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特許7554790色管理システム、情報処理装置とその制御方法、並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】色管理システム、情報処理装置とその制御方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240912BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 353
G06F3/12 332
G06F3/12 305
B41J29/393 101
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2022072674
(22)【出願日】2022-04-26
(65)【公開番号】P2023161993
(43)【公開日】2023-11-08
【審査請求日】2023-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小橋 和文
(72)【発明者】
【氏名】吉田 智史
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-102973(JP,A)
【文献】特開2013-012828(JP,A)
【文献】特開2019-003256(JP,A)
【文献】特開2012-066591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと複数の測色センサを有する画像形成装置を含む色管理システムであって、
前記サーバは、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置に搭載される前記複数の測色センサの情報を取得する第1取得手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定手段と、
前記記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択手段と、を有し、
前記画像形成装置は、
記色調整処理を実行する色調整ジョブに従って、前記指定手段により指定された用紙にチャートを印刷する印刷手段と、を有し、
前記印刷手段により印刷された前記チャートを前記選択手段により選択された測色センサを使用して測色することを特徴とする色管理システム。
【請求項2】
前記選択手段は、前記複数の測色センサの一覧を表示してユーザに選択させ、前記指定手段により指定された前記用紙に対応していない前記画像形成装置の測色センサは前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする請求項1に記載の色管理システム。
【請求項3】
前記選択手段は、前記画像形成装置に搭載されているが使用不可の測色センサを前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする請求項2に記載の色管理システム。
【請求項4】
前記画像形成装置が、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する測色センサを搭載していない場合、前記選択手段は、更に手動の測色機を選択することを特徴とする請求項1に記載の色管理システム。
【請求項5】
前記画像形成装置が前記指定手段により指定された前記用紙に対応する複数の測色センサを搭載している場合、前記選択手段は、前記複数の測色センサの優先度に基づいて測色センサを選択することを特徴とする請求項1に記載の色管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、さらに、前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段を有し、
前記選択手段は、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを選択することを特徴とする請求項5に記載の色管理システム。
【請求項7】
前記サーバは、さらに、前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を有し、
前記指定手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を指定することを特徴とする請求項1に記載の色管理システム。
【請求項8】
サーバと画像形成装置を含む色管理システムであって、
前記サーバは、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する第1記憶手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する測色センサを指定する指定手段と、
前記第1記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記測色センサに対応する用紙を選択する選択手段と、
前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段と、を有し、
前記指定手段は、前記設定された測色モードに応じた複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを指定し、
前記画像形成装置は、
複数の測色センサと、
前記色調整処理を実行する色調整ジョブに従って、前記選択手段により選択された用紙にチャートを印刷する印刷手段と、を有し、
前記印刷手段により印刷された前記チャートを前記指定手段により指定された測色センサを使用して測色することを特徴とする色管理システム。
【請求項9】
前記選択手段は、用紙の一覧を表示してユーザに選択させ、前記指定された測色センサに対応していない用紙は前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする請求項8に記載の色管理システム。
【請求項10】
前記サーバは、更に、前記チャートの印刷に使用する用紙の枚数を削減するモードを設定する設定手段を有し、
前記選択手段は、更に、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする請求項8に記載の色管理システム。
【請求項11】
測色センサと前記チャートの印刷に使用する用紙のサイズ、及び前記用紙に印刷できるパッチ数との関連を示す情報を記憶する第2記憶手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記第2記憶手段を参照して、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする請求項10に記載の色管理システム。
【請求項12】
前記チャートの印刷に使用する用紙の枚数が所定数よりも少なくなる用紙を前記選択手段が選択する推奨の用紙として提示する手段を、更に有することを特徴とする請求項10に記載の色管理システム。
【請求項13】
前記サーバは、さらに、前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を有し、
前記選択手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を選択することを特徴とする請求項8に記載の色管理システム。
【請求項14】
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置であって、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置に搭載される前記複数の測色センサの情報を取得する第1取得手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定手段と、
前記記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項15】
前記選択手段は、前記複数の測色センサの一覧を表示してユーザに選択させ、前記使用する用紙に対応していない前記画像形成装置の測色センサは前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記選択手段は、前記画像形成装置に搭載されているが使用不可の測色センサを前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記画像形成装置が、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する測色センサを搭載していない場合、前記選択手段は、更に手動の測色機を選択することを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記画像形成装置が前記指定手段により指定された前記使用する用紙に対応する複数の測色センサを搭載している場合、前記選択手段は、前記複数の測色センサの優先度に基づいて測色センサを選択することを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを選択することを特徴とする請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を、更に有し、
前記指定手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を指定することを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項21】
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置であって、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する第1記憶手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する測色センサを指定する指定手段と、
前記第1記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記測色センサを使用する色調整処理で使用する用紙を選択する選択手段と、
前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段と、を有し、
前記指定手段は、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを指定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項22】
前記選択手段は、用紙の一覧を表示してユーザに選択させ、前記指定された測色センサに対応していない用紙は前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする請求項21に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記色調整処理での印刷に使用する用紙の枚数を削減するモードを設定する設定手段を、更に有し、
前記選択手段は、更に、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする請求項21に記載の情報処理装置。
【請求項24】
測色センサと前記色調整処理での印刷に使用する用紙のサイズ、及び前記用紙に印刷できるパッチ数との関連を示す情報を記憶する第2記憶手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記第2記憶手段を参照して、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする請求項23に記載の情報処理装置。
【請求項25】
前記色調整処理での印刷に使用する用紙の枚数が所定数よりも少なくなる用紙を前記選択手段が選択する推奨の用紙として提示する手段を、更に有することを特徴とする請求項21に記載の情報処理装置。
【請求項26】
前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を選択することを特徴とする請求項21に記載の情報処理装置。
【請求項27】
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置を制御する制御方法であって、
前記画像形成装置に搭載される前記複数の測色センサの情報を取得する取得工程と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定工程と、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段の用紙情報に基づいて、前記指定工程で指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項28】
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置を制御する制御方法であって、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する測色センサを指定する指定工程と、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段の用紙情報に基づいて、前記指定工程で指定された前記測色センサを使用する色調整処理で使用する用紙を選択する選択工程と、
前記色調整処理における測色モードを設定する設定工程と、を有し、
前記指定工程では、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを指定することを特徴とする制御方法。
【請求項29】
コンピュータに、請求項27又は28に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色管理システム、情報処理装置とその制御方法、並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
商業印刷では、印刷機による印刷において、色味を正確に再現することが求められる。そのため印刷現場では、印刷機の色味の状態を定期的に検証し、印刷機が正確な色味が再現できない状態である場合は、その印刷機で印刷される色味の状態を調整することで、印刷機が正確な色味が再現できるようにしている。
【0003】
色味の検証をするための方法として、いくつかの色パッチを印刷した色チャートを測色器で読み取り、その読み取った情報を、印刷業界の色標準・基準や印刷会社が独自に定めた色標準・基準と比較をする方法がある。従来、ユーザは、出力された色チャートの色パッチに合わせて測色器を動かして色情報を読み取ることが一般的であった。そのため、正確な手順に沿って測色器を操作しないと正確な色情報が得られないため、一定のスキルを持つオペレータが必要となっていた。
【0004】
このような測色作業を効率化する技術として、画像形成装置内に測色が可能なインラインセンサを搭載し、色チャートの印刷処理に並行して自動で測色処理を実行する技術が各社ベンダーで開発されている。しかし、このようなインラインセンサは画像形成装置内に配置されるため、用紙の搬送パスの制限を受ける。従って、前述した手動の測色器と比べ、対応できる用紙に制限がある。そのため、特許文献1には、色チャートの測色を行う際に、手動の測色器とインラインセンサのいずれを使用するかユーザが選択できる技術が記載されている。また特許文献2には、インラインセンサによって測色する際、本印刷で用紙の給紙元に設定されている給紙トレイとは別の代替トレイから給紙する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-003256号公報
【文献】特開2013-167819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術によれば、色チャートの印刷時に、色チャートの測色を手動で行うか、インラインセンサで行うかを指定できる。しかしながら近年、画像形成装置の本体内に加え、オプションで装着されるユニット内にもインラインセンサを搭載し、複数のインラインセンサから使用するインラインセンサを選択して、測色を実行することが可能になっている。この場合、インラインセンサが配置される位置によって、搬送パスの影響の受け方が異なるため、それぞれのインラインセンサで対応可能な用紙(サイズ・坪量)が異なる。また、それぞれのインラインセンサは、測色方式(固定式・可動式)や、センサ個数(単体・複数)によって、測色速度や測色精度が異なる。更に、インラインセンサによって、チャートに配置できるパッチ数も異なるため、チャートの印刷に必要な用紙数も異なる。従って、ユーザは色チャートを印刷する際、印刷に使用する用紙に応じて、適切なインラインセンサを指定する必要があるが、それぞれのインラインセンサが対応する用紙を事前に把握することは困難である。もし、非対応のインラインセンサを指定して色チャートの印刷指示を行うと印刷エラーとなり、再度印刷指示を行う必要があるため、ユーザの作業効率の低下を招くこととなる。
【0007】
また複数のインラインセンサから、使用するラインセンサを選択して測色する際、ユーザは、測色速度、測色精度、チャートを印刷する用紙数を考慮してインラインセンサを選択し、その選択したインラインセンサに応じて適切な用紙を指定する必要がある。しかし、それぞれのインラインセンサが対応している用紙を事前に把握することは困難である。もし、非対応の用紙を指定して色チャートの印刷指示を行うと印刷エラーとなり、再度印刷指示を行う必要があるため、ユーザの作業効率の低下を招くこととなる。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の課題の少なくとも一つを解決することにある。
【0009】
本発明の目的は、色調整処理で使用する用紙に応じて、自動的に対応可能な測色センサを選択することで測色作業の効率化を達成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る色管理システムは以下のような構成を備える。即ち、
サーバと複数の測色センサを有する画像形成装置を含む色管理システムであって、
前記サーバは、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置に搭載される前記複数の測色センサの情報を取得する第1取得手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定手段と、
前記記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択手段と、を有し、
前記画像形成装置は、
記色調整処理を実行する色調整ジョブに従って、前記指定手段により指定された用紙にチャートを印刷する印刷手段と、を有し、
前記印刷手段により印刷された前記チャートを前記選択手段により選択された測色センサを使用して測色することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、色調整処理で使用する用紙に応じて、自動的に対応可能な測色センサを選択することで測色作業の効率化を達成できるという効果がある。
【0012】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
図1】本発明の実施形態1に係る色管理システムの構成を示す図。
図2A】実施形態1に係る情報処理装置と画像形成装置のハードウェア構成を説明するブロック図。
図2B】実施形態1に係る画像形成装置の概略断面図。
図3】実施形態1に係るCMS、情報処理装置と画像形成装置のソフトウェア構成を説明する機能ブロック図。
図4】実施形態1に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図5】実施形態1に係るクライアントで表示される色調整機能画面の一例を示す図(A)、測色方法のコントロールの表示例を示す図(B)。
図6】実施形態5に係る色調整機能画面の一例を示す図(A)、測色方法のコントロールをリストダウンした状態を示す図(B)、使用する用紙のコントロールをリストダウンした状態を示す図(C)、実施形態7で、実施形態7で、使用する用紙のコントロール504をリストダウンした状態を示す図(D)。
図7】機器構成テーブルの一例を示す図(A)、センサ・用紙対応情報の一例を示す図(B)、測色センサがサポートしている用紙タイプ・坪量を示す図(C)、実施形態7に係るパッチ数関連テーブルを示す図(D)、警告画面の一例を示す図(E)。
図8】実施形態1に係る色調整処理部が生成するジョブチケットの一例を示す図。
図9】実施形態5に係る色調整処理部が生成するジョブチケットの一例を示す図。
図10】実施形態2に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図11】実施形態3に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図12】実施形態3に係るクライアントで表示される色調整機能画面の一例を示す図(A)と、実施形態3,6に係るセンサ優先度テーブルの一例を示す図(B)。
図13】実施形態4に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図14】実施形態4に係る機器構成テーブルの一例を示す図(A)、実施形態4に係るクライアントで表示される色調整機能画面の一例を示す図(B)、使用する用紙のコントロールをリストダウンした状態を示す図(C)。
図15】実施形態5に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図16】実施形態6に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図17】実施形態5に係る用紙情報の一例を示す図(A)、実施形態7に係るセンサ優先度テーブルの一例を示す図(B)、実施形態8に係る機器情報テーブルの一例を示す図(C)、実施形態8において、使用する用紙のコントロールをリストダウンした状態を示す図(D)、実施形態7に係る用紙削減モードの選択画面の一例を示す図(E)。
図18】実施形態7に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
図19】実施形態8に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これら複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0015】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る色管理システムの構成を示す図である。
【0016】
この色管理システムは、カラーマネージメントシステム(以後、CMS)100と、CMS100に接続された複数の生産拠点を有している。各生産拠点は、情報処理装置101,103、画像形成装置102,104を備える。生産拠点Aにおいて、情報処理装置101と画像形成装置102はケーブルを介して接続され、また情報処理装置103と画像形成装置104もケーブルを介して接続されている。そして情報処理装置101,103,CMS100は、ネットワーク105を介して互いに接続される。CMS100は、生産拠点Aと同様の構成を持つ別の生産拠点B、生産拠点Cからも接続され、複数の生産拠点の画像形成装置の色状態を管理するクラウドサービスである。尚、ここで示す生産拠点は、CMS100に接続が可能な構成であれば、同一の印刷会社内の複数の生産拠点でも、複数の印刷会社の生産拠点でも構わない。また情報処理装置101,103は、それぞれ接続する画像形成装置102,104の印刷ジョブの管理やラスタイメージの生成等を行うプリントコントローラの役割を担う。またプリントコントローラ(情報処理装置)は、CMS100から発行される色調整の印刷ジョブ(以後、色調整ジョブ)を、各対応する画像形成装置102,104へ送信する処理や、画像形成装置102,104の機器情報をCMS100へ送信する処理も実行する。
【0017】
尚、以下で説明する実施形態では、色チャートを印刷して色パッチを測色する処理のことを「色調整処理」と記述する。この色調整処理には、画像形成装置の色味を検証する色検証処理や、色調整用のカラープロファイルを作成するカラープロファイル作成処理などが含まれる。画像形成装置102,104は、各対応する情報処理装置から送信される印刷データを解析し、1ページずつドットイメージに変換して印刷する。画像形成装置102,104には、印刷物に対して、ステイプル、パンチ、折りや製本、断裁などの後加工を施すフィニッシャが装着可能であり、印刷と共に各種後加工を施した状態で印刷物を出力することが可能である。また画像形成装置102,104には、印刷面の画像データを取得するスキャナや、色チャートの色情報を取得するインラインセンサを搭載したオプションのユニットも装着可能である。
【0018】
また実施形態では、各生産拠点において、情報処理装置が2台、画像形成装置が2台接続された例を示しているが、これら装置の数や構成などは、図1の構成に限定せずとも構わない。またプリントコントローラとしての機能を有する情報処理装置を介さずに、CMS100から直接、画像形成装置に印刷データを送信し、また画像形成装置から直接、CMS100へ機器情報を送信する構成でも構わない。またCMS100に関しても、クラウトサービスではなく、印刷拠点内の情報処理装置で実行されるオンプレミス型であっても構わない。
【0019】
図2Aは、実施形態1に係る情報処理装置101と画像形成装置102のハードウェア構成を説明するブロック図である。ここで情報処理装置101,103は同じ構成であり、また画像形成装置102,104も同じ構成であるため、ここでは情報処理装置101と画像形成装置102とを例に説明する。
【0020】
まず情報処理装置101の構成を説明する。
【0021】
CPU201は、記憶部203に格納され、RAM202に展開されたプログラムを実行することで、システムバス207を介して情報処理装置101の各部の制御や演算を司る。RAM202は、CPU201から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU201のワークエリア及び、その他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部203は、情報処理装置101の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。ネットワークインタフェース(NWI/F)204は、ネットワーク105を介してCMS100と接続され、情報処理装置101は、ネットワークI/F204を介してCMS100と通信を行う。ネットワークI/F205は、ケーブル208を介して画像形成装置102の印刷部本体210のネットワークI/F221と接続され、情報処理装置101と印刷部本体210との間の通信を司る。ビデオI/F206は、ビデオケーブル209を介して印刷部本体210のビデオI/F220と接続され、情報処理装置101と印刷部本体210との間の画像データの通信を司る。
【0022】
次に画像形成装置102の構成を説明する。
【0023】
画像形成装置102は、印刷部本体210とオプションのセンサユニット224、排紙ユニット231を有する。印刷部本体210のCPU211は、記憶部219に格納され、RAM212に展開されたプログラムを実行することで、システムバス223を介して印刷部本体210の各部の制御や演算等を司る。RAM212は、CPU211から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU211のワークエリア及びその他一時的なデータ記憶領域として使用される。記憶部219は、CPU211の動作時の一時記憶領域及びワークメモリとして機能する。
【0024】
測色センサA214は、印刷部本体210内の紙搬送経路上に配置されるインラインセンサである。測色センサA214は、色チャート上のパッチを測色して色情報を取得するための分光センサである。測色センサA214は、紙搬送経路に複数個(パッチレイアウトの列数と同じ数)配置されて、用紙上に印刷された色パッチを測色する。そのため測色センサA214による測色処理は、センサを固定した状態で行うため、印刷速度を低下せずに測色を行うことができる。一方、複数のセンサの個体差が出るため、測色精度は、後述するセンサユニット224の測色センサB228に比べて劣るという性質がある。
【0025】
エンジンI/F217は、プリンタエンジン218との通信、制御を司る。給紙デッキI/F215は、給紙デッキ216との通信、制御を司る。給紙デッキ216は、複数の給紙デッキ(不図示)をハード構成として総称するものである。操作パネル213は、ユーザの操作を受付けるとともに、ユーザに対して各種情報を提示するユーザインターフェースである。ネットワークI/F221は、ケーブル208を介して情報処理装置101と接続され、情報処理装置101と印刷部本体210の通信を司る。尚、この例では、システムバス223,207に接続された各インターフェース同士が直接接続されている形式であるが、情報処理装置101と印刷部本体210は、例えばネットワークで接続されている形式でもよく、その接続形態を限定しない。ビデオI/F220は、ビデオケーブル209を介して情報処理装置101と印刷部本体210の間の画像データの通信を司る。アクセサリI/F222は、ケーブル238を介して、センサユニット224のアクセサリI/F225、排紙ユニット231のアクセサリI/F232と接続する。即ち、印刷部本体210は、アクセサリI/F222,225,232を介してセンサユニット224、排紙ユニット231と互いに通信を行う。
【0026】
次にセンサユニット224の構成を説明する。
【0027】
CPU226は、記憶部229に格納されRAM227に展開されたプログラムを実行することで、システムバス230を介してセンサユニット224内の各部の制御や演算などを実行する。RAM227は、CPU226から直接アクセスできる一般的な揮発性記憶装置の一種で、CPU226のワークエリア又はその他一時的なデータ記憶領域として機能する。測色センサB228は、センサユニット224の紙搬送経路上に配置されるインラインセンサで、色チャート上の色パッチを測色して色情報を取得するための分光センサである。測色センサB228は、前述した測色センサA214と共に、色チャート上のパッチを測色する目的で使用される。尚、本実施形態に係る目的を達成可能であればセンサの種類は問わない。測色センサB228は、前述した測色センサA214とは異なり、搬送経路上に単数で配置され、センサ自体を用紙の主走査方向に動かして色パッチを測色する。そのためセンサの個体差は出ないため、測色精度は前述した測色センサA214より高いが、測色速度が劣るという性質がある。
【0028】
次に排紙ユニット224の構成を説明する。
【0029】
CPU233は、記憶部236に格納され、RAM234に展開されたプログラムを実行して、システムバス237を介して排紙ユニット231内の各部の制御や演算などを行う。RAM234は、CPU233から直接アクセスできる一時的な揮発性記憶装置の一種で、CPU233のワークエリア及びその他一時的なデータ記憶領域として使用される。排紙部235は、メイントレイとトップトレイへの排紙動作や、メイントレイとトップトレイ各々の積載状況の監視や制御を司る。
【0030】
図2Bは、実施形態1に係る画像形成装置102の概略断面図である。
【0031】
印刷部本体210内の用紙搬送パス239上に測色センサA214が配置され、センサユニット224の用紙搬送パス上に測色センサB228が配置される。測色センサA214は、用紙の反転パス付近に配置されており、大きい(長尺など)の用紙サイズや厚紙は測色できないという制限がある。また、前述したように測色センサA214は用紙搬送パスに対して固定された状態で測色を行うため、小さい用紙の場合は、測色センサA214が測色できる位置に色パッチをレイアウトできない場合が発生する。このため、使用できる用紙のサイズ等の制限がある。
【0032】
図3は、実施形態1に係るCMS100、情報処理装置101と画像形成装置102のソフトウェア構成を説明する機能ブロック図である。尚、ここでも情報処理装置101,103は同じソフトウェア構成、また画像形成装置102,104も同じソフトウェア構成であるため、ここでは情報処理装置101と画像形成装置102を例に説明する。尚、図3に示す各機能部は、各装置のCPUがRAMに展開されたプログラムを実行することにより実現される。
【0033】
まずCMS100のソフトウェア構成を説明する。
【0034】
CMS100は、デバイス管理部301、色調整処理部302、通信部303、Webページ生成部304を有している。CMS100は、ここではクラウド上のサーバ等のハードウェアリソースを使用して動作するクラウドサービスであり、クライアントからのリクエストに応じて各処理部が処理を行ってクライアントへレスポンスを返却する。デバイス管理部301は、色状態を管理する対象の画像形成装置の各種情報を設定し管理する。色調整処理部302は、色調整を行うための色調整ジョブを生成し、情報処理装置101を介して、画像形成装置102へ送信する処理や、画像形成装置102から取得した色情報を分析及び検証して、その画像形成装置102の色状態を管理する処理を司る。また色調整処理部302は、後述する色調整処理を実行するためのWebページを介してユーザから入力された操作に応じて各種リクエストの送信処理を実行する。通信部303は、ネットワーク105を介して情報処理装置101との間の各種通信を司る。Webページ生成部304は、後述する色調整処理を実行するためのWebページを生成する。またCMS100で管理される画像形成装置の色状態を表示したWebページも生成する。こうして生成されたWebページは、ユーザが操作する情報処理装置(クライアント)のWebブラウザからアクセスされる。デバイス情報305は、デバイス管理部301で管理される画像形成装置の情報を格納するデータベースである。センサ・用紙対応情報306は、色調整処理部302が色調整処理を実行する際に参照する、画像形成装置に搭載される測色センサと用紙情報の対応関係を格納するデータベースである。用紙情報314は、CMS100が管理する用紙情報を格納するデータベースである。
【0035】
次に情報処理装置101のソフトウェア構成を説明する。
【0036】
情報処理装置101は、UI(ユーザインタフェース)制御部307、印刷ジョブ制御部308、データ送受信部309を有する。UI制御部307は、ディスプレイ(不図示)などの出力装置への出力(例えば、画像表示)、及び、キーボード(不図示)などの入力装置からの入力を制御する。印刷ジョブ制御部308は、ネットワーク105を介して受信した印刷ジョブの解析、ラスタイメージへの展開、画像データの圧縮や伸張など、画像形成装置102による印刷ジョブの実行に必要な制御を行う。データ送受信部309は、画像形成装置102との間の各種データの送受信を管理する。印刷ジョブ制御部308によって必要に応じて処理された印刷ジョブは、データ送受信部309により画像形成装置102へ送信される。またデータ送受信部309は、画像形成装置102の測色センサの搭載状態を、画像形成装置102から受信する。更に、データ送受信部309は、ネットワーク105を介して接続されるCMS100との間でのデータ送受信も管理する。
【0037】
次に画像形成装置102のソフトウェア構成を説明する。
【0038】
画像形成装置102は、UI制御部310、印刷制御部311、機器情報管理部312、データ送受信部313を有している。UI制御部310は、操作パネル213を介して各種表示制御、及び各種設定情報の入力を制御する。印刷制御部311は、情報処理装置101から受信する印刷ジョブのデータを解析する。そして、印刷ジョブに対する給紙、紙搬送、印刷、測色センサによる測色、そして排紙などの一連の印刷動作を制御する。機器情報管理部312は、画像形成装置102を構成する各部の情報を管理する。この情報として、例えば、印刷部本体210の給紙デッキの数、各給紙デッキの名称、測色センサA214の搭載の有無などの情報が挙げられる。またオプションで装着されるセンサユニット224の装着状況や、センサユニット224内の測色センサB228の搭載有無の情報なども管理される。データ送受信部313は、情報処理装置101との間のデータ送受信を制御する。データ送受信部313は、印刷ジョブのデータを情報処理装置101から受信する。例えば、この印刷ジョブが色調整を行う色調整ジョブである場合、画像形成装置102は、そのジョブに従って色チャートを印刷し、必要に応じてこの色チャートの色パッチを測色センサA214等で測色し、測色結果を情報処理装置101に送信する。また、この印刷ジョブが色調整以外のジョブである場合は、情報処理装置101から受信した印刷ジョブのデータを、データ送受信部313を介して画像形成装置102が受信する。そして画像形成装置102は、その印刷ジョブのデータに基づいて印刷処理を実行する。尚、後述する各フローチャートで示す処理は、各装置のCPUがRAMに展開されたプログラムを実行して、前述したソフトウェア構成としての機能を実行することで実行されるものとする。
【0039】
図4は、実施形態1に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。ここでは図5(A)の色調整機能画面、図7(A)~(C)の機器構成テーブル、センサ・用紙対応情報などを参照して各処理ステップについて説明する。尚、ここでも情報処理装置101,103と画像形成装置102,104のいずれも同様に実行できるため、以下の説明では情報処理装置101と画像形成装置102とを例に説明する。
【0040】
まずS401でCMS100が、色調整機能画面の表示リクエストを、ユーザが操作するクライアントから受信する。ここでは例えば、CMS100のメイン画面(不図示)のWebページで、クライアントから色調整機能メニューが選択されると、CMS100へ色調整機能画面の表示リクエストが送信され、その表示リクエストは通信部303を介して受信される。
【0041】
次にS402でCMS100は、接続する画像形成装置102の機器構成を取得する。このときデバイス管理部301は、通信部303を介して画像形成装置102に対して機器構成の取得リクエストを送信する。この取得リクエストは、ネットワーク105を介して情報処理装置101のデータ送受信部309を経由して画像形成装置102の機器情報管理部312へ送信される。機器情報管理部312は、画像形成装置102に搭載されている測色センサの情報を返却する。デバイス管理部301は、返却された測色センサ情報を画像形成装置102の識別子と関連付けてデバイス情報305に格納する。
【0042】
図7(A)は、CMS100のデバイス情報305に格納される機器構成テーブルの一例を示す図である。ここでは、デバイス(Printer-A)には測色センサA、デバイス(Printer-B)には測色センサAと測色センサBが搭載されている。これはデバイス(Printer-A)には、センサユニット224が装着されていないため測色センサBが搭載されていない例となる。
【0043】
次にS403に進みCMS100は、測色センサと用紙の対応関係を示すセンサ・用紙情報を取得する。このときCMS100の色調整処理部302は、センサ・用紙対応情報306にアクセスしてセンサ・用紙対応情報を取得する。
【0044】
図7(B)~(C)は、実施形態1に係るセンサ・用紙対応情報の一例を示す図である。
【0045】
図7(B)は、各測色センサがサポートしている用紙サイズの情報を示す。例えば測色センサAは、A3,Letter(レター)サイズ等には対応しているが、サイズA4,B5等は非対応である。一方、測色センサBは、測色センサAでは非対応であるサイズA4,B5に対応できることを示している。図7(C)は、各測色センサがサポートしている用紙タイプ・坪量を示している。例えば測色センサAは、普通紙で坪量64~300gsmに対応しているが、ボンド紙には非対応であることを示している。一方、測色センサBは、普通紙で坪量52~400gsmや、測色センサAでは非対応のボンド紙で坪量64~105gsmに対応している。尚、このセンサ・用紙対応情報は、CMS100のデータベースに予め格納せずに、接続する画像形成装置を経由して動的に取得できるようにしても構わない。こうすることで、画像形成装置の種類や世代によってセンサと用紙の対応情報が異なる場合でも、柔軟に対応が可能となる。
【0046】
次にS404に進みCMS100のWebページ生成部304は、色調整機能画面のWebページを作成してクライアントへ返却する。これによりクライアントのWebブラウザでは、受信した色調整機能画面が表示され、ユーザは、その表示された色調整機能画面を操作して色調整処理の実行作業を行う。
【0047】
図5(A)は、実施形態1に係るクライアントで表示される色調整機能画面の一例を示す図である。
【0048】
参照番号501は、色調整を実施する対象の画像形成装置を指定する対象デバイスのコントロール、参照番号502は、実行する調整種類を指定する調整種類のコントロールを示す。参照番号503は、実行する調整種類によって指定が必要なターゲットプロファイルを指定するターゲットプロファイルのコントロール、参照番号504は、色チャートの印刷で使用する用紙を指定する、使用する用紙のコントロールを示す。参照番号505は、色チャートの測色方法を指定する測色方法、具体的には測色センサを指定するコントロールを示す。OKボタン506は、この画面での設定を有効して色調整ジョブの実行開始を指示する。キャンセルボタン507は、この画面での設定をすべてキャンセルして色調整処理をキャンセルする。
【0049】
次にS405に進みCMS100は、この色調整機能画面で入力された、調整を実施する対象デバイス、調整種類、ターゲットプロファイル、使用する用紙の指定をクライアントから受信する。使用する用紙にリストされる用紙は、予めCMS100が管理している用紙一覧から取得して表示されるものとする。用紙には、サイズやタイプ、坪量の属性が付与されている。CMS100の色調整処理部302は、この色調整機能画面で入力された内容を、通信部303を介してクライアントから受信する。
【0050】
S406で色調整処理部302は、受信したリクエストが、コントロール504の「使用する用紙」の指定を含むか否かを判定する。「使用する用紙」の指定を含むリクエストの場合はS407に進み、そうでない場合はS405へ進む。S407でCMS100のデバイス管理部301は、対象デバイスの画像形成装置に装着されている測色センサが1つ以上存在するか判定する。このときデバイス管理部301はデバイス情報305へアクセスし、コントロール501の対象デバイスで指定される画像形成装置に装着されている測色センサが1つ以上か否かを判定する。1つ以上と判定した場合はS408へ進み、1つ未満と判定した場合はS409へ進む。S409で色調整処理部302は、手動の測色機を、コントロール505の測色方法に設定してS416に進む。このように対象デバイスが、自動で測色を実行する測色センサを搭載していない場合は、手動の測色器を選択するようにする。例えば、デバイス情報305の機器構成テーブル(図7(A))の場合は、対象デバイスで「Printer-B」が指定されていると、そのデバイス「Printer-B」には、測色センサAと測色センサBの2つが搭載されているため1つ以上と判定される。
【0051】
S408でCMS100の色調整処理部302は、その画像形成装置に、コントロール504の「使用する用紙」で指定された用紙で測色が実行不可能な測色センサが1つ以上存在するか否か判定する。ここで実行不可能な測色センサが1つも存在しないと判定した場合はS411へ進み、1つ以上存在すると判定した場合はS410へ進む。このとき色調整処理部302は、センサ・用紙対応情報306へアクセスし、コントロール501の対象デバイスで指定された画像形成装置に装着されている測色センサについて、コントロール504の「使用する用紙」で指定された用紙が使用可能か否かを判定する。
【0052】
例えば、図7(A)の機器構成テーブルでは、デバイス(Printer-B)は、測色センサAと測色センサBを搭載している。そして図7(B)の用紙サイズ関連テーブルでは、コントロール504の「使用する用紙」で指定された(A4:普通紙80gsm)は、測色センサAは非対応、測色センサBは対応している。そのためこの場合はS408で、実行不可能な測色センサが1つ以上存在すると判定される。
【0053】
S410で色調整処理部302は、S408で実行不可と判定した測色センサをコントロール505の測色方法で選択できないように制御する。
【0054】
図5(B)は、コントロール505の測色方法で、実行不可と判定した測色センサを選択できないように制御した例を示している。表示欄508では、センサ名「測色センサA」の末尾に「使用不可」の文字列を追加し、測色センサAが選択対象から除外されている旨を示している。また、システムとしても、この「使用不可」である測色センサAは選択できないように制御する。
【0055】
そしてS411に進み色調整処理部302は、「使用する用紙」で指定された用紙で実行可能な測色センサが複数個存在するか否かを判定する。実行可能な測色センサが複数存在する場合はS412へ進み、複数存在しない場合はS413へ進む。例えば、図7(A)の機器構成テーブルの(Printer-B)は、測色センサAと測色センサBを搭載しており、前述のS408の処理で実行不可となる測色センサが無い場合は、実行可能な測色センサが複数あると判定する。もしくは、仮に画像形成装置に3つ以上の測色センサが搭載されている場合は、S408で実行不可と判定した測色センサが1つ存在しても、実行可能な測色センサは複数存在することとなる。
【0056】
S412で色調整処理部302は、複数の実行可能な測色センサから優先度の高い測色センサを、コントロール505の測色方法に指定してS416に進む。この優先度は、CMS100で予め定義されているものを使用する。例えば、測色センサAと測色センサBの両方で実行可能な場合は、優先度の高い測色センサBが選択されるものとする。
【0057】
S413で色調整処理部302は、実行可能な測色センサが1つか否かを判定する。実行可能な測色センサが1つの場合はS414へ進み、1つも存在しない場合はS415へ進む。前述の図5(B)で示した測色センサAと測色センサBが搭載されたデバイスで、コントロール504の「使用する用紙」によって測色センサAが選択不可となったケースは、実行可能な測色センサは測色センサBのみであるため、実行可能な測色センサは1つと判定する。S414で色調整処理部302は、実行可能な測色センサを、コントロール505の測色方法に指定してS416に進む。またS415で色調整処理部302はコントロール504の「使用する用紙」で指定された用紙を使用して実行できる測色センサが存在しない旨の警告を表示してS416に進む。
【0058】
図7(E)は、S415で表示される警告画面の一例を示す図である。ここでは「使用する用紙」で指定された用紙を使用して実行できる測色センサが無いことをユーザに対して提示している。
【0059】
S416で色調整処理部302は、通信部303を介して受信したリクエストがOKボタン506の押下であるか否かを判定する。OKボタン506の押下の場合は色調整ジョブの実行開始指示であると判定してS417へ進み、キャンセルボタン507の押下である場合S418へ進む。S418で色調整処理部302は、色調整機能の実行をキャンセルして、この処理終了する。S417で色調整処理部302は、色調整ジョブを実行する。このとき色調整処理部302は、色調整機能画面で指定された各種設定値に基づいて色調整ジョブを生成して対象の画像形成装置へ送信する。また色調整処理部302は、色チャートのページ情報をPDF等のデータで生成し、画像形成装置の印刷設定指示となるジョブチケットを作成し、通信部303、ネットワーク105を介して情報処理装置のデータ送受信部309へ送信する。情報処理装置101の印刷ジョブ制御部308は、データ送受信部309で受信した印刷ジョブを解析し、色チャートのページ情報をラスタイメージへ展開、及びジョブチケットで指示された印刷設定を画像形成装置用のコマンドへ変換して画像形成装置のデータ送受信部313へ送信する。これにより画像形成装置は、データ送受信部313で受信したラスタイメージとコマンドを印刷制御部311が解析し、色チャートページの印刷及び指定された測色センサを使用した測色処理を実行する。
【0060】
図8は、実施形態1に係る色調整処理部302が生成するジョブチケットの一例を示す図である。
【0061】
図において、参照番号801は、使用する用紙情報を示している。図8ではA3サイズで80gsmの普通紙が指定されている。参照番号802は、使用する測色センサの情報を示す。使用する測色センサの情報802では、使用する測色センサ(MeasurementMethod)に、測色センサB(ColorMeasurement Sensor B)が指定されている。このジョブチケットに基づいて、この印刷指示を受信した画像形成装置102は、測色処理を、センサユニット224の測色センサB228を使用して実行するように制御する。
【0062】
以上説明したように実施形態1によれば、色調整機能において使用する用紙に応じて、利用可能な測色センサを自動的に選択することが可能となる。そのため、ユーザは測色センサ毎の用紙の制限を意識する必要はなく、指定した用紙で実行可能な測色センサを選択できるようになる。
【0063】
[実施形態2]
本発明の実施形態2に関して説明する。尚、前述の実施形態1と同一の構成に関しては説明を省略する。実施形態2では、測色センサの状態を取得する処理を追加した色調整処理に関して説明する。
【0064】
図10は、実施形態2に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。図10において、前述の図4と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して説明を省略する。
【0065】
S1001でCMS100のデバイス管理部301は、画像形成装置102の機器情報管理部312から返却された測色センサの情報に基づいて、その画像形成装置102で使用不可状態となっている測色センサが存在するか否かを判定する。使用不可状態となっている測色センサが存在する場合はS1002へ進んで、色調整処理部302は、その使用不可状態の測色センサを選択肢から除外してS408に進む。また使用不可状態となっている測色センサが存在しない場合はS408へ進む。
【0066】
S1001の処理を詳しく説明する。デバイス管理部301は、ネットワーク105と情報処理装置101のデータ送受信部309を介して、色調整を実行する対象の画像形成装置102に対して、測色センサの状態を確認するリクエストを送信する。このとき情報処理装置101のデータ送受信部309は、CMS100から受信したリクエストを画像形成装置102のデータ送受信部313へ送信する。データ送受信部313は、受信したリクエストに基づいて、機器情報管理部312から測色センサの状態を取得する。そして機器情報管理部312は、エラーが発生してる測色センサがあるかどうか判定し、ある場合は、エラーとなっている測色センサの情報をデータ送受信部313から情報処理装置101を介してCMS100のデバイス管理部301へ返却する。こうしてエラーが発生している測色センサは、この色調整処理で使用不可状態と判定される。
【0067】
以上説明したように実施形態2によれば、画像形成装置で使用不可状態となっている測色センサがある場合は、色調整機能でその測色センサを使用できないように制御できる。そこれによりユーザが、使用不可状態の測色センサを指定した色調整ジョブを誤って生成するのを防止できる。
【0068】
[実施形態3]
次に本発明の実施形態3に関して説明する。尚、前述の実施形態1,2と同一の構成に関しては、同じ参照番号を付してその説明を省略する。実施形態3では、色調整機能の実行時に指定するパラメータに従って、使用する測色センサの優先度を変更する処理に関して説明する。
【0069】
図11は、実施形態3に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。ここで図4図10と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して、その説明を省略する。
【0070】
S1101では、図12(A)の色調整機能画面において、「対象デバイス」や「使用する用紙」に加えて「測色モード」の指定項目を受信する。
【0071】
図12(A)は、実施形態3に係るクライアントで表示される色調整機能画面の一例を示す図である。ここで前述の実施形態1に係る図5(A)と共通する部分は同じ参照番号を付して、その説明を省略する。
【0072】
図12(A)では、「測色モード」のコントロール1201が追加されている。この測色モードのコントロール1201では、画像形成装置102の測色センサで色チャートを測色する際の動作モードを指定できる。実施形態3では、「標準」と「速度優先」のいずれかを選択できるものとする。図12(A)の例では、「速度優先」が指定されている。この画面の各コントロールの指定に応じて、クライアントから送信されるリクエストは、通信部303を介して色調整処理部302が受信する。
【0073】
そしてS411で色調整処理部302は、実行可能な測色センサが複数個存在すると判定するとS1102に進む。S1102で色調整処理部302は、センサ優先度テーブルを取得する。
【0074】
図12(B)は、実施形態3に係るセンサ優先度テーブルの一例を示す図である。
【0075】
センサ優先度テーブルには、測色モードに対応した測色センサの優先度(数値「1」が最も優先度が高いこととする)が定義される。標準モードでは、測色センサBが優先度1、測色センサAが優先度2となる。速度優先モードでは、測色センサAが優先度1、測色センサBが優先度2となる。前述した通り、測色センサAは画像形成装置102内の紙搬送経路に複数個配置されて、センサを固定した状態で測色を行うため印刷速度を低下せずに測色を行うことができるため、測色速度は速いが測色精度は劣るという性質がある。一方、測色センサBは測色精度は高いが、測色速度が劣るという性質がある。標準モードでは、測色精度を優先して測色センサBを優先的に使用し、速度優先モードでは、測色速度を優先して測色センサAを使用するように定義している。
【0076】
そしてS1103に進み色調整処理部302は、S1102で取得した測色センサの優先度に従って、色調整で使用する測色センサをコントロール505で指定する。ここでは例えば、S1101で「速度優先モード」が指示された場合は、測色方法のコントロール505で測色センサAが優先的に選択される。
【0077】
以上説明したように実施形態3によれば、色調整機能において使用する用紙に応じて、利用可能な測色センサを自動的に選択する際に、測色モードに応じた測色センサの優先度に従って測色センサ選択できる。尚、実施形態3では「速度優先」という測色モードに対応する優先度の測色センサを選択する例を示したが、この測色モードに限定されず、指定されたモードやパラメータ等に応じた測色センサの優先度を定義して測色センサを選択するようにしても構わない。
【0078】
[実施形態4]
本発明の実施形態4に関して説明する。尚、実施形態1,2,3と同一の構成に関しては説明を省略する。実施形態4では、色調整機能の実行時に指定する用紙を、対象の画像形成装置の給紙段に格納されている用紙に限定する処理に関して説明する。
【0079】
図13は、実施形態4に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。図4図10図11と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して、それらの説明を省略する。
【0080】
S1301でCMS100のデバイス管理部301は、画像形成装置102の給紙段情報を取得する。このときデバイス管理部301は、通信部303からネットワーク105を経由して情報処理装置101のデータ送受信部309へ画像形成装置102の給紙段情報の取得リクエストを送信する。これにより情報処理装置101のデータ送受信部309は、受信した取得リクエストを解析し、画像形成装置102の機器情報管理部312へ給紙段情報を要求するコマンドを送信する。これにより機器情報管理部312は、受信したコマンドに応答して給紙段情報を情報処理装置101に返却する。CMS100のデバイス管理部301は、画像形成装置102の機器情報管理部312から返却された給紙段情報を受信し、その給紙段情報をデバイス情報305の機器情報テーブルへ追加する。
【0081】
図14(A)は、図7(A)の機器構成テーブルに給紙段情報を追加した例を示す図である。図14(A)では、Printer-Aのカセット1には、A4の普通紙80gsmがセットされており、カセット2にはA4のコート紙80gsmがセットされている。またPrinter-Bのカセット1には、A4の普通紙80gsmが、カセット2にはA3のコート紙80gsmがセットされている。
【0082】
そしてS1302でデバイス管理部301は、例えば図14(B)の色調整機能画面で入力される、調整を実施する対象デバイスのコントロール501、調整種類のコントロール502、測色モードのコントロール1201、ターゲットプロファイルのコントロール503、使用する用紙のコントロール1401の指定を受信する。
【0083】
図14(B)は、実施形態4に係るクライアントで表示される色調整機能画面の一例を示す図である。
【0084】
色調整処理部302は、対象デバイスのコントロール501の指定に応じて、S1301で取得した機器情報テーブルを参照し、指定された画像形成装置の給紙段と、その給紙段に格納されている用紙情報を取得して、使用する用紙のコントロール1401の選択肢にリスト表示する。
【0085】
図14(B)の色調整機能画面では、使用する用紙のコントロール1401には、用紙情報に加えて、格納されている給紙段情報も併せて表示される。
【0086】
図14(C)は、使用する用紙のコントロール1401をリストダウンした状態を示す。参照番号1402は、A3、コート紙80gsmが給紙段「カセット2」に格納されていることを示している。このように、現在、画像形成装置102の給紙段に格納されている用紙に関しては、用紙情報に格納されている給紙段が表示される。一方、給紙段に格納されていない用紙に関しては、例えば参照番号1403で示すように、用紙情報に[×]が表示される。このとき色調整処理部302は、給紙段に格納されていない用紙に関しては、使用する用紙のコントロール1401で選択できないように制御する。尚、給紙段に格納されていない用紙に関して、用紙情報に[×]を表示するのは一例であり、給紙段に格納されていない旨を示すのであれば、文字列の色を変更するなど別の表現であっても構わない。
【0087】
以上説明したように実施形態4によれば、色調整機能において使用する用紙を、対象の画像形成装置の給紙段に格納されている用紙から選択することが可能となる。また指定した用紙に応じて、利用可能な測色センサが自動で選択される。これにより、給紙段に格納されている用紙を指定し、且つ、測色センサの選択を誤らず行うことが可能となる。尚、実施形態4では、給紙段に格納されていない用紙を選択不可にする例を示したが、選択は可能にし、給紙段が選択されたときに、その給紙段が指定した用紙を格納していなければ、その給紙段に指定された用紙を格納するように要求する警告を出すようにしても構わない。
【0088】
[実施形態5]
本発明の実施形態5に関して説明する。尚、前述の実施形態と同一の構成に関しては、同じ参照番号を付してその説明を省略する。
【0089】
図15は、実施形態5に係る色管理システムにおける色調整ジョブの実行処理を説明するフローチャートである。ここでは図5(A)の色調整機能画面、図7(A)の機器情報テーブル、図7(B)(C)のセンサ・用紙対応情報、図17(A)の用紙情報を参照して各処理ステップについて説明する。前述の図4と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して、それらの説明を省略する。
【0090】
S1504で、CMS100のWebページ生成部304は、色調整機能画面のWebページを作成してクライアントへ返却する。これによりクライアントのWebブラウザでは、受信した色調整機能画面が表示され、ユーザは、その表示された色調整機能画面を操作して色調整処理の実行作業を行う。
【0091】
図6(A)は、実施形態5に係る色調整機能画面の一例を示す図である。測色方法のコントロール505にリストされる測色方法は、デバイス情報305に格納されている機器情報テーブルから、対象デバイスのコントロール501で選択されたデバイス(Printer-B)に搭載されている測色センサを取得して表示されるものとする。
【0092】
図6(B)は、測色方法のコントロール505をリストダウンした状態を示す。図6(A)の例では、対象デバイスのコントロール501でデバイス(Printer-B)が選択されている。よって、デバイス情報305に格納されている機器情報テーブルから、Printer-Bに搭載されている測色センサAと測色センサBを表示している。
【0093】
S1505で色調整処理部302は、図6(A)の色調整機能画面で入力された色調整を実施する対象デバイスのコントロール501、調整種類のコントロール502、ターゲットプロファイルのコントロール503、測色方法のコントロール505の指定を受信する。ここではクライアントから各コントロールの指定に応じて送信されるリクエストを、通信部303を介して色調整処理部302が受信する。
【0094】
次にS1506に進み色調整処理部302は、受信したリクエストに、測色方法のコントロール505の指定があるか否かを判定する。測色方法を指定したリクエストであればS1507へ進み、そうでないときはS1505へ進む。S1507で色調整処理部302は、CMS100が管理している用紙情報を取得する。このとき色調整処理部302は用紙情報314にアクセスして用紙情報を取得する。
【0095】
図17(A)は、実施形態5に係る用紙情報の一例を示す図である。
【0096】
用紙情報314には、用紙名称と用紙属性が記憶されている。用紙属性には、例えばタイプ、坪量、サイズの情報が含まれる。実施形態5では、用紙名称は(サイズ:タイプ:坪量)のフォーマットで記載しているが、用紙名称は任意の名称に設定可能にしてもよい。図17(A)の例では、4つの用紙情報が登録されている。用紙情報314には、CMS100の用紙管理画面(不図示)から、用紙を追加・登録することができる。
【0097】
そしてS1508に進み色調整処理部302は、用紙情報314の中から未チェックの用紙を選択する。このとき色調整処理部302は、S1507で取得した用紙情報から、S1509~S1511で未チェックの用紙を1つ選択する。そしてS1509に進み色調整処理部302は、S1508で選択した用紙が、測色方法のコントロール505で使用可能か否かを判定する。このとき色調整処理部302は、センサ・用紙対応情報306へアクセスし、S1508で選択した用紙が、測色方法のコントロール505で指定された測色センサを使用する色調整処理で使用可能か否かを判定する。例えば、S1506で指定された測色方法のコントロール505が測色センサAであり、S1508で(A4、普通紙80gsm)が選択されたとする。ここで図7(C)の用紙タイプ・坪量関連テーブルを参照すると、測色センサAは、普通紙で坪量80gsmに対応していることが分かる。しかし図7(B)の用紙サイズ関連テーブルを参照すると、測色センサAは、A4サイズに対応していないことが分かる。よってこの場合はS1509で、A4の普通紙、坪量80gsmの用紙は、指定された測色センサAでは使用不可と判定してS1511に進む。
【0098】
一方、S1506で指定された測色方法のコントロール505が測色センサAで、S1508でA3、普通紙で坪量128gsmが選択されたとする。図7(C)の用紙タイプ・坪量関連テーブルを参照すると、測色センサAは、普通紙で坪量128gsmに対応していることが分かる。また図7(B)の用紙サイズ関連テーブルを参照すると、測色センサAは、A3サイズに対応していることが分かる。よってこの場合はS1509で、A3の普通紙、坪量128gsmの用紙は、測色センサAで使用可能と判定してS1510に進む。
【0099】
S1510で色調整処理部302は、使用する用紙のコントロール504のリストで、S1508で選択した用紙を使用可能として表示してS1512に進む。Webページ生成部304は、S1508で選択した用紙を、使用する用紙のコントロール504のリストに、色調整で使用可能な用紙として表示する。図6(C)は、使用する用紙のコントロール504をリストダウンした状態を示す。ここでA3、普通紙、坪量128gsmの用紙509は、色調整で使用可能な用紙ということを示している。
【0100】
一方、S1511で色調整処理部302は、使用する用紙のコントロール504のリストで、S1508で選択された用紙を使用不可として表示してS1512に進む。Webページ生成部304は、S1508で選択した用紙を、使用する用紙のコントロール504のリストに、色調整で使用不可な用紙として表示する。図6(C)のA4、普通紙、坪量80gsmの用紙510は、用紙名称の末尾に「使用不可」の文字列を追加し、その用紙が選択対象から除外されている旨を示している。また、システムとしても、このA4、普通紙、坪量80gsmの用紙は選択できないように制御する。尚、使用不可の用紙に対して、用紙名称に「使用不可」を追加するのは一例であり、用紙が使用できない旨を示すのであれば、文字列の色を変更するなど別の表現であっても構わない。
【0101】
S1512で色調整処理部302は、用紙情報を全てチェックしたか否かを判定する。ここで色調整処理部302は、S1507で取得した用紙情報314の全ての用紙に対してS1509のチェックを行ったか否かを判定する。そして全てのチェックを行ったと判定した場合はS1513へ進み、そうでない場合はS1508へ進み、未チェックの用紙のチェックを行う。
【0102】
S1513で色調整処理部302は、色調整機能画面において、調整を実施する、使用する用紙のコントロール504の指定を受信する。ここでは、クライアントからコントロールの指定に応じて送信されるリクエストを、通信部303を介して色調整処理部302が受信する。そしてS1514に進み色調整処理部302は、受信したリクエストに、使用する用紙のコントロール504の指定があるか否かを判定する。使用する用紙のコントロール504が指定されたリクエストの場合はS1515へ進み、そうでない場合はS1513へ進む。S1515で色調整処理部302は、通信部303を介して受信したリクエストがOKボタン506の押下であるか否かを判定する。OKボタン506押下の場合は、色調整ジョブの実行開始指示であると判定する。受信したリクエストがOKボタン506の押下である場合S1516へ進んで色調整機能を実行して、この処理を終了する。一方、キャンセルボタン507の押下である場合S1517へ進み、色調整処理をキャンセルして、この処理を終了する。
【0103】
色調整機能の実行時、色調整処理部302は、色調整機能画面で指定された各種設定値に基づいて色調整ジョブを生成して対象の画像形成装置102へ送信する。色調整処理部302は、色チャートのページ情報をPDF等のデータで生成し、画像形成装置102の印刷設定指示となるジョブチケットを作成し、通信部303からネットワーク105を経由して情報処理装置101のデータ送受信部309へ送信する。情報処理装置101の印刷ジョブ制御部308は、データ送受信部309で受信した印刷ジョブを解析し、色チャートのページ情報をラスタイメージへ展開し、ジョブチケットで指示された印刷設定を画像形成装置102用のコマンドへ変換して画像形成装置102のデータ送受信部313へ送信する。画像形成装置102は、データ送受信部313で受信したラスタイメージとコマンドを印刷制御部311が解析し、色チャートページの印刷及び指定された測色センサを使用した測色処理を実行する。
【0104】
図9は、実施形態5に係るCMS100の色調整処理部302が生成するジョブチケットの一例を示す図である。
【0105】
参照番号901は、使用する用紙情報を指定し、参照番号902は、使用する測色センサの情報を指定している。参照番号901では、使用する用紙(MediaSize)にA3サイズが指定されている。また参照番号902では、使用する測色センサ(MeasurementMethod)に測色センサA(ColorMeasurement Sensor A)が指定されている。印刷指示を受信した画像形成装置102は、このジョブチケットに基づいて測色処理を印刷部本体210の測色センサA214を使用して実行するように制御する。
【0106】
以上説明したように実施形態5によれば、色調整機能において使用する測色センサに応じて、利用可能な用紙を提示することができる。そのため、ユーザは測色センサによる用紙の制限を意識する必要はなく、指定した測色センサを使用した色調整処理で使用する用紙を容易に選択できるようになる。
【0107】
[実施形態6]
次に本発明の実施形態6に関して説明する。尚、実施形態5と同一の構成に関しては説明を省略する。実施形態6では、色調整機能の実行時に指定するパラメータに従って、使用する測色センサの優先度を変更する処理に関して説明する。
【0108】
図16は、実施形態6に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。尚、図16において、前述の図4図15と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して、その説明を省略する。
【0109】
S1601で色調整処理部302は、色調整機能画面において、対象デバイスや測色方法に加え、測色モードの指定を受信する。
【0110】
実施形態6に係る色調整機能画面の一例は、前述の図12(A)と同様で、測色モードのコントロール1201が追加されている。この測色モードでは、画像形成装置102の測色センサで色チャートを測色する際の動作モードを指定できる。実施形態6では、標準と速度優先を選択できるものとする。図12(A)の例では、速度優先が指定されている。クライアントから各コントロールの指定に応じて送信されるリクエストを、通信部303を介して色調整処理部302が受信する。
【0111】
S1602で色調整処理部302は、受信したリクエストに測色モードのコントロール1701の指定があるか否かを判定する。測色モードのコントロール1701を指定したリクエストである場合はS1603へ進み、そうでない場合はS1601へ進む。S1603で色調整処理部302は、センサ優先度テーブルを取得する。このセンサ優先度テーブルは、例えば前述の実施形態3に係る図12(B)と同様である。
【0112】
センサ優先度テーブルには、測色モードに対応した測色センサの優先度(数値は1が最も優先度が高いこととする)が定義される。標準モードでは、測色センサBが優先度1、測色センサAが優先度2となり、速度優先モードでは、測色センサAが優先度1、測色センサBが優先度2となる。前述した通り、測色センサAは画像形成装置内の配置位置、センサの個数により測色速度は速いが、精度は劣るという性質がある。一方、測色センサBは、測色精度は高いが、速度が劣るという性質がある。標準モードでは、測色の精度を優先し測色センサBを優先的に使用し、速度優先モードでは速度を優先して測色センサAを使用するように定義している。
【0113】
そしてS1604に進み色調整処理部302は、S1603で取得した測色センサの優先度に従って色調整で使用する測色センサを、測色方法のコントロール505に指定する。ここでは、S1602で速度優先が指示された場合は、測色センサAが優先的に選択される。
【0114】
以上説明したように実施形態6によれば、色調整機能において使用する測色センサを、測色のパラメータに応じて自動で選択し、自動で選択した測色センサで利用可能な用紙を提示することが可能となる。実施形態6では、「速度優先」というパラメータによって優先度を変更する例を示したが、このパラメータに限定されず、指定されたパラメータに応じた測色センサの優先度を定義して選択を切り替えるようにして構わない。
【0115】
[実施形態7]
本発明の実施形態7に関して説明する。尚、実施形態5及び実施形態6と同一の構成に関しては説明を省略する。実施形態7では、チャート印刷で使用する用紙を削減するモードを設け、モードに応じて使用する測色センサを自動で選択し、選択した測色センサに応じた用紙を提示する処理に関して説明する。
【0116】
図17(E)は、実施形態7に係る用紙削減モードの選択画面の一例を示す図である。
【0117】
この画面は、CMS100の設定管理画面(不図示)で表示する。ラジオボタン1702は、用紙削減モードを有効にするラジオボタン、ラジオボタン1703は、用紙削減モードを無効にするラジオボタンである。図17(E)では、ON(用紙削減モード有効)が選択されている画面例を示している。OKボタン1704は、この画面の設定を適用するボタン、キャンセルボタン1705は、この画面の設定をキャンセルするボタンである。尚、この画面は、図12(A)の色調整機能画面から設定できるようにしても良い。
【0118】
図18は、実施形態7に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。尚、図18において、前述の図4図15図16と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して、その説明を省略する。
【0119】
S1801で色調整処理部302は、用紙削減モードが有効か否かを判定する。用紙削減モードが有効な場合はS1802へ進み、そうでない場合はS1506へ進む。S1802で色調整処理部302は、センサ優先度テーブルを取得する。
【0120】
図7(D)は、実施形態7に係るパッチ数関連テーブルを示す図である。本テーブルには、各測色センサが、各用紙サイズの用紙1枚当たりに埋め込めることができるパッチ数を示す。例えば、測色センサAはA3に対して76パッチ、測色センサBはA3に対して288パッチ埋め込めることを示している。前述したように、測色センサAは固定式、測色センサBは可動式であるため、測色用のチャートのレイアウトも異なる。可動式である測色センサBの方が、1枚の用紙上に満遍なくパッチを埋め込めるため、同じ用紙サイズでも測色センサBの方が用紙1枚当たりに埋め込めるパッチ数が多い。
【0121】
図17(B)は、実施形態7に係るセンサ優先度テーブルの一例を示す図である。ここでは図12(B)のセンサ優先度テーブルに、用紙削減モードが追加されている。前述したように、同じ用紙サイズでも測色センサBを使用した方が用紙1枚当たりに埋め込めるパッチ数が多い。従って、用紙削減モードが有効のときは、測色センサBが優先度1、測色センサAが優先度2となる。用紙削減モードが無効のときは、測色センサAが優先度1、測色センサBが優先度1となる。優先度が同じ場合は、本モードによって測色センサの優先度を決定しないことを示す。
【0122】
S1803で色調整処理部302は、S1802で取得した測色センサの優先度に従って色調整で使用する測色センサを測色方法のコントロール505に指定する。S1802で「用紙削減モード有効」が指示された場合は、測色センサBが優先的に選択される。
【0123】
S1804で色調整処理部302は、用紙削減モードが有効か否かを判定する。用紙削減モードが有効な場合はS1805へ進み、そうでない場合はS1512へ進む。S1805で色調整処理部302は、チャート印刷に必要な用紙の枚数を算出する。このとき色調整処理部302は、センサ・用紙対応情報306からパッチ数関連テーブルを参照し、S1803で選択した測色センサにおいて、S1508で選択した用紙に対して1枚当たりに埋め込めるパッチ数を求める。例えば、S1803で測色センサBを選択し、S1508で(A3:普通紙、坪量128gsm)を選択した場合、図7(D)のパッチ数関連テーブルから、1枚当たり288パッチ埋め込めることが分かる。更に、色調整処理部302は、調整種類のコントロール502、ターゲットプロファイルのコントロール503からチャートレイアウトを決定し、チャート印刷に必要なパッチ数を決定する。更に、色調整処理部302は、前述の1枚当たりに埋め込めるパッチ数と調整に必要なパッチ数から、チャート印刷に必要な用紙の枚数を算出する。例えば、ターゲットプロファイル(色検証:Japan Color2011)では、2000パッチのチャート印刷が必要だとする。前述の用紙(A3、普通紙、坪量128gsm)の場合は、1枚当たり288パッチ埋め込めるので、2000パッチを印刷するためには7枚の用紙が必要なことが分かる。
【0124】
S1806で色調整処理部302は、S1805で算出した数のチャートの印刷に必要な用紙数が、所定数より少ないか否かを判定する。色調整処理部302は、必要な用紙枚数の最小値を記憶しておき、最小値を更新したときに「少ない」と判定する。少ないと判定した場合はS1807へ進み、そうでない場合はS1512へ進む。尚、実施形態7では、最小値方式で説明するが、最小値からN番目までを「少ない」と判定するような許容値の幅を持たせたり、用紙の枚数の閾値を設定して、閾値を下回る数を「少ない」と判定するなどしてもよい。
【0125】
S1807で色調整処理部302は、使用する用紙のコントロール504のリストに、その用紙を推奨用紙として表示する。即ち、S1807でWebページ生成部304は、S1508で選択した用紙を、使用する用紙のコントロール504のリストに、推奨用紙として表示する。
【0126】
図6(D)は、実施形態7で、使用する用紙のコントロール504をリストダウンした状態を示す。A3:普通紙、128gsm)511は、用紙名称の末尾に文字列「推奨」を追加し、その用紙を使用することを推奨している旨を示している。
【0127】
S1806での判定方法が最小値方式であれば、必要な用紙数が最小値以外の用紙から「推奨」の文字列を外す。尚、推奨用紙に対して、用紙名称に「推奨」を追加するのは一例であり、用紙を推奨する旨を示すのであれば、文字列の色を変更するなど別の表現であっても構わない。
【0128】
以上説明したように実施形態7によれば、チャートの印刷で使用する用紙の枚数を削減するモードを設け、そのモードに応じて使用する測色センサを自動で選択し、更に、チャートの印刷に要する用紙枚数が少なくなる用紙を提示することが可能となる。
【0129】
[実施形態8]
本発明の実施形態8に関して説明する。尚、実施形態5と同一の構成に関しては説明を省略する。実施形態8では、提示する用紙を接続する画像形成装置の給紙段に格納されている用紙に限定する処理に関して説明する。
【0130】
図19は、実施形態8に係る色管理システムが色調整ジョブを実行する処理を説明するフローチャートである。尚、図19において、前述の図4図15と同一の処理に関しては、同一の符号を使用して、その説明を省略する。
【0131】
S1901でデバイス管理部301は、対象の画像形成装置102の給紙段情報を取得する。デバイス管理部301は、通信部303を介してネットワーク105を経由して情報処理装置101のデータ送受信部309へ画像形成装置102の給紙段情報の取得リクエストを送信する。情報処理装置101のデータ送受信部309は、受信したリクエストを解析し、画像形成装置102の機器情報管理部312へ給紙段情報を取得するコマンドを送信する。機器情報管理部312は、受信したコマンドに応答して給紙段情報を返却する。CMS100のデバイス管理部301は機器情報管理部312から返却された給紙段情報を受信し、デバイス情報305の機器情報テーブルへ給紙段情報を追加する。
【0132】
図17(C)は、実施形態8に係る機器情報テーブルの一例を示す図で、図7(A)の機器情報テーブルに給紙段情報を追加した例を示している。Printer-Aのカセット1には(A4:普通紙 80gsm)、カセット2には(A4:コート 80gsm)、Printer-Bのカセット1には(A3:ボンド紙 180gsm)、カセット2には(A3:普通紙 128gsm)が格納されていることを示している。
【0133】
次にS1902で色調整処理部302は、対象の画像形成装置102のコントロールの指定に応じて、S1901で取得した機器情報テーブルを参照し、その画像形成装置102の給紙段に、S1508で選択した用紙が格納されているかを判定する。用紙が給紙段に格納されている場合はS1509へ進み、そうでない場合はS1512へ進む。そしてS1903で色調整処理部302は、使用する用紙のコントロール504のリストに、その用紙を使用可能として表示し、更に格納されている給紙段を表示する。このときWebページ生成部304は、S1508で選択した用紙を、使用する用紙のコントロール504のリストに、色調整で使用可能な用紙として表示する。また、S1902で、その用紙を格納していると判定した給紙段も表示する。
【0134】
図17(D)は、実施形態8において、使用する用紙のコントロール504をリストダウンした状態を示す図である。(A3:普通紙、128gsm[カセット2])1701は、色調整で使用可能な用紙であり、その用紙がカセット2に格納されていることを示している。
【0135】
一方、S1904では、使用する用紙のコントロール504のリストにて用紙を使用不可として表示し、更に格納されている給紙段情報を表示する。Webページ生成部304は、S1508で選択した用紙を、使用する用紙のコントロール504のリストに、色調整で使用不可な用紙として表示する。また、S1902で判定した用紙が格納されている給紙段も表示する。図17(D)の(A3:ボンド紙、180gsm[カセット1][使用不可])1706は、用紙名称の末尾に「使用不可」の文字列を追加し、その用紙が選択対象から除外されている旨を示している。またS1902で判定した用紙が格納されている給紙段も表示する。また、システムとしても(A3:ボンド紙、180gsm[カセット1][使用不可])は選択できないように制御する。
【0136】
以上説明したように実施形態8によれば、色調整機能において使用する用紙を、対象デバイスの給紙段に格納されている用紙から選択することが可能となる。この処理により、給紙段に格納されている用紙を指定できるため、用紙の選択を誤らず行うことが可能となる。
【0137】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0138】
[項目1]
サーバと画像形成装置を含む色管理システムであって、
前記サーバは、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置に搭載される測色センサの情報を取得する第1取得手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定手段と、
前記記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択手段と、を有し、
前記画像形成装置は、
少なとも一つの測色センサと、
前記色調整処理を実行する色調整ジョブに従って、前記指定手段により指定された用紙にチャートを印刷する印刷手段と、
前記印刷手段により印刷された前記チャートを前記選択手段により選択された測色センサを使用して測色することを特徴とする色管理システム。
【0139】
[項目2]
前記選択手段は、測色センサの一覧を表示してユーザに選択させ、前記指定手段により指定された前記用紙に対応していない前記画像形成装置の測色センサは前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする項目1に記載の色管理システム。
【0140】
[項目3](実施形態2)
前記選択手段は、前記画像形成装置に搭載されているが使用不可の測色センサを前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする項目2に記載の色管理システム。
【0141】
[項目4]
前記画像形成装置が、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する測色センサを搭載していない場合、前記選択手段は、更に手動の測色機を選択することを特徴とする項目1に記載の色管理システム。
【0142】
[項目5]
前記画像形成装置が前記指定手段により指定された前記用紙に対応する複数の測色センサを搭載している場合、前記選択手段は、前記複数の測色センサの優先度に基づいて測色センサを選択することを特徴とする項目1乃至4のいずれか一項目に記載の色管理システム。
【0143】
[項目6](実施形態3)
前記サーバは、さらに、前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段を有し、
前記選択手段は、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを選択することを特徴とする項目5に記載の色管理システム。
【0144】
[項目7](実施形態4)
前記サーバは、さらに、前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を有し、
前記指定手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を指定することを特徴とする項目1乃至6のいずれか一項目に記載の色管理システム。
【0145】
[項目8](実施形態5)
サーバと画像形成装置を含む色管理システムであって、
前記サーバは、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する第1記憶手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する測色センサを指定する指定手段と、
前記第1記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記測色センサに対応する用紙を選択する選択手段と、を有し、
前記画像形成装置は、
少なくとも一つの測色センサと、
前記色調整処理を実行する色調整ジョブに従って、前記選択手段により選択された用紙にチャートを印刷する印刷手段と、
前記印刷手段により印刷された前記チャートを前記指定手段により指定された測色センサを使用して測色することを特徴とする色管理システム。
【0146】
[項目9]
前記選択手段は、用紙の一覧を表示してユーザに選択させ、前記指定された測色センサに対応していない用紙は前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする項目8に記載の色管理システム。
【0147】
[項目10](実施形態6)
前記サーバは、さらに、前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段を有し、
前記指定手段は、前記設定された測色モードに応じた複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを指定することを特徴とする項目8に記載の色管理システム。
【0148】
[項目11](実施形態7)
前記サーバは、更に、前記チャートの印刷に使用する用紙の枚数を削減するモードを設定する設定手段を有し、
前記選択手段は、更に、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする項目8乃至10のいずれか一項目に記載の色管理システム。
【0149】
[項目12]
測色センサと前記チャートの印刷に使用する用紙のサイズ、及び前記用紙に印刷できるパッチ数との関連を示す情報を記憶する第2記憶手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記第2記憶手段を参照して、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする項目11に記載の色管理システム。
【0150】
[項目13]
前記チャートの印刷に使用する用紙の枚数が所定数よりも少なくなる用紙を前記選択手段が選択する推奨の用紙として提示する手段を、更に有することを特徴とする項目11に記載の色管理システム。
【0151】
[項目14](実施形態8)
前記サーバは、さらに、前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を有し、
前記選択手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を選択することを特徴とする項目8乃至13のいずれか一項目に記載の色管理システム。
【0152】
[項目15]
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置であって、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置に搭載される前記複数の測色センサの情報を取得する第1取得手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定手段と、
前記記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【0153】
[項目16]
前記選択手段は、前記複数の測色センサの一覧を表示してユーザに選択させ、前記使用する用紙に対応していない前記画像形成装置の測色センサは前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする項目15に記載の情報処理装置。
【0154】
[項目17]
前記選択手段は、前記画像形成装置に搭載されているが使用不可の測色センサを前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする項目16に記載の情報処理装置。
【0155】
[項目18]
前記画像形成装置が、前記指定手段により指定された前記用紙に対応する測色センサを搭載していない場合、前記選択手段は、更に手動の測色機を選択することを特徴とする項目15に記載の情報処理装置。
【0156】
[項目19]
前記画像形成装置が前記指定手段により指定された前記使用する用紙に対応する複数の測色センサを搭載している場合、前記選択手段は、前記複数の測色センサの優先度に基づいて測色センサを選択することを特徴とする項目15乃至18のいずれか一項目に記載の情報処理装置。
【0157】
[項目20]
前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを選択することを特徴とする項目19に記載の情報処理装置。
【0158】
[項目21]
前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を、更に有し、
前記指定手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を指定することを特徴とする項目15乃至20のいずれか一項目に記載の情報処理装置。
【0159】
[項目22]
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置であって、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する第1記憶手段と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する測色センサを指定する指定手段と、
前記第1記憶手段の前記用紙情報に基づいて、前記指定手段により指定された前記測色センサを使用する色調整処理で使用する用紙を選択する選択手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【0160】
[項目23]
前記選択手段は、用紙の一覧を表示してユーザに選択させ、前記指定された測色センサに対応していない用紙は前記一覧で選択できないように表示することを特徴とする項目22に記載の情報処理装置。
【0161】
[項目24]
前記色調整処理における測色モードを設定する設定手段を、更に有し、
前記指定手段は、前記設定された測色モードに応じた前記複数の測色センサの優先度に基づいて前記画像形成装置の測色センサを指定することを特徴とする項目22又は23に記載の情報処理装置。
【0162】
[項目25]
前記色調整処理での印刷に使用する用紙の枚数を削減するモードを設定する設定手段を、更に有し、
前記選択手段は、更に、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする項目22乃至24のいずれか一項目に記載の情報処理装置。
【0163】
[項目26]
測色センサと前記色調整処理での印刷に使用する用紙のサイズ、及び前記用紙に印刷できるパッチ数との関連を示す情報を記憶する第2記憶手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記第2記憶手段を参照して、前記設定手段により設定された前記モードに基づいて前記用紙を選択することを特徴とする項目25に記載の情報処理装置。
【0164】
[項目27]
前記色調整処理での印刷に使用する用紙の枚数が所定数よりも少なくなる用紙を前記選択手段が選択する推奨の用紙として提示する手段を、更に有することを特徴とする項目22乃至26のいずれか一項目に記載の情報処理装置。
【0165】
[項目28]
前記画像形成装置の給紙段に格納されている用紙の情報を取得する第2取得手段を、更に有し、
前記選択手段は、前記画像形成装置の給紙段に格納された用紙から前記使用する用紙を選択することを特徴とする項目22乃至27のいずれか一項目に記載の情報処理装置。
【0166】
[項目29]
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置を制御する制御方法であって、
前記画像形成装置に搭載される前記複数の測色センサの情報を取得する取得工程と、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する用紙を指定する指定工程と、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段の用紙情報に基づいて、前記指定工程で指定された前記用紙に対応する前記画像形成装置の測色センサを選択する選択工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【0167】
[項目30]
複数の測色センサを有する画像形成装置による色調整処理を制御できる情報処理装置を制御する制御方法であって、
前記画像形成装置の色調整処理の実行時に使用する測色センサを指定する指定工程と、
測色センサと当該測色センサに対応する用紙情報を記憶する記憶手段の用紙情報に基づいて、前記指定工程で指定された前記測色センサを使用する色調整処理で使用する用紙を選択する選択工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【0168】
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
【符号の説明】
【0169】
100…CMS,101,103…情報処理装置、102,104…画像形成装置、301…デバイス管理部、302…色調整処理部、304…Webページ生成部、305…デバイス情報、306…センサ・用紙対応情報、307…UI制御部、308…印刷ジョブ制御部、312…機器情報管理部、314…用紙情報
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19