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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】美容器
(51)【国際特許分類】
   A61H 23/02 20060101AFI20240911BHJP
   A61F 7/00 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
A61H23/02 360
A61H23/02 386
A61F7/00 310J
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024072275
(22)【出願日】2024-04-26
【審査請求日】2024-04-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390024017
【氏名又は名称】コメット電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】519461037
【氏名又は名称】株式会社超音波応用研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西畑 裕介
(72)【発明者】
【氏名】村井 博文
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 大都
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-000212(JP,A)
【文献】特開2018-011775(JP,A)
【文献】特開2017-221564(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2004-0094508(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 23/02
A61F 7/00-7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向の一端部の表面で肌に接触可能な筒状のヘッドと、
前記ヘッドの前記一端部の前記表面とは反対側の裏面に固定され、前記ヘッドを加熱する温度調整体と、
前記ヘッドの軸方向の他端部に外方に向かって延出しているフランジ部と、
前記フランジ部に固定され、前記ヘッドを振動させる振動子と、
を備え
前記温度調整体は、前記ヘッドを冷却可能であり、
前記温度調整体から見て前記一端部とは反対側に設けられ、前記温度調整体の熱を吸収する金属製の熱吸収ブロックを更に備える、美容器。
【請求項2】
前記フランジ部は、円筒形状の前記ヘッドの前記他端部から環状に延出しており、
前記振動子は、円環形状となっている、
請求項1に記載の美容器。
【請求項3】
開口部に前記ヘッドが装着されたハウジングを更に備え、
前記フランジ部は、前記開口部に設けられた被係合部と係合している、
請求項1に記載の美容器。
【請求項4】
前記フランジ部は、
前記被係合部と係合する係合面と、
前記係合面とは反対側に位置し、前記振動子が固定されている固定面と、を有する、
請求項3に記載の美容器。
【請求項5】
前記熱吸収ブロックの軸方向の長さは、前記ヘッドの軸方向の長さよりも大きく、
前記振動子は、前記熱吸収ブロックを囲んでいる、
請求項に記載の美容器。
【請求項6】
前記熱吸収ブロックと前記温度調整体に挟まれており、前記温度調整体の熱を前記熱吸収ブロックに伝導させる熱伝導材を更に備える、
請求項に記載の美容器。
【請求項7】
前記熱吸収ブロックの軸方向の一端部の端面が、前記温度調整体に対向しており、
前記熱吸収ブロックの軸方向の他端部は、他の部材に支持されておらず、
前記熱吸収ブロックの前記一端部の外周面と、前記ヘッドの内周面と、前記一端部の前記裏面との間の隙間を埋めている樹脂材を更に備える、
請求項に記載の美容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容器に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、ヘッド部の先端の振動板部に取り付けられ振動板部を振動させる超音波振動子を有する美容器が開示されている。また、この美容器は、振動板部の温度を変化させるペルチェ素子を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-221564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の美容器では、ペルチェ素子が振動板部から離れて位置するため、ペルチェ素子から振動板部への熱の伝達効率が悪化する。一方で、ペルチェ素子を振動子と共に振動板部に取り付ける場合には、振動子の位置によっては振動板部における振動に偏りが発生するおそれがある。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、美容器のヘッドの温度調整及び振動を適切に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様においては、軸方向の一端部の表面で肌に接触可能な筒状のヘッドと、前記ヘッドの前記一端部の前記表面とは反対側の裏面に固定され、前記ヘッドを加熱する温度調整体と、前記ヘッドの軸方向の他端部に外方に向かって延出しているフランジ部と、前記フランジ部に固定され、前記ヘッドを振動させる振動子と、を備える、美容器を提供する。
【0007】
また、前記フランジ部は、円筒形状の前記ヘッドの前記他端部から環状に延出しており、前記振動子は、円環形状となっていることとしてもよい。
【0008】
また、開口部に前記ヘッドが装着されたハウジングを更に備え、前記フランジ部は、前記開口部に設けられた被係合部と係合していることとしてもよい。
【0009】
また、前記フランジ部は、前記被係合部と係合する係合面と、前記係合面とは反対側に位置し、前記振動子が固定されている固定面と、を有することとしてもよい。
【0010】
また、前記温度調整体は、前記ヘッドを冷却可能であり、前記温度調整体から見て前記一端部とは反対側に設けられ、前記温度調整体の熱を吸収する金属製の熱吸収ブロックを更に備えることとしてもよい。
【0011】
また、前記熱吸収ブロックの軸方向の長さは、前記ヘッドの軸方向の長さよりも大きく、前記振動子は、前記熱吸収ブロックを囲んでいることとしてもよい。
【0012】
また、前記熱吸収ブロックと前記温度調整体に挟まれており、前記温度調整体の熱を前記熱吸収ブロックに伝導させる熱伝導材を更に備えることとしてもよい。
【0013】
また、前記熱吸収ブロックの軸方向の一端部の端面が、前記温度調整体に対向しており、前記熱吸収ブロックの軸方向の他端部は、他の部材に支持されておらず、前記熱吸収ブロックの前記一端部の外周面と、前記ヘッドの内周面と、前記一端部の前記裏面との間の隙間を埋めている樹脂材を更に備えることとしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、美容器のヘッドの温度調整及び振動を適切に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一の実施形態に係る美容器1を示す斜視図である。
図2】美容器1の内部構成を示す模式図である。
図3】ヘッド20及び周辺部の構成を示す斜視図である。
図4】ヘッド20及び周辺部の構成を示す斜視図である。
図5】ヘッド20及び周辺部の断面構成を示す模式図である。
図6】分離した状態のヘッド20、振動子30、温度調整体40及び熱吸収ブロック45を示す模式図である。
図7】変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<美容器の構成>
一の実施形態に係る美容器1の構成について、図1図6を参照しながら説明する。
図1は、一の実施形態に係る美容器1を示す斜視図である。図2は、美容器1の内部構成を示す模式図である。図3及び図4は、ヘッド20及び周辺部の構成を示す斜視図である。図5は、ヘッド20及び周辺部の断面構成を示す模式図である。図6は、分離した状態のヘッド20、振動子30、温度調整体40及び熱吸収ブロック45を示す模式図である。
【0017】
美容器1は、使用者の肌の美容のために用いられている。美容器1は、使用者の肌に超音波振動を付与したり、肌を加温したり、肌を冷却したりする機能を有する。肌に超音波振動を付与することで、新陳代謝の活性化や血行の促進等の効果が奏される。美容器1は、使用者が片手で持って使用できる大きさとなっている。
【0018】
美容器1は、図2に示すように、ハウジング10と、ヘッド20と、振動子30と、温度調整体40と、熱吸収ブロック45と、熱伝導材48と、バッテリ80と、制御基板90を有する。
【0019】
ハウジング10は、例えば樹脂製である。ハウジング10は、図1に示すように、上ケース11と下ケース12が重なった構造となっている。上ケース11と下ケース12で囲まれた内部空間には、図2に示すように制御基板90等が設けられている。下ケース12側には、使用者が操作する操作スイッチ18が設けられている。例えば、操作スイッチ18には、振動子30の動作を選択するスイッチが含まれている。また、操作スイッチ18には、ヘッド20を加熱する加熱モードを選択するスイッチと、ヘッド20を冷却する冷却モードを選択するスイッチが含まれている。
【0020】
ハウジング10は、ヘッド20を着脱可能に装着するための装着部13を有する。装着部13は、図2に示すように、下ケース12の長手方向の一端側に設けられている。装着部13の先端には、ヘッド20が装着される開口部14が設けられている。開口部14には、ヘッド20の外形と同じような円形の開口が形成されている。開口部14の縁部には、ヘッド20が係合する被係合部16が設けられている。
【0021】
ヘッド20は、使用者の肌に接触する部分である。ヘッド20は、軸方向の一端部である先端部21の表面21aで肌に接触可能である。ヘッド20は、熱伝導率の高い金属(一例としてチタン)から成る。ヘッド20は、金属の板から筒状に形成されている。具体的には、ヘッド20は、ハット形状を成している。ヘッド20は、開口部14に装着されるフランジ部22を有する。
【0022】
フランジ部22は、図5に示すように、ヘッド20の軸方向の他端部から外方に向かって延出している。具体的には、フランジ部22は、他端部から半径方向の外方に向かって延出している。フランジ部22は、図6に示すように、円筒形状のヘッド20の他端部から環状に延出している。フランジ部22は、開口部14に設けられた被係合部16と係合している。
【0023】
フランジ部22は、被係合部16と係合する係合面23と、振動子30が固定されている固定面24と、を有する。係合面23は、係合面23と被係合部16の間には、シール部材としてのパッキン26が設けられている。固定面24は、係合面23の反対側に位置する面である。
【0024】
振動子30は、一例として超音波振動子であり、ヘッド20を振動させる。振動子30は、一例として圧電素子から成る。振動子30から発振された超音波振動が、ヘッド20を介して使用者の肌に伝わる。振動子30は、図6に示すように円環形状となっている。振動子30は、図5に示すようにヘッド20のフランジ部22に対向する位置に設けられており、フランジ部22を振動させる。なお、振動子30とフランジ部22の間には、絶縁板35が設けられている。
【0025】
振動子30は、フランジ部22と同様に円環形状であるため、フランジ部22全体を振動させる。フランジ部22全体が振動することで、ヘッド20において振動の偏りが発生せず、ヘッド20が均一に振動しやすくなる。
【0026】
振動子30は、フランジ部22の固定面24に固定されている。具体的には、振動子30は、絶縁板35を挟んで固定面24に固定されている。ハウジング10の被係合部16に係合するフランジ部22に振動子30を固定させることで、フランジ部22の周囲のスペースを有効活用して振動子30を配置することができるため、ハウジング10から突出しているヘッド20を小型化できる(別言すれば、ヘッド20の外径を小さくできる)。
【0027】
温度調整体40は、熱伝素子であり、一例としてペルチェ素子である。温度調整体40は、ヘッド20を加熱する。具体的には、温度調整体40は、ヘッド20の先端部21を加熱する。また、温度調整体40は、ヘッド20の先端部21を冷却可能である。具体的には、温度調整体40の発熱作用によって、ヘッド20が加熱され、温度調整体40の吸熱作用によって、ヘッド20が冷却される。
【0028】
温度調整体40は、ヘッド20に接触している。具体的には、温度調整体40は、図5に示すように、ヘッド20の先端部21の表面21a(使用者の肌に接触する面)とは反対側の裏面21bに固定されている。このように温度調整体40がヘッド20に直に接触していることで、熱の伝達効率が高まるので、温度調整体40がヘッド20の加熱や冷却を効率よく行える。
【0029】
熱吸収ブロック45は、温度調整体40の熱を吸収する機能を有する。具体的には、熱吸収ブロック45は、温度調整体40がヘッド20から吸熱した際に、温度調整体40の熱を吸収する。本実施形態では、熱吸収ブロック45を設けるため、ハウジング10内に冷却用のファンを設けていない。別言すれば、熱吸収ブロック45は、ファンの機能を発揮している。ハウジング10内にファンを設けないため、ファンが空気を吸入する吸入口と空気が排出される排出口とをハウジング10に設ける必要がないため、ハウジング10のデザイン性が向上する。また、吸入口を設けないため、外部から吸入口を経由して水が混入することを防止できる。
【0030】
熱吸収ブロック45は、金属製のブロックである。熱吸収ブロック45は、ヘッド20よりも大きい。具体的には、熱吸収ブロック45の軸方向の長さは、ヘッド20の軸方向の長さよりも大きい。このように大きな熱吸収ブロック45を設けることで、温度調整体40による吸熱時間が長くなっても、熱吸収ブロック45が温度調整体40の熱を適切に吸収できる。
【0031】
熱吸収ブロック45は、図5に示すように、温度調整体40から見てヘッド20の先端部21とは反対側に設けられている。具体的には、熱吸収ブロック45の軸方向の一端部の端面46が、温度調整体40に対向している。これにより、熱吸収ブロック45は、一端部の端面46を介して温度調整体40の熱を吸収する。
【0032】
熱吸収ブロック45は、温度調整体40を介してヘッド20に固定されている。具体的には、熱吸収ブロック45の軸方向の一端部が、温度調整体40を介してヘッド20に固定されている。一方で、熱吸収ブロック45の軸方向の他端部は、他の部材に支持されていない。具体的には、図5に示すように、熱吸収ブロック45の他端部は、モータ70を支持する支持板72から離間している。このため、熱吸収ブロック45は、ヘッド20に片持ち支持されていることになる。
【0033】
熱吸収ブロック45の軸方向の他端部は、図5に示すように、ヘッド20のフランジ部22よりもハウジング10内に位置している。そして、熱吸収ブロック45は、フランジ部22に固定された振動子30に囲まれている。具体的には、熱吸収ブロック45の軸方向の中央部が、振動子30に囲まれている。
【0034】
熱伝導材48は、図5に示すように、熱吸収ブロック45と温度調整体40に挟まれている。熱伝導材48は、熱を伝導する材料から成り、温度調整体40の熱を熱吸収ブロック45に伝導させる。また、熱伝導材48は、例えば粘着シートから成り、熱吸収ブロック45と温度調整体40を固定する。
【0035】
バッテリ80は、充放電可能な畜電池である。バッテリ80から、美容器1の各部に電力が供給される。
制御基板90は、美容器1の動作を制御する。例えば、制御基板90は、振動子30を動作させて、ヘッド20を振動させる。また、制御基板90は、温度調整体40を動作させて、ヘッド20を加熱する加熱モードとヘッド20を冷却する冷却モードを実行する。
【0036】
<振動子30、温度調整体40及び熱吸収ブロック45の位置関係について>
前述したように、温度調整体40は、ヘッド20の加熱及び冷却を効率よく行うために、ヘッド20の先端部21の裏面21bに接触している。ヘッド20の加熱及び冷却をより効率よく行うために、温度調整体40は、裏面21bの広い領域に亘って設けることが望ましい。
【0037】
温度調整体40をヘッド20の先端部21の裏面21bに設ける場合には、裏面21bに振動子30を設けるスペースを確保することが困難となる。裏面21bの限られたスペースに振動子30を配置することを検討しうるが、この場合には、振動子30を一部のスペースに配置することで振動子30によるヘッド20の振動に偏りが発生しやすい。また、裏面に温度調整体40及び振動子30を設けた場合には、振動子30が振動する際に温度調整体40がヘッド20から離間するおそれがある。
【0038】
これに対して、本実施形態では、振動子30が、ヘッド20の先端部(軸方向の一端部)から離れた他端部に形成されたフランジ部22に設けられている。この場合には、ヘッド20の先端部を小型化しても、振動子30を配置することができる。また、振動子30がフランジ部22を振動させることで、ヘッド20全体が均一に振動するため、振動の偏りの発生を抑制できる。さらに、振動子30が温度調整体40から離れているため、振動子30の振動が温度調整体40に伝達され悪影響(例えば、温度調整体40がヘッド20から分離し、温度調整体40がヘッド20を適切に加熱又は冷却できない)を及ぼすことを抑制できる。また、ヘッド20の熱反応時間を高速化できる。
【0039】
また、本実施形態では、振動子30が、熱吸収ブロック45を囲うように配置されている。これにより、熱の吸収効率を高めるべく熱吸収ブロック45を長くしても、熱吸収ブロック45が振動子30と干渉することがない。一方で、振動子30は、熱吸収ブロック45を囲むように配置されても、フランジ部22を振動することでヘッド20を均一に振動させやすくなる。
【0040】
<変形例>
上記では、熱吸収ブロック45の軸方向の一端部が温度調整体40を介してヘッド20に固定されていることとしたが、これに限定されない。例えば、図7に示す変形例のように、熱吸収ブロック45の軸方向の一端部の周囲に樹脂材60を設けて、ヘッド20に固定させてもよい。
【0041】
図7は、変形例を示す模式図である。変形例においては、熱吸収ブロック45の軸方向一端側の端面46が、温度調整体40に固定されているのに加えて、熱吸収ブロック45の軸方向の一端部の周囲に、樹脂材60が設けられている。
【0042】
樹脂材60は、図7に示すように、熱吸収ブロック45の一端部の外周面47と、ヘッド20の内周面21cと、先端部21の裏面21bとの間の隙間を埋めている。例えば、樹脂材60は、熱吸収ブロック45の外周面47、ヘッド20の内周面21c及び裏面21bの間で密接するように埋められている。これにより、熱吸収ブロック45の一端部が樹脂材60に支持されるので、振動子30が振動しても熱吸収ブロック45が変位せず、熱吸収ブロック45の温度調整体40に対する接触状態を保持しやすくなる。特に、熱吸収ブロック45の軸方向の他端部が支持されていない場合には、樹脂材60を設けることによって、熱吸収ブロック45を安定した姿勢に保持できる効果がより有効に奏される。
【0043】
<本実施形態における効果>
上述した実施形態の美容器1は、筒状のヘッド20の先端部21の裏面21bに固定されヘッド20を加熱する温度調整体40と、ヘッド20の軸方向の他端部に外方に向かって延出しているフランジ部22と、フランジ部22に固定されヘッド20を振動させる振動子30を有する。
これにより、小型のヘッド20の裏面21bに温度調整体40を設けても、振動子30を適切に配置できる。また、振動子30がフランジ部22を振動させることで、ヘッド20全体が均一に振動するため、振動の偏りの発生を抑制できる。この結果、ヘッド20の温度調整体40による温度調整及び振動子30による振動を適切に行える。
【0044】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0045】
1 美容器
10 ハウジング
14 開口部
16 被係合部
20 ヘッド
21 先端部
21b 裏面
22 フランジ部
23 係合面
24 固定面
30 振動子
40 温度調整体
45 熱吸収ブロック
48 熱伝導材
60 樹脂材
【要約】
【課題】美容器のヘッドの温度調整及び振動を適切に行う。
【解決手段】美容器1は、先端部21の表面21aで肌に接触可能な筒状のヘッド20と、ヘッド20の先端部21の裏面21bに固定され、ヘッド20を加熱する温度調整体40と、ヘッド20の軸方向の他端部に外方に向かって延出しているフランジ部22と、フランジ部22に固定され、ヘッド20を振動させる振動子30を備える。
【選択図】図5

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7