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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240911BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 311C
A63F7/02 312A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022119255
(22)【出願日】2022-07-27
(65)【公開番号】P2024016945
(43)【公開日】2024-02-08
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小原 雄太
【審査官】小河 俊弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-162664(JP,A)
【文献】特開2016-106779(JP,A)
【文献】特開2013-188370(JP,A)
【文献】特開2015-217149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域に遊技球を案内する案内領域を区画形成する外レールおよび内レールと、
前記外レールと対向する側面部を有し、前記遊技領域から前記案内領域への遊技球の進入を防止する変位部材と、
前記遊技盤の裏面側に設けられ、CPUが表面に設けられた主制御基板と、
前記主制御基板が収容され、成型時に生じた成型痕が形成された、内部が視認可能な主基板ケースと、
前記遊技盤の裏面の少なくとも一部を覆う所定位置へ配置可能であり、成型時に生じた成型痕が形成された裏カバーと、
を備え、
前記変位部材は、
前記側面部の先端と前記外レールとの最短距離が所定距離となる第1状態と、
前記側面部の先端と前記外レールとの最短距離が、前記第1状態よりも大きい第2状態と、
前記側面部および前記外レールの双方に接し、前記案内領域から前記遊技領域に向かう第1の遊技球と、前記側面部の先端および前記外レールの双方に接し、前記遊技領域から前記案内領域に向かう第2の遊技球とが互いに接した状況において、前記側面部の先端と前記外レールとの最短距離が、前記第1状態よりも大きく、前記第2状態よりも小さく、かつ、前記第2の遊技球の最下点から前記外レールまでの最短距離よりも小さくなる第3状態と、
に変位可能であり、
前記主基板ケースは、
前記主制御基板の前記表面と対向する対向面において、前記CPUと対向しない位置に、前記成型痕が配置され、
前記裏カバーは、
前記所定位置へ配置された場合に、前記主制御基板の前記表面と対向する対向面において、前記CPUと対向しない位置に、前記成型痕が配置されることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な遊技機においては、樹脂製の遊技盤の背面に裏カバーが取り付けられている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-198601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
裏カバーには、製造の際に形成された成型痕が残っており、成型痕によって裏カバー側からの視認性が阻害されるおそれがある。
【0005】
また、遊技領域から案内領域への遊技球の進入が適切に防止されないと、遊技者が演出に集中できなくなり、さらに遊技の興趣が低下するという課題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、裏カバー側からの視認性が阻害されることを抑制することができる遊技機を提供することである。また、本発明の目的は、遊技の興趣が低下することを抑制することができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、
遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域に遊技球を案内する案内領域を区画形成する外レールおよび内レールと、
前記外レールと対向する側面部を有し、前記遊技領域から前記案内領域への遊技球の進入を防止する変位部材と、
前記遊技盤の裏面側に設けられ、CPUが表面に設けられた主制御基板と、
前記主制御基板が収容され、成型時に生じた成型痕が形成された、内部が視認可能な主基板ケースと、
前記遊技盤の裏面の少なくとも一部を覆う所定位置へ配置可能であり、成型時に生じた成型痕が形成された裏カバーと、
を備え、
前記変位部材は、
前記側面部の先端と前記外レールとの最短距離が所定距離となる第1状態と、
前記側面部の先端と前記外レールとの最短距離が、前記第1状態よりも大きい第2状態と、
前記側面部および前記外レールの双方に接し、前記案内領域から前記遊技領域に向かう第1の遊技球と、前記側面部の先端および前記外レールの双方に接し、前記遊技領域から前記案内領域に向かう第2の遊技球とが互いに接した状況において、前記側面部の先端と前記外レールとの最短距離が、前記第1状態よりも大きく、前記第2状態よりも小さく、かつ、前記第2の遊技球の最下点から前記外レールまでの最短距離よりも小さくなる第3状態と、
に変位可能であり、
前記主基板ケースは、
前記主制御基板の前記表面と対向する対向面において、前記CPUと対向しない位置に、前記成型痕が配置され、
前記裏カバーは、
前記所定位置へ配置された場合に、前記主制御基板の前記表面と対向する対向面において、前記CPUと対向しない位置に、前記成型痕が配置されることを特徴とする。
【0008】
また、前記主基板ケースは、
前記主制御基板の前記表面と対向する対向面であって、前記成型痕が形成された面と反対側の面において、前記CPUと対向しない位置に、前記成型痕と異なる第2の成型痕が形成され、
前記裏カバーは、
前記所定位置へ配置された場合に、前記主制御基板の前記表面と対向する対向面であって、前記成型痕が形成された面と反対側の面において、前記CPUと対向しない位置に、前記成型痕と異なる第2の成型痕が形成されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、裏カバー側からの視認性が阻害されることを抑制することが可能となる。また、本発明によれば、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施例に係る遊技機の斜視図である。
図2】遊技機に裏カバーが取り付けられた状態の背面図である。
図3】開閉扉が開状態である場合の裏カバーの背面図である。
図4】開閉扉が開状態である場合の遊技機の背面図である。
図5】遊技機から裏カバーが取り外された状態の背面図である。
図6】主基板ケース(第1基板ケース)に主制御基板(第1制御基板)が収容された状態を示した図である。
図7図6におけるA-A断面の一部を示す断面図である。
図8】主基板ケース(第1基板ケース)に貼り付けられる管理シールおよび払出基板ケース(第2基板ケース)に貼り付けられる管理シールを説明する図である。
図9】第1状態の球戻り防止機構を示す部分拡大図である。
図10】第2状態の球戻り防止機構を示す部分拡大図である。
図11】第3状態の球戻り防止機構を示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
図1は、実施例に係る遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
【0013】
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
【0014】
図2は、遊技機100に裏カバー120が取り付けられた状態の背面図である。図2に示すように、遊技機100の背面には、裏カバー120が取り付けられている。遊技機100の背面には、裏カバー120を取り付けるための取り付け部(不図示)が設けられており、取り付け部(不図示)に裏カバー120を取り付けることで、裏カバーを予め定められた所定位置へと配置することができる。また、裏カバー120は、透明の樹脂により形成されている。
【0015】
そして、遊技盤108の背面側には、遊技の進行を制御する主制御基板(第1制御基板)200、演出を制御する副制御基板300、主制御基板(第1制御基板)200と双方向のデータ通信が可能に接続され、遊技価値(遊技媒体)として賞球(遊技球)の払出を制御する払出制御基板(第2制御基板)400等のそれぞれの基板が、主基板ケース(第1基板ケース)200a、副基板ケース300a、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに収容された状態で固定(取り付け)されている。
【0016】
そして、裏カバー120は、遊技盤108の裏面の少なくとも一部を覆うように、所定の取り付け位置に配置される。本実施例では、裏カバー120は、副制御基板300(副基板ケース300a)および主制御基板(第1制御基板)200(主基板ケース(第1基板ケース)200a)の少なくとも一部を覆っている。一方で、払出制御基板(第2制御基板)400(払出基板ケース(第2基板ケース)400a)については、裏カバー120によって覆われていない。ただし、裏カバー120によって、払出制御基板(第2制御基板)400(払出基板ケース(第2基板ケース)400a)の少なくとも一部、具体的には例えば、払出制御基板(第2制御基板)400(払出基板ケース(第2基板ケース)400a)の周囲を覆うこととしてもよい。この場合、裏カバー120は、後述する管理シール402および表示シール412を覆わないことが好ましい。
【0017】
また、裏カバー120には、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204および性能表示モニタ206が設けられた面、および、副制御基板300のCPU304が設けられた面と対向する面(裏カバー120の表面および裏面)において、複数の円形状のゲート痕(成型痕)P1およびエジェクタピン痕(成型痕)E1が形成されている。ゲート痕P1およびエジェクタピン痕E1は、裏カバー120の製造時に形成される。本実施例では、裏カバー120の表面側にゲート痕P1が形成され、裏カバー120の裏面側にエジェクタピン痕E1が形成されている。なお、ゲート痕P1は、成型を行う際に、溶解した樹脂の金型への流入口に形成されるものである。また、エジェクタピン痕E1とは、成型された樹脂を金型から取外すためのエジェクタピンにより押圧された際に形成されるものである。
【0018】
また、裏カバー120には、裏カバー120の表面側と裏面側とを貫通し、遊技機100の排熱を行うための空気穴122が複数形成されている。本実施例では、空気穴122は、裏カバー120の上段、中段、下段にそれぞれ21個ずつ等間隔に配置されている。なお、空気穴122の下段は、主制御基板(第1制御基板)200(主基板ケース(第1基板ケース)200a)よりも上方に位置するように形成されている。これにより、副制御基板300から放出される熱の排熱を行いつつも、主制御基板(第1制御基板)200(主基板ケース(第1基板ケース)200a)の視認性を阻害するおそれを低減することができる。遊技機100の各基板は不正行為の対象になりやすい(不正改造された基板や部品等に交換取付されるなどの被害にあいやすい)という現状があり、不正行為の防止策として、例えば、遊技機100の各基板に対し不正行為が行われた場合はその発見を容易にする等、基板上または基板ケース上の各種情報の確認が容易であることが求められる。そのため、裏カバー120越し、もしくは裏カバー120と主基板ケース(第1基板ケース)200a越しでも高い視認性が保つことが好ましい。
【0019】
また、裏カバー120の下部には、裏カバー120の表面側と裏面側を貫通する矩形状の開口部124が形成されている。開口部124は、裏カバー120が遊技機100に取り付けられた状態で、開口部124を介して主基板ケース(第1基板ケース)200aに接着された管理シール202が目視可能なように配置されている。これにより、作業者が、裏カバー120を取り外すことなく、管理シール202を確認したり、管理シール202への記入作業を行うことが容易となる。
【0020】
また、裏カバー120の開口部124の下部には、開閉扉126が設けられている。開閉扉126は、作業者の操作により開状態および閉状態に遷移可能である。図2では、開閉扉126が閉状態となっている。
【0021】
また、主制御基板(第1制御基板)200には、上面にCPU204、性能表示モニタ206、および、照合端子208が設けられている。図2に示すように、所定位置へ配置された裏カバー120は、照合端子208を覆う一方で、管理シールは覆わないようになっている。
【0022】
照合端子208は、不図示の検査端末が接続された場合に、チェックサムの確認を行い、それによって接続した主制御基板(第1制御基板)200が遊技機100の正規の主制御基板であるか否かを判定するために用いられる。
【0023】
遊技機100を背面側から見た際に、CPU204、性能表示モニタ206、および、照合端子208にゲート痕P1およびエジェクタピン痕E1が重ならないように、ゲート痕P1およびエジェクタピン痕E1が裏カバー120に配置されている。換言すれば、遊技機100の前後方向において、CPU204、性能表示モニタ206、および、照合端子208と、ゲート痕P1およびエジェクタピン痕E1とが対向しない位置に、ゲート痕P1およびエジェクタピン痕E1が配置されている。これにより、CPU204、性能表示モニタ206、照合端子208の視認性が阻害されることを防止している。
【0024】
図3は、開閉扉126が開状態である場合の裏カバー120の背面図である。図3に示すように、開閉扉126の上部に設けられた軸部材126aが裏カバー120に形成された差し込み穴125bへ挿入されて保持される。そして、作業者が開閉扉126を持ち上げる操作を行うと、開閉扉126は、差し込み穴125bへ挿入された軸部材126aを中心にして回転して、閉状態から開状態へと遷移することとなる。
【0025】
図4は、開閉扉126が開状態である場合の遊技機100の背面図である。図2に示す閉状態の開閉扉126と遊技機100の前後方向において、対向する位置には、図4に示すように、主制御基板(第1制御基板)200に設けられた設定キー穴128、ラムクリアボタン130、外部接続端子132が配置されている。これにより、作業者が裏カバー120そのものを取り外すことなく、開閉扉126を開閉することで、設定キー穴128へ不図示の設定キーを挿入したり、ラムクリアボタン130の操作を行ったり、外部接続端子132に不図示の外部端子を接続したりすることができる。一方で、裏カバー120の取り外しを行わないと、上記した照合端子208への接続は行うことができないようになっている。
【0026】
詳しくは省略するが、本実施例の遊技機100では、有利度合いが異なる6段階の設定値のいずれかが設定値バッファに登録設定値として記憶され、記憶されている登録設定値に応じて遊技が進行する。そして、設定キー穴128へ不図示の設定キーを挿入してOFFの位置からONの位置へ回転された状態で遊技機100の電源が投入されると、設定値を変更、確認する操作が可能となる。また、本実施例の遊技機100では、電源投入時にラムクリアボタン130の押下操作が検出されている場合に、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204は、主制御基板(第1制御基板)200のメインRAM(不図示)のクリアを実行する。また、本実施例の遊技機100は、外部接続端子132を通じてホールコンピュータと接続され、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204で管理する各種情報をホールコンピュータに送信する。
【0027】
図5は、遊技機100から裏カバー120が取り外された状態の背面図である。主基板ケース(第1基板ケース)200aは、透明の樹脂により形成される。また、主基板ケース(第1基板ケース)200aは、主制御基板(第1制御基板)200へ不正操作が行われないように、2つのカシメ部210によって封印されている。
【0028】
また、主基板ケース(第1基板ケース)200aには、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204および性能表示モニタ206が設けられた面(主制御基板(第1制御基板)200の表面)、および、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204および性能表示モニタ206が設けられた面と反対側の面(主制御基板(第1制御基板)200の裏面)と対向するそれぞれの面においてエジェクタピン痕(成型痕)E2およびゲート痕(成型痕)P2が形成されている。本実施例では、ゲート痕P2は主基板ケース(第1基板ケース)200aの表面(外側の面)に形成され、エジェクタピン痕E2は主基板ケース(第1基板ケース)200aの裏面(内側の面)に形成されている。エジェクタピン痕E2およびゲート痕P2は、遊技機100の前後方向において、主制御基板(第1制御基板)200に設けられたCPU204および性能表示モニタ206に対向しない位置に配置されている。また、エジェクタピン痕E2およびゲート痕P2は、主基板ケース(第1基板ケース)200aの表面に張り付けられる管理シール202へ重畳しないように配置されている。換言すれば、遊技機100の前後方向において、主基板ケース(第1基板ケース)200aの表面に張り付けられる管理シール202と、ゲート痕P2およびエジェクタピン痕E2とが対向しない位置に、ゲート痕P2およびエジェクタピン痕E2が配置されている。
【0029】
図6は、主基板ケース(第1基板ケース)200aに主制御基板(第1制御基板)200が収容された状態を示した図である。主基板ケース(第1基板ケース)200aにおける主制御基板(第1制御基板)200の表面と対向する面の表面には、表示シール212が張り付けられている。性能表示モニタ206の位置を作業者がわかりやすいように、性能表示モニタ206の下部に位置する、表示シール212の左上部には「性能表示モニタ」と印字されている。また、表示シール212の左上部には、主制御基板(第1制御基板)200に関する情報を読み取るためのQRコード(登録商標)が印字されている。QRコード(登録商標)は、読み取りやすいように、背景が白塗りでプリントされている。
【0030】
また、主制御基板(第1制御基板)200の左上部には4つのLED209が設けられている。各LED209には、所定の機能が割り振られており、LED209の下部に位置する、表示シール212の右上部には、各LED209の機能の説明が印字されている。
【0031】
また、表示シール212の中央部には、遊技機100の機種の型番および製造者名が印字されている。また、表示シール212の右下部には、主制御基板(第1制御基板)200から送信される外部信号情報の種別ごとの内容の説明が印字されている。遊技機100の機種の型番は、作業者が視認しやすいように、背景が白塗りでプリントされている。また、表示シール212左下部には、遊技機100の消費電力および駆動電圧の情報が印字されている。
【0032】
表示シール212は、カシメ部210と、管理シール202およびCPU204の間に配置されている。図5に示すように、管理シール202および表示シール212は、遊技機100の前後方向で、CPU204に対向しない位置に配置されている。本実施例では、図中左から、カシメ部210、表示シール212、管理シール202およびCPU204の順に配置されている。ただし、これに限定されず、表示シール212と管理シール202の間にCPU204を配置することとしてもよい。また、カシメ部210とCPU204の間に管理シール202を配置してもよい。また、カシメ部210と表示シール212の間に管理シール202を配置してもよい。なお、本実施例では、カシメ部210が主基板ケース(第1基板ケース)200aの左側に設けられる場合を示しているが、カシメ部210は、主基板ケース(第1基板ケース)200aの右側、上側、下側のいずれに設けてもよい。
【0033】
また、本実施例では、CPU204の長手方向(図中左右方向)の直線上に、表示シール212が配置され、CPU204の短手方向(図中上下方向)の直線上に、管理シール202が配置されている。
【0034】
ただし、これに限定されず、CPU204の長手方向(図中左右方向)の直線上に、管理シール202を配置し、CPU204の短手方向(図中上下方向)の直線上に、表示シール212を配置してもよい。また、CPU204の長手方向(図中左右方向)の直線上に、管理シール202および表示シール212を配置してもよい。また、CPU204の短手方向(図中上下方向)の直線上に、管理シール202および表示シール212を配置してもよい。
【0035】
また、図5に示すように、主基板ケース(第1基板ケース)200aの右上部には、主基板ケース(第1基板ケース)200aの素材および製造年月日を表記する文字213が付されている。また、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204および性能表示モニタ206が設けられた面(主制御基板(第1制御基板)200の表面)上の所定の位置には、製造社名と基板の型式を示す番号がプリント(不図示)されている。なお、主制御基板(第1制御基板)200、副制御基板300、払出制御基板(第2制御基板)400の何れの基板であるか、および、当該基板が対応する筐体が何れであるかが上記の基板の型式を示す番号によって示されている。この製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された所定の位置に、主基板ケース(第1基板ケース)200aの素材および製造年月日を表記する文字213が遊技機100の前後方向において対向しないように配置されている。また、製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された所定の位置に、管理シール202および表示シール212が遊技機100の前後方向において対向しないように配置されている。また、製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された所定の位置に、ゲート痕P2、および、エジェクタピン痕E2が遊技機100の前後方向において対向しないように配置されている。
【0036】
なお、主制御基板(第1制御基板)200上には、主制御基板(第1制御基板)200に設けられた各種のIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品の名称を示すプリントが施されている。この主制御基板(第1制御基板)200に設けられた各種のIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品の名称を示すプリントには、ゲート痕P2、および、エジェクタピン痕E2が遊技機100の前後方向において対向して設けられてもよい。
【0037】
また、主制御基板(第1制御基板)200の遊技機100の正面側の面(主制御基板200の裏面)の特定の位置には、製造社名と基板の型式を示す番号がプリント(不図示)されている。この製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された特定の位置と、遊技機100の前後方向において対向する位置には、ゲート痕P2、および、エジェクタピン痕E2は配置されていない。また、この製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された特定の位置と、遊技機100の前後方向において対向しない位置であって、主制御基板(第1制御基板)200の裏面に対向する主基板ケース(第1基板ケース)200aの面(主基板ケース(第1基板ケース)200aの遊技機100の正面側の面)には、主基板ケース(第1基板ケース)200aの素材および製造年月日を表記する文字(不図示)が付されている。
【0038】
また、主基板ケース(第1基板ケース)200aは、止め具とコネクタで遊技機100に接続されており、遊技機100が店舗に設置された以降も、遊技機100から取り外し可能である。そのため、上記のようにすることで、主基板ケース(第1基板ケース)200aを取り外して主制御基板200の裏面側から主制御基板(第1制御基板)200を確認した際に、製造社名と基板の型式を示す番号の視認性を阻害しないようにすることができる。
【0039】
また、図5に示すように、副基板ケース300aは、透明の樹脂により製造される。また、副基板ケース300aは、ねじ止め部310によって封止されている。
【0040】
また、副基板ケース300aには、通気口302が設けられている。本実施例では、副基板ケース300aの上部に一列14個の通気口302が4段配置され、副基板ケース300aの中部に一列14個の通気口302が4段配置されている。
【0041】
また、副基板ケース300aには、副制御基板300のCPU304が設けられた面(副制御基板300の表面)、および、副制御基板300のCPU304が設けられた面と反対側の面(副制御基板300の裏面)と対向するそれぞれの面においてエジェクタピン痕(成型痕)E3およびゲート痕(成型痕)P3が形成されている。本実施例では、ゲート痕P3は副基板ケース300aの表面(外側の面)に形成され、エジェクタピン痕E3は副基板ケース300aの裏面(内側の面)に形成されている。遊技機100の前後方向において、エジェクタピン痕E3およびゲート痕P3は、副制御基板300に設けられたCPU304に対向しない位置に配置されている。これにより、副制御基板300のCPU304の視認性が阻害されることを防止している。
【0042】
また、副制御基板300には、副制御基板300に垂直接続(平行接続、水平接続)されるROM基板等の専用基板320が設けられてもよい。専用基板320上には、ICやROM等の専用部品が組み付けられており、専用部品が専用基板に組み付けられた状態において、専用部品の表面にシール322が貼り付けられている。通気口302、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3の一部は、専用部品と遊技機100の前後方向においてと対向する位置に配置されている。一方で、通気口302、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3は、シール322と遊技機100の前後方向において対向する位置には配置されていない。具体的には、例えば、副制御基板300を複数の基板(演出制御基板と液晶制御基板など、演出制御基板とそれ以外の別の役割を有する基板)で構成させ、それぞれの基板に対してROMが組み付けられており、それぞれのROMの表面にシール322が貼り付けられ、シール322に基板の種類を示す表記やROMに記憶されているプログラムやデータを示す表記がされている。また、通気口302、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3の一部は、基板に組み付けられたROMと遊技機100の前後方向において対向する位置に配置されている。一方で、通気口302、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3の一部は、ROMに貼り付けられたシール322と遊技機100の前後方向において対向する位置には配置されていない。
【0043】
また、副基板ケース300aの下部には、副基板ケース300aの素材および製造年月日を表記する文字313が付されている。また、副制御基板300のCPU304が設けられた面(副制御基板300の表面)上の所定の位置には、製造社名と基板の型式を示す番号がプリント(不図示)されている。プリントが施された所定の位置に、副基板ケース300aの素材および製造年月日を表記する文字313、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3が遊技機100の前後方向において対向しないように配置されている。
【0044】
また、副制御基板300の遊技機100の正面側の面(副制御基板300の裏面)の特定の位置には、製造社名と基板の型式を示す番号がプリント(不図示)されている。なお、主制御基板(第1制御基板)200、副制御基板300、払出制御基板(第2制御基板)400の何れの基板であるか、および、当該基板が対応する筐体が何れであるかが上記の基板の型式を示す番号によって示されている。当該施された製造社名と基板の型式を示す番号のプリントと遊技機100の前後方向において対向する位置には、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3は配置されていない。また、副基板ケース300aは、止め具とコネクタで遊技機100に接続されており、遊技機100を販売した以降も、遊技機100から取り外し可能である。そのため、上記のようにすることで、副基板ケース300aを取り外して副制御基板300の裏面側から副制御基板300を確認した際に、製造社名と基板の型式を示す番号の視認性を阻害しないようにすることができる。なお、副制御基板300上には、副制御基板300に設けられた各種のIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品の名称を示すプリントが施されている。この副制御基板300に設けられた各種のIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品の名称を示すプリントには、ゲート痕P3、および、エジェクタピン痕E3が遊技機100の前後方向において対向して設けられてもよい。
【0045】
また、払出基板ケース(第2基板ケース)400aは、透明の樹脂により製造される。また、払出基板ケース(第2基板ケース)400aは、払出制御基板(第2制御基板)400へ不正操作が行われないように、2つのカシメ部410によって封印されている。すなわち、本実施例では、主基板ケース(第1基板ケース)200aに設けられるカシメ部210の個数と、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに設けられるカシメ部410の個数とが同数となっている。
【0046】
また、払出基板ケース(第2基板ケース)400aには、払出制御基板(第2制御基板)400のCPU404が設けられた面(払出制御基板(第2制御基板)400の表面)、および、払出制御基板(第2制御基板)400のCPU404が設けられた面と反対側の面(払出制御基板(第2制御基板)400の裏面)と対向するそれぞれの面においてエジェクタピン痕(成型痕)E4およびゲート痕(成型痕)P4が形成されている。本実施例では、ゲート痕P4は払出基板ケース(第2基板ケース)400aの表面(外側の面)に形成され、エジェクタピン痕E4は払出基板ケース(第2基板ケース)400aの裏面(内側の面)に形成されている。エジェクタピン痕E4およびゲート痕P4は、払出制御基板(第2制御基板)400に設けられたCPU404に遊技機100の前後方向において対向しない位置に配置されている。また、エジェクタピン痕E4およびゲート痕P4は、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの表面に張り付けられる管理シール402へ重畳しないように配置されている。換言すれば、遊技機100の前後方向において、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの表面に張り付けられる管理シール402と、エジェクタピン痕E4およびゲート痕P4とが対向しない位置に、エジェクタピン痕E4およびゲート痕P4が配置されている。なお、払出制御基板(第2制御基板)400上には、払出制御基板(第2制御基板)400に設けられた各種のIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品の名称を示すプリントが施されている。この払出制御基板(第2制御基板)400に設けられた各種のIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品の名称を示すプリントには、ゲート痕P4、および、エジェクタピン痕E4が遊技機100の前後方向において対向して設けられてもよい。
【0047】
また、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの表面には、表示シール412が張り付けられている。表示シール412は、カシメ部410と、管理シール402の間に配置されている。また、CPU404は、表示シール412とカシメ部410の間に配置されている。
【0048】
また、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの右部には、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの素材および製造年月日を表記する文字413が付されている。また、払出制御基板(第2制御基板)400上の所定の位置には、製造社名と基板の型式を示す番号がプリント(不図示)されている。なお、主制御基板(第1制御基板)200、副制御基板300、払出制御基板(第2制御基板)400の何れの基板であるか、および、当該基板が対応する筐体が何れであるかが上記の基板の型式を示す番号によって示されている。この製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された所定の位置に、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの素材および製造年月日を表記する文字413が遊技機100の前後方向において、対向しないように配置されている。また、製造社名と基板の型式を示す番号のプリントが施された所定の位置に、管理シール402および表示シール412が遊技機100の前後方向において、対向しないように配置されている。
【0049】
図5に示すように、管理シール402および表示シール412は、CPU404に遊技機100の前後方向において、対向しない位置に配置されている。本実施例では、図中右から、カシメ部410、CPU404、表示シール412、管理シール402の順に配置されている。ただし、これに限定されず、表示シール412と管理シール402の間にCPU404を配置することとしてもよい。また、カシメ部410とCPU404の間に管理シール402を配置してもよい。また、カシメ部410と表示シール412の間に管理シール402を配置してもよい。なお、本実施例では、カシメ部410が払出基板ケース(第2基板ケース)400aの右側に設けられる場合を示しているが、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの左側、上側、下側のいずれに設けてもよい。
【0050】
また、本実施例では、CPU404の長手方向(図中左右方向)の直線上に、表示シール412および管理シール402が配置されている。
【0051】
ただし、これに限定されず、CPU404の長手方向(図中左右方向)の直線上に、管理シール402を配置し、CPU404の短手方向(図中上下方向)の直線上に、表示シール412を配置してもよい。また、CPU404の長手方向(図中左右方向)の直線上に、表示シール412を配置し、CPU404の短手方向(図中上下方向)の直線上に、管理シール402を配置してもよい。また、CPU404の短手方向(図中上下方向)の直線上に、管理シール402および表示シール412を配置してもよい。なお、管理シール402と表示シール412とを近づけて配置することで、省スペース化を図ることが可能となる。
【0052】
また、主制御基板(第1制御基板)200には、主制御基板(第1制御基板)200から所望の信号を得るための外部端子を接続するための外部接続端子132、照合端子208、および、複数のコネクタ132aが設けられている。外部接続端子132、照合端子208、および、複数のコネクタ132aは、主基板ケース(第1基板ケース)200aに形成された貫通孔222に挿入されている。
【0053】
図7は、図6におけるA-A断面の一部を示す断面図である。図7に示すように、主基板ケース(第1基板ケース)200aは、主制御基板(第1制御基板)200のCPU204および性能表示モニタ206が設けられた面(主制御基板(第1制御基板)200の表面)と対向して設けられる面223を備えている。また、面223は、第1の面224と第2の面226と第3の面228とを備えている。第1の面224および第2の面226は、主制御基板(第1制御基板)200に対して水平に設けられている。第2の面226は、第1の面224よりも主制御基板(第1制御基板)200の表面との離間距離が短くなっている。また、第1の面224と第2の面226は、傾斜する第3の面228を介して接続されている。
【0054】
主基板ケース(第1基板ケース)200aには、主基板ケース(第1基板ケース)200aにおける第2の面226を貫通する貫通孔222が設けられている。貫通孔222には、主制御基板(第1制御基板)200に設けられたコネクタ132aが挿入される。作業者は、コネクタ132aに外部端子を接続することで、所望の信号を得ることができる。
【0055】
貫通孔222は、貫通孔222の内周面とコネクタ132aの外周との距離が第1の離間距離となるように設けられている。これにより、貫通孔222の内周面とコネクタ132aとが接触することが防止されるため、貫通孔222の内周面とコネクタ132aとの接触によるノイズが発生するおそれを抑制することができる。また、第2の面226と主制御基板(第1制御基板)200の表面との離間距離は、第1の離間距離以下である第2の離間距離となるように設けられている。本実施例では、第1の離間距離が0.7mmであり、第2の離間距離が0.5mmとなっている。これにより、貫通孔222から針金等の異物が挿入されることを抑制しつつも、主制御基板(第1制御基板)200の表面へ第2の面226が接触してノイズが発生することを抑制することができる。なお、本実施例では、第2の離間距離が第1の離間距離未満である場合を示したが、第1の離間距離と第2の離間距離が同じであってもよい。また、第1の離間距離よりも第2の離間距離が長くてもよい。
【0056】
また、主制御基板(第1制御基板)200および主基板ケース(第1基板ケース)200aの製造の際には寸法誤差が生じる可能性がある。また、主基板ケース(第1基板ケース)200aへ主制御基板(第1制御基板)200を収容(取り付け)する際には組みつけ誤差が生じる可能性がある。貫通孔222の内周面とコネクタ132aの外周との距離(第1の離間距離)は、第2の面226と主制御基板(第1制御基板)200の表面との離間距離(第2の離間距離)に比べて、寸法誤差や組みつけ誤差が大きく生じるおそれがある。そこで、本実施例では、貫通孔222の内周面とコネクタ132aの外周との距離(第1の離間距離)が、第2の面226と主制御基板(第1制御基板)200の表面との離間距離(第2の離間距離)以上となるようにすることで、貫通孔222から針金等の異物が挿入されることを抑制しつつも、組みつけ(製造)時にコネクタ132aを貫通孔222に挿入しやすくするとともに、寸法誤差や組み付け誤差が生じたとしても、貫通孔222の内周面へコネクタ132aが接触してしまうことを抑制している。さらに、組みつけ時にコネクタ132aが貫通孔222へ接触して損傷することを抑制することもできる。したがって、第2の面226と主制御基板(第1制御基板)200の表面との離間距離(第2の離間距離)は、少なくとも、第1の面224と主制御基板(第1制御基板)200の表面との離間距離よりも短く、貫通孔222の内周とコネクタ132aの外周との離間距離(第1の距離)以下であればよい。
【0057】
図8は、主基板ケース(第1基板ケース)200aに貼り付けられる管理シール202および払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402を説明する図である。図8(a)に示すように、主基板ケース(第1基板ケース)200aに貼り付けられる管理シール202には、主基板ケース(第1基板ケース)200aの開封作業を行った作業者の名前を記入するための名前記入欄202a、および、開封作業を行った日付を記入する日付記入欄202bがそれぞれ複数設けられている。
【0058】
具体的には、名前記入欄202aは管理シール202の左側に3段設けられており、日付記入欄202bは管理シール202の右側に3段設けられている。すなわち、主基板ケース(第1基板ケース)200aのカシメ部210の個数(2個)よりも、名前記入欄202aの個数(3個)および日付記入欄202bの個数(3個)の方が、それぞれ多く設けられている。
【0059】
各名前記入欄202aの間、および、各日付記入欄202bの間にはそれぞれ隙間が設けられている。また、各名前記入欄202aと対応する各日付記入欄202bとの間にも、それぞれ隙間が設けられている。これにより、作業者が名前や日付を記入する対象の欄を識別しやすいようにしている。また、名前記入欄202aおよび日付記入欄202bは、作業者が書き込みを行いやすい第1の硬度に設定されている。なお、本実施例における「硬度」は、引っ掻き硬度(鉛筆法)測定によって、所定の鉛筆の芯を規定された方法で塗膜に押しつけながら動かすことで発生する塗膜の傷跡等で塗膜の硬さを測定し、硬さの評価は塗膜に傷跡等が発生しなかった最も硬い鉛筆の硬度(B、HB等)を示している。
【0060】
本実施例では、各名前記入欄202aは、大きさが縦約6.0mm、横約20.0mmとなっており、各名前記入欄の間隔は、1.0mmとなっている。また、各日付記入欄202bは、大きさが縦約6.0mm、横約16.0mmとなっており、各日付記入欄202bの間隔は、1.0mmとなっている。また、名前記入欄202aと日付記入欄202bの間隔は4.0mmとなるように配置されている。
【0061】
すなわち、本実施例では、名前記入欄202aと日付記入欄202bとは、縦方向の大きさが等しくなるように形成されている。一方、名前記入欄202aと日付記入欄202bとは、横方向の大きさが異なるように形成されている。本実施例では、名前記入欄202aの方が、日付記入欄202bに比べて横方向の大きさが大きくなるように形成されている。
【0062】
また、管理シール202の名前記入欄202aおよび日付記入欄202bの上部には、管理番号および管理番号を読み取るための管理用のQRコード(登録商標)が配置されて、管理用のQRコード(登録商標)の右側には、管理番号がプリントされている。管理用のQRコード(登録商標)および管理番号は、作業者が視認しやすいように背景が白塗りでプリントされている。管理番号は、主制御基板(第1制御基板)200ごとに固有の番号が付与されており、主制御基板(第1制御基板)200の製造メーカおよび製造番号を特定することが可能となっている。
【0063】
また、管理シール202には、複数のアイコン220が特殊プリントされている。具体的には、主基板ケース(第1基板ケース)200aから管理シール202を剥がした場合に、アイコン220が主基板ケース(第1基板ケース)200a上に残留するようなっている。これにより、主基板ケース(第1基板ケース)200aから管理シール202を剥がしたか否かが目視により確認可能となっている。また、本実施例では、図8(a)に示すように、管理シール202に印刷された枠203内の領域に複数のアイコン220が配置される場合を示しているが、枠203内と枠203外をまたがってアイコン220が配置されてもよいし、管理シール202における枠203外の領域にアイコン220が配置されることとしてもよい。また、本実施例では、図8(a)に示すように、すべて同じ大きさの複数のアイコン220が配置されている場合を示しているが、大きさの異なる複数のアイコン220が混合して配置されることとしてもよい。また、図8(a)に示すように、本実施例では、名前記入欄202aや日付記入欄202bに一部のアイコン220が重なるように、アイコン220が配置される場合を示しているが、アイコン220の一部が切れず、アイコン220の全形が視認可能なように配置してもよい。
【0064】
また、図8(b)に示すように、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402は、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの開封作業を行った作業者の名前を記入するための名前記入欄402a、および、開封作業を行った日付を記入する日付記入欄402bがそれぞれ1個ずつ設けられている。名前記入欄402aは管理シール402の左側に設けられている。
【0065】
すなわち、払出基板ケース(第2基板ケース)400aのカシメ部410の個数(2個)よりも、名前記入欄402aの個数(1個)および日付記入欄402bの個数(1個)の方が、それぞれ少なく設けられている。また、名前記入欄402aおよび日付記入欄402bは、作業者の書き込みが擦れ等によって消えにくくする(傷つきにくくする)ために、表面が上記の第1の硬度よりも硬い第2の硬度に設定されている。なお、名前記入欄402aおよび日付記入欄402bを、作業者が書き込みやすいように、表面を上記の第1の硬度よりも柔らかい第3の硬度に設定してもよい。具体的には、例えば、第1の硬度を「H(鉛筆硬度)」とし、第2の硬度を「6H(鉛筆硬度)」とし、第3の硬度を「4B(鉛筆硬度)」としてもよい。
【0066】
いずれにしても、主基板ケース(第1基板ケース)200aに貼り付けられる管理シール202の名前記入欄202aおよび日付記入欄202bの表面硬度と、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402の名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの表面硬度とを異ならせればよい。このように、表面硬度を異ならせることによって、作業者が表面を触るだけで、主基板ケース(第1基板ケース)200aに貼り付けられる管理シール202と、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402とを瞬時に識別することが可能となる。
【0067】
本実施例では、名前記入欄402aは、大きさが縦約6.0mm、横約20.0mmとなっている。また、日付記入欄402bは、大きさが縦約6.0mm、横約16.0mmとなっている。また、名前記入欄402aと日付記入欄402bの間隔は4.0mmとなるように配置されている。すなわち、名前記入欄402aと日付記入欄402bとは、縦方向の大きさが等しくなるように形成されている。一方、名前記入欄402aと日付記入欄402bとは、横方向の大きさが異なるように形成されている。本実施例では、名前記入欄402aの方が、日付記入欄402bに比べて横方向の大きさが大きくなるように形成されている。
【0068】
さらに、本実施例では、主基板ケース(第1基板ケース)200aに貼り付けられる管理シール202の名前記入欄202aの大きさと、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402の名前記入欄402aの大きさが同じとなっている。また、主基板ケース(第1基板ケース)200aに貼り付けられる管理シール202の日付記入欄202bの大きさと、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402の日付記入欄402bの大きさが同じとなっている。ただし、払出基板ケース(第2基板ケース)400aに貼り付けられる管理シール402の名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの大きさはこれに限定されるものではない。
【0069】
例えば、名前記入欄402aの大きさを縦約5.0mm、横約25.0mmとし、日付記入欄402bの大きさを縦約5.0mm、横約18.0mmとしてもよい。すなわち、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの縦方向の大きさの方が小さくなるようにしつつ、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの横方向の大きさの方が大きくなるようにしてもよい。
【0070】
また、名前記入欄402aの大きさを縦約7.0mm、横約24.0mmとし、日付記入欄402bの大きさを縦約7.0mm、横約20.0mmとしてもよい。すなわち、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向および横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの縦方向および横方向の大きさの方が大きくなるようにしてもよい。
【0071】
また、名前記入欄402aの大きさを縦約6.0mm、横約22.0mmとし、日付記入欄402bの大きさを縦約6.0mm、横約20.0mmとしてもよい。すなわち、名前記入欄402aと日付記入欄402bとは、縦方向の大きさが等しくなるように形成されている。主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向の大きさと、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの縦方向の大きさを同じとしつつ、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの横方向の大きさの方が大きくなるようにしてもよい。
【0072】
また、名前記入欄402aの大きさを縦約9.0mm、横約25.0mmとし、日付記入欄402bの大きさを縦約9.0mm、横約25.0mmとしてもよい。すなわち、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの大きさを同じとしつつ、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向および横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの縦方向および横方向の大きさの方が大きくなるようにしてもよい。
【0073】
また、名前記入欄402aの大きさを縦約6.0mm、横約15.0mmとし、日付記入欄402bの大きさを縦約6.0mm、横約17.0mmとしてもよい。すなわち、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向の大きさと、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの縦方向の大きさを同じとしつつ、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aの横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aの横方向の大きさの方が小さくなるようにし、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各日付記入欄202bの横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における日付記入欄402bの横方向の大きさの方が大きくなるようにしてもよい。
【0074】
また、名前記入欄402aおよび日付記入欄402bが区切らず、1つの共通記入欄(不図示)を設けることとしてもよい。この場合、共通記入欄の大きさを縦約6.0mm、横約45.0mmとしてもよい。すなわち、共通記入欄の縦方向の大きさは、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向の大きさと同じとしつつ、共通記入欄の横方向の大きさは、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの横方向の大きさよりも大きくしてもよい。より具体的には、共通記入欄の横方向の大きさは、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における名前記入欄202aと日付記入欄202bの横方向の大きさを合算した大きさよりも大きくしてもよい。
【0075】
また、名前記入欄402aの大きさを縦約4.0mm、横約34.0mmとし、日付記入欄402bの大きさを縦約4.0mm、横約34.0mmとしてもよい。すなわち、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの大きさを同じとしつつ、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202bの縦方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402bの縦方向の大きさの方が小さくなるようにし、主基板ケース(第1基板ケース)200aの管理シール202における各名前記入欄202aおよび各日付記入欄202b横方向の大きさよりも、払出基板ケース(第2基板ケース)400aの管理シール402における名前記入欄402aおよび日付記入欄402b横方向の大きさの方が大きくなるようにしてもよい。
【0076】
ここで、遊技機100において、遊技球の球つまりを抑制することを可能とするための工夫について、図9図11を参照して説明する。図9図11は、遊技機100の正面視において、一部を拡大した部分拡大図である。
【0077】
図9図11に示すように、遊技機100には、球戻り防止機構800が設けられる。球戻り防止機構800は、遊技領域116に発射された遊技球PBが不図示の発射機構に向かって戻ることを防止するための機構である。以下、レール114aを内レール114aとも呼び、レール114bを外レール114bとも呼ぶ。
【0078】
内レール114aと外レール114bとの間には、案内領域R21が形成される。案内領域R21では、不図示の発射機構により発射された遊技球PBが遊技領域116に案内される。球戻り防止機構800は、遊技球PBが遊技領域116から案内領域R21に戻ることを防止する。球戻り防止機構800は、変位可能な変位部材802を有する。
【0079】
変位部材802は、外レール114bと対向する側面部802aと、側面部802aの先端側の先端部802bとを有する。変位部材802は、第1状態と、第2状態と、第3状態とに変位可能である。以下では、変位部材802の第1状態、第2状態および第3状態を、球戻り防止機構800の第1状態、第2状態および第3状態とも呼ぶ。図9は、第1状態の球戻り防止機構800を示す部分拡大図である。図10は、第2状態の球戻り防止機構800を示す部分拡大図である。図11は、第3状態の球戻り防止機構800を示す部分拡大図である。
【0080】
例えば、変位部材802は、図9図11に示すように、当該変位部材802の下端を中心に回動可能である。無負荷時において、変位部材802は付勢部材により付勢されることによって図9に示す第1状態に維持される。例えば、第1状態では、変位部材802は、付勢部材により付勢され、不図示のストッパに押し付けられることによって、図9の姿勢に保持されている。変位部材802は、付勢部材により図9中の反時計回りに付勢されている。不図示の発射機構により発射された遊技球PBは、付勢部材による付勢力に抗して、変位部材802を押し動かして遊技領域116まで移動できる。
【0081】
図9に示すように、第1状態では、変位部材802の先端部802bから外レール114bまでの距離である特定距離D21が、遊技球PBの直径よりも短くなっている。ゆえに、第1状態では、遊技領域116から案内領域R21に戻ろうとする遊技球PBは、変位部材802により遮られ、案内領域R21に進入できない。具体的には、第1状態において、変位部材802の側面部802aと外レール114bとの成す角は鋭角になっている。ゆえに、変位部材802に遊技領域116側から衝突した遊技球PBは、外レール114bから遠ざかる方向に弾かれ、遊技領域116側に適切に戻される。第1状態は、後述するように、特定距離D21が、第2状態よりも短い状態である。
【0082】
図10に示すように、第2状態では、特定距離D21が、遊技球PBの直径と同程度、または、遊技球PBの直径よりも長くなっている。第2状態は、不図示の発射機構により発射された遊技球PBが変位部材802を押し動かし、変位部材802を超えて移動した状態である。第2状態では、案内領域R21から遊技領域116に遊技球PBが案内される。第2状態は、特定距離D21が、第1状態よりも長い状態である。なお、遊技球PBが変位部材802を超えて案内領域R21から遊技領域116に移動した後において、球戻り防止機構800は、第2状態から第1状態に戻る。それにより、遊技領域116から案内領域R21に遊技球PBが戻ることが抑制される。
【0083】
図11に示す第1遊技球PB1は、案内領域R21から遊技領域116に案内される遊技球PBである。図11に示す第2遊技球PB2は、遊技領域116から案内領域R21に戻ろうとする遊技球PBである。図11に示すように、第3状態は、第1遊技球PB1よりも先に発射された第2遊技球PB2が変位部材802まで戻ったタイミングと、第1遊技球PB1が変位部材802に到達するタイミングとが一致し、第1遊技球PB1と第2遊技球PB2とが衝突している状態である。第3状態では、第1遊技球PB1は、変位部材802の側面部802a、外レール114b、および、第2遊技球PB2と接している。また、第2遊技球PB2は、変位部材802の先端部802b、外レール114b、および、第1遊技球PB1と接している。それにより、特定距離D21が、第1状態より長く第2状態より短く、かつ、第2遊技球PB2の最下点P21から外レール114bまでの距離D22より短くなっている。
【0084】
上記のように、球戻り防止機構800が第3状態となることによって、第1遊技球PB1と第2遊技球PB2との衝突後に、第2遊技球PB2が、案内領域R21に戻ろうとしても、変位部材802の先端部802bに遊技領域116側から接触することになる。そのため、変位部材802は、遊技領域116側から案内領域R21側に向かう接触力を付与されて反時計回りに回動する可能性が高くなる。したがって、変位部材802は、第2遊技球PB2が案内領域R21に戻ることを困難とすることができる。その結果、図11のように第1遊技球PB1と第2遊技球PB2との衝突時でも、第2遊技球PB2が案内領域R21に戻ることを抑制できる。つまり、遊技球PBが2球連続して案内領域R21に戻ることを抑制でき、案内領域R21や発射装置内で遊技球PBが球つまりを起こすことを抑制することができる。
【0085】
以上のように、本実施例では、球戻り防止機構800により、球詰まりが抑制される。なお、遊技機100では、液晶表示装置からなる不図示の演出表示装置が備えられている。遊技中に球詰まりが生じると、遊技者の注意が、演出表示装置から、球戻り防止機構800の近傍に移動する。その結果、演出表示装置で実行されている種々の演出を遊技者が見逃してしまうおそれがある。本実施例によれば、球詰まりが抑制されることによっても、結果的に、演出表示装置で実行されている種々の演出を遊技者が見逃してしまうといった事態が抑制され、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はかかる実施例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0087】
上記実施例において、ゲート痕P1、P2、P3、P4のそれぞれの大きさは同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、複数設けられているゲート痕P1の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。同様に、複数設けられているゲート痕P2の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。同様に、複数設けられているゲート痕P3の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。同様に、複数設けられているゲート痕P4の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。例えば、CPU204の周辺に位置するゲート痕P1、P2の大きさを、CPU204の周辺以外に位置するゲート痕P1、P2の大きさよりも小さくしてもよい。また、例えば、CPU304の周辺に位置するゲート痕P1、P3の大きさを、CPU304の周辺以外に位置するゲート痕P1、P3の大きさよりも小さくしてもよい。また、例えば、CPU404の周辺に位置するゲート痕P4の大きさを、CPU404の周辺以外に位置するゲート痕P4の大きさよりも小さくしてもよい。
【0088】
なお、ゲート痕P1、P2、P3、P4の大きさは、成型を行う際に、溶解した樹脂の金型への流入口のサイズを変更することにって変更することができる。これにより、裏カバー120や主基板ケース(第1基板ケース)200aや副基板ケース300aや払出基板ケース(第2基板ケース)400a上の特定の位置(CPU204、304、404やその他の基板の付近や、何らかの文字情報と重なる位置)の視認性がゲート痕P1、P2、P3、P4によって阻害されることを抑制することが可能となる。また、裏カバー120や主基板ケース(第1基板ケース)200aや副基板ケース300aや払出基板ケース(第2基板ケース)400aの構造の複雑具合(それに伴う脆弱さ、頑丈さの違い)が同一の成型品の中で異なる場合(凸凹がある、放熱孔のような穴があいている、など)に、ゲート痕P1、P2、P3、P4の大きさを変更することによって対応することが可能となる。
【0089】
また、上記実施例において、エジェクタピン痕E1、E2、E3、E4のそれぞれの大きさは同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、複数設けられているエジェクタピン痕E1の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。同様に、複数設けられているエジェクタピン痕E2の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。同様に、複数設けられているエジェクタピン痕E3の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。同様に、複数設けられているエジェクタピン痕E4の大きさはすべて同じであってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。例えば、CPU204の周辺に位置するエジェクタピン痕E1、E2の大きさを、CPU204の周辺以外に位置するエジェクタピン痕E1、E2の大きさよりも小さくしてもよい。また、例えば、CPU304の周辺に位置するエジェクタピン痕E1、E3の大きさを、CPU304の周辺以外に位置するエジェクタピン痕E1、E3の大きさよりも小さくしてもよい。また、例えば、CPU404の周辺に位置するエジェクタピン痕E4の大きさを、CPU404の周辺以外に位置するエジェクタピン痕E4の大きさよりも小さくしてもよい。
【0090】
なお、エジェクタピン痕E1、E2、E3、E4の大きさは、成型された樹脂を金型から取外すためのエジェクタピンのサイズを変更することによって変更することができる。これにより、裏カバー120や主基板ケース(第1基板ケース)200aや副基板ケース300aや払出基板ケース(第2基板ケース)400a上の特定の位置(CPU204、304、404やその他の基板の付近や、何らかの文字情報と重なる位置)の視認性がエジェクタピン痕E1、E2、E3、E4によって阻害されることを抑制することが可能となる。また、裏カバー120や主基板ケース(第1基板ケース)200aや副基板ケース300aや払出基板ケース(第2基板ケース)400aの構造の複雑具合(それに伴う脆弱さ、頑丈さの違い)が同一の成型品の中で異なる場合(凸凹がある、放熱孔のような穴があいている、など)に、エジェクタピン痕E1、E2、E3、E4の大きさを変更することによって対応することが可能となる。
【0091】
成型された樹脂を押し出す際には、エジェクタピン自体にも圧がかかって破損する可能性がある。直径の太いエジェクタピンを用いた方が破損のおそれが小さいため、大量生産される樹脂成型品の製造における歩留まりの観点からすると、エジェクタピンは、本来は、全て大径のものとすることが望ましい。しかしながら、全て大径のエジェクタピンを用いようとすると、例えば放熱孔に囲まれた隙間や、裏カバー120や主基板ケース(第1基板ケース)200aや副基板ケース300aや払出基板ケース(第2基板ケース)400aの構造上生じる細い凹凸部や細い縁など、大径のエジェクタピンでは、その径に対して押圧面積が十分に確保できない場合がある。これに対して、好適なサイズのエジェクタピン(小径)を使用することで、押圧面積が十分に確保でき、押し出しの際にエジェクタピンや樹脂に予期せぬ負荷がかかって破損するといったことが抑制することができる。また、大径のエジェクタピンを配置した際に、ピンの円周の一部と特定の位置が重なってしまう場合、エジェクタピン痕E1、E2、E3、E4は円形の押圧痕として樹脂製品に残り、円周部に埃がたまったり、光が反射したりすることで視認性が阻害される要因になるおそれがある。これに対して、好適なサイズのエジェクタピン(小径)を使用することで、円周と特定の位置の重なりが回避でき、視認性を保つことにつながる。したがって、エジェクタピンのサイズを適宜変更することが好ましい。
【0092】
また、ゲート痕P1とエジェクタピン痕E1の大きさは異なってもよいし、同じであってもよい。同様に、ゲート痕P2とエジェクタピン痕E2の大きさは異なってもよいし、同じであってもよい。同様に、ゲート痕P3とエジェクタピン痕E3の大きさは異なってもよいし、同じであってもよい。同様に、ゲート痕P4とエジェクタピン痕E4の大きさは異なってもよいし、同じであってもよい。
【0093】
また、上記実施例では、主制御基板(第1制御基板)200に設けられたコネクタ132aと、コネクタ132aが挿入される貫通孔222との離間距離、および、主基板ケース(第1基板ケース)200aの第1の面224および第2の面226と主制御基板(第1制御基板)200との離間距離について示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、副制御基板300(副基板ケース300a)および払出制御基板(第2制御基板)400(払出基板ケース(第2基板ケース)400a)についても、本実施例を適用させてもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、遊技価値(遊技媒体)としての遊技球が用いられる、所謂パチンコ機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。少なくとも、払出制御基板(第2制御基板)400は、主制御基板(第1制御基板)200と双方向のデータ通信が可能に接続されていればよい。例えば、払出制御基板(第2制御基板)400は、遊技価値を付与するための機能を有し、本発明を、遊技価値(遊技媒体)としてのメダルが投入された後、スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の当選役の当否を当選役抽選により決定するとともに、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数の回転リールを回転制御し、回転している回転リールに対応するストップスイッチの操作に応じ、当選役抽選手段の抽選結果に基づいて、操作されたストップスイッチに対応する回転リールをそれぞれ停止制御する所謂スロットマシンにおいてメダルを払い出す払出制御基板、所謂管理遊技機における後述する枠制御基板、所謂メダルレス遊技機における後述するメダル数制御基板およびこれらの基板(第2制御基板)を収容するケース(第2基板ケース)に適用してもよい。
【0095】
メダルレス遊技機では、主制御基板に、遊技の進行を制御するメインCPUが配され、メダル数制御基板に、遊技に供する電子化メダルを管理するメダル数制御CPUが配され、主制御基板とメダル数制御基板とがハーネスを介して接続され、メダル数制御基板と遊技球等貸出装置接続端子板とがハーネスを介して接続されている。ここで、遊技球等貸出装置接続端子板は、メダルレス遊技機と、専用ユニットを接続するための接続端子板であり、電子化メダルの貸し出しに係る信号の受信、電子化メダルの貸出受領結果の送信、電子化メダルの計数に係る信号の送信、メダルレス遊技機の各情報の送信を行う。なお、専用ユニットは、メダルレス遊技機と接続され、遊技者に電子化メダルを貸し出したり、遊技者が獲得した電子化メダルを計数を行うものである。これにより、メダルレス遊技機では、メダルの介在なしに遊技を進行することが可能となる。
【0096】
管理遊技機では、主制御基板に、遊技の進行を制御するメインCPUが配され、枠制御基板に、遊技に供する電子化遊技球を管理する遊技球数制御CPUが配され、主制御基板と遊技球数制御基板とがハーネスを介して接続され、遊技球数制御基板と遊技球等貸出装置接続端子板とがハーネスを介して接続されている。ここで、遊技球等貸出装置接続端子板は、管理遊技機と、専用ユニットを接続するための接続端子板であり、電子化遊技球の貸し出しに係る信号の受信、電子化遊技球の貸出受領結果の送信、電子化遊技球の計数に係る信号の送信、管理遊技機の各情報の送信を行う。なお、専用ユニットは、管理遊技機と接続され、遊技者に電子化遊技球を貸し出したり、遊技者が獲得した電子化遊技球を計数を行うものである。これにより、管理遊技機では、パチンコ機を封入循環式にして、遊技者が遊技球に触れることなく遊技を進行することが可能となる。
【0097】
なお、上記実施例におけるエジェクタピン痕E1およびエジェクタピン痕E2が、本発明の成型痕に相当し、ピンゲート痕P1およびピンゲート痕P2が、本発明の第2の成型痕に相当する。なお、ピンゲート痕P1およびピンゲート痕P2を本発明の成型痕とし、エジェクタピン痕E1およびエジェクタピン痕E2を本発明の第2の成型痕としてもよい。
【符号の説明】
【0098】
100 遊技機
E1 エジェクタピン痕(成型痕)
E2 エジェクタピン痕(成型痕)
P1 ピンゲート痕(第2の成型痕)
P2 ピンゲート痕(第2の成型痕)
108 遊技盤
114a 内レール
114b 外レール
116 遊技領域
120 裏カバー
200 主制御基板
200a 主基板ケース
204 CPU
208 照合端子
300 副制御基板
802 変位部材
802a 側面部
802b 先端部
PB 遊技球
PB1 第1遊技球(第1の遊技球)
PB2 第2遊技球(第2の遊技球)
R21 案内領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11