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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/70 20060101AFI20240912BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20240912BHJP
   B41J 29/13 20060101ALI20240912BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240912BHJP
   B41J 15/04 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
B65H29/70
B41J3/36 Z
B41J29/13
B41J29/00 B
B41J15/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020191916
(22)【出願日】2020-11-18
(65)【公開番号】P2022080705
(43)【公開日】2022-05-30
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】弁理士法人グローバル・アイピー東京
(72)【発明者】
【氏名】塩谷 崇
(72)【発明者】
【氏名】片山 将
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/150184(WO,A1)
【文献】特開昭63-067234(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 29/70
B41J 3/36
B41J 29/13
B41J 29/00
B41J 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
台紙に剥離可能に貼付されたラベルを有する印字媒体の前記台紙から前記ラベルを剥離して発行する剥離発行と、前記台紙から前記ラベルを剥離することなく発行する連続発行との切り替えが可能なプリンタであって、
前記印字媒体を搬送するプラテンローラと、
前記ラベルに印字を行う印字ヘッドと、
剥離発行位置と連続発行位置の間を移動可能な剥離ローラを有する剥離ユニットと、
剥離発行時において前記プラテンローラよりも下流にある台紙を前記剥離発行位置にある前記剥離ローラに向けることで、前記台紙から前記ラベルを剥離する剥離部材と、
前記印字媒体から退避した位置である退避位置と、前記プラテンローラと前記剥離部材の間で前記印字媒体の面を押圧する押圧位置と、の間で移動可能な補助ローラを有するカール矯正ユニットと、
を備え、
前記剥離ローラの前記連続発行位置から前記剥離発行位置への移動に連動して、前記補助ローラが前記退避位置から前記押圧位置に移動するように構成される、
プリンタ。
【請求項2】
前記剥離ユニットと前記カール矯正ユニットの間に設けられた付勢部材を備え、
前記付勢部材は、前記剥離ローラを前記連続発行位置から前記剥離発行位置に移動させる方向に前記剥離ユニットを付勢する、
請求項1に記載されたプリンタ。
【請求項3】
前記カール矯正ユニットが所定の第1軸を中心に揺動することで、前記補助ローラが前記退避位置から前記押圧位置まで移動し、
前記剥離ユニットは、前記付勢部材の付勢力によって、前記カール矯正ユニットが揺動するように前記カール矯正ユニットを押圧する、
請求項2に記載されたプリンタ。
【請求項4】
前記印字媒体がロール状に巻回されたロール体を収容する収容室と、
前記収容室を開放する開放位置と前記収容室を閉鎖する閉鎖位置の間で移動可能なカバーと、
を備え、
前記カバーは、溝部を有し、前記開放位置から前記閉鎖位置への移動に応じて前記溝が前記剥離ローラの軸を収容することで、前記剥離ローラを前記剥離発行位置に移動させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載されたプリンタ。
【請求項5】
前記カバーの前記閉鎖位置に向けた移動に応じて、前記剥離ユニットが前記カール矯正ユニットを押圧することで、前記補助ローラが前記押圧位置まで移動する、
請求項4に記載されたプリンタ。
【請求項6】
前記剥離ユニットの移動を規制し、それによって前記剥離ローラを前記連続発行位置又は前記剥離発行位置に固定するストッパを備えた、
請求項1から5のいずれか一項に記載されたプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ラベルプリンタは、帯状の台紙に複数枚のラベルが仮着された連続紙をサーマルヘッドとプラテンローラとの間に挟み込んだ状態でプラテンローラを回転させることにより連続紙を搬送しながらラベル上に所望の情報を印字するように構成されている。
従来、連続発行と剥離発行との2種類の発行方式を切り替え可能なラベルプリンタが知られている(例えば、特許文献1)。連続発行方式は、ラベルを台紙に仮着したまま発行する方式であり、剥離発行方式はラベルを台紙から剥がして発行する方式である。
特許文献1に記載されたプリンタでは、ピーラーユニット(剥離ユニット)の台紙押えローラ支持枠を第1旋回位置と第2旋回位置の間で移動させることで、連続発行と剥離発行を切り替えるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-185774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、サーマル方式のラベルプリンタでは、ラベルに対して加熱を行うことで印字を行うことから、印字時の熱によりラベルが伸縮し湾曲する(つまり、カールが発生する)ことは避けられない。特に、連続紙がロール状に巻回されたロール紙から連続紙を引き出して印字を行うときには、特にロール径が小さくなった場合にカールの程度が大きくなる。
このようなカールの発生は、剥離発行のときに特に問題となる。連続発行の場合には、台紙付きの多数枚のラベルを一度に発行するため、各ラベルのカールの程度は大きくなり難く、また、発行後に使用者がカールを矯正可能である。それに対して剥離発行の場合は、台紙が剥がれた状態で1枚ずつ発行されるため、発行後のラベルのカールの矯正は難しい。
【0005】
そこで、本発明は、連続発行と剥離発行を切り替え可能なプリンタにおいて、剥離発行時に台紙から剥離されたラベルのカールの発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、台紙に剥離可能に貼付されたラベルを有する印字媒体の前記台紙から前記ラベルを剥離して発行する剥離発行と、前記台紙から前記ラベルを剥離することなく発行する連続発行との切り替えが可能なプリンタであって、前記印字媒体を搬送するプラテンローラと、前記ラベルに印字を行う印字ヘッドと、剥離発行位置と連続発行位置の間を移動可能な剥離ローラを有する剥離ユニットと、剥離発行時において前記プラテンローラよりも下流にある台紙を前記剥離発行位置にある前記剥離ローラに向けることで、前記台紙から前記ラベルを剥離する剥離部材と、前記印字媒体から退避した位置である退避位置と、前記プラテンローラと前記剥離部材の間で前記印字媒体の面を押圧する押圧位置と、の間で移動可能な補助ローラを有するカール矯正ユニットと、を備え、前記剥離ローラの前記連続発行位置から前記剥離発行位置への移動に連動して、前記補助ローラが前記退避位置から前記押圧位置に移動するように構成される、プリンタである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のある態様によれば、連続発行と剥離発行を切り替え可能なプリンタにおいて、剥離発行時に台紙から剥離されたラベルのカールの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るプリンタについて連続発行のときの斜視図である。
図2】実施形態に係るプリンタについて連続発行のときの断面図である。
図3】実施形態に係るプリンタについて剥離発行のときの斜視図である。
図4】実施形態に係るプリンタについて剥離発行のときの断面図である。
図5】ストッパの動作について説明する図である。
図6】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図6Aは斜視図であり、図6Bは拡大断面図である。
図7】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図7Aは斜視図であり、図7Bは拡大断面図である。
図8】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図8Aは斜視図であり、図8Bは拡大断面図である。
図9】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図9Aは斜視図であり、図9Bは拡大断面図である。
図10】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図10Aは斜視図であり、図10Bは拡大断面図である。
図11】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図11Aは斜視図であり、図11Bは拡大断面図である。
図12】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図12Aは斜視図であり、図12Bは拡大断面図である。
図13】実施形態に係るプリンタについて連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す図であり、図13Aは斜視図であり、図13Bは拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[プリンタ1の構成]
本発明の一実施形態に係るプリンタ1は、連続発行と剥離発行を切り替え可能に構成されたラベルプリンタである。以下、プリンタ1について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各図では、例えば図1の斜視図に示すように、上(UP)、下(DN)、左(LH)、右(RH)、前(FR)、後(RR)の方向を定義しているが、この方向の定義は、専ら図面の説明の便宜のためであり、本発明のプリンタの使用時の姿勢を限定する意図はない。
【0010】
図1は、実施形態に係るプリンタ1について連続発行のときの斜視図である。図2は、本実施形態に係るプリンタ1について連続発行のときの断面図である。図3は、本実施形態に係るプリンタ1について剥離発行のときの斜視図である。図4は、本実施形態に係るプリンタ1について剥離発行のときの断面図である。
【0011】
本開示における斜視図は、プリンタ1の内部構造がわかりやすいようにフレーム2の内部を露出した状態で示してある。当業者は、本開示を基にフレームを筐体に実装する等して本発明を実施した所望のプリンタを設計することができる。
本開示における断面図は、プリンタ1の左右方向に直交し、かつプリンタ1の左右方向の中央に位置する平面による切断面を右方向に向かって見たときの状態を示している。
【0012】
図1及び図2に示すように、プリンタ1は、フレーム2、プリンタカバー3、剥離ユニット4、カール矯正ユニット5、一対のストッパ7L,7R、一対のコイルばね6L,6R(付勢部材の一例)、ヒンジ8、プラテンローラ10、剥離バー12、及び、サーマルヘッド28を備える。コイルばね6Lは図では見えないが、コイルばね6Rと左右対称な位置に配置されている。
プリンタ1では、フレーム2とプリンタカバー3によって内部の様々な部品が保護されている。
【0013】
プリンタカバー3は、ロール紙R(ロール体の一例)を収容するロール紙収容室を開放位置と、ロール紙収容室を閉鎖する閉鎖位置と、の間で揺動可能に構成される。フレーム2に設けられた図示しないカバー開放用ボタンを操作することでプリンタカバー3を開放位置に移動させることができる。
【0014】
プリンタカバー3が開放位置と閉鎖位置の間でフレーム2に対して揺動可能となるように、プリンタカバー3がフレーム2に対してヒンジ8(図2参照)で軸支されている。プリンタカバー3は、ヒンジ8に配置された捩りばね(図示せず)により閉鎖位置から開放位置に向けて付勢されている。プリンタカバー3には、図示しないカバー開放用ボタンに押下(操作)によって解除するロック機構が設けられている。操作者によるカバー開放用ボタンの押下によってロックが解除されると、ヒンジ8に配置された捩りばねの付勢力によってプリンタカバー3が閉鎖位置から開放位置に向かって揺動するように構成されている。
【0015】
ロール紙Rは、帯状の連続紙Pがロール状に巻回されたものである。連続紙Pは、帯状の台紙PMと、台紙PM上に予め決められた間隔毎に仮着された複数枚のラベルPLとを有している。台紙PMのラベル貼付面には、ラベルPLを容易に剥離することが可能なようにシリコーン等のような剥離剤が被覆されている。また、台紙PMのラベル貼付面の裏面には、予め決められた間隔毎にラベルPLの位置を示す位置検出マークが形成されている。
ラベルPLの表側は情報が印字される印字面であり、予め決められた温度領域に達すると特定の色に発色する感熱発色層が形成されている。印字面の裏側は接着剤によって被覆された接着面であり、当該接着面が台紙PMのラベル貼付面に貼り付けられることでラベルPLが台紙PMに仮着されている。
【0016】
図2に示すように、プリンタカバー3の先端には、プラテンローラ10が正逆方向に回動自在の状態で軸支されている。プラテンローラ10は、ロール紙Rから引き出される連続紙Pを搬送する搬送手段であり、連続紙Pの幅方向に沿って延在した状態で形成されている。このプラテンローラ10のプラテン軸10aの一端には、プラテン側ギア(図示せず)が連結されている。プラテン側ギアは、プリンタカバー3が閉鎖位置のときにフレーム2に配置される本体側ギアと係合し、本体側ギアを介してローラ駆動用のステッピングモータ(図示せず)等に機械的に接続されるようになっている。
【0017】
図2に示すように、プリンタカバー3には、プラテンローラ10の近傍において剥離バー12がプラテンローラ10に沿って設置されている。この剥離バー12は、剥離発行時に台紙PMからラベルPLを剥離する剥離部材であり、その両端はプリンタカバー3の両側壁に固定されている。
【0018】
プリンタカバー3が揺動するときの先端部において一対のガイド溝31L,31Rが設けられている。一対のガイド溝31L,31Rは、剥離発行時に剥離ローラ45の軸45aの両端を受け入れるように構成されている。
【0019】
フレーム2には、プリンタカバー3を閉鎖したときにプラテンローラ10のプラテン軸10aの両端を保持する一対の切欠部27L,27Rが設けられる(図1では、切欠部27Rは見えていない)。一対の切欠部27L,27Rの前方には、サーマルヘッド28(印字ヘッドの一例)が配置される。
【0020】
サーマルヘッド28は、例えば、文字、記号、図形またはバーコード等の情報を、ロール紙Rから搬送される台紙PMに仮着されているラベルPLに印字する印字手段である。サーマルヘッド28は、プリンタカバー3が閉鎖状態のときにプラテンローラ10に対向するように設けられている。
サーマルヘッド28は、連続紙Pの幅方向に沿って配列される複数の発熱素子(発熱抵抗体)を備え、回路基板(図示せず)から送信される信号に基づいて複数の発熱素子を選択的に通電させることで印字を行う。
サーマルヘッド28の前方には、サーマルヘッド28をプラテンローラ10に向けて付勢し、それによってサーマルヘッド28が印字に最適な圧力でプラテンローラ10に押圧されるようにするための付勢部材(例えば、コイルばね等)を設けることが好ましい。
【0021】
図1に示すように、フレーム2は、一対のフレーム側部2L,2Rを有する。フレーム側部2Lには、剥離ユニット4と係合する溝21L,22L,23Lが形成されている。フレーム側部2Rには、剥離ユニット4と係合する溝21R,22R,23Rが形成されている。溝21L,22L,23Lと溝21R,22R,23Rは、それぞれ左右対称な位置に設けられている。
より具体的には、溝21L,21Rはそれぞれ、剥離ローラアーム4L,4Rの係合突部41L,41Rと係合し、係合突部41L,41Rが対応する溝内を移動可能に構成される。溝22L,22Rはそれぞれ、剥離ローラアーム4L,4Rの係合突部42L,42Rと係合し、係合突部42L,42Rが対応する溝内を移動可能に構成される。溝23L,23Rはそれぞれ、剥離ローラ45の軸45aの各端部と係合し、軸45aの各端部が対応する溝内を移動可能に構成される。
【0022】
図2に示すように、溝21Rは実質的にV字形状をなしており、それぞれ向きが異なる第1溝211Rと第2溝212Rを有する。第1溝211Rは、前端から後方にいくにつれて緩やかに下に向かう溝である。第2溝212Rは、第1溝211Rと第2溝212Rの分岐位置から、上方かつ前方に向かって延びる溝である。溝21Lについても同様である。
後述するように、各溝は、連続発行と剥離発行を切り替えるときの剥離ユニット4の移動に利用される。
【0023】
剥離ユニット4は、連続発行位置と剥離発行位置の間で移動する剥離ローラ45を有する。
剥離ローラ45は、プラテンローラ10が延在する方向と同じ方向に延在する。図2に示すように、剥離ローラ45は、連続発行時にプラテンローラ10から離間した位置(連続発行位置)にある。図4に示すように、剥離ローラ45は、剥離発行時にプラテンローラ10に対向した位置(剥離発行位置)にある。剥離ローラ45が剥離発行位置にある場合、剥離ローラ45は、プラテンローラ10の回転に従動回転し、プラテンローラ10とともに台紙PMを挟持して搬送する。
【0024】
剥離ローラ45を連続発行位置と剥離発行位置の間で移動させるために、剥離ローラ45の軸45aに連結される一対の剥離ローラアーム4L,4Rが設けられる。図1に示すように、一対の剥離ローラアーム4L,4Rは、それぞれ剥離ローラ45の軸45aの両端からフレーム側部2L,2Rの内面に沿って延びている。
【0025】
図1及び図2に示すように、剥離ローラアーム4Rは、係合突部41R,42Rを有する。
係合突部41Rの一部は溝21Rに挿入されており、係合突部41Rは、溝21Rに沿って移動可能に構成されている。係合突部42Rは、溝22Rに挿入され、溝22Rに沿って移動可能に構成されている。係合突部41Rには、コイルばね6Rの一端が取り付けられている。
剥離ローラアーム4Rには、後方に向くように当接面43Rが形成されている。当接面43Rには、連続発行から剥離発行に移行させる際にカール矯正ユニット5に当接し、カール矯正ユニット5の移動を補助する役割がある。
剥離ローラアーム4Lについても同様の構成を有する。
【0026】
カール矯正ユニット5は、補助ローラ55を有し、剥離発行時において補助ローラ55によってラベルPLのカールを矯正する部材である。図1に示すように、カール矯正ユニット5は、剥離ローラアーム4Lと剥離ローラアーム4Rの間に配置されている。
補助ローラ55は、プラテンローラ10が延在する方向と同じ方向に延在する。図2に示すように、補助ローラ55は、連続発行時には、連続紙Pから退避した位置である退避位置にある。
図4に示すように、補助ローラ55は、剥離発行時には、プラテンローラ10と剥離バー12の間の押圧位置にある。補助ローラ55が押圧位置にある場合、補助ローラ55は、プラテンローラ10と剥離バー12の間で連続紙Pを後方に向けて押圧し、それによって連続紙Pのカールを矯正する。
【0027】
カール矯正ユニット5は、軸部51(第1軸の一例)と、一対のばね取付部52L,52Rと、を有する。
軸部51は、カール矯正ユニット5が揺動するときの中心となる揺動軸であり、補助ローラ55と平行に配置されている。
図2に示すように、一対のばね取付部52L,52Rはそれぞれ、一対の係合突部41L,41Rに一端が取り付けられた一対のコイルばね6L,6Rの他端が取り付けられている。図では、ばね取付部52Lとコイルばね6Lは見えないが、それぞればね取付部52Rとコイルばね6Rと左右対称な位置に配置されている。一対のコイルばね6L,6Rによって、剥離ユニット4及びカール矯正ユニット5が連動して動作するように構成されている。
【0028】
一対のストッパ7L,7Rは、必要に応じて剥離ユニット4の動作を規制するために設けられている。各ストッパは、図示しない操作レバーに対する操作に応じて上下方向に移動可能に構成されている。
ストッパ7Lは、フレーム側部2Lの溝22Lに沿って可動である係合突部42Lの動きを規制するために設けられている。ストッパ7Rは、フレーム側部2Rの溝22Rに沿って可動である係合突部42Rの動きを規制するために設けられている。
一対のストッパ7L,7Rのより詳細な構成及びその動作については後述する。
【0029】
なお、図示していないが、プリンタ1は、連続発行時の連続紙Pの台紙PMを切断するカッターを有するとよい。カッターは、連続紙Pが排出される排出口において連続紙Pの幅方向に沿って延在した状態で設置することができる。
【0030】
連続発行の場合は、必要枚数のラベルPLが貼られた台紙を切断処理により作成しておき、現場でラベルPLを台紙PMから剥がして貼り付けることができるので、ラベルPLを貼り付ける対象物がプリンタ1から離れた場所にある場合に適している。
【0031】
図2に示すように、連続発行の際には、剥離ユニット4の剥離ローラ45は、プラテンローラ10から離間した連続発行位置にある。ロール紙Rから引き出された連続紙Pがプラテンローラ10とサーマルヘッド28によって挟持され、連続紙P上のラベルPLに印字される。
【0032】
剥離発行の場合は、ラベルPLが1枚ずつ台紙から剥がれた状態で排出されるのでラベルPLを貼り付ける対象物が操作者の近くにある場合に適している。剥離発行に際しては、剥離ユニット4の剥離ローラ45を剥離発行位置にセットする。つまり、剥離ローラ45は、プラテンローラ10に対向する位置に配置される。剥離発行においても、ロール紙Rから引き出された連続紙Pがプラテンローラ10とサーマルヘッド28によって挟持され、連続紙P上のラベルPLに印字される点は、連続発行と同じである。剥離発行では、図4に示すように、ロール紙Rから引き出された連続紙Pの台紙PMは、剥離バー12において急旋回させられ、プラテンローラ10と剥離ローラ45に挟持されて排出される。剥離バー12での台紙PMの急旋回に伴って、ラベルPLは、台紙PMから剥離されて排出される。
【0033】
なお、図示していないが、剥離ユニット4は、剥離センサを設けることが好ましい。剥離センサは、剥離発行時に剥離されたラベルPLの有無を検出する光反射型センサであり、ラベルPLに面する位置に配置されるとよい。図4において剥離バー12によって剥離されたラベルPLは、ラベルPLの粘着力によって剥離バー12に止まるが、このラベルPLの有無が剥離センサによって検出される。剥離されたラベルを操作者が取り出すと、剥離センサによってラベルPLが無いことが検出され、次のラベルを発行するように制御される。
【0034】
[ストッパ7L,7R]
次に、図5を参照して、ストッパ7Lの動作について説明する。ストッパ7Rについては説明しないが、その構成及び動作はストッパ7Lと同じである。
【0035】
図5は、連続発行時、連続発行と剥離発行の切り替え時、及び、剥離発行時の剥離ローラアーム4Lの位置を示している。前述したように、剥離ローラアーム4Lの係合突部41Lは溝21Lに沿って移動し、剥離ローラアーム4Lの係合突部42Lは溝22Lに沿って移動する。
【0036】
ストッパ7Lは上下にスライド可能であり、ストッパ7Lの下端には、前方に突起71Lが設けられ、後方に突起72Lが設けられている。ストッパ7Lは、図示しない操作レバーに対する操作に応じて上下方向に移動可能であり、連続発行時と剥離発行時のストッパ動作位置(最も下の位置)と、連続発行と剥離発行の切り替え時のストッパ非動作位置(最も上の位置)と、の間で位置決めすることができる。
【0037】
ストッパ7Lの上部には当接面7Lsが設けられており、フレーム側部2Lの外側の面には、周囲よりも突出したストッパ当接部25Lが設けられている。ストッパ動作位置では、当接面7Lsがフレーム側部2Lの上面2Ltに当接し、ストッパ7Lの底面がストッパ当接部25Lに当接する。
【0038】
連続発行時では、剥離ローラアーム4Lの係合突部41Lは、溝21Lの第1溝211Lの最も前方の位置にあり、剥離ローラアーム4Lの係合突部42Lは、溝22Lの最も前方の位置(前方端位置)にある。このとき、ストッパ7Lがストッパ動作位置にあり、ストッパ7Lの突起71Lが係合突部42Lの移動を制限する。つまり、係合突部42Lがロックされている。そのため、剥離ローラアーム4Lは静止したままである。この状態で、剥離ユニット4の剥離ローラ45は、連続発行位置にある。
【0039】
連続発行と剥離発行の切り替え時には、ストッパ7Lをストッパ非動作位置(最も上の位置)に移動させる操作を行う。すなわち、連続発行と剥離発行を切り替えるときには、操作者は、図示しない操作レバーに対する操作により、ストッパ7Lをストッパ動作位置からストッパ非動作位置に移動させる。
ストッパ7Lがストッパ非動作位置にあるときには、剥離ローラアーム4Lの係合突部42Lは、溝22Lに沿って自由に移動可能である。そのため、係合突部42Lの移動に連動して、係合突部41Lは、溝21Lに沿って移動可能である。
【0040】
剥離発行時では、剥離ローラアーム4Lの係合突部41Lは、溝21Lの第2溝212Lの最も上方の位置(上端位置)にあり、剥離ローラアーム4Lの係合突部42Lは、溝22Lの最も後方の位置(後方端位置)にある。このとき、ストッパ7Lがストッパ動作位置にあり、ストッパ7Lの突起72Lが係合突部42Lの移動を制限する。つまり、係合突部42Lがロックされている。そのため、剥離ローラアーム4Lは静止したままである。この状態で、剥離ユニット4の剥離ローラ45は、剥離発行位置にある。
【0041】
[連続発行から剥離発行への切り替え動作]
次に、プリンタ1の連続発行から剥離発行への切り替え動作について、図6図13を参照して説明する。図6図13の各々は、実施形態に係るプリンタ1について連続発行から剥離発行に移行する間の状態を示す斜視図と断面図を含む。
なお、以下の説明では、剥離ユニット4のうち主として剥離ローラアーム4Rの動作について言及するが、剥離ローラアーム4Lについても同じ動作である。
【0042】
図1及び図2に示す連続発行の状態から、カバー開放用ボタン(図示せず)を操作すると、プリンタカバー3のロックが解除され、ヒンジ8に配置された捩りばねの付勢力によってプリンタカバー3が揺動し、図6A及び図6Bに示すように、プリンタカバー3が開放位置まで移動する。
この時点では、剥離ローラ45は連続発行位置のままである。カール矯正ユニット5の位置についても変化はなく、補助ローラ55は退避位置にある。
【0043】
図6Bに示すように、剥離ローラアーム4Rの係合突部41Rと、カール矯正ユニット5のばね取付部52Rとの間には、コイルばね6Rの付勢力(復元力)が働くように構成されている。コイルばね6Rの付勢力は、係合突部41Rを溝21Rに沿って後方に移動させるとともに、カール矯正ユニット5のばね取付部52Rを、軸部51の回りで揺動させるように働く。
しかし、剥離ローラ45が連続発行位置のときには、前述したように、ストッパ7Rがストッパ動作位置にあるため、ストッパ7Rの突起71Rが係合突部42Rの移動を制限する。そのため、コイルばね6Rの付勢力に関わらず、係合突部42Rは移動しない。
また、このとき、剥離ローラ45の軸45aは、溝23L,23Rの下方端の位置にある。
【0044】
次いで、図7A及び図7Bに示すように、操作者がストッパ7L,7Rをストッパ動作位置(最も下の位置)からストッパ非動作位置(最も上の位置)まで移動させる操作を行う。それによって、剥離ローラアーム4Lの係合突部42Lと剥離ローラアーム4Rの係合突部42Rは、それぞれ溝22L,溝22Rに沿って自由に移動可能な状態となる。
すると、剥離ローラアーム4Rについては、コイルばね6Rの付勢力によって、係合突部41Rが溝21Rの第1溝211Rに沿って移動を開始する。係合突部41Rの移動に連動して、係合突部42Rが溝22Rに沿って移動を開始する。剥離ローラアーム4Lについても同様である。
他方、カール矯正ユニット5のばね取付部52Rは、コイルばね6Rの付勢力により軸部51を中心として図7Bの時計回りに揺動し始める。
【0045】
さらに、図8A及び図8Bに示すように、コイルばね6Rの付勢力によって剥離ローラアーム4Rの係合突部41Rが第1溝211Rに沿って進行する。すなわち、図8Bに示すように、係合突部41Rは、第1溝211Rと第2溝212Rの分岐位置まで進行し、係合突部42Rが溝22Rの後方端位置に達する。それに伴って、剥離ローラ45の軸45aは溝23Rを脱出し、剥離ローラアーム4Rがフレーム側部2Rよりも上方に突出した状態となる。カール矯正ユニット5のばね取付部52Rは、図7Bに示す位置から軸部51の回りで揺動し、係合突部41Rにより近付いた位置にある。
剥離ローラアーム4Lの動作についても同様である。
【0046】
また、剥離ローラアーム4Rの当接面43Rがカール矯正ユニット5に当接し、カール矯正ユニット5を後方に押圧し始める。同様に、剥離ローラアーム4Lの当接面43Lがカール矯正ユニット5に当接し、カール矯正ユニット5を後方に押圧し始める。
【0047】
ここで、図9A及び図9Bに示すように、操作者がストッパ7L,7Rをストッパ非動作位置(最も上の位置)からストッパ動作位置(最も下の位置)まで移動させる操作を行う。それによって、剥離ローラアーム4Lの係合突部42Lと剥離ローラアーム4Rの係合突部42Rは、それぞれ現在の位置(後方端位置)にロックされる。
図9Bに示すように、係合突部41Rは、第1溝211Rと第2溝212Rの分岐位置のままであり、剥離ローラアーム4Rが上方に突出した状態のままである。
剥離ローラアーム4Lの動作についても同様である。
【0048】
次いで、操作者がプリンタカバー3を閉める操作を行う。すると、図10A及び図10Bに示すように、プリンタカバー3の先端部のガイド溝31Rが、フレーム2よりも上方に位置する剥離ローラ45の軸45aの一端を受け入れる。同様に、プリンタカバー3の先端部のガイド溝31Lが、剥離ローラ45の軸45aの他端を受け入れる。すなわち、剥離ローラアーム4L,4Rが、プリンタカバー3と係合し始める。
なお、剥離ローラアーム4L,4Rの当接面43L,43Rは、カール矯正ユニット5を押圧する状態のままである。
【0049】
図11A及び図11Bに示すように、プリンタカバー3の閉鎖位置への移動に伴い、剥離ローラ45の軸45aがガイド溝31L,31Rに沿って進行すると、剥離ローラ45が台紙PMの貼付面に接触し始める。さらに、ガイド溝31L,31Rは、入口から奥にいくにつれて下方にプラテン軸10aに向かって延びているため、剥離ローラ45の軸45aの各ガイド溝内での進行に伴って、図12A及び図12Bに示すように、台紙PMが下方に押圧される。
【0050】
また、図12Bに示すように、剥離ローラ45の軸45aのガイド溝31Rの内部での進行に伴って、剥離ローラアーム4Rの当接面43Rを支点として、係合突部41Rが、溝21Rの第2溝212Rに沿って上昇する。すなわち、操作者のプリンタカバー3を閉じる操作力によって、コイルばね6Rの付勢力に抗して、カール矯正ユニット5のばね取付部52Rから遠ざかる方向に、係合突部41Rが上昇していく。剥離ローラアーム4Lの係合突部41Lの動作も同様である。
【0051】
さらに、プリンタカバー3が閉鎖位置に向かって移動すると、図13A及び図13Bに示すように、剥離ローラアーム4L,4Rがカール矯正ユニット5を後方に押圧し始める。それによって、カール矯正ユニット5の補助ローラ55が、プラテンローラ10と剥離バー12の間にある連続紙Pに接触し始める。
【0052】
その後、プリンタカバー3が閉鎖位置に達すると、図4に示したように、剥離ユニット4の剥離ローラ45が剥離発行位置となる。すなわち、剥離ローラ45がプラテンローラ10と隣接する位置にあり、プラテンローラ10とともに台紙PMを挟持する。係合突部41Rは、溝21Rの第2溝212Rの上端位置にある。係合突部41Lについても同様である。
カール矯正ユニット5の補助ローラ55は、プラテンローラ10と剥離バー12の間の押圧位置に達し、連続紙Pを後方に向けて押圧する。
【0053】
カール矯正ユニット5の補助ローラ55が、プラテンローラ10と剥離バー12の間で連続紙Pを押圧することで、連続紙P上のラベルPLのカールが矯正される。
【0054】
[剥離発行から連続発行への切り替え動作]
次に、プリンタ1の剥離発行から連続発行への切り替え動作について説明する。プリンタ1の剥離発行から連続発行への切り替えは、連続発行から剥離発行への切り替えとは逆の手順で行う。
この場合も先ず、操作者がストッパ7L,7Rをストッパ動作位置(最も下の位置)からストッパ非動作位置(最も上の位置)にスライドさせる操作を行うことで、係合突部42L,42Rのロックを解除し、係合突部42L,42Rを対応する溝内で移動可能とする。
【0055】
次いで、プリンタカバー3を開放する操作を行うことで、図8に示すように、反時計回りに剥離ローラアーム4L,4Rを揺動させ、それによってプリンタカバー3のガイド溝31L,31Rから剥離ローラ45の軸45aが脱出する。すると、コイルばね6Rの付勢力によって、剥離ローラアーム4Rの係合突部41Rが、第2溝212Rに沿って、第1溝211Rと第2溝212Rの分岐位置(図8A及び図8Bに示す位置)まで移動する。
【0056】
次いで、操作者が、コイルばね6L,6Rの付勢力に抗して係合突部42L,42Rを前方に移動させる操作を行うことで、係合突部41L,41Rが前方端位置まで移動する。ここで、操作者がストッパ7L,7Rをストッパ非動作位置(最も上の位置)からストッパ動作位置(最も下の位置)にスライドさせる操作を行うことで、係合突部42L,42Rがロックされ、剥離ユニット4が図1A及び図1Bに示す位置に固定され、剥離ローラ45が連続発行位置に固定される。
【0057】
以上説明したように、プリンタ1は、剥離ユニット4とカール矯正ユニット5を備え、剥離ユニット4の剥離ローラ45の連続発行位置から剥離発行位置の移動に連動して、カール矯正ユニット5の補助ローラ55が、退避位置から押圧位置に移動し、プラテンローラ10と剥離バー12の間で連続紙Pを押圧するように構成される。そのため、剥離発行時に剥離バー12によって台紙から剥離されたラベルのカールの発生を抑制することができる。
【0058】
上述したように、プリンタ1は、剥離ユニット4とカール矯正ユニット5の間に設けられたコイルばね6L,6Rを備え、コイルばね6L,6Rは、剥離ローラ45を連続発行位置から剥離発行位置に移動させる方向に剥離ユニット4を付勢する。そのため、連続発行から剥離発行に切り替えるときに、コイルばね6L,6Rの付勢力によって剥離ユニット4の剥離ローラ45を円滑に剥離発行位置に向けて移動させることができる。
【0059】
上述したように、カール矯正ユニット5が軸部51を中心に揺動することで、補助ローラ55が退避位置から押圧位置まで移動し、剥離ユニット4は、コイルばね6L,6Rの付勢力によって、カール矯正ユニット5が揺動するようにカール矯正ユニット5を押圧する。そのため、コイルばね6L,6Rの付勢力を利用して、剥離ユニット4の移動に連動してカール矯正ユニット5を動作させることができる。
【0060】
上述したように、プリンタ1は、連続紙Pがロール状に巻回されたロール紙Rを収容するロール紙収容室と、ロール紙収容室を開放する開放位置と前記収容室を閉鎖する閉鎖位置の間で移動可能なプリンタカバー3と、を備える。そして、プリンタカバー3は、ガイド溝31L,31Rを有し、プリンタカバー3の開放位置から閉鎖位置への移動に応じてガイド溝31L,31Rが剥離ローラ45の軸45aを収容することで、剥離ローラ45を剥離発行位置に移動させる。そのため、操作者は、プリンタカバー3を閉じる操作を行うことのみで、剥離ローラ45を剥離発行位置に移動させることができ、操作性が良い。
さらに、プリンタカバー3の閉鎖位置に向けた移動に応じて、剥離ユニット4がカール矯正ユニット5を押圧することで、補助ローラ55が、プラテンローラ10と剥離バー12の間の押圧位置まで移動する。したがって、操作者は、プリンタカバー3を閉じる操作を行うことのみで、剥離ローラ45を剥離発行位置に移動させると同時に、補助ローラ55を押圧位置まで移動させることができる。そのため、補助ローラ55を押圧位置に移動させるための特別な操作は必要ない。
【0061】
上述したように、プリンタ1は、剥離ユニット4の移動を規制し、それによって剥離ローラ45を連続発行位置又は剥離発行位置に固定するストッパ7L,7Rを備える。そのため、操作者は、必要に応じて、連続発行と剥離発行とを切り替えてラベルを発行することができる。
【0062】
以上、本発明のプリンタの実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。
上述した実施形態では、操作者が係合突部42L,42Rを前方に移動させる操作について言及したが、当該操作を行うレバー等の操作手段は、当業者が適宜プリンタの筐体に設けることができる。
プリンタカバー3の開放位置から閉鎖位置への移動に応じて、プリンタカバー3を剥離ユニット4に係合させて剥離ローラ45を剥離発行位置に移動させることは必須ではない。操作者の剥離ユニット4に対する操作に応じて剥離ローラ45を剥離発行位置に移動させてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…プリンタ
2…フレーム
2L,2R…フレーム側部
2Lt…上面
21L,22L,23L,21R,22R,23R…溝
211R…第1溝
212R…第2溝
25R…ストッパ当接部
27L,27R…切欠部
3…プリンタカバー
31L,31R…ガイド溝
4…剥離ユニット
4L,4R…剥離ローラアーム
41L,41R,42L,42R…係合突部
43L,43R…当接面
45…剥離ローラ
45a…軸
5…カール矯正ユニット
51…軸部
52L,52R…ばね取付部
55…補助ローラ
6L,6R…コイルばね
7L,7R…ストッパ
7Ls…当接面
71L,72L…突起
8…ヒンジ
10…プラテンローラ
10a…プラテン軸
12…剥離バー
28…サーマルヘッド
P…連続紙
PM…台紙
PL…ラベル
R…ロール紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13