IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許7554843画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス
<>
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図1
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図2
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図3
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図4
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図5
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図6
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図7
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図8
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図9
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図10
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図11
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図12
  • 特許-画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20240912BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240912BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20240912BHJP
   G02B 7/08 20210101ALI20240912BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240912BHJP
   H04N 23/57 20230101ALI20240912BHJP
   H04N 23/68 20230101ALI20240912BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G02B7/02 Z
G02B7/04 E
G02B7/08 C
G03B30/00
H04N23/57
H04N23/68
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022554707
(86)(22)【出願日】2021-02-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 CN2021074785
(87)【国際公開番号】W WO2021179853
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】202010163096.9
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲盧▼ 磊
(72)【発明者】
【氏名】郭 利▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】淡 佳▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲シン▼
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-077390(JP,A)
【文献】特開2019-015846(JP,A)
【文献】特開2015-082072(JP,A)
【文献】特開2018-200376(JP,A)
【文献】特開2019-020502(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0313582(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0016910(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
G02B 7/02
G02B 7/04
G02B 7/08
G03B 30/00
H04N 23/57
H04N 23/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像安定化モータ(1)であって、
レンズ(2)を取り付けるように構成されたレンズキャリア(11)と、
感知構成要素(12)であって、前記感知構成要素(12)は前記レンズキャリア(11)に固定されている、感知構成要素(12)と、
ベース(13)と、
前記ベース(13)に取り付けられたベアリングアセンブリ(14)と、
駆動構成要素(15)であって、前記駆動構成要素(15)は前記ベース(13)に固定されている、駆動構成要素(15)と、
を備え、
前記駆動構成要素(15)は、前記レンズキャリア(11)が前記ベアリングアセンブリ(14)を中心に回転し得るように、前記感知構成要素(12)と協働し、
前記感知構成要素(12)は、第2の方向(Y)に並べられた一対の第1の感知片(121)を備え、
前記駆動構成要素(15)は、前記第2の方向(Y)に並べられた一対の第1の駆動片(151)を備え、
前記ベアリングアセンブリ(14)は、第1のベアリングアセンブリ(141)を備え、
前記第1の駆動片(151)は、前記レンズキャリア(11)が前記第1のベアリングアセンブリ(141)を中心に回転し、その結果、前記レンズキャリア(11)が、第1の方向(X)および前記第2の方向(Y)が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、前記第1の感知片(121)と協働し、
前記ベース(13)は底板(131)を備え、前記第1のベアリングアセンブリ(141)は前記底板(131)に取り付けられており、
前記レンズキャリア(11)は、前記第2の方向(Y)に並べられかつ互いに反対側に配置された一対の第1のサイドパネル(111)を備え、前記一対の第1の感知片(121)は、別々に前記第1のサイドパネル(111)に固定されており、
前記ベース(13)は、前記底板(131)と、前記第2の方向(Y)に並べられかつ互いに反対側に配置された一対の第2のサイドパネル(132)と、を備え、前記第2のサイドパネル(132)は、前記底板(131)に連結されており、前記一対の第1の駆動片(151)は、前記一対の第2のサイドパネル(132)にそれぞれ固定されており、
前記感知構成要素(12)は、第2の感知片(122)を備え、前記駆動構成要素(15)は、第2の駆動片(152)を備え、前記ベアリングアセンブリ(14)は、一対の第2のベアリングアセンブリ(142)を備え、前記第2の駆動片(152)は、前記レンズキャリア(11)が前記第2のベアリングアセンブリ(142)を中心に回転し、その結果、前記レンズキャリア(11)が、前記第1の方向(X)および第3の方向(Z)が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、前記第2の感知片(122)と協働する、画像安定化モータ(1)。
【請求項2】
前記第1のベアリングアセンブリ(141)は、ベアリング(141a)および回転シャフト(141b)を備え、
前記ベアリング(141a)は、前記底板(131)に取り付けられており、
前記回転シャフト(141b)は、前記ベアリング(141a)の内孔に取り付けられており、
前記第1の駆動片(151)は、前記レンズキャリア(11)が前記回転シャフト(141b)を中心に回転し、その結果、前記レンズキャリア(11)が、前記第1の方向(X)および前記第2の方向(Y)が位置する前記平面内で回転するように駆動されるよう、前記第1の感知片(121)と協働する、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項3】
前記レンズキャリア(11)は第3のサイドパネル(112)を備え、前記第2の感知片(122)は前記第3のサイドパネル(112)に固定されており、
前記ベース(13)は、前記底板(131)および第4のサイドパネル(133)を備え、前記第4のサイドパネル(133)は、前記底板(131)に連結されており、前記第3のサイドパネル(112)に対応し、
前記第2の駆動片(152)は、前記第4のサイドパネル(133)に固定されている、
請求項1または2に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項4】
前記ベアリングアセンブリ(14)は、前記第1のベアリングアセンブリ(141)および前記第2のベアリングアセンブリ(142)を備え、前記第1のベアリングアセンブリ(141)は、前記ベース(13)に取り付けられており、
前記画像安定化モータ(1)は、連結板(16)をさらに備え、前記第1のベアリングアセンブリ(141)は、前記連結板(16)に取り付けられており、
前記第2のベアリングアセンブリ(142)は、前記連結板(16)に取り付けられており、
前記レンズキャリア(11)は、前記第2のベアリングアセンブリ(142)と協働する、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項5】
前記連結板(16)は、第1の本体部(161)および第1の屈曲部(162)を備え、
前記第1の屈曲部(162)は、前記第1の本体部(161)の両端に連結されており、
前記第1のベアリングアセンブリ(141)は、前記第1の本体部(161)に取り付けられており、
前記第2のベアリングアセンブリ(142)は、前記第1の屈曲部(162)に取り付けられている、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項6】
前記第2のベアリングアセンブリ(142)は、取付ベース(142a)およびボール(142b)を備え、前記ボール(142b)は、前記取付ベース(142a)に取り付けられており、
前記第1の屈曲部(162)は取付孔を備え、
前記取付ベース(142a)は、前記取付孔に取り付けられており、
前記ボール(142b)は、前記レンズキャリア(11)と協働する、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項7】
前記レンズキャリア(11)は凹部(111a)を備え、
前記ボール(142b)は、前記凹部(111a)と協働する、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項8】
前記ベース(13)は前記底板(131)を備え、
前記第1の本体部(161)は、前記底板(131)に連結されている、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項9】
前記画像安定化モータ(1)はストッパ(17)をさらに備え、
前記ストッパ(17)は、前記底板(131)に連結されており、前記第3の方向(Z)における前記連結板(16)の変位を規制するように構成されている、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項10】
前記ストッパ(17)は、第2の本体部(171)、連結部(172)、および第2の屈曲部(173)を備え、
前記連結部(172)は、前記第2の本体部(171)と前記第2の屈曲部(173)とに別々に連結されており、
前記第2の本体部(171)は、前記底板(131)に連結されており、
前記第2の屈曲部(173)は、前記連結板(16)の一部を覆い、前記第3の方向(Z)における前記連結板(16)の前記変位を規制するように構成されている、請求項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項11】
前記ベアリングアセンブリ(14)はリセット構成要素をさらに備え、前記リセット構成要素は、前記レンズキャリア(11)をリセットするために前記レンズキャリア(11)に力を加えるように構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の画像安定化モータ(1)。
【請求項12】
レンズと、請求項から10のいずれか一項に記載の画像安定化モータ(1)と、を備えるカメラモジュールであって、前記レンズ(2)は、前記レンズキャリア(11)に取り付けられている、カメラモジュール。
【請求項13】
前記カメラモジュールは、第1の感知構成要素(3)、第2の感知構成要素(4)、および制御ユニット(7)をさらに備え、
前記第1の感知構成要素(3)は、前記レンズキャリア(11)の回転角度を感知するように構成されており、
前記第2の感知構成要素(4)は、前記第1の感知構成要素(3)によって測定された前記回転角度をフィードバックするように構成されており、
前記制御ユニット(7)は、前記第1の方向(X)および前記第2の方向(Y)が位置する前記平面内の前記レンズキャリア(11)の回転角度を制御するために、前記第2の感知構成要素(4)によって感知された前記第1の感知構成要素(3)の前記回転角度に基づいて前記駆動構成要素(15)の駆動力を制御するように構成されている、請求項12に記載のカメラモジュール。
【請求項14】
前記カメラモジュールは、第3の感知構成要素(5)および第4の感知構成要素(6)をさらに備え、
前記第3の感知構成要素(5)は、前記レンズキャリア(11)の回転角度を感知するように構成されており、
前記第4の感知構成要素(6)は、前記第3の感知構成要素(5)によって測定された前記回転角度をフィードバックするように構成されており、
前記制御ユニット(7)は、前記第1の方向(X)および前記第3の方向(Z)が位置する前記平面内の前記レンズキャリア(11)の回転角度を制御するために、前記第4の感知構成要素(6)によって感知された前記第3の感知構成要素(5)の前記回転角度に基づいて前記駆動構成要素(15)の駆動力を制御するように構成されている、請求項13に記載のカメラモジュール。
【請求項15】
前記第1の感知構成要素(3)と前記第3の感知構成要素(5)との両方は磁石であり、
前記第2の感知構成要素(4)と前記第4の感知構成要素(6)との両方はホール素子であり、
前記駆動構成要素(15)はコイルである、請求項14に記載のカメラモジュール。
【請求項16】
請求項12から14のいずれか一項に記載のカメラモジュールを備える電子デバイス。
【請求項17】
請求項15に記載のカメラモジュールを備える電子デバイスであって、前記電子デバイスは、ジャイロスコープ(200)および処理ユニット(300)をさらに備え、
前記ジャイロスコープ(200)は、前記処理ユニット(300)に接続されており、
前記処理ユニット(300)は、前記制御ユニット(7)に接続されており、
前記ジャイロスコープ(200)は、前記カメラモジュールの前記レンズ(2)の角速度情報を収集し、前記角速度情報を前記処理ユニット(300)に送信するように構成されており、
前記処理ユニット(300)は、前記角速度情報に基づいて前記レンズ(2)の振れ補償情報を計算し、前記振れ補償情報を前記カメラモジュールの前記制御ユニット(7)に送信するように構成されており、
前記制御ユニット(7)は、前記レンズキャリア(11)が前記ベース(13)に対して予め設定された角度範囲で回転するように、前記振れ補償情報に基づいて前記駆動構成要素(15)の駆動電流を制御するように構成されている、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、撮像技術の分野に関し、特に、画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが画質に対してますます高い要求を持つようになっているのに伴って、より高い品質を有するより鮮明な画像を得るために、ビデオ録画および写真撮影技術が継続的に開発されている。ビデオ録画または写真撮影プロセスでは、ユーザの手の振れまたは別の外的要因により、撮影プロセスで電子デバイスが振れるため、撮影された画像が不鮮明になり、画質が影響を受ける。この技術的問題を解決するために、画像安定化機能を有する電子デバイスが登場している。
【0003】
従来技術において、電子デバイスはカメラモジュールを含む。カメラモジュールは、画像安定化モータおよびレンズを含む。レンズは、ばね板を使用して画像安定化モータに取り付けられる。従来技術において、レンズの画像安定化角度の値は、ばね板の剛性に依存する。ばね板の剛性が小さいとき、大きい角度の画像安定化が行われ得るが、画像安定化モータの姿勢差が大きくなる。ばね板の剛性が大きいとき、画像安定化モータの姿勢差は小さくなる。しかしながら、この場合に、大きい角度の画像安定化が行われるとき、大きなモータ推力が必要となる。画像安定化モータの姿勢差は、電子デバイスのさまざまな撮影姿勢において画像安定化モータの重心位置が変化するときに得られる、画像安定化モータの移動軌跡および向きの差を指す。
【0004】
したがって、従来技術のカメラモジュールは、多くのシナリオで振れ抑制を満たし得ない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、カメラモジュールがより多くの適用シナリオに適用可能であるように、広い角度範囲でレンズの回転を実施するために、画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイスを提供する。
【0006】
本出願の第1の態様は、画像安定化モータであって、
レンズを取り付けるように構成されたレンズキャリアと、
感知構成要素であって、感知構成要素はレンズキャリアに固定される、感知構成要素と、
ベースと、
ベースに取り付けられたベアリングアセンブリと、
駆動構成要素であって、駆動構成要素はベースに固定される、駆動構成要素と、
を含み、
駆動構成要素は、レンズキャリアがベアリングアセンブリを中心に回転し得るように、感知構成要素と協働する、画像安定化モータを提供する。
【0007】
本出願で提供される画像安定化モータでは、ベアリングアセンブリが配置されているため、レンズキャリアは、回転プロセス全体においてレンズキャリアとベアリングアセンブリとの間の摩擦力のみを克服する必要がある。このようにして、レンズキャリアはレンズを駆動して広い角度範囲で回転させ得、カメラモジュールはより多くのシナリオに適応し得る。
【0008】
可能な実施態様では、感知構成要素は、第2の方向に並べられた一対の第1の感知片を含み、
駆動構成要素は、第2の方向に並べられた一対の第1の駆動片を含み、
ベアリングアセンブリは、第1のベアリングアセンブリを含み、
第1の駆動片は、レンズキャリアが第1のベアリングアセンブリを中心に回転し、その結果、レンズキャリアが、第1の方向および第2の方向が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第1の感知片と協働する。
【0009】
第1の駆動片は、レンズキャリアが第1のベアリングアセンブリを中心に回転し、その結果、レンズキャリアが、第1の方向および第2の方向が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第1の感知片と協働する。
【0010】
可能な実施態様では、レンズキャリアは、第2の方向に並べられかつ互いに反対側に配置された一対の第1のサイドパネルを含み、
一対の第1の感知片は、別々に第1のサイドパネルに固定される。
【0011】
第1のサイドパネルは、第1の感知片を支持および固定するように配置され、その結果、第1の感知片の信頼性が改善される。
【0012】
可能な実施態様では、ベースは、底板と、第2の方向に並べられかつ互いに反対側に配置された一対の第2のサイドパネルと、を含み、第2のサイドパネルは、底板に連結され、
一対の第1の駆動片は、一対の第2のサイドパネルにそれぞれ固定され、
第1のベアリングアセンブリは底板に取り付けられる。
【0013】
第2のサイドパネルは、第1の駆動片を支持および固定するように配置され、その結果、第1の駆動片の信頼性が改善される。
【0014】
可能な実施態様では、第1のベアリングアセンブリは、ベアリングおよび回転シャフトを含み、
ベアリングは、底板に取り付けられ、
回転シャフトは、ベアリングの内孔に取り付けられ、
第1の駆動片は、レンズキャリアが回転シャフトを中心に回転し、その結果、レンズキャリアが、第1の方向および第2の方向が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第1の感知片と協働する。
【0015】
第1の駆動片は、レンズキャリアが回転シャフトを中心に回転し、その結果、レンズキャリアが、第1の方向および第2の方向が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第1の感知片と協働する。
【0016】
可能な実施態様では、感知構成要素は、第2の感知片を含み、
駆動構成要素は、第2の駆動片を含み、
ベアリングアセンブリは、一対の第2のベアリングアセンブリを含み、
第2の駆動片は、レンズキャリアが第2のベアリングアセンブリを中心に回転し、その結果、レンズキャリアが、第1の方向および第3の方向が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第2の感知片と協働する。
【0017】
第2の駆動片は、レンズキャリアが第2のベアリングアセンブリを中心に回転し、その結果、レンズキャリアが、第1の方向および第3の方向が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第2の感知片と協働する。
【0018】
可能な実施態様では、レンズキャリアは第3のサイドパネルを含み、第2の感知片は第3のサイドパネルに固定され、
ベースは、底板および第4のサイドパネルを含み、第4のサイドパネルは、底板に連結され、第3のサイドパネルに対応し、
第2の駆動片は、第4のサイドパネルに固定される。
【0019】
第3のサイドパネルは、第2の感知片を支持および固定するように配置され、その結果、第2の感知片の信頼性が改善される。第4のサイドパネルは、第2の駆動片を支持および固定するように配置され、その結果、第2の駆動片の信頼性が改善される。
【0020】
可能な実施態様では、ベアリングアセンブリは、第1のベアリングアセンブリおよび第2のベアリングアセンブリを含み、第1のベアリングアセンブリは、ベースに取り付けられ、
画像安定化モータは、連結板をさらに含み、第1のベアリングアセンブリは、連結板に取り付けられ、
第2のベアリングアセンブリは、連結板に取り付けられ、
レンズキャリアは、第2のベアリングアセンブリと協働する。
【0021】
連結板は、レンズキャリアと第1のベアリングアセンブリとの間、およびレンズキャリアと第2のベアリングアセンブリとの間の連結回転協働が実施され得るように配置される。
【0022】
可能な実施態様では、連結板は、第1の本体部および第1の屈曲部を含み、
第1の屈曲部は、第1の本体部の両端に連結され、
第1のベアリングアセンブリは、第1の本体部に取り付けられ、
第2のベアリングアセンブリは、第1の屈曲部に取り付けられる。
【0023】
可能な実施態様では、第2のベアリングアセンブリは、取付ベースおよびボールを含み、ボールは、取付ベースに取り付けられ、
第1の屈曲部は取付孔を備え、
取付ベースは、取付孔に取り付けられ、
ボールは、レンズキャリアと協働する。
【0024】
前述の解決策では、レンズキャリアが全方向の微調整を実施し得るように、ボールはレンズキャリアと協働する。
【0025】
可能な実施態様では、レンズキャリアは凹部を備え、
ボールは凹部と協働する。
【0026】
ボールは、レンズキャリアと第2のベアリングアセンブリとの間の回転協働が実施され得るように、凹部と協働するよう配置される。
【0027】
可能な実施態様では、ベースは底板を含み、
第1の本体部は底板に連結される。
【0028】
底板は、連結板の支持および設置スペースを提供するように配置される。
【0029】
可能な実施態様では、画像安定化モータはストッパをさらに含み、
ストッパは、底板に連結され、第3の方向における連結板の変位を規制するように構成される。
【0030】
ストッパを配置することによって、第3の方向における連結板の変位が規制され得る。ベースが上下逆のとき、連結板が荷重を支え、したがって、回転シャフトから外れる可能性がある。この場合、ストッパは、連結板が脱落して別の構成要素を損傷することを防止するために、連結板に当接し得る。
【0031】
可能な実施態様では、ストッパは、第2の本体部、連結部、および第2の屈曲部を含み、
連結部は、第2の本体部と第2の屈曲部とに別々に連結され、
第2の本体部は、底板に連結され、
第2の屈曲部は、連結板の一部を覆い、第3の方向における連結板の変位を規制するように構成される。
【0032】
前述の解決策では、連結部は、第2の本体部と第2の屈曲部とを連結し得るだけでなく、ストッパが連結板の位置に適応するようにストッパ全体を起立させ得る。
【0033】
可能な実施態様では、ベアリングアセンブリはリセット構成要素をさらに含み、リセット構成要素は、レンズキャリアをリセットするためにレンズキャリアに力を加えるように構成される。
【0034】
本出願の第2の態様は、レンズと、前述の実施態様のいずれか1つによる画像安定化モータと、を含むカメラモジュールであって、レンズは、レンズキャリアに取り付けられている、カメラモジュールを提供する。
【0035】
可能な実施態様では、カメラモジュールは、第1の感知構成要素、第2の感知構成要素、および制御ユニットをさらに含み、
第1の感知構成要素は、レンズキャリアの回転角度を感知するように構成され、
第2の感知構成要素は、第1の感知構成要素によって測定された回転角度をフィードバックするように構成され、
制御ユニットは、第1の方向および第2の方向が位置する平面内のレンズキャリアの回転角度を制御するために、第2の感知構成要素によって感知された第1の感知構成要素の回転角度に基づいて駆動構成要素の駆動力を制御するように構成される。
【0036】
第2の感知構成要素は、第1の感知構成要素によって測定された回転角度をフィードバックするように配置され、制御ユニットは、レンズキャリアの回転角度を正確に調整するために、第2の感知構成要素によって感知された回転角度に基づいて、第1の方向および第2の方向が位置する平面内のレンズキャリアの回転角度を制御する。
【0037】
可能な実施態様では、カメラモジュールは、第3の感知構成要素および第4の感知構成要素をさらに含み、
第3の感知構成要素は、レンズキャリアの回転角度を感知するように構成され、
第4の感知構成要素は、第3の感知構成要素によって測定された回転角度をフィードバックするように構成され、
制御ユニットは、第1の方向および第3の方向が位置する平面内のレンズキャリアの回転角度を制御するために、第4の感知構成要素によって感知された第3の感知構成要素の回転角度に基づいて駆動構成要素の駆動力を制御するように構成される。
【0038】
第4の感知構成要素は、第3の感知構成要素によって測定された回転角度をフィードバックするように配置され、制御ユニットは、レンズキャリアの回転角度を正確に調整するために、第4の感知構成要素によって感知された回転角度に基づいて、第1の方向および第3の方向が位置する平面内のレンズキャリアの回転角度を制御する。
【0039】
可能な実施態様では、第1の感知構成要素と第3の感知構成要素との両方は磁石であり、
第2の感知構成要素と第4の感知構成要素との両方はホール素子であり、
駆動構成要素はコイルである。
【0040】
本出願の第3の態様は、前述の実施態様のいずれか1つによるカメラモジュールを含む電子デバイスを提供する。
【0041】
可能な実施態様では、電子デバイスは、ジャイロスコープおよび処理ユニットをさらに含み、
ジャイロスコープは、処理ユニットに接続され、
処理ユニットは、制御ユニットに接続され、
ジャイロスコープは、カメラモジュールのレンズの角速度情報を収集し、角速度情報を処理ユニットに送信するように構成され、
処理ユニットは、角速度情報に基づいてレンズの振れ補償情報を計算し、振れ補償情報をカメラモジュールの制御ユニットに送信するように構成され、
制御ユニットは、レンズキャリアがベースに対して予め設定された角度範囲で回転するように、振れ補償情報に基づいて駆動構成要素の駆動電流を制御するように構成される。
【0042】
ジャイロスコープ、処理ユニット、および制御ユニットは、レンズキャリアの回転角度を正確に調整するために、閉ループ制御を形成するように配置される。
【0043】
本出願で提供される技術的解決策は、以下の有益な効果を達成し得る。
【0044】
本出願で提供される画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイスでは、ベアリングアセンブリが配置されているため、レンズキャリアは、回転プロセス全体においてレンズキャリアとベアリングアセンブリとの間の摩擦力のみを克服する必要がある。このようにして、レンズキャリアはレンズを駆動して広い角度範囲で回転させ得、カメラモジュールはより多くのシナリオに適応し得る。
【0045】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は例にすぎず、本出願を限定し得ないことを理解されたい。
【0046】
本出願の特定の実施態様における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、特定の実施態様または従来技術を説明するための添付の図面について簡単に説明する。以下の説明における添付の図面は、本出願の一部の実施態様を示しており、当業者は、創造的な努力なしにこれらの添付の図面から他の添付の図面をさらに導き出し得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本出願の一実施形態による画像安定化モータの構造の概略分解図である。
図2】本出願の一実施形態による画像安定化モータのレンズキャリアの構造の正面図である。
図3】本出願の一実施形態による、ある角度における画像安定化モータのレンズキャリアの構造図である。
図4】本出願の一実施形態による、別の角度における画像安定化モータのレンズキャリアの構造図である。
図5】本出願の一実施形態による、ある角度における画像安定化モータのベースの構造図である。
図6】本出願の一実施形態による、別の角度における画像安定化モータのベースの構造図である。
図7】本出願の一実施形態による、さらに別の角度における画像安定化モータのレンズキャリアの構造図である。
図8】本出願の一実施形態による、一部の構成要素が省略された画像安定化モータのベースの構造の概略図である。
図9】本出願の一実施形態による、一部の構成要素が省略された画像安定化モータのベースの構造の3次元図である。
図10図9のAの拡大図である。
図11】本出願の一実施形態による、画像安定化モータのベースが連結板と協働した後に得られる状態図である。
図12】本出願のさらに別の実施形態による画像安定化モータの構造の概略図である。
図13】本出願の一実施形態による電子デバイスの構造のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下では、添付の図面を参照して本出願の技術的解決策を明確に説明する。説明されている実施形態は、本出願の実施形態の全部ではなく一部であることは明らかである。創造的な努力なしに本出願の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本出願の保護範囲内にあるものとする。
【0049】
本出願の実施形態で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、本出願を限定することを意図されていない。本出願の実施形態および添付の特許請求の範囲で使用されている単数形の「a」、「said」、および「the」の語は、文脈上明確に別段の指定がない限り、複数形を含むことも意図されている。
【0050】
本明細書における用語「および/または」は、関連付けられた対象を説明するための関連付け関係のみを説明しており、3つの関係が存在し得ることを表すことを理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つのケース、すなわち、Aのみが存在するケース、AとBとの両方が存在するケース、およびBのみが存在するケースを表し得る。加えて、本明細書における記号「/」は、一般に、関連付けられた対象間の「または」関係を示す。
【0051】
本出願の実施形態で説明されている「上方」、「下方」、「左」、および「右」などの方向の語は、添付の図面に示されている観点から説明されており、本出願の実施形態に対する限定として解釈されてはならないことに留意されたい。さらに、文脈において、ある要素が別の要素の「上方」または「下方」に連結されると言及されているとき、その要素は別の要素の「上方」または「下方」に直接連結され得るし、中間要素を介して別の要素の「上方」または「下方」に間接的に連結されてもよいことも理解されたい。
【0052】
電子デバイスは、一般に、写真撮影またはビデオ録画を実行するように構成されたカメラモジュールを含む。電子デバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、または別のカメラデバイスであってもよい。
【0053】
カメラモジュールは、モータおよびレンズを含む。モータはレンズキャリアを含み、レンズはレンズキャリアに取り付けられる。モータの駆動構成要素は、レンズキャリアを駆動してレンズを移動させる。カメラモジュールが動作プロセスで振れるのを防止するために、モータは通常、画像安定化モータである。既存のカメラモジュールでは、レンズは、ばね板を使用して画像安定化モータに取り付けられる。ばね板の剛性によって制限されて、既存のカメラモジュールは、多くのシナリオで比較的良好な画像安定化効果を達成し得ない。本出願の実施形態は、前述の技術的問題を解決するために、画像安定化モータ、カメラモジュール、および電子デバイスを提供する。
【0054】
図1は、本出願の一実施形態による画像安定化モータの構造の概略分解図である。図1に示されているように、本出願の一実施形態は、レンズキャリア11と、感知構成要素12と、ベース13と、ベアリングアセンブリ14と、駆動構成要素15と、を含む画像安定化モータ1を提供する。
【0055】
レンズキャリア11は、レンズを取り付けるように構成される。感知構成要素12はレンズキャリア11に固定され、ベアリングアセンブリ14はベース13に取り付けられ、駆動構成要素15はベース13に固定される。
【0056】
駆動構成要素15は、レンズキャリア11がベアリングアセンブリ14を中心に回転し得るように、感知構成要素12と協働する。
【0057】
ベアリングアセンブリ14は、第1のベアリングアセンブリ141および第2のベアリングアセンブリ142を含み得る。レンズキャリア11が第1のベアリングアセンブリ141を中心に回転するとき、レンズキャリア11は、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で回転し得、その結果、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内でレンズキャリア11の画像安定化が実施される。
【0058】
本実施形態において、第1の方向(X)は、画像安定化モータ1の幅方向であり、第2の方向(Y)は、画像安定化モータ1の長さ方向である。別の実施形態では、第1の方向(X)および第2の方向(Y)は、代わりに、画像安定化モータ1の形状に基づく他の方向であってもよい。
【0059】
レンズキャリア11が第2のベアリングアセンブリ142を中心に回転するとき、レンズキャリア11は、第1の方向(X)および第3の方向(Z)が位置する平面内で回転し得、その結果、第1の方向(X)および第3の方向(Z)が位置する平面内でレンズキャリア11の画像安定化が実施される。
【0060】
本実施形態において、第3の方向(Z)は、画像安定化モータ1の高さ方向である。別の実施形態では、第3の方向(Z)は、代わりに、画像安定化モータ1の形状に基づく別の方向であってもよい。
【0061】
本出願の本実施形態で提供される画像安定化モータ1では、ベアリングアセンブリ14が配置されているため、レンズキャリア11は、回転プロセス全体においてレンズキャリア11とベアリングアセンブリ14との間の摩擦力のみを克服する必要がある。このようにして、レンズキャリア11はレンズを駆動して広い角度範囲で回転させ得、カメラモジュールはより多くのシナリオに適応し得る。
【0062】
図2は、本出願の一実施形態による画像安定化モータのレンズキャリアの構造の正面図である。図2に示されているように、特定の実施態様では、感知構成要素12は、第2の方向(Y)に並べられた一対の第1の感知片121を含み得、第1の感知片121は、具体的には磁石であってもよい。
【0063】
第1の感知片121は、レンズキャリア11の両側面に対称的に固定されてもよい。図3は、本出願の一実施形態による、ある角度における画像安定化モータのレンズキャリアの構造図である。図3に示されているように、レンズキャリア11の一方の側面に、一方の第1の感知片121が固定されている。
【0064】
図4は、本出願の一実施形態による、別の角度における画像安定化モータのレンズキャリアの構造図である。図4に示されているように、レンズキャリア11の他方の側面に、他方の第1の感知片121が固定されている。
【0065】
図1を参照されたい。駆動構成要素15は、第2の方向(Y)に並べられた一対の第1の駆動片151を含み、ベアリングアセンブリ14は、第1のベアリングアセンブリ141を含む。
【0066】
第1の駆動片151は、レンズキャリア11が第1のベアリングアセンブリ141を中心に回転し、その結果、レンズキャリア11が、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第1の感知片121と協働する。
【0067】
第1の感知片121は磁石であってもよく、第1の駆動片151はコイルであってもよい。第1の感知片121は、レンズキャリア11を駆動して回転させるために、第1の駆動片151の電流の変化を感知して駆動力を発生させる。
【0068】
特定の実施態様に関して、図2から図4を参照されたい。レンズキャリア11は、第2の方向(Y)に並べられかつ互いに反対側に配置された一対の第1のサイドパネル111を含み得、一対の第1の感知片121は、別々に第1のサイドパネル111に固定される。第1の感知片121は、磁石であってもよく、具体的には、接着接合によって第1のサイドパネル111に固定されてもよい。
【0069】
図5は、本出願の一実施形態による、ある角度における画像安定化モータのベースの構造図である。図5に示されているように、ベース13は、底板131と、第2の方向(Y)に並べられかつ互いに反対側に配置された一対の第2のサイドパネル132と、を含み得る。第2のサイドパネル132は底板131に連結されてもよく、第2のサイドパネル132と底板131とは、代わりに一体に形成されてもよい。一対の第1の駆動片151は、一対の第2のサイドパネル132にそれぞれ固定され得る。
【0070】
ベアリングアセンブリ14は第1のベアリングアセンブリ141を含み、第1のベアリングアセンブリ141は底板131に取り付けられる。
【0071】
図6は、本出願の一実施形態による、別の角度における画像安定化モータのベースの構造図である。図6に示されているように、特定の実施態様では、第1のベアリングアセンブリ141は、ベアリング141aおよび回転シャフト141bを含む。ベアリング141aは底板131に取り付けられ、回転シャフト141bはベアリング141aの内孔に取り付けられる。
【0072】
第1の駆動片151は、レンズキャリア11が回転シャフト141bを中心に回転し、その結果、レンズキャリア11が、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第1の感知片121と協働する。
【0073】
具体的には、本実施形態の画像安定化モータ1は、連結板16をさらに含み得る。連結板16は、回転シャフト141bに固定して連結され、第2のベアリングアセンブリ142は、連結板16に取り付けられる。連結板16および回転シャフト141bが、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で一緒に回転するとき、連結板16は、第2のベアリングアセンブリ142もこの平面内で回転するように駆動し得る。レンズキャリア11は、レンズキャリア11が第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で回転し、その結果、画像安定化効果が実現されるように、第2のベアリングアセンブリ142に取り付けられ得る。
【0074】
図7は、本出願の一実施形態による、さらに別の角度における画像安定化モータのレンズキャリアの構造図である。図7は、レンズキャリア11の背面図である。特定の実施態様では、感知構成要素12は第2の感知片122を含み、第2の感知片122は磁石であってもよい。図5を参照されたい。第2の駆動片152は、コイルであってもよい。第2の感知片122は、レンズキャリア11を駆動して回転させるために、第2の駆動片152の電流の変化を感知して駆動力を発生させる。
【0075】
図5に示されているように、駆動構成要素15は第2の駆動片152を含み、第2の駆動片152は第2の感知片122の位置に対応する。
【0076】
図6に示されているように、ベアリングアセンブリ14は、一対の第2のベアリングアセンブリ142を含む。
【0077】
第2の駆動片152は、レンズキャリア11が第2のベアリングアセンブリ142を中心に回転し、その結果、レンズキャリア11が、第1の方向(X)および第3の方向(Z)が位置する平面内で回転するように駆動されるよう、第2の感知片122と協働する。
【0078】
特定の実施態様では、図7に示されているように、レンズキャリア11は第3のサイドパネル112を含み、第3のサイドパネル112の両側はそれぞれ第1のサイドパネル111に連結され得る。代わりに、第3のサイドパネル112と第1のサイドパネル111とは一体に形成されてもよく、第2の感知片122は第3のサイドパネル112に固定される。
【0079】
図5に示されているように、ベース13は、底板131および第4のサイドパネル133を含む。第4のサイドパネル133は底板131に連結されるか、または第4のサイドパネル133と底板131とは一体に形成される。第2の駆動片152が、感知を行うために第3のサイドパネル112上の第2の感知片122と協働し得るように、第2の駆動片152は第4のサイドパネル133に固定され、第4のサイドパネル133は第3のサイドパネル112に対応する。
【0080】
上記で説明されたように、画像安定化モータ1は、連結板16を含み得、ベアリングアセンブリ14は、第1のベアリングアセンブリ141および第2のベアリングアセンブリ142を含む。第1のベアリングアセンブリ141はベース13に取り付けられ、連結板16は第1のベアリングアセンブリ141に連結され、第2のベアリングアセンブリ142は連結板16に取り付けられ、レンズキャリア11は第2のベアリングアセンブリ142と協働する。
【0081】
このようにして、レンズキャリア11と第1のベアリングアセンブリ141および第2のベアリングアセンブリ142の各々との間の回転協働が実施され得る。
【0082】
図8は、本出願の一実施形態による画像安定化モータのベースにおいて一部の構成要素が省略された構造の概略図である。図8に示されているように、特定の実施態様では、連結板16は、第1の本体部161および第1の屈曲部162を含む。
【0083】
図9は、本出願の一実施形態による、一部の構成要素が省略された画像安定化モータのベースの構造の3次元図である。図8および図9の両方を参照されたい。第1の屈曲部162は、第1の本体部161の両端に連結されているが、第1の屈曲部162と第1の本体部161とは、代わりに一体に形成されてもよい。第1のベアリングアセンブリ141は第1の本体部161に取り付けられ、第2のベアリングアセンブリ142は第1の屈曲部162に取り付けられる。
【0084】
第1の本体部161は、第1のベアリングアセンブリ141の回転シャフト141bを中心に回転し得、レンズキャリア11は、第2のベアリングアセンブリ142を使用して第1の屈曲部162に取り付けられる。したがって、レンズキャリア11は、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で画像安定化を実施するために、第1の本体部161と共に第1のベアリングアセンブリ141を中心に回転し得る。
【0085】
レンズキャリア11は、第1の方向(X)および第3の方向(Z)が位置する平面内で画像安定化を実施するために第2のベアリングアセンブリ142を中心に回転し得る。
【0086】
図10は、図9のAの拡大図である。図10に示されているように、特定の実施態様では、第2のベアリングアセンブリ142は、取付ベース142aおよびボール142bを含み、ボール142bは取付ベース142aに取り付けられ、第1の屈曲部162は取付孔を備え、取付ベース142aは取付孔に取り付けられる。具体的には、取付ベース142aがねじ連結方式で取付孔に連結されるように、取付孔は、雌ねじを有してもよく、取付ベース142aは、雄ねじを有してもよい。
【0087】
レンズキャリア11が全方向の微調整を実施し得るように、ボール142bはレンズキャリア11と協働する。
【0088】
図4および図7に示されているように、特定の実施態様では、レンズキャリア11は凹部111aを備え得、レンズキャリア11と第2のベアリングアセンブリ142との間の回転協働が実施され得るように、ボール142bは凹部111aと協働する。もちろん、レンズキャリア11は、代わりに別の構造、例えば、貫通孔または溝などの別の構造であってもよく、ボール142bと協働してもよい。これはここでは限定されない。
【0089】
図9を参照されたい。ベース13は底板131を含み得、第1の本体部161は底板131に連結される。具体的には、第1の本体部161は、第1の本体部161が、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内で回転し得、その結果、画像安定化が実施されるように、第1のベアリングアセンブリ141の回転シャフト141bに溶接されて固定されてもよい。
【0090】
図6を参照されたい。特定の実施態様では、画像安定化モータ1は、ストッパ17をさらに含み得る。ストッパ17は、底板131に取り付けられ、第3の方向(Z)における連結板16の変位を規制するように構成される。言い換えれば、ストッパ17は、連結板16を規制し得る。
【0091】
電子デバイスを使用するプロセスで、画像安定化モータ1の角度はしばしば変化する。図6の角度が例として使用される。電子デバイスがさまざまな撮影角度に適応するとき、図6のベース13は上下逆の場合がある。この場合、ストッパ17は、連結板16の下方に位置する。連結板16は、重力によって回転シャフト141bから外れる可能性があり、別の構成要素の重量を支える可能性がある。この場合、ストッパ17は、連結板16に抵抗し得、連結板16が脱落して別の構成要素を損傷することを防止し得る。
【0092】
具体的には、図9を参照されたい。ストッパ17は、第2の本体部171、連結部172、および第2の屈曲部173を含み得る。連結部172は、第2の本体部171と第2の屈曲部173とに別々に連結されているが、これら3つは、代わりに一体に形成されてもよい。第2の本体部171は底板131に連結され、第2の屈曲部173は、連結板16の一部を覆い、第3の方向Zにおける連結板16の変位を規制するように構成される。
【0093】
ストッパ17は、一体に折り曲げられて形成されてもよく、第2の本体部171は、接着剤を使用して底板131に接合されてもよい。連結部172は、第2の本体部171と第2の屈曲部173とを連結し得るだけでなく、連結部172が連結板16の位置に適応するようにストッパ17全体を起立させ得る。
【0094】
本出願の一実施形態は、レンズと、本出願の任意の実施形態で提供される画像安定化モータ1と、を含むカメラモジュールをさらに提供する。レンズは、画像安定化モータ1のレンズキャリア11に取り付けられる。
【0095】
図11は、本出願の一実施形態による、画像安定化モータのベースが連結板を装着した後に得られる状態図である。特定の実施態様では、カメラモジュールは、第1の感知構成要素3および第2の感知構成要素4をさらに含む。第1の感知構成要素3は、連結板16に固定され得る。もちろん、第1の感知構成要素3は、代わりに、レンズキャリア11の回転角度が感知され得る限り、別の位置に配置されてもよい。具体的には、第1の感知構成要素3は磁石であってもよく、第2の感知構成要素4はホール素子であってもよい。第2の感知構成要素4は、ベース13の底板131に固定され得、第1の感知構成要素3によって測定された回転角度をフィードバックするように構成される。もちろん、第2の感知構成要素4は、代わりに別の位置に配置されてもよい。
【0096】
図13を参照されたい。カメラモジュールは、制御ユニット7をさらに含み得る。制御ユニット7は、第1の方向(X)および第2の方向(Y)が位置する平面内のレンズキャリア11の回転角度を制御するために、第2の感知構成要素4によって感知された第1の感知構成要素3の回転角度に基づいて駆動構成要素15の駆動力を制御するように構成される。本実施形態では、駆動構成要素15はコイルである。コイルを流れる電流が制御され得、これにより、磁界のローレンツ力が制御され得る。
【0097】
本実施形態では、カメラモジュールの画像安定化角度は4°超に達し得る。加えて、安定化角度が増加するとき、ベアリングアセンブリ14の摩擦抵抗は増加せず、これにより、保持力が制限されているときに大きい角度の安定化が実施され得る。
【0098】
図5および図7を参照されたい。特定の実施態様では、カメラモジュールは、第3の感知構成要素5および第4の感知構成要素6をさらに含み得る。第3の感知構成要素5は、レンズキャリア11の回転角度を感知するように構成され、第4の感知構成要素6は、第3の感知構成要素5によって測定された回転角度をフィードバックするように構成される。
【0099】
第3の感知構成要素5は、磁石であってもよく、ベース13の第4のサイドパネル133に固定されてもよい。図5を参照されたい。もちろん、第3の感知構成要素5は、代わりに別の位置に配置されてもよい。
【0100】
第4の感知構成要素6は、ホール素子であってもよく、レンズキャリア11の第3のサイドパネル112の背面に固定されてもよい。レンズキャリア11がベース13に組み付けられた後、第4のサイドパネル133は第3のサイドパネル112に対応し、第4の感知構成要素6は第3の感知構成要素5を感知し得る。
【0101】
制御ユニット7は、第1の方向(X)および第3の方向(Z)が位置する平面内のレンズキャリア11の回転角度を制御するために、第4の感知構成要素6によって感知された第3の感知構成要素5の回転角度に基づいて駆動構成要素15の駆動力を制御するように構成される。駆動構成要素15はコイルであってもよい。
【0102】
図12は、本出願のさらに別の実施形態による画像安定化モータの構造の概略図である。図12に示されているように、特定の実施態様では、ベアリングアセンブリ14はリセット構成要素をさらに含む。具体的には、第1のベアリングアセンブリ141は、第1のリセットばね141cをさらに含み得、第1のリセットばね141cは、回転後にレンズキャリア11をリセットするために、ベアリング141a上でスリーブとされる。
【0103】
第2のベアリングアセンブリ142は、第2のリセットばね142cをさらに含み得、第2のリセットばね142cは、回転後にレンズキャリア11をリセットするために、取付ベース142a上でスリーブとされる。
【0104】
本出願の一実施形態は、本出願の任意の実施形態で提供されるカメラモジュールを含む電子デバイスをさらに提供する。
【0105】
図13は、本出願の一実施形態による電子デバイスの構造のブロック図である。電子デバイスは、本出願の任意の実施形態で提供されるカメラモジュール100を含む。電子デバイスは、ジャイロスコープ200および処理ユニット300をさらに含む。
【0106】
ジャイロスコープ200は処理ユニット300に接続され、処理ユニット300は制御ユニット7に接続される。
【0107】
ジャイロスコープ200は、カメラモジュール100のレンズ2の角速度情報を収集し、角速度情報を処理ユニット300に送信するように構成される。処理ユニット300は、角速度情報に基づいてレンズ2の振れ補償情報を計算し、カメラモジュール100の制御ユニット7に振れ補償情報を送信するように構成される。制御ユニット7は、レンズ2の画像安定化を実施するために、レンズキャリア11がベース13に対して予め設定された角度範囲で回転するように、振れ補償情報に基づいて画像安定化モータ1の駆動構成要素15の駆動電流を制御するように構成される。
【0108】
上記で説明されたように、ホール効果を使用して、第2の感知構成要素4は、磁界の変化を感知することにより第1の感知構成要素3のリアルタイムの位置変化をフィードバックし得る。第4の感知構成要素6は、磁界の変化を感知することによって、第3の感知構成要素5のリアルタイムの位置変化をフィードバックし得る。電子デバイスが使用プロセスで振れるとき、ジャイロスコープ200は、電子デバイスの振れ方向および振れの大きさを検出し、信号処理によって信号を分解して、レンズキャリア11が安定化される必要がある目標位置を取得し得る。
【0109】
この場合、第2の感知構成要素4および第4の感知構成要素6(具体的にはホール素子)によって検出される第1の感知構成要素3および第3の感知構成要素5(具体的には磁石)の初期位置が使用される。制御ユニット7は、初期位置および目標位置に基づいて、制御アルゴリズムに従ってレンズキャリア11のリアルタイム位置と目標位置との間の差を決定し、駆動構成要素15(具体的にはコイルであってもよい)の電流の大きさおよび方向を調整して、レンズキャリア11のさまざまな方向およびさまざまな角度の回転を実施する。
【0110】
レンズキャリア11のリアルタイム位置は、常に目標位置と比較される。リアルタイム位置が目標位置と一致しない場合、駆動構成要素15の電流の大きさおよび方向が、制御アルゴリズムに従って継続的に調整される。リアルタイム位置が目標位置と一致する場合、カメラモジュール100は次の動作を実行し得、その結果、画像安定化の閉ループ制御が実施され、画像安定化の精度が改善される。
【0111】
前述の説明は、本出願の実施形態にすぎず、本出願を限定することを意図されていない。当業者にとって、本出願は様々な修正例および変形例を有し得る。本出願の原理から逸脱することなく行われるいかなる修正、同等の置換、または改善も、本出願の保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0112】
100 カメラモジュール
1 画像安定化モータ
11 レンズキャリア
111 第1のサイドパネル
111a 凹部
112 第3のサイドパネル
12 感知構成要素
121 第1の感知片
122 第2の感知片
13 ベース
131 底板
132 第2のサイドパネル
133 第4のサイドパネル
14 ベアリングアセンブリ
141 第1のベアリングアセンブリ
141a ベアリング
141b 回転シャフト
141c 第1のリセットばね
142 第2のベアリングアセンブリ
142a 取付ベース
142b ボール
142c 第2のリセットばね
15 駆動構成要素
151 第1の駆動片
152 第2の駆動片
16 連結板
161 第1の本体部
162 第1の屈曲部
17 ストッパ
171 第2の本体部
172 連結部
173 第2の屈曲部
2 レンズ
3 第1の感知構成要素
4 第2の感知構成要素
5 第3の感知構成要素
6 第4の感知構成要素
7 制御ユニット
200 ジャイロスコープ
300 処理ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13