(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-10
(45)【発行日】2024-09-19
(54)【発明の名称】硫黄元素及びペラルゴン酸のコリン塩を含む有害生物駆除組成物
(51)【国際特許分類】
A01N 59/02 20060101AFI20240911BHJP
A01N 33/12 20060101ALI20240911BHJP
A01N 37/02 20060101ALI20240911BHJP
A01N 25/00 20060101ALI20240911BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20240911BHJP
A01C 1/08 20060101ALI20240911BHJP
【FI】
A01N59/02 A
A01N33/12 101
A01N37/02
A01N25/00 102
A01P3/00
A01C1/08
(21)【出願番号】P 2023509386
(86)(22)【出願日】2021-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2021057526
(87)【国際公開番号】W WO2022038489
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】202021035357
(32)【優先日】2020-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】521039301
【氏名又は名称】ドーシ ハイトシュクマー アニルカント
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドーシ ハイトシュクマー アニルカント
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-520901(JP,A)
【文献】国際公開第2020/104645(WO,A1)
【文献】特開2012-006849(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104970042(CN,A)
【文献】米国特許第06103768(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲の硫黄元素と、
全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲のペラルゴン酸のコリン塩と、
少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、
を含む、有害生物駆除組成物であって、
0.1ミクロン~50ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む、有害生物駆除組成物。
【請求項2】
ペラルゴン酸のコリン塩が、ペラルゴン酸コリン、ペラルゴン酸アセチルコリン、またはそれらの混合物である、請求項1に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項3】
前記組成物が、固体または液体またはゲルの形態である、請求項1に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項4】
前記固体組成物が、水分散性顆粒、水解性顆粒または散布用顆粒またはスフェロイド化顆粒、湿潤性粉末の形態である、請求項3に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項5】
前記水解性顆粒または散布用顆粒またはスフェロイド化顆粒が、0.1~6mmのサイズ範囲である、請求項4に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項6】
前記水分散性顆粒が、0.1~2.5mmまでのサイズ範囲である、請求項4に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項7】
前記液体組成物が、サスポエマルション、油分散物、液体懸濁物、流動可能濃縮物、カプセル化懸濁物と懸濁濃縮物(ZC)との組み合わせ、および種子ドレッシングの形態である、請求項3に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項8】
前記組成物が、主要栄養素、微量栄養素、生体刺激物質、肥料、有害生物駆除活性物質、植物増殖調節物質、微生物、藻類、細菌胞子(bactereospore)、およびそれらの混合物から選択される少なくとも1つの活性成分をさらに含む、請求項1に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項9】
前記農芸化学的に許容される賦形剤が、界面活性物質、結合物質または結合剤、湿潤剤、乳化物質、崩壊剤、充填物質または担体または希釈物質、コーティング剤、緩衝物質またはpH調整物質または中和剤、消泡剤または泡制止物質、浸透物質、紫外吸収物質、紫外線散乱剤、安定化物質、顔料、着色物質、構造化剤、キレート剤または錯化剤または金属イオン封鎖剤、構造化剤、増粘物質、懸濁化剤または懸濁補助剤または固化防止剤または沈降防止剤、粘度修飾物質またはレオロジー修飾物質、粘着性付与物質、保湿物質、固着剤、凍結防止剤または凝固点降下物質、溶媒、及びそれらの混合物のうちの少なくとも1つから選択される、請求項1に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項10】
前記組成物が10cps~3000cpsの範囲の粘度を有する、請求項7に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項11】
前記組成物が、5%未満の残留の注入性を有する、請求項7に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項12】
前記組成物の懸濁性が少なくとも30%である、請求項4または7に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項13】
前記組成物の分散性が少なくとも30%である、請求項4または7に記載の有害生物駆除組成物。
【請求項14】
植物、作物、植物繁殖材料、場所、それらの一部分、または種子、苗木、土壌のうちの少なくとも1つを、請求項1に記載の組成物により処理する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硫黄元素と、ペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む有害生物駆除組成物に関する。本発明は、より詳細には、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲の硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む有害生物駆除組成物に関する。有害生物駆除組成物は、湿潤性粉末、水分散性顆粒、散布用顆粒または水解性顆粒またはスフェロイド化顆粒、液体懸濁物または懸濁濃縮物、油分散物、サスポエマルション、流動可能濃縮物、カプセル化懸濁物及び懸濁濃縮物の組み合わせ(ZC)の形態である。さらに、有害生物駆除組成物は、0.1ミクロン~50ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む。
【0002】
本発明は、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲の硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む有害生物駆除組成物を調製するプロセスにさらに関する。
【0003】
本発明は、有害生物駆除組成物により植物、作物、植物繁殖材料、場所もしくはその一部分、種子、苗木、または周辺土壌を処理する方法にもさらに関する。
【背景技術】
【0004】
本発明の実施形態の記載において、特定の専門用語が明瞭性のために選ばれる。しかしながら、本発明が、そのように選択された特定の用語に限定されることは意図されず、各々の特定の用語が、類似する様式で操作して類似する目的を達成するすべての技法的な均等物を包含することを理解されたい。
【0005】
作物生産需要の増大、有害生物の集団の低減、保存された穀物の保護などを満たすための合成有害生物駆除剤の使用は、過去数十年間にわたって急上昇している。合成有害生物駆除剤の連続使用は、負の効果(病虫害抵抗性、有害生物復活、残留効果、非標的生物体への毒性効果、汚染、健康被害、及び生物多様性の喪失等)をもたらしている。さらに、合成有害生物駆除剤の無差別且つ反復の使用は、土壌中の有害生物駆除剤の蓄積も引き起こし、それは土質及び土壌微生物相に影響し、したがってその微生物多様性、生化学的反応、及び酵素活性を変更する。昨今の消費者は、食品、地下水、及び環境において見出される残留化学物質の量についても関心を持つ。
【0006】
したがって、農業の実践を最適化し、非毒性でヒト及び環境に安全であり、生態系の天然の動植物に影響を与えない代替の解決策を提供する必要性がある。
【0007】
脂肪酸は天然化合物のクラスであり、天然に多量に存在し、興味深く有益な生物学的活性(抗微生物性、抗真菌性、抗菌性で、及び除草性等)を有する。いくつかの脂肪酸(カプリル酸、ペラルゴン酸、及びカプリン酸等)は、除草特性を有する。特に、ペラルゴン酸は、天然に存在する飽和された9炭素原子の脂肪酸であり、哺乳動物及び鳥類に対して低毒性を有する。ペラルゴン酸は、雑草の防除のために及び摘花剤として使用される。脂肪酸が除草効果を有することが報告されているという事実にもかかわらず、脂肪酸(カプリン酸、カクリル酸(cacrylic acid)、ペラルゴン酸等)のコリン塩は、抗真菌活性を有する。
【0008】
しかしながら、天然化合物は環境中でより短い持続性を有するかもしれず、それらの有効性を妨げる不利な環境条件(酸化、温度などへの感受性等)を受けやすい。したがって、有効な生物学的解決策または有機的解決策についての必要性があり、それは、化学的有害生物駆除剤に同等な利益を提供してもなお、持続可能で非毒性で生体分解性であり、非標的生物に対して最少の影響、抵抗性管理を有し、残留効果はなく、有害生物の防除も行い、それによって、作物の品質及び収量ならびに安全性を高めるものである。
【0009】
必須の成長のための栄養素及び肥料としての硫黄の役割は、長年知られていた。硫黄は、本質的に有機的であると判断され、多くはその元素形態で利用可能である。追加で、硫黄元素は、肥料として有機農業で、及び殺真菌剤、殺虫剤(殺コナダニ剤及び殺ダニ剤が挙げられる)として植物疾患防除でも知られている。硫黄の使用の利益は、有害生物防除の有効モードとしての化学物質の使用への依存性の低減を網羅するだけでなく、本質的に有機的であることはまた、環境にやさしく、収穫量を増加させ、食品安全性、ヒト、動物、または植物の健康及び生活の質を改善する。
【0010】
脂肪酸を含む有害生物駆除組成物は、当技術分野において公知であるが、ペラルゴン酸のコリン塩と硫黄元素とを含む特異的組み合わせの開示はない。
【0011】
特許文献1は、植物、植物部分、または植物成長の場所へのC8-C10脂肪酸のコリン塩を含む組成物の適用によって、植物または植物部分上の真菌感染を防除または予防する方法に関連し、殺真菌剤として組成物の使用にも関連する。当該出願は、組成物中の硫黄の開示に対して完全に言及していない。
【0012】
特許文献2は、殺真菌または殺菌性の量の脂肪酸、その塩もしくは誘導体、またはその混合物を植物疾患の位置へ適用することによる、確立している真菌または細菌性の前記植物疾患の防除のための方法を記載する。当該出願は、存在する植物病原体(真菌感染または細菌定着等)を根絶し、混合物で適用された場合に、他の殺真菌及び殺菌性の化学物質の活性を改善するかまたは引き立たせるために組成物中の活性成分として脂肪酸を使用することを目的とする。当該特許出願は、硫黄または他の有害生物駆除活性物質と組み合わせたペラルゴン酸のコリン塩の出願をまったく開示しない。当該出願は、組成物の改善された物理的特徴を備えた特異的製剤タイプの組み合わせの出願についても言及しない。
【0013】
特許文献3は、有機酸または鉱酸及び約4~約7のpHを有するアジュバントと共に、少なくとも1つの栄養素化合物を含む水性除草剤組成物に関連する。水性組成物は、全体的な除草効果を引き起こす栄養素の支援による、バーンダウン(burndown)除草剤の使用と関連した限定を克服することを目的とする。栄養素を含む水性除草組成物は、植物毒性を誘導し、完全に土壌表面から所望されない植物種を根絶するように、植物によって過剰に吸収される。本発明は、有機酸が水性除草組成物のpHを変更することを本質的に要求し、当該変更は、植物表面上の栄養素の吸収のために必須であり、植物表面組織のバーニングを最小限にするものである。これらの出願は、ペラルゴン酸のコリン塩と硫黄元素との具体的な組み合わせの開示について言及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】国際特許出願公開第2020/104645号パンフレット
【文献】国際特許出願公開第96/28022号パンフレット
【文献】国際特許出願公開第2018/164999号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、より低い投薬量で効果的に使用され得、公知の組成物により観察されるような限定に対処することができる、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩との特異的組み合わせを含む有害生物駆除組成物は、公知でなく利用可能ではない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の発明者らは驚くべきことに、硫黄元素と有効量のペラルゴン酸のコリン塩とを含む新規の有害生物駆除組成物を開発し、それは、本質的に相乗的であり、優れた野外の有効性を実証するものであった。本発明者らは、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩とを含む相乗的な組成物が、有機的解決策であるだけではなく、ユーザーに対して持続可能で生態学的解決策でもあることを見出した。有害生物駆除組成物は、非植物毒性でより低い投薬量で有効な優れた作物保護剤として作用し、化学的作物保護薬剤の適用を低減し、抵抗性管理を支援する。
【0017】
本発明の組成物の相乗効果に加えて、本発明者らは驚くべきことに、硫黄元素と、液体または顆粒または粉末の形態での有効量におけるペラルゴン酸のコリン塩とを含む組成物が植物病原に対する保護を提供し、組成物中の粒子が0.1ミクロン~50ミクロンのサイズ範囲で存在する場合に収量を改善することを決定した。
【0018】
本発明者らは、硫黄元素と有効量のペラルゴン酸のコリン塩とのかかる有機的且つ生態学的な組み合わせが、活性物質の喪失を最小限にし、安定的でユーザーにやさしい製剤を提供することを支援することを見出した。0.1ミクロン~50ミクロンの範囲の粒子サイズを備えた有害生物駆除剤の組み合わせは、土壌または葉の経路を介する適用に際して、改善された懸濁性、分散性、粘度、及び注入性を提供することによって、製剤の物理学的性質も促進し、それは、標的病原体の有効な防除を提供する。
【0019】
したがって、本発明の研究者らは、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲の硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、安定的な有害生物駆除組成物を開発した。組成物は、0.1~50ミクロンのサイズ範囲の粒子を有する。有害生物駆除組成物は、相乗的であり、作物保護剤だけでなく、収量促進剤としても驚くべき結果を提供する。さらに、本組成物は、費用効率の高い様式で達成することが難しいとされる優れた組成物であり、環境にやさしく、ヒト、非標的生物体、または環境に対する有害作用を有すると予想されないものである。
【0020】
本発明は、硫黄元素と、ペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、有害生物駆除組成物に関する。
【0021】
本発明は、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲の硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、有害生物駆除組成物に関する。
【0022】
さらに、有害生物駆除組成物は、固体または液体またはゲルの形態であり、0.1ミクロン~50ミクロンのサイズ範囲の粒子を含む。
【0023】
有害生物駆除組成物は、湿潤性粉末、水分散性顆粒、散布用顆粒または水解性顆粒またはスフェロイド化顆粒、液体懸濁物または懸濁濃縮物、油分散物、サスポエマルション、流動可能濃縮物、カプセル化懸濁物と懸濁濃縮物との組み合わせ(ZC)の形態である。
【0024】
本発明は、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲の硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲のペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、有害生物駆除組成物を調製するためのプロセスにも関する。
【0025】
別の実施形態によれば、本発明は、作物を保護するかまたは作物の健康及び成長を改善し、収穫量を高め、植物を強化し、作物防御、除草効果を増加する方法であって、種子、苗木、作物、植物、植物繁殖材料、場所、それらの一部分、または周辺土壌のうちの少なくとも1つを、硫黄元素をペラルゴン酸のコリン塩と少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤と共に含む有効量の有害生物駆除組成物により処理することを含む、前記方法にも関する。
【発明の効果】
【0026】
本発明の農薬組成物が、優れた物理的特徴(懸濁性、分散性、湿潤性、粘度、注入性、及び熱、光、温度、固化などへの安定性等)を示すことがさらに観察された。本発明の組成物は、また加速貯蔵条件下での優れた性能を実証した。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施形態の記載において、特定の専門用語が明瞭性のために選ばれる。しかしながら、本発明が、そのように選択された特定の用語に限定されることは意図されず、かかる特定の用語が、類似する様式で操作して類似する目的を達成するすべての技法的な均等物を包含することを理解されたい。本明細書において列挙される任意の数値範囲は、入れられたすべての部分範囲を包含することが意図されることを理解されたい。また、別段示されない限り、組成物における構成要素のパーセンテージは、重量パーセントとして示される。
【0028】
「a」または「an」という用語は、本明細書において使用される時、1つまたは1つを超えるとして定義される。「包含する(including)」及び/または「有する(having)」という用語は、本明細書において使用される時、含む(comprising)(すなわちオープンランゲージ)として定義される。
【0029】
組成物中で使用される硫黄は、硫黄元素を指す。
【0030】
「ペラルゴン酸」という用語は、ノニル酸、ノナン酸またはオクタン-カルボン酸または1-オクタンカルボン酸またはC9脂肪酸と互換的に使用され得る。
【0031】
「ペラルゴン酸のコリン塩」という用語は、ペラルゴン酸コリン、ペラルゴン酸アセチルコリンを包含する。
【0032】
水分散性顆粒は、水へ添加された場合に、迅速に分散または溶解して微細粒子懸濁物を与える製剤として定義される。本明細書において記載される時、「WG」または「WDG」は、水分散性顆粒を指す。水分散性顆粒は、界面活性物質及び他の製剤成分と一緒に粉砕された固体活性成分をブレンド及び凝集することによって、小さい容易に測定される顆粒(微細な粒子の凝集)として調合されて水中に浸漬された場合に、バラバラになり、より微細な粒子/一次粒子へと分散するものである。
【0033】
本発明によれば、液体懸濁物という用語は、「水性懸濁物」または「水性分散物」または「懸濁濃縮物(SC)」または「サスポエマルション(SE)」組成物を網羅する。液体懸濁物は、固体粒子が液体中で分散または懸濁される組成物として定義され得る。ビヒクルとしての液体は、水及び/または水混和性の溶媒であり得る。
【0034】
本明細書において定義される時、WPは湿潤性粉末を指し、水中での分散後に懸濁物として適用される粉末製剤であり得る。
【0035】
本明細書において定義される時、SEは、懸濁濃縮物(SC)及び濃縮水性乳化物(EW)技術の組み合わせであるサスポエマルションを指す。
【0036】
本明細書において記載される時、ZCは、通常は使用前の水による希釈が意図される液体中のカプセル及び活性成分の安定的な懸濁物を指す。
【0037】
本明細書において定義される時、ODは、固体活性成分が油中で分散する油分散物または油懸濁物を指す。油は、パラフィンタイプから芳香族溶媒タイプ及び植物油またはメチル化種子油まで変動し得る。
【0038】
本発明は、硫黄元素と、ペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、有害生物駆除組成物に関する。
【0039】
本発明は、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲で存在する硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、有害生物駆除組成物に関する。
【0040】
一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の1%w/w~90%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の1%w/w~85%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の1%w/w~80%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の1%w/w~70%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の1%w/w~60%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の10%w/w~95%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の10%w/w~90%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の10%w/w~80%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の10%w/w~70%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の10%w/w~60%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、硫黄元素は、全組成物の20%w/w~95%w/wの範囲で存在する。
【0041】
一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、ペラルゴン酸コリン、ペラルゴン酸アセチルコリン、またはそれらの混合物である。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、ペラルゴン酸塩の他のコリン塩または当技術分野において公知のそれらの誘導体を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0042】
一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、全組成物の0.01%~50%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、全組成物の0.01%~40%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、全組成物の0.01%~30%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、全組成物の0.01%~20%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、全組成物の0.01%~15%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、ペラルゴン酸のコリン塩は、全組成物の0.01%~10%w/wの範囲で存在する。
【0043】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、固体または液体またはゲルまたはペーストの形態である。
【0044】
一実施形態によれば、固体の有害生物駆除組成物は、粉末、顆粒、粉じんを含む。一実施形態によれば、粉末の形態での有害生物駆除組成物は、湿潤性粉末及び分散性粉末を含む。一実施形態によれば、顆粒の形態での有害生物駆除組成物は、散布用顆粒またはスフェロイド化顆粒または水解性顆粒、ペレット、水分散性顆粒を含む。一実施形態によれば、固体の有害生物駆除組成物は、特に湿潤性粉末、水分散性顆粒、スフェロイド化顆粒または散布用顆粒または水解性顆粒を含む。
【0045】
一実施形態によれば、液体の有害生物駆除組成物は、懸濁物、油分散物、液体懸濁物または懸濁濃縮物、流動可能濃縮物、種子ドレッシング、サスポエマルション、カプセル化懸濁物と懸濁濃縮物との組み合わせ(ZC)を含む。一実施形態によれば、液体の有害生物駆除組成物は、特に液体懸濁物を含む。
【0046】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~50ミクロンの範囲である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~40ミクロンの範囲である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~30ミクロンの範囲である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~25ミクロンの範囲である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~20ミクロンの範囲である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~15ミクロンの範囲である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の粒子サイズは、0.1ミクロン~10ミクロンの範囲である。
【0047】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、スフェロイド化顆粒または散布用顆粒または水解性顆粒の形態であり、顆粒は、0.1~6mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~5mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~4mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~3mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~2.5mmのサイズ範囲である。
【0048】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、水分散性顆粒の形態であり、顆粒は、0.1~2.5mmのサイズ範囲である。さらなる実施形態によれば、顆粒は、0.1~2.0mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~1.5mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~1mmのサイズ範囲である。一実施形態によれば、顆粒は、0.1~0.5mmのサイズ範囲である。
【0049】
一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~50ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~40ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~30ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~25ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~20ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~15ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。一実施形態によれば、顆粒は、0.1ミクロン~10ミクロンのサイズ範囲の粒子へと分散する。
【0050】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤を含む。さらなる実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、界面活性物質、結合物質または結合剤、湿潤剤、乳化物質、崩壊剤、充填物質または担体または希釈物質、コーティング剤、緩衝物質またはpH調整物質または中和剤、消泡剤または泡制止物質、浸透物質、紫外吸収物質、紫外線散乱剤、安定化物質、顔料、着色物質、構造化剤、キレート剤または錯化剤または金属イオン封鎖剤、増粘物質、懸濁化剤または懸濁補助剤または固化防止剤または沈降防止剤、粘度修飾物質またはレオロジー修飾物質、粘着性付与物質、保湿物質、固着剤、凍結防止剤または凝固点降下物質、溶媒(水非混和性溶媒または水混和性溶媒が挙げられる)、及びそれらの混合物のうちの少なくとも1つを含む。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、追加の農芸化学的に許容される賦形剤を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0051】
一実施形態によれば、水分散性顆粒またはスフェロイド化顆粒の形態での有害生物駆除組成物は、少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤をさらに含み、当該賦形剤としては、崩壊剤、界面活性物質、結合物質または充填物質または担体または希釈物質、消泡剤、紫外吸収物質、紫外線散乱剤、固化防止剤または沈降防止物質または懸濁補助物質または懸濁化剤、浸透剤、固着剤、粘着性付与物質、顔料、着色物質、安定化物質が挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、追加の農芸化学的に許容される賦形剤を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0052】
一実施形態によれば、液体有害生物駆除組成物は、少なくとも1つの農芸化学的な賦形剤をさらに含み、当該賦形剤としては、少なくとも1つの構造化剤、界面活性物質、保湿物質、溶媒懸濁化剤または懸濁補助物質または固化防止剤または沈降防止物質、浸透剤、固着剤、紫外吸収物質、紫外線散乱剤、緩衝物質またはpH調整物質または中和剤、安定化物質、凍結防止剤または凝固点降下物質、消泡剤が挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、追加の農芸化学的に許容される賦形剤を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0053】
一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~99%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の5%w/w~99%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の10%w/w~99%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~90%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~80%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~70%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~60%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~50%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~40%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、農芸化学的に許容される賦形剤は、全組成物の1%w/w~30%w/wの範囲で存在する。
【0054】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される界面活性物質としては、陰イオン性界面活性物質、陽イオン性界面活性物質、非イオン性界面活性剤、両性界面活性物質、及びポリマー性界面活性物質のうちの1つまたは複数が挙げられる。一実施形態によれば、界面活性物質としては、乳化物質、湿潤剤、及び分散剤のうちの1つまたは複数が挙げられる。
【0055】
陰イオン性界面活性物質としては、脂肪酸の塩、安息香酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステルの塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステルの塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステルの塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールヒドロキシルリン酸塩もしくはそれらの誘導体、スチリルアリールリン酸塩、ドキュセート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルサルコシン酸塩、αオレフィンスルホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩もしくはその塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、スルホコハク酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸の塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルの塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステルの塩、スルホコハク酸塩-モノエステル及び他のジエステル、リン酸エステル、アルキルナフタレンスルホン酸塩(イソプロピル誘導体及びブチル誘導体等)、アルキルエーテル硫酸塩(ナトリウム塩及びアンモニウム塩);アルキルアリールエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステルの塩、モノ-アルキルスルホコハク酸塩、芳香族炭化水素スルホン酸塩、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ラウリル硫酸アンモニウム、ペルフルオロノナン酸アンモニウム、ココアンホジ酢酸ジナトリウム、ラウレス硫酸マグネシウム、ペルフルオロブタンスルホン酸、ペルフルオロノナン酸、カルボキシレート、ペルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタン酸、リン脂質、ラウリル硫酸カリウム、石鹸、石鹸代替物、アルキル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミレス硫酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、パレス硫酸ナトリウム、アルキルカルボン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、αオレフィンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸脂肪酸塩、ナフタレンスルホン酸塩縮合物-ナトリウム塩、フルオロカルボン酸塩、脂肪アルコール硫酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩縮合物-ナトリウム塩、ホルムアルデヒドと縮合させたナフタレンスルホン酸、もしくはホルムアルデヒドと縮合させたアルキルナフタレンスルホン酸の塩;またはそれらの塩、誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。
【0056】
陽イオン性界面活性物質としては、ジアルキルジメチル塩化アンモニウム、アルキルメチルエトキシ化塩化アンモニウムまたは塩、ドデシル-、ココ-、ヘキサデシル-、オクタデシル-、オクタデシル/ベヘニル-、ベヘニル-、ココアミドプロピル-、トリメチル塩化アンモニウム;ココ-、ステアリル-、ビス(2-ヒドロキシエチル)メチル塩化アンモニウム、塩化ベンザルコニウム、アルキル-、テトラデシル-、オクタデシル-ジメチルベンジル塩化アンモニウム、ジオクチル-、ジ(オクチル-デシル)-、ジデシル-、ジヘキサデシル-ジステアリル-、ジ(水素化牛脂)-ジメチル塩化アンモニウム、ジ(水素化牛脂)ベンジル-、トリオクチル-、トリ(オクチル-デシル)-、トリドデシル-、トリヘキサデシル-メチル塩化アンモニウム、ドデシルトリメチル-、ドデシルジメチルベンジル-、ジ-(オクチル-デシル)ジメチル、ジデシルジメチル-臭化アンモニウム、四級化アミンエトキシレート、塩化ベヘントリモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ベンゾドデシニウム、ブロニドックス、第四級アンモニウム塩、臭化カルベトペンデシニウム、塩化セタルコニウム、臭化セトリモニウム、塩化セトリモニウム、塩化セチルピリジウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、ジメチルジオクタデシル臭化アンモニウム、ジメチルジオクタデシル塩化アンモニウム、臭化ドミフェン、ラウリルメチルグルセス-10塩化ヒドロキシプロピルジモニウム、オクテニジン二塩酸塩、オラフラー(olaflur)、N-オレイル1,3-プロパンジアミン、パフトキシン、塩化ステアラルコニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、臭化トンゾニウム;それらの塩または誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。
【0057】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオールエステル、ポリオール脂肪酸エステル、ポリエトキシ化エステル、ポリエトキシ化アルコール、エトキシ化プロポキシ化脂肪アルコール、エトキシ化プロポキシ化アルコール、EO/POコポリマー;EO及びPOブロックコポリマー、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマー;ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのブロックコポリマー、ポロキサマー、ポリソルベート、アルキルポリサッカライド(アルキルポリグリコシド及びそのブレンド等)、アミンエトキシレート、ソルビタン脂肪酸エステル、グリコール及びグリセロールエステル、グルコシジルアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリコール、ソルビタンアルキルエステル、ソルビタン誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル(Span)及びそれらのエトキシ化誘導体(Tween)、ならびに脂肪酸のショ糖エステル、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、デシルグルコシド、デシルポリグルコース、モノステアリン酸グリセロール、ラウリルグルコシド、マルトシド、モノラウリン、狭範囲エトキシレート、ノニデットP-40、ノノキシノール-9、ノノキシノール、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、N-オクチルβ-D-チオグルコピラノシド、オクチルグルコシド、オレイルアルコール、PEG-10ヒマワリグリセリズ、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリドカノール、ポロキサマー、ポロキサマー407、ポリエトキシ化牛脂アミン、ポリリシノール酸ポリグリセロール、ポリソルベート、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ソルビタン誘導体、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、ステアリルアルコール、ラウリン酸グリセリル、ラウリルグルコシド、ノニルフェノールポリエトキシエタノール、ノニルフェノールポリグリコールエーテル、ヒマシ油エトキシレート、ポリグリコールエーテル、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの重付加物、ポリアルキレングリコールエーテル及びヒドロキシステアリン酸のブロックコポリマー、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、エト-プロポキシ化トリスチリルフェノール(tristyrlphenol)、エトキシ化アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン、脂肪酸ポリグリセリド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、アルコールエトキシレート-C6~C16/18(直鎖及び分岐)アルコール、アルコールアルコキシレート-様々な疎水性及びEO/PO含有量及び比、脂肪酸エステル-モノエステル及びジエステル;ラウリン、ステアリン、及びオレイン(lauric,stearic and oleic);グリセロールエステル-EO有り及び無しで;ラウリン、ステアリン(ココア及びトール油由来)、エトキシ化グリセリン、ソルビタンエステル-EO有り及び無しで;ラウリン、ステアリン、及びオレインベースのもの;モノエステル及びトリエステル、ヒマシ油エトキシレート-5~200モルEO;非水素化及び水素化された、ブロックポリマー、アミンオキシド-エトキシ化及び非エトキシ化のもの;アルキルジメチル、脂肪族アミンエトキシレート-ココ、牛脂、ステアリル、オレイルアミン、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、またはポリオキシプロピレン脂肪酸エステル;それらの塩または誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。
【0058】
両性または双性イオン性の界面活性物質としては、ベタイン、ココ、及びラウリルアミドプロピルベタイン、ココアルキルジメチルアミンオキシド、アルキルジメチルベタイン;C8~C18アルキルジプロピオン酸塩-ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、ココアミドプロピルヒドロキシルスルホベタイン、イミダゾリン、リン脂質ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、及びスフィンゴミエリン、ラウリルジメチルアミンオキシド、アルキル両性酢酸塩及びプロプリオン酸塩、アルキル両性(ジ)酢酸塩、及びジプロプリオン酸塩、レシチン及びエタノールアミンの脂肪酸アミド;またはそれらの塩、誘導体うちの1つまたは複数であるがこれらに限定されない1つまたは複数のものが挙げられる。
【0059】
商標下で商業的に入手可能な界面活性物質は、Atlas G5000、TERMUL 5429、TERMUL 2510、ECOTERIC(登録商標)、EULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX-080、Genapol(登録商標)C 100、Emulsogen(登録商標)EL 200、Arlacel P135、Hypermer 8261、Hypermer B239、Hypermer B261、Hypermer B246sf、Solutol HS 15、Promulgen(商標)D、Soprophor 7961P、Soprophor TSP/461、Soprophor TSP/724、Croduret 40、Etocas 200、Etocas 29、Rokacet R26、Cetomacrogol 1000、CHEMONIC OE-20、Triton N-101、Triton X-100、Tween 20、40、60、65、80、Span 20、40、60、80、83、85、120、Brij(登録商標)、Atlox 4912、Atlas G5000、TERMUL 3512、TERMUL 3015、TERMUL 5429、TERMUL 2510、ECOTERIC(登録商標)、ECOTERIC(登録商標)T85、ECOTERIC(登録商標)T20、TERIC 12A4、EULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX -080、Genapol(登録商標)C 100、Emulsogen(登録商標)EL 200、Arlacel P135、Hypermer 8261、Hypermer B239、Hypermer B261、Hypermer B246sf、Solutol HS 15、Promulgen(商標)D、Soprophor 7961P、Soprophor TSP/461、Soprophor TSP/724、Croduret 40、Etocas 200、Etocas 29、Rokacet R26、CHEMONIC OE-20、Triton(商標)N-101、IGEPAL CA-630、及びIsoceteth-20のうちの1つまたは複数であるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来の公知の界面活性物質を利用することが可能であることを認識するだろう。界面活性物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0060】
一実施形態によれば、界面活性物質は、全組成物の0.1%~60%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、界面活性物質は、全組成物の0.1%~40%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、界面活性物質は、全組成物の0.1%~30%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、界面活性物質は、全組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、界面活性物質は、全組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。
【0061】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される分散剤としては、ポリビニルアルコール、フェノールナフタレンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、リグニン誘導体、ジブチルナフタレン-スルホン酸、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、脂肪アルコール硫酸塩、脂肪酸及び硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、スルホコハク酸ジオクチル、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩及び同種のもの、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル及び同種のもの、ナフタレンスルホン酸尿素ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩及びフェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩の混合物、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化脂肪酸、アルコキシル化直鎖アルコール、ポリ芳香族スルホン酸塩、ナトリウムアルキルアリールスルホン酸塩、グリセリルエステル、無水マレイン酸コポリマーのアンモニウム塩、リン酸エステル、エチレンオキシドの付加生成物の塩及び脂肪酸エステル、ポリカルボン酸塩、縮合フェノールスルホン酸のナトリウム塩そしてナフタレンスルホン酸塩-ホルムアルデヒド縮合物、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物、スルホン化ナフタレンのアンモニウム塩、ポリアクリル酸の塩、トリスチリルフェノールエトキシレートリン酸エステル;脂肪族アルコールエトキシレート;アルキルエトキシレート;EO-POブロックコポリマー;グラフトコポリマー、スルホン化ナフタレンのアンモニウム塩、ポリアクリル酸の塩、塩、その誘導体、ポリメタクリル酸メチル/アクリルグラフトコポリマー及びその誘導体、ノニル-フェノールエトキシレート及びその誘導体、ヒマシ油ベースのエトキシレート、ソルビタンエステルエトキシレート、ラノリンアルコールエトキシレート、ポリオールエトキシレート、リン酸エステル及びその誘導体、ステアリン脂肪酸及びその誘導体、オレイン脂肪酸、植物性脂肪酸、牛脂脂肪酸エトキシレートのうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。
【0062】
商業的に入手可能な分散剤としては「Morwet D425」(ナトリウムナフタレンホルムアルデヒド縮合物、例えばNouryon Corporation、USA)、「Morwet EFW」、硫酸化アルキルカルボン酸塩及びアルキルナフタレンスルホン酸塩-ナトリウム塩、「Tamol PP」(フェノールスルホン酸縮合物のナトリウム塩)、「Reax 80N」(ナトリウムリグノスルホン酸塩)、「Wettol D1」アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(例えばBASF)が挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来の公知の分散剤を利用することが可能であることを認識するだろう。分散剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0063】
一実施形態によれば、分散剤は、全組成物の0.1~60%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、分散剤は、全組成物の0.1~30%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、分散剤は、全組成物の3~20%w/wの量で存在する。
【0064】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される湿潤剤としては、フェノールナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩及びそれらの塩、ナトリウムアルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホン化アルキルカルボン酸塩のナトリウム塩、ポリオキシアルキル化エチルフェノール、ポリオキシエトキシ化脂肪アルコール、ポリオキシエトキシ化脂肪族アミン、リグニン誘導体、アルカンスルホン酸塩もしくはそれらの塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリカルボン酸の塩、スルホコハク酸のエステルの塩、アルキルポリグリコールエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩及びアルキルスルホコハクモノエステル、アルキルポリグルコシド、アルキル多糖、またはそれらの塩もしくはそれらの誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知の湿潤剤を利用することが可能であることを認識するだろう。湿潤剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
一実施形態によれば、湿潤剤は、全組成物の0.1%~60%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、湿潤剤は、全組成物の0.1%~40%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、湿潤剤は、全組成物の0.1%~30%w/wの量で存在する。
【0065】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される乳化物質としては、アルキル化ベンゼンスルホン酸塩、エトキシ化またはアルコキシル化トリスチリルフェノール、アルコキシル化コポリマー、脂肪アルコールエトキシレート、脂肪酸誘導体、ソルビトール誘導体、ヒマシ油エトキシレート及び誘導体、エトキシ化フェノール、エトキシ化アルキルフェノール、ノニルフェノールアルコキシレート、アルコールアルコキシレート、スルホコハク酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルコキシル化脂肪アルコールリン酸塩(例えばPEG 10 PPG 5セチルリン酸塩)、ポリビニルアルコール、PVP、リグニンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリソルベート、ポリカルボン酸塩、アルコールエトキシレート、アルキルアリールスルホン酸塩、それらの誘導体の塩のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知の湿潤剤を利用することが可能であることを認識するだろう。乳化物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0066】
有害生物駆除組成物中で使用される乳化物質としては、Atlas G5000、TERMUL 5429、TERMUL 2510、ECOTERIC(登録商標)、EMULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX-080、Genapol(登録商標)C 100、Emulsogen(登録商標)EL 200、Arlacel P135、Hypermer 8261、Hypermer B239、Hypermer B261、Hypermer B246sf、Solutol HS 15、Promulgen(商標)D、Soprophor 7961P、Soprophor TSP/461、Soprophor TSP/724、Croduret 40、Etocas 200、Etocas 29、Rokacet R26、CHEMONIC OE-20、Triton(商標)N-101、Tween 20、40、60、65、80、Span 20、40、60、80、83、85、120、Brij(登録商標)、Triton(商標)Atlox 4912、Atlas G5000、TERMUL 3512、TERMUL 3015、TERMUL 5429、TERMUL 2510、ECOTERIC(登録商標)、ECOTERIC(登録商標)T85、ECOTERIC(登録商標)T20、TERIC 12A4、EULSOGEN(登録商標)118、Genapol(登録商標)X、Genapol(登録商標)OX -080、Genapol(登録商標)C 100、Emulsogen(登録商標)EL 200、Arlacel P135、Hypermer 8261、Hypermer B239、Hypermer B261、Hypermer B246sf、Solutol HS 15、Promulgen(商標)D、Soprophor 7961P、Soprophor TSP/461、Soprophor TSP/724、Croduret 40、Etocas 200、Etocas 29、Rokacet R26、CHEMONIC OE-20、Triton(商標)N-101、Tween 20、40、60、65、80及びSpan 20、40、60、80、83、85、120のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されず、これらも使用され得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来の公知の乳化物質を利用することが可能であることを認識するだろう。乳化物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0067】
一実施形態によれば、乳化物質は、全組成物の0.1%~60%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、乳化物質は、全組成物の0.1%~50%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、乳化物質は、全組成物の0.1%~30%w/wの量で存在する。
【0068】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される溶媒としては、水混和性溶媒または水非混和性溶媒が挙げられる。
【0069】
水混和性溶媒としては、エチレングリコール、グリセロール、N-メチル-2-ピロリドン、1,3-プロパンジオール、1,5-ペンタンジオール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ジメチルホルムアミド、デカインアミド(decainamide)、ジメトキシエタン、ジメチルオクタンアミド、ジメチルデカンアミド、水、プロピレングリコール、モノエチレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル及びその誘導体、グリセロール、ソルビトール、ジメチルオクタンアミド、ジメチルデカンアミド、ジメチルオクタデカンアミド、モノブチルエーテル(一般にグリコール及びグリコールエーテル)、アルキレンカーボネート、n-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシドが挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の水混和性溶媒を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0070】
一実施形態によれば、溶媒は、全組成物の0.1~95%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、溶媒は、全組成物の0.1~60%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、溶媒は、全組成物の0.1~40%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、溶媒は、全組成物の0.1~30%w/wの量で存在する。
【0071】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される崩壊剤としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、硝酸塩、酢酸塩の無機水溶性塩(例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム);非水溶性有機化合物(微結晶性セルロース、架橋されたカルボキシルメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルカルシウム、セルロース粉末等);トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ステアリン酸金属塩、デキストリン、メタクリル酸塩コポリマー、Polyplasdone(登録商標)XL-10(架橋されたポリビニルピロリドン)、ポリアミノカルボン酸、スルホン化スチレン-イソブチレン-マレイン無水物コポリマー、ポリアクリル酸塩またはメタクリル酸塩の塩、スターチ-ポリアクリロニトリルグラフトコポリマー、重炭酸ナトリウムもしくは重炭酸カリウム/炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、またはそれらの混合物もしくは酸(クエン酸及びフマル酸等)との塩、または塩、フェノールナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、スルホン化アルキルカルボン酸塩のナトリウム塩、ポリオキシアルキル化エチルフェノール、ポリオキシエトキシ化脂肪アルコール、ポリオキシエトキシ化脂肪族アミン、リグニン誘導体、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリカルボン酸の塩、スルホコハク酸のエステルの塩、アルキルポリグリコールエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩及びアルキルスルホコハク酸モノエステル、リグノスルホン酸塩、塩、それらの誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる崩壊剤を利用することが可能であることを認識するだろう。崩壊剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0072】
一実施形態によれば、崩壊剤は、組成物の0.1%~50%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、崩壊剤は、組成物の0.1%~30%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、崩壊剤は、組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、崩壊剤は、組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。
【0073】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される結合剤または結合物質は、ポリビニルアルコール、ラクトース、ポリビニルイロリドン(polyvinylyrrolidone)、水溶性セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等)、デンプン、デキストリン、リグニンスルホン酸塩及びベントナイト、炭水化物(単糖、二糖、オリゴ糖、及び多糖等)、粘土、カオリン、アタパルジャイト、キサンタンゴム、グアーゴム、カラギーナン、ポリアクリル酸塩、ポリカルボン酸塩、カルボマー、誘導体、及びそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数であるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる結合剤を利用することが可能であることを認識するだろう。結合剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0074】
一実施形態によれば、結合剤は、組成物の0.1%~50%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、結合剤は、組成物の0.1%~30%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、結合剤は、組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、結合剤は、組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。
【0075】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される担体としては、固体担体または充填物質または希釈物質のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。別の実施形態によれば、担体としては、鉱物担体、植物担体、合成担体、水溶性担体が挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる担体を利用することが可能であることを認識するだろう。担体は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0076】
固体担体としては、粘土(ベントナイト、陶土、酸性粘土、ドロマイト等)、カオリン(カオリナイト、ジッカイト、ナクライト、及びハロイサイト等)、合成シリカ及び珪藻シリカ、モンモリロナイト鉱物(ナトリウムモンモリロナイト等)、スメクタイト(サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、及びハイデライト等)、雲母(葉蝋石、タルク、アガルマトライト、白雲母、フェンジャイト、絹雲母、及びイライト等)、シリカ(クリストバライト等)、アタパルジャイト、セピオライト;バーミキュライト、ラポナイト、軽石、パーライト、ボルクレイ、バーミキュライト、石灰石、天然ケイ酸塩及び合成ケイ酸塩、活性炭、シリカ、粉末状シリカ、縮合するシリカ、疎水性シリカ、湿式シリカ、乾式シリカ、湿式シリカのか焼生成物、表面修飾シリカ、雲母、ゼオライト、珪藻土、それらの誘導体;フライアッシュ、チョーク(Omya(登録商標))、フーラー土、黄土、硫曹鉱、ホワイトカーボン、消石灰、合成ケイ酸、デンプン、修飾されたデンプン(Pineflow、Matsutani Chemical industry Co.,Ltd.から入手可能)、スクロース、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、カオリン1777、ラクトース、マルトデキストリン、デキストリン、ソルビトール;リグニンスルホン酸塩の塩(アンモニウム、ナトリウム、カルシウム、亜鉛等)のような天然鉱物が挙げられる。非水溶性担体としては、粘土、微結晶性セルロース、パーライト、火山灰、雲母、炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウム、珪藻土、石鹸石、デンプン、疎水的にまたは親水性的に修飾されたデンプン、リン酸カルシウムが挙げられるがこれらに限定されない。水溶性塩は、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、アンモニウム塩(硫酸塩、リン酸塩等)、硫酸マグネシウム等である。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる固体担体を利用することが可能であることを認識するだろう。固体担体は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0077】
一実施形態によれば、担体は、組成物の0.1%~98%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、担体は、組成物の0.1%~80%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、担体は、組成物の0.1%~60%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、担体は、組成物の0.1%~40%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、担体は、組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。
【0078】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される固化防止剤としては、沈殿シリカ、ヒュームドシリカ、疎水的に修飾されたシリカ、パーライト、雲母、タルク、石鹸石、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、粘土、ケイ酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、三ケイ酸マグネシウム、ヒュームドシリカ(ホワイトカーボン)、エステルゴム、石油樹脂、Foammaster(登録商標)Soap Lステアリン酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、アルミノケイ酸ナトリウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リン酸カルシウム塩またはそれらの誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる固化防止剤を利用することが可能であることを認識するだろう。固化防止剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0079】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される消泡剤または泡制止物質としては、シリカ、シロキサン、シリコーンジオキシド、ポリジメチルシロキサン及びその誘導体、植物油、石油系油分、パラフィン油、ポリエチレングリコール、シリコーンオイル、及びステアリン酸マグネシウム、またはそれらの誘導体うちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。好ましい消泡剤としては、シリコーンエマルション(例えばRhodiaからのSilikon(登録商標)SRE、Wacker、またはRhodorsil(登録商標)等)、長鎖アルコール、脂肪酸が挙げられる。非シリコーン消泡剤も使用され得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来の公知の消泡剤を利用することが可能であることを認識するだろう。消泡剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0080】
一実施形態によれば、消泡剤は、全組成物の0.01%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、消泡剤は、全組成物の0.01%~10%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、消泡剤は、全組成物の0.01%~5%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、消泡剤は、全組成物の0.01%~1%w/wの量で存在する。
【0081】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用されるpH調整物質または緩衝物質または中和剤としては、有機タイプまたは無機タイプの酸及び塩基の両方、ならびにそれらの混合物が挙げられる。さらなる実施形態によれば、pH調整物質または緩衝物質または中和剤としては、有機酸及び無機酸及びアルカリ金属化合物、またはそれらの塩、誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。一実施形態によれば、有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、フィチン酸、またはそれらの塩、誘導体;ならびにこれらの酸の一塩基塩、二塩基塩、もしくは三塩基塩、またはそれらの誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸ナトリウム等)、アルカリ金属の炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム等)、及びアルカリ金属リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等);水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、ホウ砂、ホウ酸ナトリウム;炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化第一鉄、マグネシア、石灰、酢酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、アンモニア、第一級アミン、第二アミン、及び第三級アミン、ならびにそれらの混合物のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。一実施形態によれば、有機酸の塩としては、アルカリ金属塩(クエン酸ナトリウム及び同種のもの等)のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。混合物も、pH調整物質または緩衝物質または中和剤の生成に使用され得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知のpH調整物質または緩衝物質または中和剤を利用することが可能であることを認識するだろう。pH調整物質または緩衝物質または中和剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0082】
一実施形態によれば、pH調整物質または緩衝物質は、全組成物の0.01%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、pH調整物質または緩衝物質は、全組成物の0.01%~10%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、pH調整物質または緩衝物質は、全組成物の0.01%~5%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、pH調整物質または緩衝物質は、全組成物の0.01%~1%w/wの量で存在する。
【0083】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される展着剤としては、シリコーン界面活性物質、マレイン酸とスチレン化合物とのコポリマー、(メタ)アクリル酸コポリマー、ジカルボン酸無水物と多価アルコールからなるポリマーの半エステル、ポリスチレンスルホン酸の水溶性塩、脂肪酸、脂肪族アルコール、植物油(綿実等)もしくは無機油、石油蒸留物、修飾されたトリシロキサン、ポリグリコール、ポリエーテル、ポリオキシアルキル化エチルフェノール、ポリオキシエトキシ化脂肪アルコール、ポリオキシエトキシ化脂肪族アミン、アルキルポリグリコールエーテルスルホン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルポリグルコシド、アルキル多糖、植物油、鉱物油、鉱油、シリコーンオイル、シロキサン、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルポリグリコシドのうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されず、グリシジルエーテルが好ましい。非イオン性界面活性物質を構成する多価アルコールの例としては、二価アルコール(エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、または2-メチル-1,3-プロパンジオール等)、三価アルコール(グリセロール等)、クラスレート、またはそれらの塩もしくは誘導体が挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知の展着剤を利用することが可能であることを認識するだろう。展着剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0084】
一実施形態によれば、展着剤は、全組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、展着剤は、全組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、展着剤は、全組成物の0.1%~5%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、展着剤は、全組成物の0.1%~1%w/wの量で存在する。
【0085】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される固着剤としては、シリコーンベースの界面活性物質、鉱物油、植物油、石油系油分、シリコーンオイル、乳化物質、魚油または脂肪酸石鹸または乳化された植物油、カルボキシメチルセルロースならびに天然ポリマー及び合成ポリマー(アラビアゴム、キサンタンゴム及びグアーゴム、カラギーナン、カルボマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリビニル酢酸塩等)、レシチン、カルボキシメチルセルロース、天然ポリマー及び合成ポリマー、パラフィン、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸塩、ポリオキシエチレン、ワックス、ポリビニルアルキルエーテル、アルキルフェノール-ホルマリン縮合物、脂肪酸、脂肪族アルコール、植物油(綿実等)または無機油、石油蒸留物、修飾されたトリシロキサン、ポリグリコール、ポリエーテル、クラスレート、合成樹脂エマルション、またはそれらの塩もしくは誘導体のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知の固着剤を利用することが可能であることを認識するだろう。固着剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。一実施形態によれば、固着剤は、全組成物の0.1%~30%w/wの量で存在し得る。
一実施形態によれば、固着剤は、全組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、固着剤は、全組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。
【0086】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される安定化物質としては、グリオキシル酸アルキル(グリオキシル酸エチル等)、ゼオライト、EDTA及びキレート剤、金属イオン封鎖剤、抗酸化剤(重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、及びそれらの塩等);フェノール化合物、及び同種のもの;紫外線吸収剤(ベンゾフェノン化合物またはそれらの誘導体等)が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知の安定化物質を利用することが可能であることを認識するだろう。安定化物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0087】
一実施形態によれば、安定化物質は、全組成物の0.1%~30%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、安定化物質は、全組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、安定化物質は、全組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。
【0088】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される防腐物質としては、殺菌剤、抗真菌剤、殺生物剤、抗微生物性剤、及び抗酸化物質のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。防腐物質の非限定例としては、パラベン、そのエステル及び塩、プロピオン酸及びその塩、2,4-ヘキサジエン酸(ソルビン酸)及びその塩、ホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒド、2-ヒドロキシビフェニルエーテル及びその塩、無機の亜硫酸塩及び重亜硫酸塩、ヨウ素酸ナトリウム、クロロブタノール、1,6-ビス(4-アミジノ-2-ブロモフェノキシ)-n-ヘキサン及びその塩、5-アミノ-1,3-ビス(2-エチルヘキシル)-5-メチルヘキサヒドロピリミジン、5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、2,4-ジクロロベンジルアルコール、5-クロロ-2-(2,4-ジクロロベンジルアルコール)、N-(4-クロロフェニル)-N’-(3,4-ジクロロフェニル)ウレア、4-クロロ-m-クレゾール,2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール,1,1’-メチレン-ビス(3-(1-ヒドロキシメチル-2,4-ジオクスイミダゾリジン(dioximidazolidin)-5-イル)尿素)、2-フェノキシエタノール、ヘキサメチレンテトラミン、1-(3-クロロアリル)-3,5,7-トリアザ-1-アゾニア-アダマンタンクロリド、1(4-クロロフェノキシ)-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-3,3-ジメチル-2-ブタノン、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5,5-ジメチル-2,4-イミダゾリジンジオン、ベンジルアルコール、オクトピロックス、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン、2,2’-メチレンビス(6-ブロモ-4-クロロフェノール)、ブロモクロロフェン、ジクロロフェン、2-ベンジル-4-クロロフェノール、2-クロルアセトアミド、クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、1-フェノキシプロパン-2-オール、N-アルキル(C12-C22)トリメチルアンモニウムブロミド及びクロリド、4,4-ジメチル-1,3-オキサゾリジン、N-ヒドロキシメチル-N-(1,3-ジ(ヒドロキシメチル)-2,5-ジオキソイミダゾリジン-4-イル)-N’-ヒドロキシメチル尿素、1,6-ビス(4-アミジノフェノキシ)-nヘキサン及びその塩、グルタルアルデヒド、5-エチル-1-アザ-3,7-ジオキサビシクロ(3.3.0)オクタン、3-(4-クロロフェノキシ)プロパン-1,2-ジオール、Hyamine、アルキル(C8-C18)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキル(C8-C18)ジメチルベンジルアンモニウムブロミド、アルキル(C8-C18)ジメチルベンジルアンモニウムサッカリン、ベンジルヘミホルマール、3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバマート、ヒドロキシメチルアミノ酢酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、酢酸、塩化セチルピリジニウム、及び2Hイソチアゾール-3-オンの誘導体(いわゆるイソチアゾロン誘導体)例えばアルキルイソチアゾロン(例えば2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、MIT;クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、CIT)、ベンゾイソチアゾロン(例えば1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン、BIT、ICIからProxel(登録商標)タイプとして商業的に入手可能)または2-メチル-4,5-トリメチレン-2H-イソチアゾール-3-オン(MTIT)、C1-C4-アルキルパラ-ヒドロキシベンゾエート、ジクロロフェン、ICIからのProxel(登録商標)またはThor ChemieからのActicide(登録商標)RS及びRohm & HaasからのKathon(登録商標)MK、Bacto-100、プロピオン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、プロピルパラベン、プロピルパラベンナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸カリウム、フェニルエチルアルコール、ナトリウム、エチルパラベン、メチルパラベン、ブチルパラベン、ベジラ(bezyla)アルコール、塩化ベンゾトニウム(Benzothonium)、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、1,2-ベンゾチアゾール-3-オン、Preventol(登録商標)(Lanxess(登録商標))、ブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸カリウム、ヨウ素含有有機化合物(3-ブロモ-2,3-ジヨード-2-プロペニルエチルカーボネート、3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメート、2,3,3-トリヨードアリルアルコール、及びパラクロロフェニル-3-ヨードプロパルギルホルマール等);ベンズイミダゾール化合物及びベンゾチアゾール化合物(2-(4-チアゾリル)ベンゾイミダゾール及び2-チオシアノメチルチオベンゾ-チアゾール等);トリアゾール化合物(1-(2-(2’,4’-ジクロロフェニル)-1,3-ジオキソラン-2-イルメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、1-(2-(2’,4’-ジクロロフェニル)-4-プロピル-1,3-ジオキソラン-2-イルメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、及びα-(2-(4-クロロフェニル)エチル)-α-(1,1-ジメチルエチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-1-エタノール等);ならびに天然に存在する化合物(4-イソプロピルトロポロン(ヒノキチオール)及びホウ砂、またはそれらの塩もしくは誘導体等)のうちの1つまたは複数が挙げられる。抗酸化剤としては、重亜硫酸ナトリウムまたは重亜硫酸カリウム、亜硫酸塩、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、イミダゾール及びイミダゾール誘導体(例えばウロカニン酸)、4,4’-チオビス-6-t-ブチル-3-メチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)、ならびにペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5,-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)]プロピオネート;アミン抗酸化物質(N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等);ヒドロキノリン抗酸化物質(2,5-ジ(t-アミル)ヒドロキノリン等);リン含有抗酸化物質(リン酸トリフェニル等)、プロピルチオウラシル、ヒドロキノン及びそれらの誘導体(例えばアルブチン)、ユビキノン及びユビキノール、ならびにそれらの誘導体、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ジ-パルミチン酸アスコルビル、酢酸アスコルビル、リン酸アスコルビルMg、リン酸アスコルビルジナトリウム及び硫酸アスコルビルジナトリウム、アスコルビルトコフェリルリン酸カリウム、イソアスコルビン酸、ならびにその誘導体、ルチニル二硫酸ジナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、4,4-チオビス-6-tert-ブチル-3-メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、p-オクチルフェノール、モノ-(ジ-またはトリ-)メチルベンジルフェノール、2,6-tert-ブチル-4-メチルフェノール、ペンタエリトリトール-テトラキス3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ブチルヒドロキシアニソール、トリヒドロキシブチロフェノン、それらのもののうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来の公知の防腐物質を利用することが可能であることを認識するだろう。防腐物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0089】
一実施形態によれば、防腐物質または殺菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化物質は、全組成物の0.1%~20%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、防腐物質または殺菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化物質は、全組成物の0.1%~10%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、防腐物質または殺菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化物質は、全組成物の0.1%~5%w/wの量で存在する。さらなる実施形態によれば、防腐物質または殺菌剤または抗真菌剤または殺生物剤または抗微生物剤または抗酸化物質は、全組成物の0.1%~1%w/wの量で存在する。
【0090】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される構造化剤としては、増粘物質、粘度修飾物質、粘着性付与物質、懸濁補助物質、レオロジー修飾物質、または沈降防止剤のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。構造化剤は、長期保管後の活性成分粒子の沈降を防止する。
【0091】
一実施形態によれば、組成物中で使用される構造化剤としては、1つまたは複数のポリマー(ポリアクリル酸及びポリアクリルアミド、多糖、修飾されたセルロース誘導体、セルロース誘導体の共ポリマー、カルボキシビニルまたはポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、及び誘導体等);粘土(ベントナイト粘土、カオリン、スメクタイト、アタパルジャイト、アタクレイ等)、ビーガム、高表面積のバンゲル(vangel)、シリカ及び天然ゴム(グアーゴム、キサンタンゴム、アラビアゴム、トラガカントゴム、ラムザンゴム、ローカストビーンゴム、カラギーナン、ウェランゴム等)、デキストリン、ポリアクリル酸及びそれらのナトリウム塩;ヒュームドシリカ、ヒュームドシリカ及びヒュームド酸化アルミニウムの混合物、膨潤性ポリマー、膨潤性粘土、ポリアミドまたはその誘導体;ポリオール(ポリ(酢酸ビニル)等)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(エチレングリコール)、リン脂質(例えばケファリン及び同種のもの);スタキオース、フラクト-オリゴ糖、アミロース、ペクチン、アルギン酸塩、ハイドロコロイド、及びそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。セルロース(カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシルエチルプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等);デンプン、酢酸デンプン、デンプンヒドロキシエチルエーテル、イオン性デンプン、長鎖アルキルデンプン、デキストリン、マルトデキストリン、トウモロコシデンプン、アミンデンプン、リン酸塩デンプン、及びジアルデヒドデンプン;植物デンプン(トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン等);他の炭水化物(ペクチン、アミロペクチン、キシラン、グリコーゲン、アガー、グルテン、アルギン酸、フィココロイド、キトサン、またはそれらの誘導体等)も、挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来公知の構造化剤を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0092】
好ましい構造化剤としては、キサンタンゴム、ケイ酸アルミニウム、メチルセルロース、多糖、アルカリ土類金属ケイ酸塩、ビーガム、ベントナイト、アタパルジャイト、カオリン、及びポリビニルアルコールのうちの1つまたは複数が挙げられる。構造化剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0093】
一実施形態によれば、構造化剤は、組成物の0.01%~5%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、構造化剤は、組成物の0.01%~4%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、構造化剤は、組成物の0.01%~3%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、構造化剤は、組成物の0.01%~2%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、構造化剤は、組成物の0.01%~1%w/wの量で存在する。一実施形態によれば、構造化剤は、組成物の0.01%~0.1%w/wの量で存在する。
【0094】
一実施形態によれば、液体懸濁組成物中で使用される凍結防止剤または凝固点降下物質としては、多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール等)、一価アルコールもしくは多価アルコール、グリコールエーテル、グリコールエーテル、グリコールモノエーテル(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールのメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、及びブチルエーテル等)、グリコールジエーテル(エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びジプロピレングリコールのメチルジエーテル及びエチルジエーテル等)、または尿素、グリセロール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジロピレングリコールモノメチルエーテルもしくはトリプロピレングリコールモノメチルエーテル、または炭水化物(グルコース、マンノース、フルクトース、ガラクトース、スクロース、ラクトース、マルトース、キシロース、アラビノース、ソルビトール、マンニトール、トレハロース、ラフィノース、またはそれらの誘導体等)のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる凍結防止剤を利用することが可能であることを認識するだろう。凍結防止剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0095】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用されるキレート剤または錯化剤または金属イオン封鎖剤としては、リグノスルホン酸塩、ポリカルボン酸(ポリアクリル酸及び様々な加水分解されたポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸無水物)等);N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、N,N,N’,N’-エチレンジアミン四酢酸、N-ヒドロキシエチル-N、N’,N’-エチレンジアミン三酢酸、及びN,N,N’,N”,N”-ジエチレントリアミンペンタ酢酸;α-ヒドロキシ酸(クエン酸、酒石酸、及びグルコン酸等);オルトリン酸塩(リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一ナトリウム等);縮合リン酸塩(トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及びテトラポリリン酸ナトリウム等);5-スルホ-8-ヒドロキシキノリン;及び3,5-ジスルホピロカテコール、ポリカルボン酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N-ヒドロキシエチル-エチレンジアミン-三酢酸(HEDTA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミンジ(o-ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CDTA)、ポリエチレンアミンポリ酢酸、リグノスルホン酸塩、カルシウムリグノスルホン酸、カリウムリグノスルホン酸、リグノスルホン酸ナトリウム、及びリグノスルホン酸アンモニウム、フルボ酸、ウルミン酸、クエン酸、シクロデキストリン、フィチン酸、フミン酸、ピロリン酸塩のうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他のキレート剤または錯化剤または金属イオン封鎖剤を利用することが可能であることを認識するだろう。キレート剤または錯化剤または金属イオン封鎖剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0096】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物中で使用される浸透物質としては、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、エステル、アミン、アルカノールアミン、アミンオキシド、第四級アンモニウム化合物、トリグリセリド、ヘキサオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、エトキシ化トリグリセリド、エトキシ化ポリオールエステル、アルコキシル化アルカノール、及びさらにアルコキシル化トリグリセリド脂肪酸エステル、脂肪酸エーテル、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、またはジメチルスルホキシド、モノオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、ジオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、トリオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ヘキサオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールのうちの1つまたは複数が挙げられるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる浸透物質を利用することが可能であることを認識するだろう。浸透物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0097】
一実施形態によれば、紫外吸収物質は、酸化亜鉛、酸化チタン、リグノスルホン酸塩、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-エトキシ-2’-エチルオキサザリン酸ビスアニリド、コハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合体、ベンゾトリアゾール化合物(例えば2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール及び2-(2’-ヒドロキシ-4’-n-オクタオキシフェニル)ベンゾトリアゾール等);ベンゾフェノン化合物(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン及び2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン等);サリチル酸化合物(サリチル酸フェニル及びp-t-ブチルフェニルサリチレート等);2-エチルヘキシル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート、2-エトキシ-2’-エチルシュウ酸ビスアニリド、及びコハク酸ジメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンポリ縮合物、または誘導体もしくは同種のもののうちの1つまたは複数から選択されるがこれらに限定されない。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる紫外吸収物質を利用することが可能であることを認識するだろう。かかる紫外吸収物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0098】
一実施形態によれば、紫外線散乱剤は、酸化亜鉛、二酸化チタン、または同種のものを挙げられるがこれらに限定されないものが使用され得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、異なる紫外線散乱剤またはそれらの混合物を利用することが可能であることを認識するだろう。かかる紫外線散乱剤は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0099】
一実施形態によれば、保湿物質は、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンコポリマー、特にブロックコポリマー(Uniqemaから入手可能なコポリマーのSynperonic PEシリーズ等)、またはそれらの塩、誘導体のうちの1つまたは複数から選択されるがこれらに限定されない。他の保湿物質は、プロピレングリコール、モノエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、グリセロール、及び同種のもの;多価アルコール化合物(プロピレングリコールエーテル、それらの誘導体等)である。また、他の保湿物質としては、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム、尿素、ポリデキストロース、メタリン酸ナトリウム、アミノ酸(プロリン等);トリアセチンなどが挙げられる。上で言及される非イオン性界面活性物質も保湿物質として作用する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の従来の公知の保湿物質を利用することが可能であることを認識するだろう。保湿物質は商業的に製造され、様々な会社を介して入手可能である。
【0100】
一実施形態によれば、保湿物質は、全組成物の0.1%~90%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、保湿物質は、全組成物の0.1%~70%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、保湿物質は、全組成物の0.1%~60%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、保湿物質は、全組成物の0.1%~50%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、保湿物質は、全組成物の0.1%~30%w/wの範囲で存在する。一実施形態によれば、保湿物質は、全組成物の0.1%~10%w/wの範囲で存在する。
【0101】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも1つのさらなる活性成分を含み得る。一実施形態によれば、活性成分は、少なくとも1つの有害生物駆除活性物質;主要栄養素、微量栄養素から選択される、栄養素;生体刺激物質;肥料;植物成長調節物質;微生物;藻類;細菌胞子(bactereospore);及びそれらの混合物を含み得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他のさらなる活性成分を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0102】
さらなる実施形態によれば、有害生物駆除活性物質は、実施形態に記載のもののうちの1つまたは複数であり得、有害生物駆除活性物質としては、防汚剤、殺虫剤、殺真菌剤、除草剤、殺線虫剤、フェロモン、枯葉剤、殺コナダニ剤、植物成長調節物質、殺藻剤、摂食阻害剤、殺鳥剤、殺菌剤、鳥忌避剤、バイオ農薬、殺生物剤、化学不妊剤、薬害軽減剤、昆虫誘引剤、昆虫忌避剤、昆虫成長調節物質、哺乳動物忌避剤、交配攪乱物質、消毒剤、殺軟体動物剤、抗微生物物質、殺ダニ剤、殺卵剤、燻蒸剤、植物活性化物質、殺鼠剤、相乗剤、殺ウイルス剤、有害微生物駆除剤、植物に取り込まれる保護剤、他の様々な有害生物駆除活性物質、または塩もしくは誘導体及びそれらの混合物などのうちの1つまたは複数が挙げられる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、他の有害生物駆除活性物質を利用することが可能であることを認識するだろう。
【0103】
一実施形態によれば、さらなる活性成分は、全組成物の0.1%w/w~90%w/wの濃度範囲で存在し得る。
【0104】
本発明の有害生物駆除組成物は、分散性、懸濁性、湿潤性、粘度、注入性の促進及び改善された物理的特性を有し、取り扱い容易性を提供し、またパッケージング時に生成物を取り扱う間そして野外の適用の間の材料の喪失を低減することが、意外にも見出された。
【0105】
一実施形態によれば、液体組成物の粘度は、CIPAC MT-192に従って決定される。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約3000cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、液体組成物の粘度は、CIPAC MT-192に従って決定される。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約50cps~約3000cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約50cps~約2000cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約2500cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約2000cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約1500cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約1200cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約500cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約500cps未満の粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約400cpsの粘度を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、25℃で約10cps~約300cpsの粘度を有する。
【0106】
一実施形態によれば、本発明の液体懸濁組成物は、容易に注入可能である。注入性は、残留物のパーセントの測定である。
【0107】
一実施形態によれば、組成物の注入性は、CIPAC MT-148.1に従って決定される。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の注入性は、5%未満の残留である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の注入性は、好ましくは2.5%未満の残留である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物の注入性は、より好ましくは2.0%未満の残留である。
【0108】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも30%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも40%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも50%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも60%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも70%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも80%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも90%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも99%の分散性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、100%の分散性を有する。本出願の組成物の分散性は、標準的なCIPAC試験、MT174に従って決定された。
【0109】
懸濁性は、元の懸濁物中の活性成分の量のパーセンテージとして表現された、明示された高さの液体のカラム中で懸濁された所与の時間後の活性成分の量として定義される。懸濁性についての試験は、CIPACハンドブック「MT 184 Test for Suspensibility」に従って行われる。
【0110】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも30%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも40%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも50%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも60%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも70%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも80%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも90%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、少なくとも99%の懸濁性を有する。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、100%の懸濁性を有する。
【0111】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、加速貯蔵条件(ATS)下での懸濁性に関して優れた安定性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも90%の懸濁性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも80%の懸濁性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも70%の懸濁性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも60%の懸濁性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも50%の懸濁性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも40%の懸濁性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも30%の懸濁性を示す。
【0112】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも90%の分散性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも80%の分散性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも70%の分散性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも60%の分散性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも50%の分散性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも40%の分散性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、ATS下で少なくとも30%の分散性を示す。
【0113】
湿潤性は、湿潤性である条件または状態であり、固体が液体によって湿潤される程度として定義され得て、固相と液相との間の付着の力によって測定される。顆粒組成物の湿潤性は、湿潤製剤の完全な湿潤の時間の決定のための手順を記載する標準的なCIPAC試験MT-53を使用して測定される。秤量された量の顆粒組成物を、規定された高さからビーカー中の水上に滴下し、完全な湿潤のための時間を決定した。別の実施形態によれば、水分散性顆粒、スフェロイド化顆粒または散布用顆粒または水解性顆粒の形態での有害生物駆除組成物は、2分未満の湿潤性を有する。別の実施形態によれば、湿潤性は、1分未満である。別の実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、30秒未満の湿潤性を有する。
【0114】
一実施形態によれば、有害生物駆除組成物は、熱、光、温度、及び固化に対する優れた安定性を示す。一実施形態によれば、有害生物駆除組成物によって提示される安定性は、少なくとも3年である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物によって提示される安定性は、少なくとも2年である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物によって提示される安定性は、少なくとも1年である。さらなる実施形態によれば、有害生物駆除組成物によって提示される安定性は、少なくとも6か月である。
【0115】
一実施形態によれば、本発明は、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲で存在する硫黄元素と、全組成物の0.01%w/w~50%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩と、少なくとも1つの農芸化学的に許容される賦形剤と、を含む、本発明の有害生物駆除組成物を調製するプロセスに関する。
【0116】
別の実施形態によれば、水分散性顆粒またはスフェロイド化顆粒の形態での有害生物駆除組成物は、様々な技法(噴霧乾燥、流動層造粒、皿型造粒、ピン凝集装置(pin agglomerator)、スフェロナイザー、冷凍乾燥など等)によって作製される。顆粒を、押出し機を介して押出して、押出し顆粒を得ることもできる。
【0117】
一実施形態によれば、水分散性顆粒有害生物駆除組成物を調製するプロセスは、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩と少なくとも1つの賦形剤とのブレンドを粉砕して、スラリーまたは湿潤混合物を得ることを包含する。水分散性顆粒有害生物駆除組成物を調製するプロセスは、実施形態に従って、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩とのブレンドを粉砕し、続いて、少なくとも1つの充填物質または担体と少なくとも1つの賦形剤とを添加して、スラリーまたは湿潤混合物を得ることを特に包含する。ペラルゴン酸のコリン塩は、ブレンドを粉砕して湿潤混合物を得る前または後のいずれかで、硫黄元素と少なくとも1つの賦形剤とのブレンドへ添加され得る。次いで得られた湿潤混合物を、例えば噴霧乾燥器または流動層乾燥機、または任意の好適な造粒機器中で乾燥させ、続いてもし要求されるならば、篩にかけて小さ過ぎる顆粒及び大き過ぎる顆粒を除去して、所望されるサイズの水分散性顆粒を得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、プロセスまたはプロセスパラメーターを修飾または改変または変化させて、水分散性顆粒組成物を得ることが可能であることを認識するだろう。水を乾燥粉末へ添加し、混合物をブレンドして、湿潤塊を得て、次いでそれを、押出し機を介して押出して、所望されるサイズの顆粒を得る。顆粒を熱溶融押出しにより形成することもできる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、プロセスまたはプロセスパラメーターを修飾または改変または変化させて、顆粒組成物を得ることが可能であることを認識するだろう。
【0118】
造粒機から得られた顆粒を外気中で乾燥するかまたは風乾して、もしあれば任意の残留水分を除去することもできる。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、プロセスまたはプロセスパラメーターを修飾または改変または変化させることが可能であることを認識するだろう。
【0119】
別の実施形態によれば、本発明は、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩と少なくとも1つの賦形剤とのブレンドを粉砕して、スラリーまたは湿潤混合物を得ることを包含する、スフェロイド化顆粒を調製するプロセスにさらに関する。プロセスは、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩とのブレンドを粉砕し、続いて少なくとも1つの賦形剤を添加して、湿潤混合物を得ることを特に包含する。一実施形態によれば、組成物は、組成物を作製する調製のプロセスの間に少なくとも1つの充填物質または担体を含む。ペラルゴン酸のコリン塩は、ブレンドを粉砕して湿潤混合物を得る前または後のいずれかで、硫黄元素と少なくとも1つの賦形剤とのブレンドへ添加され得る。次いで得られた湿潤混合物を、例えば噴霧乾燥器、流動層乾燥機、または任意の好適な造粒機器中で乾燥させ、続いて篩にかけて小さ過ぎる顆粒及び大き過ぎる顆粒を除去して、顆粒を得る。粉末または微細顆粒に、凝集装置中で凝集をさらに行って、約0.1mm~6mmのサイズの顆粒を得る。凝集装置としては、ディスクペレタイザーまたは皿形造粒機、ピン凝集装置、スフェロナイザー、またはそれらの組み合わせ等の様々な機器が挙げられ得る。
【0120】
一実施形態によれば、本発明は、湿潤性粉末組成物を調製するプロセスに関する。プロセスは、マスミキサーを使用して、ペラルゴン酸のコリン塩を賦形剤と混合して、乾燥塊を形成することを含む。さらなるものは、硫黄元素及び他の成分を混合物へ添加し、混合物を、ジェット粉砕機を介して通過させて所望される粒子サイズの粉末を得ることである。
【0121】
別の実施形態によれば、本発明は、液体懸濁組成物を調製するプロセスに関する。
【0122】
一実施形態によれば、本発明は、液体懸濁有害生物駆除組成物の調製のプロセスであって、硫黄元素とペラルゴン酸のコリン塩と少なくとも1つの賦形剤との混合物をホモジナイズして、懸濁物を得ることと、得られた懸濁物を湿式粉砕して、液体懸濁組成物を提供することと、を含む、前記プロセスに関する。ペラルゴン酸のコリン塩は、硫黄元素及び少なくとも1つの賦形剤の混合物を粉砕して懸濁物を得た後にも、懸濁物へ添加され得る。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、プロセスまたはプロセスパラメーターを修飾または改変または変化させることが可能であることを認識するだろう。
【0123】
一実施形態によれば、本発明のゲル組成物は、より多くの量の粘度修飾物質を、懸濁濃縮物または液体懸濁組成物へ添加することによって調製される。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、プロセスまたはプロセスパラメーターを修飾または改変または変化させて、ゲル組成物を得ることが可能であることを認識するだろう。
【0124】
一実施形態によれば、本発明は、油分散物の形態での有害生物駆除組成物の調製のプロセスにさらに関する。プロセスは、油とペラルゴン酸のコリン塩と硫黄元素と、乳化物質または界面活性物質のうちの1つまたは複数と、任意選択で1つまたは複数の他の農芸化学的な賦形剤(高剪断下のレオロジー修飾物質等)とを混合し、それによってサンプルを所望される粒子サイズへ粉砕して、油分散物組成物を得ることを包含する。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、プロセスまたはプロセスパラメーターを修飾または改変または変化させて、油分散組成物を得ることが可能であることを認識するだろう。
【0125】
一実施形態によれば、本発明は、組成物の適用の方法にさらに関する。
【0126】
一実施形態によれば、本発明は、作物を保護し、植物病原体を防除し、有害生物を防除し、作物の健康及び成長を改善し、収穫量を高めて、植物を強化する方法であって、植物、作物、植物繁殖材料、場所もしくはそれらの一部分、種子、苗木、または周辺地盤のうちの少なくとも1つを有効量の有害生物駆除組成物により処理することを含み、当該組成物が、全組成物の1%w/w~95%w/wの範囲で存在する硫黄元素と全組成物の0.01%w/w~70%w/wの範囲で存在するペラルゴン酸のコリン塩とを含む、前記方法にも関する。組成物は、植物(その葉等)へ直接的に噴霧されるか、あるいは植物繁殖材料へ、または蒔くかもしくは植える前にその場所へ、適用され得る。
【0127】
組成物は、様々な方法を介して適用される。土壌へ適用する方法としては、任意の好適な方法が挙げられ、それは、組成物が土壌を透過することを確実にし、例えば苗床トレー適用、畝間適用、土壌灌注、土壌注入、ドリップ灌水、スプリンクラー灌水、種子処理、種子ペインティング、及び他のかかる方法である。組成物は、特に葉の噴霧の形態で適用される。
【0128】
組成物の適用の率または投薬量は、使用のタイプ、作物のタイプ、または組成物中での特異的な活性成分に依存するが、所望される作用(作物保護、収穫量等)を提供するために有害生物駆除活性成分が有効量であるようなものである。
【0129】
一実施形態によれば、本発明の組成物は、本質的に相乗的であり、個別の活性物質の適用に比較して、植物病原(真菌、細菌等)に対する良好な防除を提供する。本発明の組成物が、除草活性を示したこともまた注目された。さらにかかる組み合わせは、収穫量、作物特徴などの改善を支援する。したがって、本発明の組成物は、野外において低減された投薬量で、促進され、有効であり、優れた挙動を示すことが観察された。
【実施例】
【0130】
A.調製実施例
以下の実施例は、本発明の組成物の基本的方法論及び多用途性を例証する。本発明がこれらの例示に限定されず、構成要素の全体的な請求される濃度範囲を推定することができることに注目されたい。
【0131】
<実施例1:40%の硫黄元素と30%のペラルゴン酸コリンとを含む水分散性顆粒組成物>
40部の硫黄元素、30部のペラルゴン酸コリン、15部のアルミノケイ酸マグネシウム、10部のリグニンスルホン酸塩、及び5部のナフタレンスルホン酸塩をブレンドすることによって、水分散性顆粒組成物を調製した。得られたブレンドを粉砕して、50ミクロン未満の粒子サイズの粉末を得た。粉末を好適な混合機中で水と混合して、スラリーまたは湿潤混合物を形成した。
得られたスラリーを、好適な湿式粉砕機器中で湿式粉砕した。得られた湿式粉砕スラリーを、140℃未満の入口温度及び90℃未満の出口温度で噴霧乾燥して、顆粒粉末を得た。組成物は、約12ミクロンの粒子サイズ及び1.5mmの顆粒サイズを有していた。組成物は、80%の分散性、85%の懸濁性、及び20秒未満の湿潤性を有していた。組成物は、加速貯蔵条件下で約75%の懸濁性及び約78%の分散性をさらに示した。
【0132】
<実施例2:25%の硫黄元素と40%のペラルゴン酸コリンとを含む水分散性顆粒組成物>
25部の硫黄元素、40部のペラルゴン酸コリン、15部の金属珪酸塩、2部のシリカ、10部のリグニンスルホン酸塩、4部のフェノールナフタレンスルホン酸塩縮合物、及び4部の陶土をブレンドすることによって、実施例1中で記載されるプロセスに従って、顆粒を調製する。組成物は、約18ミクロンの粒子サイズ及び2.0mmの顆粒サイズを有していた。組成物は、70%の分散性、65%の懸濁性、及び40秒未満の湿潤性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で75%の分散性及び約80%の懸濁性をさらに示した。
【0133】
<実施例3:90%の硫黄元素と1%のペラルゴン酸コリンとの水分散性顆粒組成物>
90部の硫黄元素、1部のペラルゴン酸コリン、5部のナフタレンスルホン酸塩縮合物、及び4部のポリカルボン酸塩をブレンドすることによって、実施例1中で記載されるプロセスに従って、顆粒を調製する。組成物は、約8ミクロンの粒子サイズ及び1.5mmの顆粒サイズを有していた。組成物は、90%の分散性、95%の懸濁性、及び20秒未満の湿潤性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で85%の分散性及び約90%の懸濁性をさらに示した。
【0134】
<実施例4:70%の硫黄元素と10%のペラルゴン酸コリンとの押出し顆粒組成物>
70部の硫黄元素、10部のペラルゴン酸コリン、5部のフェニルスルホン酸ナトリウム、6部のシリカ、5部の脂肪酸のナトリウム塩、及び4部の陶土をブレンドすることによって、押出し顆粒を調製する。得られたブレンドを乾式粉砕して、所望される粒子サイズの混合物を得る。水をブレンドへ添加して練り生地を形成し、押出して押出し顆粒を得る。組成物は、約25ミクロンの粒子サイズ及び約5.5mmの顆粒サイズを有していた。組成物は、85%の分散性、75%の懸濁性、0.3%の湿式篩保持値、60秒未満の湿潤性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で79%の分散性及び約70%の懸濁性をさらに示した。
【0135】
<実施例5:40%の硫黄元素と25%のペラルゴン酸コリンとの押出し顆粒組成物>
押出し顆粒を実施例3に従って調製し、当該顆粒は、40部の硫黄元素、25部のペラルゴン酸コリン、10部の金属珪酸塩、10部のリグニンスルホン酸塩、12部のカオリン、及び3部のナフタレンスルホン酸塩縮合物を含む。組成物は、約20ミクロンの粒子サイズ及び約4mmの顆粒サイズを有していた。組成物は、55%の分散性、55%の懸濁性、及び65秒未満の湿潤性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で45%の分散性及び約49%の懸濁性をさらに示した。
【0136】
<実施例6:40%の硫黄元素とペラルゴン酸コリン30%とのスフェロイド化顆粒組成物>
40部の硫黄元素及び30部のペラルゴン酸コリン、14部のシリカ、6部のナフタレンスルホン酸塩縮合物、ならびに10部のリグノスルホン酸ナトリウムをブレンドして、ブレンドを得ることによって、組成物を調製した。得られたブレンドを粉砕して、50ミクロン未満の粒子サイズの粉末を得た。粉末を好適な混合機中で水と混合して、スラリーを形成した。得られたスラリーを、好適な湿式粉砕機器中で湿式粉砕した。得られた湿式粉砕スラリーを、180℃未満の入口温度及び85℃未満の出口温度で噴霧乾燥して、より少ない水分の顆粒粉末を得た。このようにして得られた噴霧乾燥粉末を、流動層乾燥機、続いてピン凝集装置及び皿形造粒機中で凝集させた。皿形造粒機のスピードをおよそ35rpmで維持して、農業用顆粒組成物を得た。水を、凝集の時に取り込んだ。次いで得られた顆粒を、70℃付近の温度で、ポスト流動層乾燥機中でさらに乾燥させて、残留水分を除去した。
サンプルは、5mmの顆粒サイズ、25ミクロンの粒子サイズを有していた。顆粒組成物は、100秒未満の湿潤性、49%の懸濁性、及び45%の分散性を有していた。組成物は、加速貯蔵条件下で38%の分散性及び約40%の懸濁性をさらに示した。
【0137】
<実施例7:80%の硫黄元素と2%のペラルゴン酸アセチルコリンとの湿潤性粉末組成物>
2部のペラルゴン酸アセチルコリンを5部のカオリン及び13部のリグニンスルホン酸ナトリウムと混合して、マスミキサーを使用して乾燥塊を形成し、続いて80部の硫黄元素を添加し、混合物を30ミクロン未満の粒子サイズへジェット粉砕機を介して通過させることによって、湿潤性粉末を調製する。組成物は、50%の懸濁性及び45%の分散性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で40%の分散性及び約44%の懸濁性をさらに示した。
【0138】
<実施例8:35%の硫黄元素と25%のペラルゴン酸コリンとの液体懸濁組成物>
35部の硫黄元素、25部のペラルゴン酸コリン、6部のモノエチレングリコール、4部のトリスチリルフェノールエステル、0.5部の安息香酸ナトリウム、及び29.34部の水を混合し、全混合物が均一になるまで撹拌設備が提供された容器の中へそれらを供給することにより均質化することによって、液体懸濁組成物を調製した。後続して、得られた懸濁物を、湿式粉砕機を介して通過させて、7ミクロンの粒子サイズの懸濁物を得る。次いで、0.16部のキサンタンゴムを継続的なホモジナイゼーション下で添加して、懸濁濃縮物を得た。組成物は、約95%の懸濁性、90%の分散性、約550cpsの粘度、1.5未満の注入性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で約89%の懸濁性、90%の分散性、及び約600cpsの粘度を有する。
【0139】
<実施例9:55%の硫黄元素と0.7%のペラルゴン酸コリンとを含む液体懸濁組成物>
液体懸濁物を実施例7に従って調製し、当該懸濁物は、55部の硫黄元素、0.7部のペラルゴン酸コリン、4部のナフタレンスルホン酸塩縮合物、5部のモノエチレングリコール、0.13部のキサンタンゴム、0.1部のベンズイソチアゾリノン、及び35.07部の水を含む。組成物は、約10ミクロンの粒子サイズ、約87%の懸濁性、90%の分散性、約800cpsの粘度、及び1.7%未満の注入性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で約80%の懸濁性、85%の分散性、及び約850cpsの粘度を有する。
【0140】
<実施例10:55%の硫黄元素と3.45%のペラルゴン酸コリンとを含む液体懸濁組成物>
液体懸濁物を実施例7に従って調製し、当該懸濁物は、55部の硫黄元素、3.45部のペラルゴン酸コリン、4部のポリカルボン酸塩、5部のグリセロール、2部のトリスチリルフェノールエステル、0.28部のカルボキシメチルセルロース、0.19部のブロノポール、及び30.08部の水を含む。組成物は、約23ミクロンの粒子サイズ、約75%の懸濁性、70%の分散性、約1500cpsの粘度、及び2.5未満の注入性を有する。組成物は、加速貯蔵条件下で約69%の懸濁性、64%の分散性、及び約1550cpsの粘度を有する。
【0141】
<実施例11:10部の硫黄元素と40部のペラルゴン酸コリンとを含むサスポエマルション組成物>
組成物は、10部の硫黄元素、40部のペラルゴン酸コリン、8部のプロピレングリコール、2部のTween 85、3部のポリカルボン酸ナトリウム塩、1.18部の膨潤性粘土、0.1部の安息香酸ナトリウム、及び35.72部の水を含む。組成物は、約12ミクロンの粒子を有していた。サンプルは、約91%の懸濁性、約600cpsの粘度を有していた。組成物は、加速貯蔵条件下で約86%の懸濁性を有していた。
【0142】
B.野外研究
本発明の実施形態に記載の硫黄元素及びペラルゴン酸コリンの有害生物駆除組成物の効果を研究するためのものである。
【0143】
実験番号1:様々な真菌病原体の株(立枯れ病を引き起こすFusarium oxysporum、頸領腐れ病を引き起こすAspergillus niger、頸領腐れ、根腐れ病を引き起こすRhizoctonia属の種、葉斑を引き起こすAlternaria属の種等)に対する本発明の組成物の有効性の評価のために、組成物の異なる濃度で研究室での試験(インビトロで抗真菌試験)を行った。
【0144】
以下で言及されるような本発明の組成物による処理(T1、T2、T3、及びT4)を、10gm/L、20gm/l、及び40gm/Lの濃度での「寒天プレートアッセイ方法」によって、それぞれ上で言及されるように真菌病原体に対してスクリーニングした。真菌病原体の平均コロニー直径についての観察を、菌糸成長の%阻害の形態で表1中に記録及び提示した。
表1:インビトロの病原性真菌に対する本実施形態の組成物の評価。
T1:本発明の実施形態に従う、55%の硫黄+3.45%のペラルゴン酸コリンの液体懸濁組成物
T2:本発明の実施形態に従う、55%の硫黄+5%のペラルゴン酸コリンの液体懸濁組成物
T3:本発明の実施形態に従う、55%の硫黄+5%のペラルゴン酸コリンの水分散性顆粒組成物
T4:本発明の実施形態に従う、80%の硫黄+5%のペラルゴン酸コリンの分散性顆粒組成物
【0145】
【0146】
本発明の実施形態に記載の処理T1、T2、T3、及びT4は、病原体Rhizoctonia属の種を防除するための有効な処理であると思われることが指摘された。10gm/Lの活性成分濃度での本発明の実施形態に記載のT1、T2、T3、及びT4による%成長制御は、それぞれ70%、76%、76%、及び89%であったが、40gm/Lの濃度でのものは、すべての処理について約100%であり、T3については約99%であったことが、表1から理解され得る。したがって、50ミクロン未満の粒子サイズによる、水分散性顆粒、分散性顆粒、及び懸濁濃縮物の形態での硫黄元素とペラルゴン酸コリンとの組成物は、40gm/Lの投薬量で試験した真菌に対して優れた効果を例証する。さらに、10~20gm/Lを試験した場合に、本発明のT1、T2、T3、及びT4の組成物は漸増的な有効性を示すことが観察された。同様に、表1から観察できるように、本発明の組成物は、他の試験した真菌の防除において有効であることが見出された。
【0147】
実験番号2:トウガラシのうどん粉病に対する硫黄元素とペラルゴン酸コリンとの組み合わせの効果を研究するためのものである。
【0148】
トウガラシ作物の真菌病原体に対する硫黄元素とペラルゴン酸コリンとの組み合わせの効果を研究するために、野外試験を実行した。無処理対照を含む6つの処理による乱塊法デザイン(RBD)で、雨季(すなわち6月~9月)の間に試験を計画し、6回反復した。処方用量の試験生成物サンプル(硫黄及びペラルゴン酸コリン、単独及び組み合わせで)を、試験地区で種子を蒔いた60日後に葉面適用として適用した。2回の適用を15日の間隔で与えた。うどん粉病は、第1の適用及び第2の適用の10日後にそれぞれ記録された。試験野におけるトウガラシ作物は、良好な農作業により育てられた。
【0149】
実験の詳細
a)試験の所在位置:Guntur、Andra Pradesh
b)作物:トウガラシ
c)標的病原体:うどん粉病(Leveillula taurica)
c)実験季節:カリフ
d)試験デザイン:6の重複によるRBD
f)処理:6
g)地区サイズ:5m×10m=50m2
h)試験開始の日:2020年7月15日
i)適用の日:2020年9年15日及び2020年9月30日
第2の適用の10日後:2020年9年30日及び2020年10月10日
k)使用した水の体積:500L/ha
l)適用の方法:葉面適用
j)査定:3~5%の疾患発生率の疾患の重症度指標
k)収穫の日:
【0150】
トウガラシについての観察を、第1のスプレーの10日後及び第2のスプレーの10日後で各々の地区から記録し、パーセンテージ防除を以下の式を使用して平均値から計算した。
防除(%)=[(対照地区における被害-処理地区における被害)/対照地区における被害]×100
【0151】
うどん粉病に対する対照のデータを、収量と共に、収穫時に記録し、表2中で示す。
【0152】
【0153】
本発明の実施形態に従って調製された液体懸濁物または水分散性顆粒の形態での硫黄元素とペラルゴン酸コリンとを含む組成物は、本質的に相乗的であり、トウガラシのうどん粉病の防除において有効であることが、表2中で示されたデータから観察され得る。本発明の実施形態に従って調製された相乗的な組成物は、硫黄、ペラルゴン酸コリンの個々の適用、及び無処理地区に比較して、改善された作物の収穫も有する。
【0154】
「相乗性」とは、Weeds、1967年、15、p.20~22で出版された「Calculation of the synergistic and antagonistic responses of herbicide combinations」のタイトルの論文中でColby S.R.によって定義された通りである。2つの活性のある構成要素の所与の組み合わせについて予想される作用は、以下の通り計算することができる。
E=X+Y-(XY/100)
式中、
E=定義された用量での2つの生成物X及びYの混合物により予想される%効果
X=生成物Aにより観察された%効果
Y=生成物Bにより観察された%効果。
【0155】
相乗係数(SF)は、Abbottの式(Abbott,1925)によって計算される。
SF=観察された効果/予想される効果
ここで、SF>1は、相乗的反応であり、SF<1はアンタゴナイズ反応であり、SF=1は相加的反応である。
【0156】
組み合わせについて観察された収量効果のパーセンテージ(E)が、予想されるパーセンテージより大きい場合に、組み合わせの相乗効果を推測することができる。組み合わせについて観察された収量効果のパーセンテージが予想されるパーセンテージに等しい場合に、単なる相加効果を推測することができ、組み合わせについて観察された収量効果のパーセンテージが予想されるパーセンテージよりも低い場合に、組み合わせのアンタゴニスト効果を推測することができる。
【0157】
例えば、処理T1(本発明の実施形態に従って4000g/エーカーで、硫黄55%+ペラルゴン酸コリン5%、WDG)を、同じ投薬量で適用されたT4(硫黄80%、WG)及びT5(ペラルゴン酸コリン5%、WDG)と比較して、うどん粉病に対して、処理T1は81%の防除を示したが、処理T4及びT5は51%及び40%の防除を示したことに注目されたい。無処理地区に比較したパーセント収量増加は、T1では約46.6%であった。表2中で示されるように、有害生物防除及び有効性データは、50ミクロン未満の粒子の水分散性顆粒または液体懸濁物の形態での硫黄とペラルゴン酸コリンとの組み合わせが本質的に相乗的であることを指摘する。
【0158】
実験番号3:キュウリのうどん粉病に対する硫黄元素とペラルゴン酸コリンとの組み合わせの効果を研究するためのものである。
【0159】
キュウリ作物の真菌病原体に対する硫黄元素とペラルゴン酸コリンとの組み合わせの効果を研究するために、野外試験を実行した。無処理対照を含む6つの処理による乱塊法デザイン(RBD)で、雨季(すなわち6月~9月)の間に試験を計画し、6回反復した。処方用量の試験生成物サンプル(硫黄及びペラルゴン酸コリン、単独及び組み合わせで)を、試験地区で種子を蒔いた60日後に葉面適用として適用した。2回の適用を15日の間隔で与えた。うどん粉病は、第1の適用及び第2の適用の10日後にそれぞれ記録された。試験野におけるキュウリ作物は、良好な農作業により育てられた。
【0160】
実験の詳細
a)試験の所在位置:Andra Pradesh
b)作物:キュウリ
c)品種:Pusasanyog
c)標的病原体:うどん粉病(Erysiphe cichoracearum)
c)実験季節:カリフ
d)試験デザイン:5の重複によるRBD
f)処理:6
g)地区サイズ:5m×10m=50m2
h)試験開始の日:2020年8月15日
i)適用の日:2020年10月25日及び2020年11月10日
第2の適用の10日後:2020年11月10日
k)使用した水の体積:500L/ha
l)適用の方法:葉面適用
j)査定:3~5%の疾患発生率の疾患の重症度指標
【0161】
キュウリについての観察を、第1のスプレーの10日後及び第2のスプレーの10日後で各々の地区から記録し、パーセンテージ防除を以下の式を使用して平均値から計算した。
防除(%)=[(対照地区における被害-処理地区における被害)/対照地区における被害]×100
【0162】
うどん粉病に対する対照のデータを、収量と共に、収穫時に記録し、表3中で示す。
【0163】
【0164】
表3中の試験データは、硫黄とペラルゴン酸コリンとの組成物がキュウリ上の真菌病原体に対して有効であることを指摘する。例えば、5000gm/haで適用された処理T2(硫黄20%+ペラルゴン酸コリン35%、水分散性顆粒)及びT3(硫黄20%+ペラルゴン酸コリン35%、液体懸濁物)を、T4(硫黄80%、WDG)及びT5(ペラルゴン酸コリン40%、WDG)と比較して、うどん粉病に対して、処理T2及びT3はそれぞれ91%及び90%の防除を示したが、真菌疾患に対して、T5は69%の防除を示し、T4は61%の防除を示したことが観察された。T2による収量は約160Qtl/haであり、T3は156Qtl/haであったが、T4及びT5ではそれぞれ約135Qtl/ha及び129Qtl/haであった。表3中で明瞭に示されるように、有害生物防除及び有効性データは、50ミクロン未満の粒子の硫黄とペラルゴン酸コリンとの組み合わせが本質的に相乗的であることを指摘する。
【0165】
前述のことから、本発明の新しい概念の真の趣旨及び範囲から逸脱せずに、多数の修飾及び変動がもたらされ得ることが気づかれるだろう。例証された特定の実施形態に関する限定は、意図されず暗示されるべきでないことを理解されたい。