特許 7553731 プログラム、情報処理方法、および情報処理装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-09-09

(45)【発行日】2024-09-18

(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、および情報処理装置

(51)【国際特許分類】

   G06Q 30/0207 20230101AFI20240910BHJP

【ＦＩ】

G06Q30/0207

【請求項の数】 10

(21)【出願番号】P 2024014891

(22)【出願日】2024-02-02

【審査請求日】2024-02-02

【新規性喪失の例外の表示】特許法第３０条第２項適用 ウエブページ１の公開日：２０２３年９月２０日 ウエブページのＵＲＬ ｈｔｔｐｓ：／／ａｂｏｕｔ．ｐａｙｐａｙ．ｎｅ．ｊｐ／ｐｒ／２０２３０９２０／０１／ ウエブページ２の公開日：２０２３年９月２０日 ウエブページのＵＲＬ ｈｔｔｐｓ：／／ｐａｙｐａｙ．ｎｅ．ｊｐ／ｅｖｅｎｔ／ｎａｒａ－ｇｉｆｔ－ｖｏｕｃｈｅｒｓ－２０２３１００１／？＿ｇａ＝２．９９４８９１８２．１６１００６２７２３．１６９５６３３４１９－７２８５８９５３６．１６３７１１１６７９ サービスの公然実施日（当該発明に係る技術内容を利用したサービスをユーザに提供を開始した日） ２０２３年１０月２日

【早期審査対象出願】

(73)【特許権者】

【識別番号】519110124

【氏名又は名称】ＰａｙＰａｙ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100149548

【弁理士】

【氏名又は名称】松沼 泰史

(74)【代理人】

【識別番号】100154852

【弁理士】

【氏名又は名称】酒井 太一

(74)【代理人】

【識別番号】100181124

【弁理士】

【氏名又は名称】沖田 壮男

(74)【代理人】

【識別番号】100194087

【弁理士】

【氏名又は名称】渡辺 伸一

(72)【発明者】

【氏名】ゴバニ アカシ スレシクマル

(72)【発明者】

【氏名】チョードリー マドミタ

(72)【発明者】

【氏名】サラトーン チャナーパー

(72)【発明者】

【氏名】カワジャー アムロ

【審査官】庄司 琴美

(56)【参考文献】

【文献】特許第７３４８４１９（ＪＰ，Ｂ１）

【文献】特許第７３８１６８５（ＪＰ，Ｂ１）

【文献】特許第７３７６７３７（ＪＰ，Ｂ１）

【文献】特開２０２０－１２６４９７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１１－１６４７９３（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｇ０６Ｑ １０／００ － ９９／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

コンピュータに、
電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得させ、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御させ、
前記条件情報は、住所と年齢との一方または双方であり、
前記利用者に紐づけられた情報に対応する情報は、オンライン上で本人確認された情報であり、
前記利用者に紐づけられた情報が前記条件情報に合致する場合、前記バウチャーの購入の申し込みを確定させる操作を受け付けるインターフェース画面を表示部に表示させる、
プログラム。

【請求項2】

コンピュータに、
電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得させ、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御させ、
前記バウチャーは、抽選に当選した場合に申し込んだ利用者に付与される権限が与えられることが前記条件情報に規定され、
コンピュータに、
前記当選が実施され、前記条件情報に対応する情報において前記利用者が当選していると判定した場合に、前記利用者に紐づけられた情報における当選した枚数と前記バウチャーの金額とに基づいて、前記バウチャーを購入するために必要な金額を示す情報を表示部に表示させる、
プログラム。

【請求項3】

コンピュータに、
電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得させ、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御させ、
前記利用者に紐づけられた情報において前記利用者が前記バウチャーを購入したことを示す情報を認識した場合、前記条件情報における前記バウチャーの付与タイミングを特定させ、
特定した付与タイミングで前記バウチャーを付与することを示す情報を表示部に表示させる、
プログラム。

【請求項4】

コンピュータに、
前記条件情報において、前記付与タイミングが前記購入の直後となっている場合は、前記バウチャーが前記購入の直後に付与されることを示す情報を表示部に表示させ、
前記条件情報において、前記付与タイミングが前記購入から予め設定された期間が経過した後、または予め設定された時期となっている場合は、前記予め設定された期間が経過した後、または前記時期に、付与されることを示す情報を表示部に表示させる、
請求項３に記載のプログラム。

【請求項5】

コンピュータが、
電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得し、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御し、
前記条件情報は、住所と年齢との一方または双方であり、
前記利用者に紐づけられた情報に対応する情報は、オンライン上で本人確認された情報であり、
前記利用者に紐づけられた情報が前記条件情報に合致する場合、前記バウチャーの購入の申し込みを確定させる操作を受け付けるインターフェース画面を表示部に表示させる、
情報処理方法。

【請求項6】

電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得し、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御し、
前記条件情報は、住所と年齢との一方または双方であり、
前記利用者に紐づけられた情報に対応する情報は、オンライン上で本人確認された情報であり、
前記利用者に紐づけられた情報が前記条件情報に合致する場合、前記バウチャーの購入の申し込みを確定させる操作を受け付けるインターフェース画面を表示部に表示させる、
情報処理装置。

【請求項7】

コンピュータが、
電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得し、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御し、
前記バウチャーは、抽選に当選した場合に申し込んだ利用者に付与される権限が与えられることが前記条件情報に規定され、
コンピュータが、
前記当選が実施され、前記条件情報に対応する情報において前記利用者が当選していると判定した場合に、前記利用者に紐づけられた情報における当選した枚数と前記バウチャーの金額とに基づいて、前記バウチャーを購入するために必要な金額を示す情報を表示部に表示させる、
情報処理方法。

【請求項8】

電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得し、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御し、
前記バウチャーは、抽選に当選した場合に申し込んだ利用者に付与される権限が与えられることが前記条件情報に規定され、
前記当選が実施され、前記条件情報に対応する情報において前記利用者が当選していると判定した場合に、前記利用者に紐づけられた情報における当選した枚数と前記バウチャーの金額とに基づいて、前記バウチャーを購入するために必要な金額を示す情報を表示部に表示させる、
情報処理装置。

【請求項9】

コンピュータが、
電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得し、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御し、
前記利用者に紐づけられた情報において前記利用者が前記バウチャーを購入したことを示す情報を認識した場合、前記条件情報における前記バウチャーの付与タイミングを特定し、
特定した付与タイミングで前記バウチャーを付与することを示す情報を表示部に表示させる、
情報処理方法。

【請求項10】

電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得し、
前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御し、
前記利用者に紐づけられた情報において前記利用者が前記バウチャーを購入したことを示す情報を認識した場合、前記条件情報における前記バウチャーの付与タイミングを特定し、
特定した付与タイミングで前記バウチャーを付与することを示す情報を表示部に表示させる、
情報処理装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、電子決済サービスにおいて利用可能なクーポンをユーザに付与する付与装置が開示されている（例えば特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特開２０２３－９３６５１号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

従来の技術では、ユーザに提供されるコンテンツについては、十分に検討されていなかった。

【0005】

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、より適切なコンテンツをユーザに提供することができるプログラム、情報処理方法、および情報処理装置を提供することを目的の一つとする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の一態様は、コンピュータに、電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得させ、前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられた情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御させるプログラムである。

【発明の効果】

【0007】

本発明の一態様によれば、より適切なコンテンツをユーザに提供することができるプログラム、情報処理方法、および情報処理装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】電子決済サービスが実現される電子決済システムの構成の一例を示す図である。

【図2】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その１）である。

【図3】電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図（その２）である。

【図4】決済サーバ１００の構成図である。

【図5】利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。

【図6】申込情報１７３の内容の一例を示す図である。

【図7】加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。

【図8】条件情報１７８の内容の一例を示す図である。

【図9】バウチャーコンテンツ情報１８０の内容の一例を示す図である。

【図10】インターフェース画面の一例を示す図である。

【図11】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図12】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図13】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図14】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図15】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図16】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図17】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図18】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図19】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図20】インターフェース画面の他の一例を示す図である。

【図21】利用者端末装置１０および決済サーバ１００により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。

【図22】利用者端末装置１０および決済サーバ１００により実行される処理の流れの他の一例を示すシーケンス図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

以下、図面を参照し、本発明のプログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施形態について説明する。以下に登場する各種装置、サーバなどの、利用者にサービスを提供したり内部解析を行ったりするための各種装置は、分散化された装置群によって実現されてよく、それぞれの装置を運用する事業者は異なってもよい。また装置のハードウェアの保有者（クラウドサーバの提供者）と実質的な運用を行う事業者も異なってよい。アプリケーションプログラムと決済サーバは、協働して電子決済サービスを提供する。以下の説明ではアプリケーションプログラムを決済アプリと称する。電子決済サービスは、店舗における商品やサービスの購買に係る決済をサポートするサービスである。店舗とは、例えば、現実空間に存在する物理的な店舗（実店舗）であるが、電子商取引の仮想店舗を含んでもよい。仮想店舗は、電子決済サービスの運営者とは異なる主体によって提供されるものを含んでもよい。その場合、仮想店舗における買い物の決済の際に、電子決済サービスのインターフェース画面に遷移するように制御される。電子決済サービスにおいて、店舗は、例えば加盟店（ブランド）に属するものとして扱われ、店舗において購買行動が行われた際の決済などの処理は、主として利用者と加盟店の間で行われる。これに代えて、決済などの処理が利用者と店舗との間で行われてもよい。

【0010】

［電子決済サービス］
図１は、電子決済サービスが実現される電子決済システムの構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、決済サーバ１００を中心として実現される。電子決済サービスを実現する電子決済システムは、例えば、一以上の利用者端末装置１０、一以上の第１店舗端末装置５０、一以上の第２店舗端末装置７０、および決済サーバ１００を備える。これらの装置は、例えばネットワークＮＷを介して通信する。ネットワークＮＷは、例えば、インターネット、ＬＡＮ（Local Area Network）、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。

【0011】

電子決済システムに含まれる機能構成の一部または全部は、任意の形態で複数の装置に分散されてもよいし、任意の装置に統合されてもよい。例えば、決済サーバ１００の機能構成の一部または全部は、決済アプリ２０などの構成に含まれていてもよいし、決済アプリ２０の機能構成の一部または全部は、決済サーバ１００に含まれていてもよい。

【0012】

［利用者端末装置］
利用者端末装置１０は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の可搬型端末装置である。利用者端末装置１０は、少なくとも、光学読取機能、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれカメラ、通信装置、タッチパネル、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等と称する。利用者端末装置１０では、ＣＰＵ等のプロセッサにより決済アプリ２０が実行されることで、決済サーバ１００と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ２０は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置１０にインストールされ、カメラ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。

【0013】

利用者端末装置１０は、例えば、決済アプリ２０およびバウチャーアプリ３０がインストールされている。バウチャーアプリ３０は、例えば、決済アプリ２０に含まれるミニアプリである。バウチャーアプリ３０は、例えば、決済アプリ２０が利用者端末装置１０にダウンロードされると、決済アプリ２０に含まれるミニアプリも利用者端末装置１０にダウンロードされる。バウチャーアプリ３０は、決済サーバ１００が提供するＡＰＩ；Application Programming Interfaceまたはサービスサーバと協働して決済サーバ１００が提供するコンテンツを利用者端末装置１０の表示部に表示させる。バウチャーアプリ３０は、省略され、決済アプリ２０がバウチャーアプリ３０の機能構成を有していてもよい。

【0014】

［第１店舗端末装置］
第１店舗端末装置５０は、例えば、店舗に設置される。第１店舗端末装置５０は、少なくとも、商品価格取得機能、光学読取機能、プログラム実行機能、通信機能を有するコンピュータ装置である。第１店舗端末装置５０は、いわゆるＰＯＳ（Point of Sale）装置を含み、ＰＯＳ装置によって商品価格取得機能や光学読取機能を実現してもよい。店舗コード画像６０は、店舗に置かれ、ＱＲコード（登録商標）等のコード画像が紙やプラスチックの媒体に印刷されたものである。なお、店舗コード画像６０は、店舗に置かれたディスプレイ（スマートフォンなどの端末装置のディスプレイでもよい）によって表示されてもよい。

【0015】

［第２店舗端末装置］
第２店舗端末装置７０は、加盟店の運営者によって使用される。第２店舗端末装置７０は、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第２店舗端末装置７０では、加盟店向けインターフェース７２が動作する。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店向けアプリであってもよいし、ブラウザであってもよい。加盟店向けインターフェース７２は、加盟店の運営者によるクーポンの設定等を受け付け、決済サーバ１００に送信する。スマートフォンである第２店舗端末装置７０は、加盟店向けアプリを実行することで、店舗コード画像に相当するコード画像を表示したり、利用者端末装置１０が表示するコード画像を読み取ったりする機能を有する。

【0016】

決済サーバ１００は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から受信した決済情報に基づいて電子決済を実現する。第１店舗端末装置５０は、ＰＯＳ装置と加盟店サーバを含む場合があり、その場合、ＰＯＳ装置から加盟店サーバを介して決済情報が決済サーバ１００に送信される。以下の説明では、これを特に区別せず、第１店舗端末装置５０から決済情報が送信されるものとする。

【0017】

図２および図３は、電子決済の大まかな流れを例示したシーケンス図である。電子決済には、パターン１とパターン２の二つが存在してよい。

【0018】

図２に示すパターン１（以下、ユーザスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０が起動した状態の利用者端末装置１０が、光学読取機能によって店舗コード画像６０をデコードする（Ｓ１）。店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）の情報が含まれている。この店舗ＵＲＬは、電子決済サービスのドメインに対して店舗を識別可能な情報が付加されたものであり、決済サーバ１００において加盟店ＩＤや店舗ＩＤ等との対応付けがなされている（後述）。決済アプリ２０は、店舗ＵＲＬとアカウントＩＤを含む第１決済情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ２）。決済サーバ１００は、店舗ＵＲＬに対応する加盟店ＩＤ、店舗ＩＤから、店舗情報（後述）を検索して加盟店名と店舗名の情報を取得し（Ｓ３）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ４）。利用者は、加盟店名や店舗名が表示された画面において、決済金額を利用者端末装置１０に入力する（Ｓ５）。そして、利用者端末装置１０は、少なくとも決済金額を含む第２決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ６）。決済サーバ１００は、受信した第２決済情報に基づいて電子決済を行う（Ｓ７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知（決済完了画面を表示するための情報）を決済アプリ２０に送信し（Ｓ８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ９）。なお、店舗コード画像６０が店舗に置かれたディスプレイによって表示される場合、店舗コード画像６０には、店舗ＵＲＬだけでなく決済金額の情報が含まれる場合がある。この場合、利用者が決済金額を入力する手順が省略され、第１決済情報に決済金額の情報が含められて決済サーバ１００に送信される。加盟店名や店舗名の情報は、決済完了画面に含めて表示されてよい。

【0019】

図３に示すパターン２（以下、ストアスキャンと称する）の場合、決済アプリ２０の起動時、決済アプリ２０において支払う操作が行われたとき、自動更新のタイミング（例えば１分おき）になったとき、およびその他のタイミングで、決済アプリ２０はワンタイムコードの発行要求を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１１）。決済サーバ１００はワンタイムコードを生成し（Ｓ１２）、決済アプリ２０に送信する（Ｓ１３）。決済アプリ２０は、ワンタイムコードに基づいて生成した、ＱＲコードやバーコード等のコード画像を表示する（Ｓ１４）。利用者は利用者端末装置１０の表示面を第１店舗端末装置５０に翳し（提示し）、第１店舗端末装置５０は、光学読取機能によってコード画像をデコードし、ワンタイムコード等を取得する（Ｓ１５）。そして、第１店舗端末装置５０は、ワンタイムコード、決済金額、加盟店ＩＤ、店舗ＩＤ等を含む決済情報を生成し、決済サーバ１００に送信する（Ｓ１６）。決済金額の情報は、予めバーコード読み取りや手入力等によって取得されている。決済サーバ１００は、受信した情報に基づいて、ワンタイムコードに対応する利用者を特定し、電子決済を行う（Ｓ１７）。そして、決済サーバ１００は、決済完了通知を決済アプリ２０に送信し（Ｓ１８）、決済アプリ２０は決済完了画面を表示する（Ｓ１９）。

【0020】

なお、上記のいずれか一方のみのパターンで電子決済が行われてもよい。また、図２で説明した「アカウントＩＤ」は、利用者の識別情報として用いられ得る他の情報（例えば電話番号）であってもよい。また、ストアスキャンにおいてワンタイムコードの発行が省略され、決済アプリ２０は、利用者のアカウントＩＤに基づいて生成したコード画像を表示してもよい。その場合、決済サーバ１００は、ワンタイムコードに対応する利用者を特定するのに代えて、アカウントＩＤに対応する利用者を特定する。

【0021】

［決済サーバ］
図４は、決済サーバ１００の構成図である。決済サーバ１００は、例えば、通信部１１０と、コンテンツ提供部１２０と、決済処理部１３０と、情報管理部１４０と、情報処理部１５０と、記憶部１７０とを備える。通信部１１０および記憶部１７０以外の構成要素は、例えば、ＣＰＵなどのハードウェアプロセッサがプログラム（ソフトウェア）を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、ＬＳＩ（Large Scale Integration）やＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、ＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）、ＳＯＣ（System On Chip）などのハードウェア（回路部；circuitryを含む）によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めＨＤＤ（Hard Disk Drive）やフラッシュメモリなどの記憶装置（非一過性の記憶媒体を備える記憶装置）に格納されていてもよいし、ＤＶＤやＣＤ－ＲＯＭなどの着脱可能な記憶媒体（非一過性の記憶媒体）に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。情報管理部１４０は「取得部」の一例である。情報処理部１５０は「制御部」の一例である。

【0022】

記憶部１７０は、ＨＤＤやフラッシュメモリ、ＲＡＭ（Random Access Memory）などである。記憶部１７０は、決済サーバ１００がネットワークを介してアクセス可能なＮＡＳ（Network Attached Storage）装置であってもよい。記憶部１７０には、申込情報１７３を含む利用者情報１７２、コンテンツ情報１７４、加盟店／店舗情報１７６、条件情報１７８、バウチャーコンテンツ情報１８０などの情報が格納される。これらの情報の一部は、利用者端末装置１０の記憶部に記憶されていてもよい。

【0023】

通信部１１０は、ネットワークＮＷに接続するための通信インターフェースである。通信部１１０は、例えばネットワークインターフェースカードである。

【0024】

コンテンツ提供部１２０は、例えば、Ｗｅｂサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報（コンテンツ）を利用者端末装置１０に提供する。コンテンツ提供部１２０は、コンテンツ情報１７４から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置１０に提供する。利用者端末装置１０は、決済アプリ２０によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、前述した決済情報などを決済サーバ１００に送信する。

【0025】

決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０により送信された決済情報に基づいて、決済処理を行う。決済処理部１３０は、利用者情報１７２を参照しながら決済処理を行う。

【0026】

図５は、利用者情報１７２の内容の一例を示す図である。利用者情報１７２は、利用者の登録情報の一例である。利用者情報１７２は、例えば、利用者ＵＲＬ、アカウントＩＤ、電話番号、パスワードの他、メールアドレス、利用者ＩＤ、氏名・住所・生年月日、登録日、チャージ残高、後払い設定、後払い枠、後払い利用額、後払い利用可能額、決済方法設定、銀行口座、クレジットカード番号、チャージ履歴情報、決済履歴情報、履歴情報、バウチャー情報、申込情報１７３、ｅＫＹＣ情報などの情報が対応付けられたものである。利用者ＵＲＬは、利用者間の送金処理に使用される。電子決済サービスへの新規登録時には、電話番号およびパスワードの登録が必須となる。アカウントＩＤは、決済サーバ１００によって利用者に発行されるものであり、利用者ＩＤは、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）ＩＤである。メールアドレス、および氏名・住所・生年月日も同様に、利用者が任意に設定できる（設定しなくてもよい）情報である。登録日とは利用者が電子決済サービスに登録した日（アカウントを作成した日）である。以下、これらの情報が対応付けられた利用者のインスタンス（電子決済口座）のことをアカウントと称する。

【0027】

チャージ残高は、利用者が予めアカウントに送金することで設定された電子マネーの残高を示す情報である。送金の手段としては、指定業者（銀行）のＡＴＭ（Automatic Teller Machine）からの送金、登録された銀行口座からの送金などがある。後払い設定は、後払いによる電子決済を可能とするための設定が済んでいるか否かを示す情報であり、「済」と「未」のいずれかに設定される。後払い枠は月ごとに利用可能な後払いの限度額であり、後払い利用額は、当月に既に利用された後払いの金額であり、後払い利用可能額は、後払い枠から後払い利用額を差し引いて求められる、当月に利用可能な後払いの金額である。図では後払い枠を一つだけ示しているが、実際には更に日ごとの上限額などが存在し、それらの低い方が後払い枠に設定されてよい。後払いの更なる詳細については後述する。決済方法設定は、その時点において利用者がチャージ残高による電子決済を行うのか、後払いによる決済を行うのかを示す設定情報である。銀行口座とクレジットカード番号のそれぞれは、電子決済サービスに入金可能な銀行口座またはクレジットカード番号の情報（口座番号、カード番号）である。チャージ履歴情報は、利用者が予め電子決済サービスに送金してチャージ残高を増加させた履歴である。決済履歴情報は、利用者が行った決済の内訳（日時、購買行動が行われた店舗の店舗ＩＤ、決済金額、決済方法など）を、決済ごとに示す情報である。

【0028】

バウチャー情報は、例えば、利用者が保有しているバウチャーの識別情報に対して、バウチャーの種別や、バウチャーが利用可能な店舗の情報、バウチャーの額などの情報である。利用者が決済アプリ２０に対して電子的なバウチャーを利用する操作を行うと、決済サーバ１００は、第１店舗端末装置５０または利用者端末装置１０から取得した店舗の情報と、バウチャー情報とに基づいて、対象の店舗において電子的なバウチャーを利用する処理を行う。そして、決済サーバ１００は、バウチャー情報の利用されたバウチャーの金額から決済の金額を差し引く処理を行う。

【0029】

申込情報は、利用者が申し込んだバウチャーに関する情報である。図６は、申込情報１７３の内容の一例を示す図である。申込情報１７３は、利用者ごとに用意された情報である。申込情報１７３は、例えば、バウチャーの識別情報に対して、バウチャーを発行する自治体、バウチャーの申し込み枚数、ステータスなどの利用者が申し込んだバウチャーに関する情報である。ステータスは、例えば、付与済や、申込済、抽選待などの申し込んだバウチャーの状況である。

【0030】

ｅＫＹＣ情報（electronic Know Your Customer情報）は、ネットワーク上で行う本人確認によって得られた情報である。ｅＫＹＣ情報には、例えば、利用者の氏名や、住所などの情報が含まれる。ｅＫＹＣ情報は、例えば、電子決済サービスにおいて得られた情報である。利用者は、決済アプリ２０を利用して、決済アプリ２０と決済サーバ１００とが連携することで、ｅＫＹＣを行うことができる。申込情報１７３については後述する。

【0031】

図７は、加盟店／店舗情報１７６の内容の一例を示す図である。加盟店／店舗情報１７６は、例えば、店舗ＵＲＬに対して加盟店ＩＤと店舗ＩＤが対応付けられた第１テーブル１７６Ａと、加盟店ＩＤに対して加盟店名と売上金（前述）が対応付けられた第２テーブル１７６Ｂと、店舗ＩＤに対して店舗名が対応付けられた第３テーブル１７６Ｃとを含む。加盟店／店舗情報１７６には、これらの情報の他、加盟店または店舗のカテゴリ、店舗の所在地、決済パターン等の情報が含まれてもよい。

【0032】

情報管理部１４０は、利用者端末装置１０や第２店舗端末装置７０から取得した情報に基づいて、利用者情報１７２および加盟店／店舗情報１７６を管理する。情報管理部１４０は、利用者情報１７２および加盟店／店舗情報１７６について新規レコードの追加、編集、削除などを行う。

【0033】

［電子決済］
決済処理部１３０は、利用者端末装置１０または第１店舗端末装置５０から決済情報が取得されると、利用者情報１７２を参照して当該利用者の「決済方法設定」を取得する。決済処理部１３０は、「決済方法設定」が「チャージ残高」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。決済処理部１３０は、例えば、利用者ＩＤに対応付けて管理しているチャージ残高を減少させ、加盟店の売上金の項目値を増加させることで、電子決済を行う。加盟店の売上金の項目値は、例えば、それ自体が電子マネーとして使用されるものでは無く、加盟店と電子決済サービスとの取り決めに応じたサイクルで、売上金の項目値に対応する金額が銀行口座に送金される。

【0034】

決済処理部１３０は、「設定情報」が「後払い」に設定されている利用者に関して、以下のように電子決済を行う。後払いとは、電子決済サービスの運営者とは別主体であるクレジットカード会社との連携による「クレジット払い」とは別枠で設定されるものであり、電子決済サービスの運営者が与信者となって、後払い枠の範囲内でチャージ残高に依存しない電子決済を許容するものである。なお後払いサービスを受けるために、電子決済サービスの運営者が提供するクレジットカードの取得が要求されてよい。後払いで利用された金額は、一か月分まとめて翌月の支払日に、例えば銀行口座からの引き落としによって決済される。この場合、決済処理部１３０は、後払い利用額に決済金額を加算し、後払い利用可能額から同額を差し引くことで暫定決済を行い、締め日になると上記のように当月分の決済を翌月の支払い日に引き落とすための処理を行う、或いはクレジットカード会社の運営者に当該処理を依頼する。なお暫定決済の時点で決済金額が後払い利用可能額を超える場合は、エラー通知が決済アプリ２０に返信される。

【0035】

情報処理部１５０は、決済アプリ２０の指示に基づいて記憶部１７０に記憶された情報を決済アプリ２０に提供する。例えば、情報処理部１５０は、決済アプリ２０に送信された利用者を識別するための情報に基づいて利用者の識別情報に対応付けられた情報を決済アプリ２０に提供する。利用者の識別情報に対応付けられた情報とは、例えば、バウチャー情報や、申込情報、ｅＫＹＣ情報などである。

【0036】

情報処理部１５０は、決済アプリ２０に送信されたバウチャーを識別するための識別情報に基づいてバウチャーの識別情報に対応付けられた情報を決済アプリ２０に提供する。情報処理部１５０は、条件情報１７８を参照して、バウチャーの識別情報に対応付けられた情報を決済アプリ２０に提供する。

【0037】

図８は、条件情報１７８の内容の一例を示す図である。条件情報１７８は、例えば、電子決済サービスおよび電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者（例えば自治体）が電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって電子決済サービスの加盟店において電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーである。条件情報１７８は、バウチャーの識別情報に対して、バウチャーを発行する自治体や、バウチャーを獲得できる条件（例えば住所や年齢など）などが対応付けられた情報である。条件情報１７８には、上記の他、バウチャーが付与されるタイミングや、ｅＫＹＣの要否（本人確認の要否）などが規定されていてもよい。例えば、購入の直後にバウチャーが付与されることや、購入から所定期間後にバウチャーが付与されること、予め設定された日時にバウチャーが付与されることなどが規定されていてもよい。

【0038】

情報処理部１５０は、決済アプリ２０に送信されたバウチャーを識別するための識別情報に基づいてバウチャーの識別情報に対応付けられた情報を決済アプリ２０に提供する。情報処理部１５０は、バウチャーコンテンツ情報１８０を参照して、バウチャーの識別情報に対応付けられたコンテンツを決済アプリ２０に提供する。

【0039】

図９は、バウチャーコンテンツ情報１８０の内容の一例を示す図である。バウチャーコンテンツ情報１８０は、例えば、バウチャーの識別情報に対して、コンテンツが対応付けられた情報である。コンテンツは、ユーザに提供されるインターフェース画面に含まれるコンテンツであって、イラストや画像などバウチャーを提供する団体（例えば自治体）が想起されるコンテンツである。バウチャーコンテンツ情報１８０には、例えば、バウチャーの識別情報と、バウチャーの申し込みや、これに関する処理において提供されるインターフェース画面（インターフェース画面および画面の領域）ごとに提供されるコンテンツが規定された情報である。例えば、所定のインターフェース画面が提供される場合、バウチャーコンテンツ情報１８０に規定されたコンテンツが所定のインターフェース画面の所定の領域に挿入されて利用者に提供される。

【0040】

［概要］
決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）は、コンピュータに、電子決済サービスおよび電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって電子決済サービスの加盟店において電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得させ、操作に関する情報の取得に応じて、発行に関する操作がされたバウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて、利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御させるプログラムである。

【0041】

決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）は、電子的なバウチャーを識別するための情報および利用者を識別するための情報を含む操作に関する情報を取得し、操作に関する情報の取得に応じて、利用者端末装置１０の表示部に表示させる情報を制御する。決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）は、上記の操作に関する情報の取得に応じて、バウチャーの発行に関する操作がされたバウチャーに紐づけられたバウチャーの付与の申し込み条件を示す条件情報１７８と、利用者に紐づけられた情報に対応する情報とに基づいて、利用者端末装置１０の表示部に表示させる情報を制御させる。

【0042】

バウチャーに紐づけられた情報は、例えば、条件情報１７８や、バウチャーコンテンツ情報１８０などである。利用者に紐づけられた情報は、例えば、利用者情報１７２や、申込情報１７３等である。例えば、バウチャーに紐づけられた条件情報は、例えば、住所や年齢などを含む。利用者に紐づけられた情報は、例えば、ｅＫＹＣ情報（住所や年齢など）を含む。

【0043】

決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）は、利用者に紐づけられた情報が条件情報１７８に合致する場合、バウチャーの購入の申し込みを確定される操作を受け付けるインターフェース画面（例えば後述するインターフェース画面ＩＦ９など）を表示部に表示させる。例えば、バウチャーを購入する条件として、住所が所定の自治体であり、年齢が所定の年齢であることなどが規定されているものとする。この場合、住所および年齢が条件に合致している場合に、申し込みが受け付けられたり、申し込みを受け付けるインターフェース画面が表示されたりするが、条件が合致しない場合、申し込みが受け付けられない、または申し込みを受ける画面が表示されない。

【0044】

［インターフェース画面（１）］
図１０は、決済アプリ２０および決済サーバ１００が連携して利用者端末装置１０の表示部に表示さえるインターフェース画面ＩＦ１の一例を示す図である。インターフェース画面ＩＦ１は、例えば、電子決済サービスにおいて提供されるコンテンツであり、電子決済において利用するＱＲコード（登録商標）やバーコード、各種電子決済に関するサービスに関する情報を含む。インターフェース画面ＩＦ１には、バウチャーアプリ３０などのミニアプリを起動させる一以上のボタンが含まれる。

【0045】

利用者が、バウチャーアプリに対応するボタンを操作すると、決済アプリ２０は、操作されたボタンに対応するインターフェース画面ＩＦ２を表示部に表示させる。図１１は、操作に対応するインターフェース画面ＩＦ２の他の一例を示す図である。インターフェース画面ＩＦ２は、バウチャーのメリット（領域ＡＲ１）や、申し込みステータス（領域ＡＲ２）、申し込み条件（領域ＡＲ３）、バウチャーに応じたイラスト（領域ＡＲ４）などの情報を含む。

【0046】

例えば、インターフェース画面ＩＦ２は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、領域ＡＲ１－領域ＡＲ４は、バウチャーに紐づけられた情報である。例えば、利用者が、当該バウチャーに申し込み済である場合、申し込み済であることを示す情報が表示されてもよいし、利用者が、申し込み済である場合、申し込みのステータスの情報が表示されてもよい。領域ＡＲ４に含まれる情報は、例えば、バウチャーコンテンツ情報１８０に規定されたコンテンツ（イラスト）である。バウチャーコンテンツ情報１８０は、利用者端末装置１０の記憶部に記憶されていてもよい。

【0047】

インターフェース画面ＩＦ２のボタンＢ２が操作されると、決済アプリ２０は、図１２に示すように、インターフェース画面ＩＦ３を表示部に表示させる。インターフェース画面ＩＦ３には、例えば、バウチャーを獲得するまでの各種ステップの情報が表示されている。

【0048】

例えば、インターフェース画面ＩＦ３は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、利用者が、当該バウチャーに申し込み済である場合、申し込み済であることを示す情報が表示されてもよいし、利用者が、申し込み済である場合、申し込みのステータスの情報が表示されてもよい。例えば、利用者が４つのステップのうち、ステップ０１、ステップ０２を実行済である場合、ステップ０１およびステップ０２が実行済であることがインターフェース画面に表示されてもよい。

【0049】

インターフェース画面ＩＦ３のボタンＢ３が操作されると、決済アプリ２０は、図１３に示すように、バウチャーの申し込み枚数を指定するためのインターフェース画面ＩＦ４を表示部に表示させる。

【0050】

例えば、インターフェース画面ＩＦ４は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、申し込み可能なバウチャーの枚数に応じてコンテンツの内容が変化する。例えば、利用者が、既に枚数を指定する処理を行っていた場合、枚数を受け付け済であることを示す情報が表示されてもよいし、このインターフェース画面ＩＦ４は省略されてもよい。

【0051】

インターフェース画面ＩＦ４においてバウチャーの申し込み枚数が指定され、次のステップへ進むための操作がされると、決済アプリ２０は、図１４に示すように、ババウチャーの申し込み条件に同意するか否かを問い合わせるインターフェース画面ＩＦ５を表示部に表示させる。

【0052】

例えば、インターフェース画面ＩＦ５は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、バウチャーの種別ごとに異なるコンテンツを含むインターフェース画面ＩＦ５が表示される。例えば、利用者が、既に申し込み条件に同意している場合、同意している旨の情報が表示されてもよいし、このインターフェース画面ＩＦ５は省略されてもよい。

【0053】

同意する旨の操作がされると、決済アプリ２０は、図１５に示すように、本人確認に進むか否かを問い合わせるインターフェース画面ＩＦ６を表示部に表示させる。このように、決済アプリ２０（バウチャーアプリ３０）は、条件情報１７８に規定された本人確認の要否の情報と、利用者に紐づけられた情報に規定された本人確認の済であるか否かを示す情報とに基づいて、表示部に表示させる情報を制御する。なお、インターフェース画面ＩＦ６が表示されるタイミングは任意のタイミングであってもよい。

【0054】

例えば、インターフェース画面ＩＦ６は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、バウチャーの種別ごとに異なるコンテンツを含むインターフェース画面ＩＦ６が表示される。例えば、利用者が、既に本人確認を行っている場合、本人確認を行っている旨の情報が表示されてもよいし、このインターフェース画面ＩＦ６は省略されてもよい。

【0055】

インターフェース画面ＩＦ６または他のインターフェース画面において、所定の操作がされると、決済アプリ２０は、図１６に示すように、インターフェース画面ＩＦ７を表示部に表示させる。インターフェース画面ＩＦ７は、登録されている本人確認（ｅＫＹＣ情報）や、利用者が指定したメールアドレスの情報などを含む。

【0056】

例えば、インターフェース画面ＩＦ７は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、バウチャーの種別ごとに異なるコンテンツを含むインターフェース画面ＩＦ７が表示される。例えば、インターフェース画面ＩＦ７は、利用者の情報に応じたコンテンツを含む。

【0057】

その後、決済サーバ１００は、指定されたメールアドレスに所定のメールを送信する。利用者が所定のメールの中のリンクを開くと、決済アプリ２０または決済サーバ１００は、図１７に示すように、インターフェース画面ＩＦ８を表示部に表示させる。インターフェース画面ＩＦ８は、本人確認（ｅＫＹＣ情報）や、アップロードした本人確認の書類の情報などを含む。

【0058】

例えば、インターフェース画面ＩＦ８は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、バウチャーの種別ごとに異なるコンテンツを含むインターフェース画面が表示される。例えば、インターフェース画面ＩＦ８は、利用者の情報に応じたコンテンツを含む。

【0059】

利用者が内容を確認して所定の操作を行うと、決済アプリ２０は、図１８に示すように、インターフェース画面ＩＦ９を表示部に表示させる。インターフェース画面ＩＦ９は、バウチャーを購入するための申し込みが完了したことを示す情報である。その後、決済アプリ２０は、バウチャーを購入するための抽選が行われた場合、抽選が行われたことを示す情報を利用者に通知して、抽選の結果を含むインターフェース画面を表示部に表示させる。

【0060】

例えば、インターフェース画面ＩＦ９は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、バウチャーの種別ごとに異なるコンテンツを含むインターフェース画面が表示される。例えば、インターフェース画面ＩＦ９は、利用者の情報に応じたコンテンツを含む。例えば、利用者のバウチャーの申し込みステータスの状況を含む。

【0061】

更に、決済アプリ２０は、図１９に示すように、抽選した利用者の利用者端末装置１０の表示部にバウチャーを購入するためのインターフェース画面ＩＦ１０を表示部に表示させる。インターフェース画面ＩＦ１０は、例えば、利用者がバウチャーの購入のために利用する決済手段を選択して、バウチャーの購入の決済を行うためのインターフェース画面である。

【0062】

このようにバウチャーは、抽選に当選した場合に申し込んだ利用者に付与される権限が与えられることが条件情報１７８に規定されている。決済アプリ２０は、当選が実施され、条件情報１７８に対応する情報において利用者が当選していると判定した場合に、インターフェース画面ＩＦ１０を表示部に表示させる。インターフェース画面ＩＦ１０には、当選した枚数とバウチャーの金額とが含まれていてもよい。インターフェース画面ＩＦ１０には、当選した枚数とバウチャーの金額とに基づいて、バウチャーを購入するために必要な金額を示す情報が含まれていてもよい。

【0063】

例えば、インターフェース画面ＩＦ１０は、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて生成されたコンテンツを含むインターフェース画面である。例えば、バウチャーの種別ごとに異なるコンテンツを含むインターフェース画面が表示される。例えば、インターフェース画面ＩＦ１０は、利用者の情報に応じたコンテンツを含む。例えば、利用者のチャージ残高や、利用者が設定した優先的に利用する支払方法などの情報を含む。

【0064】

決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）は、利用者に紐づけられた情報において利用者がバウチャーを購入したことを示す情報を認識した場合、条件情報１７８におけるバウチャーの付与タイミングを特定し、特定した付与タイミングでバウチャーを付与することを示す情報を表示部に表示させてもよい。決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）は、条件情報１７８において、付与タイミングが購入の直後となっている場合は、バウチャーが購入の直後に付与されることを示す情報を表示部に表示させ、条件情報において、付与タイミングが購入から予め設定された期間が経過した後、または予め設定された時期となっている場合は、予め設定された期間が経過した後、または上記の時期に、付与されることを示す情報を表示部に表示させてもよい。図２０のインターフェース画面ＩＦ１１に示すように、購入が完了した場合、バウチャーに紐づけられた付与される日時を示す情報が利用者に提供されてもよい。

【0065】

上記のように、決済サーバ１００は、操作に関する情報の取得に応じて、発行に関する操作がされたバウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて、利用者端末装置１０の表示部に表示させる情報を制御させることにより、利用者にとっての利便性を向上させることができる。

【0066】

［シーケンス］
図２１は、利用者端末装置１０および決済サーバ１００により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。利用者端末装置１０が、利用者の所定の操作を受け付けると（Ｓ１００）、利用者の識別情報およびバウチャーの識別情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ１０２）。

【0067】

次に、決済サーバ１００は、バウチャーの識別情報に基づいて、バウチャーを特定して、特定したバウチャーに対応する情報を取得する（Ｓ１０４）。次に、決済サーバ１００は、利用者の識別情報に基づいて、利用者を特定して、特定した利用者に対応する情報を取得する（Ｓ１０６）。

【0068】

次に、決済サーバ１００は、バウチャーに対応する情報および利用者に対応する情報を利用者端末装置１０に送信する（Ｓ１０８）。次に、利用者端末装置１０は、Ｓ１００の操作に応じたコンテンツを特定して、Ｓ１０８で送信された対応する情報に基づいてコンテンツに含める情報を生成する（Ｓ１１０）。次に、利用者端末装置１０は生成した情報を含むコンテンツを含むインターフェース画面を表示部に表示させる。

【0069】

上記のように、決済アプリ２０および決済サーバ１００が、表示部に表示させる情報を制御することにより、より適切なコンテンツをユーザに提供することができる。

【0070】

［シーケンス］
図２２は、利用者端末装置１０および決済サーバ１００により実行される処理の流れの他の一例を示すシーケンス図である。利用者端末装置１０が、利用者の所定の操作を受け付けると（Ｓ２００）、利用者の識別情報およびバウチャーの識別情報を決済サーバ１００に送信する（Ｓ２０２）。

【0071】

次に、決済サーバ１００は、バウチャーの識別情報に基づいて、バウチャーを特定して、特定したバウチャーに対応する情報を取得する（Ｓ２０４）。次に、決済サーバ１００は、利用者の識別情報に基づいて、利用者を特定して、特定した利用者に対応する情報を取得する（Ｓ２０６）。

【0072】

次に、決済サーバ１００は、Ｓ１００の操作に応じたコンテンツを特定して、Ｓ２０４で特定したバウチャーに対応する情報およびＳ２０６で特定した利用者に対応する情報に基づいてコンテンツに含める情報を生成する（Ｓ２０８）。次に、利用者端末装置１０は生成した情報を含むコンテンツを利用者端末装置１０に送信する（Ｓ２１０）。

【0073】

上記のように、決済アプリ２０および決済サーバ１００が、表示部に表示させる情報を制御することにより、より適切なコンテンツをユーザに提供することができる。

【0074】

上記の処理において、決済アプリ２０（またはバウチャーアプリ３０）が、バウチャーに紐づけられた情報と、利用者に紐づけられた情報とに基づいて、利用者端末装置１０の表示部に表示させる情報を制御させてもよい。例えば、利用者端末装置１０の記憶部には、申込情報１７３や、条件情報１７８、バウチャーコンテンツ情報１８０などのうち一部または全部の情報が記憶されていてもよい。決済アプリ２０は、これらの情報に基づいて、表示を制御する。例えば、決済アプリ２０は、ｅＫＹＣ済であることが必要なバウチャーの申し込みに応じた操作がされた場合において、利用者がｅＫＹＣ済でない場合は、ｅＫＹＣが必要であることを示す情報を利用者端末装置１０の表示部に表示させ、利用者がｅＫＹＣ済である場合は、例えば、申し込みを進める画面を利用者端末装置１０の表示部に表示させる。また、決済アプリ２０は、既に利用者が当該バウチャーの購入に申し込み済である場合、申し込み済であることを示す情報や、申し込みの状況を示す情報などを表示部に表示させる。

【0075】

このように、決済アプリ２０が、決済サーバ１００に問い合わせることなく、表示を制御してもよい。

【0076】

以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。

【符号の説明】

【0077】

１０ 利用者端末装置
２０ 決済アプリ
３０ バウチャーアプリ
１００ 決済サーバ
１２０ コンテンツ提供部
１３０ 決済処理部
１４０ 情報管理部
１５０ 情報処理部
２００ サービスサーバ

【要約】

【課題】より適切なコンテンツをユーザに提供すること。
【解決手段】コンピュータに、電子決済サービスおよび前記電子決済サービスの加盟店とは異なるサービス提供者が前記電子決済サービスにおいて提供する電子的なバウチャーであって前記電子決済サービスの加盟店において前記電子決済サービスを利用した電子決済で利用可能な電子的なバウチャーの発行に対する利用者の操作に関する情報を取得させ、前記操作に関する情報の取得に応じて、前記発行に関する操作がされた前記バウチャーに紐づけられた情報と、前記利用者に紐づけられた情報とに基づいて、前記利用者の端末装置の表示部に表示させる情報を制御させるプログラムである。
【選択図】図１

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】