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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0204 20230101AFI20240910BHJP
【FI】
G06Q30/0204
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023069441
(22)【出願日】2023-04-20
【審査請求日】2023-04-20
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿本 英明
(72)【発明者】
【氏名】岸 要
(72)【発明者】
【氏名】関 友理
(72)【発明者】
【氏名】宮川 ほのか
(72)【発明者】
【氏名】小田原 亨
(72)【発明者】
【氏名】越智 大介
(72)【発明者】
【氏名】韓 瀟
(72)【発明者】
【氏名】黒須 遥介
(72)【発明者】
【氏名】山路 大樹
(72)【発明者】
【氏名】橋本 雅人
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-076028(JP,A)
【文献】特開2016-051207(JP,A)
【文献】特開2018-101272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閾値以上の回数又は頻度で店舗に来店した既ユーザ群の属性を取得する既ユーザ属性取得部と、
前記店舗に来店していない未ユーザ群の属性を取得する未ユーザ属性取得部と、
前記未ユーザ属性取得部によって属性が取得された前記未ユーザ群のうち、前記既ユーザ属性取得部によって取得された前記既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された前記未ユーザ群が所在する地域ごとに、当該未ユーザ群の数又は比率を出力する出力部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記抽出部は、前記既ユーザ属性取得部によって取得された既ユーザ群の属性との類似度ごとに前記抽出を行い、
前記出力部は、前記類似度ごとに前記出力を行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記抽出部は、
前記既ユーザ属性取得部によって属性が取得された既ユーザ群を所定の基準に従って複
数のグループに分類し、分類した当該グループごとに前記抽出を行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定の基準は、前記既ユーザ群の決済、又は、特典付与若しくは特典利用に関する履歴に基づく基準である
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の基準は、前記既ユーザ群の来店履歴に基づく基準である
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定の基準は、前記既ユーザ群の属性に基づく基準である
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記所定の基準は、前記既ユーザ群によるユーザ端末の利用履歴に基づく基準である
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記店舗は、単一又は複数の店舗である
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記店舗が複数の店舗である場合に、
前記既ユーザ属性取得部によって取得された既ユーザ群を、前記店舗の属性に基づく基
準に従って複数のグループに分類し、分類した当該グループごとに前記抽出を行う
ことを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記出力部は、前記未ユーザ群が所在する地域と前記店舗との距離に応じた態様で、前記出力を行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、来店の可能性が見込める新規顧客を推定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗に来店する顧客を増やすための仕組みとして、従来から様々な提案がなされている。例えば特許文献1には、来店者であると推定されたユーザの密度分布を地図上に重畳したヒートマップを発注者端末に表示させ、このヒートマップを広告の配信に利用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-160728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、店舗へ来店する顧客を増やすためには、その店舗にまだ来店したことがない新規顧客に対して来店への働きかけを行うことが重要である。しかし、例えば或る店舗にまだ来店したことがない人間の数は膨大となるため、これらの人間の全てに広告配信等の働きかけを行うことは現実的ではない。
【0005】
そこで、本発明は、来店の可能性が見込める新規顧客を適切に推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、閾値以上の回数又は頻度で店舗に来店した既ユーザ群の属性を取得する既ユーザ属性取得部と、前記店舗に来店していない未ユーザ群の属性を取得する未ユーザ属性取得部と、前記未ユーザ属性取得部によって属性が取得された前記未ユーザ群のうち、前記既ユーザ属性取得部によって取得された前記既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群を抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された前記未ユーザ群が所在する地域ごとに、当該未ユーザ群の数又は比率を出力する出力部とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、来店の可能性が見込める新規顧客の数又は比率を地域ごとに推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明を実施するための一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
図2】同実施形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成を示す図である。
図3】同実施形態に係るサーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。
図4】同実施形態に係るサーバ装置30の機能構成の一例を示す図である。
図5】同実施形態におけるユーザ情報記憶部31に記憶されるユーザ情報を例示する図である。
図6】同実施形態におけるユーザ情報に含まれる決済履歴を例示する図である。
図7】同実施形態におけるユーザ情報に含まれる特典付与/特典利用履歴を例示する図である。
図8】同実施形態におけるユーザ情報に含まれる来店履歴を例示する図である。
図9】同実施形態に係るサーバ装置30による動作の一例を示すフローチャートである。
図10】同実施形態に係るサーバ装置30による出力内容を例示する図である。
図11】変形例における店舗情報を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[構成]
図1は、本実施形態の情報処理システム1の一例を示す図である。情報処理システム1は、複数のユーザUがそれぞれ利用する複数のユーザ端末10と、商品又はサービスを販売する各店舗Sに設置された店舗端末20と、店舗Sに来店する可能性が高いユーザの推定に関する処理を行うサーバ装置30と、無線通信網又は有線通信網を含む通信網2とを備えている。複数のユーザUには、或る店舗Sに既に来店したことがあるユーザと、その店舗Sにまだ来店したことがないユーザとが含まれている。なお、図1には、ユーザ端末10を2つ、店舗端末20及びサーバ装置30をそれぞれ1つ示しているが、これらの端末又は装置の数は図1の例示に限定されない。サーバ装置30は、本発明に係る情報処理装置の一例として機能する。
【0010】
ユーザ端末10及び店舗端末20間では、周知の決済方法に従って、商品又はサービスの対価を決済するための処理が行われる。例えば、ユーザ端末10に表示された決済のためのコード情報を店舗端末20が光学的に読み取る決済方法(いわゆるバーコード決済)、NFC(Near Field Communication)と呼ばれる非接触の通信規格を用いて店舗端末20がユーザ端末10に記憶されている決済のための情報を無線で読み取る決済方法(いわゆるタッチ決済)、又は、UWB(Ultra Wide Band)と呼ばれる、店舗端末20の読取面に対して予め決められた空間に存在するユーザ端末10から当該ユーザ端末10の記憶媒体に記憶されている決済のための情報を読み取る(いわゆるタッチレス決済)が考えられるが、これらは一例に過ぎない。本発明における決済方法は、店舗Sに来店したユーザUを特定することが可能な決済方法であれば、どのようなものであってもよい。
【0011】
図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末10は、例えばスマートフォン、ウェアラブル端末又はタブレットなどの、ユーザUが携帯可能なコンピュータである。ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、NFC通信装置1007及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。これらの各装置は図示せぬ電池から供給される電力によって動作する。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が接続されて、ユーザ端末10を構成してもよい。
【0012】
ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0013】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0014】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。ユーザ端末10の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してユーザ端末10に送信されてもよい。
【0015】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0016】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0017】
通信装置1004は、例えばLTE(Long Time Evolution)等の通信規格に従って通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0018】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタンなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。本実施形態では、入力装置2005及び出力装置2006は、一体となったタッチパネルと呼ばれる装置を含む。
【0019】
NFC通信装置1007は、NFCの通信規格に従ってコンピュータ間の無線通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、前述したタッチ決済を実現するための装置である。NFC通信装置1007は、図示せぬ記憶媒体を内蔵している。この記憶媒体は、当該記憶媒体を一意に識別する識別子や決済時の認証を行うための認証情報等を含む決済用情報を記憶している。なお、本実施形態では、商品又はサービスの対価を決済する決済方法として、バーコード決済又はタッチ決済を用いるが、タッチ決済を用いない場合は、ユーザ端末10においてNFC通信装置1007は不要である。また、決済方法として、タッチレス決済を用いる場合は、ユーザ端末10において、UWBの通信規格に従ってコンピュータ間の無線通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)が必要となる。
【0020】
プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0021】
ユーザ端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、そのハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0022】
店舗端末20は、店舗Sにおけるレジスタ装置と一体の、又は、レジスタ装置に接続された周知の端末である。店舗端末20は、本実施形態で用いる決済方法に応じたハードウェアを備えている。例えば決済方法としてバーコード決済を用いる場合は、店舗端末20はユーザ端末10に表示されたコード情報を光学的に読み取るためのハードウェアを備える。また、タッチ決済を用いる場合、店舗端末20は、ユーザ端末10のNFC通信装置1007の記憶媒体に記憶された決済用情報をNFC通信によって読み取る読取面を含むNFC通信装置を備える。また、タッチレス決済を用いる場合、店舗端末20は、UWBの通信規格に従ってコンピュータ間の無線通信を行うためのハードウェアであって、ユーザ端末10から当該ユーザ端末10の記憶媒体に記憶されている決済のための情報を読み取るためのハードウェアを備える。
【0023】
図3は、サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置30のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、サーバ装置30を構成してもよい。本実施形態において、サーバ装置30は、ユーザ端末10に対し通信網2を介した通信サービスを提供する通信事業者(いわゆるキャリア)により管理されている。
【0024】
サーバ装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。サーバ装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0025】
プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006及びこれらを接続するバスは、ユーザ端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。
【0026】
図4は、サーバ装置30の機能構成の一例を示す図である。サーバ装置30において、プロセッサ3001がプログラムなどをストレージ3003からメモリ3002に読み出して実行することで、ユーザ情報記憶部31、既ユーザ属性取得部32、未ユーザ属性取得部33、抽出部34及び出力部35という機能を実現する。
【0027】
ユーザ情報記憶部31は、ユーザ端末10を利用する全てのユーザUの各々に関するユーザ情報を記憶している。具体的には図5に例示するように、ユーザ情報記憶部31は、各ユーザUを識別するユーザIDに対応付けて、そのユーザUの属性、そのユーザUの各店舗Sにおける決済履歴、各決済に応じてそのユーザUに付与された特典の付与履歴(例えばポイントと呼ばれる、金銭の代替として利用可能な価値情報等)、そのユーザUの各店舗Sに対する来店履歴等を含むユーザ情報を記憶している。
【0028】
ユーザUの属性は、例えばユーザUの年齢、性別、家族構成、推定年収、推定職業、趣味嗜好、ライフスタイル、居住地、来訪地等を含む。これらの情報は、例えばユーザU自身の申告により登録された情報であってもよいし、周知のアルゴリズムに基づいて推定乃至生成された情報であってもよい。例えば居住地はユーザU自身の申告により登録された情報であってもよいし、ユーザ端末10の位置を特定する周知のアルゴリズム(例えば空間統計手法と呼ばれるアルゴリズム)に基づいて生成された情報であってもよい。また、来訪地は例えばユーザUの勤務地であり、これもユーザU自身の申告により登録された情報であってもよいし、ユーザ端末10の位置を特定する周知のアルゴリズムに基づいて生成された情報であってもよい。
【0029】
決済履歴は、図6に例示するように、ユーザ端末10を用いた決済が行われた決済日時、その決済が行われた店舗Sの店舗ID、その決済金額、及び、対価が決済された商品又はサービスの識別子乃至種別等を含む。これらの情報は、例えば決済に関する処理を行う決済処理装置(図示略)からユーザIDとともにサーバ装置30に送信されてユーザ情報記憶部31に記憶される。
【0030】
特典付与/利用履歴は、図7に例示するように、ユーザ端末10を用いた決済に応じてユーザUに付与された特典の内容、その特典が付与された付与日時、その特典が付与された決済が行われれた店舗Sの店舗ID、その特典が利用された日時、利用された特典の内容、及び、特典が利用された店舗Sの店舗ID等を含む。これらの情報は、例えば特典付与及び利用に関する処理を行う特典処理装置(図示略)からユーザIDとともにサーバ装置30に送信されてユーザ情報記憶部31に記憶される。
【0031】
来店履歴は、図8に例示するように、ユーザ端末10を利用するユーザUが各店舗Sに来店した来店日時及びその店舗Sの店舗IDを含む。本実施形態では、ユーザUが店舗Sにおいてユーザ端末10を用いた決済を行った場合に、そのユーザUがその店舗Sに来店したとみなす。つまり、本実施形態では、来店日時は決済日時と同じであり、ユーザUが来店した店舗Sの店舗IDは、ユーザUがユーザ端末10を用いて決済した決済日時と同じである。
【0032】
図5の説明に戻り、既ユーザ属性取得部32は、ユーザ情報記憶部31の記憶内容を参照して、所定の頻度以上で或る店舗Sに来店した複数のユーザU(店舗Sに継続的に来店している継続顧客、以下では、既ユーザ群という)の属性を取得する。具体的には、既ユーザ属性取得部32は、或る店舗Sについて、ユーザ情報記憶部31に記憶された各ユーザUの来店履歴を参照して、例えば1週間に1度以上の頻度でその店舗Sに来店したユーザUのユーザIDを特定し、特定したユーザIDに対応する属性を読み出すことにより、既ユーザ群の属性を取得する。これにより、サーバ装置30は、店舗Sごとに、その店舗Sに来店した複数のユーザUの属性の集合を取得することになる。
【0033】
未ユーザ属性取得部33は、ユーザ情報記憶部31の記憶内容を参照して、各店舗Sに来店していない複数のユーザU(未ユーザ群という)の属性を取得する。具体的には、未ユーザ属性取得部33は、或る店舗Sについて、ユーザ情報記憶部31に記憶された各ユーザの来店履歴を参照してその店舗Sに来店したことがないユーザUのユーザIDを特定し、特定したユーザIDに対応する属性を読み出すことにより、未ユーザ群の属性を取得する。
【0034】
抽出部34は、未ユーザ属性取得部33によって属性が取得された未ユーザ群のうち、或る店舗Sについて既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群(店舗Sに来店する可能性が見込める新規顧客)を抽出する。前述したように、店舗Sごとにその店舗Sに来店した既ユーザ群の属性の集合が分かる。従って、或る店舗Sについて既ユーザ群の属性の集合の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群を抽出することで、その店舗Sに来店したことがあるユーザU(既ユーザ群)と同じような属性を持つが、まだその店舗Sに来店したことがないユーザU(未ユーザ群)を特定することが可能となる。
【0035】
抽出部34が既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群を抽出するときのアルゴリズムとしては、複数の事象の類似度を判定するための周知の手法を用いることができる。例えば、ベクトル空間モデルを用いた類似度の判定を行うための手法が考えられる。例えば既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群の属性をベクトルとしてそれぞれベクトル空間に配置し、それらのベクトル群から所定範囲に含まれる属性をベクトルとして有する未ユーザ群を抽出するという方法が考えられる。
【0036】
さらに、抽出部34は、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群を所定の基準に従って複数のグループに分類し、そのグループ単位で未ユーザ群の抽出を行ってもよい。ここでいう所定の基準として、例えば次のような基準が考えられる。
【0037】
所定の基準の一例は、既ユーザ群による決済に関する決済履歴、又は、既ユーザ群による特典付与履歴与/特典利用履歴に基づく基準である。具体的には、ユーザ情報記憶部31に記憶された決済履歴(図6)に基づく店舗ID、決済回数又は決済頻度ごとに分類する例や、ユーザ情報記憶部31に記憶された特典付与/利用履歴(図7)に基づく店舗ID、特典付与/特典利用の回数、又は、特典付与/利用履歴に基づく店舗ID、特典付与/特典利用の頻度ごとに分類する例のほか、例えば高額商品/サービスや特定商品/サービスについての決済といった基準で分類する例が考えられる。
【0038】
所定の基準の別の例は、既ユーザ群による来店履歴に基づく基準である。具体的には、ユーザ情報記憶部31に記憶された来店履歴(図8)に基づく来店時期(午前/午後、平日/週末、季節等)、来店回数、来店頻度ごとに分類する例が考えられる。
【0039】
所定の基準のさらに別の例は既ユーザ群の属性に基づく基準である。具体的には、ユーザ情報記憶部31に記憶されたユーザの属性(図5)ごとに分類する例が考えられる。
【0040】
出力部35は、抽出部34により抽出された未ユーザ群が所在する地域ごとに、その未ユーザ群の数又は比率を出力する。ここでいう未ユーザ群が所在する地域とは、ユーザ情報記憶部31に記憶されたユーザの属性に含まれる居住地又は来訪地である。また、各地域における未ユーザ群の比率とは、その地域における未ユーザ群の数を分子とし、その地域における既ユーザ群及び未ユーザ群の数を分母とした値である。
【0041】
[動作]
次に、図9を参照して、サーバ装置30の動作について説明する。なお、以下の説明において、サーバ装置30の各機能(ユーザ情報記憶部31、既ユーザ属性取得部32、未ユーザ属性取得部33、抽出部34及び出力部35)を処理の主体として記載する場合には、具体的にはプロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信や、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することにより、処理が実行されることを意味する。ユーザ端末10を処理の主体として記載する場合についても同様である。
【0042】
図9の処理が開始されるにあたって、まず、解析対象となる店舗Sが指定される。既ユーザ属性取得部32は、ユーザ情報記憶部31の記憶内容を参照して、所定の頻度以上で上記店舗Sに来店している既ユーザ群のユーザID及びその属性を取得する(ステップS11)。
【0043】
次に、未ユーザ属性取得部33は、ユーザ情報記憶部31の記憶内容を参照して、上記店舗Sに来店していない未ユーザ群のユーザID及びその属性を取得する(ステップS12)。
【0044】
次に、抽出部34は、未ユーザ属性取得部33によって属性が取得された未ユーザ群のうち、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群のユーザIDを抽出する(ステップS13)。このとき、抽出部34は、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群を上述した所定の基準に従って複数のグループに分類し、そのグループ単位で未ユーザ群のユーザIDの抽出を行ってもよい。
【0045】
そして、出力部35は、抽出部34により抽出された未ユーザ群のユーザIDに基づいて、その未ユーザ群が所在する地域ごとに、その未ユーザ群の数又は比率を出力する(ステップS14)。
【0046】
図10は、サーバ装置30(出力部35)による出力内容(ここでは表示内容)を例示する図である。図10の例では、例えば市区町村等の行政区分に相当する各地域aを、未ユーザ群の数又は比率を所定数のレベルに区分し、その区分に応じた色や濃度で表現している。例えば地域aにおける未ユーザ群の数又は比率が大きいほど目立つ色や濃い濃度で表現する、といった具合である。図10において、中央に位置する地域aは、店舗の位置を含む地域である。なお、図10の例では、各地域aを同じ大きさの矩形で表しているが、市区町村の実際の形状と同じ形状で表現することが望ましい。また、各地域aに対して行政区分の名称を付記した表現としてもよい。
【0047】
このような出力(ここでは表示)により、解析対象となる店舗Sに継続的に来店している既ユーザ群の属性と類似している属性を持つ未ユーザ群が比較的多く存在する地域を可視化することが可能となる。この出力内容を参考にして、例えば未ユーザ群が比較的多く存在する地域に対して店舗Sへの来店を促す広告等の何らかの働きかけを行う等の、マーケティング活動を行うことが可能となる。
【0048】
さらに、既ユーザ群が所定の基準に従って複数のグループに分類された場合、出力部35は、そのグループごとに出力を行う。例えば既ユーザ群が、決済頻度が週に1回、週に2-5回、週に6回以上という3つのグループに分類された場合、出力部35は、抽出部34によって抽出された未ユーザ群を、決済頻度が週に1回という未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、決済頻度が週に3-5回という未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、決済頻度が週に6回以上という未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したりする。また、例えば既ユーザ群が、来店時期が午前、午後という2つのグループに分類された場合、出力部35は、抽出部34によって抽出された未ユーザ群を、来店時期が午前という未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、来店時期が午後という未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したりする。また、例えば既ユーザ群が或る特定の商品を購入したか否かにより2つのグループに分類された場合、出力部35は、抽出部34によって抽出された未ユーザ群を、或る特定の商品を購入した未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、或る特定の商品を購入しなかった未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したりする。
【0049】
なお、このようなグループ単位での出力の切り替えは、サーバ装置30に接続された図示せぬ操作端末を操作してサーバ装置30(出力部35)に指示することで実現可能である。この操作端末は、サーバ装置30の管理者や、店舗Sの管理者によって操作されてもよい。
【0050】
以上説明した実施形態によれば、来店の可能性が見込める未ユーザ群(新規顧客)の数又は比率を地域ごとに推定し、これを可視化することが可能となる。
【0051】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
[変形例1]
抽出部34は、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群の属性との類似度を複数のレベル(例えば類似度が高い、中程度、低い等)に区分し、そのレベルごとに未ユーザ群の抽出を行ってもよい。この場合、出力部35は、その類似度のレベルごとに出力を行う。例えば出力部35は、抽出部34によって抽出された未ユーザ群を、既ユーザ群の属性との属性の類似度が高い未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、既ユーザ群の属性との属性の類似度が中程度の未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、既ユーザ群の属性との属性の類似度が低い未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したりする。このようにすれば、既ユーザ群との属性の類似度ごとに未ユーザ群を可視化することが可能となる。
【0052】
[変形例2]
抽出部34が、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群を複数のグループに分類するときに従う所定の基準は、実施形態に例示されたものに限定されない。例えばユーザUによるユーザ端末10の利用履歴(例えばユーザ端末10において利用したアプリケーションプログラムの種別、アプリケーションプログラムの利用回数又は利用頻度等)を所定の基準としてもよい。つまり、所定の基準は、既ユーザ群によるユーザ端末の利用履歴に基づく基準であってもよい。
【0053】
[変形例3]
解析対象となる店舗は、単一の店舗であってもよいし、フランチャイズチェーン化されている複数の店舗であってもよい。解析対象となる店舗が複数の店舗である場合は、これら複数の店舗が1つの店舗であるとみなして、これら複数の店舗のいずれかに来店したユーザを全て既ユーザ群として扱えばよい。
【0054】
さらに、解析対象となる店舗がフランチャイズチェーン化されている複数の店舗である場合は、フランチャイズチェーン化されている各店舗の属性(例えば市街/郊外等の立地、店舗面積、売り上げ規模等)でグルーピングするようにしてもよい。この場合、サーバ装置30は図11に例示するような店舗の属性を記憶する店舗情報記憶部に相当する機能を備える。抽出部34は、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群を、店舗情報記憶部に記憶された店舗の属性に基づく基準に従って分類し、当該グループ単位で抽出を行う。既ユーザ群が店舗の属性に従って複数のグループに分類された場合、出力部35は、そのグループごとに出力を行う。例えばフランチャイズチェーン化されている複数の店舗のいずれかに来店したユーザを全て既ユーザ群とし、この既ユーザ群が、店舗の売り上げ規模X円以上、X円未満という2つのグループに分類された場合、出力部35は、抽出部34によって抽出された未ユーザ群を、店舗の売り上げ規模X円以上の店舗に来店した既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を持つ未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したり、店舗の売り上げ規模X円未満の店舗に来店した既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を持つ未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力したりする。
【0055】
[変形例4]
出力部35は、解析対象となる店舗から地理的に所定範囲内のエリアにおいてのみ、未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力するようにしてもよい。例えば出力部35は、解析対象となる店舗を中心とした半径xkmの円のエリア内で未ユーザ群の数又は比率を地域ごとに出力するなどである。また、出力部35は、地域ごとの未ユーザ群の数又は比率に対して、解析対象となる店舗からの近さに応じた重みを付与した出力を行ってもよい。例えば出力部35は、地域ごとの未ユーザ群の数又は比率に対し、解析対象となる店舗からの距離が近いほど大きな重み係数を乗算して得た値を用いて図10に例示したような出力を行う。このように、出力部35は、未ユーザ群が所在する地域と店舗との距離に応じた態様で出力を行うようにしてもよい。
【0056】
[変形例5]
上記実施形態では、ユーザUが店舗Sにおいてユーザ端末10を用いた決済を行った場合に、そのユーザUがその店舗Sに来店したとみなしていたが、来店して決済を行わなかったユーザを既ユーザ群としてもよい。この場合、例えば店舗Sから発信されている無線をユーザ端末10が受信することで、そのユーザ端末10を利用するユーザUがその店舗Sに来店したとみなせばよい。
【0057】
[変形例6]
ユーザ情報記憶部31は必ずしもサーバ装置30が備えている必要はない。例えばサーバ装置30以外の記憶装置がユーザ情報を記憶しており、サーバ装置30の既ユーザ属性取得部32及び未ユーザ属性取得部33がこの記憶装置からユーザ情報(既ユーザ群の属性、未ユーザ群の属性)を取得するようにしてもよい。
【0058】
[その他の変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0059】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信制御部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0060】
例えば、本開示の一実施の形態におけるサーバ装置などは、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0061】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0062】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0063】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0064】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0065】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0066】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0067】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0068】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0069】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0070】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0071】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0072】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0073】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0074】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1:情報処理システム、2:通信網、10:ユーザ端末、1001:プロセッサ、1002:メモリ、1003:ストレージ、1004:通信装置、1005:入力装置、1006:出力装置、1007:NFC通信装置、20:店舗端末、30:サーバ装置、31:ユーザ情報記憶部、32:既ユーザ属性取得部、33:未ユーザ属性取得部、34:抽出部、35:出力部、3001:プロセッサ、3002:メモリ、3003:ストレージ、3004:通信装置、U:ユーザ、S:店舗、a:地域。
【要約】
【課題】来店の可能性が見込める新規顧客を適切に推定する。
【解決手段】既ユーザ属性取得部32は、ユーザ情報記憶部31の記憶内容を参照して、所定の頻度以上で上記店舗Sに来店している既ユーザ群のユーザID及びその属性を取得する。未ユーザ属性取得部33は、ユーザ情報記憶部31の記憶内容を参照して、上記店舗Sに来店していない未ユーザ群のユーザID及びその属性を取得する。抽出部34は、未ユーザ属性取得部33によって属性が取得された未ユーザ群のうち、既ユーザ属性取得部32によって取得された既ユーザ群の属性の類似範囲に含まれる属性を有する未ユーザ群のユーザIDを抽出する。出力部35は、抽出部34により抽出された未ユーザ群のユーザIDに基づいて、その未ユーザ群が所在する地域ごとに、その未ユーザ群の数又は比率を出力する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11