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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-09
(45)【発行日】2024-09-18
(54)【発明の名称】サーバデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20240910BHJP
   G11B 33/02 20060101ALI20240910BHJP
【FI】
G06F1/16 312N
G11B33/02 301F
G11B33/02 503
G06F1/16 312B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023165950
(22)【出願日】2023-09-27
(65)【公開番号】P2024100676
(43)【公開日】2024-07-26
【審査請求日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】112101491
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513247101
【氏名又は名称】和碩聯合科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】莊 信楷
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第2874598(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G11B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシと、
第1のピボット部及び前記第1のピボット部に対応する第2のピボット部が設けられる底面を有し、ハードディスクを支持するために前記シャーシ内に配置される、トレイと、
前記トレイが前記シャーシに対して移動するよう促すように、前記トレイに取り付けられる、連動機構と、
を備えるサーバデバイスであって、
前記連動機構は、
相対的に配置された第1の端部及び第2の端部を有する第1の連動部品であって、前記第1の端部は前記第1のピボット部にピボットされる、第1の連動部品と、
相対的に配置された第3の端部及び第4の端部を有する第2の連動部品であって、前記第3の端部は前記第2のピボット部にピボットされ、前記第3の端部と前記第4の端部との間にはスロット孔が設けられ、前記第4の端部にはハンドルが設けられる、第2の連動部品と、
前記スロット孔を通じて前記第2の連動部品を前記第1の連動部品の前記第2の端部に接続する、接続部品と、
を備え、
前記ハンドルが引張力または押圧力を受けると、前記第2の連動部品が前記第1の連動部品を連動させることによって、前記トレイが前記連動機構によって前記シャーシから引き出されるか押し込まれる、
ことを特徴とする、サーバデバイス。
【請求項2】
前記シャーシは第1の支点部と、前記第1の支点部に対応する第2の支点部と、を含み、前記第1の連動部品の前記第1の端部及び前記第2の連動部品の前記第3の端部は、それぞれ第1の歯部と、前記第1の歯部に対応する第2の歯部と、を含み、前記ハンドルが前記引張力を受けた際、前記第1の連動部品及び前記第2の連動部品は、それぞれの前記第1の歯部によって前記第1の支点部及び前記第2の支点部に押し付け、前記トレイを前記シャーシから引き出し、前記ハンドルが前記押圧力を受けた際、前記第1の連動部品及び前記第2の連動部品は、それぞれの前記第2の歯部によって前記第1の支点部及び前記第2の支点部に押し付け、前記トレイを前記シャーシに推し込む、請求項1に記載のサーバデバイス。
【請求項3】
前記第1の連動部品の前記第1の歯部及び前記第2の歯部の外形は、前記第2の連動部品の前記第1の歯部及び前記第2の歯部の外形とはそれぞれ異なる、請求項2に記載のサーバデバイス。
【請求項4】
前記トレイの前記第1のピボット部、前記第1の連動部品の前記第1の歯部、及び前記接続部品が第1の軸線に沿って配置されており、前記トレイの前記第2のピボット部、前記第2の連動部品の前記第1の歯部、及び前記接続部品が第2の軸線に沿って配置され、前記トレイが前記シャーシ内に位置すると、前記第1の軸線と前記第2の軸線とが重なり、前記トレイが前記シャーシ外に位置すると、前記第1の軸線と前記第2の軸線とは180度未満の角度を形成する、請求項2に記載のサーバデバイス。
【請求項5】
前記第1の連動部品の前記第1の歯部と前記第2の歯部とは共に、前記第1の支点部に係合するC字形開口を構成し、前記第2の連動部品の前記第1の歯部と前記第2の歯部とは共に、前記第2の支点部に係合するU字形開口を構成し、前記第1の連動部品は、前記C字形開口によって前記第1の支点部に係合し、前記第2の連動部品は、前記U字形開口によって前記第2の支点部に係合し、前記第1の連動部品及び前記第2の連動部品は、それぞれ前記第1の支点部及び前記第2の支点部を支点として、前記トレイを引き出すもしくは押し込む、請求項2に記載のサーバデバイス。
【請求項6】
前記ハンドルが前記引張力を受けると、前記第1の連動部品は前記第1の支点部を支点として逆時計方向に回転し、前記第2の連動部品は前記第2の支点部を支点として順時計方向に回転する、請求項5に記載のサーバデバイス。
【請求項7】
前記ハンドルが前記押圧力を受けると、前記第1の連動部品は前記第1の支点部を支点として順時計方向に回転し、前記第2の連動部品は前記第2の支点部を支点として逆時計方向に回転する、請求項5に記載のサーバデバイス。
【請求項8】
前記シャーシには複数の前記第1の支点部と複数の前記第2の支点部とが含まれ、前記トレイの数は複数であり、複数の前記トレイは、複数の前記ハードディスクをそれぞれ承載するように、前記シャーシ内に積層方式で配置されており、前記連動機構の数は複数であり、複数の前記連動機構は複数の前記トレイにそれぞれ取り付けられ、各前記トレイは1つの前記第1の支点部及びそれに対応する前記第2の支点部に対応する、請求項5に記載のサーバデバイス。
【請求項9】
前記サーバデバイスは、前記トレイに固定された前板をさらに含み、前記第1のピボット部及び前記第2のピボット部は前記前板と隣接するように位置し、前記トレイが前記シャーシ内に位置しているとき、前記第2の連動部品の前記ハンドルは、前記前板に対して取り外し可能にロックされる、請求項1に記載のサーバデバイス。
【請求項10】
前記スロット孔は長形であり、第1の位置、及び前記第1の位置とは異なる第2の位置を有し、前記接続部品は前記第1の位置と前記第2の位置との間で摺動可能である、請求項1に記載のサーバデバイス。
【請求項11】
前記連動機構は、弾性部品を含み、前記第2の連動部品の前記第3の端部は、前記トレイの第2のピボット部に前記弾性部品を介して設置され、且つ、前記弾性部品は、前記引張力と同じ方向の弾性力を提供可能である、請求項1に記載のサーバデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバデバイスに関するもので、特にトレイを容易に押したり引いたりするサーバデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のサーバデバイスは、シャーシと、前記シャーシ内に設置されたハードディスクを含む。また、既存のサーバデバイスにおいては、ハードディスクの両側に各々ハンドルが設けられている。これにより、ハードディスクをシャーシに挿入または取り出しやすくなっている。しかしながら、既存のサーバデバイスの多数のハンドルは、使用者が両手で操作する必要があり、これが片手操作の要求を満たすことが難しい。
【0003】
このような状況を受け、本発明者は上述の欠点を改善できると考え、科学的原理を用いて研究し、最終的に本発明という、設計が合理的であり、かつ、上述の欠点を効果的に改善するものを提出するに至った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、既存のサーバデバイスで可能性のある欠点を効果的に改善できるサーバデバイスを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、シャーシと、底面を有し、前記底面には第1のピボット部とそれに対応する第2のピボット部が設けられて、前記シャーシ内に設置され、ハードディスクを承載するために構成されるトレイと、連動機構、前記トレイに設置され、前記トレイを前記シャーシに対して移動させることができる連動機構と、を含む。前記連動機構は、第1の連動部品、第2の連動部品、及び接続部品を含む。第1の連動部品は相対的に設置された第1の端部と第2の端部を有し、前記第1の端部は前記第1のピボット部にピボット接続されている。第2の連動部品、は相対的に設置された第3の端部と第4の端部を有し、前記第3の端部は前記第2のピボット部にピボット接続されている。前記第3の端部と前記第4の端部の間にはスロット孔が設けられており、前記第4の端部にはハンドルが設けられている。接続部品、は前記スロット孔を通じて前記第2の連動部品を前記第1の連動部品の第2の端部に接続する。ここで、前記ハンドルが引張力または押圧力を受けた場合、前記第2の連動部品は前記第1の連動部品を連動させ、それによって前記トレイが前記連動機構によって引き出されるかまたは押し込まれる。
【発明の効果】
【0006】
総合的に述べると、本発明の実施形態が公開するサーバデバイスは、連動機構の構造配置を通じて、利用者が単手で該連動機構の該ハンドルを操作できるようにし、それによって該トレイを該シャーシに引き出すまたは押し込むことができる。それにより、該サーバデバイスが多様なニーズに適合するようになる。
【0007】
本発明の特徴および技術内容をさらに理解するためには、以下の本発明に関する詳細な説明および添付図を参照する。ただし、これらの説明および添付図は本発明の保護範囲を何ら限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態1のサーバデバイスの立体模式図である。
図2図1の別角度からの部分立体模式図である。
図3図2の分解模式図である。
図4図2に沿った断面IV-IVの断面模式図である。
図5図4の後続の引き出し模式図である。
図6図5の後続の引き出し模式図である。
図7図6の立体模式図である。
図8図6の後続の押し込み模式図である。
図9図8の後続の押し込み模式図である。
図10】本発明の実施形態2のサーバデバイスの立体模式図である。
図11】本発明の実施形態3のサーバデバイスの立体模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
下記より、具体的な実施例で本発明が開示する「サーバデバイス」に係る実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。
【0010】
なお、本明細書において「第1」、「第2」、「第3」等の用語で各種の部品又は信号を説明する可能性があるが、これらの部品又は信号はこれらの用語によって制限されるものではない。これらの用語は、主として一方の部品と別の部品、又は一方の信号と別の信号を区分するためのものであることが理解されたい。また、本明細書に用いられる「又は」という用語は、実際の状況に応じて、関連する項目中の何れか一つ又は複数の組合せを含み得る。
[第1の実施形態]
【0011】
図1から図9までを参照されたい。これは、本発明の第1の実施形態1である。図1から図3に示すように、本実施形態は、サーバデバイス100を公開している。このサーバデバイス100は、シャーシ1、前記シャーシ1内に設置されたトレイ2、前記トレイ2に固定された前板3、及び前記トレイ2に設置された連動機構4を含む。前記トレイ2は、ハードディスク200を承載するために用いられ、前記前板3は前記シャーシ1の開口13に対応して設置されている。前記連動機構4は、前記トレイ2(及びその上に載せられた前記ハードディスク200)をシャーシ1に対して動かすことができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の他の未示の実施形態においては前記サーバデバイス100における前記前板3を省略したり、他の構造によって置き換えたりすることがある。
【0012】
本実施形態では、シャーシ1は中空の直方体を呈し、相互に垂直な長さ方向L、幅方向W、及び奥行き方向Dが定義されている。そして、前記シャーシ1は、幅方向Wに沿って互いに向き合う2つの広い側板11と、長さ方向Lに沿って互いに向き合う2つの狭い側板12を含む。これらの前記広い側板11の一端と前記狭い側板12の一端が共同で前記開口13を囲むように形成している。
【0013】
さらに詳しくは、前記シャーシ1は第1の支点部121と、前記第1の支点部121に対応する第2の支点部122を含む。本実施形態において、前記第1の支点部121と前記第2の支点部122は、2つの前記狭い側板12上にそれぞれ形成され、前記長さ方向Lに沿って互いに対向している。そして、前記第1の支点部121と前記第2の支点部122は、前記トレイ2及び前板3に隣接している位置にある。
【0014】
より詳細に述べると、各前記狭い側板12は奥行き方向Dに沿って2つのスルーホール123を形成している。そのうちの一方の前記狭い側板12(例:図3の左側に位置する狭い側板12)の2つの前記スルーホール123の間の部分は、前記第1の支点部121として定義される。また、もう一方の前記狭い側板12(例:図3の右側に位置する狭い側板12)の2つの前記スルーホール123の間の部分は、前記第2の支点部122として定義される。ただし、本発明はこれに限らない。
【0015】
前記トレイ2は、本実施形態においては、一枚の金属板を曲げてプレスした単一構造である。前記トレイ2は底面21と、底面21に垂直に連接する2つの側面22を有する。ここで、前記トレイ2の前記底面21は、前記シャーシ1の一方の前記広い側板11に隣接し、向かっている。また、前記トレイ2の2つの前記側面22は、前記シャーシ1の2つの前記狭い側板12にそれぞれ隣接し、向かっている。
【0016】
さらに、前記前板3は、前記トレイ2の2つの前記側面22の一端に固定され、前記底面21に垂直である。これにより、前記ハードディスク200は、前記トレイ2の前記底面21と2つの前記側面22、前記シャーシ1の他方の前記広い側板11、及び前板3によって共に囲まれた空間内に収容される。
【0017】
さらに詳細に述べると、前記トレイ2の底面21には第1のピボット部211および前記第1のピボット部211に対応する第2のピボット部212が設けられている。前記第1のピボット部211および前記第2のピボット部212は、それぞれ前記第1の支点部121および前記第2の支点部122に隣接し、前記前板3にも隣接している。別の観点から述べると、前記第1のピボット部211および前記第2のピボット部212は、前記トレイ2の底面21の2つの角に位置しており、2つの前記角は前記前板3に隣接しているが、本発明はこれに限定されない。
【0018】
前記連動機構4は、第1の連動部品41、第2の連動部品42、第1の連動部品41および第2の連動部品42を接続する接続部品43および弾性部品44を含む。この実施形態において、前記第1の連動部品41および前記第2の連動部品42はそれぞれ棒状の連棒であり、前記接続部品43は螺子組件であり、前記弾性部品44はばねである。しかし、連動機構4の各部品の具体的な実施構造は設計要求に応じて調整変更することができ、これに限定されない。
【0019】
前記第1の連動部品41は、相対的に設置された第1の端部411及び第2の端部412を具備する。前記第2の連動部品42は、相対的に設置された第3の端部421及び第4の端部422を具備し、そして前記第3の端部421及び前記第4の端部422の間には一つのスロット孔423が設置され、前記第4の端部422にハンドル4221が設けられる。その中で、前記接続部品43は、前記第2の連動部品42の前記スロット孔423を通して、前記第1の連動部品41の前記第2の端部412を前記第2の連動部品42に接続する。前記ハンドル4221は手回しネジ(thumb screw)となることができ、従って前記第2の連動部品42の前記ハンドル4221は、前記前板3に対して取り外し可能にロックされる。利用者が前記トレイ2を前記シャーシ1から引き出したい場合、利用者は上記の手回しネジを緩め、この時点で利用者は前記手回しネジを使って前記トレイ2を引き出すことができる。当該トレイ2が該シャーシ1へ押し込まれ、使用者が短期間内該トレイ2を引き出す必要がない場合、使用者は該手回しネジを回転させ、該手回しネジを該前板3に固定することができる。図11は、本発明の第3の実施形態のサーバデバイスの立体模式図である。
【0020】
本実施形態において、前記スロット孔423は長形であり、第1の位置4231及び第1の位置4231とは異なる第2の位置4232を具備する。そして、前記第1の位置4231は、前記第3の端部421に隣接しているが、前記第2の位置4232は、前記第3の端部421から遠ざかる。その中で、前記接続部品43は、前記第1の連動部品41の前記第2の端部412に固定され、そして前記接続部品43は、前記スロット孔423の前記第1の位置4231及び前記第2の位置4232の間でスライドすることができる。
【0021】
また、前記第1の連動部品41は前記第1の端部411(前記幅方向Wに沿う)で前記トレイ2の前記第1のピボット部211にピボット接続され、前記第2の連動部品42は前記第3の端部421(前記幅方向Wに沿う)で前記トレイ2の前記第2のピボット部212にピボット接続される。図3に示すように、前記連動機構4は前記弾性部品44を含み、したがって前記第2の連動部品42は前記弾性部品44により前記トレイ2の前記第2のピボット部212に設置される。前記弾性部品44は前記第2の連動部品42が前記トレイ2に対して移動する際に圧縮変形し、弾性力を提供する。
【0022】
上述の通り、前記ハンドル4221(前記奥行き方向Dに沿う)が引張力F1(如:図4から図7)または押圧力F2(如:図8図9)を受けると、前記第2の連動部品42は前記第1の連動部品41を連動させ、さらに前記トレイ2が前記連動機構4により前記シャーシ1へ引き出されるまたは押し込まれる。なお、前記弾性部品44は前記引張力F1と同方向の前記弾性力を提供するために使用され、これにより使用者が前記トレイ2を前記シャーシ1から引き出すことが容易となる。
【0023】
これにより、本發明の実施形態によって公開される前記サーバデバイス100は、前記連動機構4の構造配置により、使用者が片手で前記連動機構4の前記ハンドル4221を操作し、さらに前記トレイ2を前記シャーシ1へ引き出すまたは押し込むことができ、これにより前記サーバデバイス100はより多様な要求に適合する。
【0024】
より詳しく説明すると、図4から図7にかけて示されるように、前記ハンドル4221が前記引張力F1を受けると、前記第1の連動部品41は前記第1の支点部121を支点として反時計回り方向で回転する。前記第2の連動部品42は前記第2の支点部122を支点として時計回り方向で回転し、そして前記接続部品43は前記スロット孔423の前記第1の位置4231から前記第2の位置4232へ移動する。
【0025】
また、図8及び図9に示されるように、当該ハンドル4221が当該押圧力F2を受けた場合、第1の連動部品41は第1の支点部121を支点として時計回り方向で回転する。第2の連動部品42は第2の支点部122を支点として反時計回り方向で回転し、そして接続部品43はスロット孔423の第2の位置4232から第1の位置4231へ移動する。
【0026】
さらに、前記連動機構4が前記トレイ2をシャーシ1から引き出したりシャーシ1に押し込んだりするのをよりスムーズにするためには、連動機構4が以下の構造特徴の少なくとも1つを具備していることが望ましいが、本発明はこれに限らない。
【0027】
図4から図6にかけて示されるように、前記第1の連動部品41の前記第1の端部411は前記第1の支点部121に掛け合わせることができるC字形開口4113を形成している。前記第2の連動部品42の前記第3の端部421は前記第2の支点部122に掛け合わせることができるU字形開口4213を形成している。そして、前記第1の連動部品41及び前記第2の連動部品42は、それぞれ前記第1の支点部121及び前記第2の支点部122を支点として回転し、前記トレイ2を引き出すまたは押し込む。
【0028】
更に詳細に言うと、前記第1の連動部品41の前記第1の端部411と前記第2の連動部品42の前記第3の端部421は、それぞれ第1の歯部4111、4211と、前記第1の歯部4111、4211に対応する第2の歯部4112、4212とを含む。本実施形態において、前記第1の連動部品41の前記第1の歯部4111と前記第2の歯部4112は共にC字形開口4113を形成し、かつ前記第2の連動部品42の前記第1の歯部4211と前記第2の歯部4212は共にU字形開口4213を形成する。更に、前記第1の連動部品41及び前記第2の連動部品42のいずれかにおいて、前記第1の歯部4111、4211と前記第2の歯部4112、4212は奥行き方向Dに沿って配置され、そして前記第2の歯部4112、4212は前記第1の歯部4111、4211に対して、前記前板3よりも遠くに位置する。
【0029】
このようにして、本発明実施形態が公開する前記サーバデバイス100は、前記第1の連動部品41の前記第1の端部411と前記第2の連動部品42の第3の端部421の構造的な差異(例えば、:前記第1の連動部品41の前記第1の歯部4111と前記第2の歯部4112の形状はそれぞれ前記第2の連動部品42の前記第1の歯部4211と前記第2の歯部4212の形状と異なる)によって、前記第1の連動部品41と前記第2の連動部品42との非同期回転過程を補償することができるが、本発明はこれに限らない。
【0030】
別の角度から見ると、前記トレイ2の前記第1のピボット部211、前記第1の連動部品41の前記第1の歯部4111、及び前記接続部品43は、第1の軸線L1に沿って配置されている。また、前記トレイ2の前記第2のピボット部212、前記第2の連動部品42の前記第1の歯部4211、及び前記接続部品43は、前記第2の軸線L2に沿って配置されている。
【0031】
図4に示すように、前記トレイ2が前記シャーシ1内に位置している際、前記接続部品43は前記スロット孔423の前記第1の位置4231に位置しており、前記第1の軸線L1は前記第2の軸線L2と重なり、且つそれは前記長さ方向Lと平行である。また、前記第1の連動部品41の前記C字形開口4113は前記第1の支点部121に係合し、前記第2の連動部品42の前記U字形開口4213は前記第2の支点部122に係合している。そして、前記第1の連動部品41及び前記第2の連動部品42の各々の前記第1の歯部4111、4211と前記第2の歯部4112、4212は対応する前記狭い側板12(又は2つの前記スルーホール123)を通過している。
【0032】
図5に示すように、前記ハンドル4221が前記引張力F1を受けた際、前記接続部品43は前記スロット孔423の前記第1の位置4231から前記第2の位置4232へ移動する。前記第1の連動部品41及び前記第2の連動部品42は、各自の前記第1の歯部4111、4211でそれぞれ前記第1の支点部121と前記第2の支点部122に押し当て、前記トレイ2(前記奥行き方向Dに沿って)を前記シャーシ1から引き出す。
【0033】
図6および図7に示すように、前記トレイ2が前記シャーシ1の外部にある場合、前記接続部品43は前記スロット孔423の前記第2の位置4232に位置し、前記第1の軸線L1と前記第2の軸線L2は180度より小さい角度σを形成する(例:前記角度σは101度~104度の間が望ましい)であり、前記第1の連動部品41および前記第2の連動部品42における各自の前記第1の歯部4111、4211および前記第2の歯部4112、4212は前記シャーシ1から離れ得る。
【0034】
図8および図9に示すように、前記ハンドル4221が前記押圧力F2を受けた場合、前記接続部品43は前記スロット孔423の前記第2の位置4232から前記第1の位置4231へ移動し、前記第1の連動部品41と前記第2の連動部品42は各自の前記第2の歯部4112、4212でそれぞれ前記第1の支点部121および前記第2の支点部122に押し当てて、前記トレイ2を(前記奥行き方向Dに沿って)前記シャーシ1に押し込む。
【0035】
[第2の実施形態]
図10を参照のこと。これは本発明の第2の実施形態である。この実施形態は上述の第1の実施形態に似ているため、両方の実施形態の共通点についてはこれ以上詳述しない。しかし、この実施形態が上述の第1の実施形態と異なる点は以下のとおり大まかに説明される。
【0036】
本実施形態において、前記シャーシ1が包含する前記第1の支点部(図未示)および前記第2の支点部122の数量はそれぞれ複数であり、各々の前記第1の支点部(図示しない)は長さ方向Lに沿って1つの前記第2の支点部122に面する。
【0037】
さらに、前記トレイ2の数量は複数にさらに限定され、これらは前記シャーシ1内に積層方式で配置され、複数の前記ハードディスク200をそれぞれ支持する。ここで、各前記トレイ2は1つの前記第1の支点部とそれに相対する前記第2の支点部122に対応し、前記連動機構4が1つの前記トレイ2に取り付けられる。
【0038】
[第3の実施形態]
図11を参照されたい。それが本発明の第3の実施形態である。本実施形態は前述の第2の実施形態に類似しているため、両実施形態の共通点はこれ以上繁言しない。本実施形態と前述の第2の実施形態との違いは大体以下のように説明される。
【0039】
本実施形態において、連動機構4の数はさらに複数と限定され、それぞれが複数のトレイ2に取り付けられる。
【0040】
[本発明実施形態の技術効果]
総合的に考えると、本発明実施形態が公開するサーバデバイスは、連動機構の構造配置を通じて、使用者が片手で連動機構のハンドルを操作することを容易にし、それによってトレイをシャーシから引き出す或いはシャーシに押し込むことができ、よってサーバデバイスが多様なニーズに対応することが可能となる。
【0041】
また、本発明実施形態が公開するサーバデバイスは、第1の連動部品の第1の端部と第2の連動部品の第3の端部の構造差異を設計することで、第1の連動部品と第2の連動部品との非同期回転過程を補償する。
【0042】
以上に開示される内容は本発明の好ましい実施可能な実施例に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではないので、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0043】
100:サーバデバイス
1:シャーシ
11:広い側板
12:狭い側板
121:第1の支点部
122:第2の支点部
123:スルーホール
13:開口
2:トレイ
21:底面
211:第1のピボット部
212:第2のピボット部
22:側面
3:前板
4:連動機構
41:第1の連動部品
411:第1の端部
4111:第1の歯部
4112:第2の歯部
4113:C字形開口
412:第2の端部
42:第2の連動部品
421:第3の端部
4211:第1の歯部
4212:第2の歯部
4213:U字形開口
422:第4の端部
4221:ハンドル
423:スロット孔
4231:第1の位置
4232:第2の位置
43:接続部品
44:弾性部品
L:長さ方向
W:幅方向
D:奥行き方向
F1:引張力
F2:押圧力
L1:第1の軸線
L2:第2の軸線
σ:角度
200:ハードディスク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11