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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H10K 59/121 20230101AFI20240912BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20240912BHJP
   H10K 50/824 20230101ALI20240912BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20240912BHJP
   H10K 59/88 20230101ALI20240912BHJP
   H10K 71/12 20230101ALI20240912BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240912BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240912BHJP
【FI】
H10K59/121
H10K59/122
H10K50/824
H10K59/35
H10K59/88
H10K71/12
G09F9/30 365
G09F9/30 338
H10K59/131
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022201122
(22)【出願日】2022-12-16
(65)【公開番号】P2023097395
(43)【公開日】2023-07-07
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0188022
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】朴▲ケイ▼鎭
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0351632(US,A1)
【文献】特開2013-058324(JP,A)
【文献】特開2008-277264(JP,A)
【文献】特開2018-206710(JP,A)
【文献】特開2019-194960(JP,A)
【文献】国際公開第2015/041040(WO,A1)
【文献】特開2010-170767(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109920940(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 59/121
H10K 59/122
H10K 50/824
H10K 59/35
H10K 59/88
H10K 71/12
G09F 9/30
H10K 59/131
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素領域が配置される表示領域、及び前記表示領域に隣接する非表示領域を含む基板、
前記表示領域に配置され、少なくとも1つの前記画素領域を含み、前記画素領域を通じて発光する発光部、
前記発光部を連結する連結部、
前記非表示領域に配置された第1ダミー連結部、
前記発光部前記連結部及び前記第1ダミー連結部を画定するバンク、及び
前記発光部前記連結部及び前記第1ダミー連結部に形成される発光層を含み、
前記発光部は、列方向に対して左側又は右側に傾いた四角形であり、
前記連結部は、隣接する2つの発光部の列の間で行方向に延び、
前記連結部は、列方向に隣接して配置された前記2つの発光部を連結
前記表示領域において、1つの連結部、及び前記1つの連結部に連結された発光部は、1つのフィッシュボーンの形態を構成し、
前記第1ダミー連結部が、前記非表示領域内において、前記表示領域のエッジに配置された同色の発光部を連結する、表示装置。
【請求項2】
前記列方向に沿って同色の発光部が配置され、
前記連結部は、列方向に隣接して配置された前記同色の発光部を連結する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
それぞれ異なる色の発光部に連結された連結部が前記列方向に沿って交互に配置される、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記画素領域に低電位電圧を印加する電源ラインをさらに含み、
前記電源ラインは、
前記列方向に沿って配置された前記発光部に重畳して前記行方向に沿って延びる第1パターン、及び
前記連結部に重畳して配置される第2パターンを含む、請求項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記画素領域のそれぞれに配置され、補助電極コンタクト部に形成されるコンタクトホールを介して前記電源ラインに連結される発光素子をさらに含み、
前記補助電極コンタクト部は、
前記電源ラインの前記第1パターン及び前記第2パターンの交差地点に配置される、請求項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記非表示領域で前記列方向に沿って延び、同色の連結部を連結する第ダミー連結部をさらに含み、
前記第1ダミー連結部は、前記非表示領域で前記行方向に沿って延び、前記表示領域の前記エッジに配置された前記同色の発光部を連結する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1ダミー連結部及び前記第2ダミー連結部は一端が互いに連結される、請求項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記発光部は、前記連結部から前記第1ダミー連結部及び前記第2ダミー連結部まで延びるように形成される、請求項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記バンクは、
前記画素領域を画定し、親水性を有する第1バンク、並びに
前記第1バンク上に配置され、前記発光部及び前記連結部を画定する疎水性の第2バンクを含む、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【発明の背景となる技術】
【0002】
情報化社会の発展に従い多様な形態の表示装置が開発されている。最近、液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)、プラズマ表示装置(Plasma Display Panel;PDP)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)のような種々の表示装置が活用されている。
【0003】
有機発光表示装置を構成する有機発光素子は自己発光型であり、別途の光源を必要としないため、表示装置の厚さと重さを減らすことができる。また、有機発光表示装置は、低消費電力、高輝度及び高反応速度などの高品位特性を有する。
【0004】
最近は、インクジェットデバイスなどを用いた溶液工程を通じて有機発光素子の発光層を形成する技術が開発されている。溶液工程は、設定された領域に、発光層形成用溶液を塗布した後に乾燥する方式で行われる。
【発明の概要】
【解決しようとする課題】
【0005】
実施例は、溶液工程を用いて製造される有機発光素子の発光層の広がり性能を改善することで、厚さ偏差を解消し、平坦度を向上させることができる表示装置を提供する。
【0006】
また、実施例は、エッジのダミー領域における脱濡れ(dewetting)を防止して不良を改善することができる。
【課題の解決手段】
【0007】
一実施例による表示装置は、画素領域が配置される表示領域、及び前記表示領域に隣接する非表示領域を含む基板、前記表示領域に配置され、少なくとも1つの前記画素領域を含み、前記画素領域を通じて発光する発光部、前記発光部を連結する連結部、前記発光部及び前記連結部を画定するバンク、及び前記発光部及び前記連結部に形成される発光層を含んでもよい。
【0008】
前記発光部は、列方向に対して左側又は右側に傾いた四角形であり、前記連結部は、隣接する2つの発光部の行の間で行方向に長く延びてもよい。
【0009】
前記列方向に沿って同色の発光部が配置され、前記連結部は、前記行方向に隣接して配置された前記同色の発光部を連結してもよい。
【0010】
1つの連結部、及び前記1つの連結部に連結された発光部は、1つのフィッシュボーンの形態を構成してもよい。
【0011】
それぞれ異なる色の発光部に連結された連結部が、前記列方向に沿って交互に配置されてもよい。
【0012】
前記表示装置は、前記画素領域に低電位電圧を印加する電源ラインをさらに含み、前記電源ラインは、前記列方向に沿って配置された前記発光部に重畳して前記列方向に沿って延びる第1パターン、及び前記連結部に重畳して配置される第2パターンを含んでもよい。
【0013】
前記表示装置は、前記画素領域のそれぞれに配置され、補助電極コンタクト部に形成されるコンタクトホールを介して前記電源ラインに連結される発光素子をさらに含み、前記補助電極コンタクト部は、前記電源ラインの前記第1パターン及び前記第2パターンの交差地点に配置されてもよい。
【0014】
前記表示装置は、前記非表示領域で前記列方向に沿って延び、同色の連結部を連結する第1ダミー連結部、及び前記非表示領域で前記行方向に沿って延び、前記表示領域のエッジに配置された同色の発光部を連結する第2ダミー連結部をさらに含んでもよい。
【0015】
前記第1ダミー連結部及び前記第2ダミー連結部は、一端が互いに連結されてもよい。
【0016】
前記発光部は、前記連結部から前記第1ダミー連結部及び前記第2ダミー連結部まで延びるように形成されてもよい。
【0017】
前記バンクは、前記画素領域を画定し、親水性を有する第1バンク、及び前記第1バンク上に配置され、前記発光部及び前記連結部を画定する疎水性の第2バンクを含んでもよい。
【0018】
また、一実施例による表示装置は、画素領域が配置される表示領域、及び前記表示領域に隣接する非表示領域を含む基板、前記画素領域の発光素子領域を画定するバンク、及び前記発光素子領域に形成された発光素子を含んでもよい。
【0019】
前記バンクは、前記発光素子のアノード電極の中央部を露出する第1開口部が形成された第1バンク、及び前記第1バンク上に形成され、少なくとも1つの前記画素領域から構成された発光部を露出する第2開口部、及び前記発光部を連結する第3開口部が形成された第2バンクを含んでもよい。
【0020】
前記第2開口部は、列方向に対して左側又は右側に傾いた四角形であり、前記第3開口部は、列方向に隣接する前記第2開口部の間で行方向に長く延びてもよい。
【0021】
前記第2開口部は、前記列方向に沿って配置された同色の発光部を露出し、前記第3開口部は、前記行方向に隣接して配置され、前記同色の発光部に対応する第2開口部を連結してもよい。
【0022】
1つの第3開口部、及び前記1つの第3開口部に連結された第2開口部は、1つのフィッシュボーンの形態を構成してもよい。
【0023】
前記表示装置は、前記画素領域に低電位電圧を印加する電源ラインをさらに含み、前記電源ラインは、前記列方向に沿って配置された前記第2開口部に重畳して前記列方向に沿って延びる第1パターン、及び前記第3開口部に重畳して配置される第2パターンを含んでもよい。
【0024】
前記発光素子のカソード電極は、補助電極コンタクト部に形成されるコンタクトホールを介して前記電源ラインに連結され、前記補助電極コンタクト部は、前記電源ラインの前記第1パターン及び前記第2パターンの交差地点に配置されてもよい。
【発明の効果】
【0025】
実施例による表示装置は、溶液工程で形成される発光層のムラを防止し、表面平坦度を改善することで、有機発光素子の発光効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、一実施例による画素領域を示した回路図である。
図2図2は、一実施例による画素領域を概略的に示した断面図である。
図3図3は、第1実施例による表示装置の概略的な平面図である。
図4図4は、第2実施例による表示装置の一領域に対する概略的な平面図である。
図5図5は、図4のAA領域を拡大した平面図である。
図6図6は、図5のI-I’線に沿う断面図である。
図7図7は、図4のBB領域を拡大した平面図である。
図8図8は、図7のII-II’線に沿う断面図である。
【発明を実施するための具体的な内容】
【0027】
以下、図面を参照して実施例を説明する。本明細書において、ある構成要素(又は領域、層、部分など)が他の構成要素「上にある」、「連結される」、又は「結合される」と言及される場合、それは、他の構成要素上に直接連結/結合されるか、又はこれらの間に第3の構成要素が配置されてもよいことを意味する。
【0028】
同一の図面符号は同一の構成要素を指称する。また、図面において、構成要素の厚さ、比率、及び寸法は、技術的内容の効果的な説明のために誇張されたものである。「及び/又は」は連関した構成が定義できる1つ以上の組み合わせを全て含む。
【0029】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素の説明のために使用できるが、上記構成要素は上記用語によって限定されない。上記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本実施例の権利範囲を逸脱しないことなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名されることができる。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0030】
「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示された構成の連関関係を説明するために使用される。上記用語は相対的な概念であり、図面に表示された方向を基準として説明される。
【0031】
「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解されなければならない。
【0032】
図1は、一実施例による画素領域を示した回路図である。
【0033】
図1を参照すると、一実施例による表示装置は、互いに交差して画素領域(P)を画定するゲート配線(GL)とデータ配線(DL)とを含む。それぞれの画素領域(P)には、スイッチングトランジスタ(Ts)、駆動トランジスタ(Td)、ストレージキャパシタ(Cst)、及び発光素子(LD)が形成される。
【0034】
スイッチングトランジスタ(Ts)のゲート電極はゲート配線(GL)に連結され、ソース電極はデータ配線(DL)に連結される。駆動トランジスタ(Td)のゲート電極は、スイッチングトランジスタ(Ts)のドレイン電極に連結され、ソース電極は高電位電圧(VDD)に連結される。発光素子(LD)のアノード電極は駆動トランジスタ(Td)のドレイン電極に連結され、カソード電極は低電位電圧(VSS)に連結される。ストレージキャパシタ(Cst)は、駆動トランジスタ(Td)のゲート電極とドレイン電極とに連結される。
【0035】
スイッチングトランジスタ(Ts)は、ゲート配線(GL)を介して印加されるゲート信号に応答してターン-オン(turn-on)され、データ配線(DL)に印加されたデータ信号がスイッチングトランジスタ(Ts)を介して駆動トランジスタ(Td)のゲート電極とストレージキャパシタ(Cst)の一電極に印加される。
【0036】
駆動トランジスタ(Td)は、データ信号に応答してターン-オンされ、発光素子(LD)を流れる電流を制御して映像を表示する。発光素子(LD)は、駆動トランジスタ(Td)を介して伝達される高電位電圧(VDD)の電流によって発光する。
【0037】
発光素子(LD)を流れる電流の量は、データ信号の大きさに比例し、発光素子(LD)が放出する光の強度は、発光素子(LD)を流れる電流の量に比例する。よって、画素領域(P)は、データ信号の大きさによって異なる階調を表示し、その結果、電界発光表示装置は映像を表示する。
【0038】
ストレージキャパシタ(Cst)は、データ信号に対応する電荷を一のフレーム(frame)の間維持することで発光素子(LD)を流れる電流の量を一定にし、発光素子(LD)が表示する階調を一定に維持させる。
【0039】
図2は、一実施例による画素領域を概略的に示した断面図である。
【0040】
図2を参照すると、画素領域(P)は、基板(100)、基板(100)上に配置され、回路素子が配置される回路素子層、及び回路素子層上に配置され、画素領域(P)の発光素子(LD)が配置される発光素子層を含む。
【0041】
基板(100)はベース基材であり、投光性基板であってもよい。基板(100)は、ガラス又は強化ガラスを含む硬性基板(rigid substrate)、又はプラスチック材質の可撓性基板(flexible substrate)であってもよい。
【0042】
基板(100)上に光遮断層(101)が形成されてもよい。光遮断層(101)は、後述のトランジスタ(T)のゲート電極(140)と重畳するように配置されて外部光を遮断できる。
【0043】
光遮断層(101)は、バッファ層(110)によりカバーされてもよい。バッファ層(110)は、基板(100)からイオンや不純物が拡散することを防止し、水分の浸透を遮断することができる。
【0044】
バッファ層(110)上にアクティブパターン(120)が形成されてもよい。アクティブパターン(120)は、シリコン系半導体物質又は酸化物系半導体物質から形成されてもよい。
【0045】
アクティブパターン(120)上にはゲート絶縁層(130)が形成され、ゲート絶縁層(130)上にはゲート電極(140)が形成されてもよい。ゲート電極(140)上には層間絶縁層(150)が形成され、層間絶縁層(150)上にはソース電極(160)及びドレイン電極(170)が形成されてもよい。ソース電極(160)及びドレイン電極(170)は、層間絶縁層(150)及びゲート絶縁層(130)を貫通するコンタクトホール(160a,170a)を介してアクティブパターン(120)と連結されてもよい。ソース電極(160)、ドレイン電極(170)、ゲート電極(140)、及びこれらに対応するアクティブパターン(120)は、トランジスタ(T)を構成することができる。
【0046】
ソース電極(160)及びドレイン電極(170)上には、オーバーコート層(180)が形成されてもよい。オーバーコート層(180)は、下部構造の段差を緩和させるための平坦化膜であってもよい。
【0047】
発光素子層はオーバーコート層(180)上に形成され、発光素子(LD)を含む。発光素子(LD)は、アノード電極(210)、発光層(220)及びカソード電極(230)を含む。
【0048】
アノード電極(210)は、オーバーコート層(180)上に形成される。アノード電極(210)は、オーバーコート層(180)を貫通するビアホールを介してトランジスタ(T)のドレイン電極(170)と連結される。
【0049】
オーバーコート層(180)上にバンク(300)がさらに形成される。バンク(300)は、アノード電極(210)のエッジをカバーするように形成される。バンク(300)によりカバーされずに露出した領域を、画素領域(P)の発光素子領域(EA)と定義できる。
【0050】
バンク(300)は、親水性の性質を有する第1バンク(310)、及び疎水性の性質を有する第2バンク(320)から構成されてもよい。一実施例において、第1バンク(310)は、第2バンク(320)より広い幅を有するように形成されてもよい。親水性の性質を有する第1バンク(310)によって後述の発光層(220)を溶液工程で形成すると、発光層(220)の形成のための溶液が容易に広がることができる。
【0051】
アノード電極(210)上には発光層(220)が形成される。発光層(220)は、バンク(300)によりアノード電極(210)のカバーされずに露出した領域上に形成される。また、発光層(220)は、第2バンク(320)によりカバーされずに露出した第1バンク(310)上に形成されてもよい。すなわち、発光層(220)は、第2バンク(320)により取り囲まれた領域に形成されてもよい。
【0052】
発光層(220)は、インクジェットデバイスなどを用いた溶液工程で形成されてもよい。特に、発光層(220)は、同一の画素列に配置された同色の画素領域(P)に対して一回の溶液工程により形成されることができる。このような実施例において、インクジェットデバイスは、同一の画素列に配置された画素領域(P)に一回の工程により溶液を塗布することができる。
【0053】
溶液工程により発光層(220)が形成されるとき、溶液とバンク(300)との間の張力によって、発光層(220)の中心領域とバンク(300)に隣接するエッジ領域との間で厚さの差が発生し得る。例えば、発光層(220)は、中心部で厚さが最も薄く、バンク(300)と接する領域で厚さが最も厚い、凹状に形成されてもよい(パイルアップ現象)。しかし、本実施例はこれに限定されない。すなわち、多様な他の実施例において発光層(220)の厚さ均一度の向上のための構造が配置されることができ、発光層(220)は、全体的に均一の厚さを有することができる。
【0054】
カソード電極(230)は、基板(100)上に広く蒸着される。このようなカソード電極(230)は、発光層(220)及びバンク(300)上に形成される。すなわち、カソード電極(230)は、発光層(220)及びバンク(300)をカバーするように形成されてもよい。
【0055】
一方、発光素子層には、補助電極(400)がさらに形成されてもよい。バンク(300)は、補助電極(400)のエッジをカバーし、中央部を露出するようにさらに形成される。バンク(300)によりカバーされない露出した補助電極(400)は、補助電極コンタクト部(CT)を構成してもよい。カソード電極(230)は、露出した補助電極(400)をカバーすることで、補助電極コンタクト部(CT)で補助電極(400)にコンタクト(接触)されることができる。
【0056】
補助電極(400)は、補助電極コンタクト部(CT)に形成されたコンタクトホールを介して電源ライン(410)に連結されてもよい。例えば、補助電極(400)は、連結電極(401)を経由して間接的に電源ライン(410)に連結されてもよい。しかし、補助電極(400)は、オーバーコート層(180)、層間絶縁層(150)及びバッファ層(110)を貫通するコンタクトホールを介して電源ライン(410)に直接連結されてもよい。それによって、カソード電極(230)は、補助電極コンタクト部(CT)に形成されたコンタクトホールを介して電源ライン(410)に連結されてもよい。
【0057】
電源ライン(410)は、低電位電圧(VSS)を印加されてもよい。発光素子(LD)は、電源ライン(410)に連結されたカソード電極(230)を介して低電位電圧(VSS)を印加される。
【0058】
図3は、第1実施例による表示装置の概略的な平面図である。
【0059】
表示装置(1)は、多様な形態で具現されることができる。例えば、表示装置(1)は、長方形の板状に具現されてもよい。しかし、本実施例はこれに限定されず、表示装置(1)は、正方形、円形、楕円形、多角形など多様な形態を有することができ、角の一部が曲面に処理されるか、又は少なくとも一領域で厚さが変わる形態を有してもよい。また、表示装置(1)は、全体又は一部が可撓性(flexibility)を有してもよい。
【0060】
表示装置(1)は、表示領域(DA)及び非表示領域(NDA)を含む。表示領域(DA)は、画素領域(P)が配置される領域であり、活性領域とも命名される。非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)の周辺に配置されてもよい。例えば、非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)の縁に沿って配置されてもよい。非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)を除いた残りの領域を包括的に意味することができ、非活性領域とも命名される。
【0061】
図3を参照すると、表示領域(DA)は、第1ないし第3色のいずれかの色で発光する発光部(10)を含んでもよい。それぞれの発光部(10)には、少なくとも1つの画素領域(R、G、B)が配置されてもよい。具体的に、それぞれの発光部(10)には、少なくとも1つの画素領域(R、G、B)にそれぞれ備えられる少なくとも1つの発光素子(LD、図2)が配置されてもよい。図示された実施例において、1つの発光部(10)に2つの画素領域(R、G、B)が配置されてもよい。しかし、本実施例がこれらに限定されない。
【0062】
発光部(10)は、表示領域(DA)の内にマトリックス状に配置されてもよい。例えば、発光部(10)は、行方向(X)及び列方向(Y)に沿って配置されてもよい。このとき、列方向(Y)に同色の発光部(10)が配置されてもよい。例えば、第1列(C1)には、赤色で発光する発光部(10)が配置され、第2列(C2)には、緑色で発光する発光部(10)が配置され、第3列(C3)には青色で発光する発光部(10)が配置されてもよい。
【0063】
一実施例において、発光部(10)は、図示のように、列方向(Y)に対して右側又は左側に傾いた四角形(長方形を含む)の形態を有してもよいが、本実施例はこれに限定されない。また、図3では、発光部(10)が同一の形状及び面積を有するように示したが、これに限定されるのでなく、少なくともいずれか一方の発光部(10)は、他方の発光部(10)と異なる形状及び/又は面積を有してもよい。
【0064】
隣接する2つの画素のに配置された任意の同色の発光部(10)は、これらの間で行方向(X)に沿って長く延びる連結部(20)を介して連結されてもよい。列方向(Y)に対して傾いた形態の発光部(10)と、これらを連結する行方向(X)に延びる1つの連結部(20)とが、1つのフィッシュボーン(fish bone)の形態を形成する。すなわち、表示領域(DA)は、図示されたように、画素の行の間で行方向(X)に沿って長く延びる連結部(20)と、連結部(20)から略45゜方向に延びる複数の発光部(10)とを含み、このような形態をフィッシュボーン(fish bone)の形態と定義する。この場合、連結部(20)から延びる複数の発光部(10)と連結部(20)とのなす角度は限定されない。
【0065】
一実施例において、第1行(R1)及び第2行(R2)に配置された赤色の発光部(10)は、これらの間に配置された第1連結部(21)を介して互いに連結されてもよい。第2行(R2)及び第3行(R3)に配置された緑色の発光部(10)は、これらの間に配置された第2連結部(22)を介して互いに連結されてもよい。また、第3行(R3)及び第4行(R4)に配置された赤色の発光部(10)は、これらの間に配置された第3連結部(23)を介して互いに連結され、第4行(R4)及び第5行(R5)に配置された緑色の発光部(10)は、これらの間に配置された第4連結部(24)を介して互いに連結されてもよい。連結部(20)の内には、画素領域(R、G、B)が配置されないため、特定の色で発光しない。
【0066】
図3では、連結部(20)を介して赤色の発光部(10)及び緑色の発光部(10)が列方向(Y)に沿って交互に連結される例が示される。しかし、本実施例はこれに限定されず、多様な実施例において、1つ以上の色に対する発光部(10)が、連結部(20)を介して列方向(Y)に沿って交互に又は連続して連結されてもよい。すなわち、異なる色の発光部(10)に連結された連結部(20)が、列方向(Y)に沿って交互に配置される。
【0067】
非表示領域(NDA)は、ダミー連結部(30、40)を含んでもよい。第1ダミー連結部(30)は、表示領域(DA)に配置される連結部(20)を互いに連結する。1つの第1ダミー連結部(30)によって連結される連結部(20)は、同色の発光部(10)に連結された連結部(20)であってもよい。このような第1ダミー連結部(30)は、非表示領域(NDA)の一側及び/又は他側で列方向(Y)に長く延びてもよい。
【0068】
第2ダミー連結部(40)は、表示領域(DA)でエッジに配置される同色の発光部(10)を互いに連結する。このような第2ダミー連結部(40)は、非表示領域(NDA)の上側及び/又は下側で行方向(X)に長く延びてもよい。
【0069】
第1又は第2ダミー連結部(30、40)の1つは、非表示領域(NDA)の一側辺に配置されてもよい。しかし、本実施例はこれに限定されず、他の実施例において、第1又は第2ダミー連結部(30、40)は、発光部(10)又は連結部(20)の少なくとも一部に連結される複数のサブパターンで構成されてもよい。
【0070】
第1及び第2ダミー連結部(30、40)は、非表示領域(NDA)におけるエッジの一領域で互いに連結されてもよい。例えば、同色の発光部(10)に直接、又は連結部(20)を介して間接的に連結される第1及び第2ダミー連結部(30、40)は、一端が互いに連結されてもよい。
【0071】
発光部(10)、連結部(20)、第1及び第2ダミー連結部(30、40)は、バンク(300)により画定されることができる。例えば、発光部(10)、連結部(20)、第1及び第2ダミー連結部(30、40)は、図2を参照して説明した第2バンク(320)によって取り囲まれてもよい。
【0072】
図2に示された発光層(220)は、発光部(10)、連結部(20)、第1及び第2ダミー連結部(30、40)に形成される。発光層(220)を形成するとき、溶液は、表示領域(DA)及び非表示領域(NDA)で発光部(10)、連結部(20)及びダミー連結部(30、40)に塗布されてもよい。発光層(220)は、対応する発光部(10)、連結部(20)及びダミー連結部(30、40)の延長方向に沿って塗布されてもよい。
【0073】
表示領域(DA)において発光部(10)及び連結部(20)に滴下された溶液は、アノード電極(210)及び第1バンク(310)をカバーし、第1バンク(310)により物理的に分離されない。
【0074】
上述のように、複数の発光部(10)は、連結部(20)を介してフィッシュボーンの形態で連結される。このような実施例において、互いに分離された発光部(10)のために、独立してインクを滴下する場合よりもさらに多くの量のインクが発光層(220)を形成するために滴下されることがある。塗布されるインクの量が増加すると、乾燥時に溶液とバンク(300)との間で作用する張力の影響が全体面積に対して減少するようになるので、パイルアップ現象が改善し、発光層(220)の全体的な平坦度が改善することで、発光層の均一度を向上させることができる。
【0075】
また、表示領域(DA)で発光部(10)及び連結部(20)に滴下された溶液は、非表示領域(NDA)で第1及び第2ダミー連結部(30、40)に滴下された溶液と物理的に連結される。一般的に、溶液が乾燥するとき、外郭における乾燥が速く、溶液が中央部に凝集する現象が発生する。すると、表示領域(DA)のエッジ及び/又は非表示領域(NDA)で溶液の量が減少するエッジの脱濡れ現象が発生し得る。このような脱濡れ現象は、溶液の量が少ないほど相対的に大きく発生し、本実施例においては、非表示領域(NDA)の第1及び第2ダミー連結部(30、40)を介してさらに多くの量の溶液が滴下されるようにして溶液の流動性を増加させることで、エッジの脱濡れ現象を改善させる。脱濡れ現象の改善によって、発光層(220)の平坦度が改善し、発光層の均一度を向上させることができる、これによって、表示装置の表示品質を向上させることができる。
【0076】
滴下された溶液は乾燥中に収縮し、第1バンク(310)により区分されたそれぞれの画素領域(R、G、B)の間で互いに分離される。それによって、それぞれの画素領域(R、G、B)で第1バンク(310)によりカバーされない、露出したアノード電極(210)上に発光層(220)が形成されることができる。
【0077】
図4は、第2実施例による表示装置の一領域に対する概略的な平面図である。
図4を参照すると、第2実施例による表示装置(2)は、表示領域(DA)及び非表示領域(NDA)を含む。
【0078】
表示領域(DA)は、第1ないし第3色のいずれかの色で発光する発光部(10)を含んでもよい。それぞれの発光部(10)には、少なくとも1つの画素領域(R、G、B)が配置されてもよい。具体的に、それぞれの発光部(10)には、少なくとも1つの画素領域(R、G、B)にそれぞれ備えられる少なくとも1つの発光素子(LD、図2)が配置されてもよい。図示された実施例において、1つの発光部(10)に2つの画素領域(R、G、B)が配置される。しかし、本実施例はこれに限定されない。
【0079】
発光部(10)は、表示領域(DA)の内にマトリックス状に配置されてもよい。例えば、発光部(10)は、行方向(X)及び列方向(Y)に沿って配置されてもよい。このとき、列方向(Y)に同色の発光部(10)が配置されてもよい。例えば、第1列(C1)には、赤色で発光する発光部(10)が配置され、第2列(C2)には、緑色で発光する発光部(10)が配置され、第3列(C3)には、青色で発光する発光部(10)が配置されてもよい。
【0080】
一実施例において、発光部(10)は、図示されたように、列方向(Y)に対して右側又は左側に傾いた四角形の形態を有してもよいが、本実施例がこれに限定されることではない。また、図4では、発光部(10)が同一の形状及び面積を有するように示したが、これに限定されず、少なくともいずれか一方の発光部(10)は、他方の発光部(10)と異なる形状及び/又は面積を有してもよい。
【0081】
隣接する2つの画素の行に配置された任意の同色の発光部(10)は、これらの間で行方向(X)に沿って長く延びる連結部(20)を介して連結されてもよい。列方向(Y)に対して傾いた形態の発光部(10)と、これらを連結する行方向(X)に延びる1つの連結部(20)とが1つのフィッシュボーン(fish bone)の形態を形成する。
【0082】
一実施例において、第1行(R1)及び第2行(R2)に配置された青色の発光部(10)は、これらの間に配置された第1連結部(21)を介して互いに連結されてもよい。第2行(R2)及び第3行(R3)に配置された赤色の発光部(10)は、これらの間に配置された第2連結部(22)を介して互いに連結されてもよい。また、第3行(R3)及び第4行(R4)に配置された赤色の発光部(10)は、これらの間に配置された第3連結部(23)を介して互いに連結されてもよい。連結部(20)の内には画素領域(R、G、B)が配置されないため、特定の色で発光しない。
【0083】
図4においては、連結部(20)を介して赤色の発光部(10)及び緑色の発光部(10)が列方向(Y)に沿って交互に連結される例が示される。しかし、本実施例はこれに限定されず、多様な実施例において、1つ以上の色に対する発光部(10)が連結部(20)を介して列方向(Y)に沿って交互に又は連続して連結されてもよい。
【0084】
表示領域(DA)には、画素領域(P)に低電位電圧(VSS)を印加するための電源ライン(410)がさらに配置されてもよい。電源ライン(410)は、行方向(X)に延びる少なくとも1つの第1パターン(411)、及び列方向(Y)に延びる少なくとも1つの第2パターン(412)を含んでもよい。
【0085】
第1パターン(411)は、一列に配置された発光部(10)に重畳して配置される。図4において、第1パターン(411)は、それぞれ第1列(C1)に配置された赤色の発光部(10)、及び第7列(C7)に配置された赤色の発光部(10)に重畳して配置される。しかし、本実施例はこれに限定されず、第1パターン(411)は、同一であるか又は異なる色の発光部(10)に重畳して配置されてもよい。第2パターン(412)は、連結部(20)に重畳して配置される。
【0086】
電源ライン(410)は、補助電極コンタクト部(CT)で補助電極(400)に連結されてもよい。また、補助電極(400)は、補助電極コンタクト部(CT)でカソード電極(230)と連結されてもよい。
【0087】
補助電極コンタクト部(CT)は、電源ライン(410)の第1パターン(411)と第2パターン(412)との交差地点に形成される。このような補助電極コンタクト部(CT)は、発光部(10)と連結部(20)との交差地点、及び/又は発光部(10)の間を行方向(X)に横切る連結部(20)に重畳されてもよい。
【0088】
発光部(10)と連結部(20)との交差地点は、それぞれの発光部(10)及び連結部(20)よりも広い面積を有する。よって、補助電極コンタクト部(CT)は、より広い領域に多様な形態に形成されることができる。補助電極コンタクト部(CT)の面積が増加すると、カソード電極(230)と補助電極(400)と電源ライン(410)との間の電気的連結がより安定になされる。また、このように形成された電気的連結の抵抗が減少し、電力消耗が減少することができる。
【0089】
図5は、図4のAA領域を拡大した平面図であり、図6は、図5のI-I’線に沿う断面図である。
【0090】
図5及び図6を参照すると、表示装置(2)は、基板(100)、基板(100)上に配置されて回路素子が配置される回路素子層、及び回路素子層上に配置されて画素領域(P)の発光素子(LD)が配置される発光素子層を含む。
【0091】
基板(100)はベース基材であり、投光性基板であってもよい。基板(100)は、ガラス又は強化ガラスを含む硬性基板(rigid substrate)又はプラスチック材質の可撓性基板(flexible substrate)であってもよい。
【0092】
一実施例において、基板(100)上にバッファ層(図示せず)が形成されてもよい。バッファ層は、基板(100)からイオンや不純物が拡散することを防止し、水分の浸透を遮断することができる。
【0093】
基板(100)上に光遮断層(101)が形成されてもよい。光遮断層(101)は、後述のトランジスタ(T)のゲート電極(140)と重畳するように配置され、外部光を遮断することができる。基板(100)上に電源ライン(410)がさらに形成されてもよい。
【0094】
バッファ層(110)は、光遮断層(101)と電源ライン(410)をカバーすることができる。このようなバッファ層(110)は、基板(100)からイオンや不純物が拡散することを防止し、水分の浸透を遮断することができる。
【0095】
バッファ層(110)上にアクティブパターン(120)が形成されてもよい。アクティブパターン(120)は、シリコン系半導体物質又は酸化物系半導体物質から形成されてもよい。
【0096】
アクティブパターン(120)上にはゲート絶縁層(130)が形成され、ゲート絶縁層(130)上にはゲート電極(140)が形成されてもよい。ゲート電極(140)上には層間絶縁層(150)が形成され、層間絶縁層(150)上にはソース電極(160)及びドレイン電極(170)が形成されてもよい。ソース電極(160)及びドレイン電極(170)は、層間絶縁層(150)及びゲート絶縁層(130)を貫通するコンタクトホールを介してアクティブパターン(120)と連結されてもよい。ソース電極(160)、ドレイン電極(170)、ゲート電極(140)、及びこれらに対応するアクティブパターン(120)は、トランジスタ(T)を構成することができる。
【0097】
ソース電極(160)及びドレイン電極(170)上にはオーバーコート層(180)が形成されてもよい。オーバーコート層(180)は、下部構造の段差を緩和させるための平坦化膜であってもよい。
【0098】
発光素子層はオーバーコート層(180)上に形成され、発光素子(LD)を含む。発光素子(LD)は、アノード電極(210)、発光層(220)及びカソード電極(230)を含む。
【0099】
アノード電極(210)はオーバーコート層(180)上に形成される。アノード電極(210)は、オーバーコート層(180)を貫通するビアホールを介してトランジスタ(T)のドレイン電極(170)と連結される。
【0100】
オーバーコート層(180)上にバンク(300)がさらに形成される。バンク(240)は、アノード電極(210)のエッジをカバーするように形成される。バンク(300)は、親水性の性質を有する第1バンク(310)、及び疎水性の性質を有する第2バンク(320)から構成されてもよい。一実施例において、第1バンク(310)は、第2バンク(320)よりも薄い厚さに形成され、第2バンク(320)よりも広い幅を有するように形成されてもよい。親水性の性質を有する第1バンク(310)により、後述の発光層(220)を溶液工程で形成すると、発光層(220)の形成のための溶液が容易に広がることができる。
【0101】
バンク(300)は、発光部(10)を画定するように配置されてもよい。具体的に、親水性バンクである第1バンク(310)は、それぞれの画素領域(R、G、B)を区分する画定膜であってもよい。すなわち、第1バンク(310)は、各画素領域(R、G、B)のアノード電極(210)のエッジをカバーし、中央領域を露出する第1開口部(311)を有するように形成される。一実施例において、第1バンク(310)は、行方向(X)及び列方向(Y)に延びる格子構造を有してもよい。
【0102】
疎水性バンクである第2バンク(320)は、それぞれの発光部(10)を区分する画定膜であってもよい。すなわち、第2バンク(320)は、それぞれの発光部(10)を取り囲む第2開口部(321)、及びそれぞれの連結部(20)を取り囲む第3開口部(322)を含んでもよい。
【0103】
一実施例において、第2開口部(321)は、図示されたように、列方向(Y)に対して右側又は左側に傾いた長方形の形態を有してもよいが、本実施例はこれに限定されない。また、図5においては、第2開口部(321)が同一の形状及び面積を有するように示したが、これに限定されるのでなく、少なくともいずれか一方の第2開口部(321)は、他方の第2開口部(321)と異なる形状及び/又は面積を有してもよい。
【0104】
第3開口部(322)は、隣接する2つの画素の行の間で行方向(X)に沿って長く延びる形態を有する。隣接する2つの画素の行に配置された第2開口部(321)のうち少なくとも一部は、図5に示されたように、第3開口部(322)を介して互いに連結されてもよい。列方向(Y)に対して傾いた形態の第2開口部(321)と、これらを連結する行方向(X)に延びる1つの第3開口部(322)とが1つのフィッシュボーンの形態を形成する。第2開口部(321)と第3開口部(322)との連結形態は、第2開口部(321)により画定される発光部(10)と、第3開口部(322)により画定される連結部(20)との間の関係に従う。
【0105】
第2バンク(320)は、第1バンク(310)よりも狭い幅を有するように形成されてもよい。1つの発光部(10)が1つ以上の画素領域(R、G、B)を含むため、第2バンク(320)は、第2開口部(321)を介して1つ以上の第1開口部(311)を露出させることができる。このとき、隣接する第1開口部(311)の間で、第1バンク(310)の一領域は、第2バンク(320)によりカバーされずに露出されてもよい。基板(100)上に、ゲート絶縁層(130)、層間絶縁層(150)及びオーバーコート層(180)は、電源ライン(410)をカバーするように形成される。
【0106】
アノード電極(210)上には発光層(220)が形成される。発光層(220)は、バンク(300)により、アノード電極(210)のカバーされずに露出した領域上に形成される。
【0107】
カソード電極(230)は基板(100)上に広く蒸着される。このようなカソード電極(230)は、発光層(220)及びバンク(300)上に形成される。すなわち、カソード電極(230)は、発光層(220)及びバンク(300)をカバーするように形成されてもよい。
【0108】
図7は、図4のBB領域を拡大した平面図である。図8は、図7のIII-III’線に沿う断面図である。
【0109】
図7及び図8を参照すると、表示装置(2)は、画素領域(P)に低電位電圧(VSS)を印加するための電源ライン(410)を含む。電源ライン(410)は、基板(100)上に配置され、行方向(X)に延びる少なくとも1つの第1パターン(411)、及び列方向(Y)に延びる少なくとも1つの第2パターン(412)を含んでもよい。
【0110】
第1パターン(411)は、列方向(Y)に沿って配置された発光部(10)に重畳して列方向(Y)に延びる。第2パターン(412)は、連結部(20)に重畳して配置される。
【0111】
電源ライン(410)は、補助電極コンタクト部(CT)で補助電極(400)に連結されてもよい。また、補助電極(400)は、補助電極コンタクト部(CT)でカソード電極(230)と連結されてもよい。
【0112】
補助電極コンタクト部(CT)は、電源ライン(410)の第1パターン(PL1)と第2パターン(PL2)との交差地点に形成される。このような補助電極コンタクト部(CT)は、発光部(10)と連結部(20)との交差地点、及び/又は発光部(10)の間を行方向(X)に横切る連結部(20)に重畳されてもよい。
【0113】
発光部(10)と連結部(20)との交差地点は、それぞれの発光部(10)及び連結部(20)よりも広い面積を有する。よって、補助電極コンタクト部(CT)は、より広い領域に多様な形態に形成されることができる。補助電極コンタクト部(CT)の面積が増加すると、カソード電極(230)と補助電極(400)と電源ライン(410)との間の電気的連結がより安定になされる。また、このように形成された電気的連結の抵抗が減少し、電力消耗が減少することができる。
【0114】
発光素子層には、補助電極(400)がさらに形成されてもよい。バンク(300)は、補助電極(400)のエッジをカバーし、中央部を露出するようにさらに形成される。バンク(300)によりカバーされない露出した補助電極(400)は、補助電極コンタクト部(CT)を構成することができる。カソード電極(230)は、露出した補助電極(400)をカバーすることで、補助電極コンタクト部(CT)で補助電極(400)にコンタクトされてもよい。
【0115】
補助電極(400)は、補助電極コンタクト部(CT)に形成されたコンタクトホールを介して電源ライン(410)に連結されてもよい。電源ライン(410)は、低電位電圧(VSS)を印加されることができる。カソード電極(230)は、補助電極(400)を介して低電位電圧(VSS)を印加されることができる。
【0116】
本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく他の具体的な形態に実施し得ることを理解できるであろう。よって、上述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。本発明の範囲は、上述の詳細な説明よりは後述の請求の範囲によって示され、請求の範囲の意味及び範囲、またその均等概念から導き出されるすべての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0117】
1:表示装置
100:基板
110:バッファ層
120:アクティブパターン
130:ゲート絶縁層
140:ゲート電極
150:層間絶縁層
160:ソース電極
170:ドレイン電極
180:オーバーコート層
210:アノード電極
220:発光層
230:カソード電極
300:バンク
310:第1バンク
320:第2バンク
400:補助電極
410:電源ライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8