(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】箱装置
(51)【国際特許分類】
E03B 9/10 20060101AFI20240912BHJP
E03B 7/07 20060101ALI20240912BHJP
G01F 1/00 20220101ALN20240912BHJP
G01F 15/18 20060101ALN20240912BHJP
【FI】
E03B9/10 A
E03B7/07 Z
E03B9/10 B
G01F1/00 G
G01F15/18
(21)【出願番号】P 2020107085
(22)【出願日】2020-06-22
【審査請求日】2023-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000201582
【氏名又は名称】前澤化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】根本 隆之
(72)【発明者】
【氏名】庭野 資士
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-036036(JP,U)
【文献】特開2016-199948(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03B 9/10
E03B 7/07
G01F 1/00
G01F 15/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する箱体と、
前記開口部を開閉する蓋体と、
前記箱体及び前記蓋体の少なくともいずれか一方に設けられ、通常時には前記蓋体の開閉動作を許容し、冠水時には前記蓋体の開動作を規制する規制体とを備え、
前記規制体は、
冠水時に前記箱体又は前記蓋体と係合する係合突部
と、
冠水時に空気が溜まる空気貯留部とを有する
ことを特徴とする箱装置。
【請求項2】
空気貯留部の少なくとも一部は、係合突部の内側に存在する
ことを特徴とする請求項
1記載の箱装置。
【請求項3】
開口部を有する箱体と、
前記開口部を開閉する蓋体と、
前記蓋体に上下方向に回動可能に設けられ、通常時には前記蓋体の開閉動作を許容し、冠水時には前記蓋体の開動作を規制する規制体とを備え、
前記規制体は、
冠水時に前記箱体と係合する係合突部
と、
冠水時に空気が溜まる空気貯留部とを有する
ことを特徴とする箱装置。
【請求項4】
開口部を有する箱体と、
前記開口部を開閉する蓋体と、
前記蓋体に許容状態及び規制状態に状態変化可能に設けられ、通常時には前記許容状態となって前記蓋体の開閉動作を許容し、冠水時には前記規制状態となって前記蓋体の開動作を規制する規制体とを備え
、
前記規制体は、冠水時に空気が溜まる空気貯留部を有する
ことを特徴とする箱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冠水時に箱体の開口部が開口してしまうことを防止できる箱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された箱装置(メータボックス)が知られている。この箱装置は、量水器等を収納する箱体と、この箱体の開口部を開閉する蓋体と、この蓋体が箱体から外れるのを防止する拘束キャップ等の拘束手段とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の箱装置では、例えばゲリラ豪雨等の集中豪雨により冠水した際に、蓋体の下面側に空気が溜まり、その溜まった空気によって蓋体が上方側に押されるため、箱体の開口部が開口してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、冠水時に箱体の開口部が開口してしまうことを防止できる箱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る箱装置は、開口部を有する箱体と、前記開口部を開閉する蓋体と、前記箱体及び前記蓋体の少なくともいずれか一方に設けられ、通常時には前記蓋体の開動作を許容し、冠水時には前記蓋体の開動作を規制する規制体とを備えるものである。
【0007】
本発明に係る箱装置において、規制体は、蓋体に設けられ、冠水時には箱体との係合により前記蓋体の開動作を規制するものでもよい。
【0008】
本発明に係る箱装置において、規制体は、冠水時に空気が溜まる空気貯留部を有するものでもよい。
【0009】
本発明に係る箱装置において、空気貯留部の少なくとも一部は、冠水時に係合する係合突部の内側に存在するものでもよい。
【0010】
本発明に係る箱装置において、規制体は、蓋体に上下方向に回動可能に設けられているものでもよい。
【0011】
本発明に係る箱装置において、規制体は、冠水時に箱体と係合する係合突部を有するものでもよい。
【0012】
本発明に係る箱装置において、規制体は、蓋体の手掛用開口部の近傍に設けられているものでもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、冠水時に箱体の開口部が開口してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係る箱装置の斜視図である。
【
図9】同上箱装置(実施品)及び従来品を冠水させた際の様子を撮影した写真である。
【
図10】(a)及び(b)は本発明の第2の実施の形態に係る箱装置の規制体を示す図である。
【
図11】本発明の第3の実施の形態に係る箱装置の概略平面図である。
【
図12】本発明の第4の実施の形態に係る箱装置の概略平面図である。
【
図13】本発明の第5の実施の形態に係る箱装置の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第1の実施の形態について
図1ないし
図9を参照して説明する。
【0016】
図中の1は、例えば合成樹脂製の箱装置である量水器ボックス(メータボックス)で、この量水器ボックス1は、宅地の地中に埋設されて使用されるものである。
【0017】
量水器ボックス1は、
図1や
図2等に示すように、宅地の地中に埋設され、図示しない被収納物(例えば量水器及び止水栓)を内部に収納する底なしで上下面開口状でかつ四角筒状の箱体2と、この箱体2に左右対をなす2つの支軸部4を中心として上下方向に回動可能に設けられ、その回動により箱体2の上面側の開口部(上面開口部)5を開閉する矩形板状の蓋体3とを備えている。なお、箱体2の上面及び蓋体3の上面は、宅地の地表面と同一面上に位置する。
【0018】
また、量水器ボックス1は、通常時には傾斜状の許容状態となって蓋体3の開閉動作(上方回動及び下方回動)を許容するが、冠水時には水平状の規制状態となって箱体2との係合により蓋体3の開動作(上方回動)を規制する規制体7を備えている。
【0019】
この規制体7は、箱体2及び蓋体3の少なくともいずれか一方、すなわち例えば蓋体3の下面側のうち手掛用開口部10の近傍の部分に、水平方向である左右方向の軸(回動支点)8を中心として上下方向に回動可能に設けられている。なお、箱体2、蓋体3及び規制体7は、例えば合成樹脂製のものであり、合成樹脂の材質によっては浮力を受けやすいものがあり、例えば比重の軽い樹脂を使用することが好ましい。
【0020】
箱体2は、前後左右の4つの側板部11を有し、これら4つの側板部11のうち左右の側板部11の下部には、配管である水道管(図示せず)が挿通される挿通孔12が形成されている。なお、当該水道管のうち箱体2内に位置する部分には、量水器及び止水栓が接続される。
【0021】
箱体2は、開口部5の閉鎖時に閉状態の蓋体3を受け止める環状(略環状を含む)の蓋受部13を有し、この蓋受部13と側板部11との間には下方開口状の上部空間部15が存在する(
図7、
図8を参照)。この上部空間部15は、蓋受部13と、この蓋受部13から立ち上がった立上部16と、この立上部16の上端から外側方に向かって延びた上板部17と、側板部11の上部とによって囲われた空間である。
【0022】
なお、図示した例では、蓋体3の回動中心となる左右の支軸部4は、箱体2の立上部16の所定部分に突設されているが、例えば側板部の所定部分に突設した構成等でもよい。また、蓋受部13は、環状のものには限定されず、例えば蓋体3の前端部のみを受け止めるものや、蓋体3の前端部及び左右端部(後端部以外)を受け止めるもの等でもよい。
【0023】
蓋体3は、箱体2の支軸部4を中心とする上方回動により開状態となって箱体2の開口部5を開口させ、かつ、箱体2の支軸部4を中心とする下方回動により閉状態となって箱体2の開口部5を閉鎖するものである。
【0024】
蓋体3は、箱体2の支軸部4に着脱可能に取り付けられた凹状の軸受部21と、蓋体3を箱体2に対して回動させる際に作業者(検針等を行う作業者)が手を挿入して引っ掛ける手掛用開口部10とを有している。軸受部21は、蓋体3の後端部における左右方向両端部にそれぞれ凹状に形成されている。手掛用開口部10は、蓋体3の前端部における左右方向中央部に蓋体3の上下面に貫通するように切欠状に形成されている。
【0025】
蓋体3は、平面視で矩形状をなす板状の蓋本体部22と、この蓋本体部22の下面(裏面)に突設された板状で格子状のリブ部23とを有している。このリブ部23は、
図3に示すように、手掛用開口部10の板部分10aと所定距離を介して離間対向する対向板25と、これら板部分10a及び対向板25間に位置する取付板26とを有している。
【0026】
そして、リブ部23の取付板(規制体取付部)26には、規制体7の回動中心となる軸8を挿通する軸用孔30が形成された取付部材(固定部材)31が固定的に取り付けられている。この取付部材31は、上部に嵌合凹部32を有し、この嵌合凹部32が取付板26の中間部に嵌合固定されている。なお、取付部材31の下面は、開口部5の閉鎖時において、閉状態の蓋体3の対向板25の下面よりも下方に位置する(
図4を参照)。
【0027】
また、蓋体3の下面側(裏面側)には、集中豪雨等に基づく大量の雨水によって量水器ボックス1が冠水した冠水時に空気が溜まる下方開口状の複数の下面側空間部27が形成されている。各下面側空間部27は、リブ部23によって仕切られた空間である。
【0028】
規制体7は、通常時には箱体2に対する蓋体3の上方回動及び下方回動を許容するが、冠水時には箱体2の蓋受部13との係合により箱体2に対する蓋体3の上方回動を規制して当該蓋体3の閉状態を維持するものである。
【0029】
規制体7の数は例えば1個であり、この1個の規制体7は、蓋体3の下面側において手掛用開口部10の近傍の1箇所に設けられている。具体的には、規制体7は、例えば蓋体3の下面側のリブ部23の取付板26に取付手段(例えば取付部材31及び軸)40を介して取り付けられている。そして、規制体7は、開口部5の閉鎖時であっても、閉状態の蓋体3の開口状の手掛用開口部10を介して目視可能である。
【0030】
規制体7は、
図4ないし
図6等に示すように、切欠部41が前側に形成されたコ字状の本体部42と、この本体部42の前端部に上方に向かって突出するように設けられ、冠水時に箱体2の蓋受部13の所定部分と係脱可能に係合する2つの係合突部43と、本体部42の後端部に上方に向かって突出するように設けられ、蓋体3に固定した取付部材31に軸8を中心として回動可能に取り付けられた2つの取付部44と、この取付部44及び本体部42間に設けられた2つの補強部45とを有している。
【0031】
取付部44は、上部に軸用孔46を有している。そして、左右の両取付部44の軸用孔46とこれら両取付部44間に挿入された取付部材31の軸用孔30とに軸(ピン)8が挿通されており、この軸8を中心として規制体7が蓋体3に対して回動可能となっている。
【0032】
ここで、
図4に示すように、通常時においては、規制体7は、自重に基づいて取付部44の後面が蓋体3のリブ部23の対向板25の下端部に当接することにより、前低後高の傾斜状の許容状態(通常状態)となっている。なお、この許容状態時において、上下方向に対する規制体7の傾斜角度αは、例えば鋭角であり、好ましくは例えば略20度である。
【0033】
しかし、量水器ボックス1が冠水(浸水)した場合には、
図4の2点鎖線で示す如く、規制体7は、冠水による浮力に基づいて箱体2の蓋受部13の下面に当接するまで上方回動することにより、傾斜状の許容状態から水平状の規制状態に変化する。その結果、規制状態の規制体7の係合突部43と箱体2の蓋受部(内方突出状の係合受部)13との係合により、蓋体3の上方回動が規制されるため、蓋体3の閉状態が維持される。
【0034】
また、規制体7の下面側(裏面側)には、溜まった空気(貯留空気)に押されて規制体7が上方回動するように、冠水時に所望量の空気が溜まる下方開口状の空気貯留部(空気溜まり部)48を形成されている。この空気貯留部48は、例えば本体部42の下面側から2つの中空状の係合突部43の内側にわたって存在(延在)している。
【0035】
そして、この空気貯留部48は、本体部42の傾斜状の下面42aと、本体部42の内側面42bと、各係合突部43の内面43aとによって囲われた空間である。つまり、この空気貯留部48は、本体部42の内側に存在する第1内側空間51と、この第1内側空間51に連通して各係合突部43の内側に存在する第2内側空間52とによって構成されている。冠水時には、それら内側空間51,52に所望量の空気が貯留されることにより、規制体7には所望の大きさの浮力が生じる。
【0036】
次に、量水器ボックス1の作用等を説明する。
【0037】
図7に示すように、通常時には、規制体7は、蓋体3に対して傾斜状の許容状態(垂下がりの傾斜状態)となっている。それゆえ、この許容状態の規制体7は、箱体2の蓋受部13とは接触せず係合しない。よって、例えば検針時や検満時等において、作業者は、支障なく蓋体3を箱体2に対して上下方向に回動させることができる。
【0038】
これに対し、
図8に示すように、例えば集中豪雨等による冠水時には、規制体7は、浮力を受けて蓋体3に対して軸8を中心に上方回動して、水平状の規制状態となる。
【0039】
つまり、
図8に図示した如く、箱体2内に浸入した雨水の水面が上昇すると、規制体7の空気貯留部48には空気が溜まり、この溜まった空気によって規制体7が上方側に押されて上方回動し、その結果、規制体7が規制状態となってその規制体7の係合突部43が箱体2の上部空間部15に入り込む。
【0040】
それゆえ、更なる水面の上昇により蓋体3の下面側空間部27に空気が溜まって蓋体3が上方側に押されて上方回動しようとしても、規制状態の規制体7の係合突部43と箱体2の蓋受部13の所定部分とが互いに引っ掛かって係合(引掛り係合)するため、蓋体3の上方回動が規制される。よって、蓋体3の閉状態が維持され、箱体2の開口部5は閉鎖したままである(
図9の写真を参照)。
【0041】
つまり、
図9の写真に示すように、本実施形態に係る実施品(量水器ボックス1)では箱体2の開口部5は閉状態の蓋体3で閉鎖されたままであるが、従来品では、蓋体が上方回動して開状態となり、箱体の開口部が開口している。
【0042】
なお、例えば雨が止んで水が引いた後、規制体7は、自重で下方回動して傾斜状の許容状態に戻る。ただし、冠水によって箱体2内に浸入した土砂等が詰まり、規制体7が自重では許容状態に戻らなかった場合には、工具等の挿入部材(図示せず)を蓋体3の手掛用開口部10から箱体2内に挿入し、その挿入部材の先端部で規制体7を押すことにより、規制体7を強制的に許容状態に戻すことが可能である。
【0043】
そして、上述した量水器ボックス1によれば、通常時には蓋体3の開動作及び閉動作の両動作を許容するが、冠水時には蓋体3の開動作を規制する規制体7を備えるため、従来品とは異なり、冠水時に箱体2の開口部5が開口してしまうことを適切に防止できる。よって、例えば冠水時において開口した状態の箱体に対して落下したり転倒するおそれがなく、また、傾斜状態となった蓋体に対する車両や流体物の衝突や洪水等の衝突による圧による当該蓋体の流出のおそれもない。
【0044】
また、規制体7は、冠水時に箱体2の蓋受部(係合受部)13と係合する係合突部(係合爪部)43を有するため、係合突部43と蓋受部13との係合により蓋体3の開動作を適切に規制できる。
【0045】
さらに、規制体7は、冠水時に空気が溜まる下方開口状の空気貯留部48を有するため、冠水の際に空気貯留部48に溜まる空気を利用して規制体7の上方回動を補助でき、規制体7を適切に規制状態にできる。
【0046】
また、空気貯留部48の少なくとも一部は、中空状に形成された蓋開動作規制用の係合突部、すなわち例えば冠水時において箱体2と係合する係合突部(規制体が箱体に設けられた場合には蓋体と係合する係合突部)43の内側に存在するため、空気が逃げにくく、所望量の空気を空気貯留部48内に適切に溜めることができる。
【0047】
さらに、規制体7は、蓋体3の手掛用開口部10の近傍に設けられているため、例えば箱体2内に浸入して詰まった土砂等によって規制体7がもとの許容状態に戻らなかった場合でも、工具等の挿入部材を手掛用開口部10から箱体2内に挿入することにより、規制体7を強制的に許容状態に戻すことができる。
【0048】
なお、上記実施の形態では、規制体7は、蓋体3のリブ部23に対して後付けにより取り付けた取付部材31に別体の軸8を介して回動可能に設けた構成について説明したが、例えば
図10(a)及び(b)に示すように、別体の軸8を用いずに、規制体7の取付部44を工具55で塑性変形させて当該取付部44の突出部分44aを取付部材31に回動可能に連結するようにしてもよい。なお、いずれの実施の形態においても、例えば取付部材31を用いずに、規制体を蓋体のリブ部(規制体取付部)に許容状態及び規制状態に変化するように設けてもよい。
【0049】
また、規制体7は、手掛用開口部10の近傍の位置(挿入部材で押し操作可能な1つの取付位置等)に設けた構成には限定されず、例えば
図11に示すように、1個の規制体7を蓋体3の下面側のうち前端部右側(左側でもよい)の位置(取付位置1)に設けた構成でもよく、また左右方向端部側の位置(取付位置2、又は取付位置3)に設けた構成でもよい。
【0050】
さらに、例えば
図12や
図13に示すように、2つの支軸部4のうちいずれか一方の支軸部4が破損した場合でも、破損していない他方の支軸部4と複数、例えば2個の規制体7とによって箱体2の開口部5が開口するのを防止可能な構成としてもよい。
図12に図示した例では、2個の規制体7は互いに離れた複数位置、すなわち例えば取付位置ア及び取付位置イにそれぞれ設けられている。
図13に図示した例では、2個の規制体7は互いに離れた複数位置、すなわち例えば取付位置a及び取付位置bにそれぞれ設けられている。なお、例えば図示しないが、3個以上の規制体を互いに離れて位置するように設けた構成でもよい。
【0051】
また一方、規制体は、蓋体のみに設けられた構成には限定されず、例えば規制体を箱体のみに設けてもよく、また規制体を箱体及び蓋体の両方に設けてもよい。
【0052】
さらに、規制体は、蓋体や箱体に間接的に設けられた構成には限定されず、例えば規制体を蓋体や箱体に直接設けてもよい。
【0053】
また、箱装置は、量水器を収納する量水器ボックス以外に、例えばバルブを収納するバルブボックスや、散水栓を収納する散水栓ボックス等でもよい。
【0054】
さらに、箱体(筐体)は、底なし箱形状のものには限定されず、例えば底板部を有する有底筒状のもの等でもよく、また単数の部材からなるものでもよく、複数の部材の組合せからなるもの等でもよい。
【0055】
また、規制体は、例えば冠水時に空気が溜まる空気貯留部に発泡スチロール等の発泡体を嵌合した構成等でもよい。なお、規制体は空気貯留部を有した構成が好ましいが、例えば水の密度よりも密度が小さい材料(水に浮く材料)で規制体を形成してもよい。
【0056】
また、規制体の回動方向は、上下方向に回動する構成に限定されず、例えば水平方向に回動し、箱体の一部及び蓋体の一部に引っ掛かるよう、その設計を変形してもよい。
【0057】
本発明のいくつかの実施形態及びその変形例について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 箱装置である量水器ボックス
2 箱体
3 蓋体
5 開口部
7 規制体
10 手掛用開口部
43 係合突部
48 空気貯留部