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特許7553600異なるリソースユニット割り当てのための信号処理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】異なるリソースユニット割り当てのための信号処理
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240910BHJP
【FI】
H04L27/26 113
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022565645
(86)(22)【出願日】2020-04-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-08
(86)【国際出願番号】 EP2020061690
(87)【国際公開番号】W WO2021219197
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2023-01-04
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】アンベッド, アビシェク
(72)【発明者】
【氏名】スンドマン, デニス
(72)【発明者】
【氏名】ロペス, ミゲル
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-502309(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0365942(US,A1)
【文献】Wook Bong Lee (Samsung),SU PPDU SIG Contents Considerations,IEEE 802.11-20/0285r4,2020年04月06日
【文献】Hongyuan Zhang,HE PHY Padding and Packet Extension,IEEE 802.11-15/0810r0,2015年07月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線受信機デバイスへの直交周波数分割多重(OFDM)送信のために設定された無線送信機デバイスのための方法であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連し、前記方法は、
全体的エンコーディングパディングパラメータを決定すること(120)であって、
厳密に1つのRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、前記全体的エンコーディングパディングパラメータが、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータとして決定され(122)、
2つ以上のRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、前記全体的エンコーディングパディングパラメータが、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータの和として決定される(123)、
全体的エンコーディングパディングパラメータを決定すること(120)と、
定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて前記割り当てられたRUによる前記無線受信機デバイスへの送信のための物理レイヤデータパケットを生成すること(130)と
を含み、
1つまたは複数のRUが送信のために割り当てられたとき、前記1つまたは複数のRUが、パンクチャされた帯域幅で構成される
方法。
【請求項2】
前記物理レイヤデータパケットを生成することが、前記物理レイヤデータパケットの1つまたは複数のOFDMシンボルについてのプレパディング(132)および/またはポストパディング(134)を伴うデータエンコーディング(133)を含み、前記決定された全体的エンコーディングパディングパラメータが、前記プレパディングおよび/または前記ポストパディングにおいて適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数のOFDMシンボルが、前記物理レイヤデータパケットのいくつかの最後のOFDMシンボルを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のOFDMシンボルについてのパディングの量が、前記決定された全体的エンコーディングパディングパラメータによって規定される、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて、前記1つまたは複数のOFDMシンボルを複数のセグメントに分割すること(131)をさらに含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
各セグメントが、符号化されたデータのみ、または符号化されたプレパディングされたデータ、またはデフォルトポストパディングコンテンツを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
プレパディングが、デフォルトプレパディングコンテンツで、データによって部分的に満たされたセグメントをいっぱいに満たすことを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ポストパディングが、前記デフォルトポストパディングコンテンツで空のセグメントを満たすことを含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のセグメントが、セグメントの最大数よりも少ないとき、前記1つまたは複数のOFDMシンボルの各々におけるエンコーディングの後のビットの数が、前記複数のセグメントと、前記決定された全体的エンコーディングパディングパラメータと、空間ストリームの数と、空間ストリームごとのサブキャリアごとの符号化ビットの数との積に等しい、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記物理レイヤデータパケットが、物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
1つまたは複数のRUを使用する無線受信機デバイスへの前記送信が、超高スループット方式に従い、および/または、少なくとも1つのRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータが、高効率方式に従って規定される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記成分エンコーディングパディングパラメータが、対応するRUのサブキャリアの数に基づく、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記無線受信機デバイスに、前記1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報を提供すること(115)をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する送信機受信機デバイスからの直交周波数分割多重(OFDM)受信のために設定された無線受信機デバイスのための方法であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連し、前記方法は、
全体的エンコーディングパディングパラメータを決定すること(120’)であって、
厳密に1つのRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、前記全体的エンコーディングパディングパラメータが、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータとして決定され(122’)、
2つ以上のRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、前記全体的エンコーディングパディングパラメータが、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータの和として決定される(123’)、
全体的エンコーディングパディングパラメータを決定すること(120’)と、
定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて前記割り当てられたRUによる無線送信機デバイスから受信された物理レイヤデータパケットを復号すること(150’)と
を含み、
1つまたは複数のRUが送信のために割り当てられたとき、前記1つまたは複数のRUが、パンクチャされた帯域幅で構成される
方法。
【請求項15】
前記無線送信機デバイスから、前記1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報を取得すること(115’)をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線受信機デバイスへの直交周波数分割多重(OFDM)送信のために設定された無線送信機デバイスのための装置であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連し、前記装置は、
厳密に1つのRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータ、および
2つ以上のRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータの和
としての、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定と、
定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づく前記割り当てられたRUによる前記無線受信機デバイスへの送信のための物理レイヤデータパケットの生成と
を引き起こすように設定された制御回路(300)を備え、
1つまたは複数のRUが送信のために割り当てられたとき、前記1つまたは複数のRUが、パンクチャされた帯域幅で構成される、装置。
【請求項17】
前記制御回路が、請求項2から13のいずれか一項に対応する動作を実施するようにさらに設定された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する送信機受信機デバイスからの直交周波数分割多重(OFDM)受信のために設定された無線受信機デバイスのための装置であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連し、前記装置は、
厳密に1つのRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータ、および
2つ以上のRUが前記無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、割り当てられたRUの前記成分エンコーディングパディングパラメータの和
としての、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定と、
定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づく前記割り当てられたRUによる無線送信機デバイスから受信された物理レイヤデータパケットの復号と
を引き起こすように設定された制御回路(400)を備え、
1つまたは複数のRUが送信のために割り当てられたとき、前記1つまたは複数のRUが、パンクチャされた帯域幅で構成される、装置。
【請求項19】
前記制御回路が、前記無線送信機デバイスからの、前記1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報の取得を引き起こすようにさらに設定された、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に無線通信の分野に関する。より詳細には、本開示は、無線通信における異なるリソースユニット割り当てのための信号処理に関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE802.11ax高効率(HE)規格およびIEEE802.11be超高スループット(EHT:Extremely High Throughput)規格は、リソースユニット(RU)と呼ばれる割り当てエンティティに関与する。RUは、一般に、送信のためのサブキャリアのグループに関連する(たとえば、サブキャリアのグループによって規定される)。サブキャリアの数が、RUのサイズと見なされ得る。
【0003】
規定された7つの異なるRUサイズがある。IEEE802.11ax HEによれば、単一のRUのみが単一の局(STA)に割り当てられ得る。IEEE802.11be EHTによれば、複数のRUが単一のSTAに割り当てられ得る。
【0004】
IEEE802.11ax HEに関するさらなる詳細は、Hongyuan Zangら、「HE PHY Padding and Packet Extension」doc.:IEEE802.11-15/0810、2015年9月から取得され得る。
【0005】
(送信機において、および/または受信機において)IEEE802.11ax HEとIEEE802.11be EHTとのために同じまたは同様の信号処理を使用することが可能であることが、有益であろう。たとえば、IEEE802.11ax HE処理のために設定されたハードウェアおよび/またはソフトウェアブロックが、次いで、IEEE802.11be EHT処理のために再使用され得る。
【0006】
したがって、IEEE802.11ax HEとIEEE802.11be EHTの両方に適応する信号処理に対する手法が必要である。
【発明の概要】
【0007】
本明細書で使用される(「含む(includes)/含む(including)」によって交換可能な)「備える、含む(comprises)/備える、含む(comprising)」という用語は、述べられた特徴、完全体、ステップ、または構成要素の存在を明示するものととられるが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことが強調されるべきである。本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、コンテキストが別段に明確に指示するのでなければ、複数形をも含むものとする。
【0008】
概して、本明細書で構成が言及されるとき、その構成は、物理的製品、たとえば、装置として理解されるべきである。物理的製品は、1つまたは複数のコントローラ、1つまたは複数のプロセッサなどの形態の制御回路など、1つまたは複数の部品を備え得る。
【0009】
いくつかの実施形態の目的は、従来技術の少なくともいくつかの欠点を解決または緩和するか、軽減するか、あるいはなくすことである。
【0010】
第1の態様は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線受信機デバイスへの直交周波数分割多重(OFDM)送信のために設定された無線送信機デバイスのための方法であって、各RUが成分(constituent)エンコーディングパディングパラメータに関連する、方法である。
【0011】
本方法は、全体的エンコーディングパディングパラメータ(overall encoding padding parameter)を決定することを含む。厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、全体的エンコーディングパディングパラメータは、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータとして決定される。2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、全体的エンコーディングパディングパラメータは、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータの和として決定される。
【0012】
本方法は、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中の無線受信機デバイスへの送信のための物理レイヤデータパケットを生成することをも含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、本方法は、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線受信機デバイスに物理レイヤデータパケットを送信することをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、物理レイヤデータパケットを生成することは、物理レイヤデータパケットの1つまたは複数のOFDMシンボルについてのプレパディング(pre-padding)および/またはポストパディング(post-padding)を伴うデータエンコーディングを含み、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータは、プレパディングおよび/またはポストパディングにおいて適用される。
【0015】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のOFDMシンボルは、物理レイヤデータパケットのいくつかの最後のOFDMシンボルを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のOFDMシンボルについてのパディングの量が、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータによって規定される。
【0017】
いくつかの実施形態では、本方法は、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて、1つまたは複数のOFDMシンボルを複数のセグメントに分割することをさらに含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、各セグメントは、符号化されたデータのみ、または符号化されたプレパディングされたデータ、またはデフォルトポストパディングコンテンツを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、プレパディングは、デフォルトプレパディングコンテンツで、データによって部分的に満たされたセグメントをいっぱいに満たす(fill up)ことを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、ポストパディングは、デフォルトポストパディングコンテンツで空のセグメントを満たすことを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、複数のセグメントが、セグメントの最大数よりも少ないとき、1つまたは複数のOFDMシンボルの各々におけるエンコーディングの後のビットの数が、複数のセグメントと、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータと、空間ストリームの数と、空間ストリームごとのサブキャリアごとの符号化ビットの数との積に等しい。
【0022】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のRUが送信のために割り当てられたとき、1つまたは複数のRUは、パンクチャされた帯域幅中に含まれ得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、物理レイヤデータパケットは、物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)である。
【0024】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のRUを使用する無線受信機デバイスへの送信は、超高スループット方式に従い、および/または少なくとも1つの(たとえば、1つの、いくつかの、または各)RUの成分エンコーディングパディングパラメータは、高効率方式に従って規定される。
【0025】
いくつかの実施形態では、物理レイヤパケットは、高効率方式のために指定されるプレパディングおよび/またはポストパディングを伴うデータエンコーディングのためのプロシージャを使用して生成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、高効率(HE)方式は、IEEE802.11axによって指定されているようなものであり、および/または超高スループット(EHT)方式は、IEEE802.11beによって指定されているようなものである。
【0027】
いくつかの実施形態では、成分エンコーディングパディングパラメータは、対応するRUのサブキャリアの数に基づく。
【0028】
いくつかの実施形態では、本方法は、無線受信機デバイスに、1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報を提供することをさらに含む。
【0029】
第2の態様は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する送信機受信機デバイスからの直交周波数分割多重(OFDM)受信のために設定された無線受信機デバイスのための方法であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連する、方法である。
【0030】
本方法は、全体的エンコーディングパディングパラメータを決定することを含む。厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、全体的エンコーディングパディングパラメータは、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータとして決定される。2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、全体的エンコーディングパディングパラメータは、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータの和として決定される(123’)。
【0031】
本方法は、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線送信機デバイスから受信された物理レイヤデータパケットを復号することをも含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、本方法は、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線送信機デバイスから物理レイヤデータパケットを受信することをさらに含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、本方法は、無線送信機デバイスから、1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報を取得することをさらに含む。
【0034】
第3の態様は、プログラム命令を備えるコンピュータプログラムをその上に有する、非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、コンピュータプログラムがデータ処理ユニットによって稼働されたとき、第1の態様および第2の態様のいずれかによる方法の実行を引き起こすように設定される。
【0035】
第4の態様は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線受信機デバイスへの直交周波数分割多重(OFDM)送信のために設定された無線送信機デバイスのための装置であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連する、装置である。本装置は制御回路を備える。
【0036】
制御回路は、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定を引き起こすように設定される。全体的エンコーディングパディングパラメータは、厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータとして決定される。全体的エンコーディングパディングパラメータは、2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータの和として決定される。
【0037】
制御回路はまた、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づく、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中の無線受信機デバイスへの送信のための物理レイヤデータパケットの生成を引き起こすように設定される。
【0038】
第5の態様は、第4の態様の装置を備える無線送信デバイスである。
【0039】
第6の態様は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する送信機受信機デバイスからの直交周波数分割多重(OFDM)受信のために設定された無線受信機デバイスのための装置であって、各RUが成分エンコーディングパディングパラメータに関連する、装置である。本装置は制御回路を備える。
【0040】
制御回路は、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定を引き起こすように設定される。全体的エンコーディングパディングパラメータは、厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータとして決定される。全体的エンコーディングパディングパラメータは、2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータの和として決定される。
【0041】
制御回路はまた、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づく、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線送信機デバイスから受信された物理レイヤデータパケットの復号を引き起こすように設定される。
【0042】
第7の態様は、第6の態様の装置を備える無線受信デバイスである。
【0043】
いくつかの実施形態では、上記の態様のいずれかが、さらに、他の態様のいずれかについて上記で説明されたような様々な特徴のいずれかと同等のまたはそれらの特徴のいずれかに対応する特徴を有し得る。
【0044】
いくつかの実施形態の利点は、IEEE802.11ax HEとIEEE802.11be EHTの両方に適応する信号処理のための手法が提供されることである。
【0045】
いくつかの実施形態の利点は、IEEE802.11ax HEとIEEE802.11be EHTとによる送信および/または受信のために同じまたは同様の信号処理が使用され得ることである。
【0046】
いくつかの実施形態の利点は、IEEE802.11ax HE処理のために設定されたハードウェアおよび/またはソフトウェアブロックが、IEEE802.11be EHT処理のために再使用され得ることである。
【0047】
いくつかの実施形態の利点は、異なるサイズのリソースユニット割り当てのためのエンコーディングパディングパラメータを決定し、使用するための手法が提供されることである。
【0048】
いくつかの実施形態の利点は、2つまたはそれ以上の(たとえば、アグリゲートされた)リソースユニットを備えるリソースユニット割り当てのためのエンコーディングパディングパラメータを決定し、使用するための手法が提供されることである。
【0049】
いくつかの実施形態の利点は、それらの手法が、将来の規格化における新しいRUサイズおよび/または新しいRU組合せに適応することができるという意味で、それらの手法が前方互換性があることである。
【0050】
添付の図面を参照しながら、実施形態の以下の詳細な説明から、さらなる目的、特徴および利点が明らかになろう。図面は必ずしも一定の縮尺であるとは限らず、代わりに、例示的な実施形態を示すことに重きが置かれる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】いくつかの実施形態による、例示的な方法ステップおよびシグナリングを示す、組み合わせられたフローチャートおよびシグナリング図である。
図2】いくつかの実施形態による、例示的な時間周波数割り当てを示す概略図である。
図3】いくつかの実施形態による、例示的な装置を示す概略ブロック図である。
図4】いくつかの実施形態による、例示的な装置を示す概略ブロック図である。
図5】いくつかの実施形態による、例示的なコンピュータ可読媒体を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
上記ですでに述べられたように、本明細書で使用される(「含む(includes)/含む(including)」によって交換可能な)「備える、含む(comprises)/備える、含む(comprising)」という用語は、述べられた特徴、完全体、ステップ、または構成要素の存在を明示するものととられるが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことが強調されるべきである。本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、コンテキストが別段に明確に指示するのでなければ、複数形をも含むものとする。
【0053】
本開示の実施形態が、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明および例示される。しかしながら、本明細書で開示されるソリューションは、多くの異なる形態で実現され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0054】
以下で、2つまたはそれ以上の(たとえば、アグリゲートされた)リソースユニットを備えるリソースユニット割り当てのためのエンコーディングパディングパラメータのための手法が提供される実施形態が説明される。いくつかの実施形態は、詳細には、(以下でHEと呼ばれる)IEEE802.11ax HEによる信号処理に好適であり、および/または(以下でEHTと呼ばれる)IEEE802.11be EHTによる信号処理に好適である。
【0055】
問題および/またはソリューションが、本明細書でIEEE 802.11ax HEとIEEE 802.11be EHTとのコンテキストにおいて説明される場合でも、これは、限定するものではないことに留意されたい。これに反して、いくつかの実施形態は、他の無線通信コンテキスト(たとえば、HE/EHT以外のIEEE802.11通信、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)通信など)において等しく適用可能であり得、ここで、エンコーディングパディングパラメータが信号処理のために適用可能であり、ここで、エンコーディングパディングパラメータは、リソースユニット割り当てに応じて異なることがある。
【0056】
図1は、いくつかの実施形態による、無線送信機デバイスのための例示的な方法100と例示的な方法100’無線受信機デバイスとを示す。図1は、無線送信機デバイスから無線受信機デバイスへの例示的なシグナリングをも示す。
【0057】
方法100は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線受信機デバイスへの直交周波数分割多重(OFDM)送信のために設定された無線送信機デバイスのためのものである。
【0058】
1つまたは複数の割り当てられたRUは、単一のRU(すなわち、厳密に1つのRU)または2つまたはそれ以上の(すなわち、2つ以上の)RSであり得る。2つまたはそれ以上のRUが割り当てられたとき、それらのRUは、アグリゲートされたRUおよび/またはパンクチャされたRUであり得る。
【0059】
各RUは、成分エンコーディングパディングパラメータに関連する。たとえば、成分エンコーディングパラメータは、RUのサブキャリアの数に基づいて規定され得る。RUのサブキャリアの数は、RUのサイズと見なされ得る。
【0060】
たとえば、OFDM送信およびRU割り当ては、EHTに従い得る。代替または追加として、少なくとも1つの(たとえば、1つの、いくつかの、または各)RUの成分エンコーディングパディングパラメータは、HEに従って規定され得る。たとえば、i番目のRUについての成分エンコーディングパディングパラメータは、パラメータNSD,short,iであり得る。
【0061】
随意のステップ110によって示されているように、方法は、RU割り当て(すなわち、どの(1つまたは複数の)RUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられるかに関する知識)を取得することによって開始し得る。RU割り当てを取得することは、たとえば、RU割り当ての指示を受信すること、および/またはRU割り当てを決定することを含み得る。
【0062】
随意のステップ115によって示されているように、方法は、無線受信機デバイスに、RU割り当てに関する情報を提供すること(たとえば、送信すること)を含み得る。たとえば、この提供は、PHYにおいて(たとえば、シグナリング(SIG)フィールドのうちの1つを使用して)、または媒体アクセス制御(MAC)レイヤにおいて(たとえば、トリガフレーム中のRU割り当てサブフィールドを使用して)シグナリングすることによって達成され得る。RU割り当てに関する情報は、任意の好適な情報(たとえば、どの(1つまたは複数の)RUが割り当てられるかを識別するインデックス)であり得る。
【0063】
ステップ120において、全体的エンコーディングパディングパラメータが、RU割り当てのために決定される。OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従うとき、RU割り当てのための全体的エンコーディングパディングパラメータは、パラメータNSD,shortであり得る。
【0064】
随意のサブステップ121によって示されているように、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定は、割り当てられたRUの数に基づき得る。
【0065】
厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき(121からの「=1」経路)、全体的エンコーディングパディングパラメータは、随意のサブステップ122によって示されているように、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータに等しい。これは、OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータが、たとえば、HEに従って規定されるとき、NSD,short=NSD,short,iに対応する。
【0066】
2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき(121からの「>1」経路)、全体的エンコーディングパディングパラメータは、随意のサブステップ123によって示されているように、割り当てられたRU(の全部)の成分エンコーディングパディングパラメータの和に等しい。OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータが、たとえば、HEに従って規定されるとき、これは、NSD,short=Σi∈ΨSD,short,iに対応し、ここで、Ψは、割り当てられたRUの集合を表す。
【0067】
ステップ130において、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて、物理レイヤデータパケットが生成される。物理レイヤデータパケットは、たとえば、物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)であり得る。
【0068】
OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータが、たとえば、HEに従って規定されるとき、ステップ130の生成は、HEプロシージャに従い得る。これは、HEに従うOFDM送信のための物理レイヤデータパケットの生成のために設定されたハードウェアおよび/またはソフトウェアが、EHTに従うOFDM送信のための物理レイヤデータパケットの生成のために直接使用され得るという利点を有する。
【0069】
いくつかの実施形態では、ステップ130において物理レイヤデータパケットを生成することは、随意のサブステップ132、133、134によって示されているように、物理レイヤデータパケットの1つまたは複数のOFDMシンボルについての(たとえば、レートマッチングの形態の)プレパディングおよび/またはポストパディングを伴う、データエンコーディング(たとえば、前方誤り訂正(FEC)エンコーディングおよび/または低密度パリティチェック(LDPC)エンコーディングなど、誤り訂正エンコーディング)を含む。決定された全体的エンコーディングパディングパラメータは、プレパディングおよび/またはポストパディングにおいて適用され得る。
【0070】
たとえば、1つまたは複数のOFDMシンボルについてのパディングの量が、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータによって規定され得る。パディングの量は、1つまたは複数のOFDMシンボルについての符号化ビットの数に基づき得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、プレパディングは、(たとえば、符号化ビットの数を提供するために)1つまたは複数のOFDMシンボルについてのデフォルトプレパディングコンテンツを追加することを含む。代替または追加として、ポストパディングは、(たとえば、1つまたは複数のOFDMシンボルをいっぱいに満たすために)1つまたは複数のOFDMシンボルについてのデフォルトポストパディングコンテンツを追加することを含み得る。
【0072】
OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータのうちの1つまたは複数が、たとえば、HEに従って規定されたとき、ステップ130の生成は、割り当てられたRUの数にかかわらず、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータNSD,shortを使用する、HEプロシージャに従うプレパディングおよび/またはポストパディングを伴うデータエンコーディングを含み得る。
【0073】
1つまたは複数のOFDMシンボルは、物理レイヤデータパケットのいくつかの最後のOFDMシンボルを含み(たとえば、それらのOFDMシンボルからなり)得る。OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従うとき、1つまたは複数のOFDMシンボルは、物理レイヤデータパケットの最後のmSTBC個のOFDMシンボルであり得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、ステップ130において物理レイヤデータパケットを生成することは、随意のサブステップ131によって示されているように、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて、1つまたは複数のOFDMシンボルを複数のセグメントに分割することを含む。
【0075】
生成された物理レイヤデータパケットにおいて、各セグメントは、符号化されたデータのみ、または符号化されたプレパディングされたデータ、またはデフォルトポストパディングコンテンツを含む。プレパディングは、エンコーディングの前にデータによって部分的にのみ満たされたセグメントをいっぱいに満たすことを含み得る。そのようなセグメントは、デフォルトプレパディングコンテンツ(たとえば、全0ビットまたは全1ビットなど、デフォルトビット)でいっぱいに満たされ得る。ポストパディングは、エンコーディングの後に空であるセグメントを満たすことを含み得る。そのようなセグメントは、デフォルトポストパディングコンテンツ(たとえば、全0ビットまたは全1ビットなど、デフォルトビット)でいっぱいに満たされ得る。
【0076】
OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従うとき、複数のセグメントへの分割は、(プレパディングパラメータと見なされ得る)パラメータaにも基づき得る。たとえば、複数のセグメント中のa個のセグメントがあり得る。
【0077】
複数のセグメントが、セグメントの最大数よりも少ないとき(たとえば、a<4)、1つまたは複数のOFDMシンボルの各々におけるエンコーディングの後のビットの数NCBPS,lastが、セグメントの数aと、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータNSD,shortと、空間ストリームの数NSSと、空間ストリームごとのサブキャリアごとの符号化ビットの数NBPSCSとの積に等しくなり得る。
【0078】
複数のセグメントが、セグメントの最大数に等しいとき(たとえば、a=4)、1つまたは複数のOFDMシンボルの各々におけるエンコーディングの後のビットの数NCBPS,lastが、他のOFDMシンボルの各々におけるエンコーディングの後のビットの数NCBPSに等しくなり得る。
【0079】
随意のステップ140によって示されているように、方法は、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線受信機デバイスに物理レイヤデータパケットを送信することを含み得る。物理レイヤパケットは、無線受信デバイスのみによる受信のために送信され得る(単一ユーザ(SU)送信)こと、または物理レイヤパケットは、無線受信デバイスならびに1つまたは複数の他の無線受信デバイスによる受信のための送信機であり得る(マルチユーザ(MU)送信)ことに留意されたい。
【0080】
対応する方法100’は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線送信機デバイスからの直交周波数分割多重(OFDM)受信のために設定された無線受信機デバイスのためのものである。
【0081】
1つまたは複数の割り当てられたRUは、単一のRU(すなわち、厳密に1つのRU)または2つまたはそれ以上の(すなわち、2つ以上の)RSであり得る。2つまたはそれ以上のRUが割り当てられたとき、それらのRUは、アグリゲートされたRUおよび/またはパンクチャされたRUであり得る。
【0082】
各RUは、成分エンコーディングパディングパラメータに関連する。たとえば、成分エンコーディングパラメータは、RUのサブキャリアの数に基づいて規定され得る。RUのサブキャリアの数は、RUのサイズと見なされ得る。
【0083】
たとえば、OFDM送信およびRU割り当ては、EHTに従い得る。代替または追加として、少なくとも1つの(たとえば、1つの、いくつかの、または各)RUの成分エンコーディングパディングパラメータは、HEに従って規定され得る。たとえば、i番目のRUについての成分エンコーディングパディングパラメータは、パラメータNSD,short,iであり得る。
【0084】
随意のステップ115’によって示されているように、方法は、無線送信機デバイスから、RU割り当てに関する情報を取得すること(たとえば、受信すること)を含み得る。たとえば、この取得は、PHYにおいて(たとえば、シグナリング(SIG)フィールドのうちの1つを使用して)、または媒体アクセス制御(MAC)レイヤにおいて(たとえば、トリガフレーム中のRU割り当てサブフィールドを使用して)シグナリングすることによって達成され得る。RU割り当てに関する情報は、任意の好適な情報(たとえば、どの(1つまたは複数の)RUが割り当てられるかを識別するインデックス)であり得る。
【0085】
ステップ120’において、全体的エンコーディングパディングパラメータが、RU割り当てのために決定される。OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従うとき、RU割り当てのための全体的エンコーディングパディングパラメータは、パラメータNSD,shortであり得る。
【0086】
随意のサブステップ121’によって示されるように、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定は、割り当てられたRUの数に基づき得る。
【0087】
厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき(121’からの「=1」経路)、全体的エンコーディングパディングパラメータは、随意のサブステップ122’によって示されているように、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータに等しい。これは、OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータが、たとえば、HEに従って規定されるとき、NSD,short=NSD,short,iに対応する。
【0088】
2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたとき(121’からの「>1」経路)、全体的エンコーディングパディングパラメータは、随意のサブステップ123’によって示されているように、割り当てられたRU(の全部)の成分エンコーディングパディングパラメータの和に等しい。OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータが、たとえば、HEに従って規定されるとき、これは、NSD,short=Σi∈ΨSD,short,iに対応し、ここで、Ψは、割り当てられたRUの集合を表す。
【0089】
随意のステップ140’によって示されているように、方法は、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線送信機デバイスから物理レイヤデータパケットを受信することを含み得る。物理レイヤデータパケットは、たとえば、物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)であり得る。
【0090】
ステップ150’において、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線送信機デバイスから受信された物理レイヤデータパケットが、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づいて復号される。
【0091】
OFDM送信およびRU割り当てがEHTに従い、成分エンコーディングパディングパラメータが、たとえば、HEに従って規定されるとき、ステップ150’の復号は、HEプロシージャに従い得る。これは、HEに従うOFDM送信のための物理レイヤデータパケットの復号のために設定されたハードウェアおよび/またはソフトウェアが、EHTに従うOFDM送信のための物理レイヤデータパケットの復号のために直接使用され得るという利点を有する。
【0092】
いくつかの実施形態では、ステップ150’において物理レイヤデータパケットを復号することは、物理レイヤデータパケットの1つまたは複数のOFDMシンボルについての(たとえば、デレートマッチング(de-rate matching)の形態の)プレパディングおよび/またはポストパディングの除去(たとえば、132、133、134のカウンターパート)を伴う、データ復号(たとえば、前方誤り訂正(FEC)復号および/または低密度パリティチェック(LDPC)復号など、誤り訂正復号)を含む。決定された全体的エンコーディングパディングパラメータは、プレパディングおよび/またはポストパディングの除去において適用され得る。
【0093】
次に、IEEE802.11ax HEとIEEE802.11be EHTとの例示的なコンテキストに関するある詳述が、方法100および/または方法100’の適用についての一例として与えられる。
【0094】
IEEE802.11ax HE規格は、送信のためのサブキャリアのグループによって規定されるリソースユニット(RU)と呼ばれる割り当てユニットに関与する。サブキャリアの数が、RUのサイズと見なされ得る。HEにおいて規定される7つの異なるRUサイズがあり、単一のRUのみが単一の局(STA)に割り当てられ得る。したがって、HEにおける単一ユーザ(SU)送信は、単一のRUを利用する。
【0095】
HEについての物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)中のデータフィールドの生成に関与するステップが、パラメータのセットをに言及する。これらのパラメータのうちの少なくとも1つの値が、割り当てられたRUのサイズ(たとえば、パラメータNSD,short、すなわち、周波数セグメントショート(short)ごとのデータサブキャリアの数、およびパラメータDTM、すなわち、低密度パリティチェック(LDPC)トーンマッピング距離)に依存する。
【0096】
HEでは、NSD,shortの値は、以下の表によって規定され得、ここで、DCM=0は、デュアルキャリア変調が使用されないことを指し、DCM=1は、デュアルキャリア変調が使用されることを指す。
【0097】
LDPCエンコーディングを伴うHE SU PPDUのデータフィールド生成に関係するいくつかの異なる送信機ブロック図がある。HEにおいて1つのRUのみが単一のSTAに割り当てられ得るので、これらの送信機ブロック図は、単一のRUに対応するデータフィールドの生成に言及する。HE MU PPDUの生成は、HE SU PPDU生成プロセスを再使用する。
【0098】
IEEE802.11be EHT規格によれば、単一のRUまたは複数のRU(RUアグリゲーション)が単一のSTAに割り当てられ得る。さらに、EHTにおいて帯域幅パンクチャリングパターンが規定され、パンクチャされた帯域幅部分の異なる側のRUが単一のSTAに割り当てられ得る。したがって、EHTは、HEよりも大きい帯域幅と多くのRU割り当て可能性とをサポートする。異なるRUサイズについてのHEトーン(サブキャリア)プランが、EHTのために再使用される。EHTにおいて各リンクについてSTAごとに1つのPHYサービスデータユニット(PSDU)のみがある。EHTにおける前方誤り訂正(FEC)エンコーディングはLDPCコードを使用し、各PSDUは1つのエンコーダのみを使用する。
【0099】
HEからEHTに進むと、EHT送信における単一のSTAについて(SUおよび/またはMUについて、ならびにパンクチャされたおよび/またはパンクチャされない帯域幅について)複数のRUに関与するデータフィールドの生成をサポートするために、新しい送信機チェーンを設計する(または既存のHE送信機チェーンを修正する)必要がある。
【0100】
HE(すなわち、単一のRU)PPDUデータフィールド生成のための送信機ブロック図、および符号化プロセスに関与する対応するステップは、SUまたはMU送信において単一のSTAに送信されるべき(パンクチャリングを伴うまたは伴わない)EHTマルチRU PPDUデータフィールドの生成をサポートしない。いくつかの実施形態は、EHTにおける様々なマルチRU送信シナリオに対応するパラメータNSD,shortについての値を規定することによって、それらの実施形態への修正を可能にする。
【0101】
HE SU PPDUデータフィールド生成の送信機チェーンにおけるプレFECパディング(pre-FEC padding)プロセスおよびポストFECパディング(post-FEC padding)プロセスは、得られたビットの数が、送信されるべき直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを完全にいっぱいに満たすように、PSDUのパディングを実施する。プレFECパディングプロセスおよびポストFECパディングプロセスは、NSD,shortに関与し、これは、HEにおいて7つの異なる値を有することができ、異なるRUサイズの各々について1つの値を有することができる。
【0102】
EHTの新しいシナリオ(パンクチャリングを伴うまたは伴わない、マルチRU単一STA送信)についてのNSD,shortの値を規定することによって、プレFECパディングプロセスおよびポストFECパディングプロセスは、それらのプロセスがHEについてどのように実施されるかと同様に、(パンクチャリングを伴うまたは伴わない、単一RUおよびマルチRU単一STA送信のために)EHTについて実施され得る。すでに述べられたように、アグリゲートされたRU送信(パンクチャリングを伴うまたは伴わない、マルチRU単一STA送信)についてのNSD,shortの値は、アグリゲーションの各割り当てられたRUに対応するパラメータの値を加算することによって取得され得る(図1の123、123’と比較)。
【0103】
HE PPDUでは、すべてのデータOFDMシンボルは、最後のmSTBC個のOFDMシンボルを除いて、同じ数NSDのデータサブキャリアを有する。2ステップパディング方法(プレFECパディングおよびポストFECパディング、図1の132および134と比較)は、HEにおいて、最後のmSTBC個のOFDMシンボルをパディングするために採用される。FECパディング(プレパディングおよびポストパディング)は、HEにおいて、LDPCエンコーダの出力における符号化ビットの数を、すべてのOFDMシンボルおよびすべての時空間ストリームにおけるすべてのデータサブキャリアを変調するために必要とされるビットの数とマッチングするために使用される。符号化ビットは、時空間レイヤにマッピングされ、最後のmSTBC個のOFDMシンボルを除いて各OFDMシンボルにマッピングされる。最後のmSTBC個のOFDMシンボルは、それらのサブキャリアのうちのいくつかが、符号化されていないパディングビットを搬送し得るという点で、他の前のOFDMデータシンボルとは異なる。時空間ブロックコード(STBC)が使用されないとき、mSTBC=1であり、STBCが使用されるとき、mSTBC=2である。
【0104】
HEについてのパディングは、以下のように要約され得る。最後のmSTBC個のOFDMシンボルにおいて規定されるa∈[1,2,3,4]個のプレFECパディングセグメント境界がある。情報ビットの数に応じて、最も近いセグメント境界までエンコーダ入力をいっぱいに満たすために、情報ビットのLDPCエンコーディングの前に、プレFECパディングビットが追加される。LDPCエンコーディングの後に、最後のmSTBC個のOFDMシンボルをいっぱいに満たすために、ポストFECパディングビットが追加される。したがって、プレFECパディングビットは符号化される(および受信機において復号される必要がある)が、ポストFECパディングビットは符号化されない(および受信機において復号される必要がない)。したがって、ポストFECパディングの存在が、受信機によって利用され、PPDUの復号のための余分の時間を伴い得る。
【0105】
HEパディングについての参照として、基本的な手法は、(1つまたは複数の)最後のOFDMシンボルを等しいサイズのセグメントにスプリットすることと、整数個のセグメントがエンコーディングのためにビットでいっぱいに満たされるまでプレFECパディングビットを追加することと、ポストFECパディングビットで(1つまたは複数の)残りのセグメントを満たすこととを含み得る。
【0106】
しかしながら、整数個のビットおよびトーンを必要とする実際的制約により、セグメントが等しいサイズを有するようにすることは可能でなく、したがって、NSD,shortの値は、HEにおいて、上記の基本的な手法に関係する妥協を提供するように適用される。詳細には、セグメント境界a<4の場合、最後のmSTBC個のOFDMシンボル中で搬送されるすべての情報ビットおよびすべてのプレFECパディングビットが、a個のNSD,shortトーンにマッピングされ得る。その上、NSD,shortは、最後のmSTBC個のOFDMシンボル中のセグメントごとのOFDMシンボルごとの符号化ビットの数NCBPS,shortを決定するために適用可能であり、NCBPS,shortから、最後のmSTBC個のOFDMシンボル中の符号化ビットの数NCBPS,lastが決定され得る。さらに、NSD,shortはまた、プレFECパディングビットの数と、ポストFECパディングビットの数と、PPDU中のOFDMシンボルの総数とを決定するために適用可能である。
【0107】
すでに述べられたように、EHTにおいてHE生成プロセス(たとえば、プレパディングおよび/またはポストパディングによって提供されるレートマッチングを伴うLDPCエンコーディング)からできる限り再使用することが望ましいことがある。HE LDPCエンコーダは、7つの異なるRUサイズおよび変調次数、BPSK(バイナリシフトキーイング)、QPSK(4位相シフトキーイング)、16QAM(直交振幅変調)、64QAM、256QAMおよび1024QAMをサポートする。EHTの場合、より多くの(アグリゲートされた)RUサイズ、より多くのRU組合せ、追加の変調次数(4096QAM)、およびより多くの時空間ストリーム(最高16)が適応される必要がある。したがって、アグリゲートされたRUシナリオについてのプレFECパディングおよびポストFECパディングを規定することは、EHTの場合のHEプロシージャの適用を可能にし得る。
【0108】
EHTが、HEについてサポートされるRU割り当てを組み合わせることから起こるRU割り当てを規定するにすぎないことが観測され得る。したがって、(SU PPDUまたはMU PPDU中の)ユーザに割り振られたデータサブキャリアの数NSD
として表され得、ここで、rは、iによってインデックス付けされた、アグリゲートされたRUの数を示し、NSD,iは、i番目のRU中のデータサブキャリアの数を示し、ここで、アグリゲートされたRUの各々は、HE LDPCエンコーダおよびプレ/ポストFECパディングによってサポートされる。この観測に基づいて、いくつかの実施形態は、EHTにおけるプレFECパディングおよびポストFECパディングのための手法を提案し、この手法は、HEにおいてプレFECパディングおよびポストFECパディングについてのすでに規格化された手法を再使用する。
【0109】
理解されるように、NSD,shortは、HE PPDU中のデータフィールドの生成中に使用される開始パラメータと見なされ得る。NSD,shortは、一般に、初期過剰係数ainit(符号化ビットによって満たされたセグメントの数の初期値)とプレFECパディングの量とを決定するために使用されるパラメータの値を算出するためにプレFECパディングにおいて使用される。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、(たとえば、EHTの場合のような)マルチRUアグリゲーションへのおよび/または新しいRUサイズへのNSD,shortの適用が、そのような場合のNSD,short値を、成分RUの各々に対応する、NSD,short値、NSD,short,iの和
として決定することによって可能にされ、ここで、rは、iによってインデックス付けされた、アグリゲートされたRUの数を示し、NSD,short,iは、i番目のRUについてのNSD,shortの値を示し、Ψは、割り当てられたRUの集合を表す。
【0111】
したがって、いくつかの実施形態では、トーンの数NSD,short,iが各「基本」RUサイズNSD,iに割り振られ、したがって、PPDU中の最後のmSTBC個のOFDMシンボル中のすべてのプレFECパディングビットが、NSD,short,i個のトーンにマッピングされ得、各「複合(composite)」RUサイズNSDには、プレ/ポストFEC符号化パラメータNSD,shortが割り振られ、これは、「複合」RUの構成要素「基本」RUサイズについてのトーンの数NSD,short,iの和に等しく、したがって、PPDU中の最後のmSTBC個のOFDMシンボル中のOFDMシンボルごとの符号化ビットの数が、エンコーディングパディングパラメータNSD,shortに依存する。
【0112】
一般に、各「複合」RUサイズについて、PPDU中の最後のmSTBC個のOFDMシンボル中の符号化ビットの数NCBPS,lastは、a<4であるとき、NSD,shortと、時空間ストリームの数NSSと、空間ストリームごとのサブキャリアごとのコード化ビットの数NBPSCSと、セグメントの数aとの積に等しくなり得(すなわち、NCBPS,last=a NSD,shortSSBPSCS)、a=4であるとき、NCBPS,last=NCBPSである。ポストFECパディングビットの数は、OFDMシンボルごとのコード化ビットの総数とNCBPS,lastとの間の差に等しくなり得る。
【0113】
(パンクチャリングを伴うまたは伴わない)EHTマルチRU単一STA PPDUについてのデータフィールド生成におけるプレFECパディングのために適用可能なNSD,shortについての値の新しい表の一例が、以下の表で提示される。
【0114】
SD,shortの値の決定は、上記の表に記載されているシナリオに限定されないことを理解されたい。これに反して、同様の決定が、任意のマルチRUアグリゲーションシナリオについて、等しく適用可能であり得る。
【0115】
SD,shortについての値が決定されたとき、プレFECパディングおよびポストFECパディングは、HEについて指定されたように進み得る。
【0116】
概して、NSD,shortについての値は、一般に、オフラインで決定され、後の使用のために作表され得るか、または動作中に決定され得る。
【0117】
図2は、いくつかの実施形態について適用例として働く例示的な時間周波数割り当てを概略的に示す。図2では、軸210が周波数(データサブキャリア)を表し、軸220が時間(OFDMシンボル)を表す。4つのOFDMシンボル230、240、250、260が、パンクチャされたアグリゲートされたRU割り当てにおいて示されている。
【0118】
2つの80MHz帯域幅周波数セグメントが211および212として示されており、各々が、4つの20MHz帯域幅部分201、202、203、204、および205、206、207、208を含む。この例における割り当てられたRUは、996トーンRU231、241、251、261と、484トーンRU232、242、252、262と、242トーンRU233、243、253、263とであるが、242トーンRU234、244、254、264はパンクチャされている。
【0119】
たとえば、図2は、1つのエッジ242トーンRUがパンクチャされた、160MHz EHT SU PPDUデータフィールドを示すものと見なされ得る。
【0120】
図2の例においてデータフィールドを構築するために、複数のRUがアグリゲートされるので、値NSD=NSD,996+NSD,484+NSD,242は、データフィールド生成のための異なるパラメータを算出するために使用され得る。同様に、NSD,shortは、たとえば、上記のEHT表から直接値420を読み取ることによって、またはHE表から値240、120および60を読み取ることによって、
SD,short=NSD,short,996+NSD,short,484+NSD,short,242=240+120+60=420
として決定され得る。
【0121】
図3は、いくつかの実施形態による例示的な装置310を概略的に示す。装置310は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線受信機デバイスへの直交周波数分割多重(OFDM)送信のために設定された無線送信機デバイスのためのものである。
【0122】
装置310は、部分的にまたは完全に、無線送信デバイス(たとえば、IEEE802.11局(STA)、またはアクセスポイント(AP))において備えることが可能であり(comprisable)(たとえば、備えられ)得る。代替または追加として、装置310は、図1の方法100について説明されたステップのうちの1つまたは複数の実施を引き起こすように設定され(たとえば、それらのステップのうちの1つまたは複数を実施するように設定され)得る。
【0123】
1つまたは複数の割り当てられたRUは、単一のRU(すなわち、厳密に1つのRU)または2つまたはそれ以上の(すなわち、2つ以上の)RSであり得る。2つまたはそれ以上のRUが割り当てられたとき、それらのRUは、アグリゲートされたRUおよび/またはパンクチャされたRUであり得る。
【0124】
各RUは、成分エンコーディングパディングパラメータに関連する。
【0125】
装置310は、コントローラ(CNTR、たとえば、制御回路または制御モジュール)300を備える。
【0126】
コントローラは、厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータとしての、および2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータの和としての、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定を引き起こすように設定される(図1のステップ120と比較)。
【0127】
この目的で、コントローラは、決定器(DET、たとえば、決定回路または決定モジュール)301を備えるか、またはさもなければ、決定器301に関連し得る(たとえば、決定器301に接続されるか、または接続可能であり得る)。決定器301は、上記で説明されたように、全体的エンコーディングパディングパラメータを決定するように設定され得る。
【0128】
コントローラはまた、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づく、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中の無線受信機デバイスへの送信のための物理レイヤデータパケットの生成を引き起こすように設定される(図1のステップ130と比較)。
【0129】
この目的で、コントローラは、生成器(GEN、たとえば、生成回路または生成モジュール)302を備えるか、またはさもなければ、生成器302に関連し得る(たとえば、生成器302に接続されるか、または接続可能であり得る)。生成器302は、上記で説明されたように、物理レイヤデータパケットを生成するように設定され得る。
【0130】
すでに述べられたように、物理レイヤデータパケットの生成は、物理レイヤデータパケットの1つまたは複数のOFDMシンボルについてのプレパディングおよび/またはポストパディングを伴うデータエンコーディングを含み得、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータは、プレパディングおよび/またはポストパディングにおいて適用される。
【0131】
コントローラは、無線受信機デバイスへの、1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報の提供を引き起こすこと(図1のステップ115と比較)、および/または(1つまたは複数の)割り当てられたRU中の無線受信機デバイスへの物理レイヤデータパケットの送信を引き起こすこと(図1のステップ140と比較)を行うようにさらに設定され得る。
【0132】
この目的で、コントローラは、送信機(TX、たとえば、送信回路または送信モジュール)330を備えるか、またはさもなければ、送信機330に関連し得る(たとえば、送信機330に接続されるか、または接続可能であり得る)。送信機330は、上記で説明されたように、無線受信機デバイスに、1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報を提供すること、および/または上記で説明されたように、無線受信機デバイスに物理レイヤデータパケットを送信することを行うように設定され得る。
【0133】
図4は、いくつかの実施形態による例示的な装置410を概略的に示す。装置410は、1つまたは複数の割り当てられたリソースユニット(RU)を使用する無線送信機デバイスからの直交周波数分割多重(OFDM)受信のために設定された無線受信機デバイスのためのものである。
【0134】
装置410は、部分的にまたは完全に、無線受信機デバイス(たとえば、IEEE802.11局(STA)、またはアクセスポイント(AP))において備えることが可能であり(たとえば、備えられ)得る。代替または追加として、装置410は、図1の方法100’について説明されたステップのうちの1つまたは複数の実施を引き起こすように設定され(たとえば、それらのステップのうちの1つまたは複数を実施するように設定され)得る。
【0135】
1つまたは複数の割り当てられたRUは、単一のRU(すなわち、厳密に1つのRU)または2つまたはそれ以上の(すなわち、2つ以上の)RSであり得る。2つまたはそれ以上のRUが割り当てられたとき、それらのRUは、アグリゲートされたRUおよび/またはパンクチャされたRUであり得る。
【0136】
各RUは、成分エンコーディングパディングパラメータに関連する。
【0137】
装置410は、コントローラ(CNTR、たとえば、制御回路または制御モジュール)400を備える。
【0138】
コントローラは、厳密に1つのRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータとしての、および2つ以上のRUが無線受信機デバイスへの送信のために割り当てられたことに応答する、割り当てられたRUの成分エンコーディングパディングパラメータの和としての、全体的エンコーディングパディングパラメータの決定を引き起こすように設定される(図1のステップ120’と比較)。
【0139】
この目的で、コントローラは、決定器(DET、たとえば、決定回路または決定モジュール)401を備えるか、またはさもなければ、決定器401に関連し得る(たとえば、決定器401に接続されるか、または接続可能であり得る)。決定器401は、上記で説明されたように、全体的エンコーディングパディングパラメータを決定するように設定され得る。
【0140】
コントローラはまた、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータに基づく、(1つまたは複数の)割り当てられたRU中で無線送信機デバイスから受信された物理レイヤデータパケットの復号を引き起こすように設定される(図1のステップ150’と比較)。
【0141】
この目的で、コントローラは、デコーダ(DEC、たとえば、復号回路または復号モジュール)402を備えるか、またはさもなければ、デコーダ402に関連し得る(たとえば、デコーダ402に接続されるか、または接続可能であり得る)。デコーダ402は、上記で説明されたように、物理レイヤデータパケットを復号するように設定され得る。
【0142】
すでに述べられたように、物理レイヤデータパケットの復号は、物理レイヤデータパケットの1つまたは複数のOFDMシンボルについてのプレパディングおよび/またはポストパディングの除去を伴うデータ復号を含み得、決定された全体的エンコーディングパディングパラメータは、プレパディングの除去および/またはポストパディングの除去において適用される。
【0143】
コントローラは、無線送信機デバイスからの、1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報の取得を引き起こすこと(図1のステップ115’と比較)、および/または(1つまたは複数の)割り当てられたRU中の無線送信機デバイスからの物理レイヤデータパケットの受信を引き起こすこと(図1のステップ140’と比較)を行うようにさらに設定され得る。
【0144】
この目的で、コントローラは、受信機(RX、たとえば、受信回路または受信モジュール)430を備えるか、またはさもなければ、受信機430に関連し得る(たとえば、受信機430に接続されるか、または接続可能であり得る)。受信機430は、上記で説明されたように、無線送信機デバイスから、1つまたは複数の割り当てられたRUに関する情報を取得すること、および/または上記で説明されたように、無線送信機デバイスから物理レイヤデータパケットを受信することを行うように設定され得る。
【0145】
概して、本明細書で構成が言及されるとき、その構成は、物理的製品、たとえば、装置として理解されるべきである。物理的製品は、1つまたは複数のコントローラ、1つまたは複数のプロセッサなどの形態の制御回路など、1つまたは複数の部品を備え得る。
【0146】
説明される実施形態およびそれらの等価物は、ソフトウェアまたはハードウェアあるいはそれらの組合せで実現され得る。実施形態は、汎用回路によって実施され得る。汎用回路の例は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、中央処理ユニット(CPU)、コプロセッサユニット、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および他のプログラマブルハードウェアを含む。代替または追加として、実施形態は、特定用途向け集積回路(ASIC)などの特殊な回路によって実施され得る。汎用回路および/または特殊な回路は、たとえば、無線通信デバイス(たとえば、無線送信機デバイスおよび/または無線受信機デバイス)などの装置に関連するか、または装置中に備えられ得る。
【0147】
実施形態は、本明細書で説明される実施形態のいずれかによる、構成、回路、および/または論理を備える(無線通信デバイスなどの)電子装置内に現れ得る。代替または追加として、(無線通信デバイスなどの)電子装置は、本明細書で説明される実施形態のいずれかによる方法を実施するように設定され得る。
【0148】
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプログラム製品が、たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ、プラグインカード、組込みドライブ、または読取り専用メモリ(ROM)など、有形または非有形コンピュータ可読媒体を備える。図5は、コンパクトディスク(CD)ROM500の形態の例示的なコンピュータ可読媒体を示す。コンピュータ可読媒体は、プログラム命令を備えるコンピュータプログラムをその上に記憶している。コンピュータプログラムは、たとえば、無線通信デバイス510中に備えられ得る、データプロセッサ(PROC、たとえば、データ処理回路またはデータ処理ユニット)520にロード可能である。データプロセッサにロードされたとき、コンピュータプログラムは、データプロセッサに関連するか、またはデータプロセッサ中に備えられるメモリ(MEM)530に記憶され得る。いくつかの実施形態によれば、コンピュータプログラムは、データプロセッサにロードされ、データプロセッサによって稼働されたとき、たとえば、図1に示されている、またはさもなければ本明細書で説明される方法のいずれかによる、方法ステップの実行を引き起こし得る。
【0149】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連のある技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。
【0150】
様々な実施形態への参照が本明細書で行われた。ただし、当業者は、特許請求の範囲内に依然として入るであろう、説明される実施形態への多数の変形形態を認識するであろう。
【0151】
たとえば、本明細書で説明される方法実施形態は、ある順序で実施されるステップを通して例示的な方法を開示する。しかしながら、特許請求の範囲から逸脱することなく、イベントのこれらのシーケンスが別の順序で行われ得ることを認識されたい。さらに、いくつかの方法ステップは、順次実施されるものとして説明されたが、それらの方法ステップは並列に実施され得る。したがって、本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。
【0152】
同様の様式で、実施形態の説明において、特定のユニットへの機能ブロックの区分は決して限定的なものとして意図されないことに留意されたい。これに反して、これらの区分は例にすぎない。1つのユニットとして本明細書で説明される機能ブロックは、2つまたはそれ以上のユニットに分けられ得る。さらに、2つまたはそれ以上のユニットとして実装されるものとして本明細書で説明される機能ブロックは、より少数の(たとえば、単一の)ユニットにマージされ得る。
【0153】
本明細書で開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、好適であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同じように、実施形態のいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。
【0154】
したがって、説明される実施形態の詳細は、説明の目的のために提案された例にすぎず、特許請求の範囲内に入るすべての変形形態は、その範囲に包含されるものとすることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5