(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】履物用品のためのソール構造
(51)【国際特許分類】
A43B 13/20 20060101AFI20240912BHJP
B29D 35/08 20100101ALN20240912BHJP
【FI】
A43B13/20 A
B29D35/08
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022152793
(22)【出願日】2022-09-26
(62)【分割の表示】P 2020532615の分割
【原出願日】2018-12-12
【審査請求日】2022-10-19
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フィデンシオ・カンポス・ザ・セカンド
(72)【発明者】
【氏名】ウェズリー・ケー・チャン
(72)【発明者】
【氏名】ザカリー・エム・エルダー
(72)【発明者】
【氏名】エリザベス・ラングヴィン
(72)【発明者】
【氏名】リー・ディー・ペイトン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/160943(WO,A1)
【文献】国際公開第01/070064(WO,A2)
【文献】国際公開第2017/160946(WO,A1)
【文献】特表2015-526194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 13/20
B29D 35/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アッパー(100)を有する履物用品(10)のためのソール構造であって、
かかと領域(16)と、
前足領域(12)と、
前記かかと領域(16)と前記前足領域(12)との間に配置された中足領域(14)と、
前記かかと領域(16)内で前記ソール構造の内側(足の親指側、20)に沿って延在する第1のセグメント(218k)と、前記前足領域(12)における前記内側(20)から前記かかと領域(16)における外側(足の小指側、18)まで
延在しており、前記かかと領域(16)内
では前記ソール構造の外側(18)に沿って延在する第2のセグメント(218j)と、(i)前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の一方から前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の他方に向かって延在する第3のセグメント(218mまたは218n)であって、(ii)前記第1のセグメント(218k)と前記第2のセグメント(218j)との間の遠位端(222mまたは222n)で終端し、
前記遠位端(222mまたは222n)は、前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の他方から流体的に隔離されており、(iii)前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の前記一方から前記遠位端(222mまたは222n)まで連続的に先細りしている、第3のセグメント(218mまたは218n)と、前記第1のセグメント(218k)と前記第2のセグメント(218j)との間に配置されて前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)を接続するウェブエリア(210)とを、第2のバリア層(206)と協働して画定している第1のバリア層(204)を含む、チャンバ(212)と、
を含んでなる、ソール構造。
【請求項2】
前記第3のセグメント(218mまたは218n)は、前記第1のセグメント(218k) および前記第2のセグメント(218j)の前記一方から前記第3のセグメント(218mまたは218n)の前記遠位端まで前記アッパー(100)に向かう方向に連続的に先細りしている、請求項1に記載のソール構造。
【請求項3】
前記チャンバ(212)は、前記かかと領域(16)の周りに延在して前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)に流体連結された第4のセグメント(218l)を含む、請求項1に記載のソール構造。
【請求項4】
前記チャンバ(212)は、前記前足領域(12)の前記内側(20)で前記第2のセグメント(218j)から前記外側(18)に向かって延在して前記内側(20)と前記外側(18)との間の遠位端で終端する第5のセグメント(218i)を含む、請求項3に記載のソール構造。
【請求項5】
前記第1のセグメント(218k)、前記第2のセグメント(218j)、前記第4のセグメント(218l)、および前記第5のセグメント(218i)は地面係合表面を含む、請求項4に記載のソール構造。
【請求項6】
前記ウェブエリア(210)は前記地面係合表面から窪んでいる、請求項5に記載のソール構造。
【請求項7】
前記チャンバ(212)は、前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の前記他方から前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の前記一方に向かって延在して前記かかと領域(16)における前記第1のセグメント(218k)と前記第2のセグメント(218j)との間の遠位端(222mまたは222n)で終端する第6のセグメント(218mまたは218n)を含む、請求項4に記載のソール構造。
【請求項8】
前記第6のセグメント(218mまたは218n)は、前記第1のセグメント(218k) および前記第2のセグメント(218j)の前記他方から前記第6のセグメント(218mまたは218n)の遠位端まで前記アッパー(100)に向かう方向に連続的に先細りしている、請求項7に記載のソール構造。
【請求項9】
前記第6のセグメント(218mまたは218n)は前記第3のセグメント(218mまたは218n)と平行であり、前記第3のセグメント(218mまたは218n)および前記第6のセグメント(218mまたは218n)は、当該ソール構造の長手方向軸に対して斜めの角度で延在する、請求項8に記載のソール構造。
【請求項10】
前記第1のセグメント(218k)および前記第2のセグメント(218j)の少なくとも1つはネック領域(226)を含む、請求項1に記載のソール構造。
【請求項11】
前記第1のセグメント(218k)、前記第2のセグメント(218j)、および前記第3のセグメント(218mまたは218n)の少なくとも1つに取り付けられるとともに、接触パッド(306)および複数のセレーション(308)を含むアウトソール(300)をさらに含む、請求項1に記載のソール構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2017年12月14日に出願された米国仮出願第62/598,811号に対する優先権を主張するPCT国際出願であり、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、履物用品のためのソール構造に関し、より詳細には、複数のセグメントを有する流体充填ブラダを組み込んだソール構造に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、必ずしも先行技術ではない本開示に関する背景情報を提供する。
【0004】
履物用品は従来、アッパーおよびソール構造を含む。アッパーは、ソール構造上で足を受容、固定、および支持する任意の適切な材料から形成することができる。アッパーは、ひも、ストラップ、または他の締め具と協働して、足の周りでアッパーのフィットを調整することができる。足の底面に近接する、アッパーの底部が、ソール構造に取り付けられている。
【0005】
ソール構造は一般に、地面とアッパーとの間に延在する層状構成を含む。ソール構造の1つの層は、耐摩耗性および地面とのトラクションを提供するアウトソールを含む。アウトソールは、耐久性および耐摩耗性を付与するとともに、地面とのトラクションを強化するゴムまたは他の材料から形成することができる。ソール構造の他の層は、アウトソールとアッパーとの間に配置されたミッドソールを含む。ミッドソールは足にクッション性を提供し、負荷が加えられたときに弾性圧縮して地面反力を減衰させることによって足を保護するポリマー発泡体材料から部分的に形成することができる。ミッドソールは加えて、またはあるいは、流体充填ブラダを組み込んでソール構造の耐久性を増加させるとともに、負荷が加えられたときに弾性圧縮して地面反力を減衰させることによって足にクッション性を提供することができる。ソール構造はまた、アッパーの底部に近接する空隙内に配置された快適性強化インソールまたは中敷き、およびアッパーに取り付けられ、ミッドソールとインソールまたは中敷きとの間に配置されたストローベルを含むことができる。
【0006】
流体充填ブラダを使用するミッドソールは通常、共に封止または結合されたポリマー材料の2つのバリア層から形成されたブラダを含む。流体充填ブラダは、空気のような流体で加圧され、たとえば運動中、負荷が加えられて弾性圧縮したときにブラダの形状を保持する引張部材をブラダ内に組み込むことができる。一般に、ブラダは、足に対する支持と、負荷が加えられてブラダが弾性圧縮するときの反応性に関するクッション特性とのバランスを重視して設計されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で説明する図面は、選択された構成の例示のみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の原理による履物用品の側面斜視図である。
【
図2】
図1の履物用品の分解図であり、層状構成に配置されたアッパー、ミッドソール、およびアウトソールを有する履物用品を示す。
【
図3】
図1の履物用品の底面斜視図であり、ソール構造のブラダに関連する複数のセグメントの形状および構成を示す。
【
図4】
図3の線4-4に沿った断面図であり、ソール構造の前足領域内に配置され、ウェブエリアによって互いに分離されたセグメントを示す。
【
図5】
図3の線5-5に沿った断面図であり、ソール構造の前足領域内に配置され、ウェブエリアによって互いに分離されたセグメントを示す。
【
図6】
図3の線6-6に沿った断面図であり、ソール構造のかかと領域内に配置され、ウェブエリアによって互いに分離されたセグメントを示す。
【
図7】
図3の線7-7に沿った断面図であり、ソール構造の長さに沿ってセグメントに取り付けられたオーバーモールドアウトソールを示す。
【
図8】アウトソールが取り付けられたブラダの第1のチャンバの斜視図である。
【
図9】アウトソールが取り付けられたブラダの第2のチャンバの斜視図である。
【
図10】
図1の履物用品の底面斜視図であり、ソール構造のブラダによって画定されたクッション性支持ベクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
対応する参照番号は、図面全体を通して対応する部分を示す。
【0010】
次に添付の図面を参照して例の構成をより詳しく説明する。例の構成は、本開示が完全であり、本開示の範囲を当業者に詳細に伝えるように提供されている。本開示の構成の完全な理解を提供するため、具体的なコンポーネント、デバイス、および方法の例のような具体的な詳細が記載されている。具体的な詳細を使用する必要がないこと、例の構成を多くの異なる形態で実施することができること、および具体的な詳細および例の構成は本開示の範囲を限定するように解釈されるべきでないことは、当業者には明らかであろう。
【0011】
本明細書で用いる用語は、特定の例示的な構成を説明することのみを目的としており、限定することを意図するものではない。本明細書で用いるとき、単数の冠詞「a」、「an」、および「the」は、文脈によりそうでないことが明確に示されない限り、複数形も含むように意図することができる。「comprises(含む)」、「comprising(含む)」、「including(含む)」、および「having(有する)」という用語は包括的であり、したがって特徴、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはこれらの群の存在または追加を排除するものではない。本明細書に記載の方法のステップ、プロセス、および動作は、実行の順序として具体的に特定されない限り、議論または例示された特定の順序でそれらを実行することが必ず要求されるものとして解釈されるべきではない。追加または代替のステップを使用することができる。
【0012】
要素または層が他の要素または層に「接し」、「係合され」、「接続され」、「取り付けられ」、または「連結され」ているとして言及されるとき、これは他の要素または層に直接接し、係合され、接続され、取り付けられ、または連結されていてもよく、または介在する要素または層が存在してもよい。対照的に、要素が他の要素または層に「直接接し」、「直接係合され」、「直接接続され」、「直接取り付けられ」、または「直接連結され」ているとして言及されるとき、介在する要素または層が存在することはない。要素間の関係を説明するために用いられる他の言葉も、同様の方法で解釈すべきである(たとえば、「間」対「直接の間」、「隣接」対「直接に隣接」など)。本明細書で用いるとき、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つまたは複数のありとあらゆる組合せを含む。
【0013】
第1の、第2の、第3の、などの用語を本明細書で用いて、さまざまな要素、コンポーネント、領域、層および/またはセクションを説明することができる。これらの要素、コンポーネント、領域、層および/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、コンポーネント、領域、層またはセクションを他の領域、層、またはセクションから区別するためにのみ用いることができる。「第1の」、「第2の」などの用語および他の数字用語は、文脈によって明確に示されていない限り、連続または順序を意味するものではない。したがって、以下で議論する第1の要素、コンポーネント、領域、層またはセクションは、例の構成の教示から逸脱することなく、第2の要素、コンポーネント、領域、層またはセクションと呼ぶこともできる。
【0014】
本開示の一態様は、アッパーを有する履物用品のためのソール構造を提供する。ソール構造は、かかと領域と、前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、を含む。ソール構造はまた、第2のバリア層と協働して、かかと領域内でソール構造の内側に沿って延在する第1のセグメントと、前足領域における内側からかかと領域における外側までかかと領域内のソール構造の外側に沿って延在する第2のセグメントと、第1のセグメントおよび第2のセグメントの一方から第1のセグメントおよび第2のセグメントの他方に向かって延在して第1のセグメントと第2のセグメントとの間の遠位端で終端する第3のセグメントと、第1のセグメントと第2のセグメントとの間に配置されてこれらを接続するウェブエリアと、を画定する第1のバリア層を含む流体充填チャンバを含む。第1のバリア層はウェブエリア内で第2のバリア層に取り付けられている。
【0015】
本開示の実装形態は、以下の任意選択の特徴の1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実装形態において、第3のセグメントは、第1のセグメントから第3のセグメントの遠位端までアッパーに向かう方向に連続的に先細りしている。
【0016】
いくつかの例において、チャンバは、かかと領域の周りに延在して第1のセグメントおよび第2のセグメントに流体連結された第4のセグメントを含む。ここで、チャンバは、前足領域の内側で第2のセグメントから外側に向かって延在して内側と外側との間の遠位端で終端する第5のセグメントを含むことができる。いくつかの例において、第1のセグメント、第2のセグメント、第4のセグメント、および第5のセグメントは地面係合表面を含み、ウェブエリアは地面係合表面から窪ませることができる。
【0017】
いくつかの構成において、チャンバは、第1のセグメントおよび第2のセグメントの他方から第1のセグメントおよび第2のセグメントの一方に向かって延在してかかと領域における第1のセグメントと第2のセグメントとの間の遠位端で終端する第6のセグメントを含む。第6のセグメントは、第1のセグメントから第6のセグメントの遠位端までアッパーに向かう方向に連続的に先細りさせることができる。ここで、第6のセグメントは第3のセグメントと実質的に平行であり、第3のセグメントおよび第6のセグメントは、ソール構造の長手方向軸に対して斜めの角度で延在する。
【0018】
いくつかの構成において、第1のセグメントおよび第2のセグメントの少なくとも1つはネック領域を含む。
【0019】
いくつかの態様において、ソール構造は、第1のセグメント、第2のセグメント、および第3のセグメントの少なくとも1つに取り付けられるとともに接触パッドおよび複数のセレーションを含むアウトソールをさらに含むことができる。
【0020】
本開示の他の一態様は、アッパーを有する履物用品のためのソール構造を提供する。ソール構造は、かかと領域と、前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、を含む。ソール構造はまた、第2のバリア層と協働して、前足領域内でソール構造の内側およびソール構造の外側の一方に沿って延在する第1のセグメントと、第1のセグメントの第1の端部から内側および外側の他方に向かって延在する第2のセグメントと、第1のセグメントの第2の端部から内側および外側の他方に向かって延在する第3のセグメントと、内側および外側の他方から内側および外側の一方に向かって延在する第4のセグメントと、を画定する第1のバリア層を有する第1のチャンバを含む。
【0021】
本開示の実装形態は、以下の任意選択の特徴の1つまたは複数を含むことができる。いくつかの例において、第1のチャンバは、内側および外側の他方に沿って延在する第5のセグメントと、第5のセグメントの第1の端部から内側および外側の一方に向かって延在する第4のセグメントと、第4のセグメントの第2の端部から内側および外側の一方に向かって延在する第6のセグメントと、を含み、第5のセグメントは第2のセグメントと第3のセグメントとの間に配置されている。
【0022】
いくつかの例において、ソール構造は、内側および外側の一方から内側および外側の他方に向かって第2のセグメントと第6のセグメントとの間に延在する第7のセグメントを有する第2のチャンバを含む。ここで、第3のセグメントおよび第7のセグメントは、第5のセグメントと第6のセグメントとの間に配置することができる。任意選択で、第1のチャンバは、前足領域の周りで内側および外側の一方にある第1の端部から内側および外側の他方にある第2の端部まで延在する第8の流体充填セグメントを含むことができる。さらに、第5のセグメントおよび第8のセグメントは、第2のセグメントと第3のセグメントとの間に配置することができる。
【0023】
いくつかの例において、第1のチャンバは、第8のセグメントの第2の端部から内側および外側の一方に向かって延在する第9のセグメントを含むことができる。第7のセグメントおよび第9のセグメントを互いに実質的に平行とすることができ、第3のセグメントおよび第5のセグメントを互いに実質的に平行とすることができる。いくつかの構成において、第2、第3、第5、第6、第7、および第9の流体充填セグメントはそれぞれ、内側と外側との間の遠位端で終端することができる。
【0024】
図1および
図2を参照すると、履物用品10は、アッパー100、アッパー100に取り付けられたミッドソール200、およびミッドソール200と地面との間に延在するアウトソール300を含む。履物用品10は、1つまたは複数の領域に分割することができる。これらの領域は、前足領域12、中足領域14、およびかかと領域16を含むことができる。前足領域12は、つま先、および中足骨を足の指骨と接続する関節に対応することができる。中足領域14は足のアーチエリアに対応することができ、かかと領域16は、踵骨を含む、足の後部に対応することができる。履物10は、履物10の両側に対応して領域12、14、16を通って延在する、外側18および内側20を含むことができる。
【0025】
アッパー100は、ミッドソール200上での支持のために足を受容および固定するように構成された内部空隙102を画定する内部表面を含む。アッパー100は、共に縫合または接着結合されて内部空隙102を形成する1つまたは複数の材料から形成することができる。アッパーの適切な材料は、メッシュ、テキスタイル、発泡体、革、および合成皮革を含むことができるが、これらに限定されない。これらの材料は、耐久性、通気性、耐摩耗性、柔軟性、および快適性の特性を付与するように選択および配置することができる。
【0026】
いくつかの例において、アッパー100は、ミッドソール200に対向する底面106、および内部空隙102のフットベッド108を画定する対向上面を有するストローベル104を含む。スティッチまたは接着剤により、ストローベル104をアッパー100に固定することができる。
図4に示すように、フットベッド108は、足の底面(たとえば、足裏)の外形に一致するように輪郭形成することができる。任意選択で、アッパー100は、ストローベル104上に配置され、アッパー100の内部空隙102内に存在し、足の裏面を受容して履物用品10の快適性を強化することができるインソール110または中敷きのような追加の層を組み込むこともできる。かかと領域16における足首開口112により、内部空隙102へのアクセスを提供することができる。たとえば、足首開口112は、足を受容してその足を空隙102内に固定し、内部空隙102から足を出し入れするのを容易にすることができる。
【0027】
いくつかの例において、1つまたは複数の締め具114がアッパー100に沿って延在して足の周りの内部空隙102のフィットを調整するとともにそこからの足の出し入れに対応する。アッパー100は、アイレットのような穴116、および/または締め具114を受容する布またはメッシュループのような他の係合機能を含むことができる。締め具114は、ひも、ストラップ、コード、面ファスナー、または任意の他の適切な種類の締め具を含むことができる。アッパー100は、内部空隙102と締め具114との間に延在する舌部118を含むことができる。
【0028】
図4~
図7に示すように、ミッドソール200は、上部バリア層204(以下「上層204」)および下部バリア層206(以下「下層206」)によって画定されたブラダ202を含む。上層204および下層206は、モールドまたは熱成形プロセス中に複数の別個の場所で共に接合および結合して、ミッドソール200の周囲に延在するフランジ208、およびミッドソール200の外側18と内側20との間に延在するウェブエリア210を形成することによって、ブラダ202のためのバリア層を画定する。フランジ208およびウェブエリア210は、アッパー100に近接して配置され、したがって、アウトソール300の地面係合表面302に対して窪んでいる。
【0029】
ブラダ202の上層204は、アッパー100のストローベル104の底面106に対向して取り付け(たとえば、接合および結合)られている。加えて、ブラダ202の上層204は、足の底面の外形に一致するように輪郭形成されて足に対するクッション性および支持を提供することができる。上層204は、モールドプロセスまたは熱成形プロセス中に1つまたは複数のポリマー材料から形成することができ、アッパー100の外周上に上向きに延在する外周縁を含むことができる。ブラダ202の下層206は、ブラダ202の上層204とは反対側に配置されている。下層206は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の外周縁と結合してフランジ208を形成する外周縁を含むことができる。上層204のように、下層206は、モールドまたは熱成形プロセス中に上層204と同じまたは異なる材料から形成することができる。
【0030】
いくつかの実装形態において、上層204および下層206は、下層206および上層204が共に接合および結合するとき、フランジ208および/またはウェブエリア210が形成される場所に対応する窪みおよび挟まれた表面を形成するためのさまざまな表面をそれぞれ画定するそれぞれのモールド部分によって形成されている。いくつかの実装形態において、接着結合により、上層204および下層206を接合して、フランジ208およびウェブエリア210を形成する。他の実装形態において、上層204および下層206を接合して、熱結合によってフランジ208およびウェブエリア210を形成する。いくつかの例において、上層204および下層206の一方または両方が、成形および溶融を容易にする温度まで加熱される。いくつかの例において、層204、206は、それぞれのモールドの間に配置される前に加熱される。他の例において、モールドを加熱して層204、206の温度を上げることができる。いくつかの実装形態において、ブラダ202を形成するために用いられるモールドプロセスは、上層204および下層206が引き出されてそれぞれのモールド部分と接触するように空気を除去するためにモールド部分内に真空ポートを組み込む。他の実装形態において、空気のような流体を上層204と下層206との間のエリアに注入して、圧力差により層204、206をそれぞれのモールド部分の表面と係合させるようにすることができる。
【0031】
いくつかの実装形態において、ミッドソール200は、ブラダ202の上層204とアッパー100との間に配置されたポリマー発泡体層(図示せず)を含むことができる。したがって、ミッドソール200の任意選択の発泡体層は、ブラダ202の上層204をアッパー100および/またはストローベル104の底面106に接合することによってブラダ202の上層204をアッパー100に間接的に取り付ける中間層として働く。このように、任意選択の発泡体層は、下層206をアウトソール300にさらに接合し、これによってミッドソール200およびアウトソール300をアッパー100に固定する。また、履物10の発泡体層は、上層204がアッパー100の周面上へ延在する程度を低減することもでき、したがって、履物10の長期間にわたる使用中に上層204がアッパー100から外れる可能性を低減することによって履物10の耐久性を増加させる。
【0032】
図3を参照すると、ブラダ202は1つまたは複数のチャンバ212、214を含む。図示の例において、第1のチャンバ212は中足領域14から前足領域12のつま先部分まで延在し、第2のチャンバ214はかかと領域16を通って延在する。第2のチャンバ214は、以下でより詳細に説明するように、導管220cによって第1のチャンバ212に流体連結されている。
【0033】
チャンバ212、214はそれぞれ複数のセグメント218a~218nによって画定され、これらは1つまたは複数の導管220a~220dによって互いに流体連結されている。いくつかの実装形態において、下層206は、複数のセグメント218a~218nおよび導管220a~220dの形状(たとえば、厚さ、幅、および長さ)を画定する。下層206および上層204は、ブラダ202の外側18と内側20との間の複数の別個のエリアにおいて共に接合および結合して、各セグメント218a~218nおよび導管220a~220dを区切って分離するウェブエリア210の部分を形成することができる。したがって、各セグメント218a~218nおよび導管220a~220dは、上層204および下層206が共に接合されず、したがって、互いに分離されてそれぞれの空隙を形成するブラダ202のエリアに関連している。
【0034】
フランジ208およびウェブエリア210は協働して、セグメント218a~218nのそれぞれを区切ってこの周りに延在し、セグメント218a~218n内に流体(たとえば、空気)を収容することができる。いくつかの例において、ウェブエリア210の領域がセグメント218a~218nおよび/または導管220a~220dによって完全に区切られる一方、ウェブエリア210の他の領域は、外側18および内側20の一方に沿ったセグメント218a~218nおよび/または導管220a~220d、および外側18または内側20の他方に沿ったフランジ208の組合せによって区切られている。いくつかの構成において、ウェブエリア210の領域は、ミッドソール200が地面に沿って転動するにつれて履物10の屈曲を容易にする屈曲ゾーンを画定する。
図3に示すように、ウェブエリア210のどの部分も外側18と内側20との間で連続的に延在しない。
【0035】
図4~
図7に示すように、各セグメント218a~218nおよび導管220a~220dは、実質的に管状の断面形状、および上層204と下層206との間にミッドソール200の長手方向軸Lに実質的に垂直に延在する厚さを画定することができる。このように、各セグメント218a~218nの厚さは、下層206が上層204から離れてアッパー100から離れる方向に突出する距離によって画定される。セグメント218a~218nの少なくとも2つは、異なる厚さを画定することができる。たとえば、かかと領域16に配置された1つまたは複数のセグメント218j~218mは、前足領域12または中足領域14に配置された1つまたは複数のセグメント218a~218iに関連する厚さより大きな厚さに関連し得る。
図7に示すように、ミッドソール200の厚さは、かかと領域16から前足領域12へ徐々に減少し、かかと領域16において最初に発生し、ミッドソール200の前足領域12が地面との係合のために転動するにつれて減少するより大きな強さの地面反力を吸収するためのより大きな程度のクッション性を提供する。
【0036】
セグメント218a~218nおよび導管220a~220dのそれぞれは、加圧流体(すなわち、気体、液体)で充填されて、履物10の使用中、足にクッション性および安定性を提供することができる。いくつかの実装形態において、負荷が加えられたときのチャンバ212、214の複数のセグメント218a~218nの第1の部分の圧縮性により反応型クッション性が提供される一方、チャンバ212、214のセグメント218a~218nの第2の部分は、負荷が加えられたときソフト型クッション性を提供するように構成することができる。したがって、ブラダ202のセグメント218a~218nは協働して、加えられた負荷が変化するにつれて変化する(すなわち、負荷が大きいほど、セグメント218a~218nが多く圧縮され、したがって、履物10が反応よく働く)勾配クッション性を履物用品10に提供することができる。
【0037】
他の実装形態において、ポリマー発泡体および/または粒子状物質のような1つまたは複数のクッション性材料(いずれも図示せず)が、加圧流体の代わりに、またはこれに加えて、セグメント218a~218nの1つまたは複数によって封入されて足にクッション性を提供する。これらの実装形態において、クッション性材料は、加圧流体で充填されたセグメント218a~218nとは異なるクッション特性を、セグメント218a~218nの1つまたは複数に提供することができる。たとえば、クッション性材料は、多かれ少なかれ反応性であり、加圧流体より大きな衝撃吸収を提供することができる。
【0038】
いくつかの実装形態において、オーバーモールド部分がブラダ202の一部にわたって延在して、負荷が加えられたときのチャンバ212、214に対する耐久性および弾力性を増加させる。オーバーモールド部分は、下層206に取り付けることによって前足領域12、中足領域14、および/またはかかと領域16にわたって延在して、下層206と上層204との間の分離距離が大きくなる場合にブラダ202に対する耐久性および弾力性を増加させ、またはかかと領域16のような、ブラダ202の特定のエリアにおける厚さを増加させることができる。いくつかの例において、オーバーモールド部分は、下層206に結合され、下層206とは異なる厚さ、異なる硬さ、および異なる材料の少なくとも1つを含む。オーバーモールド部分は、前足領域12、中足領域14、およびかかと領域16に存在するチャンバ212、214を部分的に画定する下層206のエリアのみに限定することができ、したがって、オーバーモールド部分は、フランジ208およびウェブエリア210に存在することはない。したがって、オーバーモールド部分は、複数のセグメント218a~218nを部分的に画定することができる。
【0039】
アウトソール300は、ミッドソール200に取り付けられてこれと形状が一致する。いくつかの例において、アウトソール300は、地面係合表面302、およびセグメント218a~218nを画定する下層206の領域に取り付けられた対向内表面304を含む。したがって、アウトソール300は、それぞれのセグメント218a~218lの形状に一致する形状をそれぞれ画定する複数のセグメントを含むことができ、これによってアウトソール300はセグメント218a~218l間の領域に存在せず、これによってブラダ202のフランジ208およびウェブエリア210を露出させる。アウトソール300は一般に、耐摩耗性および地面とのトラクションを提供し、耐久性および耐摩耗性を付与するとともに、地面とのトラクションを強化する1つまたは複数の材料から形成することができる。たとえば、ゴムによりアウトソール300の少なくとも一部を形成することができる。
【0040】
地面係合表面302は、地面係合表面302からアッパー100から離れる方向に突出する複数の接触パッド306およびセレーション308を画定することができる。接触パッド306はそれぞれ、地面係合表面の実質的に平坦な部分を画定し、セグメント218a~218lに沿って断続的に間隔を空けている。特に、接触パッド306の1つは、セグメント218a~218lの隣接するものの各交点に配置することができ、接触パッド306の1つの第1の部分が、セグメント218a~218lの第1のものに沿って延在するとともに、接触パッド306のその1つの第2の部分が、セグメント218a~218lの第2のものに沿って延在するようにする。加えて、またはあるいは、接触パッド306は、流体充填セグメント218a~218lの長さに沿って延在して、中足領域14および前足領域12においてトラクションおよび安定性を付与することができる。ここでセレーション308は、アウトソール300の地面係合表面302に沿って等間隔に置かれた複数の突起を含んで追加のトラクションを提供する。特に、セレーション308は、軟らかい地面と係合してトラクションを改善するように構成されている。
【0041】
図示の例において、アウトソール300は、上述のように、オーバーモールド部分として形成されている。したがって、アウトソール300は、オーバーモールドプロセスを用いてブラダ202の下層206と一体に形成することができる。他の例において、アウトソール300は、ブラダ202の下層206とは別に形成されて下層206に接着結合することができる。
【0042】
図3、
図8、および
図9を参照すると、ブラダ202の形状および構成が、履物10の底面斜視図を参照して示されている。上述のように、ブラダ202は、流体ネットワークを画定する複数のセグメント218a~218nおよび導管220a~220dを有する第1のチャンバ212および第2のチャンバ214を含む。セグメント218a~218nの少なくとも1つは、他のセグメント218a~218nとは異なる長さを有することができる。上述のように、セグメント218a~218nは、上層204および下層206が互いに分離および離隔されたミッドソール200のエリアに形成されて、加圧流体および/またはクッション性材料を封入するためのそれぞれの空隙を画定する。このように、フランジ208およびウェブエリア210は、上層204および下層206が接合および結合されるブラダ202のエリアに対応し、協働して各セグメント218a~218nの境界を区切って画定し、これによってその中に加圧流体を封止する。したがって、セグメント218a~218nは、ミッドソール200の領域12、14、16の対応する領域内に配置することができ、ウェブエリア210によって互いに離間させることができる。換言すれば、1つまたは複数のセグメント218a~218nは、協働してウェブエリア210の対応する領域を区切ることができる。
【0043】
いくつかの実装形態において、セグメント218a~218nの少なくとも2つがミッドソール200の外側18に沿って延在する一方、少なくとも2つの他のセグメント218a~218nがミッドソール200の内側20に沿って延在する。また、セグメント218a~218nのいくつかは、ミッドソール200の外側18とミッドソール200の内側20との間に延在する。たとえば、少なくとも1つのセグメント218a~218nは、外側18および内側20の一方から外側18および内側20の他方へ延在することができる。加えて、またはあるいは、セグメント218a~218nの少なくとも1つは、外側18および内側20の一方から、内側20と外側18との間の位置で終端する遠位端222まで延在する。ここで、遠位端222は、アッパー100に向かう方向に先細りさせることができる(すなわち、下層206がブラダ202の上層204に向かって先細りしているので、セグメント218a~218nの厚さは、遠位端222に向かう方向に沿って減少する)。
【0044】
いくつかの実装形態において、セグメント218a~218nは、直接、または導管220を介して、互いに流体連通してブラダ202のための単一圧力システムを形成する。単一圧力システムは、セグメント218a~218nが圧縮または膨張するにつれて負荷が加えられたとき、セグメント218a~218nを通して流体を誘導し、特に履物10の前方走行運動中に地面反力を減衰させることによって、クッション性、ならびに安定性および支持を提供する。任意選択で、セグメント218a~218nの少なくとも1つを別に加圧することができるよう、セグメント218a~218nの1つまたは複数を他のセグメント218a~218nから流体隔離することができる。
【0045】
いくつかの構成において、少なくとも2つの隣接するセグメント218a~218nは、屈曲部224またはターンで互いに接続され、これによって対応する屈曲部224によって接続されたセグメントのそれぞれは互いに異なる方向に延在する。各屈曲部224は、ミッドソール200の周囲に向かって延在する内部半径に関連している。いくつかの例において、各屈曲部224の半径は少なくとも3mmである。また、各屈曲部224は、それぞれのセグメント218a~218nのフランジ208とは反対側のミッドソール200の周囲に近接して配置されている。屈曲部224をセグメント218a~218nのフランジ208とは反対側に配置することによって、ミッドソール200に加えられる負荷間の方向転換中にセグメント218a~218nによる収縮が制限される。
【0046】
図3および
図8を参照すると、いくつかの例において、第1のチャンバ212は、前足領域12から中足領域14内へ延在する複数のセグメント218a~218hおよび導管220a~220bを含む。第1のセグメント218aは、前足領域12において内側20に沿って延在する。第2のセグメント218bは、第1のセグメント218aの第1の端部から外側18に向かって延在し、第3のセグメント218cは、第1のセグメント218aの第2の端部から外側18に向かって延在する。第2のセグメント218bおよび第3のセグメント218cはそれぞれ、外側18と内側20との間に配置された遠位端222b、222cで終端する。第2のセグメント218bおよび第3のセグメント218cは、内側20から外側18の方向に互いに分岐する。
【0047】
第4のセグメント218dは、前足領域12においてミッドソール200の外側に沿って延在する。第5のセグメント218eは、前足領域12において第4のセグメント218dの第1の端部から内側20に向かって延在し、第6のセグメント218fは、中足領域14において第4のセグメント218dの対向する第2の端部から内側20に向かって延在する。第5のセグメント218eおよび第6のセグメント218fのそれぞれは、外側18と内側20との間に配置された遠位端222e、222fで終端する。第5のセグメント218eは、第2のセグメント218bと第3のセグメント218cとの間に延在する一方、第3のセグメント218cは、第5のセグメント218eと第6のセグメント218fとの間に延在する。第5のセグメント218eは、第6のセグメント218fから外側18から内側20の方向に分岐する。さらに、
図10に示すように、第5のセグメント218eは第3のセグメント218cに隣接してこれと実質的に平行に延在する。
【0048】
さらに
図3を参照すると、第7のセグメント218gは、前足領域12のつま先部分の周りをミッドソール200の内側20での第1の端部からミッドソール200の外側18での第2の端部まで延在する。第8のセグメント218hは、第7のセグメント218gの第2の端部から内側20に向かって延在し、外側18と内側20との間の遠位端222hで終端する。第8のセグメント218hの遠位端222hは、第2のセグメント218bと第5のセグメント218eとの間に延在する。
【0049】
図3および
図9に示すように、第2のチャンバ214は、前足領域12内に配置されて内側20から外側18に向かって延在する第9のセグメント218iを含む。第9のセグメント218iは、内側20と外側18の中間の遠位端222iで終端し、第1のチャンバ212の第3のセグメント218cと第6のセグメント218fとの間に延在する。
【0050】
第2のチャンバ214は、前足領域12における内側20にある第9のセグメント218iからかかと領域16における外側18まで延在する第1の部分と、かかと領域16の外側18に沿って延在する第2の部分と、を有する第10のセグメント218jをさらに含む。したがって、第10のセグメント218jの第1の部分は、ミッドソール200の長手方向軸Lに対して斜めの角度で中足領域14を横切っている。第11のセグメント218kは、かかと領域16において内側20に沿って延在し、導管220dによって第10のセグメント218jの第1の部分に流体連結された第1の端部を含む。第2のチャンバ214の第12のセグメント218lは、かかと領域16の周りで外側18にある第10のセグメント218jから内側20にある第11のセグメント218kまで延在する。第12のセグメント218lは、第10のセグメント218jおよび第11のセグメント218kのそれぞれに流体連結することができる。
【0051】
第2のチャンバ214は、長手方向軸Lを横切って延在する一対のアンカーセグメント218m、218nをさらに含む。たとえば、第1のアンカーセグメント218mは、外側18に沿った第10のセグメント218jおよび/または第12のセグメント218lから内側に向かって延在し、第10のセグメント218jと第11のセグメント218kとの間の遠位端222mで終端する。同様に、第2のアンカーセグメント218nは、内側20に沿った第11のセグメント218kから外側18に向かって延在し、第11のセグメント218kと第10のセグメント218jとの間の遠位端222nで終端する。
図10に示すように、第2のアンカーセグメント218nおよび第1のアンカーセグメント218mは、実質的に平行な軸30p、30qに沿って、長手方向軸Lに対して斜めの角度で延在する。
【0052】
上記のように、第2のチャンバ214のセグメント218i~218nのそれぞれは、加圧流体で充填されてクッション性および反応性の望ましい特性を付与することができる。加えて、またはあるいは、セグメント218a~218nの1つまたは複数は、加圧流体とは異なるクッション特性を提供するクッション性材料(図示せず)を含むことができる。たとえば、第10のセグメント218jは、履物10の地面との初期衝撃の吸収を増加させるポリマー発泡体クッション性材料を含むことができる。
【0053】
図3~
図6に示すように、アウトソール300が形成される第1のチャンバ212および第2のチャンバ214のセグメント218a~218lは、接触パッド306の中間に配置されたネック領域226を含むことができる。ネック領域226は、地面係合表面302を地面から窪ませるように厚さを減少させたセグメント218a~218lのエリアを画定する。
図3に示すように、チャンバ212、214のネック領域226はセレーション308を含み、ブラダ202が地面へ圧縮されると地面との二次係合を提供するように構成されている。
【0054】
いくつかの例において、セグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iはそれぞれ、概して外側18から内側20の方向に沿って延在する。
図10に示すように、第3のセグメント218cおよび第5のセグメント218eは、長手方向軸Lを横切る第1の方向に沿って平行に延在する一方、第2のセグメント218bおよび第8のセグメント218hは、長手方向軸Lを横切る第2の方向に沿って平行に延在する。したがって、セグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iは、履物10が走行運動を実行している間、アウトソール300が地面との係合のために転動するにつれて連続して圧縮して足にクッション性を提供するように構成されている。ウェブエリア210は、ウェブエリア210が前足領域12から中足領域14を通って延在する屈曲ゾーンを画定するよう、セグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iを互いに分離することができる。長手方向軸Lに対するセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218i、ならびにセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iを分離するウェブエリア210により、セグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iは、負荷が加えられたとき圧縮して、走行運動中の地面反力を減衰させると同時に、セグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iが圧縮されている間、足による振動を減衰させることによって前足にクッション性を提供する。
【0055】
図3、
図8、および
図9に示すように、遠位端222は複合テーパを含み、セグメント218b、218c、218e、218f、218h、218i、218m、218nの厚さTおよび幅の両方が遠位端222に向かう方向に沿って減少する。先細りの遠位端222は、それぞれのセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218i、218m、218nのためのアンカーポイントとして、ならびにブラダ202全体のためのアンカーポイントとして働き、これに剪断力のような負荷が加えられたときにその形状を保持する。
【0056】
図3、
図8、および
図9を参照すると、第1のチャンバ212は、第7のセグメント218gの第1の端部を内側20に沿って第1のセグメント218aの第1の端部に流体連結している第1の導管220aを含む。第2の導管220bは、第7のセグメント218gの第2の端部を外側18に沿って第4のセグメント218dの第1の端部に流体連結している。したがって、第1のチャンバ212のセグメント218a~218hのすべてが、直接的または間接的に、互いに流体連通している。同様に、第1のセグメント218aの第2の端部は、内側20に沿った第3の導管220cによって第10のセグメント218jの第1の端部に流体連結され、これによって第1のチャンバ212を第2のチャンバ214に流体連結している。上で議論したように、導管220dは、第11のセグメント218kの第1の端部を内側20に隣接する第10のセグメント218jの中間部分に流体連結している。導管220a~220cに対する代替または追加の構成において導管220を提供することができる。たとえば、外側18と内側20との間のブラダ202の領域に導管を含むことができる。
【0057】
図4は、
図3の線4-4に沿った断面図を提供し、前足領域12におけるミッドソール200を示しており、インソール110、アッパー100のストローベル104、およびブラダ202の上層204が、
図1および
図2を参照して上述したように層状構成で配置されている。上記のように、下層206の周縁は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の周縁と接合して、内側20および外側18に沿ってフランジ208を形成することができる。ブラダ202の下層206はまた、アッパー100に向かって延在し、上層204と接合して、セグメント218a、218e間に延在してこれらを分離するウェブエリア210の領域を形成することができる。たとえば、ミッドソール200の内側20に沿って延在するセグメント218aは、内側20に形成されたウェブエリア210およびフランジ208によって区切られている一方、外側18でのセグメント218dから内側20に向かって延在するセグメント218eは、外側18に形成されたウェブエリア210およびフランジ208によって区切られている。セグメント218eの遠位端222eは、アッパー100に向かう方向に先細りして外側18と内側20との間の位置に形成されたウェブエリア210で終端する。
図4の切断線(
図3参照)は、第1のセグメント218aのネック領域226の1つを通っているが、第1のセグメント218aの厚さは減少し、第1のセグメント218aの地面係合表面302は地面から離間している。
【0058】
アウトソール300は、セグメント218a、218d、218eのそれぞれに取り付けられてこれと形状が一致する。いくつかの例において、接触パッド306は、アウトソール300からアッパー100から離れる方向にセグメント218a、218c、218dのそれぞれの長さに沿って延在して地面とのトラクションを増加させる。
【0059】
図5は、
図3の線5-5に沿った断面図を提供し、前足領域12におけるミッドソール200を示しており、インソール110、アッパー100のストローベル104、およびブラダ202の上層204が、
図1および
図2を参照して上述したように層状構成で配置されている。下層206の周縁は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の周縁と接合して、内側20および外側18に沿ってフランジ208を形成することができる。ブラダ202の下層206はまた、アッパー100に向かって延在し、上層204と接合して、セグメント218d、218i間に延在してこれらを分離するウェブエリア210の領域を形成することができる。たとえば、ミッドソール200の外側18に沿って延在するセグメント218dは、外側18に形成されたウェブエリア210およびフランジ208によって区切られている一方、内側20でのセグメント218jから外側18に向かって延在するセグメント218iは、内側20に形成されたウェブエリア210およびフランジ208によって区切られている。セグメント218iの遠位端222iは、アッパー100に向かう方向に先細りして外側18と内側20との間の位置に形成されたウェブエリア210で終端する。
図5の切断線5-5(
図3参照)は、第4のセグメント218dのネック領域226の1つを通っているが、第4のセグメント218dの厚さは減少し、第4のセグメント218dの地面係合表面302は地面から離間している。
【0060】
アウトソール300は、セグメント218d、218i、218jのそれぞれに取り付けられてこれと形状が一致する。いくつかの例において、接触パッド306は、アウトソール300からアッパー100から離れる方向にセグメント218d、218i、218jのそれぞれの長さに沿って延在して地面とのトラクションを増加させる。
【0061】
図6は、
図3の線6-6に沿った断面図を提供し、かかと領域16におけるミッドソール200を示しており、インソール110、アッパー100のストローベル104、およびブラダ202の上層204が、
図1および
図2を参照して上述したように層状構成で配置されている。下層206の周縁は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の周縁と接合して、内側20および外側18に沿ってフランジ208を形成することができる。
図6の図に対して、下層206は、上層204から離れてアッパー100から離れる方向に突出し、外側18に沿った第10のセグメント218j、内側20に沿った第11のセグメント218k、および第2のチャンバ214の第1のアンカーセグメント218mを画定する。
図6の切断線6-6(
図3参照)は、第10のセグメント218jのネック領域226の1つを通っているが、第10のセグメント218jの厚さは減少し、第10のセグメント218jの地面係合表面302は地面から離間している。
【0062】
図7は、
図3の線7-7に沿った断面図を提供し、かかと領域16、中足領域14、および前足領域12を通って延在するミッドソール200およびアウトソール300を示す。
図1および
図2の履物10を参照して上述したように、アウトソール300は、チャンバ212、214がアッパー100から離れて突出する領域において下層206の部分に取り付けられて、かかと領域16、中足領域14、および前足領域12におけるブラダ202のための耐久性および弾力性を増加させる。また、セグメント218b、218c、218e、218f、218h~j、218l~nは、外側18と内側20との間に延在する。ウェブエリア210は、
図7の図に対してセグメント218b、218c、218e、218f、218h~j、218l~nを分離してこれらの間に延在することができる。いくつかの例において、セグメント218a~218iは、前足領域12内へ延在し、かかと領域16および/または中足領域14におけるセグメント218j~218lより小さな厚さに関連している。
【0063】
図8は、互いに流体接続されてミッドソール200の前足領域12内に配置されたセグメント218a、218b、218d、218e、218g、218hの底面斜視図を提供する。いくつかの例において、セグメント218b、218e、218hは、外側18と内側20との間で、外側18と内側20との間の位置で終端する遠位端222b、222e、222hまで延在する。遠位端222b、222e、222hは、アッパー100に向かう方向に先細りさせることができる。セグメント218b、218e、218hの遠位端222b、222e、222hによる先細りは、負荷が加えられたとき、セグメント218b、218e、218hのためのアンカーポイントとして機能することができる。
【0064】
図9は、互いに流体接続されてミッドソール200のかかと領域16内に配置されたセグメント218j~218nの底面斜視図を提供する。いくつかの例において、セグメント218m、218nは、外側18と内側20との間で、第10のセグメント218jと第11のセグメント218kとの間の位置で終端する遠位端222m、222nまで延在する。遠位端222m、222nは、アッパー100に向かう方向に先細りさせることができる。セグメント218m、218nの遠位端222m、222nによる先細りは、負荷が加えられたとき、セグメント218j、218kのためのアンカーポイントとして機能することができる。
【0065】
図10は、
図1の履物用品10の底面斜視図を提供し、セグメント218a~218lによって画定された複数のクッション性支持ベクトル30a~30lを示す。より具体的には、セグメント218a~218lのそれぞれの長手方向軸が、クッション性支持ベクトル30a~30lのそれぞれのものを画定する。クッション性支持ベクトルに平行な方向に関連する負荷が加えられることにより、1つまたは複数の対応するセグメントは、収縮することなくその形状を実質的に保持してこれらの領域において足に支持および安定性を提供する。一方、クッション性支持ベクトルを横切る方向に関連する負荷が加えられることにより、1つまたは複数の対応するセグメントを圧縮および収縮させ、加えられた負荷に関連する地面反力を減衰させることによってこれらの領域において足にクッション性を提供する。長手方向クッション性支持ベクトル30a、30d、30k、30j
2は、ミッドソール200の長手方向軸Lに沿って延在することができる一方、横方向クッション性支持ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iは、ミッドソール200の長手方向軸Lを横切って延在する。たとえば、横方向クッション性支持ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iは、ミッドソール200の長手方向軸Lに対して垂直から15度(15°)以内の角度を画定することができる。第7のセグメント2l8g、第10のセグメント2l8j、および第12のセグメント2l8lはそれぞれ、複合クッション性支持ベクトル30g
1、2、30j
1、30l
1、2を画定し、これによって角度のある、および/または湾曲したセグメント2l8g、218j、218lは、ミッドソール200の長手方向と横方向の両方に沿ってある程度の反応性の支持を提供する。
【0066】
歩行または走行運動のような前進運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、長手方向クッション性支持ベクトル30a、30d、30k、30j2に平行な方向に関連して、それぞれのセグメント2l8a、2l8d、2l8k、2l8jを剪断力下に置き、これによってそれぞれのセグメント2l8a、2l8d、2l8k、2l8jにその形状を保持させ(たとえば、圧縮させず)、アウトソールがかかと領域16および中足領域14を通して地面との係合のために転動するにつれて支持および安定性を提供する。セグメント2l8a、2l8d、2l8k、2l8j間に延在するウェブエリア210は、負荷が加えられたときにセグメント2l8a、2l8d、2l8k、2l8jに作用するねじり力を低減し、これによって足による振動を減衰させながら、勾配反応型クッション性を提供する。
【0067】
シフトまたはカット運動のような横運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、長手方向クッション性支持ベクトル30a、30d、30k、30j2に対して横方向および略垂直な方向に関連している。したがって、加えられた負荷がミッドソール200の内側20に向かう方向にあるとき、ベクトル30a、30kの1つを画定するセグメント218a、218kが圧縮して足の内側にクッション性を提供することになる一方、加えられた負荷がミッドソール200の外側18に向かう方向にあるとき、他のベクトル30d、30jを画定するセグメント218d、218jが圧縮して足の外側にクッション性を提供することになる。
【0068】
いくつかの実装形態において、一連の横方向クッション性支持ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iが中足14および前足領域12内に配置され、ミッドソール200の長手方向軸Lを横切る方向に延在する。歩行または走行運動のような前進運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、横方向クッション性支持ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iを横切る方向に関連している。したがって、ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iのそれぞれのものを画定するそれぞれのセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iは、連続的に圧縮および収縮して、地面からの押し出しを通じて足の中足骨領域にクッション性を提供する。加えられた負荷の方向に対するベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iの方向、ならびにそれぞれのセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iの長さは、セグメントが地面反力を減衰させるためにどのように圧縮するかを決定する。
【0069】
シフトまたはカット運動のような横運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、横方向クッション性支持ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iにほぼ平行またはほんのわずかに横切る方向に関連して、それぞれのセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iを剪断力下に置き、これによってそれぞれのセグメント218b、218c、218e、218f、218h、218iにその形状を保持させ(たとえば、圧縮させず、またはわずかに圧縮させ)、横運動を実行する履物10に反応して足の中足骨領域に支持および安定性を提供する。
【0070】
上記のように、ミッドソール200は一連の複合クッション性支持ベクトル30g1、2、30j1、30l1、2をさらに画定し、これらはそれぞれ、長手方向のクッション性および反応性と横方向のクッション性および反応性の両方をある程度提供するように構成され、これによって横方向クッション性支持ベクトル30b、30c、30e、30f、30h、30iおよび長手方向クッション性支持ベクトル30a、30d、30k、30j2を補完する。
【0071】
チャンバ212、214に関連するセグメント218a~218nは協働して、従来のミッドソールが提供する機能性およびクッション特性を強化し、同時に履物10の使用中の地面反力に反応して起こる足の振動を減衰させることによって足に対する安定性および支持を増加させることができる。たとえば、歩行または走行運動のような前進運動中にミッドソール200に加えられる負荷により、セグメント2l8a~2l8nのいくつかが圧縮され、地面反力を減衰させることによって足にクッション性が提供される一方、他のセグメント2l8a~2l8nはその形状を保持して、地面反力の初期衝撃に反応して履物10に対する足の振動を減衰させる安定性および支持特性を付与することができる。
【0072】
また、セグメント218a~218nの1つまたは複数は、ミッドソール200の異なる領域12、14、16内のウェブエリア210と相互作用して、反応型クッション性の隔離エリアを提供することができる。たとえば、かかと領域16内のセグメント218j~218lは、ウェブエリア210のそれぞれの部分を区切って、セグメント218j~2l8lが連続して圧縮するにつれてトランポリン効果を生成することによってかかと領域16の周囲のセグメント2l8j~2l8lに地面反力の初期衝撃を吸収させることによってかかと領域16に反応型クッション性を提供し、これによってかかと領域16に勾配反応型クッション性を提供することができる。
【0073】
加えて、ミッドソール200に沿ったセグメント2l8a~2l8nの形状および配置により、前進運動中にアウトソール300がかかと領域16から前足領域12へ地面と係合するために転動するにつれて、また横運動中にアウトソール300が外側18および内側20の一方から外側18および内側20の他方へ地面と係合するために転動するにつれて、アウトソール300と地面との間のトラクションを強化することができる。
【0074】
以下の項は、上述の履物用品の例示的な構成を提供する。
【0075】
項1.アッパーを有する履物用品のためのソール構造であって、かかと領域と、前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、第2のバリア層と協働して、かかと領域内でソール構造の内側に沿って延在する第1のセグメントと、前足領域における内側からかかと領域における外側までかかと領域内のソール構造の外側に沿って延在する第2のセグメントと、第1のセグメントおよび第2のセグメントの一方から第1のセグメントおよび第2のセグメントの他方に向かって延在して第1のセグメントと第2のセグメントとの間の遠位端で終端する第3のセグメントと、第1のセグメントと第2のセグメントとの間に配置されてこれらを接続するウェブエリアと、を画定する第1のバリア層を含むチャンバと、を含み、第1のバリア層はウェブエリア内で第2のバリア層に取り付けられている、ソール構造。
【0076】
項2.第3のセグメントは、第1のセグメントから第3のセグメントの遠位端までアッパーに向かう方向に連続的に先細りしている、項1のソール構造。
【0077】
項3.チャンバは、かかと領域の周りに延在して第1のセグメントおよび第2のセグメントに流体連結された第4のセグメントを含む、項1のソール構造。
【0078】
項4.チャンバは、前足領域の内側で第2のセグメントから外側に向かって延在して内側と外側との間の遠位端で終端する第5のセグメントを含む、項3のソール構造。
【0079】
項5.第1のセグメント、第2のセグメント、第4のセグメント、および第5のセグメントは地面係合表面を含む、項4のソール構造。
【0080】
項6.ウェブエリアは地面係合表面から窪んでいる、項5のソール構造。
【0081】
項7.チャンバは、第1のセグメントおよび第2のセグメントの他方から第1のセグメントおよび第2のセグメントの一方に向かって延在してかかと領域における第1のセグメントと第2のセグメントとの間の遠位端で終端する第6のセグメントを含む、項4のソール構造。
【0082】
項8.第6のセグメントは、第1のセグメントから第6のセグメントの遠位端までアッパーに向かう方向に連続的に先細りしている、項7のソール構造。
【0083】
項9.第6のセグメントは第3のセグメントと実質的に平行であり、第3のセグメントおよび第6のセグメントは、ソール構造の長手方向軸に対して斜めの角度で延在する、項8のソール構造。
【0084】
項10.第1のセグメントおよび第2のセグメントの少なくとも1つはネック領域を含む、項1のソール構造。
【0085】
項11.第1のセグメント、第2のセグメント、および第3のセグメントの少なくとも1つに取り付けられるとともに接触パッドおよび複数のセレーションを含むアウトソールをさらに含む、項1のソール構造。
【0086】
項12.アッパーを有する履物用品のためのソール構造であって、かかと領域と、前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、第2のバリア層と協働して、前足領域内でソール構造の内側およびソール構造の外側の一方に沿って延在する第1のセグメントと、第1のセグメントの第1の端部から内側および外側の他方に向かって延在する第2のセグメントと、第1のセグメントの第2の端部から内側および外側の他方に向かって延在する第3のセグメントと、内側および外側の他方から内側および外側の一方に向かって延在する第4のセグメントと、を画定する第1のバリア層を含む第1のチャンバと、を含む、ソール構造。
【0087】
項13.第1のチャンバは、内側および外側の他方に沿って延在する第5のセグメントと、第5のセグメントの第1の端部から内側および外側の一方に向かって延在する第4のセグメントと、第4のセグメントの第2の端部から内側および外側の一方に向かって延在する第6のセグメントと、を含み、第5のセグメントは第2のセグメントと第3のセグメントとの間に配置されている、項12のソール構造。
【0088】
項14.ソール構造は、内側および外側の一方から内側および外側の他方に向かって第2のセグメントと第6のセグメントとの間に延在する第7のセグメントを有する第2のチャンバを含む、項13のソール構造。
【0089】
項15.第3のセグメントおよび第7のセグメントは、第5のセグメントと第6のセグメントとの間に配置されている、項14のソール構造。
【0090】
項16.第1のチャンバは、前足領域の周りで内側および外側の一方にある第1の端部から内側および外側の他方にある第2の端部まで延在する第8のセグメントを含む、項14のソール構造。
【0091】
項17.第5のセグメントおよび第8のセグメントは、第2のセグメントと第3のセグメントとの間に配置されている、項16のソール構造。
【0092】
項18.第1のチャンバは、第8のセグメントの第2の端部から内側および外側の一方に向かって延在する第9のセグメントを含む、項16のソール構造。
【0093】
項19.第7のセグメントおよび第9のセグメントは実質的に平行である、項18のソール構造。
【0094】
項20.第3のセグメントおよび第5のセグメントは互いに実質的に平行である、項18のソール構造。
【0095】
項21.第2、第3、第5、第6、第7、および第9の流体充填セグメントはそれぞれ、内側と外側との間の遠位端で終端する、項18のソール構造。
【0096】
前述の説明は、例示および説明の目的で提供されてきた。これは網羅的であること、または開示を限定することを意図していない。特定の構成の個々の要素または特徴は一般にその特定の構成に限定されず、適用可能な場合、交換可能であり、具体的に図示または説明されていなくても、選択された構成において用いることができる。これらは多くの方法で変形することもできる。このような変形は、本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、すべてのこのような修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0097】
10 履物用品
12 前足領域
14 中足領域
16 かかと領域
18 外側
20 内側
30a~30l クッション性支持ベクトル
100 アッパー
102 内部空隙
104 ストローベル
106 底面
108 フットベッド
110 インソール
112 足首開口
114 締め具
116 穴
118 舌部
200 ミッドソール
202 ブラダ
204 上層
206 下層
208 フランジ
210 ウェブエリア
212 第1のチャンバ
214 第2のチャンバ
218a~218n セグメント
220a~220d 導管
222 遠位端
224 屈曲部
226 ネック領域
300 アウトソール
302 地面係合表面
304 対向内表面
306 接触パッド
308 セレーション