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特許7554239レイヤードディビジョンマルチプレキシングを利用した放送信号フレーム生成装置および放送信号フレーム生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】レイヤードディビジョンマルチプレキシングを利用した放送信号フレーム生成装置および放送信号フレーム生成方法
(51)【国際特許分類】
   H04J 99/00 20090101AFI20240911BHJP
   H03M 13/35 20060101ALI20240911BHJP
   H03M 13/27 20060101ALI20240911BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240911BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
H04J99/00 100
H03M13/35
H03M13/27
H04L27/26 111
H04L27/26 114
H04L1/00 F
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022134498
(22)【出願日】2022-08-25
(62)【分割の表示】P 2021123400の分割
【原出願日】2016-03-08
(65)【公開番号】P2022169716
(43)【公開日】2022-11-09
【審査請求日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】10-2015-0055457
(32)【優先日】2015-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0070769
(32)【優先日】2015-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0004460
(32)【優先日】2016-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】596099882
【氏名又は名称】エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジェ-ヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ソン-イク
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ソン-ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、フン-ムク
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0198876(US,A1)
【文献】特表2010-529789(JP,A)
【文献】国際公開第2009/011487(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/030501(WO,A1)
【文献】特表2018-513633(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0076127(US,A1)
【文献】カナダ国特許出願公開第03039293(CA,A1)
【文献】Jae-young Lee et al.,Framing and multiple-PLP structures for LDM-based next generation terrestrial broadcasting systems,2015 IEEE International Symposium on Broadband Multimedia Systems and Broadcasting,IEEE,2015年06月19日,https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=7177240,DOI: 10.1109/BMSB.2015.7177240
【文献】Luke Fay,ATSC 3.0 physical layer overview,2015 IEEE International Symposium on Broadband Multimedia Systems and Broadcasting,IEEE,2015年06月19日,https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=7177257,DOI: 10.1109/BMSB.2015.7177257
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 99/00
H03M 13/35
H03M 13/27
H04L 27/26
H04L 1/00
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送信号フレームを生成する方法であって、
コアレイヤ信号とエンハンストレイヤ信号とを結合することによって、マルチプレキシングされた信号を生成するステップと、
前記コアレイヤ信号に相応するコアレイヤと、前記エンハンストレイヤ信号に相応するエンハンストレイヤの両方に適用されるインターリービングを実行することにより、タイムインターリービングされた信号を生成するステップと、
フィジカルレイヤパイプ(PLP)のサイズ情報をシグナリングするための第1のシグナリングフィールドと、インジェクションレベル情報をシグナリングするための第2のシグナリングフィールドとを含む放送信号フレームを生成するステップと、
前記コアレイヤおよび前記エンハンストレイヤのうちの一つを識別するレイヤ識別情報と予め設定された値との比較結果を判断することなく、前記第1のシグナリングフィールドは、前記PLPのそれぞれに含まれ、
前記第2のシグナリングフィールドは、前記レイヤ識別情報と前記予め設定された値との比較結果に基づいて選択的に含まれ、
前記放送信号フレームは、現在のフィジカルレイヤパイプが分散しないか分散であるかを識別するイプ情報をシグナリングするための第3のシグナリングフィールドを含み、
前記タイプ情報は、前記現在のフィジカルレイヤパイプが分散しないことを示す場合は0であり、および前記現在のフィジカルレイヤパイプが分散していることを示す場合は1であることを特徴とする放送信号フレームを生成する方法。
【請求項2】
前記サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて生成されることを特徴とする請求項1に記載の放送信号フレームを生成する方法。
【請求項3】
放送信号受信方法であって、
放送信号フレームに相応する放送信号を受信するステップであって、前記放送信号フレームは、フィジカルレイヤパイプ(PLP)のサイズ情報をシグナリングするための第1のシグナリングフィールドと、シグナリングインジェクションレベル情報のための第2のシグナリングフィールドとを含み、
前記放送信号を用いて前記第1のシグナリングフィールドと前記第2のシグナリングフィールドとを復元するステップと、
コアレイヤおよびエンハンストレイヤのうちの一つを識別するレイヤ識別情報と予め設定された値との比較結果を判断することなく、前記第1のシグナリングフィールドは、前記PLPのそれぞれに含まれ、
前記第2のシグナリングフィールドは、前記レイヤ識別情報と前記予め設定された値との比較結果に基づいて選択的に含まれ、
前記放送信号フレームは、現在のフィジカルレイヤパイプが分散しないか分散であるかを識別するイプ情報をシグナリングするための第3のシグナリングフィールドを含み、
前記タイプ情報は、前記現在のフィジカルレイヤパイプが分散しないことを示す場合には0であり、および前記現在のフィジカルレイヤパイプが分散されていることを示す場合には1であることを特徴とする放送信号受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送システムで使用される放送信号送/受信技術に関し、特に、2つ以上の信号をマルチプレキシング/デマルチプレキシングして送/受信する放送信号送/受信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
BICM(Bit-Interleaved Coded Modulation)は帯域-効率的な(bandwidth-efficient)伝送技術で、エラー訂正符号化器(error-correction coder)、ビット単位インターリーバ(bit-by-bit interleaver)および高次数の変調器(modulator)が結合された形態である。
【0003】
BICMは、エラー訂正符号化器としてLDPC(Low-Density Parity Check)符号器またはターボ符号器を用いることにより、簡単な構造で優れた性能を提供することができる。また、BICMは、変調次数(modulation order)とエラー訂正符号の長さおよび符号率などを多様に選択可能なため、高い水準のフレキシビリティ(flexibility)を提供する。この利点のため、BICMは、DVB-T2やDVB-NGHのような放送標準で使用されているだけでなく、他の次世代放送システムでも使用される可能性が高い。
【0004】
複数の多重サービスを同時に支援するためには、多数の信号を混合する過程であるマルチプレキシング(multiplexing)が必要である。このようなマルチプレキシング手法のうち、現在広く使用される手法としては、時間資源を分けて使用するTDM(Time Division Multiplexing)と、周波数資源を分けて使用するFDM(Frequency Division Multiplexing)とがある。すなわち、TDMは、サービスごとに分割された時間を割り当てる方式であり、FDMは、サービスごとに分割された周波数資源を割り当てて使用する手法である。最近は、次世代放送システムに適用可能なTDMおよびFDMより高い水準のフレキシビリティ(flexibility)と優れた性能を提供する新たなマルチプレキシング手法に対する必要性が切実に提起されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、TDM(Time Division Multiplexing)やFDM(Frequency Division Multiplexing)より高い水準のフレキシビリティと優れた性能を提供することができる新たな信号マルチプレキシング技術が適用された放送信号フレーム構造を提供することである。
【0006】
また、本発明の目的は、次世代放送システムにおいて、多重サービスを同時に支援しながらも、それぞれのサービスが時間と周波数資源を100%使用可能にすることである。
【0007】
さらに、本発明の目的は、2つ以上のレイヤそれぞれに相応する2つ以上の信号それぞれを、互いに異なるパワーレベルで結合して、効率的に信号をマルチプレキシング/デマルチプレキシングすることである。
【0008】
また、本発明の目的は、互いに異なるパワーレベルで結合されたレイヤおよびフィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)を効率的にシグナリングすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための、本発明に係る放送信号フレーム生成装置は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合(combine)して、マルチプレキシングされた信号を生成する結合器と、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号に相応するパワーに低下させるパワーノーマライザと、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成するタイムインターリーバと、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報および、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報をシグナリングするためのプリアンブルを含む放送信号フレームを生成するフレームビルダとを含む。
【0010】
この時、フレームビルダは、ブートストラップを生成するブートストラップ生成部と、前記プリアンブルを生成するプリアンブル生成部と、前記タイムインターリービングされた信号に相応するスーパーインポーズドペイロードを生成するスーパーインポーズドペイロード生成部とを含むことができる。
【0011】
この時、サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて設定される。
【0012】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプの開始位置情報およびタイプ情報を含むことができる。
【0013】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプを識別するためのPLP識別情報と、階層的な分割に相応するレイヤを識別するためのレイヤ識別情報とを含むことができる。
【0014】
この時、サイズ情報および開始位置情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0015】
この時、タイプ情報は、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的に前記プリアンブルに含まれる。
【0016】
この時、放送信号フレーム生成装置は、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを低減してパワーリデューストエンハンストレイヤ信号を生成するインジェクションレベルコントローラをさらに含み、前記結合器は、前記コアレイヤ信号および前記パワーリデューストエンハンストレイヤ信号を結合して、前記マルチプレキシングされた信号を生成することができる。
【0017】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的に前記インジェクションレベルコントローラに相応するインジェクションレベル情報を含むことができる。
【0018】
この時、パワーノーマライザは、ノーマライジングファクター(normalizing factor)に相応し、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記結合器によって上昇した分だけ低下させることができる。
【0019】
この時、インジェクションレベルコントローラは、スケーリングファクターに相応し、前記ノーマライジングファクターおよび前記スケーリングファクターはそれぞれ、0より大きく、かつ、1より小さい値であり、前記スケーリングファクターは、前記インジェクションレベルコントローラに相応するパワー減少が大きいほど減少し、前記ノーマライジングファクターは、前記インジェクションレベルコントローラに相応するパワー減少が大きいほど増加することができる。
【0020】
この時、エンハンストレイヤ信号は、前記コアレイヤ信号に相応するコアレイヤデータの復元に相応するキャンセレーション(cancellation)に基づいて復元されるエンハンストレイヤデータに相応できる。
【0021】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合して、マルチプレキシングされた信号を生成するステップと、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号に相応するパワーに低下させるステップと、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成するステップと、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報および、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報をシグナリングするためのプリアンブルを含む放送信号フレームを生成するステップとを含む。
【0022】
この時、放送信号フレームを生成するステップは、ブートストラップを生成するステップと、前記プリアンブルを生成するステップと、前記タイムインターリービングされた信号に相応するスーパーインポーズドペイロードを生成するステップとを含むことができる。
【0023】
この時、サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて設定される。
【0024】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプの開始位置情報およびタイプ情報を含むことができる。
【0025】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプを識別するためのPLP識別情報と、階層的な分割に相応するレイヤを識別するためのレイヤ識別情報とを含むことができる。
【0026】
この時、サイズ情報および開始位置情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0027】
この時、タイプ情報は、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的に前記プリアンブルに含まれる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、TDM(Time Division Multiplexing)やFDM(Frequency Division Multiplexing)より高い水準のフレキシビリティと優れた性能を提供可能な新たな信号マルチプレキシング技術が適用されたフレーム構造を提供することができる。
【0029】
また、本発明は、次世代放送システムにおいて、多重サービスを同時に支援しながらも、それぞれのサービスが時間と周波数資源を100%使用することができる。
【0030】
さらに、本発明は、2つ以上のレイヤそれぞれに相応する2つ以上の信号それぞれを、互いに異なるパワーレベルで結合して、効率的に信号をマルチプレキシング/デマルチプレキシングすることができる。
【0031】
また、本発明は、互いに異なるパワーレベルで結合されたレイヤおよびフィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)を効率的にシグナリングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信システムを示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法を示す動作フローチャートである。
図3図1に示された放送信号フレーム生成装置の一例を示すブロック図である。
図4】放送信号フレーム構造の一例を示す図である。
図5図4に示された放送信号フレームが受信される過程の一例を示す図である。
図6図4に示された放送信号フレームが受信される過程の他の例を示す図である。
図7図1に示された放送信号フレーム生成装置の他の例を示すブロック図である。
図8図1に示された信号デマルチプレキシング装置の一例を示すブロック図である。
図9図8に示されたコアレイヤBICMデコーダおよびエンハンストレイヤシンボル抽出器の一例を示すブロック図である。
図10図8に示されたコアレイヤBICMデコーダおよびエンハンストレイヤシンボル抽出器の他の例を示すブロック図である。
図11図8に示されたコアレイヤBICMデコーダおよびエンハンストレイヤシンボル抽出器のさらに他の例を示すブロック図である。
図12図1に示された信号デマルチプレキシング装置の他の例を示すブロック図である。
図13】コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号の結合によるパワー上昇を示す図である。
図14】本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法を示す動作フローチャートである。
図15】本発明の一実施形態に係る放送信号フレームを含むスーパーフレーム構造を示す図である。
図16】2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプを適用したLDMフレームの一例を示す図である。
図17】2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプを適用したLDMフレームの他の例を示す図である。
図18】2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプを適用したLDMフレームの活用例を示す図である。
図19】2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプを適用したLDMフレームの他の活用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明を添付した図面を参照して詳細に説明する。ここで、繰り返される説明、本発明の要旨を不必要にあいまいにし得る公知の機能、および構成に関する詳細な説明は省略する。本発明の実施形態は、当業界における平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状および大きさなどは、より明確な説明のために誇張されることがある。
【0034】
以下、本発明に係る好ましい実施形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信システムを示すブロック図である。
【0036】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信システムは、放送信号送信装置110と、無線チャネル120と、放送信号受信装置130とを含む。
【0037】
放送信号送信装置110は、コアレイヤデータおよびエンハンストレイヤデータをマルチプレキシングして、放送信号フレームを生成する放送信号フレーム生成装置111と、OFDM送信機113とを含む。
【0038】
放送信号フレーム生成装置111は、コアレイヤデータに相応するコアレイヤ信号およびエンハンストレイヤデータに相応するエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合(combine)し、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、マルチプレキシングされた信号を生成する。この時、放送信号フレーム生成装置111は、タイムインターリービングされた信号を用いて、ブートストラップおよびプリアンブルが含まれた放送信号フレームを生成することができる。この時、放送信号フレームは、ATSC3.0フレームであるとよい。
【0039】
OFDM送信機113は、マルチプレキシングされた信号を、OFDM通信方式を利用してアンテナ117を介して送信し、送信されたOFDM信号が無線チャネル120を介して放送信号受信装置130のアンテナ137を介して受信されるようにする。
【0040】
放送信号受信装置130は、OFDM受信機133と、信号デマルチプレキシング装置131とを含む。無線チャネル120を介して送信された信号がアンテナ137を介して受信されると、OFDM受信機133は、同期(synchronization)、チャネル推定(channel estimation)および等化(equalization)過程などによりOFDM信号を受信する。
【0041】
この時、OFDM受信機133は、前記OFDM信号からブートストラップを検出して復調し、ブートストラップに含まれた情報を用いてプリアンブルを復調し、プリアンブルに含まれた情報を用いてスーパーインポーズドペイロードを復調してもよい。
【0042】
信号デマルチプレキシング装置131は、OFDM受信機133を介して受信された信号(スーパーインポーズドペイロード)から先にコアレイヤデータを復元し、復元されたコアレイヤデータに相応するキャンセレーション(cancellation)によりエンハンストレイヤデータを復元する。この時、信号デマルチプレキシング装置131は、先に放送信号フレームを生成し、放送信号フレームからブートストラップを復元し、ブートストラップに含まれた情報を用いてプリアンブルを復元した後、プリアンブルに含まれたシグナリング情報データ信号の復元に活用することができる。この時、シグナリング情報は、L1シグナリング情報であるとよく、インジェクションレベル情報、ノーマライジングファクター情報などを含むことができる。
【0043】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)を識別するためのPLP識別情報と、階層的な分割に相応するレイヤを識別するためのレイヤ識別情報とを含むことができる。
【0044】
この時、PLP識別情報およびレイヤ識別情報は、別個のフィールドとして前記プリアンブルに含まれる。
【0045】
この時、タイムインターリーバ情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0046】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的に前記インジェクションレベルコントローラに相応するインジェクションレベル情報を含むことができる。
【0047】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプのタイプ情報、開始位置情報およびサイズ情報を含むことができる。
【0048】
この時、タイプ情報は、分散しない(non-dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第1タイプ、および分散した(dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第2タイプのいずれか1つを識別するためのものであるとよい。
【0049】
この時、分散しないフィジカルレイヤパイプは、連続的なデータセルインデックス(contiguous data cell indices)に対して割り当てられ、前記分散したフィジカルレイヤパイプは、2つ以上のサブスライスからなるとよい。
【0050】
この時、タイプ情報は、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的にシグナリングされる。
【0051】
この時、タイプ情報は、コアレイヤに対してのみシグナリングされる。
【0052】
この時、開始位置情報は、フィジカルレイヤパイプの1番目のデータセルに相応するインデックスと同一に設定される。
【0053】
この時、開始位置情報は、セルアドレッシングスキーム(cell addressing scheme)を用いて、前記フィジカルレイヤパイプの開始位置(start position)を指示(indicate)することができる。
【0054】
この時、開始位置情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0055】
この時、サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて設定される。
【0056】
この時、サイズ情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0057】
後述するが、図1に示された放送信号フレーム生成装置111は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合(combine)して、マルチプレキシングされた信号を生成する結合器と、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号に相応するパワーに低下させるパワーノーマライザと、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成するタイムインターリーバと、前記タイムインターリービングされた信号を用いて、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルを含む放送信号フレームを生成するフレームビルダとを含むことができる。この時、図1に示された放送信号送信装置110は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合(combine)して、マルチプレキシングされた信号を生成する結合器と、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号に相応するパワーに低下させるパワーノーマライザと、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成するタイムインターリーバと、前記タイムインターリービングされた信号を用いて、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルを含む放送信号フレームを生成するフレームビルダと、前記放送信号フレームを、OFDM通信方式を利用してアンテナを介して送信するOFDM送信機とを含むと考えられる。
【0058】
後述するが、図1に示された信号デマルチプレキシング装置は、放送信号フレームに相応する受信信号にタイムデインターリービングを適用してタイムデインターリービング信号を生成するタイムデインターリーバと、前記受信信号または前記タイムデインターリービング信号のパワーを、送信機のパワーノーマライザによるパワー減少分だけ高めるデノーマライザと、前記デノーマライザによってパワー調節された信号からコアレイヤデータを復元するコアレイヤBICMデコーダと、前記コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤFECデコーダの出力信号を用いて、前記デノーマライザによってパワー調節された信号に対する前記コアレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、エンハンストレイヤ信号を抽出するエンハンストレイヤシンボル抽出器と、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高めるデインジェクションレベルコントローラと、前記デインジェクションレベルコントローラの出力信号を用いてエンハンストレイヤデータを復元するエンハンストレイヤBICMデコーダとを含むことができる。この時、図1に示された放送信号受信装置130は、放送信号フレームに相応する送信された信号に対する同期、チャネル推定および等化のいずれか1つ以上を行い、受信信号を生成するOFDM受信機と、前記受信信号にタイムデインターリービングを適用してタイムデインターリービング信号を生成するタイムデインターリーバと、前記受信信号または前記タイムデインターリービング信号のパワーを、送信機のパワーノーマライザによるパワー減少分だけ高めるデノーマライザと、前記デノーマライザによってパワー調節された信号からコアレイヤデータを復元するコアレイヤBICMデコーダと、前記コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤFECデコーダの出力信号を用いて、前記デノーマライザによってパワー調節された信号に対する前記コアレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、エンハンストレイヤ信号を抽出するエンハンストレイヤシンボル抽出器と、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高めるデインジェクションレベルコントローラと、前記デインジェクションレベルコントローラの出力信号を用いてエンハンストレイヤデータを復元するエンハンストレイヤBICMデコーダとを含むと考えられる。
【0059】
図1には明示的に示されていないが、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信システムは、コアレイヤデータおよびエンハンストレイヤデータ以外にも、1つ以上の拡張レイヤデータをマルチプレキシング/デマルチプレキシングすることができる。この時、拡張レイヤデータは、コアレイヤデータおよびエンハンストレイヤデータより低いパワーレベルでマルチプレキシングされる。さらに、2つ以上の拡張レイヤが含まれる場合、1番目の拡張レイヤのインジェクションパワーレベルより2番目の拡張レイヤのインジェクションパワーレベルが低く、2番目の拡張レイヤのインジェクションパワーレベルより3番目の拡張レイヤのインジェクションパワーレベルが低いとよい。
【0060】
図2は、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法を示す動作フローチャートである。
【0061】
図2を参照すれば、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合してマルチプレキシングして、コアレイヤ信号とエンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルを含む放送信号フレームを生成する(S210)。
【0062】
この時、ステップS210により生成される放送信号フレームは、ブートストラップ、プリアンブルおよびスーパーインポーズドペイロードを含むことができる。この時、ブートストラップおよびプリアンブルのいずれか1つ以上は、L1シグナリング情報を含むことができる。この時、L1シグナリング情報は、インジェクションレベル情報およびノーマライジングファクター情報を含むことができる。
【0063】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)を識別するためのPLP識別情報と、階層的な分割に相応するレイヤを識別するためのレイヤ識別情報とを含むことができる。
【0064】
この時、PLP識別情報およびレイヤ識別情報は、別個のフィールドとして前記プリアンブルに含まれる。
【0065】
この時、タイムインターリーバ情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0066】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的に前記インジェクションレベルコントローラに相応するインジェクションレベル情報を含むことができる。
【0067】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプのタイプ情報、開始位置情報およびサイズ情報を含むことができる。
【0068】
この時、タイプ情報は、分散しない(non-dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第1タイプ、および分散した(dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第2タイプのいずれか1つを識別するためのものであるとよい。
【0069】
この時、分散しないフィジカルレイヤパイプは、連続的なデータセルインデックス(contiguous data cell indices)に対して割り当てられ、前記分散したフィジカルレイヤパイプは、2つ以上のサブスライスからなるとよい。
【0070】
この時、タイプ情報は、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的にシグナリングされる。
【0071】
この時、タイプ情報は、コアレイヤに対してのみシグナリングされる。
【0072】
この時、開始位置情報は、フィジカルレイヤパイプの1番目のデータセルに相応するインデックスと同一に設定される。
【0073】
この時、開始位置情報は、セルアドレッシングスキーム(cell addressing scheme)を用いて、前記フィジカルレイヤパイプの開始位置(start position)を指示(indicate)することができる。
【0074】
この時、開始位置情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0075】
この時、サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて設定される。
【0076】
この時、サイズ情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0077】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法は、放送信号フレームをOFDM送信する(S220)。
【0078】
さらに、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法は、送信された信号をOFDM受信する(S230)。
【0079】
この時、ステップS230は、同期(synchronization)、チャネル推定(channel estimation)および等化(equalization)過程などを行うことができる。
【0080】
この時、ステップS230は、ブートストラップを復元し、復元されたブートストラップに含まれた信号を用いてプリアンブルを復元し、プリアンブルに含まれたシグナリング情報を用いてデータ信号を復元することができる。
【0081】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法は、受信された信号からコアレイヤデータを復元する(S240)。
【0082】
さらに、本発明の一実施形態に係る放送信号送/受信方法は、コアレイヤ信号のキャンセレーションによりエンハンストレイヤデータを復元する(S250)。
【0083】
特に、図2に示されたステップS240およびステップS250は、ステップS210に相応するデマルチプレキシング動作に相当するものであるとよい。
【0084】
後述するが、図2に示されたステップS210は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合して、マルチプレキシングされた信号を生成するステップと、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号に相応するパワーに低下させるステップと、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成するステップと、前記タイムインターリービングされた信号を用いて、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルが含まれた放送信号フレームを生成するステップとを含むことができる。この時、ステップS210およびステップS220の放送信号送信方法は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合して、マルチプレキシングされた信号を生成するステップと、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号に相応するパワーに低下させるステップと、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成するステップと、前記タイムインターリービングされた信号を用いて、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルが含まれた放送信号フレームを生成するステップと、前記放送信号フレームを、OFDM通信方式を利用してアンテナを介して送信するステップとを含むと考えられる。
【0085】
後述するが、図2に示されたステップS240,S250は、放送信号フレームに相応する受信信号にタイムデインターリービングを適用してタイムデインターリービング信号を生成するステップと、前記受信信号または前記タイムデインターリービング信号のパワーを、送信機のパワーノーマライザによるパワー減少分だけ高めるステップと、前記パワー調節された信号からコアレイヤデータを復元するステップと、前記パワー調節された信号に対する前記コアレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、エンハンストレイヤ信号を抽出するステップと、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高めるステップと、パワー調節された前記エンハンストレイヤ信号を用いてエンハンストレイヤデータを復元するステップとを含むことができる。この時、本発明の一実施形態に係る放送信号受信方法は、放送信号フレームに相応する送信された信号に対する同期、チャネル推定および等化のいずれか1つ以上を行い、受信信号を生成するステップと、前記受信信号にタイムデインターリービングを適用してタイムデインターリービング信号を生成するステップと、前記受信信号または前記タイムデインターリービング信号のパワーを、送信機のパワーノーマライザによるパワー減少分だけ高めるステップと、前記パワー調節された信号からコアレイヤデータを復元するステップと、前記パワー調節された信号に対する前記コアレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、エンハンストレイヤ信号を抽出するステップと、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高めるステップと、パワー調節された前記エンハンストレイヤ信号を用いてエンハンストレイヤデータを復元するステップとを含むと考えられる。
【0086】
図3は、図1に示された放送信号フレーム生成装置の一例を示すブロック図である。
【0087】
図3を参照すれば、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成装置は、コアレイヤBICM部310と、エンハンストレイヤBICM部320と、インジェクションレベルコントローラ330と、結合器340と、パワーノーマライザ345と、タイムインターリーバ350と、シグナリング生成部360と、フレームビルダ370とを含むことができる。
【0088】
一般的に、BICM(Bit-Interleaved Coded Modulation)装置は、エラー訂正符号化器と、ビットインターリーバと、シンボルマッパとから構成され、図3に示されたコアレイヤBICM部310およびエンハンストレイヤBICM部320もそれぞれ、エラー訂正符号化器と、ビットインターリーバと、シンボルマッパとを含むことができる。特に、図3に示されたエラー訂正符号化器(CORE LAYER FEC ENCODER、ENHANCED LAYER FEC ENCODER)はそれぞれ、BCHエンコーダおよびLDPCエンコーダが直列に結合されたものであるとよい。この時、エラー訂正符号化器の入力はBCHエンコーダに入力され、BCHエンコーダの出力はLDPCエンコーダに入力され、LDPCエンコーダの出力はエラー訂正符号化器の出力になるとよい。
【0089】
図3に示されているように、コアレイヤデータ(Core Layer data)およびエンハンストレイヤデータ(Enhanced Layer data)はそれぞれ、互いに異なるBICM部を通過した後、結合器340を介して合わされる。すなわち、本発明において、レイヤードディビジョンマルチプレキシング(Layered Division Multiplexing;LDM)とは、多数の階層をパワーの差を利用して1つに結合して送信することを意味することができる。
【0090】
すなわち、コアレイヤデータはコアレイヤBICM部310を通過し、エンハンストレイヤデータはエンハンストレイヤBICM部320を通過した後、インジェクションレベルコントローラ330を経て結合器340で結合される。この時、エンハンストレイヤBICM部320は、コアレイヤBICM部310とは異なるBICMエンコーディングを行うことができる。すなわち、エンハンストレイヤBICM部320は、コアレイヤBICM部310より高いビット率に相応するエラー訂正符号化やシンボルマッピングを行うことができる。また、エンハンストレイヤBICM部320は、コアレイヤBICM部310より少なめにロバスト(less robust)なエラー訂正符号化やシンボルマッピングを行うことができる。
【0091】
例えば、コアレイヤエラー訂正符号化器が、エンハンストレイヤエラー訂正符号化器よりビット率が低いとよい。この時、エンハンストレイヤシンボルマッパは、コアレイヤシンボルマッパより少なめにロバスト(less robust)であり得る。
【0092】
結合器340は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合(combine)すると考えられる。実施形態によって、パワーレベルの調節は、エンハンストレイヤ信号でないコアレイヤ信号に対して行われてもよい。この時、コアレイヤ信号に対するパワーは、エンハンストレイヤ信号のパワーより大きくなるように調節される。
【0093】
コアレイヤデータは、ロバスト(robust)な受信のために低い符号率(low code rate)のFEC(Forward error correction)コードを用いるのに対し、エンハンストレイヤデータは、高いデータ伝送率のために高い符号率のFECコードを用いることができる。
【0094】
すなわち、コアレイヤデータは、エンハンストレイヤデータと比較して、同一の受信環境でより広い放送区域(coverage)を有することができる。
【0095】
エンハンストレイヤBICM部320を通過したエンハンストレイヤデータは、インジェクションレベルコントローラ330を介してそのゲイン(またはパワー)が調節され、結合器340によってコアレイヤデータと結合される。
【0096】
すなわち、インジェクションレベルコントローラ330は、エンハンストレイヤ信号のパワーを低減してパワーリデューストエンハンストレイヤ信号を生成する。この時、インジェクションレベルコントローラ330で調節される信号の大きさは、インジェクションレベル(injection level)に応じて決定可能である。この時、信号Aに信号Bを挿入する場合のインジェクションレベルは、下記数式1のように定義される。
【数1】
【0097】
例えば、コアレイヤ信号にエンハンストレイヤ信号を挿入する時、インジェクションレベルを3dBと仮定すれば、エンハンストレイヤ信号は、コアレイヤ信号の半分に相当するパワーの大きさを有することを意味する。
【0098】
この時、インジェクションレベルコントローラ330は、エンハンストレイヤ信号のパワーレベルを、0dBから25.0dBまで0.5dBまたは1dBの間隔で調節することができる。
【0099】
一般的に、コアレイヤに割り当てられる伝送パワーが、エンハンストレイヤに割り当てられる伝送パワーに比べて大きく割り当てられ、これにより、受信機でコアレイヤに対する優先的な復号が可能である。
【0100】
この時、結合器340は、コアレイヤ信号およびパワーリデューストエンハンストレイヤ信号を結合して、マルチプレキシングされた信号を生成すると考えられる。
【0101】
結合器340によって結合された信号は、コアレイヤ信号とエンハンストレイヤ信号との結合によって発生したパワー上昇分だけパワーを低下させるために、パワーノーマライザ345に提供されてパワー調節が行われる。すなわち、パワーノーマライザ345は、結合器340によってマルチプレキシングされた信号のパワーを、コアレイヤ信号に相応するパワーレベルに低下させる。結合された信号のレベルが1レイヤ信号のレベルより高いため、放送信号送/受信システムの残りの部分で振幅クリッピング(amplitude clipping)などを防止するために、パワーノーマライザ345のパワーノーマライジングが必要である。
【0102】
この時、パワーノーマライザ345は、下記数式2のノーマライジングファクター(normalizing factor)を、結合された信号の大きさに乗算して、適当な信号の大きさに調節することができる。下記数式2を計算するためのインジェクションレベル情報は、シグナリングフロー(signaling flow)によりパワーノーマライザ345に伝達される。
【数2】
【0103】
エンハンストレイヤ信号Sがコアレイヤ信号Sに予め設定されたインジェクションレベルによってインジェクションされる時、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号のパワーレベルが1にノーマルライズされると仮定すれば、結合信号は
【数3】
のように表現される。
【0104】
この時、αは、多様なインジェクションレベルに相応するスケーリングファクター(scaling factor)を表す。すなわち、インジェクションレベルコントローラ330は、スケーリングファクターに相応するものであるとよい。
【0105】
例えば、エンハンストレイヤのインジェクションレベルが3dBであれば、結合された信号は
【数4】
のように表現される。
【0106】
結合された(combined)信号(マルチプレキシングされた信号)のパワーが、コアレイヤ信号と比較して増加したため、パワーノーマライザ345は、このようなパワー増加を緩和(mitigate)させなければならない。
【0107】
パワーノーマライザ345の出力は
【数5】
のように表現される。
【0108】
この時、βは、エンハンストレイヤの多様なインジェクションレベルに応じたノーマライジングファクター(normalizing factor)を表す。
【0109】
エンハンストレイヤのインジェクションレベルが3dBの場合、コアレイヤ信号対比、結合信号のパワー増加は50%である。したがって、パワーノーマライザ345の出力は
【数6】
のように表現される。
【0110】
下記表1は、多様なインジェクションレベルに応じたスケーリングファクターαとノーマライジングファクターβを表す(CL:Core Layer、EL:Enhanced Layer)。インジェクションレベルとスケーリングファクターαおよびノーマライジングファクターβとの関係は、下記のように定義される。
【数7】
【表1】
【0111】
すなわち、パワーノーマライザ345は、ノーマライジングファクター(normalizing factor)に相応し、マルチプレキシングされた信号のパワーを、結合器340によって上昇した分だけ低下させると考えられる。
【0112】
この時、ノーマライジングファクターおよびスケーリングファクターはそれぞれ、0より大きく、かつ、1より小さい有理数であるとよい。
【0113】
この時、スケーリングファクターは、インジェクションレベルコントローラ330に相応するパワー減少が大きいほど減少し、ノーマライジングファクターは、インジェクションレベルコントローラ330に相応するパワー減少が大きいほど増加することができる。
【0114】
パワーノーマライジングされた信号は、チャネルで発生するバーストエラー(burst error)を分散させるためのタイムインターリーバ(time interleaver)350を通過する。
【0115】
この時、タイムインターリーバ350は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号にともに適用されるインターリービングを行うと考えられる。すなわち、コアレイヤとエンハンストレイヤがタイムインターリーバを共有することで不必要なメモリの使用を防止し、受信機におけるレイテンシーを低減することができる。
【0116】
後述するが、エンハンストレイヤ信号は、コアレイヤ信号に相応するコアレイヤデータの復元に相応するキャンセレーション(cancellation)に基づいて復元されるエンハンストレイヤデータに相応するものであるとよく、結合器340は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号より低いパワーレベルの1つ以上の拡張レイヤ(extension layer)信号を、前記コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号とともに結合することができる。
【0117】
一方、インジェクションレベル情報を含むL1シグナリング情報は、シグナリング専用のBICMを含むシグナリング生成部360で符号化される。この時、シグナリング生成部360は、インジェクションレベルコントローラ330からインジェクションレベル情報IL INFOを受信して、L1シグナリング信号を生成することができる。
【0118】
L1シグナリングにおいて、L1は、ISO7レイヤモデルの最下位レイヤ(lowest layer)のレイヤ1(Layer-1)を表す。この時、L1シグナリングは、プリアンブル(preamble)に含まれてもよい。
【0119】
一般的に、L1シグナリングは、OFDM送信機の主要パラメータであるFFTサイズ、ガードインターバルサイズ(guard interval size)などと、BICMの主要パラメータであるチャネルコードレート(channel code rate)、モジュレーション情報などを含むことができる。このようなL1シグナリング信号はデータ信号と結合して、放送信号フレームを構成する。
【0120】
フレームビルダ370は、L1シグナリング信号とデータ信号とを結合して、放送信号フレームを生成する。この時、フレームビルダ370は、タイムインターリービングされた信号を用いて、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルを含む放送信号フレームを生成することができる。この時、放送信号フレームは、ブートストラップをさらに含むことができる。
【0121】
この時、フレームビルダ370は、前記ブートストラップを生成するブートストラップ生成部と、前記プリアンブルを生成するプリアンブル生成部と、前記タイムインターリービングされた信号に相応するスーパーインポーズドペイロードを生成するスーパーインポーズドペイロード生成部とを含むことができる。
【0122】
この時、ブートストラップは、前記プリアンブルより短く、固定された長さを有することができる。
【0123】
この時、ブートストラップは、前記プリアンブルの構造を示すシンボルを含み、前記シンボルは、前記プリアンブルの変調方法/符号率、FFTサイズ、ガードインターバル長およびパイロットパターンの組み合わせを示す固定(fixed-length)ビット列(bit string)に相応するものであるとよい。
【0124】
この時、シンボルは、前記変調方法/符号率が同一の場合、第1FFTサイズに相応するプリアンブル構造より、前記第1FFTサイズより小さい第2FFTサイズに相応するプリアンブル構造が優先的に割り当てられ、前記変調方法/符号率および前記FFTサイズが同一の場合、第1ガードインターバル長に相応するプリアンブル構造より、前記第1ガードインターバル長より大きい第2ガードインターバル長に相応するプリアンブル構造が優先的に割り当てられるルックアップテーブルに相応するものであるとよい。
【0125】
放送信号フレームは、マルチパス(multi-path)およびドップラー(Doppler)にロバストなOFDM送信機を経て送信される。この時、OFDM送信機は、次世代放送システムの送信信号の生成を担当すると考えられる。
【0126】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)を識別するためのPLP識別情報と、階層的な分割に相応するレイヤを識別するためのレイヤ識別情報とを含むことができる。
【0127】
この時、PLP識別情報およびレイヤ識別情報は、別個のフィールドとして前記プリアンブルに含まれる。
【0128】
この時、タイムインターリーバ情報は、前記レイヤ識別情報(j)に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0129】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較(IF(j>0))した結果に応じて選択的に前記インジェクションレベルコントローラに相応するインジェクションレベル情報を含むことができる。
【0130】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプのタイプ情報、開始位置情報およびサイズ情報を含むことができる。
【0131】
この時、タイプ情報は、分散しない(non-dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第1タイプ、および分散した(dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第2タイプのいずれか1つを識別するためのものであるとよい。
【0132】
この時、分散しないフィジカルレイヤパイプは、連続的なデータセルインデックス(contiguous data cell indices)に対して割り当てられ、前記分散したフィジカルレイヤパイプは、2つ以上のサブスライスからなるとよい。
【0133】
この時、タイプ情報は、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的にシグナリングされる。
【0134】
この時、タイプ情報は、コアレイヤに対してのみシグナリングされる。
【0135】
この時、開始位置情報は、フィジカルレイヤパイプの1番目のデータセルに相応するインデックスと同一に設定される。
【0136】
この時、開始位置情報は、セルアドレッシングスキーム(cell addressing scheme)を用いて、前記フィジカルレイヤパイプの開始位置(start position)を指示(indicate)することができる。
【0137】
この時、開始位置情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0138】
この時、サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて設定される。
【0139】
この時、サイズ情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0140】
図4は、放送信号フレーム構造の一例を示す図である。
【0141】
図4を参照すれば、放送信号フレームは、ブートストラップ410と、プリアンブル420と、スーパーインポーズドペイロード(super-imposed payload)430とを含む。
【0142】
図4に示されたフレームは、スーパーフレーム(super-frame)に含まれる。
【0143】
この時、放送信号フレームは、1つ以上のOFDMシンボルから構成される。放送信号フレームは、レファレンスシンボルまたはパイロットシンボルを含んでもよい。
【0144】
LDM(Layered Division Multiplexing)が適用されたフレーム構造は、図4に示されているように、ブートストラップ410と、プリアンブル420と、スーパーインポーズドペイロード430とを含む。
【0145】
この時、ブートストラップ410およびプリアンブル420は、2つのプリアンブルが階層化された(hierarchical)ものと考えられる。
【0146】
この時、ブートストラップ410は、速い(fast)取得(acquisition)および検出(detection)のためにプリアンブル420より短い長さを有することができる。この時、ブートストラップ410は、固定された長さを有することができる。この時、ブートストラップ410は、固定された長さのシンボルを含むことができる。例えば、ブートストラップ410はそれぞれ、0.5msの長さのOFDMシンボル4つから構成され、計2msの固定された時間長を有することができる。
【0147】
この時、ブートストラップ410は、固定された帯域幅(bandwidth)を有し、プリアンブル420およびスーパーインポーズドペイロード430は、ブートストラップ410より広く可変的な帯域幅を有することができる。
【0148】
プリアンブル420は、ロバスト(robust)なLDPCコードを用いて詳細なシグナリング情報を送信することができる。この時、プリアンブル420は、シグナリング情報に応じて長さが可変できる。
【0149】
この時、ブートストラップ410およびペイロード430はいずれも、複数のレイヤが共有する共通信号に相応すると考えられる。
【0150】
スーパーインポーズドペイロード430は、2つ以上の階層(layer)信号がマルチプレキシングされた信号に相応するものであるとよい。この時、スーパーインポーズドペイロード430は、コアレイヤペイロードおよびエンハンストレイヤペイロードが、互いに異なるパワーレベルで結合されたものであるとよい。この時、コアレイヤペイロードにはインバンドシグナリング部(in-band signaling section)が含まれる。この時、インバンドシグナリング部は、エンハンストレイヤサービスのためのシグナリング情報を含むことができる。
【0151】
この時、ブートストラップ410は、プリアンブルの構造(preamble structure)を示すシンボルを含むことができる。
【0152】
この時、プリアンブルの構造を示すために、ブートストラップに含まれるシンボルは、下記表2のように設定される。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【0153】
例えば、前記表2に示されたプリアンブル構造を示すために、7ビットの固定されたシンボルが割り当てられる。
【0154】
前記表2に記載されたL1-Basic Mode1、L1-Basic Mode2およびL1-Basic Mode3は、QPSKおよび3/15LDPCに相応するものであるとよい。
【0155】
前記表2に記載されたL1-Basic Mode4は、16-NUC(Non Uniform Constellation)および3/15LDPCに相応するものであるとよい。
【0156】
前記表2に記載されたL1-Basic Mode5は、64-NUC(Non Uniform Constellation)および3/15LDPCに相応するものであるとよい。
【0157】
前記表2に記載されたL1-Basic Mode6およびL1-Basic Mode7は、256-NUC(Non Uniform Constellation)および3/15LDPCに相応するものであるとよい。以下説明する変調方法/符号率は、QPSKおよび3/15LDPCのように変調方法と符号率の組み合わせを示す。
【0158】
前記表2に記載されたFFT sizeは、Fast Fourier Transformの大きさを示すものであるとよい。
【0159】
前記表2に記載されたGI lengthは、ガードインターバル長(Guard Interval Length)を示すもので、時間領域においてデータでないガードインターバルの長さを示すものであるとよい。この時、ガードインターバル長が長いほどシステムはロバスト(robust)になる。
【0160】
前記表2に記載されたPilot Patternは、パイロットパターンのDxを示すものであるとよい。表2には明示的に記載していないが、表2に記載された例において、Dyは、すべて1であるとよい。例えば、Dx=3は、チャネル推定のためのパイロットがx軸方向に3つのうち1つ含まれることを意味することができる。例えば、Dy=1は、y軸方向に毎度パイロットが含まれることを意味することができる。
【0161】
表2の例から分かるように、第1変調方法/符号率よりロバストな第2変調方法/符号率に相応するプリアンブル構造が、前記第1変調方法/符号率に相応するプリアンブル構造より優先的にルックアップテーブルに割り当てられる。
【0162】
この時、優先的に割り当てられるとは、ルックアップテーブルにより小さい数のインデックスに相応して格納されるものであるとよい。
【0163】
また、同じ変調方法/符号率の場合、第1FFTサイズより小さい第2FFTサイズに相応するプリアンブル構造が、前記第1FFTサイズに相応するプリアンブル構造より優先的にルックアップテーブルに割り当てられる。
【0164】
さらに、同じ変調方法/符号率およびFFTサイズの場合、第1ガードインターバルより大きい第2ガードインターバルに相応するプリアンブル構造が、前記第1ガードインターバルに相応するプリアンブル構造より優先的にルックアップテーブルに割り当てられる。
【0165】
表2に記載されているように、ルックアップテーブルにプリアンブル構造が割り当てられる順序を設定することにより、ブートストラップを用いたプリアンブル構造の識別がより効率的に行われる。
【0166】
図5は、図4に示された放送信号フレームが受信される過程の一例を示す図である。
【0167】
図5を参照すれば、ブートストラップ510が検出されて復調され、復調された情報を用いてプリアンブル520が復調されて、シグナリング情報が復元される。
【0168】
シグナリング情報を用いてコアレイヤデータ530が復調され、コアレイヤデータに相応するキャンセレーション過程を経てエンハンストレイヤ信号が復調される。この時、コアレイヤデータに相応するキャンセレーションについては、以後、より詳細に説明する。
【0169】
図6は、図4に示された放送信号フレームが受信される過程の他の例を示す図である。
【0170】
図6を参照すれば、ブートストラップ610が検出されて復調され、復調された情報を用いてプリアンブル620が復調されて、シグナリング情報が復元される。
【0171】
シグナリング情報を用いてコアレイヤデータ630が復調される。この時、コアレイヤデータ630にはインバンドシグナリング部650が含まれる。インバンドシグナリング部650は、エンハンストレイヤサービスのためのシグナリング情報を含む。インバンドシグナリング部650を介して、より効率的な帯域幅(bandwidth)の活用が可能である。この時、インバンドシグナリング部650は、エンハンストレイヤよりロバストなコアレイヤに含まれることが好ましい。
【0172】
図6に示された例において、プリアンブル620を介して基本的なシグナリング情報およびコアレイヤサービスのための情報が伝達され、インバンドシグナリング部650を介してエンハンストレイヤサービスのためのシグナリング情報が伝達される。
【0173】
コアレイヤデータに相応するキャンセレーション過程を経てエンハンストレイヤ信号が復調される。
【0174】
この時、シグナリング情報は、L1(Layer-1)シグナリング情報であるとよい。L1シグナリング情報は、物理階層パラメータを構成するために必要な情報を含むことができる。
【0175】
図4を参照すれば、放送信号フレームは、L1シグナリング信号およびデータ信号を含む。例えば、放送信号フレームは、ATSC3.0フレームであるとよい。
【0176】
図7は、図1に示された放送信号フレーム生成装置の他の例を示すブロック図である。
【0177】
図7を参照すれば、放送信号フレーム生成装置が、コアレイヤデータおよびエンハンストレイヤデータ以外にも、N個(Nは1以上の自然数)の拡張レイヤ(Extension Layers)に相応するデータをともにマルチプレキシングすることが分かる。
【0178】
すなわち、図7に示された放送信号フレーム生成装置は、コアレイヤBICM部310、エンハンストレイヤBICM部320、インジェクションレベルコントローラ330、結合器340、パワーノーマライザ345、タイムインターリーバ350、シグナリング生成部360およびフレームビルダ370以外にも、N個の拡張レイヤBICM部410,...,430およびインジェクションレベルコントローラ440,...,460を含む。
【0179】
図7に示されたコアレイヤBICM部310、エンハンストレイヤBICM部320、インジェクションレベルコントローラ330、結合器340、パワーノーマライザ345、タイムインターリーバ350、シグナリング生成部360およびフレームビルダ370については、図3を通じてすでに詳細に説明した。
【0180】
N個の拡張レイヤBICM部410,...,430は、それぞれ独立してBICMエンコーディングを行い、インジェクションレベルコントローラ440,...,460は、それぞれの拡張レイヤに相応するパワーリデューシングを行い、パワーリデューシングされた拡張レイヤ信号が結合器340を介して他のレイヤ信号と結合されるようにする。
【0181】
この時、拡張レイヤBICM部410,...,430それぞれのエラー訂正符号化器は、BCHエンコーダとLDPCエンコーダとが直列連結されたものであるとよい。
【0182】
特に、インジェクションレベルコントローラ440,...,460それぞれに相応するパワー減少は、インジェクションレベルコントローラ330のパワー減少より大きいことが好ましい。すなわち、図7に示されたインジェクションレベルコントローラ330,440,...,460は、下へ向かうほど大きなパワー減少に相応できる。
【0183】
図7に示されたインジェクションレベルコントローラ330,440,460から提供されたインジェクションレベル情報は、シグナリング生成部360を経てフレームビルダ370の放送信号フレームに含まれて、受信機に送信される。すなわち、各階層のインジェクションレベルはL1シグナリング情報に盛り込まれて、受信機に伝達される。
【0184】
本発明において、パワー調節は、入力信号のパワーを増加または減少させるものであってもよく、入力信号のゲインを増加または減少させるものであってもよい。
【0185】
パワーノーマライザ345は、結合器340によって複数のレイヤ信号が結合されることからもたらされるパワー増加を緩和(mitigate)させる。
【0186】
図7に示された例において、パワーノーマライザ345は、下記数式4を用いて、ノーマライジングファクターを、各階層(layer)の信号が結合された信号の大きさに乗算して、適当な信号の大きさに信号パワーを調節することができる。
【数8】
【0187】
タイムインターリーバ350は、結合器340によって結合された信号に対するインターリービングを行うことにより、レイヤの信号にともに適用されるインターリービングを行う。
【0188】
図8は、図1に示された信号デマルチプレキシング装置の一例を示すブロック図である。
【0189】
図8を参照すれば、本発明の一実施形態に係る信号デマルチプレキシング装置は、タイムデインターリーバ510と、デノーマライザ1010と、コアレイヤBICMデコーダ520と、エンハンストレイヤシンボル抽出器530と、デインジェクションレベルコントローラ1020と、エンハンストレイヤBICMデコーダ540とを含む。
【0190】
この時、図8に示された信号デマルチプレキシング装置は、図3に示された放送信号フレーム生成装置に相応するものであるとよい。
【0191】
タイムデインターリーバ510は、時間/周波数同期(synchronization)、チャネル推定(channel estimation)および等化(equalization)などの動作を行うOFDM受信機から受信信号を受信し、チャネルで発生したバーストエラー(burst error)の分散に関する動作を行う。この時、L1シグナリング情報は、OFDM受信機で優先的に復号されて、データの復号に活用できる。特に、L1シグナリング情報のうち、インジェクションレベル情報は、デノーマライザ1010とデインジェクションレベルコントローラ1020に伝達される。この時、OFDM受信機は、受信信号を放送信号フレーム(例えば、ATSC3.0フレーム)の形態で復号化した後、フレームのデータシンボル部分を抽出してタイムデインターリーバ510に提供することができる。すなわち、タイムデインターリーバ510は、データシンボルを通過させながら逆インターリービング過程を行い、チャネルで発生したバーストエラーを分散させる。
【0192】
デノーマライザ1010は、送信機のパワーノーマライザに相応するもので、パワーノーマライザで減少させた分だけパワーを高める。すなわち、デノーマライザ1010は、受信信号を上記数式2のノーマライジングファクターで割る。
【0193】
図8に示された例において、デノーマライザ1010は、タイムインターリーバ510の出力信号のパワーを調節するものとして示されたが、実施形態によって、デノーマライザ1010は、タイムインターリーバ510の前に位置し、インターリービングされる前にパワー調節が行われるようにしてもよい。
【0194】
すなわち、デノーマライザ1010は、タイムインターリーバ510の前または後に位置し、コアレイヤシンボルデマッパのLLR計算などのために信号の大きさを増幅すると考えられる。
【0195】
タイムデインターリーバ510の出力(またはデノーマライザ1010の出力)は、コアレイヤBICMデコーダ520に提供され、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤデータを復元する。
【0196】
この時、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤシンボルデマッパと、コアレイヤビットデインターリーバと、コアレイヤエラー訂正復号化器とを含む。コアレイヤシンボルデマッパは、シンボルに関連するLLR(Log-Likelihood Ratio)値を計算し、コアレイヤビットデインターリーバは、計算されたLLR値をバーストエラーに強く混合し、コアレイヤエラー訂正復号化器は、チャネルで発生したエラーを訂正する。
【0197】
この時、コアレイヤシンボルデマッパは、予め定められた星状図を用いてビットごとにLLR値を計算することができる。この時、コアレイヤシンボルマッパで用いる星状図は、送信機で用いられるコードレートとモジュレーション次数(modulation order)の組み合わせによって異なっていてよい。
【0198】
この時、コアレイヤビットデインターリーバは、計算されたLLR値に対してLDPCコードワード単位で逆インターリービングを行うことができる。
【0199】
特に、コアレイヤエラー訂正復号化器は、情報(information)ビットのみを出力してもよく、情報ビットとパリティビットとが結合された全体ビットを出力してもよい。この時、コアレイヤエラー訂正復号化器は、情報ビットのみをコアレイヤデータとして出力し、情報ビットにパリティビットが結合された全体ビットをエンハンストレイヤシンボル抽出器530に出力することができる。
【0200】
コアレイヤエラー訂正復号化器は、コアレイヤLDPC復号化器とコアレイヤBCH復号化器とが直列連結された形態であるとよい。すなわち、コアレイヤエラー訂正復号化器の入力がコアレイヤLDPC復号化器に入力され、コアレイヤLDPC復号化器の出力がコアレイヤBCH復号化器に入力され、コアレイヤBCH復号化器の出力がコアレイヤエラー訂正復号化器の出力になるとよい。この時、LDPC復号化器は、LDPC復号を行い、BCH復号化器は、BCH復号を行う。
【0201】
さらに、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器も、エンハンストレイヤLDPC復号化器とエンハンストレイヤBCH復号化器とが直列連結された形態であるとよい。すなわち、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器の入力がエンハンストレイヤLDPC復号化器に入力され、エンハンストレイヤLDPC復号化器の出力がエンハンストレイヤBCH復号化器に入力され、エンハンストレイヤBCH復号化器の出力がエンハンストレイヤエラー訂正復号化器の出力になるとよい。
【0202】
エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤBICMデコーダ520のコアレイヤエラー訂正復号化器から全体ビットを受けて、タイムデインターリーバ510またはデノーマライザ1010の出力信号からエンハンストレイヤシンボルを抽出することができる。実施形態によって、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤBICMデコーダ520のエラー訂正復号化器から全体ビットを受けるのではなく、LDPCの情報ビット(information bits)を受けたり、BCH情報ビットを受けることができる。
【0203】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、バッファと、減算器(subtracter)と、コアレイヤシンボルマッパと、コアレイヤビットインターリーバとを含む。バッファは、タイムデインターリーバ510またはデノーマライザ1010の出力信号を格納する。コアレイヤビットインターリーバは、コアレイヤBICMデコーダの全体ビット(情報ビット+パリティビット)を受信して、送信機と同一のコアレイヤビットインターリービングを行う。コアレイヤシンボルマッパは、インターリービングされた信号から送信機と同一のコアレイヤシンボルを生成する。減算器は、バッファに格納された信号からコアレイヤシンボルマッパの出力信号を減算することにより、エンハンストレイヤシンボルを取得し、これをデインジェクションレベルコントローラ1020に伝達する。特に、LDPC情報ビットを受信する場合、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤLDPCエンコーダをさらに含むことができる。また、BCH情報ビットを受信する場合、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤLDPCエンコーダだけでなく、コアレイヤBCHエンコーダをさらに含むことができる。
【0204】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器530に含まれるコアレイヤLDPCエンコーダ、コアレイヤBCHエンコーダ、コアレイヤビットインターリーバおよびコアレイヤシンボルマッパは、図3を通じて説明したコアレイヤのLDPCエンコーダ、BCHエンコーダ、ビットインターリーバおよびシンボルマッパと同一のものであるとよい。
【0205】
デインジェクションレベルコントローラ1020は、エンハンストレイヤシンボルを受信して、送信機のインジェクションレベルコントローラによって低下したパワーだけパワーを増加させる。すなわち、デインジェクションレベルコントローラ1020は、入力信号を増幅してエンハンストレイヤBICMデコーダ540に提供する。例えば、送信機でエンハンストレイヤ信号のパワーをコアレイヤ信号のパワーより3dB小さく結合したならば、デインジェクションレベルコントローラ1020は、入力信号のパワーを3dB増加させる役割を果たす。
【0206】
この時、デインジェクションレベルコントローラ1020は、OFDM受信機からインジェクションレベル情報を受信して、抽出されたエンハンストレイヤ信号に下記数式5のエンハンストレイヤゲインを乗算すると考えられる。
【数9】
【0207】
エンハンストレイヤBICMデコーダ540は、デインジェクションレベルコントローラ1020によってパワーが上昇したエンハンストレイヤシンボルを受信して、エンハンストレイヤデータを復元する。
【0208】
この時、エンハンストレイヤBICMデコーダ540は、エンハンストレイヤシンボルデマッパと、エンハンストレイヤビットデインターリーバと、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器とを含むことができる。エンハンストレイヤシンボルデマッパは、エンハンストレイヤシンボルに関連するLLR(Log-Likelihood Ratio)値を計算し、エンハンストレイヤビットデインターリーバは、計算されたLLR値をバーストエラーに強く混合し、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器は、チャネルで発生したエラーを訂正する。
【0209】
エンハンストレイヤBICMデコーダ540は、コアレイヤBICMデコーダ520と類似の作業を行うが、一般的に、エンハンストレイヤLDPCデコーダは、6/15以上のコードレートに対するLDPC復号を行う。
【0210】
例えば、コアレイヤは、5/15以下のコードレートを有するLDPCコードを用い、エンハンストレイヤは、6/15以上のコードレートを有するLDPCコードを用いることができる。この時、エンハンストレイヤデータの復号が可能な受信環境では、コアレイヤデータは、少数のLDPCデコーディングイテレーション(iteration)だけでも復号が可能である。このような性質を利用すれば、受信機ハードウェアは、1つのLDPCデコーダをコアレイヤとエンハンストレイヤが共有して、ハードウェアの実現時に発生する費用を軽減することができる。この時、コアレイヤLDPCデコーダは、若干の時間資源(LDPCデコーディングイテレーション)のみを使用し、大部分の時間資源をエンハンストレイヤLDPCデコーダが使用することができる。
【0211】
図8に示された信号デマルチプレキシング装置は、先にコアレイヤデータを復元し、受信信号シンボルからコアレイヤシンボルをキャンセレーション(cancellation)してエンハンストレイヤシンボルのみを残した後、エンハンストレイヤシンボルのパワーを増加させてエンハンストレイヤデータを復元する。図3および図5を通じてすでに説明したように、それぞれのレイヤに相応する信号が互いに異なるパワーレベルで結合されるので、最も強いパワーで結合された信号から復元されてこそ、最もエラーの少ないデータ復元が可能である。
【0212】
結局、図8に示された例において、信号デマルチプレキシング装置は、受信信号にタイムデインターリービングを適用してタイムデインターリービング信号を生成するタイムデインターリーバ510と、前記受信信号または前記タイムデインターリービング信号のパワーを、送信機のパワーノーマライザによるパワー減少分だけ高めるデノーマライザ1010と、前記デノーマライザ1010によってパワー調節された信号からコアレイヤデータを復元するコアレイヤBICMデコーダ520と、前記コアレイヤBICMデコーダ520のコアレイヤFECデコーダの出力信号を用いて、前記デノーマライザ1010によってパワー調節された信号に対する前記コアレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、エンハンストレイヤ信号を抽出するエンハンストレイヤシンボル抽出器530と、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高めるデインジェクションレベルコントローラ1020と、前記デインジェクションレベルコントローラ1020の出力信号を用いてエンハンストレイヤデータを復元するエンハンストレイヤBICMデコーダ540とを含むことができる。
【0213】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器は、前記コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤLDPCデコーダから全体コードワードを受信し、前記全体コードワードを直ちにビットインターリービングすることができる。
【0214】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器は、前記コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤLDPCデコーダから情報ビットを受信し、前記情報ビットをコアレイヤLDPCエンコーディングした後、ビットインターリービングを行うことができる。
【0215】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器は、前記コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤBCHデコーダから情報ビットを受信し、前記情報ビットをコアレイヤBCHエンコーディングおよびコアレイヤLDPCエンコーディングした後、ビットインターリービングを行うことができる。
【0216】
この時、前記デノーマライザおよび前記デインジェクションレベルコントローラは、L1シグナリングに基づいて提供されたインジェクションレベル情報IL INFOを受信し、前記インジェクションレベル情報に基づいてパワーコントロールを行うことができる。
【0217】
この時、前記コアレイヤBICMデコーダは、前記エンハンストレイヤBICMデコーダより低いビット率を有し、前記エンハンストレイヤBICMデコーダよりロバスト(robust)であり得る。
【0218】
この時、前記デノーマライザは、ノーマライジングファクターの逆数に相応できる。
【0219】
この時、前記デインジェクションレベルコントローラは、スケーリングファクターの逆数に相応できる。
【0220】
この時、エンハンストレイヤデータは、コアレイヤ信号に相応するコアレイヤデータの復元に相応するキャンセレーションに基づいて復元される。
【0221】
この時、信号デマルチプレキシング装置は、前のレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、拡張レイヤ信号を抽出する1つ以上の拡張レイヤシンボル抽出器と、前記拡張レイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高める1つ以上のデインジェクションレベルコントローラと、前記1つ以上のデインジェクションレベルコントローラの出力信号を用いて1つ以上の拡張レイヤデータを復元する1つ以上の拡張レイヤBICMデコーダとをさらに含むことができる。
【0222】
図8に示された構成により、本発明の一実施形態に係る信号デマルチプレキシング方法は、受信信号にタイムデインターリービングを適用してタイムデインターリービング信号を生成するステップと、前記受信信号または前記タイムデインターリービング信号のパワーを、送信機のパワーノーマライザによるパワー減少分だけ高めるステップと、前記パワー調節された信号からコアレイヤデータを復元するステップと、前記パワー調節された信号に対する前記コアレイヤデータに相応するキャンセレーションを行い、エンハンストレイヤ信号を抽出するステップと、前記エンハンストレイヤ信号のパワーを、送信機のインジェクションレベルコントローラのパワー減少分だけ高めるステップと、パワー調節された前記エンハンストレイヤ信号を用いてエンハンストレイヤデータを復元するステップとを含むことが分かる。
【0223】
この時、エンハンストレイヤ信号を抽出するステップは、コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤLDPCデコーダから全体コードワードを受信し、前記全体コードワードを直ちにビットインターリービングすることができる。
【0224】
この時、エンハンストレイヤ信号を抽出するステップは、コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤLDPCデコーダから情報ビットを受信し、前記情報ビットをコアレイヤLDPCエンコーディングした後、ビットインターリービングを行うことができる。
【0225】
この時、エンハンストレイヤ信号を抽出するステップは、コアレイヤBICMデコーダのコアレイヤBCHデコーダから情報ビットを受信し、前記情報ビットをコアレイヤBCHエンコーディングおよびコアレイヤLDPCエンコーディングした後、ビットインターリービングを行うことができる。
【0226】
図9は、図8に示されたコアレイヤBICMデコーダ520およびエンハンストレイヤシンボル抽出器530の一例を示すブロック図である。
【0227】
図9を参照すれば、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤシンボルデマッパと、コアレイヤビットデインターリーバと、コアレイヤLDPCデコーダと、コアレイヤBCHデコーダとを含む。
【0228】
すなわち、図9に示された例において、コアレイヤエラー訂正復号化器は、コアレイヤLDPCデコーダと、コアレイヤBCHデコーダとを含む。
【0229】
また、図9に示された例において、コアレイヤLDPCデコーダは、パリティビットが含まれた全体コードワード(whole codeword)をエンハンストレイヤシンボル抽出器530に提供する。すなわち、一般的に、LDPCデコーダは、全体LDPCコードワードの中で情報ビット(information bits)のみを出力するが、全体コードワードを出力することも可能である。
【0230】
この場合、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、別途にコアレイヤLDPCエンコーダやコアレイヤBCHエンコーダを備える必要がなく実現が簡単であるが、LDPCコードパリティ部分に残留エラーが残っている可能性が存在する。
【0231】
図10は、図8に示されたコアレイヤBICMデコーダ520およびエンハンストレイヤシンボル抽出器530の他の例を示すブロック図である。
【0232】
図10を参照すれば、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤシンボルデマッパと、コアレイヤビットデインターリーバと、コアレイヤLDPCデコーダと、コアレイヤBCHデコーダとを含む。
【0233】
すなわち、図10に示された例において、コアレイヤエラー訂正復号化器は、コアレイヤLDPCデコーダと、コアレイヤBCHデコーダとを含む。
【0234】
また、図10に示された例において、コアレイヤLDPCデコーダは、パリティビットが含まれていない情報ビット(information bits)をエンハンストレイヤシンボル抽出器530に提供する。
【0235】
この場合、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、別途にコアレイヤBCHエンコーダを備える必要がないが、コアレイヤLDPCエンコーダを含まなければならない。
【0236】
図10に示された例は、図9に示された例に比べてLDPCコードパリティ部分に残り得る残留エラーを除去することができる。
【0237】
図11は、図8に示されたコアレイヤBICMデコーダ520およびエンハンストレイヤシンボル抽出器530のさらに他の例を示すブロック図である。
【0238】
図11を参照すれば、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤシンボルデマッパと、コアレイヤビットデインターリーバと、コアレイヤLDPCデコーダと、コアレイヤBCHデコーダとを含む。
【0239】
すなわち、図11に示された例において、コアレイヤエラー訂正復号化器は、コアレイヤLDPCデコーダと、コアレイヤBCHデコーダとを含む。
【0240】
図11に示された例においては、コアレイヤデータに相当するコアレイヤBCHデコーダの出力をエンハンストレイヤシンボル抽出器530に提供する。
【0241】
この場合、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤLDPCエンコーダおよびコアレイヤBCHエンコーダをすべて含まなければならないので複雑度が高いが、図9および図10の例と比較して最も高い性能を保障する。
【0242】
図12は、図1に示された信号デマルチプレキシング装置の他の例を示すブロック図である。
【0243】
図12を参照すれば、本発明の一実施形態に係る信号デマルチプレキシング装置は、タイムデインターリーバ510と、デノーマライザ1010と、コアレイヤBICMデコーダ520と、エンハンストレイヤシンボル抽出器530と、エンハンストレイヤBICMデコーダ540と、1つ以上の拡張レイヤシンボル抽出器650,670と、1つ以上の拡張レイヤBICMデコーダ660,680と、デインジェクションレベルコントローラ1020,1150,1170とを含む。
【0244】
この時、図12に示された信号デマルチプレキシング装置は、図7に示された放送信号フレーム生成装置に相応するものであるとよい。
【0245】
タイムデインターリーバ510は、同期(synchronization)、チャネル推定(channel estimation)および等化(equalization)などの動作を行うOFDM受信機から受信信号を受信し、チャネルで発生したバーストエラー(burst error)の分散に関する動作を行う。この時、L1シグナリング情報は、OFDM受信機で優先的に復号されて、データの復号に活用できる。特に、L1シグナリング情報のうち、インジェクションレベル情報は、デノーマライザ1010とデインジェクションレベルコントローラ1020,1150,1170に伝達される。
【0246】
この時、デノーマライザ1010は、すべてのレイヤのインジェクションレベル情報を取得し、下記数式6を用いてデノーマライジングファクターを求めた後、入力信号に乗算することができる。
【数10】
【0247】
すなわち、デノーマライジングファクターは、上記数式4によって表現されたノーマライジングファクターの逆数である。
【0248】
実施形態によって、N1シグナリングにインジェクションレベル情報だけでなくノーマライジングファクター情報が含まれた場合、デノーマライザ1010は、インジェクションレベルを用いてデノーマライジングファクターを計算する必要なく、ノーマライジングファクターの逆数を取って、簡単にデノーマライジングファクターを求めることができる。
【0249】
デノーマライザ1010は、送信機のパワーノーマライザに相応するもので、パワーノーマライザで減少させた分だけパワーを高める。
【0250】
図12に示された例において、デノーマライザ1010は、タイムインターリーバ510の出力信号のパワーを調節するものとして示されたが、実施形態によって、デノーマライザ1010は、タイムインターリーバ510の前に位置し、インターリービングされる前にパワー調節が行われるようにしてもよい。
【0251】
すなわち、デノーマライザ1010は、タイムインターリーバ510の前または後に位置し、コアレイヤシンボルデマッパのLLR計算などのために信号の大きさを増幅すると考えられる。
【0252】
タイムデインターリーバ510の出力(またはデノーマライザ1010の出力)は、コアレイヤBICMデコーダ520に提供され、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤデータを復元する。
【0253】
この時、コアレイヤBICMデコーダ520は、コアレイヤシンボルデマッパと、コアレイヤビットデインターリーバと、コアレイヤエラー訂正復号化器とを含む。コアレイヤシンボルデマッパは、シンボルに関連するLLR(Log-Likelihood Ratio)値を計算し、コアレイヤビットデインターリーバは、計算されたLLR値をバーストエラーに強く混合し、コアレイヤエラー訂正復号化器は、チャネルで発生したエラーを訂正する。
【0254】
特に、コアレイヤエラー訂正復号化器は、情報(information)ビットのみを出力してもよく、情報ビットとパリティビットとが結合された全体ビットを出力してもよい。この時、コアレイヤエラー訂正復号化器は、情報ビットのみをコアレイヤデータとして出力し、情報ビットにパリティビットが結合された全体ビットをエンハンストレイヤシンボル抽出器530に出力することができる。
【0255】
コアレイヤエラー訂正復号化器は、コアレイヤLDPC復号化器とコアレイヤBCH復号化器とが直列連結された形態であるとよい。すなわち、コアレイヤエラー訂正復号化器の入力がコアレイヤLDPC復号化器に入力され、コアレイヤLDPC復号化器の出力がコアレイヤBCH復号化器に入力され、コアレイヤBCH復号化器の出力がコアレイヤエラー訂正復号化器の出力になるとよい。この時、LDPC復号化器は、LDPC復号を行い、BCH復号化器は、BCH復号を行う。
【0256】
エンハンストレイヤエラー訂正復号化器も、エンハンストレイヤLDPC復号化器とエンハンストレイヤBCH復号化器とが直列連結された形態であるとよい。すなわち、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器の入力がエンハンストレイヤLDPC復号化器に入力され、エンハンストレイヤLDPC復号化器の出力がエンハンストレイヤBCH復号化器に入力され、エンハンストレイヤBCH復号化器の出力がエンハンストレイヤエラー訂正復号化器の出力になるとよい。
【0257】
さらに、拡張レイヤエラー訂正復号化器も、拡張レイヤLDPC復号化器と拡張レイヤBCH復号化器とが直列連結された形態であるとよい。すなわち、拡張レイヤエラー訂正復号化器の入力が拡張レイヤLDPC復号化器に入力され、拡張レイヤLDPC復号化器の出力が拡張レイヤBCH復号化器に入力され、拡張レイヤBCH復号化器の出力が拡張レイヤエラー訂正復号化器の出力になるとよい。
【0258】
特に、図9図10および図11を通じて説明したエラー訂正復号化器の出力のいずれを使用するかによる実現の複雑性と性能の間のトレードオフ(trade off)は、図12のコアレイヤBICMデコーダ520とエンハンストレイヤシンボル抽出器530だけでなく、拡張レイヤシンボル抽出器650,670、拡張レイヤBICMデコーダ660,680にも適用される。
【0259】
エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤBICMデコーダ520のコアレイヤエラー訂正復号化器から全体ビットを受けて、タイムデインターリーバ510またはデノーマライザ1010の出力信号からエンハンストレイヤシンボルを抽出することができる。実施形態によって、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、コアレイヤBICMデコーダ520のエラー訂正復号化器から全体ビットを受けるのではなく、LDPCの情報ビット(information bits)を受けたり、BCH情報ビットを受けることができる。
【0260】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器530は、バッファと、減算器(subtracter)と、コアレイヤシンボルマッパと、コアレイヤビットインターリーバとを含む。バッファは、タイムデインターリーバ510またはデノーマライザ1010の出力信号を格納する。コアレイヤビットインターリーバは、コアレイヤBICMデコーダの全体ビット(情報ビット+パリティビット)を受信して、送信機と同一のコアレイヤビットインターリービングを行う。コアレイヤシンボルマッパは、インターリービングされた信号から送信機と同一のコアレイヤシンボルを生成する。減算器は、バッファに格納された信号からコアレイヤシンボルマッパの出力信号を減算することにより、エンハンストレイヤシンボルを取得し、これをデインジェクションレベルコントローラ1020に伝達する。
【0261】
この時、エンハンストレイヤシンボル抽出器530に含まれるコアレイヤビットインターリーバおよびコアレイヤシンボルマッパは、図7に示されたコアレイヤのビットインターリーバおよびシンボルマッパと同一のものであるとよい。
【0262】
デインジェクションレベルコントローラ1020は、エンハンストレイヤシンボルを受信して、送信機のインジェクションレベルコントローラによって低下したパワーだけパワーを増加させる。すなわち、デインジェクションレベルコントローラ1020は、入力信号を増幅してエンハンストレイヤBICMデコーダ540に提供する。
【0263】
エンハンストレイヤBICMデコーダ540は、デインジェクションレベルコントローラ1020によってパワーが上昇したエンハンストレイヤシンボルを受信して、エンハンストレイヤデータを復元する。
【0264】
この時、エンハンストレイヤBICMデコーダ540は、エンハンストレイヤシンボルデマッパと、エンハンストレイヤビットデインターリーバと、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器とを含むことができる。エンハンストレイヤシンボルデマッパは、エンハンストレイヤシンボルに関連するLLR(Log-Likelihood Ratio)値を計算し、エンハンストレイヤビットデインターリーバは、計算されたLLR値をバーストエラーに強く混合し、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器は、チャネルで発生したエラーを訂正する。
【0265】
特に、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器は、情報(information)ビットのみを出力してもよく、情報ビットとパリティビットとが結合された全体ビットを出力してもよい。この時、エンハンストレイヤエラー訂正復号化器は、情報ビットのみをエンハンストレイヤデータとして出力し、情報ビットにパリティビットが結合された全体ビットを拡張レイヤシンボル抽出器650に出力することができる。
【0266】
拡張レイヤシンボル抽出器650は、エンハンストレイヤBICMデコーダ540のエンハンストレイヤエラー訂正復号化器から全体ビットを受信して、デインジェクションレベルコントローラ1020の出力信号から拡張(extension)レイヤシンボルを抽出する。
【0267】
この時、デインジェクションレベルコントローラ1020は、エンハンストレイヤシンボル抽出器530の減算器の出力信号のパワーを増幅させることができる。
【0268】
この時、拡張レイヤシンボル抽出器650は、バッファと、減算器(subtracter)と、エンハンストレイヤシンボルマッパと、エンハンストレイヤビットインターリーバとを含む。バッファは、デインジェクションレベルコントローラ1020の出力信号を格納する。エンハンストレイヤビットインターリーバは、エンハンストレイヤBICMデコーダの全体ビット(情報ビット+パリティビット)を受信して、送信機と同一のエンハンストレイヤビットインターリービングを行う。エンハンストレイヤシンボルマッパは、インターリービングされた信号から送信機と同一のエンハンストレイヤシンボルを生成する。減算器は、バッファに格納された信号からエンハンストレイヤシンボルマッパの出力信号を減算することにより、拡張レイヤシンボルを取得し、これをデインジェクションレベルコントローラ1150に伝達する。
【0269】
この時、拡張レイヤシンボル抽出器650に含まれるエンハンストレイヤビットインターリーバおよびエンハンストレイヤシンボルマッパは、図7に示されたエンハンストレイヤのビットインターリーバおよびシンボルマッパと同一のものであるとよい。
【0270】
デインジェクションレベルコントローラ1150は、送信機で当該レイヤのインジェクションレベルコントローラによって減少した分だけパワーを増加させる。
【0271】
この時、デインジェクションレベルコントローラは、下記数式7の拡張レイヤゲインを乗算する動作を行うと考えられる。この時、0番目のインジェクションレベルは0dBと見なすことができる。
【数11】
【0272】
拡張レイヤBICMデコーダ660は、デインジェクションレベルコントローラ1150によってパワーが増加した拡張レイヤシンボルを受信して、拡張レイヤデータを復元する。
【0273】
この時、拡張レイヤBICMデコーダ660は、拡張レイヤシンボルデマッパと、拡張レイヤビットデインターリーバと、拡張レイヤエラー訂正復号化器とを含むことができる。拡張レイヤシンボルデマッパは、拡張レイヤシンボルに関連するLLR(Log-Likelihood Ratio)値を計算し、拡張レイヤビットデインターリーバは、計算されたLLR値をバーストエラーに強く混合し、拡張レイヤエラー訂正復号化器は、チャネルで発生したエラーを訂正する。
【0274】
特に、拡張レイヤシンボル抽出器および拡張レイヤBICMデコーダは、拡張レイヤが2つ以上の場合、それぞれ2つ以上備えられる。
【0275】
すなわち、図12に示された例において、拡張レイヤBICMデコーダ660の拡張レイヤエラー訂正復号化器は、情報(information)ビットのみを出力してもよく、情報ビットとパリティビットとが結合された全体ビットを出力してもよい。この時、拡張レイヤエラー訂正復号化器は、情報ビットのみを拡張レイヤデータとして出力し、情報ビットにパリティビットが結合された全体ビットを次の拡張レイヤシンボル抽出器670に出力することができる。
【0276】
拡張レイヤシンボル抽出器670、拡張レイヤBICMデコーダ680およびデインジェクションレベルコントローラ1170の構造および動作は、上述した拡張レイヤシンボル抽出器650、拡張レイヤBICMデコーダ660およびデインジェクションレベルコントローラ1150の構造および動作から容易に分かる。
【0277】
図12に示されたデインジェクションレベルコントローラ1020,1150,1170は、下へ向かうほどより大きなパワー上昇に相応するものであるとよい。すなわち、デインジェクションレベルコントローラ1020よりデインジェクションレベルコントローラ1150がパワーをより大きく増加させ、デインジェクションレベルコントローラ1150よりデインジェクションレベルコントローラ1170がよりパワーを大きく増加させることができる。
【0278】
図12に示された信号デマルチプレキシング装置は、最も先にコアレイヤデータを復元し、コアレイヤシンボルのキャンセレーションを利用してエンハンストレイヤデータを復元し、エンハンストレイヤシンボルのキャンセレーションを利用して拡張レイヤデータを復元することが分かる。拡張レイヤは2つ以上備えられ、この場合、より高いパワーレベルで結合された拡張レイヤから復元される。
【0279】
図13は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号の結合によるパワー上昇を示す図である。
【0280】
図13を参照すれば、コアレイヤ信号にインジェクションレベル(injection level)だけパワー減少したエンハンストレイヤ信号が結合されてマルチプレキシングされた信号が生成された場合、マルチプレキシングされた信号のパワーレベルが、コアレイヤ信号やエンハンストレイヤ信号のパワーレベルより高いことが分かる。
【0281】
この時、図3および図7に示されたインジェクションレベルコントローラ(injection level controller)によって調節されるインジェクションレベルは、0dBから25.0dBまで0.5dBまたは1dBの間隔で調節される。インジェクションレベルが3.0dBの場合、エンハンストレイヤ信号のパワーがコアレイヤ信号のパワーより3dBだけ低い。インジェクションレベルが10.0dBの場合、エンハンストレイヤ信号のパワーが、コアレイヤ信号のパワーより10dBだけ低い。このような関係は、コアレイヤ信号とエンハンストレイヤ信号との間にのみ適用されるのではなく、エンハンストレイヤ信号と拡張レイヤ信号、または拡張レイヤ信号同士の間にも適用可能である。
【0282】
図3および図7に示されたパワーノーマライザは、結合後のパワーレベルを調節して、結合によるパワー増加からもたらされる信号の歪みなどの問題を解決することができる。
【0283】
図14は、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法を示す動作フローチャートである。
【0284】
図14を参照すれば、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、コアレイヤデータにBICMを適用する(S1210)。
【0285】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、エンハンストレイヤデータにBICMを適用する(S1220)。
【0286】
ステップS1220で適用されるBICMと、ステップS1210で適用されるBICMとは異なるものであるとよい。この時、ステップS1220で適用されるBICMが、ステップS1210で適用されるBICMより少なめにロバストなものであり得る。この時、ステップS1220で適用されるBICMのビット率が、ステップS1210で適用されるビット率より大きくなる。
【0287】
この時、エンハンストレイヤ信号は、前記コアレイヤ信号に相応するコアレイヤデータの復元に相応するキャンセレーション(cancellation)に基づいて復元されるエンハンストレイヤデータに相応するものであるとよい。
【0288】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、エンハンストレイヤ信号のパワーを低減してパワーリデューストエンハンストレイヤ信号を生成する(S1230)。
【0289】
この時、ステップS1230は、インジェクションレベルを、0dBから25.0dBの間で0.5dBまたは1dBの間隔で変化させることができる。
【0290】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、コアレイヤ信号およびパワーリデューストエンハンストレイヤ信号を結合して、マルチプレキシングされた信号を生成する(S1240)。
【0291】
すなわち、ステップS1240は、コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号を、互いに異なるパワーレベルで結合するが、エンハンストレイヤ信号のパワーレベルが、コアレイヤ信号のパワーレベルより低いようにして結合する。
【0292】
この時、ステップS1240は、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号より低いパワーレベルの1つ以上の拡張レイヤ(extension layer)信号を、前記コアレイヤ信号および前記エンハンストレイヤ信号とともに結合することができる。
【0293】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、ステップS1250によってマルチプレキシングされた信号のパワーを低下させる(S1250)。
【0294】
この時、ステップS1250は、マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記コアレイヤ信号のパワーだけ低下させることができる。この時、ステップS1250は、前記マルチプレキシングされた信号のパワーを、前記ステップS1240によって上昇した分だけ低下させることができる。
【0295】
また、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、前記コアレイヤ信号およびエンハンストレイヤ信号にともに適用されるタイムインターリービングを行い、タイムインターリービングされた信号を生成する(S1260)。
【0296】
さらに、本発明の一実施形態に係る放送信号フレーム生成方法は、前記タイムインターリービングされた信号を用いて、前記コアレイヤ信号と前記エンハンストレイヤ信号に共有されるタイムインターリーバ情報および、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)のタイプ情報およびサイズ情報をシグナリングするためのプリアンブルが含まれた放送信号フレームを生成する(S1270)。
【0297】
この時、ステップS1270は、前記ブートストラップを生成するステップと、前記プリアンブルを生成するステップと、前記タイムインターリービングされた信号に相応するスーパーインポーズドペイロードを生成するステップとを含むことができる。
【0298】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipes;PLPs)を識別するためのPLP識別情報と、階層的な分割に相応するレイヤを識別するためのレイヤ識別情報とを含むことができる。
【0299】
この時、PLP識別情報およびレイヤ識別情報は、別個のフィールドとして前記プリアンブルに含まれる。
【0300】
この時、タイムインターリーバ情報は、前記レイヤ識別情報(j)に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0301】
この時、プリアンブルは、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較(IF(j>0))した結果に応じて選択的に前記インジェクションレベルコントローラに相応するインジェクションレベル情報を含むことができる。
【0302】
この時、ブートストラップは、前記プリアンブルより短く、固定された長さを有するものであるとよい。
【0303】
この時、ブートストラップは、前記プリアンブルの構造を示すシンボルを含み、前記シンボルは、前記プリアンブルの変調方法/符号率、FFTサイズ、ガードインターバル長およびパイロットパターンの組み合わせを示す固定ビット列に相応するものであるとよい。
【0304】
この時、シンボルは、前記変調方法/符号率が同一の場合、第1FFTサイズに相応するプリアンブル構造より、前記第1FFTサイズより小さい第2FFTサイズに相応するプリアンブル構造が優先的に割り当てられ、前記変調方法/符号率および前記FFTサイズが同一の場合、第1ガードインターバル長に相応するプリアンブル構造より、前記第1ガードインターバル長より大きい第2ガードインターバル長に相応するプリアンブル構造が優先的に割り当てられるルックアップテーブルに相応するものであるとよい。
【0305】
この時、放送信号フレームは、ATSC3.0フレームであるとよい。
【0306】
この時、L1シグナリング情報は、インジェクションレベル情報および/またはノーマライジングファクター情報を含むことができる。
【0307】
この時、プリアンブルは、フィジカルレイヤパイプのタイプ情報、開始位置情報およびサイズ情報を含むことができる。
【0308】
この時、タイプ情報は、分散しない(non-dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第1タイプ、および分散した(dispersed)フィジカルレイヤパイプに相応する第2タイプのいずれか1つを識別するためのものであるとよい。
【0309】
この時、分散しないフィジカルレイヤパイプは、連続的なデータセルインデックス(contiguous data cell indices)に対して割り当てられ、前記分散したフィジカルレイヤパイプは、2つ以上のサブスライスからなるとよい。
【0310】
この時、タイプ情報は、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して、前記レイヤ識別情報と予め設定された値とを比較した結果に応じて選択的にシグナリングされる。
【0311】
この時、タイプ情報は、コアレイヤに対してのみシグナリングされる。
【0312】
この時、開始位置情報は、フィジカルレイヤパイプの1番目のデータセルに相応するインデックスと同一に設定される。
【0313】
この時、開始位置情報は、セルアドレッシングスキーム(cell addressing scheme)を用いて、前記フィジカルレイヤパイプの開始位置(start position)を指示(indicate)することができる。
【0314】
この時、開始位置情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0315】
この時、サイズ情報は、前記フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数に基づいて設定される。
【0316】
この時、サイズ情報は、前記レイヤ識別情報に相応する条件文の条件判断なく、前記フィジカルレイヤパイプのそれぞれに対して前記プリアンブルに含まれる。
【0317】
図14には明示的に示されていないが、放送信号フレーム生成方法は、ステップS1230に相応するインジェクションレベル情報を含むシグナリング情報を生成するステップをさらに含むことができる。この時、シグナリング情報は、L1シグナリング情報であるとよい。
【0318】
図14に示された放送信号フレーム生成方法は、図2に示されたステップS210に相応するものであるとよい。
【0319】
図15は、本発明の一実施形態に係る放送信号フレームを含むスーパーフレーム(super-frame)構造を示す図である。
【0320】
図15を参照すれば、レイヤードディビジョンマルチプレキシング(Layered Division Multiplexing;LDM)基盤のスーパーフレームは、1つ以上のフレームから構成され、1つのフレームは、1つ以上のOFDMシンボルから構成されることが分かる。
【0321】
この時、それぞれのOFDMシンボルは、1つ以上のプリアンブルシンボルから始まる。また、フレームは、レファレンスシンボルやパイロットシンボルを含んでもよい。
【0322】
図15に示されたスーパーフレーム1510は、LDMフレーム1520と、LDMをしないシングルレイヤ(single-layer)フレーム1530と、フューチャーエクステンシビリティ(future extensibility)のためのフューチャーエクステンションフレーム(Future Extension Frame;FEF)1540などとを含み、タイムディビジョンマルチプレキシング(Time Division Multiplexing;TDM)方式で構成される。
【0323】
LDMフレーム1520は、2つのレイヤ(layer)が適用された時、アッパーレイヤ(Upper Layer;UL)1553と、ロウアーレイヤ(Lower Layer;LL)1555とから構成される。
【0324】
この時、アッパーレイヤ1553は、コアレイヤに相応するものであるとよく、ロウアーレイヤ1555は、エンハンストレイヤに相応するものであるとよい。
【0325】
この時、アッパーレイヤ1553およびロウアーレイヤ1555を含むLDMフレーム1520は、ブートストラップ1552およびプリアンブル1551を含むことができる。
【0326】
この時、アッパーレイヤ1553データおよびロウアーレイヤ1555データは、複雑度(complexity)およびメモリサイズを低減するために、タイムインターリーバを共有し、同じフレーム長(frame length)およびFFTサイズを用いることができる。
【0327】
また、シングルレイヤ(single-layer)フレーム1530も、ブートストラップ1562およびプリアンブル1561を含むことができる。
【0328】
この時、シングルレイヤ(single-layer)フレーム1530は、LDMフレーム1520とは異なるFFTサイズ、タイムインターリーバおよびフレーム長を用いることができる。この時、シングルレイヤフレーム1530は、スーパーフレーム1510内でLDMフレーム1520とTDM方式でマルチプレキシングされると考えられる。
【0329】
図16は、2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプ(PLP;Physical Layer Pipe)を適用したLDMフレームの一例を示す図である。
【0330】
図16を参照すれば、LDMフレームは、システムのバージョン(version)情報や一般的なシグナリング情報を含むブートストラップ信号から始まることが分かる。ブートストラップ後に、コードレート(code rate)、モジュレーション情報、フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipe)の個数情報などを含むL1シグナリング信号がプリアンブルとして後に続く。
【0331】
プリアンブル(L1 SIGNAL)に続いて、バースト(burst)形態の共通フィジカルレイヤパイプ(Physical Layer Pipe;PLP)が送信される。この時、共通フィジカルレイヤパイプは、フレーム内の他のフィジカルレイヤパイプと共有可能なデータを送信することができる。
【0332】
共通フィジカルレイヤパイプ後に、互いに異なる放送信号をサービスするためのマルチプルフィジカルレイヤパイプ(Multiple-Physical Layer Pipe)が2つのレイヤのLDM方式で送信される。この時、インドア/モバイルなどロバスト(robust)な受信を要求するサービス(720pや1080p HDなど)は、コアレイヤ(アッパーレイヤ)データフィジカルレイヤパイプを介して、高い伝送率を要求する固定受信サービス(4K-UHDやマルチプルHDなど)は、エンハンストレイヤ(ロウアーレイヤ)データフィジカルレイヤパイプを介して送信される。
【0333】
マルチプルフィジカルレイヤパイプがレイヤディビジョンドマルチプレキシングされると、結果的に、マルチプルフィジカルレイヤパイプの総数(total number)が増加すると考えられる。
【0334】
この時、コアレイヤデータフィジカルレイヤパイプとエンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプは、複雑度(complexity)およびメモリサイズを低減するために、タイムインターリーバを共有することができる。この時、コアレイヤデータフィジカルレイヤパイプとエンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプは、同じフィジカルレイヤパイプサイズ(PLP size)を有してもよく、異なるフィジカルレイヤパイプサイズを有してもよい。
【0335】
実施形態によって、レイヤに分割されたフィジカルレイヤパイプは、互いに異なるPLPサイズを有してもよく、この場合、PLPの開始位置(start position)やPLPのサイズを識別するための情報をシグナリングすることができる。
【0336】
図17は、2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプ(PLP;Physical Layer Pipe)を適用したLDMフレームの他の例を示す図である。
【0337】
図17を参照すれば、LDMフレームは、ブートストラップ、プリアンブル(L1 SIGNAL)後に、共通フィジカルレイヤパイプを含むことが分かる。共通フィジカルレイヤパイプ後に、コアレイヤデータフィジカルレイヤパイプとエンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプが2-レイヤLDM方式で送信される。
【0338】
特に、図17に示されたコアレイヤデータフィジカルレイヤパイプおよびエンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプは、タイプ1およびタイプ2のいずれか1つのタイプを有することができ、タイプ1とタイプ2は、次のように定義される。
-タイプ1のPLP
共通PLPが存在する場合、共通PLP後に送信される
フレーム内で1つのバースト(burst)形態(one slice)で送信される -タイプ2のPLP
タイプ1のPLPが存在する場合、タイプ1のPLP後に送信される
フレーム内で2つ以上のサブスライス(sub-slice)形態に分散して送信される
サブスライスの個数が増加するにつれてタイムダイバーシティ(time diversity)が増加し、パワー消耗(power consumption)の効果を有する
この時、タイプ1のPLPは、分散しない(nun-dispersed)PLPに相応でき、タイプ2のPLPは、分散した(dispersed)PLPに相応できる。この時、分散しないPLPは、連続的なデータセルインデックス(contiguous data cell indices)に割り当てられる。この時、分散したPLPは、2つ以上のサブスライスに分けられて割り当てられる。
【0339】
図18は、2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプ(PLP;Physical Layer Pipe)を適用したLDMフレームの活用例を示す図である。
【0340】
図18を参照すれば、LDMフレームは、ブートストラップ、プリアンブル後に、共通フィジカルレイヤパイプPLP(1,1)を含むことができ、ロバストなオーディオサービスのためのデータフィジカルレイヤパイプPLP(2,1)をタイムディビジョン(time-division)方式で含むことができる。
【0341】
また、モバイル/インドアサービス(720pまたは1080p HD)のためのコアレイヤデータフィジカルレイヤパイプPLP(3,1)と、ハイデータレートサービス(4K-UHDまたはマルチプルHD)のためのエンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプPLP(3,2)が2-レイヤLDM方式で送信される。
【0342】
図19は、2つのレイヤを用いるLDMとマルチプルフィジカルレイヤパイプを適用したLDMフレームの他の活用例を示す図である。
【0343】
図19を参照すれば、LDMフレームは、ブートストラップ、プリアンブル、共通フィジカルレイヤパイプPLP(1,1)を含むことができる。この時、ロバストなオーディオサービスとモバイル/インドアサービス(720pまたは1080p HD)は、コアレイヤデータフィジカルレイヤパイプPLP(2,1)、PLP(3,1)に分けられて送信され、ハイデータレートサービス(4K-UHDまたはマルチプルHD)は、エンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプPLP(2,2)、PLP(3,2)によって送信される。
【0344】
この時、コアレイヤデータフィジカルレイヤパイプとエンハンストレイヤデータフィジカルレイヤパイプは、同一のタイムインターリーバを用いることができる。
【0345】
この時、同じサービスを提供するフィジカルレイヤパイプPLP(2,2)、PLP(3,2)は、同一のPLPグループを示すPLP_GROUP_IDを用いて同一のサービスを提供するものであることをシグナリングすることができる。
【0346】
実施形態によって、LDMレイヤのそれぞれに対して互いに異なるサイズのフィジカルレイヤパイプが使用される場合、PLP_GROUP_IDなく、フィジカルレイヤパイプそれぞれの開始位置、サイズに応じてサービスが識別されてもよい。
【0347】
図18および図19において、PLP(i,j)によってマルチプルフィジカルレイヤパイプおよびレイヤディビジョンドマルチプレキシングに相応するレイヤを識別する場合を例に挙げたが、PLP識別情報およびレイヤ識別情報はそれぞれ、別個のフィールドとしてシグナリングされてもよい。
【0348】
実施形態によって、レイヤごとに互いに異なる大きさのPLPが使用されてもよい。この場合、PLP識別子を介してそれぞれのサービスを識別することができる。
【0349】
レイヤごとに互いに異なる大きさのPLPが使用される場合、PLPごとにPLPの開始位置およびPLP長をシグナリングすることができる。
【0350】
下記の擬似コードは、本発明の一実施形態に係るプリアンブルに含まれるフィールドの一例を示すものである。この時、下記の擬似コードは、プリアンブルのL1シグナリング情報に含まれる。
【0351】
[擬似コード]
SUB_SLICES_PER_FRAME (15 bits)
NUM_PLP (8 bits)
NUM_AUX (4 bits)
AUX_CONFIG_RFU (8 bits)
for i=0.. NUM_RF-1 {
RF_IDX (3 bits)
FREQUENCY (32 bits)
}
IF S2=='xxx1' {
FEF_TYPE (4 bits)
FEF_LENGTH (22 bits)
FEF_INTERVAL (8 bits)
}
for i=0 .. NUM_PLP-1 {
NUM_LAYER (2~3 bits)
for j=0 .. NUM_LAYER-1{
/ * Signaling for each layer */
PLP_ID (i,j) (8 bits)
PLP_GROUP_ID (8 bits)
PLP_TYPE (3 bits)
PLP_PAYLOAD_TYPE (5 bits)
PLP_COD (4 bits)
PLP_MOD (3 bits)
PLP_SSD (1 bit)
PLP_FEC_TYPE (2 bits)
PLP_NUM_BLOCKS_MAX (10 bits)
IN_BAND_A_FLAG (1 bit)
IN_BAND_B_FLAG (1 bit)
PLP_MODE (2 bits)
STATIC_PADDING_FLAG (1 bit)
IF (j > 0)
LL_INJECTION_LEVEL (3~8 bits)
} / * End of NUM_LAYER loop */
/ * Common signaling for all layers */
FF_FLAG (1 bit)
FIRST_RF_IDX (3 bits)
FIRST_FRAME_IDX (8 bits)
FRAME_INTERVAL (8 bits)
TIME_IL_LENGTH (8 bits)
TIME_IL_TYPE (1 bit)
RESERVED_1 (11 bits)
STATIC_FLAG (1 bit)
PLP_START (24 bits)
PLP_SIZE (24 bits)
} / * End of NUM_PLP loop */
FEF_LENGTH_MSB (2 bits)
RESERVED_2 (30 bits)
for i=0 .. NUM_AUX-1 {
AUX_STREAM_TYPE (4 bits)
AUX_PRIVATE_CONF (28 bits)
}
【0352】
前記擬似コードにおいて、NUM_LAYERは、2ビットまたは3ビットで構成される。この時、NUM_LAYERは、時間的に分割されたそれぞれのPLP内でレイヤの個数を示すために使用されるフィールドであるとよい。この時、NUM_LAYERは、NUM_PLPループ内で定義され、時間的に分割されたそれぞれのPLPごとに異なる個数のレイヤを有することができる。
【0353】
前記擬似コードにおいて、LL_INJECTION_LEVELは、3~8ビットで構成される。この時、LL_INJECTION_LEVELは、ロウアーレイヤ(エンハンストレイヤ)の挿入レベル(injection level)を定義するためのフィールドであるとよい。この時、LL_INJECTION_LEVELは、インジェクションレベル情報に相応するものであるとよい。
【0354】
この時、LL_INJECTION_LEVELは、レイヤが2つ以上の場合、2番目のレイヤから(j>0)定義される。
【0355】
PLP_ID(i,j)、PLP_GROUP_ID、PLP_TYPE、PLP_PAYLOAD_TYPE、PLP_COD、PLP_MOD、PLP_SSD、PLP_FEC_TYPE、PLP_NUM_BLOCKS_MAX、IN_BAND_A_FLAG、IN_BAND_B_FLAG、PLP_MODE、STATIC_PADDING_FLAGなどのフィールドは、それぞれのレイヤごとに定義されるパラメータで、NUM_LAYERループ内で定義される。
【0356】
この時、PLP_ID(i,j)は、PLP識別情報およびレイヤ識別情報に相応するものであるとよい。例えば、PLP_ID(i,j)のiは、PLP識別情報に相応し、jは、レイヤ識別情報に相応するものであるとよい。
【0357】
実施形態によって、PLP識別情報とレイヤ識別情報は、別個のフィールドとしてプリアンブルに含まれてもよい。
【0358】
また、TIME_IL_LENGTHやTIME_IL_TYPEなどのタイムインターリーバ情報やPLPサイズに関連するFRAME_INTERVALやFF_FLAG、FIRST_RF_IDX、FIRST_FRAME_IDX、RESERVED_1、STATIC_FLAGなどのフィールドは、NUM_LAYERループ外、NUM_PLPループ内で定義される。
【0359】
特に、PLP_TYPEは、上述したフィジカルレイヤパイプのタイプ情報を示すもので、第1タイプと第2タイプの2つを識別すれば良いので、1ビットで構成されてもよい。前記擬似コードでは、PLP_TYPEがレイヤ識別情報(j)に相応する条件文の判断なく、前記プリアンブルに含まれる例を説明したが、PLP_TYPEは、レイヤ識別情報(j)と予め設定された値(0)とを比較した結果(if(j=0))に応じて選択的にシグナリング(コアレイヤに対してのみ送信)されてもよい。
【0360】
前記擬似コードにおいて、PLP_TYPEは、NUM_LAYERループ内で定義された場合を例に挙げたが、実施形態によって、PLP_TYPEは、NUM_LAYERループ外、NUM_LAYERループ内で定義されてもよい。
【0361】
前記擬似コードにおいて、PLP_STARTは、当該フィジカルレイヤパイプの開始位置(start position)を示す。この時、PLP_STARTは、セルアドレッシングスキーム(cell addressing scheme)を用いて開始位置を示すことができる。この時、PLP_STARTは、当該PLPの1番目のデータセルに相応するインデックスであるとよい。
【0362】
特に、PLP_STARTは、すべてのフィジカルレイヤパイプそれぞれに対してシグナリングされ、実施形態によって、PLPのサイズをシグナリングするフィールドとともにマルチプルフィジカルレイヤパイプを用いたサービスの識別に用いられてもよい。
【0363】
前記擬似コードにおいて、PLP_SIZEは、フィジカルレイヤパイプのサイズ情報である。この時、PLP_SIZEは、当該フィジカルレイヤパイプに割り当てられたデータセルの個数と同一に設定される。
【0364】
すなわち、前記擬似コードにおいて、PLP_TYPEは、レイヤ識別情報を考慮してシグナリングされ、PLP_SIZEおよびPLP_STARTは、レイヤ識別情報と関係なく、すべてのフィジカルレイヤパイプに対してシグナリングされると考えられる。
【0365】
以上、本発明に係る放送信号フレーム生成装置および方法は、上記のように説明された実施形態の構成と方法が限定されて適用されるのではなく、上記の実施形態は、多様な変形が可能となるように各実施形態の全部または一部が選択的に組み合わされて構成されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19