(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】遊技管理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
A63F7/02 332
A63F7/02 328
(21)【出願番号】P 2020017318
(22)【出願日】2020-02-04
【審査請求日】2023-01-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520302936
【氏名又は名称】株式会社SUNTAC
(74)【代理人】
【識別番号】100122622
【氏名又は名称】森 徳久
(72)【発明者】
【氏名】野村 佳弘
(72)【発明者】
【氏名】直井 丈也
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-073445(JP,A)
【文献】特開2019-042155(JP,A)
【文献】特開2017-080004(JP,A)
【文献】特開2020-185135(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台の遊技機であって、それぞれの遊技機が、貸し出し価値が異なる第1の価値と第2の価値とを含む複数の価値の遊技媒体で選択的に遊技可能である、前記複数台の遊技機の遊技状況に関する遊技情報を取得する取得部と、
前記複数台の遊技機のそれぞれについて、取得済みの前記遊技情報を用いて得られる遊技関連情報を、前記第1の価値の前記遊技媒体を利用した前記遊技機の第1遊技状況に関する第1遊技関連情報と、前記第2の価値の前記遊技媒体を利用した前記遊技機の第2遊技状況に関する第2遊技関連情報と、に区別して格納する格納部と、
前記遊技関連情報を用いて得られる表示情報を表示部に表示させる表示制御部であって、前記複数台の遊技機について、遊技機毎に、当該遊技機の特賞状態が発生する確率の設定値と対応付けて、前記第1遊技関連情報を用いて得られる第1表示情報と、前記第2遊技関連情報を用いて得られる第2表示情報と、を区別して同時に前記表示部に表示させる、前記表示制御部と、を備え
、
前記表示制御部は、さらに、前記複数台の遊技機について、遊技機毎に、前記第1遊技関連情報と前記第2遊技関連情報とを用いて、前記第1遊技状況でのアウト数とセーフ数と稼働時間のうちのいずれかである第1稼働量情報と、前記第2遊技状況でのアウト数とセーフ数と稼働時間のうちのいずれかである第2稼働量情報と、の比率を表すグラフを前記表示部に表示させる、遊技管理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、さらに、前記複数台の遊技機の前記設定値毎に、前記第1表示情報と、前記第2表示情報と、を区別して同時に前記表示部に表示させる、請求項1に記載の遊技管理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、さらに、前記複数台の遊技機を分類する複数種類の分類項目の種類毎に、前記第1遊技関連情報と前記第2遊技関連情報とを用いて、前記第1稼働量情報と前記第2稼働量情報との比率を表すグラフを前記表示部に表示させる、請求項
1に記載の遊技管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、1台以上の遊技機を管理する遊技管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技店では、ユーザ(遊技者)は、予め1種類の貸し出し価値(例えば単価)が設定された遊技媒体を所定の貸し出し機器によって借りた上で、その遊技媒体を用いて遊技機で遊技を行っている。一方で、ユーザの中には、自身の経済状況に応じて異なる価値の遊技媒体による遊技を望む者もいる。このため、近年の遊技店では、複数種類の貸し出し価値のそれぞれについて異なる遊技エリアを設けておき、遊技エリアごとに複数個の遊技機を設置する場合がある。
【0003】
このような遊技店では、貸し出し価値の異なる遊技エリア間での遊技媒体の移動を禁止する等、貸し出し価値の異なる遊技媒体を混在させないための独自の対応策を講じている。また、特許文献1の技術のように、貸し出し価値ごとに物性の異なる遊技媒体を使用する技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、貸し出し価値の異なる複数の遊技エリアを設け、各遊技エリアに同様の遊技機を設置することは、各エリアに重複する機種の遊技機を設置する必要が生じるなどして、遊技店側の負担が大きい。一方、遊技エリア毎に設置されている遊技機が異なる場合、ユーザが滞在する貸し出し価値の遊技エリアに、ユーザが遊技を希望する機種の遊技機が存在しない事態が発生する等、ユーザが満足感を得られない状況も起こり得る。異なる貸し出し価値の遊技媒体が用いられる場合における新たな技術が求められている。
【0006】
本明細書では、ユーザが所望する貸し出し価値の遊技媒体を用いて遊技可能な遊技機での遊技状況を適切に管理することができる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、1台以上の遊技機での遊技を管理するための遊技管理装置を開示する。1台以上の遊技機のそれぞれは、貸し出し価値が異なる第1の価値と第2の価値とを含む複数の価値の遊技媒体を選択的に遊技可能である。遊技管理装置は、前記1台以上の遊技機の遊技状況に関する遊技情報を取得する取得部と、前記1台以上の遊技機のそれぞれについて、取得済みの前記遊技情報を用いて得られる遊技関連情報を、前記第1の価値の前記遊技媒体を利用した第1遊技状況に関する第1遊技関連情報と、前記第2の価値の前記遊技媒体を利用した第2遊技状況に関する第2遊技関連情報と、に区別して格納する格納部と、前記遊技関連情報を表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
【0008】
上記の「遊技機」は、パチンコ機、スロットマシンなど、任意の遊技機を含む。上記の「遊技管理装置」は、1台の遊技機の遊技を管理してもよいし、複数台の遊技機の遊技を管理してもよい。上記の「遊技管理装置」は、遊技機に対応して設けられる貸し出し機の他に、遊技機に対応して設けられる呼出装置(台上ランプ、呼出用押しボタン等)、遊技機に対応してあるいは島毎に設けられる情報収集装置(サンド、台ユニット、島ユニット等)、情報管理装置(ホールコンピュータ、会員サーバ等)、各種演出及び表示装置等、各種遊技場設備を含んでもよい。上記の「遊技媒体」は、例えば遊技機がパチンコ機である場合におけるパチンコ玉、遊技機がスロットマシンである場合におけるメダルの他、遊技機で遊技に使用可能な価値を表すデータ(例えば、パチンコ玉の数、メダルの数を示すデータ等)であってもよい。上記の「貸し出し価値」は、単位数量当たりの遊技媒体(例えば1個のパチンコ玉)の貸し出しの対価として提供されるものであり、例えば、金銭(この場合、貸し出し単価ということができる)であってもよいし、ユーザが所有するポイントカードに付与されているポイント等であってもよい。
【0009】
上記の「表示部」は、例えば、遊技管理装置に配置されているディスプレイを含む。ディスプレイは、操作部の機能も兼ねるタッチパネルであってもよい。また、「表示部」は、遊技管理装置と異なる装置の表示部、例えば、遊技管理装置に通信可能なタブレット等の携帯端末やPC等に備えられるディスプレイであってもよい。
【0010】
上記の構成では、1台の遊技機が、貸し出し価値が異なる複数の価値の遊技媒体で選択的に遊技可能である。このため、第1の価値の遊技媒体で遊技する遊技者もいれば、第1の価値と異なる第2の価値の遊技媒体で遊技する遊技者もいる。1人の遊技者が、第1の価値と第2の価値の両方で遊技する可能性もある。上記の構成によれば、遊技管理装置のユーザは、区別して格納される第1遊技関連情報と第2遊技関連情報とから、ユーザが所望する情報を取得し得る。
【0011】
前記表示制御部は、前記第1遊技関連情報を用いて得られる第1表示情報と、前記第2遊技関連情報を用いて得られる第2表示情報と、を区別して前記表示部に表示させてもよい。この構成によると、遊技管理装置のユーザは、表示部を確認することによって、遊技機での遊技状況を、第1の価値と第2の価値とを区別して認識することができる。
【0012】
前記取得部は、複数台の前記遊技機であって、それぞれの遊技機が、前記複数の価値の遊技媒体を選択的に遊技可能である前記複数台の遊技機の遊技状況に関する遊技情報を取得してもよい。この構成によると、遊技管理装置は、複数台の遊技機から得られる遊技情報を取得することができる。
【0013】
前記表示制御部は、前記複数台の遊技機について、遊技機毎に、前記第1遊技関連情報を用いて得られる第1表示情報と、前記第2遊技情報を用いて得られる第2表示情報と、を区別して前記制御部に表示させてもよい。この構成によると、遊技管理装置のユーザは、遊技機毎の遊技状況を、第1の価値と第2の価値とを区別して確認することができる。
【0014】
前記表示制御部は、さらに、前記遊技機毎に、前記第1遊技状況と前記第2遊技状況とがまとめられた複合遊技状況に関する第1複合表示情報を前記表示部に表示させてもよい。この構成によると、遊技管理装置のユーザは、遊技機毎の遊技状況を、第1の価値と第2の価値とを区別して確認することができるとともに、第1の価値と第2の価値とを区別なくまとめて確認することもできる。
【0015】
前記表示制御部は、前記複数台の遊技機を分類する複数種類の分類項目の種類毎に、前記第1遊技関連情報を用いて得られる第1表示情報と、前記第2遊技関連情報を用いて得られる第2表示情報と、を区別して前記表示部に表示させてもよい。上記の「分類項目」は、遊技機の機種、遊技機に設定されている特賞状態が発生する確率、遊技機の設置位置(例えば遊技店のフロアの違い(例えば「1階」と「2階」)、遊技エリア、遊技店の島の位置)による分類を含む。
【0016】
この構成によると、遊技管理装置のユーザは、遊技機の分類項目毎の遊技状況を、第1の価値と第2の価値とを区別して確認することができる。
【0017】
前記表示制御部は、さらに、前記複数種類の分類項目の種類毎に、前記第1遊技状況と前記第2遊技状況とがまとめられた複合遊技状況に関する第2複合表示情報を、前記表示部に表示させてもよい。この構成によると、遊技管理装置のユーザは、遊技機の分類項目毎に、遊技者によってどのように遊技されたのかを、第1の価値と第2の価値とを区別して確認することができるとともに、第1の価値と第2の価値とを区別なくまとめて確認することもできる。
【0018】
前記表示制御部は、前記複数台の遊技機について、遊技機毎に、前記第1遊技関連情報と前記第2遊技関連情報とを用いて、前記第1遊技状況での稼働量と、前記第2遊技状況での稼働量と、の比率を前記表示部に表示させてもよい。「稼働量」は、遊技機がどれだけ稼働しているかを表す指標であり、例えば、遊技に利用された遊技媒体の個数、遊技機の稼働時間等を含む。この構成によると、第1の価値と第2の価値とのどちらでより稼働されているのかを、遊技機毎に確認することができる。
【0019】
前記表示制御部は、さらに、前記複数台の遊技機を分類する複数種類の分類項目の種類毎に、前記第1遊技関連情報と前記第2遊技関連情報とを用いて、前記第1遊技状況での稼働量と、前記第2遊技状況での稼働量と、の比率を、前記表示部に表示させてもよい。この構成によると、第1の価値と第2の価値とのどちらでより稼働されているのかを、遊技機毎に確認することができるとともに、遊技機の分類項目毎にも確認することができる。
【0020】
前記表示制御部は、前記1台以上の遊技機について、遊技機毎に、前記第1遊技状況で利用される前記遊技媒体の前記第1の価値と、前記第2遊技状況で利用される前記遊技媒体の前記第2の価値と、を、特定の価値に統一した場合の遊技状況に関する第1換算表示情報を、前記表示部に表示させてもよい。この構成によると、遊技機毎に、第1の価値と第2の価値とを、統一された指標である特定の価値に換算された情報を確認することができる。
【0021】
前記表示制御部は、さらに、前記複数台の遊技機を分類する複数種類の分類項目の種類毎に、前記第1遊技状況で利用される前記遊技媒体の前記第1の価値と、前記第2遊技状況で利用される前記遊技媒体の前記第2の価値と、を、特定の価値に統一した場合の遊技状況に関する第1換算表示情報を、前記表示部に表示させてもよい。この構成によると、遊技機毎に、第1の価値と第2の価値とを、統一された指標である特定の価値に換算された情報を確認することができるとともに、遊技機の分類項目毎にも統一された指標である特定の価値に換算された情報を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図5】実施例の管理装置で実行される表示制御処理のフローチャートを示す。
【
図6】実施例の管理装置の表示部に表示されるボタン群の一例を示す。
【
図7】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図8】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図9】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図10】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図11】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図12】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図13】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【
図14】実施例の管理装置の表示部に表示される画面の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(システムの概要;
図1~
図4)
図1に示す管理システム2は、パチンコ店等の遊技店において、各遊技機の遊技状況、遊技媒体の貸し出し単価等を管理するためのシステムである。
図1に示すように、本実施例の管理システム2は、管理装置70と、島ユニット(
図1の「SU」)90と、台ユニット(
図1の「DU」)80と、遊技店内に多数設けられている遊技機10と、各遊技機10に対応して設置される中継装置20と、各遊技機10に対応して設置される情報表示装置30と、を備えている。本実施例では、管理装置70、島ユニット90、台ユニット80、遊技機10、中継装置20、情報表示装置30は、いずれも遊技店内に設けられている。
【0024】
遊技店内の管理装置70、各島ユニット90、各情報表示装置30、各中継装置20は、LAN60に接続されている。各島ユニット90は、対応する台ユニット80と通信可能に接続されている。また、遊技店内の島ユニット90同士も相互に通信可能に接続されている。各台ユニット80は、対応する中継装置20と通信可能に接続されている。また、遊技店内の台ユニット80同士も相互に通信可能に接続されている。また、各情報表示装置30も、対応する中継装置20と通信可能に接続されている。中継装置20は、対応する遊技機10と通信可能に接続されている。
【0025】
続いて、本実施例の管理システム2を構成する各機器の具体的な構成について説明する。
【0026】
(遊技機10の構成)
本実施例では、遊技機10は、遊技に使用可能な価値を有するデータを遊技媒体とするパチンコ機である。変形例では、遊技機10は、遊技に使用可能な価値を有するデータを遊技媒体とするスロットマシンであってもよい。さらに他の例では、遊技機10は、パチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機、ダルを遊技媒体とするスロットマシンとすることもできる。本実施例では、遊技機10が、遊技に使用可能な価値を有するデータを遊技媒体とするパチンコ機である場合の例を主に説明するが、遊技機10がその他の機器である場合も同様である。上記の通り、各遊技機10は、対応する中継装置20と通信可能に接続されている。各遊技機10には、遊技機ID(例えば
図1の「P01」、「P11」等)が割り当てられている。遊技機IDは、例えば、遊技店において各遊技機10に割り当てられた台番号である。他の例では、遊技機IDは、遊技機10ごとに固有の識別情報であってもよい。遊技機10に割り当てられている遊技機IDは、遊技機10に直接表示されていてもよいし、対応する情報表示装置30に表示されていてもよい。また、本実施例の遊技店には、複数の機種の遊技機10(例えば、特定のキャラクターを用いた遊技を行う機種の遊技機10と、別のキャラクターを用いた遊技を行う機種の遊技機10)が設置されている。
【0027】
本実施例では、各遊技機10は同様の構成を備えている。各遊技機10は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。制御部は、メモリに格納されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを格納している。
【0028】
各遊技機10の制御部は、自機の遊技状況を示す遊技情報(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号等)を、自機が接続されている中継装置20に送信している(
図2参照)。なお、遊技情報は、各遊技機10における遊技者の遊技の状況を表す情報である。
【0029】
アウト信号は、遊技機10において遊技媒体が遊技に使用されたことを示す信号である。セーフ信号は、遊技機10から遊技媒体が払い出されたことを示す信号である。特賞信号は、遊技機10が特賞状態に切り換えられたこと又は遊技機10の特賞状態が終了したことを示す信号である。図柄変動信号は、遊技機10において図柄変動が行われたことを示す信号である。扉開閉信号とは、遊技機10の前面扉が開かれたこと又は閉じられたことを示す信号である。本実施例では、遊技機10が、上記の各種信号を出力する。
【0030】
(中継装置20の構成)
本実施例では、中継装置20は、サンドを含む1又は複数の機器が集まって構成されている。中継装置20には、サンドの他に、遊技機10と情報表示装置30との間の通信を中継する中継機器等(図示しない)が含まれていてもよい。上記の通り、中継装置20は、遊技機10と情報表示装置30を中継する位置、及び、遊技機10と台ユニット80とを中継する位置に設けられ、遊技機10、情報表示装置30、及び、台ユニット80と通信可能に接続されている。各中継装置20にも、対応する遊技機10の遊技機IDと同じ遊技機ID(「P01」、「P11」等)が付与されている。
【0031】
図2、
図3に示すように、サンド100は、タッチパネル104と、カード処理部106と、紙幣処理部108と、報知ランプ110と、通信インターフェース112と、制御部120と、メモリ122と、を備える。このうち、タッチパネル104と、カード処理部106と、紙幣処理部108と、報知ランプ110は、筐体の外部から視認可能な態様で設けられている。通信インターフェース112と、制御部120と、メモリ122は、筐体の外部から視認不可能な態様で設けられている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。なお、
図2、
図3の例では、中継装置20のうち、サンド100以外の機器は図示を省略しているが、上記の通り、中継装置20は、サンド100以外の中継機器等を含んでいてもよい。
【0032】
タッチパネル104は、様々な情報を表示するための表示部(ディスプレイ)としての機能と、遊技者がディスプレイに触れることによって様々な指示をサンド100に入力できる操作部としての機能の双方の機能を発揮する。変形例では、タッチパネル104に代えて、表示部と操作部が別個に設けられていてもよい。
【0033】
例えば、遊技者は、タッチパネル104を操作して、遊技媒体(遊技に使用可能な価値を有するデータ)の貸し出しを行う。一般的に、サンド100は、遊技者によって1回の貸し出し操作が行われる場合、定額分(例えば500円分)の数の遊技媒体の貸し出しを行う。貸し出された遊技媒体は、遊技機10で遊技可能な状態で遊技機10に保持される。以下では、貸し出され、遊技機10で遊技可能な状態で存在する遊技媒体のことを「遊技可能媒体」と呼ぶ場合がある。
【0034】
1回の貸し出し操作によって貸し出される遊技媒体の数は、遊技媒体の貸し出し単価によって変わる。例えば遊技媒体の場合、貸し出し単価は、4円、2円、1円、0.5円のいずれかである場合が多い。例えば貸し出し単価が4円の場合、1回の貸し出し操作によって貸し出される遊技媒体の数(例えば仮想のパチンコ玉に相当する数)は125個分である。1円の場合、500個分である。変形例では、貸し出し単価が小さい場合には、1回の貸し出し操作によって貸し出される金額を小さくすることもできる(例えば、貸し出し単価が1円の場合、1回の貸し出し操作で200円分の遊技媒体(即ち200個)が貸し出されるように設定してもよい)。
【0035】
上述の貸し出し単価は、サンド100に予め初期値である初期単価(例えば1円)が設定されているが、サンド100の制御部120が後述の貸し出し単価管理処理(
図4参照)を実行する過程で、他の単価に変更される場合がある。本実施例では、サンド100は、複数の貸し出し単価(例えば4円と1円)のうち、貸し出し操作が行われる時点で設定されている貸し出し単価に従って貸し出しを行うことができる。
【0036】
カード処理部106は、ビジターカードの排出、読み取り、回収等、ビジターカードに関係する各種処理、及び、会員カードの発行、排出、読み取り、回収等、会員カードに関係する各種処理を実行する。
【0037】
ビジターカードとは、サンド内に予め収納されている情報記録用カードである。例えば、ビジター客である遊技者(即ち会員ではない遊技者)は、例えば、遊技機10での遊技の終了を希望する時に、所定のカード排出操作を行うと、残った遊技可能媒体が計数され、その数が持玉としてビジターカードに記録されてカード処理部106から排出される。サンド100に残金(投入された紙幣に応じた金額のうち、遊技媒体の貸し出しに利用されなかった金額)が存在する場合、その際に残金を示す情報も併せてビジターカードに記録される。ただし、変形例では、持玉や残金に関する情報も管理装置70によって管理され、ビジターカードにはカードIDのみが記録されてもよい。
【0038】
一方、会員カードとは、遊技者が、タッチパネルを操作して所定の会員登録処理を行うことで発行されるカードである。本実施例では、会員カードには、会員である遊技者を識別するための識別情報(具体的には会員ID)が記録されている。また、会員カードには、ビジターカードと同様に、持玉、残金に関する情報も記録される。管理装置70では、会員の識別情報と対応付けて、会員である遊技者の貯玉に関する情報、その他遊技者に関する情報(年齢、性別、住所等の個人情報など)などの各種情報を格納して管理している。さらに、管理装置70では、会員IDと対応付けて、会員である遊技者が予め指示する当該遊技者が所望する貸し出し単価である遊技者単価を示す情報も格納されている。遊技者単価は、会員遊技者ごとのデフォルト設定単価、と言い換えてもよい。本実施例では、会員カードには、紛失時の情報漏洩を防ぐ目的で会員ID等の最低限の情報しか記録されていないが、管理装置70では、会員IDに対応付けて、会員に関する各種情報が格納され、管理されている。
【0039】
紙幣処理部108は、遊技者が投入した紙幣を受け付けて各種処理を実行する。なお、サンド100がキャッシュレス決済機能等を備える変形例では、紙幣処理部108が省略されてもよい。
【0040】
報知ランプ110は、現在サンド100に設定されている貸し出し単価に応じた発光態様(例えば発光色)で発光するLEDランプである。報知ランプ110は、サンド100の筐体の上部など、遊技店内の島端のような遊技機10から離れた位置からでも視認可能な位置に設けられている。
【0041】
通信I/F112は、対応する遊技機10、情報表示装置30、台ユニット80と通信を実行するためのI/Fである。さらに、通信I/F112は、LAN60にも接続されている。サンド100の制御部120は、LAN60を介して管理装置70と直接通信を実行することもできる。
【0042】
制御部120は、メモリ122に格納されているプログラム(図示しない)に従って様々な処理を実行する(
図4参照)。また、制御部120は、信号(入金信号及び貸し出し信号)と、カード情報(ビジターカードID、会員ID等)とを、自機が接続されている台ユニット80に送信している。メモリ122は、ROM,RAM等によって構成されており、各種プログラムを格納している。メモリ122は、制御部120が処理を実行する際に得られる情報を格納する格納領域も備えている。本実施例は、メモリ122は、現在設定されている貸し出し単価(例えば、1円と4円のうちのいずれか)を示す情報も格納している。
【0043】
(情報表示装置30の構成)
情報表示装置30は、遊技機10の情報に備えられている装置である。情報表示装置30のことを「呼出ランプ」と呼ぶ場合もある。情報表示装置30は、表示部32と、操作部34と、制御部36とを備えている。また、図示しないが、情報表示装置30は、さらに、呼出動作のためのスピーカ、発光部等も備えている。
【0044】
表示部32は、様々な情報を表示するためのディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)である。表示部32は、情報表示装置30の筐体の正面に設けられている。例えば、表示部32には、遊技機10で行われている遊技の状況を示す情報や、遊技機10の過去の所定期間における遊技結果の情報等を示すグラフや表を表示することができる。
【0045】
操作部34は、通常呼出ボタン、サービス呼出ボタン等を含む複数のボタンを備える。遊技機10で遊技を行う遊技客は、ボタンを操作することで様々な指示を情報表示装置30に入力することができる。通常呼出ボタンは、遊技機10で遊技中の遊技客が、遊技に関係する原因(例えば、玉切れや遊技機10のトラブル等)で遊技店の係員を呼び出すために操作するボタンである。サービス呼出ボタンは、遊技機10で遊技中の遊技客が、遊技とは無関係のサービス(例えば、飲み物やおしぼり等)のために遊技店の係員を呼び出すために操作するボタンである。
【0046】
制御部36は、表示部32、操作部34等と電気的に接続されており、これらの各要素を制御するコントローラである。制御部36は、予め格納されたプログラムに従って、様々な処理を実行する。
図1に示すように、制御部36は、筐体に内蔵されている。
【0047】
(台ユニット80の構成)
台ユニット80は、複数台の遊技機10に対して1台ずつ設けられている情報処理装置である。各台ユニット80は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。制御部は、メモリに格納されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを格納している。上記の通り、台ユニット80は、対応する4台の遊技機10のそれぞれに対応する中継装置20と通信可能に接続されている。なお、
図1では、1台の台ユニット80に対応する4台の遊技機10のうちの1台のみを図示している。台ユニット80の制御部は、対応する4台の遊技機10のそれぞれに対応する中継装置20から出力される各種信号(例えば、遊技客情報、カード情報、入金信号、貸し出し信号等)を取得し、対応する島ユニット90に転送する。
【0048】
(島ユニット90の構成)
本実施例の島ユニット90は、対応する島に設けられている情報処理装置である。各島ユニット90は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。制御部は、メモリに格納されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを格納している。島ユニット90の制御部は、台ユニット80から各種信号を取得し、取得された各種信号を管理装置70に送信する。
【0049】
(管理装置70の構成)
管理装置70は、遊技店が設置する管理用サーバである。上述の通り、管理装置70は、遊技店内の各種情報を管理する。
図1では図示しないが、管理装置70は、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバの各機能を有する。ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバは、2個以上のデバイスに分かれて構成されていてもよい。この場合、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバは、互いに通信可能なデバイスである。本明細書では、ホールコンピュータとしての管理装置70について説明し、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバの各装置の詳しい説明は省略する。
【0050】
図4に示すように、管理装置70は、通常のPCと同様に、操作部202、表示部204、制御部206、通信I/F208、及び、メモリ210を備える。操作部202は、キーボード、マウス等を含む。管理装置70のユーザは、操作部202を操作することによって、管理装置70に実行すべき処理を入力することができる。表示部204は、液晶パネル等のディスプレイを含む。表示部204は、様々な情報を表示することができる。
【0051】
制御部206は、メモリ210に格納されているプログラム(図示しない)に従って様々な処理を実行する。メモリ210は、ROM,RAM等によって構成されており、各種プログラムを格納している。メモリ210は、制御部206が処理を実行する際に得られる情報を格納する格納領域も備えている。具体的には、メモリ210は、遊技機10の遊技情報を、貸し出し単価毎に区別して格納するための第1格納領域212、第2格納領域214を備える。なお、メモリ210は、遊技機10の貸し出し単価の種類に対応する個数の格納領域を有する。
【0052】
通信I/F208は、対応する中継装置20(即ちサンド100)、情報表示装置30、島ユニット90と通信を実行するためのI/Fである。通信I/F208は、LAN60に接続されている。なお、管理装置70が、複数のデバイスによって構成されている場合、通信I/F208は、管理装置70の他のデバイスと通信を実行するためのI/Fでもある。
【0053】
(管理システム2の各機器間の信号及び情報の伝送経路)
続いて、管理システム2の各機器間の信号の伝送経路について説明しておく。遊技機10の制御部は、遊技機10の状況の変化(例えば、遊技の進行、扉の開閉、設定の変更等)に応じて、各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)を、中継装置20に送信する。
【0054】
中継装置20の制御部(具体的にはサンド100の制御部120)は、遊技機10から受信した遊技情報(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)を、所定のタイミングで情報表示装置30に送信する。さらに、中継装置20の制御部は、サンド100において現在設定されている貸し出し単価を示す単価情報を、併せて情報表示装置30に送信する。これにより、情報表示装置30は、遊技機10から受信した各種信号に基づいて、対応する遊技機10の稼働状況に関する情報、設定中の単価等の各種情報を表示部32に表示させることができる。さらに、中継装置20の制御部は、中継装置20(具体的にはサンド100)に対する遊技客の操作(例えば、入金操作、貸し出し操作、カード挿入操作等)に応じて、各種信号(具体的には、入金信号、貸し出し信号等)、又は/及び、各種カード情報(ビジターカードID、会員ID、など)を、情報表示装置30に送信する。
【0055】
そして、情報表示装置30の制御部は、中継装置20から受信した遊技情報(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号、入金信号、貸し出し信号など)、単価情報、及び各種カード情報(ビジターカードID、会員ID、など)を、所定のタイミングで、LAN60を介して管理装置70に送信してもよい。なお、変形例では、情報表示装置30の制御部は、中継装置20から受信した各種信号及び情報を管理装置70に送信しなくてもよい。
【0056】
一方、中継装置20の制御部(具体的にはサンド100の制御部120)は、遊技機10から受信した遊技情報(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)を、所定のタイミングで、対応する台ユニット80にも送信する。さらに、中継装置20の制御部は、サンド100において現在設定されている貸し出し単価を示す単価情報を、対応する台ユニット80に送信する。さらに、中継装置20の制御部は、中継装置20(具体的にはサンド100)に対する遊技客の操作(例えば、入金操作、貸し出し操作、カード挿入操作等)に応じて、各種信号(具体的には、入金信号、貸し出し信号等)、又は/及び、各種カード情報(ビジターカードID、会員ID、など)を、対応する台ユニット80に送信する。即ち、中継装置20の制御部は、情報表示装置30に送信される信号、情報等と同様の信号、情報等を台ユニット80にも送信する。
【0057】
台ユニット80の制御部は、対応する中継装置20から受信した各種信号(即ち、遊技機10由来の各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)、及び、中継装置20への操作由来の各種信号(入金信号、貸し出し信号等))と、各種カード情報と、を所定のタイミングで、対応する島ユニット90に送信する。
【0058】
島ユニット90の制御部は、対応する台ユニット80から受信した各種信号及び各種カード情報を、所定のタイミングで、LAN60を介して管理装置70に送信する。
【0059】
また、中継装置20の制御部は、対応する台ユニット80に送信した上記の各種信号、単価情報、及び、各種カード情報のうちの一部又は全部を、LAN60を介して、管理装置70に直接送信してもよい。
【0060】
管理装置70の制御部は、対応する島ユニット90から(もしくは、直接中継装置20から)各種信号、単価情報、及び各種カード情報を受信すると、管理装置70がそれらを受信した受信経路に基づいて、出力元の遊技機10又は中継装置20を示す遊技機ID(例えば台番号)を特定し、特定された遊技機IDごとに、受信済みの各種情報をメモリに格納する。なお、以下で説明する表示制御処理において、管理装置70によって用いられる遊技情報の伝達については、表示制御処理の説明中に言及する。
【0061】
(表示制御処理;
図5)
上記の通り、本実施例では、サンド100は、遊技媒体の貸し出し単価を、複数の単価(例えば、4円と1円)のうちのいずれかに設定した上で、タッチパネル104で貸し出し操作を行うことができる。サンド100の制御部120は、情報表示装置30、台ユニット80、管理装置70に遊技情報を送信する際に、現在設定されている遊技媒体の貸し出し単価を示す情報を信号に付加して送信する。
【0062】
以下では、管理装置70の制御部206が実行する表示制御処理を説明する。表示制御処理では、説明を簡単にするために、遊技媒体で設定可能な貸し出し単価を、4円と1円の2種類とする。なお、変形例では、遊技媒体で設定可能な貸し出し単価が、4円と1円以外の単価(例えば、2円、0.5円等)の複数種類の単価を含んでいてもよい。また、表示制御処理で利用される全ての情報は、サンド100から直接的に又は台ユニット80、島ユニット90を介して取得するものとする。
【0063】
表示制御処理は、管理装置70が起動されると開始され、管理装置70が終了されるまで実行される。表示制御処理が開始されると、S12において、制御部206は、複数台の遊技機10に対応する複数のサンド100のそれぞれから遊技情報を受信しているか否かを監視している。遊技情報は、遊技機10において使用された遊技媒体の個数(以下「アウト数」と呼ぶ)と、遊技機10から払い出された遊技媒体の個数(以下「セーフ数」と呼ぶ)と、特賞信号と、確率変動信号(遊技機10が大当たりの確率が通常の確率よりも高確率である高確率状態に切り換えられたこと又は遊技機10の高確率状態が終了したことを示す信号である。)と、台売上(遊技機10の1台当たりの売上)と、を含む。なお、遊技情報は、上記以外に、例えば、単位始動数(例えば「単位アウト数当りの始動数」、「単位時間当りの始動数」)、遊技者の属性(性別、年齢等)、遊び率(特賞以外での遊技機10において使用された遊技媒体の単位個数(例えば100個)に対するセーフ数)等、遊技の状況に関する情報を含んでいてもよい。
【0064】
遊技情報のうち、遊技媒体の個数に関連する情報、例えば、アウト数、セーフ数、及び、遊技媒体の個数から算出される台売上、遊び率を含み、例えば、特賞信号や確率変動信号を含まない情報を、「個数関連情報」と呼ぶことができる。
【0065】
遊技情報は、所定のタイミングで、サンド100から送信される。制御部206は、遊技情報を受信すると、メモリ210に設けられている一時的な格納領域に格納しておく。遊技情報には、遊技機10に設定されている遊技媒体の単価を表す単価情報が付加される。また、遊技情報には、遊技機10毎に固有に付されている識別情報(即ち遊技機ID)と、遊技機10の機種を表す機種情報と、現在の日時を表す日時情報と、が含まれる。
【0066】
S12では、一時的な格納領域に、遊技情報が格納されていない場合に、遊技情報を受信していないと判断し(S12でNO)、S20に進む。一方、S12において、制御部206は、一時的な格納領域に、遊技情報が格納されている場合に、遊技情報を受信していると判断し(S12でYES)、S14において、遊技情報に付加されている単価情報を用いて、遊技媒体の単価が「1円」であるか否かを判断する。
【0067】
遊技媒体の単価が「1円」である場合(S14でYES)、S16において、制御部206は、S12で受信済みの遊技情報をメモリ210の第1格納領域212に格納させて、S20に進む。以下では、第1格納領域212に格納されている遊技情報を、「第1遊技情報」と呼ぶ。一方、遊技媒体の単価が1円以外(即ち「4円」)である場合(S14でNO)、S18において、制御部206は、S12で受信済みの遊技情報をメモリ210の第2格納領域214に格納させて、S20に進む。以下では、第2格納領域214に格納されている遊技情報を、「第2遊技情報」と呼ぶ。
【0068】
S20では、制御部206は、ユーザから、表示指示が実行されたか否かを判断する。ユーザは、操作部202を操作することによって、制御部206にユーザが所望する情報を、表示部204に表示させることができる。また、ユーザは、操作部202を操作することによって、日付または期間を指定することができる。具体的には、
図6に示すように、制御部206は、表示部204に、管理装置70が表示可能なデータをユーザに選択させるボタン群300を表示させている。例えば、制御部206は、管理装置70が立ち上がったタイミングで、ボタン群300を表示部204に表示させてもよい。あるいは、制御部206は、ユーザがボタン群300を表示させるための操作(例えば特定のアイコンへのクリック操作)を実行すると、ボタン群300を表示部204に表示させてもよい。
【0069】
S20では、制御部206は、ユーザによって、ボタン群300に含まれるボタン321~326、331~336のいずれかが操作されたことを判断する。ユーザによるボタン群300のボタンに操作がなされていなければ、ユーザから表示指示が実行されなかったと判断し(S20でNO)、S12に戻る。一方、ユーザによるボタン群300のボタンに操作がなされている場合、ユーザから表示指示が実行されたと判断し(S20でYES)、S22に進む。
【0070】
S22では、制御部206は、S20でユーザによって指示された表示、即ちユーザによって操作されたボタンに応じた表示情報が掲載された表示画像データを生成する。なお、S22の処理は、後で詳しく説明する。次いで、S24では、制御部206は、S22で生成済みの表示画像データを表示部204に表示させて、S12に戻る。
【0071】
(表示画像データの生成処理)
次いで、
図6~
図14を参照して、表示制御処理のS22の処理を説明する。
図6に示すように、ボタン群300は、日単位ボタン群320と、期間単位ボタン群330と、を備える。日単位ボタン群320は、ユーザによって指定される日付における遊技状況を表す情報を表示部204に表示指させるためのボタン群である。期間単位ボタン群330は、ユーザによって指定される期間における遊技状況を表す情報を表示部204に表示指させるためのボタン群である。「遊技状況」は、遊技機10が遊技者によって遊技されている状況である。「遊技状況」を表す情報は、例えば、アウト数、セーフ数、差引、特賞回数、高確率回数、単位始動数、出玉率、遊び率、台売上、台粗利、玉単価、玉粗利、利益率、客滞率を含む。なお、「遊技状況」を表す情報は、上記の各項目以外の項目、例えば、特賞状態でのセーフ数とアウト数の差等、他の項目を含んでいてもよく、管理装置70のユーザが適宜設定可能であってもよい。
【0072】
なお、アウト数、セーフ数、差引、出玉率、遊び率、及び、客滞率は、遊技機10で利用される遊技媒体の個数に直接的に関連する情報であり、「遊技媒体個数情報」と呼ぶことができる。また、特賞回数、高確率回数は、遊技機10がユーザにとって有利な状態に関連する情報であり、「有利状態関連情報」と呼ぶことができる。台売上、台粗利、玉単価、玉粗利、利益率は、遊技店の収益に関連する情報であり、「収益関連情報」と呼ぶことができる。「遊技媒体個数情報」、「有利状態関連情報」及び「収益関連情報」のそれぞれは、上記した情報以外の情報を含んでいてもよい。例えば、確率変動状態において、遊技機10が払い出した遊技媒体の個数等は、「遊技媒体個数情報」に含まれていてもよいし、「有利状態関連情報」に含まれていてもよい。また、特賞状態が発生するまでに実際に遊技媒体の図柄が回転した回数が、「有利状態関連情報」に含まれていてもよい。
【0073】
日単位ボタン群320は、台ボタン321、機種ボタン322、設定値ボタン323、合計ボタン324、単価比率ボタン325、及び、換算ボタン326を含む。期間単位ボタン群330も、同様に、台ボタン331、機種ボタン332、設定値ボタン333、合計ボタン334、単価比率ボタン335、及び、換算ボタン336を含む。ユーザは、操作部202を操作することによって、複数のボタンのうち、1個のボタンを操作することができる。
【0074】
次に、S20において複数のボタンのうちのいずれかのボタンがユーザによって操作された場合のS22における表示画像データの生成について説明する。S20において、複数のボタンのうちのいずれのボタンが操作されると、制御部206は、第1格納領域212及び第2格納領域214に格納されている遊技情報を用いて、ユーザによって操作されたボタンに対応する表示画像を生成する。なお、本実施例では、制御部206は、S12で受信された遊技情報を、そのまま第1格納領域212及び第2格納領域214のいずれかに格納する。制御部206は、S20において表示指示が実行されたと判断した後で、遊技情報を用いて、表示部204に表示するための情報が含まれる表示画像データを生成する。
【0075】
最初に、S20において、ユーザが日単位ボタン群320の台ボタン321を操作した場合について説明する。
図7に示すように、制御部206は、複数の遊技機10のそれぞれについて、第1格納領域212に格納されている第1遊技情報を用いて、遊技媒体の単価が1円である場合のアウト数、セーフ数、差引、特賞回数、高確率回数、単位始動数、遊び率、出玉率、台売上、台粗利、玉単価、玉粗利、利益率、客滞率の各情報(以下「第1台毎表示情報」と呼ぶ)を特定する。より詳細には、制御部206は、遊技機10毎に、例えばアウト数、セーフ数、特賞回数、高確率回数等を、第1遊技情報から特定する。次いで、制御部206は、第1遊技情報に含まれていない項目の情報、例えば、差引、出玉率等を、第1遊技情報を用いて算出することによって特定する。
【0076】
制御部206は、複数の遊技機10のそれぞれについて、第1台毎表示情報と同様に、第2遊技情報を用いて、遊技媒体の単価が4円である場合の各情報(以下「第2台毎表示情報」と呼ぶ)を特定する。次いで、制御部206は、複数の遊技機10のそれぞれについて、遊技媒体の単価が1円である場合の遊技状況と、遊技媒体の単価が4円である場合の遊技状況とをまとめた複合的な遊技状況を表す複合表示情報を算出する。複合算出情報の算出では、第1台毎表示情報と第2台毎表示情報とに含まれる情報のうち、複合的な遊技状況を表すために、合算すべき情報については合算され、平均を算出すべき情報については平均値が算出される。具体的には、アウト数、セーフ数、差引、特賞回数、高確率回数、台売上、台粗利については合算され、その他については平均値が算出される。なお、
図7では、複合表示情報は、遊技機ごとに「合計」と表示されている。
【0077】
制御部206は、さらに、遊技媒体の単価が1円での遊技状況と、4円での遊技状況と、複合的な遊技状況と、それぞれについて、遊戯店に配置される全ての遊技機10の合算された合計表示情報を算出する。合計表示情報では、複合的な遊技状況を表すために平均を算出すべき情報、即ち、単位始動数、遊び率、出玉率、玉単価、玉粗利、利益率、客滞率については算出されない。また、制御部206は、遊技媒体の単価が1円での遊技状況と、4円での遊技状況と、複合的な遊技状況と、それぞれについて、遊戯店に配置される全ての遊技機10の平均値が算出された平均表示情報を算出する。これにより、
図7に示される表示画像400を表す表示画像データが生成される。
【0078】
次に、S20において、ユーザが日単位ボタン群320の合計ボタン324を操作した場合について説明する。
図8に示すように、制御部206は、台ボタン321が操作された場合と同様に、制御部206は、複数の遊技機10のそれぞれについて、遊技媒体の単価が1円である場合の遊技状況と、遊技媒体の単価が4円である場合の遊技状況と、をまとめた複合的な遊技状況を表す複合表示情報を算出する。制御部206は、さらに、台ボタン321が操作された場合と同様に、複合的な遊技状況について、遊戯店に配置される全ての遊技機10の合算された合計表示情報と、遊戯店に配置される全ての遊技機10の平均値が算出された平均表示情報を算出する。これにより、
図8に示される表示画像500を表す表示画像データが生成される。
【0079】
次に、S20において、ユーザが日単位ボタン群320の機種ボタン322を操作した場合について説明する。
図9に示すように、制御部206は、複数の遊技機10のうち、複数の機種のそれぞれについて、第1遊技情報を用いて、遊技媒体の単価が1円である場合の表示情報を特定する。より詳細には、制御部206は、第1遊技情報のうち、「1機種」を表す機種情報が付加されている遊技情報から、機種毎の表示情報(以下「機種表示情報」と呼ぶ)を特定する。具体的には、制御部206は、台ボタン321が操作された場合と同様に、「1機種」を表す機種情報が付加されている遊技情報を用いて、遊技機毎に、遊技機10毎に表示情報を特定する。次いで、「1機種」の1台以上の遊技機10の表示情報の各項目について、平均値を算出して、表示情報(以下、「第1機種表示情報」と呼ぶ)を算出する。同様に、制御部206は、第2遊技情報を用いて表示情報(以下、「第2機種表示情報」と呼ぶ)を算出する。さらに、同様に、複数の機種のそれぞれについて、遊技媒体の単価が1円である場合の遊技状況と、遊技媒体の単価が4円である場合の遊技状況と、をまとめた複合的な遊技状況を表す表示情報(以下、「複合機種表示情報」と呼ぶ)を算出する。複合機種表示データの算出方法は、台ボタン321が操作された場合と同様である。これにより、
図9に示される表示画像600を表す表示画像データが生成される。
【0080】
次に、S20において、ユーザが期間単位ボタン群330の台ボタン331を操作した場合について説明する。制御部206は、ユーザによって指定された指定期間(例えば一週間、1か月等)中の1日毎の遊技情報を用いて、台ボタン321が操作された場合と同様に、第1台毎表示情報と、第2台毎表示情報と、複合表示情報と、合計表示情報と、平均表示情報と、を算出する。次いで、制御部206は、指定期間中の各日の平均値を算出する。これにより、
図7と同様に、ユーザによって指定された指定期間について、第1台毎表示情報と、第2台毎表示情報と、複合表示情報と、合計表示情報と、平均表示情報と、を表す表示画像データが生成される。
【0081】
次に、S20において、ユーザが期間単位ボタン群330の機種ボタン332を操作した場合について説明する。制御部206は、ユーザによって指定された指定期間中の1日毎の遊技情報を用いて、機種ボタン322が操作された場合と同様に、第1機種表示情報と、第2機種表示情報と、複合機種表示情報と、を算出する。次いで、制御部206は、指定期間中の各日の平均値を算出する。これにより、
図9と同様に、ユーザによって指定された指定期間について、第1機種表示情報と、第2機種表示情報と、複合機種表示情報と、を表す表示画像データが生成される。
【0082】
次に、S20において、ユーザが日単位ボタン群320の設定値ボタン323を操作した場合について説明する。
図10に示すように、制御部206は、台ボタン321が操作された場合と同様に、複数の遊技機10のそれぞれについて、第1台毎表示情報と、第2台毎表示情報と、複合表示情報と、を算出する。次いで、複数の遊技機10のそれぞれについて、各遊技機10の設定値情報で表される設定値を、各表示情報と組み合わせる。なお、複数の遊技機10のそれぞれの設定値情報は、あらかじめ、管理装置70に格納されている。次いで、制御部206は、遊戯店に配置される全ての遊技機10のうち、設定値が同一の遊技機10について、合計表示情報と平均表示情報とを算出する。これにより、
図10に示される表示画像900を表す表示画像データが生成される。
【0083】
次に、S20において、ユーザが期間単位ボタン群330の設定値ボタン333を操作した場合について説明する。制御部206は、ユーザによって指定された指定期間(例えば一週間、1か月等)中の1日毎の遊技情報を用いて、設定値ボタン323を操作した場合と同様の各表示情報を算出する。次いで、制御部206は、指定期間において、設定値が同一である1日以上の日付の算出済みの各表示情報の平均値を算出する。次いで、設定値を、各表示情報と組み合わせる。さらに、制御部206は、台ボタン331が操作された場合に算出される合計表示情報と、平均表示情報と、を算出する。
図11に示すように、制御部206は、遊技機毎に、設定値1~6のそれぞれについて、第1台毎表示情報と、第2台毎表示情報と、複合表示情報と、を含むとともに、合計表示情報と、平均表示情報と、を含む表示画像データを生成する。ユーザは、操作部202を操作することによって、表示部204に表示される遊技機10を切り替えることができる。なお、
図11では、台番号1の遊技機10の表示情報が表示されている。なお、指定期間では、台番号1の遊技機10は、設定値2、4、5に設定されていない。このため、設定値2、4、5では、すべてのデータが「0」とされている。
【0084】
次に、S20において、ユーザが日単位ボタン群320の単価比率ボタン325を操作した場合について説明する。単価比率ボタン325が操作されると、制御部206は、表示部204に、遊技店に設置されている全ての遊技機10から、1台の遊技機10を選択させるための画像と、機種を選択するための画像と、を表示させる。ユーザは、操作部202を操作することによって、任意の1台の遊技機10又は任意の1種類の機種を選択することができる。
【0085】
任意の1台の遊技機10が選択された場合、制御部206は、選択済みの遊技機10の識別情報と組み合わせ格納されている第1遊技情報から第1の単価の遊技媒体のアウト数を特定し、第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数を特定する。次いで、制御部206は、特定済みの第1の単価の遊技媒体のアウト数と第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数との比率を算出する。これにより、
図12に示すように、第1の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域1102と、第2の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域1104と、を含む円グラフを表す表示画像データが作成される。
【0086】
一方、任意の1種類の機種が選択された場合、制御部206は、選択済みの機種の機種情報と組み合わせ格納されている1台以上の遊技機10の第1遊技情報から第1の単価の遊技媒体のアウト数の合計を算出し、第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数の合計を算出する。次いで、制御部206は、算出済みの第1の単価の遊技媒体のアウト数と第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数との比率を算出する。これにより、
図13に示すように、第1の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域1202と、第2の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域1204と、を含む円グラフを表す表示画像データが作成される。
【0087】
なお、制御部206は、単価比率として、アウト数ではなく、売上、セーフ数、又は稼働期間等の比率であってもよい。即ち、アウト数、売上、セーフ数、及び、稼働期間が「稼働量」の一例である。
【0088】
次に、S20において、ユーザが期間単位ボタン群330の単価比率ボタン335を操作した場合について説明する。単価比率ボタン335が操作されると、制御部206は、単価比率ボタン325が操作される場合と同様に、表示部204に、遊技店に設置されている全ての遊技機10から、1台の遊技機10を選択させるための画像と、機種を選択するための画像と、を表示させる。
【0089】
任意の1台の遊技機10が選択された場合、制御部206は、選択済みの遊技機10の識別情報と組み合わせ格納されている第1遊技情報から第1の単価の遊技媒体のアウト数を、ユーザによる指定期間において合算し、第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数をユーザによる指定期間において合算する。次いで、制御部206は、合算済みの第1の単価の遊技媒体のアウト数と第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数との比率を算出する。これにより、第1の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域と、第2の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域と、を含む円グラフを表す表示画像データが作成される。一方、任意の1種類の機種が選択された場合には、制御部206は、選択済みの機種の機種情報と組み合わせ格納されている1台以上の遊技機10の第1遊技情報から第1の単価の遊技媒体のアウト数の合計を算出し、第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数の合計を算出する。さらに、制御部206は、算出済みの第1の単価の遊技媒体のアウト数と算出済みの第1の単価の遊技媒体のアウト数とのそれぞれについて、ユーザによる指定期間において合算する。次いで、制御部206は、合算済みの第1の単価の遊技媒体のアウト数と第2遊技情報から第2の単価の遊技媒体のアウト数との比率を算出する。これにより、第1の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域と、第2の単価の遊技媒体のアウト数の割合を表す領域と、を含む円グラフを表す表示画像データが作成される。
【0090】
次いで、S20において、ユーザが日単位ボタン群320の換算ボタン326を操作した場合について説明する。換算ボタン326が操作されると、制御部206は、台ボタン321が操作された場合と同様に、第1台毎表示情報と、第2台毎表示情報と、複合表示情報と、合計表示情報と、平均表示情報と、を算出する。次いで、制御部206は、第1台毎表示情報に含まれるアウト数を、4円の単価の遊技媒体で遊技された場合のアウト数に換算する。具体的には、第1台毎表示情報に含まれるアウト数(例えば「7800」)を、4で割る(即ち、1円を4円に換算する)ことによって、換算値(例えば「1950」)を算出する。同様に、制御部206は、第1台毎表示情報に含まれる玉単価、玉粗利、客滞率を、4円の単価の遊技媒体で遊技された場合の玉単価、玉粗利、客滞率に換算する。また、制御部206は、第2台毎表示情報に含まれるアウト数及び客滞率を、1円の単価の遊技媒体で遊技された場合のアウト数及び客滞率に換算する。平均表示情報についても、1円の単価の遊技媒体で遊技された場合のアウト数、玉単価、玉粗利、客滞率を、4円の単価の遊技媒体で遊技された場合に換算するとともに、4円の単価の遊技媒体で遊技された場合のアウト数、客滞率を、1円の単価の遊技媒体で遊技された場合に換算する。これにより、
図14に示す表示画像1300を表す表示画像データが生成される。なお、表示画像1300には、表示画像400と同様に、第1台毎表示情報と、第2台毎表示情報と、複合表示情報と、合計表示情報と、平均表示情報と、が含まれていてもよい。
【0091】
なお、変形例では、第1台毎表示情報及び第2台毎表示情報に含まれるアウト数、玉単価、玉粗利、客滞率を、4円と1円以外の価格(例えば、2円、10円)の単価の遊技媒体で遊技された場合の玉単価、玉粗利、客滞率に換算して、表示してもよい。
【0092】
S20において、ユーザが期間単位ボタン群330の換算ボタン336が操作された場合には、指定期間の遊技情報を用いて、換算ボタン326が操作された場合と同様の処理を実行することによって、表示画像データを生成する。
【0093】
以上、実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
【0094】
(変形例1)上記の実施例では、管理システム2で使用される遊技機10は、実際の遊技媒体(パチンコ玉等)が、遊技機10の外部に排出されないタイプのものを想定している。しかしながら、これに限られず、管理システム2で使用される遊技機10は、実際の遊技媒体(パチンコ玉等)が遊技機10の外部に排出され、遊技機10に据え付けられた玉皿などに溜められて遊技玉として使用されるタイプのものであってもよい。その場合、遊技機10は、アウト信号を出力せず、遊技機10に併設されるアウトメータ(図示しない)がアウト信号を出力するようにしてもよい。また、サンド100は、実際の遊技媒体(パチンコ玉等)を貸し出すための貸し出し部を備えていてもよい。
【0095】
(変形例2)上記の実施例では、管理システム2で使用される遊技機10がパチンコ機である例を説明した。これに限られず、遊技機10は、スロットマシンであってもよい。その場合、サンド100は、遊技媒体の貸し出し単価を、20円、10円、5円、2円などに設定可能であってもよい。
【0096】
(変形例3)設定されている貸し出し単価に応じて、遊技機10における設定(即ち、遊技機10の遊技媒体の出玉率をコントロール(もしくは調整)するための設定)が変更されてもよい。例えば、貸し出し単価が4円に設定された場合、対応する遊技機10の設定が比較的高く設定され、1円に設定された場合、4円の場合よりも低い設定に設定されてもよい。
【0097】
(変形例4)上記の実施例では、管理装置70は、複数の遊技機10から遊技情報を取得する。しかしながら、本明細書の「遊技管理装置」は、管理装置70以外に、1台の遊技機10又は、複数の遊技機10のうち、2台以上の一部の遊技機10から遊技情報を取得してもよい。例えば、中継装置20が、管理装置70に替わって、表示制御処理を実行してもよい。この場合、中継装置20は、表示画像400等を、タッチパネル104に表示させてもよいし、情報表示装置30の表示部32にこれらの画面を表示させるようにしてもよい。本変形例では、中継装置20が、「遊技管理装置」の一例である。なお、「遊技管理装置」は、島ユニット90及び台ユニット80の少なくとも一方であってもよい。この場合、「表示部」は、タッチパネル104、表示部32、表示部204、あるいは、島ユニット90及び台ユニット80の少なくとも一方に配置される表示部であってもよい。
【0098】
(変形例5)上記の実施例では、タッチパネル104とは別個に設けられた報知ランプ110が、貸し出し単価ごとに発光態様を変更させることによって貸し出し単価を報知している。これに限られず、サンド100は、貸し出し単価に応じた態様の報知表示を実行可能であれば、報知ランプ以外の表示体を備えていてもよい。
【0099】
(変形例6)上記の実施例では、遊技媒体の貸し出しを行う遊技機周辺機器がサンド100である場合を例に説明した。これに限られず、遊技媒体の貸し出しを行う遊技機周辺機器は、管理ユニット等、他の周辺機器であってもよい。
【0100】
(変形例7)上記の実施例では、管理装置70の制御部206は、表示部204に表示させるための表示画像400等を表す表示画像データを生成する。しかしながら、制御部206は、管理装置70以外の表示部、例えば、管理装置70と通信可能に接続されるタブレット等の携帯端末の表示部に表示画像データで表される表示画像400を表示させてもよい。この場合、管理装置70は、表示部を備えていなくてもよい。
【0101】
(変形例8)上記の実施例では、管理装置70の制御部206が表示制御処理を実行している。しかしながら、表示制御処理の一部は、制御部206以外の制御部、例えば、管理装置70と通信可能に接続される携帯端末やPCの制御部等の外部デバイスが実行してもよい。本変形例では、管理装置70と外部デバイスとが「遊技管理装置」の一例である。
【0102】
(変形例9)上記の実施例では、制御部206は、サンド100から受信される遊技情報を、メモリ210に格納している。しかしながら、制御部206は、サンド100から受信される遊技情報を用いて得られる情報を、メモリ210に格納していてもよい。例えば、制御部206は、遊技情報が受信されると、遊技情報を用いて、第1台毎表示情報、第2台毎表示情報等を算出して、メモリ210に格納していてもよい。本変形例では、「第1台毎表示情報」が「第1遊技関連情報」及び「第1表示情報」の一例であり、「第2台毎表示情報」が「第2遊技関連情報」及び「第2表示情報」の一例である。
【0103】
あるいは、制御部206は、遊技情報が受信されると、遊技情報を用いて、表示情報の一部について、あらかじめ算出して、メモリ210に格納していてもよい。本変形例では、あらかじめ算出されてメモリ210に格納される情報が「第1遊技関連情報」及び「第2遊技関連情報」の一例である。
【0104】
(変形例10)上記の実施例では、管理装置70は、所定のタイミングで遊技情報を受信する。所定のタイミングは、定期的なタイミングであってもよい。あるいは、所定のタイミングは、貸し出し単価が変更されるタイミングであってもよいし、遊技の状況の変化(例えば特賞状態の開始、終了、確率変動状態の開始、終了等)のタイミングであってもよい。
【0105】
(変形例11)上記の実施例では、管理装置70が受信する遊技情報には、単価情報、識別情報、機種情報、及び、日時情報が含まれる。しかしながら、管理装置70に受信される遊技情報には、単価情報が含まれていなくてもよい。この場合、例えば、管理装置70は、遊技機10において、単価が切り替えられると、単価情報を取得してもよい。管理装置70の制御部206は、単価フラグを格納しており、単価情報が取得される毎に、単価フラグのONとOFFを切り替えてもよい。制御部206は、単価フラグがONである場合に受信される遊技情報を、例えば、4円の単価を表す単価情報と組み合わせて格納し、単価フラグがOFFである場合に受信される遊技情報を、例えば、1円の単価を表す単価情報と組み合わせて格納してもよい。また、遊技情報は、日時情報、機種情報のいずれかを含んでいなくてもよい。この場合、制御部206は、日時情報を有していてもよく、機種情報を識別情報と組み合わせて予め格納されていてもよい。制御部206は、受信される遊技情報に付加して、メモリ210に格納してもよい。
【0106】
(変形例12)上記の実施例では、機種ボタン322、332が操作されると、制御部206は、複数の遊技機10を機種毎に分類して、機種表示情報を表示部204に表示させる。しかしながら、制御部206は、機種以外の分類項目によって、複数の遊技機10を分類して、表示部204に表示させてもよい。例えば、制御部206は、複数の遊技機10を、遊技店内のフロア、領域等、設置位置によって分類させてもよい。また、管理装置70が、複数の遊技店から遊技情報を取得可能である場合には、複数の遊技店に設置されている複数の遊技機10を、店舗毎に分類してもよい。また、あるいは、制御部206は、複数の遊技機10を利用する遊技者の性別、年齢別に分類してもよい。これらの変形例で説明された分類項目も、本明細書の「複数種類の分類項目」の一例である。
【0107】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0108】
2:管理システム
10:遊技機
20:中継装置
30:情報表示装置
70:管理装置
80:台ユニット
90:島ユニット
100:サンド
202:操作部
204:表示部
206:制御部
208:通信I/F
210:メモリ
212:第1格納領域
214:第2格納領域
300:ボタン群