(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】回転電機
(51)【国際特許分類】
H02K 9/19 20060101AFI20240912BHJP
H02K 5/20 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H02K9/19 A
H02K5/20
(21)【出願番号】P 2020160840
(22)【出願日】2020-09-25
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】316015888
【氏名又は名称】三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】野見山 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 侑暉
(72)【発明者】
【氏名】大浦 健二
(72)【発明者】
【氏名】安岡 佑起
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 孝昭
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-046972(JP,A)
【文献】特開2019-170068(JP,A)
【文献】特開平09-051657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 9/19
H02K 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータとステータとを備える本体部と、前記本体部を収容する筐体部と、を備える回転電機であって、
前記筐体部が、
前記本体部を周方向から取り囲む第1収容部と、
回転軸を回転自在に支持するための軸受を収容する第2収容部と、
を備え、
前記筐体部に、
冷却媒体の導入口から、途中で分岐することなく、冷却媒体の導出口に至る冷却路が形成されており、
前記冷却路が、
前記第1収容部の内部を通過する第1冷却路部分と、前記第2収容部の内部を通過する第2冷却路部分と、を含んで構成され
、
前記第2冷却路部分は、前記第1冷却路部分と連通し、前記第1冷却路部分よりも径方向内側に突出した2つの延出空間と、2つの延出空間と両端が連通し、前記回転軸の略全体を取り囲むC字状のC字空間とを有する、
ことを特徴とする、回転電機。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機であって、
前記第1収容部に、前記本体部を周方向から取り囲むとともに、軸方向の端部が開放された、中空空間が設けられており、
前記中空空間における該開放された端部が、前記第2収容部によって閉鎖されており、
前記中空空間の少なくとも一部分が、前記第1冷却路部分を形成している、
ことを特徴とする、回転電機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の回転電機であって、
前記第2収容部が、前記第1収容部の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられており、
前記第2冷却路部分が、2個の前記第2収容部のうちの一方のみに設けられている、
ことを特徴とする、回転電機。
【請求項4】
請求項1または2に記載の回転電機であって、
前記第2収容部が、前記第1収容部の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられており、
前記第2冷却路部分が、2個の前記第2収容部の両方に設けられている、
ことを特徴とする、回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
モータや発電機のように、機械的エネルギーと電気的エネルギーとの相互変換を行う機械であって回転部分を有するものは、回転電機などと総称され、様々な機器に搭載されている。
【0003】
回転電機は、ロータ(回転子)とステータ(固定子)とを備えており、例えば、ステータコアに巻回されたコイルに電力を供給してロータを回転させる。
【0004】
一般に、回転電機では、給電に伴って発生した熱を外部に逃がすための冷却構造が設けられる。例えば、特許文献1では、ステータの内部にロータが配置されたインナーロータ型の回転電機において、ステータを取り囲むように設けられたモータフレームの外周に水冷ジャケットを配設してここに通水することで、ステータの外周側から放熱を行う冷却構造が提案されている。また例えば、特許文献2では、モータフレームに形成された冷却水路を流れる冷却媒体の一部を分流させて、回転軸に設けられた軸受が収容されているブラケットの内部に流すことで、ステータの外周側からだけでなく軸受の側からも放熱がなされるような冷却構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-52002号公報
【文献】特開2018-207673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、燃料電池自動車(FCV)の小型化が進められる中、ここに搭載される燃料電池スタックの小型化が求められている。小さな燃料電池スタックから大きな電力を得るためには、圧縮機を用いて燃料電池スタックに高圧の空気を送り込むことが有効であるが、このためには、高い圧縮比を実現できる小型の圧縮機が必要となってくる。
【0007】
このような要求に応じる圧縮機として有力視されているのが、いわゆる多段タイプの圧縮機である。
図23には、多段タイプの圧縮機の構成例が模式的に示されている。ここに例示される多段タイプの圧縮機では、回転電機8の筐体80から突出する回転軸81の一端側に、第1の回転翼(低圧側回転翼)91が設けられるとともに、他端側に、第2の回転翼(高圧側回転翼)92が設けられる。また、回転電機8の筐体80おける軸端側の各側面801,802に、各回転翼91,92を収容する収容部90が配設される。各収容部90が筐体80の各側面801,802に気密に取り付けられることによって、各収容部90と各側面801,802との間に、各回転翼91,92を収容するための空間(収容空間)90aと、収容空間90aを取り囲む略リング状の空間であって、ここに収容されている回転翼91,92の回転によって圧縮される空気を流通させるための空間(流路空間)90bとが形成されるようになっている。
【0008】
このような構成において、回転軸81が回転駆動されると、低圧側回転翼91の中心付近から吸入された空気が低圧側回転翼91の回転によって第1の圧力まで圧縮される。低圧側回転翼91の回転によって圧縮された空気G1は、流路空間90bを通って、これと連通して設けられた配管(図示省略)に流入し、該配管を通って、高圧側回転翼92の中心付近に送られる。そして、高圧側回転翼92の回転によってさらに第2の圧力まで圧縮される。高圧側回転翼92の回転によって圧縮された空気G2は、流路空間90bを通って、これと連通して設けられた配管(図示省略)から噴出される。このように、2個の回転翼91,92で2段階の圧縮が行われることで、小型の圧縮機で高い圧縮比を実現することができる。
【0009】
このような圧縮機において、回転翼91,92の回転によって圧縮された空気G1,G2は、相当な高温となる(一般に、低圧側の空気G1であっても高温になることが多い)。したがって、回転電機8は、駆動されている間中、このような高温の空気G1,G2からの熱を受けて加熱され続けることになり、これによって、回転電機8が昇温してしまう。特に、軸部81に設けられている軸受は、熱源となる空気G1,G2に近い位置に配置されているため、顕著に昇温してしまう。
【0010】
また、低圧側と高圧側を比較すると、当然に高圧側の空気G2の方が低圧側の空気G1よりも高温となっている。このため、回転電気8はその高圧側が特に強く加熱されてしまう。
【0011】
さらに、
図23に例示される構成のように、各回転翼91,92が収容される収容空間90aや、圧縮された空気G1,G2が流れる流路空間90bが、回転電機8の筐体80の側面801,802によって封鎖されている場合、各側面801,802が高温の空気G1,G2に直接に晒されることとなり、回転電機8が被る熱的影響は特に大きなものとなってしまう。
【0012】
このように、回転電機は、自身の内部にある要因(ステータ、ロータ、軸受け、などの発熱)によって昇温するだけでなく、回転電機の外部にある熱源(例えば、圧縮されて高温となった空気G1,G2)から加熱されることによっても昇温し得る。従来の技術は、これら様々な要因に起因する回転電気の昇温を十分に抑制できるものとはいえず、新たな技術が求められていた。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、回転電機の昇温を十分に抑制することができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記の目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0015】
すなわち、本発明は、
ロータとステータとを備える本体部と、前記本体部を収容する筐体部と、を備える回転電機であって、
前記筐体部が、
前記本体部を周方向から取り囲む第1収容部と、
回転軸を回転自在に支持するための軸受を収容する第2収容部と、
を備え、
前記筐体部に、
冷却媒体の導入口から、途中で分岐することなく、冷却媒体の導出口に至る冷却路が形成されており、
前記冷却路が、
前記第1収容部の内部を通過する第1冷却路部分と、前記第2収容部の内部を通過する第2冷却路部分と、を含んで構成されている、
ことを特徴とする。
【0016】
この構成によると、第1収容部の内部に第1冷却路部分が設けられるだけでなく、第2収容部の内部に第2冷却路部分が設けられる。したがって、例えば、筐体部の外側であって回転軸の軸端側に熱源(例えば、高温の空気)が存在している場合に、該熱源から伝達される熱の少なくとも一部を第2収容部によって遮断することができる。すなわち、第2収容部を熱遮断部材として機能させることができる。また、第1、第2収容部の各内部に設けられた第1、第2冷却路部分に冷却媒体が流通されることで、本体部の外周側と軸受の側の両方からの放熱がなされる。したがって、ロータ、ステータ、および軸受の昇温を抑制することもできる。さらにここでは、冷却路が、導入口から導出口に至るまで、途中で分岐しない一本道の経路となっているので、冷却路の全体に亘って一定流量の冷却媒体を流すことができ、安定した熱遮断性能が維持される。したがって、回転電機の昇温を十分に抑制することができる。
【0017】
好ましくは、前記回転電機において、
前記第1収容部に、前記本体部を周方向から取り囲むとともに、軸方向の端部が開放された、中空空間が設けられており、
前記中空空間における該開放された端部が、前記第2収容部によって閉鎖されており、
前記中空空間の少なくとも一部分が、前記第1冷却路部分を形成している、
ことを特徴とする。
【0018】
この構成によると、第1冷却路部分を通過する冷却媒体の一部を、第2収容部に接触させることができる。すなわち、第1冷却路部分を通過する冷却媒体に第2収容部から熱を奪わせることができる。これによって、第2収容部の熱遮断性能を特に高めることができるとともに、軸受の側からの放熱を促進することができる。
【0019】
好ましくは、前記回転電機において、
前記第2収容部が、前記第1収容部の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられており、
前記第2冷却路部分が、2個の前記第2収容部のうちの一方のみに設けられている、
ことを特徴とする。
【0020】
この構成によると、例えば、筐体部の外側であって回転軸の一方の軸端側に比較的高温の熱源が存在している場合に、そちら側に配置される第2収容部に第2冷却路部分が設けられることで、該熱源から伝達される熱の少なくとも一部を該第2収容部によって遮断することができる。また、第2冷却路部分が設けられない側の第2収容部のサイズを他方の第2収容部に比べて小さくするような設計も可能となり、こうすることで、回転電機の全体のサイズを小さくすることができる。
【0021】
好ましくは、前記回転電機は、
前記第2収容部が、前記第1収容部の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられており、
前記第2冷却路部分が、2個の前記第2収容部の両方に設けられている、
ことを特徴とする。
【0022】
この構成によると、例えば、筐体部の外側であって回転軸の両方の軸端側に熱源が存在している場合に、2個の第2収容部の両方に第2冷却路部分が設けられることで、各熱源から伝達される熱の少なくとも一部を各第2収容部によって遮断することができる。また、この構成によると、回転軸の両側に設けられている2個の軸受の両方から放熱を行うことができるので、特に高い放熱性能を実現することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、回転電機の昇温を十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】回転電機を
図1の矢印A方向から見た断面図。
【
図6】第1収容部の内部に形成される中空空間を示す図。
【
図7】第1収容部の内部に形成される中空空間を示す図。
【
図8】高圧側の第2収容部を、第1収容部に取り付けられる側から見た図。
【
図11】第2実施形態に係る回転電機を
図1の矢印B方向から見た図。
【
図14】第1収容部の内部に形成される中空空間を示す図。
【
図15】低圧側の第2収容部を、第1収容部に取り付けられる側から見た図。
【
図20】回転電機が圧縮機に適用された場合の構成例を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
<1.第1実施形態>
<1-1.回転電機の基本構成>
第1実施形態に係る回転電機の基本構成を、
図1~
図3を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態に係る回転電機100の外観図である。
図2は、回転電機100を
図1の矢印A方向から見た断面図である。
図3は、回転電機100を、
図1の矢印B方向から見た図である。ただし、説明の便宜上、
図3では、筐体部20が断面状態で示されている。
【0027】
回転電機100は、ロータ(回転子)1、回転軸2、軸受3、ステータ(固定子)4、などを含んで構成される本体部10を備える。
【0028】
ロータ1は、円筒状の部材であり、その軸方向の中心には、円筒状やアーチ状に分割された永久磁石(図示省略)が、接着剤等により貼付される。ロータ1の径方向の中心には、軸方向を貫通する円柱状の貫通部が設けられており、ここに回転軸2が挿入される。回転軸2は、軸方向の長さがロータ1よりも長く、両端付近がロータ1の両端部から突出して設けられる。
【0029】
ステータ4は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されてなる略円筒状の部材であり、ロータ1の外周面を取り囲むように配置される。ステータ4は、円筒状のヨーク41aと、その内周面から径方向内方に延在する複数のティース41bとを含んで一体的に構成されるステータコア41を備える。複数のティース41bは、周方向に沿って間隔を設けて配列されており、各ティース41bに、コイル42の導線(コイル導線)42aが巻装される。これによって、隣り合うティース41bの隙間(スロット)に、コイル導線42aが配置される。また、コイル導線42aにおける、ステータコア41の軸方向の端面側に突出した部分は、プレス成形された上で樹脂封止されることで、リング状のコイルエンド部42bを構成している。なお、スロット内において、コイル導線42aの周囲は、絶縁紙により覆われていてもよい。また、スロットの内側端部には、ウェッジなどが配置されてもよい。
【0030】
コイル42は、U相コイル、V相コイル、W相コイルを含む三相コイルであり、各々の端部は、一方のコイルエンド部42bから径方向外側に引き出されて、各相の動力線43の一端部にそれぞれ接続される。各相の動力線43の他端側は、駆動装置と接続されており、駆動装置からコイル42に三相交流電圧が印加されると、ロータ1が回転し、回転軸2から回転駆動力が出力される。
【0031】
回転電機100は、さらに、本体部10を収容する筐体部20を備える。筐体部20は、第1収容部(モータケース)5、2個の第2収容部(軸受ブラケット)6、蓋部7、などを含んで構成される。
【0032】
第1収容部5は、本体部10を周方向から取り囲んでこれを収容する部材であり、例えばアルミニウムダイキャストによって成型される。第1収容部5には、軸方向の両端部が開放された円柱状の収容空間51が設けられている。収容空間51は、内径がステータ4の外径と略同一であり、軸方向の寸法がステータ4のそれと略同一である。ステータ4は、収容空間51に対して同軸に位置決めされた状態で第1収容部5に対して固定される。また、第1収容部5には、冷却路Rの一部分(第1冷却路部分)R1が設けられているが、これについては後に詳述する。
【0033】
第2収容部6は、第1収容部5の軸方向の各端面に設けられる円板状の部材である。各第2収容部6は、第1収容部5との間にOリングK1,K2が介在して設けられることによって、第1収容部5に対して液密に取り付けられる。また、各第2収容部6の中心には、軸受3が嵌合されており、これによって、各第2収容部4に軸受3が収容されている。軸受3は、例えばボールベアリングにより構成される。両第2収容部6に嵌合された2個の軸受3によって、回転軸2(ひいては、ロータ1)が、両第2収容部6に対して回転自在に支持された状態となる。2個の第2収容部6のうちの少なくとも一方(この実施形態では一方の第2収容部6のみ)には、冷却路Rの一部分(第2冷却路部分)R2が設けられているが、これについては後に詳述する。
【0034】
蓋部7は、第1収容部5の上端側に設けられた部材であり、その内部に動力線43の端子などが収容される。
【0035】
回転電機100は、例えば、多段タイプの圧縮機に搭載される。多段タイプの圧縮機の構成はどのようなものであってもよい。
図20には、回転電機100が、
図23に例示されている多段タイプの圧縮機に搭載された場合の構成例が示されている。この場合、筐体部20から突出して設けられる回転軸2の一端側に、低圧側回転翼91が設けられ、他端側に、高圧側回転翼92が設けられる。また、各第2収容部6の側面に、各回転翼91,92を収容する収容部90が気密に取り付けられ、これによって、各収容部90と各第2収容部6の側面との間に、上述した収容空間90aと流路空間90bとが形成されるようになっている。このような構成を備える多段タイプの圧縮機の動作は上述したとおりである。回転電機100がこのような圧縮機に搭載される場合、回転軸2における低圧側回転翼91が設けられる側の端部が「低圧側」となり、回転軸2における高圧側回転翼92が設けられる側の端部が、「高圧側」となる。なお、
図1、
図3などに示される例では、動力線43が接続されるコイルエンド部42bの側を低圧側として示しているが、このコイルエンド部42bの側が高圧側とされてもよい。
【0036】
<1-2.冷却路R>
筐体部20には、冷却路Rが設けられており、冷却媒体供給部(図示省略)からこの冷却路Rに冷却媒体(例えば冷却水)を流通させることで、本体部10が過度に昇温することを回避している。
【0037】
冷却路Rは、本体部10の側からの冷却を行うための第1冷却路部分R1と、高圧側の軸受3の側からの冷却などを行うための第2冷却路部分R2と、連通路部分R3と、を備える。以下において、これらの各部分R1,R2,R3の形成態様を具体的に説明する。
【0038】
(第1冷却路部分R1および連通路部分R3)
第1冷却路部分R1および連通路部分R3は、第1収容部5に設けられる。以下において、これら各部分R1,R3の形成態様について、
図4~
図7を参照しながら説明する。
図4は、第1収容部5を高圧側から見た図であり、
図5は、第1収容部5を低圧側から見た図である。また、
図6、
図7は、第1収容部5の内部に形成される中空空間52を示す図である。
【0039】
第1収容部5には、収容空間51(ひいては、ここに収容される本体部10)を周方向から取り囲むとともに、軸方向の端部が開放された、略円筒状の中空空間(円筒空間)52が設けられている。そして、この円筒空間52の内部が、複数の仕切り部(1個の長尺仕切り部53、および、複数の短尺仕切り部54)と、分断部55とによって区画されている。なお、円筒空間52は完全な円筒状である必要はなく、例えば、動力線43を挿通させるための空間521などと干渉する部分を避けた形状であってよい。
【0040】
長尺仕切り部53、および、複数の短尺仕切り部54は、軸方向に延在して円筒空間52を周方向に区画する部分であり、周方向に略等間隔で配置されている。このうち、長尺仕切り部53は、円筒空間52の軸方向の一端から他端の全体に亘って設けられて、円筒空間52を周方向について完全に分断するものである。一方、短尺仕切り部54は、円筒空間52の軸方向のいずれかの端部と、他方の端部に至るまでの途中位置との間に亘って設けられて、円筒空間52を周方向について部分的に(例えば、4分の3程度)分断するものである。
【0041】
短尺仕切り部54は、3個以上(図の例では9個)設けられる。そして、
図6、
図7などに示されるように、これら奇数個の短尺仕切り部54は、周方向について、高圧側の端部に寄せられるものと、低圧側の端部に寄せられるものとが、交互に表れるように配置される。いま、高圧側から見て、長尺仕切り部53を起点として時計回り方向で、第1短尺仕切り部54(1)、第2短尺仕切り部54(2)、・・・、第9短尺仕切り部54(9)と付番すると、奇数番の短尺仕切り部54(1),54(3),・・・,54(9)は、高圧側の端部に寄せられ、偶数番の短尺仕切り部54(2),54(4),・・・,54(8)は、低圧側の端部に寄せられる。
【0042】
したがって、第1収容部5の高圧側の端面には、
図4に示されるように、長尺仕切り部53と第1短尺仕切り部54(1)の間に、弧状の開口(第1開口)S1が形成される。また、長尺仕切り部53と第9短尺仕切り部54(9)の間にも、弧状の開口(第2開口)S2が形成される。さらに、奇数番の各短尺仕切り部54(1),54(3),・・・,54(9)の各間に、第1開口S1と第2開口S2を併せた長さに相当する弧状の開口S3が形成される。一方、第1収容部5の低圧側の端面には、
図5に示されるように、長尺仕切り部53および偶数番の各短尺仕切り部54(2),54(4),・・・,54(8)の各間に、第1開口S1と第2開口S2を併せた長さに相当する弧状の開口S3が形成される。低圧側および高圧側の各端面に表れるこれらの開口S1,S2,S3は、各端面に第2収容部6が液密に取り付けられることによって閉鎖される。
【0043】
このようにして、円筒空間52に、第1開口S1および第2開口S2を両端として、各短尺仕切り部54に案内されて軸方向に延在する部分と、各短尺仕切り部54の端を回って180度折り返すU字状の部分とが交互に表れるつづら折り状の経路、すなわち、蛇行経路が形成される。
【0044】
分断部55は、長尺仕切り部53と第1短尺仕切り部54(1)の間を周方向に亘るように設けられる部分であり、長尺仕切り部53と第1短尺仕切り部54(1)の間の空間を軸方向に分断する。これによって、円筒空間52に形成される蛇行経路が、第1開口S1から分断部55に至るまでの短尺な部分52aと、第2開口S2から分断部55に至るまでの蛇行した部分52bとに分断される。この短尺な部分52aが、冷却路Rにおける連通路部分R3を構成し、後者の蛇行した部分52bが、冷却路Rにおける第1冷却路部分R1を構成する。
【0045】
(第2冷却路部分R2)
第2冷却路部分R2は、高圧側の第2収容部6に設けられる。以下において、高圧側と低圧側の各第2収容部6を区別する場合には、前者を「高圧側第2収容部6o」と示し、後者を「低圧側第2収容部6i」と示す。
【0046】
高圧側第2収容部6oに設けられる第2冷却路部分R2の構成について、
図8を参照しながら説明する。
図8は、高圧側第2収容部6oを、第1収容部5に取り付けられる側から見た図である。
【0047】
高圧側第2収容部6oには、軸方向から見て収容貫通孔61を周方向から略全体的に取り囲むC字状の中空空間(C字空間)621が設けられている。C字空間621の各端部は、径方向に延出する直線状の中空空間(延出空間)622の一端と連通している。また、各延出空間622の他端は、高圧側第2収容部6oにおける第1収容部5と対向される側の面に設けられた開口63と連通している。このC字空間621および各延出空間622によって形成される部分62が、冷却路Rにおける第2冷却路部分R2を構成する。
【0048】
(冷却路Rの全体構成)
次に、冷却路Rの全体構成について、
図9、
図10を参照しながら説明する。
図9は、筐体部20を高圧側から見た図である。
図10は、冷却路Rの全体構成を示す図である。
【0049】
上記の通り、第1収容部5の低圧側および高圧側の各端面に表れる開口S1,S2,S3は、各端面に高圧側第2収容部6oあるいは低圧側第2収容部6iが液密に取り付けられることによって閉鎖される。
【0050】
ただし、高圧側第2収容部6oの側面には、第2冷却路部分R2の各端部を構成する2個の開口63が設けられており、高圧側第2収容部6oが第1収容部5の高圧側の端面に取り付けられた状態において、これらの各開口63が、該端面における第1開口S1および第2開口S2とそれぞれ連通する位置に配置される。したがって、高圧側第2収容部6oが第1収容部5の高圧側の端面に取り付けられることで、連通路部分R3の一端である第1開口S1が、第2冷却路部分R2の一端と連通し、第1冷却路部分R1の一端である第2開口S2が、第2冷却路部分R2の他端と連通する。
【0051】
これによって、連通路部分R3、第2冷却路部分R2、および、第1冷却路部分R1が、この順に直列的に接続されて、途中で分岐しない(すなわち、枝分かれのない)、一本道の冷却路Rが形成される。
【0052】
この冷却路Rの両端部には、冷却媒体の導入口Rsあるいは導出口Reがそれぞれ設けられる。すなわち、冷却路Rにおける連通路部分R3側の端部には、冷却媒体の導入口Rsが設けられ、第1冷却路部分R1側の端部には、冷却媒体の導出口Reが設けられる。
【0053】
このような構成において、導入口Rsから導入された冷却媒体は、連通路部分R3を通って第2冷却路部分R2に流入し、ここを流れる。第2冷却路部分R2は、高圧側第2収容部6oの内部において、軸受3が収容される収容貫通孔61を周方向から略全体的に取り囲むように設けられているので、ここを冷却媒体が通過することによって、高圧側の軸受3の側からの放熱が行われる。
【0054】
また、高圧側第2収容部6oに第2冷却路部分R2が設けられて、ここを冷却媒体が通過することによって、高圧側第2収容部6oが、熱遮断部材として機能する。すなわち、例えば、回転電機100が多段タイプの圧縮機に搭載される場合(
図20)、筐体部20の外側であって回転軸2の高圧側には、高圧側回転翼92の回転によって圧縮されて昇温した高温の空気G2が熱源として存在する。この空気G2から伝達される熱は、高圧側第2収容部6oの側壁(具体的には、収容空間90aおよび流路空間90bの一部を構成する側壁部分)から、高圧側第2収容部6oの内部に伝達されていき、その伝達経路(熱伝達経路)の熱抵抗分だけ、高圧側第2収容部6oを昇温させることになる。ところが、ここでは、高圧側第2収容部6oに第2冷却路部分R2が設けられており、ここに冷却媒体が流通している。このため、冷却路Rまでの熱伝達経路が低圧側第2収容部6iに比べて短くなり熱抵抗が小さくなるため、高圧側第2収容部6oの昇温が有効に抑制される。つまり、熱源となる高温の空気G2から伝達される熱が、高圧側第2収容部6oによっていわば遮断される。また、空気G2から伝達される熱の一部が冷却媒体に吸収されることによっても、高圧側第2収容部6oの昇温が有効に抑制される。さらに、軸受3から冷却路Rまでの熱伝達経路も低圧側第2収容部6iに比べて短くなり熱抵抗が小さくなるため、高圧側第2収容部6oに収容されている軸受3の昇温も抑制される。
【0055】
第2冷却路部分R2を流れて高圧側の軸受3の側から熱を奪うなどした冷却媒体は、続いて、第1冷却路部分R1に流入し、ここを流れる。第1冷却路部分R1は、第1収容部5の内部において、収容空間51を囲む周壁部分の略全体を網羅するような蛇行経路として設けられている。つまり、冷却媒体が、軸方向に流れて端部で折り返す蛇行を繰り返すことで、収容空間51を囲む周壁部分の略全体が冷却媒体で走査される。これによって、本体部10の外周側(より具体的には、ステータ4の外周側)からの放熱が十分に行われる。第1冷却路部分R1を流れた冷却媒体は、導出口Reから導出される。
【0056】
図21(a)には、この実施形態に係る冷却路Rの構成が模式的に示されている。ここに示されるように、冷却路Rが、第1収容部5の内部を通過する第1冷却路部分R1と、一方の第2収容部6(高圧側第2収容部6o)の内部を通過する第2冷却路部分R2とを含んでいるので、各冷却路部分R1,R2を流れる冷却媒体によって、本体部10の外周側と、高圧側の軸受3の側の両方からの放熱がなされる。したがって、本体部10の外周側と高圧側の軸受3の側の両方において十分な放熱を行うことができる。また、冷却路Rが、高圧側第2収容部6oの内部を通過する第2冷却路部分R2を含んでいるので、高圧側第2収容部6oを熱遮断部材として機能させることができる。すなわち、筐体部20の外側であって回転軸2の高圧側に存在している熱源G2から伝達される熱の少なくとも一部を遮断して、本体部10(特に、高圧側の軸受3)の昇温を抑制することができる。
【0057】
発明者達が、第2冷却路部分R2を設けることの効果を検証するために行った熱解析シミュレーションによると、SPMモータを出力した場合、第2冷却路部分R2を設けないときの高圧側の軸受3の温度は125℃であり、第2冷却路部分R2を設けたときの該軸受3の温度は115℃であった。すなわち、第2冷却路部分R2を設けることで、10℃分の昇温抑制効果が得られることが判明した。125℃といった高温状態におかれた場合、軸受3の製品寿命が大きく損なわれることが懸念されるが、この温度が10℃程度低減されることで、このような事態が回避されて軸受3の製品寿命が担保される。
【0058】
さらに、この実施形態に係る冷却路Rは、導入口Rsから導出口Reに至るまで、途中で分岐しない一本道(一筆書き)の経路となっている。このため、導入口Rsから供給される冷却媒体の状態(圧力など)が変化しても、冷却路Rの各部分における冷却媒体の流量は一定になる。すなわち、冷却路Rの全体に亘って一定流量の冷却冷媒を流すことができる。したがって、高圧側第2収容部6oの熱遮断性能が安定して維持される。すなわち、熱源G2から伝達される熱の少なくとも一部を安定して遮断して高圧側の軸受3の昇温を十分に抑制することができる。
【0059】
例えば、
図22(a)に示されるように、導入口Rsから導出口Reに至る冷却路の途中で、第1収容部5の内部を通過する部分R1と、第2収容部6の内部を通過する部分R2とに分岐するような冷却路も考えられる。このような構成においても、本体部10の外周側と軸受3の側の両方からの放熱がなされる。しかしながら、このような構成の場合、導入口Rsから供給される冷却媒体の状態が変化すると、冷却路の各分流部分における流量などが、該部分の流路抵抗に応じてバラバラに変化してしまう。したがって、高圧側第2収容部6oの熱遮断性能を安定して維持することが難しい。つまり、
図21(a)に示されるような、途中で分岐する冷却路では、この実施形態に係る冷却路Rと同等の効果を得ることはできない。
【0060】
また、この実施形態に係る冷却路Rでは、
図21(a)に示されるように、第2冷却路部分R2が、第1冷却路部分R1の上流側に配置されていて、軸受3側からの冷却が、本体部10の外周側からの冷却よりも優先して行われる。つまり、冷却媒体は、第2冷却路部分R2を通過してから第1冷却路部分R1を通過する。この構成によると、冷却媒体が、第2冷却路部分R2を十分に低温な状態で流れるので、高圧側第2収容部6oにおいて高い熱遮断性能を実現することができる。また、この構成によると、冷却路Rを流れる冷却媒体は、第2冷却路部分R2を通過する際に軸受3から熱を奪い、その熱によって多少昇温した状態で、第1冷却路部分R1を通過し、その際に本体部10の外周側から熱を奪う。一般に、本体部10の外周は軸受3よりも高温になるところ、ここでは、冷却媒体が、十分に低温な状態で、比較的低温な軸受3の近傍にある第2冷却路部分R2を流れ、十分に低温な状態から多少昇温した状態で、比較的高温な本体部10の外周の近傍にある第1冷却路部分R1を流れることになるため、どちらの冷却路部分R1,R2においても、冷却媒体と冷却対象物との温度差が十分に大きなものとなる。したがって、軸受3の側からの放熱性能と、本体部10の外周側からの放熱性能の両方を、十分に高いものとすることができる。また、軸受3の近傍を、十分に低温な冷却媒体が流れることで、軸受3に用いられる潤滑剤(グリスなど)の劣化を抑制することもできる。
【0061】
例えば、
図22(b)に示されるように、第2冷却路部分R2を、第1冷却路部分R1の下流側に設けた冷却路、すなわち、本体部10の外周側からの冷却が、軸受3の側からの冷却よりも優先して行われるような冷却路も考えられる。しかしながら、このような構成の場合、冷却路を流れる冷却媒体は、第1冷却路部分R1を通過してから第2冷却路部分R2を通過することになる。つまり、冷却路を流れる冷却媒体は、第1冷却路部分R1を通過する際に本体部10の外周側から熱を奪い、その熱によって昇温した状態で、第2冷却路部分R2を通過する。この場合、第2冷却路部分R2を流れる冷却媒体の温度が十分に低温な状態ではないので、高圧側第2収容部6oにおける熱遮断性能が低下してしまう。さらに、冷却媒体が、十分に低温な状態で、比較的高温な本体部10の外周の近傍を流れ、十分に低温な状態から昇温した状態で、比較的低温な軸受3の近傍を流れることになるため、第2冷却路部分R2において冷却媒体と軸受3との温度差が小さくなってしまう。したがって、軸受3の側からの放熱性能も低下してしまう。このように、
図22(b)に示されるような、第2冷却路部分R2が下流側に設けられる冷却路では、この実施形態に係る冷却路Rと同等の効果を得ることはできない。
【0062】
<1-3.効果>
この実施形態に係る回転電機100は、ロータ1とステータ4とを備える本体部10と、本体部10を収容する筐体部20と、を備える。ここにおいて、筐体部20が、本体部10を周方向から取り囲む第1収容部5と、回転軸2を回転自在に支持するための軸受3を収容する第2収容部6と、を備える。そして、筐体部20に、冷却媒体の導入口Rsから、途中で分岐することなく、冷却媒体の導出口Reに至る冷却路Rが形成されており、この冷却路Rが、第1収容部5の内部を通過する第1冷却路部分R1と、第2収容部6の内部を通過する第2冷却路部分R2と、を含んで構成されている。この構成によると、第1収容部5の内部に第1冷却路部分R1が設けられるだけでなく、第2収容部6の内部に第2冷却路部分R2が設けられる。したがって、例えば、筐体部20の外側であって回転軸2の軸端側に熱源(例えば、高温の空気)が存在している場合に、該熱源から伝達される熱の少なくとも一部を第2収容部6によって遮断することができる。すなわち、第2収容部6を熱遮断部材として機能させることができる。また、第1、第2収容部5,6の各内部に設けられた第1、第2冷却路部分R1,R2に冷却媒体が流通されることで、本体部10の外周側と軸受3の側の両方からの放熱がなされる。したがって、ロータ1、ステータ4、および軸受3の昇温を抑制することもできる。さらにここでは、冷却路Rが、導入口Rsから導出口Reに至るまで、途中で分岐しない一本道の経路となっているので、冷却路Rの全体に亘って一定流量の冷却媒体を流すことができ、安定した熱遮断性能が維持される。したがって、回転電機100の昇温を十分に抑制することができる。
【0063】
また、この実施形態に係る回転電機100は、冷却路Rにおいて、第2冷却路部分R2が、第1冷却路部分R1の上流側に設けられている。この構成によると、冷却媒体が、第2冷却路部分R2を十分に低温な状態で流れるので、第2収容部6において高い熱遮断性能を実現することができる。また、この構成によると、冷却媒体が、一般に本体部10の外周よりも低温である軸受3の近傍を、十分に低温な状態で流れ、一般に軸受3よりも高温となる本体部10の外周の近傍を、十分に低温な状態から多少昇温した状態で流れることになるため、どちらの冷却路部分においても、冷却媒体と冷却対象物との温度差が十分に大きなものとなる。したがって、軸受3の側からの放熱性能と、本体部10の外周側からの放熱性能の両方を、十分に高いものとすることができる。
【0064】
また、この実施形態に係る回転電機100のように、ステータ4の内部にロータ1が配置されたインナーロータ型の本体部10を備える場合、本体部10の外周側からの放熱がなされることによって、ステータ4の昇温を十分に抑制することができる。また、本体部10の外周側からだけでなく、軸受3の側からも十分な放熱がなされることによって、また、軸受3の近傍にある熱源からの加熱が抑制されることによって、軸受3の昇温も十分に抑制することができる。軸受3の昇温が十分に抑制されることで、軸受3の側からロータ1の熱も放熱することが可能となる。すなわち、ロータ1の熱を、回転軸2を介して、軸受3の側から放熱させることが可能となる。これによって、ロータ1の昇温(例えば、渦電流損に伴う磁石の発熱による昇温)も抑制することができる。このように、ステータ4、軸受3、および、ロータ1の昇温が抑制されることで、これら各部の性能低下や製品寿命の短命化が回避され、回転電機100の性能および製品寿命を十分に担保することができる。
【0065】
また、この実施形態に係る回転電機100は、第1収容部5に、本体部10を周方向から取り囲むとともに、軸方向の端部が開放された、円筒状の中空空間52が設けられており、該中空空間52における該開放された端部(具体的には、開口S1~S3)が、第2収容部6によって閉鎖されている。そして、該中空空間52の一部分52bが、第1冷却路部分R1を形成している。したがって、第1冷却路部分R1を通過する冷却媒体が、開口S1~S3に到達した際に、第2収容部6に接触する。つまり、この構成によると、第1冷却路部分R1を通過する冷却媒体の一部を、第2収容部6に接触させることができ、これによって、第1冷却路部分R1を通過する冷却媒体に第2収容部6から熱を奪わせることができる。したがって、第2収容部6の熱遮断性能を特に高めることができるとともに、軸受3の側からの放熱をさらに促進することができる。
【0066】
また、この実施形態に係る回転電機100では、第2収容部6が、第1収容部5の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられており、第2冷却路部分R2が、2個の第2収容部6のうちの一方のみに設けられている。図の例では、2個の第2収容部6が互いに同じサイズとされているが、第2冷却路部分R2が設けられない側の第2収容部6のサイズを他方の第2収容部6に比べて小さくするような設計も可能である。こうすることで、回転電機100の全体のサイズを小さくすることができる。
【0067】
特に、この実施形態に係る回転電機100では、高圧側に配置される第2収容部6(高圧側第2収容部6o)に第2冷却路部分R2が設けられる。回転電機100が例えば多段タイプの圧縮機に搭載される場合(
図20)、筐体部20の外側であって回転軸2の高圧側に比較的高温の熱源(圧縮により高温となった空気)G2が存在するところ、高圧側に配置される第2収容部6に第2冷却路部分R2が設けられることで、該熱源G2から伝達される熱の少なくとも一部を該第2収容部6oによって遮断することができる。
【0068】
また、この実施形態に係る回転電機100では、導入口Rsと導出口Reがいずれも第1収容部5に設けられており、導入口Rsから導入された冷却媒体が、第1収容部5に設けられた連通路部分R3を通過して、第2収容部6に設けられた第2冷却路部分R2に導入されるようになっている。この構成によると、連通路部分R3を例えば外部配管により構成する場合に比べて、全体のサイズをコンパクト化することができる。また、構成を簡素化することができ、液密に接合するべき箇所の数を低減することもできる。
【0069】
<2.第2実施形態>
<2-1.回転電機の基本構成>
第2実施形態に係る回転電機200の基本構成を、
図11を参照しながら説明する。
図11は、回転電機200を、
図1の矢印B方向から見た図である。ただし、
図3と同様、
図11でも、筐体部20が断面状態で示されている。なお、以下の説明では、第1実施形態で説明したものと同じ要素については、同じ符号を付して示すとともにその説明を省略する。
【0070】
回転電機200は、第1実施形態に係る回転電機100と同様、ロータ1、回転軸2、軸受3、ステータ4、などを含んで構成される本体部10を備える。本体部10の構成は、上述した通りである。
【0071】
また、回転電機200は、第1実施形態に係る回転電機100と同様、第1収容部5、2個の第2収容部6、蓋部7、などを含んで構成される筐体部20を備える。筐体部20の基本構成は第1実施形態と同様であるが、形成される冷却路Rの構成が第1実施形態と相違する。この相違点について、以下に説明する。
【0072】
<2-2.冷却路R>
冷却路Rは、本体部10の側からの冷却を行うための第1冷却路部分R1と、高圧側の軸受3の側からの冷却などを行うための第2冷却路部分(高圧側第2冷却路部分)R2oと、連通路部分R3と、を備える。さらに、冷却路Rは、低圧側の軸受3の側からの冷却などを行うためのもう一つの第2冷却路部分(低圧側第2冷却路部分)R2iと、2個の第2冷却路部分R2o,R2iを互いに接続するための連通路部分(追加連通路部分)R4と、を備える。以下において、これらの各部分R1~R4の形成態様を、具体的に説明する。
【0073】
(第1冷却路部分R1、連通路部分R3、および、追加連通路部分R4)
第1冷却路部分R1、連通路部分R3、および、追加連通路部分R4は、第1収容部5に設けられる。以下において、これら各部分R1,R3,R4の形成態様について、
図12~
図14を参照しながら説明する。
図12は、第1収容部5を高圧側から見た図であり、
図13は、第1収容部5を低圧側から見た図である。また、
図14は、第1収容部5の内部に形成される中空空間52を示す図である。
【0074】
第1実施形態と同様、ここでも、第1収容部5には、収容空間51を周方向から取り囲むとともに、軸方向の端部が開放された、略円筒状の中空空間(円筒空間)52が設けられている。そして、この円筒空間52の内部が、複数の仕切り部(2個の長尺仕切り部53、および、複数の短尺仕切り部54)と、分断部55とによって区画されている。
【0075】
複数の仕切り部53,54の各々の基本構成は第1実施形態と同様である。ただし、第1実施形態では、複数の仕切り部53,54として、1個の長尺仕切り部53と奇数個の短尺仕切り部54(1)~54(9)とが設けられていたが、この実施形態では、第9短尺仕切り部54(9)に換えて長尺仕切り部53が設けられる。つまり、この実施形態では、2個の長尺仕切り部53と偶数個の短尺仕切り部54(1)~54(8)が、周方向に略等間隔で配置されている。
【0076】
したがって、第1収容部5の高圧側の端面には、
図12に示されるように、2つの長尺仕切り部53の間に、弧状の開口(第4開口)S4が形成される。また、一方の長尺仕切り部53と第1短尺仕切り部54(1)の間に、弧状の開口(第1開口)S1が形成される。さらに、奇数番の各短尺仕切り部54(1),54(3),・・・,54(7)の各間、および、第7短尺仕切り部54(7)との長尺仕切り部53の間に、第1開口S1と第2開口S2を併せた長さに相当する弧状の開口S3が形成される。一方、第1収容部5の低圧側の端面には、
図13に示されるように、2つの長尺仕切り部53の間に、弧状の開口(第4開口)S4が形成される。また、長尺仕切り部53と第8短尺仕切り部54(8)の間に、弧状の開口(第2開口)S2が形成される。さらに、偶数番の各短尺仕切り部54(2),54(4),・・・,54(8)の各間、および、第2短尺仕切り部54(2)と長尺仕切り部53の間に、第1開口S1と第2開口S2を併せた長さに相当する弧状の開口S3が形成される。低圧側および高圧側の各端面に表れるこれらの開口S1~S4は、各端面に第2収容部6が液密に取り付けられることによって閉鎖される。
【0077】
このようにして、円筒空間52に2個の長尺仕切り部53が設けられることによって、該円筒空間52が、一対の第4開口S4を両端として軸方向に延在する細長い部分52cと、それ以外の断面C字状の部分とに分断される。この細長い部分52cが、冷却路Rにおける追加連通路部分R4を構成する。
【0078】
一方、断面C字状の部分には、第1開口S1および第2開口S2を両端として、各短尺仕切り部54に案内されて軸方向に延在する部分と、各短尺仕切り部54の端を回って180度折り返すU字状の部分とが交互に表れるつづら折り状の経路、すなわち、蛇行経路が形成される。
【0079】
分断部55は、長尺仕切り部53と第1短尺仕切り部54(1)の間を周方向に亘るように設けられる部分であり、長尺仕切り部53と第1短尺仕切り部54(1)の間の空間を軸方向に分断する。これによって、断面C字状の部分に形成される蛇行経路が、第1開口S1から分断部55に至るまでの短尺な部分52aと、第2開口S2から分断部55に至るまでの蛇行した部分52bとに分断される。この短尺な部分52aが、冷却路Rにおける連通路部分R3を構成し、後者の蛇行した部分52bが、冷却路Rにおける第1冷却路部分R1を構成する。
【0080】
(第2冷却路部分R2o,R2i)
高圧側第2冷却路部分R2oは、高圧側第2収容部6oに設けられる。高圧側第2冷却路部分R2oの構成は、第1実施形態と同様である(
図8参照)。
【0081】
一方、低圧側第2冷却路部分R2iは、低圧側第2収容部6iに設けられる。低圧側第2冷却路部分R2iの構成について、
図15を参照しながら説明する。
図15は、低圧側第2収容部6iを、第1収容部5に取り付けられる側から見た図である。
【0082】
低圧側第2収容部6iにも、高圧側第2収容部6oと同様、軸方向から見て収容貫通孔61を周方向から略全体的に取り囲むC字状の中空空間(C字空間)621が設けられている。C字空間621の各端部は、径方向に延出する直線状の中空空間(延出空間)622の一端と連通している。また、各延出空間622の他端は、低圧側第2収容部6iにおける第1収容部5と対向される側の面に設けられた開口63と連通している。このC字空間621および各延出空間622によって形成される部分62が、冷却路Rにおける第2冷却路部分(低圧側第2冷却路部分)R2iを構成する。
【0083】
(冷却路Rの全体構成)
次に、冷却路Rの全体構成について、
図16~
図19を参照しながら説明する。
図16は、筐体部20を高圧側から見た図であり、
図17は、筐体部20を低圧側から見た図である。また、
図18、
図19は、冷却路Rの全体構成を示す図である。
【0084】
上記の通り、第1収容部5の低圧側および高圧側の各端面に表れる開口S1~S4は、各端面に高圧側第2収容部6oあるいは低圧側第2収容部6iが液密に取り付けられることによって閉鎖される。
【0085】
ただし、高圧側第2収容部6oの側面には、高圧側第2冷却路部分R2oの各端部を構成する2個の開口63が設けられており、高圧側第2収容部6oが第1収容部5の高圧側の端面に取り付けられた状態において、これらの各開口63が、該端面における第1開口S1および第4開口S4とそれぞれ連通する位置に配置される。したがって、高圧側第2収容部6oが第1収容部5の高圧側の端面に取り付けられることで、連通路部分R3の一端である第1開口S1が、高圧側第2冷却路部分R2oの一端と連通し、追加連通路部分R4の一端である第4開口S4が、高圧側第2冷却路部分R2oの他端と連通する。
【0086】
また、低圧側第2収容部6iの側面には、低圧側第2冷却路部分R2iの各端部を構成する2個の開口63が設けられており、低圧側第2収容部6iが第1収容部5の低圧側の端面に取り付けられた状態において、これらの各開口63が、該端面における第4開口S4および第2開口S2とそれぞれ連通する位置に配置される。したがって、低圧側第2収容部6iが第1収容部5の低圧側の端面に取り付けられることで、追加連通路部分R4の他端である第4開口S4が、低圧側第2冷却路部分R2iの一端と連通し、第1冷却路部分R1の一端である第2開口S2が、低圧側第2冷却路部分R2iの他端と連通する。
【0087】
これによって、連通路部分R3、高圧側第2冷却路部分R2o、追加連通路部分R4、低圧側第2冷却路部分R2i、および、第1冷却路部分R1が、この順に直列的に接続されて、途中で分岐しない(すなわち、枝分かれのない)、一本道の冷却路Rが形成される。
【0088】
この冷却路Rの両端部には、冷却媒体の導入口Rsあるいは導出口Reがそれぞれ設けられる。すなわち、冷却路Rにおける連通路部分R3側の端部には、冷却媒体の導入口Rsが設けられ、第1冷却路部分R1側の端部には、冷却媒体の導出口Reが設けられる。
【0089】
このような構成において、導入口Rsから導入された冷却媒体は、連通路部分R3を通って高圧側第2冷却路部分R2oに流入し、ここを流れる。高圧側第2冷却路部分R2oは、高圧側第2収容部6oの内部において、軸受3が収容される収容貫通孔61を周方向から略全体的に取り囲むように設けられているので、ここを冷却媒体が通過することによって、高圧側の軸受3の側からの放熱が行われる。さらに、高圧側第2収容部6oに第2冷却路部分R2oが設けられて、ここを冷却媒体が通過することによって、高圧側第2収容部6oが、熱遮断部材として機能する。すなわち、例えば、筐体部20の外側であって回転軸2の高圧側に熱源(例えば、高圧側回転翼92の回転によって圧縮されて昇温した高温の空気G2)が存在している場合に、該熱源G2から伝達される熱の少なくとも一部を高圧側第2収容部6oによって遮断することができる。
【0090】
高圧側第2冷却路部分R2oを流れて高圧側の軸受3の側から熱を奪った冷却媒体は、続いて、追加連通路部分R4を通って、低圧側第2冷却路部分R2iに流入し、ここを流れる。低圧側第2冷却路部分R2iは、低圧側第2収容部6iの内部において、軸受3が収容される収容貫通孔61を周方向から略全体的に取り囲むように設けられているので、ここを冷却媒体が通過することによって、低圧側の軸受3の側からの放熱が行われる。さらに、低圧側第2収容部6iに第2冷却路部分R2iが設けられて、ここを冷却媒体が通過することによって、底圧側第2収容部6iが、熱遮断部材として機能する。すなわち、例えば、筐体部20の外側であって回転軸2の低圧側に熱源(例えば、低圧側回転翼91の回転によって圧縮されて昇温した高温の空気G1)が存在している場合に、該熱源G1から伝達される熱の少なくとも一部を低圧側第2収容部6iによって遮断することができる。
【0091】
低圧側第2冷却路部分R2iを流れて低圧側の軸受3の側から熱を奪うなどした冷却媒体は、続いて、第1冷却路部分R1に流入し、ここを流れる。第1実施形態と同様、ここでも、第1冷却路部分R1は、第1収容部5の内部において、収容空間51を囲む周壁部分の略全体を網羅するような蛇行経路として設けられている。したがって、ここに冷却媒体が流れることで、収容空間51を囲む周壁部分の略全体が冷却媒体で走査され、本体部10の外周側からの放熱が十分に行われる。第1冷却路部分R1を流れた冷却媒体は、導出口Reから導出される。
【0092】
図21(b)には、この実施形態に係る冷却路Rの構成が模式的に示されている。ここに示されるように、冷却路Rが、第1収容部5の内部を通過する第1冷却路部分R1と、高圧側と低圧側の各第2収容部6o,6iの内部を通過する第2冷却路部分R2o,R2iとを含んでいるので、各冷却路部分R1,R2o,R2iを流れる冷却媒体によって、本体部10の外周側とからの放熱がなされるとともに、高圧側のおよび低圧側の各軸受3の側からの放熱がなされる。また、高圧側および低圧側の各第2収容部6o,6iを、熱遮断部材として機能させることができる。すなわち、筐体部20の外側であって回転軸2の各軸端側に存在している熱源G1,G2から伝達される熱の少なくとも一部を遮断して、本体部10(特に、高圧側および低圧側の各軸受3)の昇温を抑制することができる。
【0093】
さらに、第1実施形態と同様、ここでも、冷却路Rが、導入口Rsから導出口Reに至るまで、途中で分岐しない一本道の経路となっているので、導入口Rsから供給される冷却媒体の状態が変化しても、冷却路Rの各部分における冷却媒体の流量は一定になる。すなわち、冷却路Rの全体に亘って一定流量の冷却冷媒を流すことができる。したがって、高圧側および低圧側の各第2収容部6o,6iの熱遮断性能がいずれも安定して維持される。すなわち、各熱源G1,G2から伝達される熱の少なくとも一部を安定して遮断して高圧側および低圧側の各軸受3の昇温を十分に抑制することができる。
【0094】
例えば、
図22(c)に示されるように、導入口Rsから導出口Reに至る冷却路の途中で、第1収容部5の内部を通過する部分R1と、高圧側第2収容部6oの内部を通過する部分R2oと、低圧側第2収容部6iの内部を通過する部分R2iとに分岐するような冷却路も考えられる。このような構成においても、本体部10の外周側と高圧側および低圧側の各軸受3の側との両方からの放熱がなされる。しかしながら、このような構成の場合、導入口Rsから供給される冷却媒体の状態が変化すると、冷却路の各分流部分における流量などが、該部分の流路抵抗に応じてバラバラに変化してしまう。したがって、高圧側および低圧側の各第2収容部6o,6iの熱遮断性能を安定して維持することが難しい。分岐が多くなるほど、安定性の維持が難しくなることはいうまでもない。このように、
図22(c)に示されるような、途中で分岐する冷却路では、この実施形態に係る冷却路Rと同等の効果を得ることはできない。
【0095】
<2-3.効果>
この実施形態に係る回転電機200によっても、第1実施形態に係る回転電機100と同様の効果を得ることができる。
【0096】
特に、この実施形態に係る回転電機200では、第2収容部6が、第1収容部5の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ設けられており、第2冷却路部分R2が、2個の第2収容部6の両方に設けられている。回転電機100が例えば多段タイプの圧縮機に搭載される場合(
図20)、筐体部20の外側であって回転軸2の高圧側と低圧側の両方に熱源(圧縮により高温となった空気)G1,G2が存在するところ、高圧側および低圧側に配置される各第2収容部6(高圧側第2収容部6oおよび低圧側第2収容部6i)に第2冷却路部分R2が設けられることで、これらの各熱源G1,G2から伝達される熱の少なくとも一部を各第2収容部6o,6iによって遮断することができる。また、この構成によると、回転軸2の両側に設けられている2個の軸受3の両方から放熱を行うことができるので、特に高い放熱性能を実現することができる。
【0097】
<3.変形例>
上記の各実施形態において、冷却路Rに含まれる各部分R1~R4の形状や形成態様などは、上記に例示したものに限られるものではない。例えば、上記の各実施形態において連通路部分R3および追加連通路部分R4の一方あるいは両方が、外部配管などを用いて形成されてもよい。また、導入口Rsを第2収容部6に設けて、連通路部分R3を省略してもよい。また例えば、上記の各実施形態において第1冷却路部分R1は、軸方向に延在する直線部分が繰り返し表れるような蛇行経路であるとしたが、第1冷却路部分R1は、周方向に延在する直線部分が繰り返し表れるような蛇行経路であってもよい。
【0098】
第2実施形態において、高圧側第2冷却路部分R2oが低圧側第2冷却路部分R2iよりも上流側に設けられていたが、これが逆であってもよい。すなわち、連通路部分R3、低圧側第2冷却路部分R2i、追加連通路部分R4、高圧側第2冷却路部分R2o、および、第1冷却路部分R1が、この順に直列的に接続されて、途中で分岐しない一本道の冷却路が形成されてもよい。
【0099】
上記の各実施形態において、本体部10の構成は、上記に例示したものに限られるものではない。例えば、ロータ1は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された構造を有してもよい。また例えば、上記の実施形態においては、コイル導線42aにおける、ステータコア41の軸方向の端面側に突出した部分は、プレス成形された上で樹脂封止されているものとしたが、該突出した部分は、プレス成形されずに樹脂封止されていてもよい。また例えば、本体部は、ステータの外側にロータが配置されたアウターロータ型で構成されてもよい。
【0100】
上記の各実施形態において、回転電機100,200は、必ずしも多段タイプの圧縮機に搭載される必要はない。すなわち、本発明は、多段タイプの圧縮機に搭載される回転電機はもちろんのこと、それ以外の各種の回転電機に適用することができる。
【0101】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0102】
10 本体部
1 ロータ
2 回転軸
3 軸受
4 ステータ
20 筐体部
5 第1収容部
51 収容空間
52 中空空間(円筒空間)
53 長尺仕切り部
54 短尺仕切り部
55 分断部
6 第2収容部
6i 低圧側第2収容部
6o 高圧側第2収容部
61 収容貫通孔
62 中空空間(C字空間)
63 延出空間
64 開口
7 蓋部
R 冷却路
R1 第1冷却路部分
R2 第2冷却路部分
R2i 低圧側第2冷却路部分
R2o 高圧側第2冷却路部分
R3 連通路部分
R4 追加連通路部分
Rs 導入口
Re 導出口
100,200 回転電機