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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】ブレーキシステム用のパッケージング
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/34 20060101AFI20240911BHJP
   B60T 13/66 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 17/02 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 8/46 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 17/18 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 17/04 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 17/06 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 13/74 20060101ALI20240911BHJP
   B60T 13/138 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
B60T8/34
B60T13/66 Z
B60T17/02
B60T8/46
B60T17/18
B60T17/04
B60T17/06
B60T13/74 D
B60T13/138 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021547138
(86)(22)【出願日】2019-03-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-30
(86)【国際出願番号】 EP2019057123
(87)【国際公開番号】W WO2020164748
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】202019101586.1
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】509159159
【氏名又は名称】アイピーゲート・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】IPGATE AG
【住所又は居所原語表記】Churerstrasse 160b, 8808 Pfaeffikon, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ライバー
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ ライバー
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/011858(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0031165(US,A1)
【文献】特開平10-329699(JP,A)
【文献】特開平08-282459(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102017200955(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 7/12-8/1769
B60T 8/32-8/96
B60T 13/00-13/74
B60T 15/00-17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液圧作動式のブレーキシステム用の作動装置であって、
マスタブレーキシリンダ(HZ)またはレベル5用のブレーキスイッチのみを有するハウジング(C)であって、前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、作動装置による力で作動することができる少なくとも1つのピストンを有する、ハウジング(C)と、
少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)であって、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1)は、電動式の駆動装置(M)によって駆動されるピストンシリンダユニットまたは複動式ピストンポンプであり、前記駆動装置(M)は、前記ピストンシリンダユニットまたは複動式ピストンポンプのピストンを直接調整するか、またはトランスミッションギヤを介して調整する、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、
電磁弁を有する少なくとも1つの弁装置(HCU)と、
開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニット(ECU)と、
を有し、
前記ブレーキシステムは、少なくとも2つの液圧回路(BK1,BK2)を有し、1つの液圧回路(BK1,BK2)に割り当てられた少なくとも1つのホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)の少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)によって、圧力変更が実施可能である、
作動装置において、
前記弁装置(HCU)と、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1,DV2)の少なくとも1つのピストンおよび圧力チャンバとが、第1のハウジング(A)内に配置されており、前記作動装置の前記ハウジング(C)は、前記第1のハウジング(A)に接続されており、
前記作動装置は、2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、
第1のモジュールは、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の電子制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の前記電子制御ユニット(ECU)は、完全にまたは部分的に冗長に構成されており、
第2のモジュールは、前記マスタブレーキシリンダ(HZ)を備えるか、またはレベル5用のブレーキスイッチのみを備える、ことを特徴とする、
作動装置。
【請求項2】
少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の1つまたは複数の液圧式の前記圧力チャンバと、電磁弁、液圧ライン、液圧ピストンおよび液圧チャンバを有する弁装置(HCU)とは、1つのハウジング(A)内に配置されているか、または直接隣接して液圧式に接続された、ともに1つのユニットを形成する最大で2つのハウジング(A,A1)内に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の作動装置。
【請求項3】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の長手方向軸線(aHZ)と、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の軸線(aDV1)とが、互いに平行もしくは略平行に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の作動装置。
【請求項4】
少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の軸線(aDV1)は、第2の圧力供給装置(DV2)の軸線(a1DV2,a2DV2)に対して垂直に配置されており、かつ/または前記第2の圧力供給装置(DV2)の軸線(a2DV2)は垂直方向に配置されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項5】
少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の軸線(aDV1)は、前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の長手方向軸線(aHZ)に対して垂直に配置されていて、第2の圧力供給装置(DV2)の軸線(a1DV2)に対して平行に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の作動装置。
【請求項6】
少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の軸線(aDV1)は、垂直方向にかつ前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の長手方向軸線(aHZ)に対して垂直または略垂直に配置されており、第2の圧力供給装置(DV2)の軸線(a1DV2)は、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)に対して垂直にかつ前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記長手方向軸線(aHZ)に対して垂直に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の作動装置。
【請求項7】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記ハウジング(C)は、前記ハウジング(A)から離れてまたは前記ハウジング(A)に接して配置されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項8】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記ハウジング(C)は、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の軸線(aDV1)の方向において、前記圧力供給装置の前記ハウジング(A)に配置されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項9】
第2の圧力供給装置(DV2)が設けられており、前記第2の圧力供給装置(DV2)は、前記ハウジング(A)内に配置されているか、または更なるハウジング(A1)内に配置されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項10】
2つの前記液圧回路(BK1,BK2)を選択的に接続するために、直列接続された2つの接続弁(BP1,BP2)が配置されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項11】
第2の圧力供給装置(DV2)は、連続的な給送作用を有するポンプであり、該ポンプは、電動式の駆動装置(M)によって駆動される、ことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項12】
第2の圧力供給装置(DV2)は、急激な圧力上昇または120バールを上回る圧力上昇が生じた場合に、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)を補助し、かつ/または制動力減退が生じた場合および/またはABS機能のために圧力供給を実施し、かつ/または少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)が故障した場合に、少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)の機能を実施することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項13】
少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)は、120バール以下の圧力範囲にわたる、ABS機能のための圧力上昇を実施することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項14】
第2の圧力供給装置(DV2)が故障した場合に、120バールの最大圧力のみが少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)によって利用可能であることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項15】
1つの前記ブレーキ回路(BK1,BK2)に割り当てられた少なくとも1つの前記圧力供給装置(DV1)または第2の前記圧力供給装置(DV2)によるABS機能のために、前記ブレーキ回路(BK1,BK2)の前記ホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)の圧力変調が、複合的な動作で実施されることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の作動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部の特徴を有する作動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーキシステムのパッケージング、または構造体積は、非常に重要である。特に、SAD(半自動)およびFAD(全自動運転)のシステムの場合、タンデムマスタブレーキシリンダ(THZ)またはシングルマスタブレーキシリンダ(HZ)を有するレベル2から、THZまたはHZのないレベル5まで、多数の変形形態を考慮しなくてはならない。特に、2つの圧力供給部または圧力供給装置(DV)を有する3~5の概念は、構造体積の小さいパッケージングの点で、実装が困難である。パッケージングの例は、マスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して圧力供給部(DV)が垂直に配置された欧州特許出願公開第2744691号明細書、およびマスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して圧力供給装置が平行に配置された独国特許出願公開第20160321161604号明細書から公知であり、これらの例では構造幅を小さくする必要がある。冗長な圧力供給部によって、マスタブレーキシリンダを1つしか持たないシステムが可能になる。なぜならば、2つの圧力供給装置が故障する可能性は非常に低く、事実上、搭載された電気システムの故障に限定されるからである。このようなシステムは、独国特許出願公開第102017222450号明細書に記載されている。ここで、マスタブレーキシリンダHZは、例えば、牽引車両に対して、ブレーキを有する緊急駆動をなお可能にする。
【0003】
独国特許出願公開第102016105232号明細書は、構造体積の小さいパッケージングをすでに開示しており、この事例では、少なくとも1つの圧力供給装置から構成された一体型の冗長な圧力供給部が、液圧ユニットに組み合わされた弁、特に電磁弁、開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニット、少なくとも1つのリザーバおよびマスタブレーキシリンダとともに1つのモジュールに組み合わされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、小さな構造体積を有する、様々なシステム用のモジュール式のパッケージングを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、請求項1の特徴を有するシステムによって達成される。請求項1において特許請求されるシステムの有利な構成は、従属請求項の特徴から得られる。
【0006】
小さな構造体積を有するパッケージングであって、少なくとも1つの圧力供給装置から構成された一体型の冗長な圧力供給部DVと、液圧ユニットに組み合わされた弁、特に電磁弁と、開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニットと、少なくとも1つのリザーバと、ピストンを有するシングルマスタブレーキシリンダおよびペダルストロークセンサおよび行程シミュレータとを有するパッケージングが提案される。本発明は、製造および組立てのために、可能な限り多くの同一部材を備えた、ブレーキシステム用のモジュール式の作動システムの様々な変形形態を提供する。
【0007】
本発明により可能な変形形態は、好ましくは、
変形形態a:
2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1のモジュールが、圧力供給装置(DV1)と、行程シミュレータ(WS)を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、第2のモジュールが、ESPまたはABSを備える、
変形形態b:
ただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、モジュールは、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備える、
変形形態c:
圧力供給装置を有するただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、少なくとも1つの圧力供給装置が、冗長に構成されており、つまり、例えば二重の搭載電気システム接続部または冗長な相巻線を有し、弁装置(HCU)、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)、およびリザーバ(VB)も同モジュールに含まれている、
変形形態d:
変形形態cと同じモジュールであるが、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットが、完全にまたは部分的に冗長に構成されている、
変形形態e:
2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1のモジュールが、圧力供給装置(DV1,DV2)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)が、完全にまたは部分的に冗長に構成されており、第2のモジュールが、選択的な行程シミュレータ(WS)を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)を備える、
変形形態f:
第1のモジュールは変形形態eと同じであるが、第2のモジュールでは、マスタブレーキシリンダの代わりに、行程シミュレータWSを有する電子ブレーキペダルまたはレベルV用のブレーキスイッチのみが配置されている、
である。
【0008】
以下で説明するハウジングが、有利なことに本発明で使用される。これらのハウジングはサブアセンブリを形成し、これらのサブアセンブリは、組み立てられたときに、車両に組み込むための完全なユニットを形成している:
ハウジングA:例えば弁(V)、電磁弁(MV)、および1つまたは複数の圧力変換器(DG)を有する圧力供給装置DV1,DV2用の弁装置(HCU)を備える。
ハウジングB:搭載電気システムへの主プラグコネクタを有する、冗長性のない開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUまたは搭載電気システムへの2つのプラグコネクタを有する、部分的なまたは完全な冗長性を有する開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUを備える。
ハウジングC:ペダルストロークセンサおよび小型センサECUを有するマスタブレーキシリンダHZ、および変形形態eのリザーバVBのためのもの。マスタブレーキシリンダHZは、ブレーキペダルに対するペダルインタフェース(PI)と、ピストンおよびばねを有する行程シミュレータも備える。
【0009】
ハウジングA(HCU)は、好ましくは、コーキング技術を使用した固定および組立てに非常に高度に適している押出し成形部品から製造される。ここで、ピストン駆動装置およびボールねじ伝動装置KGTを有する圧力供給装置DV1は、モータと一体化されることになり、ABS/ESPの小型ピストンポンプを有する圧力供給装置DV2、さらには、弁および電磁弁も同様である。ここで、圧力供給部DV1は、例えばマスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して平行に配置されており、圧力供給部DV2のピストンポンプは、圧力供給部DV1に対して垂直に配置されている。圧力供給部DV1は別として、圧力供給部DV2は、ABS/ESPの実証済みの技術に対応しており、したがって、構造体積が小さく安価である。代替的には、連続的な給送作用を有するギヤまたはベーンポンプが使用されてもよい。開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUへのインタフェースもABS/ESPと同様である。上述した構成要素の全てを有するマスタブレーキシリンダHZ(ハウジングC)は、ハウジングAにねじ締結されてよく、これは、変形形態eおよびfを除く全ての変形形態に該当する。ここで、ハウジングCは、ユニットとは別個のサブアセンブリとして隔壁に取り付けられ、マスタブレーキシリンダHZからの液圧ラインがハウジングAに接続される。変形形態aおよびdにおいて、リザーバVBは、ブレーキ回路に対する2つの接続部とともに、または圧力供給部DVに対する付加的な接続部とともに、ハウジングA内に位置している。リザーバVB内のフロートは、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECU内のセンサ素子への接続部を有するターゲットを備えている。モータは、好ましくはプラスチックから構成された中間ハウジングを介して、好ましくはハウジングAに接続されてよい。モータおよびピストンの位置の整流のために必要なセンサは、好ましくは、モータ軸線に沿ってピストンの反対に位置する側でモータハウジングに取り付けられ、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUに接続されていてよい。ここで、センサは、ECUに対して付加的なハウジングに位置している。電磁弁の磁気コイルの電気接続部のための冗長性として、主回路板PCBに対する小型の付加的な回路板が、磁気コイルの第2の接続部用に使用されてよい。また、ハウジングAは、小型ポンプと弁MV、さらには、圧力変換器DGと他の構成要素とを有する圧力供給部DV2のためのハウジングA1と、モータおよびハウジングと、ボールねじ伝動装置KGTを有するピストンと、リザーバVBへの接続を有する弁とを有する圧力供給部DV1のためのハウジングA2とに分割されてよい。
【0010】
図示のパッケージングは、モジュール方式および小さい構造体積の要件を満たしており、費用および重量の点で非常に安価でもある。
【0011】
特別なセンサハウジングの提供により、本発明によるユニットのハウジングの製造関連公差を容易に補償することが可能になり、それにより、モータセンサを意図した位置に確実に配置することができる。
【0012】
さらに、リザーバの特別な設計により、フィラーネックまたはフィラー開口を、有利には、電子制御ユニットまたは作動装置のハウジングの前側に接して、またはその前側の前方に配置することができ、それにより、容易に手が届くようになる。電子制御ユニットのハウジングの横方向を通り過ぎて、制御ユニットのハウジングの後側までつながっている前側フィラーネックの接続部により、リザーバ自体を、便宜上、制御ユニットの後方に配置することができる。リザーバの横領域または中央領域は、有利には、細くなるように設計されてよく、それにより、作動装置は、従来のリザーバの場合よりも幅広くならず、またはわずかに幅広くなるだけである。
【0013】
様々な変形形態について、図面に基づき以下で詳細に検討する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ハウジングA,B,Cと、リザーバVBと、ペダルインタフェース(PI)とを有する、本発明による一体形ユニットの側面図である。
図2】正面Vから見た、HCUおよびECUを通る断面を示す図である。
図3】マスタブレーキシリンダHZ、行程シミュレータWS、およびPIを通る断面を示す図である。
図4】ペダルストロークセンサを示す図である。
図5】マスタシリンダがなく、別構成のいわゆる電気ペダルを有するシステムを示す図である。
図6】モータハウジング、電子制御ユニット、およびセンサハウジングを通る断面図である。
図7】リザーバの概略的な省スペース構成を示す図である。
図7a】電子制御ユニットのハウジングおよび弁装置用のハウジングが概略的に示された、図7のリザーバを示す図である。
図8図1の本発明によるユニットを、図7のリザーバとともに示す図である。
図9】正面図から見た図8のユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、弁装置HCUを有する一体形ユニットのハウジングAの側面図であり、このハウジングAは、構成要素である電磁弁MVと、圧力変換器DGと、圧力供給装置DV1およびDV2のためのピストンと、圧力供給装置DV1およびDV2のモータの固定部とを収容している。あるいは、すでに述べたように、このハウジングは、ハウジングA1とA2に分割されていてもよい。弁、電磁弁MV、および圧力変換器DGなどの構成要素は、押出成形されたか、または連続して押出成形されたブロック24に好ましくは固定されており、例えば電磁弁MVは、その封止も含めてコーキングまたはクリンチングによって好ましくは固定されている。代替形態では、上述したように、ハウジングA1がサブブロック24を収容することになる。ハウジングA2は、例えばコーキングすべき構成要素のないダイキャスト部分とすることができる。下側部分には、戻しばねおよびハウジング蓋7を有する圧力供給ユニットDV1のピストン8が示してあり、このピストン8は、好ましくは、例えばスピンドルおよびボールねじ伝動装置KGT(図示せず)によるモータ2によって駆動される。ハウジングAの場合、モータ2は、中間ハウジング3を介してHCUブロック24に、固定ねじによってねじ締結される。ハウジングA2の場合、モータは中間ハウジングなしに取り付けられる。リザーバVBは、2つの接続部9aおよび9bによって、ブレーキ回路1および2に接続される。9cの延長部として、圧力供給部DV用の吸引弁SVが、ハウジングに配置されている。
【0016】
反対側には、回転角センサを有するセンサハウジング3が、中間ハウジングを有する好ましくは可撓性の回路板(図示せず)を介して、モータ2とECU18との両方に接続されている。開ループ式および閉ループ式の制御ユニットのECUの上側には、プラグコネクタが取り付けられており、このプラグコネクタは、冗長なECUの場合には、二重に実装される。別個のマスタブレーキシリンダHZを有する変形形態では、マスタブレーキシリンダHZへの対応する接続ラインが、11に設けられる。リザーバVBは、従来通り、フロートを有するレベルセンサ(NS)を備えており、センサ素子とともにターゲットが、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUに配置され、この制御ユニットECUは、レベル4および5の場合には、好ましくは冗長な構成である。完全に一体化されたバージョンでは、マスタブレーキシリンダHZは、弁装置ブロックHCUの後方に配置されており、このマスタブレーキシリンダが、固定ねじ13によってHCUブロック24にねじ締結されている。
【0017】
図4は、ここで更なる細部を示す。マスタブレーキシリンダHZには、従来通り、フランジ12が位置しており、このフランジ12は、破線により示す隔壁に、対応するねじ14によって固定するためのものである。マスタブレーキシリンダHZのない変形形態では、アセンブリまたはエンジン室への固定のために、単純なフランジが使用されてもよい。ここで、ユニットは、通気性をよくするために、隔壁と同様に約15°傾けられるべきである。ペダルインタフェースPIおよびペダルプランジャ1は、マスタブレーキシリンダHZに接続されている。ホイールブレーキRBに対する弁装置HCUの接続は、モータ側または前側において実現されてよい。
【0018】
ここで、圧力供給装置DV1の軸線は、マスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して平行であるか、フランジに対して略垂直であり、圧力供給装置DV2の軸線は、圧力供給装置DV1の軸線に対して垂直である。圧力供給装置DV2のピストンの軸線aDV2は、圧力供給装置DV1の軸線aDV1に対して平行で、かつ回転方向に角度αだけオフセットしていてよく、これにより、有利には構造的長さが短縮される。DV2の説明した配置の更なる代替形態として、垂直軸線に対して平行なaDV2の配置が使用されてよい。この場合、下側プラグのための異なる導入位置を、例えば開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUの反対側に設けなくてはならない。
【0019】
図2は、正面から見た図を示す。ここで、アウトライン輪郭は、8インチの小さい真空空間vac内になお収容されることが可能であり、ひいては隔壁に導入するのに好適であることが示されている。主な利点は、構造的な幅が、上述した制動力倍力装置BKVの約50%であることであり、これは、右ハンドルおよび左ハンドルの車両にとって非常に好ましいことである。上述した制動力倍力装置BKVの構造的な長さも、大幅に短縮されており、ひいては本発明によるモジュール式の概念を幅広く使用するための基礎が形成されている。ここでも同様に、異なるハウジングA(A1,A2)、B、C、およびVBが提供されなくてはならない。ハウジングBは、例えばHCUブロック24の後方に位置し、ABSの場合と同様に、HCUブロック24にねじ締結され、封止される。
【0020】
圧力供給装置DV2のモータは、ABS/ESPの場合と同様に、例えばピストンポンプの偏心部とともに作用する。知られているように、このための構造空間は非常に小さい。あるいは、モータは、短い構造のギヤポンプを駆動してもよい。左側には、主回路板PCB23を有するハウジング18を備えたECUが配置されており、このECUは、上部に位置するプラグコネクタStに接続されている。
【0021】
電磁弁(MV)コイルが、接続ウェブ21を介して圧入コンタクトにより、従来通りに回路板PBC23に接続されている。コイルワイヤに対する接続ウェブ21の接続は、プロセス制御による自動生産のためにフェイルセーフとみなされるが、これはPCBに対するコンタクトには必ずしも該当しない。電磁弁MVは、特にレベル4および5に関して重要な機能を有しており、駆動装置20/20rの冗長な制御を有するように設計されるべきであり、駆動装置は分離スイッチも有している。回路板PCBへのコンタクトも同じく、接続ウェブ21上の第2のコンタクトによる冗長な構成のものであってよく、この第2のコンタクトは、第2の駆動装置を有する小型回路板PCB22に接続される。
【0022】
費用の理由から、1要素の回路板PCBを提供することが有利である。水分の侵入がある場合には、2つの冗長な回路を有する開ループ式および閉ループ式の制御部ECUのハウジング内で、回路板PCBを、封止部を有するウェブによって分離してよい。導体トラックに生じうるクラックも、有利には冗長性によって補償され、排除される。残りの、電気接続15によるモータ26と回路板PCB23との電子接続、モータ2と圧力供給部DV1のモータの電気接続部16との電子接続、およびモータ2と回転角センサ6との電子接続も、重要である。圧力供給部DV1の平行な配置の利点は、電気接続部の長さが短いことである。
【0023】
図3は、ハウジングを有するマスタブレーキシリンダHZを示しており、このハウジングには、マスタブレーキシリンダ(HZ)ピストン33と、反対向きの力を加えるためのばねを有する行程センサ(WS)ピストンと、ペダル特徴部とが導入されている。行程シミュレータピストンも、ブロックAまたはハウジングAに収容されてよい。このピストンも同様に、絞りDrと合わせて内部に対する冗長な封止部45を有している。封止部45に故障が生じた場合、この故障は、漏出流によって特定され、したがってこの故障は関係なくなる。わずかな漏出流のあるこの絞りDrによって、第1の封止部の故障を診断することができる。行程シミュレータピストンは、フランジ12に支持され、したがって別個の閉鎖部品を必要としない。戻しばね50を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)ピストン23は、行程シミュレータピストンに対して平行に配置されている。このピストンは、摩擦力の低い摺動リング48において案内されてよく、この場合、ピストンの封止作用も、程度は低いが損なわれる。好ましくは、摺動リングおよび封止部のために、フランジに支持される別個の支持部分49と、止めリング28を用いたピストン23の止め具とが使用される。力行程センサKWS30は、行程シミュレータWSを診断するためにマスタブレーキシリンダ(HZ)ピストンに配置されてよい。センサロッド31および31aは、ピストン23とペダルプランジャとに接続されている。これらのロッドは、戻り止めカップリング32~34により、ピストンとペダルプランジャにそれぞれ接続されている。このカップリングは、ハウジング22内のばね33を有するボール34から構成される。これにより、一方のセンサロッドが動かなくなった場合に、ペダルプランジャの遮断が防止される。
【0024】
図4は、ペダル行程センサの考えられる2つの代替的実施形態の構成を示す。歯付きラック38と、歯付きギヤ37と、ターゲット35に対する駆動軸36と、PCB23上のセンサ素子34とを有する第1の変形形態は、すでに独国特許出願公開第102015104246号明細書に記載されている。このバージョンは、組込み空間をほとんど必要とせず、安価である。下側の変形形態では、案内部分39が、例えばピンによって、センサロッド内に押し込まれる。ターゲット41に作用する角度方向の回転が小さくなるように、この案内部分39は、案内ストリップ40の上側部分において案内される。このターゲットは、評価回路を有する誘導センサ42に対して作用し、主PCB23に接続されており、ECUハウジング14内に位置している。
【0025】
上述した変形形態a~fについて、以下の構成要素が、有利には同一設計のものであってよい。
圧力供給装置DV1:全ての変形形態a~f用
圧力供給装置DV2:冗長な圧力供給部を有する全ての変形形態用
HCU/ECU:冗長な圧力供給部のない2つの変形形態用
マスタブレーキシリンダHZおよび行程センサWS:ペダルセンサと別個および一体であり、6つの変形形態のうちの、マスタブレーキシリンダのない変形形態fを除く5つの変形形態用。別個のマスタブレーキシリンダHZであるが付加的なリザーバVBを有している。
電磁弁MV:全ての変形形態用。
モータセンサ:全ての変形形態用。
【0026】
システムfに対応する電気ペダルは別として、全ての構成要素はモジュール式である。こうして、製造業者およびユーザは、コストを最小化するためにとりわけ優れた基礎であるモジュールシステム(OEM)を手にする。
【0027】
図5は、弁装置を有する圧力供給装置DV1およびDV2を示す。ここで、電気ブレーキペダル、いわゆる電気ペダルと、行程シミュレータ(WS)ペダル行程センサと、小型センサECUおよび力行程センサKWSとが、液圧作動式のマスタブレーキシリンダHZなしに、1つのユニットに組み合わされている。これは、エンジンルーム内の組込み体積が小さい場合、または騒音要件が厳しい場合に有利である。リザーバVB(図5には示さず)を有するマスタブレーキシリンダHZの代わりに、行程シミュレータWSを有するペダル作動の装置、いわゆる電気ペダルが使用されてもよい。ペダル行程センサの信号は、センサECUにおいて処理され、中央ECUに供給される。レベル5については、電気ペダルの代わりに、ブレーキスイッチが使用されてもよい。
【0028】
上述したユニットは、フロートおよびレベルセンサNSを有する2回路のリザーバVBを有し、これらの回路は、中央の開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUに一体化されてよい。このレベルセンサNSも同様に冗長な構成とし、継続的にレベルを測定すべきである。なぜなら、漏れによる体積の損失が、こうして迅速に検出されるからである。この場合、マスタブレーキシリンダHZに対する接続部が省かれ、ひいては、圧力供給装置DV1とDV2の両方、および/または搭載電気システムに故障が生じた場合のマスタブレーキシリンダHZに対する予備レベルも省かれるので、弁BP1およびBP2は、好ましくは、通電停止されたときに閉じる弁として設計される。
【0029】
電動式の駆動装置の重要な1つの構成要素は、ピストンの位置の電子的な整流および制御のためのモータセンサ34である。モータは、図6に示すように、異なる種類の駆動装置、例えば、トランスミッション、ボールねじ伝動装置58を有する台形またはスピンドル57と組み合わされてもよい。
【0030】
誘導センサまたは磁場感応センサを有するセグメントセンサなど、異なる種類のセンサが使用されてもよいし、またはモータもしくはトランスミッションの軸線に配置された他のセンサが使用されてもよい。これらのセンサは、構造の点で特に単純であり、例えば2極磁石または多極磁石の形態のセンサターゲットと、例えばホールセンサ、GMRセンサなどの形態の磁場感応センサ素子とから構成される。このセンサ素子34は、電子制御ユニットECUに電気接続されており、電子制御ユニットECUは、直接モータに取り付けられているか、中間ハウジングを介してモータに取り付けられている。センサ素子34は、好ましくは、外側ハウジング部分52と内側ハウジング部分52aとから構成されたセンサハウジングに配置されており、これらの外側ハウジング部分52および内側ハウジング部分52aがともに、とりわけ回路板22を収容しており、この回路板22上に、センサ素子34が配置されてよい。
【0031】
本発明によれば、弾性部分61は、電子制御ユニットECUのハウジング18と、モータハウジング62と、おそらくさらに中間ハウジング(図示せず)と、センサハウジング52/52aとの間の様々な組込み公差に対応するためのものである。極端な場合には、ここで全3方向x,y,zにおける公差を補償することが必要である。本発明によれば、これは、対応する構造と、電子制御ユニットECUのハウジング18およびモータハウジングに対するセンサハウジングの固定とによって達成される。ここで、センサハウジングは、有利には、2つの部分、すなわち外側ハウジング52と内側ハウジング52aとに分割され、これらのハウジング部分52,52aは、溶接または接着結合などの従来の接続技法によって互いに接続され、好ましくは、プラスチックから製造される。センサハウジングは、さらにモータハウジング62に対して好ましくは2箇所で固定される。センサ回路板22は、上述した公差に対応するために、プラグコネクタストリップに向かう上側部分において可撓性を有している。例えば、フレックスPCB(可撓性のある回路板)が、これに適している。この可撓性のある回路板22から電子制御ユニットECUの主回路板23への電気接続22aは、好ましくは、圧入コンタクトを有する特にフェイルセーフなプラグコネクタ51によって実現される。主回路板23との組立てのために、電子制御ユニットECUのハウジング18は、蓋付きの孔を有している。
【0032】
センサハウジング52,52aは、ECUハウジング18の突出部に接続および固定されている。これらの間に、弾性部分61が位置しており、この弾性部分61は、例えば可撓性のある弾性封止部または封止ベローズとすることができる。弾性部分は、好ましくは、リップ封止部として設計される。可撓性および弾性のあるこの封止部61は、こうして3軸線の公差補償のために機能する。モータ巻線から回路板23への電気接続は、従来のプラグインコンタクトによって実現される。
【0033】
図6に示してあるこのセンサ装置は、さらにロータ偏心度の測定を可能にし、このロータ偏心度は、スピンドルに作用し、ピストン8に対して横断方向の力を発生させる。ロータまたはスピンドルナット56に配置されており、最も単純な事例では測定フランジまたはディスクである測定手段53は、ロータ偏心度を測定するために使用される。ロータ偏心度は、軸線方向にも作用し、レーザ技術を使用して測定可能である。この目的のために、外側センサハウジング部分52aは、その下側領域52’’に開口152を有しており、この開口は、測定後、閉鎖プラグ54によって閉鎖される。測定手段53の表面は、外側センサハウジング部分52に面した側面に、測定用のマーキングを有してよく、コーティングが施されていてよく、かつ/または異形成形されていてよい。下側領域52’’は、固定ねじ55によってモータハウジング62に固定されている。
【0034】
図7は、リザーバVBの概略的な省スペース構成を示しており、このリザーバVBは、前側領域VBと、中央領域VBと、後側領域VBとを有している。前側領域VBは、蓋101によって閉鎖することができる上側充填開口100を有している。図7aに示してあるように、リザーバVBは、電子制御ユニットECUのハウジングBの周りに、3つの側部、すなわちその前側ECU-V、その側壁ECU-S、およびその背面側もしくは後側ECU-Hにおいて係合する。ECU-Hの背面は、隔壁SWに面している。ユニットの設計に応じて、図7aに示すリザーバVBは、弁装置HCUのハウジングの後壁に当接してもよいし、または後壁の後方に係合してもよい。
【0035】
図8および図9は、本発明によるユニットの側面図および正面図を示しており、これらの図は、リザーバVBの設計は別として、図1および図2で図示および説明したユニットに対応している。図8から判るように、前側領域VBは、電子制御ユニットECUのハウジングBの前側ECU-Vの前方に位置しており、そのためフィラー開口に手がより届きやすい。スペースに関する理由から、リザーバVB全体を電子制御ユニットECUの前方に、またはそれに隣接して配置することは、全般的に現実的ではないので、本発明は、細い中央領域VBMだけが、ハウジングB隣接してECUの後側であるECU-Hに向かって横方向に延在することを実現しており、中央領域VBMは、そこで広がって、後側領域VBHになっており、この後側領域VBHは、体積の点ではるかに大きく、電子制御ユニットECUのハウジングBの後方に配置されている。また、リザーバVBが、ECUのハウジングBに重なることも自明に可能である。隔壁SWが垂線に対して角度φで配置される場合には、充填開口100の面法線が垂直に配向されるように、リザーバVBの前側領域VBVを設計すべきである。
【符号の説明】
【0036】
HZ マスタブレーキシリンダ(シングル)
HZ マスタブレーキシリンダの主軸線
DV1 第1の圧力供給装置DV1の軸線
a1DV2 第1の圧力供給装置DV1の軸線aDV1に対して垂直な第2の圧力供給装置DV2の軸線の水平配向
a2DV2 第1の圧力供給装置DV1の軸線aDV1に対して垂直な第2の圧力供給装置DV2の軸線の垂直配向
DV 圧力供給部
HCU 液圧制御ユニット
ECU 電子コンピューティングユニット
ECU-V ECUの前側
ECU-S ECUの側壁
ECU-O ECUの上側
ECU-H 車両の隔壁に面したECUの後側
PI ペダルインタフェース
SW/H 隔壁/ブラケット
St プラグコネクタ
BKV 制動力倍力装置
NS レベルセンサ
RZ ホイールシリンダ
MV 電磁弁
Dr 絞り
SV 圧力供給装置DV1の吸入弁
A HCUならびに圧力供給装置DV1および選択的に圧力供給装置DV2用のハウジング
A1 HCUおよびDV2用の部分的なハウジング
A2 圧力供給装置DV1用の部分的なハウジング
B ECU用のハウジング
C フランジを有するマスタブレーキシリンダHZおよび行程シミュレータWS用のハウジング
DV1 DV1のモータ軸線
DV2 DV2のモータ軸線
HZ マスタブレーキシリンダHZの長手方向軸線
VB リザーバ
VB リザーバの後側領域
VB リザーバの中央領域
VB リザーバの前側領域
1 ペダルプランジャ
2 モータ
3 中間ハウジング
4 固定ねじ
5 センサハウジング
6 回転角センサ
7 閉鎖蓋
8 ピストン
9a/9b リザーバVBへの接続部
10 ホイールシリンダRZへの接続部
11 マスタブレーキシリンダHZへの接続部
12 マスタブレーキシリンダHZのフランジ
13 固定ねじ
14 隔壁またはブラケットへの固定ねじ
15 圧力供給装置DV2とECUとの間の電気接続モータ
16 圧力供給装置DV1のモータの電気接続部
17 回転角センサの電気接続部
18 ECUハウジング
19 封止部を有するウェブ
20 電磁弁MV用の駆動装置
21 電磁弁MVの接続ウェブ
22 小型PCB
22a ECUのPCB22に対する主PCBの電気接続部
23 主PCB
24 HCUブロック
25 偏心ピストンポンプDV2用の孔
26 圧力供給装置DV2用のモータ
27 アウトライン輪郭8インチ、真空制動力倍力装置BKV
28 ピストン用の止めリング
29 リザーバVBへのライン
30 力行程センサKWS
31/31a ペダルロッド
32 ばねハウジング
33 マスタブレーキシリンダ(HZ)ピストン
34 センサ素子
35 ターゲット
36 駆動軸
37 歯付きギヤ
38 歯付きラック
39 案内部分
40 案内レール
41 ターゲット
42 誘導センサ
43 マスタブレーキシリンダ(HZ)ハウジング
44 行程センサ(WS)ピストン
44a 行程センサ(WS)ばね
45 行程センサ(WS)封止部
46 摺動リング
47 接続孔行程センサ(WS)-マスタブレーキシリンダ(HZ)およびHCUブロック24
48 摺動リング
49 支持部分
50 戻しばね
51 圧入コンタクトを有するプラグコネクタストリップ
52 センサハウジング1
52a センサハウジング2
53 測定フランジ
54 閉鎖プラグ
55 固定具、センサハウジング
56 ねじ山付きナット
57 ねじ山付きスピンドル
58 ボールねじ伝動装置KGT
59 ピストン
60 ECUに対するモータコンタクト
61 ハウジング封止部
62 モータハウジング
63 モータ軸受
64 ロータ
100 リザーバの開口
101 リザーバの閉鎖蓋
152 閉鎖可能な開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図7a
図8
図9