024】
さらに好ましくは、前記CVD炉は回転炉であり、回転速度は0.2~5.0rpmである。前記保護ガスは、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガスのうちの1種又は複数種である。前記有機炭素源ガスは、メタン、エタン、プロパン、イソプロパン、ブタン、イソブタン、エチレン、プロピレン、アセチレン、ブテン、塩化ビニル、フッ化ビニル、ジフルオロエチレン、クロロエタン、フルオロエタン、ジフルオロエタン、クロロメタン、フルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、メチルアミン、ホルムアルデヒド、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、フェノールのうちの1種又は複数種である。
【0025】
従来技術に比べ、本発明は以下の有益な効果を有する。
1.本発明の中空/多孔質構造のシリコン系複合材料は、中空/多孔質構造、炭素-ケイ素複合層及び被覆層から構成され、炭素-ケイ素複合層は、ナノシリコン/酸化ケイ素が導電性炭素ネットワークに均一に分散して形成される。内部中空/多孔質構造により、充放電過程におけるシリコン系材料の体積効果が効果的に軽減され、サイクル過程における材料の粉末化が効果的に回避され、材料のサイクル性能を改善することができ、粘着剤が高温炭素化された後に良好な炭素導電ネットワークが形成され、材料の導電性が向上し、材料の倍率性能が改善され、シリコン系材料の体積膨張効果が軽減され、サイクル性能が向上する。塩は材料内にスペースを残すことで材料内部に中空/多孔質構造が維持されるとともに、熱処理過程において溶融塩を形成して熱を吸収し、熱処理過程におけるシリコン材料粒子の成長を抑制する。
【0026】
2.本発明の中空/多孔質構造のシリコン系複合材料の製造では、まず、ナノシリコン/酸化ケイ素を塩に均一に粘着し、高温焼結により粘着剤を炭素化して炭素-ケイ素複合層を形成し、さらに水洗いにより塩を除去して中空/多孔質構造を取得し、最後に被覆処理により中空/多孔質構造のシリコン系複合材料を得る。この材料で製造されたリチウム電池は、優れたサイクル性能及び倍率性能を示すことができる。
【0027】
以上は本発明の技術的手段の概要である。以下、図面及び実施形態により本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施例4におけるシリコン系複合材料の電子顕微鏡写真である。
図2】本発明の実施例4におけるシリコン系複合材料のXRD写真である。
図3】本発明の実施例4におけるシリコン系複合材料の初回充放電曲線である。
図4】本発明の実施例4におけるシリコン系複合材料のサイクル性能曲線である。
図5】本発明の実施例4におけるシリコン系複合材料の倍率性能曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、実施例及び図面により詳しく説明する。理解できるように、図面及びここで説明する具体的な実施例は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。当業者は、本発明の実施例に基づいて行われる本質的でない変更又は調整は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0030】
比較例1
20gのD50粒径=50nmのナノシリコン材料、4g蔗糖を150gアルコールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで1050℃まで昇温し、5時間保温し、室温まで自然冷却した。さらに30%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、70%中実のシリコン系複合材料前駆体及びアルコールを高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーの固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、スラリーを噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の生成物を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで1050℃まで昇温し、5時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0031】
比較例2
20gのD50粒径=150nmのナノシリコン材料、4gクエン酸を100gアルコールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却した。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を回転炉に入れ、回転速度を1.5rpmに調整し、保護ガスである窒素ガスを導入し、5℃/minで900℃まで昇温し、20分間かけて1.5L/minの速度でメタンガスを導入し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、1段階の炭素被覆生成物を得た。まず、15%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、85%の1段階の炭素被覆生成物及びアルコールを高速分散機により混合し、均一に分散して混合料を形成し、混合料の固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、混合料を噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の材料を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0032】
実施例1
20gのD50粒径=50nmのナノシリコン材料、4gのNaCl、4g蔗糖を150gアルコールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで1050℃まで昇温し、5時間保温し、室温まで自然冷却し、さらに、焼結後の材料を水洗い、濾過、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得た。さらに、30%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、70%中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体及びアルコールを高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーの固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、スラリーを噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の生成物を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで1050℃まで昇温し、5時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0033】
実施例2
20gのD50粒径=100nmのナノシリコン材料、4gのNaCl、4g蔗糖を150gアルコールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、さらに、焼結後の材料を水洗い、濾過、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得た。さらに30%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、70%中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体及びアルコールを高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーの固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、スラリーを噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の生成物を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、5時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0034】
実施例3
20gのD50粒径=150nmのナノシリコン材料、6gのNaCO、4g蔗糖を150gプロパノールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、さらに、焼結後の材料を水洗い、濾過、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得た。さらに30%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、70%中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体及びアルコールを高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーの固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、スラリーを噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の生成物を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、5時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0035】
実施例4
20gのD50粒径=50nmのナノシリコン材料、4gのNaCl、4gクエン酸を100gアルコールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、さらに、焼結後の材料を水洗い、濾過、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を回転炉に入れ、回転速度を1.5rpmに調整し、保護ガスである窒素ガスを導入し、5℃/minで900℃まで昇温し、20分間かけて1.5L/minの速度でメタンガスを導入し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、1段階の炭素被覆生成物を得た。まず15%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、85%の1段階の炭素被覆生成物及びアルコールを高速分散機により混合し、均一に分散して混合料を形成し、混合料の固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、混合料を噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の材料を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0036】
実施例5
20gのD50粒径=50nmのナノシリコン材料、4gのNaCl、4gクエン酸を100gアルコールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、さらに、焼結後の材料を水洗い、濾過、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得た。まず15%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、85%中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体及びアルコールを高速分散機により混合し、均一に分散して混合料を形成し、混合料の固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、混合料を噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の材料を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、1段階の炭素被覆生成物を得た。得られた1段階の炭素被覆生成物を回転炉に入れ、回転速度を1.5rpmに調整し、保護ガスである窒素ガスを導入し、5℃/minで900℃まで昇温し、20分間かけて1.5L/minの速度でメタンガスを導入し、2時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0037】
実施例6
20gのD50粒径=50nmのナノシリコン材料、6gのNaCO、4gクエン酸を100gプロパノールに入れた。高速分散機により混合して均一に分散し、スラリーを形成し、スラリーを噴霧乾燥させ、中実のシリコン系複合材料前駆体を得た。得られた中実のシリコン系複合材料前駆体を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、さらに、焼結後の材料を水洗い、濾過、乾燥処理し、中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体を得た。まず15%(前記シリコン系複合材料の総質量に対する有機物分解炭素の質量の百分率で計算)アスファルト、85%中空/多孔質構造のシリコン系複合材料前駆体及びアルコールを高速分散機により混合し、均一に分散して混合料を形成し、混合料の固形分含有量が20%となるようにアルコールの添加量を調整し、混合料を噴霧乾燥させ、噴霧乾燥後の材料を熱処理し、雰囲気炉に高純度の保護ガスである窒素ガスを導入し、1℃/minで900℃まで昇温し、3時間保温し、室温まで自然冷却し、1段階の炭素被覆生成物を得た。得られた1段階の炭素被覆生成物を回転炉に入れ、回転速度を1.5rpmに調整し、保護ガスである窒素ガスを導入し、5℃/minで900℃まで昇温し、20分間かけて1.5L/minの速度でメタンガスを導入し、2時間保温し、室温まで自然冷却し、シリコン系複合材料を得た。
【0038】
以下の方法により比較例1~2及び実施例1~6を試験した。
比較例1~2及び実施例1~6で製造された材料を負極材料とし、それを粘着剤ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、導電剤(Super-P)と共に70:15:15の質量比で混合し、適量のN-メチルピロリドン(NMP)を溶媒として加え、スラリーを調製し、銅箔に塗布し、真空乾燥させ、ロールプレスし、負極シートを製造した。金属リチウムシートを対電極として使用し、1mol/LのLiPFと三成分混合溶媒(EC:DMC:EMC=1:1:1(v/v))とを混合した電解液を使用し、ポリプロピレン微多孔膜をセパレーターとして使用し、不活性ガスで満たされたグローブボックスにおいてCR2032型ボタン電池を組み立てた。ボタン電池の充放電試験は、武漢市藍電電子股分有限公司のLANHEバッテリテストシステムを用い、常温、定電流0.1C、電圧0.005~1.5Vの条件下で充放電することにより行われた。
【0039】
以下の方法により材料体積膨張率を測定して計算した。
膨張率=(50週間サイクル後の電極シートの厚さ-サイクル前の電極シートの厚さ)/(サイクル前の電極シートの厚さ-銅箔の厚さ)*100%。
【0040】
測定結果を表1に示す。
[表1]
表1:比較例1~2及び実施例1~6の性能試験評価結果
【0041】
上記説明に基づいて、当業者は上記実施形態に対して変更及び修正を行うことができる。したがって、上記説明は、本発明を制限するものではなく、本発明は、上記で開示及び説明された実施形態に限定されない。本発明に加える修正及び変更、例えば、当業者が実施例の実質的な範囲内で各原料の同等交換や補助成分の添加、具体的な形態の選択などに対して行う変化、改変、添加又は置換などの変形も本発明の特許請求の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5