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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20240912BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240912BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240912BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20240912BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240912BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20240912BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20240912BHJP
   H05B 33/14 20060101ALN20240912BHJP
   H10K 50/10 20230101ALN20240912BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 611H
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
G09G3/20 642A
G09F9/30 365
G09F9/30 338
H10K59/123
H10K59/131
H01L27/088 C
H01L27/088 B
H01L27/088 331E
H05B33/14 Z
H10K50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023076849
(22)【出願日】2023-05-08
(62)【分割の表示】P 2022050433の分割
【原出願日】2012-09-11
(65)【公開番号】P2023099591
(43)【公開日】2023-07-13
【審査請求日】2023-05-22
(31)【優先権主張番号】P 2011202690
(32)【優先日】2011-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】三宅 博之
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-060816(JP,A)
【文献】特表2011-520138(JP,A)
【文献】特開2010-181903(JP,A)
【文献】特開2008-181159(JP,A)
【文献】国際公開第2008/018113(WO,A1)
【文献】特開2007-041571(JP,A)
【文献】特開2009-015345(JP,A)
【文献】特開2009-069292(JP,A)
【文献】国際公開第2003/027997(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第101527113(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0080395(US,A1)
【文献】特開2010-276903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09G 3/20
G09F 9/30
H10K 59/123
H10K 59/131
H01L 21/8234
H01L 27/088
H05B 33/14
H10K 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のトランジスタ乃至第6のトランジスタと、発光素子と、を画素に有し、
前記第1のトランジスタは、第1のゲート電極及び第2のゲート電極を有し、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、データ信号が供給される第1の配線と常に導通しており、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方と常に導通しており、
前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記発光素子の画素電極と常に導通しており、
前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、第1の電位が供給される第2の配線と常に導通しており、
前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方と常に導通しており、
前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、第3の配線と常に導通しており、
前記第5のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第1のゲート電極と常に導通しており、
前記第5のトランジスタは、前記第1のゲート電極に第2の電位を供給する機能を有し、
前記第6のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第2のゲート電極と常に導通しており、
前記第6のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記発光素子の画素電極と常に導通しており、
前記第3の配線は、前記画素に第3の電位を供給する機能を有する発光装置。
【請求項2】
第1のトランジスタ乃至第6のトランジスタと、発光素子と、を画素に有し、
前記第1のトランジスタは、第1のゲート電極及び第2のゲート電極を有し、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、データ信号が供給される第1の配線と常に導通しており、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方と常に導通しており、
前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記発光素子の画素電極と常に導通しており、
前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、第1の電位が供給される第2の配線と常に導通しており、
前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方と常に導通しており、
前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、第3の配線と常に導通しており、
前記第5のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第1のゲート電極と常に導通しており、
前記第5のトランジスタは、前記第1のゲート電極に第2の電位を供給する機能を有し、
前記第6のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第2のゲート電極と常に導通しており、
前記第6のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記発光素子の画素電極と常に導通しており、
前記第3の配線と前記発光素子の画素電極とが、少なくとも前記第4のトランジスタのチャネル形成領域及び前記第1のトランジスタのチャネル形成領域を介して導通しているとき、前記第1のトランジスタは前記データ信号の電位に応じて、前記第3の配線と前記発光素子の画素電極との間に流れる電流を制御する機能を有し、
前記第3の配線は、前記画素に第3の電位を供給する機能を有する発光装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記第2のトランジスタのゲート電極は、第4の配線と常に導通しており、
前記第3のトランジスタのゲート電極は、第5の配線と常に導通している発光装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記第1のトランジスタ乃至前記第6のトランジスタは、Nチャネル型を有する発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、半導体装置に関する。また、本発明の一態様は、発光装置に関する。
また、本発明の一態様は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電界効果トランジスタを用いた半導体装置の開発が進められている。
【0003】
上記半導体装置としては、例えば上記電界効果トランジスタのソースとドレインの間に流
れる電流量を制御して所望の動作を行う半導体装置などが挙げられる(例えば特許文献1
)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-083085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の半導体装置では、電界効果トランジスタにおける閾値電圧のばらつ
きの影響により、ソースとドレインの間に流れる電流量の制御が難しいといった問題があ
った。ソースとドレインの間に流れる電流量が制御できないと、半導体装置において例え
ば動作不良などが起こってしまう。
【0006】
本発明の一態様では、動作不良を抑制すること、及び電界効果トランジスタの閾値電圧の
ばらつきによる影響を低減することの一つ又は複数を課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様では、チャネル形成領域を介して互いに重畳する第1のゲート及び第2の
ゲートを有する電界効果トランジスタを用いる。さらに、第2のゲートの電位を制御する
ことにより、電界効果トランジスタの閾値電圧を設定する。上記構成にすることにより、
動作時における電界効果トランジスタのソースとドレインの間に流れる電流量の制御を図
る。
【0008】
本発明の一態様は、電界効果トランジスタと、スイッチと、容量素子と、を備える半導体
装置である。
【0009】
上記電界効果トランジスタは、チャネル形成領域を介して互いに重畳する第1のゲート及
び第2のゲートを有する。電界効果トランジスタにおける閾値電圧の値は、第2のゲート
の電位に応じて変化する。また、電界効果トランジスタは、ノーマリオンであってもよい
。例えば、電界効果トランジスタは、デプレッション型トランジスタであってもよい。
【0010】
上記スイッチは、電界効果トランジスタのソース及びドレインの一方と、電界効果トラン
ジスタにおける第2のゲートと、を導通状態にするか否かを制御する機能を有する。
【0011】
上記容量素子は、電界効果トランジスタにおける第2のゲートと電界効果トランジスタに
おけるソース及びドレインの他方との間の電圧を保持する機能を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様により、動作不良を抑制すること、及び電界効果トランジスタの閾値電圧
のばらつきによる影響を低減することの一つ又は複数の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】半導体装置の例を説明するための図。
図2】発光装置の例を説明するための図。
図3】発光装置の例を説明するための図。
図4】発光装置の例を説明するための図。
図5】発光装置の例を説明するための図。
図6】発光装置の例を説明するための図。
図7】発光装置の例を説明するための図。
図8】電界効果トランジスタの例を説明するための図。
図9】アクティブマトリクス基板の構造例を説明するための図。
図10】発光装置の構造例を説明するための図。
図11】電子機器の例を説明するための図。
図12】電子機器の例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る実施形態の例について以下に説明する。なお、本発明の趣旨及び本発明の範
囲から逸脱することなく実施形態の内容を変更することは、当業者であれば容易である。
よって、本発明は、以下に示す実施形態の記載内容に限定されない。
【0015】
なお、各実施形態における内容(例えば明細書又は図に示す内容)の一部又は全部を互い
に適宜組み合わせることができる。また、各実施形態における内容の一部を互いに適宜置
き換えることができる。
【0016】
また、第1、第2などの序数は、構成要素の混同を避けるために付しており、各構成要素
の数は、序数の数に限定されない。
【0017】
(実施形態1)
本実施形態では、2つのゲートを有する電界効果トランジスタを備える半導体装置の例に
ついて図1を用いて説明する。
【0018】
図1(A)に示す半導体装置は、電界効果トランジスタTrと、スイッチSwと、容量素
子Cpと、を備える。
【0019】
電界効果トランジスタTrは、第1のゲート及び第2のゲートを有する。電界効果トラン
ジスタTrにおける第1のゲート及び第2のゲートは、チャネル形成領域を介して互いに
重畳する。また、電界効果トランジスタTrは、第2のゲートの電位に応じて閾値電圧の
値が制御される。
【0020】
電界効果トランジスタTrとしては、エンハンスメント型又はデプレッション型の電界効
果トランジスタを用いることができる。
【0021】
スイッチSwは、電界効果トランジスタTrにおけるソース及びドレインの一方と、電界
効果トランジスタTrにおける第2のゲートと、を導通状態にするか否かを制御する機能
を有する。
【0022】
容量素子Cpは、電界効果トランジスタTrにおける第2のゲートと電界効果トランジス
タTrにおけるソース及びドレインの他方との間の電圧を保持する機能を有する。
【0023】
次に、本実施形態における半導体装置の駆動方法例として図1(A)に示す半導体装置の
駆動方法例について図1(B-1)乃至図1(B-3)を用いて説明する。なお、ここで
は、一例として電界効果トランジスタTrが、デプレッション型のNチャネル型トランジ
スタである場合について説明する。
【0024】
図1(A)に示す半導体装置の駆動方法例では、図1(B-1)に示すように、期間T1
において、スイッチSwをオン状態(状態ONともいう)にする。また、電界効果トラン
ジスタTrにおける第1のゲートに電位V1を供給する。また、電界効果トランジスタT
rにおける第2のゲートに電位V2を供給する。また、電界効果トランジスタTrにおけ
るソース及びドレインの他方に電位Vbを供給する。なお、V2の値は、V1-Vbの値
より大きいとする。
【0025】
このとき、電界効果トランジスタTrにおける第2のゲートとドレインが導通状態になり
、電界効果トランジスタTrにおける第2のゲート及びドレインのそれぞれの電位が電位
V2になる。これにより、電位V2に応じて電界効果トランジスタTrの閾値電圧(Vt
hともいう)が負方向にシフトする。
【0026】
例えば、元の電界効果トランジスタTrの閾値電圧をVth0とすると、期間T1におけ
る電界効果トランジスタTrの閾値電圧は、Vth0-ΔVthとなる。このとき、ΔV
thの値は、電位V2の値に応じて決まる。よって、電位V2の値に応じて電界効果トラ
ンジスタTrの閾値電圧の値が変化する。
【0027】
また、電界効果トランジスタTrにおける第1のゲートとソースの間の電圧(Vgsとも
いう)がV1-Vbになる。このとき、V1-Vbの値は、期間T1における電界効果ト
ランジスタTrの閾値電圧より大きい。このため、電界効果トランジスタTrがオン状態
になる。
【0028】
次に、期間T2において、スイッチSwをオン状態にする。また、電界効果トランジスタ
Trにおける第1のゲートに電位V1を供給する。また、電界効果トランジスタTrにお
ける第2のゲートを浮遊状態にする。
【0029】
このとき、電界効果トランジスタTrは、オン状態のままである。よって、電界効果トラ
ンジスタTrにおけるソースとドレインの間に電流が流れることにより、電界効果トラン
ジスタTrにおける第2のゲートの電位が変化する。これにより、電界効果トランジスタ
Trにおける閾値電圧の値が正方向にシフトし、電界効果トランジスタTrにおける閾値
電圧がV1-Vb以上になった時点で電界効果トランジスタTrがオフ状態になる。これ
により、電界効果トランジスタTrの閾値電圧データが得られる。
【0030】
次に、期間T3において、スイッチSwをオフ状態にする。また、電界効果トランジスタ
Trにおける第1のゲートの電位をV1+Vsigにして電界効果トランジスタTrにお
ける第1のゲートを浮遊状態にする。Vsigは、データ信号の電位である。また、電界
効果トランジスタTrにおける第2のゲートを浮遊状態にする。また、電界効果トランジ
スタTrにおけるソース及びドレインの一方に電位Vaを供給する。
【0031】
このとき、電界効果トランジスタTrがオン状態になり、電界効果トランジスタTrにお
けるソースとドレインの間に電流が流れる。このとき、電界効果トランジスタTrにおけ
るソース及びドレインの他方の電位を電位Vcとする。
【0032】
例えば、電界効果トランジスタTrを飽和領域で動作させる場合、電界効果トランジスタ
Trにおけるソースとドレインの間に流れる電流値(Ids)は、電界効果トランジスタ
Trの閾値電圧に関係なく、第1のゲートに入力されたデータ信号の値に応じて決まる。
よって、例えばVgsがV1-Vbより大きい場合に電界効果トランジスタTrがオン状
態になり、ソースとドレインの間に電流が流れる。
【0033】
また、電界効果トランジスタTrの劣化などにより、電界効果トランジスタTrのソース
及びドレインの他方の電位が変化した場合であっても電界効果トランジスタTrにおける
第1のゲート及び第2のゲートが浮遊状態であり、容量素子Cpがあるため、電界効果ト
ランジスタTrにおける第1のゲートとソースの間における電圧の変化を抑制できる。
【0034】
なお、期間T2と期間T3の間に移動度補正期間を設け、電界効果トランジスタTrの移
動度に応じて電界効果トランジスタTrにおける第2のゲートの電位を設定してもよい。
これにより、電界効果トランジスタTrの移動度のばらつきによる影響を抑制できる。
【0035】
以上が本実施形態における半導体装置の駆動方法例の説明である。
【0036】
図1を用いて説明したように、本実施形態における半導体装置の一例では、閾値電圧デー
タ取得期間(例えば期間T2)を設け、電界効果トランジスタの閾値電圧のデータを予め
取得しておく。これにより、電界効果トランジスタのソースとドレインの間に流れる電流
量を、電界効果トランジスタの閾値電圧に関係なく決められるため、電界効果トランジス
タの閾値電圧のばらつきによる影響を抑制できる。また、電界効果トランジスタの劣化に
よる影響を抑制できる。
【0037】
また、本実施形態における半導体装置の一例では、チャネル形成領域を介して互いに重畳
する第1のゲート及び第2のゲートを有する電界効果トランジスタを用いる。上記構成に
より、電界効果トランジスタがデプレッション型トランジスタであっても、電界効果トラ
ンジスタの閾値電圧データを取得できる。なぜならば、第2のゲートの電位により電界効
果トランジスタの閾値電圧をシフトさせることができるため、電界効果トランジスタがN
チャネル型トランジスタであり、電界効果トランジスタの元々の閾値電圧が負の値でノー
マリオンであり、且つ電界効果トランジスタにおける第1のゲートとソースの間の電圧が
負の値にならなくても電界効果トランジスタをオフ状態にすることができるからである。
よって、電界効果トランジスタにおけるソースとドレインの間に流れる電流量を、電界効
果トランジスタの閾値電圧に関係なく決められるため、電界効果トランジスタの閾値電圧
のばらつきによる影響を抑制できる。
【0038】
よって、本実施形態における半導体装置の一例では、電界効果トランジスタにおけるソー
スとドレインの間に流れる電流量を制御できるため、動作不良を抑制できる。
【0039】
(実施形態2)
本実施形態では、2つのゲートを有する電界効果トランジスタを備える発光装置の例につ
いて図2乃至図6を用いて説明する。
【0040】
図2(A)に示す発光装置は、配線151乃至配線158と、電界効果トランジスタ11
1乃至電界効果トランジスタ118と、容量素子121及び容量素子122と、発光素子
(ELともいう)140と、を備える。
【0041】
配線151は、例えばデータ信号を供給するためのデータ信号線としての機能を有する。
【0042】
配線152は、例えば電位を供給するための電位供給線としての機能を有する。
【0043】
配線153は、例えばパルス信号であるゲート信号を供給するためのゲート信号線として
の機能を有する。
【0044】
配線154は、例えばパルス信号であるゲート信号を供給するためのゲート信号線として
の機能を有する。
【0045】
配線155は、例えばパルス信号であるゲート信号を供給するためのゲート信号線として
の機能を有する。
【0046】
配線156は、例えば電位を供給するための電位供給線としての機能を有する。
【0047】
配線157は、例えば電位を供給するための電位供給線としての機能を有する。
【0048】
配線158は、例えば電位を供給するための電位供給線としての機能を有する。
【0049】
電界効果トランジスタ111におけるソース及びドレインの一方は、配線151に電気的
に接続される。また、電界効果トランジスタ111におけるゲートは、配線153に電気
的に接続される。
【0050】
電界効果トランジスタ112におけるソース及びドレインの一方は、電界効果トランジス
タ111におけるソース及びドレインの他方に電気的に接続される。また、電界効果トラ
ンジスタ112におけるゲートは、配線154に電気的に接続される。
【0051】
容量素子121における一対の電極の一方は、電界効果トランジスタ111におけるソー
ス及びドレインの他方に電気的に接続される。
【0052】
電界効果トランジスタ113は、チャネル形成領域を介して互いに重畳する第1のゲート
及び第2のゲートを有する。電界効果トランジスタ113における第1のゲートは、電界
効果トランジスタ112におけるソース及びドレインの他方に電気的に接続される。
【0053】
電界効果トランジスタ114におけるソース及びドレインの一方は、電界効果トランジス
タ113におけるソース及びドレインの一方に電気的に接続される。また、電界効果トラ
ンジスタ114におけるソース及びドレインの他方は、電界効果トランジスタ113にお
ける第2のゲートに電気的に接続される。また、電界効果トランジスタ114におけるゲ
ートは、配線153に電気的に接続される。
【0054】
容量素子122における一対の電極の一方は、電界効果トランジスタ113における第2
のゲートに電気的に接続される。また、容量素子122における一対の電極の他方は、電
界効果トランジスタ113におけるソース及びドレインの他方に電気的に接続される。
【0055】
電界効果トランジスタ115におけるソース及びドレインの一方は、配線152に電気的
に接続される。また、電界効果トランジスタ115におけるソース及びドレインの他方は
、電界効果トランジスタ113におけるソース及びドレインの一方に電気的に接続される
。また、電界効果トランジスタ115におけるゲートは、配線154に電気的に接続され
る。
【0056】
電界効果トランジスタ116におけるソース及びドレインの一方は、配線156に電気的
に接続される。また、電界効果トランジスタ116におけるソース及びドレインの他方は
、電界効果トランジスタ113における第1のゲートに電気的に接続される。また、電界
効果トランジスタ116におけるゲートは、配線153に電気的に接続される。
【0057】
電界効果トランジスタ117におけるソース及びドレインの一方は、配線157に電気的
に接続される。また、電界効果トランジスタ117におけるソース及びドレインの他方は
、容量素子121における一対の電極の他方及び容量素子122における一対の電極の他
方に電気的に接続される。また、電界効果トランジスタ117におけるゲートは、配線1
53に電気的に接続される。
【0058】
電界効果トランジスタ118におけるソース及びドレインの一方は、配線158に電気的
に接続される。また、電界効果トランジスタ118におけるソース及びドレインの他方は
、電界効果トランジスタ113における第2のゲートに電気的に接続される。また、電界
効果トランジスタ118におけるゲートは、配線155に電気的に接続される。
【0059】
発光素子140におけるアノード及びカソードの一方は、電界効果トランジスタ113に
おけるソース及びドレインの他方に電気的に接続される。発光素子140としては、例え
ばエレクトロルミネセンス素子(EL素子ともいう)を用いることができる。
【0060】
さらに、図2(B)に示す発光装置は、図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジス
タ113及び電界効果トランジスタ117の接続関係が異なる構成である。
【0061】
図2(B)に示す発光装置において、電界効果トランジスタ113におけるソース及びド
レインの他方は、電界効果トランジスタ112におけるソース及びドレインの他方に電気
的に接続される。また、電界効果トランジスタ113における第1のゲートは、容量素子
121における一対の電極の他方に電気的に接続される。また、電界効果トランジスタ1
17におけるソース及びドレインの他方は、電界効果トランジスタ112におけるソース
及びドレインの他方、及び容量素子122における一対の電極の他方に電気的に接続され
る。
【0062】
また、図2(C)に示す発光装置は、図2(B)に示す発光装置の電界効果トランジスタ
116の接続関係が異なり、配線156が無い構成である。
【0063】
図2(C)に示す発光装置において、電界効果トランジスタ116におけるソース及びド
レインの一方は、電界効果トランジスタ113における第1のゲートに電気的に接続され
る。また、電界効果トランジスタ116におけるソース及びドレインの他方は、容量素子
122における一対の電極の他方に電気的に接続される。また、電界効果トランジスタ1
13は、エンハンスメント型トランジスタでもよい。
【0064】
図2(C)に示す構成にすることにより、配線の数を少なくできる。
【0065】
また、図3(A)に示す発光装置は、図2(A)に示す発光装置に加え、配線159及び
配線160を備え、電界効果トランジスタ111及び電界効果トランジスタ117の接続
関係が異なり、電界効果トランジスタ112が無い構成である。
【0066】
図3(A)に示す発光装置において、電界効果トランジスタ111におけるゲートは、配
線159に電気的に接続される。また、電界効果トランジスタ113における第1のゲー
トは、電界効果トランジスタ111におけるソース及びドレインの他方に電気的に接続さ
れる。また、電界効果トランジスタ117におけるゲートは、配線160に電気的に接続
される。
【0067】
図3(B)に示す発光装置は、図3(A)に示す発光装置の容量素子121の接続関係が
異なる構成である。
【0068】
図3(B)に示す発光装置において、容量素子121における一対の電極の他方は、電界
効果トランジスタ111におけるソース及びドレインの他方に電気的に接続される。
【0069】
図3(C)に示す発光装置は、図3(B)に示す発光装置の電界効果トランジスタ116
の接続関係が異なり、配線156が無い構成である。
【0070】
図3(C)に示す発光装置において、電界効果トランジスタ116におけるソース及びド
レインの一方は、電界効果トランジスタ113における第1のゲートに電気的に接続され
る。また、電界効果トランジスタ116におけるソース及びドレインの他方は、容量素子
122における一対の電極の他方に電気的に接続される。電界効果トランジスタ113は
、エンハンスメント型トランジスタでもよい。
【0071】
図3(C)に示す構成にすることにより、配線の数を少なくできる。
【0072】
また、図3(A)乃至図3(C)に示す構成にすることにより、電界効果トランジスタの
数を少なくすることができる。
【0073】
また、発光素子140に印加される電圧を調整するための容量素子を備える発光装置の例
について、図4を用いて説明する。
【0074】
図4(A)に示す発光装置は、図2(A)に示す発光装置の構成に加え、容量素子123
を備える。
【0075】
図4(A)に示す発光装置において、容量素子123における一対の電極の一方は、発光
素子140におけるアノード及びカソードの一方に電気的に接続される。また、容量素子
123における一対の電極の一方には、基準電位が与えられる。
【0076】
また、図4(B)に示す発光装置は、図2(B)に示す発光装置の構成に加え、容量素子
123を備える構成である。容量素子123の接続関係は、図4(A)に示す発光装置と
同じである。
【0077】
また、図4(C)に示す発光装置は、図2(C)に示す発光装置の構成に加え、容量素子
123を備える構成である。容量素子123の接続関係は、図4(A)に示す発光装置と
同じである。
【0078】
なお、図4(A)乃至図4(C)に示す発光装置に限定されず、例えば図3(A)乃至図
3(C)に示す発光装置の構成に加えて容量素子を設けてもよい。
【0079】
次に、本実施形態における発光装置の駆動方法例について図5及び図6を用いて説明する
【0080】
本実施形態における発光装置の駆動方法例として、図5(A)に示す発光装置の駆動方法
例について、図5(B)のタイミングチャートを用いて説明する。図5(A)に示す発光
装置は、図2(A)に示す発光装置の発光素子140が発光ダイオードであり、電界効果
トランジスタ111乃至電界効果トランジスタ118のそれぞれがNチャネル型トランジ
スタである場合の発光装置である。このとき、発光素子140である発光ダイオードにお
けるアノードは、容量素子122における一対の電極の他方に電気的に接続される。また
、発光素子140である発光ダイオードにおけるカソードには電位Vxが与えられる。
【0081】
図5(A)に示す発光装置の駆動方法例では、図5(B)に示すように、期間T11にお
いて、配線153を介してハイレベル(VHともいう)の信号を入力し、配線154を介
してローレベル(VLともいう)の信号を入力し、配線155を介してハイレベルの信号
を入力する。また、配線156に電位V11を供給し、配線157に電位V12を供給し
、配線158に電位V13を供給する。このとき、電位V11と電位V12の電位差は、
電界効果トランジスタ113の閾値電圧(Vth113ともいう)より大きいとする。ま
た、電位V12は、電位Vxより小さいとする。
【0082】
このとき、電界効果トランジスタ111、電界効果トランジスタ114、電界効果トラン
ジスタ116、電界効果トランジスタ117、及び電界効果トランジスタ118がオン状
態になり、電界効果トランジスタ112、及び電界効果トランジスタ115がオフ状態に
なる。
【0083】
また、電界効果トランジスタ113における第2のゲートとドレインが導通状態になり、
電界効果トランジスタ113における第2のゲート及びドレインのそれぞれの電位が電位
V13になる。これにより、電位V13に応じて電界効果トランジスタ113の閾値電圧
が負方向にシフトする。
【0084】
また、電界効果トランジスタ113における第1のゲートとソースの間の電圧(Vgs1
13ともいう)がV11-V12になる。V11-V12の値は、このときの電界効果ト
ランジスタ113の閾値電圧より大きい。このため、電界効果トランジスタ113がオン
状態になる。
【0085】
次に、期間T12において、配線151を介してデータ信号を入力し、配線153を介し
てハイレベルの信号を入力し、配線154を介してローレベルの信号を入力し、配線15
5を介してローレベルの信号を入力する。また、配線156に電位V11を供給し、配線
157に電位V12を供給する。
【0086】
このとき、電界効果トランジスタ111、電界効果トランジスタ114、電界効果トラン
ジスタ116、及び電界効果トランジスタ117がオン状態になり、電界効果トランジス
タ112、電界効果トランジスタ115、及び電界効果トランジスタ118がオフ状態に
なる。
【0087】
また、電界効果トランジスタ113は、オン状態のままである。よって、電界効果トラン
ジスタ113におけるソースとドレインの間に電流が流れることにより、電界効果トラン
ジスタ113における第2のゲートの電位が変化する。これにより、電界効果トランジス
タ113における閾値電圧の値が正方向にシフトし、電界効果トランジスタ113におけ
る閾値電圧がV11-V12以上になった時点で電界効果トランジスタ113がオフ状態
になる。これにより、電界効果トランジスタ113の閾値電圧データを得る。
【0088】
また、容量素子121における一対の電極の一方の電位が配線151を介して入力される
データ信号の電位(Vsig)となる。
【0089】
次に、期間T13において、配線153を介してローレベルの信号を入力し、配線154
を介してハイレベルの信号を入力し、配線155を介してローレベルの信号を入力する。
また、配線152に電位Vddを供給する。なお、電位Vddの値は、電位V11より高
いとする。また、期間T13において、配線153を介してローレベルの信号を入力した
後に配線154を介してハイレベルの信号を入力しているが、これに限定されない。
【0090】
このとき、電界効果トランジスタ112及び電界効果トランジスタ115がオン状態にな
り、電界効果トランジスタ111、電界効果トランジスタ114、電界効果トランジスタ
116、電界効果トランジスタ117、及び電界効果トランジスタ118がオフ状態にな
る。
【0091】
さらに、電界効果トランジスタ113における第1のゲートの電位がデータ信号の値に応
じて変化する。これにより、電界効果トランジスタ113がオン状態になり、電界効果ト
ランジスタ113におけるソースとドレインの間に電流が流れる。
【0092】
さらに、発光素子140である発光ダイオードにおけるアノードとカソードの間に電流が
流れることにより発光素子140である発光ダイオードが発光する。
【0093】
例えば、電界効果トランジスタ113を飽和領域で動作させる場合、電界効果トランジス
タ113におけるソースとドレインの間に流れる電流値(Ids)は、電界効果トランジ
スタ113の閾値電圧に関係なく、第1のゲートに入力されたデータ信号の値に応じて決
まる。よって、例えばVgs113がV11-V12より大きい場合に電界効果トランジ
スタ113がオン状態になり、ソースとドレインの間に電流が流れる。
【0094】
また、電界効果トランジスタ113の劣化などにより、電界効果トランジスタ113のソ
ース及びドレインの他方の電位が変化した場合であっても電界効果トランジスタ113に
おける第1のゲート及び第2のゲートが浮遊状態であり、容量素子121及び容量素子1
22があるため、電界効果トランジスタ113における第1のゲートとソースの間におけ
る電圧の値の変化を抑制できる。
【0095】
なお、期間T12と期間T13の間に移動度補正期間を設け、電界効果トランジスタ11
3の移動度に応じて電界効果トランジスタ113における第2のゲートの電位を設定して
もよい。これにより、電界効果トランジスタ113の移動度のばらつきによる影響を抑制
できる。
【0096】
以上が図5(A)に示す発光装置の駆動方法例の説明である。
【0097】
なお、図5(A)に示す半導体装置の電界効果トランジスタ111乃至電界効果トランジ
スタ118の一つ又は複数をPチャネル型トランジスタとしてもよい。
【0098】
次に、本実施形態における発光装置の駆動方法例として、図6(A)に示す発光装置の駆
動方法例について、図6(B)のタイミングチャートを用いて説明する。図6(A)に示
す発光装置は、図3(A)に示す発光装置の発光素子140が発光ダイオードであり、電
界効果トランジスタ111乃至電界効果トランジスタ118のそれぞれがNチャネル型ト
ランジスタである場合の発光装置である。このとき、発光素子140である発光ダイオー
ドにおけるアノードは、容量素子122における一対の電極の他方に電気的に接続される
。また、発光素子140である発光ダイオードにおけるカソードには電位Vxが与えられ
る。
【0099】
図6(A)に示す発光装置の駆動方法例では、図6(B)に示すように、期間T21にお
いて、配線153を介してハイレベルの信号を入力し、配線154を介してローレベルの
信号を入力し、配線155を介してハイレベルの信号を入力し、配線159を介してロー
レベルの信号を入力し、配線160を介してハイレベルの信号を入力する。また、配線1
56に電位V11を供給し、配線157に電位V12を供給し、配線158に電位V13
を供給する。このとき、電位V11と電位V12の電位差は、電界効果トランジスタ11
3の閾値電圧より大きいとする。また、電位V12は、電位Vxより小さいとする。
【0100】
このとき、電界効果トランジスタ114、電界効果トランジスタ116、電界効果トラン
ジスタ117、及び電界効果トランジスタ118がオン状態になり、電界効果トランジス
タ111、及び電界効果トランジスタ115がオフ状態になる。
【0101】
また、電界効果トランジスタ113における第2のゲートとドレインが導通状態になり、
電界効果トランジスタ113における第2のゲート及びドレインのそれぞれの電位が電位
V13になる。これにより、電位V13に応じて電界効果トランジスタ113の閾値電圧
が負方向にシフトする。
【0102】
また、電界効果トランジスタ113におけるゲートとソースの間の電圧がV11-V12
になる。V11-V12の値は、このときの電界効果トランジスタ113の閾値電圧より
大きい。このため、電界効果トランジスタ113がオン状態になる。
【0103】
また、期間T22において、配線153を介してハイレベルの信号を入力し、配線154
を介してローレベルの信号を入力し、配線155を介してローレベルの信号を入力し、配
線159を介してローレベルの信号を入力し、配線160を介してハイレベルの信号を入
力する。また、配線156に電位V11を供給し、配線157に電位V12を供給する。
【0104】
このとき、電界効果トランジスタ114、電界効果トランジスタ116、及び電界効果ト
ランジスタ117がオン状態になり、電界効果トランジスタ111、電界効果トランジス
タ115、及び電界効果トランジスタ118がオフ状態になる。
【0105】
また、電界効果トランジスタ113は、オン状態のままである。よって、電界効果トラン
ジスタ113におけるソースとドレインの間に電流が流れることにより、電界効果トラン
ジスタ113における第2のゲートの電位が変化する。これにより、電界効果トランジス
タ113における閾値電圧の値が正方向にシフトし、電界効果トランジスタ113におけ
る閾値電圧がV11-V12以上になった時点で電界効果トランジスタ113がオフ状態
になる。これにより、電界効果トランジスタ113の閾値電圧データを得る。
【0106】
次に、期間T23において、配線153を介してローレベルの信号を入力し、配線154
を介してローレベルの信号を入力し、配線155を介してローレベルの信号を入力し、配
線159を介してハイレベルの信号を入力し、配線160を介してローレベルの信号を入
力する。また、配線151を介してデータ信号を入力する。
【0107】
このとき、電界効果トランジスタ111がオン状態になり、電界効果トランジスタ114
、電界効果トランジスタ115、電界効果トランジスタ116、電界効果トランジスタ1
17、及び電界効果トランジスタ118がオフ状態になる。
【0108】
このとき、電界効果トランジスタ113における第1のゲートの電位がデータ信号(Vs
ig)の電位に応じて変化する。
【0109】
次に、期間T24において、配線153を介してローレベルの信号を入力し、配線154
を介してハイレベルの信号を入力し、配線155を介してローレベルの信号を入力し、配
線159を介してローレベルの信号を入力し、配線160を介してローレベルの信号を入
力する。また、配線152を介して電位Vddを供給する。なお、電位Vddの値は、電
位V11より高いとする。
【0110】
このとき、電界効果トランジスタ115がオン状態になり、電界効果トランジスタ111
、電界効果トランジスタ114、電界効果トランジスタ116、電界効果トランジスタ1
17、及び電界効果トランジスタ118がオフ状態になる。
【0111】
また、電界効果トランジスタ113がオン状態になり、電界効果トランジスタ113にお
けるソースとドレインの間に電流が流れる。
【0112】
さらに、発光素子140である発光ダイオードにおけるアノードとカソードの間に電流が
流れることにより発光素子140である発光ダイオードが発光する。
【0113】
例えば、電界効果トランジスタ113を飽和領域で動作させる場合、電界効果トランジス
タ113におけるソースとドレインの間に流れる電流値(Ids)は、電界効果トランジ
スタ113の閾値電圧に関係なく、第1のゲートに入力されたデータ信号(Vsig)の
値に応じて決まる。よって、例えばVgs113がV11-V12より大きい場合に電界
効果トランジスタ113がオン状態になり、ソースとドレインの間に電流が流れる。
【0114】
また、電界効果トランジスタ113の劣化などにより、電界効果トランジスタ113にお
けるソース及びドレインの他方の電位が変化した場合であっても電界効果トランジスタ1
13における第1のゲート及び第2のゲートが浮遊状態であり、容量素子121及び容量
素子122があるため、電界効果トランジスタ113における第1のゲートとソースの間
における電圧の値の変化を抑制できる。
【0115】
なお、期間T23と期間T24の間に移動度補正期間を設け、電界効果トランジスタ11
3の移動度に応じて電界効果トランジスタ113における第2のゲートの電位を設定して
もよい。これにより、電界効果トランジスタ113の移動度のばらつきによる影響を抑制
できる。
【0116】
なお、図6(A)に示す半導体装置の電界効果トランジスタ111乃至電界効果トランジ
スタ118の一つ又は複数をPチャネル型トランジスタとしてもよい。
【0117】
以上が図6(A)に示す発光装置の駆動方法例の説明である。
【0118】
図5及び図6を用いて説明したように、本実施形態における発光装置の一例では、閾値電
圧データ取得期間を設け、電界効果トランジスタの閾値電圧のデータを予め取得しておく
。これにより、電界効果トランジスタのソースとドレインの間に流れる電流量を、電界効
果トランジスタの閾値電圧に関係なく決めることができるため、電界効果トランジスタの
閾値電圧のばらつきによる影響を抑制できる。また、電界効果トランジスタの劣化による
影響を抑制できる。
【0119】
また、本実施形態における発光装置の一例では、第1のゲート及び第2のゲートを有する
電界効果トランジスタを用いる。上記構成により、電界効果トランジスタがデプレッショ
ン型トランジスタであっても、電界効果トランジスタの閾値電圧データを取得できる。な
ぜならば、第2のゲートの電位により電界効果トランジスタの閾値電圧をシフトさせるこ
とができるため、電界効果トランジスタがNチャネル型トランジスタであり、電界効果ト
ランジスタの元々の閾値電圧が負の値でノーマリオンであり、且つ電界効果トランジスタ
における第1のゲートとソースの間の電圧が負の値にならなくても電界効果トランジスタ
をオフ状態にすることができるからである。よって、電界効果トランジスタにおけるソー
スとドレインの間に流れる電流量を、電界効果トランジスタの閾値電圧に関係なく決めら
れるため、電界効果トランジスタの閾値電圧のばらつきによる影響を抑制できる。
【0120】
よって、本実施形態における発光装置の一例では、電界効果トランジスタにおけるソース
とドレインの間に流れる電流量を制御できるため、動作不良を抑制できる。
【0121】
(実施形態3)
本実施形態では、駆動回路を備える発光装置の構成例について図7を用いて説明する。
【0122】
図7に示す半導体装置は、第1の駆動回路901と、第2の駆動回路902と、複数の発
光回路910と、を備える。
【0123】
第1の駆動回路901は、発光回路910の発光動作を制御する機能を有する。
【0124】
第1の駆動回路901は、例えばシフトレジスタなどを用いて構成される。
【0125】
第2の駆動回路902は、発光回路910の発光動作を制御する機能を有する。
【0126】
第2の駆動回路902は、例えばシフトレジスタ、アナログスイッチなどを用いて構成さ
れる。
【0127】
複数の発光回路910は、発光部900において行列方向に配列される。発光回路910
としては、上記実施形態2に示す発光装置の構成を適用することができる。このとき、実
施形態2に示す発光装置における電界効果トランジスタのゲートに電気的に接続された配
線には、第1の駆動回路901から信号が供給される。また、実施形態2に示す発光装置
におけるデータ信号が入力される配線には、第2の駆動回路902からデータ信号が供給
される。
【0128】
なお、発光回路910と同一基板上に第1の駆動回路901を設けてもよい。
【0129】
以上が図7に示す発光装置の構成例の説明である。
【0130】
図7を用いて説明したように、本実施形態における発光装置の一例では、第1の駆動回路
及び第2の駆動回路により発光回路の発光動作を制御することができる。
【0131】
(実施形態4)
本実施形態では、上記実施形態の半導体装置又は発光装置における電界効果トランジスタ
の例について説明する。
【0132】
本実施形態における電界効果トランジスタの構造例について、図8を用いて説明する。
【0133】
図8(A)に示す電界効果トランジスタは、被素子形成層400_Aの上に、導電層40
1_Aと、絶縁層402_Aと、半導体層403_Aと、導電層405a_Aと、導電層
405b_Aと、絶縁層406と、を含む。
【0134】
また、図8(B)に示す電界効果トランジスタは、被素子形成層400_Bの上に、導電
層401_Bと、絶縁層402_Bと、領域404a及び領域404bを含む半導体層4
03_Bと、導電層405a_Bと、導電層405b_Bと、絶縁層407と、を含む。
【0135】
さらに、図8(A)及び図8(B)に示す各構成要素について説明する。
【0136】
被素子形成層400_A及び被素子形成層400_Bとしては、例えば絶縁層、又は絶縁
表面を有する基板などを用いることができる。
【0137】
導電層401_A及び導電層401_Bのそれぞれは、電界効果トランジスタのゲートと
しての機能を有する。なお、電界効果トランジスタのゲートとしての機能を有する層をゲ
ート電極又はゲート配線ともいう。
【0138】
導電層401_A及び導電層401_Bとしては、例えばモリブデン、マグネシウム、チ
タン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、若しくはスカン
ジウムなどの金属材料、又はこれらを主成分とする合金材料の層(単層又は積層)を用い
ることができる。
【0139】
絶縁層402_A及び絶縁層402_Bのそれぞれは、電界効果トランジスタのゲート絶
縁層としての機能を有する。
【0140】
絶縁層402_A及び絶縁層402_Bとしては、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、
酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化
アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、又は酸化ランタンなどの材料の
層(単層又は積層)を用いることができる。
【0141】
また、絶縁層402_A及び絶縁層402_Bとしては、例えば元素周期表における第1
3族元素及び酸素元素を含む材料の絶縁層を用いることもできる。
【0142】
第13族元素及び酸素元素を含む材料としては、例えば酸化ガリウム、酸化アルミニウム
、酸化アルミニウムガリウム、酸化ガリウムアルミニウムなどが挙げられる。なお、酸化
アルミニウムガリウムとは、ガリウムの含有量(原子%)よりアルミニウムの含有量(原
子%)が多い物質のことをいい、酸化ガリウムアルミニウムとは、ガリウムの含有量(原
子%)がアルミニウムの含有量(原子%)より多い物質のことをいう。
【0143】
半導体層403_A及び半導体層403_Bのそれぞれは、電界効果トランジスタのチャ
ネルが形成される層(チャネル形成層ともいう)、すなわちチャネル形成領域を有する層
としての機能を有する。半導体層403_A及び半導体層403_Bに適用可能な半導体
としては、例えば元素周期表における第14族の元素(シリコンなど)を含有する半導体
を用いることができる。例えば、シリコンの半導体層は、単結晶半導体層、多結晶半導体
層、微結晶半導体層、又は非晶質半導体層であってもよい。
【0144】
また、半導体層403_A及び半導体層403_Bに適用可能な半導体としては、例えば
シリコンよりバンドギャップが広く、例えば2eV以上、好ましくは2.5eV以上、よ
り好ましくは3eV以上である半導体を用いることができる。例えば、半導体層403_
A及び半導体層403_Bに適用可能な半導体としては、In系酸化物(例えば酸化イン
ジウムなど)、Sn系酸化物(例えば酸化スズなど)、又はZn系酸化物(例えば酸化亜
鉛など)などの金属酸化物などの酸化物半導体を用いることができる。
【0145】
また、上記金属酸化物としては、例えば、四元系金属酸化物、三元系金属酸化物、二元系
金属酸化物などの金属酸化物を用いることもできる。なお、上記酸化物半導体として適用
可能な金属酸化物は、特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとしてガリウムを含
んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビラ
イザーとしてスズを含んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸
化物は、上記スタビライザーとしてハフニウムを含んでいてもよい。また、上記酸化物半
導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビライザーとしてアルミニウムを含んでい
てもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビライザー
として、ランタノイドである、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウ
ム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウ
ム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテチウムの一つ又は複数を含んでいてもよい。ま
た、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、酸化シリコンを含んでいてもよい
【0146】
例えば、四元系金属酸化物としては、例えばIn-Sn-Ga-Zn系酸化物、In-H
f-Ga-Zn系酸化物、In-Al-Ga-Zn系酸化物、In-Sn-Al-Zn系
酸化物、In-Sn-Hf-Zn系酸化物、In-Hf-Al-Zn系酸化物などを用い
ることができる。
【0147】
また、三元系金属酸化物としては、例えばIn-Ga-Zn系酸化物、In-Sn-Zn
系酸化物、In-Al-Zn系酸化物、Sn-Ga-Zn系酸化物、Al-Ga-Zn系
酸化物、Sn-Al-Zn系酸化物、又はIn-Hf-Zn系酸化物、In-La-Zn
系酸化物、In-Ce-Zn系酸化物、In-Pr-Zn系酸化物、In-Nd-Zn系
酸化物、In-Sm-Zn系酸化物、In-Eu-Zn系酸化物、In-Gd-Zn系酸
化物、In-Tb-Zn系酸化物、In-Dy-Zn系酸化物、In-Ho-Zn系酸化
物、In-Er-Zn系酸化物、In-Tm-Zn系酸化物、In-Yb-Zn系酸化物
、又はIn-Lu-Zn系酸化物などを用いることができる。
【0148】
また、二元系金属酸化物としては、例えばIn-Zn系酸化物、Sn-Zn系酸化物、A
l-Zn系酸化物、Zn-Mg系酸化物、Sn-Mg系酸化物、In-Mg系酸化物、I
n-Sn系酸化物、又はIn-Ga系酸化物などを用いることができる。
【0149】
また、酸化物半導体としては、InLO(ZnO)(mは0より大きい数)で表記さ
れる材料を用いることもできる。InLO(ZnO)のLは、Ga、Al、Mn、及
びCoから選ばれた一つ又は複数の金属元素を示す。
【0150】
例えば、酸化物半導体としては、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1
/3)又はIn:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)の原子比のIn
-Ga-Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。また、酸化物半
導体としては、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:S
n:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)又はIn:Sn:Zn=2:1:5
(=1/4:1/8:5/8)の原子比のIn-Sn-Zn系酸化物やその組成の近傍の
酸化物を用いることができる。例えば、形成される半導体層の組成が上記組成になるよう
な組成のスパッタターゲットを用いて半導体層を形成することが好ましい。
【0151】
また、半導体層403_A及び半導体層403_Bに酸化物半導体を用いる場合、該半導
体層は、単結晶、多結晶(ポリクリスタルともいう。)、又は非晶質の状態であってもよ
い。
【0152】
また、半導体層403_A及び半導体層403_Bとしては、CAAC-OS(C Ax
is Aligned Crystalline Oxide Semiconduct
or)を含む酸化物半導体層を用いてもよい。
【0153】
CAAC-OSとは、結晶領域と非晶質領域の混相構造であり、且つ結晶領域の結晶にお
いて、c軸が半導体層の被形成面又は表面に垂直であり、ab面に垂直な方向から見て三
角形状又は六角形状の原子配列を有し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状又は金
属原子と酸素原子とが層状に配列する構造のことをいう。よって、CAAC-OSは、完
全な単結晶ではなく、完全な非晶質でもない。なお、CAAC-OSが複数の結晶領域を
有する場合、複数の結晶領域の結晶同士は、a軸及びb軸の向きが異なってもよい。
【0154】
また、CAAC-OSにおける結晶領域の結晶の大きさは、数nmから数十nm程度と見
積もられる。しかし、透過型電子顕微鏡(TEMともいう)によるCAAC-OSの観察
では、CAAC-OSにおける結晶領域と非晶質領域との境界が必ずしも明確ではない。
また、CAAC-OSにおいて、結晶粒界は確認されない。よって、CAAC-OSは、
結晶粒界の無い領域を含むため、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が少ない。
【0155】
また、CAAC-OSにおいて、結晶領域の分布は均一でなくてもよい。例えば、酸化物
半導体層の表面側から結晶成長させてCAAC-OSを含む酸化物半導体層を形成した場
合、CAAC-OS部分における酸化物半導体層の表面の近傍は、結晶領域の占める割合
が高くなり、CAAC-OS部分における酸化物半導体層の被形成面の近傍は非晶質領域
の占める割合が高くなることがある。
【0156】
また、CAAC-OSの結晶領域における結晶のc軸は、CAAC-OS部分における酸
化物半導体層の被形成面又は表面に垂直であるため、CAAC-OS部分における酸化物
半導体層の形状(被形成面の断面形状又は表面の断面形状)により、c軸の方向が異なる
ことがある。なお、CAAC-OSの結晶領域におけるc軸は、CAAC-OS部分にお
ける酸化物半導体層の被形成面又は表面に略垂直になる。
【0157】
また、CAAC-OSにおいて、酸素の一部は窒素で置換されてもよい。
【0158】
また、CAAC-OSは、結晶領域の組成がIn1+σGa1-σ(ZnO)(た
だし、0<σ<1、M=1以上3以下の数)で表され、全体の組成がInGa
ZnO)(ただし、0<P<2、0<Q<2、M=1以上3以下の数)で表されること
が好ましい。
【0159】
また、CAAC-OSを含む酸化物半導体層を用いる場合、該酸化物半導体層の下に接す
る層は平坦であることが好ましい。例えば、CAAC-OSを含む酸化物半導体層の下に
接する層の平均面粗さは、1nm以下、さらには0.3nm以下であることが好ましい。
CAAC-OSを含む酸化物半導体層の下に接する層の平坦性を向上させることにより、
全てが非晶質の酸化物半導体以上に移動度を向上させることができる。例えば、化学的機
械研磨(CMP)処理及びプラズマ処理の一つ又は複数により、CAAC-OSを含む酸
化物半導体層の下に接する層を平坦化できる。このとき、プラズマ処理には、希ガスイオ
ンで表面をスパッタリングする処理やエッチングガスを用いて表面をエッチングする処理
も含まれる。
【0160】
電界効果トランジスタにCAAC-OSを含む酸化物半導体層を用いることにより、可視
光や紫外光の照射による電界効果トランジスタの電気特性の変動が抑制されるため、信頼
性の高い電界効果トランジスタを得ることができる。
【0161】
さらに、図8(B)に示す領域404a及び領域404bは、ドーパントが添加され、電
界効果トランジスタのソース又はドレインとしての機能を有する。ドーパントとしては、
例えば元素周期表における13族の元素(例えば硼素など)、元素周期表における15族
の元素(例えば窒素、リン、及び砒素の一つ又は複数)、及び希ガス元素(例えばヘリウ
ム、アルゴン、及びキセノンの一つ又は複数)の一つ又は複数を用いることができる。な
お、電界効果トランジスタのソースとしての機能を有する領域をソース領域ともいい、電
界効果トランジスタのドレインとしての機能を有する領域をドレイン領域ともいう。領域
404a及び領域404bにドーパントを添加することにより導電層との間の抵抗を小さ
くできる。
【0162】
導電層405a_A、導電層405b_A、導電層405a_B、及び導電層405b_
Bのそれぞれは、電界効果トランジスタのソース又はドレインとしての機能を有する。な
お、電界効果トランジスタのソースとしての機能を有する層をソース電極又はソース配線
ともいい、電界効果トランジスタのドレインとしての機能を有する層をドレイン電極又は
ドレイン配線ともいう。
【0163】
導電層405a_A、導電層405b_A、導電層405a_B、及び導電層405b_
Bとしては、例えばアルミニウム、マグネシウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリ
ブデン、若しくはタングステンなどの金属材料、又はこれらの金属材料を主成分とする合
金材料の層(単層又は積層)を用いることができる。
【0164】
また、導電層405a_A、導電層405b_A、導電層405a_B、及び導電層40
5b_Bとしては、導電性の金属酸化物を含む層を用いることもできる。導電性の金属酸
化物としては、例えば酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム酸化スズ、
又は酸化インジウム酸化亜鉛を用いることができる。なお、導電層405a_A、導電層
405b_A、導電層405a_B、及び導電層405b_Bに適用可能な導電性の金属
酸化物は、酸化シリコンを含んでいてもよい。
【0165】
絶縁層406としては、例えば絶縁層402_Aに適用可能な材料の層(単層又は積層)
を用いることができる。
【0166】
絶縁層407としては、例えば絶縁層402_Aに適用可能な材料の層(単層又は積層)
を用いることができる。
【0167】
また、半導体層403_A又は半導体層403_Bとして酸化物半導体層を用いる場合、
例えば脱水化・脱水素化を行い、酸化物半導体層中の水素、水、水酸基、又は水素化物(
水素化合物ともいう)などの不純物を排除し、且つ酸化物半導体層に酸素を供給すること
により、酸化物半導体層を高純度化させることができる。例えば、酸化物半導体層に接す
る層として酸素を含む層を用い、また、加熱処理を行うことにより、酸化物半導体層を高
純度化させることができる。
【0168】
例えば、400℃以上750℃以下、又は400℃以上基板の歪み点未満の温度で加熱処
理を行う。さらに、その後の工程において加熱処理を行ってもよい。このとき、上記加熱
処理を行う加熱処理装置としては、例えば電気炉、又は抵抗発熱体などの発熱体からの熱
伝導又は熱輻射により被処理物を加熱する装置を用いることができ、例えばGRTA(G
as Rapid Thermal Anneal)装置又はLRTA(Lamp Ra
pid Thermal Anneal)装置などのRTA(Rapid Therma
l Anneal)装置を用いることができる。LRTA装置は、例えばハロゲンランプ
、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウ
ムランプ、又は高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処
理物を加熱する装置である。また、GRTA装置は、高温のガスを用いて加熱処理を行う
装置である。高温のガスとしては、例えば希ガス、又は加熱処理によって被処理物と反応
しない不活性気体(例えば窒素)を用いることができる。
【0169】
また、上記加熱処理を行った後、その加熱温度を維持しながら又はその加熱温度から降温
する過程で該加熱処理を行った炉と同じ炉に高純度の酸素ガス、高純度のNOガス、又
は超乾燥エア(露点が-40℃以下、好ましくは-60℃以下の雰囲気)を導入してもよ
い。このとき、酸素ガス又はNOガスは、水、水素などを含まないことが好ましい。ま
た、加熱処理装置に導入する酸素ガス又はNOガスの純度を、6N以上、好ましくは7
N以上、すなわち、酸素ガス又はNOガス中の不純物濃度を1ppm以下、好ましくは
0.1ppm以下とすることが好ましい。酸素ガス又はNOガスの作用により、酸化物
半導体層に酸素が供給され、酸化物半導体層中の酸素欠乏に起因する欠陥を低減できる。
なお、上記高純度の酸素ガス、高純度のNOガス、又は超乾燥エアの導入は、上記加熱
処理時に行ってもよい。
【0170】
また、CAAC-OSを含む酸化物半導体層を形成する場合、スパッタリング法を用い、
酸化物半導体膜が形成される被素子形成層の温度を100℃以上600℃以下、好ましく
は150℃以上550℃以下、さらに好ましくは200℃以上500℃以下にして酸化物
半導体膜を成膜する。被素子形成層の温度を高くして酸化物半導体膜を成膜することによ
り、酸化物半導体膜中の原子配列が整い、高密度化され、多結晶またはCAAC-OSが
形成されやすくなる。さらに、酸素ガス雰囲気で成膜することでも、希ガスなどの余分な
原子が含まれないため、多結晶またはCAAC-OSが形成されやすくなる。ただし、酸
素ガスと希ガスの混合雰囲気としてもよく、その場合は酸素ガスの割合は30体積%以上
、好ましくは50体積%以上、さらに好ましくは80体積%以上とする。
【0171】
高純度化させた酸化物半導体層を電界効果トランジスタに用いることにより、酸化物半導
体層のキャリア密度を1×1014/cm未満、好ましくは1×1012/cm未満
、さらに好ましくは1×1011/cm未満にできる。また、チャネル幅1μmあたり
の電界効果トランジスタのオフ電流を、10aA(1×10-17A)以下、さらには1
aA(1×10-18A)以下、さらには10zA(1×10-20A)以下、さらには
1zA(1×10-21A)以下、さらには100yA(1×10-22A)以下にでき
る。電界効果トランジスタのオフ電流は、低ければ低いほどよいが、本実施形態における
電界効果トランジスタのオフ電流の下限値は、約10-30A/μmであると見積もられ
る。
【0172】
図8を用いて説明したように、本実施形態における電界効果トランジスタの一例を上記実
施形態の半導体装置又は発光装置における電界効果トランジスタに適用することにより半
導体装置又は発光装置を構成できる。
【0173】
(実施形態5)
本実施形態では、発光装置の構造例について説明する。なお、ここでは一例として発光装
置の構成が図2(A)に示す回路構成であるとする。
【0174】
本実施形態における発光装置は、電界効果トランジスタなどの半導体素子が設けられた第
1の基板(アクティブマトリクス基板ともいう)と、第2の基板と、第1の基板及び第2
の基板の間に設けられた発光素子と、を含む。
【0175】
まず、本実施形態の発光装置におけるアクティブマトリクス基板の構造例について、図9
を用いて説明する。図9は、本実施形態の発光装置におけるアクティブマトリクス基板の
構造例を示す図である。また、図9(A)は、平面模式図である。また、図9(B)は、
図9(A)における線分A-Bの断面模式図である。また、図9(C)は、図9(A)に
おける線分C-Dの断面模式図である。なお、図9では、実際の寸法と異なる構成要素を
含む。また、便宜のため、図9(B)では、図9(A)における線分A-Bの断面の一部
を省略している。また、図9(C)では、図9(A)における線分C-Dの断面の一部を
省略している。
【0176】
図9に示すアクティブマトリクス基板は、基板500と、導電層511a乃至導電層51
1hと、絶縁層512と、半導体層513a乃至半導体層513hと、導電層515a乃
至導電層515lと、絶縁層516と、導電層517a及び導電層517bと、を含む。
【0177】
導電層511a乃至導電層511hのそれぞれは、基板500の一平面に設けられる。
【0178】
導電層511aは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ111にお
けるゲート、電界効果トランジスタ114におけるゲート、電界効果トランジスタ116
におけるゲート、電界効果トランジスタ117におけるゲート、及び配線153としての
機能を有する。
【0179】
導電層511bは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ112にお
けるゲート、電界効果トランジスタ115におけるゲート、及び配線154としての機能
を有する。
【0180】
導電層511cは、例えば図2(A)に示す発光装置の配線156としての機能を有する
【0181】
導電層511dは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ113にお
ける第1のゲートとしての機能を有する。
【0182】
導電層511eは、例えば図2(A)に示す発光装置の容量素子121における一対の電
極の他方、及び容量素子122における一対の電極の他方としての機能を有する。
【0183】
導電層511fは、例えば図2(A)に示す発光装置の配線157としての機能を有する
【0184】
導電層511gは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ118にお
けるゲート、及び配線155としての機能を有する。
【0185】
導電層511hは、例えば図2(A)に示す発光装置の配線158としての機能を有する
【0186】
絶縁層512は、導電層511a乃至導電層511hの上に設けられる。絶縁層512は
、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ111乃至電界効果トランジ
スタ118におけるゲート絶縁層、並びに容量素子121及び容量素子122における誘
電体層としての機能を有する。
【0187】
半導体層513aは、絶縁層512を挟んで導電層511aに重畳する。半導体層513
aは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ111におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0188】
半導体層513bは、絶縁層512を挟んで導電層511bに重畳する。半導体層513
bは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ112におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0189】
半導体層513cは、絶縁層512を挟んで導電層511aに重畳する。半導体層513
cは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ116におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0190】
半導体層513dは、絶縁層512を挟んで導電層511dに重畳する。半導体層513
dは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ113におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0191】
半導体層513eは、絶縁層512を挟んで導電層511bに重畳する。半導体層513
eは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ115におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0192】
半導体層513fは、絶縁層512を挟んで導電層511aに重畳する。半導体層513
fは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ117におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0193】
半導体層513gは、絶縁層512を挟んで導電層511aに重畳する。半導体層513
gは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ114におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0194】
半導体層513hは、絶縁層512を挟んで導電層511gに重畳する。半導体層513
hは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ118におけるチャネル
形成層としての機能を有する。
【0195】
導電層515aは、半導体層513aに電気的に接続される。導電層515aは、例えば
図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ111におけるソース及びドレインの
一方、並びに配線151としての機能を有する。
【0196】
導電層515bは、半導体層513a及び半導体層513bに電気的に接続される。また
、導電層515bは、絶縁層512を挟んで導電層511eに重畳する。導電層515b
は、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ111におけるソース及び
ドレインの他方、電界効果トランジスタ112におけるソース及びドレインの一方、並び
に容量素子121における一対の電極の一方としての機能を有する。
【0197】
導電層515cは、半導体層513cに電気的に接続される。また、導電層515cは、
絶縁層512を貫通して設けられた開口部において導電層511cに電気的に接続される
。導電層515cは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ116に
おけるソース及びドレインの一方としての機能を有する。
【0198】
導電層515dは、半導体層513bに電気的に接続される。また、導電層515dは、
半導体層513cに重畳する。また、導電層515dは、絶縁層512を貫通して設けら
れた開口部において導電層511dに電気的に接続される。導電層515dは、例えば図
2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ112におけるソース及びドレインの他
方、並びに電界効果トランジスタ116におけるソース及びドレインの他方としての機能
を有する。
【0199】
導電層515eは、半導体層513d、半導体層513e、及び半導体層513gに電気
的に接続される。導電層515eは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トラン
ジスタ113におけるソース及びドレインの一方、電界効果トランジスタ114における
ソース及びドレインの一方、並びに電界効果トランジスタ115におけるソース及びドレ
インの他方としての機能を有する。
【0200】
導電層515fは、半導体層513dに電気的に接続される。また、導電層515fは、
絶縁層512を貫通して設けられた開口部において導電層511eに電気的に接続される
。導電層515fは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ113に
おけるソース及びドレインの他方としての機能を有する。
【0201】
導電層515gは、半導体層513eに電気的に接続される。導電層515gは、例えば
図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ115におけるソース及びドレインの
一方、並びに配線152としての機能を有する。
【0202】
導電層515hは、半導体層513gに電気的に接続される。また、導電層515hは、
絶縁層512を挟んで導電層511eに重畳する。導電層515hは、例えば図2(A)
に示す発光装置の電界効果トランジスタ114におけるソース及びドレインの他方、並び
に容量素子122における一対の電極の一方としての機能を有する。
【0203】
導電層515iは、半導体層513hに電気的に接続される。また、導電層515iは、
絶縁層512を貫通して設けられた開口部において導電層511hに電気的に接続される
。導電層515iは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ118に
おけるソース及びドレインの一方としての機能を有する。
【0204】
導電層515jは、半導体層513hに電気的に接続される。導電層515jは、例えば
図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ118におけるソース及びドレインの
他方としての機能を有する。
【0205】
導電層515kは、半導体層513fに電気的に接続される。また、導電層515kは、
絶縁層512を貫通して設けられた開口部において導電層511fに電気的に接続される
。導電層515kは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ117に
おけるソース及びドレインの一方としての機能を有する。
【0206】
導電層515lは、半導体層513fに電気的に接続される。また、導電層515lは、
絶縁層512を貫通して設けられた開口部において導電層511eに電気的に接続される
。導電層515lは、例えば図2(A)に示す発光装置の電界効果トランジスタ117に
おけるソース及びドレインの他方としての機能を有する。
【0207】
絶縁層516は、半導体層513a乃至半導体層513h、及び導電層515a乃至導電
層515lの上に設けられる。
【0208】
導電層517aは、絶縁層516を挟んで半導体層513dに重畳する。また、導電層5
17aは、絶縁層516を貫通して設けられた開口部において導電層515h及び導電層
515jに電気的に接続される。導電層517aは、例えば図2(A)に示す発光装置の
電界効果トランジスタ113における第2のゲートとしての機能を有する。
【0209】
導電層517bは、絶縁層516を貫通して設けられた開口部において導電層515fに
電気的に接続される。
【0210】
さらに、本実施形態における発光装置の構造例について、図10を用いて説明する。図1
0は、本実施形態における発光装置の構造例を示す断面模式図である。なお、本実施形態
では、発光装置における発光素子が上面方向に光を射出される構造であるが、これに限定
されず、下面方向に光を射出する構造でもよい。
【0211】
図10に示す発光装置は、図9に示すアクティブマトリクス基板に加え、絶縁層518と
、導電層519と、絶縁層521と、発光層522と、導電層523と、基板524と、
着色層525と、絶縁層526と、絶縁層527と、を含む。
【0212】
絶縁層518は、絶縁層516、導電層517a、及び導電層517bの上に設けられる
【0213】
導電層519は、絶縁層518の上に設けられる。また、導電層519は、絶縁層518
を貫通して設けられた開口部において導電層517bに電気的に接続される。導電層51
9は、例えば図2(A)に示す発光素子140のアノード及びカソードの一方としての機
能を有する。
【0214】
絶縁層521は、導電層519の上に設けられる。
【0215】
発光層522は、絶縁層521に設けられた開口部において導電層519に電気的に接続
される。発光層522は、例えば図2(A)に示す発光素子140の発光層としての機能
を有する。
【0216】
導電層523は、発光層522に電気的に接続される。導電層523は、例えば図2(A
)に示す発光素子140のアノード及びカソードの他方としての機能を有する。
【0217】
なお、本実施形態における発光装置の一例では、発光素子の構造を、上面方向に光を射出
する構造としているが、これに限定されず、下面方向に光を射出する構造にすることもで
きる。
【0218】
着色層525は、発光層522からの光のうち、特定の波長の光を透過するように、基板
524の一平面に設けられる。
【0219】
絶縁層526は、着色層525を挟んで基板524の一平面に設けられる。
【0220】
絶縁層527は、絶縁層526と、導電層523の間に設けられる。
【0221】
さらに、図9及び図10を用いて説明した発光装置の各構成要素について説明する。
【0222】
基板500及び基板524としては、例えばガラス基板又はプラスチック基板を用いるこ
とができる。なお、必ずしも基板500及び基板524を設けなくてもよい。
【0223】
導電層511a乃至導電層511hとしては、例えば図8(A)に示す導電層401_A
に適用可能な材料の層(単層又は積層)を用いることができる。
【0224】
絶縁層512としては、例えば図8(A)に示す絶縁層402_Aに適用可能な材料の層
(単層又は積層)を用いることができる。
【0225】
半導体層513a乃至半導体層513hとしては、例えば図8(A)に示す半導体層40
3_Aに適用可能な材料の層を用いることができる。
【0226】
導電層515a乃至導電層515lとしては、例えば図8(A)に示す導電層405a_
A及び導電層405b_Aに適用可能な材料の層(単層又は積層)を用いることができる
【0227】
絶縁層516としては、例えば図8(A)に示す絶縁層406に適用可能な材料の層(単
層又は積層)を用いることができる。
【0228】
導電層517a及び導電層517bとしては、例えば導電層511a乃至導電層511h
に適用可能な材料の層(単層又は積層)を用いることができる。
【0229】
絶縁層518としては、例えば絶縁層512に適用可能な材料の層(単層又は積層)を用
いることができる。
【0230】
導電層519としては、例えば導電層511a乃至導電層511hに適用可能な材料の層
(単層又は積層)を用いることができる。
【0231】
絶縁層521としては、例えば有機絶縁層又は無機絶縁層を用いることができる。
【0232】
発光層522は、特定の色の光を呈する光を射出する層である。発光層522としては、
例えば特定の色を呈する光を射出する発光材料を用いた発光層を用いることができる。な
お、互いに異なる特性の色を呈する光を射出する発光層の積層を用いて発光層522を構
成してもよい。発光材料としては、蛍光材料又は燐光材料などのエレクトロルミネセンス
材料を用いることができる。また、複数のエレクトロルミネセンス材料を含む材料を用い
て発光材料を構成してもよい。例えば、青色を呈する光を射出する蛍光材料の層、橙色を
呈する光を射出する第1の燐光材料の層、及び橙色を呈する光を射出する第2の燐光材料
の層の積層により、白色を呈する光を射出する発光層522を構成してもよい。また、エ
レクトロルミネセンス材料としては、有機エレクトロルミネセンス材料又は無機エレクト
ロルミネセンス材料を用いることができる。また、上記発光層に加え、例えばホール注入
層、ホール輸送層、電子輸送層、及び電子注入層の一つ又は複数を設けて発光層を構成し
てもよい。
【0233】
導電層523としては、例えば導電層511a乃至導電層511hに適用可能な材料の層
のうち、光を透過する材料の層(単層又は積層)を用いることができる。
【0234】
着色層525としては、例えば赤色を呈する波長の光、緑色を呈する波長の光、又は青色
を呈する波長の光を透過し、染料又は顔料を含む層を用いることができる。また、着色層
525として、シアン、マゼンタ、又はイエローの色を呈する光を透過し、染料又は顔料
を含む層を用いてもよい。例えば、着色層525は、例えばフォトリソグラフィ法、印刷
法、又はインクジェット法、電着法、又は電子写真法などを用いて形成される。例えば、
インクジェット法を用いることにより、室温で製造、低真空度で製造、又は大型基板上に
製造できる。また、レジストマスクを用いなくても製造できるため、製造コスト及び製造
工程数を低減できる。
【0235】
絶縁層526としては、例えば絶縁層512に適用可能な材料の層(単層又は積層)を用
いることができる。なお、絶縁層526を必ずしも設けなくてもよいが、絶縁層526を
設けることにより、着色層525からの発光素子への不純物の侵入を抑制できる。
【0236】
絶縁層527としては、例えば絶縁層512に適用可能な材料の層(単層又は積層)又は
樹脂材料の層を用いることができる。
【0237】
図9及び図10を用いて説明したように、本実施形態における発光装置の一例では、特定
の色の光を呈する光を射出する発光素子と、発光素子が射出する光のうち、特定の波長を
有する光を透過する着色層を設ける。これにより、互いに異なる色を呈する光を射出する
複数の発光素子を形成せずにカラー画像を表示できるため、作製工程を容易にし、歩留ま
りを向上させることができる。例えば、メタルマスクを用いなくても発光素子を作製でき
るため、作製工程が容易になる。また、画像のコントラストを向上させることができる。
【0238】
(実施形態6)
本実施形態では、電子機器の例について説明する。
【0239】
本実施形態における電子機器の構成例について、図11(A)乃至図11(C)、及び図
12を用いて説明する。図11(A)乃至図11(C)、及び図12は、本実施形態にお
ける電子機器の構成例を説明するための模式図である。
【0240】
図11(A)に示す電子機器は、携帯型情報端末の例である。図11(A)に示す情報端
末は、筐体1001aと、筐体1001aに設けられた表示部1002aと、を具備する
【0241】
なお、筐体1001aの側面1003aに外部機器に接続させるための接続端子、図11
(A)に示す携帯型情報端末を操作するためのボタンのうち、一つ又は複数を設けてもよ
い。
【0242】
図11(A)に示す携帯型情報端末は、筐体1001aの中に、CPUと、メインメモリ
と、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、外
部機器との信号の送受信を行うアンテナと、を備える。なお、筐体1001aの中に、特
定の機能を有する集積回路を一つ又は複数設けてもよい。
【0243】
図11(A)に示す携帯型情報端末は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュー
タ、及び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
【0244】
図11(B)に示す電子機器は、設置型情報端末の例である。図11(B)に示す設置型
情報端末は、筐体1001bと、筐体1001bに設けられた表示部1002bと、を具
備する。
【0245】
なお、表示部1002bを、筐体1001bにおける甲板部1008に設けることもでき
る。
【0246】
また、図11(B)に示す設置型情報端末は、筐体1001bの中に、CPUと、メイン
メモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェース
と、を備える。なお、筐体1001cの中に、特定の機能を有する集積回路を一つ又は複
数設けてもよい。また、図11(B)に示す設置型情報端末に、外部との信号の送受信を
行うアンテナを設けてもよい。
【0247】
さらに、図11(B)に示す設置型情報端末における筐体1001bの側面1003bに
券などを出力する券出力部、硬貨投入部、及び紙幣挿入部の一つ又は複数を設けてもよい
【0248】
図11(B)に示す設置型情報端末は、例えば現金自動預け払い機、券などの注文をする
ための情報通信端末(マルチメディアステーションともいう)、又は遊技機としての機能
を有する。
【0249】
図11(C)は、設置型情報端末の例である。図11(C)に示す設置型情報端末は、筐
体1001cと、筐体1001cに設けられた表示部1002cと、を具備する。なお、
筐体1001cを支持する支持台を設けてもよい。
【0250】
なお、筐体1001cの側面1003cに外部機器に接続させるための接続端子、図11
(C)に示す設置型情報端末を操作するためのボタンのうち、一つ又は複数を設けてもよ
い。
【0251】
また、図11(C)に示す設置型情報端末は、筐体1001cの中に、CPUと、メイン
メモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェース
と、を備えてもよい。また、筐体1001cの中に、特定の機能を有する集積回路を一つ
又は複数設けてもよい。また、図11(C)に示す設置型情報端末に、外部との信号の送
受信を行うアンテナを設けてもよい。
【0252】
図11(C)に示す設置型情報端末は、例えばデジタルフォトフレーム、出力モニタ、又
はテレビジョン装置としての機能を有する。
【0253】
例えば、上記実施形態の発光装置の構成を例えば電子機器の表示部に用いることができ、
例えば図11(A)乃至図11(C)に示す表示部1002a乃至表示部1002cとし
て上記実施形態2における発光装置を用いることができる。
【0254】
さらに、図12に示す電子機器は、折り畳み式の情報端末の例であり、図12(A)は外
観模式図であり、図12(B)は、ブロック図である。
【0255】
図12に示す電子機器は、図12(A)に示すように、筐体6000aと、筐体6000
bと、パネル6001aと、パネル6001bと、軸部6002と、ボタン6003と、
接続端子6004と、記録媒体挿入部6005と、を備える。また、図12に示す電子機
器は、図12(B)に示すように、電源部6101と、無線通信部6102と、演算部6
103と、音声部6104と、パネル部6105と、を有する。
【0256】
パネル6001aは、筐体6000aに設けられる。
【0257】
パネル6001bは、筐体6000bに設けられる。また、筐体6000bは、軸部60
02により筐体6000aに接続される。
【0258】
パネル6001a及びパネル6001bは、表示パネルとしての機能を有する。例えば、
パネル6001a及びパネル6001bに、互いに異なる画像又は一続きの画像を表示さ
せてもよい。
【0259】
パネル6001a及びパネル6001bとしては、上記実施形態2における発光装置を用
いることができる。
【0260】
また、パネル6001a及びパネル6001bの一方又は両方がタッチパネルとしての機
能を有してもよい。このとき、例えばパネル6001a及びパネル6001bの一方又は
両方にキーボードの画像を表示させ、キーボードの画像に指6010などが触れることに
より入力動作を行ってもよい。また、表示パネル及びタッチパネルを積層してパネル60
01a及びパネル6001bの一方又は両方を構成してもよい。また、表示回路及び光検
出回路を備える入出力パネルを用いてパネル6001a及びパネル6001bの一方又は
両方を構成してもよい。
【0261】
図12に示す電子機器では、軸部6002があるため、例えば筐体6000a又は筐体6
000bを動かして筐体6000aを筐体6000bに重畳させ、電子機器を折り畳むこ
とができる。
【0262】
ボタン6003は、筐体6000bに設けられる。なお、筐体6000aにボタン600
3を設けてもよい。また、複数のボタン6003を筐体6000a及び筐体6000bの
一方又は両方に設けてもよい。例えば、電源ボタンであるボタン6003を設けることに
より、ボタン6003を押すことで電子機器をオン状態にするか否かを制御できる。
【0263】
接続端子6004は、筐体6000aに設けられる。なお、筐体6000bに接続端子6
004を設けてもよい。また、複数の接続端子6004を筐体6000a及び筐体600
0bの一方又は両方に設けてもよい。例えば、接続端子6004を介してパーソナルコン
ピュータと電子機器を接続することにより、パーソナルコンピュータにより、電子機器に
記憶されたデータの内容を書き換えてもよい。
【0264】
記録媒体挿入部6005は、筐体6000aに設けられる。なお、筐体6000bに記録
媒体挿入部6005を設けてもよい。また、複数の記録媒体挿入部6005を筐体600
0a及び筐体6000bの一方又は両方に設けてもよい。例えば記録媒体挿入部にカード
型記録媒体を挿入することにより、カード型記録媒体から電子機器へのデータの読み出し
、又は電子機器内データのカード型記録媒体への書き込みを行うことができる。
【0265】
また、電源部6101は、電子機器を動作するための電力の供給を制御する機能を有する
。例えば、電源部6101から無線通信部6102、演算部6103、音声部6104、
及びパネル部6105に電力が供給される。電源部6101は、例えば蓄電装置を備える
。蓄電装置は、筐体6000a及び筐体6000bの一方又は両方の内部に設けられる。
なお、電子機器を動作するための電源電圧を生成する電源回路を電源部6101に設けて
もよい。このとき、蓄電装置により供給される電力を用いて電源回路において電源電圧が
生成される。また、電源部6101を商用電源に接続してもよい。
【0266】
無線通信部6102は、電波の送受信を行う機能を有する。例えば、無線通信部6102
は、アンテナ、復調回路、変調回路などを備える。このとき、例えばアンテナによる電波
の送受信を用いて外部とのデータのやりとりを行う。なお、無線通信部6102に複数の
アンテナを設けてもよい。
【0267】
演算部6103は、例えば無線通信部6102、音声部6104、及びパネル部6105
から入力される命令信号に従って演算処理を行う機能を有する。例えば、演算部6103
には、CPU、論理回路、及び記憶回路などが設けられる。
【0268】
音声部6104は、音声データである音の入出力を制御する機能を有する。例えば、音声
部6104は、スピーカー、及びマイクを備える。
【0269】
電源部6101、無線通信部6102、演算部6103、及び音声部6104は、例えば
筐体6000a及び筐体6000bの一方又は両方の内部に設けられる。
【0270】
パネル部6105は、パネル6001a(パネルAともいう)及びパネル6001b(パ
ネルBともいう)の動作を制御する機能を有する。なお、パネル部6105にパネル60
01a及びパネル6001bの駆動を制御する駆動回路を設け、パネル6001a及びパ
ネル6001bにおける動作を制御してもよい。
【0271】
なお、電源部6101、無線通信部6102、演算部6103、音声部6104、及びパ
ネル部6105の一つ又は複数に制御回路を設け、制御回路により動作を制御してもよい
。また、演算部6103に制御回路を設け、演算部6103の制御回路により、電源部6
101、無線通信部6102、音声部6104、及びパネル部6105の一つ又は複数の
動作を制御してもよい。
【0272】
また、電源部6101、無線通信部6102、音声部6104、及びパネル部6105の
一つ又は複数に記憶回路を設け、記憶回路により動作させる際に必要なデータを記憶させ
てもよい。これにより、動作速度を速くできる。
【0273】
また、図12に示す電子機器は、商用電源から電力の供給を受けることができ、また蓄電
装置に蓄積された電力を用いることもできる。よって、例えば停電などにより商用電源か
ら電力の供給が受けられない場合であっても、蓄電装置を電源として用いることで、電子
機器を駆動させることができる。
【0274】
図12に示す構成にすることにより、図12に示す電子機器は、例えば電話機、電子書籍
、パーソナルコンピュータ、及び遊技機の一つ又は複数としての機能を有することができ
る。
【0275】
以上が本実施形態における電子機器の例の説明である。
【0276】
図11及び図12を用いて説明したように、本実施形態における電子機器の一例は、上記
実施形態における発光装置の構成が用いられたパネル部を具備する構成である。
【0277】
また、本実施形態における電子機器の一例では、筐体に、入射する照度に応じて電源電圧
を生成する光電変換部、及び電子機器を操作する操作部のいずれか一つ又は複数を設けて
もよい。例えば光電変換部を設けることにより、外部電源が不要となるため、外部電源が
無い場所であっても、該電子機器を長時間使用できる。
【符号の説明】
【0278】
111 電界効果トランジスタ
112 電界効果トランジスタ
113 電界効果トランジスタ
114 電界効果トランジスタ
115 電界効果トランジスタ
116 電界効果トランジスタ
117 電界効果トランジスタ
118 電界効果トランジスタ
121 容量素子
122 容量素子
123 容量素子
140 発光素子
151 配線
152 配線
153 配線
154 配線
155 配線
156 配線
157 配線
158 配線
159 配線
160 配線
400_A 被素子形成層
400_B 被素子形成層
401_A 導電層
401_B 導電層
402_A 絶縁層
402_B 絶縁層
403_A 半導体層
403_B 半導体層
404a 領域
404b 領域
405a_A 導電層
405a_B 導電層
405b_A 導電層
405b_B 導電層
406 絶縁層
407 絶縁層
500 基板
511a 導電層
511b 導電層
511c 導電層
511d 導電層
511e 導電層
511f 導電層
511g 導電層
511h 導電層
512 絶縁層
513a 半導体層
513b 半導体層
513c 半導体層
513d 半導体層
513e 半導体層
513f 半導体層
513g 半導体層
513h 半導体層
515a 導電層
515b 導電層
515c 導電層
515d 導電層
515e 導電層
515f 導電層
515g 導電層
515h 導電層
515i 導電層
515j 導電層
515k 導電層
515l 導電層
516 絶縁層
517a 導電層
517b 導電層
518 絶縁層
519 導電層
521 絶縁層
522 発光層
523 導電層
524 基板
525 着色層
526 絶縁層
527 絶縁層
900 発光部
901 駆動回路
902 駆動回路
910 発光回路
1001a 筐体
1001b 筐体
1001c 筐体
1002a 表示部
1002b 表示部
1002c 表示部
1003a 側面
1003b 側面
1003c 側面
1008 甲板部
6000a 筐体
6000b 筐体
6001a パネル
6001b パネル
6002 軸部
6003 ボタン
6004 接続端子
6005 記録媒体挿入部
6010 指
6101 電源部
6102 無線通信部
6103 演算部
6104 音声部
6105 パネル部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12