(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】一種のクロスタイプ高所作業台及びそのクロスタイプリフトアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B66F 9/06 20060101AFI20240911BHJP
B66F 11/04 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
B66F9/06 P
B66F11/04
(21)【出願番号】P 2022148759
(22)【出願日】2022-09-20
【審査請求日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】2022102295346
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521048015
【氏名又は名称】ジャージャン ディンリ マシンナリー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG DINGLI MACHINERY CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】シュー、チョン
(72)【発明者】
【氏名】シュー、シュゲン
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-070113(JP,A)
【文献】特開2004-035212(JP,A)
【文献】特表2012-521936(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/06
B66F 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロスフレーム(3)、リフト機構(1)及び秤量機構(2)を含み、前記クロスフレーム(3)には回転リンク(4)が横方向に穿設されており、前記回転リンク(4)は、前記クロスフレーム(3)に対して自己中心軸線を中心に回転する、前記リフト機構(1)は駆動ベース(11)、伝動装置、プッシュロッド(12)及び駆動モータ(13)を有し、前記伝動装置は前記駆動ベース(11)の中に位置し、前記プッシュロッド(12)の底端は前記伝動装置と接続され、先端は前記駆動ベース(11)から突出し、前記駆動モータ(13)は前記伝動装置に動力を提供する、前記駆動ベース(11)の下端は前記クロスフレーム(3)と回転的に連結され、前記プッシュロッド(12)の延出先端には回転スリーブ(5)を有し、前記回転スリーブ(5)は、前記回転リンク(4)の外周に嵌設固定されて、前記秤量機構(2)は、前記回転スリーブ(5)と前記回転リンク(4)に設けられ、前記回転リンク(4)の支持重量を測定することができ、前記秤量機構(2)は応力ピン軸を含み、前記応力ピン軸は前記回転リンク(4)と前記回転スリーブ(5)に挿入そして固定することを特徴とするクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項2】
傾斜角センサー(6)と過負荷保護装置を有し、前記クロスフレーム(3)は複数のクロス支棒を含み、傾斜角センサー6は前記クロス支棒と水平面との間の角度を検出することができる、前記過負荷保護装置は、前記秤量機構(2)及び駆動モータ(13)と信号的に接続され、駆動モータ(13)の停止を制御することができることを特徴とする請求項1に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項3】
リフト機構(1)は、駆動モータ(13)を制動可能な電磁ブレーキ(14)を含み、電磁ブレーキ(14)は、手動解除スイッチを備えていることを特徴とする請求項1に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項4】
リフト機構(1)は、また駆動モータ(13)と伝動装置との間に連結された減速機(15)を含み、前記プッシュロッド(12)は駆動ベース(11)に収縮して駆動モータ(13)を反転させてエネルギー回収を達成することができる、前記プッシュロッド(12)が前記駆動ベース(11)に収縮して進入することにより、前記駆動モータ(13)の反転を駆動することができ、エネルギー回収を実現することを特徴とする請求項1に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項5】
リフト機構(1)は、プッシュロッド(12)が収縮して失速したときに駆動モータ(13)の回転速度を低下させることができる遠心ブレーキを備えていることを特徴とする請求項1に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項6】
伝動装置は、スクリュー(16)とボールナット(17)を含むボールワイヤロッド構造を含み、前記ボールナット(17)はプッシュロッド(12)の下端に固定的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項7】
前記ボールワイヤロッドは安全ナット(18)を有し、前記安全ナット(18)はスクリュー(16)の外周に設置されて、しかも安全ナット(18)はボールナット(17)と固定連結されて、安全ナット(18)は、スクリュー(16)の螺旋溝(161)に埋め込むことができる円弧突起部(181)を有することを特徴とする請求項6に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項8】
前記クロスフレーム(3)は上下にヒンジされたいくつかのクロスユニットを含み、リフト機構(1)の上下両端部は、上下2つのクロスユニットとそれぞれに作用することを特徴とする請求項1に記載のクロスタイプリフトアセンブリ。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のクロスタイプリフトアセンブリ(a)、また前記クロスフレーム(3)の上端に取り付けられた作業台(b)、前記
クロスフレーム(3)の下端部を取り付けるための走行シャーシ(c)、を有することを特徴とするのクロスタイプ高所作業台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高空作業機械設備の技術分野に関し、具体的には一種のクロスタイプ高所作業台及びそのクロスタイプリフトアセンブリである。
【背景技術】
【0002】
高所作業台(Aerial work platform)は、各業種の高所作業、設備の設置、点検などサービスを提供する、移動可能な高所作業製品だ。高所作業台の関連製品は主に:クロスタイプ高所作業台、車載式高所作業台、曲腕式高所作業台、自走式高所作業台、アルミニウム合金高所作業台、シリンダー式高所作業台の6種類がある。その中で、クロスタイプ高所作業台は一般的にベースを含み、ベースの底部にはリフト機構が設けられ、リフト機構に作業台が設置されており、そのリフト機構はオイル・シリンダを用いて駆動することが多い。油圧システムは油圧油とオイル・シリンダの配合を通じて、昇降運動の動力をよく制御し、伝達することができて、頻繁な方向転換をサポートする、安全性に優れ、過負荷保護機能を備えている。
【0003】
しかし油圧システムは高温と火災が発生しやすい場合に使用するには適切ではない、それ以外、油圧システムは価格が高く、メンテナンスコストが高く、エネルギー変換環節が多すぎて伝動過程におけるエネルギー損失が大きく、しかも油圧システムは頻繁に油漏れの状况が出て、作業場所に汚染を来すので、清潔度の要求が高い職場では使用できない。上述の問題に対して、油圧システムの代わりに電気プッシュロッドを用いた高所作業台が市場に出現した。例えば出願番号201210286942.1の中国特許に開示されたクロスタイプ作業台用電動昇降装置、電動昇降装置はクロスアセンブリ及びクロスアセンブリの各層アセンブリの開閉運動を制御する動力駆動装置を含む。前記クロスアセンブリは、上部クロスアセンブリ、中央クロスアセンブリ及び底部クロスアセンブリを含み、前記クロスアセンブリの内アーム及び外アームは、フォークアームとヒンジ継手に拠る可動的に接続され、上下2層のクロスアセンブリもフォークアームとヒンジ継手に拠る可動的に接続され、前記動力駆動装置は電動プッシュロッドである。この発明は電動プッシュロッドを昇降動力装置とし、油圧システムを使用することによる漏れが機械全体と環境に与える影響を回避し、それによって昇降作業台の応用範囲をさらに広げる。しかし、この発明における電動プッシュロッドは過負荷保護機能を有しておらず、過負荷が発生すると電動プッシュロッドが破損する可能がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するため、一種のクロスタイプリフトアセンブリを提供する。本クロスタイプリフトアセンブリは、クロスフレーム、リフト機構及び秤量機構を含み、前記クロスフレームには回転リンクが横方向に穿設されている、前記回転リンクは、前記クロスフレームに対して自己中心軸線を中心に回転する、前記リフト機構は駆動ベース、伝動装置、プッシュロッド及び駆動モータを有し、前記伝動装置は前記駆動ベースの中に位置し、前記プッシュロッドの底端は前記伝動装置と接続され、先端は前記駆動ベースから突出し、前記駆動モータは前記伝動装置に動力を提供する、前記駆動ベースの下端は前記クロスフレームと回転的に連結され、前記プッシュロッドの延出先端には回転スリーブを有し、回転スリーブは、前記回転リンクの外周に嵌設固定されて、前記秤量機構は、前記回転スリーブと前記回転リンクに設けられ、回転リンクの支持重量を測定することができる。
【0005】
本発明の好ましい態様として、前記秤量機構は応力ピン軸を含み、前記応力ピン軸は前記回転リンクと前記回転スリーブに挿入そして固定する。
【0006】
本発明の好ましい態様として、傾斜角センサーと過負荷保護装置を有し、前記クロスフレームは複数のクロス支棒を含み、前記傾斜角センサーはクロス支棒と水平面との間の角度を検出することができる、前記過負荷保護装置は、前記秤量機構及び駆動モータと信号的に接続され、駆動モータの停止を制御することができる。
【0007】
本発明の好ましい態様として、リフト機構は、駆動モータを制動可能な電磁ブレーキを含み、電磁ブレーキは、手動解除スイッチを備えている。
【0008】
本発明の好ましい態様として、リフト機構は、また駆動モータと伝動装置との間に連結された減速機を含み、前記プッシュロッドは駆動ベースに収縮して駆動モータを反転させてエネルギー回収を達成することができる、前記プッシュロッドが前記駆動ベースに収縮して進入することにより、前記駆動モータの反転を駆動することができ、エネルギー回収を実現する。
【0009】
本発明の好ましい態様として、リフト機構は、プッシュロッドが収縮して失速したときに駆動モータの回転速度を低下させることができる遠心ブレーキを備えている。
【0010】
本発明の好ましい態様として、伝動装置は、スクリューとボールナットを含むボールワイヤロッド構造であて、前記ボールナットはプッシュロッドの下端に固定的に接続されている。
【0011】
本発明の好ましい態様として、前記ボールワイヤロッドは安全ナットを有し、前記安全ナットはスクリューの外周に設置されて、しかも安全ナットはボールナットと固定連結されて、安全ナットは、スクリューの螺旋溝に埋め込むことができる円弧突起部を有する。
【0012】
本発明の好ましい態様として、前記リフト機構は上下にヒンジされたいくつかのクロスユニットを含み、リフト機構の上下両端部は、上下2つのクロスユニットとそれぞれに作用する。
【0013】
一種のクロスタイプ高所作業台を提供する、本クロスタイプ高所作業台は前記クロスタイプリフトアセンブリ、また前記クロスフレームの上端に取り付けられた作業台、前記クロスフレームの下端部を取り付けるための走行シャーシを有する。
【発明の効果】
【0014】
秤量機構の存在により、回転リンクにおける支持重量を測定することができる。実際に使用する場合、メーカーは回転リンクにおけるまたクロスフレームの最大荷重能力に対応するの最大積載量を確定し、秤量機構は、実際に測定した重量が規定の最大重量を超えているかどうかを、外部ディスプレイなどに接続することで使用者に見せることができる、過負荷による設備破損又は安全事故に回避する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は前記クロスタイプリフトアセンブリの構造概略図である;
【
図2】
図2は秤量機構と回転リンク及び回転スリーブのインストールの関係概略図である;
【
図5】
図5は3つ又は4つのクロスユニットを有するクロスフレームを含むリフト機構の設置位置概略図である;
【
図6】
図6は5つ又は6つのクロスユニットを有するクロスフレームを含むリフト機構の設置位置概略図である;
【
図7】
図7は前記クロスタイプ高所作業台の全体構造概略図である;
【0016】
図中:1、リフト機構、2、秤量機構、3、クロスフレーム、4、回転リンク、5、回転スリーブ、6、傾斜角センサー、11、駆動ベース、12、プッシュロッド、13、駆動モータ、14、電磁ブレーキ、15、減速機、16、スクリュー、17、ボールナット、18、安全ナット、161、螺旋溝、181、円弧突起部、a、クロスタイプリフトアセンブリ、b、作業台、c、走行シャーシ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の具体的な実施例は本発明の説明にすぎず、本発明に対する制限ではない。当業者は、本説明書読み終えたあと、必要に応じて、本実施例に対して創造的な貢献をしない補正をすることができるが、本発明の請求項の範囲内であれば特許法の保護を受けることができる。
【0018】
本発明は、一種の、クロスフレーム3、リフト機構1及び秤量機構2を含むクロスタイプリフトアセンブリaを提供する。前記クロスフレーム3には回転リンク4が横方向に穿設されている、前記回転リンクは、前記クロスフレームに対して自己中心軸線を中心に回転する。前記回転リンク4とクロスフレーム3との間にはベアリングが取り付けられており、回転リンク4の回転運動を実現し。前記リフト機構1は、電動プッシュロッド12を選択して油圧システムの使用を回避し、清潔で効率的な効果を得ることができる。具体的に、前記リフト機構1は駆動ベース11、伝動装置、プッシュロッド及び駆動モータ13を有し、前記伝動装置は前記駆動ベース11の中に位置し、前記プッシュロッド12の底端は前記伝動装置と接続され、先端は前記駆動ベース11から突出し、前記駆動モータ13は前記伝動装置に動力を提供する。使用時には、駆動モータ13を起動して伝動装置を駆動してプッシュロッド12を外に出したり中に収縮させたりする。前記プッシュロッド12が外側に押し出すと、クロスフレーム3が押し出されて伸び、またプッシュロッド12が回収されると、クロスフレーム3が収縮折り畳まれる。プッシュロッド12がクロスフレーム33を引っ張る展開または折り畳みの過程で、プッシュロッド12の傾斜の程度は持続的に変化しているので、また前記駆動ベース11の下端は前記剪断クロスフレーム3に回動連結され、前記プッシュロッド12の延出先端は回転リンク4を支持すると同時にクロスフレーム3に対する回転が発生する必要がある。本実施例の好ましい態様として、前記プッシュロッド12の延出先端には回転スリーブ5が固定されており、回転スリーブは、前記回転リンク4の外周に嵌設固定されて、回転スリーブ5と回転リンク4はクロスフレーム3に対して同期回転する。本実施例は、前記称重機構2は回転スリーブ5 及び回転リンク4に設ける、回転リンク4の支持質量を測定する。例えば、回転スリーブ5と回転リンク4の間にひずみ片を設置し、回転スリーブ5と回転リンク4は相対的に静止しているので、ひずみ片と回転スリーブ5及び回転リンク4も相対的に静止し、ひずみ片の測定の確度を保証する。実際に使用する場合、メーカーは回転リンク4におけるまたクロスフレーム3の最大荷重能力に対応するの最大積載量を確定し、秤量機構2は、実際に測定した重量が規定の最大重量を超えているかどうかを、外部ディスプレイなどに接続することで使用者に見せることができる、過負荷による設備破損又は安全事故に回避する。さらに、本実施例の好ましい態様として、前記秤量機構2は応力ピン軸を含み、前記応力ピン軸は前記回転リンク4と前記回転スリーブ5に挿入そして固定する、回転リンク4と回転スリーブ5には、応力ピン軸が挿入される為に取付穴を設ける必要がある。応力ピン軸は、計量だけでなく、回転リンク4と回転スリーブ5への固定の役割も果たし、回転リンク4と回転スリーブ5の相対的な静止を維持する。この場合、回転リンク4の外周に回転スリーブ5を嵌設固定すればよい、他の接続固定を行う必要はない。この構造で、他の固定接続構造が不要となり、設置が容易でまたコストを節減することができる。
【0019】
クロスフレーム3が徐々に伸びて開いたり又は収縮して折り畳んだりする過程で、リフト機構1におけるプッシュロッド12の傾斜角度が変化があるので、クロスフレーム3におけるロッド部材の傾斜角度も変化するので、クロスフレーム3の実際の最大支持量も変化することになる。実験データによると、クロスフレーム3が初期の折りたたみ状から徐々に伸びて展開する過程で、クロスフレーム3の最大支持量はまず徐々に減少し、その後徐々に増加した。そうすれば、クロスフレーム3が伸ばしていくうちに過負荷か否か人工で判断する必要があり。明らかに人工の判定精度の制御が難しくて、だから制御システムの介入が必要である。本発明の好ましい態様として、クロスタイプリフトアセンブリaはまた傾斜角センサー6と過負荷保護装置を有し、前記クロスフレーム3は複数のクロス支棒を含み、傾斜角センサー6はクロス支棒と水平面との間の角度を検出することができる、角度を測定することによりクロスフレーム3の最高点が到達する高さを算出する。前記過負荷保護装置は、前記秤量機構2及び前記傾斜角センサー6と信号接続されている。過負荷保護装置にはプログラムコントローラが備えるており、プログラムコントローラには、クロスフレーム3が異なる程度に伸びたときに対応する最大支持重量が記載されており、秤量機構2はリアルタイムで測定した重量値をプログラムコントローラに伝達する。プログラムコントローラは、この重量値とその時点の標準最大支持重量を比較する。この重量値が標準最大支持重量を超えていなければ、設備は正常に動作し、この数値が標準最大支持重量を超えていれば、前記駆動モータ13と信号接続された過負荷保護装置は、駆動モータ13の停止を制御する。伸ばしていくうちに、クロスフレーム3の最大支持重量はまず徐々に減少するので、クロスフレーム3が荷物をリフトアップする過程で、高さの上昇に伴い、ますます過負荷の状態に近づいてので、上述の方案はリフトアップの過程での過負荷を発生する状況を効果的に回避し、設備の損傷を回避し、安全上の危険性を除去する。こういうプログラム制御の方法は正確で効率的である。
【0020】
駆動モータ13を停止だけで制動すると、駆動モータ13は必ず大きな圧力を受けて、駆動モータ13の損傷を招きやすくまたこの方式の制動効果もよくない。本発明の好ましい態様として、リフト機構1は電磁ブレーキ14を有し、電源が切れると、電磁ブレーキ14は駆動モータ13を制動することができ、また電源を入れると、電磁ブレーキ14は駆動モータ13に作用しない。更に、前記過負荷保護装置と電磁ブレーキ14は信号接続されており、過負荷が発生する場合、過負荷保護装置は、電磁ブレーキ14を制御して、駆動モータ13を制動する。実際の使用時において、クロスフレーム3を一定程度伸ばして停止する需要があるの場合、電磁ブレーキ14は制動することができる、クロスフレーム3を一定の高さに保つことも実現し。前記電磁ブレーキ14はさらに手動解放スイッチを備え、クロスフレーム3が持ち上げられた作業台b上の作業者に何かの問題が発生すれば、または電磁ブレーキ14の電磁スイッチの電力量が不足して電磁ブレーキ14が解放できなくなったりすれば、作業者は直ちに手動解放スイッチにより電磁ブレーキ14を解放し、駆動モータ13の制動を解除し、クロスフレーム3を下に折り畳んで収縮させ、安全事故の発生を回避する。リフト機構1はまた、駆動モータ13と伝動装置との間に接続された減速機15を備えている。減速機15の減速比が大きいの場合、クロスフレーム3の上方の作業台b及び荷物の重力によってクロスフレーム3を収縮することは簡単になる、しかしクロスフレーム3の収縮速度が速すぎると駆動モータ13の反転速度が速すぎて破損しやすい。一方、減速機15の減速比が小さいの場合、クロスフレーム3の収縮速度が遅すぎて装置の回収に不便をかける。本実施例では、前記減速機15の減速比を大きな数値を採用する。上述の案を採用すると、クロスフレーム3が失速すると、作業台bの上に立っている作業員の安全を脅かし、また作業台b上の貨物が最後に激しい衝撃を受けて、破損する。このような状況の発生を回避するために、本実施例におけるリフト機構1は、また遠心ブレーキを含む。遠心ブレーキは、プッシュロッド12が失速収縮してときに、駆動モータ13を減速させ、作業台b上の作業員と貨物の安全を保証することができる。
【0021】
前記リフト機構1の伝動装置は、スクリューとボールナットを含むボールワイヤロッド構造であて、スクリュー16には、ボールをスクロールための螺旋溝161が設けられている。駆動モータ13はスクリュー16を回転駆動することができ、同時にボールナット17はスクリュー16に沿って移動することができる。この場合、プッシュロッド12の下部は駆動ベース11に入り込み、プッシュロッド12はその底端を介してボールナット17と固定接続されているので、プッシュロッド12はボールナット17に追従して移動することができる。ボールネジ構造は、摩擦抵抗が小さく、運転が安定し、伝動効率が高く、精度が高く、また油圧系に比べて故障率が低く、メンテナンスが簡便である。実際の需要に応じて鋼球の数と大きさを調整し、荷重能力の制御を実現することができる。しかし、実際の使用では、ボールが割れたり落下したりする場合があるので、ボールナット17上、ボールを転がすための溝とスクリュー16上の螺旋溝161とがずれ、ボールナット17の正常な動作に影響し、運転精度を低下させ、それにプッシュロッド12のストロークを測定する際にも誤差が引き起こし、過負荷保護装置が過負荷かどうかを計算する際に誤審を招く。このような状況を回避するために、本実施形態では、前記ボールネジ構造には安全ナット18が設けられており、安全ナット18は、前記スクリュー16に嵌設され、前記ボールナット17に固定接続されている。前記安全ナット18には、前記スクリュー16の螺旋溝161に嵌入可能な円弧突起部181が設けられている。ボールナット17が正常に動作しているとき、安全ナット18上の円弧突起部181は、螺旋溝161に挿入されているが、螺旋溝161の溝底面には貼り付けられておらず、そのゆえ、安全ナット18は機能しない。ボールナット17のボールが破損すると、安全ナット18はスクリュー16をロックし、その円弧突起部181を螺旋溝161の底面に当て、位置決めを実現し、またボールナット17を押さえる、ボールナット17の位置ずれを防ぐ 、ボールナット17が元の精度を維持して正常に動作することを保証する、このとき、安全ナット18とスクリュー16との間には大きなダンピングがあり。一旦プッシュロッド12の動作が明らかに遅くなったことが判明した場合には、ボールナット17が故障しており、使用終了後に修理交換が必要であることを知ることができる。
【0022】
現在一般的な油圧システムのリフトアセンブリにおいて、より大きな荷重力を達成するためには、1本以上の油圧プッシュロッド12が配置されて、通常は2本の油圧プッシュロッド12を配置する。この場合、2本の油圧プッシュロッド12のストロークに一致性が必要であり、2本の油圧プッシュロッド12の油圧油路を接合すれば、2つのプッシュロッド12が同期にできる。しかし本実施例では、モータでプッシュロッド12を駆動する場合、2本のプッシュロッド12を使用するには、同期性を確保することが難し。もし2本のプッシュロッド12を使用すれば、2つのプッシュロッド12の取り付け位置及びストローク比率を正確に計算する必要があり、製造コストが大幅に上昇し。そのゆえ、本実施例では1本のプッシュロッド12のみを採用することが好ましい。1本のプッシュロッド12のみを採用する場合には、リフト機構1全体の取付位置、特に上下2つの取付点の位置を合理的に選択して、リフト機構1によるクロスフレーム3の安定性を確保し、クロスフレーム3の揺れることを効果的に防止する。前記クロスフレーム3はいくつかのクロスユニットを上下ヒンジで形成する。本明細書ではクロスユニットを下から上にカウントすることを規定し、最も下にあるのは第1クロスユニットである。クロスユニットの数が多いの場合には、リフト機構1のストロークを増加して、クロスフレーム3に対するリフト機構1の支持強度を高めると、リフト機構1コストは上昇する。本実施例の好ましいリフト機構1は、3つの連続のクロスユニットに架け渡され、具体的には、前記リフト機構1の上下両端は上下2つのクロスユニットにそれぞれ作用し、2つのクロスユニットの間にはもう1つの間にクロスユニットが設けられている。これにより、リフト機構1のストロークが確定され、コストを抑制することもできる。本実施例では、クロスユニットの数が異なる場合、リフト機構1の取り付け位置を調整する必要がある、クロスフレーム3が3つのクロスユニットまたは4つのクロスユニットを有する場合、リフト機構1における駆動ベース11の下端は第1クロスユニットに回転連結され、プッシュロッド12の延出先端は第3クロスユニットに取り付けられた回転リンク4に回転連結される。クロスフレーム3が5つのクロスユニットまたは5つのクロスユニットを有する場合、リフト機構1における駆動ベース11の下端は第2クロスユニットに回転連結され、プッシュロッド12の延出先端は第4クロスユニットに取り付けられた回転リンク4に回転連結される。実験によって、上述の方式に従ってリフト機構1を設置すれば、クロスフレーム3が平穏な状態にあることを保証することができる。もちろん、クロスフレーム3自体の部材の太さを増加することにより、クロスフレーム3自体の構造強度を高め、クロスフレーム3の安定性を更に強化することができる。
【0023】
本発明は一種のクロスタイプ高所作業台を提供する、本クロスタイプ高所作業台はクロスタイプリフトアセンブリa、また前記クロスフレーム3の上端に取り付けられた作業台b、前記クロスフレーム3の下端部を取り付けるための走行シャーシcを有し。前記走行シャーシcは、ベース及び転向システムを含み、前記転向システムは、左右2つの転向輪アセンブリと転向制御機構を含み、前記転向輪アセンブリは、左右の2つの転向輪アセンブリの間に横架された連動フレーム及び電気プッシュロッド装置を含む。前記電気プッシュロッド装置は、パワーシートとパワーシートから延出したステアリングドライブロッドとを含み、前記パワーシート上ステアリングドライブロッドの一端から離れての部分はベースに回転接続され、ステアリングドライブロッドの延出端は連動フレームに回転接続されている。ステアリングが必要な場合、電動プッシュロッド装置を起動してステアリングドライブロッドを伸張または収縮させ、それによって連動フレームを動かし、さらに同時に左右の2つの転向輪アセンブリを動かしてステアリングを実現する。
【0024】
上記は、本発明の特定の実施方式のみであるが、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではない。当技術分野に詳しい技術者であれば、本発明の保護範囲内に含まれるべき様々な同等の修正または代替を容易に思いつくことは、本発明の開示された保護範囲内に含む。また、本発明の保護範囲は請求項の保護範囲に準ずるものとする。