IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミクシィの特許一覧

特許7553799情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図9
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図10
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図11
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図12
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図13
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図14
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図15
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図16
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20240911BHJP
【FI】
G06Q50/34
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020196751
(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公開番号】P2021093152
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-09-26
(31)【優先権主張番号】P 2019215360
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】池田 武史
(72)【発明者】
【氏名】照内 大丈
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-061422(JP,A)
【文献】特開2019-121023(JP,A)
【文献】特開2017-023481(JP,A)
【文献】特開2013-230314(JP,A)
【文献】特開2013-135808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、
ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与する第二価値付与部と、
前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、を有し、
複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが前記投票をした場合、
前記第一価値付与部は、前記投票の結果にかかわらず、グループの構成人数に応じて、前記あるユーザに対して前記第一価値を付与する量を決定する、
情報処理装置。
【請求項2】
ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、
ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与する第二価値付与部と、
前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
ユーザの投票履歴に基づいてユーザのユーザランクを決定するユーザランク決定部と、を有し、
前記第二価値付与部は、前記ユーザランクにしたがって前記第二価値を算出する、
報処理装置。
【請求項3】
コンピュータが、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与し、
コンピュータが、ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与し、
コンピュータが、前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与し、
コンピュータが、複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが前記投票をした場合、前記投票の結果にかかわらず、グループの構成人数に応じて、前記あるユーザに対して前記第一価値を付与する量を決定する、
情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータが、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与し、
コンピュータが、ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与し、
コンピュータが、前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与し、
コンピュータが、ユーザの投票履歴に基づいてユーザのユーザランクを決定し、
コンピュータが、前記ユーザランクにしたがって前記第二価値を算出する、
情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータにより実行されるプログラムであって、
コンピュータに、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与させ、
コンピュータに、ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与させ、
コンピュータに、前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与させ
コンピュータに、複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが前記投票をした場合、前記投票の結果にかかわらず、グループの構成人数に応じて、前記あるユーザに対して前記第一価値を付与する量を決定させる、
プログラム。
【請求項6】
コンピュータにより実行されるプログラムであって、
コンピュータに、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与させ、
コンピュータに、ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与させ、
コンピュータに、前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与させ、
コンピュータに、ユーザの投票履歴に基づいてユーザのユーザランクを決定させ、
コンピュータに、前記ユーザランクにしたがって前記第二価値を算出させる、
プログラム。
【請求項7】
ユーザにより操作されるユーザ端末と、該ユーザ端末とネットワークを通じて通信可能なサーバコンピュータとを含む情報処理システムであって、
ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、
ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与する第二価値付与部と、
前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、を有し、
複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが前記投票をした場合、
前記第一価値付与部は、前記投票の結果にかかわらず、グループの構成人数に応じて、前記あるユーザに対して前記第一価値を付与する量を決定する、
情報処理システム。
【請求項8】
ユーザにより操作されるユーザ端末と、該ユーザ端末とネットワークを通じて通信可能なサーバコンピュータとを含む情報処理システムであって、
ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、
ユーザに対し、前記第一価値による前記投票の結果に応じて、前記第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与する第二価値付与部と、
前記第二価値を消費して前記ゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、
ユーザの投票履歴に基づいてユーザのユーザランクを決定するユーザランク決定部と、を有し、
前記第二価値付与部は、前記ユーザランクにしたがって前記第二価値を算出する、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、競馬、競輪、競艇又はオートレース等の公営競技を模して、着順等の競技結果を予想するゲームが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、実際に現実レースが行われているときにはその現実レースの映像が結果予想の対象として表示され、現実レースが行われていないときには仮想レースの映像が結果予想の対象として表示されるゲーム装置が開示されている。
また、特許文献2には、付与ポイントを利用して実際に競馬場で開催される競馬レースの着順を予想して投票し、予想が的中すると、オッズに基づいて、馬券ゲームや育成ゲームで利用できる各種アイテムに交換できる獲得ポイントが払い出されるゲームシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-044128号公報
【文献】特開2013-230314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1又は特許文献2のように、単に競技結果を予想するだけのゲームでは、ゲーム内容が単調になりやすく、ユーザの投票行動への動機付けが損なわれる恐れがある。
また、特許文献2のように、投票行動に利用する価値と、予想が的中したときに払戻される価値とが異なる状況においては、予想が的中しても投票行動に利用する価値が増加するわけではないので、投票行動のための資源が枯渇しやすい。そのため、所望のレースに投票することができない場合が生じることもあり、ユーザの投票行動への動機付けがさらに損なわれる恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、行動資源の枯渇を防止し、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与する第二価値付与部と、第二価値を消費してゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、投票及びゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、競技結果を予想するだけの単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含む競技結果予想システムの概念図である。
図2】投票結果の一例を示す説明図である。
図3】抽選結果の一例を示す説明図である。
図4】ユーザランクに応じたポイント還元率の一例を示す説明図である。
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理装置、端末、及び公営競技用サーバの各々のハードウェア構成を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る端末の機能の説明図である。
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を構成するサーバの機能の説明図である。
図8】本発明の一実施形態に係る公営競技側サーバの機能の説明図である。
図9】本発明の情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図10】第一価値付与処理の流れを示すフローチャートである。
図11】第二価値付与処理の流れを示すフローチャートである。
図12】第二価値付与処理の流れを示すフローチャートである。
図13】報酬付与処理の流れを示すフローチャートである。
図14】ユーザランク決定処理の流れを示すフローチャートである。
図15】第二の実施形態における投票結果の一例を示す説明図である。
図16】第二の実施形態における情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図17】第二の実施形態における報酬付与処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0011】
<競技結果予想サービスについて>
図1に示される競技結果予想システムSは、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ30という。)を含む通信システムであり、ユーザUに対して、競技に関する情報を提供し、投票券の発売及び払戻等のサービス(以下、競技結果予想サービスという。)を行う。具体的には、競技の結果(競技対象の着順等の結果)を予想した投票をユーザUから受け付け、競技の結果に基づいて配当を決定し、その配当をユーザUに付与する。
【0012】
競技とは、例えば、競馬、競艇、競輪又はオートレース等、公的機関が賭博として実際に開催する公営競技等をいう。競技は、スケジュールにしたがって種々の競技場で定期的に開催されている。ユーザUは、不図示の投票画面において、それらの競技に対して、競技に関する情報をもとに、競技の結果を予想して馬券、舟券又は車券等の投票券を無料コイン又は通貨等の所定の価値を用いて購入することにより投票を行うことができる。そして、その予想に基づく投票が的中した場合には、オッズに応じた配当(的中に対しての払戻)を得ることができる。なお、本実施形態では、ユーザUは、投票に用いる通貨以外は、原則として無料で競技結果予想サービスをプレイすることができるが、一部の機能又はアイテム等については、課金等を行うことにより利用可能となる。
【0013】
競技に関する情報とは、番組表、オッズ、専門家等の予想、競技映像、及び、競技結果(払戻に関する情報を含む。)等をいう。ここで、番組表とは、各競技に出場する競技対象(競争選手又は競走馬等)の一覧表であって、競技対象の基礎的な情報及び過去成績等の予想の参考となる情報が付属したものを含む。例えば、競技が競輪であれば、競技場ごとに一日約9~12レース実施されるが、複数の競技場(例えば43場)の情報をまとめた番組表、競技場ごとの番組表又はレースごとの番組表等を含む。また、番組表には、競技対象としての競輪選手の枠番、車番、調子、特徴(級班及び脚質等)、及び、過去成績等も掲載されている。
【0014】
無料コインとは、第一価値に相当するものであり、投票価値を有する媒体として、競技結果予想サービス上での仮想通貨(投票に使用することが可能な価値を有する媒体)として取り扱われるものである。無料コインは、所定条件に基づいてユーザUに付与されるものであり、所定期間(又は無期限でもよい。)蓄積しておくこともできる。無料コインを蓄積しておけば、ユーザUは、一回の競技で全て使い切る必要もなく、任意の競技まで貯めておき、狙った競技において有効に利用することができる。
また、無料コインは、交換価値を有さないため、通貨及び各種品物(以下、景品という。)等に直接交換することはできず、競技結果予想サービスにおける投票以外に利用することはできない。勿論、後述する抽選ゲームに利用することもできない。なお、無料コインでどれだけ大量に投票したとしても、オッズには影響を与えない。
【0015】
所定条件とは、ユーザUに対して無料コインが付与される条件といい、例えば、次のような場合が該当する。
(a)一日一回、競技結果予想サービスにログインした場合(ログインボーナス)。なお、ログイン日数に応じて、付与する量を徐々に増加させてもよい。また、毎日ログインすることにより、無料コインは蓄積される。
(b)一日(又は一週間)の中で、初回から所定回数(例えば5回)まで投票行動をした場合。なお、ここでは、予想が的中しなかった場合であっても付与される。
(c)一日(又は一週間)の中で、グループを初めて作成した場合。
(d)他のユーザUをグループに招待して初めて一緒に投票行動をした場合。
(e)他のユーザUからの交流申請を承認してフレンドユーザとして初めて登録した場合。
【0016】
通貨とは、一般社会においてモノやサービスとの交換に用いられる、所謂「お金」を意味する。本実施形態の通貨は、紙幣又は硬貨等の現金通貨であってもよいし、普通預金又は当座預金等の預金通貨であってもよい。また、通貨には、電子マネー等の第三者アプリ(バーコード、スタック型2次元コード又はマトリクス型2次元コード等で決済可能なアプリ)で使用可能な仮想通貨も含まれる。
【0017】
投票では、競技ごとに用意されている異なる投票候補の中から、ユーザUが予想した投票内容を指定する。投票内容とは、投票に係る予想内容であり、具体的には、競技の着順に関する予想内容である。投票候補及び投票内容の項目としては、例えば、賭式(単勝、複勝、連勝複式及び連勝単式等)、投票対象(競技対象又は競技対象の組み合わせ)、及び、投票金額(又は投票枚数)等が含まれる。投票の一例としては、「単勝(賭式)・1番(競技対象)・通貨2000円(投票金額)」又は「3連複(賭式)・2-3-5(競技対象の組み合わせ)・無料コイン1000枚(投票枚数)」等である。
【0018】
オッズとは、払戻の倍率をいい、投票した価値が、的中した場合に何倍の価値になって払い戻されるかを示す数値をいう。本実施形態のオッズは、実際に開催されている公営競技の公式オッズ(公営競技を主催者が定めるオッズ)に準じて決定されるため、ユーザU自身又は他人の通貨による投票状況によってリアルタイムで変動することもある。なお、オッズは、既知の配当決定方法であるパリミュチュエル方式又はブックメーカー方式等により算出されるが、これ以外の方法であっても構わない。
【0019】
なお、本実施形態の競技結果予想サービスでは、ユーザUが単独でプレイすることは勿論、所定の期間中又は所定の競技に対して、複数のユーザUがグループを構成してプレイすること(以下、共同プレイという。)も可能である。共同プレイでは、グループを構成するユーザU間でメッセージ等のやりとりができる共同プレイ用の通信経路が確立され、各ユーザUは、グループ内の他のユーザUと一緒に競技結果を予想する等して楽しむことができる。なお、共同プレイにおいて、グループを構成するユーザ数の上限は特に限定されないが、本実施形態では、ユーザUが参加できるグループは1つのみとし、同時に複数のグループに参加することはできない。
【0020】
ここで、ゲームの一例として抽選ゲームを挙げ、図2乃至図4を参照して、抽選ゲームを含む本実施形態の競技結果予想サービスにおけるプレイの流れ、投票結果及び抽選結果の一例について、競技結果予想サービスのルールと共に説明する。
図2は、投票結果の一例を示す説明図であり、具体的には、レース投票に利用する価値(以下、投票価値という。)として、無料コインと通貨の二種類があり、レース結果として付与される価値には、投票結果に応じて払い戻される価値(以下、払戻価値という。)、特典、経験値、及び、ボーナスの四種類の価値があることを示している。また、投票価値として無料コインを利用した場合は、払戻価値及び特典は抽選ポイントであることを示しており、投票価値として通貨を利用した場合は、払戻価値は通貨であり、特典は交換ポイントであることを示している。
【0021】
特典とは、予想が的中した場合に、払戻価値に加えてさらに所定量付与される副賞である。特典の価値は、投票価値によって異なり、無料コインを利用して投票したときは抽選ポイントが特典として付与され、通貨を利用して投票したときは交換ポイントが特典として付与される。特典は、後述するポイント還元率及びグループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)をもとに付与量が決定される。
【0022】
経験値とは、投票行動の経験によってユーザUが成長した度合いを数量化したものであり、ユーザランクを決定するための要素となる値である。経験値は、ユーザUの投票履歴に応じて付与されるものであるので、予想が的中したか否かにかかわらず、ユーザUに付与される。また、経験値の付与量は、投票価値によって異なり、通貨を利用して投票した場合は、無料コインを利用して投票した場合よりも、多くの経験値が付与される。
【0023】
また、経験値は、メールアドレス等を登録して、本人確認登録をした場合に付与されることとしてもよい。競技結果予想サービスの提供会社としては、なるべく大勢のユーザUに本人確認登録をしてもらいたいところ、一般的に、ユーザUに本人確認をさせようとすると、その時点で離脱率が高くなる。そこで、経験値を付与することにより、ユーザUに対して本人確認登録をする際のメリットを与える。
また、経験値は、アイテムを購入する等、所定金額を課金して、無料ユーザから課金ユーザに移行した場合に付与されることとしてもよい。課金ユーザに移行したユーザUは、競技結果予想サービスの継続率が高くなるので、課金目的となるアイテム等の他に、ユーザUに対して課金した場合のメリットを与える。
【0024】
ボーナスとは、共同プレイを行った場合に、グループ内のユーザUに所定量付与される副賞である。本実施形態では、予想が的中したか否かにかかわらず、無料コインが共同プレイのユーザ数に応じてボーナスとして付与される。なお、ここで、共同プレイのユーザ数とは、単にグループに参加しているユーザ数ではなく、グループに参加し、且つ、実際に投票をしたユーザ数とする。ただし、グループを構成するユーザU全員が、同一の賭式で同一の競争対象等に投票する必要はない。
【0025】
また、ボーナスは、例えば、ユーザUが、投票を受け付け可能な所定時期から競技が終了するまで、グループに参加している場合に付与してもよい。ここで「競技が終了するまで」は、例えば、競技が競輪のレースであった場合、車券の対象となる競技者がゴールするまでであってもよいし、競技の着順が確定するまでであってもよい。このような構成によれば、ユーザUが競技終了前に途中でグループから離脱することを抑止することができる。
また、例えば、投票を受け付け可能な所定時期から競技が終了するまで、ユーザUが他のグループに参加しない場合にボーナスを付与してもよい。ここで「他のグループに参加」するとは、例えば、ユーザUが、一時的に参加中のグループを離脱して他のグループに参加することを含んでもよい。
【0026】
抽選ポイントとは、第二価値に相当するものであって、無料コインとは異なる価値を有し、抽選ゲームにおいて利用できる媒体として、競技結果予想サービス上での仮想通貨として取り扱われるものである。抽選ポイントは、無料コインを利用して投票し、その投票結果として予想が的中した場合に、ユーザUに払戻価値及び特典として付与される。払戻価値として付与されるときは、オッズに基づいて付与量が決定され、特典として付与されるときは、後述するポイント還元率及びグループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)をもとに付与量が決定される。
また、抽選ポイントは、交換価値を有さないため、通貨又は景品等に直接交換することはできず、抽選ゲーム以外に利用することはできない。
【0027】
なお、原則として、ユーザUは、投票行動を経験しないと抽選ポイントを入手することはできないが、例外として、次のような場合にも抽選ポイントが付与されることとしてもよい。例えば、他のユーザUをグループに招待して初めて一緒に投票行動をした場合に付与されることとしてもよい。また、他のユーザUからの交流申請を承認してフレンドユーザとして初めて登録した場合に付与されることとしてもよい。
【0028】
交換ポイントとは、報酬に相当するものであり、上記の無料コイン及び抽選ポイントとは異なり、景品等と交換することができる価値を有する媒体として、競技結果予想サービス上での仮想通貨として取り扱われるものである。すなわち、ユーザUは、交換ポイントを利用することにより、任意のタイミングで、競技結果予想サービスの提供会社等によって用意されている景品の中から所望の景品を選択して交換することができる。なお、景品には、ギフト券、商品券、金券、旅行券又はプリペイドカード等も含まれる。
【0029】
交換ポイントは、原則として、抽選ゲームにおいて抽選を行った場合の報酬として付与されるものであるが、本実施形態では、投票価値として通貨を利用して予想が的中した場合の特典としても付与される。このとき、付与量は、後述するポイント還元率及びグループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)をもとに決定される。また、他のユーザUからの交流申請を承認してフレンドユーザとして初めて登録した場合に付与されることとしてもよい。
【0030】
図3は、抽選結果の一例を示す説明図であり、具体的には、抽選を申し込む際に利用(消費)する価値(以下、抽選価値という。)として、抽選ポイントがあり、抽選結果として付与される報酬には、第一報酬、第二報酬、及び、第三報酬の三種類の報酬があることを示している。また、第一報酬は通貨であり、第二報酬は交換ポイントであり、第三報酬は無料コインであることを示している。なお、本実施形態では、抽選ポイントは、無料コインを利用して投票をした場合にのみ付与されるものであるので、ユーザUは、投票を経験していないと抽選を申し込むことはできない。
【0031】
抽選ゲームとは、競技結果予想サービスをプレイする過程において実施されるイベントであり、ユーザUの要求に応じて複数の報酬候補の中から一又は所定数の報酬をコンピュータが選出(抽選)し、その選出された報酬をユーザUに対して付与することである。
【0032】
図4は、ユーザランクに応じたポイント還元率の一例を示す説明図であり、ユーザランクに応じて、抽選ポイントと交換ポイントのそれぞれの還元率が規定されている。この還元率は、特典を計算する際に用いられるものである。具体的には、払戻価値にこの還元率を乗算することにより、特典の付与量を算出する。
【0033】
ユーザランクとは、ユーザUの等級を示し、ユーザUがどの程度の段階(高低度合)にあるかを示すものである。ユーザランクは、経験値の蓄積量に応じて決まるものであり、経験値が一定量蓄積された時点で、高次の段階に移行する。
【0034】
図2に戻り、具体的な数字を挙げて説明すると、図2に示されるように、例えば、ユーザUが、ある競技の結果を予想し、投票価値として、事前に付与されている無料コインを1000C(「C」は無料コインの単位。)消費して投票したとする。そして、的中したときのオッズが5倍であると仮定した場合、その予想が的中すると、払戻価値として、無料コインとは異なる価値の抽選ポイントが5000Gpt(「Gpt」は抽選ポイントの単位。)払い戻される。すなわち、本実施形態の競技結果予想サービスでは、投票価値として無料コインを利用した場合、払戻価値が異なることとなる。
【0035】
本実施形態では、ユーザUは、予想が的中した場合、特典としてさらに抽選ポイントを得ることができる。特典は、払戻価値と、ユーザランクに応じて規定されている抽選ポイント還元率と、グループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)とに基づいて算出される。例えば、払戻価値が5000Gpt、抽選ポイントの還元率が5.0%(ユーザランク1)及びグループの構成人数が4人の場合、5000Gpt×5.0%×4人の計算式のもと、抽選ポイント1000GPtが特典として付与される。
【0036】
予想が的中しなかった場合は、上記の払戻価値と特典は付与されない。しかし、投票結果にかかわらず、投票をしたという事実に基づいて、経験値と、グループの構成人数に応じたボーナス(共同プレイの場合に限る。)が付与される。具体的には、投票一回につき、経験値100Exp(「Exp」は経験値の単位)と、ボーナスとして第一価値である無料コイン400C(100C×4人)が、付与される。なお、この経験値とボーナスは、予想が的中した場合であっても付与される。
【0037】
一方、投票価値として通貨を1000円消費して投票したとする。この場合、予想が的中すると、払戻価値として、通貨が5000円払い戻される(オッズは同じく5倍と仮定する。)。
【0038】
本実施形態では、ユーザUは、予想が的中した場合、特典としてさらに交換ポイントを得ることができる。特典は、払戻価値と、ユーザランクに応じて規定されている交換ポイント還元率と、グループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)とに基づいて算出される。例えば、払戻価値が5000円、交換ポイントの還元率が1.0%(ユーザランク1)及びグループの構成人数が4人の場合、5000Gpt×1.0%×4人の計算式のもと、交換ポイント200Ppt(「Ppt」は交換ポイントの単位)が特典として付与される。
【0039】
予想が的中しなかった場合は、上記の払戻価値と特典は付与されない。しかし、無料コインを利用して投票した場合と同様、投票結果にかかわらず、投票をしたという事実に基づいて、経験値と、グループの構成人数に応じたボーナス(共同プレイの場合に限る。)が付与される。具体的には、投票一回につき、経験値200Expと、ボーナスとして第一価値である無料コイン400C(100C×4人)が、付与される。なお、この経験値とボーナスは、予想が的中した場合であっても付与される。また、本実施形態では、通貨を利用して投票した場合は、無料コインを利用して投票した場合の2倍の経験値が付与される。
【0040】
以上のとおり、本実施形態においては、投票価値としては、無料コイン又は通貨を利用でき、払戻価値としては、抽選ポイント又は通貨が存在し、特典としては、抽選ポイント又は交換ポイントが存在する。ただし、投票価値として無料コインを利用した場合に、払戻価値又は特典として付与される抽選ポイント自体は報酬とはならず、その抽選ポイントを利用(消費)して抽選を行ってはじめて、報酬を得ることができる。
【0041】
図3に示されるように、例えば、ユーザUは、抽選ポイント500Gptを消費して抽選ゲームを行い、その抽選ゲームの結果に応じて、第一報酬が当たった場合は、通貨1000万円、第二報酬が当たった場合は、交換ポイント10~100Ppt(平均50Ppt)、第三報酬が当たった場合は、無料コイン500Cが付与される。なお、これらの報酬は一例であり、これ以外の報酬があってもよい。また、通貨、交換ポイント及び無料コイン等の付与量にもそれぞれバリエーションを持たせてもよい。
【0042】
以上のように、本実施形態の競技結果予想サービスにおいては、無料コイン又は通貨を利用して投票することができる。そのため、無料コインを利用すればゲーム性が高まる一方、通貨を利用すればより現実的で投機性が高まるため、いずれの要素を求めるユーザUに対しても高い満足度を与えることができる。特に、公営競技等は賭式が複雑であり、初心者にとっては、新規参入しにくい面もあるが、無料コインを利用して疑似体験することにより、公営競技のファン層を広げることもでき、公営競技を盛り上げることができる。
【0043】
<競技結果予想システムSについて>
次に、上記の競技結果予想サービスをユーザUに提供するための競技結果予想システムSの構成について説明する。
図1に示されるように、競技結果予想システムSは、競技結果予想サービスをユーザUに提供するためのシステムであり、ユーザUによって操作される情報端末(以下、ユーザ端末10という。)と、サーバ30と、公営競技側サーバ50とから構成されている。また、ユーザ端末10、サーバ30及び公営競技側サーバ50は、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0044】
ネットワークNは、ユーザ端末10と、サーバ30と、公営競技側サーバ50とをデータ通信が可能な状態で接続するものであればよい。有線であるか無線であるかは問わず、インターネット、モバイル通信ネットワーク、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含む。また、ユーザ端末10同士は、ネットワークNを介して通信してもよいし、Bluetooth(登録商標)又はWifi-Direct等を通じてネットワークNを介さずに直接通信してもよい。
【0045】
本実施形態の競技結果予想システムSでは、上記構成により、ユーザ端末10とサーバ30と公営競技側サーバ50とが協働することにより、競技結果予想サービスが進行する。具体的には、進行処理の一部をサーバ30及び公営競技側サーバ50で行い、グラフィック処理等の一部をユーザ端末10にて実行する。例えば、サーバ30では、公営競技側サーバ50より取得した競技に関する情報をもとに、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、ユーザ端末10では、サーバ30と同期しつつ、サーバ30で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、競技結果予想サービスを進行させる。
【0046】
<ユーザ端末10について>
次に、本実施形態に係るユーザ端末10について説明する。
ユーザ端末10は、端末内に格納されたプログラムと、そのプログラムを実行するプロセッサとを搭載しており、その所有者であるユーザUによって携帯され、ユーザUは、競技結果予想システムSにより提供される競技結果予想サービスをプレイする際にそのユーザ端末10を操作する。
ユーザ端末10としては、情報処理端末として用いられる公知の機器、例えば、スマートフォン、携帯電話、ノート型PC、タブレット端末、ウェアラブル端末、又は通信機能を備えるゲーム専用機器等が利用可能である。なお、競技結果予想システムSを構成するユーザ端末10の台数は、特に限定されず任意の台数であってよいが、図1では、図示の便宜上、ユーザ端末10の台数を3台としている。
【0047】
ユーザ端末10の構成について、より詳しく説明すると、図5に示されるように、ユーザ端末10は、ハードウェア構成として、プロセッサ11、記憶装置12、通信用インターフェース(図5中、通信用I/Fと表記)13、入力装置14及び出力装置15を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。
【0048】
プロセッサ11は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit)、グラフィクスプロセッサ(Graphics Processing Unit)、又は、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)等を含み、記憶装置12に記憶されるプログラム又はデータに基づいて各種の演算処理を実行すると共に、ユーザ端末10の各部を制御する。プロセッサ11によって実行されるプログラムには、ユーザ端末10全体を制御するためのシステムソフトウェアであるOS(Operating System)、及び競技結果予想サービス用のアプリケーションプログラム等が含まれ、それらの各種プログラムがプロセッサ11に読み取られて実行されることにより、競技結果予想システムSを構成するユーザ端末10としての機能が発揮される。
【0049】
記憶装置12は、例えばメモリ又はストレージ等を含み、各種のプログラム又はデータを記憶する。
メモリは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成され、プログラム及びデータを一時的に記憶することでプロセッサ11に作業領域を提供し、プロセッサ11が実行する処理によって生成される各種データを一時的に記憶する。
ストレージは、各種データを記憶し、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、及びUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されている。
【0050】
通信用インターフェース13は、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)等により構成され、ユーザ端末10の通信処理を制御する。通信用インターフェース13による通信規格については、特に限定されるものではなく、公衆向けの通信規格であれば制限なく適用可能である。また、通信用インターフェース13による通信方式は、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0051】
入力装置14は、ユーザUの操作を受け付けて、受け付けた操作の内容を示すデータを生成するデバイスである。一例としては、ユーザ端末10に設けられた操作キー、操作ボタン、集音用マイク、及び撮影用カメラ等が利用可能である。
【0052】
出力装置15は、画面を描画して画像及び文字列情報等を表示したり、音声を再生したりするデバイスである。一例としては、ユーザ端末10に設けられた液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ及びスピーカー等が利用可能である。なお、本実施形態においては、出力装置15として、少なくともディスプレイを有する。ディスプレイは、タッチパネルディスプレイのように入力装置14及び出力装置15の両方の機能を兼ね備えるものであってもよい。
【0053】
次に、図6を参照しながら、ユーザ端末10の構成について機能面から改めて説明する。
図6に示されるように、ユーザ端末10は、複数の機能部、具体的には、操作特定部16、端末側記憶部17、端末側生成部18、端末側送受信部19、及び表示処理部20を備える。これらの機能部は、ユーザ端末10のハードウェア機器と、ユーザ端末10に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。
【0054】
[操作特定部16]
操作特定部16は、主にプロセッサ11及び入力装置14により実現され、ユーザUがユーザ端末10の入力装置14を通じて行った各種の操作の内容を特定する。操作特定部16によって特定する操作には、競技結果予想サービスを進行するための操作(以下、進行に関する操作という。)及び共同プレイに関する操作等が含まれる。進行に関する操作には、投票を実行する操作、及び、抽選ゲームに申込む操作等が含まれる。共同プレイに関する操作には、グループを構成するために他のユーザUを募集する操作、他のユーザUからの参加申請に対する許否に関する操作、及び、他のユーザUが募集しているグループへの参加を申し込む操作等が含まれる。
【0055】
[端末側記憶部17]
端末側記憶部17は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現され、競技結果予想サービスの進行に関する各種データ(例えば、映像データ、画像データ、及び音声データ等)を記憶する。
【0056】
[端末側生成部18]
端末側生成部18は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現され、操作特定部16によって特定されたユーザUの操作内容に応じた操作データ等を生成する。ここで生成される操作データには、投票操作データ、抽選操作データ、及び、共同プレイに関する操作データ等が含まれる。これらの生成されたデータは、端末側送受信部19によってサーバ30に向けて送信される。
【0057】
[端末側送受信部19]
端末側送受信部19は、主にプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により実現され、サーバ30、公営競技側サーバ50及び他のユーザUのユーザ端末10との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、プレイ中、端末側送受信部19は、サーバ30から送られてくる進行に関する各種データを受信し、操作データをサーバ30に向けて送信する。また、共同プレイが行われている場合、端末側送受信部19は、他のユーザUのユーザ端末10との間で共同プレイ用データ(具体的には、各ユーザUの操作データ)を送受信する場合がある。
【0058】
[表示処理部20]
表示処理部20は、主にプロセッサ11、記憶装置12及び出力装置15により実現され、端末側送受信部19が受信したデータ及び情報を、ブラウジング機能によってディスプレイに表示する表示処理を実行する。具体的に説明すると、表示処理部20は、プレイ開始時にプレイ画面を描画し、プレイ中は、端末側送受信部19がサーバ30から受信した進行に関する各種データを展開し、プレイ画面中に映像及びその他の情報を表示する。
【0059】
<サーバ30について>
次に、本実施形態に係るサーバ30について説明する。
サーバ30は、本発明の情報処理装置を構成するコンピュータである。例えば、競技結果予想サービスの提供会社が管理するサーバコンピュータによって構成されており、競技結果予想サービスの進行処理を担う。具体的には、各種情報をユーザUごとに管理すると共に、各ユーザUに対して競技結果予想サービスの進行に関する各種データを配信する。なお、サーバ30は、単独で特定の機能を発揮する一台のコンピュータから成るサーバ装置に限定されず、分散して存在しているものの特定の機能を発揮するために協働する複数台のコンピュータから成るサーバ装置群により構成されている場合であってもよい。
【0060】
サーバ30の構成について、より詳しく説明すると、図5に示されるように、サーバ30は、一般的なサーバコンピュータのハードウェア構成と同様であり、プロセッサ31、記憶装置32、及び通信用インターフェース33を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。
【0061】
プロセッサ31は、CPU、MPU、GPU、及びDSP等によって構成され、サーバ30にインストールされたプログラムを実行することで各種の処理を実行する。プロセッサ31によって実行されるプログラムは、サーバ30全体を制御するためのシステムソフトウェアであるOS、及び、サーバ30を本発明の情報処理装置として機能させるためのアプリケーションプログラム等である。
【0062】
記憶装置32は、例えばメモリ又はストレージ等を含み、各種のプログラム又はデータを記憶する。
メモリは、ROM及びRAMなどの半導体メモリによって構成され、プログラム及びデータを一時的に記憶することでプロセッサ31に作業領域を提供し、プロセッサ31が実行する各種処理によって生成されるデータを一時的に記憶する。
ストレージは、ユーザU及び競技結果予想サービス等に関する各種データを記憶し、例えば、フラッシュメモリ、HDD、SSD、FD、MOディスク、CD、DVD、SDカード、及びUSBメモリ等によって構成されている。なお、サーバ30とネットワークNを介して接続されたデータベース用のサーバコンピュータをストレージとして利用してもよい。
【0063】
通信用インターフェース33は、例えば、ネットワークインターフェースカード等により構成され、サーバ30の通信処理を制御する。通信用インターフェース33による通信規格については、特に限定されるものではなく、公衆向けの通信規格であれば制限なく適用可能である。また、通信用インターフェース33による通信方式は、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0064】
次に、図7を参照しながら、サーバ30の構成について機能面から改めて説明する。
図7に示されるように、サーバ30は、複数の機能部、具体的には、サーバ側記憶部34、サーバ側送受信部35、サーバ側生成部36、第一価値付与部37、第二価値付与部38、報酬付与部39、経験値付与部40、及びユーザランク決定部41を備える。これらの機能部は、サーバ30のハードウェア機器と、サーバ30に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ30が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
【0065】
[サーバ側記憶部34]
サーバ側記憶部34は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、ユーザUに関するデータ、及び、競技結果予想サービスの進行処理に関するデータ(進行に関する各種データ)等を含む種々のデータを記憶する。
ユーザUに関するデータとしては、ユーザU又はユーザUが使用しているユーザ端末10を特定する識別子(ユーザID又は端末ID)とその識別子に関連付けられた各種情報(ユーザUの個人情報、ユーザ端末10の機種、ログイン履歴、投票履歴、抽選履歴、景品交換履歴、保有無料コイン数、保有抽選ポイント数、保有交換ポイント数、経験値数及びユーザランク等の情報)を含む。なお、無料コイン、抽選ポイント、交換ポイント及び経験値等については、今までに付与されたものを蓄積して記憶しておくことができる。
進行に関する各種データとしては、公営競技側サーバ50より取得した競技に関する情報をもとにして作成したデータも含む。
【0066】
[サーバ側送受信部35]
サーバ側送受信部35は、主にプロセッサ31、記憶装置32及び通信用インターフェース33により実現され、ユーザ端末10及び公営競技側サーバ50との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、プレイ中、サーバ側送受信部35は、ユーザUのユーザ端末10に向けて進行に関する各種データを送信し、そのユーザ端末10から操作データを受信する。また、公営競技側サーバ50から競技に関する情報等を含むデータを受信し、公営競技側サーバ50に向け、必要に応じてユーザUの投票状況に関するデータを送信する。さらに、共同プレイが行われる間、サーバ側送受信部35は、共同プレイを行う複数のユーザUの各々のユーザ端末10から、共同プレイ用データを受信し、ユーザU間で同期を取るためのデータ(広義の進行に関する各種データ)を各ユーザ端末10に向けて送信する。
【0067】
[サーバ側生成部36]
サーバ側生成部36は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、サーバ側送受信部35によって送信されるデータを生成する。ここで生成されるデータには、具体的には、ユーザ端末10から受信した操作データに対応したデータ等が含まれる。なお、ここで生成されるデータには、共同プレイが行われる間、共同プレイを行う複数のユーザU間で同期を取るためのデータ等も含まれる。
【0068】
[第一価値付与部37]
第一価値付与部37は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、上記ルールに基づいて、第一価値である無料コインをユーザUに付与する。無料コインの付与量は、ユーザランク、グループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)、抽選結果、又は、時期等に応じて適宜決定される。付与された無料コインは、付与対象のユーザUごとに関連付けられて、サーバ側記憶部34に記憶される。なお、ルールには、上記の所定条件として例示した内容も含む。
【0069】
[第二価値付与部38]
第二価値付与部38は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、上記ルールに基づいて、第二価値である抽選ポイントをユーザUに付与する。抽選ポイントの付与量は、オッズ、ユーザランク、及び、グループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)等に応じて適宜決定される。なお、共同プレイの場合は、自身又はそのグループを構成する他のユーザUのユーザランクのうち、ユーザUにとって最も有利なユーザランクに応じて、付与量が決定される。付与された抽選ポイントは、付与対象のユーザUごとに関連付けられて、サーバ側記憶部34に記憶される。
【0070】
[報酬付与部39]
報酬付与部39は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、上記ルールに基づいて、報酬である交換ポイントをユーザUに付与する。交換ポイントの付与量は、抽選結果、オッズ、ユーザランク、及び、グループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)等に応じて適宜決定される。なお、共同プレイの場合は、自身又はそのグループを構成する他のユーザUのユーザランクのうち、ユーザUにとって最も有利なユーザランクに応じて、付与量が決定されることとしてもよい。付与された交換ポイントは、付与対象のユーザUごとに関連付けられて、サーバ側記憶部34に記憶される。
【0071】
[経験値付与部40]
経験値付与部40は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、上記ルールに基づいて、経験値をユーザUに付与する。付与された経験値は、付与対象のユーザUごとに関連付けられて、サーバ側記憶部34に記憶される。
【0072】
[ユーザランク決定部41]
ユーザランク決定部41は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、経験値付与部40により付与された経験値の蓄積量をもとに、ユーザUごとにユーザランクを決定する。具体的には、経験値の蓄積量がランクごとに予め設定された所定量に達すると、そのユーザUのユーザランクが高次の段階に移行する。
【0073】
<公営競技側サーバ50の構成>
次に、本実施形態に係る公営競技側サーバ50について説明する。
公営競技側サーバ50は、例えば、公営競技を開催する団体が管理するサーバコンピュータによって構成されており、競技に関する情報等の提供、オッズの算出、投票の受付、払戻の実施等の処理を行う。具体的には、サーバ30に対して競技に関する情報等を提供し、各ユーザUに対しては、投票受付と払戻を直接又は間接的に実施する。なお、公営競技側サーバ50は、単独で特定の機能を発揮する一台のコンピュータから成るサーバ装置に限定されず、分散して存在しているものの特定の機能を発揮するために協働する複数台のコンピュータから成るサーバ装置群により構成されている場合であってもよい。
【0074】
公営競技側サーバ50の構成について、より詳しく説明すると、図5に示されるように、公営競技側サーバ50は、一般的なサーバコンピュータのハードウェア構成と同様であり、プロセッサ51、記憶装置52、及び通信用インターフェース53を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。なお、プロセッサ51、記憶装置52、通信用インターフェース53の構成は、上記のサーバ30と概ね同様である。
【0075】
次に、図8を参照しながら、公営競技側サーバ50の構成について機能面から改めて説明する。
図8に示されるように、公営競技側サーバ50は、複数の機能部、具体的には、公営サーバ側記憶部54、公営サーバ側送受信部55、公営サーバ側生成部56、及びオッズ算出部57を備える。これらの機能部は、公営競技側サーバ50のハードウェア機器と、公営競技側サーバ50に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。なお、公営競技側サーバ50が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
【0076】
[公営サーバ側記憶部54]
公営サーバ側記憶部54は、主にプロセッサ51及び記憶装置52により実現され、競技に関する情報等を含む各種データを記憶する。
【0077】
[公営サーバ側送受信部55]
公営サーバ側送受信部55は、主にプロセッサ51、記憶装置52及び通信用インターフェース53により実現され、ユーザ端末10及びサーバ30との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、サーバ30に向けて競技に関する情報等を含むデータを送信し、サーバ30から各ユーザUの投票状況に関するデータを受信する。また、ユーザ端末10とは、サーバ30を経由してデータの送受信を行ってもよいし、サーバ30を経由しないで直接データの送受信をしてもよい。例えば、ユーザ端末10に向けて送信するデータには、競技に関する情報等を含むデータ及び払戻に関するデータ等が含まれ、ユーザ端末10から受信するデータには、投票に関するデータが含まれる。
【0078】
[公営サーバ側生成部56]
公営サーバ側生成部56は、主にプロセッサ51及び記憶装置52により実現され、公営サーバ側送受信部55によって送信されるデータを生成する。ここで生成されるデータには、競技に関する情報等を含むデータが含まれる。
【0079】
[オッズ算出部57]
オッズ算出部57は、主にプロセッサ51及び記憶装置52により実現され、既知の配当決定方法であるパリミュチュエル方式又はブックメーカー方式等により、オッズを算出する。算出したオッズは、公営サーバ側記憶部54に記憶されると共に、公営サーバ側送受信部55により、ユーザ端末10及びサーバ30に向けて、競技に関する情報等を含むデータとして送信される。
【0080】
以上、ユーザ端末10、サーバ30及び公営競技側サーバ50のそれぞれの構成について説明した。なお、一般的にユーザ端末10、サーバ30及び公営競技側サーバ50は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における競技結果予想システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0081】
<競技結果予想システムSの処理の流れについて>
次に、図9を参照しながら、上記構成からなる競技結果予想システムSにおいて実行される競技結果予想処理の概要について説明する。
本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータシステムとして機能する競技結果予想システムSを用いることで実現され、換言すると、競技結果予想システムSが実行する情報処理では、本実施形態に係る情報処理方法が適用されている。
【0082】
図9に示されるように、投票価値として無料コインを利用した場合における競技結果予想処理は、3つのフェーズから構成されており、先ず、第一フェーズでは、サーバ30は、ユーザUに対し、上記の所定条件に基づき、第一価値である無料コインを付与する(S101)。そして、第二フェーズでは、サーバ30は、ユーザUが第一価値である無料コインを利用して投票を行った場合、その投票結果に応じて、第二価値である抽選ポイントをユーザUに付与する(S102)。さらに、第三フェーズでは、ユーザUが第二価値である抽選ポイントを利用(消費)して抽選ゲームを行った場合、その抽選結果に応じた報酬をユーザUに付与する(S103)。そして、処理を終了する。
【0083】
続いて、図10乃至図14を参照しながら、競技結果予想システムSにおいて実行される競技結果予想処理の各処理の詳細について説明する。なお、ここでは、投票価値として無料コインを利用した場合について説明する。
【0084】
[第一価値付与処理]
先ず、図10に基づいて、第一価値付与処理について説明する。
第一価値付与処理とは、サーバ30において実行される処理であり、ユーザUに第一価値である無料コインを付与する処理をいう。また、第一価値付与処理は、図9に示した競技結果予想処理のうち、ステップS101において行われる処理である。
【0085】
図10に示されるように、サーバ30は、ユーザUが所定条件を満たすと判断すると(S201:YES)、第一価値である無料コインを、ユーザUに付与する(S202)。そして、その結果を通知する進行に関するデータをユーザUのユーザ端末10に向けて送信する(S203)。なお、所定条件を満たしていないと判断すると(S201:NO)、そのまま処理を終了する。
【0086】
上記の一連の工程が終了した時点で、第一価値付与処理が終了する。以降、ユーザUが競技結果予想サービスをプレイしている最中は、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、第一価値付与処理の一例である。
【0087】
[第二価値付与処理]
次に、図11及び図12に基づいて、第二価値付与処理について説明する。
第二価値付与処理とは、サーバ30において実行される処理であり、ユーザUに第二価値である抽選ポイントを付与する処理をいう。また、第二価値付与処理は、図9に示した競技結果予想処理のうち、ステップS102において行われる処理である。
【0088】
図11に示されるように、サーバ30は、対象競技の開始前に、ユーザ端末10から投票操作データを受信し、ユーザUからの投票を受け付けたと判断すると(S301:YES)、対象となるユーザUに関連付けて記憶されている第一価値である無料コインを、ユーザUが指定した量(賭けた額)に応じて減算する(S302)。
【0089】
対象競技の終了後、サーバ30は、競技結果及び確定したオッズを含む競技に関する情報を示すデータを、公営競技側サーバ50から受信する(S303)。そして、サーバ30は、ユーザUのプレイ形態が共同プレイか否かについて判断する(S304)。共同プレイではなく単独プレイであると判断した場合(S304:NO)、次に、受信した競技に関する情報に基づいて、投票内容であるユーザUの予想が的中しているか否かについて判断する(S305)。
【0090】
サーバ30は、ユーザUの予想が的中していると判断した場合(S305:YES)、払戻価値としての抽選ポイントの付与量をオッズに基づいて算出し(S306)、その算出した付与量に応じて、第二価値である抽選ポイントを、払戻価値としてユーザUに付与する(S307)。また、サーバ30は、特典として付与する抽選ポイントの付与量を、先に算出した払戻価値としての抽選ポイントの付与量と、ユーザランクに応じて規定されている抽選ポイント還元率とに基づいて算出し(S308)、その算出した付与量に応じて、第二価値である抽選ポイントを、特典としてユーザUに付与する(S309)。
【0091】
サーバ30は、上記S309の処理の後、又は、ユーザUの予想が不的中であると判断した場合(S305:NO)、予め規定されている付与量の経験値を、ユーザUに付与する(S310)。
【0092】
一方、サーバ30は、ユーザUのプレイ形態が共同プレイであると判断した場合(S304:YES)、図12に示されるように、先に受信した競技に関する情報に基づいて、投票内容であるユーザUの予想が的中しているか否かについて判断する(S401)。
【0093】
サーバ30は、ユーザUの予想が的中していると判断した場合(S401:YES)、先ず、共同プレイのグループに属するユーザUの中でユーザランクが最高位のユーザUを選別し、その最高位のユーザUのユーザランクを特定する(S402)。
【0094】
そして、サーバ30は、払戻価値としての抽選ポイントの付与量をオッズに基づいて算出し(S403)、その算出した付与量に応じて、第二価値である抽選ポイントを、払戻価値としてユーザUに付与する(S404)。また、サーバ30は、特典として付与する抽選ポイントの付与量を、先に算出した払戻価値としての抽選ポイントの付与量と、先に特定した最高位のユーザUのユーザランクに応じて規定されている抽選ポイント還元率とに基づいて算出し(S405)、その算出した付与量に応じて、第二価値である抽選ポイントを、特典としてユーザUに付与する(S406)。
【0095】
サーバ30は、上記S406の処理の後、又は、ユーザUの予想が不的中であると判断した場合(S401:NO)、予め規定されている付与量の経験値を、ユーザUに付与する(S407)。
【0096】
さらに、サーバ30は、共同プレイのボーナスとして付与する無料コインの付与量を、グループを構成しているユーザ数に応じて決定し(S408)、その決定した付与量に応じて、無料コインをボーナスとしてユーザUに付与する(S409)。
【0097】
そして、図11に戻ると、サーバ30は、上記S310又はS409の処理の後、その結果を通知するデータをユーザUのユーザ端末10に向けて送信する(S311)。なお、ユーザUの投票を受け付けていないと判断すると(S301:NO)、そのまま処理を終了する。
【0098】
上記の一連の工程が終了した時点で、第二価値付与処理が終了する。以降、ユーザUが競技結果予想サービスをプレイしている最中は、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、第二価値付与処理の一例である。
【0099】
[報酬付与処理]
次に、図13に基づいて、報酬付与処理について説明する。
報酬付与処理とは、サーバ30において実行される処理であり、ユーザUの指示に基づいて抽選ゲームを行った結果、ユーザUに報酬を付与する処理をいう。また、報酬付与処理は、図9に示した競技結果予想処理のうち、ステップS103において行われる処理である。
【0100】
図13に示されるように、サーバ30は、ユーザ端末10から抽選操作データを受信して、ユーザUからの抽選申込を受け付けたと判断すると(S501:YES)、対象となるユーザUに関連付けて記憶されている第二価値である抽選ポイントを、抽選一回分の対価として所定数だけ減算する(S502)。
【0101】
そして、サーバ30は、抽選を実施してその抽選結果について判断する(S503)。抽選の結果、第一報酬が選択された場合には、(S503:第一報酬)、予め規定されている金額の通貨を、報酬としてユーザUに付与する(S504)。また、第二報酬が選択された場合には、(S503:第二報酬)、予め規定されている付与量の交換ポイントを、報酬としてユーザUに付与する(S505)。また、第三報酬が選択された場合には、(S503:第三報酬)、予め規定されている付与量の無料コインを、報酬としてユーザUに付与する(S506)。
【0102】
そして、その結果を通知するデータをユーザUのユーザ端末10に向けて送信する(S507)。なお、ユーザUからの抽選申込を受け付けていないと判断すると(S501:NO)、そのまま処理を終了する。
【0103】
上記の一連の工程が終了した時点で、報酬付与処理が終了する。以降、ユーザUが競技結果予想サービスをプレイしている最中は、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、報酬付与処理の一例である。
【0104】
[ユーザランク決定処理]
次に、図14に基づいて、ユーザランク決定処理について説明する。
ユーザランク決定処理とは、サーバ30において実行される処理であり、ユーザUの投票履歴に基づいて、各ユーザUのユーザランクを決定する処理をいう。なお、ユーザランク決定処理で決定されたユーザランクは、特典として付与する抽選ポイントの付与量を算出する際に利用される。
【0105】
図14に示されるように、サーバ30は、ユーザUの投票行動又はその他の経験値付与要件を満たすことにより、ユーザUの保有する経験値の量が増加すると(S601:YES)、その経験値の蓄積量が所定量に達してランクアップ要件を満たすか否かについて判断する(S602)。経験値の量がランクアップ要件と満たすと判断すると(S602:YES)、ユーザUのユーザランクを高次の段階に移行させることにより、ユーザランクを更新する(S603)。そして、その結果を通知するデータをユーザUのユーザ端末10に向けて送信する(S604)。なお、経験値の量が増加していない場合(S601:NO)、又は、経験値の量が増加していてもランクアップ要件を満たしていないと判断した場合(S602:NO)、そのまま処理を終了する。
【0106】
上記の一連の工程が終了した時点で、ユーザランク決定処理が終了する。以降、ユーザUが競技結果予想サービスをプレイしている最中は、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、ユーザランク決定処理の一例である。
【0107】
<本実施形態のまとめ>
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は以下の通りである。
【0108】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、報酬が得られる抽選を行うために利用する第二価値を付与する第二価値付与部と、抽選を行ったユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、を有する。
上記の情報処理装置によれば、投票及び抽選ゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、プレイ内容に変化が生じて単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0109】
[2]上記の情報処理装置は、ユーザに付与した第一価値を、ユーザごとに蓄積して記憶する記憶部を、さらに有する。
これにより、ユーザは、付与された第一価値を蓄積することができるので、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0110】
[3]上記の情報処理装置において、報酬には、第一価値が含まれる。
これにより、ユーザは、抽選結果の報酬として第一価値を得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0111】
[4]上記の情報処理装置において、複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが投票をした場合、第一価値付与部は、投票の結果にかかわらず、グループの構成人数に応じて、あるユーザに対して第一価値を付与する量を決定する。
これにより、ユーザは、複数のユーザと共にグループを構成して投票行動をした場合、投票結果にかかわらず、そのグループの構成人数に応じて第一価値を得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0112】
[5]上記の情報処理装置は、ユーザの投票履歴に基づいてユーザのユーザランクを決定するユーザランク決定部をさらに有し、第二価値は、ユーザランクにしたがって算出される。
これにより、ユーザは、投票履歴に基づいて決定されたユーザランクに応じて、第二価値を得ることができるので、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0113】
[6]上記の情報処理装置において、複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが投票をした場合、第二価値は、グループに属するユーザに関連付けられたユーザランクのうち、あるユーザにとって最も有利なユーザランクにしたがって算出される。
これにより、ユーザは、複数のユーザと共にグループを構成して投票行動をした場合、自身又はそのグループを構成する他のユーザのユーザランクのうち、ユーザにとって最も有利なユーザランクに応じて、第二価値を得ることができるので、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0114】
[7]上記の情報処理装置において、競技は公営競技であって、第二価値は、公営競技の主催者が定める払戻金の倍率にしたがって算出される。
これにより、ユーザは、第一価値の投票傾向に関係なく、公営競技の主催者が定める払戻金の倍率にしたがって、第二価値を得ることができるので、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0115】
[8]また、本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータが、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与し、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、報酬が得られる抽選を行うために利用する第二価値を付与し、抽選を行ったユーザに対し、報酬を付与する。
これにより、投票及び抽選ゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、プレイ内容に変化が生じて単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0116】
[9]また、本実施形態に係るプログラムによれば、コンピュータにより実行されるプログラムであって、コンピュータに、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与させ、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、報酬が得られる抽選を行うために利用する第二価値を付与させ、抽選を行ったユーザに対し、報酬を付与させる。
これにより、投票及び抽選ゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、プレイ内容に変化が生じて単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0117】
<本発明の第二の実施形態>
上記の実施形態(以下、第一の実施形態という。)では、ゲームの一例として、抽選ゲームを挙げて説明した。ただし、ゲームの内容は、これに限定されず、抽選ゲーム以外にも、例えば、クイズゲーム、キャラクタによるレースの順位を予想するゲーム、又は、敵キャラクタと戦ってクエストをクリアしていくようなゲームであってもよい。以下、第二の実施形態として、抽選ゲーム以外のゲームを例に挙げて説明する。
【0118】
なお、以下の説明では、第二の実施形態のうち、第一の実施形態と相違する点を主に説明する一方で、第一の実施形態と共通する点については、説明を省略することとする。
ちなみに、第二の実施形態においても、競技結果予想システムSは、ユーザ端末10とサーバ30と公営競技側サーバ50とによって構成されており、それぞれの機器のハードウェア構成及び機能は、第一の実施形態と概ね同じである。また、第二の実施形態においては、ユーザUによって行われる進行に関する操作には、ゲームをプレイする操作を含み、操作データには、ゲーム操作データを含む。また、進行に関する各種データには、ゲームの進行に関するデータを含む。
【0119】
第二の実施形態では、第二価値として、抽選ポイントに代えてゲームポイントを付与する。ゲームポイントは、抽選ポイントと同様、第一価値である無料コインとは異なる価値を有し、各種ゲームに利用できる媒体として、競技結果予想サービス上での仮想通貨として取り扱われるものである。ゲームポイントは、無料コインを利用して投票し、その投票結果として予想が的中した場合に、ユーザUに払戻価値及び特典として付与される。払戻価値として付与されるときは、オッズに基づいて付与量が決定され、特典として付与されるときは、抽選ポイントと同様、ポイント還元率及びグループの構成人数(共同プレイの場合に限る。)をもとに付与量が決定される。
【0120】
図15に示すように、例えば、ユーザUが、ある競技の結果を予想し、投票価値として、事前に付与されている無料コインを1000C消費して投票したとする。そして、的中したときのオッズが5倍であると仮定した場合、その予想が的中すると、払戻価値として、無料コインとは異なる価値のゲームポイントが5000Gpt(「Gpt」はゲームポイントの単位)払い戻される。また、第二の実施形態では、ユーザUは、予想が的中した場合、特典としてさらにゲームポイントを得ることもできる。なお、特典の算出方法は、第一の実施形態と同様である。
【0121】
以上のとおり、第二の実施形態においては、投票価値としては、無料コイン又は通貨を利用でき、払戻価値としては、ゲームポイント又は通貨が存在し、特典としては、ゲームポイント又は交換ポイントが存在する。ただし、投票価値として無料コインを利用した場合に、払戻価値又は特典として付与されるゲームポイント自体は報酬とはならず、そのゲームポイントを利用(消費)してゲームをプレイしてはじめて、報酬を得ることができる。
【0122】
例えば、ユーザUはゲームポイントを消費して、競技結果予想サービスに付随したミニゲームをプレイすることができる。プレイできるミニゲームの一例としては、複数のキャラクタによって実施されるレースの順位を予想するようなゲームが該当する。レースの順位を予想するゲームとは、例えば、5体のキャラクタ(競走馬又はレーサー等)による競争がコンピュータの制御のもとレースとして実行され、そのレースにおいて、どのキャラクタが1着でゴールするかを予想するゲームである。このとき、ユーザUは、レース中のキャラクタをタップ等して走行を邪魔したり、アイテム等を付与してキャラクタを加速又は減速させたりして、レースに介入できることとしてもよい。
そして、ミニゲームをプレイしたユーザUに対しては、そのミニゲームの結果により、報酬(交換ポイント又は無料コイン等)が付与される。具体的には、報酬の種類及び付与量は、ミニゲームの結果(予想の結果)、すなわち、ユーザUがミニゲームにおいて設定条件を満たしたか否かによって変動する。例えば、予想したキャラクタが1着になった場合、設定条件を満たしたと判断され、消費したゲームポイントにミニゲーム内で各キャラクタに設定されたオッズを乗じた量の報酬(交換ポイント又は無料コイン)が、ユーザUに付与さえる。なお、これらの報酬は一例であり、これら以外の報酬があってもよい。また、予想が外れた場合にも報酬(例えば、参加賞等の扱いで予想が的中した場合よりも少ない量の報酬)を付与してもよい。
【0123】
また、ゲームポイントは、通貨又は景品等に直接交換することはできないが、競技結果予想サービス以外で利用できることとしてもよい。すなわち、ゲームポイントを利用できるゲームは、競技結果予想サービス内のゲームに限定されず、例えば、競技結果予想システムSの外部で提供されている他のゲーム(オンラインゲーム等)において利用できることとしてもよい。
【0124】
例えば、キャラクタを所定のアクションにより操作して敵キャラクタと戦い、複数のクエストに順次挑戦してクリアしていくことにより進行していくようなゲーム(以下、バトルゲームという。)において、このゲームポイントを利用することができる。具体的には、競技結果予想サービスとバトルゲームとの間で、ユーザID等の連携を行って双方を関連付けたうえで、ユーザUが所持しているゲームポイントを、バトルゲーム内で、クエストプレイ、アイテム購入、キャラクタ購入又はキャラクタのパラメータアップ等の際に消費するメダル等の価値に変換可能、又はそれらのメダル等の価値と同等の価値としてバトルゲーム内で利用可能とすることもできる。なお、アイテム等を購入する際は、所定量の価値を消費することにより実行できる抽選(所謂「ガチャ」)を経たうえで、購入可能としてもよい。
【0125】
また、競技結果予想サービスと連携しているゲームは、一つに限定されず、複数のゲームと連携していてもよい。競技結果予想サービスが複数のゲームと連携している場合、ユーザUにとっては、プレイ可能なゲームの選択肢が増えることとなり、ユーザUは、それらの複数のゲームの中から、ゲームポイントをどのゲームで利用するか(どのゲームで利用できる価値に変換するかを含む。)等について、任意に選択することもできる。なお、ここでは、サーバ側送受信部35が本発明の情報取得部に相当し、サーバ側送受信部35は、ユーザUがユーザ端末10を操作して行ってゲームを選択する操作、すなわち、ゲームポイントの利用(変換を含む。)対象となるゲームを選択する操作に基づく情報を受信する。
【0126】
クエストとは、バトルゲーム内でユーザUに与えられる任務、すなわち、バトルゲームを構成する個別のイベント等のことをいう。具体的には、ユーザUが所持するキャラクタを使用して敵キャラクタと戦うイベントが該当する。また、これらのクエストにおいて、例えば、敵キャラクタを倒す等、設定された設定条件を満たしてクエストを終了することをクリアといい、クリアした場合には、ユーザUは、キャラクタ又はアイテム等を得ることができる。
【0127】
このバトルゲームでは、ゲームポイントを消費してプレイすることができるクエストも存在し、ゲームポイントを消費してそのクエストをプレイしてクリアした場合、上記のミニゲームで予想が的中した場合と同様、ユーザUに対して、報酬(交換ポイント又は無料コイン等)が付与される。なお、報酬は、クエストをクリアしていない場合であっても、クエストをプレイしたことに基づいて付与してもよい。ただし、クエストをクリアしたユーザU、すなわち、設定条件を満たしたユーザUに対しては、クエストをクリアしていないユーザUとは異なる報酬、例えば、より多くの量の報酬又はより価値の高い報酬を付与するとよい。
【0128】
また、ゲームポイントを消費してクエストをクリアした場合、通常のプレイでクエストをクリアした場合よりも、報酬の量や内容を優れているものとしてもよい。例えば、上記の報酬(交換ポイント又は無料コイン等)を付与する際に、2倍の量の報酬を付与したり、レアリティが高い等、ユーザUにとって価値の高いキャラクタ又はアイテム等を付与したりするとよい。
【0129】
また、クエストには、ゲームポイントを利用(消費)した場合に限りプレイすることが可能な特別クエストを含めてもよい。特別クエストには、各特別クエストに対応した特別な報酬、すなわち、特別クエストをプレイ又はクリアした場合にしか付与されない特別な報酬が設定されている。換言すると、ユーザUは、ゲームポイントを利用(消費)して特別クエストをプレイ又はクリアしないと、それらの特別な報酬を得ることができない。
【0130】
次に、第二の実施形態において実行される競技結果予想処理について説明する。
図16に示されるように、第一の実施形態と同様、投票価値として無料コインを利用した場合における競技結果予想処理は、3つのフェーズから構成されており、先ず、第一フェーズでは、サーバ30は、ユーザUに対し、上記の所定条件に基づき、第一価値である無料コインを付与する(S701)。そして、第二フェーズでは、サーバ30は、ユーザUが第一価値である無料コインを利用して投票を行った場合、その投票結果に応じて、第二価値であるゲームポイントをユーザUに付与する(S702)。さらに、第三フェーズでは、ユーザUが第二価値であるゲームポイントを利用(消費)してミニゲーム又はバトルゲーム等のゲームをプレイした場合、そのゲームの結果に応じた報酬をユーザUに付与する(S703)。そして、処理を終了する。
【0131】
[報酬付与処理]
次に、図17に基づいて、第二の実施形態に係る報酬付与処理の流れについて説明する。
第二の実施形態における報酬付与処理とは、サーバ30において実行される処理であって、図16に示した競技結果予想処理のうち、ステップS703において行われる処理であり、ユーザUがゲームをプレイした結果、ユーザUに対して報酬を付与する処理をいう。
なお、第一価値付与処理(S701)及び第二価値付与処理(S702)については、第一の実施形態における第一価値付与処理(S101)及び第二価値付与処理(S102)と概ね同様であるので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
【0132】
図17に示されるように、サーバ30は、ユーザUが第二価値であるゲームポイントを消費してゲームをプレイしたと判断すると(S801:YES)、対象となるユーザUに関連付けて記憶されているゲームポイントを、ゲームプレイの対価として所定数だけ減算する(S802)。
【0133】
次に、サーバ30は、ユーザUがプレイしたゲームの結果、すなわち、設定条件を満たしたか否かについて判断する(S803)。具体的には、ミニゲームであれば予想が的中したか否か、また、バトルゲームであればクエストをクリアしたか否か等について判断する。サーバ30は、ゲームの結果が的中又はクリアしたと判断した場合(S803:YES)、ゲームの結果に応じて報酬の種類と付与量を決定し(S804)、その決定した報酬をユーザUに付与する(S805)。一方、サーバ30は、ゲームの結果が不的中又はクリア失敗であると判断した場合(S803:NO)、報酬を付与せずにそのまま次の処理に進む。
【0134】
なお、ユーザUがプレイしたゲームが、競技結果予想システムS外の不図示の外部サーバが管理するゲームの場合、上記ステップS801及びステップS803の判断をする際には、サーバ30は、それらの不図示の外部サーバと通信してゲームプレイに関する情報を取得する。具体的には、不図示の外部サーバから、ユーザUのゲームプレイ履歴(ゲーム結果を含む。)等の情報を取得する。
【0135】
そして、その結果を通知するデータをユーザUのユーザ端末10に向けて送信する(S806)。なお、ユーザUがゲームをプレイしていないと判断すると(S801:NO)、そのまま処理を終了する。
【0136】
上記の一連の工程が終了した時点で、報酬付与処理が終了する。以降、ユーザUが競技結果予想サービスをプレイしている最中は、上記一連の工程が繰り返し実施される。なお、ここでは、ゲームをプレイし、且つ、ゲームをクリア等して設定条件を満たすことを報酬付与の条件として説明したが、上記のとおり、ゲームの結果を問わず、単にゲームをプレイした場合であっても報酬を付与することとしてもよい。
以上が、報酬付与処理の一例である。
【0137】
<第二の実施形態のまとめ>
以上までに説明してきた第二の実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は、以下の通りである。
【0138】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与する第一価値付与部と、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与する第二価値付与部と、第二価値を消費してゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する報酬付与部と、を有する。
上記の情報処理装置によれば、投票及びゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、競技結果を予想するだけの単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0139】
[2]上記の情報処理装置において、報酬付与部は、報酬として第一価値を付与する。
これにより、ユーザは、ゲームの結果の報酬として第一価値を得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0140】
[3]上記の情報処理装置において、報酬付与部は、ゲームにおいて設定条件を満たしたユーザに対し、ゲームにおいて設定条件を満たさなかったユーザとは異なる報酬を付与する。
これにより、設定条件を満たしたか否かというゲームの結果に応じて、ユーザが得られる報酬の質又は量等が変動するため、ユーザに対してゲームをプレイすることへの動機付けを高めることにもつながるうえ、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0141】
[4]上記の情報処理装置において、報酬付与部は、第二価値を消費してゲームにおいて設定条件を満たしたユーザに対し、第二価値を消費せずにゲームにおいて設定条件を満たしたユーザとは異なる報酬を付与する。
これにより、ユーザは、投票が的中して得た第二価値を消費して設定条件を満たすと、得られる報酬の質又は量等が変動するため、ユーザに対して投票行動及びゲームをプレイすることへの動機付けを高めることにもつながるうえ、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0142】
[5]上記の情報処理装置において、ゲームは、第二価値を消費した場合にプレイ可能な特別クエストを含み、報酬付与部は、特別クエストにおいて設定条件を満たしたユーザに対し、特別クエストに対応した報酬を付与する。
これにより、ユーザは、投票が的中して得た第二価値を消費すると、特別クエストがプレイ可能となり、且つ、設定条件を満たせば特別クエストに対応した特別な報酬が得られるため、ユーザに対して投票行動及びゲームをプレイすることへの動機付けを高めることにもつながるうえ、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0143】
[6]上記の情報処理装置において、ゲームが複数存在する場合において、複数のゲームの中から第二価値を利用するためにユーザが選択したゲームを示す情報を取得する情報取得部を、さらに有する。
これにより、ユーザは、第二価値を利用するゲームを複数のゲームの中から任意に選択することができるため、ユーザに対してゲームをプレイすることへの動機付けを高めることにもつながるうえ、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0144】
[7]上記の情報処理装置において、複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが投票をした場合、第一価値付与部は、投票の結果にかかわらず、グループの構成人数に応じて、あるユーザに対して第一価値を付与する量を決定する。
これにより、ユーザは、複数のユーザと共にグループを構成して投票行動をした場合、投票結果にかかわらず、そのグループの構成人数に応じて第一価値を得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇をより防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0145】
[8]上記の情報処理装置において、ユーザの投票履歴に基づいてユーザのユーザランクを決定するユーザランク決定部をさらに有し、第二価値付与部は、ユーザランクにしたがって第二価値を算出する。
これにより、ユーザは、投票履歴に基づいて決定されたユーザランクに応じて、第二価値を得ることができるので、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0146】
[9]上記の情報処理装置において、複数のユーザにより構成されるグループに属するあるユーザが投票をした場合、第二価値付与部は、グループに属するユーザに関連付けられたユーザランクのうち、あるユーザにとって最も有利なユーザランクにしたがって第二価値を算出する。
これにより、ユーザは、複数のユーザと共にグループを構成して投票行動をした場合、自身又はそのグループを構成する他のユーザのユーザランクのうち、ユーザにとって最も有利なユーザランクに応じて、第二価値を得ることができるので、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0147】
[10]上記の情報処理装置において、第二価値付与部は、競技の払戻金の倍率にしたがって第二価値を算出する。
これにより、ユーザは、第一価値の投票傾向に関係なく、競技の払戻金の倍率(例えば、公営競技の主催者が定める払戻金の倍率)にしたがって、第二価値を得ることができるので、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0148】
[11]また、本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータが、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与し、コンピュータが、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与し、コンピュータが、第二価値を消費してゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与する。
これにより、投票及びゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、競技結果を予想するだけの単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0149】
[12]また、本実施形態に係るプログラムは、コンピュータにより実行されるプログラムであって、コンピュータに、ユーザに対し、所定条件に基づいて、競技の結果を予想して投票するために利用する第一価値を付与させ、コンピュータに、ユーザに対し、第一価値による投票の結果に応じて、第一価値とは異なる価値であって、ゲームで利用可能な第二価値を付与させ、コンピュータに、第二価値を消費してゲームをプレイしたユーザに対し、報酬を付与させる。
これにより、投票及びゲームという二段階の行動を経ていないと最終的に報酬を得ることができないので、競技結果を予想するだけの単調な内容となるのを防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けを高めることができる。特に、競技結果を予想して投票するために利用する価値と、投票結果に応じて払い戻される価値とが異なる状況において、ユーザは、投票するために利用する第一価値を所定条件に基づき得ることができるので、投票行動に対する資源の枯渇を防止することができ、ユーザに対して投票行動への動機付けをさらに高めることができる。
【0150】
<その他の実施形態>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、サーバ30に本発明のプログラムを実行させ、本発明の情報処理装置として機能させているが、サーバ30が有する情報処理装置としての機能のうちの一部又は全部をユーザ端末10に備えることとしてもよい。例えば、第一価値付与部37、第二価値付与部38又は報酬付与部39に相当する機能が、ユーザ端末10に備わっていてもよい。
【0151】
また、上記の実施形態では、ユーザUが自ら競技の結果を予想して投票することとしたが、他のユーザUの予想を参考しつつ、その予想に便乗する形で投票を行ってもよい。例えば、競技の結果を予想して行われる投票に関する動画であって、ユーザUによる投票を支援するための動画として、予想支援動画がユーザUに配信されることとしてもよい。予想支援動画では、少なくとも一人以上の出演者が出演し、動画撮影中に、その出演者が競技の実施前に競技の結果を予想したり、実際に投票を行ったり、競技をTV等で観戦しながら自分の予想が的中したか否かを確認したりする。ユーザUは、その予想支援動画を視聴してユーザU自身が投票を行う際の参考にすることができる。
【0152】
また、上記の実施形態では、競技の一例として、公営競技を想定して説明した。ただし、競技の内容はこれに限定されるものではなく、ユーザUが結果を予想して投票を行う対象となり得る競技であればよく、例えば、陸上競技、水泳、野球、サッカー、ラグビー、バスケットボール、及び、ボクシング等の格闘技等のスポーツの試合の勝敗結果又は試合内容等を予想するものであってもよい。また、所謂eスポーツ等のようなゲーム大会の勝敗結果等を予想するものであってもよい。
【0153】
また、上記の実施形態では、ゲームの一例として、ユーザUが操作するユーザ端末10とサーバ30との間で行われるデータ通信を利用するオンラインゲームについて説明した。ただし、ゲームの種類については特に限定されるものではなく、データ通信不要なオフラインゲームであってもよい。また、例えば、WebブラウザとSNS(Social Networking Service)のアカウントのみで利用可能なソーシャルゲーム等であってもよい。
【0154】
また、上記の実施形態では、抽選ポイント又はゲームポイントは、無料コインを利用して投票し、その投票結果として予想が的中した場合に、ユーザUに払戻価値及び特典として付与されることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、無料コインと抽選ポイント又はゲームポイントとは、所定のレートで互いに変換可能としてもよい。
【符号の説明】
【0155】
10 ユーザ端末
11 プロセッサ
12 記憶装置
13 通信用インターフェース
14 入力装置
15 出力装置
16 操作特定部
17 端末側記憶部
18 端末側生成部
19 端末側送受信部
20 表示処理部
30 サーバ
31 プロセッサ
32 記憶装置
33 通信用インターフェース
34 サーバ側記憶部
35 サーバ側送受信部
36 サーバ側生成部
37 第一価値付与部
38 第二価値付与部
39 報酬付与部
40 経験値付与部
41 ユーザランク決定部
50 公営競技側サーバ
51 プロセッサ
52 記憶装置
53 通信用インターフェース
54 公営サーバ側記憶部
55 公営サーバ側送受信部
56 公営サーバ側生成部
57 オッズ算出部
N ネットワーク
S 競技結果予想システム
U ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17