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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】体液採取及び分配のための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20240910BHJP
【FI】
G01N1/00 101K
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2021546225
(86)(22)【出願日】2020-02-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-21
(86)【国際出願番号】 US2020017261
(87)【国際公開番号】W WO2020163744
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】62/802,999
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514113555
【氏名又は名称】マグノリア メディカル テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】バリントン,グレゴリー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】アリソン,ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】シェイ,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】マルスカ,ジョシュア ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ジョン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ガウ,シャン イー.
【審査官】野田 華代
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0361006(US,A1)
【文献】特表2016-500278(JP,A)
【文献】特表2016-527939(JP,A)
【文献】特表平06-500403(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液サンプルの汚染を低減するための血液隔離装置であって、
流体リザーバを規定し、前記流体リザーバと流体連結するポートを含むハウジングと、
取り外し可能に前記ハウジングに連結でき、前記ハウジングに連結する場合に、前記ポートを体液源と流体連結するように配置させる、注入アダプタと、
内部に配置され、前記流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを含むアクチュエータであって、前記アクチュエータの一部が、ユーザによって係合されて、前記プランジャを前記ハウジング内で、前記流体リザーバが第1の体積を有する第1の位置から、前記流体リザーバが前記第1の体積よりも大きい第2の体積を有する第2の位置に移動するように構成され、体積の増加により、前記注入アダプタを介して、体液を前記流体リザーバに引き込むように動作可能となり、前記プランジャが前記第1の位置から前記第2の位置に移動する時に、プランジャの動作速度をしきい値速度未満に調節する、アクチュエータと、
前記流体リザーバに配置されている所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成された体積インジケータであって、該体積インジケータの一部が前記アクチュエータと選択的に係合して、前記体積インジケータが、前記第2の状態にある時に前記プランジャが前記第2の位置に向かって移動するのを少なくとも一時的に停止させるように構成された前記体積インジケータと、を含み、
前記注入アダプタは、所定体積の体液が前記流体リザーバに移送された後に前記ハウジングから取り外されるように構成され、前記ポートを介して前記ハウジングの外部のサンプルボトルに前記所定の体積を移送することを可能にする、血液隔離装置。
【請求項2】
前記所定の体積が前記第2の体積よりも小さい、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項3】
前記所定の体積が前記第2の体積に等しい、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項4】
前記所定の体積が10ミリリットル(mL)~30mLである、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項5】
前記所定の体積が10mLである、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項6】
前記アクチュエータの一部が、前記ユーザによって係合された時に第1の動作範囲を介して移動され、前記アクチュエータが、前記第1の動作範囲とは異なる第2の動作範囲を介して前記プランジャを移動させるように構成される、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項7】
前記プランジャの動作速度をしきい値速度未満になるように調節することにより、前記流体リザーバへの体液の流速を減少させ、それによって、前記流体リザーバに移送される前記所定の体積の体液に関連する正確性を増加させる、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項8】
前記所定の体積の体液が第1の所定の体積の体液であり、前記体積インジケータが、第2の所定の体積の体液が前記流体リザーバに移送されることに応答して第3の状態に移行するように構成され、前記第2の所定の体積は、前記第1の所定の体積よりも大きい、請求項1に記載の血液隔離装置。
【請求項9】
血液サンプルの汚染を低減するための血液隔離装置であって、
流体リザーバを規定し、前記流体リザーバと流体連結するポートを含むハウジングと、
取り外し可能に前記ハウジングに連結でき、前記ハウジングに連結する場合に、前記ポートを体液源と流体連結するように配置させる、注入アダプタと、
内部に配置され、前記流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを含むアクチュエータであって、前記アクチュエータが、前記プランジャを前記ハウジング内で、第1の位置と第2の位置との間で移動させるように構成され、前記プランジャが前記第1の位置にある時、前記流体リザーバが第1の体積を有し、前記プランジャが前記第2の位置にある時、第2の体積は前記第1の体積よりも大きく、前記流体リザーバの体積の増加により、前記注入アダプタを介して前記流体リザーバに体液を引き込むように動作可能になる、アクチュエータと、
第1の状態から、前記流体リザーバに移送される所定の体積の体液に関連する第2の状態に移行するように構成された体積インジケータであって、前記所定の体積は、前記流体リザーバの前記第2の体積よりも少なく、前記体積インジケータの一部が前記アクチュエータと選択的に係合して、前記第2の状態の場合、前記プランジャが前記第2の位置に向かって移動するのを少なくとも一時的に停止させるように構成される、体積インジケータと、を含む血液隔離装置。
【請求項10】
前記アクチュエータの一部は、前記プランジャを前記第1の位置から前記第2の位置に移動させるためにユーザによって係合されるように構成され、前記アクチュエータは、(i)前記アクチュエータの一部が、ユーザによって係合された時に第1の動作範囲を介して移動され、(ii)前記アクチュエータが、前記第1の動作範囲とは異なる第2の動作範囲を介して前記プランジャを移動させるように更に構成される、請求項に記載の血液隔離装置。
【請求項11】
前記アクチュエータの一部がユーザによって係合された時に、前記プランジャ前記第1の位置から前記第2の位置に移動させるように構成され、前記アクチュエータの一部がユーザによって係合された時に、前記アクチュエータが前記プランジャの動作速度をしきい値速度未満になるように調節するように更に構成される、請求項に記載の血液隔離装置。
【請求項12】
前記注入アダプタが、前記所定の体積の体液が前記流体リザーバに移送された後に前記ハウジングから取り外されて、前記ポートを介して前記ハウジングの外部のサンプルボトルに前記所定の体積を移送できるように構成される、請求項に記載の血液隔離装置。
【請求項13】
前記体液が血液であり、サンプルボトルが嫌気性培養培地を含む血液培養ボトルであり、前記所定の体積の体液が嫌気性血液培養検査に関連する血液の体積である、請求項12に記載の血液隔離装置。
【請求項14】
前記体液が血液であり、サンプルボトルが好気性培養培地を含む血液培養ボトルであり、前記所定の体積の体液が好気性血液培養検査に関連する血液の体積である、請求項12に記載の血液隔離装置。
【請求項15】
前記所定の体積が10ミリリットル(mL)~30mLである、請求項に記載の血液隔離装置。
【請求項16】
前記体積インジケータが、前記所定の体積の体液が前記流体リザーバに移送されることに応答して、前記第1の状態から前記第2の状態に移行するように構成される、請求項に記載の血液隔離装置。
【請求項17】
前記所定の体積の体液が前記流体リザーバに移送された後、前記体積インジケータは、前記プランジャを前記第2の位置に配置することができる第3の状態に移行するように構成される、請求項に記載の血液隔離装置。
【請求項18】
前記所定の体積の体液が、第1の所定の体積の体液であり、前記プランジャが前記第2の位置にある時の前記流体リザーバの前記第2の体積は、前記第1の所定の体積よりも大きい第2の所定の体積である、請求項17に記載の血液隔離装置。
【請求項19】
血液サンプルの汚染を低減する方法であって、
体液源と流体連結する流体移送装置の注入アダプタを配置することであって、前記注入アダプタが、前記流体移送装置のハウジングに取り外し可能に連結可能であり、ポートが前記注入アダプタを前記ハウジングによって規定される流体リザーバに流体的に連結させることと、
アクチュエータを係合させて、内部に配置され、前記流体リザーバの少なくとも一部を第1の位置から第2の位置に向けて規定するプランジャを移動させ、前記プランジャの移動により、前記注入アダプタを介して体液を前記流体リザーバに引き込むように動作可能な負圧を生成すること、
所定の体積の体液が前記流体リザーバに移送される時に、体積インジケータを第1の状態から第2の状態に移行させること、
前記体積インジケータが前記第1の状態から前記第2の状態に移行し、前記体積インジケータの一部が前記アクチュエータに係合することに応答して、前記プランジャが前記第2の位置に移動する前に前記プランジャを停止させることと、
前記注入アダプタを前記ハウジングから取り外すこと、及び、
前記所定の体積の体液を、前記流体リザーバから、前記ポートを介して前記流体移送装置の外部のサンプルボトルに移送すること、を含む方法。
【請求項20】
前記アクチュエータの係合が、前記アクチュエータの一部を第1の動作範囲を通して移動させることを含み、前記アクチュエータは、前記第1の動作範囲とは異なる第2の動作範囲を通して前記プランジャを移動させるように構成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記アクチュエータの一部がユーザによって係合された時に、前記プランジャ前記第1の位置から前記第2の位置に移動させるように構成され、前記アクチュエータの一部がユーザによって係合された時に、前記アクチュエータが前記プランジャの動作速度をしきい値速度未満になるように調節するように更に構成される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記体液が血液であり、前記サンプルボトルが嫌気性培養培地を含む血液培養ボトルであり、前記所定の体積の体液が嫌気性血液培養検査に関連する血液の体積である、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記体液が血液であり、前記サンプルボトルが好気性培養培地を含む血液培養ボトルであり、前記所定の体積の体液が好気性血液培養検査に関連する血液の体積である、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記所定の体積が10ミリリットル(mL)~30mLである、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記所定の体積の体液が前記流体リザーバに移送された後、前記体積インジケータを第3の状態に移行させて、前記プランジャを前記第2の位置に配置できるようにすることを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記所定の体積の体液が、第1の所定の体積の体液であり、前記プランジャが前記第2の位置にある時の前記流体リザーバの第2の体積は、前記第1の所定の体積よりも大きい第2の所定の体積である、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年2月8日に出願された「体液の採取及び分配のための装置及び方法」と題された米国仮特許出願第62/802,999号の優先権及び利益を主張し、その開示は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載の実施形態は、一般に、体液サンプルの調達に関連し、より具体的には、汚染が低減された体液サンプルを調達及び分配するための装置及び方法に関連する。
【背景技術】
【0003】
医療従事者は、非経口的に得られた体液を使用して、様々な種類の細菌及びその他の広範な診断検査を患者に対して日常的に行っている。高度な診断技術が進化し改善するにつれて、速度、精度(感度及び特異度の両方)、及び臨床医に提供できる情報の価値は、向上し続けている。適切な(例えば、推奨される)及び/又は所望の体積を採取すること、及び採取中及び/又は採取後に、体液サンプルの完全性を維持することにより、分析診断結果が患者の生体内状態を表することを保証する。高品質、非汚染、及び/又は純粋な体液サンプルに依存する診断技術の例は、微生物検出、分子診断、遺伝子配列決定(例えば、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、次世代シーケンシング(NGS)等)、バイオマーカー同定等が含むが、これらに限定されない。
【0004】
そのような試験からの不正確な結果の1つの原因は、生物学的物質の存在であり、これは、サンプル調達のための意図された供給源の外部の細胞及び/又は分析されている体液サンプルに不注意に含まれる他の外部汚染物質を含み得る。要するに、特定の体液源に由来又は採取されることが意図されているサンプルの純度が標本調達プロセス中に損なわれる時に、結果として生じる分析検査結果は、不正確であり、歪み、粗悪であり、偽陽性、偽陰性、及び/又はそれ以外の場合、患者の実際の状態を表すものではないため、次に、患者の状態が不良、不正確、混乱、不確実、低信頼度、及び/又はその他の望ましくない臨床意思決定につながる可能性がある。
【0005】
偽陽性結果及び/又は偽陰性結果の別の原因は、所定のタイプのテストに対する患者サンプルの不正確及び/又は不好適な体積である可能性がある。例えば、体積に敏感な血液培養ボトルの過剰充填は、そのような培養ボトルの製造業者による使用説明書及び/又は警告ラベル、並びに関連する自動化された連続監視微生物検出システムに記載されているように、偽陽性の結果を導く可能性がある。一方、培地内の患者サンプル体積が不十分な場合、偽陰性の結果が生じる可能性がある。
【0006】
そのため、汚染が低減された体液サンプルを調達するための装置及び方法が必要とされている。更に、調達された体液の1つ又は複数のサンプル体積を、例えば、体液サンプル試験で使用される1つ又は複数のサンプルリザーバに正確に計体積、測定、及び/又は分配するための装置及び方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
汚染が低減された適切な、好適な、及び/又は推奨される体積の体液サンプルを調達及び/又は分配するための装置及び方法が本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、装置は、ハウジング、注入アダプタ、アクチュエータ、及び体積インジケータを含む。ハウジングは流体リザーバを規定し、流体リザーバと流体連結しているポートを含む。注入アダプタはハウジングに取り外し可能に連結可能であり、ハウジングに連結している場合、ポートが体液源と流体連結するように配置する。アクチュエータは、流体リザーバ内に配置され、流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを含む。アクチュエータの一部は流体リザーバが第1の体積を有する第1の位置から、流体リザーバが第1の体積よりも大きい第2の体積を有する第2の位置にハウジング内のプランジャを移動するようにユーザによって係合されるように構成される。体積の増加は、注入アダプタを介して体液を流体リザーバに引き込むように操作可能である。アクチュエータは、プランジャが第1の位置から第2の位置に移動する際に、プランジャの動作速度をしきい値未満に調節する。体積インジケータは、流体リザーバ内に配置されている所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成される。注入アダプタは、所定の体積の体液が流体リザーバに移送された後にハウジングから取り外されて、ポートを介してハウジングの外部のサンプルボトルに所定の体積を移送できるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A図1Aは一実施形態による体液採取及び分配装置の概略図であり、第1の状態を示す。
図1B図1Bは一実施形態による体液採取及び分配装置の概略図であり、第2の状態を示す。
図1C図1Cは一実施形態による体液採取及び分配装置の概略図であり、第3の状態を示す。
図2図2は一実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図3図3図2の体液採取及び分配装置の上面図である。
図4図4図2の体液採取及び分配装置の左側面図である。
図5図5図2の体液採取及び分配装置の背面図である。
図6図6図3のライン6-6に対する図2の体液採取及び分配装置の断面図である。
図7図7図5のライン7-7に対する図2の体液採取及び分配装置の断面図である。
図8図8図2の体液採取及び分配装置の部分的に分解された斜視図である。
図9図9は一実施形態による、体液採取及び分配装置の斜視図である。
図10図10は一実施形態による、体液採取及び分配装置の上面図である。
図11図11は一実施形態による、体液採取及び分配装置の側面図である。
図12図12は実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図13図13は実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図14図14は実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図15図15は実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図16図16は第1の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の上面図である。
図17図17は第2の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の上面図である。
図18図18は第3の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の上面図である。
図19図19は第4の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の上面図である。
図20図20は第1の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図21図21は第2の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図22図22は第3の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図23図23は第1の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図24図24は第2の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図25図25は第3の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図26図26は一実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図27図27は第1の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図28図28は第2の状態を示す、実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図29図29は、例えば、様々な状態で示される、一実施形態による体液採取及び分配装置の斜視図である。
図30図30は一実施形態による、体液採取及び分配装置のそれぞれ正面図である。
図31図31は一実施形態による、体液採取及び分配装置の背面図である。
図32図32第1の状態を示す、図30の体液採取及び分配装置の断面図である。
図33図33は第2の状態を示す、図30の体液採取及び分配装置の断面図である。
図34図34は第3の状態を示す、図30の体液採取及び分配装置の断面図である。
図35図35は真空及び/又は変位した体積と、様々な方法を使用して体液をリザーバに引き込む引込み速度との間の関係を示すグラフである。
図36図36は様々な方法を使用して、一定の充填体積を有するリザーバを満たす速度を示すグラフである。
図37図37は一実施形態による、体液移送及び分配装置を使用する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
いくつかの例では、患者サンプルは、細菌、真菌、又は酵母(例えば、カンジダ)等の1つ又は複数の潜在的に望ましくない微生物の存在に対して検査される。診断検査中に、微生物、並びに他の種類の生体物質、特定の種類の細胞、バイオマーカー、タンパク質、抗原、酵素、血液成分、及び/又は同様のものの存在を検出することを支援するために、様々な技術を採用することができる。例としては、分子ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、磁気共鳴及び他の磁気分析プラットフォーム、自動顕微鏡、空間クローン単離、フローサイトメトリー、全血(「無培養」)検体分析(例えば、NGS)及び関連技術、形態運動学的細胞分析、及び/又は患者検体を特徴付けるため、及び/又は特定の有機体、抗生物質感受性、及び/又は同様のものを検出、識別、タイプ分け、分類、及び/又は特徴付けるために、臨床検査で利用される他の一般的又は発展的かつ高度な技術が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0010】
場合によっては、微生物検査は、培養培地、一般的な添加剤、及び/又は微生物の増殖を助長する他のタイプの溶液を含むことができる1つ又は複数の容器内で患者サンプルを一定期間(例えば、1時間未満から数時間、数日、採用されている診断技術に応じて、これより長くなることも短くなることもある)培養することを含む。患者サンプルに存在する微生物及び/又は有機体は、時間と共に培養培地中で増殖及び/又は成長し、これは、自動化された継続的なモニタリング、及び/又は検出、識別、及び/又は同様のものに使用される分析プラットフォーム及び技術に特有の他の方法によって検出できる。培養培地中の微生物及び/又は有機体の存在(二酸化炭素の観察、及び/又は他の検出方法によって示される)は、患者サンプル中の同様の微生物及び/又は有機体の存在を示唆し、続いて、サンプルが得られた患者の体液中の同様の微生物及び/又は有機体の存在を示唆している。他の例では、体液サンプルは、微生物及び/又は有機体の存在について直接分析され得る(すなわち、培養されていない)。したがって、微生物が検査に使用されるサンプル中に存在すると決定された際に、患者は、診断され、患者から望ましくない微生物及び/又は有機体を治療、又はそうでなければ除去するように特に設計された1つ又は複数の抗生物質又は他の治療を処方され得る。
【0011】
しかし、患者サンプルは、調達中に汚染される、及び/又は偽陽性若しくは偽陰性の結果を受ける可能性がある。例えば、検体調達プロセス中に(例えば、組織片、毛包、汗腺、及び他の皮膚付属器構造物を介して直接又は間接的に)取り除かれる体表からの微生物(例えば、皮膚に存在する微生物)は、その後、培養培地、試験バイアル、又は他の好適な検体採取又は移送容器に患者サンプルと共に移送され得、及び/又はそうでなければ分析されるべき検体に含まれ得る。可能性のある別の汚染源は、患者サンプルを引き出している人(例えば、医師、フレボトミスト(採血専門家)、看護師、技術者等)からである。具体的には、患者サンプル調達プロセス中に使用される機器、消耗品、及び/又は装置は、潜在的汚染ポイントをそれぞれ導入することができる、複数の流体界面(例としてではあるが、限定はされるものではないが、患者から針、針から移送アダプタ、移送アダプタからサンプル容器、カテーテルハブからシリンジ、シリンジから移送アダプタ、針/管からサンプル容器、及び/又はその他の流体界面、又はそれらの任意の組合わせ)を含むことは多い。いくつかの例では、そのような汚染物質は、培養培地で繁栄し、及び/又は別の非培養ベースの診断技術によって同定され、患者の中(すなわち、生体内)のそのような微生物の存在又は欠如を不正確に反映し得る、最終的な偽陽性微生物検査結果をもたらし得る。
【0012】
場合によっては、偽陽性の結果及び/又は偽陰性の結果は、所与のタイプの検査に対する患者サンプルの不正確及び/又は不好適な体積に起因する可能性がある。例えば、体積に敏感な血液培養ボトルの過剰充填は、そのような培養ボトルの製造業者による使用説明書及び/又は警告ラベル、並びに関連する自動化された連続監視微生物検出システムに記載されているように、偽陽性の結果を導く可能性がある。他方、培養培地内の不十分な患者サンプル体積は、偽陰性の結果をもたらす可能性がある(例えば、患者内に実際に存在する微生物を同定できない)。
【0013】
汚染、不純物混入、及び/又は不正確なサンプル体積によるこのような不正確な結果は、広範囲の疑わしい病気、疾患、感染症、患者の状態、及び/又は他の懸念される疾病を診断又は治療しようとする際に懸念事項となる。例えば、微生物検査からの偽陰性の結果は、患者の病気の誤診、及び/又は治療の遅延をもたらす可能性があり、場合によっては、患者の死をもたらす可能性がある。逆に、微生物検査からの偽陽性の結果は、患者が不必要に1つ又は複数の抗菌療法を受けて、例えば、死亡を含む深刻な副作用を患者に引き起こす可能性があるだけでなく、長期の患者の滞在及び/又は誤った治療に関連する他の合併症により、医療システムに不必要な負担及び費用を生み出し得る。このような誤った結果に行きつく画像診断装置を使用することは、様々な画像診断法(例えば、CTスキャン)に関連する集中放射線への不必要な曝露が長期的な患者の健康に多くの既知の悪影響を及ぼすため、コストの観点及び患者の安全性の観点の両方からも懸念される。更に、正確な、望ましい、及び/又は推奨されるサンプル体積を引き出すように、及び/又は実行される特定の試験に従って正確な、望ましい、及び/又は推奨されるサンプル体積が使用されることを保証するように医療専門家を訓練することには課題が存在する。
【0014】
いくつかの実施形態では、装置は、ハウジング、注入アダプタ、アクチュエータ、及び体積インジケータを含む。ハウジングは、流体リザーバを規定し、流体リザーバと流体連結しているポートを含む。注入アダプタはハウジングに取り外し可能に連結可能であり、ハウジングに連結している場合、ポートが体液源と流体連結するように配置する。アクチュエータは、流体リザーバ内に配置され、流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを含む。アクチュエータの一部は流体リザーバが第1の体積を有する第1の位置から、流体リザーバが第1の体積よりも大きい第2の体積を有する第2の位置にハウジング内のプランジャを移動するようにユーザによって係合されるように構成される。体積の増加は、注入アダプタを介して体液を流体リザーバに引き込むように操作可能である。アクチュエータは、プランジャが第1の位置から第2の位置に移動する際に、プランジャの動作速度をしきい値未満に調節する。体積インジケータは、流体リザーバ内に配置されている所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成される。注入アダプタは、所定の体積の体液が流体リザーバに移送された後にハウジングから取り外されて、ポートを介してハウジングの外部のサンプルボトルに所定の体積を移送できるように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、装置は、ハウジング、注入アダプタ、アクチュエータ、及び体積インジケータを含む。ハウジングは、流体リザーバを規定し、流体リザーバと流体連結しているポートを含む。注入アダプタは、ハウジングに取り外し可能に連結可能であり、ハウジングに連結されると、ポートを体液源と流体連結するように配置する。アクチュエータは、流体リザーバ内に配置され、流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを含む。アクチュエータは、ハウジング内のプランジャを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように構成される。流体リザーバは、プランジャが第1の位置にある際は第1の体積を有し、プランジャが第2の位置にある際は第1の体積よりも大きい第2の体積を有する。流体リザーバの体積の増加は、注入アダプタを介して体液を流体リザーバに引き込むように操作可能である。体積インジケータは、流体リザーバに移送される所定の体積の体液に関連する第1の状態から第2の状態に移行する。所定の体積は、流体リザーバの第2の体積よりも少ない。体積インジケータは、第2の状態にある際にプランジャが第2の位置に向かって移動するのを少なくとも一時的に停止するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、体液源と流体連結する流体移送装置の注入アダプタを配置する。注入アダプタは、ポートが注入アダプタをハウジングによって規定された流体リザーバに流体的に連結するように、流体移送装置のハウジングに取り外し可能に連結可能である。流体移送装置のアクチュエータが係合して、流体リザーバ内に配置され、流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを第1の位置から第2の位置に向かって移動させる。プランジャの動きにより、注入アダプタを介して体液を流体リザーバに引き込むように動作可能な負圧が生成される。所定の体積の体液が流体リザーバに移送されると、体積インジケータが第1の状態から第2の状態に移行する。体積インジケータが第1の状態から第2の状態に移行することに応答して、プランジャが第2の位置に移動する前に、プランジャが停止される。注入アダプタがハウジング及びハウジングから取り外され、所定体積の体液が、ポートを介して流体リザーバから流体移送装置の外部のサンプルボトルに移送される。
【0017】
いくつかの実施形態では、装置は、ハウジング、注入アダプタ、アクチュエータ、及び体積インジケータを含む。ハウジングは、流体リザーバを規定し、流体リザーバと流体連結するポートを含む。注入アダプタは、少なくとも一時的にハウジングに連結し、ポートと流体連結している。注入アダプタは、ポートを体液源と流体連結するように構成されている。アクチュエータは、内部に配置され、流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャ及びハウジング内でプランジャを移動させるためにユーザによって係合されるように構成された係合部材を含む。アクチュエータは、プランジャが、流体リザーバが第1の体積を有する第1の位置から、流体リザーバが第1の体積よりも大きい第2の体積を有する第2の位置に移動する速度を調節するように構成される。流体リザーバの体積の増加は、大量の体液を流体リザーバに引き込むように動作可能である。体積インジケータは、流体リザーバ内に配置されている所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に移行するように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、体液採取及び分配装置は、汚染が低減された状態で、適切な、好適な、及び/又は推奨される体積の体液サンプルを調達するように構成することができる。いくつかの実施形態では、体液採取及び分配装置及び/又はそれに連結した分水装置は、初期体積の体液をプレサンプルリザーバに分流させることができる。初期体積の体液は、体液採取及び分配装置及び/又は分水装置内に、又はそれらによって隔離されてから、後続体積の体液が、少なくとも部分的に体液採取及び分配装置によって規定される流体リザーバに流入することを可能にする。場合によっては、初期体積の体液は、微生物及び/又は他の汚染物質を含み得、初期体積を隔離することは、後続体積の体液(例えば、体液のサンプル体積)中の微生物及び/又は他の汚染物質を低減又は実質的に防止し得る。このようにして、後続体積の体液を診断又は他の試験に使用することができ、一方、初期体積の体液を廃棄し、患者に再注入し、並びに/あるいは診断及び/又は潜在的な微生物及び/又は他の汚染物質に感度の低い他の試験に使用することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、体液採取及び分配装置は、(例えば、初期体積の体液が分流された後)大量の体液を引き込むためにユーザによって係合及び/又は操作され得るアクチュエータを含むことができる。例えば、アクチュエータの1つ又は複数の部分を、体液採取及び分配装置の流体リザーバ内及び/又は流体リザーバに対して移動させて、その体積の体液を流体リザーバに引き込むことができる。場合によっては、アクチュエータは、アクチュエータの1つ又は複数の部分が移動できる速度を制御、調節、及び/又は制限するように構成することができ、これにより、ユーザは、体液リザーバに移送される体液の体積及び/又は体液源(例えば、患者の静脈内)上又はこれに対して加えられる負圧又は吸引力の大きさを制御することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、体液採取及び分配装置は、体液採取及び分配装置によって規定される流体リザーバに採取及び/又は移送される体液の適切な及び/又は所望の体積を確実にするように構成された体積インジケータを含むことができる。体液採取及び/又は分配装置は、流体リザーバに入る及び/又は出る流体の流れを自動的に分流及び/又は制御するように構成することができる。例えば、体液の第1の計測された又は所定の体積が採取された後、体積インジケータは、第1の状態から第2の状態に移行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、体積インジケータは、第2の状態に置かれた時に、流体リザーバに配置されている体液の計測された体積された及び/又は所定の体積を示す指示をユーザに提供することができる。加えて、又は代替として、体積インジケータは、ユーザが体積インジケータを係合及び/又は操作して、体積インジケータを第2の状態から(例えば、第1の状態又は第1の状態及び第2の状態とは異なる第3の状態に向かって)移行させるまで及び/又は移行しない限り、追加の量の体液が流体リザーバに運ばれるのをゲートで制御、制御、制限、及び/又は実質的に防止するように構成することができる。例えば、場合によっては、ユーザは、体積インジケータを第2の状態から移行させて、追加の量の体液を流体リザーバに運ぶことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、体液採取及び分配装置は、体液リザーバに含まれる体液の体積を1つ又は複数のサンプル容器、培養ボトル、サンプルリザーバ及び/又はバイアル、検査アッセイ、及び/又は類似の他のものに運ぶように構成することができる。例えば、ユーザは、体液採取及び分配装置(例えば、アクチュエータ及び/又は装置の他の好適な部分)を操作して、所定及び/又は所望の体積の体液を流体リザーバから、例えば、培養ボトルに運ぶことができる。いくつかの実施形態では、体積インジケータは、流体リザーバから培養ボトルに流れる体液を制御、規制、及び/又は分配することができる。例えば、いくつかの実施形態では、体積インジケータは、体液の流れが、所定の及び/又は所望の体積の体液が培養ボトルに運ばれることに応答して、流体リザーバから運ばれるのを実質的にゲート制御、及び/又は防止する状態に自動的に移行することができる。したがって、体液採取及び分配装置は、既知の、所定の、及び/又は所望の体積の体液が培養ボトルに運ばれることを確実にすることができる。
【0022】
これらの概念、特徴、及び/又は態様は、他の概念、特徴、及び/又は態様と共に、本明細書で更に詳細に説明され、及び/又は特定の実施形態に関して図面に示されている。
【0023】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他の場合を明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「部材」という用語は、単一の部材又は部材の組合わせを意味することを意図し、「材料」は、1つ又は複数の材料又はそれらの組合わせを意味することを意図している。
【0024】
本明細書で使用される場合、「約」、「およそ」、及び/又は「実質的に」という用語は、規定値及び/又は他の幾何学的関係に関連して使用される時に、そのように規定された構造が公称値及び/又は記載される幾何学的関係であることを意味するように意図されている。いくつかの例では、「約」、「およそ」、及び/又は「実質的に」という用語は、記載される値又は関係のプラス又はマイナス10%を、概して意味することができ、及び/又は概して想定することができる。例えば、約0.01は、0.009及び0.011を含み、約0.5は、0.45及び0.55を含み、約10は、9~11を含み、約1000は、900~1100を含む。記載される値は望ましいこともあり得るが、例えば、製造公差、生理的及び/又は物理的特性、あるいは他の実際的な考慮事項(例えば、装置、導管、管腔等の一部を通して加えられた圧力又は力等)として、いくらかの変動が起こり得ることを理解されたい。したがって、「約」、「およそ」、及び/又は「実質的に」という用語は、本明細書では、そのような許容差及び/又は考慮事項を説明するために使用されることができる。
【0025】
本明細書で更に詳細に記載されるように、任意の装置及び方法は、例えば、「サンプル」体積の体液を採取する前に「プレサンプル」体積の体液を分流することにより、汚染が低減された体液サンプルを調達するように、使用されることができる。本明細書で使用されるように、「体液」は、患者の身体から直接的又は間接的に取得された任意の流体を含むことができる。例えば、「体液」は、限定はされないが、血液、脳脊髄液、尿、胆汁、リンパ液、唾液、滑液、漿液、胸膜液、羊水、粘液、痰、硝子体液、空気等、又はそれらのいずれかの組合わせを含む。
【0026】
「プレサンプル」、「第1」、及び/又は「初期」という用語は、「サンプル」体積を調達する前に転送、分流、及び/又は隔離される、体液の堆積、部分、又は体積を記載及び/又は指すように、交換可能に使用されることができる。いくつかの実施形態では、「プレサンプル」、「第1」、及び/又は「初期」という用語は、体液の所定の、規定された、所望の、又は所与の体積、部分、又は量を指すことができる。例えば、いくつかの実施形態では、体液の所定の、及び/又は所望のプレサンプル体積は、約0.1ミリリットル(mL)、約0.2mL、約0.3mL、約0.4mL、約0.5mL、約1.0mL、約2.0mL、約3.0mL、約4.0mL、約5.0mL、約10.0mL、約20mL、約50mL、及び/又はそれらの間の任意の体積又は体積の割合であることができる。他の実施形態では、プレサンプル体積は、50mLよりも大きいか、又は0.1mL未満であることができる。いくつかの特定の実施形態では、所定の及び/又は所望のプレサンプル体積は、約0.1mL~約5.0mLであることができる。他の実施形態では、プレサンプル体積は、例えば、体液の一滴、体液の数滴、例えば、体液源から初期採取チャンバ、ポーション、リザーバ等(例えば、隔離チャンバ)への流路(又はその一部)を形成する、任意の数の管腔を組み合わせた体積であることができる。
【0027】
一方、体液の体積の文脈で使用された場合の「サンプル」、「第2」、及び/又は「後続」という用語は、体液のプレサンプル体積を移送、分流、隔離、及び/又は分離した後に採取された体液のランダムな体積、又は所定の若しくは所望の体積のいずれかである、体液の体積、割合、又は量を、指すことができる。例えば、いくつかの実施形態では、体液の所望のサンプル体積は、約10mL~約60mLであることができる。他の実施形態では、体液の所望のサンプル体積は、10mL未満又は60mLを超えることができる。いくつかの実施形態では、例えば、サンプル体積は、少なくとも部分的に、サンプル体積に対して実行される1つ又は複数の検査、評価、分析、及び/又はプロセスに基づくことができる。いくつかの実施形態において、既知の、所定の、及び/又は所望の体積を有する複数のサンプル体積は、ある量の体液(例えば、既知の、所定の、及び/又は所望の単一のサンプル体積より多量の体液)を含む流体リザーバから分配され得る。
【0028】
所定の体積の体液と採取された体積の体液との間の関係を説明する場合、値は、上記のような好適な許容誤差を含むことが理解されるべきである。例えば、採取された体液の体積が所定の体積の体液に実質的に等しいと述べる場合、採取された体積及び所定の体積は、好適な許容範囲内で名目上等しい。場合によっては、許容範囲は、採取された体液の体積の使用目的によって決定することができる。例えば、場合によっては、採取された血液体積が製造元(又は証拠に基づく実践)の推奨体積の1.0%~5.0%以内の場合、血液培養のアッセイは約99%正確であり得る。一例として、体液のアッセイのための製造業者の推奨体積は、サンプル採取ボトル当たり10ミリリットル(mL)であり、合計4つ又は6つの採取ボトルが使用され(すなわち、合計体積は40ml~60ml)、プラスマイナス5%で、約99%の信頼度が得られる。したがって、10.5mLの採取体積では、約99%を超える信頼度の結果が得られるが、11mLの採取体積では、約99%未満の信頼度の結果が得られる。他の例では、好適な許容誤差は、0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0%、10.0%、又はそれらの間の任意の百分率とすることができる。更に他の例では、許容誤差は10.0%を超える可能性がある。任意の本明細書に記載の実施形態は、流れを計量する、及び/又はそうでなければ好適な許容範囲内で体液の体積を測定するように構成された任意の好適な流計量機構及び/又は装置と組み合わせて含むことができ、及び/又はそれらと組み合わせて使用することができる。いくつかの実装形態では、流量計測機構及び/又は装置は、不正確な測定、ヒューマンエラー、及び/又は類似のものの組合わせから生じる可能性のある累積公差を最小化又は排除するように配置することができる。
【0029】
本明細書で記載される実施形態は、体液を1つ又は複数の流体採取装置(複数可)に選択的に移送するように、構成されることができる。いくつかの実施形態では、流体採取装置は、いずれかの好適な容器、リザーバ、ボトル、アダプタ、皿、バイアル、ナノリットルバイアル、容器、マイクロリットル容器、ナノリットル容器、シリンジ、装置、診断及び/又は検査機械、及び/又は同様のものを含むことができるが、これらに限定されない。具体的な例として、いくつかの実例では、本明細書に記載の実施形態及び/又は方法のいずれかは、サンプル体積をサンプルリザーバに移送するために使用することができ、例えばそれらのいくつかは、2007年12月13日に出願された「Systems and Methods for Parenterally Procuring Bodily-Fluid Samples with Reduced Contamination」という表題の米国特許第8,197,420号(「‘420特許」)及び/又は2017年11月20日に出願された「Systems and Methods for Sample Collection with Reduced Hemolysis」という表題の米国特許公開第2018/0140240号(「‘240公開」)に詳細に記載され、これらの各開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。他の実施形態では、流体採取装置は、例えば、Vacutainer(登録商標)(Becton,Dickinson and Company(「BD」)製)、BacT/ALERT(登録商標)SN又はBacT/ALERT(登録商標)FA(Biomerieux,Inc.製)、及び/又は同様のもの等の既知のサンプル容器と実質的に同様又は同等であり得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、サンプルリザーバは、例えば、好気性培養ボトル又は嫌気性培養ボトルのような、サンプル又は培養ボトルであることができる。このようにして、培養ボトルは、体液サンプルを受け入れることができ、その後、例えば、グラム陽性菌、グラム陰性菌、酵母、真菌、及び/又はその他の有機体の存在について、検査(例えば、体外診断(IVD)検査、及び/又は他の任意の好適な検査を介して)することができる。いくつかの実例では、培養ボトルは、体液サンプルを受け入れることができ、培養培地(その中に配置されている)は、任意の好適な有機体の存在について検査されることができる。培養培地のそのような検査が陽性の結果をもたらす場合、特定の有機体を同定するためにPCRベースのシステムを使用して、培養培地を連続的に検査することができる。更に、本明細書で更に詳細に記載されるように、いくつかの実例では、プレサンプル又は初期体積の体液を分流することは、体液サンプル中の汚染物質を低減及び/又は実質的に排除することができ、さもなければ不正確な検査結果につながり得る。
【0031】
本明細書に記載のサンプルコンテナ、リザーバ、ボトル、ディッシュ、バイアル等は、体液のサンプル体積を受け入れる前に内容物がない場合があり、又は例えば、任意の好適な添加物、培養培地、物質、酵素、油、流体、及び/又は同様のものを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、サンプルリザーバは、サンプルリザーバによって画定された内部体積の少なくとも一部を占める、好気性又は嫌気性培養培地(例えば、成長を促進するための栄養豊富な及び/又は環境的に制御された培地、及び/又は他の好適な培養培地(複数可))を含むことができる。いくつかの実施形態では、サンプルリザーバは、例えば、ヘパリン、クエン酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シュウ酸塩、SPS、及び/又は同様のものの任意の好適な添加物又は同様のものを含むことができ、同様にサンプルリザーバによって画定された内部体積の少なくともその一部を占める。他の実施形態では、サンプルリザーバは、検体を採取するために使用される任意の好適な容器であることができる。
【0032】
「培養培地」という用語は、体液中の有機体(例えば、細菌等の微生物)と反応するように構成されている物質を説明するために使用されることができ、「添加物」という用語は、体液の一部分(例えば、血液の構成細胞、血清、滑液等)と反応するように構成されている物質を説明するために使用されることができ、サンプルリザーバは、いずれかの好適な物質、液体、固体、粉末、凍結乾燥化合物、気体等を含むことができることを理解すべきである。更に、サンプルリザーバ内の「添加物」に言及する場合、添加物は、培養ボトルに含まれる好気性培養培地及び/又は嫌気性培養培地等の培養培地であり得、添加物、及び/又はいずれかの他の好適な物質、又は上述の培養ボトル及び/又は他の好適なリザーバに含まれる物質の組合わせであり得ることが理解されるべきである。すなわち、本明細書に記載された実施形態は、任意の好適な物質を含む任意の好適な流体リザーバ又は同様のものとともに使用されることができる。更に、本明細書に記載された実施形態及び/又は方法のいずれかは、体液の流れを受け入れる前に、培養培地、添加物、及び/又は他の物質を含まない、リザーバ(又は同様のもの)に体液の体積を移送するように、使用することができる。
【0033】
実施形態のいくつかは、1つ又は複数の培養サンプル検査のために体液を調達するために使用されるものとして本明細書で説明されているが、実施形態はそのような使用に限定されないことを理解されたい。本明細書に記載の実施形態及び/又は方法のいずれかは、体液の流れが、それと流体連結して配置された、任意の好適な装置に移送するように、使用されることができる。したがって、特定の実例が本明細書に記載されているが、装置、方法、及び/又は概念は、そのような特定の実例に限定されることを意図していない。更に、本明細書に記載された装置のいずれかの使用を通して採取されたサンプルは、上述のような任意の好適な検査で使用されることができる。
【0034】
本明細書に記載のいずれかの実施形態及び/又はその一部は、1つ又は複数の生体適合性材料で形成又は構築されることができる。いくつかの実施形態では、生体適合性材料は、例えば、剛性、靭性、デュロメータ、生体反応性等の、構成材料の1つ又は複数の特性に基づいて選択されることができる。好適な生体適合性材料の例には、金属、ガラス、セラミック、又はポリマーが含まれる。好適な金属の実例は、医薬品グレードのステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、プラチナ、スズ、クロム、銅、及び/又はそれらの合金を含む。ポリマー材料は、生分解性又は非生分解性であり得る。好適な生分解性ポリマーの実例は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリラクチド-コ-グリコリド(PLGA)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリエーテルエステル、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリウレタン、並びに/又はそれらのブレンド及びコポリマーを含む。非生分解性ポリマーの実例は、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、エチレンビニルアセテート及び他のアシル置換セルロースアセテートのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホネートポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、並びに/又はそれらのブレンド及びコポリマーを含む。
【0035】
本明細書に記載された実施形態及び/又はその部分は、1つ又は複数の部品、特徴、構造等から形成された構成要素を含むことができる。このような構成要素を参照する場合、構成要素は、いずれかの数のセクション、領域、部分、及び/又は特徴を有する単一部分によって形成され得るか、又は複数の部分又は特徴によって形成され得ることが理解されるべきである。例えば、壁又はチャンバ等の構造を指すときに、その構造は、複数の部分、又は構造を形成するために連結された複数の別個の下部構造又は同様のものを有する単一の構造と見なすことができる。したがって、モノリシックに構築された構造は、例えば、下部構造のセットを含むことができる。そのような下部構造のセットは、互いに連続的又は不連続的のいずれかである、複数の部分を含み得る。下部構造のセットは、別々に製造され、後で(例えば、溶接、接着剤、スナップ、及び/又は任意の好適な方法を介して)連結された、複数のアイテム又は構成要素から製造されることもできる。
【0036】
図1A~1Cは、一実施形態による体液採取及び分配装置1の概略図である。体液採取及び分配装置1(本明細書では「装置」とも呼ばれる)は、任意の好適な形状サイズ及び/又は構成であり得る。いくつかの実施形態では、装置1は、人間工学及び/又は使いやすさを向上及び/又は促進するサイズ及び/又は形状を有することができる。いくつかの実施形態では、装置1及び/又はその少なくとも一部は、その中に流体を受け取り、少なくとも一時的に含むように構成された注射器及び/又は同様の装置と形態及び/又は機能が類似し得る。いくつかの実装形態では、装置1を操作して、大量の体液を、体液源(例えば、患者)から、しきい値流速未満の流束で装置1の一部に引き込むことができる。図1A~1Cには示されていないが、いくつかの実施形態では、装置1は、体液源から引き出された初期体積の体液を分流させ、少なくとも一時的に隔離することができる装置を含み、連結させ、及び/又はそれと統合することができる。場合によっては、初期体積の体液を分流及び隔離することにより、‘420特許に詳細に記載されているように、装置1の一部に引き込まれる後続の体積の体液中の汚染物質の存在を低減及び/又は実質的に排除することができる。
【0037】
図1A~1Cに示されるように、装置1は、ハウジング10、流体リザーバ15、注入アダプタ20、アクチュエータ40、及び体積インジケータ50を含む。ハウジング10は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジング10は、いくつかの既知の注射器と同様の細長い及び/又は実質的に円筒形の形状を有することができる。他の実施形態では、ハウジング10は、他の任意の好適な形状を有することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング10のサイズは、少なくとも一時的にそこに含まれるべき所望の体積又は流体の量に少なくとも部分的に基づくことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジング10は、流体リザーバ15を含み、及び/又は少なくとも部分的に形成することができ、ハウジング10のサイズ及び/又は体積は、少なくとも部分的に、流体リザーバ15に移送される及び/又は流体リザーバ15から移送される流体の所望の体積に基づくことができる。
【0038】
ハウジング10は、流体リザーバ15、アクチュエータ40、及び体積インジケータ50の少なくとも一部を含有、収容、及び/又は形成するように構成される。ハウジング10は、流体リザーバ15と流体連結しており、少なくとも一時的に、注入アダプタ20に物理的及び流体的に連結可能なポート11を含む(例えば、図1A及び1Bを参照されたい)。場合によっては、注入アダプタ20をポート11から取り外すか、又は切り離すことができ、ポート11は、1つ又は複数の外部採取リザーバ、サンプルボトル、培養ボトル等に流体的に連結することができる(例えば、図1Cを参照)。
【0039】
流体リザーバ15は、ハウジング10内に配置され、及び/又はハウジング10によって形成される。例えば、いくつかの実施形態では、流体リザーバ15は、ハウジング10とは独立して形成され、製造中にハウジング10の一部内に挿入又は配置され得る。他の実施形態では、ハウジング10の少なくとも一部及び流体リザーバ15の少なくとも一部は、モノリシックに及び/又は一体的に形成することができる。流体リザーバ15は、任意の好適な体積を有することができ、及び/又はそれを規定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体リザーバ15は、約5.0mL~約60.0mL、約10.0mL~約50.0mL、約20.0mL~約40.0mL、又は約30.0mLの体積を有することができる。いくつかの実施形態では、流体リザーバ15は、約20.0mL、約25.0mL、又は約30mLの体積を有することができる。他の実施形態では、流体リザーバ15は、約5.0mL未満又は約60.0mLを超える体積を有することができる。流体リザーバ15は、ハウジング10のポート11と流体連結しており、したがって、本明細書で更に詳細に説明するように、ポート11を介して流体の流れを受け取るか、又は運ぶことができる。図1A~1Cには示されていないが、いくつかの実施形態では、装置1は、流体リザーバ15から流体的に分離され、ハウジング10に移送される初期体積の体液を受け取るように構成されるプレサンプルリザーバを含むことができる。
【0040】
アクチュエータ40は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータ40は、注射器のようなプランジャ及びハウジング10内で注射器のようなプランジャを移動させるためにユーザによって係合されるように構成された1つ又は複数の部分を含むことができる。いくつかの実施形態では、注射器のようなプランジャ(本明細書では簡潔に「プランジャ」と呼ぶ)は、流体リザーバ15の内面(又は流体リザーバ15の一部を規定するハウジング10の内面)に流体密封を形成するシールを含むことができる。したがって、アクチュエータ40のプランジャは、流体リザーバ15の少なくとも一部を形成及び/又は規定することができる。例えば、流体リザーバ15は、ハウジング10の内面と、ポート11と、アクチュエータ40のプランジャとによって、及び/又はそれらの間で集合的に規定される体積であり得るか、及び/又はその体積を有することができる。
【0041】
アクチュエータ40を操作して、ハウジング10内でプランジャを移動させて、流体リザーバ15の体積を増減させることができる。場合によっては、流体リザーバ15の体積を増加させると、ポート11を通って流体リザーバ15に流体(例えば、体液)を引き込むように動作可能な流体リザーバ15内の圧力(例えば、負圧、真空、吸引力等)が低下する可能性がある。逆に、流体リザーバ15の体積を減少させると、本明細書で更に詳細に説明するように、ポート11を介して流体リザーバ15から流体を排出するように動作可能な流体リザーバ15内の圧力が増加する可能性がある。
【0042】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ40の配置は、アクチュエータ40及び/又はその一部が、流体リザーバ15の体積の変化速度を制御及び/又は調節するように構成されるようにすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータ40の第1の部分は、ユーザによって係合及び/又は操作されて、例えばプランジャを含むアクチュエータ40の第2の部分を移行及び/又は移動させることができる。いくつかの実装形態では、アクチュエータ40の第1の部分(例えば、係合部分等)は、アクチュエータ40の第2の部分(例えば、少なくともアクチュエータ40のプランジャ)に直接又は間接的に連結することができ、アクチュエータ40の第1の部分のユーザによって及ぼされる力の少なくとも一部を、既知の所定の及び/又は調節された力に使用及び/又は伝達して、アクチュエータ40の第2の部分を移行及び/又は移動させるように構成される。別の方法では、いくつかの実装形態では、アクチュエータ40及び/又はその1つ又は複数の部分は、流体リザーバ15の体積の変化速度を制御及び/又は調節するように構成することができ、流体リザーバ15は、次に、流体リザーバ15に出入りする流体の流速を制御及び/又は調節することができる。本明細書で更に詳細に説明されるように、いくつかの実装形態では、そのような制御及び/又は調節により、ユーザは、流体リザーバ15に出入りする流体の流速の制御量を増加させることができ、これにより、ユーザは、流体リザーバ15内に移送される及び/又は流体リザーバ15から移送される流体の体積をより正確に制御することが可能になる。
【0043】
例として、いくつかの実施形態では、アクチュエータ40の第1の部分は、1つ又は複数のホイール、ダイヤル、ピニオン、レバー、空気圧又は油圧アクチュエータ、ロッド等であり得、これらは、直接又は間接的に、アクチュエータ40(例えば、プランジャ40)の第2の部分に連結している。いくつかの実施形態では、アクチュエータ40の第1の部分は、1つ又は複数のラック、トラック、チャネル、流路、エネルギー貯蔵部材及び/又はバイアス部材(例えば、1つ又は複数のばね)、連鎖のリンク及び/又は同等のもの等を介して、アクチュエータ40の第2の部分に連結することができる。いくつかの実装形態では、アクチュエータ40の第1の部分(例えば、係合部分又は部材)とアクチュエータ40の第2の部分(例えば、プランジャ)との間の直接又は間接連結は、それらの間のエネルギー及び/又は力の伝達を調節するように選択及び/又は設計することができる。例えば、いくつかの実装形態では、アクチュエータ40の第1の部分は、1つ又は複数のラック及びピニオンを介してアクチュエータ40の第2の部分に間接的に連結されるホイールであり得る。そのような実装形態では、アクチュエータ40の第2の部分に加えられる力は、例えば、ホイール、ピニオン、及び/又はラック間のギア比を増減することによって、調節、調整、及び/又は制御することができる。
【0044】
他の実施形態では、エネルギー及び/又は力の移送は、任意の好適なメカニズムを介して、例えば、トラック、チャネル、流路等のサイズ及び/又は形状を増減少させる、ばね定数及び/又は1つ又は複数の構成要素の強度を増減させる、連鎖のリンクの構成要素のサイズ及び/又は数を増減させる、ガス又は流体の流速を増減させる、及び/又は本明細書に記載されているもののいずれか等の他の任意の好適なメカニズム又は方法を介して調節及び/又は制御することができる。他の実施形態では、移送及び/又は分配装置は、流体リザーバ15の体積の変化速度及び/又は流体リザーバ15に出入りする流体の流速を制御及び/又は調節する特定の例及び/又は方法が、流体リザーバの体積の変化速度を制御及び/又は調節することができ、任意の好適な方法を含み、本明細書に記載の特定の例及び/又は方法に限定されることを意図しない。
【0045】
体積インジケータ50は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、体積インジケータ50は、ボタン、ノブ、ダイヤル、レバー、ポインタ、及び/又は他の任意の好適なインジケータである。体積インジケータ50は、流体リザーバ15内に配置された流体の体積に関連する表示を提供するために、第1の状態から第2の状態に移行するように、又は移行されるように構成することができる。例えば、体積インジケータ50は、流体リザーバ15内に配置されている既知の、所望の、及び/又は所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に(例えば、自動的に)移行することができる。いくつかの実施形態では、既知の、所望の、及び/又は所定の体積の体液は、1つ又は複数の試験等に適した体液(例えば、血液)の体積に少なくとも部分的に基づくことができ、又は例えば、血液培養検査及び/又は同様のものの体液に対して又はそれを使用して実行されるように構成される。いくつかの実施形態では、既知の、所望の、及び/又は所定の体積は、例えば、1.0mL、2.0mL、3.0mL、4.0mL、5.0mL、6.0mL、7.0mL、8.0mL、9.0mL、10.0mL、15.0mL、20.0mL、又はそれらの間の任意の好適な体積又は体積の一部である。他の実施形態では、既知の、所望の、及び/又は所定の体積は、1.0mL未満又は20.0mLを超えることができる。
【0046】
一例として、既知の、所望の、及び/又は所定の体積は、10.0mLであり得る。したがって、体積インジケータ50は、10.0mLの体液が流体リザーバ15に移送及び/又は配置されることに応答して、第1の状態から第2の状態に移行することができ、及び/又は移行されることができる。いくつかの実施形態では、体積インジケータ50は、体積インジケータ50(例えば、ボタン等)が押されるか、又は実質的にハウジング10内に配置される第1の状態から、体積インジケータ50がハウジング10に対して隆起している(例えば、ボタンの少なくとも一部がハウジング10外に、又はハウジング10から延在している)第2の状態に移行することができる。第2の状態にあるとき、体積インジケータ50は、10.0mLが流体リザーバ10に配置されたことをユーザに示すことができる。それに応じて、ユーザは、追加の量の体液を流体リザーバ15に引き込み続けるか(例えば、アクチュエータ40を係合し続けることによって)、又は調達プロセスを停止又は終了するかを決定することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、体積インジケータ50はまた、装置1及び/又はアクチュエータ40を、アクチュエータ40の少なくとも一部の移動(例えば、ハウジング10内のプランジャの移動)を制限及び/又は実質的に防止する状態又は構成に少なくとも一時的に配置するように構成され得る。例えば、上記のように、体積インジケータ50は、ボタンがハウジング10の表面外に、又はハウジング10の表面から延在するように、第2の状態に移動又は移行することができるボタン(又は同様のもの)であり得る。いくつかの実施形態では、体積インジケータ50は、例えば、アクチュエータ40の任意の好適な部分と選択的に係合して、体積インジケータ50が第2の状態にある間、プランジャの動きを制限及び/又は実質的に防止することができる。したがって、ユーザは、体積インジケータ50を操作することができ、及び/又は体積インジケータ50を第2の状態から移行させるように動作可能である、体積インジケータ50に力を加えることができる。いくつかの実施形態では、例えば、体積インジケータ50は、第1の状態に向かって移行することができ、及び/又は第1の状態に戻ることができる。他の実施形態では、体積インジケータ50は、第1の状態及び第2の状態とは異なる、第3の状態に向かって及び/又は第3の状態に移行することができる。
【0048】
注入アダプタ20は、ハウジング10のポート11に少なくとも一時的に連結するように構成される。注入アダプタ20は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。注入アダプタ20は、体液源と流体連結するように構成された管腔含有装置を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、注入アダプタ20は、患者の静脈又は動脈に挿入されるように構成された針又はカテーテルを含むことができる。他の実施形態では、注入アダプタ20は、注入アダプタ20と体液源及び/又は中間装置(例えば、分流装置、配置された静脈内カテーテル、及び/又は他の好適な装置)との流体連結を確率するように構成される。
【0049】
図1A及び1Bに示されるように、注入アダプタ20がハウジング10に連結されるとき、注入アダプタ20は、ポート11に流体的に連結される。いくつかの実施形態では、ハウジング10のポート11は、注入アダプタ20の貫通可能、密封可能、及び/又は壊れやすい部分を通って前進するように構成された針又は他の穿刺部材を含むことができる。例えば、注入アダプタ20は、注入アダプタ20がそれに連結された時にポート11の針又は穿刺部材によって貫通され、注入アダプタ20が、ハウジング10から取り外された時に密封状態等に戻る、自動密封ポートを含むことができる。そのような実施形態では、針及び/又は穿刺部材は、注入アダプタ20の内部部分を、流体リザーバ15と流体連結するように配置することができ、それにより、流体(例えば、体液)を注入アダプタ20から流体リザーバ15に移送することができる。他の実施形態では、注入アダプタ20及びポート11は、ルアー式の接続及び/又は任意の他の好適な物理的及び/又は流体的相互作用を含むことができ、及び/又は集合的に形成することができる。
【0050】
図1Cに示されるように、場合によっては、所望の体積の流体が流体リザーバ15に移送された後、注入アダプタ20をハウジング10から切り離す、及び/又は他の方法で取り外すことができる。いくつかの実施形態では、ポート11からの注入アダプタ20の切離しは、ポート11に連結された針及び/又は穿刺部材が露出するようにすることができ、これにより、ポート11を任意の好適な外部装置及び/又はリザーバに、物理的及び/又は流体的に連結することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ポート11は、培養ボトル又は他のサンプルリザーバに物理的及び/又は流体的に連結するように構成することができる。他の実施形態では、ポート11は、例えば、開示が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2015年3月3日に出願された「Apparatus and Methods for Disinfection of a Specimen Container」と題された米国特許第10,123,783号(本明細書では「‘783特許」と呼ばれる)に記載されているもの等の任意の好適な移送アダプタに連結することができ、及び/又はそれを含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、注入アダプタ20は、体液源(例えば、患者)から受け取った初期体積の体液を採取、分流、及び/又は隔離するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、注入アダプタ20は、初期体積の体液が注入アダプタ20の第1の部分に(例えば、第1の流路等を介して)移送される第1の状態又は構成を有することができ、第1の状態又は構成から、(1)初期体積の体液が、注入アダプタ20の第1の部分によって、又はその中に隔離され、(2)後続体積の体液が、第2の流路等を介して、注入アダプタ20を通って流体リザーバ15に移送することができる、第2の状態及び/又は構成に移行することができる。したがって、後続体積の体液は、さもなければ初期体積の体液に含まれる汚染物質等を実質的に含まない可能性がある。他の実施形態では、注入アダプタ20は、初期体積の体液を分流し、隔離するように構成された分流装置等に連結するように構成することができる。更に他の実施形態では、分流装置等は、装置1に統合及び/又は含まれ得る(例えば、少なくとも部分的にハウジング10に配置されている)。
【0052】
初期体積の体液の採取、分流、及び/又は隔離は、任意の好適な装置又は装置の組合わせによって任意の好適な方法で実行することができる。例えば、いくつかの実施形態では、初期体積の体液の採取、分流、及び/又は隔離は、各開示が、参照によってその全体が本明細書に組み込まれている、‘420特許、‘240公開、及び/又は‘783特許、2015年6月2日に出願された、「Sterile Bodily-Fluid Collection Device and Methods,」と題された、米国特許公開第2015/0342510号(‘510公開)、2012年10月12日に出願された、「Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling,」と題された米国特許第8,535,241号(‘214特許)、2013年5月29日に出願された、「Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling,」と題された米国特許第9,060,724号(‘724特許)、2013年12月2日に出願された、「Syringe-Based Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling,」と題された米国特許第9,155,495号(‘495特許)、2016年6月13日に出願された、「Devices and Methods for Syringe-Based Fluid Transfer for Bodily-Fluid Sampling,」と題された米国特許公開第2016/0361006号(‘006公開)、2016年9月6日に出願された、「Apparatus and Methods for Maintaining Sterility of a Specimen Container,」と題された米国特許第9,950,084号(‘084特許)、2018年6月11日に出願された、「Fluid Control Devices and Methods of Using the Same,」と題された米国特許公開第2018/0353117号(‘117公開)、2018年9月12日に出願された、「Fluid Control Devices and Methods of Using the Same,」と題された米国特許公開第2019/0076074号(‘074公開)、及び/又は2018年12月7日に出願された、「Fluid Control Devices and Methods of Using the Same,」と題された米国特許公開第2019/0175087号(‘087公開)に記載される装置(又はそれらの一部)、概念、及び/又は方法を使用して行うことができる。
【0053】
場合によっては、ユーザは、装置1を使用して、汚染物質を実質的に含まないある量の体液を得ることができ、次いで、装置1を使用して、少なくとも1つの所望の正確な(例えば、適切な、好適な、及び/又は推奨される)体積の調達した体液を、例えば、好気性又は嫌気性培養ボトル等の対応するサンプルリザーバに送達することができる。例えば、上記のように、ユーザは、注入アダプタ20及びハウジング10のポート11を介して、流体リザーバ15と体液源との間の流体連結を確立することができる。場合によっては、ユーザは、装置1、注入アダプタ20、及び/又は注入アダプタ20に連結された装置を係合させて、初期体積の体液を分流させ、隔離することができる。他の例では、ユーザは、接続された、又は別個の分流装置を介して、初期体積の体液を分流及び隔離することができる。更に他の例では、ユーザは初期体積の体液を分流する必要はない。
【0054】
体液源との流体連結を確立した後、ユーザは、アクチュエータ40を係合及び/又は操作して、アクチュエータ40を第1の状態から第2の状態に、又は第2の状態に向かって移行させることができる。例えば、アクチュエータ40は、アクチュエータ40のプランジャを、流体リザーバ15が第1の体積(図1A)を有する第1の位置から、流体リザーバ15が第1の体積よりも大きい第2の体積を有する(図1B)第2の位置に(又はそれに向かって)移動するように、係合及び/又は操作することができる。第1の位置から第2の位置へのプランジャの移動は、流体リザーバ15の体積の増加をもたらす可能性があり、これは、次に、大量の体液を流体リザーバ15に引き込む際に動作可能な負圧差及び/又は吸引力を生成する可能性がある。場合によっては、初期体積の体液を分流させることにより、流体リザーバ15に移送される体液の体積に、試験中に誤った結果をもたらす可能性のある汚染が実質的にないようにすることができる。
【0055】
所定の体積の体液を流体リザーバ15に引き込んだ後、体積インジケータ50は、その第1の状態(図1A)から第2の状態(図1B)に(例えば、自動的に)移行して、ユーザに所定の体積が流体リザーバ15に含まれている表示を提供することができる。場合によっては、所定の体積は、好気性培養ボトルに移送されるように構成された所望の体積(例えば、10.0mLの体液)に基づくことができる。他の実施形態では、所定の体積は、任意の好適な体積であり得る。場合によっては、所定の体積が流体リザーバ15に配置された後、ユーザは体液の採取を停止することができる。他の実施形態では、ユーザは、アクチュエータ40を係合及び/又は操作し続けて、追加の量の体液を流体リザーバ15に引き込むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザは、体積インジケータ50を係合及び/又は移行させて、体積インジケータ50をその第2の状態から移動させることができ、それにより、追加の量の体液を流体リザーバ15に移送することができる。
【0056】
いくつかの実装形態では、アクチュエータ40の配置は、体液が流体リザーバ15に移送される速度を制御、計測、及び/又は調節するように構成することができる(例えば、プランジャが流体リザーバ15内又は流体リザーバに対して移動できる速度を制御、制限、及び/又は調節する)。したがって、流体リザーバ15内の負圧差及び/又は吸引力は、調節及び/又は制限することができる。更に、流体リザーバ15への流体移送の速度を制限することは、適切な、好適な、推奨される、望ましい、及び/又はそうでなければ正確な体積の体液の採取を強化及び/又は促進することができる。
【0057】
図1Cに示されるように、所望の量の体液を移送した後、例えばユーザは、注入アダプタ20をポート11から取り外すことができる。次に、注入アダプタ20及び/又はその中に配置された大量の体液を廃棄することができ、及び/又は他の任意の好適なプロセス及び/又は目的に使用することができる。次に、場合によっては、ユーザは、ポート11を、例えば、培養ボトル(及び/又は本明細書に記載のいずれかの採取装置)等の任意の好適な採取又はサンプルリザーバに連結させることができる。したがって、ハウジング10のポート11を使用して、流体を流体リザーバ15に移送し(例えば、注入ポートとして機能する)、流体を流体リザーバ15から移送する(例えば、出口ポートとして機能する)ことができる。
【0058】
場合によっては、例えば、不十分なサンプル体積の結果として偽陰性に対して比較的感受性があり得る嫌気性培地で培養されたサンプルの検査に使用するために、所定及び/又は所望の体積の体液を嫌気性培養ボトルに移送することが望ましい場合がある。更に、いくつかの実施形態では、所定及び/又は所望の体積の体液が採取又はサンプルリザーバ(例えば嫌気性培養ボトル)に移送されたことに応答して、第2の状態に移行及び/又は第2の状態に自動的に配置されるように、体積インジケータ50を構成することができる。いくつかの実施形態において、体液の所定の及び/又は所望の体積は、約10.0mLであり得る。場合によっては、流体リザーバ15に含まれる追加の量又は体積の体液を、その特定のタイプの採取及び/又はサンプルリザーバに運ばれることが意図されている、少なくとも部分的に、所望の及び/又は所定の体積の体液に基づいて、1つ又は複数の追加の採取及び/又はサンプルリザーバに分配することができる(例えば、製造業者の指示、説明、及び/又は推奨に従って)。したがって、装置1は、汚染物質を実質的に含まない体液を取得するように構成でき、得られた体液を1つ又は複数の採取又はサンプルリザーバに、所望の体積で分配するように構成することができる。
【0059】
図2~8は一実施形態による体液採取及び分配装置100を示す。体液採取及び分配装置100(本明細書では「装置」とも呼ばれる)は、任意の好適な形状サイズ、及び/又は構成であり得る。いくつかの実施形態では、装置100は、人間工学及び/又は使いやすさを向上及び/又は促進するサイズ及び/又は形状を有することができる。いくつかの実施形態では、装置100及び/又はその少なくとも一部は、その中に流体を受け取り、少なくとも一時的に含むように構成された注射器及び/又は同様の装置と形態及び/又は機能が類似し得る。
【0060】
本明細書で更に詳細に説明するように、装置100は、しきい値流速未満の流速で、大量の体液を装置100の一部に引き込むように操作することができる。図2~8には示されていないが、装置100は、体液源(例えば、患者)から引き出された初期体積の体液を分流させ、少なくとも一時的に隔離するように構成された装置の一部を含み、及び/又はそれに連結することができる。本明細書に記載されるように、初期体積の体液を分流及び隔離することにより、装置100の一部に引き込まれる後続体積の体液中の汚染物質の存在を低減及び/又は実質的に排除することができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、装置100は、装置100の一部に移送された体液の体積又は量に関して、ユーザに1つ又は複数の指示を提供するように構成することができる。いくつかの実施形態では、既知の、所定の、及び/又は所望の体積の体液が装置100の一部に引き込まれた後、装置100及び/又はその一部は、ユーザが装置100の更なる使用を可能にする入力を提供するまで、装置100の更なる使用を一時停止、抑制、制限、及び/又は実質的に防止する。いくつかの実施形態では、装置100は、大量の体液が装置100の一部に引き込まれた後、1つ又は複数のサンプルリザーバ、ボトル、容器等に連結するように構成することができる。そのような実施形態では、本明細書で更に詳細に記載するように、装置100は、既知の、所定の、及び/又は所望の体積を有する体液の体積の少なくとも一部を、少なくとも1つのサンプルリザーバ、ボトル、及び/又は容器に分配するように構成することができる。
【0062】
図2~5に示されるように、装置100は、ハウジング110、流体リザーバ115、注入アダプタ120、アクチュエータ140、及び体積インジケータ150を含む。ハウジング110は、任意の適切な形状、サイズ、及び/又は構成であることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジング110は、細長い及び/又は実質的に円筒形の形状を有することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング110のサイズは、少なくとも一時的にそこに含まれるべき所望の体積又は流体の量に少なくとも部分的に基づくことができる。ハウジング110は、流体リザーバ115、アクチュエータ140、及び体積インジケータ150の少なくとも一部を含有、収容、及び/又は形成するように構成される。ハウジング110は、流体リザーバ115と流体連結し、少なくとも一時的に、注入アダプタ120に物理的及び流体的に連結されるように構成されたポート111を含む(例えば、図6及び7を参照されたい)。本明細書で更に詳細に説明するように、場合によっては、注入アダプタ120は、ポート111から取り外し又は切り離すことができ、ポート111は、1つ又は複数の採取リザーバ、サンプルボトル、培養ボトル等に物理的及び流体的に連結することができる。
【0063】
流体リザーバ115は、ハウジング110内に配置され、及び/又はハウジング110によって形成される。例えば、いくつかの実施形態では、流体リザーバ115は、ハウジング110とは独立して形成され、製造中にハウジング110の一部内に挿入又は配置され得る。他の実施形態では、ハウジング110の少なくとも一部及び流体リザーバ115の少なくとも一部は、モノリシックに及び/又は一体的に形成することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、流体リザーバ115を形成及び/又は規定することができる。流体リザーバ115は、任意の好適な体積を有することができ、及び/又はそれを規定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体リザーバ115は、約5.0mL~約60.0mL、約10.0mL~約50.0mL、約20.0mL~約40.0mLの体積を有することができる。いくつかの実施形態では、流体リザーバ115は、約20.0mLの体積を有することができる。他の実施形態では、流体リザーバ115は、約5.0mL未満又は約60.0mLを超える体積を有することができる。本明細書で更に詳細に説明するように、図6及び7に示されるように、流体リザーバ115は、ハウジング110のポート111と流体連結しており、したがって、ポート111を介して流体の流れを受け取るか、又は運ぶことができる。
【0064】
アクチュエータ140は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。例えば、図。5~7に示されるように、アクチュエータ140は、プランジャ141、1つ又は複数のラック142、ホイール143、並びに1つ又は複数のピニオン144を含む。プランジャ141は、流体リザーバ115内に移動可能に配置されている。いくつかの実施形態では、プランジャ141は、流体リザーバ115(又はハウジング110)の内面と流体密封を形成し、流体リザーバ115の少なくとも一部を形成するように構成されるシールを含むことができる。例えば、流体リザーバ115は、内面、プランジャ141のシール、及びポート111によって、及び/又はそれらの間で集合的に規定される体積であり得、及び/又はそれを有し得る。場合によっては、アクチュエータ140を操作して、プランジャ141を流体リザーバ115内で移動させることができ、これにより、流体リザーバ115の体積を増減させることができる。
【0065】
図6及び7に示されるように、1つ又は複数のラック142は、プランジャ141に含まれ、プランジャ141によって形成され、及び/又はプランジャ141に連結される。図2~8の実施形態に示されるように、アクチュエータ140は、2つのラック142のセットを含む。他の実施形態では、アクチュエータ140は、任意の数のラックを含むことができる。ラック142は、ラック142の少なくとも一部に沿って延びる多くの歯、突起、リブ等を含み、及び/又はそれらを形成する。図5に示されるように、ラック142の一部は、ハウジング110の背面によって規定される1つ又は複数の開口部内に配置することができ、及び/又はそれを通って延在することができる。本明細書で更に詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、そのような配置は、ラック142、したがってプランジャ141がハウジング110に対して移動することを可能にすることができる。ラック142を含むものとして示されているが、他の実施形態では、アクチュエータは、ハウジング110に対してプランジャ141を動かすように動作可能な任意の好適な特徴、部材、及び/又は装置を含むことができる。
【0066】
図6に示されるように、アクチュエータ140のホイール143は、ハウジング110に回転可能に連結され、1つ又は複数のピニオン144に固定的に連結される。ホイール143は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。いくつかの実施形態では、ホイール143は、ハウジング140に対して回転するように、ユーザによって(例えば、ユーザの親指によって)操作され得る。ホイール143は、ユーザ(例えば、ユーザの親指)とホイール143との間の接触を容易及び/又は強化するように構成された任意の表面特徴、輪郭、グリップ等を有することができ、及び/又は含むことができる。
【0067】
1つ又は複数のピニオン144は、ホイール143に固定的に連結され、1つ又は複数のラック142と接触しており、及び/又はそれに沿って回転するように構成されている。より具体的には、ピニオン144は、ラック142の歯、突起、リブ、等に対応する、及び/又はかみ合うように構成される歯、突起、リブ、歯車等のセットを含むことができる。言い換えれば、アクチュエータ140及び/又はその少なくとも一部は、ラックとピニオンの配置及び/又は構成を形成及び/又は有する。ピニオン144は、ホイール143との、又はホイール143に対する所望の比率(例えば、ギア比)を達成及び/又はもたらすために、任意の好適なサイズ及び/又は直径を有することができる。すなわち、ホイール143及びピニオン(複数可)144は、ホイール143の回転量(例えば、ホイールを操作するユーザによって生成される)が、ピニオン144の既知の、望ましい、及び/又は所定の回転量を結果として生じるような任意の好適なギア比を有することができ、及び/又はそれを規定することができる。いくつかの実施形態では、例えば、ホイール143は、約34ミリメートル(mm)(約1.34インチ(in))の直径を有することができ、ピニオン144は、約6.5mm(約0.26in)の直径を有することができる。いくつかの実施形態では、ピニオンは、例えば、8本の歯を有することができる。他の実施形態では、ピニオンは、8本未満の歯又は8本を超える歯を有することができる。いくつかの実施形態では、ラック142、ホイール143、及びピニオン144の間の関係は、装置100によって生成される有効圧力(負圧)、ホイール143の感度、ホイール143の作動に関連する触覚フィードバックの量を少なくとも部分的に制御することができる。更に、ピニオン144は、ラック142に対して任意の好適な向きを有することができ、これは、次に、プランジャ141の動きに関連する結果として生じる方向を、ホイール143の回転に関連する所与の方向に対して制御することができる。
【0068】
ホイール143及びピニオン144は、ハウジング110に連結され、ハウジング110に対して並進運動位置を実質的に変更することなく、ハウジング110に対して回転することを可能にする。言い換えれば、ホイール143及びピニオン144は、ハウジング110に対して実質的に固定された位置を有する軸の周りを回転するように構成される。ピニオン144がラック142と接触及び/又はかみ合っている状態で、ホイールを回転させると、ピニオン142がラック142の歯又は突起に沿って前進する。別の言い方をすれば、ホイール143の回転は、既知の、所定の、及び/又は予想される回転速度におけるピニオン143の回転をもたらし、その結果、プランジャ141は、ハウジング110及び/又は既知の、所定の、及び/又は予想される並進速度を有する流体リザーバ115内で並進運動する。したがって、本明細書で更に詳細に説明されるように、装置100は、少なくとも機能において注射器と同様であり得るが、流体が流体リザーバ115に引き込まれる速度を調節するように構成され得、及び/又は流体リザーバ115に含まれる体液の量又は体積の表示及び/又は制御をするように構成され得る。
【0069】
体積インジケータ150は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、体積インジケータ150は、ボタン、ノブ、ダイヤル、レバー、ポインタ、及び/又は他の任意の好適なインジケータである。体積インジケータ150は、第1の状態から第2の状態に移行するように、又は移行されるように構成して、流体リザーバ115に配置された流体の体積に関連する表示を提供することができる。例えば、体積インジケータ150は、流体リザーバ115内に配置されている既知の、所望の、及び/又は所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に(例えば、自動的に)移行することができる。いくつかの実施形態では、既知の、所望の、及び/又は所定の体積は、例えば、図1A~1Cに示した装置1に関して上記で説明したもののいずれかであり得る。例として、体積インジケータ150は、体積インジケータ150(例えば、ボタン又は図2~8に示されていないもの)がハウジング110内で押し下げられるか、又は実質的に配置されている第1の状態から、体積インジケータ150がハウジング110に対して上昇する(例えば、ボタンの少なくとも一部がハウジング110の外に又はハウジング110から延びる)第2の状態に移行することができる。したがって、体積インジケータ150は、10.0mLが流体リザーバ110に配置されたことをユーザに示すことができる。それに応じて、ユーザは、追加の量の体液を流体リザーバ115に引き込み続けるか(例えば、アクチュエータ140を係合し続けることによって)、又は調達プロセスを停止又は終了するかを決定することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、体積インジケータ150はまた、流体リザーバ110内のプランジャ141の動きを制限及び/又は実質的に防止する状態又は構成に、少なくとも一時的に、装置100及び/又はアクチュエータ140を配置するように構成され得る。例えば、上記のように、体積インジケータ150は、ボタンがハウジング110に対して持ち上げられるように(例えば、ボタンの少なくとも一部がハウジング110の表面外に又はハウジング110の表面から延在する)、第2の状態に移動又は移行することができるボタン(又は同様のもの)であり得る。いくつかの実施形態では、体積インジケータ150は、例えば、ラック142及び/又はアクチュエータ140の他の好適な部分に選択的に係合して、体積インジケータ150が第2の状態にありつつ、プランジャ141の動きを制限及び/又は実質的に防止することができる。したがって、ユーザは、体積インジケータ150を操作することができ、及び/又は体積インジケータ150を第2の状態から離れるように移行させるように動作可能な体積インジケータ150に力を加えることができる。いくつかの実施形態では、例えば、体積インジケータ150は、第1の状態に向かって移行することができ、及び/又は第1の状態に戻ることができる。他の実施形態では、体積インジケータ150は、第1の状態及び第2の状態とは異なる、第3の状態に向かって及び/又は第3の状態に移行することができる。
【0071】
図6~8に示されるように、注入アダプタ120は、ハウジング110のポート111に少なくとも一時的に連結されるように構成される。注入アダプタ120は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。注入アダプタ120は、体液源と流体連結するように構成された管腔含有装置を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、注入アダプタ120は、患者の静脈又は動脈に挿入されるように構成された針又はカテーテルを含むことができる。他の実施形態では、注入アダプタ120は、注入アダプタ120と中間装置(例えば、分流装置、配置された静脈内カテーテル、及び/又は任意の他の好適な装置)との間の流体連結を確立するように構成されたカテーテル及び/又は他の導管を含むことができる。
【0072】
図6及び7に示されるように、注入アダプタ120がハウジング110に連結される時、注入アダプタ120は、ポート111に流体的に連結される。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジング110のポート111は、注入アダプタ120の貫通可能、密封可能、及び/又は壊れやすい部分を通って前進するように構成された針又は他の穿刺部材を含むことができる。例えば、注入アダプタ120は、注入アダプタ120がそれに連結された時にポート111の針又は穿刺部材によって貫通され、注入アダプタ120が、ハウジング110から取り外された時に密封状態等に戻る、自動密封ポートを含むことができる。そのような実施形態では、針及び/又は穿刺部材は、注入アダプタ120の内部部分を、流体リザーバ115と流体連結するように配置することができ、それにより、流体(例えば、体液)を注入アダプタ120から流体リザーバ115に移送することができる。
【0073】
図8に示されるように、場合によっては、所望の体積の流体が流体リザーバ115に移送された後、注入アダプタ120をハウジング110から切り離す、及び/又は他の方法で取り外すことができる。図8では示されていないが、ポート111からの注入アダプタ120の切離しは、ポート111に連結された針及び/又は穿刺部材が露出するようにすることができ、これにより、ポート111を任意の好適な外部装置及び/又はリザーバに、物理的及び/又は流体的に連結することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ポート111は、培養ボトル又は他のサンプルリザーバに物理的及び/又は流体的に連結するように構成することができる。他の実施形態では、ポート111は、例えば、‘783特許に記載されているもの等の任意の好適な移送アダプタに連結することができ、及び/又はそれを含むことができる。
【0074】
図2~8には示されていないが、いくつかの実施形態では、注入アダプタ120は、体液源(例えば、患者)から受け取った初期体積の体液を採取、分流、及び/又は隔離するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、注入アダプタ120は、初期体積の体液が注入アダプタ120の第1の部分に(例えば、第1の流路等を介して)移送される第1の状態又は構成を有することができ、第1の状態又は構成から、(1)初期体積の体液が、注入アダプタ120の第1の部分によって、又はその中に隔離され、(2)後続体積の体液が、第2の流路等を介して、注入アダプタ120を通って流体リザーバ115に移送することができる、第2の状態及び/又は構成に移行することができる。したがって、後続体積の体液は、そうでなければ初期体積の体液に含まれ得る汚染物質等を実質的に含まない可能性がある。他の実施形態では、注入アダプタ120は、初期体積の体液を分流し、隔離するように構成された分流装置等に連結するように構成することができる。更に他の実施形態では、分流装置等は、装置100に統合及び/又は含まれ得る(例えば、少なくとも部分的にハウジング110に配置されている)。
【0075】
初期体積の体液の採取、分流、及び/又は隔離は、任意の好適な装置又は装置の組合わせによって任意の好適な方法で実行することができる。例えば、いくつかの実施形態では、初期体積の体液の採取、分流、及び/又は隔離は、図1A~1Cに示された装置1に関して上に記載された及び/又は参照により本明細書に組み込まれる、‘420特許、‘783特許、‘241特許、‘724特許、‘495特許、‘084特許、‘240公開、‘510公開、‘006公開、‘117公開、‘074公開、及び/又は‘087公開で記載された装置(又はその一部)、概念、及び/又は方法のいずれかを使用して実行することができる。
【0076】
場合によっては、ユーザは、装置100を使用して、汚染物質を実質的に含まない体液を得ることができ、次いで、装置100を使用して、少なくとも1つの所望の正確な(例えば、適切な、好適な、及び/又は推奨される)体積の調達した体液を、例えば、好気性又は嫌気性培養ボトル等の対応するサンプルリザーバに送達することができる。例えば、上記のように、ユーザは、注入アダプタ120及びハウジング110のポート111を介して、流体リザーバ115と体液源との間の流体連結を確立することができる。場合によっては、ユーザは、装置100、注入アダプタ120、及び/又は注入アダプタ120に連結された装置を係合させて、初期体積の体液を分流させ、隔離することができる。初期体積の体液を分流した後、ユーザは、ホイール143を回転させて、プランジャ141を第1の状態、構成、及び/又は位置(例えば、図6及び7に示されるような遠位位置)から、第2の状態、構成、及び/又は位置(例えば、図2~8に示されていない近位位置)に移行及び/又は移動させることができる。第1の状態又は位置から第2の状態又は位置へのプランジャ141の移動は、流体リザーバ115の体積の増加をもたらす可能性があり、これは、次に、隔離された初期体積に含まれている汚染物質を実質的に含まない後続の体積の体液を流体リザーバ115に引き込むように動作可能な負圧差及び/又は吸引力を生成する可能性がある。
【0077】
所定の体積の体液を流体リザーバ115に引き込んだ後、体積インジケータ150は、その第1の状態から第2の状態に(例えば、自動的に)移行して、ユーザに所定の体積が流体リザーバ115に含まれている表示を提供することができる。場合によっては、所定の体積は、好気性培養ボトルに移送されるように構成された所望の体積(例えば、10.0mLの体液)に基づくことができる。他の実施形態では、所定の体積は、任意の好適な体積であり得る。場合によっては、所定の体積が流体リザーバ115に配置された後、ユーザは体液の採取を停止することができる。他の実施形態では、ユーザは、ホイール143を回転させ続けて、追加の量の体液を流体リザーバ115に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、体積インジケータ150を係合及び/又は移行させて、体積インジケータ150をその第2の状態から移動させることができ、それにより、追加の量の体液を流体リザーバ115に移送することができる。上記のように、いくつかの実施形態では、アクチュエータ140の配置は、例えば、プランジャ141が流体リザーバ115内又は流体リザーバ115に対して移動できる速度を制御、制限、及び/又は調節することによって、体液が流体リザーバ115に移送される速度を制御、計測、及び/又は調節するように構成することができる。したがって、流体リザーバ115内の負圧差及び/又は吸引力は、調節及び/又は制限することができる。更に、流体リザーバ115への流体移送の速度を制限することは、適切、好適、推奨される、及び/又はそうでなければ正確な体積の体液の採取を強化及び/又は促進することができる。
【0078】
所望の量の体液を移送した後、例えば、ユーザは、ポート111から注入アダプタ120を取り外すことができる。次に、注入アダプタ120及び/又はその中に配置された大量の体液を廃棄することができ、及び/又は他の任意の好適なプロセス及び/又は目的に使用することができる。次に、場合によっては、ユーザは、ポート111を、例えば、培養ボトル(及び/又は本明細書に記載のいずれかの採取装置)等の任意の好適な採取又はサンプルリザーバに連結させることができる。したがって、ハウジング110のポート111を使用して、流体を流体リザーバに移送し(例えば、注入ポートとして機能する)、流体を流体リザーバから移送する(例えば、出口ポートとして機能する)ことができる。
【0079】
場合によっては、例えば、不十分なサンプル体積の結果として偽陰性に対して比較的感受性があり得る嫌気性培地で培養されたサンプルの検査に使用するために、所定及び/又は所望の体積の体液を嫌気性培養ボトルに移送することが望ましい場合がある。更に、いくつかの実施形態では、所定及び/又は所望の体積の体液が採取又はサンプルリザーバ(例えば嫌気性培養ボトル)に移送されたことに応答して、第2の状態に移行及び/又は第2の状態に自動的に配置されるように、体積インジケータ150を構成することができる。いくつかの実施形態において、体液の所定の及び/又は所望の体積は、約10.0mLであり得る。場合によっては、流体リザーバ115に含まれる追加の量又は体積の体液を、その特定のタイプの採取及び/又はサンプルリザーバに運ばれることが意図されている、少なくとも部分的に、所望の及び/又は所定の体積の体液に基づいて、1つ又は複数の追加の採取及び/又はサンプルリザーバに分配することができる(例えば、製造業者の指示、説明、及び/又は推奨に従って)。したがって、装置100は、汚染物質を実質的に含まない体液を取得するように構成でき、得られた体液を1つ又は複数の採取又はサンプルリザーバに、所望の体積で分配するように構成することができる。
【0080】
装置100は、特に図2~8に示されているが、他の実施形態では、形態の任意の好適な変更は、上記の機能から逸脱することなく行うことができる。例えば図9~11は一実施形態による体液採取及び分配装置200を示す。体液採取及び分配装置200(本明細書では「装置」200とも呼ばれる)は、ハウジング210、流体リザーバ215、注入アダプタ220、アクチュエータ240、及び体積インジケータ250を含む。装置200は、形態及び/又は機能において、図2~8を参照して上述した装置100と実質的に類似している。しかし、装置200は、ハウジング210の配置及び/又は構成が異なる場合がある。例えば、装置100に含まれるハウジング110は、装置100の遠位端部分から装置100の近位端部分まで(例えば、注入アダプタ120に隣接して)延びるように構成される。図9~11に示されるように、ハウジング210は、装置200の遠位端部分から200の近位端部分に向かって延びるが、装置100のハウジング110よりも短い。より具体的には、ハウジング210は、体積インジケータ250に近位に隣接する装置の長さに沿った位置で停止するように構成される。他の態様では、装置200は、装置100と実質的に類似し得、したがって、本明細書で更に詳述されることはない。
【0081】
装置100のアクチュエータ140は、特に図2~8に示され、上記に記載されているが、他の実施形態では、体液採取及び分配装置は、(特に明記しない限り)上記のアクチュエータ140の機能から実質的に逸脱することなく、任意の好適な構成及び/又は配置を有するアクチュエータを含むことができる。より具体的には、アクチュエータ140は、プランジャ141が流体リザーバ115内で及び/又は流体リザーバ115に対して移動することができる速度を制限及び/又は調節しながら、第1の状態及び/又は位置(例えば、遠位位置)から第2の状態及び/又は位置(例えば、近位位置)との間でプランジャ141を移行及び/又は移動するように構成される。他の実施形態では、体液採取装置は、プランジャを動かすことができる速度を制御、制限、及び/又は調節しながら、プランジャを同様に移行及び/又は動かすことができる任意の好適な配置及び/又は構成を有するアクチュエータを含むことができる。
【0082】
例えば図12は一実施形態による体液採取及び分配装置300を示す。体液採取及び分配装置300(本明細書では「装置」300とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記の装置1、100、及び/又は200と実質的に類似し得る。しかし、装置300は、とりわけ、依然として装置300への及び/又は装置300からの流体の移送速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成されながら、ハウジング及びアクチュエータの配置及び/又は構成が異なる場合がある。
【0083】
図12に示されるように、装置300は、少なくともハウジング310、流体リザーバ315、及びアクチュエータ340を含む。ハウジング310は、注入ポート311及び出口ポート312を含む。ハウジング310は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング110と類似であり得る。したがって、ハウジング310は、流体リザーバ315及びアクチュエータ340を含み、含有し、及び/又は少なくとも部分的に収容する。注入ポート311は、流体の流れを(例えば、体液源から)受け取るように構成される。いくつかの実施形態では、注入ポート311は、例えば、上記の注入アダプタ120と類似の注入アダプタに連結することができる。他の実施形態では、注入ポート311は、患者に少なくとも部分的に配置された針、カテーテル、及び/又は管腔規定装置と流体連結するように配置することができる。更に他の実施形態では、注入ポート311は、本明細書に記載されているもののいずれか等の分流器及び/又は分流装置と流体連結するように配置することができる。
【0084】
図12には示されていないが、いくつかの実施形態では、注入ポート311及び/又はハウジング310は、流体リザーバ315の所望の部分と流体連結するように注入ポート311を配置するように構成されたチャネル、導管、及び/又は流路を形成及び/又は規定することができる。例えば、図12に示される注入ポート315は、ハウジング310の遠位端部分上又は遠位端部分に配置することができ、ハウジング310の近位端部分及び/又は流体リザーバ315の近位端部分と流体連結するように注入ポート311を配置することができるチャネル、導管、及び/又は流路(図示せず)を含むことができる。他の実施形態では、注入ポート311は、ハウジング310上又はそれに沿った任意の好適な位置に配置することができる。
【0085】
ハウジング310の出口ポート312は、本明細書で更に詳細に説明されるように、流体リザーバ315の一部と流体連結している。いくつかの実施形態では、出口ポート312は、例えば、ハウジング310の近位端部分上、近位端部分に、又は近位端部分の近くに配置することができる。例えば、図12に示すように、出口ポート312は、ハウジング310の近位端部分に配置することができ、注入ポート311の実質的に反対側に配置することができる。
【0086】
出口ポート312は、本明細書に記載されているもののいずれか等の採取装置に物理的及び/又は流体的に連結されるように構成される。例えば、12に示すように、出口ポート312は、物理的及び流体的にサンプル又は培養ボトルに連結することができる。いくつかの実施形態では、出口ポート312は、採取装置の一部を穿刺してそれらの間の流体連結を確立するように構成された被覆針及び/又は他の好適な穿刺部材を含むことができる。他の実施形態では、出口ポート312は、出口ポート312と採取装置との間の流体連結を確立するように構成された任意の好適な特徴、部材、装置等を含むことができる。
【0087】
装置のアクチュエータ340は、装置100に関する上記のアクチュエータ140と形態及び/又は機能が実質的に類似している。例えば、アクチュエータ340は、プランジャをハウジング310及び/又は流体リザーバ315内及び/又は相対的に移動させるためにユーザによって回転されるように構成されたホイールを含むことができる(例えば、第1の状態及び/又は位置と第2の状態及び/又は位置との間で移動される)。しかし、アクチュエータ340は、ホイールの位置及び/又は向きによって、アクチュエータ140とは異なり得る。例えば、12に示すように、ホイールは、アクチュエータ140のホイール143が回転する軸に実質的に垂直な軸の周りを回転するように構成することができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ340の配置は、プランジャ内又はプランジャ上に含まれるプランジャ及び/又はシールが、プランジャが第1の状態及び/又は位置にある時、流体リザーバ315内の近位位置に配置され、プランジャが第2の状態にある時、流体リザーバ315内の遠位位置に配置され得るようにすることができる(12に示されるように)。更に、アクチュエータ340は、装置100に関して上で詳細に説明したように、プランジャが流体リザーバ315内又は流体リザーバ315に対して移動する速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成することができる。
【0088】
図12には示されていないが、ハウジング310の注入ポート311及びハウジング310の出口ポート312はそれぞれ、プランジャ及び/又はプランジャのシールの近位にある流体リザーバ315の一部と流体連結している。場合によっては、ホイールを操作してプランジャを第1の状態又は位置から第2の状態又は位置に移動させることで、注入ポート311を通して流体リザーバ315(例えば、プランジャ又はそのシールの近位)に大量の流体を引き込むように操作可能となり、ホイールを操作して、プランジャを第2の状態又は位置から第1の状態又は位置に移動させることで、流出口ポート312を介して流体リザーバ315からの大量の流体の少なくとも一部を運ぶように動作可能となる。したがって、装置1、100及び/又は200に関して上に記載したように、装置100は、汚染物質を実質的に含まない体液を取得するように構成でき、得られた体液を1つ又は複数の採取又はサンプルリザーバに、所望の体積で分配するように構成することができる。
【0089】
図13は、別の実施形態による体液採取及び分配装置400を示す。体液採取及び分配装置400(本明細書では「装置」400とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記の装置100、200、及び/又は300と実質的に類似し得る。しかし、装置400は、とりわけ、依然として装置400への及び/又は装置400からの流体の移送速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成されながら、アクチュエータの配置及び/又は構成が異なる場合がある。
【0090】
図13に示されるように、装置400は、少なくともハウジング410、流体リザーバ415、及びアクチュエータ440を含む。ハウジング410は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ415に運ぶように構成された注入ポート411と、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ415から運ぶように構成された出口ポート412と、とを含む。いくつかの実施形態では、ハウジング410は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング310と実質的に類似であり得る。したがって、ハウジング410は、本明細書では更に詳細に説明されない。
【0091】
装置のアクチュエータ440は、少なくとも機能において、少なくとも上記のアクチュエータ140及び/又は340と実質的に類似している。例えば、アクチュエータ440は、プランジャをハウジング410内及び/又はハウジング410及び/又は流体リザーバ415に対して移動させるためにユーザによって回転されるように構成された係合部材443(例えば、ホイール143、243、及び/又は343と類似)を含むことができる(例えば、第1の状態及び/又は位置と第2の状態及び/又は位置との間で移動する)。しかし、アクチュエータ440は、親ねじ、ウォーム歯車、及び/又は係合部材443の対応する内部部分と係合するように構成された任意の他のねじ付き部材を含む、及び/又はそれらとして配置されるプランジャを含むことによって異なり得る。したがって、係合部材443を回転させることにより、プランジャを流体リザーバ415に対して及び/又は流体リザーバ415内で移行及び/又は移動させることができる。更に、アクチュエータ440は、装置100に関して上で詳細に説明したように、プランジャが流体リザーバ415内又は流体リザーバ415に対して移動する速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成することができる。したがって、装置1、100、200及び/又は300のいずれかに関して上に記載したように、装置400は、汚染物質を実質的に含まない体液を取得するように構成でき、得られた体液を1つ又は複数の採取又はサンプルリザーバに、所望の体積で分配するように構成することができる。
【0092】
図14は、別の実施形態による体液採取及び分配装置500を示す。体液採取及び分配装置500(本明細書では「装置」500とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記の装置1、100、200、300及び/又は400と実質的に類似し得る。しかし、装置500は、とりわけ、依然として装置500への及び/又は装置500からの流体の移送速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成されながら、アクチュエータの配置及び/又は構成が異なる場合がある。
【0093】
図14に示されるように、装置500は、少なくともハウジング510、流体リザーバ515、及びアクチュエータ540を含む。ハウジング510は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ515に運ぶように構成された注入ポート511と、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ515から運ぶように構成された出口ポート512と、とを含む。いくつかの実施形態では、ハウジング510は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング10、110、210、310、及び/又は410と実質的に類似し得る。したがって、ハウジング510は、本明細書では更に詳細に説明されない。
【0094】
装置のアクチュエータ540は、装置100に関して、少なくとも上記のアクチュエータ140と少なくとも機能が実質的に類似している。アクチュエータ140は、プランジャ141を移行及び/又は移動させるために1つ又は複数のピニオン144を回転させるように構成されたホイール143を含むものとして上で説明されているが、アクチュエータ540は、プランジャ541によって連結され、含まれ、及び/又は形成されるラック542を係合するように構成されたレバー546を含む。14に示す実施形態では、ユーザは、プランジャ541の一部を係合して、プランジャ541を、ハウジング510及び/又は流体リザーバ515内で、及び/又はそれに対して、第1の状態及び/又は位置(図14)と第2の状態及び/又は位置との間で移動させることができる。装置100に関して上で詳細に記載したように、更に、場合によっては、レバー546は、プランジャ541のラック542と係合して、プランジャ541が流体リザーバ515内で、又は流体リザーバ515に対して移動する速度を制御、制限、計測、及び/又は調節することができる。場合によっては、ユーザは、プランジャ541を移動させて、プランジャ541が動かされる速度及び/又はプランジャ541の移動に関連する容易さを更に調節しながら、レバー546に所望の量の力を加えることができる。したがって、装置1、100、200、300及び/又は400のいずれかに関して上に記載したように、装置500は、汚染物質を実質的に含まない体液を取得するように構成でき、得られた体液を1つ又は複数の採取又はサンプルリザーバに、所望の体積で分配するように構成することができる。
【0095】
図15は、別の実施形態による体液採取及び分配装置600を示す。体液採取及び分配装置600(本明細書では「装置」600とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記の装置1、100、200、300、400及び/又は500と実質的に類似し得る。しかし、装置600は、とりわけ、依然として装置600への及び/又は装置600からの流体の移送速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成されながら、アクチュエータの配置及び/又は構成が異なる場合がある。
【0096】
図15に示されるように、装置600は、少なくともハウジング610、流体リザーバ615、及びアクチュエータ640を含む。ハウジング610は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ615に運ぶように構成された注入ポート611と、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ615から運ぶように構成された出口ポート612と、とを含む。いくつかの実施形態では、ハウジング610は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング10、110、210、310、及び/又は410と実質的に類似し得る。したがって、ハウジング610は、本明細書では更に詳細に説明されない。
【0097】
装置のアクチュエータ640は、装置100に関して、少なくとも上記のアクチュエータ140と少なくとも機能が実質的に類似している。アクチュエータ140は、プランジャ141を移行及び/又は移動させるために1つ又は複数のピニオン144を回転させるように構成されたホイール143を含むものとして上で説明されているが、アクチュエータ640は、負圧差及び/又は吸引力を生成し、生み出し、及び/又は作り出して、アクチュエータ640のプランジャを動かすように動作可能なように構成される。例えば、15に示すように、アクチュエータ640は、流体リザーバ615の一部と流体連結している球状部647を含む。使用中、球状部647は、アクチュエータ640及び/又はそのプランジャを第1の状態と第2の状態との間で移行させるために、ユーザによって圧迫され得る。より具体的には、球状部647がユーザによって圧迫されることに応答して、球状部647内の空気及び/又は他の内容物は、周囲環境又は大気に放出され得る(例えば、図15には示されていないが、一方向バルブ等を介して)。内容物を排出した後、ユーザは、球状部647を解放して、球状部647を非圧縮状態に戻すことができる。次に、球状部647内の体積が増加し、その結果、球状部647と連結している流体リザーバ615内又はその一部に負圧差及び/又は吸引力が加えられる。次に、負圧差及び/又は吸引力は、プランジャを流体リザーバ615内で動かすのに十分である。
【0098】
いくつかの実施形態では、球状部647の構成は、流体リザーバ615内又は流体リザーバ615に加えられる負圧差及び/又は吸引力の量又は程度が制限及び/又は制御されるようなものである。場合によっては、球状部647を何度も圧迫して、プランジャを所望の量又は距離(例えば、第1の状態又は位置から第2の状態又は位置へ)移動させる。したがって、アクチュエータ640は、装置100に関して上記で詳細に説明したように、プランジャが流体リザーバ615内又は流体リザーバ615に対して移動する速度を制御、制限、計測、及び/又は調節するように構成することができる。したがって、装置1、100、200、300、400及び/又は500のいずれかに関して上に記載したように、装置600は、汚染物質を実質的に含まない体液を取得するように構成でき、得られた体液を1つ又は複数の採取又はサンプルリザーバに、所望の体積で分配するように構成することができる。
【0099】
装置100の体積インジケータ150は、特に図2~8に示され、上記に記載されているが、他の実施形態では、体液採取及び分配装置は、(特に明記しない限り)上記の体積インジケータ150の機能から実質的に逸脱することなく、任意の好適な構成及び/又は配置を有する体積インジケータを含むことができる。より具体的には、体積インジケータ150は、流体リザーバ115内に配置されている既知の、所望の、及び/又は所定の体積の体液に応答して、第1の状態から第2の状態に移行及び/又は移動するように構成される。更に、いくつかの実施形態では、体積インジケータ150は、上で説明されているように、体積インジケータ115が第2の状態にある間、追加の量の体液が流体リザーバ115に移送されるのを選択的に一時停止、制限、及び/又は防止するように構成することができる。他の実施形態では、体液採取装置は、少なくとも第1の状態と第2の状態との間で同様に移行及び/又は移動して、内部に配置し、内部に配置されることが可能であり、及び/又は流体リザーバから分配されるように構成された、大量の体液を示し及び/又は制御することができる任意の好適な配置及び/又は構成を有する体積インジケータを含むことができる。
【0100】
例えば、図16~19は、一実施形態による体液採取及び分配装置700を示しており、それぞれ、第1の状態、第2の状態、第3の状態、及び第4の状態で示されている。体液採取及び分配装置700(本明細書では「装置」700とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、少なくとも上記の装置100と実質的に類似し得る。しかし、装置700は、とりわけ、装置700及び/又は装置内の流体(例えば、体液)の体積の表示を提供し、及び/又は装置700内の流体の体積の少なくとも一部を制御、制限、及び/又は分配するように構成されながら、体積インジケータの配置及び/又は構成が異なる可能性がある。
【0101】
図16~19に示されるように、装置700は、少なくともハウジング710、流体リザーバ715、アクチュエータ740、及び体積インジケータ750を含む。ハウジング710は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ715に、及び/又は流体リザーバ715から運ぶように構成されたポート711を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング710は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング10及び/又は110と実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング710は、注射器等のハウジングと類似し得る。したがって、ハウジング710の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明しない。
【0102】
アクチュエータ740は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ740は、流体リザーバ715内で及び/又は流体リザーバ715に対して移行及び/又は移動するように構成されたプランジャを少なくとも含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、アクチュエータ740は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータ40、140、240、340、440、540、及び/又は640のいずれかと類似している。他の実施形態では、アクチュエータ740は、注射器及び/又は同様のもののアクチュエータと類似し得る。したがって、アクチュエータ740の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0103】
装置100を参照して上記で詳細に説明したように、装置700の体積インジケータ750は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得、流体リザーバ715内の流体(例えば、体液)の体積の表示を提供し、並びに/あるいは流体リザーバ715内の流体の体積の少なくとも一部を制御、制限、及び/又は分配するように構成することができる。図16~19に示されるように、体積インジケータ750は、表示部材751(例えば、アーム、矢印、ロッド、ダイヤル、及び/又は任意の他の好適なインジケータ)を含む。更に、いくつかの実施形態では、ハウジング710の一部(例えば、外面等の表面)は、表示部材751の少なくとも一部がその中に配置されるトラック752を規定することができる。表示部材751は、ハウジング710に対して回転して、表示部材751の一部を、ハウジング710内のプランジャの位置に少なくとも部分的(したがって、流体リザーバ715内の流体の体積)に基づいている、トラック752の1つ又は複数の部分を通して移動させるように構成される。更に、表示部材751の部分が配置されているトラック752の部分に基づいて、表示部材751は、流体リザーバ715内に配置された既知の、所定の、及び/又は所望の体積の流体を伴う及び/又はそれを示す、ハウジング710又は装置700上の1つ又は複数のしるしと位置合わせすることができ、及び/又はそれを指すことができる。
【0104】
例えば、表示部材751は、「小児科」等のしるしと位置合わせすることができ、表示部材751の一部は、体積インジケータ750が第1の状態にある時、トラック752の第1の部分(例えばトラック752の小児科部分)に配置することができる(図16)。表示部材751は、「嫌気性」等のしるしと位置合わせすることができ、表示部材751の一部は、体積インジケータ750が第2の状態にある時、トラック752の第2の部分(例えばトラック752の嫌気性部分)に配置することができる(図17)。表示部材751は、「好気性」等のしるしと位置合わせすることができ、表示部材751の一部は、体積インジケータ750が第3の状態にある時、トラック752の第3の部分(例えばトラック752の好気性部分)に配置することができる(図18及び19)。
【0105】
使用中、ユーザは、アクチュエータ740を操作して、流体(例えば、体液)の流れを、ハウジング710のポート711を通って流体リザーバ715に引き込むことができる。場合によっては、体積インジケータ750は、第1の状態にあり得(図16)、ユーザは、アクチュエータ740を操作して、小児患者から引き出されたサンプルを試験するのに適した所定の体積の流体(例えば、比較的少体積)を、表示部材751の部分が、トラック752の第1の部分の端部に達するまで、流体リザーバ715に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、トラック752の第1の部分の端部に到達する表示部材751は、体積インジケータ750が第1の状態から第2の状態に移行するまで、追加の量及び/又は体積の体液が流体リザーバ715に引き込まれるのを制限及び/又は実質的に防止することができる。
【0106】
場合によっては、体積インジケータ750は、第2の状態に置くことができ(図17)、ユーザは、アクチュエータ740を操作して、嫌気性培養試験に適した所定の体積の流体(例えば、小児用の体積よりも多い体積)を、表示部材751の部分がトラック752の第2の部分の端に達するまで、流体リザーバ715に引き込むことができる。いくつかの実施形態では、トラック752の第2の部分の端部に到達する表示部材751は、体積インジケータ750が第2の状態から第3の状態に移行するまで、追加の量及び/又は体積の体液が流体リザーバ715に引き込まれるのを制限及び/又は実質的に防止することができる。
【0107】
場合によっては、体積インジケータ750は、第3の状態に置くことができ(図18及び19)、ユーザは、アクチュエータ740を操作して、好気性培養試験に適した所定の体積の流体(例えば、嫌気性用の体積よりも多い体積)を、表示部材751の部分がトラック752の第3の部分の端に達するまで、流体リザーバ715に引き込むことができる(例えば図19に示される第4の状態)。いくつかの実施形態では、トラック752の部分の端部に到達する表示部材751は、流体リザーバ715に引き込まれる追加の量及び/又は体積の体液を制限及び/又は実質的に防止することができる。言い換えれば、トラック752の第3の部分の端部は、ハウジング710に対するアクチュエータ740の動作範囲に対する、又は動作範囲上の停止又は制限であり得る。場合によっては、ユーザは、アクチュエータ740を操作して、流体リザーバに含まれる体液の量又は体積に少なくとも部分的に基づいて、体液の体積を流体リザーバ715から1つ又は複数のサンプル又は培養ボトル(又は同様のもの)に運ぶことができる。したがって、体積インジケータ750は、流体リザーバ715内に配置された体液の量又は体積に関連する指標を提供することができ、流体リザーバに配置された体液の少なくとも部分的な体積に基づいて、1つ又は複数の採取装置に体液を分配するための手段を提供することができる。
【0108】
図20~22は、それぞれ第1の状態、第2の状態、及び第3の状態で示される、別の実施形態による体液採取及び分配装置800を示す。体液採取及び分配装置800(本明細書では「装置」800とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、少なくとも上記の装置100及び/又は700と実質的に類似し得る。しかし、装置800は、とりわけ、装置800及び/又は装置内の流体(例えば、体液)の体積の表示を提供し、及び/又は装置800内の流体の体積の少なくとも一部を制御、制限、及び/又は分配するように構成されながら、体積インジケータの配置及び/又は構成が異なる可能性がある。
【0109】
図20~22に示されるように、装置800は、少なくともハウジング810、流体リザーバ815、アクチュエータ840、及び体積インジケータ850を含む。ハウジング810は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ815に、及び/又は流体リザーバ815から運ぶように構成されたポート811を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング810は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング110と実質的に類似であり得る。いくつかの実施形態では、ハウジング810は、注射器等のハウジングと類似し得る。したがって、ハウジング810の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明しない。
【0110】
アクチュエータ840は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ840は、流体リザーバ815内で及び/又は流体リザーバ815に対して移行及び/又は移動するように構成されたプランジャ841を少なくとも含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、アクチュエータ840は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータ40、140、240、340、440、540、640及び/又は740のいずれかと類似している。他の実施形態では、アクチュエータ840は、注射器等のアクチュエータと類似し得る。したがって、アクチュエータ840の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0111】
図20~22に示される実施形態では、体積インジケータ850は、プランジャ841上に配置され、プランジャ841によって形成され、及び/又はプランジャ841から延びる対応するトラック848(例えば、隆起、突起、経路等)に沿って移動するように構成された2つの表示部材851を含むことができる。いくつかの実施形態では、表示部材851は、プランジャ841の対応するトラック842に選択的に係合するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、各トラック842は、プランジャ841の所定の及び/又は所望の量の移動後に、トラック842が表示部材851と接触するように、異なる形状及び/又は輪郭を有することができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、第1のトラック842は、プランジャ841が第1の量又は距離移動されることに応答して、第1の表示部材851と係合及び/又は移動するように構成でき、第2のトラック842は、第2の表示部材851と係合しない(図21)。いくつかの実施形態では、第1の表示部材851の移動及び/又は係合は、第1の所定の及び/又は既知の体積の体液が流体リザーバ815内に配置されているという指示をユーザに提供する。場合によっては、ユーザは、プランジャ841を追加の量(例えば、第2の量又は距離)移動し続けることができ、これにより、第2のトラック842が、第2の表示部材851と接触するように係合及び/又は移動することができる(図22)。このようにして、第2の表示部材851を動かすことにより、第2の所定の及び/又は既知の体積の体液が流体リザーバ815内に配置されているという指示をユーザに提供することができる。
【0112】
図23~25は、それぞれ第1の状態、第2の状態、及び第3の状態で示される、別の実施形態による体液採取及び分配装置900を示す。体液採取及び分配装置900(本明細書では「装置」900とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、少なくとも上記の装置1、100、700及び/又は800と実質的に類似し得る。しかし、装置900は、とりわけ、装置900及び/又は装置内の流体(例えば、体液)の体積の表示を提供し、及び/又は装置900内の流体の体積の少なくとも一部を制御、制限、及び/又は分配するように構成されながら、体積インジケータの配置及び/又は構成が異なる可能性がある。
【0113】
図23~25に示されるように、装置900は、少なくともハウジング910、流体リザーバ915、アクチュエータ940、及び体積インジケータ950を含む。ハウジング910は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ915に、及び/又は流体リザーバ915から運ぶように構成されたポート911を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング910は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング110、710、及び/又は810と実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング910は、注射器等のハウジングと類似し得る。更に、アクチュエータ940は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータ40、140、240、340、440、540、640、740、及び/又は840のいずれかと類似し得る。他の実施形態では、アクチュエータ940は、注射器等のアクチュエータと類似し得る。したがって、ハウジング910及び/又はアクチュエータ940の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0114】
23~25に示される実施形態では、体積インジケータ950は、アクチュエータ940の一部に沿って移動するように構成された表示部材951を含むことができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ940の一部は、アクチュエータ940が第1の量又は距離移動することに応答して、表示部材951と選択的に係合するように構成され得る。より具体的には、いくつかの実施形態では、体積インジケータ950は、図23に示されるように、アクチュエータ950が第1の状態又は位置にある時、第1の状態又は位置にあり得、体積インジケータ950は、図24に示されるように、アクチュエータ950が第2の状態又は位置に配置された時に、第2の状態又は位置に移行することができ、体積インジケータ950は、図25に示されるように、アクチュエータ950が第3の状態又は位置に配置された時に、第3の状態又は位置に移行することができる。装置1、100、200、300、400、500、600、700、及び/又は800のいずれかに関して上で説明したように、このようにして、体積インジケータ950は、アクチュエータ940を既知の量又は所定の量移動させることに応答して、流体リザーバ915に引き込まれる体液の体積に関連する、及び/又はそれを示す指示をユーザに提供するように構成することができる。
【0115】
例えば図26は一実施形態による体液採取及び分配装置1000を示す。体液採取及び分配装置1000(本明細書では「装置」1000とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、少なくとも上記の装置1、100、700、800、及び/又は900と実質的に類似し得る。しかし、装置1000は、とりわけ、装置1000及び/又は装置内の流体(例えば、体液)の体積の表示を提供し、及び/又は装置1000内の流体の体積の少なくとも一部を制御、制限、及び/又は分配するように構成されながら、体積インジケータの配置及び/又は構成が異なる可能性がある。
【0116】
図26に示すように、装置1000は、少なくともハウジング1010、流体リザーバ1015、アクチュエータ1040、及び体積インジケータ1050を含む。ハウジング1010は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ1015に運ぶように構成された注入ポート1011と、流体リザーバ1015内に配置された体液の所望の体積又は部分を運ぶように構成された少なくとも1つの出口ポート1012と、とを含む。いくつかの実施形態では、ハウジング1010は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング110、710、810及び/又は910と実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング1010は、注射器等のハウジングと類似し得る。更に、アクチュエータ1040は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータ40、140、240、340、440、540、640、740、840、及び/又は940のいずれかと類似し得る。他の実施形態では、アクチュエータ1040は、注射器等のアクチュエータと類似し得る。したがって、ハウジング1010及び/又はアクチュエータ1040の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0117】
図26に示される装置1000の体積インジケータ1050は、少なくとも機能において、装置100、700、800、及び/又は900のそれぞれの体積インジケータ50、150、750、850、及び/又は950と実質的に類似し得る。体積インジケータ750、850、及び950は、アクチュエータの少なくとも一部の動きに応答して移行する表示部材を含むものとして上で説明されているが、図26に示される体積インジケータ1050は、流体リザーバ1015に引き込まれる1つ又は複数の体積の体液を制御及び/又は分配するために、1つ又は複数の状態及び/又は構成の間で移行することができるスイッチ等であり得、及び/又は含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、体積インジケータ1050のスイッチは、装置1000が流体リザーバ1015への所望の量の体液に対して構成又は有効化される第1の状態及び/又は構成であり得る。場合によっては、所望の量の体液を流体リザーバ1015に配置した後、ユーザは、体積インジケータ1050を、体液の第1の既知の及び/又は所定の体積の体液が1つ又は複数の採取装置に運ばれ及び/又は分配され得る第2の状態及び/又は構成に移行させることができる。場合によっては、第2の状態は、好気性培養検査(出口1012の1つを通して)又は嫌気性培養検査(例えば出口1012を通して)と関連する及び/又はそうでなければ好適である大量の体液を運ぶこと及び/又は分配を、ユーザにとって有効及び/又は可能にすることができる。したがって、装置1000は、流体リザーバ1015に配置された体積に関連する指示を提供するように、及び/又は既知の及び/又は所定の量の体液を、実行される検査及び/又は分析のタイプについて少なくとも部分的に基づく1つ又は複数の採取装置に、運ぶ及び/又は分配するように構成することができる。
【0118】
例えば、図27及び28は、それぞれ第1の状態及び第2の状態で示される、一実施形態による体液採取及び分配装置1100を示す。体液採取及び分配装置1100(本明細書では「装置」1100とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、少なくとも上記の装置1、100、700、800、900及び/又は1000と実質的に類似し得る。しかし、装置1100は、とりわけ、装置1100及び/又は装置内の流体(例えば、体液)の体積の表示を提供し、及び/又は装置1100内の流体の体積の少なくとも一部を制御、制限、及び/又は分配するように構成されながら、体積インジケータの配置及び/又は構成が異なる可能性がある。
【0119】
図27及び28に示すように、装置1100は、少なくともハウジング1110、流体リザーバ1115、アクチュエータ1140、及び体積インジケータ1150を含む。ハウジング1110は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ1115に、及び/又は流体リザーバ1115から運ぶように構成されたポート1111を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング1110は、形態及び/又は機能において、上記のハウジング10、110、710、810、910及び/又は1010と実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング1110は、注射器等のハウジングと類似し得る。更に、アクチュエータ1140は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータ40、140、240、340、440、540、640、740、840、940、及び/又は1040のいずれかと類似し得る。他の実施形態では、アクチュエータ1140は、注射器等のアクチュエータと類似し得る。したがって、ハウジング1110及び/又はアクチュエータ1140の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0120】
図27及び28に示される装置1100の体積インジケータ1150は、少なくとも機能において、装置1、100、700、800、900及び/又は1000のそれぞれの体積インジケータ50、150、750、850、950及び/又は1050と実質的に類似し得る。例えば、体積インジケータ1050はスイッチとして示されているが、図27及び図28に示されている実施形態では、体積インジケータ1150は、流体リザーバ1115に引き込まれる1つ又は複数の体積の体液を制御及び/又は分配するために、1つ又は複数の状態及び/又は構成の間で移行することができるダイヤル等として配置及び/又は構成される。したがって、体積インジケータ1150は、図26に関して上に示し、説明した体積インジケータ1050と類似の方法で機能することができる。
【0121】
装置1、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、及び/又は1100は、単一の流体リザーバを含むものとして上に示され、説明されているが、他の実施形態では、体液採取及び分配装置は、体液に対して実施されることを意図した1つ又は複数の検査に少なくとも部分的に基づいて、大量の体液を受け取るように構成された任意の数の流体リザーバを含むことができる。例えば図29は一実施形態による体液採取及び分配装置1200を示す。体液採取及び分配装置1200(本明細書では「装置1200」とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記の装置のいずれかと実質的に類似し得る。しかし、装置1200は、それぞれが所定の及び/又は所望の体積の体液を受け取るように構成される、少なくとも2つの流体リザーバを含むことによって異なり得る。
【0122】
図29に示すように、装置1200は、少なくともハウジング1210、流体リザーバ1215、アクチュエータ1240、及び体積インジケータ1250を含む。ハウジング1210は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ1215に、及び/又は流体リザーバ1215から運ぶように構成されたポート1211を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング1210は、形態及び/又は機能において、上記のハウジングのいずれかと実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング1210は、注射器等のハウジングと類似し得る。更に、アクチュエータ1240は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータのいずれかと類似し得る。他の実施形態では、アクチュエータ1240は、注射器等のアクチュエータと類似し得る。したがって、ハウジング1210及び/又はアクチュエータ1240の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0123】
図29に示すように、アクチュエータ1240は、第1の流体リザーバに配置及び/又は係合するように構成された第1の部分と、第2の流体リザーバに配置及び/又は係合するように構成された第2の部分と、とを含むことができる。更に、装置1200の体積インジケータ1250は、アクチュエータ1240の1つ又は複数の部分と選択的に係合して、アクチュエータ1240の第1の部分又はアクチュエータ1240の第2の部分を制御、制限、及び/又は選択的に有効にして、対応する流体リザーバ1215内で及び/又はそれに対して移動するように構成することができる。したがって、体積インジケータ1250は、1つ又は複数の流体リザーバ1215への所定の及び/又は既知の体積の体液の流れを選択的に制御することができる。いくつかの実施形態では、体積インジケータ1250は、同様に、体液の所望の部分を任意の数の採取装置に制御及び/又は分配することができる。場合によっては、体積インジケータ1250は、体液に対して実行される検査又は分析に少なくとも部分的に基づいて、所定の体積の体液を採取装置に分配するように構成することができる。
【0124】
体液採取及び分配装置100の注入アダプタ120は、体液源から初期体積の体液を受け取り、分流させ、及び/又は隔離するように構成された装置を含み、及び/又はそれに連結されるものとして上で説明されているが、他の実施形態では、体液採取及び分配装置は、上記の分流装置の機能から実質的に逸脱することなく、任意の好適な構成及び/又は配置を有する分流器を含むことができる。例えば、図30~34は、一実施形態による体液採取及び分配装置1300を示す。体液採取及び分配装置1300(本明細書では「装置」1300とも呼ばれる)は、少なくとも形態及び/又は機能において、少なくとも図1A~1Cに関して上に記載した装置1及び/又は図2~8に関して上に記載した装置100に実質的に類似し得る。しかし、装置1300は、装置1300のハウジング内及び/又はそうでなければ装置1300に統合されて、分流器及び/又は分流装置若しくは機構を含むことによって、異なり得る。
【0125】
図30~34に示すように、装置1300は、少なくともハウジング1310、流体リザーバ1315、注入アダプタ1320、アクチュエータ1340、体積インジケータ1350、及び分流器1370を含む。ハウジング1310は、流体(例えば、体液)の流れを流体リザーバ1315に、及び/又は流体リザーバ1315から運ぶように構成されたポート1311を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング1310は、形態及び/又は機能において、上記のハウジングのいずれかと実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、注入アダプタ1320は、形態及び/又は機能において、図2~8に関して上に記載された注入アダプタ120と実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ1340は、少なくとも形態及び/又は機能において、上記のアクチュエータのいずれかと類似し得る。いくつかの実施形態では、体積インジケータ1350は、形態及び/又は機能において、例えば、図2~8に関して上で説明した体積インジケータ150と実質的に類似し得る。したがって、ハウジング1310、注入アダプタ1320、アクチュエータ1340、及び/又は体積インジケータ1350の特定の部分及び/又は態様は、本明細書では更に詳細に説明されていない。
【0126】
上記のように、分流器1370は、(1)体液源(例えば、患者)から引き出された初期体積の体液を受け取り、(2)流体リザーバ1315に引き込まれる後続体積の体液が、期体積に含まれる汚染物質を実質的に含まないように、初期体積の体液を隔離するように構成することができる。装置1300の分流器1370は、任意の好適な形状、サイズ、及び/又は構成であり得る。図32~34に示されるように、分流器1370は、ハウジング1310内に、より具体的には、アクチュエータ1340の部分に配置されている。いくつかの実施形態では、分流器1370は、アクチュエータ1340に含まれる及び/又はアクチュエータ1340に連結されたプランジャ又はシールを受け入れるように構成されたプレサンプルリザーバ1372を含むことができる。分流器1370は、アクチュエータ1340のプランジャ内に配置されたシール1373を貫通する、及び/又は少なくとも一時的に延びるように構成された針1371又は他の導管を更に含む。
【0127】
分流器1370は、アクチュエータ1340がハウジング1310に対して移行及び/又は移動することに応答して、第1の状態と第2の状態との間で移行するように構成される。例えば、分流器1370は、図32に示されるように、アクチュエータ1340が流体リザーバ1315内の第1の位置又は遠位位置にある時、第1の状態であり得る。より具体的には、分流器1370が第1の状態にあるとき、針1371は、シール1373を通って延在して、分流器1370のプレサンプルリザーバ1372を注入アダプタ1320と流体連結するように配置することができる。したがって、ユーザが装置1300を操作して体液源(例えば、患者)から体液を引き出す時、プレサンプルリザーバ1372は、初期体積の体液を受け取ることができる。
【0128】
図33に示すように、ユーザは、アクチュエータ1340を操作して、分流器1370を第1の状態から第2の状態に移行させることができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ1340を操作することは、例えば、プレサンプルリザーバ1372内で1340の一部又はプランジャを移動させることを含み得、これは、次に、プレサンプルリザーバ1372内に負圧差及び/又は吸引力をもたらす。いくつかの実施形態では、針1371はまた、シール1373から引き抜かれ、プレサンプルリザーバ1372に配置され得る。したがって、初期体積の体液は、図33に示されるように、注入アダプタ1320及びシール1373を介して、プレサンプルリザーバ1372に移送され得る。いくつかの実施形態では、プレサンプルリザーバ1372内で初期体積の体液を受け取った後、分流器1370は、その中の初期体積を隔離するように構成することができる。装置1及び/又は100に関して上で詳細に説明したように、一旦隔離されると、ユーザは、アクチュエータ1340を操作し続けて、後続体積の体液を流体リザーバ1315に引き込むことができる(図34)。したがって、装置1300は、装置1及び/又は100と実質的に同様の方法で実行することができる。更に、場合によっては、隔離された初期体積の体液を、分流器1370の流体リザーバ1372から運び出して、体内への再注入、又は汚染による誤った結果の影響を受けにくい任意の好適な試験を行うことができる。
【0129】
本明細書に記載の装置は、体液が装置の流体リザーバに引き込まれる速度を制限、制御、計測、及び/又は調節するように構成される。場合によっては、流体移動速度を制限、制御、及び/又は調節することは、同様に、流体リザーバ内の真空の程度及び/又はアクチュエータ又はそのプランジャによって変位される体積を制限、制御、計測、及び/又は調節する。
【0130】
例えば、図35は、本明細書に記載のいずれかの方法等の様々な方法を使用して、真空及び/又は変位した体積と、体液をリザーバに引き込む引込み速度との間の関係及び/又は予想される、計算される、及び/又は理論的関係を示すグラフ1400である。より具体的には、グラフ1400は、固定された流体の流れ、注入サイズ、及び流体の粘度で、引込み速度(例えば、アクチュエータを動かす速度)の関数としての真空及び/又は変位体積を示している。示されているように、曲線1401は、密閉された体積で20mLの変位を使用した最大真空を示している。曲線1402は、20mLの変位が迅速に実行されて保持され、体液が変位体積に流入できるようにする「高速ド引込み」から生じる真空を示している。曲線1403は、プランジャが20mLの変位まで、流体の流れの約1.0mL先に維持される、「通常引込み」から生じる真空を示している。曲線1404は、プランジャが20mLの変位まで、体液の充填速度に実質的に等しい速度で移動する「低速引込み」から生じる真空を示している。曲線1405は、本明細書に記載の装置のいずれかを使用した最大変位速度から生じる真空を示す。グラフ1400の曲線1405で示されるように、本明細書に記載の装置は、たとえ可能な限り迅速に作動されたとしても、真空の量及び/又は流体リザーバ内の変位速度を制御、制限、計測、及び/又は調節する。
【0131】
図36は、様々な方法を使用して、一定の充填体積を有するリザーバを満たす速度を示すグラフ1500である。より具体的には、曲線1501、1502、及び1503は、3.0mLの変位で、同じ調達方法(例えば、分流及び採取装置を使用)を使用した異なる粘度の流体の充填速度を示している。例えば、曲線1501は、血液をシミュレートする流体(例えば、VATA等)の充填速度を表し、曲線1502は、粘度が約4.0センチポアズ(cP)の流体の充填速度を表し、曲線1503は、粘度が約8.0cPの流体の充填速度を表している。曲線1504、1505、及び1506は、1.0mL注射器及び1.0mL変位を使用した、VATA、4.0cP流体、及び8.0cP流体のそれぞれの充填速度を示している。曲線1507及び1508は、3.0mL注射器及び1.0mL変位を使用した、4.0cP流体及び8.0cP流体のそれぞれの充填速度を示している。
【0132】
図37は、一実施形態による、流体移送及び分配装置を使用する方法1600を示すフローチャートである。流体移送及び分配装置(本明細書では装置とも呼ばれる)は、本明細書に記載の装置のいずれか(又は装置のいずれかの組合わせ)と類似及び/又は実質的に同じであり得る。例えば、装置は、例えば、図1A~1Cに示される装置1に関して上で説明したように、ハウジング、流体リザーバ、注入アダプタ、アクチュエータ、及び体積インジケータを含むことができる。
【0133】
方法1600は、注入アダプタがハウジングに取り外し可能に連結している場合、体液源と流体連結している流体移送装置の注入アダプタを配置して、ハウジングのポートが、ハウジングによって規定される流体リザーバに、注入アダプタを流体的に連結させる(1601)。注入アダプタは、本明細書に記載されているもののいずれか等、任意の好適な部材、機構、装置等であり得る。例えば、いくつかの実装形態では、注入アダプタは、形態及び/又は機能において、図1A~1Cに関して記載した注入アダプタ20と実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、注入アダプタは、体液源(例えば、患者)と流体連結することができる針、カテーテル、カニューレ、導管等であり得、及び/又はそれらを含み得る。注入アダプタは、ポートを介して注入アダプタと流体リザーバとの間で流体連結が確立されるように、ハウジングに取り外し可能に連結するように構成することができる。
【0134】
アクチュエータを係合させて、内部に設けられ、第1の位置から第2の位置へ流体リザーバの少なくとも一部を規定するプランジャを移動させ、それによってプランジャの移動が、負圧を生成して、注入アダプタを通して流体リザーバに体液を引き込むように動作可能にする(1602)。アクチュエータは、本明細書に記載されているもののいずれか等、任意の好適な部材、機構、装置等であり得る。例えば、いくつかの実装形態では、アクチュエータは、形態及び/又は機能において、図1A~1Cに関して記載したアクチュエータ40と実質的に類似し得る。このようにして、アクチュエータを操作して、ハウジング内でプランジャを移動させることができ、これにより、プランジャが第1の位置から第2の位置に移動する時に、流体リザーバの体積を増加させ、流体リザーバに大量の体液を引き込む。上で詳細に説明したように、いくつかの実装形態では、アクチュエータは、体液が流体リザーバに移送される速度を制御、計測、及び/又は調節するように構成することができ、これにより、ユーザが例えば、装置1に関して、上に記載したように、流体リザーバに所望の正確な体積の体液を引き込む可能性を増加させることができる。
【0135】
所定の体積の体液が流体リザーバに移送されると、体積インジケータが第1の状態から第2の状態に移行する(1603)。体積インジケータは、本明細書に記載されているもののいずれか等、任意の好適な部材、機構、装置等であり得る。例えば、いくつかの実装形態では、体積インジケータは、形態及び/又は機能において、図1A~1Cに関して上に記載した体積インジケータ50と実質的に類似し得る。いくつかの実装形態では、所定の体積の体液は、体液の検査に使用するための推奨及び/又は所望の体積の体液であり得る。例えば、場合によっては、体液の所定の体積は10.0mLであり得る。上記のように、体積インジケータは、所定の体積の体液が流体リザーバ内にある時に、第1の状態から第2の状態に自動的に移行するように構成することができる。
【0136】
体積インジケータが第1の状態から第2の状態に移行することに応答して、プランジャが第2の位置に移動する(又は配置される)前に、プランジャが停止される(1604)。例えば、いくつかの実装形態では、体積インジケータが第2の状態にある時、体積インジケータの一部は、アクチュエータの更なる移行(例えば、第2の位置へのプランジャの更なる移動)を直接的又は間接的にブロック、制限、及び/又は実質的に防止することができる。そのような実施形態では、体液の所定の体積は、プランジャが第2の位置にある際の流体リザーバの体積よりも少ない。したがって、ユーザは、例えば、体積インジケータをその第2の状態から(例えば、第1の状態に向かって、又は第1及び第2の状態とは異なる第3の状態に)移行することによって、体液を流体リザーバに移送し続けることを選択できる。
【0137】
注入アダプタは、ハウジングから取り外される(1605)。例えば、ユーザは、所望の体積の体液(例えば、所定の体積の流体)を流体リザーバに移送することができ、その中に配置されると、装置1、100、200、及び/又は本明細書に記載されている他の装置のいずれかに関する上記のように、ユーザは、注入アダプタをハウジングから取り外す及び/又は切り離すことができる。いくつかの実装形態では、注入アダプタをハウジングから取り外すことにより、ユーザはハウジングのポートにアクセスすることができ、これにより、ユーザは、流体リザーバ内の体液の少なくとも一部を1つ又は複数のより外部の流体リザーバに移すことができる。いくつかの実装形態では、注入アダプタは、注入アダプタがハウジングから取り外された時に、注入アダプタ内に隔離される初期体積の体液(例えば、プレサンプルリザーバ内)を分流させるように構成することができる。このような場合、注入アダプタ(及びそこに含まれる初期体積)は廃棄できる。他の例では、注入アダプタに隔離された初期体積の体液は、汚染に対する感受性が比較的低い検査に使用することができ、患者に再注入することができ、及び/又は他の任意の好適な目的に使用することができる。
【0138】
所定の体積の体液が、ポートを介して流体リザーバから流体移送装置の外部のサンプルボトルに移送される(1606)。例えば、場合によっては、ユーザは、ポートを、例えば、培養ボトル(及び/又は本明細書に記載のいずれかの採取装置)等の任意の好適な採取又はサンプルリザーバに連結させることができる。したがって、ハウジングのポートを使用して、流体を流体リザーバに移送し(例えば、注入ポートとして機能する)、流体を流体リザーバから移送する(例えば、出口ポートとして機能する)ことができる。例えば、場合によっては、ユーザは、アクチュエータを係合させて、プランジャを第1の位置に向かって(例えば、第1の位置から第2の位置に向かって移動する時にプランジャが移動した方向と反対の方向に)移動させることができ、次に、所定の体積の体液を流体リザーバからポートを介して外部のサンプルボトルに排出することができる。他の例では、外部のサンプルボトルを排出させることができ、及び/又は所定の体積の体液を外部サンプルボトルに引き込む際に操作可能な負圧を規定することができる。場合によっては、ユーザは、所定の体積の体液を外部サンプルボトルに移す前に、体積インジケータを第2の状態から移行させることができる。他の例では、ユーザは体積インジケータをその第2の状態から移行させる必要はない。
【0139】
本明細書に記載の体液採取装置の様々な実施形態は、単一の静脈穿刺からの2セット(又はそれ以上)の体液(例えば、血液)サンプルの採取を可能にすることができる。現在の標準治療では、特定の検査(例えば血液培養)は、異なる別々の体液アクセスポイント(例えば、2つの別々の静脈穿刺、カテーテル+静脈穿刺、及び/又はそれらの任意の組合わせ)から調達したサンプルを使用して実施する必要がある。本明細書に記載の実施形態は、単一の体液アクセスポイント(例えば、静脈穿刺)からの特定の診断検査(例えば、血液培養検査)のための複数のサンプルの調達を容易にすることができ、これらのサンプルの調達に必要な静脈穿刺の年間数を2分の1に減らすことができる。これは、患者及び医療従事者の両方に同様に利益をもたらす。静脈穿刺(及び/又は他の体液アクセス手順)の数を減らすことで、医療従事者への針刺し損傷のリスクを大幅に減らし、これらの手順に起因する患者関連の合併症(血腫、血栓症、静脈炎、感染症等)を減らすことができる。
【0140】
更に、体液アクセス手順(静脈穿刺等)の数を減らすと、これらの手順に関連する消耗品、労働力、及び廃棄物の利用が減少する。ヘルスケアシステムによって実現されるコストの削減は重要であり、資源の消費をますます効率的にし、サンプルの整合性の向上により患者の転帰を向上させる機会を表している。サンプルの整合性が向上すると、患者の診断の精度が向上し、治療計画の作成と実施が容易になる。体液採取装置はまた、採取後の分析からの偽陽性の発生を大幅に減少させる。本明細書に記載の体液採取装置はまた、体液採取プロセスを合理化し、手動ステップ及び「タッチポイント」の数を減らし、それによって外部汚染の機会を減らすことができる。本明細書に記載の装置はまた、検査技師及び/又はフレボトミスト(採血専門家)の針刺し損傷及び感染のリスクを最小限に抑えることができる。
【0141】
様々な実施形態を上述したが、それらは、限定的なものではなく、例としてのみ提示されていることを理解されたい。上述の概略図及び/又は実施形態が特定の配向又は位置に配置された特定の構成要素を示す場合、構成要素の配置は、変更され得る。実施形態が特に示され記載されてきたが、形態及び詳細の様々な変更が行われ得ることが理解されるであろう。様々な実施形態が、特定の特徴、概念、及び/又は構成要素の組合わせを有するものとして説明されてきたが、他の実施形態は、本明細書に記載された実施形態のいずれかからの、いずれかの特徴、概念、及び/又は構成要素のいずれかの組合わせ又は部分的組合わせを有することが可能である。更に、本明細書に記載の実施形態のいずれかからの特徴、概念、及び/又は構成要素のいずれかを、任意の好適な既知の装置に組み込むことができる。例えば、特徴、概念、及び/又は構成要素のいずれか、並びに/あるいはそれらの任意の組合わせを、既知の注射器及び/又は他の任意の好適な流体採取装置に組み込むことができる。
【0142】
様々な構成要素の特定の構成も、変更することができる。例えば、様々な構成要素のサイズ及び特定の形状は、本明細書に記載される機能を依然として提供しながら、示される実施形態とは異なり得る。より具体的には、様々な構成要素のサイズ及び形状は、流体リザーバへの体液の流れの所望の速度及び/又は体積に対して具体的に選択されることができる。例えば、本明細書に記載された任意の流体流路の外周、直径、及び/又は断面積は、所望の流速での流体(例えば、体液)、ガス(例えば、空気)、又はそれらの任意の好適な組合わせの流れ又は転流に対応するように、設計及び/又は具体的に選択されることができる。言い換えれば、本明細書に記載される流体制御装置の構成要素は、別々に構築され、後で一緒に取り付けられた構成要素を含んでおり、例えば、圧力差の大きさ、装置の部分を通る体液の所望の流速、圧力及び/又は流速を調節する能力、及び/又は同様のもののような、所望のサンプル調達基準を満たすように、個別に、又は一緒に選択されることができる。同様に、様々な構成要素のサイズ及び/又は形状は、所望の、又は意図された使用のために特に選択されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているもの等の装置は、健康そうに見える成人患者とともに、又はその患者で使用するために構成されることができる。そのような実施形態では、装置は、第1の体積(例えば、約0.5ml~約5.0ml)を有する、隔離チャンバを含むことができる。他の実施形態では、本明細書に記載されているような装置は、例えば、非常に病気の患者及び/又は小児患者とともに、又はそれらの患者で使用するために構成されることができる。そのような実施形態では、装置は、第1の体積よりも少ない(例えば、約0.5ml未満の)、第2の体積を有する隔離チャンバを含むことができる。したがって、実施形態及び/又はその構成要素のサイズ、形状、及び/又は配置は、文脈が他の場合を明確に述べていない限り、所与の用途に適合させることができる。
【0143】
上述の方法及び/又はイベントが特定のイベント及び/又は手順が特定の順序で発生することを示す場合、特定のイベント及び/又は手順の順序は、そのような変更が本発明の変形に従うように、変更され得る。更に、特定のイベント及び/又は手順は、可能な場合は並行プロセスで同時に実行され得、上述のように順次実行され得る。特定のステップは、部分的に完了するか、又は後続のステップに進む前に省略され得る。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37