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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】電気自動車充電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240910BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20240910BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20240910BHJP
   H02J 7/04 20060101ALI20240910BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20240910BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/02 G
H02J7/34 B
H02J7/04 C
B60L53/14
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023034516
(22)【出願日】2023-03-07
(62)【分割の表示】P 2021175313の分割
【原出願日】2016-12-02
(65)【公開番号】P2023065650
(43)【公開日】2023-05-12
【審査請求日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】62/263,564
(32)【優先日】2015-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/222,813
(32)【優先日】2016-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518194420
【氏名又は名称】サイバー スイッチング ソリューションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Cyber Switching Solutions, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ, チャールズ, エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】シロリオ, ロナルド, エル.
【審査官】栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0144823(US,A1)
【文献】特開2012-147555(JP,A)
【文献】特開2010-213410(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0013298(US,A1)
【文献】特開2011-130592(JP,A)
【文献】特開2013-207904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 7/02
H02J 7/34
H02J 7/04
B60L 53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車充電システムであって、前記電気自動車充電システムは、
制御器であって、前記制御器が、中央処理装置を有し、単一の印刷回路板に実装されており、前記印刷回路板が、前記中央処理装置に給電する低電圧側を有し、交流電源により専用回路を介して供給される交流充電電流を受ける高電圧側も有し、前記中央処理装置が、前記交流電源とは別個であり前記交流電源によって給電されない低電圧電源による電力を受け、前記低電圧電源による電圧が、前記交流電源による電圧よりも低い、制御器と、
複数の出力接続部であって、前記複数の出力接続部の各出力接続部が、電気自動車に接続可能であるヘッドに接続されている、複数の出力接続部と、
前記制御器に接続されている複数の充電スタンドであって、前記複数の充電スタンドの各充電スタンドが、前記複数の出力接続部のうちの対応する出力接続部にも接続されている、複数の充電スタンドと
を備え、
前記制御器は、第1の電気自動車が前記複数の出力接続部のうち第1の充電スタンドに接続されている第1の出力接続部に接続されているヘッドに接続されている場合、前記複数の充電スタンドのうちの前記第1の充電スタンドに前記交流充電電流を導くように動作可能であり、さらに、第2の電気自動車が前記複数の出力接続部のうち第2の充電スタンドに接続されている第2の前記出力接続部に接続されているヘッドに接続されている場合、前記第1の充電スタンドへの前記交流充電電流が、停止され、前記複数の充電スタンドのうちの前記第2の充電スタンドに切り替えられて再開され、
前記制御器は、充電電流が出力接続部に供給される前に、前記出力接続部がすでに電流を引き出しているかどうかを判定し、また前記充電電流が供給される前に前記出力接続部が電流を引き出しているときに故障状態を示すようにさらに動作可能である、電気自動車充電システム。
【請求項2】
前記交流充電電流が、プログラムされた長さの第1の時間間隔が終了するまで前記第1の充電スタンドに導かれ、さらに、前記交流充電電流が、次いで停止されて再開され、プログラムされた長さの第2の時間間隔が終了するまで前記第2の充電スタンドに導かれ、前記第1の時間間隔及び前記第2の時間間隔はそれぞれ長さが30分以内である、請求項1に記載の電気自動車充電システム。
【請求項3】
前記複数の出力接続部が、優先接続部として指定された出力接続部を含み、前記交流充電電流が、前記複数の出力接続部のうちの他の出力接続部よりも前記優先接続部に頻繁に導かれる、請求項1に記載の電気自動車充電システム。
【請求項4】
前記制御器は、前記充電電流が出力接続部に供給される前に、前記出力接続部に接続されている電気負荷があるかどうかを判定するようにさらに動作可能であり、前記出力接続部に接続されている電気負荷がない場合、前記充電電流は前記出力接続部に導かれない、請求項1に記載の電気自動車充電システム。
【請求項5】
前記制御器は、前記充電電流が出力接続部に供給される前に、前記出力接続部に接続されている電気自動車が充電を必要とするかどうかを判定するようにさらに動作可能であり、前記電気自動車が充電を必要としない場合、前記充電電流は前記出力接続部に供給されない、請求項1に記載の電気自動車充電システム。
【請求項6】
前記複数の出力接続部が、充電電流を第1のヘッド及び第2のヘッドに供給するように動作可能な出力接続部を備え、前記出力接続部を通して供給される前記充電電流が、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドが電気自動車に同時に接続されている場合、前記第1のヘッドと前記第2のヘッドとの間で分割される、請求項1に記載の電気自動車充電システム。
【請求項7】
電気自動車充電システムのための制御器であって、前記制御器は、
プロセッサであって、前記制御器が、前記プロセッサに給電する低電圧側を有する単一の印刷回路板に実装されており、前記印刷回路板が、交流電源により専用回路を介して供給される交流充電電流を受ける高電圧側も有し、前記プロセッサが、前記交流電源とは別個であり前記交流電源によって給電されない低電圧電源による電力を受け、前記低電圧電源による電圧が、前記交流電源による電圧よりも低い、プロセッサと、
前記プロセッサに接続されている複数のチャンネルであって、前記チャンネルの各チャンネルが、電気自動車に同時に接続可能である複数のヘッドのうちの少なくとも1つのヘッドに接続可能である、複数のチャンネルと
を備え、
前記制御器は、複数の電気自動車が前記ヘッドに同時に接続されている場合、前記交流充電電流を前記印刷回路板の前記高電圧側から、前記チャンネルのうち一度に1つだけに導き、充電手順に従って、充電電流が前記チャンネルのうちの第1のチャンネルに供給され、次いで、前記チャンネルのうちの前記第1のチャンネルへの前記充電電流がオフにされ、次いで、充電電流が前記チャンネルのうちの第2のチャンネルに供給され、
前記制御器は、充電電流がチャンネルに供給される前に、前記チャンネルがすでに電流を引き出しているかどうかを判定し、また前記充電電流が供給される前に前記チャンネルが電流を引き出しているときに故障状態を示すようにさらに動作可能である、制御器。
【請求項8】
前記チャンネルの各チャンネルが、対応する出力接続部に接続されており、各チャンネルが、電圧センサと電流センサとからなる群から選択されたセンサを備える、請求項7に記載の制御器。
【請求項9】
充電電流がチャンネルに供給される前に、前記チャンネルに接続されている電気負荷を検出するように動作可能であり、前記チャンネルに接続されている電気負荷がない場合、前記充電電流が前記チャンネルに供給されない、請求項8に記載の制御器。
【請求項10】
充電電流がチャンネルに供給される前に、前記チャンネルに接続されている電気自動車の充電シグネチャを検出するように動作可能であり、前記充電シグネチャが前記電気自動車が完全に充電されていることを示す場合、前記充電電流が前記チャンネルに供給されない、請求項8に記載の制御器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、参照によりその全体が組み込まれている、2015年12月4日に出願した「Multiple Vehicle Charging Stations Per Power Circuit and Time Multiplexing Charging Method」という名称の米国特許仮出願第62/263,564号の優先権を主張する。本出願は、参照によりその両方ともそれらの全体が組み込まれている、両方ともC.Reynoldsらによる、それぞれ「An Electric Vehicle Charging Method」及び「An Electric Vehicle Charging System interface」という名称の代理人整理番号CYSW-0001-02U00US及びCYSW-0001-03U00USの同時係属出願に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]電気自動車(EV:electric vehicle)は、定期的に充電する必要がある電池を利用する。EVの所有者は、それらの車両を家庭で容易に充電することができ、その場合、EVの所有者だけが家庭用充電スタンド又はコンセントを利用できる。しかし、家庭から離れているとき、EVの所有者は、職場、商店街、映画館、飲食店、及びホテルなどの公共又は私的な場所において充電スタンドを利用し、共有しなければならない。
【0003】
[0003]充電スタンドの需要は、EVの数が増加し続けるのにつれて増加している。企業はその従業員及び顧客の特典としてその駐車場に充電スタンドを追加し始めている。また、地方自治体によっては、企業が充電スタンドを追加することを命じているところもある。
【0004】
[0004]したがって、消費者需要又は政府による義務付けによって動かされたかどうかにかかわらず、より多くの充電スタンドが家庭外に設置されつつある。しかし、充電スタンド(専用電力線を含むハードウェア及び設置)の費用が相対的に高く、通常、企業の所有者によって負担される。したがって、充電スタンドの費用を低減する解決策は、企業の負担を軽減することによって価値があり、その一方で、EVの所有者への充電スタンドの利用可能性を増大させている。
【0005】
[0005]充電スタンド(設置を含む)の費用が低減されたとしても、ピーク需要を満足させるのに十分な充電スタンドを設置するには、費用の観点から不十分のままである。したがって、充電スタンドは、なお共有される必要がある。EVの所有者は、本質的に、充電スタンドを共有する必要性を理解するが、それにもかかわらず、充電スタンドが利用可能になると、自分の車両を駐車場から充電スタンドに移動させ、次いで、それらの車両が別の車両に場所を空けるために、充電された後で自分の車両を別の駐車場に移動させる必要があることに不便を感じる。したがって、EVの所有者が充電スタンドを共有することをより容易にする解決策も価値があるはずである。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本開示による実施形態において、単一回路(電力供給回路)が複数の充電スタンドに(又は、本明細書では、出力接続部、コネクタ、又はケーブルと呼ばれる複数の充電コネクタを有する単一のスタンドに)経路指定されている。どの時点においても、その単一回路上の充電スタンド/コネクタのうちの1つだけが、車両を充電するのに使用されている。その車両は特定期間(例えば、30分)充電され、次いで、その車両の充電が停止され、次いで、単一回路上の次の充電スタンド/コネクタを使用して、別の車両を特定期間(例えば、30分、又は何らかの他の時間の長さ)充電するなどをする。例えば、単一回路上に4つの充電スタンド/コネクタがあり、車両が各充電スタンド/コネクタに接続されている場合、スタンド/コネクタ1における車両1が特定期間充電され(車両1が充電されている間、他の車両は充電されていない)、次いで、スタンド/コネクタ2において車両2が充電されるなどされ、次いで、例えば、総当たり方式で、スタンド/コネクタ1における車両1に戻る。車両が充電スタンド/コネクタに接続されていない場合、又は充電スタンド/コネクタに接続されている車両が充電する必要がない場合、その充電スタンド/コネクタは自動的に無視される。
【0007】
[0007]より具体的には、一実施形態において、EV充電システムが、いくつかの出力接続部(例えば、ケーブル)に供給することができる充電電流を制御する制御器を含む。上述したように、出力接続部は同じ充電スタンドに接続することができ、又は出力接続部は異なる充電スタンドに接続することができる。出力接続部のそれぞれは少なくとも1つのヘッドに接続されており、各ヘッドはEVに同時に接続することができる。制御器は、第1のEVが出力接続部のうちの第1の出力接続部に接続されているヘッドに接続された場合、電力供給装置又はパネルから専用回路を介して供給される充電電流を出力接続部のうちの第1の出力接続部に導くことができる。次いで、出力接続部のうちの第1の出力接続部への充電電流を停止させ、出力接続部のうちの第2の出力接続部に切り替え、第2のEVが出力接続部のうちの第2の出力接続部に接続されているヘッドに接続された場合、充電を再開させることができる。
【0008】
[0008]一実施形態において、制御器は、プロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU:central processing unit))と、CPUによって制御されるいくつかのチャンネルとを含む。チャンネルのそれぞれは、それぞれの出力接続部を通して少なくとも1つのヘッドに接続することができる。複数のEVがヘッドに同時に接続された場合、CPUは、入力電源からの充電電流を一度にチャンネルのうちの1つだけに導くことができる。一実施形態において、各チャンネルは、チャンネルに接続されているヘッドにEVが接続されているかどうかを判定するのに使用することができる電圧センサ及び/又は電流センサを含む。
【0009】
[0009]一実施形態において、充電電流は、第1の時間間隔にわたって出力接続部のうちの第1の出力接続部に導かれ、第1の間隔が終了したとき停止され、次いで、出力接続部のうちの第2の出力接続部に導かれ、第2の時間間隔にわたって充電が再開される(EVが第2の出力接続部に接続されている場合)。第1の間隔の長さ及び第2の間隔の長さは、個々にプログラム可能である。一実施形態において、第1の間隔及び第2の間隔は、それぞれ長さが30分以内である。
【0010】
[0010]別の実施形態において、充電電流は、充電電流が閾値に降下するまで出力接続部のうちの第1の出力接続部に導かれ、閾値に達したとき停止され、次いで、出力接続部のうちの第2の出力接続部に導かれ、充電が再開される。
【0011】
[0011]一実施形態において、充電電流は、複数のEVが出力接続部に同時に接続された場合、総当たり方式で出力接続部に導かれる。
【0012】
[0012]一実施形態において、出力接続部は、優先接続部として指定されている出力接続部を含み、その場合、充電電流は、他の出力接続部よりも頻繁に優先接続部に導かれる。
【0013】
[0013]一実施形態において、充電電流が出力接続部に提供される前に、制御器は、出力接続部に接続されている電気負荷(例えば、EV)があるかどうかを自動的に判定する。電気負荷がない場合、充電電流は出力接続部に導かれない。
【0014】
[0014]一実施形態において、充電電流が出力接続部に供給される前に、制御器は、出力接続部に接続されているEVが充電を必要とするかどうかを自動的に判定する。EVが充電を必要としない場合、充電電流は出力接続部に供給されない。
【0015】
[0015]一実施形態において、充電電流が出力接続部に供給される前に、制御器は、出力接続部がすでに電流を引き出しているかどうかを自動的に判定し、それによって、故障状態の可能性が示される。
【0016】
[0016]したがって、本発明による実施形態は、以下の特徴を含むが、それらに限定されない。すなわち、電源回路ごとに複数の物理的充電スタンド/接続部、順番制(例えば、総当たり)充電、及びユーザの介在なしの複数の車両の自動充電。複数の充電スタンドが共通の電源回路を共有することが可能になることによって、充電スタンドを設置する総費用が実質的に減少する。
【0017】
[0017]より具体的には、複数の充電スタンド/接続部に単一回路だけが使用されるので、費用が低減される。言い換えれば、例えば、各充電スタンドに対して専用回路の代金を支払う必要がないのである。同じ電源回路を共有する新たな充電スタンドをスタンドごとに低費用で追加することができ、したがって、より多くの充電スタンドを同じ費用で設置することができる。既存のインフラストラクチャ(例えば、既存の回路)は、単一の出力接続部を有する単一の充電スタンドの代わりに複数の充電スタンド/接続部に適応するように容易に変更することができる。
【0018】
[0018]充電スタンドがより多くなるのに伴い、車両充電がより便利になる。例えば、車両はそれほど頻繁に移動されなくてよい。従業員の観点からは、職場における便利な(及び無料の)充電スタンドの利用可能性は特典である。従業員の観点からは、便利な充電スタンドの利用可能性により、従業員が退社前に無料の充電を得るために職場により長くとどまるように奨励され、加えて、従業員は自分達の車をそれほど頻繁に移動させなくてよいので、従業員の生産性が増大する可能性がある。
【0019】
[0019]本発明による様々な実施形態のこれらの及び他の目的及び利点は、様々な図面の図に示される実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後、当業者によって認識されよう。
【0020】
[0020]本明細書に組み込まれており、本明細書の一部を構成し、同じ数字は同じ要素を表す添付の図面は、本開示の実施形態を示し、詳細な説明とともに、本開示の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明による一実施形態において複数車両充電システムの要素を示す構成図である。
図2】本発明による一実施形態において1つ又は複数の電気自動車(EV)を充電する方法を示す流れ図である。
図3】本発明による一実施形態において複数車両充電システムの要素を示す構成図である。
図4】本発明による一実施形態において複数車両充電スタンドの制御器の要素を示す構成図である。
図5】本発明による一実施形態において複数車両充電システムの実装形態の例を示す構成図である。
図6】本発明による一実施形態において複数車両充電システムの実装形態の例を示す構成図である。
図7】本発明による一実施形態において複数車両充電システムの実装形態の例を示す構成図である。
図8】本発明による一実施形態において複数車両充電システムの実装形態の例を示す構成図である。
図9】本開示による一実施形態において複数の出力接続部を有する充電スタンドにおける複数の車両の充電の例を示す図である。
図10】本発明による一実施形態において充電を管理するのに使用されるEVの充電シグネチャの例を示すグラフである。
図11】本発明による一実施形態においてEV充電スタンドのネットワークを監視し、管理するためのコンピュータ実施動作の例を示す流れ図である。
図12】本発明による一実施形態においてEV充電スタンドのネットワークを監視し、管理するためのコンピュータ実施動作の例を示す流れ図である。
図13】本発明による一実施形態においてEV充電スタンドのネットワークを監視し、管理するためのコンピュータ実施動作の例を示す流れ図である。
図14】本発明による一実施形態においてディスプレイデバイスでレンダリングされるグラフィカルユーザインターフェース(GUI:graphical user interface)の選択された要素を構成するディスプレイの例を示す図である。
図15】本発明による一実施形態においてディスプレイデバイスでレンダリングされるGUIの選択された要素を構成するディスプレイの例を示す図である。
図16】本発明による一実施形態においてディスプレイデバイスでレンダリングされるGUIの選択された要素を構成するディスプレイの例を示す図である。
図17】本発明による一実施形態においてディスプレイデバイスでレンダリングされるGUIの選択された要素を構成するディスプレイの例を示す図である。
図18】本発明による一実施形態においてEV充電スタンドのネットワークを監視し、管理することに関連付けられたコンピュータ実施動作の例を示す流れ図である。
図19】本発明による一実施形態を実装することができるコンピューティングデバイス又はコンピュータシステムの例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0040]次に、本開示の様々な実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。これらの実施形態と併せて説明するが、それらは本開示をこれらの実施形態に限定することが意図されていないことを理解されよう。それどころか、本開示は、代替形態、変更形態及び等価形態を包含することが意図されており、それらは添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨及び範囲内に含めることができる。さらに、本開示の以下の詳細な説明において、数多くの具体的な詳細が本開示の完全な理解をもたらすために記載される。しかし、本開示は、これらの具体的な詳細なしで実施することができることが理解されよう。他の場合は、よく知られた方法、手順、構成要素、及び回路は、本開示の態様を不必要にあいまいにしないように、詳細に説明していない。
【0023】
[0041]後に続く詳細な説明のいくつかの部分は、手順、論理ブロック、処理、及びコンピュータメモリ内のデータビットに対する他の動作の象徴の観点から提示される。これらの説明及び表現は、データ処理技術分野の当業者によって、それらの作業の実体を当技術分野の他の当業者に最も効果的に伝えるために使用される手段である。本適用例において、手順、論理ブロック、又はプロセスなどは、所望の結果をもたらすステップ又は命令の自己無撞着シーケンスであると考えられる。ステップは、物理量の物理的操作を利用するものである。通常、必ずしもではないが、これらの量は、記憶し、転送し、組み合わせ、比較し、及び他の方法でコンピュータシステムにおいて操作することができる電気又は磁気信号の形態をとる。主に一般的な使用を理由に、これらの信号をトランザクション、ビット、値、要素、記号、文字、サンプル、又は画素などと呼ぶことが時には便利であると分かっている。
【0024】
[0042]しかし、これらの及び同様の用語のすべては、適切な物理量に関連付けられるものとし、これらの量に貼られる単に便利なラベルに過ぎないことを念頭に置かれたい。以下の説明から明らかなように特に他の記載がない限り、本開示全体を通して、「受け取る(receiving)」、「導く(directing)」、「送る(sending)」、「停止させる(stopping)」、「判定する(determining)」、「発生させる(generating)」、「表示する(displaying)、又は「示す(indicating)などの用語を利用した説明は、装置又はコンピュータシステム又は同様の電子コンピューティングデバイス又はプロセッサ(例えば、図19のデバイス1900)の動作及びプロセス(例えば、それぞれ、図11、12、13、及び18の流れ図1100、1200、1300、及び1800)を表すことが理解される。コンピュータシステム又は同様の電子コンピューティングデバイスは、メモリ、レジスタ又は他のそのような情報記憶デバイス、伝送デバイス又はディスプレイデバイス内の物理(電子)量として表されたデータを操作及び変換する。
【0025】
[0043]本明細書に説明する実施形態は、1つ又は複数のコンピュータ又は他のデバイスによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ可読記憶媒体のある形態に常駐するコンピュータ実行可能命令の一般的文脈で説明することができる。限定ではなく、例により、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体とを備えることができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施し、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において所望の通りに組み合わせ、又は分配することができる。
【0026】
[0044]コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータなどの情報の記憶のために任意の方法又は技術で実装される揮発性及び不揮発性、取外し可能及び取外し不能媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、SSD又はNVMD)若しくは他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するのに使用することができ、その情報を取り出すのにアクセスすることができる任意の他の媒体を含むが、それらに限定されない。
【0027】
[0045]通信媒体は、コンピュータ実行可能命令、データ構造、及びプログラムモジュールを具現化することができ、任意の情報送達媒体を含む。限定ではなく、例により、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。上記の任意の組み合わせをコンピュータ可読媒体の範囲内に含めることもできる。
【0028】
[0046]概要では、本開示による実施形態において、単一回路(電源回路)が複数の充電スタンドに(又は本明細書では、出力接続部、コネクタ、又はケーブルと呼ばれる複数の充電コネクタを有する単一のスタンドに)経路指定されている。どの時点においても、その単一回路上の充電スタンド/コネクタのうちの1つだけが、車両を充電するのに使用される。その車両は、特定期間(例えば、30分)充電され、次いで、その車両の充電が停止され、次いで、単一回路上の次の充電スタンド/コネクタが、充電シーケンス又は手順により、特定期間(例えば、30分、又は何らかの他の時間の長さ)別の車両を充電するのに使用されるなどされる。例えば、単一回路上に4つの充電スタンド/コネクタがあり、車両が各充電スタンド/コネクタに接続されている場合、スタンド/コネクタ1において車両1が特定期間充電され(車両1が充電されている間、他の車両は充電されていない)、次いで、スタンド/コネクタ2において車両2が充電されるなどされ、次いで、例えば、総当たり方式(総当たり充電シーケンス)で、スタンド/コネクタ1における車両1に戻る。車両が充電スタンド/コネクタに接続されていない場合、又は充電スタンド/コネクタに接続されている車両が充電する必要がない場合、その充電スタンド/コネクタは、充電手順に従って無視される。
【0029】
[0047]図1は、本発明による実施形態において複数車両充電システム100の選択された要素を示す構成図である。複数車両充電システム100は、充電スタンド110などのいくつかの異なる充電スタンドを含むことができる。各充電スタンドは、電圧を受け取る入力部108を含む。電圧は、電気パネル(主交流[AC]電源130)から生じ、実装形態により、専用回路131を介して充電スタンド又は充電スタンドの群に供給される。異なる実装形態に関する情報については図4~8参照。充電スタンドの数により、複数の電気パネルと複数の回路とがあってもよい。各充電スタンドは、電線、コンデンサ、変圧器、及び他の電子構成要素などのパワーエレクトロニクス(図示せず)を含む。
【0030】
[0048]図1の例において、複数車両充電システム100は、いくつかの出力ケーブル又は出力接続部141、142、143、及び144(141~144)も含む。説明するように、実装形態により、充電スタンドは、単一の出力接続部だけを有することができ、又は充電スタンドは、複数の出力接続部を有することができる。したがって、実装形態により、出力接続部141~144は、すべて、単一の充電スタンドに接続することができ、又は出力接続部のそれぞれは、それぞれの充電スタンド(充電スタンドごとに1つの出力接続部)に接続することができる。追加の情報については図4~8参照。4つの出力接続部を図1の例において示し、説明するが、本発明による実施形態は、そのように限定されない。充電スタンドごとに4つよりも少ない出力接続部、又は充電スタンドごとに4つよりも多い出力接続部があり得る。
【0031】
[0049]以下の図4~8と併せて説明するように、制御器106(電気自動車主制御器と呼ぶこともできる)は、複数車両充電システム100の配電を管理する。制御器106は、電力使用量の計測及び充電事象に関連した情報の記憶など、他の機能を実施することができる。実装形態により、複数車両充電システム100は、複数の制御器を含むことができる。実装形態により、制御器は、複数の充電スタンドにおけるEV充電を管理することができ、又は制御器は、単一の充電スタンドにおけるEV充電を管理することができる。以下に説明する図5~8は、制御器106の異なる実装形態を示す。
【0032】
[0050]図1の例の参照を続けると、出力ケーブル又は接続部141~144のそれぞれは、少なくとも1つのヘッド(それぞれ、ヘッド111、112、113、114)に接続されている。ヘッドは、電気自動車(EV)120及び121などのEV上のソケットに差し込むことができるプラグでもよい。或いは、ヘッドは、EVからのプラグに接続することができるソケットでもよい。概して、ヘッドは、EVと接続するように構成され、それが接続されているEVに充電電流を供給する。図1の例において、単一のヘッドが各出力ケーブルに接続されている。一実施形態において、複数のヘッドが出力接続部141~144のうちの1つ又は複数に接続されている(図7及び8の以下の説明参照)。
【0033】
[0051]EVは、乗用車、トラック、オートバイ、ゴルフカート、又は原動機付き(補助電動機付き)自転車などであるが、それらに限定されない、任意の種類の車両であることができる。
【0034】
[0052]本発明による実施形態は、レベル2又はレベル3充電スタンドにおいて利用することができるが、本発明は、そのような種類の充電スタンドに限定されず、将来出現することがある他の種類において利用することができる。一実施形態において、最大充電電流は32アンペアであるが、この場合も、本発明による実施形態は、そのように限定されない。
【0035】
[0053]本発明による実施形態において、図1の例を使用して、複数車両充電システム100は、複数のEV(例えば、EV120及び121)がヘッドを介して充電スタンドに同時に接続された場合、一度に出力接続部141~144のうちの1つだけに充電電流を供給する。すなわち、例えば、EV120が出力接続部144に接続されている期間が、EV121が出力接続部143に接続されている期間と重複している場合、充電電流は、一度にそれらの2つのEVのうちの一方だけに供給される。
【0036】
[0054]一実施形態において、出力接続部に接続されている電気負荷(例えば、EV)がない場合、充電電流はその出力接続部に供給されない。一実施形態において、出力接続部に接続されているEVがさらに充電を必要としない場合、充電電流はその出力接続部に供給されない。
【0037】
[0055]一実施形態において、図1の例では、充電電流が時間間隔にわたって出力接続部141~144のうちの第1の出力接続部に供給され、次いで、充電電流が停止され、出力接続部のうちの別の出力接続部に切り替えられ、別の時間間隔(その長さは先行する時間間隔の長さと同じでも又は異なってもよい)にわたって充電が再開されるなどし、ついには、EVに接続されている出力接続部のすべてに充電電流が供給されてしまい、その時点から、サイクルが再び開始する。
【0038】
[0056]一実施形態において、各間隔は長さが30分であるが、本発明はそのように限定されない。各間隔の長さはプログラム可能であり、変更可能である。出力接続部の間隔の長さは、別の出力接続部の間隔の長さとは異なることがある。言い換えれば、間隔の長さは、出力接続部141~144のすべてにわたって同じでなくてもよい。
【0039】
[0057]別の実施形態において、充電電流が閾値量(例えば、ピークの50パーセント)未満に降下するまで充電電流が出力接続部141~144のうちの1つに供給され、その出力接続部への充電電流が停止され、出力接続部のうちの別の出力接続部に切り替えられ、充電電流が再び閾値量未満に降下するまで充電が再開されるなどする(追加の詳細が図10の例において以下に供給される)。
【0040】
[0058]図1の例をまだ参照すると、一実施形態において、充電電流がEVに接続されている出力接続部のそれぞれに対して、総当たり方式で一度に1つの出力接続部に供給される。例えば、EVが出力接続部141~144のすべてに接続されていた場合、充電電流が出力接続部141に、次いで、出力接続部142に、次いで、出力接続部143に、次いで、出力接続部144に、次いで、また出力接続部141に供給されるなどされる(追加の詳細は図9の例において以下に提供される)。
【0041】
[0059]上記のように、出力接続部がEVに接続されていない場合、又はEVがさらに充電を必要としない場合、出力接続部は自動的に省略される。しかし、本発明はそのように限定されない。例えば、出力接続部を優先接続部として指定することができ、その場合、充電電流は、優先接続部に他の出力接続部よりも頻繁に又は長い期間供給される。より具体的には、総当たり方式で使用される4つの出力接続部(1、2、3、及び4)がある場合、充電シーケンスは1-2-3-4-1-2-3-4などであるはずである(EVが出力接続部のそれぞれに接続されているとして)。出力接続部2が優先接続部として指定されており、次いで、充電シーケンスが1-2-3-2-4-2-1-2-3-2-4-2など、又は2-1-2-3-4-2-1-2-3-4-2などである可能性がある(この場合も、EVが出力接続部のそれぞれに接続されているとして)。充電手順又はシーケンスは、プログラム可能であり、変更可能である。充電時間の観点から、出力接続部2が優先接続部として指定された場合、充電時間は、30-60-30-30-30-60-30-30(分単位)などである可能性がある(総当たり手順であり、EVが出力接続部のそれぞれに接続されているとして)。
【0042】
[0060]上述したように、一実施形態において、出力接続部に接続されているEVがない場合、充電電流は、出力接続部に供給されない。言い換えれば、その出力接続部は省略される。そのような実施形態において、充電電流が出力接続部に供給される前に、充電システムは、EVがその出力接続部に接続されているかどうかを検出するように構成される(追加の詳細は図4の例において以下に提供される)。したがって、図1の例において、EVが出力接続部143に接続されているかどうかを判定するために確認が行われ、次いで、EV121が出力接続部143に接続されているので、充電電流がその出力接続部に供給され、出力接続部143への充電電流が停止され、EVが出力接続部144に接続されているかどうかを判定するために確認が行われ、次いで、EV120が出力接続部144に接続されているので、充電電流がその出力接続部に供給され、出力接続部144への充電電流が停止され、EVが出力接続部141に接続されているかどうかを判定するために確認が行われ、EVが出力接続部141に接続されていないので、充電電流はその出力接続部に供給されず、EVが出力接続部142に接続されているかどうかを判定するために確認が行われるなどをする。
【0043】
[0061]また、上述したように、一実施形態において、出力接続部に接続されているEVがさらに充電を必要としない場合、充電電流はその出力接続部に供給されない。そのような実施形態において、充電電流が出力接続部に供給される前に、充電システムは、出力接続部に接続されているEVが充電を必要とするか否かを自動的に判定するように構成される。例えば、EVの充電シグネチャ又は充電状態(SOC)は、EVの電池が完全に充電されているかどうか、又は少なくとも閾値量まで充電されているかどうかを判定するためにEVによって提供し、又は充電システムによってアクセスすることができる(以下の図4の説明参照)。電池が完全に又は満足のいくように充電されていた場合、充電電流は、出力接続部に供給されない。言い換えれば、その出力接続部が省略される。したがって、この実施形態において、及び図1の例を参照すると、EVが出力接続部143に接続されているかどうか、及びEVが充電する必要があるかどうかを判定するために確認が行われる。EV121が出力接続部143に接続されていないので、そのEVが充電を必要としない場合、充電電流を出力接続部143に供給することができる。出力接続部143への充電電流が停止され、次いで、別のEVが出力接続部144に接続されているかどうか、及びそのEVが充電する必要があるかどうかを判定するために確認が行われる。EV120が出力接続部144に接続されているので、そのEVが充電を必要とする場合、充電電流を出力接続部144に供給することができる。このプロセスは、すべての出力接続部が確認されてしまうまで次の出力接続部へと継続され、次いで、第1の出力接続部に戻って、別のサイクルを開始する。
【0044】
[0062]図2の流れ図200は、本発明による実施形態において1つ又は複数のEVを充電する方法を示す。ブロック202において、出力接続部が選択され、又はアクセスされる。ブロック204において、選択された出力接続部上に存在する負荷(EV)があるかどうか判定が行われる。この判定は自動的に行うことができる。ない場合、流れ図200はブロック202に戻り、充電シーケンス又は手順に従って、別の出力接続部が選択又はアクセスされる。負荷が存在する場合、流れ図200は、ブロック206に進む。ブロック206において、EVが充電を必要とするかどうかを判定するために確認が行われる。そうである場合、流れ図200はブロック208に進む。それ以外の場合、流れ図はブロック202に戻り、別の出力接続部が選択又はアクセスされる。ブロック208において、充電電流が、選択された出力接続部に供給される。ブロック210において、条件が満足されるかどうか判定が行われる。条件は、例えば、時間間隔が終了した、又は選択された出力接続部への充電電流が閾値まで減少したでもよい。条件が満足された場合、ブロック212において、選択された出力接続部への充電電流が停止され、次いで、流れ図200はブロック202に戻り、充電シーケンス又は手順により、別の出力接続部が選択又はアクセスされる。条件が満足されなかった場合、流れ図200はブロック208に戻り、選択された出力接続部への充電電流が継続される。
【0045】
[0063]図3は、本発明による実施形態において複数車両充電システムの要素を示す構成図である。単一の電源回路だけが示される。しかし、本発明はそのように限定されない。言い換えれば、複数のそのようなシステムを並列で実装することができる。
【0046】
[0064]図3の例において、主電力が、専用回路131を介して電気パネル302から(例えば、主AC電源130から)制御器106に供給され、制御器106はサイバースイッチングブロックと呼ぶこともできる。制御器106は、コンピュータシステム1900上に実装されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)304と通信する(GUIは図14~18と併せてさらに説明する)。制御器106とコンピュータシステム1900との間の通信は、有線及び/又は無線接続部を使用して実装することができ、直接、及び/又はインターネット若しくはイントラネット(例えば、イーサネット又はローカルエリアネットワーク)を介して行われ得る。一実施形態において、制御器106は充電スタンド110内にある。別の実施形態において、制御器106は、充電スタンド110内にないが、充電スタンドと通信する。
【0047】
[0065]図3の例において、制御器106は、チャンネル1、2、3、及び4(1~4)の4つのチャンネルを有する。実装形態により、各チャンネルは、それぞれの充電スタンドに接続することができ、又は各チャンネルは、それぞれの出力接続部に接続することができる。これは図5及び6と併せてさらに説明する。
【0048】
[0066]図4は、本発明による実施形態において制御器106の要素を示す構成図である。図4の例において、制御器106は、通信インターフェース404を介してコンピュータシステム1900及びGUI304に接続することができるプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU))402を含み、通信インターフェース404は、上述したように、無線及び/又は有線通信をすることができる。制御器106は、低電圧側(例えば、CPUを含む)と、別個の高電圧側(主電源側)とを有する単一の印刷回路板(PCB)上に実装することができる。一実施形態において、プロセッサ402は、別個の低電圧(例えば、5ボルト)電力供給装置406によって給電される。一実施形態において、制御器106は、メモリ401を含み、メモリ401は、例えば、充電事象に関連した情報を記憶するのに使用することができる。
【0049】
[0067]主AC電源130は、プロセッサ402によって個々に制御される、それぞれの継電器R又はスイッチによってチャンネル1~4のそれぞれに接続されている。本明細書に説明するように、継電器又はスイッチをオン及びオフにすることによって、充電電流がチャンネルのうちの第1のチャンネルに供給され、次いで、チャンネルのうちの第1のチャンネルへの充電電流はオフにされ、次いで、充電電流がチャンネルのうちの第2のチャンネルに供給されるなどされる。より具体的には、例えば、充電電流をチャンネルのうちの第1のチャンネルに供給し、時間間隔が終了したとき、又は充電閾値に達したとき、オフにし、次いで、チャンネルのうちの第2のチャンネルに供給するなどすることができる。また、様々な実施形態において、充電電流が、チャンネルのそれぞれに対して総当たり方式で一度に1つのチャンネルに供給され、及び/又はチャンネルが優先チャンネルとして指定され、その場合、充電電流が、他のチャンネルよりも頻繁に優先チャンネルに供給される。多くの異なる充電シーケンス又は手順を使用することができる。
【0050】
[0068]一実施形態において、チャンネル1~4のそれぞれは、それぞれの電流センサCTと、それぞれの電圧センサVSとを含む。したがって、制御器106は、充電電流がチャンネルに供給される前に、電気負荷(例えば、EV)がチャンネルに接続されているかどうかを検出することができる。一実施形態において、制御器106は、充電電流がチャンネルに供給される前に、チャンネルに接続されているEVの充電シグネチャを検出することもできる。充電シグネチャが、EVがさらに充電を必要としない(例えば、EVが完全に充電されている)ことを示している場合、充電電流は、チャンネルに供給されない。
【0051】
[0069]一実施形態において、制御器106は、充電電流がチャンネルに供給される前に、チャンネルがすでに電流を引き出しているかどうかを自動的に判定することもできる。そうである場合、制御器は故障状態を示す(実際には、故障状態の可能性が示される)。例えば、アラートをGUI304上に表示させることができる。次いで、実際の故障状態が存在するかどうかを判定するために診断を実施することができ、そうである場合、是正処置を実施することができる。
【0052】
[0070]一実施形態において、制御器106は、引き出しているはずの量よりも多い電流をチャンネルが引き出しているかどうかを自動的に判定することもでき、そうである場合、制御器は故障状態を示す。例えば、引き出されるべき最大電流が32アンペアである場合、及びそれよりも大きいアンペア数が検出された場合、故障状態が示される。例えば、アラートをGUI304上に表示させることができる。次いで、実際の故障状態が存在するかどうかを判定するために診断を実施することができ、そうである場合、是正処置を実施することができる。
【0053】
[0071]一実施形態において、チャンネル1~4のすべてを済ませた各サイクルの終わりに、チャンネルが電流を引き出していないことを確実にするために確認が行われる。チャンネルが電流を引き出している場合、すべての継電器が開かれ、次いで、すべてのチャンネルがオフであり、電流を引き出していないことを確実にするために確認が再度完了される。すべてのチャンネルが確実であることが確認されると、複数車両充電プロセスを再度開始させることができる。
【0054】
[0072]一実施形態において、いずれかの電源関連の故障又は問題が検出されたとき、チャンネルが自動的に停止される。一実施形態において、チャンネルが停止された場合(自動又は手動のいずれかで)、チャンネルに対する負荷の確認は、チャンネルが手動で再度オンにされるまで、無視される。
【0055】
[0073]図5は、本発明による実施形態において複数車両充電システムの実装形態の例を示す構成図である。図5の例において、充電スタンド110は、単一(専用)回路131を介して電気パネル(主AC電源130)に接続されており、制御器106にも接続されている。一実施形態において、制御器106は、充電スタンド110に組み込まれている。制御器106のチャンネル1~4のそれぞれは、出力接続部541、542、543、及び544(541~544)のそれぞれに接続されており、それらは、次いで、それぞれ、ヘッド511、512、513、及び514(511~514)に接続されている。この実装形態において、制御器106は、充電電流を出力接続部541~544に対して、上記のように一度に1つに導き、したがって、充電電流をヘッド511~514に対しても一度に1つに導く。
【0056】
[0074]図5の実施形態は、複数車両充電システムが、複数の充電スタンドのネットワークの一部を構成し、各充電スタンドが、複数のEVを充電することができ、各充電スタンドが、電気パネルからのそれ自体の専用回路を有するように再現することができる。
【0057】
[0075]図6は、本発明による実施形態において複数車両充電システムの別の実装形態の例を示す構成図である。図6の例において、制御器106は、単一(専用)回路131を介して電気パネル(主AC電源130)に接続されている。制御器106のチャンネル1~4のそれぞれは、それぞれの充電スタンド611、612、613、及び614(611~614)に接続されており、それらは、次いで、それぞれの出力接続部641、642、643、又は644(641~644)を経て、それぞれ、ヘッド651、652、653、及び654(651~654)に接続されている。図6の実装形態において、制御器106は、充電電流をチャンネル1~4に対して一度に1つに導き、したがって、充電スタンド611~614に対して一度に1つに導き、したがって、充電電流を出力接続部641~644及びヘッド651~654に対しても一度に1つに導く。
【0058】
[0076]図6の実装形態は、複数車両充電システムが、複数の充電スタンドのネットワークの一部を構成し、複数の充電スタンドが単一の制御器に接続され、各制御器が電気パネルからのそれ自体の専用回路を有するように再現することができる。
【0059】
[0077]図7は、本発明による実施形態において複数車両充電システムの実装形態の例を示す構成図である。図7の実施形態は、充電スタンド110が、1つよりも多くの(例えば、2つの)ヘッド751及び752を有する少なくとも1つの出力接続部(例えば、出力接続部741)を有することを除いて、図5の実施形態と同様である。一実施形態において、制御器106は、充電スタンド110内に組み込まれている。
【0060】
[0078]図7の実施形態において、制御器106は、本明細書に説明するように、充電電流を出力接続部741、542、543、及び544に対して一度に1つに導く。充電電流が出力接続部741に導かれたとき、充電電流はヘッド751と752との間で分割される。例えば、ヘッドのうちの一方は、充電電流の約半分を受け取り、他方のヘッドは、充電電流の残りを受け取る。最大充電電流が32アンペアである場合、ヘッド751及び752は、それぞれ、約16アンペアを受け取る。このようにして、2つのEVは、充電電流が一度に1つの出力接続部だけに供給されても、同時に充電することができる。
【0061】
[0079]図8は、本発明による実施形態において複数車両充電システムの別の実装形態の例を示す構成図である。図8の実施形態は、制御器106におけるチャンネルのうちの少なくとも1つ(例えば、チャンネル1)が2つの充電スタンド610及び611に接続されていることを除いて、図6の実施形態と同様である。充電スタンド610は、出力接続部840に接続されており、出力接続部840は、ヘッド850に接続されており、充電スタンド611は、出力接続部641に接続されており、出力接続部641はヘッド642に接続されている。この実施形態において、制御器106は、充電電流をチャンネル1~4に対して一度に1つのチャンネルに導く。しかし、充電電流がチャンネル1に導かれたとき、その充電電流は、充電スタンド610と611との間で分割することができ、したがって、最終的に、チャンネル1への充電電流は、出力接続部840と641との間で、したがって、ヘッド850と651との間で分割することができる。したがって、例えば、EVがヘッド850及び651に接続されていたとき、ヘッドのうちの一方は、充電電流の約半分をチャンネル1で受け取り、他方のヘッドは、その充電電流の残りを受け取る。このようにして、2つのEVは、充電電流が一度にチャンネルだけに供給されても、同時に充電することができる。
【0062】
[0080]図5、6、7、及び8の実装形態の任意の組み合わせは、同じ複数車両充電ネットワーク内で配備することができる。
【0063】
[0081]図9は、本開示による実施形態において複数の出力接続部を有する充電スタンドにおける複数車両充電の例を示す。4つの出力接続部及び車両が示されている。しかし、本発明はそのように限定されない。
【0064】
[0082]図9の例において、順番式充電が30分間隔で実施される。しかし、本発明は、30分間隔の使用に限定されず、各車両が同じ時間の長さにわたって充電されることにも限定されない。
【0065】
[0083]図9の例において、車両1は、最大30分まで充電される(車両1が30分未満で完全に充電される場合、充電を早く停止させることができる)。充電は、30分後に停止され、車両1への出力コネクタはオフにされ、次の出力コネクタが、負荷(例えば、別の車両)に接続されているかどうかを判定するために確認される。この例において、負荷が検出され(車両2)、したがって、車両2の出力コネクタがオンにされ、車両2が最大30分まで充電され、次いで、充電が停止され、車両2へのコネクタがオフにされる。次の出力コネクタが、負荷に接続されているかどうかを判定するために確認される。この例において、負荷が検出される(車両3)が、充電シグネチャが、車両3が完全に充電されていることを示し、したがって、車両3へのコネクタがオフにされ、車両3が省略される。次の出力コネクタが、負荷に接続されているかどうかを判定するために確認される。この例において、負荷が検出され(車両4)、したがって、車両4の出力コネクタがオンにされ、車両4が最大30分まで充電され、次いで、充電が停止され、車両4へのコネクタがオフにされる。次いで、この充電サイクルは、車両1の出力コネクタに戻り、サイクルが、今説明したように各車両が完全に充電されるまで継続される。どの時点でも、車両を切り離し、別の車両と交換することができる。車両が出力コネクタに接続されていない場合、サイクルにおけるその位置が省略される。
【0066】
[0084]図10は、本発明による実施形態において充電を管理するのに使用されるEVの充電シグネチャの例を示すグラフである(EVに供給される充電電流の量対時間)。時間t0において、充電電流がオンにされ、その最大値(100パーセント)まで増加する。最大値は、例えば、EVの種類(例えば、レベル2又はレベル3)により16アンペア又は32アンペアでよい。すなわち、あるEV(レベル2)は16アンペアの充電電流用に構成されるが、他のEV(レベル3)は、32アンペアの充電電流用に構成される。概して、充電スタンド110又は制御器106(図4)は、どの種類のEVが充電システムに接続されているのかを判定することができ、次いで、正しいアンペア数を供給することができる。
【0067】
[0085]図10の例を継続すると、100パーセントにおけるある期間の後、EVは、ほぼ完全に充電され、充電電流が減少し始める。時間t1において、減少する充電電流は、閾値(例えば、50パーセント)に達している。
【0068】
[0086]一実施形態において、各ヘッド(又は出力接続部又はチャンネル)における充電電流が監視される。そのような実施形態において、充電電流が前もってセットされた閾値(例えば、図10の例の場合のように50パーセント)まで減少したとき、充電電流は停止され、充電電流は別のヘッド(又は出力接続部又はチャンネル)に切り替えられる。図9の例に対して、時間間隔が終了したとき、又はEVが完全に充電されたとき、出力接続部への充電電流をオフにする代わりに、充電電流は、閾値まで減少したときにオフにされる。
【0069】
[0087]充電シグネチャは、EVが完全に充電されたか否かを自動的に判定するのに使用することもできる。例えば、ヘッド(又は出力接続部又はチャンネル)への充電電流が時間t0でオンにされたが、あらかじめセットされた時間の量が経過した後(t2)安定化しない場合、充電電流はオフにされ、別のヘッド(又は出力接続部又はチャンネル)に切り替えられる。
【0070】
[0088]図11、12、及び13は、本発明による実施形態においてEV充電スタンドのネットワークを監視し、管理する動作の例を示す、それぞれ、流れ図1100、1200、及び1300である。これらの動作は、これらの動作の詳細を上記にすでに説明したので、以下に一般的に説明する。
【0071】
[0089]図11の流れ図1100は、図5、6、7、及び8に示すものなどの複数車両充電システムに実装することができる。ブロック1102において、図5~8も参照して、電圧が、電力供給装置(130)から専用回路(131)を介して制御器(106)において受け取られる。
【0072】
[0090]ブロック1104において、第1のEVが第1の出力接続部のヘッド(例えば、511)に接続されていた場合、電圧を使用して発生された充電電流が、第1の出力接続部(例えば、541)に導かれる。
【0073】
[0091]ブロック1106において、第1の出力接続部への充電電流は停止される。
【0074】
[0092]ブロック1108において、第1の出力接続部への充電電流が停止された後、第2のEVが第2の出力接続部のヘッド(例えば、512)に接続された場合、充電電流は、第2の出力接続部(例えば、542)に導かれる。一実施形態において、充電電流は、第1の時間間隔にわたって第1の出力接続部に導かれ、第1の間隔が終了したとき停止され、次いで、第2の時間間隔にわたって第2の出力接続部に導かれる。一実施形態において、充電電流は、充電電流が閾値アンペア数に降下するまで、第1の出力接続部に導かれ、閾値に達したとき停止され、次いで、第2の出力接続部に導かれる。
【0075】
[0093]一実施形態において、ブロック1104及び1108では、充電電流が出力接続部に供給される前に、充電電流を供給すべきかどうかに関する判定が行われる。
【0076】
[0094]一実施形態において、ブロック1104及び1108では、充電電流が出力接続部に供給される前に、出力接続部に接続されている電気負荷があるかどうかに関する判定が行われる。この実施形態において、電気負荷がない場合、充電電流は出力接続部に導かれない。
【0077】
[0095]一実施形態において、ブロック1104及び1108では、充電電流が出力接続部に供給される前に、出力接続部に接続されているEVがさらに充電を必要とする(例えば、完全に充電されている)かどうかに関する判定が行われる。例えば、EVの充電シグネチャを使用して、EVが完全に充電されたかどうかを判定することができる。この実施形態において、EVがさらに充電を必要としない場合、充電電流は、出力接続部に供給されない。
【0078】
[0096]一実施形態において、ブロック1104及び1108では、充電電流が出力接続部に供給される前に、出力接続部がすでに電流を引き出しているかどうかに関する、及び充電電流が供給される前に出力接続部が電流を引き出しているとき故障状態を示すかどうかの判定が行われる。
【0079】
[0097]図12の流れ図1200は、図4と併せて説明したようにプロセッサ402といくつかのチャンネル(1~4)とを含む制御器(106)によって実行することができる。ブロック1202において、入力電源(130)から発生された充電電流が、チャンネルのうちの第1のチャンネルに導かれる。
【0080】
[0098]ブロック1204において、第1のチャンネルへの充電電流がオフにされる。様々な実施形態において、時間間隔が終了した場合、又は充電電流のアンペア数が特定の閾値まで減少した場合、充電電流はオフにされる。
【0081】
[0099]ブロック1206において、第1のチャンネルへの充電電流がオフにされた後、充電電流は、入力電源から、チャンネルのうちの第2のチャンネルに導かれる。
【0082】
[0100]図1も参照すると、図13の流れ図1300は、充電スタンド(110)において1つ又は複数のEVを充電する方法を示す。ブロック1302において、電力供給装置(130)からの電圧が、専用回路(131)を介して充電スタンドの入力部(108)において受け取られる。充電スタンドは、いくつかの出力ケーブル又はコネクタ(141~144)を含み、そのそれぞれは、少なくとも1つのヘッド(111~114)に接続されている。
【0083】
[0101]ブロック1304において、複数のEVがヘッドを介して充電スタンドに同時に接続された場合、充電電流が、一度に出力ケーブルのうちの1つだけに供給される。充電電流は、出力ケーブルのうちの第1の出力ケーブルに供給され、次いで、充電電流は停止され、出力ケーブルのうちの第2の出力ケーブルに切り替えられ、充電が再開される。
【0084】
[0102]図14、15、16、及び17は、本発明による実施形態において、ディスプレイデバイス1912上でレンダリングされるGUI304(図3)の選択された要素を構成するディスプレイの例を示す。これらの例に示すディスプレイは、全画面ディスプレイでもよく、又はそれらは全画面ディスプレイにおけるウィンドウでもよい。ディスプレイは、個々に表示することができ、又は複数のディスプレイを同時に表示させることができる(例えば、隣り合って)。以下に図示し、説明するディスプレイは、GUI304の機能のいくつかを示すことが意図された例に過ぎない。本発明は、これらの種類又は構成のディスプレイに限定されない。
【0085】
[0103]GUI304は、本明細書で前に説明したものなどの1つ又は複数の充電スタンドを含む複数車両充電システム又はネットワークを管理し、監視するのに使用することができる、ブラウザに追加の機能を加えたものの最新基本機能を利用するブラウザベースのインターフェースである。各充電スタンド、出力接続部、及び/又はヘッドは、ネットワークを介して監視し、制御する(プログラムする)ことができる。
【0086】
[0104]さらに、GUI304の一部又は全部には、スマートフォンなどの別のコンピュータシステム又はデバイスから遠隔でアクセスすることができ、又はGUIからの情報は、他のコンピュータシステム及びスマートフォンなどの遠隔デバイスに転送することができる。また、一実施形態において、EV上のコンピュータシステム又は同様の種類のインテリジェントデバイスを含むスマートフォン又はコンピュータシステムからの情報は、例えば、充電を制御するために、又は課金情報をEV充電システムの所有者又は管理者に提供するために、ブラウザベースのインターフェースを介して受け取られ、使用される。
【0087】
[0105]一実施形態において、ディスプレイ1400は、本質的に、それぞれGUI要素1401、1402、1403、1404、及び1405(1401~1405)で表される充電スタンド1~5のネットワークを示すマップのレンダリングを含む。充電スタンド1~5は、本明細書に説明する充電スタンドのいずれかによって例示することができる。一実施形態において、ディスプレイ1400は、互いに対する及びすぐ近くの目印(例えば、建物A)に対する充電スタンドの位置並びに駐車場における充電スタンドのおおよその配置を示す。優先充電スタンド(優先接続部又はチャンネルを有するスタンド)をマップに指定することもできる。図14の例において、「P」という文字は、優先接続部又はチャンネルを含む充電スタンドに近接して配置されている。上述したように、ディスプレイ1400に含まれる情報は、スマートフォンなどの遠隔デバイスに送り又はスマートフォンなどの遠隔デバイスによってアクセスすることができる。したがって、運転者は、ネットワークにおける充電スタンドの配置を判定することができる。また、一実施形態において、GUI要素1401~1405を使用して、充電スタンドのうちのどれが利用可能な出力接続部を有するか、又は有する可能性があるかを示すことができる。図14の例において、GUI要素1401は、利用可能であり得る出力接続部を有することを示すために陰影が付けられている。
【0088】
[0106]GUI要素1401~1405は、個々に選択することができる(例えば、それらのうちの1つの上を、マウスを用いてクリックすることによって、又はそれらのうちの1つをタッチ画面上でタッチすることによって)。GUI要素のうちの1つ(例えば、スタンド1に対応する要素1401)が選択されたとき、図15のディスプレイ1500は、ディスプレイデバイス1912上に表示される。ディスプレイ1500は、選択された充電スタンドの出力接続部141~144を表すGUI要素1501、1502、1503、及び1504(1501~1504)並びに選択された充電スタンドを特定するGUI要素1510を含む。
【0089】
[0107]GUI要素1501~1504を使用して、出力接続部のうちのどれがEVに接続されているのか、及び出力接続部のうちのどの1つが現在充電電流をEVに供給しているのかを示すことができる。図15の例において、GUI要素1503及び1504は、現在EVに接続されていることを示すために着色され、明るくされ、又は暗くされており、GUI要素1503は、スタンド1の出力接続部143が現在充電電流をEVに供給していることを示すために何らかのやり方で強調されている(例えば、GUI要素1515によって取り囲まれている)。一実施形態において、GUI要素1501~1504は、それぞれの出力接続部の状態を示すためにテキストを含む。例えば、「アクティブ(active)」という単語をGUI要素内に表示して、対応する出力接続部がEVを充電するのに使用されていることを示し、「スタンバイ(standby)」という単語をGUI要素内に表示して、対応する出力接続部が利用可能であることを示すことができる。また、優先出力接続部を何らかのやり方で特定することもできる。図15の例において、出力接続部144が優先接続部であることを示すために、「P」という文字がGUI要素1504に近接して配置されている。上述したように、ディスプレイ1500に含まれる情報は、スマートフォンなどの遠隔デバイスに送り、又はスマートフォンなどの遠隔デバイスよってアクセスすることができる。したがって、運転者は、ネットワークにおけるどの充電スタンドが使用中であるのか、及びどれが利用可能であるのかを判定することができる。或いは、ある種類のアラートを運転者のデバイスに送ることができる。
【0090】
[0108]一実施形態において、ディスプレイ1600は、GUI要素1510を選択する(上をクリックする又はタッチする)ことによってディスプレイデバイス1912上に開かれ、表示される。ディスプレイ1600は、充電スタンド1の出力接続部141~144のそれぞれの情報を表示する。例えば、ディスプレイ1600は、上記に説明したことと同様に、出力接続部のうちのどれがEVに接続されたか、及び出力接続部のうちのどの1つが充電電流をEVに供給しているのかを示すために、出力接続部141~144のそれぞれの状態を示すことができる。各出力接続部の電圧レベル及びアンペア数、及び各出力接続部のオン/オフ状態などの他の情報も表示することができる。GUI要素1611、1612、1613、及び1614を使用して、ユーザは、出力接続部141~144を個々にオフ又はオンにすることができる。同様の制御機構を使用して、個々の充電スタンドをオン及びオフにし、個々のヘッドをオン及びオフにすることができる。優先出力接続部を何らかのやり方で特定することもできる。図16の例において、出力接続部144が優先接続部であることを示すために、「P」という文字がGUI要素1604に近接して配置されている。
【0091】
[0109]一実施形態において、ディスプレイ1600は、それぞれ出力接続部141~144のGUI要素1601、1602、1603、及び1604(1601~1604)を含む。GUI要素1601~1604は、個々に選択することができる(例えば、それらのうちの1つの上を、マウスを用いてクリックすることによって、又はそれらのうちの1つをタッチすることによって)。GUI要素のうちの1つ(例えば、出力接続部143に対応する要素1603)が選択されたとき、図17のディスプレイ1700は、ディスプレイデバイス1912上に表示される。一実施形態において、ディスプレイ1700は、出力接続部143のアンペア数対時間を示すグラフ1710(充電シグネチャ)を含む。上述したように、ディスプレイ1700に含まれる情報は、スマートフォンなどの遠隔デバイスに送り、又はスマートフォンなどの遠隔デバイスによってアクセスすることができる。したがって、充電シグネチャを使用して、運転者は、それらの車両が充電を終了したか否かを判定することができる。
【0092】
[0110]一実施形態において、ディスプレイ1700は、ログ1720も含む。ログ1720は、最新の事象を最上部にした、事象の連続ログなどの情報を表示することができる。事象は、各充電スタンド、出力接続部、及び/又はチャンネルに対する、アラート、状態変更、ユーザ主導の変更、デバイスの追加、及び事象によって加えられた変更を含むことができる。ログ1720又は別個のログは、各充電に対する充電データ(充電シグネチャ)、及び充電スタンド、出力接続部、及び/又はヘッドの時間とともに引き出されたアンペア数などの情報を含むことができる。充電データは、各充電サイクルの長さを含むことができる(例えば、各出力接続部に対して、EVを充電することが開始されたとき、及びそれが終了したとき)。充電データは、より良い充電及びサイクル持続時間を特定し、実装するのに使用することができる。
【0093】
[0111]また図14を参照すると、GUI304は、選択されたとき、ユーザが各出力接続部に対する充電間隔の長さなどの充電スタンド設定を編集し、上記に説明した充電閾値(図10)などの閾値を設定し、アラート閾値及び機能を設定し、及び例えば、充電スタンド名/ラベル、記述、及び配置などの追加情報を定義することが可能になるディスプレイ又はウィンドウを開くのに使用することができる、設定タブを含むことができる。GUI304は、どのユーザが複数車両充電システムを使用することができるか、及びどのユーザが現在システムを使用しているかの権限を与えるのに使用することができるユーザタブを含むこともできる。
【0094】
[0112]GUI304は、任意の数の、異なる方法でアラートを示すことができる。例えば、GUI要素(図示せず)をディスプレイ1400に表示させることができ、又は起こり得る故障状態を受けている充電スタンドに関連付けられたGUI要素1401~1405は、何らかの方法で変更することができる(例えば、色の変更)。同様に、起こり得る故障状態を受けている出力接続部に関連付けられたGUI要素1501~1504は、何らかの方法で変更することができる(例えば、色の変更)。アラートは音声アラートでもあり得る。
【0095】
[0113]図18は、本発明による実施形態においてEV充電スタンドのネットワークを監視し、管理することに関連付けられた動作の例を示す流れ図1800である。これらの動作は、これらの動作の詳細をすでに上記に説明しているので、以下に一般的に説明する。
【0096】
[0114]ブロック1802において、図14を参照すると、ネットワークにおける充電スタンドのそれぞれに対するGUI要素(1401~1405)を含むGUI(304)が発生される。
【0097】
[0115]ブロック1804において、充電スタンドのGUI要素の選択が受け取られる。
【0098】
[0116]ブロック1806において、充電スタンドのネットワークから受け取った情報に基づいて、充電スタンドのどの出力接続部が充電電流を受け取っているかを特定するGUI要素が表示される。
【0099】
[0117]ブロック1808において、GUIを介して受け取ったコマンドに応答して(すなわち、ユーザのGUIとの相互作用に応答して)、ネットワークの構成要素(例えば、充電スタンド自体、及び/又は充電スタンドの出力接続部及びヘッド)は、個々にオン及びオフにされる。
【0100】
[0118]ブロック1810において、充電スタンドの利用可能性及び/又は出力接続部及び/又はヘッドの利用可能性を示す情報が、スマートフォンなどの別のデバイスに送られる。
【0101】
[0119]したがって、本発明による実施形態は、以下の特徴を含むが、それらに限定されない。すなわち、回路ごとの複数の物理的充電スタンド/接続部、順番制(例えば、総当たり)充電、及びユーザの介在なしの複数の車両の自動充電。
【0102】
[0120]複数の充電スタンド/接続部に単一回路だけが使用されるので、費用が低減される。言い換えれば、例えば、各充電スタンドに対して専用回路の代金を支払う必要がないのである。新たな充電スタンドは、スタンドごとの費用を低減して追加することができる。より多くの充電スタンドを同じ費用で設置することができる。既存のインフラストラクチャ(例えば、既存の回路)は、単一のスタンドの代わりに複数の充電スタンドに適応するように容易に変更することができる。
【0103】
[0121]充電スタンドがより多くなるのに伴い、車両充電がより便利になる。例えば、車両は、それほど頻繁に移動させなくてもよい。従業員の観点からは、職場における便利な充電スタンドの利用可能性は特典である。従業員の観点からは、便利な充電スタンドの利用可能性により、従業員が無料充電を得るために少し長く仕事にとどまるように奨励され、加えて、従業員は自分達の車をそれほど頻繁に移動させなくてよいので、従業員の生産性が増大する可能性がある。
【0104】
[0122]図19は、本発明による実施形態を実装することができるコンピューティングデバイス又はコンピュータシステム1910の例の構成図である。デバイス1910は、図2、11、12、13、及び18と併せて説明したものなど、コンピュータ可読命令を実行することができる任意の単一又は多重プロセッサコンピューティングデバイス又はシステムを広く含む。その最も基本的な構成において、デバイス1910は、少なくとも1つの処理回路(例えば、プロセッサ1914)と、少なくとも1つの不揮発性記憶媒体(例えば、メモリ1916)とを含むことができる。
【0105】
[0123]図19のプロセッサ1914は、データを処理し、又は命令を解釈し、実行することができる任意の種類又は形態の処理装置又は回路を全体的に表す。ある実施形態において、プロセッサ1914は、命令をソフトウェアアプリケーション又はモジュール(例えば、アプリケーション1940)から受け取ることができる。これらの命令により、プロセッサ1914は、上記に説明し及び/又は示す実施形態例のうちの1つ又は複数の機能を実施することができる。
【0106】
[0124]システムメモリ1916は、データ及び/又は他のコンピュータ可読命令を記憶することができる任意の種類又は形態の揮発性又は不揮発性記憶デバイス又は媒体を一般に表す。システムメモリ1916の例は、無制限に、RAM、ROM、フラッシュメモリ、又は任意の他の適切なメモリデバイスを含む。一実施形態において、システムメモリ1916は、キャッシュ1920を含む。
【0107】
[0125]デバイス1910は、プロセッサ1914及びシステムメモリ1916に加えて1つ又は複数の構成要素又は要素も含むことができる。例えば、デバイス1910は、メモリデバイス、キーボード及びマウス(図示せず)などの入出力(I/O)デバイス、及び通信インターフェース1918を含むことができ、そのそれぞれは、通信インフラストラクチャ(例えば、バス)を介して相互接続することができる。デバイス1910は、GUI(例えば、図14、15、16、及び17のGUIディスプレイ)を表示するように一般に構成されているディスプレイデバイス1912を含むこともできる。ディスプレイデバイス1912は、タッチ感知デバイス(例えば、タッチ画面)を含むこともできる。
【0108】
[0126]通信インターフェース1918は、デバイス1910と1つ又は複数の他のデバイスとの間の通信を容易にすることができる任意の種類又は形態の通信デバイス又はアダプタを広く表す。通信インターフェース1918は、例えば、複数車両充電システム又はネットワークにおける充電スタンドからの及び充電スタンドへの情報などの情報、及びスマートフォン又は別のコンピュータシステムなどの他のデバイスからの及び他のデバイスへの情報を受信及び送信する(有線又は無線で)のに使用することができる受信機及び送信機を含むことができる。
【0109】
[0127]デバイス1910は、本明細書に説明する動作及び機能を含む動作(例えば、図11、12、13、及び18の動作)を実施することが可能になるアプリケーション1940を実行することができる。アプリケーション1940を含むコンピュータプログラムは、デバイス1910に読み込むことができる。例えば、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータプログラムの全部又は一部分は、メモリ1916に記憶することができる。プロセッサ1914によって実行されたとき、コンピュータプログラムにより、プロセッサは、本明細書に説明し及び/又は示す実施形態例の機能を実施することができ、及び/又は実施する手段であることができる。さらに、又は或いは、本明細書に説明し及び/又は示す実施形態例は、ファームウェア及び/又はハードウェアで実装することができる。
【0110】
[0128]アプリケーション1940は、本明細書に説明している機能を実施する様々なソフトウェアモジュールを含むことができる。例えば、アプリケーションは、ユーザ管理モジュール1941、及びシステム管理モジュール1942、及びGUIモジュール1943を含むことができる。ユーザ管理モジュール1941は、複数車両充電ネットワークを使用する権限をユーザに与え、ユーザの認証を行い、各ユーザによって消費される電力を計測し、任意選択でユーザに課金するユーザアカウントを設定することなどであるが、それらに限定されない機能を実施することができる。システム管理モジュール1942は、回路、チャンネル、出力接続部、ヘッド、及び充電スタンドなどのネットワーク構成要素の利用可能性及び機能を監視すること、そのような構成要素を制御すること(例えば、オン及びオフにすること)、充電シグネチャ及び充電期間を監視すること(例えば、本明細書に説明するように総当たり方式で充電を順番に行うために)、ネットワーク情報を収集し、ログすること、及び診断を実施することなどであるが、それらに限定されない機能を実施することができる。GUIモジュール1943は、ネットワーク管理者によってアクセスすることができ、スマートフォンなどの他のデバイスによってアクセスする、又は他のデバイスに転送することもできるGUIを発生させることなどであるが、それに限定されない機能を実施することができる。
【0111】
[0129]前述の開示は、具体的な構成図、流れ図、及び例を使用して様々な実施形態を記載するが、各構成図の構成要素、流れ図のステップ、動作、及び/又は本明細書に説明し及び/又は示す構成要素は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェア(又はそれらの任意の組み合わせ)構成を使用して個々に及び/又は集合的に実装することができる。さらに、他の構成要素内に含まれる構成要素の任意の開示は、多くの他のアーキテクチャを同じ機能を達成するように実装することができるので、例として考慮されるべきである。
【0112】
[0130]本明細書に説明し及び/又は示すステップのプロセスパラメータ及びシーケンスは、例だけにより与えられ、所望の通りに変更することができる。例えば、本明細書に示し及び/又は説明するステップは、特定の順序で示し又は説明することができるが、これらのステップは、必ずしも示し又は説明する順序で実施されなくてもよい。本明細書に説明し及び/又は示す様々な方法例は、本明細書に説明し又は示すステップのうちの1つ又は複数を省略し、又は開示したものに加えて追加のステップを含むこともできる。
【0113】
[0131]様々な実施形態を完全に機能的なコンピューティングシステムの文脈で本明細書に説明し及び/又は示してきたが、これらの実施形態例のうちの1つ又は複数は、実際に分配を実行するのに使用される特定の種類のコンピュータ可読媒体にかかわらず、様々な形態でプログラム製品として分配することができる。本明細書に開示した実施形態は、あるタスクを実施するソフトウェアモジュールを使用して実装することもできる。これらのソフトウェアモジュールは、コンピュータ可読記憶媒体上に、又はコンピューティングシステムに記憶することができるスクリプト、バッチ、又は他の実行可能なファイルを含むことができる。これらのソフトウェアモジュールは、本明細書に開示した実施形態例のうちの1つ又は複数を実施するようにコンピューティングシステムを構成することができる。本明細書に開示したソフトウェアモジュールのうちの1つ又は複数は、クラウドコンピューティング環境で実装することができる。クラウドコンピューティング環境は、インターネットを介して様々なサービス及びアプリケーションを提供することができる。これらのクラウドベースのサービス(例えば、サービスとしての記憶、サービスとしてのソフトウェア、サービスとしてのプラットフォーム、サービスとしてのインフラストラクチャなど)は、ウェブブラウザ又は他の遠隔インターフェースを通じてアクセス可能であり得る。本明細書に説明した様々な機能は、遠隔デスクトップ環境又は任意の他のクラウドベースのコンピューティング環境を通じて提供することができる。
【0114】
[0132]主題を構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明してきたが、本開示で定義された主題は、必ずしも上記に説明した具体的な特徴又は動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記に説明した具体的な特徴及び動作は、本開示を実装する形態例として開示されている。
【0115】
[0133]本発明による実施形態をこのように説明している。本開示を特定の実施形態において説明してきたが、本発明はそのような実施形態によって限定されると解釈されてはならず、むしろ、以下の特許請求の範囲により解釈されるべきであることを理解されたい。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19