(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】通気装置、蓋体及び該蓋体を含む容器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/32 20060101AFI20240910BHJP
B65D 47/06 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
B65D47/32 210
B65D47/06 120
(21)【出願番号】P 2022541611
(86)(22)【出願日】2020-02-20
(86)【国際出願番号】 IB2020051408
(87)【国際公開番号】W WO2021165723
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】517073801
【氏名又は名称】マスター プランズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】MASTER PLANS LLC
【住所又は居所原語表記】206 Pegasus Ave, Suite B, Northvale, NJ 07647, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100158920
【氏名又は名称】上野 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ウォン, シウ ワー
(72)【発明者】
【氏名】チェン, イ チア
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ズー ウェン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ツァン ホ
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/148441(WO,A1)
【文献】特開2005-289388(JP,A)
【文献】実公昭33-008190(JP,Y1)
【文献】特開2001-039458(JP,A)
【文献】特開2007-320618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 39/00-55/16
A47G 19/22
F16K 24/00-24/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋体本体(221)と、
前記蓋体本体(221)に枢動可能に取り付けられていることにより、前記蓋体本体(221)に対して閉位置、中間位置、及び開位置になることが可能であり、前記蓋体本体(221)と互いに取り外し可能である回転部分(222)と、
空気通路(110)及び回転軸線(124)の周りを回転可能な回転通気棒(120)を含む通気装置(100)であって、前記回転通気棒(120)は前記回転部分(222)に設けられ、前記回転通気棒(120)の外周面(123)において、周囲空気と連通する通気溝(121)が設けられ、前記空気通路(110)は前記蓋体本体(221)に設けられ、且つ前記蓋体本体(221)の少なくとも一部を貫通し、前記空気通路(110)は前記回転通気棒(120)に対面する第1端(111)及び前記回転通気棒(120)から離れる第2端(112)を含む、通気装置(100)と、を備える蓋体(220)であって、
前記回転通気棒(120)の前記通気溝(121)と前記第1端(111)との連通状態は、前記蓋体本体(221)に対する前記回転部分(222)の位置に依存し、
前記回転部分(222)が前記閉位置及び前記開位置にある場合、前記通気溝(121)と前記第1端(111)が連通せず、
前記回転部分(222)が前記中間位置にある場合、前記通気溝(121)の少なくとも一部と前記第1端(111)が連通し、
前記蓋体本体(221)には吸飲口(240)が設けられており、
前記閉位置において、前記吸飲口(240)は、前記蓋体(220)の前記回転部分(222)によって完全に覆われて密封状態となり、
前記中間位置において、前記吸飲口(240)は、前記蓋体(220)の前記回転部分(222)によって完全に覆われて密封状態となり、
前記開位置において、前記回転部分(222)は、完全に開けられ、前記吸飲口(240)は露出して開放状態となる、
ことを特徴とする蓋体(220)。
【請求項2】
前記通気溝(121)と前記第1端(111)が連通していない場合、前記通気装置(100)は密封状態となり、これにより、前記第1端(111)は、前記回転通気棒(120)の前記外周面(123)によって塞がれ、
前記通気溝(121)と前記第1端(111)が連通している場合、前記通気装置(100)は通気状態となり、これにより、前記空気通路(110)は、前記通気溝(121)を介して前記
周囲空気と流体連通する、
ことを特徴とする請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項3】
前記通気溝(121)は、前記回転通気棒(120)の前記外周面(123)の凹部であることを特徴とする請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項4】
前記回転通気棒(120)は前記回転部分(222)につれて前記蓋体本体(221)に対して前記閉位置から前記中間位置を経て前記開位置に回転するか、又は前記開位置から前記中間位置を経て前記閉位置に回転することが可能な構造であることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項5】
前記回転通気棒(120)は前記回転部分(222)に取り外し可能に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項6】
前記回転通気棒(120)は前記回転部分(222)の内壁から前記回転部分(222)により取り囲まれた内部空間内まで延在することを特徴とする、請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項7】
前記回転通気棒(120)の前記外周面(123)は円柱形状であり、且つ前記回転通気棒(120)の前記回転軸線(124)がその中心軸線であることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項8】
前記通気溝(121)は前記回転通気棒(120)内で前記回転通気棒(120)の長手方向に沿って前記回転通気棒(120)の長手方向端面(122)まで延在することを特徴とする、請求項1に記載の蓋(220)。
【請求項9】
前記通気溝(121)は前記回転通気棒(120)の前記外周面(123)において前記回転通気棒(120)の長手方向の一部に沿って延在することを特徴とする、請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項10】
前記回転通気棒(120)は中空部(125)を含む中空棒であり、前記中空部(125)は前記回転通気棒(120)の長手方向端面(122)まで貫通し、前記通気溝(121)は前記外周面(124)から前記中空部(125)に凹むことを特徴とする、請求項9に記載の蓋体(220)。
【請求項11】
前記回転通気棒(120)の前記回転軸線(124)は、前記空気通路(110)の前記第1端(111)における通路軸線(113)に対して垂直であることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体(220)。
【請求項12】
本体(230)と、請求項1から11のいずれか1項に記載の蓋体(220)とを備え、前記本体(230)は内容物を入れるための内腔(210)を含み、前記蓋体(220)は前記本体(230)に接合して前記本体(230)の開口(231)を覆うことができる、容器(200)。
【請求項13】
前記蓋体(220)が前記閉位置にある場合、前記本体(230)の前記内腔(210)は、前記空気通路(110)を通じて前記
周囲空気と流体連通することができなくなり、
前記蓋体(220)が前記中間位置にある場合、前記本体(230)の前記内腔(210)は、前記空気通路(110)及び前記通気溝(121)を通じて前記
周囲空気との流体連通を維持する、
ことを特徴とする請求項12に記載の容器(200)。
【請求項14】
前記蓋体(220)が前記開位置にある場合、前記本体(230)の前記内腔(210)は、前記空気通路(110)を通じて前記
周囲空気と流体連通することができなくなることを特徴とする請求項13に記載の容器(200)。
【請求項15】
前記蓋体(220)と前記本体(230)はねじ接続によって互いに接合されることを特徴とする、請求項12に記載の容器(200)。
【請求項16】
前記内腔(210)の外から前記内腔(210)に伸びる吸飲ストロー(241)を含むことを特徴とする、請求項12に記載の容器(200)。
【請求項17】
前記吸飲ストロー(241)は前記蓋体(220)を通り抜けて延在し前記蓋体(220)を越えて延出し、前記回転通気棒(120)は前記回転部分(222)につれて前記蓋体本体(221)に対して前記閉位置から前記中間位置を経て前記開位置に回転するか、又は前記開位置から前記中間位置を経て前記閉位置に回転することが可能な構造とし、前記閉位置及び前記開位置では、前記蓋体(220)が前記密封状態にあり、前記中間位置では、前記蓋体(220)
の前記通気装置(100)は通気状態にあり、
これにより前記空気通路(110)は、前記通気溝(121)を介して前記周囲空気と流体連通し、前記吸飲ストロー(241)が前記回転部分(222)の前記回転につれて密封状態と開放状態との間で切り替えられ、
前記回転通気棒(120)が前記閉位置に回転した場合、前記吸飲ストロー(241)は前記蓋体(220)の前記回転部分(222)により閉塞されて前記密封状態になり、
前記回転通気棒(120)が前記開位置に回転した場合、前記蓋体(220)の前記回転部分(222)は前記吸飲ストロー(241)を解放して前記吸飲ストロー(241)を前記開放状態にすることを特徴とする、請求項16に記載の容器(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は日用品の分野に属し、具体的には、容器用の通気装置、容器通気のために前記通気装置を含む蓋体、及びこのような蓋体を含む通気機能を有する容器に関する。本発明の通気装置を用いた容器は、例えば、ボトル、カップ、缶、箱等であり、特にベビーマグ等のような子供用飲料カップである。
【背景技術】
【0002】
日常的に使用される容器は、内容物を収容する本体の開口が蓋体によって塞がれるものが多い。蓋体が閉じた場合、容器の内腔には一般に比較的密閉される空間が形成される。例えば、容器の内容物が高流動性の液体である場合、内腔内の温度及び/又は圧力が高くなると、蓋体を開くときに本体の開口から内容物が零れ易くなる。
【0003】
特にベビーマグ等のような子供用飲料カップについて、本分野では、液体飲料を飲料カップの開口部を有する容器本体に充填し、液体の漏れを防止するためにストロー等のような吸飲ストローが水漏れ防止可能に装着された蓋体を用いて容器本体の開口部を密閉し、飲みたい時に飲料を吸飲ストローに通過させて吸飲ストローからの飲料の吸飲を実現できるようにする方法が知られている。特に、このような飲料容器では、吸飲ストローの先端が液体飲料中に延在するため、熱い液体飲料の場合に容器内部の空気が加熱されて、内部の圧力が上昇し、液体飲料が吸飲ストローを通過する時に空気圧力により加圧され、熱い液体飲料が吸飲口から吐出され易くなる、という問題が生じてしまう。
【0004】
上記問題を解決して、容器使用時の安全と衛生を確保するために、従来技術では、容器用の各種通気装置を設けることで、蓋体を開放する過程で容器内外の圧力差をなくす機能を実現している。これらの通気装置は、容器本体の開口部に密封装着される蓋体及び可撓性の吸飲ストローによって実現されるものが多い。蓋体は容器内外を隔てる遮蔽部材を有し、吸飲ストローの屈曲折畳と伸長展開により、内部流路のバルブ装置及び遮蔽部材に開閉可能に設けられる通気孔の通気孔開閉装置を開閉する。通気孔開閉装置はバルブ装置の開閉に連動して操作され、且つ弁座及びその内部を運動するスライダーを有し、弁座は通気孔を有し、スライダーには突出する弁体が設けられる。吸飲ストローは遮蔽部材を通り抜け、吸飲ストローの周囲を密封する。
【0005】
このような通気装置は蓋体、具体的には、蓋体の遮蔽部材の構造に対する影響が大きく、また、弁体と通気孔の接合により蓋体が円滑に移動できなくなり、蓋体開閉の難易度が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記技術的問題を解決するためになされたものであり、その目的は少なくとも、構造が簡単で容易に製造及び組立可能 な容器用の通気装置を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、前記通気装置を含む容器蓋体を提供することであり、前記蓋体は洗浄作業のための全ての部材の取り外しに簡易性及び利便性を与える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明は通気装置を提供し、前記通気装置は空気通路及び回転通気棒を含み、
前記空気通路は前記回転通気棒の外周面に対面する第1端及び前記回転通気棒から離反する第2端を含み、
前記回転通気棒の前記外周面において、凹みながら周囲空気と流体連通する通気溝が設けられ、前記回転通気棒はその長手方向に沿って延在する回転軸線の周りを回転して、通気状態及び密封状態を提供することができ、
前記通気状態において、前記回転通気棒の前記通気溝の少なくとも一部が前記空気通路と流体連通し、さらに前記空気通路が前記通気溝を介して前記周囲空気と流体連通するようになり、
前記密封状態において、前記回転通気棒の前記通気溝が前記空気通路と流体連通せず、前記空気通路の前記第1端が前記回転通気棒の前記外周面により密封されるようになる。
【0009】
本発明のこのような通気装置は簡単に製造及び組立可能であり、簡単な回動操作によって通気装置の各機能を実現することができる。
【0010】
本発明の通気装置の好ましい実施例によれば、前記空気通路の前記第1端と前記回転通気棒の前記外周面は互いに分離可能である。このような配置では空気通路と回転通気棒の分離が容易になり、通気装置の保守及び洗浄に寄与する。
【0011】
本発明の通気装置の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒の前記外周面は円柱形状であり、且つ前記回転通気棒の前記回転軸線がその中心軸線である。円形の外周面により、回転通気棒は円滑に回転可能になり、それにより通気装置の操作快適性が改善される。また、円形の外周面は、密封状態での密封効果の実現に寄与する。
【0012】
本発明の通気装置の好ましい実施例によれば、前記通気溝は前記回転通気棒内で前記回転通気棒の長手方向に沿って前記回転通気棒の長手方向端面まで延在する。このように設けられる通気溝は、より十分に周囲空気と接触でき、且つ容器の内容物が空気通路及び通気溝を介して周囲空気へ飛ばされることを回避するのに十分な長さの空気流路を提供する。
【0013】
本発明の通気装置の好ましい実施例によれば、前記通気溝は前記回転通気棒の前記外周面において前記回転通気棒の前記長手方向の一部に沿って延在する。通気溝のこのような配置方式は比較的密閉される空気通路の形成に寄与し、それにより容器内容物の衛生が保たれ外部環境による汚染が回避される。
【0014】
本発明の通気装置の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒は中空部を含む中空棒であり、前記中空部は前記回転通気棒の長手方向端面まで貫通し、前記通気溝は前記外周面から前記中空部に凹む。中空部は比較的大きな空気流れ断面を提供し、それにより、気流が該中空部を含む通気溝を介して容器の内腔内外の気体と連通することに寄与する。
【0015】
本発明の通気装置の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒の前記回転軸線は前記第1端における前記空気通路の通路軸線にほぼ垂直であるように配置される。互いに垂直に配置される空気通路と回転通気棒は装着空間の節約に寄与し、且つ比較的屈折した空気流路構造とすることに寄与する。
【0016】
本発明は容器用の蓋体をさらに提供し、前記蓋体は、
空気通路及び回転軸線の周りを回転する回転通気棒を含む通気装置と、
回転部分であって、前記回転通気棒は前記回転部分に設けられ、前記回転通気棒の外周面において、周囲空気と連通する構造の凹んでいる通気溝が設けられる回転部分と、
蓋体本体であって、前記空気通路は前記蓋体本体に設けられ、且つ前記蓋体本体の少なくとも一部を貫通し、前記空気通路は前記回転通気棒に向かっている第1端及び前記回転通気棒から離れる第2端を含む蓋体本体と、を含み、
前記回転部分は前記蓋体本体に対して前記蓋体の通気状態の提供位置と前記蓋体の密封状態の提供位置との間で回転可能であり、
前記通気状態において、前記回転通気棒の前記通気溝の少なくとも一部が前記空気通路と流体連通し、さらに前記空気通路が前記通気溝を介して前記周囲空気と流体連通するようになり、
前記密封状態において、前記回転通気棒の前記通気溝が前記空気通路と流体連通せず、前記空気通路の前記第1端が前記回転通気棒の前記外周面により密封されるようになる。
【0017】
このような蓋体は通気機能を提供するとともに、簡単な構造での実現も可能である。
【0018】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記蓋体の前記蓋体本体と前記回転部分は互いに取り外し可能である。このような配置では空気通路と回転通気棒の分離が容易になり、それにより通気装置の保守及び洗浄に寄与する。
【0019】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒は前記回転部分につれて前記蓋体本体に対して閉位置から中間位置を経て開位置に回転するか、又は開位置から中間位置を経て閉位置に回転することが可能な構造とし、前記閉位置及び前記開位置では、前記蓋体が前記密封状態にあり、前記中間位置では、前記蓋体が前記通気状態にある。蓋体の運動と通気装置の運動を連携するように設定することで、蓋体を開いて容器の内容物に接近するのと同期して通気装置を操作して対応する機能を実現することが可能になる。
【0020】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒は前記回転部分に取り外し可能に設けられる。取り外し可能な回転通気棒は回転通気棒、特に通気溝の保守及び洗浄が簡単であり、通気装置の耐用年数の延長に寄与する。
【0021】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒は前記回転部分の内壁から前記回転部分により取り囲まれた内部空間内まで延在する。このように設けられる回転通気棒はより効果的に蓋体に保護され、それにより外部環境による通気装置への悪影響が回避される。
【0022】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒の前記外周面は円柱形状であり、且つ前記回転通気棒の前記回転軸線がその中心軸線である。円形の外周面により、回転通気棒は円滑に回転可能になり、それにより通気装置の操作快適性が改善される。また、円形の外周面は、密封状態での密封効果の実現に寄与する。
【0023】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記通気溝は前記回転通気棒内で前記回転通気棒の長手方向に沿って前記回転通気棒の長手方向端面まで延在する。このように設けられる通気溝は、より十分に周囲空気と接触でき、且つ容器の内容物が空気通路及び通気溝を介して周囲空気へ飛ばされることを回避するのに十分な長さの空気流路を提供する。
【0024】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記通気溝は前記回転通気棒の前記外周面において前記回転通気棒の前記長手方向の一部に沿って延在する。通気溝のこのような配置方式は比較的密閉される空気通路の形成に寄与し、それにより容器内容物の衛生が保たれ外部環境による汚染が回避される。
【0025】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒は中空部を含む中空棒であり、前記中空部は前記回転通気棒の長手方向端面まで貫通し、前記通気溝は前記外周面から前記中空部に凹む。中空部は比較的大きな空気流れ断面を提供し、それにより、気流が該中空部を含む通気溝を介して容器の内腔内外の気体と連通することに寄与する。
【0026】
本発明の蓋体の好ましい実施例によれば、前記回転通気棒の前記回転軸線は前記第1端における前記空気通路の通路軸線にほぼ垂直であるように配置される。互いに垂直に配置される空気通路と回転通気棒は装着空間の節約に寄与し、且つ比較的屈折した空気流路構造とすることに寄与する。
【0027】
本発明は容器をさらに提供し、前記容器は本体及び上記に記載の蓋体を含み、前記本体は内容物を入れるための内腔を含み、前記蓋体は前記容器の本体に接合して前記本体の開口を覆うことができ、
前記蓋体が前記密封状態にある場合、前記本体の内腔が前記蓋体の空気通路と流体連通せず、さらに前記内腔が前記空気通路によって前記周囲空気と流体連通できないようになり、
前記蓋体が前記通気状態にある場合、前記本体の内腔が前記蓋体の空気通路と流体連通し、さらに前記内腔が前記空気通路及び前記通気溝によって前記周囲空気との流体連通を維持するようになる。
【0028】
このような容器は簡単な構造で通気機能を実現する。
【0029】
本発明の容器の好ましい実施例によれば、前記蓋体と前記本体はねじ接続によって互いに接合される。蓋体と本体とのねじ接続は蓋体の装着、及び蓋体における各種構造の組立を容易にする。
【0030】
本発明の容器の好ましい実施例によれば、前記容器は前記内腔の外から前記内腔に伸びる吸飲ストローを含む。
【0031】
本発明の容器の好ましい実施例によれば、前記吸飲ストローは前記蓋体を通り抜けて延在し前記蓋体を越えて延出し、
前記回転通気棒は前記回転部分につれて前記蓋体本体に対して閉位置から中間位置を経て開位置に回転するか、又は開位置から中間位置を経て閉位置に回転することが可能な構造とし、前記閉位置及び前記開位置では、前記蓋体が前記密封状態にあり、前記中間位置では、前記蓋体が前記通気状態にあり、前記吸飲ストローが前記回転部分の前記回転につれて密封状態と開放状態との間で切り替えられ、
前記回転通気棒が前記閉位置に回転した場合、前記吸飲ストローは前記蓋体の前記回転部分により閉塞されて前記密封状態になり、
前記回転通気棒が前記開位置に回転した場合、前記蓋体の前記回転部分は前記吸飲ストローを解放して前記吸飲ストローを前記開放状態にする。
【0032】
以上をまとめると、本発明に係る通気装置、蓋体及び該蓋体を含む容器は少なくとも、簡単な構造で通気装置の各機能を実現でき、容器内腔の衛生を保つことができ、また、取り外し及び再組立が簡単な蓋体も蓋体そのもの及び通気装置の保守及び洗浄に寄与する、という有益な効果を有する。
【0033】
なお、以上の一般説明と以下の詳細説明は、各種の実施例を説明し、且つ特許請求される主題の性質及び特徴を理解するための概要又はフレームワークの提供を意図していることを理解すべきである。本書類は、各種の実施例への更なる理解を提供するよう、図面を含む。図面は本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。図面は本明細書に記載の各種実施例を示し、テキスト説明と共に特許請求される主題の原理及び操作を解釈するために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の技術的特徴は以上の目的を参照しながら後述で明確に説明され、その利点は以下の図面に基づく詳細な説明から明らかであり、図面は例示によって本発明の好ましい実施例を示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない。図面の説明を次に記載する。
【
図1】本発明に係る通気装置を含む好ましい実施例の容器の模式的斜視図である。
【
図4】
図1に示す容器の
図3中のA-A線に沿った断面図である。
【
図5】
図1に示す容器の
図4中のB-B線に沿った断面図である。
【
図6】本発明に係る通気装置を含む第1の好ましい実施例の蓋体の一部の模式的斜視図である。
【
図7】本発明に係る通気装置を含む第2の好ましい実施例の蓋体の一部の模式的斜視図である。
【
図8】
図7に示す第2の好ましい実施例の蓋体の一部の模式的斜視図であり、図中、回転通気棒が取り外されている。
【
図9】
図7に示す第2の好ましい実施例の蓋体から取り外された回転通気棒の模式的斜視図である。
【
図10】
図7に示す第2の好ましい実施例の蓋体の一部及び蓋体本体の断面図であり、回転通気棒と通気孔の具体的な協働関係を示す。
【
図11A】本発明に係る通気装置を含む蓋体の側面図であり、図中、蓋体の回転部分が閉位置にある。
【
図12A】
図11Aに示す蓋体に対応する側面図であり、図中、蓋体の回転部分が中間位置にある。
【
図13A】
図11Aに示す蓋体に対応する側面図であり、図中、蓋体の回転部分が開位置にある。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ここで、本発明の実施形態を詳細に説明し、これらの実施形態の例は図面に示され、後述で説明される。本発明は例示的な実施例と関連付けて説明をするが、本明細書は、例示されるそれらの実施例に本発明を限定する意図がないことに注意されたい。逆に、本発明はこれらの例示的な実施例を包含するだけでなく、本発明の精神及び範囲内に含まれ得る様々な代替形態、修正形態、等価形態及び他の実施例も包含するよう意図される。本発明の技術的解決手段の解釈及び厳密な定義の便宜上、用語「上」、「下」、「内」及び「外」は図面に示す例示的な実施例の特徴の位置を参照しながらこれらの特徴を説明するために用いられる。
【0036】
以下において図面を参照しながら本発明の例示的な実施例を詳細に説明する。
【0037】
図1から
図5は本発明に係る好ましい実施例の容器200用の通気装置100を示す。
【0038】
本明細書において、用語「通気装置」は、1つの空間中の気体を別の空間中の気体と流体連通させて2つの空間中の気体圧力を均等にすることが可能な装置として理解すべきである。一般的には、通気装置は気体流通のための源動力は異なる空間中の気体の圧力差としてもよいが、ガスポンプのような動力源を設けることで気体の異なる空間の間での能動的圧送又は補助的圧送を行ってもよい。
【0039】
また、図面において子供用飲料カップ(ベビーマグ)というような特殊形態の容器200が示されるが、本発明の通気装置は各種の他のタイプの容器200、例えば飲料カップ、魔法瓶、弁当箱等に用いることもできる。
【0040】
図4及び
図5に比較的明確に示すように、容器200は内容物、特に高流動性の液体及び気体内容物を入れるための内腔210を含む。内腔210は中心対称の回転体形状としてもよく、他の不規則形状としてもよい。好ましくは、内腔210は上向きに収縮する形状を有し得る。
【0041】
引き続き
図1から
図5を参照し、図に示すように、容器200は蓋体220及び本体230を含んでもよい。蓋体220は本体230に接合されて、本体230の開口231を覆う。好ましくは、
図4、5及び10に示すように、蓋体220と本体230はねじ接続によって互いに接合される。付加的又は代替的に、蓋体220と本体230は他の取り外し可能な方式で互いに接続されてもよい。蓋体220の1つ又は複数の部分(例えば、以下に記載の蓋体本体221)は本体230に取り外し不能に接続されてもよい。
【0042】
図面に示す実施例において、蓋体220は蓋体本体221及び前記蓋体本体221上に回動可能に取り付けられる回転部分222を含み、前記回転部分222は蓋体本体221に対して前記内腔210の長手方向軸線に垂直な軸線(
図1から
図5では上下方向に延在)の周りを回転するが、回転部分222は蓋体本体221に対して他の方向、例えば前記内腔210の長手方向軸線の周りを回転してもよい。回転部分222は様々な形状を有してもよい。好ましくは、図面に示すように、回転部分222は湾曲したシェル状構造、例えば球面の一部であってもよい。一般的には、回転部分222は内部空間を取り囲む構造とし、該内部空間には、例えば蓋体本体221の一部及び/又は通気装置100を構成する1つ又は複数の部材が収容されてもよい。回転部分222において、例えば回転部分222の内壁において、回転部分222が蓋体本体221に対して回転するよう、蓋体本体221と協働する構造、例えば回転222A及びガイド部222Bが設けられてもよい(例えば
図6から8を参照)。ガイド部222Bは図に示すように、蓋体本体221における相補円弧状溝(図示せず)に嵌合されて回動軸構造を提供するための複数の同心に配置される円弧状突起部を含んでもよい。円弧状突起部はそれが画定する内部空間を一定程度保護することができる。好ましい実施例において、蓋体本体221と回転部分222は互いに分離可能に配置される。本明細書において、蓋体本体221と回転部分222が分離可能であるとは、両者が一体的なものでなく、蓋体本体221及び回転部分222のうちの一方が他方に対して独立して取り外し可能であることをいう。
【0043】
引き続き
図4を参照し、本発明の通気装置100は空気通路110及び回転通気棒120を含む。
【0044】
空気通路110は回転通気棒120の外周面123に対面する第1端111及び回転通気棒120から離反する第2端112を含み、空気通路110の第2端112は容器200の内容物を入れるための内腔210と流体連通する。指摘すべきことは、空気通路110は実体構造内に設けられるパイプ状構造であり、本明細書に記載の空気通路110の第1端111及び第2端112とは実際に該構造の端面における空気通路110の開口をいう点である。空気通路110は直線状としてもよく、実際の必要に応じて湾曲状としてもよい。空気通路110の直径は均一にしてもよく、実際の必要に応じて空気通路110の長手方向に沿って、例えば増加、減少、増加してから減少、減少してから増加等のように変化するようにしてもよい。
【0045】
空気通路110は蓋体本体221に設けられてもよい。図面に示す好ましい実施例において(
図4、
図5及び
図6を参照)、蓋体本体221は容器200の本体230に装着されている時に前記容器200の内腔210に対面する内側を含み、蓋体本体221は内側に背向して容器200の内腔210から離れて突出する突出部223を含んでもよく、空気通路110は突出部223内に設けられてもよい。
【0046】
以上に記載のように、回転通気棒120は外周面123を有する。例えば
図4及び
図9を参照し、該外周面123は長手方向を限定し、これにより回転通気棒120の長手方向に沿って延在する回転軸線124を限定する。好ましくは、図面に示すように、回転通気棒120の外周面123は円柱形状であり、且つ回転通気棒120の回転軸線124がその中心軸線である。しかし、特に回転通気棒120が弾性材料で製造される場合において、回転通気棒120は他の形状、例えば卵形、楕円形、多角形、星形等の外周面123を有してもよい。空気通路110の第1端111は好ましくは回転通気棒120の外周面123に直接接合することができ、より好ましくは回転通気棒120の外周面123と相補する形状を有する。
【0047】
図7から
図9に示す好ましい実施例において、回転通気棒120は容器200に取り外し可能に設けられ、例えば、蓋体220の回転部分222に取り外し可能に設けられる。取り外し可能な配置方式は例えば螺合又は係合を含む。
【0048】
好ましくは、図面に示すように、回転通気棒120の回転軸線124は第1端111における空気通路110の通路軸線113にほぼ垂直であるように配置される。ほぼ垂直とは両者が交差する角度が約90度、例えば90°±5°であることをいう。
【0049】
図6に示す第1の好ましい実施例の回転通気棒及び
図7~9に示す第2の好ましい実施例の回転通気棒を参照し、該2つの実施例において、回転通気棒120の外周面123には、いずれも凹みながら内腔210外部の周囲空気と流体連通する通気溝121が設けられる(
図4を参照)。
【0050】
示された2つの実施例において、例えば
図6及び
図7を参照し、通気溝121は回転通気棒120内で回転通気棒120の長手方向に沿って回転通気棒120の長手方向端面122まで延在することができる。
【0051】
さらに好ましくは、
図7から
図9示す第2実施例のように、通気溝121は回転通気棒120の外周面123において回転通気棒120の長手方向の一部に沿って延在する。言い換えれば、通気溝121は、回転通気棒120の外周面123の長手方向長さ全体にわたって延在せず、外周面123の一段上でのみ凹むことがある。
【0052】
同じく
図7及び
図9に示すように、且つ
図10に最適に示すように、回転通気棒120は好ましくは中空部125を含む中空棒であり得る。上記中空部125は回転通気棒120の長手方向端面122まで貫通し、通気溝121は外周面123から中空部125に凹む。
【0053】
回転通気棒120はその長手方向に沿って延在する回転軸線124の周りを回転して、容器200の内腔210が通気状態と密封状態との間で切り替えられることを実現でき、前記2つの状態は以下のとおりである。
通気状態において、回転通気棒120の通気溝121の少なくとも一部が空気通路110と流体連通し、容器200の内腔210も空気通路110及び通気溝121を介して外部の周囲空気と流体連通できるようになる。
密封状態において、回転通気棒120の通気溝121が空気通路110と流体連通せず、空気通路110の第1端111が回転通気棒120の外周面123により密封されるようになる。言い換えれば、密封状態において、第1端111における空気通路110の開口は回転通気棒120の外周面123により塞がれ、外部の周囲空気との連通が遮断される。
【0054】
以上に記載の例示的な好ましい実施例において、回転通気棒120は回転部分222に設けられ、空気通路110は蓋体本体221に設けられる。これにより、回転通気棒120は回転部分222につれて蓋体本体221に対して回転し、そして蓋体本体110内の空気通路110に対して回転することができる。さらに好ましくは、回転通気棒120は回転部分222の内側に設けられて回転部分222と共に回転軸線124の周りを回転することができる。この場合、通気溝121は回転部分222により遮蔽される内部空間へ連通してもよい。
【0055】
該好ましい実施例において、蓋体220の回転部分222及び蓋体本体221は以下のように配置してもよい。
1)回転部分222が完全に閉じた場合(即ち閉位置)、通気装置100が密封状態にあり(
図11A~
図11Cを参照)、この場合、蓋体220の回転部分222に設けられる回転通気棒120の通気溝121と、蓋体220の蓋体本体221、具体的には突出部223内の空気通路110とは、互いにずれており(例えば、
図11Bを参照)、回転通気棒120の外周面123は空気通路110の一端を覆って空気通路110を密封する。
2)回転部分222が一定角度回転して部分的に開いたが完全には開いていない場合(即ち中間位置)、通気装置100が通気状態にあり(
図12A~
図12Cを参照)、この場合、蓋体220の回転部分222に設けられる回転通気棒120の通気溝121と、蓋体220の蓋体本体221、具体的には突出部223内の空気通路110とは、互いに合わせられている(例えば、
図12Bを参照)。
及び、選択的に、3)回転部分222が引き続き一定角度回転して完全に開いた場合(即ち開位置)、通気装置100が再度密封状態になり(
図13A~
図13Cを参照)、この場合、蓋体220の回転部分222に設けられる回転通気棒120の通気溝121と、蓋体220の蓋体本体221、具体的には突出部223内の空気通路110とは、再度互いにずれるようになり(例えば、
図13Bを参照)、回転通気棒120の外周面123は空気通路110の一端を再度覆って空気通路110を密封する。
【0056】
図11C、12C及び13Cに示す回転通気棒120は上記で検討された
図7~9に示す第2実施例の回転通気棒120であり、ここで通気溝121は回転通気棒120の長さの一部にわたって延在する。当然ながら、通気溝121は回転通気棒120の全長にわたって貫通して延在してもよい。
図11C、12C、13Cにおいて、通気溝121は回転通気棒120内で略円形の断面を有する。通気溝は略矩形を有する断面構造としてもよいことが理解される。本発明の回転通気棒の具体的な実施例は互いに異なるが、その通気溝121と空気通路110の協働関係は互いに類似し、両者の上記協働関係は例えば
図11B、12B、13Bに示す操作プロセスを参照すればよい。
【0057】
図13Aは、容器200の蓋体220の蓋体本体221に設けられる吸飲口240を示し、それは回転部分222により遮蔽されないので、このまま外へ露出する。
図11A、12A及び13Aに示すように(
図11A及び
図12Aにおいて吸飲口240は回転部分222により遮蔽されているので、露出しない)、吸飲口240は以下のように配置してもよい。
蓋体220の回転部分222が完全に閉じた場合(閉位置、
図11A)、吸飲口240が蓋体220の回転部分222により完全に覆われており(
図11Aでは回転部分222により遮蔽される)、この場合、利用者は吸飲口240から容器200の内容物を取ることができず、特に、この場合、吸飲口240は密封状態にある。
回転部分222が部分的に開いたが完全には開いていない場合(中間位置、
図12A)、吸飲口240は依然として蓋体220の回転部分222により完全に覆われており(
図12Aでは回転部分222により遮蔽される)、この場合、利用者は依然として吸飲口240から容器200の内容物を取ることができず、したがって、この場合、吸飲口240は依然として密封状態にある。
回転部分222が完全に開いた場合(開位置、
図13A)、回転部分222は完全に蓋体220の片側に回転しており、それによって、蓋体220の対向側の吸飲口240が露出し、この場合、利用者は吸飲口240から容器200の内容物を取ることができ(容器の内容物と吸飲口240との接続構造は本発明の重点でないので、ここでは説明を省略する)、したがって、このとき、吸飲口240は開放状態にある。
【0058】
また、好ましい実施例において、吸飲口240では、容器200は、飲料品の吸飲を容易にする他の装置をさらに含んでもよい。例えば、再度
図1から
図5を参照し、容器200は好ましくは内腔210の外部から内腔210に伸びる吸飲ストロー241をさらに含み得る。吸飲ストロー241は、蓋体220を通り抜けて延在し前記蓋体220を越えて延出するストロー形態のものであってもよく、又は他の一般的な吸い取り補助装置であってもよい。吸飲ストロー241は、外力により曲げ変形して密封され、外力が除去されると吸飲ストロー材料自体の復元特性により開放されるように、例えば可撓性のものとしてもよい。あるいは、吸飲ストロー241は、外力の作用下で容器200内部に引き込まれて密封され、外力が除去されると弾性により開放されるように、弾性伸縮式のものとしてもよい。吸飲ストロー241は本分野において一般的な方式で開閉することができ、例えば、蓋体本体221に対する回転部分222の運動によって吸飲ストロー241を開閉できる。
【0059】
好ましくは、吸飲ストロー241は以下のように配置してもよい。
蓋体220の回転部分222が完全に閉じた場合(閉位置)、吸飲ストロー241は回転部分222の作用力を受けて押し曲げ又は押し込まれる。回転通気棒120の通気溝121が空気通路110と流体連通せず、空気通路110の第1端111が回転通気棒120の外周面123により密封されるため、容器200の内腔210は空気通路110を介して外部の周囲空気と連通できず、この場合、吸飲ストロー240は回転部分222により完全に閉塞されて密封状態になる。この場合、外部から吸飲ストロー241を使用することができない。
回転部分222が中間位置に回転した場合、回転部分222が部分的に開いたが完全には開いておらず、吸飲ストロー241の少なくとも一部が依然として回転部分222の作用力を受けて押し曲げ又は押し込まれる。回転通気棒120が回転部分222につれて回転することによって、通気溝121の少なくとも一部が空気通路110と流体連通し、さらに空気通路110が流体連通する容器200の内腔210が通気溝121を介して周囲空気と流体連通するようになり、内腔210の内外圧力の均等化が実現されるが、この場合、吸飲ストロー240は依然として回転部分(222)により閉塞されて密封状態にあり、この場合、外部からは依然として吸飲ストロー241を使用することができない。
回転部分222が開位置に回転した場合、回転部分222が完全に蓋体220の片側に回転し、吸飲ストロー241との接触から離脱しているため、吸飲ストロー241は使用形態に復元して開放状態になる。通気溝121が再度空気通路110と流体連通しなくなるまで回転通気棒120が回転し、空気通路110の第1端111が回転通気棒120の外周面123により密封され、容器200の内腔210が空気通路110を介して外部の周囲空気と連通できなくなるが、回転部分222が吸飲ストロー240を解放して前記吸飲ストロー240を開放状態にし、この場合、容器200の内腔210に入れられている液体飲料を飲むことができる。
【0060】
以上、本発明の好ましい実施例を詳細に説明したが、必要ならば、実施例の態様を修正することで各種特許、出願及び刊行物の態様、特徴及び構想を採用して別の実施例を提供することができることを理解すべきである。
【0061】
上記の詳細説明を考慮した上で、実施例に対するこれらの及び他の変化は可能である。一般的には、請求項において、使用される用語は明細書及び請求項に開示された具体的な実施例に限定されるものでなく、あらゆる可能な実施例及びこれらの請求項が権利を主張する等価物の全範囲を含むものと理解すべきである。
【符号の説明】
【0062】
100 通気装置
110 空気通路
111 第1端
112 第2端
113 通路軸線
120 回転通気棒
121 通気溝
122 長手方向端面
123 外周面
124 回転軸線
125 中空部
200 容器
210 内腔
220 蓋体
221 蓋体本体
222 回転部分
222A 回転軸
222B ガイド部
223 突出部
230 本体
231 開口
240 吸飲口
241 吸飲ストロー