(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】モバイル用途のための有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンとともに使用するための光源組立体
(51)【国際特許分類】
G03B 21/00 20060101AFI20240911BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240911BHJP
H10K 59/60 20230101ALI20240911BHJP
H10K 65/00 20230101ALI20240911BHJP
H10K 59/90 20230101ALI20240911BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20240911BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240911BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
G03B21/00 Z
H10K59/12
H10K59/60
H10K65/00
H10K59/90
H10K50/844
G09F9/00 366Z
G09F9/30 365
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023110458
(22)【出願日】2023-07-05
【審査請求日】2023-07-05
(32)【優先日】2022-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519146787
【氏名又は名称】ツー-シックス デラウェア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】II-VI Delaware,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エイ・スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】アンナ・タタルチャック
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0229549(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第114074868(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0028583(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109154959(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104599598(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 3/00
G02F 1/133-1/1334
G02F 1/1339-1/1341
G02F 1/1347
G03B 21/00-21/10
G03B 21/12-21/13
G03B 21/134-21/30
G03B 33/00-33/16
G06F 1/00-1/18
G06F 3/02-3/047
G09F 9/00-9/46
H01H 9/00-9/28
H01H 89/00-89/10
H03M 11/00-11/26
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の層を備えるスクリーンと、
前記スクリーン内かまたは前記スクリーンの後方に組み込まれた複数の光源組立体と、
を含み、
前記複数の光源組立体は、前記スクリーン内の特定の位置にビームを放つように構成され、
前記1つまたは複数の層のうちの少なくとも1つは、前記複数の光源組立体により放たれたビームの回折特性を調節するかまたは当該回折特性に影響を与えるように構成され、
前記1つまたは複数の層は、薄膜トランジスタ(TFT)層を含み、
前記薄膜トランジスタ(TFT)層は、
回折によって該層の後に投影される前記ビームの数を増やすように構成され
た、
システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記スクリーンの1つまたは複数の特性は、
所定の光学特性を
もたらすように設定されるかまたは変更される、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記1つまたは複数の特性は、ピクセルの密度と、サイズと、厚さと、屈折率と、配置とのうちの1つまたは複数を含む、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記スクリーンは、有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンを含む、システム。
【請求項5】
1つまたは複数の層を備えるスクリーンと、
前記スクリーン内かまたは前記スクリーンの後方に組み込まれた複数の光源組立体と、
を含み、
前記複数の光源組立体は、前記スクリーン内の特定の位置にビームを放つように構成され、
前記1つまたは複数の層のうちの少なくとも1つは、前記複数の光源組立体により放たれたビームの回折特性を調節するかまたは当該回折特性に影響を与えるように構成され、
前記1つまたは複数の層は、有機発光ダイオード(OLED)層を含み、
前記有機発光ダイオード(OLED)層は、
回折によって該層の後に投影される前記ビームの数を増やすように構成された、
システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記1つまたは複数の層は検出層を含む、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記1つまたは複数の層は上部保護層を含む、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記1つまたは複数の層のうちの前記少なくとも1つは、前記複数の光源組立体により放たれたビームの回折特性を調節するかまたは当該回折特性に影響を与えるように物理的
なパターン形
成または配置
がなされた、システム。
【請求項9】
請求項
8に記載のシステムであって、前記物理的なパターン形成または配置は、前記1つまたは複数の層のうちの前記少なくとも1つの内の切り欠き部分の使用を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の態様は、エネルギー生成および貯蔵に関する。より詳細には、本開示の特定の実施態様は、モバイル用途のための有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンとともに使用するための光源組立体のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]光信号を送信するための、および受信するための従来の、およびこれまでのデバイスおよび解決策の限界および欠点は、図面を参照した、このようなシステムと本出願の残りの部分に記載された本開示の幾つかの態様との比較を通して当業者に明らかになる。
【発明の概要】
【0003】
[0003]特許請求の範囲において更に完全に記載されている、実質的に図のうちの少なくとも1つに示される、および/または、図のうちの少なくとも1つに関連して説明される、モバイル用途のための有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンとともに使用するための光源組立体のためのシステムおよび方法が提供される。
【0004】
[0004]本開示のこれらの、および他の利点、態様、および新規な特徴、および、その示される実施形態の詳細は、以下の説明および図面から更に十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】[0005]本開示による有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンにおける使用のための例示的な光源組立体を示す図である。
【
図2】[0006]本開示による、スクリーン内における複数の光源組立体の例示的な使用を示す図である。
【
図3】[0007]本開示による、光源組立体の使用をサポートするために構成されたスクリーンの異なるコンポーネントの実施態様を示す図である。
【
図4A】[0008]本開示による、OLEDベースのスクリーンにおけるパターン形成された層の使用によりもたらされる送信ひずみを示す図である。
【
図4B】[0008]本開示による、OLEDベースのスクリーンにおけるパターン形成された層の使用によりもたらされる送信ひずみを示す図である。
【
図5】[0009]本開示による、OLEDベースのスクリーンにおけるパターン形成された層の使用によりもたらされる送信ひずみに対する発散角の効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[0010]現代の電子機器(例えば携帯電話、タブレット、PCなど)は、統合された光送信器(例えば、顔認識のためのフロッドイルミネータ、飛行時間3D検出のための照明器、構造化光3D検出のためのドット投影器など)、および、受信器(例えばRGBカメラセンサー、IRセンサーなど)を含むイメージングディスプレイを使用する。現在、このような送信器および受信器はスクリーンのエリアに組み込まれており、これが、イメージング目的のために使用可能なエリアを小さくする。スクリーンという用語は、ディスプレイ、ディスプレイスクリーン、およびディスプレイ層という用語と本明細書において交換可能に使用されることに留意されたい。例えば、携帯電話は、その目的のためにOLEDスクリーンの上における傾斜を使用し得る。特に費用対効果の高い手法によりこのようなスクリーンのパフォーマンスを改善することが非常に望ましい。
【0007】
[0011]したがって、様々な例示的な実施態様では、本開示に基づく解決策は、その回折特性を提供するために、および/または高めるために、有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンに使用され得る。この点について、ある数の光源組立体が、(スクリーンの全体ではなく)スクリーン内の特定の位置のみにビームを提供するためにスクリーン内に組み込まれ得、スクリーンの残りのコンポーネントはこれらの要素により放たれたビームの回折特性をサポートするように、および高めるように構成される。したがって、本開示による解決策は、従来の解決策に基づく既存のスクリーンにおいて使用される特別な回折コンポーネント(例えば回折光学要素)の不使用を可能にする。この点について、従来のスクリーンでは、受動コンポーネントである回折光学要素(DOE)は、DOE上に合焦された後にDOEにより回折されるビーム/光を放つビーム源(例えば縦型キャビティ面発光レーザー(VCSEL)ベースの送信器)と組み合わされて使用される。しかし、本開示によるとDOEを使用する代わりに、スクリーンにおける薄膜トランジスタ(TFT)層が、投影されたエリアにおける投影されたビーム数を増やす(multiply)ための回折光学層として使用され得る。同様に、スクリーンにおけるOLED層は、放射体の数および特性を更に増やすための、および/または具現化する(shape)ための回折光学素子として使用され得る。したがって、既存の解決策に基づいて実現されたOLEDベースのスクリーンが、ビーム源(例えばレーザー送信器)、回折光学要素、TFT層、OLED層、および保護層を備え得るのに対し、本開示に基づいて実現されたOLEDベースのスクリーンは、ビーム源(例えばレーザー送信器)、TFT層、OLED層、および保護層のみを備え、そのうちのTFT層および/またはOLED層は、回折光学要素により提供される同じ光学機能を実現するために例えばその回折特性が代替的に使用されるように構成される。
【0008】
[0012]様々な例示的な実施態様では、OLEDベースのスクリーンのピクセルの密度、サイズ、厚さ、屈折率、および配置は、所望の光学特性をもたらすために修正され得る。TFTとOLEDピクセル組立体との組み合わせは、ビーム操作のために間接飛行時間(iToF)、直接飛行時間(dTof)、構造化光などに使用され得る。異なる位置における複数の源が、深さ範囲を大きくするために、深さ誤差を小さくするために、および、より高い分解能を実現するために組み合わされ得る。OLEDおよびTFTのパターンは、より良いシステムパフォーマンス(SNR、深さ誤差)を実現するために、OLED/TFTを通した、より高い透過率を可能にする。本開示は任意の適切な種類のレーザーに適用可能であり、したがって本開示に基づく例示的な実施態様は、例えば、縦型キャビティ面発光レーザー(VCSEL)、縁部発光レーザー(EEL)、分布帰還型(DFB)レーザー、ファブリ・ペロ(FP)レーザー、または、OLED層スタックにおける回折光学素子を含むその任意の派生物とともに使用され得る。
【0009】
[0013]
図1は、本開示による、有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンにおける使用のための例示的な光源組立体を示す。光源組立体100が
図1に示されている。
【0010】
[0014]この点について、光源組立体100は、例えば(スクリーンの全体ではなく)スクリーン内における特定の位置のみにビームを提供することにより、その中の回折光学に関連した機能を円滑化するために、またはサポートするために、特にOLEDベースのスクリーンといったスクリーンと組み合わされた使用のために構成され得る。したがって、スクリーンの残りのコンポーネントは、このような要素により放たれたビームの回折特性をサポートするように、および高めるように構成され得る。
【0011】
[0015]
図1に示されているように、光源組立体100は、基材101、光電デバイス102、およびレンズ系103を備え得る。この点について、光源組立体100は、光源組立体100の様々なコンポーネントを囲うパッケージング(またはハウジング)110を備え得る。基材101は、電気光学デバイス、および/または、光源組立体100の任意の他のコンポーネントを保持する。光電デバイス102は、ビームを放つように構成されている。この点について、光電デバイス102は、例えば深度カメラおよび/または生体検出用途のための任意の波長においてビームを放つように構成され得る。この点について、深度カメラは受信(RX)および送信(TX)側を表す。レンズ系103は光電デバイス102により放たれる、または光電デバイス102により受信されるビームの成形を可能にするためにビーム成形のために構成される。
【0012】
[0016]動作時、光源組立体100は、特にモバイルデバイス(例えばスマートフォン、タブレットなど)といった電子デバイスのスクリーンまたはディスプレイに組み込まれ、光源組立体100の複数の例がスクリーンのスタック/層の下方に設置される。この点について、様々な実施態様において、スクリーンのコンポーネントのうちの幾つかが、光源組立体と組み合わされて動作するように構成され得る。例えば、
図1に示されているように、光源組立体100は、例えばパターン形成された薄膜トランジスタ(TFT)層/スタック104、パターン形成された/配置された有機発光ダイオード(OLED)層/スタック105、および、スクリーンの上層/スタック106(例えば保護ガラスなど)を備え得るスクリーンの層/スタックの後方に(または下方に)設置され得る。示されるように、光源組立体100により放たれたビームは、次に、スクリーンのこれらの層/スタックを通り得る。したがって、これらの層/スタックのうちの少なくとも幾つかは、ビームの回折特性を更に強化するように、および/または別様に調節するように構成され得る。これは、例えば、これらの層/スタック内における特定のパターンまたは配置の使用により実行され得る。このようなパターン形成された層/スタックの例は、
図3に関連して以下でより詳細に説明される。
【0013】
[0017]
図2は、本開示による、スクリーン内における複数の光源組立体の例示的な使用を示す。異なるスクリーン位置201~204に設置される複数の光源組立体を含むスクリーン200が
図2に示されている。
【0014】
[0018]この点について、スクリーン201、202、203、および204の各々に、光源組立体および/または電気光学デバイス、例えば
図1の光源組立体100と同様のものが実装され得る。したがって、
図2に示されているように、スクリーン200がスクリーンの全体にわたって回折光学動作をもたらすようにスクリーン200を実装するのではなく、ある数のDOEのみが、代替的にスクリーン内における特定の位置に設置されて(例えばスクリーンに組み込まれて)使用され得る。しかし、
図2に示されている配置は限定するものではなく、したがって、任意の適切な配置(例えば任意の数のDOEおよび/またはその様々な設置)が、それが所望のまたは許容可能なパフォーマンスを提供し得る限り使用され得ることが理解されなければならない。
【0015】
[0019]
図3は、本開示による、光源組立体の使用をサポートするために構成されたスクリーンの異なるコンポーネントの実施態様を示す。有機発光ダイオード(OLED)層300、薄膜トランジスタ(TFT)層310、および検出層320(のセクション)が
図3に示されている。
【0016】
[0020]OLED層300は、複数のピクセルOLED要素を備える。この点について、
図3に示されているように、OLED層300は、4つのサブピクセル(例えばRGB)要素を各々が備える複数の長方形ピクセル要素を備える。検出層320は、例えばタッチスクリーンにおける触覚関連機能といった、スクリーンにおける特定の機能をサポートするために構成される。この点について、
図3に示されているように、検出層320は、例えば容量パネルおよび薄膜トランジスタといった適切な回路を備える。
【0017】
[0021]
図3に示されているように、異なるスクリーン層は、光源組立体、例えば
図1の光源組立体100と同様のものの使用を円滑化するために、および/またはサポートするために構成され(例えばパターン形成され)得る。特に、OLED層300およびTFT層310は、特に放たれたビームの回折特性をサポートするために、または最適化するために選択された、または調節された(例えば
図3に示されている切り欠き部分の使用による)パターンまたは配置を組み込み得る。この点について、OLED層300のパターンは、スクリーンの下方の(後方の)DOEに関連したビームに対する回折をもたらす。同様に、TFT層310のパターンは、ビームに対する回折をもたらす。したがって、組み合わされたパターン形成されたOLED/TFTは、より高い透過率をもち得る。更に、
図3に示されていないが、検出層も、DOEの使用を実現するために、およびDOEの動作を更に強化するために同様にパターン形成され得る。
【0018】
[0022]
図4A~
図4Bは、本開示による、OLEDベースのスクリーンにおけるパターン形成された層の使用によりもたらされる送信ひずみを示す。特に
図4Aは、OLED回折特性の特性取得のために使用される光ビームのプロファイルを示すのに対し、
図4Bは、本開示に基づく例示的な実施態様によるOLEDベースのスクリーンにおけるパターン形成された層の使用によりもたらされる送信ひずみを示す。
【0019】
[0023]スクリーンショット画像400、410、420、および430(すなわち、特定の動作条件のもとでのスクリーンの画像またはその一部)が
図4A~
図4Bに示されている。この点について、スクリーンショット画像400、410、420、および430は、同じビームの使用に基づいて生成され、または取得される。例えば、
図4A~
図4Bに示されるように、スクリーンショット画像400、410、420、および430は、サンプルとコリメートされた、および位置合わせされた940nmのレーザービームの使用に基づいて生成され、または取得される。スクリーンショット画像400は、光源組立体の使用またはスクリーン内におけるパターン形成された層の使用を伴わない、スクリーンにおいて焦点を結んだレーザービームの使用の結果を示す。スクリーンショット画像410は、同じビームに対する(例えば
図3のTFT層310と同様の)パターン形成されたTFT層の後の回折の効果を示す。スクリーンショット画像420は、同じビームに対する(例えば
図3のOLED層300と同様の)パターン形成されたOLED層の後の回折の効果を示す。スクリーンショット画像430は、同じビームにおける(例えば
図3のOLED層300と同様の)パターン形成されたOLED層の後の回折の効果を示す。
【0020】
[0024]
図5は、本開示による、OLEDベースのスクリーンにおけるパターン形成された層の使用によりもたらされる送信ひずみに対する発散角の効果を示す。スクリーンショット画像500、510、および520(すなわち特定の動作条件のもとでのスクリーンの画像またはその一部)が
図5に示されている。
【0021】
[0025]この点について、スクリーンショット画像500、510、および520は、同じスクリーン、特に、例えば
図1および
図3を参照して説明されるような、光源組立体およびスクリーン内のパターン形成された層を組み込んだスクリーンにおける同じビームの使用に基づいて生成され、または取得される。スクリーンショット画像500、510、および520は、画像をキャプチャすることに使用されるカメラ(または同様のデバイス)に対する3つの異なる距離におけるスクリーンの設置に対応する。例えば、
図5に示されているように、スクリーンショット画像500、510、および520は、それぞれ20cm、13cm、および7cmの距離において生成され、または取得される。スクリーンショット画像500、510、および520に示されるように、スクリーンは異なる距離において変化する回折挙動を示し、すなわち、スクリーンは異なる距離において異なる発散角をもつ。
【0022】
[0026]本開示による例示的なシステムは、1つまたは複数の層を備えるスクリーン、およびスクリーン内に、またはスクリーンの後方に組み込まれた複数の光源組立体を備え、複数の光源組立体がスクリーン内における特定の位置にビームを放つように構成され、そこで、1つまたは複数の層のうちの少なくとも1つが複数の光源組立体により放たれたビームの回折特性を調節するように、または、その回折特性に影響を与えるように構成される。
【0023】
[0027]例示的な実施形態では、スクリーンの1つまたは複数の特性は、回折パフォーマンスに関連したプリセット基準に基づいて光学特性を生成するように設定され、または変更される。
【0024】
[0028]例示的な実施形態では、1つまたは複数の特性は、ピクセルの密度、サイズ、厚さ、屈折率、および配置のうちの1つまたは複数を含む。
[0029]例示的な実施形態では、スクリーンは、有機発光ダイオード(OLED)ベースのスクリーンを含む。
【0025】
[0030]例示的な実施形態では、1つまたは複数の層は、薄膜トランジスタ(TFT)層を含む。
[0031]例示的な実施形態では、薄膜トランジスタ(TFT)層は、投影されたエリアにおける放射体数を増やすように構成される。
【0026】
[0032]例示的な実施形態では、1つまたは複数の層は、有機発光ダイオード(OLED)層を含む。
[0033]例示的な実施形態では、有機発光ダイオード(OLED)層は、放射体数および/または特性を増やすように、および/または具現化するように構成される。
【0027】
[0034]例示的な実施形態では、1つまたは複数の層は検出層を含む。
[0035]例示的な実施形態では、1つまたは複数の層は上部保護層を含む。
[0036]例示的な実施形態では、1つまたは複数の層のうちの少なくとも1つは、複数の光源組立体により放たれたビームの回折特性を調節するように、またはその回折特性に影響を与えるように、物理的にパターン形成され、または配置される。
【0028】
[0037]例示的な実施形態では、物理的なパターン形成または配置は、1つまたは複数の層のうちの少なくとも1つの内における切り欠き部分の使用を含む。
[0038]本開示による例示的な光源組立体は、ビームを放つように構成された光電コンポーネント、および、光電コンポーネントにより放たれるビームを成形するように構成されたビーム成形コンポーネントを備え、光源組立体がスクリーンにおける使用のために構成され、および、スクリーン内における、またはスクリーンの後方における特定の位置に組み込まれる。
【0029】
[0039]例示的な実施形態では、光源組立体は、光源組立体の全ての残りのコンポーネントを囲むように構成されたハウジングまたはパッケージングを更に備える。
[0040]例示的な実施形態では、光源組立体は基材を更に備える。
【0030】
[0041]例示的な実施形態では、光電コンポーネントは基材上に組み込まれる。
[0042]例示的な実施形態では、ビーム成形コンポーネントは、レンズベースのコンポーネントを備える。
【0031】
[0043]本明細書において使用されるとき、「および/または」は、「および/または」により連結されたリスト内の項目のうちの任意の1つまたは複数を意味する。一例として、「xおよび/またはy」は、3要素集合{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えると、「xおよび/またはy」は、「xとyとの一方または両方」を意味する。別の例として、「x、y、および/またはz」は、7要素集合{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えると、「x、y、および/またはz」は、「x、y、およびzのうちの1つまたは複数」を意味する。本明細書において使用されるとき、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例、または例示として機能することを意味する。本明細書において使用されるとき、「例えば」および「など」という用語は、1つまたは複数の非限定的な例、事例、または例示のリストを提供する。
【0032】
[0044]本明細書において使用されるとき、「回路」および「回路類」という用語は、物理的な電子コンポーネント(例えばハードウェア)、および、ハードウェアを構成し、ハードウェアにより実行され、および/または、別様にハードウェアに関連し得る任意のソフトウェアおよび/またはファームウェア(「コード」)を表す。本明細書において使用されるとき、例えば、特定のプロセッサおよびメモリ(例えば揮発性または不揮発性メモリデバイス、一般的なコンピュータ可読媒体など)は、第1の1つまたは複数のコードラインを実行するとき第1の「回路」を備え得、第2の1つまたは複数のコードラインを実行するとき第2の「回路」を備え得る。更に、回路は、アナログ回路および/またはデジタル回路を備え得る。このような回路は、例えばアナログ信号および/またはデジタル信号に基づいて動作し得る。回路は、1つのデバイスまたはチップ内に、1つのマザーボード上に、1つのシャーシ内に、1つの地理的位置における複数のエンクロージャ内に、複数の地理的位置にわたって分散した複数のエンクロージャ内などに存在し得ることが理解されなければならない。同様に、「モジュール」という用語は、例えば物理的な電子コンポーネント(例えばハードウェア)、および、ハードウェアを構成し、ハードウェアにより実行され、および/または、別様にハードウェアに関連し得る任意のソフトウェアおよび/またはファームウェア(「コード」)を表し得る。
【0033】
[0045]本明細書において使用されるとき、機能のパフォーマンスが(例えばユーザーにより構成可能なセッティング、工場出荷時トリムなどにより)無効化される、または有効化されないか否かにかかわらず、回路またはモジュールが機能を実施するために必要なハードウェアおよび(存在する場合に必要な)コードを備えるときに常に、回路またはモジュールが機能を実施するように「動作可能である」。
【0034】
[0046]本発明の他の実施形態は、そこに記憶された機械および/またはコンピュータにより実行可能な少なくとも1つのコードセクションを含むマシンコードおよび/またはコンピュータプログラムを含み、以て機械および/またはコンピュータに本明細書において説明されている工程を実施させる非一時的なコンピュータ可読媒体および/または記憶媒体、および/または、非一時的な機械可読媒体および/または記憶媒体を提供し得る。
【0035】
[0047]したがって、本発明による様々な実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにおいて実現され得る。本発明は、少なくとも1つのコンピューティングシステムにおいて集中的な手法により、または、異なる要素が幾つかの相互接続コンピューティングシステムにわたって広げられた分散された手法により実現され得る。本明細書において説明されている方法を実施するように適応された任意の種類のコンピューティングシステムまたは他の装置が適合するようにされる。典型的な実施態様は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および/または、1つまたは複数のプロセッサ(例えばx86、x64、ARM、PIC、および/または任意の他の適切なプロセッサアーキテクチャ)、および、関連するサポート回路(例えばストレージ、DRAM、フラッシュ、バスインターフェース回路など)を備え得る。各ディスクリート型ASIC、FPGA、プロセッサ、または他の回路は「チップ」と呼ばれ得、複数のこのような回路は「チップセット」と呼ばれ得る。別の実施態様は、機械により実行されたときに本開示において説明されている工程を機械に実施させる、そこに記憶された1つまたは複数のコードラインを含む非一時的な機械可読(例えばコンピュータ可読)媒体(例えばフラッシュドライブ、光ディスク、磁気ストレージディスクなど)を備え得る。別の実施態様は、機械により実行されたときに本開示において説明されるシステムとして動作するように機械を構成させる(例えばその回路にソフトウェアおよび/またはファームウェアをロードさせる)、そこに記憶された1つまたは複数のコードラインを含む非一時的な機械可読(例えばコンピュータ可読)媒体(例えばフラッシュドライブ、光ディスク、磁気ストレージディスクなど)を備え得る。
【0036】
[0048]本発明による様々な実施形態は、本明細書において説明されている方法の実施を可能にする全ての特徴を備える、および、コンピュータシステムにロードされたときにこれらの方法を実行することができるコンピュータプログラムプロダクトに更に組み込まれ得る。本文脈におけるコンピュータプログラムは、直接的に、または、a)別の言語、コード、または表記への変換と、b)異なるマテリアル形態における再現とのいずれかまたは両方の後に、情報処理能力をもつシステムに特定の機能を実施させることを意図した命令セットの任意の言語による任意の表現、コード、または表記を意味する。
【0037】
[0049]本方法および/またはシステムが特定の実施態様を参照しながら説明されているが、様々な変更が行われてもよいこと、および、同等なものが本方法および/またはシステムの範囲から逸脱することなく置換され得ることが当業者により理解される。加えて、本開示の教示の範囲から逸脱せずに特定の状況または材料を本開示の教示に適応させるために多くの変更が行われ得る。したがって、本方法および/またはシステムが開示されている特定の実施態様に限定されないこと、および、本方法および/またはシステムが添付の請求項の範囲に入る全ての実施態様を包含することが意図されている。
【符号の説明】
【0038】
100 光源組立体
101 基材
102 光電デバイス
103 レンズ系
104 薄膜トランジスタ(TFT)層/スタック
105 有機発光ダイオード(OLED)層/スタック
106 上層/スタック
110 パッケージング(またはハウジング)
200 スクリーン
201、202、203、204 スクリーン位置、スクリーン
300 有機発光ダイオード(OLED)層
310 薄膜トランジスタ(TFT)層
320 検出層
400、410、420、430 スクリーンショット画像
500、510、520 スクリーンショット画像