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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】ラベル貼付装置
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/36 20060101AFI20240912BHJP
   B65C 9/30 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
B65C9/36
B65C9/30
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020136495
(22)【出願日】2020-08-12
(65)【公開番号】P2021075336
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2019205605
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000146445
【氏名又は名称】株式会社常光
(74)【代理人】
【識別番号】100170070
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 ゆかり
(72)【発明者】
【氏名】種子田 秀一
(72)【発明者】
【氏名】小原 洋一
(72)【発明者】
【氏名】茂呂 博
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-226464(JP,A)
【文献】実開平01-066311(JP,U)
【文献】特開2014-141267(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0107751(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 9/36
B65C 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貼付対象物に貼付するラベルを発行してラベル排出口から排出するラベルプリンタに設けられるラベル貼付装置であって、
前記ラベルプリンタに取り付けられる連結部と、
前記連結部に設けられた板状の部材であり、前記ラベルプリンタの反対側に向けて突出している基台と、
前記基台に設けられており、前記ラベルプリンタに近づく方向及び前記ラベルプリンタから遠ざかる方向に移動可能な摺動部であって、前記貼付対象物が載置される平板状の板状部を有する摺動部と、
前記基台と前記摺動部とを連結する弾性部材であって、前記摺動部を前記ラベルプリンタから遠ざかる方向に付勢する弾性部材と、
板状のラベル押さえ部であって、前記ラベルプリンタに隣接して設けられた第1回動軸を中心に回動可能なラベル押さえ部と、
を備え、
前記ラベルプリンタに設けられた状態では、前記摺動部は前記ラベル排出口の下方に配置されており、前記第1回動軸は前記ラベル排出口の上方に配置されており、
前記ラベル押さえ部は、前記ラベルを前記貼付対象物に押圧する
ことを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】
前記摺動部の上方に回転可能に設けられ、外周面が前記摺動部に載置された前記貼付対象物に当接するラベルローラを備え、
前記ラベルローラは、前記貼付対象物が前記摺動部に載置された状態で前記摺動部が移動すると、前記摺動部の移動と共に回転する
ことを特徴とする請求項1に記載のラベル貼付装置。
【請求項3】
前記ラベルローラは、前記貼付対象物に当接する位置と当接しない位置との間で上下動可能に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載のラベル貼付装置。
【請求項4】
前記基台に設けられており、前記ラベルローラを保持するローラ保持部を備え、
前記ラベルローラは、前記摺動部の移動方向と直交する方向に延設された第1軸と、前記第1軸の中央部に設けられ、前記貼付対象物に当接する当接部と、を有し、
前記ローラ保持部は、前記摺動部の上方に回転可能に設けられた第2軸と、前記第2軸に取り付けられた保持部材であって、前記第1軸が挿入される孔が設けられた保持部材と、を有し、
前記摺動部には、前記摺動部の移動方向に沿って、鉛直方向上側に突出するように設けられた板状のカム部であって、前記第1軸が上端面に当接するカム部を有し、
前記カム部は、前記連結部の側の端の高さが低く、前記連結部から遠ざかるにつれて高さが高くなる傾斜部を有する
ことを特徴とする請求項3に記載のラベル貼付装置。
【請求項5】
前記基台は、水平面に対して斜めに設けられている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のラベル貼付装置。
【請求項6】
前記基台は、前記ラベルプリンタに隣接して設けられた第2回動軸を中心に回動可能に設けられている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のラベル貼付装置。
【請求項7】
前記ラベル押さえ部は、弾性体で形成されている
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のラベル貼付装置。
【請求項8】
前記ラベル押さえ部は、前記第1回動軸から遠い先端近傍が上向きに湾曲している
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のラベル貼付装置。
【請求項9】
前記ラベル押さえ部に設けられた付勢部を有し、
前記付勢部は、前記ラベル押さえ部の前記第1回動軸から遠い先端を下向きに移動させる
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のラベル貼付装置。
【請求項10】
前記ラベル押さえ部は、前記ラベルを前記貼付対象物に押圧する第1板状部材と、前記第1板状部材に隣接して設けられた第2板状部材と、を有し、
前記第2板状部材の下面は、前記第1回動軸から遠い側の端の近傍に設けられた平面部と、前記平面部に隣接して前記平面部の前記第1回動軸側に設けられた凹部と、を有し、
前記摺動部は、鉛直方向上側に突出する突起を有し、
前記摺動部が前記連結部から最も離れた状態において、前記平面部が前記板状部の移動方向に沿っており、前記突起が前記平面部に当接しており、
前記摺動部が移動すると、前記突起が前記第2板状部材の下面に沿って移動し、
前記摺動部が前記連結部に最も近づいた状態において、前記突起が前記凹部に挿入され、前記第1板状部材が前記ラベルを前記貼付対象物に押圧する
ことを特徴とする請求項9に記載のラベル貼付装置。
【請求項11】
前記付勢部は、弾性体であり、一端が前記ラベル押さえ部に設けられており、他端が前記基台又は前記連結部に設けられた取付部に設けられており、
前記取付部は、前記基台よりも低い位置に配置されている
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のラベル貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スライドガラスや包理カセット等の病理検査等において収集される検体を収容する収容部材にラベルを貼付するラベル貼付装置が知られている。特許文献1には、透明板にラベルを貼付するラベル貼付装置であって、印刷装置から排出されるラベルシートを透明板の最上面より上方位置で案内するラベル支えローラと、下流位置にラベル支えローラの上方位置と下方位置との間で上下動可能に設けられたラベル貼り付けローラとを有するラベル貼付装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-226464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のラベル貼付装置においては、ラベル貼り付けローラの駆動軸が透明板の中央側に設けられており、ラベル貼り付けローラは透明板の外縁側から中央側に向かってラベルを押し付ける。そのため、透明板に収容される検体の位置や大きさによっては、ラベル貼り付けローラが検体に触れてしまい、検体を汚染したり、検体を変形させたりして、検体の病理検査に影響を及ぼすおそれがあった。
【0005】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたもので、スライドガラスやカセット等に対し、検体に触れることなくラベルを貼付することができるラベル貼付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかるラベル貼付装置は、貼付対象物に貼付するラベルを発行してラベル排出口から排出するラベルプリンタに設けられるラベル貼付装置であって、前記ラベルプリンタに取り付けられる連結部と、前記連結部に設けられた略板状の部材であり、前記ラベルプリンタの反対側に向けて突出している基台と、前記基台に設けられており、前記ラベルプリンタに近づく方向及び前記ラベルプリンタから遠ざかる方向に移動可能な摺動部であって、前記貼付対象物が載置される略平板状の板状部を有する摺動部と、前記基台と前記摺動部とを連結する弾性部材であって、前記摺動部を前記ラベルプリンタから遠ざかる方向に付勢する弾性部材と、略平板状のラベル押さえ部であって、前記ラベルプリンタに隣接して設けられた第1回動軸を中心に回動可能なラベル押さえ部と、を備え、前記ラベルプリンタに設けられた状態では、前記摺動部は前記ラベル排出口の下方に配置されており、前記第1回動軸は前記ラベル排出口の上方に配置されており、前記ラベル押さえ部は、前記ラベルを前記貼付対象物に押圧することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、貼付対象物に貼付するラベルを発行してラベル排出口から排出するラベルプリンタにラベル貼付装置が設けられた状態では、ラベルプリンタに近づく方向及びラベルプリンタから遠ざかる方向に移動可能な摺動部に載置された貼付対象物はラベル排出口の下方に配置されており、ラベルプリンタに隣接して設けられた第1回動軸はラベル排出口の上方に配置されている。略平板状のラベル押さえ部は、第1回動軸を中心に回動して、ラベルを貼付対象物に押圧する。これにより、ラベルを押圧する際にラベル押さえ部が検体に触れるおそれがなく、スライドガラスやカセット等の検体収容部材に対し、検体に触れることなくラベルを貼付することができる。
【0008】
ここで、前記摺動部の上方に回転可能に設けられ、外周面が前記摺動部に載置された前記貼付対象物に当接するラベルローラを備え、前記ラベルローラは、前記貼付対象物が前記摺動部に載置された状態で前記摺動部が移動すると、前記摺動部の移動と共に回転してもよい。これにより、貼付対象物にラベルをより密着させることができる。
【0009】
ここで、前記ラベルローラは、前記貼付対象物に当接する位置と当接しない位置との間で上下動可能に設けられていてもよい。これにより、ラベルローラと貼付対象物との接触を最低限にし、ラベルローラにより貼付対象物の表面に傷がつく等の不具合を防止することができる。
【0010】
ここで、前記基台に設けられており、前記ラベルローラを保持するローラ保持部を備え、前記ラベルローラは、前記摺動部の移動方向と略直交する方向に延設された第1軸と、前記第1軸の中央部に設けられ、前記貼付対象物に当接する当接部と、を有し、前記ローラ保持部は、前記摺動部の上方に回転可能に設けられた第2軸と、前記第2軸に取り付けられた保持部材であって、前記第1軸が挿入される孔が設けられた保持部材と、を有し、前記摺動部には、前記摺動部の移動方向に沿って、鉛直方向上側に突出するように設けられた略板状のカム部であって、前記第1軸が上端面に当接するカム部を有し、前記カム部は、前記連結部の側の端の高さが低く、前記連結部から遠ざかるにつれて高さが高くなる傾斜部を有してもよい。これにより、貼付対象物の移動とラベルローラの上下動を連動させることができる。
【0011】
ここで、前記基台は、水平面に対して斜めに設けられていてもよい。これにより、貼付面が斜めになっているカセットを貼付対象物とする場合でも、貼付面にラベルを貼付することができる。
【0012】
ここで、前記基台は、前記ラベルプリンタに隣接して設けられた第2回動軸を中心に回動可能に設けられていてもよい。これにより、貼付面の摺動部に対する角度を調整することができ、貼付面が摺動部との当接面に対して略平行なスライドガラスであっても、摺動部との当接面に対して斜めになっているカセットに対してもラベルを貼付することができる。
【0013】
ここで、前記ラベル押さえ部は、弾性体で形成されていてもよい。これにより、ラベル押さえ部がしなりながらラベルを貼付対象物に押圧することができる。
【0014】
ここで、前記ラベル押さえ部は、前記第1回動軸から遠い先端近傍が上向きに湾曲していてもよい。これにより、ラベルを貼付対象物により密着させることができる。
【0015】
ここで、前記ラベル押さえ部に設けられた付勢部を有し、前記付勢部は、前記ラベル押さえ部の前記第1回動軸から遠い先端を下向きに移動させてもよい。これにより、確実にラベルを貼付することができる。
【0016】
ここで、前記ラベル押さえ部は、前記ラベルを前記貼付対象物に押圧する第1板状部材と、前記第1板状部材に隣接して前記第1板状部材と略平行に設けられた第2板状部材と、を有し、前記第2板状部材の下面は、前記第1回動軸から遠い側の端の近傍に設けられた平面部と、前記平面部に隣接して前記平面部の前記第1回動軸側に設けられた凹部と、を有し、前記摺動部には、鉛直方向上側に突出する突起を有し、前記摺動部が移動すると、前記突起が前記第2板状部材の下面に沿って移動し、前記摺動部が前記連結部に最も近づいた状態において、前記突起が前記凹部に挿入され、前記第1板状部材が前記ラベルを前記貼付対象物に押圧してもよい。これにより、貼付対象物の移動とラベル押さえ部の回動を連動させ、ラベルが無い状態で貼付対象物とラベル押さえ部とが当接して貼付対象物の表面に傷がつく等の不具合を防止することができる。
【0017】
ここで、前記付勢部は、弾性体であり、一端が前記ラベル押さえ部に設けられており、他端が前記基台又は前記連結部に設けられた取付部に設けられており、前記取付部は、前記基台よりも低い位置に配置されていてもよい。これにより、ラベル押さえ部を確実に下方に引き下げ、ラベル押さえ部でラベルを押圧することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、スライドガラスやカセット等に対し、検体に触れることなくラベルを貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係るラベル貼付装置1及びラベル貼付装置1を取り付けるラベルプリンタ200の概略を示す斜視図である。
図2】ラベル貼付装置1の概略を示す斜視図である。
図3】ラベル貼付装置1の分解斜視図である。
図4】(a)はラベル貼付装置1の平面図であり、(b)はラベル貼付装置1の正面図であり、(c)は、ラベル貼付装置1の右側面図である。
図5】ラベル押さえ部43の回動の様子を模式的に示す図であり、(a)はラベル押さえ部43を持ち上げた状態を示し、(b)はラベル押さえ部43が自重で落下した状態を示す。
図6】ラベル貼付装置1がラベルLを貼付する様子を模式的に示す図であり、(a)は、摺動部30に貼付対象物であるスライドガラス100が載置されてラベルプリンタ200側に押し込まれた状態を示す図であり、(b)は、スライドガラス100がラベルプリンタ200から離れる方向に移動し、スライドガラス100にラベルLが貼付されている様子を示す図である。
図7】変形例にかかるラベル貼付装置1Aの概略を示す断面図である。
図8】第2実施形態にかかるラベル貼付装置2の概略図であって、(a)は断面図であり、(b)は摺動部30の移動方向と略直交する方向で基部120を切断したときの部分断面図である。
図9】第3実施形態にかかるラベル貼付装置3の概略を示す断面図であり、(a)はスライドガラス100が保持されている様子を示し、(b)はカセット101が保持されている様子を示す。
図10】摺動部30の移動方向と略直交する方向で基部220を切断したときの部分断面図であり、(a)スライドガラス100が保持されている様子を示し、(b)カセット101が保持されている様子を示す。
図11】ラベル貼付装置4の概略を示す斜視図である。
図12】ラベル貼付装置4の一部を分解した斜視図である。
図13】摺動部130がy方向に移動したときのローラ保持部24、ラベル押さえ部143及びラベルローラ144の移動の様子を模式的に示す図であり、(a)は側面(+x側)から見た図であり、(b)は断面図である。
図14】摺動部130がy方向に移動したときのローラ保持部24、ラベル押さえ部143及びラベルローラ144の移動の様子を模式的に示す図であり、(a)は側面(+x側)から見た図であり、(b)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明にかかるラベル貼付装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
<第1の実施の形態>
図1は、ラベル貼付装置1及びラベル貼付装置1を取り付けるラベルプリンタ200の概略を示す斜視図である。ラベル貼付装置1は、貼付対象物に貼付するラベルを発行するラベルプリンタ200に取り付けて使用するものである。
【0022】
ラベル貼付装置1は、主として、連結部10と、基部20と、摺動部30と、ラベル貼付部40と、を有する。
【0023】
ラベルプリンタ200は、ラベル排出口202の近傍に凸部201を有する。ラベル貼付装置1は、連結部10を介して、ラベル排出口202を覆うように凸部201の前面に設けられる。ラベルは、ラベルプリンタ200のラベル排出口202から、前方(ラベル貼付装置1側)に向かって排出され、ラベル貼付装置1の基部20とラベル貼付部40との間に進入する。
【0024】
図2は、ラベル貼付装置1の概略を示す斜視図である。図3は、ラベル貼付装置1の分解斜視図である。図4(a)はラベル貼付装置1の平面図であり、図4(b)はラベル貼付装置1の正面図であり、図4(c)は、ラベル貼付装置1の右側面図である。以下、ラベル貼付装置1の幅方向であって正面から見て左から右に向かう方向を+x方向とし、ラベル貼付装置1の手前から奥に向かう方向を+y方向とし、鉛直上向きの方向を+z方向とする。
【0025】
連結部10は、ラベルプリンタ200にラベル貼付装置1を連結する部材であり、主として、凸部201の両側に取り付けられる1対の板状部11と、凸部201の手前側(-y側)に設けられる板状部12と、を有する。板状部11は、yz平面上に沿って延設された略平板状の部材である。板状部12は、2枚の板状部11を連結する部材である。
【0026】
基部20は、ラベルプリンタ200からラベル貼付装置1に進入するラベルを貼付する貼付対象物を支持する部材である。貼付対象物は、検査に用いる検体を収容する収容部材であり、例えばスライドガラスやカセットである。第1の実施形態においては、ラベル貼付装置1は、貼付対象物であるスライドガラス100(図5、6等参照)にラベルを貼付する。
【0027】
基部20は、主として、基台21と、1対の側部案内板23と、を有する。基台21は、連結部10に設けられた略板状の部材である。本実施の形態では、基台21は略厚板状である。基台21は、一端が板状部12に設けられており、ラベルプリンタ200の反対側(-y側)に向けて突出している。基台21の上面には凹部21aが設けられており、凹部21aには摺動部30が設けられる。
【0028】
凹部21aの略中央には、凹部21aの底面よりさらに-z方向に窪んだ窪み21bが設けられている。窪み21bには、弾性部材51が収容されている。弾性部材51の一端は、窪み21bの底面に連結されており、弾性部材51の他端は、摺動部30の底面に連結されている。すなわち、弾性部材51は、基台21と摺動部30とを連結する。弾性部材51は、ばねやゴム等の弾性であり、本実施の形態では引張コイルばねである。なお、弾性部材51の個数は1個でも複数でもよい。
【0029】
弾性部材51は、摺動部30をラベルプリンタ200から遠ざかる方向(-y方向)に付勢している。弾性部材51は、摺動部30をラベルプリンタ200側(+y方向)に移動させることにより伸長し、摺動部30をラベルプリンタ200から遠ざけるような弾性力を発生する。
【0030】
基台21の上面であって凹部21aよりも-y側の略中央には、摺動面21cが形成されている。摺動面21cは、略長方形状の平面である。摺動面21cのz方向の高さは、摺動部30の上面と略同一であり、摺動面21cと摺動部30の上面とで貼付対象物を支持する。また、摺動面21cのx方向の幅は、貼付対象物の幅に対応しており、摺動面21cの両側(x方向両端)には、+z方向に突出する1対の突出部21d、21eが設けられている。突出部21d、21eは、貼付対象物をy方向に進退させる際、x方向の位置決めを行う。
【0031】
側部案内板23は、基台21の上面に連結される平板である。側部案内板23は、基台21のx方向の両縁に沿って設けられている。2つの側部案内板23の対向する内側面23aは、突出部21d、21eの内側面と略連続している。すなわち、側部案内板23は、突出部21d、21eと共に貼付対象物のx方向の位置決めを行う。
【0032】
摺動部30は、基台21に設けられている。摺動部30は、基台21の凹部21a内において、ラベルプリンタ200に近づく方向及びラベルプリンタ200から遠ざかる方向(±y方向)に移動可能である。ラベル貼付装置1がラベルプリンタ200に設けられた状態では、摺動部30は、ラベル排出口202の下方(-z方向)に配置されている(図6参照)。
【0033】
摺動部30は、主として、略平板状の板状部31と、位置決め部材32とを有する。位置決め部材32は、両端が折り曲げられた略板状の部材であり、板状部31に設けられている。位置決め部材32の折り曲げられた両端は、+z方向に突出する突出部32a、32bである。突出部32aと突出部32bとの間隔は、貼付対象物の幅に対応しており、突出部32a、32bは貼付対象物のx方向の位置決めを行う。
【0034】
板状部31の+y側の(ラベルプリンタ200に近い側)の端部には、+z方向に突出する凸部31aが設けられている。凸部31aは、x方向に沿って延設されているが、凸部31aの幅は図示する形態に限られない。凸部31aの高さは、貼付対象物の厚さ以下である。凸部31aに貼付対象物の端部が当接することで、貼付対象物がy方向に位置決めされる。
【0035】
凸部31aに貼付対象物が当接した状態で貼付対象物が+y方向に押し込まれると、摺動部30が貼付対象物と共に+y方向に移動する。摺動部30の-y側の端には、溝21f、21gに沿って移動する突出部31b、31cが形成されている。摺動部30が凹部21aに設けられた状態において、摺動部30が±y方向に移動するのに伴い、突出部31b、31cが溝21f、21gの内部を±y方向に移動する。
【0036】
ラベル貼付部40は、ラベルプリンタ200から排出されるラベルを案内し、貼付対象物にラベルを密着させる部材である。ラベル貼付部40は、主として、1対の側面板41と、背面板42と、ラベル押さえ部43と、ラベルローラ44と、1対の側面板45とを有する。
【0037】
1対の側面板41は、ラベル貼付部40の両側面の外縁を構成する略平板状の部材である。側面板41は、それぞれ背面板42の両端に連結されており、互いの距離が保持されている。背面板42の下端42aの下側を、ラベル排出口202から排出されたラベルが通過する。側面板41の下部は、+x方向及び-y方向に斜めに突出しており、基台21の側面に固定されている。言い換えれば、ラベル貼付部40は、基台21から+z方向に突出するように設けられている。
【0038】
ラベル押さえ部43は、略平板状の部材である板状部材43aを有する。板状部材43aは、1対の側面板41に回動自在に設けられている。板状部材43aは、弾性体で形成されており、例えばゴム製である。
【0039】
本実施形態においては、板状部材43aの+y側(根元側)の辺43f近傍には、回動軸43bが設けられている。言い換えれば、回動軸43bは、ラベルプリンタ200に隣接して設けられている。ラベル押さえ部43は、回動軸43bを介して側面板41に設けられることで、回動軸43bを中心に回動自在である。なお、本実施の形態では、辺43fには切欠43dが形成されており、回動軸43bは切欠43dにより2分されているが、切欠43dは必須ではない。
【0040】
ラベル押さえ部43の回動軸43bは、ラベル貼付装置1がラベルプリンタ200に設けられた状態において、ラベル排出口202の上方(+z方向)に配置されている。辺43cの下側(-z側)の面43eは、円弧形状を有する。
【0041】
図5は、ラベル押さえ部43の回動の様子を模式的に示す図であり、(a)はラベル押さえ部43を持ち上げた状態を示し、(b)はラベル押さえ部43が自重で落下した状態を示す。摺動部30に貼付対象物であるスライドガラス100を載置して+y方向に押し込むときには、図5(a)に示すように、突出部32a、32bがラベル押さえ部43を持ち上げる。摺動部30(突出部32a、32b)及びスライドガラス100が+y側の端に押し込まれたときには、図5(b)に示すように、ラベル押さえ部43は、-y側(先端側)の辺43c側が自重により落下し、回動軸43bを中心に回動する。その結果、面43eがラベルに当接する。
【0042】
図2~4の説明に戻る。1対の側面板45は、ラベル貼付部40の両側面の外縁を構成する略平板状の部材である。側面板45は、それぞれ側面板41の後ろ側(-y側)に設けられており、基台21の側面に固定されている。
【0043】
ラベルローラ44は、主として、回転軸44aと、当接部44bとを有する。回転軸44aは、棒状(ここでは、細長い円柱状)の部材であり、摺動部30の移動方向(y方向)と略直交する方向(x方向)に延設されており、1対の側面板45に回転自在に設けられている。当接部44bは、回転軸44aの中央部に形成されている。当接部44bは、弾性を有する材料で形成されることが望ましい。ただし、当接部44bの幅はこれに限られない。
【0044】
ラベルローラ44は、摺動部30の上方に設けられている。図5に示すように、スライドガラス100が摺動部30に載置されると、当接部44bの外周面がラベルの非粘着面及びスライドガラス100に当接し、ラベルローラ44が摺動部30の移動と共に回転する。
【0045】
図6は、ラベル貼付装置1がラベルLを貼付する様子を模式的に示す図であり、(a)は、摺動部30に貼付対象物であるスライドガラス100が載置されてラベルプリンタ200側に押し込まれた状態を示す図であり、(b)は、スライドガラス100がラベルプリンタ200から離れる方向に移動し、スライドガラス100にラベルLが貼付されている様子を示す図である。
【0046】
ラベル貼付装置1がラベルプリンタ200に連結されている状態において、ラベルプリンタ200が有するラベル剥離軸203は、ラベル押さえ部43の回動軸43bよりも下方(-z方向)に設けられている。ラベルLは、ラベル剥離軸203により台紙Dから剥離され、下面に粘着面が露出されている。
【0047】
ラベルLは、突出部32a、32bがラベル押さえ部43を持ち上げた状態(図5(a)参照)でラベルプリンタ200から排出され、ラベル貼付装置1に挿入される。ラベルLは、摺動部30及びスライドガラス100の上方、すなわち摺動部30及びスライドガラス100とラベル押さえ部43との間に挿入される。その後、図6(a)に示すように、摺動部30及びスライドガラス100が+y方向に押し込まれると、ラベル押さえ部43が自重により回動し、ラベル押さえ部43がラベルLの非粘着面をスライドガラス100の上面に当接させる。
【0048】
また、ラベル押さえ部43を弾性体で形成することで、ラベル押さえ部43は、しなりながらラベルを貼付対象物に押圧することができる。したがって、長さが異なるラベルに対してもラベルの全面を貼付対象物に密着させることができる。
【0049】
図6(b)に示すように、使用者がスライドガラス100から手を放すと、弾性部材51の復元力により、摺動部30はスライドガラス100と共に-y方向に移動する。ラベル押さえ部43は、摺動部30の移動に伴って、自重によりしなりながらラベルLを押圧する。ラベル押さえ部43は、ラベルLを-y端から+y端に向かって順次押圧し、スライドガラス100にラベルLを密着させる。
【0050】
ラベルローラ44は、摺動部30の移動に伴って回転し、ラベルローラ44がラベルLの非粘着面に順次当接することで、ラベルLをスライドガラス100に押圧する。その結果、ラベルLを貼付対象物により密着させることができる。特に、当接部44bが弾性変形可能である場合には、より強い力でラベルLをスライドガラス100に押圧することができ、より確実にラベルLを貼付対象物に密着させることができる。
【0051】
本実施の形態によれば、スライドガラス100(貼付対象物)及び摺動部30を+y方向に押し込み、+y側(連結部10側)の端部近傍に回動軸43bが設けられたラベル押さえ部43でラベルLの上面を押圧することで、ラベル押さえ部43が検体に触れるおそれがなく、スライドガラス100に対し、検体に触れることなくラベルLを貼付することができる。
【0052】
また、本実施の形態によれば、スライドガラス100を+y方向に押し込む操作のみでよく、ラベルLをスライドガラス100に素早く貼付することができる。さらに、ラベルの裏面の接着剤に触れずにすむため、ラベル貼付作業の作業性が向上する。
【0053】
また、本実施の形態によれば、ラベルローラ44を設けることで、ラベルLをスライドガラス100によりしっかりと密着させることができる。
【0054】
また、本実施の形態によれば、ラベル貼付装置1の動作に電気を使用しないため、メンテナンス作業を減らすことができる。さらに、ラベル貼付装置1は簡単な構成であり、低価格化が可能である。
【0055】
なお、本実施の形態では、スライドガラス100に対してラベルLを貼付したが、ラベル貼付装置1がラベルLを貼付する貼付対象物はスライドガラス100に限られない。例えば、円柱型チューブや採血管等の外周面が略円柱形状の貼付対象物に対してラベルLを貼付することができる。この場合には、側部案内板23等のx方向の位置決め部材は不要である。また、弾性部材51の復元力により貼付対象物が-y方向に移動するときに、使用者が貼付対象物を軽く回転させることで、ラベル押さえ部43は、ラベルLを貼付対象物の外周面に沿って順次押圧する。また、外周面が略円柱形状の貼付対象物に対応するため、ラベル貼付装置が貼付対象物を回転させる機構を有していてもよい。また、貼付対象物が自動的に回転するように基台21や摺動部30を傾けてもよい。
【0056】
また、本実施の形態では、ラベル押さえ部43を自重で落下させてスライドガラス100にラベルLを押し当てたが、ラベル押さえ部43の形態はこれに限られない。例えば、カム等の押し当て機構を用いてラベル押さえ部43をスライドガラス100に押し当ててもよい。また、例えば、辺43c近傍にマグネットを設け、磁性体で板状部31を形成し、マグネットの吸着力によりラベル押さえ部43をスライドガラス100に押し当ててもよい。これにより、より確実にラベルLを貼付することができる。
【0057】
また、本実施の形態では、平板上の突出部21d、21e及び側部案内板23を用いてスライドガラス100のx方向の位置決めを行ったが、スライドガラス100のx方向の位置決めを行う形態はこれに限られない。図7は、変形例にかかるラベル貼付装置1Aの概略を示す断面図である。図7では、要部以外の図示を省略している。
【0058】
2つの側部案内板23Aは、基台21の上面に連結される平板である。側部案内板323の対向する内側面は、上側(+z側)の幅が狭く、下側(-z側)の幅が広くなる(基台21に近づくに従って互いの距離が離間する方向に傾斜する)ような傾斜面23bとなっている。スライドガラス100を、摺動部30に当接させながら+y方向に挿入することで、スライドガラス100の上端が側部案内板23の傾斜面23bに当接し、スライドガラス100の幅方向、すなわちx方向に移動を制限する。
【0059】
1対の側部案内板23Aは、それぞれネジなどの係合部材71により基台21に連結されている。側部案内板323に係合部材71を挿入する孔(図示省略)が設けられており、この孔の内径を係合部材71の外径より大きくすることで、係合部材71が緩められているときに当該孔の遊びの範囲で側部案内板323が移動可能である。これにより、異なる厚さや幅のスライドガラス100を載置する場合であっても、スライドガラス100を保持し、案内することができる。
【0060】
なお、本実施の形態では、ラベル押さえ部43は弾性体で形成した略平板状の部材であるが、ラベル押さえ部43は、図2~5に示すように湾曲を有しない平板であってもよいし、図6(a)に示すように回動軸43bから遠い先端(辺43c)の近傍が上向きに湾曲していてもよい。なお、湾曲を有しない場合も、辺43cの近傍が上向きに湾曲している場合も、ラベル押さえ部43が略平板状であることに変わりはない。また、辺43cの近傍が上向きに湾曲している場合には、ラベル押さえ部43は弾性体で形成されていなくてもよい。辺43cの近傍を上向きに湾曲させることで、ラベルLを貼付対象物により密着させることができる。
【0061】
<第2の実施の形態>
本発明にかかるラベル貼付装置の第2の実施形態について、第1の実施形態とは異なる部分を中心に説明する。本実施形態のラベル貼付装置2は、ラベルプリンタ200との連結状態において基台がラベル排出口から斜め下方に伸び出ている点で、第1実施形態とは異なる。なお、以降の説明において、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0062】
図8は、第2実施形態にかかるラベル貼付装置2の概略図であって、(a)は断面図であり、(b)は摺動部30の移動方向と略直交する方向で基部120(後に詳述)を切断したときの部分断面図である。なお、図8では、ラベル排出口202の図示を省略している。
【0063】
ラベル貼付装置2は、主として、連結部10(図示省略)と、基部120と、摺動部30と、ラベル貼付部40と、を有する。基部120は、主として、基台121と、1対の側部案内板123と、を有する。
【0064】
基台121は、凸部201(図8では図示省略)の前面、すなわち板状部12(図8では図示省略)及び背面板42(図8では図示省略)に対して斜めになっている。摺動部30は、基台121の上面に沿って設けられている。すなわち、摺動部30も、凸部201(図8では図示省略)の前面、すなわち板状部12及び背面板42に対して斜めになっている。言い換えれば、基台121及び摺動部30は、水平面に対して斜めに設けられている。例えば、カセット101の貼付面101a(後に詳述)の傾きに対応するためには、基台221を最大で略45°傾斜させる。
【0065】
本実施の形態では、貼付対象物であるカセット101にラベルを貼付する。カセット101は、基台121に沿って移動する板状部31の上面に載置される。カセット101の貼付面101aは、カセット101の底面(-z側の面)及び上面(+z側の面)、すなわち摺動部30の上面に対して斜めになっている。
【0066】
図8(b)に示すように、側部案内板123は、ネジなどの係合部材72により基台121に固定されている。また、1対の側部案内板123の互いに対向する側面は、基台121の上面に対して略直交している。カセット101はスライドガラス100より厚く、カセット101の側面はカセット101の底面及び上面と略直交している。そこで、側部案内板123の側面を基台121の上面に対して略直交させることで、カセット101のx方向の位置決めを行う。
【0067】
使用者がカセット101を斜め上方に向かって矢印yaの方向に押し込んだ状態では、カセット101の貼付面101aとラベル押さえ部43との間にラベルL2が挿入される。ラベル押さえ部43は自重により矢印r1方向に回動するため、使用者がカセット101から手を放すと、弾性部材51の復元力によりカセット101が斜め下方に引き戻されると共に、ラベルL2がラベル押さえ部43により下方に押圧され、カセット101に密着される。
【0068】
本実施の形態によれば、摺動部30の水平面に対する角度を斜めにすることで、貼付対象物の貼付面が摺動部30の上面に対して斜めになっているカセット101のような貼付対象物であっても、略水平に貼付面101aを載置し、ラベル押さえ部43の自重による回動を利用してラベルL2を貼付面101aに密着させることができる。
【0069】
また、本実施の形態によれば、+y側(連結部10側)の端部近傍に回動軸43bが設けられたラベル押さえ部43でラベルL2の上面を押圧することで、ラベル押さえ部43が検体に触れるおそれがなく、カセット101に対し、検体に触れることなくラベルL2を貼付することができる。
【0070】
<第3の実施の形態>
本発明にかかるラベル貼付装置の第3の実施形態について、第1、2の実施形態とは異なる部分を中心に説明する。本実施形態のラベル貼付装置3は、基台の角度が回動可能になっている点で、第1および第2実施形態とは異なる。なお、以降の説明において、第1、2実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0071】
図9は、第3実施形態にかかるラベル貼付装置3の概略を示す断面図であり、(a)はスライドガラス100が保持されている様子を示し、(b)はカセット101が保持されている様子を示す。なお、図9では、ラベル排出口202の図示を省略している。
【0072】
ラベル貼付装置3は、主として、連結部10(図示省略)と、基部220と、摺動部30と、ラベル貼付部40と、を有する。基部220は、主として、基台221と、回動軸222と、1対の側部案内板223と、を有する。
【0073】
回動軸222は、x方向に沿って延設されており、両端がそれぞれ側面板41に設けられている。基台221は、回動軸222を介して1対の側面板41に設けられており、回動軸222を中心に回動可能である。摺動部30は、基台221の上面に沿って設けられている。回動軸222は、ラベルプリンタ200に隣接して設けられている。
【0074】
図9(a)に示すように、貼付対象物としてスライドガラス100を用いる場合には、基台221は、基台221の上面が板状部12及び背面板42に対して略直交した状態で固定されている。すなわち、基台221の上面は略水平になっている。摺動部30は、矢印ybの方向、すなわち+y方向に押し込まれる。ラベル押さえ部43は、辺43c側が自重により落下することで、回動軸43bを中心に矢印r2方向に回動し、ラベルL3をスライドガラス100に押圧する。また、ラベルL3の反りの違いに対応するため、ラベルL3の反りに応じて基台221を傾斜させ(点線参照)、ラベルL3の反りの大小にかかわらずラベルL3をスライドガラス100に押圧できるようにする。ラベルL3の反りに対応するためには、基台221を最大で略20°まで傾斜させ、その状態で基台221を固定する。
【0075】
図9(b)に示すように、基台221を回転させて、基台221が板状部12及び背面板42に対して斜めになった状態で固定すると、基台221の上面は傾斜し、摺動部30に載置されたカセット101の貼付面101aの延設方向が略水平に近づく。摺動部30は、矢印ycの方向に押し込まれる。ラベル押さえ部43は、辺43c側が自重により落下することで、回動軸43bを中心に矢印r2方向に回動し、ラベルL3を貼付面101aに押圧する。貼付面101aの傾きに対応するためには、基台221を最大で略45°まで傾斜させ、その状態で基台221を固定する。
【0076】
なお、基台221の水平面に対する角度は、図8(a)、(b)に示した2段階に限られず、3段階以上に調節可能であってもよい。また、角度を無段階に調節し、適宜の角度で保持可能であってもよい。
【0077】
図10は、摺動部30の移動方向と略直交する方向で基部220を切断したときの部分断面図であり、(a)スライドガラス100が保持されている様子を示し、(b)カセット101が保持されている様子を示す。
【0078】
1対の側部案内板223は、上側(+z側)の幅が狭く、下側(-z側)の幅が広くなる(基台221に近づくに従って互いの距離が離間する方向に傾斜する)ような傾斜面223aとなっている。側部案内板223は、それぞれ締結部材73(例えば、ねじ)が挿通される孔が設けられており、締結部材73により基台221に締結されている。この孔の内径を締結部材73の直径より大きくすることで、側部案内板223のx方向の位置関係、すなわち一対の側部案内板223の間の距離が調整可能である。
【0079】
図9(a)に示すように、スライドガラス100を摺動部30に載置する場合には、スライドガラス100の上端が側部案内板223の傾斜面223aに当接するようにする。また、図9(b)に示すように、カセット101を摺動部30に載置する場合には、カセット101の側面が側部案内板223に当接するようにする。その結果、スライドガラス100やカセット101がx方向に位置決めされる。
【0080】
本実施の形態によれば、基台221の水平面に対する角度を調整可能とすることができ、様々な種類の貼付対象物(ここでは、スライドガラス100及びカセット101)に対して、1つのラベル貼付装置3で対応することができる。また、基台221を水平面に対して傾けて、円柱型チューブや採血管等の外周面が略円柱形状の貼付対象物を自動的に回転させることで、外周面が略円柱形状の貼付対象物に対してラベルLを貼付することができる。
【0081】
また、本実施の形態によれば、+y側(連結部10側)の端部近傍に回動軸43bが設けられたラベル押さえ部43でラベルLの上面を押圧することで、ラベル押さえ部43が検体に触れるおそれがなく、様々な種類の貼付対象物に対し、検体に触れることなくラベルLを貼付することができる
【0082】
また、本実施の形態によれば、側部案内板223間の距離を調節することで、幅の異なる様々な種類の貼付対象物を保持することができる。
【0083】
<第4の実施の形態>
本発明にかかるラベル貼付装置の第3の実施形態について、第1~第3の実施形態とは異なる部分を中心に説明する。本実施形態のラベル貼付装置4は、ラベル押さえ部及びラベルローラの構成が第1~第3の実施形態とは異なる。なお、以降の説明において、第1~第3の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0084】
図11は、ラベル貼付装置4の概略を示す斜視図である。図12は、ラベル貼付装置4の一部を分解した斜視図である。ラベル貼付装置4は、主として、連結部110と、基部320と、摺動部130と、ラベル貼付部140と、を有する。
【0085】
連結部110は、ラベルプリンタ200(図1参照)にラベル貼付装置4を連結する部材であり、主として、1対の板状部11と、板状部12と、板状部12に設けられる取付部13とを有する。
【0086】
取付部13は、xy平面に沿って延設された略平板状の部材である。取付部13は、摺動部130よりも低い位置(-z側)に配置されている。なお、本実施の形態では、取付部13は、板状部12に設けられているが、基台321に設けられていてもよい。
【0087】
基部320は、ラベルプリンタ200(図1参照)からラベル貼付装置4に進入するラベルを貼付する貼付対象物を支持する部材であり、主として、基台321と、1対の側部案内板323と、ローラ保持部24とを有する。基台321は、一端が板状部12に設けられており、ラベルプリンタ200の反対側(-y側)に向けて突出している。基台321の上面には凹部21aが設けられており、凹部21aには摺動部130が設けられる。
【0088】
凹部21aの略中央には、凹部21aの底面よりさらに-z方向に窪んだ窪み21bが設けられている。窪み21bには、基台321と摺動部130とを連結する弾性部材51が収容されている。弾性部材51の一端は、基台321に連結されており、弾性部材51の他端は、摺動部130に連結されている。弾性部材51は、摺動部130を+y方向に移動させることにより伸長し、摺動部130を-y方向に移動させるような弾性力を発生する。
【0089】
基台321には、摺動面21cの両縁に沿って一対の側部案内板323が設けられている。一対の側部案内板323は、対向して設けられている。側部案内板323には、上側(+z側)の幅が狭く、下側(-z側)の幅が広くなる(基台321に近づくにつれて互いの距離が離間する方向に傾斜する)ような傾斜面23cを有し、貼付対象物のz方向の位置決めを行う。
【0090】
ローラ保持部24は、ラベル貼付部140が有するラベルローラ144(後に詳述)が設けられる部材である。ローラ保持部24により、ラベルローラ144は、貼付対象物に当接する位置と当接しない位置との間で上下動可能である。ローラ保持部24は、主として、基台321に設けられた板状部24aと、板状部24aに設けられた軸24bと、軸24bに設けられた保持部材24cと、を有する。
【0091】
板状部24aは、基台321から上向きに突出して設けられている板状部材である。軸24bは、摺動部130の上方に配置されており、板状部24aに回転可能に設けられている。保持部材24cは、軸24bに固定されており、軸24bと共に回転可能である。
【0092】
保持部材24cは、板状の部材を略コの字形状に折り曲げて形成されており、対向する一対の板状部を有する。一対の板状部には、ラベルローラ144の回転軸44cが挿入される孔24dが対向して設けられている。
【0093】
摺動部130は、板状部131と、ブロック33と、カム部34と、突起35とを有する。板状部131は、略平板状であり、窪み21bの内部をy方向に摺動可能である。板状部131の+y側の端部には、+z方向に突出する凸部31dが設けられている。
【0094】
凸部31dに貼付対象物の端部が当接することで、貼付対象物がy方向に位置決めされる。凸部31dに貼付対象物が当接した状態で貼付対象物が+y方向に押し込まれると、摺動部130が貼付対象物と共に+y方向に移動する。
【0095】
ブロック33は、板状部131の+x側に設けられており、板状部131と共にy方向に移動する。ブロック33には、カム部34及び突起35が設けられている。したがって、カム部34及び突起35は、板状部131と共にy方向に移動可能である。カム部34及び突起35は、それぞれ、ブロック33の+x側の端近傍に設けられている。なお、本実施の形態では、板状部131とブロック33とが別部品であるが、板状部131とブロック33とは一体であってもよい。
【0096】
カム部34は、板状部131の移動方向(y方向)に沿って、鉛直方向上側(+z方向)に突出するように設けられた略板状の部材である。カム部34は、板状部131と共に移動する直動カムである。カム部34については、後に詳述する。
【0097】
突起35は、鉛直方向上側(+z方向)に突出するように設けられた略板状の部材である板状部35aと、板状部35aに設けられた筒状部35bとを有する。筒状部35bは、板状部35aから+x方向に突出するように設けられた略円筒形状の部材であり、板状部35aに対して回転可能である。突起35については、後に詳述する。
【0098】
ラベル貼付部140は、ラベルプリンタ200(図1参照)から排出されるラベルを案内し、貼付対象物にラベルを密着させる部材である。ラベル貼付部140は、主として、1対の側面板141と、背面板42と、ラベル押さえ部143と、ラベルローラ144とを有する。
【0099】
1対の側面板141は、ラベル貼付部40の両側面の外縁を構成する部材であり、基台321から+z方向に突出するように設けられている。側面板141と側面板41との差異は形状のみである。側面板141は、それぞれ背面板42の両端に連結されており、互いの距離が保持されている。
【0100】
ラベル押さえ部143は、略平板状の部材である板状部材43hを有する。板状部材43hは、ラベルを貼付対象物に押圧する部材である。板状部材43hは、1対の側面板141に回動自在に設けられている。ラベル押さえ部143の+y側(根元側)の辺43iの近傍には、回動軸43jが設けられている。板状部材43hは、回動軸43jを介して側面板141に設けられることで、回動軸43jを中心に回動自在である。回動軸43jは、ラベル貼付装置4がラベルプリンタ200(図示省略)に設けられた状態において、ラベル排出口202(図示省略)の上方(+z方向)に配置されている。
【0101】
なお、本実施の形態では、板状部材43hの辺43i側に切欠43kが形成されているが、切欠43kは必須ではない。
【0102】
板状部材43hの+x側の端部には、+x側に突出するように、略板状の取付板43mが設けられている。取付板43mの下側(基台321側)には、板状部材43nが設けられている。また、取付板43mには、弾性部材46が設けられる孔43oが設けられている。板状部材43nについては、後に詳述する。
【0103】
弾性部材46は、板状部材43hの回動軸43jから遠い先端43pに下向き(-z方向)の力を付勢する付勢部である。弾性部材46は、ばねやゴム等の弾性体であり、一端が孔43oに設けられており、他端が取付部13に形成された孔13aに設けられている。
【0104】
ラベルローラ144は、主として、回転軸44cと、当接部44bとを有する。回転軸44cは、棒状(ここでは、細長い円柱状)の部材である。当接部44bは、回転軸44cの中央部に形成されている。当接部44bは、弾性を有する材料で形成されることが望ましい。回転軸44cはx方向に延設されており、保持部材24cの孔24dに挿入されている。したがって、ラベルローラ144は、保持部材24cに回転自在に設けられている。
【0105】
ラベルローラ144は、摺動部130の上方に設けられている。貼付対象物が摺動部130に載置されると、当接部44bの外周面がラベルの非粘着面及びスライドガラス100に当接し、ラベルローラ144が摺動部30の移動と共に回転する。
【0106】
図13、14は、摺動部130がy方向に移動したときのローラ保持部24、ラベル押さえ部143及びラベルローラ144の移動の様子を模式的に示す図であり、(a)は側面(+x側)から見た図であり、(b)は断面図である。図13は、摺動部130が-y側の端に位置するときの様子を示し、図14は、摺動部130が+y側の端に位置するときの様子を示す。図13、14では、貼付対象物としてスライドガラス100を例示している。
【0107】
カム部34は、y方向に沿って、+z方向に突出している。カム部34の+z側の辺は、ラベルプリンタ200(連結部110)側の端の高さが低く、連結部110から遠ざかるにつれて高さが高くなる傾斜部34aと、傾斜部34aの-x側に設けられている水平部34bとを有する。水平部34bの高さは、傾斜部34aの一番高い位置における高さと同一である。傾斜部34a及び水平部34bの上側には、回転軸44cが当接する。
【0108】
なお、カム部34は傾斜部34a及び水平部34bを有したが、水平部34bは必須ではない。例えば、水平部34bの位置まで傾斜部34aが延設されていてもよい。
【0109】
板状部材43nは、略板状の部材であり、板状部材43hに隣接して板状部材43hと略平行に設けられている。板状部材43nの下面は、回動軸43jから遠い側の端の近傍に設けられた平面部43rと、平面部43rに隣接して平面部43rの回動軸43j側に設けられた凹部43sと、を有する。
【0110】
図13(a)に示すように、摺動部130が-y側の端に位置するときには、回転軸44cが傾斜部34aに当接しており、筒状部35bが平面部43rに当接している。また、図13(b)に示すように、摺動部130が-y側の端に位置するときには、当接部44bがスライドガラス100に当接している。さらに、図13(b)に示すように、摺動部130が-y側の端に位置するときには、板状部材43hは、略水平に配置されており、ラベルLに当接していない。
【0111】
摺動部130が+y側に移動すると、カム部34も+y側に移動する。その結果、回転軸44cが傾斜部34aから水平部34bに移動する。その結果、図14(a)、(b)に示すように、保持部材24cが軸24bの中心24eを中心に回動し(矢印r3参照)、当接部44bがスライドガラス100から離れる。
【0112】
また、摺動部130が+y側に移動すると、突起35も+y側に移動する。その結果、筒状部35bが板状部材43nの下面に沿って平面部43rから凹部43sに移動し、筒状部35bが凹部43sに当接し始めると、板状部材43h、43nが回動軸43jを中心に回転し始め(矢印r4参照)、板状部材43hの先端43pが下向きに移動し始める。
【0113】
そして、摺動部130が+y側の端に位置する(連結部110に最も近づいた)状態では、図14(a)に示すように、筒状部35bが凹部43sの最も深い位置に配置され、図14(b)に示すように、板状部材43hの先端43pを引き下げて、先端43p側の下側(-z側)の面43qがスライドガラス100に当接する。
【0114】
突起35及び凹部43sの位置は、摺動部130が+y側の端に位置するときに、ラベルLの-y側の端部近傍と先端43pの水平方向の位置が一致するように配置されている。したがって、板状部材43hがラベルLの端部をスライドガラス100に押圧する。なお、図13、14では、面43qは平面であるが、曲面でもよい。
【0115】
このようにして、板状部材43hがラベルLをスライドガラス100に押圧した後に、摺動部130及びスライドガラス100を+y方向に押圧する力を除くと、弾性部材51の付勢力により、摺動部130及びスライドガラス100が-y方向に移動する。板状部材43hにより、ラベルLの-y側の端部がスライドガラス100に付着しているため、スライドガラス100が-y方向に移動しても、ラベルLは、スライドガラス100から離れずスライドガラス100と共に-y方向に移動する。
【0116】
摺動部130が-y側に移動すると、摺動部130と共にカム部34も-y側に移動し、回転軸44cの当接位置が水平部34bから傾斜部34aに移動する。傾斜部34aは-y側の端の高さが高く、+y側に行くにつれて高さが低くなるため、回転軸44cが傾斜部34aに沿って移動することで、ラベルローラ144が下向きに移動する。
【0117】
傾斜部34aの位置及び高さは、ラベルLの-y側の端部近傍がラベルローラ144の下側に配置されるときに、ラベルローラ144がスライドガラス100に当接するように配置されている。その結果、図13(b)に示すように、板状部材43hがスライドガラス100に当接する。
【0118】
そして、図13(b)に示す状態からスライドガラス100が-y方向に引き出されると、スライドガラス100の移動に伴ってラベルローラ144が回転し、当接部44bがラベルLをスライドガラス100に押圧する。
【0119】
本実施の形態によれば、スライドガラス100及び摺動部30を+y方向に押し込み、+y側(連結部10側)の端部近傍に回動軸43jが設けられたラベル押さえ部143でラベルLの上面を押圧することで、検体に触れることなくラベルLをスライドガラス100に貼付することができる。
【0120】
また、本実施の形態によれば、弾性部材46を用いて、板状部材43hの先端43pに下向き(-z方向)の力を付勢することで、確実にラベルLを貼付対象物に押圧することができる。また、板状部材43nの下面に凹部43sを設け、摺動部130と共に移動する突起35が凹部43sに当接することにより、板状部材43hの先端43pを下向きに移動させることで、貼付対象物の移動と先端43pの上下動を連動させることができる。そして、貼付対象物が任意の位置に配置されたときにだけ先端43pが貼付対象物に当接させることで、ラベルLが無い状態で先端43pが貼付対象物に当接したまま貼付対象物が移動し、先端43pにより貼付対象物の表面に傷がつく等の不具合を防止することができる。
【0121】
また、本実施の形態によれば、貼付対象物が押し込まれていないとき(図13参照)にラベルローラ144がスライドガラス100に当接しないように傾斜部34a及びラベルローラ144を設けることで、ラベルLを貼付対象物によりしっかりと密着させることができる。これにより、ラベルローラ144と貼付対象物との接触を最低限にし、ラベルローラ144により貼付対象物の表面に傷がつく等の不具合を防止することができる。
【0122】
また、本実施の形態によれば、貼付対象物が押し込まれたとき(図14参照)にラベルローラ144がスライドガラス100に当接しないように傾斜部34a及びラベルローラ144を設けることで、貼付対象物のラベルLが貼付されない領域、すなわち検体が配置され得る領域にラベルローラ144が当接しないようにすることができる。そのため、検体に不具合が生じないようにし、検査に支障をきたさないようにすることができる。
【0123】
また、本実施の形態によれば、摺動部130と共に移動するカム部34が傾斜部34aを有し、摺動部130のy方向の移動と共に回転軸44cを傾斜部34aに沿って移動させることで、スライドガラス100の移動とラベルローラ144の上下動を連動させることができる。
【0124】
なお、本実施の形態では、弾性部材46を用いて、板状部材43hの先端43pに下向きの力を付勢したが、先端43pに下向きの力を付勢する方法はこれに限られない。例えば、板状部材43hの裏面(-z側の面)及び板状部131に磁石を設け、磁石の吸着力により先端43pに下向きの力を付勢してもよい。また、板状部材43hに重りを設けることで先端43pに下向きの力を付勢してもよい。さらに、回動軸43jにねじりコイルばね等を設けることで先端43pに下向きの力を付勢してもよい。
【0125】
また、本実施の形態では、摺動部130のy方向の移動と共に回転軸44cを傾斜部34aに沿って移動させることで、ラベルローラ144を上下動させたが、ラベルローラ144を上下動させる方法はこれに限られない。例えば、直動式や回転式のソレノイド等のアクチュエータを用いてラベルローラ144を上下動させてもよい。ただし、回転軸44cを傾斜部34aに沿って移動させてラベルローラ144を上下動させることで、動力源を不要とし、ラベル貼付装置4を小型化し、ラベル貼付装置4を安価に提供することができる。また、壊れにくいラベル貼付装置4とし、メンテナンス作業を減らすことができる。
【0126】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0127】
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、略平行、略直交とは、厳密に平行、直交の場合には限られない。また、例えば、単に平行、直交等と表現する場合においても、厳密に平行、直交等の場合のみでなく、略平行、略直交等の場合を含むものとする。また、本発明において「近傍」とは、例えばAの近傍であるときに、Aの近くであって、Aを含んでも含まなくてもよいことを示す概念である。
【符号の説明】
【0128】
1、1A、2、3、4:ラベル貼付装置
10、110:連結部
11、12:板状部
13 :取付部
13a :孔
20、120、220、320、321:基部
21、121、221:基台
21a :凹部
21b :窪み
21c :摺動面
21d :突出部
21e :突出部
21f、21g:溝
222 :回動軸
23、23A、123、223、323:側部案内板
23a :内側面
23b、23c、223a:傾斜面
24 :ローラ保持部
24a :板状部
24b :軸
24c :保持部材
24d :孔
24e :中心
30、130:摺動部
31、131:板状部
31a :凸部
31b、31c:突出部
31d :凸部
32 :位置決め部材
32a、32b:突出部
33 :ブロック
34 :カム部
34a :傾斜部
34b :水平部
35 :突起
35a :板状部
35b :筒状部
40、140:ラベル貼付部
41、141:側面板
42 :背面板
42a :下端
43、143:ラベル押さえ部
43a、43h、43n:板状部材
43b、43j:回動軸
43c、43i:辺
43d、43k:切欠
43e、43q:面
43f :辺
43m :取付板
43o :孔
43p :先端
43r :平面部
43s :凹部
44、144:ラベルローラ
44a、44c:回転軸
44b :当接部
45 :側面板
46 :弾性部材
51 :弾性部材
71、72:係合部材
73 :締結部材
100 :スライドガラス
101 :カセット
101a :貼付面
200 :ラベルプリンタ
201 :凸部
202 :ラベル排出口
203 :ラベル剥離軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
図11
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図14