(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】物品アキューム装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/53 20060101AFI20240911BHJP
B65G 47/30 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
B65G47/53 B
B65G47/30 F
(21)【出願番号】P 2021027821
(22)【出願日】2021-02-24
【審査請求日】2023-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【氏名又は名称】神崎 真
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】西納 幸伸
(72)【発明者】
【氏名】矢野 竜也
(72)【発明者】
【氏名】谷口 浩一
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112074473(CN,A)
【文献】特開2000-238915(JP,A)
【文献】特開平07-242323(JP,A)
【文献】実開平04-088424(JP,U)
【文献】特開2001-192108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00-47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を集積するアキュームコンベヤと、
前記アキュームコンベヤの搬送方向に直交する方向に物品を一列で搬送し、複数の物品からなる第1物品列を搬送する第1整列コンベヤと、
前記アキュームコンベヤの上流側端部に隣接して配置されるとともに、前記第1整列コンベヤと並行して配置され、物品を一列で搬送し、前記第1物品列と平行に整列された第2物品列を搬送する第2整列コンベヤと、
前記第1整列コンベヤと第2整列コンベヤとの間に設けられ、前記第1物品列が載置される載置面を有した中間載置体と、
前記第1整列コンベヤ上の第1物品列を押して前記第1物品列を前記第1整列コンベヤから前記中間載置体へと摺動させながら移載するプッシャと、
前記第2整列コンベヤ上の前記第2物品列と、前記中間載置体上の前記第1物品列を一括して前記アキュームコンベヤへと移載する移載手段と、を備えた物品アキューム装置において、
前記第1物品列に対応する長さを有したサポートブロックと、
前記サポートブロックを前記第1整列コンベヤ上の前記第1物品列に隣接する位置に供給するサポートブロック供給手段と、を設け、
前記プッシャによって前記第1物品列が前記第1整列コンベヤから前記中間載置体へと移載される際に、前記第1物品列の移動方向前方に位置させた前記サポートブロックを前記第1物品列とともに摺動させる
ことを特徴とする物品アキューム装置。
【請求項2】
前記移載手段は、前記第1物品列および前記第2物品列の前後を挟んで、前記第2物品列が第2整列コンベヤの搬送面上を摺動し、かつ、前記第1物品列が前記中間載置体の載置面上および前記第2整列コンベヤの搬送面上を摺動するようにして前記アキュームコンベヤへと移載するものであり、
前記第1物品列が前記第1整列コンベヤから前記中間載置体へと移載された後であって、前記第1物品列および前記第2物品列が前記アキュームコンベヤに移載される前に、前記第1物品列と第2物品列との間に位置した前記サポートブロックを、前記第1物品列と第2物品列との間から除去するサポートブロック除去手段を設けた
ことを特徴とする請求項1に記載の物品アキューム装置。
【請求項3】
前記サポートブロック供給手段は、
前記第1整列コンベヤと前記中間載置体との間に配置されるとともに、前記サポートブロックを支持するサポートブロック支持面を有し、当該サポートブロック支持面が、前記第1整列コンベヤおよび前記中間載置体の載置面と同じ高さに位置する上昇位置と、当該上昇位置よりも下方の待機位置との間で昇降される第1サポートブロック昇降手段から構成され、
前記サポートブロック除去手段は、
前記中間載置体と前記第2整列コンベヤとの間に配置されるとともに、前記サポートブロックを支持するサポートブロック支持面を有し、当該サポートブロック支持面が、前記第2整列コンベヤおよび前記中間載置体の載置面と同じ高さに位置する上昇位置と、当該上昇位置よりも下方であって前記サポートブロック支持面に支持されたサポートブロックの上面が前記第2整列コンベヤおよび前記中間載置体の載置面と同じ高さに位置する移載準備位置との間で昇降する第2サポートブロック昇降手段から構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の物品アキューム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アキュームコンベヤ上に物品列を多数集積する物品アキューム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
侵入コンベヤ上を一列で搬送されてくる製品を2列に振分けて平行な2台のコンベヤに並べた後、この2列を2つのコンベヤの側方に隣接して配置される集積面に押し出し、集積面に複数列を集積する物品アキューム装置が知られている(特許文献1)。同装置では、2台のコンベヤの間に1列分のスライドソールを設け、垂直プッシュプレートにより集積面とは反対側のコンベヤ上の列を垂直プッシュプレートでスライドソールへと押し出して並べた後、各列の両側を支える板状の押し出しツールで2列同時に集積面上へと移載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の構成では、垂直プッシュプレートで製品列をスライドソールに向けて押し出す際に製品が転倒してしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、プッシャによる物品列の移動時における転倒を防止することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発明である物品アキューム装置は、物品を集積するアキュームコンベヤと、前記アキュームコンベヤの搬送方向に直交する方向に物品を一列で搬送し、複数の物品からなる第1物品列を搬送する第1整列コンベヤと、前記アキュームコンベヤの上流側端部に隣接して配置されるとともに、前記第1整列コンベヤと並行して配置され、物品を一列で搬送し、前記第1物品列と平行に整列された第2物品列を搬送する第2整列コンベヤと、前記第1整列コンベヤと第2整列コンベヤとの間に設けられ、前記第1物品列が載置される載置面を有した中間載置体と、前記第1整列コンベヤ上の第1物品列を押して前記第1物品列を前記第1整列コンベヤから前記中間載置体へと摺動させながら移載するプッシャと、前記第2整列コンベヤ上の前記第2物品列と、前記中間載置体上の前記第1物品列を一括して前記アキュームコンベヤへと移載する移載手段と、を備えた物品アキューム装置において、前記第1物品列に対応する長さを有したサポートブロックと、前記サポートブロックを前記第1整列コンベヤ上の前記第1物品列に隣接する位置に供給するサポートブロック供給手段と、を設け、前記プッシャによって前記第1物品列が前記第1整列コンベヤから前記中間載置体へと移載される際に、前記第1物品列の移動方向前方に位置させた前記サポートブロックを前記第1物品列とともに摺動させることを特徴としている。
【0007】
本発明の第2の発明である物品アキューム装置は、第1の発明において、前記移載手段は、前記第1物品列および前記第2物品列の前後を挟んで、前記第2物品列が第2整列コンベヤの搬送面上を摺動し、かつ、前記第1物品列が前記中間載置体の載置面上および前記第2整列コンベヤの搬送面上を摺動するようにして前記アキュームコンベヤへと移載するものであり、前記第1物品列が前記第1整列コンベヤから前記中間載置体へと移載された後であって、前記第1物品列および前記第2物品列が前記アキュームコンベヤに移載される前に、前記第1物品列と第2物品列との間に位置した前記サポートブロックを、前記第1物品列と第2物品列との間から除去するサポートブロック除去手段を設けたことを特徴としている。
【0008】
本発明の第3の発明である物品アキューム装置は、第2の発明において、前記サポートブロック供給手段は、前記第1整列コンベヤと前記中間載置体との間に配置されるとともに、前記サポートブロックを支持するサポートブロック支持面を有し、当該サポートブロック支持面が、前記第1整列コンベヤおよび前記中間載置体の載置面と同じ高さに位置する上昇位置と、当該上昇位置よりも下方の待機位置との間で昇降される第1サポートブロック昇降手段から構成され、前記サポートブロック除去手段は、前記中間載置体と前記第2整列コンベヤとの間に配置されるとともに、前記サポートブロックを支持するサポートブロック支持面を有し、当該サポートブロック支持面が、前記第2整列コンベヤおよび前記中間載置体の載置面と同じ高さに位置する上昇位置と、当該上昇位置よりも下方であって前記サポートブロック支持面に支持されたサポートブロックの上面が前記第2整列コンベヤおよび前記中間載置体の載置面と同じ高さに位置する移載準備位置との間で昇降する第2サポートブロック昇降手段から構成されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、プッシャによる物品列の移動時における転倒を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態である物品アキューム装置を採用する物品搬送装置の配置を示す平面図である。
【
図2】第1整列コンベヤからアキュームコンベヤの上流部にかけての縦断面図である。
【
図3】ブロック移送コンベヤ周りの配置を模式的に示す平面図である。
【
図4】プッシャにより第1物品列を第1整列コンベヤから中間プレートへの移載動作を説明する図である。
【
図5】中間プレートへの第1物品列の移載が完了した後の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である物品アキューム装置を採用する物品搬送装置の配置を示す平面図である。
【0012】
本実施形態の物品搬送装置10では、例えば容器などの物品Mの搬送が行われる。物品Mはラベラなどの上流側機器12において所定の処理(例えばラベリング)が行われた後、第1供給コンベヤ14上を一列で搬送される。第1供給コンベヤ14の側方には途中から、第2供給コンベヤ16が隣接して並設され、上方には振分け装置17が配置される。第1供給コンベヤ14上を1列で搬送される物品Mは、振分け装置17により所定の数の物品Mを単位に第1供給コンベヤ14および第2供給コンベヤ16に振り分けられる。
【0013】
第1供給コンベヤ14の下流部において、第2供給コンベヤ16とは反対側には、第1供給コンベヤ14に平行に第1整列コンベヤ18が隣接して配置される。また、第2供給コンベヤ16の下流部において、第1供給コンベヤ14とは反対側には、第2供給コンベヤ16に平行に第2整列コンベヤ20が隣接して配置される。更に、第1、第2供給コンベヤ14、16の下流端の下流側にあって、第1、第2整列コンベヤ18、20の間には、第1、第2整列コンベヤ18、20に対して所定の間隙を空けて、中間プレート(中間載置体)22が配置される。
【0014】
振分け装置17により第1、第2供給コンベヤ14、16に振り分けられた第1、第2物品列L1、L2は、第1、第2供給コンベヤ14、16の各々から、ガイド部材14G、16Gに沿って、第1、第2整列コンベヤ18、20の各々へと移載される。すなわち、第1供給コンベヤ14に振り分けられた第1物品列L1は、第1整列コンベヤ18へと供給され、第2供給コンベヤ16に振り分けられた第2物品列L2は、第2整列コンベヤ20へと供給される。なお、第1、第2供給コンベヤ14、16は、各々駆動用モータ14M、16Mにより駆動され、第1、第2整列コンベヤ18、20は、各々駆動モータ18M、20Mにより駆動される。
【0015】
第2整列コンベヤ20の中間プレート22とは反対側の側辺には、アキュームコンベヤ24の上流端が隣接して配置される。アキュームコンベヤ24の搬送方向は、第1、第2整列コンベヤ18、20の搬送方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に配置され、その下流端には、アキュームコンベヤ24の搬送方向(Y方向)に直交する方向(X方向)に沿って排出コンベヤ26が隣接して配置される。
【0016】
本実施形態では、排出コンベヤ26は並列する3列のコンベヤ26A、26B、26Cで構成され、コンベヤ26A、26B、26Cの下流側には、3列のコンベヤ28A、28B、28Cから構成される下流側機器供給コンベヤ28を介して、例えばケーサなどの下流側機器30が配置される。なお、アキュームコンベヤ24、排出コンベヤ26、下流側機器供給コンベヤ28は、それぞれ駆動モータ24M、26M、28Mにより駆動される。
【0017】
第1整列コンベヤ18に供給された第1物品列L1は、後述するように、第1整列コンベヤ18の中間プレート22とは反対側の側辺に沿って配置されるプッシャ32により、中間プレート22上へと一体的に押し出される。プッシャ32は、第1物品列L1に沿って配置されるプッシャプレート32Pを備え、プッシャプレート32Pは、エアシリンダなどを用いたプッシャ駆動装置32Aにより、第1整列コンベヤ18の中間プレート22とは反対側の側辺から中間プレート22の第1整列コンベヤ18側の側辺と間でアキュームコンベヤ24の搬送方向(Y方向)に沿って往復移動可能である。
【0018】
また、アキュームコンベヤ24の上方には、第1整列コンベヤ18と中間プレート22の上に整列された第1、第2物品列L1、L2をアキュームコンベヤ24上へと移載して整列させる物品列移載装置(移載手段)34が設けられる。本実施形態において、物品列移載装置34は、垂直に立てられた状態でX方向に沿って配置される3枚のガイドプレート34A、34B、34Cを備える。ガイドプレート34A、34B、34Cの上端は、ガイドプレート34A、34B、34Cに直交する複数のリンク部材36により、ガイドプレート34A、34B、34C間の間隔を調整可能に保持される。
【0019】
リンク部材36は、その上方の配置されるベース38により保持され、ベース38は、ガイド昇降装置40に、ガイド昇降装置40はY方向移動装置42により保持される。Y方向移動装置42は、アキュームコンベヤ24の上方において、その両側辺に沿って配置される一対のY方向レール42Rに架け渡され、Y方向に水平に往復動可能とされる。Y方向レール42Rは、第1整列コンベヤ18の上方から、アキュームコンベヤ24の中央よりもやや上流側に亘って延在する。これによりY方向移動装置42は、中間プレート22の上方からアキュームコンベヤ24の中央よりもやや下流側にかけて往復動可能である。なお、リンク部材36を通したガイドプレート34A、34B、34C間の間隔の調整は、ベース38上に設けられたガイドプレート開閉駆動モータ36Mを用いて行われる。
【0020】
図2は、第1整列コンベヤ18からアキュームコンベヤ24の上流部にかけての縦断面図である。
図2に示されるように、第1整列コンベヤ18と中間プレート22の間の隙間には、第1整列コンベヤ18、中間プレート22、第2整列コンベヤ20、アキュームコンベヤ24の搬送面で規定される物品搬送面よりも下方に第1昇降装置(サポートブロック供給手段)44が配置される。第1昇降装置44は、第1物品列L1の長さに対応する長さを有する直方体ブロックであるサポートブロック46を載置する載置プレート(サポートブロック支持面)44Pと、載置プレート44Pを昇降させるエアシリンダなどの複数のアクチュエータ44Aとを備える。載置プレート44Pは、アキュームコンベヤ24の幅に対応してX方向に沿って配置される。なお、載置プレート44Pは各アクチュエータ44Aに対応してX方向に分割されていてもよい。
【0021】
一方、第2整列コンベヤ20と中間プレート22の間の隙間には、物品搬送面よりも下方に第2昇降装置(サポートブロック除去手段)48が配置される。第2昇降装置48は、サポートブロック46を載置する載置プレート(サポートブロック支持面)48Pと、載置プレート48Pを昇降させるエアシリンダなどの複数のアクチュエータ48Aとを備える。載置プレート48Pは、アキュームコンベヤ24の幅に対応してX方向に沿って配置される。なお、載置プレート44Pと同様に、載置プレート48Pも各アクチュエータ48Aに対応してX方向に分割されていてもよい。
【0022】
物品搬送面よりも下方において、第2整列コンベヤ20と中間プレート22の下方には、複数のブロック移送コンベヤ50がY方向に沿って配置される。ブロック移送コンベヤ50は、物品搬送面より下方において、サポートブロック46を第2昇降装置48から第1昇降装置44へと移送するためのコンベヤである。ブロック移送コンベヤ50は、駆動モータ50Mにより一定速度で連続的に走行されるが、サポートブロック46を移動させる際に、必要に応じて間欠的に走行される構成としてもよい。なお、
図3の平面図に、ブロック移送コンベヤ50周辺の配置を模式的に示す。
【0023】
第1、第2昇降装置44、48は、ブロック移送コンベヤ50の間に配置される。第1昇降装置44は、ブロック移送コンベヤ50により移動されてきたサポートブロック46を物品搬送面高さまで上昇させる。第2昇降装置48は、物品搬送面高さにあるサポートブロック46を、ブロック移送コンベヤ50の搬送面高さまで下降させる。第1昇降装置44の載置プレート44Pは、物品搬送面高さ(上昇位置)とブロック移送コンベヤ50の搬送面高さ(下降位置)の間で昇降され、第2昇降装置48の載置プレート48Pは、物品搬送面高さ(上昇位置)とブロック移送コンベヤの搬送面高さよりも僅かに低い高さ(下降位置)との間で昇降される。なお、載置プレート48Pの下降位置は
図2において破線で示される。
【0024】
ブロック移送コンベヤ50の上流端は、略第2整列コンベヤ20の下に位置し、その下流端は、第1昇降装置44の手前まで延出する。ブロック移送コンベヤ50の下流端近くにおいて、ブロック移送コンベヤ50同士の間には(
図3参照)、ブロック移送コンベヤ50の搬送面高さに合わせて待機プレート53が各々配置される。待機プレート53は、載置プレート44Pがブロック移送コンベヤ50の搬送面高さ(下降位置)に位置するときに、ブロック移送コンベヤ50の下流端と載置プレート44Pの間を掛け渡す固定プレートである。
【0025】
待機プレート53上のサポートブロック46は、その両端に係合する一対の移送タブ55によって、下降位置にある載置プレート44Pに向けて所定のタイミングで押し出される。
図3に示されるように、移送タブ55は、各々最も外側のブロック移送コンベヤ50の外側に配置され、移送タブ駆動装置55Aにより駆動される。移送タブ駆動装置55Aは、移送タブ55を
図3の矢印で示されるボックスモーションで駆動する。これにより、ブロック移送コンベヤ50の下流端に位置するサポートブロック46は、移送タブ55により待機プレート53上をスライドされて載置プレート44P上へと移載され、移送タブ55はその後、サポートブロック46との干渉を避けながら元の位置(ブロック移送コンベヤ50の下流端上)まで戻される。
【0026】
ブロック移送コンベヤ50の下流側にあって、載置プレート44Pの下流側の側辺に隣接する位置には、移送タブ55により待機プレート53上をスライドされ、載置プレート44P上に移動されたサポートブロック46を係止し、停止させる固定ストッパ52が配置される。
【0027】
ブロック移送コンベヤ50の下流側にあって待機プレート53の間には、待機プレート53の下流端に対応する位置に、ブロック移送コンベヤ50により移送されてくるサポートブロック46を待機プレート53上に係止するための第1可動ストッパ54が各々配置される。また、ブロック移送コンベヤ50の間にあって、第2昇降装置48の載置プレート48Pの下流端に隣接する位置には、載置プレート48Pによりブロック移送コンベヤ50上に下降されきたサポートブロック46をその位置に停止させるための第2可動ストッパ56が各々配置される。なお、第1、第2可動ストッパ54、56は、ストッパ昇降装置54A、56Aにより各々サポートブロック46と係合する係合位置と、サポートブロック46と干渉しない退避位置との間で昇降可能である。
【0028】
次に、
図2、
図4、
図5を参照して、本実施形態における物品列のアキュームコンベヤ24上への移載動作について説明する。なお、本実施形態では、複数のサポートブロック46が用いられ、本実施形態では3つのサポートブロック46が用いられる。
【0029】
図2には、第1物品列L1の中間プレート22への移載が完了するとともに、第2物品列L2の第2整列コンベヤ20への供給が完了し、次の第1物品列L1の第1整列コンベヤ18への供給が開始された状態が示される。
図4には、プッシャ32により次の第1物品列L1が第1整列コンベヤ18から中間プレート22へ移載されるとともに、先の第1、第2物品列L1、L2がガイドプレート34A、34B、34Cによりアキュームコンベヤ24上へと移載され、次の第2物品列L2の第2整列コンベヤ20への供給が開始された状態が示される。更に、
図5には、次の第1物品列L1の中間プレート22への移載が完了するとともに、次の第2物品列L2の第2整列コンベヤ20への供給が完了した状態が示される。
【0030】
図2において、プッシャプレート32Pは、第1整列コンベヤ18の中間プレート22とは反対側の側辺近くの待機位置に配置される。また、第1昇降装置44の載置プレート44Pには1つ目のサポートブロック46が載せられ、載置プレート44Pは、物品搬送面高さ(上昇位置)に位置する。すなわち、載置プレート44P上のサポートブロック46は、物品搬送面上において第1物品列L1の前方に隣接して配置される。
【0031】
一方、第2昇降装置48の載置プレート48Pには、2つ目のサポートブロック46が載せられており、載置プレート48Pは、サポートブロック46の頂面(上面)が物品搬送面高さとなる移載準備位置まで下降されている(
図2において実線で示される)。なお、移載準備位置では、載置プレート48Pはブロック移送コンベヤ50の搬送面高さよりも僅かに高い位置にあり、サポートブロック46の底面がブロック移送コンベヤ50の搬送面に接触することはない。
【0032】
また、
図2の状態において、第1、第2可動ストッパ54、56は上昇された係合位置にあり、3つ目のサポートブロック46は、待機プレート53上において第1可動ストッパ54により係止され、待機プレート53上に待機されれる。ガイドプレート34A、34B、34Cは下降されており、中間プレート22の下流端に沿って整列する第1物品列L1、および、第2整列コンベヤ20上の第2物品列L2は、ガイドプレート34A、34B、34Cの間に位置する。
【0033】
中間プレート22および第2整列コンベヤ20上に整列された第1、第2物品列L1、L2は、
図2の状態からガイドプレート34A、34B、34Cによりその前後が挟まれ、
図4に示されるように、アキュームコンベヤ24に向けて移動される。このとき中間プレート22上の第1物品列L1は、
図2に示されるように移載準備位置にある載置プレート48P上のサポートブロック46の頂面上をスライドして移動する。
【0034】
なお、第1物品列L1がサポートブロック46の上を通過したタイミングで、載置プレート48Pは、
図2において破線で示される下降位置にまで下降され、載置プレート48P上のサポートブロック46は、ブロック移送コンベヤ50の搬送面上に移載される。また、これと前後して、次の第1物品列L1の第1整列コンベヤ18への供給が完了し、振分け装置17により次の第2物品列L2の第2整列コンベヤ20への供給が開始される。
【0035】
サポートブロック46がブロック移送コンベヤ50に移載されると、第2可動ストッパ56が下降され、
図4に示されるように2つ目のサポートブロック46は、ブロック移送コンベヤ50により、その下流側(物品搬送方向上流側)へと搬送される。そして、サポートブロック46がブロック移送コンベヤ50の下流に移送されたタイミングで載置プレート48Pは物品搬送面高さまで上昇される。
【0036】
一方、プッシャ32は
図2の状態から中間プレート22に向けて押し出される。これにより第1整列コンベヤ18上の第1物品列L1は、
図4に示されるように、プッシャ32と1つ目のサポートブロック46との間に挟まれた状態で、中間プレート22上を移動される。なお、このとき3つ目のサポートブロック46は、
図2の状態と同様に第1可動ストッパ54により、待機プレート53上に保持される。
【0037】
図5に示されるように、プッシャ32による第1物品列L1の移動は、第1物品列L1の前方に係合する1つ目のサポートブロック46が第2昇降装置48の載置プレート48P上へ移動すると完了する。これとともにプッシャ32は、第1物品列L1を中間プレート22上に残したまま待機位置へと戻される。また、これに前後して、次の第2物品列L2の第2整列コンベヤ20への供給が完了し、振分け装置17は、第1整列コンベヤ18に対して更に次の第1物品列L1の供給を開始する。
【0038】
プッシャ32による第1物品列L1の中間プレート22への移動が完了すると、
図5に示されるようにY方向移動装置42により、間隔を広げられた状態のガイドプレート34A、34B、34Cが中間プレート22、第2整列コンベヤ20上に整列された第1、第2物品列L1、L2の上方に移動されるとともに、ガイド昇降装置40により下降され、3枚のガイドプレート34A、34B、34Cが第1、第2物品列L1、L2の前後に下降される。同時に第2昇降装置48が、1つ目のサポートブロック46を乗せたままサポートブロック46の頂面(上面)が物品搬送面高さに位置(移載準備位置)するまで載置プレート48Pを下降し、再び
図2の状態とする。これにより、1つ目のサポートブロック46が中間プレート22および第2整列コンベヤ20上に整列された第1、第2物品列L1、L2の間から除去される。
【0039】
プッシャ32が待機位置に戻される間、第1昇降装置44の載置プレート44Pはブロック移送コンベヤ50の搬送面高さ(待機位置)まで下降される。また、載置プレート44Pが待機位置に下降されると、第1可動ストッパ54が退避位置にまで下降され、3つ目のサポートブロック46が、移送タブ55により待機プレート53上から、下降位置にある載置プレート44P上へと移載される。載置プレート44Pに移載されたサポートブロック46は、固定ストッパ52に係止され載置プレート44P上に保持される。3つ目のサポートブロック46が載置された載置プレート44Pは、物品搬送面高さまで上昇され、次に第1整列コンベヤ18に沿って3つ目のサポートブロック46を配置する。
【0040】
なお、サポートブロック46が載置プレート44Pに移載されると、第1可動ストッパ54は再び上昇され、ブロック移送コンベヤ50上の2つ目のサポートブロック46が待機プレート53まで移送されると、サポートブロック46は、第1可動ストッパ54と係合して待機プレート53上に待機される。
【0041】
また、
図5の状態において、第2可動ストッパ56は退避位置にあるが、載置プレート48Pが下降される際、係合位置にまで上昇され
図2の状態とされる。これにより、載置プレート48Pからブロック移送コンベヤ50に移載される1つ目のサポートブロック46のブロック移送コンベヤ50による移送は、第2可動ストッパ56が退避位置に下降されるまで規制される。
【0042】
第2可動ストッパ56は、所定のタイミング(例えば第1昇降装置44の上昇のタイミング)で下降され、1つ目のサポートブロック46は、第2可動ストッパ56の下降とともに第1昇降装置44に向けて移送される。1つ目のサポートブロック46が載置プレート48Pから移動されると、第2昇降装置48は載置プレート48Pを物品搬送面高さにまで上昇させる。
【0043】
以上により、状態は再び
図2に示す状態となり、以下同様の処理が繰り返される。これにより3つのサポートブロック46は、物品搬送面の上下を循環され、プッシャ32で移動される第1物品列L1の前面を順次サポートし、その転倒を防止する。なお、アキュームコンベヤ24上に移動された第1、第2物品列L1、L2は、それまでに移載された物品列とともに整列され、アキュームコンベヤ24上に集積される。アキュームコンベヤ24上に集積された物品列は、アキュームコンベヤ24により排出コンベヤ26に向けて搬送され、図示しない装置により3列ごとに排出コンベヤ26に移載され、下流側機器30へと供給される。
【0044】
以上のように、本実施形態によれば、プッシャにより物品列が中間プレートに押し出される際、サポートブロックによりその前面をサポートすることができるので、物品の転倒が防止される。
【0045】
なお、本実施形態では、複数のサポートブロックを用いたが、サポートブロックは1つでもよい。また、本実施形態の物品列移載装置は、3枚のガイドプレートで2列の物品列を挟持したが、各列を2枚のガイドプレート(合計4枚)で挟持し、各物品列を拡縮する2枚のガイドプレートでそれぞれ挟み込んで移動する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0046】
10 物品搬送装置
12 上流側機器(ラベラ)
14 第1供給コンベヤ
16 第2供給コンベヤ
17 振分け装置
18 第1整列コンベヤ
20 第2整列コンベヤ
22 中間プレート(中間載置体)
24 アキュームコンベヤ
32 プッシャ
34 物品列移載装置(移載手段)
44 第1昇降装置(サポートブロック供給手段)
44P 載置プレート(サポートブロック支持面)
46 サポートブロック
48 第2昇降装置(サポートブロック除去手段)
48P 載置プレート(サポートブロック支持面)
L1 第1物品列
L2 第2物品列