IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニフコの特許一覧

特許7553580ディスプレイ装置及びその製造方法並びにディスプレイ装置を備えるインストルメントパネル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置及びその製造方法並びにディスプレイ装置を備えるインストルメントパネル
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240910BHJP
   B60K 37/00 20240101ALI20240910BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/00 313
G09F9/00 362
G09F9/00 338
B60K37/00 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022552064
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(86)【国際出願番号】 JP2021035036
(87)【国際公開番号】W WO2022065423
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-07-11
(31)【優先権主張番号】P 2020160034
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】土居 敦
(72)【発明者】
【氏名】西尾 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】福田 強士
(72)【発明者】
【氏名】福島 啓介
(72)【発明者】
【氏名】三輪 光司
(72)【発明者】
【氏名】加賀美 聖明
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-109936(JP,A)
【文献】特開2016-024203(JP,A)
【文献】特開2015-165264(JP,A)
【文献】特開2017-026887(JP,A)
【文献】特開2002-236453(JP,A)
【文献】特開2001-222230(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0192433(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 ー 9/46
B60K 35/00
B60K 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイと、
前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内端と、前記側面よりも外側に位置する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む支持部材と、
前記ディスプレイの前記第1面及び前記支持部材の第1面を覆うように広がる透明層と、を備え
前記透明層は、前記ディスプレイの前記第1面及び前記支持部材の前記第1面に接する第2面を含み、
前記ディスプレイの前記第1面に接する前記透明層の前記第2面、及び、前記支持部材の前記第1面に接する前記透明層の前記第2面は、同一の透明材料によって構成されている、ディスプレイ装置。
【請求項2】
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイと、
前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内端と、前記側面よりも外側に位置する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む支持部材と、
前記ディスプレイの前記第1面及び前記支持部材の第1面を覆うように広がる透明層と、を備え、
前記支持部材は、
前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する内壁面と、前記支持部材の前記外端を構成する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む樹脂部材と、
前記ディスプレイの前記第1面上に位置し、前記支持部材の前記内端を構成する内端と、前記樹脂部材の前記内壁面に接続されている外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含むベゼルと、を含み、
前記透明層は、前記ディスプレイの前記第1面、前記ベゼルの前記第1面及び前記樹脂部材の前記第1面を覆うように広がる、ディスプレイ装置。
【請求項3】
前記ベゼルの前記第2面には、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する段差面が形成されている、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記樹脂部材の前記第2面は、前記ベゼルの前記第2面に対して前記透明層の側に位置する、請求項2又は3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記支持部材は、前記支持部材の前記内端を構成する内壁面と、前記支持部材の前記外端を構成する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む樹脂部材を備え、
前記樹脂部材の前記内壁面は、前記透明層に対して前記ディスプレイの側に位置する、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記樹脂部材は、内側に向かうにつれて厚みが減少する部分を含む、請求項5に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
表面及び開口部を有する本体部と、
前記本体部の前記開口部に位置する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記ディスプレイ装置と、を備え、
前記本体部の前記表面と前記ディスプレイ装置の前記透明層の前記第1面とが連続して広がっている、インストルメントパネル。
【請求項8】
ディスプレイ及び前記ディスプレイに取り付けられているベゼルを備えるベゼル付きディスプレイを準備する工程であって、
前記ディスプレイは、映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含み、
前記ベゼルは、前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内端と、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む、工程と、
前記ベゼル付きディスプレイを一対の第1金型の間に配置し、前記一対の第1金型の間に樹脂を供給することによって、前記ベゼル付きディスプレイの周囲に樹脂部材を成形する工程であって、
前記樹脂部材は、前記ベゼルの前記外端に接続されている内壁面と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む、工程と、
前記ベゼル付きディスプレイ及び前記樹脂部材を一対の第2金型の間に配置し、前記一対の第2金型の間に透明材料を供給することによって、前記ディスプレイの前記第1面、前記ベゼルの前記第1面及び前記樹脂部材の前記第1面を覆うよう広がる透明層を形成する工程と、を備える、ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項9】
カバーを作製するカバー作製工程と、
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイを準備する工程と、
前記ディスプレイの前記第1面に前記カバーを取り付ける工程と、を備え、
前記カバー作製工程は、
内端、外端、第1面、第2面及び開口部を含むベゼルを準備する工程と、
前記ベゼルを一対の第1金型の間に配置し、前記一対の第1金型の間に樹脂を供給することによって、前記ベゼルの周囲に樹脂部材を成形する工程であって、
前記樹脂部材は、前記ベゼルの前記外端に接続されている内壁面と、前記ベゼルの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ベゼルの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む、工程と、
前記ベゼル及び前記樹脂部材を一対の第2金型の間に配置し、前記一対の第2金型の間に透明材料を供給することによって、前記ベゼルの前記第1面及び前記開口部並びに前記樹脂部材の前記第1面を覆うよう広がる透明層を形成する工程と、を備え、
前記カバーは、前記ベゼルの前記内端が前記ディスプレイの前記第1面上に位置し、前記ベゼルの前記外端が前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置するよう、前記ディスプレイの前記第1面に取り付けられる、ディスプレイ装置の製造方法。
【請求項10】
カバーを作製するカバー作製工程と、
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイを準備する工程と、
前記ディスプレイの前記第1面に前記カバーを取り付ける工程と、を備え、
前記カバー作製工程は、
一対の第1金型の間に樹脂を供給することによって樹脂部材を成形する工程であって、
前記樹脂部材は、前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内壁面と、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、含む、工程と、
前記樹脂部材を一対の第2金型の間に配置し、前記一対の第2金型の間に透明材料を供給することによって、前記樹脂部材の開口部並びに前記樹脂部材の前記第1面を覆うよう広がる透明層を形成する工程と、を備え、
前記一対の第2金型は、前記樹脂部材の前記内壁面に接触する側壁を含む金型を備える、ディスプレイ装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ及び樹脂部材を備えるディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイと樹脂部材とが組み合わされたディスプレイ装置が知られている。例えば特許文献1は、曲面を有する樹脂部材上にインモールド成形によってディスプレイを設けることを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2007-535416号公報
【発明の開示】
【0004】
特許文献1においては、ディスプレイパネルを含むインモールドディスプレイを型に配置した状態で、型の内部にプラスチック材料を射出することにより、ディスプレイ装置を製造している。この場合、射出されるプラスチック材料の圧力に起因して、ディスプレイパネルに変形、歪みなどが生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るディスプレイ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
本発明は、
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイと、
前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内端と、前記側面よりも外側に位置する内壁面と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む支持部材と、
前記ディスプレイの前記第1面及び前記支持部材の第1面を覆うように広がる透明層と、を備える、ディスプレイ装置である。
【0007】
本発明によるディスプレイ装置において、前記支持部材は、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する内壁面と、前記支持部材の前記外端を構成する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む樹脂部材と、前記ディスプレイの前記第1面上に位置し、前記支持部材の前記内端を構成する内端と、前記樹脂部材の前記内壁面に接続されている外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含むベゼルと、を含んでいてもよい。前記透明層は、前記ディスプレイの前記第1面、前記ベゼルの前記第1面及び前記樹脂部材の前記第1面を覆うように広がっていてもよい。
【0008】
本発明によるディスプレイ装置において、前記ベゼルの前記第2面には、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する段差面が形成されていてもよい。
【0009】
本発明によるディスプレイ装置において、前記樹脂部材の前記第2面は、前記ベゼルの前記第2面に対して前記透明層の側に位置していてもよい。
【0010】
本発明によるディスプレイ装置において、前記支持部材は、前記支持部材の前記内端を構成する内壁面と、前記支持部材の前記外端を構成する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む樹脂部材を備えていてもよい。前記樹脂部材の前記内壁面は、前記透明層に対して前記ディスプレイの側に位置していてもよい。
【0011】
本発明によるディスプレイ装置において、前記樹脂部材は、内側に向かうにつれて厚みが減少する部分を含んでいてもよい。
【0012】
本発明は、表面及び開口部を有する本体部と、
前記本体部の前記開口部に位置する、上記記載のディスプレイ装置と、を備え、
前記本体部の前記表面と前記ディスプレイ装置の前記透明層の前記第1面とが連続して広がっている、インストルメントパネルである。
【0013】
本発明は、
ディスプレイ及び前記ディスプレイに取り付けられているベゼルを備えるベゼル付きディスプレイを準備する工程であって、
前記ディスプレイは、映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含み、
前記ベゼルは、前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内端と、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む、工程と、
前記ベゼル付きディスプレイを一対の第1金型の間に配置し、前記一対の第1金型の間に樹脂を供給することによって、前記ベゼル付きディスプレイの周囲に樹脂部材を成形する工程であって、
前記樹脂部材は、前記ベゼルの前記外端に接続されている内壁面と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む、工程と、
前記ベゼル付きディスプレイ及び前記樹脂部材を一対の第2金型の間に配置し、前記一対の第2金型の間に透明材料を供給することによって、前記ディスプレイの前記第1面、前記ベゼルの前記第1面及び前記樹脂部材の前記第1面を覆うよう広がる透明層を形成する工程と、を備える、ディスプレイ装置の製造方法である。
【0014】
本発明は、
カバーを作製するカバー作製工程と、
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイを準備する工程と、
前記ディスプレイの前記第1面に前記カバーを取り付ける工程と、を備え、
前記カバー作製工程は、
内端、外端、第1面、第2面及び開口部を含むベゼルを準備する工程と、
前記ベゼルを一対の第1金型の間に配置し、前記一対の第1金型の間に樹脂を供給することによって、前記ベゼルの周囲に樹脂部材を成形する工程であって、
前記樹脂部材は、前記ベゼルの前記外端に接続されている内壁面と、前記ベゼルの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ベゼルの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、を含む、工程と、
前記ベゼル及び前記樹脂部材を一対の第2金型の間に配置し、前記一対の第2金型の間に透明材料を供給することによって、前記ベゼルの前記第1面及び前記開口部並びに前記樹脂部材の前記第1面を覆うよう広がる透明層を形成する工程と、を備え、
前記カバーは、前記ベゼルの前記内端が前記ディスプレイの前記第1面上に位置し、前記ベゼルの前記外端が前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置するよう、前記ディスプレイの前記第1面に取り付けられる、ディスプレイ装置の製造方法である。
【0015】
本発明は、
カバーを作製するカバー作製工程と、
映像が表示される第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記第1面から前記第2面に至るよう広がる側面と、を含むディスプレイを準備する工程と、
前記ディスプレイの前記第1面に前記カバーを取り付ける工程と、を備え、
前記カバー作製工程は、
一対の第1金型の間に樹脂を供給することによって樹脂部材を成形する工程であって、
前記樹脂部材は、前記ディスプレイの前記第1面上に位置する内壁面と、前記ディスプレイの前記側面よりも外側に位置する外端と、前記ディスプレイの前記第1面と同一の側を向いている第1面と、前記ディスプレイの前記第2面と同一の側を向いている第2面と、含む、工程と、
前記樹脂部材を一対の第2金型の間に配置し、前記一対の第2金型の間に透明材料を供給することによって、前記樹脂部材の開口部並びに前記樹脂部材の前記第1面を覆うよう広がる透明層を形成する工程と、を備え、
前記一対の第2金型は、前記樹脂部材の前記内壁面に接触する側壁を含む金型を備える、ディスプレイ装置の製造方法である。
【0016】
[発明の効果]
本発明によれば、ディスプレイに変形、歪みなどが生じることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態におけるディスプレイ装置を備えるインストルメントパネルを示す斜視図である。
図2図1に示すディスプレイ装置をII-II方向から見た場合を示す断面図である。
図3】ディスプレイ装置の分解図である。
図4】ディスプレイ装置を拡大して示す断面図である。
図5】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図6】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図7】ベゼルを第1面側から見た場合を示す斜視図である。
図8】ベゼルを第2面側から見た場合を示す斜視図である。
図9】ディスプレイ及びベゼルを備えるベゼル付きディスプレイを示す断面図である。
図10】樹脂部材を成形するための一対の第1金型を示す断面図である。
図11】一対の第1金型を用いて樹脂部材を成形する第1形成工程の様子を示す断面図である。
図12】第1形成工程の様子を拡大して示す断面図である。
図13】一対の第2金型を用いて透明層を成形する第2形成工程の様子を示す断面図である。
図14】第2形成工程の様子を拡大して示す断面図である。
図15】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図16】ディスプレイ装置の製造方法の一変形例を説明するための図である。
図17】ディスプレイ装置の製造方法の一変形例を説明するための図である。
図18】ディスプレイ装置の製造方法の一変形例を説明するための図である。
図19】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図20】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図21】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図22図21のディスプレイ装置を拡大して示す断面図である。
図23】樹脂部材を成形するための一対の第1金型を示す断面図である。
図24】一対の第1金型を用いて樹脂部材を成形する第1形成工程の様子を示す断面図である。
図25】第1形成工程の様子を拡大して示す断面図である。
図26】一対の第2金型を用いて透明層を成形する第2形成工程の様子を示す断面図である。
図27】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
図28】ディスプレイ装置の一変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0019】
(インストルメントパネル)
図1は、自動車のインストルメントパネル10を示す斜視図である。インストルメントパネル10は、表面12及び開口部13を有する本体部11と、本体部11の開口部13に位置するディスプレイ装置20と、を備える。
【0020】
本体部11は、樹脂を含む部材である。本体部11の樹脂の例としては、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合合成樹脂)、PC樹脂とABS樹脂の混合樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。本体部11は、例えば射出成形法によって作製される。
【0021】
本体部11の表面12は、図1に示すように湾曲した形状を有していてもよい。若しくは、図示はしないが、表面12は平坦な形状を有していてもよい。また、表面12には、シボや梨地などの凹凸の模様が形成されていてもよい。また、表面12には保護層や塗装が設けられていてもよい。本体部11の開口部13は、本体部11を貫通するように表面12に形成されている。
【0022】
ディスプレイ装置20は、本体部11の表面12と連続した表面を有しているように視認されることが好ましい。例えば、本体部11の表面12が湾曲した形状を有する場合、ディスプレイ装置20の表面も、本体部11の表面12と連続するように湾曲した形状を有することが好ましい。これにより、インストルメントパネル10の意匠性を高めることができる。以下、ディスプレイ装置20について説明する。
【0023】
(ディスプレイ装置)
図2は、図1に示すディスプレイ装置20をII-II方向から見た場合を示す断面図である。ディスプレイ装置20は、ディスプレイ30、ベゼル40、樹脂部材50及び透明層60を備える。図3は、ディスプレイ装置20を仮想的に分解した場合の一例を示す図である。
【0024】
ディスプレイ30は、映像を表示することができる部品である。ディスプレイ30の例としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ、量子ドットディスプレイなどを挙げることができる。
【0025】
ディスプレイ30は、映像が表示される第1面31と、第1面31の反対側に位置する第2面32と、を含む。第1面31は本体部11の表面12側に位置し、第2面32は本体部11の表面12の反対側に位置する。以下の説明において、本体部11の表面12の側のことを視聴者側とも称し、本体部11の表面12の反対側のことを装置側とも称する。
【0026】
第1面31は、図2に示すように平坦な形状を有していてもよい。若しくは、図示はしないが、第1面31は湾曲した形状を有していてもよい。
【0027】
ディスプレイ30は、第1面31から第2面32に至るよう広がる側面33を含む。側面33は、平面視におけるディスプレイ30の外縁を画定する。「平面視」とは、第1面31の法線方向に沿って対象物を視認することを意味する。
【0028】
ベゼル40は、ディスプレイ30の外縁に沿ってディスプレイ30に取り付けられる枠部材である。ベゼル40は、ディスプレイ30の第1面31と同一の側を向いている第1面41と、ディスプレイ30の第2面32と同一の側を向いている第2面42と、第1面41から第2面42に至る開口部43と、を含む。以下の説明において、ベゼル40が取り付けられた状態のディスプレイ30のことを、ベゼル付きディスプレイ35とも称する。
【0029】
図4は、ディスプレイ装置20を拡大して示す断面図である。ベゼル40は、ディスプレイ30の第1面31上に位置する内端44と、ディスプレイ30の側面33よりも外側に位置する外端45と、を含む。「外側」とは、平面視においてディスプレイ30の中心から遠ざかる側を意味する。また、「内側」は、平面視においてディスプレイ30の中心に近づく側を意味する。ベゼル40の内端44は、ディスプレイ30の側面33よりも内側に位置している。
【0030】
側面33よりも内側に位置するベゼル40の第2面42は、ディスプレイ30の第1面31に対向している。ベゼル40の第2面42は、ディスプレイ30の第1面31に接していてもよい。若しくは、図示はしないが、ベゼル40の第2面42とディスプレイ30の第1面31との間に何らかの部材が介在されていてもよい。介在されている部材は、好ましくは、ベゼル40の第2面42とディスプレイ30の第1面31との間の密着性を高めるよう作用する。介在されている部材は、例えば、粘着性を有するテープであってもよい。
【0031】
図4に示すように、ベゼル40の第2面42は、ディスプレイ30の側面33よりも内側の位置から側面33よりも外側の位置へ第1面31に平行に広がる領域を含んでいてもよい。この場合、一対の第1金型を用いて樹脂部材50を形成する後述する第1形成工程のときに樹脂の圧力によってベゼル40が内側に押されたとしても、ベゼル40からの圧力がディスプレイ30の側面33には加わらない。このため、樹脂の圧力によってディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることを抑制できる。なお、ベゼル40は、後述する係合爪47のような、ディスプレイ30の側面33に接する構成要素を部分的に含んでいてもよい。
【0032】
図4に示すように、ベゼル40の第2面42には、ディスプレイ30の側面33よりも外側に位置する段差面46が形成されていてもよい。段差面46は、段差面46よりも外側に位置する第2面42が、段差面46よりも内側に位置する段差面46よりも下側(装置側)に位置するよう、構成されている。図4に示すように、段差面46は、第2面42の面方向においてディスプレイ30の側面33と対向していてもよい。
【0033】
後述する第1形成工程のとき、段差面46が第1金型に接触してもよい。これにより、ベゼル40が樹脂の圧力によって内側に変位することを抑制できる。このため、樹脂の圧力によってディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることを抑制できる。
【0034】
図5は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。段差面46は、第2面42に形成されている凹部の壁面を構成していてもよい。
【0035】
図6は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。ベゼル40は、第2面42から下側(装置側)に突出した係合爪47を含んでいてもよい。係合爪47は、ディスプレイ30の側面33に接していてもよい。
【0036】
図7は、ベゼル40を第1面41側から見た場合を示す斜視図である。図8は、ベゼル40を第2面42側から見た場合を示す斜視図である。ベゼル40は、複数の係合爪47を含んでいてもよい。例えば、ベゼル40が長方形の輪郭を有する場合、複数の係合爪47がベゼル40の長辺に沿って形成されていてもよい。係合爪47は、係合爪47を貫通する孔48を含んでいてもよい。この場合、図6に示すように、ディスプレイ30の側面33は、孔48に位置する固定爪を含んでいてもよい。
【0037】
ベゼル40に係合爪47を形成することにより、ディスプレイ30に対するベゼル40の位置決め、固定などを容易化できる。
【0038】
ベゼル40は、例えば、樹脂を成形することによって作製される。ベゼル40を構成する樹脂の例としては、インストルメントパネル10の本体部11と同様に、PC樹脂、ABS樹脂、PC樹脂とABS樹脂の混合樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。ベゼル40は、樹脂以外の材料によって構成されていてもよい。ベゼル40の厚みは、例えば0.5mm以上20mm以下である。
【0039】
樹脂部材50は、ベゼル付きディスプレイ35を側方から支持する部材である。樹脂部材50は、図4に示すように、内壁面54、第1面51及び第2面52を含む。樹脂部材50の内壁面54は、ベゼル40の外端45に対向している。内壁面54は、ベゼル40の外端45に接していてもよい。若しくは、図示はしないが、樹脂部材50の内壁面54とベゼル40の外端45との間に何らかの部材が介在されていてもよい。
【0040】
樹脂部材50の第1面51は、ディスプレイ30の第1面31と同一の側に位置し、第2面52は、ディスプレイ30の第2面32と同一の側に位置している。第1面51及び第2面52は内壁面54に接続されている。図4に示すように、樹脂部材50の第1面51及び第2面52は、ディスプレイ装置20の厚み方向においてベゼル40の第1面41及び第2面42に重なっていなくてもよい。
【0041】
図2及び図4に示すように、樹脂部材50の第1面51は、ベゼル40の第1面41と連続して広がっていてもよい。樹脂部材50の第2面52は、ベゼル40の第2面42と連続して広がっていてもよい。「連続」とは、隣接する2つの部材の面の間の段差が1mm以下であることを意味する。
【0042】
樹脂部材50の第1面51は、平坦な形状を有していてもよい。若しくは、図示はしないが、第1面51は湾曲した形状を有していてもよい。また、第1面51には、シボや梨地などの凹凸の模様が形成されていてもよい。
【0043】
図3に示すように、樹脂部材50は、ベゼル付きディスプレイ35が嵌められる開口部53を有する枠状の部材であってもよい。この場合、樹脂部材50の内壁面54が開口部53の輪郭を画成する。
【0044】
樹脂部材50及びベゼル40の組み合わせは、ディスプレイ30を支持する。以下の説明において、樹脂部材50及びベゼル40の組み合わせのような、ディスプレイ30に取り付けられる枠状の部材のことを、支持部材38とも称する。本実施の形態においては、ベゼル40の内端44が支持部材38の内端を構成し、樹脂部材50の外端55が支持部材38の外端を構成している。
【0045】
樹脂部材50を構成する樹脂の例としては、インストルメントパネル10の本体部11と同様に、PC樹脂、ABS樹脂、PC樹脂とABS樹脂の混合樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。樹脂部材50は、本体部11と一体的に構成されていてもよく、若しくは、本体部11とは別個の部材であってもよい。樹脂部材50の厚みは、例えば0.5mm以上20mm以下である。
【0046】
透明層60は、ディスプレイ30の第1面31、ベゼル40の第1面41及び樹脂部材50の第1面51を覆うよう広がる部材である。透明層60は、ディスプレイ30の第1面31、ベゼル40の第1面41及び樹脂部材50の第1面51に対向する第2面62と、第2面62の反対側に位置する第1面61と、を含んでいる。透明層60の第2面62は、ディスプレイ30の第1面31、ベゼル40の第1面41及び樹脂部材50の第1面51に接していてもよい。透明層60の第1面61は、ディスプレイ装置20の視聴者側の表面を構成していてもよい。
【0047】
透明層60は、ディスプレイ30からの映像が、透明層60を介して視認され得るように構成されている。透明層60のうちディスプレイ30と重なる部分の全光線透過率は、例えば40%以上である。全光線透過率は、JIS K 7361-1に準拠した測定器によって測定され得る。透明層60の厚みは、2mm以下であってもよい。また、透明層60の厚みは、0.1mm以上であってもよい。
【0048】
透明層60を構成する透明材料の例としては、二液硬化型材料を用いることができる。二液硬化型材料とは、主剤を構成する第1の液と、硬化剤を構成する第2の液とが反応することにより生成される硬化物であり、例えば塗料として用いられ得る。透明層60を構成する二液硬化型材料の例としては、ポリウレタン、ポリウレアなどを挙げることができる。ポリウレタンは、主剤としてのポリオールと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成される硬化物である。ポリウレアは、主剤としてのポリアミンと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成される硬化物である。
【0049】
透明層60の第1面61の形状は、ディスプレイ装置20やインストルメントパネル10に求められる意匠性に応じて任意に設定され得る。好ましくは、透明層60の第1面61は、本体部11の表面12と連続して広がっている。
【0050】
透明層60の第1面61のうちディスプレイ30の第1面31と重なる部分は、ディスプレイ30の第1面31とは異なる形状を有していてもよい。図2に示す例において、ディスプレイ30の第1面31は、平坦な形状を有し、透明層60の第1面61のうちディスプレイ30の第1面31と重なる部分は、第2面62から第1面61へ向かう方向において、すなわち視聴者側へ凸となるよう湾曲した形状を有する。
【0051】
(ディスプレイ装置の製造方法)
次に、上述のディスプレイ装置20の製造方法について、図9乃至図14を参照して説明する。
【0052】
まず、ディスプレイ30を準備する。また、ベゼル40を準備する。例えば、樹脂を成形することによってベゼル40を作製する。続いて、図9に示すように、ベゼル40をディスプレイ30の第1面31に取り付ける。このようにして、ベゼル付きディスプレイ35を作製することができる。
【0053】
続いて、樹脂部材50を形成する第1形成工程を実施する。まず、図10に示すように一対の第1金型71,76を準備する。一対の第1金型71,76は、例えば、第1可動側金型71と、第1固定側金型76とを含む。第1可動側金型71は、第1固定側金型76に対して移動できるよう構成されている。例えば、第1可動側金型71は、移動可能なダイプレートに取り付けられている。
【0054】
図10に示すように、第1可動側金型71は、中央領域72と、中央領域72の周辺に位置する外側領域73と、を含んでいてもよい。第1可動側金型71は、中央領域72と外側領域73との間に位置する凸部74を含んでいてもよい。第1固定側金型76は、樹脂部材50を成形するための樹脂が通る供給口77を含んでいてもよい。供給口77は、平面視において第1可動側金型71の外側領域73に重なっていてもよい。
【0055】
続いて、第1可動側金型71上にベゼル付きディスプレイ35を配置する。例えば、ディスプレイ30が中央領域72に位置し、ベゼル40が外側領域73に位置するよう、ベゼル付きディスプレイ35が配置される。ベゼル40が上述の段差面46を含む場合、段差面46が凸部74よりも外側に位置するようベゼル付きディスプレイ35が配置される。
【0056】
続いて、図11に示すように、第1可動側金型71と第1固定側金型76とを組み合わせる。また、第1固定側金型76の供給口77から高温の樹脂を第1可動側金型71と第1固定側金型76との間に第1圧力P1で供給する。このようにして、ベゼル付きディスプレイ35の周囲に樹脂部材50を成形することができる。
【0057】
図12は、樹脂部材50を成形する工程の様子を拡大して示す断面図である。成形工程においては、ベゼル付きディスプレイ35が、内側に向かう圧力Fを樹脂部材50から受けることがある。ここで本実施の形態においては、樹脂部材50がベゼル40の外端45に接続されるように成形工程が実施される。このため、圧力Fがディスプレイ30に加わることを抑制できる。これにより、ディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることを抑制できる。
【0058】
ベゼル40が段差面46を有し、第1可動側金型71が凸部74を有する場合、図12に示すように、凸部74が段差面46に接触することができる。このため、樹脂からの圧力Fによってベゼル40が内側に移動することを抑制できる。これにより、ディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることをより確実に抑制できる。
【0059】
上述の図5に示すようにベゼル40の第2面42に凹部が形成されている場合、第1可動側金型71の凸部がベゼル40の凹部にはめ込まれていてもよい。
【0060】
樹脂部材50の成形の後、樹脂部材50の温度が低下すると、樹脂部材50に収縮が生じることがある。本実施の形態においては、ディスプレイ30と樹脂部材50との間にベゼル40が設けられているので、樹脂部材50の収縮に起因してディスプレイ30に力が加わることを抑制することもできる。この点でも、ディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることを抑制できる。
【0061】
図12に示すように、第1可動側金型71は、ディスプレイ30とベゼル40との間に位置する中間部材75を有していてもよい。この中間部材75も、凸部74と同様に、ディスプレイ30がベゼル40から押されることを抑制することに寄与する。また、中間部材75を設けることにより、ディスプレイ装置20においてベゼル40とディスプレイ30との間に隙間を設けることができる。これによって、ディスプレイ30が樹脂部材50の収縮の影響を受けることを抑制できる。
【0062】
図示はしないが、凸部74がディスプレイ30に接していてもよい。すなわち、ディスプレイ30とベゼル40との間に中間部材75が設けられていなくてもよい。
【0063】
続いて、透明層60を形成する第2形成工程を実施する。まず、図13に示すように一対の第2金型81,86を準備する。一対の第2金型81,86は、第2可動側金型81と、第2固定側金型86とを含む。第2可動側金型81は、第2固定側金型86に対して移動できるよう構成されている。例えば、第2可動側金型81は、移動可能なダイプレートに取り付けられている。続いて、一対の第2金型81,86の間に、例えば第2可動側金型81側に、樹脂部材50が設けられたベゼル付きディスプレイ35を配置する。
【0064】
なお、第2形成工程において用いられる第2可動側金型81として、第1形成工程において用いられる第1可動側金型71が用いられてもよい。例えば、一対の第1金型71,76の間に樹脂部材50を形成した後、第1可動側金型71が第2固定側金型86に対向するように第1可動側金型71が動かされてもよい。
【0065】
続いて、図13に示すように、流動性を有する透明材料を、第2固定側金型86の供給口87から一対の第2金型81,86の間に第2圧力P2で供給する。図14は、第2形成工程の様子を拡大して示す断面図である。
【0066】
透明材料は、上述の二液硬化型材料であり、主剤R1としてのポリオール又はポリアミンと、硬化剤R2としてのイソシアネート化合物とを含む。主剤R1と硬化剤R2とを一対の第2金型81,86の間で反応させことにより、透明層60を形成することができる。透明層60の第1面61は、第2固定側金型86に対応した任意の形状を有する。
【0067】
ポリウレタン、ポリウレアなどを構成するための透明材料は、樹脂部材50を構成するPC樹脂、ABS樹脂に比べて、低温においても高い流動性を有する。このため、一対の第2金型81,86の間に透明材料を供給する際の第2圧力P2は、一対の第1金型71,76の間に樹脂を供給する際の第1圧力P1よりも低くてもよい。また、透明材料は、常温で、例えば30℃以下の温度で一対の第2金型81,86の間に供給されてもよい。
【0068】
一方、透明材料の流動性が高いほど、透明材料の意図しない漏れが発生しやすくなる。透明材料の漏れが発生すると、ディスプレイ30の側面33、第2面32などに透明樹脂が付着する可能性がある。また、ディスプレイ30の内部に透明材料が浸入する可能性もある。ここで本実施の形態においては、ディスプレイ30の外縁の全域に沿ってベゼル40がディスプレイ30の第1面31に取り付けられている。これにより、透明材料の意図しない漏れが発生することを抑制できる。
【0069】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、ディスプレイ30と樹脂部材50との間にベゼル40が設けられているので、樹脂部材50を成形するときに圧力がディスプレイ30に加わることを抑制できる。また、樹脂部材50の収縮に起因してディスプレイ30に力が加わることを抑制することもできる。従って、ディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることを抑制できる。
【0070】
また、本実施の形態によれば、ディスプレイ30の第1面31、ベゼル40の第1面41及び樹脂部材50の第1面51に跨るように一体的に透明層60を形成することができるので、ディスプレイ装置20の製造コストを低くすることができる。また、ディスプレイ30、ベゼル40及び樹脂部材50と透明層60との間に接着剤層を設けることなく透明層60を設けることができ、この点も製造コストの低減に寄与し得る。
【0071】
また、本実施の形態によれば、透明層60を構成する主剤R1と硬化剤R2とを含む透明材料を一対の第2金型81,86の間で反応させることにより、透明層60の第1面61に、第2固定側金型86に対応した任意の形状を付与することができる。例えば、インストルメントパネル10の本体部11の表面12に連続した湾曲形状などを付与することができる。このため、ディスプレイ30の第1面31の形状に依らず、透明層60の第1面61によって構成されるディスプレイ装置20の表面を、設計自由度の高い意匠面として容易に調整することができる。また、ポリウレタン、ポリウレアなどを構成するための透明材料79の粘度が、樹脂部材50を構成するPC樹脂、ABS樹脂などに比べて低いので、透明層60の第1面61に、第2固定側金型86に対応した微細な形状を付与し易い。すなわち、透明材料は高い転写性を有する。この点も、ディスプレイ装置20の表面の意匠性の向上に寄与し得る。
【0072】
また、本実施の形態によれば、透明層60がディスプレイ30の第1面31に接しているので、透明層60とディスプレイ30の第1面31との間に隙間が存在する場合に比べて、透明層60とディスプレイ30の第1面31との間で光の散乱が生じることを抑制することができる。これにより、映像の視認性を高めることができる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、透明層60を構成する主剤R1と硬化剤R2とを、樹脂部材50の場合の第1圧力P1に比べて低い第2圧力P2で一対の第2金型81,86の間に供給することができる。このため、供給圧力が高いことに起因する残留応力が透明層60に生じることを抑制することができる。これによって、透明層60を透過する映像に歪が生じることを抑制することができ、この点も映像の視認性の向上に寄与し得る。
【0074】
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
【0075】
(第1の変形例)
図15は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。図15に示すように、樹脂部材50の第2面52は、ベゼル40の第2面42に対して透明層60の側に位置していてもよい。例えば、樹脂部材50の内壁面54の厚みが、ベゼル40の外端45の厚みよりも小さくてもよい。これにより、ベゼル40の外端45が樹脂部材50からの圧力をより確実に受けることができる。このため、ディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることをより確実に抑制できる。
【0076】
(第2の変形例)
ディスプレイ装置20の製造方法の一変形例について説明する。本変形例においては、まず、ベゼル40、樹脂部材50及び透明層60を備えるカバー90を作製する。続いて、カバー90をディスプレイ30の第1面31に取り付ける。
【0077】
ディスプレイ装置20の製造方法を、図16乃至図18を参照して詳細に説明する。まず、ベゼル40を準備する。例えば、樹脂を成形することによってベゼル40を作製する。また、一対の第1金型71,76を準備する。
【0078】
続いて、図16に示すように、一対の第1金型71,76の間にベゼル40を配置する。また、第1固定側金型76の供給口77から高温の樹脂を第1可動側金型71と第1固定側金型76との間に第1圧力P1で供給する。これによって、ベゼル40の周囲に樹脂部材50を成形することができる。
【0079】
続いて、図17に示すように、一対の第2金型81,86の間にベゼル40及び樹脂部材50を配置する。また、流動性を有する透明材料を、第2固定側金型86の供給口87から一対の第2金型81,86の間に第2圧力P2で供給する。これによって、透明層60を形成することができる。このようにして、図18に示すように、ベゼル40、樹脂部材50及び透明層60を備えるカバー90を作製できる。透明層60は、ベゼル40の第1面41及び樹脂部材50の第1面51に接している。また、透明層60は、ベゼル40の開口部43を覆うように広がっている。
【0080】
続いて、図18に示すように、カバー90をディスプレイ30の第1面31に取り付ける。具体的には、カバー90は、ベゼル40の内端44がディスプレイ30の第1面31上に位置し、ベゼル40の外端45がディスプレイ30の側面33よりも外側に位置するよう、ディスプレイ30に取り付けられる。このようにして、ディスプレイ30、ベゼル40、樹脂部材50及び透明層60を備えるディスプレイ装置20を作製できる。
【0081】
本変形例においては、樹脂部材50を成形してカバー90を作製した後にカバー90をディスプレイ30に取り付ける。このため、成形時の樹脂の圧力や樹脂部材50の収縮に起因してディスプレイ30に力が加わることを抑制することもできる。従って、ディスプレイ30に変形、歪みなどが生じることを抑制できる。
【0082】
(第3の変形例)
図19は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。図19に示すように、ディスプレイ装置20は、透明層60の第1面61に位置する加飾層66を備えていてもよい。加飾層66は、例えば、所定の色を呈する着色樹脂を含む。加飾層66を設けることにより、ディスプレイ装置20の意匠性を高めることができる。
【0083】
加飾層66は、平面視においてベゼル40の内端44よりも内側に位置していてもよい。これによって、ベゼル40が視認されることを抑制できる。加飾層66は、平面視においてベゼル40の内端44よりも外側に位置していてもよい。
【0084】
(第4の変形例)
図20は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。図20に示すように、透明層60の第1面61のうちディスプレイ30の第1面31と重なる部分は、第1面61から第2面62へ向かう方向において凹となるよう湾曲した形状を有していてもよい。
【0085】
(その他の変形例)
上述の実施の形態においては、ディスプレイ装置20が自動車のインストルメントパネル10において用いられる例を示したが、ディスプレイ装置20の用途は特には限られない。例えば、デジタルサイネージや住宅設備の分野においてディスプレイ装置20が用いられてもよい。
【0086】
(第2の実施の形態)
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、第1の実施の形態又はその変形例と同様に構成され得る部分について、第1の実施の形態又はその変形例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、第1の実施の形態又はその変形例において得られる作用効果が第2の実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
【0087】
第1の実施の形態においては、ベゼル40及び樹脂部材50の組み合わせが支持部材38を構成する例を示した。第2の実施の形態においては、樹脂部材50が支持部材38を構成する例を説明する。
【0088】
図21は、ディスプレイ装置20を示す断面図である。ディスプレイ装置20は、ディスプレイ30、樹脂部材50及び透明層60を備える。
【0089】
樹脂部材50は、内壁面54、第1面51及び第2面52を含む。内壁面54は、ディスプレイ30の第1面31上に位置する。すなわち、第1面31の法線方向に沿ってディスプレイ装置20を見た場合、内壁面54は第1面31に重なっている。図示はしないが、樹脂部材50は、第1面51の面方向において内壁面54の反対側に位置する外端を含む。樹脂部材50の外端は、ディスプレイ30の側面33よりも外側に位置する。
【0090】
本実施の形態においては、樹脂部材50の内壁面54が支持部材38の内端を構成し、樹脂部材50の外端が支持部材38の外端を構成している。
【0091】
図22は、図21のディスプレイ装置20を拡大して示す断面図である。図22に示すように、内壁面54は、第1面31の法線方向に平行に広がっていてもよい。後述するように、内壁面54は、第1形成工程において金型71の凸部の側壁に対応して形成される。
【0092】
図22に示すように、樹脂部材50の内壁面54は、透明層60に対してディスプレイ30の側に位置していてもよい。例えば、内壁面54のディスプレイ30側の端部と第1面31との間の間隔が、透明層60の第2面62と第1面31との間の間隔よりも小さくてもよい。このような位置関係は、後述するように、第2形成工程において金型81の凸部の側壁が内壁面54に接触していることによって実現される。
【0093】
図示はしないが、内壁面54の一部は、第1面31の面方向において透明層60に重なっていてもよい。例えば、内壁面54の透明層60側の端部は、透明層60によって覆われていてもよい。このような位置関係は、内壁面54の高さが、後述する第2金型81の凸部の側壁821の高さよりも大きい場合に生じ得る。
【0094】
図22に示すように、ディスプレイ30の第1面31と透明層60の第2面62の間には隙間63が存在していてもよい。図示はしないが、ディスプレイ装置20は、隙間63に位置する光学透明接着剤、光学透明樹脂などを含んでいてもよい。
【0095】
図22に示すように、樹脂部材50の第1面51は、内側に向かうにつれてディスプレイ30に近づく傾斜面511を含んでいてもよい。透明層60は、傾斜面511に接していてもよい。樹脂部材50が傾斜面511を含むことにより、第1面31の法線方向における隙間63の寸法を低減できる。
【0096】
隙間63がエアギャップである場合、隙間63の寸法を小さくすることにより、ディスプレイ30が押圧された場合に透明層60が変形することを抑制できる。
隙間63に光学透明接着剤、光学透明樹脂などが配置されている場合、隙間63の寸法を小さくすることにより、光学透明接着剤、光学透明樹脂などの厚みを小さくできる。このため、製造コストを低減できる。
ディスプレイ30が静電容量方式のタッチパネルセンサを含む場合、隙間63の寸法を小さくすることにより、タッチパネルセンサの感度を高めることができる。静電容量方式のタッチパネルセンサは、オンセル型でもよく、インセル型でもよい。
【0097】
図22に示すように、樹脂部材50は、内側に向かうにつれて厚みが減少する部分を含んでいてもよい。例えば、樹脂部材50は、内側領域501、外側領域502及び中間領域503を含んでいてもよい。内側領域501は、第1面31の法線方向に沿ってディスプレイ装置20を見た場合に、ディスプレイ30に重なっている。外側領域502は、内側領域501よりも外側に位置している。中間領域503は、内側領域501と外側領域502の間に位置している。中間領域503の厚みは、内側に向かうにつれて減少している。例えば、中間領域503の第2面52は、内側に向かうにつれてディスプレイ30から遠ざかる傾斜面を含んでいてもよい。
【0098】
図22に示すように、第1面51は、内側領域501、中間領域503及び外側領域502に跨って広がる平坦面を含んでいてもよい。
【0099】
外側領域502の厚みT2は、例えば、支持部材38に求められる剛性に応じて定められる。内側領域501の厚みT1は、外側領域502の厚みT2よりも小さい。厚みT2に対する厚みT1の比率は、例えば0.8以下であり、0.7以下であってもよく、0.6以下であってもよい。
【0100】
図22に示すように、樹脂部材50の内側領域501とディスプレイ30との間にはブラケット25が介在されていてもよい。
【0101】
次に、樹脂部材50及び透明層60を備えるカバーの製造方法について、図23乃至図26を参照して説明する。
【0102】
まず、樹脂部材50を形成する第1形成工程を実施する。例えば図23に示すように、一対の第1金型71,76を準備する。続いて、第1固定側金型76の供給口77から高温の樹脂を第1可動側金型71と第1固定側金型76との間に第1圧力P1で供給する。これによって、ベゼル40の周囲に樹脂部材50を成形することができる。
【0103】
図24は、樹脂部材50を成形する工程の様子を拡大して示す断面図である。第1可動側金型71は、中央領域72と、中央領域72の周辺に位置する外側領域73と、を含んでいてもよい。樹脂部材50は、外側領域73に位置する凹部に形成される。第1可動側金型71の中央領域72は、第1固定側金型76に接触していてもよい。中央領域72は、外側領域73に対して突出した凸部を含んでいてもよい。凸部は、側壁721を含んでいてもよい。樹脂部材50の内壁面54は、第1可動側金型71の中央領域72の凸部の側壁721に対応して形成される。
【0104】
第1可動側金型71の外側領域73は、第1領域731、第2領域732及び第3領域733を含んでいてもよい。第1領域731、第2領域732及び第3領域733は、樹脂部材50の内側領域501、外側領域502及び中間領域503に対応する。
【0105】
続いて、透明層60を形成する第2形成工程を実施する。まず、図25示すように一対の第2金型81,86を準備する。続いて、一対の第2金型81,86の間に樹脂部材50を配置する。続いて、図25に示すように、流動性を有する透明材料を、第2固定側金型86の供給口87から一対の第2金型81,86の間に第2圧力P2で供給する。これによって、透明層60が形成される。
【0106】
図26は、第2形成工程の様子を拡大して示す断面図である。第2可動側金型81は、中央領域82と、中央領域82の周辺に位置する外側領域83と、を含んでいてもよい。樹脂部材50は、外側領域83に位置する凹部に配置される。第2可動側金型81の中央領域82は、外側領域83に対して突出した凸部を含んでいてもよい。凸部は、側壁821を含んでいてもよい。側壁821は、樹脂部材50の内壁面54に接触していてもよい。これにより、樹脂部材50に収縮などが生じる場合であっても、内壁面54の位置が内側に変化することを抑制できる。このため、透明材料の意図しない漏れが発生することを抑制できる。また、外側領域83が凸部を含むことにより、ディスプレイ30上に位置する透明層60の厚みを低減できる。これにより、透明層60の材料コストを低減できる。
【0107】
第2可動側金型81の外側領域83は、第1領域831、第2領域832及び第3領域833を含んでいてもよい。第1領域831、第2領域832及び第3領域833は、樹脂部材50の内側領域501、外側領域502及び中間領域503に対応する。
【0108】
なお、第2形成工程において用いられる第2可動側金型81として、第1形成工程において用いられる第1可動側金型71が用いられてもよい。例えば、一対の第1金型71,76の間に樹脂部材50を形成した後、第1可動側金型71が第2固定側金型86に対向するように第1可動側金型71が動かされてもよい。
【0109】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、ディスプレイ30の第1面31及び樹脂部材50の第1面51に跨るように一体的に透明層60を形成することができるので、ディスプレイ装置20の製造コストを低くすることができる。また、ディスプレイ30及び樹脂部材50と透明層60との間に接着剤層を設けることなく透明層60を設けることができ、この点も製造コストの低減に寄与し得る。
【0110】
また、本実施の形態によれば、透明層60を構成する主剤R1と硬化剤R2とを含む透明材料を一対の第2金型81,86の間で反応させることにより、透明層60の第1面61に、第2固定側金型86に対応した任意の形状を付与することができる。また、ポリウレタン、ポリウレアなどを構成するための透明材料79の粘度が、樹脂部材50を構成するPC樹脂、ABS樹脂などに比べて低いので、透明層60の第1面61に、第2固定側金型86に対応した微細な形状を付与し易い。
【0111】
また、本実施の形態によれば、第2可動側金型81の中央領域82が、樹脂部材50の内壁面54に接触する側壁821を含む凸部を備えている。このため、樹脂部材50に収縮などが生じる場合であっても、内壁面54の位置が内側に変化することを抑制できる。このため、透明材料の意図しない漏れが発生することを抑制できる。また、外側領域83が凸部を含むことにより、ディスプレイ30上に位置する透明層60の厚みを低減できる。これにより、透明層60の材料コストを低減できる。
【0112】
また、本実施の形態によれば、透明層60を構成する主剤R1と硬化剤R2とを、樹脂部材50の場合の第1圧力P1に比べて低い第2圧力P2で一対の第2金型81,86の間に供給することができる。このため、供給圧力が高いことに起因する残留応力が透明層60に生じることを抑制することができる。これによって、透明層60を透過する映像に歪が生じることを抑制することができ、この点も映像の視認性の向上に寄与し得る。
【0113】
(第1の変形例)
図27は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。図27に示すように、中間領域503の第2面52は、段差を含んでいてもよい。これにより、内側領域501の厚みT1を、外側領域502の厚みT2よりも小さくできる。
【0114】
(第2の変形例)
図28は、ディスプレイ装置20の一変形例を示す断面図である。図28に示すように、中間領域503は、段差を含んでいてもよい。これにより、内側領域501の厚みT1を、外側領域502の厚みT2よりも小さくできる。内側領域501の厚みT1及び外側領域502の厚みT2よりも大きい厚みを有していてもよい。
【0115】
(その他の変形例)
図示はしないが、第1の実施の形態において説明した変形例は、第2の実施の形態に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0116】
10 インストルメントパネル
11 本体部
12 表面
13 開口部
20 ディスプレイ装置
25 ブラケット
30 ディスプレイ
31 第1面
32 第2面
33 側面
35 ベゼル付きディスプレイ
38 支持部材
40 ベゼル
41 第1面
42 第2面
43 開口部
44 内端
45 外端
46 段差面
47 係合爪
50 樹脂部材
501 内側領域
502 外側領域
503 中間領域
51 第1面
52 第2面
53 開口部
54 内壁面
55 外端
60 透明層
61 第1面
62 第2面
71 第1可動側金型
76 第1固定側金型
81 第2可動側金型
86 第2固定側金型
90 カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28