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特許7553473指紋センサ、指紋モジュール及び端末機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】指紋センサ、指紋モジュール及び端末機器
(51)【国際特許分類】
   G06V 40/13 20220101AFI20240910BHJP
【FI】
G06V40/13
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021566499
(86)(22)【出願日】2020-04-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2020085849
(87)【国際公開番号】W WO2020224426
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】201910386396.0
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(72)【発明者】
【氏名】呉 華平
【審査官】▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-201164(JP,A)
【文献】特開2007-249950(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109564338(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0275669(US,A1)
【文献】特表2016-530590(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06V 40/12-40/13
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
指紋センサであって、
複数の画素セットを含むセンシングアレイを有し、各前記画素セットは、少なくとも一つの画素ユニットを含み、
前記複数の画素セットのうち、各行において隣接する二つの画素セットの間は、一本の走査線を介して電気的に接続され、前記複数の画素セットのうち、各列において隣接する二つの画素セットの間は、一本のデータ線を介して電気的に接続され、
前記複数の画素セットは、少なくとも一つの第1の画素セットを含み、前記第1の画素セットは、少なくとも二つの前記画素ユニットを含み、且つ少なくとも二つの前記画素ユニットの間は、互いに電気的に接続され
前記複数の画素セットは、少なくとも一つの第2の画素セットをさらに含み、前記第2の画素セットは、少なくとも一つの前記画素ユニットを含み、
前記第2の画素セットに含まれる画素ユニットの数は、前記第1の画素セットに含まれる画素ユニットの数より少なく、
前記指紋センサは、第1の感知領域と第2の感知領域を含む感知面を含み、前記第1の感知領域は、前記感知面における中心に近い領域であり、前記第2の感知領域は、前記感知面における前記第1の感知領域以外の領域であり、
前記第1の画素セットのいずれも前記第2の感知領域に位置し、前記第2の画素セットのいずれも前記第1の感知領域に位置し、
前記第1の画素セットの数は、少なくとも二つであり、前記第2の感知領域は、第1のサブ感知領域と第2のサブ感知領域を含み、前記第1のサブ感知領域は、前記第1の感知領域と前記第2のサブ感知領域の間に位置し、前記第1の画素セットはそれぞれ前記第1のサブ感知領域及び前記第2のサブ感知領域に位置し、前記第1のサブ感知領域に位置する前記第1の画素セットに含まれる前記画素ユニットの数は、前記第2のサブ感知領域に位置する前記第1の画素セットに含まれる前記画素ユニットの数より少ない、指紋センサ。
【請求項2】
各前記第2の画素セットのいずれも、一つの前記画素ユニットを含む、請求項に記載の指紋センサ。
【請求項3】
各前記第1の画素セットのいずれもM*M個の画素ユニットを含み、M*M個の前記画素ユニットは、アレイ状に分布され、前記Mは1より大きい正の整数である、請求項1又は2に記載の指紋センサ。
【請求項4】
前記第1の画素セットが四つの画素ユニットを含み、前記四つの画素ユニットは、マトリックス状に分布され、左上の角に位置する第1の画素ユニット、右上の角に位置する第2の画素ユニット、右下の角に位置する第3の画素ユニット、及び、左下の角に位置する第4の画素ユニットを含み、
左上の角に位置する前記第1の画素ユニットは、右下の角に位置する前記第3の画素ユニット及び右上の角に位置する前記第2の画素ユニットにそれぞれ電気的に接続され、且つ左下の角に位置する第4の画素ユニットは、第2の画素ユニットと第3の画素ユニットにそれぞれ電気的に接続される、請求項に記載の指紋センサ。
【請求項5】
少なくとも二つの前記画素ユニットにおける隣接する二つの画素ユニットは、直列接続される、請求項1又は2に記載の指紋センサ。
【請求項6】
少なくとも二つの前記画素ユニットにおける隣接する二つの画素ユニットは、並列接続される、請求項1又は2に記載の指紋センサ。
【請求項7】
レンズ、赤外線フィルタ及び請求項1~のいずれか1項に記載の指紋センサを含み、前記レンズ、前記赤外線フィルタ及び前記指紋センサは、順次に積層して設けられる、指紋モジュール。
【請求項8】
請求項に記載の指紋モジュールを含む、端末機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年5月9日に中国で提出された中国特許出願番号No.201910386396.0の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本開示は、通信技術分野に関し、特に指紋センサ、指紋モジュール及び端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴って、一般的には、現在の端末機器のいずれにも指紋モジュールが配置されている。関連技術の指紋モジュールにおける指紋センサに複数の画素ユニットが設けられ、指紋センサ上の複数の画素ユニットに対して行走査と列走査を行うことにより、指紋センサ上の情報を露光し読み出して、指紋画像を生成する。ところが、関連技術において、行走査と列走査に必要となる時間は比較的に長く、指紋画像を生成する時間が比較的に長いことを招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の実施例は、関連技術において指紋画像を生成する時間が比較的に長いという問題を解決するための指紋センサ、指紋モジュール及び端末機器を提供する。
【0004】
上記技術課題を解決するために、本開示は、以下のように実現される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の方面によれば、本開示の実施例は、指紋センサを提供する。前記指紋センサは、複数の画素セットを含むセンシングアレイを有し、各前記画素セットは、少なくとも一つの画素ユニットを含み、
前記複数の画素セットのうち、各行において隣接する二つの画素セットの間は、第1の制御線を介して電気的に接続され、前記複数の画素セットのうち、各列において隣接する二つの画素セットの間は、第2の制御線を介して電気的に接続され、
前記複数の画素セットは、少なくとも一つの第1の画素セットを含み、前記第1の画素セットは、少なくとも二つの前記画素ユニットを含み、且つ少なくとも二つの前記画素ユニットの間は、互いに電気的に接続される。
【0006】
第2の方面によれば、本開示の実施例はさらに、指紋モジュールを提供する。この指紋モジュールは、レンズ、赤外線フィルタ及び上記の指紋センサを含み、前記レンズ、前記赤外線フィルタ及び前記指紋センサは、順次に積層して設けられる。
【0007】
第3の方面によれば、本開示の実施例はさらに、端末機器を提供する。この端末機器は、上記の指紋モジュールを含む。
【0008】
本開示の実施例では、行走査と列走査を行う時、複数の画素セットを走査すればよく、各画素ユニットを走査する必要がなく、走査の時間を短くして、指紋画像を生成する時間を短くした。
【0009】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づいて、他の添付図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施例による指紋センサ上の画素セットの分布の構造概略図である。
図2】本開示の実施例による第1の画素セットにおける画素ユニットの接続概略図である。
図3】本開示の実施例による別の指紋センサ上の画素セットの分布の構造概略図である。
図4】本開示の実施例による指紋モジュールにおけるレンズの光線伝送概略図である。
図5】本開示の実施例による指紋モジュールの構造概略図である。
図6】本開示の実施例による端末機器の指紋収集概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下は、本開示の実施例における添付図面を結び付けながら、本開示の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0012】
図1を参照して、図1は、本開示の実施例による指紋センサの感知面の構造概略図である。前記指紋センサはセンシングアレイを有し、前記センシングアレイは、複数の画素セット1を含み、各前記画素セット1は、少なくとも一つの画素ユニット100を含み、
前記複数の画素セット1の各行において隣接する二つの画素セット1の間は、第1の制御線2を介して電気的に接続され、前記複数の画素セット1の各列において隣接する二つの画素セット1の間は、第2の制御線3を介して電気的に接続され、
前記複数の画素セット1は、少なくとも一つの第1の画素セット101を含み、前記第1の画素セット101は、少なくとも二つの前記画素ユニット100を含み、且つ少なくとも二つの前記画素ユニット100の間は、互いに電気的に接続される。
【0013】
そのうち、本開示の実施例の動作原理は、以下を参照すればよい。
【0014】
指紋センサに複数の画素セット1が設けられるため、指紋センサに対して行走査と列走査を行う時に、上記複数の画素セット1を走査すればよく、各画素ユニット100を走査する必要がなく、行走査と列走査の時間を短くして、即ち、走査を行うトータルの時間を短くして、指紋画像を生成する時間を短くして、相応して、端末機器によって指紋ロックを解除する時間も短くした。
【0015】
そのうち、第1の制御線2は、走査線と呼ばれてもよく、第2の制御線3は、データ線と呼ばれてもよい。
【0016】
そのうち、第1の画素セット101は数について、ここでは限定しない。また、第1の画素セット101のいずれも指紋センサの感知面4に位置してもよく、但し、第1の画素セット101の感知面4における具体的な位置について、ここでは限定しない。例えば、第1の画素セット101は、感知面4におけるエッジに近い位置、及び/又は、中心位置に位置してもよい。
【0017】
そのうち、各第1の画素セット101に含まれる複数の画素ユニット100の電気的に接続される接続方式について、ここでは限定しない。例えば、上記複数の画素ユニット100は、順次に接続されてもよく、隣接する二つの画素ユニット100を電気的に接続し、且つ始めと終わりの二つの画素ユニット100は電気的に接続されてもよく、一番目の画素ユニット100を中間位置にある画素ユニット100に電気的に接続してから、他の画素ユニット100に電気的に接続してもよい。
【0018】
例えば、第1の画素セット101が四つの画素ユニット100を含む時、図2を参照して、上記四つの画素ユニット100は、マトリックス状に分布されてもよく、上記四つの画素ユニット100の電気的に接続される方式について、具体的には、図2を参照すればよく、即ち、左上の角に位置する第1の画素ユニットは、右下の角に位置する第3の画素ユニット及び右上の角に位置する第2の画素ユニットにそれぞれ電気的に接続されてもよく、且つ左下の角に位置する第4の画素ユニットは、第2の画素ユニットと第3の画素ユニットにそれぞれ電気的に接続されてもよい。
【0019】
本開示の実施例では、行走査と列走査を行う時、複数の画素セット1を走査すればよく、各画素ユニット100を走査する必要がなく、走査の時間を短くして、指紋画像を生成する時間を短くした。
【0020】
選択的に、前記複数の画素セット1は、少なくとも一つの第2の画素セット102をさらに含み、前記第2の画素セット102は、少なくとも一つの前記画素ユニット100を含む。
【0021】
そのうち、第2の画素セット102が一つの画素ユニット100を含む時、この時、第2の画素セット102は、この画素ユニット100と同等としてもよい。第2の画素セット102が複数の画素ユニット100を含む時、上記複数の画素ユニット100同士は独立に表示されてもよく、上記複数の画素ユニット100は、互いに電気的に接続されてもよい。
【0022】
そのうち、第2の画素セット102及び第1の画素セット101の位置について、ここでは限定しない、例えば、第2の画素セット102は、指紋センサの感知面4の中心位置に位置してもよく、一方、第1の画素セット101は。指紋センサの感知面4のエッジ位置に位置してもよく、逆に、第1の画素セット101は、指紋センサの感知面4の中心位置に位置してもよく、一方、第2の画素セット102は、指紋センサの感知面4のエッジ位置に位置してもよい。
【0023】
また、第2の画素セット102及び第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数は同じであってもよく、異なってもよい。選択的に、第2の画素セット102に含まれる画素ユニット100の数は、第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数より少ない。
【0024】
説明すべきことは、画素セット1に含まれる画素ユニット100の数が多いほど、且つ複数の画素ユニット100が互いに電気的に接続される時、この画素セット1の指紋センサにおける対応位置の感光強度は大きい。
【0025】
本開示の実施例では、複数の画素セット1は、第1の画素セット101と第2の画素セット102を含み、且つ第1の画素セット101は複数の画素ユニット100を含み、第2の画素セットは少なくとも一つの画素ユニット100を含むため、このように、指紋センサにおける第1の画素セット101又は第2の画素セット102の数を変更することによって、指紋センサの感光強度を変更することができる。
【0026】
選択的に、図1を参照して、前記第2の画素セット102に含まれる画素ユニット100の数は、前記第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数より少ない。
【0027】
例えば、第2の画素セット102は、二つの画素ユニット100を含んでもよく、且つ上記二つの画素ユニット100は互いに電気的に接続され、第1の画素セット101は、四つの画素ユニット100を含んでもよく、且つ上記四つの画素ユニット100は互いに電気的に接続される。
【0028】
本開示の実施例では、第2の画素セット102に含まれる画素ユニット100の数は、第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数より少ないため、第2の画素セット102が位置する場所の感光強度は、第1の画素セット101が位置する場所の感光強度より低い。このように、指紋センサのある位置に、選択的に第1の画素セット101又は第2の画素セット102を設けて、この位置の感光強度を異なる数値に設置することができ、指紋センサ上の感光強度の設置の柔軟性を向上させる。
【0029】
選択的に、図3を参照して、各前記第2の画素セット102のいずれも一つの前記画素ユニット100を含む。
【0030】
そのうち、第2の画素セット102が一つの画素ユニット100を含む時、即ちこの時、第2の画素セット102はこの画素ユニット100である。
【0031】
本開示の実施例では、第2の画素セット102は一つの画素ユニット100を含み、指紋センサの解像力が確保された場合、製造プロセスの難しさを低減させることができ、生産コストを低減する。
【0032】
選択的に、前記指紋センサは感知面4を含み、前記感知面4は、第1の感知領域と第2の感知領域を含み、前記第1の感知領域は、前記感知面4における中心に近い領域であり、前記第2の感知領域は、前記感知面4における前記第1の感知領域以外の領域であり、
前記第1の画素セット101のいずれも前記第2の感知領域に位置し、前記第2の画素セット102のいずれも前記第1の感知領域に位置する。
【0033】
そのうち、本開示の実施例の動作原理は、以下の記述を参照すればよい。
【0034】
図4を参照して、図4における矢印は、光線の伝播方向を表し、図4における楕円形は凸レンズを表す。現在のレンズは、一般的には凸レンズを採用するため、凸レンズの集光作用で、凸レンズによって得られた画像において、画像の中間位置の輝度と鮮明度のいずれも画像のエッジ位置より高い。本開示の実施例では、第1の画素セット101のいずれも第2の感知領域に位置し、且つ上記第1の画素セット101に含まれる少なくとも二つの画素ユニット100は互いに電気的に接続され、第1の感知領域に位置する第2の画素セット102に含まれる画素ユニット100の数は、上記第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数より少ない。このように、上記第1の画素セット101の第2の感知領域における対応位置の受信感度とフルウェル容量を向上させることができ、同じ露光時間と同じゲインの場合、上記第1の画素セット101の第2の感知領域における対応位置の感光強度を向上させることができ、得られた画像における相応位置の輝度と鮮明度を向上した。説明すべきことは、上記画像は、一般的には、指紋画像である。
【0035】
そのうち、第1の感知領域は、感知面4の真中の領域に位置してもよい。また、第1の感知領域の形状について、ここでは限定せず、例えば、第1の感知領域は、矩形領域であってもよい。
【0036】
そのうち、第2の感知領域は、感知面4における第1の感知領域以外の領域であってもよく、第1の感知領域が感知面4の中心に位置する時、第2の感知領域は、感知面4における第1の感知領域を囲む領域であってもよい。第2の感知領域の形状についても、ここでは限定しない、例えば、第1の感知領域が矩形領域である時、第2の感知領域は、矩形リング領域であってもよく、矩形リング領域のインナーリング領域は、即ち第1の感知領域である。
【0037】
本開示の実施例では、第1の画素セット101のいずれも第2の感知領域に位置するため、このように、第2の感知領域の感光強度と感度を向上させることができ、得られた画像における第2の感知領域に対応する部分の輝度と鮮明度を向上させることができ、画像の結像品質を向上させる。
【0038】
選択的に、前記第1の画素セット101の数は少なくとも二つであり、前記第2の感知領域は、第1のサブ感知領域と第2のサブ感知領域を含み、前記第1のサブ感知領域は、前記第1の感知領域と前記第2のサブ感知領域の間に位置し、前記第1の画素セット101はそれぞれ、前記第1のサブ感知領域及び前記第2のサブ感知領域に位置し、前記第1のサブ感知領域に位置する前記第1の画素セット101に含まれる前記画素ユニット100の数は、前記第2のサブ感知領域に位置する前記第1の画素セット101に含まれる前記画素ユニッ100の数より少ない。
【0039】
例えば、第1の感知領域に位置する第2の画素セット102に含まれる画素ユニット100の数は一つであってもよく、第1のサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数は二つであってもよく、第2のサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数は四つであってもよい。
【0040】
第2の感知領域はさらに、第3のサブ感知領域と第4のサブ感知領域を含んでもよく、第3のサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数は、第2のサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数より多くてもよく、第4のサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数は、第3のサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数より多くてもよい。説明すべきことは、上記原理に基づいて、第2の感知領域はさらに第5のサブ感知領域などを含んでもよいことを類推してもよい。第2の感知領域に具体的に含まれるサブ感知領域の数及び各サブ感知領域の第2の感知領域における具体的な位置について、ここでは限定しない。
【0041】
本開示の実施例では、凸レンズの集光作用によって、感知面4の中心位置から感知面4のエッジ位置に向かって、その感光強度は、漸次に低下する傾向となり、このように、第2の感知領域内の異なるサブ感知領域に位置する第1の画素セット101に含まれる画素ユニット100の数を段階的に設置することにより、感知面4全体の感光強度をより均一にさせることができる。
【0042】
選択的に、各前記第1の画素セット101のいずれもM*M個の画素ユニット100を含み、M*M個の前記画素ユニット100はアレイ状に分布され、前記Mは1より大きい正の整数である。
【0043】
例えば、Mが2である時、即ち各第1の画素セット101は四つの画素ユニット100を含み、且つ上記四つの画素ユニット100はアレイ状に分布される。又は、Mが3である時、即ち各第1の画素セット101は九つの画素ユニット100を含み、且つ上記九つの画素ユニット100はアレイ状に分布される。
【0044】
本開示の実施例では、各第1の画素セット101のいずれもM*M個の画素ユニット100を含み、M*M個の画素ユニット100はアレイ状に分布され、それによって、第1の画素セット101の指紋センサにおける対応位置の感光強度を比較的に均一にさせ、生成された指紋画像の品質を向上させる。
【0045】
選択的に、少なくとも二つの前記画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は直列接続される。
【0046】
そのうち、少なくとも二つの画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は直列接続されることは、第1の画素セット101に含まれる少なくとも二つの画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は直列接続されることであってもよい。
【0047】
本開示の実施例では、第1の画素セット101に含まれる少なくとも二つの画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は直列接続されることは、第1の画素セット101全体の指紋センサにおける対応位置の感光強度を強めることができる。
【0048】
選択的に、少なくとも二つの前記画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は並列接続される。
【0049】
そのうち、少なくとも二つの画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は並列接続されることは、第1の画素セット101に含まれる少なくとも二つの画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は並列接続されることであってもよい。
【0050】
本開示の実施例では、第1の画素セット101に含まれる少なくとも二つの画素ユニット100における隣接する二つの画素ユニット100は並列接続されることは、同様に、第1の画素セット101全体の指紋センサにおける対応位置の感光強度を強めることができる。
【0051】
図5を参考して、本開示の実施例はさらに、指紋モジュールを提供する。この指紋モジュールは、レンズ501、赤外線フィルタ502及び上記の指紋センサ503を含み、前記レンズ501、前記赤外線フィルタ502及び前記指紋センサ503は、順次に積層して設けられる。
【0052】
本開示の実施例は、上記の指紋センサ503を含み、指紋センサ503の構造は上記実施例を参照すればよく、具体的には、ここでは説明を省略する。本開示の実施例は、上記実施例における指紋センサ503を採用したため、本開示の実施例による指紋モジュールは、上記実施例における指紋センサ503と同じ有益な効果を有する。
【0053】
本開示の実施例はさらに、端末機器を提供する。この端末機器は、上記の指紋モジュールを含む。
【0054】
そのうち、端末機器はさらに、スクリーン6を含み、スクリーン6は液晶スクリーン(Liquid Crystal Display、LCD)であってもよく、有機発光スクリーン(Organic Light Emitting Display、OLED)であってもよく、スクリーン6の具体的なタイプについて、ここでは限定しない。
【0055】
例えば、図6を参照して、スクリーン6がOLEDである時、端末機器によって指紋画像を生成する原理は以下の通りであってもよい。スクリーン6から出射された赤外光は、スクリーン6の上面の指紋7に遭遇すると戻り、戻った反射赤外光はレンズ501に入射され、赤外線フィルタ502を介して、指紋センサ503の感知面に到達し、指紋センサ503は光信号を電気信号に変換し、さらに端末機器のアナログ-デジタル変換器によってデータ収集を行い、指紋画像が形成される。説明すべきことは、図における矢印方向は、赤外光及び反射赤外光の伝播方向を表す。
【0056】
本開示の実施例における端末は、上記実施例の指紋センサ503を採用し、同様に、得られた画像の対応位置の輝度と鮮明度を向上させることができ、画像の結像品質を向上させる。
【0057】
以上は、添付図面を結び付けながら、本開示の実施例を記述していたが、本開示は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本開示による示唆を基にして、本開示の趣旨や請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらはいずれも本開示の保護範囲に入っている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6